JPWO2020059005A1 - 摩擦部材、摩擦材組成物、下張り材用摩擦材組成物、下張り材及び車 - Google Patents

摩擦部材、摩擦材組成物、下張り材用摩擦材組成物、下張り材及び車 Download PDF

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Abstract

常温及び高温におけるせん断強度、耐クラック性及び耐摩耗性を良好なものとしながら、優れた摩擦性能を発現し得る摩擦材組成物(特に、下張り材用摩擦材組成物)を提供し、且つ、該摩擦材組成物を成形してなる下張り材、該下張り材を有する摩擦部材、及び該下張り材又は該摩擦部材を搭載した車を提供する。前記摩擦部材としては、具体的には、上張り材、下張り材及び裏金をこの順に有する摩擦部材であって、前記下張り材がモース硬度6.5以上の研削材を含有する摩擦部材である。

Description

本発明は、摩擦部材、摩擦材組成物、下張り材用摩擦材組成物、下張り材及び車に関する。
一般に自動車等が搭載するブレーキとしては、主にディスクブレーキとドラムブレーキの2つに大きく分けられる。ディスクブレーキは、走行中に車輪と一体になって回転するディスクロータをブレーキパッドで挟み、その際に発生する摩擦力によって制動力を発生させるものである。また、ドラムブレーキは、例えば、車輪の内側に設置されたドラムの内部にブレーキライニング(ブレーキシューとも称される。)が装着され、それを内側から外側へ圧着させることで制動力を発揮するものである。
ディスクブレーキのブレーキパッド及びドラムブレーキのブレーキライニングには摩擦材が設けられ、該摩擦材が、ディスクロータ、ドラム等の対面材と摩擦し、自動車等の運動エネルギーを熱エネルギーに変換することにより制動を行う。そのため、摩擦材には、良好な摩擦係数、耐摩耗性(摩擦材の寿命が長いこと)、強度、制振性(ブレーキ鳴きが発生しにくいこと)等が要求される。
近年は、ブレーキに対する要求性能の向上から、摩擦係数、耐摩耗性等の摩擦性能を有する摩擦材を「上張り材」として摺動面側に配置し、裏板との接着強度及び耐クラック性を有する「下張り材」を裏板側に配置するという、2層で構成されたブレーキパッドが一般的となっている。なお、上張り材が全て摩耗した際に下張り材で制動することになるため、下張り材は前記性能に加えて、良好な摩擦性能も有していることが求められる。
そのような状況下、複数の凸部形状を有するチタン酸カリウムと、平均粒径が1〜2.5μmの珪酸ジルコニウムを含有する摩擦材組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−79246号公報
しかしながら、本発明者等の検討により、特許文献1に記載の摩擦材組成物を参照して研削材を下張り材用摩擦材組成物に含有させて摩擦係数の向上を試みると、背反特性である耐摩耗性が大幅に悪化するという問題が生じ得ることが判明した。
そこで、本発明の課題は、常温及び高温におけるせん断強度、耐クラック性及び耐摩耗性を良好なものとしながら、優れた摩擦性能を発現し得る摩擦材組成物(特に、下張り材用摩擦材組成物)を提供すること、並びに該摩擦材組成物を成形してなる下張り材、該下張り材を有する摩擦部材、及び該下張り材又は該摩擦部材を搭載した車を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定のモース硬度を有する研削材所定量を含有させた摩擦材組成物(特に、下張り材用摩擦材組成物)であれば上記の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、係る知見に基づいて完成したものである。
本発明は下記[1]〜[19]に関する。
[1]上張り材、下張り材及び裏金をこの順に有する摩擦部材であって、前記下張り材がモース硬度6.5以上の研削材を含有する摩擦部材。
[2]前記下張り材における前記モース硬度6.5以上の研削材の含有量が0.1〜8.5質量%である、上記[1]に記載の摩擦部材。
[3]前記研削材の平均粒子径が0.5〜250μmである、上記[1]又は[2]に記載の摩擦部材。
[4]前記研削材が、二酸化クロム、三酸化クロム、ガーネット、二酸化珪素、珪酸ジルコニウム、ムライト、α−アルミナ、シリコンカーバイド及び金剛砂からなる群から選択される少なくとも1種である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の摩擦部材。
[5]前記下張り材が、さらに有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の摩擦部材。
[6]前記下張り材が、さらにガラス繊維を含有する、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の摩擦部材。
[7]銅を含有しないか、又は含有していても銅の含有量は銅元素として0.5質量%未満である、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の摩擦部材。
[8]ディスクブレーキパッド用又はドラムブレーキライニング用である、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の摩擦部材。
[9]上記[1]〜[8]のいずれかに記載の摩擦部材を搭載した車。
[10]モース硬度6.5以上の研削材を含有する摩擦材組成物。
[11]前記研削材の平均粒子径が0.5〜250μmである、上記[10]に記載の摩擦材組成物。
[12]前記研削材が、二酸化クロム、三酸化クロム、ガーネット、二酸化珪素、珪酸ジルコニウム、ムライト、α−アルミナ、シリコンカーバイド及び金剛砂からなる群から選択される少なくとも1種である、上記[10]又は[11]に記載の摩擦材組成物。
[13]さらに有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、上記[10]〜[12]のいずれかに記載の摩擦材組成物。
[14]さらにガラス繊維を含有する、上記[10]〜[13]のいずれかに記載の摩擦材組成物。
[15]銅を含有しないか、又は含有していても銅の含有量は銅元素として0.5質量%未満である、上記[10]〜[14]のいずれかに記載の摩擦材組成物。
[16]ディスクブレーキパッド用又はドラムブレーキライニング用である、上記[10]〜[15]のいずれかに記載の摩擦材組成物。
[17]上記[10]〜[16]のいずれかに記載の摩擦材組成物からなる下張り材用摩擦材組成物。
[18]上記[17]に記載の下張り材用摩擦材組成物を成形してなる下張り材。
[19]上記[18]に記載の下張り材を搭載した車。
常温及び高温におけるせん断強度、耐クラック性及び耐摩耗性を良好なものとしながら、優れた摩擦性能を有する摩擦材組成物(特に、下張り材用摩擦材組成物)を提供すること、並びに該摩擦材組成物を成形してなる下張り材を含有する摩擦材、該下張り材を有する摩擦部材を提供することができる。
本発明の摩擦部材の一態様を示す模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。但し、以下の実施形態において、その構成要素は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。さらに、本明細書において、下張り材又は下張り材用摩擦材組成物中の各成分の含有率は、各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、下張り材又は下張り材用摩擦材組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率を意味する。
また、本明細書における記載事項を任意に組み合わせた態様も本発明に含まれる。
本発明は、上張り材、下張り材及び裏金をこの順に有する摩擦部材であって、前記下張り材がモース硬度6.5以上の研削材を含有する摩擦部材である。本発明において、モース硬度は、「モース硬度1〜10までの標準物質」と傷つきやすさを比較することで測定したものであり、より詳細には実施例に記載の方法によって求めた値である。
以下、摩擦材組成物の中でも、特に下張り材に用いる摩擦材組成物(以下、下張り材用摩擦材組成物と称する。)について詳述する。本発明は、下張り材用摩擦材組成物を成形してなる下張り材も提供するものであり、該「下張り材用摩擦材組成物」が含有し得る各成分は、「下張り材」が含有し得る成分ということになる。つまり、後述する「下張り材用摩擦材組成物」中の各成分に関する説明は、「下張り材」中の各成分に関する説明として読み替えることができる。
[下張り材用摩擦材組成物]
本発明で用いる下張り材用摩擦材組成物は、モース硬度6.5以上の研削材を含有する下張り材用摩擦材組成物である。
本発明で用いる下張り材用摩擦材組成物の好ましい態様は、前記モース硬度6.5以上の研削材と共に、さらに有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材からなる群から選択される少なくとも1種を含有する下張り材用摩擦材組成物であり、より好ましい態様は、前記モース硬度6.5以上の研削材と共に、さらに有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材を含有する下張り材用摩擦材組成物である。
ところで、摩擦材の強度のためには銅又は銅合金を含有する摩擦材が有利であることが知られているが、銅又は銅合金を含有する摩擦材は制動により発生する摩耗粉に銅を多量に含むため、それが河川、湖及び海洋等の汚染の原因となることが示唆されており、米国、特にカリフォルニア、ワシントンを中心として、摩擦材(上張り材)における銅成分の使用量を制限する法律が施行されている。そのため、米国をはじめ、諸外国にて使用し得る摩擦材とするには、銅を含有しないか、又は銅の含有量を大幅に低減する必要があり、銅を含有する摩擦材は、現在では商業的価値が乏しくなっている。そのため、本発明の下張り材用摩擦材組成物においても銅を含有しないことが好ましいが、銅を含む場合には、下張り材用摩擦材組成物における銅の含有率を銅元素として0.5質量%未満とすることにより、環境中に摩耗粉として放出されても、河川等の汚染を引き起こさないものとすることができる。なお、銅の含有率は、繊維状及び粉末状等の銅、銅合金及び銅化合物に含まれる銅元素(Cu)の、下張り材用摩擦材組成物全体における含有率を示す。下張り材用摩擦材組成物における銅の含有率は、銅元素として0.2質量%以下であることがより好ましく、0.05質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の下張り材用摩擦材組成物であれば、銅を含まないか、又は含んでいてもその含有率が、銅元素として0.5質量%未満であっても、常温及び高温におけるせん断強度と、耐クラック性とを共に満足させることができ、且つ耐摩耗性にも優れる。
また、下張り材から鉄繊維等の鉄系金属を除くと、裏金との接着界面での発錆による耐久性低下等の問題が生じなくなる傾向にある。そのため、金属繊維を用いず、その代わりに無機繊維を用いる試みもなされたが、その場合、金属繊維のような靭性が得られず、常温又は高温でのせん断強度が低下するという問題、及び耐クラック性が低下する等の問題が新たに発生し得ることが判明した。ここで、鉄系金属とは、鉄を主成分とする金属であって、一般的な鉄鋼を指し、鉄の含有率は、鉄、鉄合金及び鉄化合物に含まれる鉄元素(Fe)の、下張り材用摩擦材組成物全体における含有率を示す。
そこで、発錆による耐久性低下等を避ける観点から、本発明の下張り材用摩擦材組成物においては鉄系金属を含有しないことが好ましいが、鉄系金属を含む場合であっても、下張り材用摩擦材組成物における鉄系金属の含有率を鉄元素として0.5質量%未満とすることにより、耐錆性を良好なものとすることができ、裏金との接着界面での発錆による耐久性低下を抑制できる。本発明においては、鉄系金属の含有率を前記範囲に抑えても十分な靭性を有し、常温又は高温でのせん断強度も高く、耐クラック性も良好であり、且つ耐摩耗性も良好である。下張り材用摩擦材組成物における鉄系金属の含有率は、鉄元素として0.2質量%以下であることがより好ましく、0.05質量%以下であることがさらに好ましい。
なお、本発明の下張り材用摩擦材組成物は、NAO(Non-Asbestos-Organic)材に分類されるものであり、いわゆるノンアスベスト摩擦材組成物(アスベストを含有しない摩擦材組成物、又は含有する場合であってもアスベストの含有量が極微量の摩擦材組成物)である。本発明の下張り材用摩擦材組成物中、アスベストの含有量は好ましくは0.2質量%以下であり、より好ましくは実質的に0質量%である。
以下、本発明の下張り材用摩擦材組成物の各成分について順に説明する。
(研削材)
本発明の下張り材用摩擦材組成物は、前述の通り、モース硬度6.5以上の研削材を含有する。モース硬度6.5以上の研削材であれば、ディスクロータ及びブレーキドラム等の対面材に対して十分な研削性能を有するため、摩擦係数を向上させることができる。そのため、本発明の下張り材用摩擦材組成物は、常温及び高温におけるせん断強度、耐クラック性及び耐摩耗性を良好なものとしながら、優れた摩擦性能を発現する。該研削材のモース硬度は、好ましくは6.7以上、より好ましくは7.0以上である。研削材のモース硬度の上限値に特に制限はないが、通常、10以下であり、9.5以下であってもよいし、8.0以下であってもよい。該研削材は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
モース硬度6.5以上の研削材としては、例えば、二酸化クロム、三酸化クロム、ガーネット、二酸化珪素、珪酸ジルコニウム、ムライト、α−アルミナ、シリコンカーバイド、金剛砂等が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの中でも、珪酸ジルコニウム、ムライト及びα−アルミナからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
研削材の形状に特に制限はないが、例えば、球状、円柱状、多角形状、針状、不定形等が挙げられる。これらの中でも、球状、多角形状、針状、不定形が好ましく、多角形状、不定形がさらに好ましい。
前記研削材の平均粒子径は、好ましくは0.5〜250μm、より好ましくは0.5〜200μm、さらに好ましくは1〜170μmであり、また、0.5〜100μmであってもよいし、0.5〜50μmであってもよいし、0.5〜10μmであってもよいし、0.5〜7μmであってもよいし、3〜200μmであってもよいし、100〜200μmであってもよいし、130〜170μmであってもよい。平均粒子径が0.5μm以上であれば、摺動時に前記研削材が摺動面から脱落することが抑制され、摩擦係数が向上する傾向にある。また、平均粒子径が250μm以下であれば、対面材の摩耗が抑制される傾向にある。
なお、本明細書において、平均粒子径は、レーザー回折粒度分布測定の方法を用いて測定したd50の値(体積分布のメジアン径、累積中央値)を意味し、以下同様である。例えば、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置、商品名:LA・920(株式会社堀場製作所製)で測定することができる。また、市販品であれば、平均粒子径としてカタログ値を参照できる。
前記研削材の含有量は、常温及び高温におけるせん断強度、耐クラック性及び耐摩耗性の観点から、本発明の下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して0.1〜8.5質量部であることが好ましい。該含有量は、0.1〜5質量部であってもよいし、0.1〜3質量部であってもよいし、1〜8.5質量部であってもよいし、4〜8.5質量部であってもよい。0.1質量部以上とすることで、摩擦係数が向上する傾向にあり、8.5質量部以下とすることで、対面材への攻撃性を低減し、耐摩耗性の悪化及び摩擦係数の過度な上昇が抑制される傾向にある。
(有機充填材)
有機充填材は、制振性及び耐摩耗性等を向上させるための摩擦調整剤としての機能を発現し得るものである。ここで、本発明において、該有機充填材は繊維形状のもの(例えば後述の有機繊維)を含まない。有機充填材は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機充填材としては、摩擦材組成物に一般的に用いられる有機充填材を使用することができ、例えば、カシューパーティクル、ゴム、メラミンダスト等が挙げられる。これらの中でも、摩擦係数の安定性及び耐摩耗性を良好とする観点並びに鳴きを抑制する観点から、カシューパーティクル、ゴムが好ましい。
また、有機充填材としては、カシューパーティクルとゴムとを併用してもよいし、カシューパーティクルをゴムで被覆したものを用いてもよい。
前記カシューパーティクルは、カシューナッツシェルオイルを硬化させたものを粉砕して得られ、一般的に、カシューダストと称されることもある。
カシューパーティクルは、一般的に、硬化反応に使用する硬化剤の種類に応じて、茶系、茶黒系、黒系等に分類される。カシューパーティクルは、分子量等を調整することで、耐熱性及び音振性、さらに相手材であるロータへの皮膜形成性等を制御し易くすることが可能である。
カシューパーティクルの平均粒子径は、分散性の観点から、850μm以下であることが好ましく、750μm以下であることがより好ましく、600μm以下であることがさらに好ましい。カシューパーティクルの平均粒子径の下限値に特に制限はなく、200μm以上であってもよく、300μm以上であってもよく、400μm以上であってもよい。
カシューパーティクルは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の下張り材用摩擦材組成物がカシューパーティクルを含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して、好ましくは0.5〜15質量部、より好ましくは1〜10質量部、さらに好ましくは2〜5質量部である。下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して0.5質量部以上とすることで、下張り材の弾性率が高くなる傾向にあり、さらに鳴き等の制振性の悪化及び耐摩耗性の悪化を避けることができる傾向にある。一方、下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して15質量部以下とすることで、耐熱性及び耐クラック性の低下を防げる傾向にある。
前記ゴムとしては摩擦材組成物に通常用いられるゴムが挙げられ、例えば天然ゴム、合成ゴムが挙げられ、合成ゴムとしては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、アクリルゴム、イソプレンゴム、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、タイヤトレッドゴムの粉砕粉等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、柔軟性及び製造コストのバランスの観点から、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、タイヤトレッドゴムの粉砕粉が好ましい。前記ゴムの含有量は、下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して、好ましくは1〜30質量部、より好ましくは2〜15質量部、さらに好ましくは2〜10質量部、特に好ましくは2〜6質量部である。前記ゴムの含有量を上記範囲とすることで、下張り材の弾性率が高くなること、及び鳴き等の制振性が悪化することを避けることができる傾向にあり、また、耐熱性の悪化及び熱履歴による強度低下を避けることができる傾向にある。
下張り材用摩擦材組成物が有機充填材を含有する場合、その合計含有量は、下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは1〜10質量部、さらに好ましくは2〜8質量部、特に好ましくは3〜8質量部である。有機充填材の合計含有量を上記範囲とすることで、下張り材の弾性率が高くなること、並びに鳴き等の制振性の悪化及び耐摩耗性の悪化を避けることができる傾向にあり、また、耐熱性の悪化及び熱履歴による強度低下を避けることができる傾向にある。
(無機充填材)
無機充填材は、下張り材の耐熱性、耐摩耗性、摩擦係数の安定性等の悪化を避けるための摩擦調整材としての機能を発現し得るものである。ここで、本発明においては、該無機充填材は繊維形状のもの(例えば後述の無機繊維)及び前記モース硬度6.5以上の研削材を含まない。無機充填材は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
該無機充填材としては特に制限はなく、下張り材に通常用いられる無機充填材でよい。無機充填材としては、例えば、三硫化アンチモン、硫化スズ、二硫化モリブデン、硫化ビスマス、硫化亜鉛等の金属硫化物;チタン酸カリウム、チタン酸リチウムカリウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸マグネシウムカリウム等のチタン酸塩;マイカ、黒鉛、コークス、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ドロマイト、コークス、マイカ、バーミキュライト、硫酸カルシウム、タルク、クレー、ゼオライト、クロマイト、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、四酸化三鉄、酸化亜鉛、γ−アルミナ;鉄粉末、鋳鉄粉末、アルミニウム粉末、ニッケル粉末、スズ粉末、亜鉛粉末、及び前記金属のうちの少なくとも1つの金属を含有する合金粉末等の金属粉末などが挙げられるが、銅及び鉄系金属を含有しないものが好ましい。これらの中でも、金属硫化物、チタン酸塩、マイカ、黒鉛、水酸化カルシウム及び硫酸バリウムからなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、黒鉛、水酸化カルシウム及び硫酸バリウムからなる群から選択される少なくとも1種がより好ましく、黒鉛、水酸化カルシウム及び硫酸バリウムを併用することがさらに好ましい。
なお、上記無機充填材のうち、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム及び酸化亜鉛は、下張り材の錆発生の抑制の観点から好ましい。ただし、水酸化カルシウムは下張り材のpHを増加させ、アラミド繊維が分解し易くなる傾向があるため、使用する際にはpHが高くなり過ぎないように使用量に注意することが好ましく、例えば、無機充填材として水酸化カルシウムを含有する場合、水酸化カルシウムの含有量は、下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜8質量部、さらに好ましくは1〜5質量部である。
前記黒鉛としては、特に制限されるものではなく、公知の黒鉛、つまり、天然黒鉛、人造黒鉛のいずれも使用することができる。黒鉛は、平均粒子径が1〜50μmであることが好ましく、2〜40μmであることがより好ましく、5〜30μmであることがさらに好ましく、10〜20μmであることが特に好ましい。黒鉛の平均粒子径が1μm以上であると、下張り材の熱伝導率が過度に上昇することが抑制され、摩擦熱がバックプレート側に伝熱してベーパーロックが発生することを抑制し易い傾向にある。また、20μm以下であれば、下張り材の熱伝導率が向上し、成形時の結合材の硬化を促進し、優れた強度を示す傾向にある。なお、平均粒子径が前記範囲外の黒鉛を用いてもよい。
下張り材用摩擦材組成物が黒鉛を含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して、好ましくは2〜20質量部、より好ましくは3〜15質量部、さらに好ましくは3〜10質量部である。黒鉛の含有量の上限値は8質量部であってもよい。2質量部以上であれば、下張り材の熱伝導率を向上させ易い傾向にあり、20質量部以下であれば、下張り材の熱伝導率の過度な上昇を抑えると共に、摩擦係数の低下を抑制し易い傾向にある。
本発明の下張り材用摩擦材組成物が硫酸バリウムを含有する場合、その含有量は特に制限されるものではなく、他の成分の配合量と合わせて下張り材用摩擦材組成物の総量を100質量部に調整するための「残部」に相当する。
本発明の下張り材用摩擦材組成物が無機充填材を含有する場合、その合計含有量は、下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して、好ましくは20〜75質量部、より好ましくは30〜70質量部、さらに好ましくは40〜65質量部、特に好ましくは40〜60質量部である。無機充填材の合計含有量を上記範囲とすることで、耐熱性の悪化を避け易い傾向にある。無機充填材の含有量の上限値は、55質量部であってもよい。
(繊維基材;有機繊維及び無機繊維)
繊維基材は、下張り材において補強作用を示すものである。本発明の下張り材用摩擦材組成物は、繊維基材として、有機繊維及び無機繊維を含有することが好ましい。繊維基材は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。無機繊維は、下張り材の機械的強度及び耐摩耗性を向上する効果を発現し得るものである。有機繊維とは、有機物を主成分とする繊維状の材料である。
−有機繊維−
前記有機繊維としては、麻、木綿、アラミド繊維、セルロース繊維、アクリル繊維、フェノール樹脂繊維(架橋構造を有する)等が挙げられる。有機繊維は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。有機繊維としては、耐熱性の観点から、アラミド繊維が好ましい。また、下張り材の強度向上の観点から、有機繊維として、フィブリル化有機繊維を含有することが好ましく、フィブリル化アラミド繊維を含有することがより好ましい。フィブリル化有機繊維とは、分繊化し、毛羽立ちをもった有機繊維であり、商業的に入手することができる。言うまでもなく、本発明の下張り材用摩擦材組成物は、フィブリル化有機繊維と共にその他の有機繊維を含有していてもよい。
本発明の下張り材用摩擦材組成物が有機繊維(例えば、フィブリル化有機繊維)を含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して1〜8質量部であることが好ましく、2〜7質量部であることがより好ましく、1〜5質量部であることがさらに好ましい。1質量部以上であれば、良好なせん断強度、耐クラック性及び耐摩耗性が発現する傾向にあり、8質量部以下であれば、下張り材用摩擦材組成物中の有機繊維(フィブリル化有機繊維)と他材料の偏在によるせん断強度及び耐クラック性の悪化を効果的に抑制することができる傾向にある。
−無機繊維−
無機繊維としては、例えば、ガラス繊維、繊維状ウォラストナイト、金属繊維、鉱物繊維、炭素繊維、セラミック繊維、生分解性セラミック繊維、ロックウール、チタン酸カリウム繊維、シリカアルミナ繊維、耐炎化繊維等が挙げられる。
無機繊維は、金属及び金属合金以外の無機物を主成分とする繊維状の材料であることが好ましい。
無機繊維は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ガラス繊維とは、ガラスを溶融及び紡糸して製造した繊維のことを指す。ガラス繊維は、原料がEガラス、Cガラス、Sガラス、Dガラス等であるものを使用することができ、これらの中でも、特に高強度であるという観点から、Eガラス又はSガラスを含有するガラス繊維を使用することが好ましい。また、結合材との親和性向上のため、ガラス繊維の表面をアミノシラン又はエポキシシラン等で処理したガラス繊維が好ましい。また、原料及び下張り材用摩擦材組成物のハンドリング性向上の観点から、ガラス繊維をウレタン樹脂、アクリル樹脂又はフェノール樹脂等で収束したものを用いることができ、収束本数は50〜1,000本であることが好ましく、分散性及びハンドリング性のバランスの観点から、50〜500本であることがより好ましい。
前記ガラス繊維の平均繊維長は、特に制限されるものではないが、好ましくは80〜6,000μm、より好ましくは150〜5,000μm、さらに好ましくは300〜5,000μm、特に好ましくは1,000〜5,000μm、最も好ましくは2,000〜4,000μmである。平均繊維長が80μm以上であれば、下張り材の強度が向上する傾向にあり、6,000μm以下であれば、分散性の低下が抑制される傾向にある。また、前記ガラス繊維の平均繊維径は、好ましくは5〜20μm、より好ましくは7〜15μmである。平均繊維径が5μm以上であれば、下張り材用摩擦材組成物の混合時にガラス繊維が折損することを抑制することができる傾向にあり、20μm以下であれば、下張り材の強度が向上する傾向にある。本明細書において、平均繊維長及び平均繊維径はそれぞれ、用いる無機繊維を無作為に50個選択し、光学顕微鏡で繊維長及び繊維径を測定し、それから求められる平均値を示すが、市販品であればカタログ値を参照できる。なお、本明細書において、繊維径は、繊維の直径を指す。
本発明の下張り材用摩擦材組成物がガラス繊維を含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して、好ましくは1〜15質量部、より好ましくは1〜12質量部、さらに好ましくは1〜10質量部である。ガラス繊維の含有量をこの範囲とすることで、混合後の下張り材用摩擦材組成物のハンドリング性を損なうことなく、靭性を付与することができる傾向にあり、そのため、下張り材の強度を向上させることができる傾向にある。
また、前記繊維状ウォラストナイトは、CaSiOを主成分とする天然に産出されるケイ酸塩鉱物を粉砕分級し、繊維状に加工したものを指す。本発明で使用する繊維状ウォラストナイトの平均アスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)は好ましくは8以上であり、より好ましくは8〜20、さらに好ましくは9〜20、特に好ましくは10〜18である。平均アスペクト比を8以上とすることで、下張り材の常温及び高温におけるせん断強度並びに耐クラック性を効果的に向上させることができる傾向にある。ここで、平均アスペクト比は、d50値(体積分布の累積中央値)を意味し、例えば、動的画像解析法により測定することができる。
該繊維状ウォラストナイトは、常温及び高温におけるせん断強度、耐クラック性及び耐摩耗性の観点から、ガラス繊維と併用することが好ましい。
繊維状ウォラストナイトの平均繊維長は、下張り材への強度付与の観点から、好ましくは20〜1,000μm、より好ましくは40〜850μm、さらに好ましくは100〜850μmである。繊維状ウォラストナイトの平均繊維径は、下張り材への強度付与の観点から、好ましくは70μm以下、より好ましくは60μm以下である。平均繊維径の下限値に特に制限はないが、好ましくは5μm以上、より好ましくは8μm以上である。また、結合材との親和性を高めるため、繊維状ウォラストナイトの表面は、アミノシラン、エポキシシラン等で処理されていてもよい。
本発明の下張り材用摩擦材組成物が繊維状ウォラストナイトを含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して、好ましくは2〜30質量部、より好ましくは3〜25質量部、さらに好ましくは5〜25質量部、特に好ましくは5〜20質量部である。2質量部以上であれば、下張り材中に繊維状ウォラストナイトが分散することとなり、下張り材の強度が向上する傾向にある。30質量部以下であれば、繊維状物質による混合後の下張り材用摩擦材組成物のハンドリング性低下を抑制することができる傾向にある。
前記金属繊維としては、アルミニウム、鉄、亜鉛、錫、チタン、ニッケル、マグネシウム等の金属単体又は合金形態の繊維、鋳鉄等の金属を主成分とする繊維などが挙げられる。合金形態の繊維(合金繊維)としては、鉄合金繊維、アルミニウム合金繊維等が挙げられる。金属繊維は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明においては、金属繊維を含有しない下張り材用摩擦材組成物が好ましい。
強度向上、摩擦係数の安定化、熱伝導率の向上、耐クラック性及び耐摩耗性の向上の観点からは、一般的には、銅繊維、銅合金繊維、鉄繊維及び鉄合金繊維が好まれる。しかし、銅繊維又は銅合金繊維を含有させる場合、前述の通り環境汚染の問題を有するため、本発明では、下張り材用摩擦材組成物中における銅の含有量は、銅元素として0.5質量%未満とし、好ましくは0.3質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは実質的に銅を含まない態様である。なお、銅合金繊維としては、銅繊維、黄銅繊維、青銅繊維等が挙げられる。
また、鉄繊維又は鉄合金繊維を含有させる場合、裏金との接着界面での発錆による耐久性低下を抑制するため、本発明では、下張り材用摩擦材組成物中における鉄の含有量は、鉄元素として0.5質量%未満とすることが好ましく、より好ましくは0.3質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、特に好ましくは実質的に鉄を含まない態様である。
前記鉱物繊維は、スラグウール等の高炉スラグ、バサルトファイバー等の玄武岩、その他の天然岩石等を主成分として溶融紡糸した人造無機繊維である。鉱物繊維としては、例えば、SiO、Al、CaO、MgO、FeO、NaO等を含有する鉱物繊維、又はこれら化合物を1種もしくは2種以上含有する鉱物繊維等が挙げられる。鉱物繊維としては、アルミニウム元素を含む鉱物繊維が好ましく、Alを含有する鉱物繊維がより好ましく、AlとSiOとを含有する鉱物繊維がさらに好ましい。
下張り材用摩擦材組成物中に含まれる鉱物繊維の平均繊維長が大きくなるほど、せん断強度が低下する傾向にある。そのため、鉱物繊維の平均繊維長は、好ましくは500μm以下、より好ましくは100〜400μm、さらに好ましくは120〜340μmである。また、鉱物繊維の平均繊維径(直径)には特に制限はないが、通常、1〜20μmであり、2〜15μmであってもよい。
鉱物繊維は、人体有害性の観点から、生体溶解性であることが好ましい。ここでいう生体溶解性の鉱物繊維とは、人体内に取り込まれた場合でも短時間で一部分解され体外に排出される特徴を有する鉱物繊維である。具体的には、化学組成が、アルカリ酸化物及びアルカリ土類酸化物の総量(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム及びバリウムの酸化物の総量)が18質量%以上で、且つ、(a)短期吸入暴露による生体内耐久試験で、長さが20μm超の繊維の半減期が10日未満であること、(b)短期気管内注入による生体内耐久試験で、長さが20μm超の繊維の半減期が40日未満であること、(c)腹腔内投与試験で有意な発ガン性が無いこと、又は、(d)長期吸入暴露試験で発ガン性と結びつく病理所見又は腫瘍形成が無いこと、のいずれかを満たす繊維(EU指令97/69/ECのNota Q(発癌性適用除外)参照)を示す。このような生体分解性鉱物繊維としては、SiO−Al−CaO−MgO−FeO(−KO−NaO)系繊維等が挙げられ、SiO、Al、CaO、MgO、FeO、KO及びNaO等から選択される少なくとも2種を任意の組み合わせで含有する鉱物繊維が挙げられる。
本発明の下張り材用摩擦材組成物が鉱物繊維を含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物中、3〜40質量%であることが好ましく、8〜30質量%であることがより好ましく、10〜30質量%であることがさらに好ましく、10〜20質量%であることが特に好ましい。
前記炭素繊維としては、耐炎化繊維、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維、活性炭繊維等が挙げられる。炭素繊維は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。炭素繊維の平均繊維長に特に制限はないが、好ましくは0.1〜6.0mm、より好ましくは0.1〜3.0mmである。平均繊維長が前記範囲であれば下張り材が欠けにくく、強度が保たれ易い傾向にある。また、炭素繊維の平均繊維径に特に制限はないが、好ましくは5〜20μmである。
下張り材用摩擦材組成物が繊維基材を含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して、好ましくは5〜40質量部、より好ましくは5〜20質量部、さらに好ましくは5〜15質量部である。繊維基材の含有量を上記範囲とすることで、下張り材としての最適な気孔率が得られ、鳴き防止ができ、適正な材料強度が得られ、耐摩耗性を向上し、さらに成形性を向上させることができる傾向にある。
(結合材)
結合材は、下張り材用摩擦材組成物に含まれ得る有機充填材、無機充填材及び繊維基材等を結合して一体化し、所定の形状と強度を与える機能を有する。本発明の下張り材用摩擦材組成物に含まれる結合材に特に制限はないが、下張り材の結合材として一般的に用いられる熱硬化性樹脂を用いることができる。
該熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、エラストマー分散フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。ここで、変性フェノール樹脂としては、アクリル変性フェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂、カシュー変性フェノール樹脂、エポキシ変性フェノール樹脂及びアルキルベンゼン変性フェノール樹脂等が挙げられる。エラストマー分散フェノール樹脂としては、アクリルエラストマー分散フェノール樹脂、シリコーンエラストマー分散フェノール樹脂等、ニトリルブタジエンエラストマー分散フェノール樹脂が挙げられる。
特に、良好な耐熱性、成形性及び摩擦係数を与えることから、フェノール樹脂、アクリル変性フェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂、アルキルベンゼン変性フェノール樹脂、アクリルエラストマー分散フェノール樹脂、シリコーンエラストマー分散フェノール樹脂、ニトリルブタジエンエラストマー分散フェノール樹脂が好ましく、フェノール樹脂、アクリルエラストマー分散フェノール樹脂、シリコーンエラストマー分散フェノール樹脂、ニトリルブタジエンエラストマー分散フェノール樹脂がより好ましく、フェノール樹脂がさらに好ましい。
熱硬化性樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
下張り材用摩擦材組成物が結合材を含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物100質量部に対して、好ましくは5〜25質量部、より好ましくは5〜20質量部、さらに好ましくは6〜18質量部、特に好ましくは8〜16質量部である。結合材の含有量を上記範囲とすることで、下張り材の強度を保ち、弾性率が高くなることによる鳴き等の制振性悪化をより抑制できる傾向にある。
(その他の材料)
本発明の下張り材用摩擦材組成物は、前記のモース硬度6.3以上の研削材、有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材以外に、必要に応じてその他の材料を配合することができる。
その他の材料としては、例えば、耐摩耗性及び熱フェード特性向上の観点から、亜鉛粉及びアルミ等の金属粉末;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系ポリマー、などの有機添加剤が挙げられる。
本発明の下張り材用摩擦材組成物が上記その他の材料を含有する場合、その含有量としては、有機充填材、無機充填材、繊維基材、モース硬度6.3以上の研削材及び結合材の総量100質量部に対して、それぞれ、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下、特に好ましくは3質量部以下であり、その他の材料を含有していなくてもよい。
図1を用いて説明すると、上張り材用摩擦材組成物と本発明の下張り材用摩擦材組成物とを、一般に使用されている方法、好ましくは加熱加圧成形によって成形することで、上張り材(一般的には、単に摩擦材とも称される。)1と下張り材2とを一体化することができる。上張り材用摩擦材組成物としては、公知の摩擦材組成物、特に上張り材用摩擦材組成物を利用することができ、特に制限はない。上張り材用摩擦材組成物としては、具体的には、有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材を含有する上張り材用摩擦材組成物であって、該上張り材用摩擦材組成物は、銅を含まないか、又は銅を含んでいても該銅の含有率は銅元素として0.5質量%未満であることが好ましい。有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材については、下張り材用摩擦材組成物において説明したものと同様のものを使用することができる。
摩擦面から垂直方向に見たとき、上張り材(摩擦材)1と下張り材2との合計厚みに対する下張り材の厚みの割合は3〜70%であることが好ましく、5〜60%であることがより好ましく、6〜50%であることがさらに好ましい。
より詳細には、上張り材用摩擦材組成物と本発明の下張り材用摩擦材組成物をそれぞれ別々に、レーディゲミキサー(「レーディゲ」は登録商標)、加圧ニーダー、アイリッヒミキサー(「アイリッヒ」は登録商標)等の混合機を用いて混合し、上張り材用混合物と下張り材用混合物とを成形金型にて一体で予備成形し、次いで、得られた予備成形物を例えば成形温度130〜160℃、成形圧力20〜50MPaの条件で2〜10分間で成形し、得られた成形物を例えば150〜250℃で2〜10時間熱処理することで、上張り材(摩擦材)1と下張り材2とを一体化することができる。また、必要に応じて、塗装、スコーチ処理、研磨処理を行ってもよい。上記工程の中で、予備成形工程を省略して混合物を直接熱成形してもよい。
[摩擦部材]
図1を参照しながら説明すると、本発明の下張り材用摩擦材組成物は、常温及び高温におけるせん断強度、耐クラック性及び耐摩耗性を良好なものとしながら、優れた摩擦性能を有するため、摩擦部材5の下張り材2として用いることができる。ここで、上張り材(摩擦材)1は、摩擦部材の摩擦面となる摩擦材であり、下張り材2は、摩擦部材の摩擦面となる上張り材(摩擦材)1と裏金3との間に介在する、上張り材(摩擦材)1と裏金3との接着部付近のせん断強度及び耐クラック性向上を目的とした層のことである。
具体的には、本発明は、上張り材(摩擦材)1と、裏金3と、前記上張り材(摩擦材)1と前記裏金3との間に本発明の下張り材用摩擦材組成物を成形してなる下張り材2を有する、摩擦部材5も提供する。
本発明の摩擦部材は、本発明の下張り材を用いながら、上張り材が摩擦面となるように形成した摩擦部材であって、つまり、下張り材が摩擦面とは反対側に位置する摩擦部材である。本発明の摩擦部材としては、上記態様に限らず、例えば、(1)上張り材(摩擦材)1と裏金3と下張り材2とを有し、該裏金3上に、下張り材2を介して上張り材1が摩擦面側に位置するように設けられた摩擦部材5(上記態様と同じ。)、及び(2)前記(1)の構成の摩擦部材5において、裏金3と下張り材2との間に、裏金3の接着効果を高めるための表面改質を目的としたプライマー層を介在させた摩擦部材等が挙げられる。さらに、(3)上記(1)又は(2)の構成の摩擦部材5における前記裏金3において、前記下張り材2を有する側とは反対側にシム4を有する摩擦部材も挙げられる。該シム4は、一般的に摩擦部材の制振性向上のために用いられるスペーサーである。
前記裏金は、摩擦部材の機械的強度の向上のために、通常、摩擦部材として用いるものであり、材質としては、金属又は繊維強化プラスチック等を用いることができる。裏金としては、例えば、鉄、アルミ合金、ステンレス、無機繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチック等が挙げられる。プライマー層及び接着層としては、通常、ブレーキシュー等の摩擦部材に用いられるものであればよい。
本発明の摩擦部材は、自動車等のディスクブレーキパッドの摩擦部材、自動車等のブレーキライニングの摩擦部材として使用することができる。また、上張り材用摩擦材組成物と本発明の下張り材用摩擦材組成物を目的形状に成形、加工、貼り付け等の工程を施すことにより、クラッチフェーシング、電磁ブレーキ、保持ブレーキ等の摩擦部材としても使用することができる。
本発明の摩擦部材は、その下張り材が、常温及び高温におけるせん断強度、耐クラック性及び耐摩耗性を良好なものとしながら、優れた摩擦性能を有するため、特に車用の摩擦部材として好適である。
[車]
本発明は、本発明の摩擦部材を搭載した車も提供する。例えば、本発明の摩擦部材を、ディスクブレーキパッド、ブレーキライニング、クラッチフェーシング、電磁ブレーキ、保持ブレーキ等に用いた車等が挙げられる。車としては、大型自動車、中型自動車、普通自動車、大型特殊自動車、小型特殊自動車、大型自動二輪車及び普通自動二輪車等の自動車が挙げられる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら制限を受けるものではない。
実施例及び比較例の各摩擦材試料について、以下の評価方法に従って評価を行った。
[評価方法]
(1)せん断強度の測定
JIS D4422(2007年)に準拠して、常温(25℃)及び高温(300℃)におけるせん断強度を測定した。高温におけるせん断強度は、各例で作製したディスクブレーキパッドを300℃で1時間加熱した後、1分間以内にせん断試験を行うことによって測定した。
(2)摩擦性能の評価
下張り材の摩擦性能は、各例で作製したディスクブレーキパッドを50%研磨し、下張り材が摺動面に露出した状態で評価した。
(2−1)摩擦係数の測定
摩擦係数は、自動車技術会規格「JASO C406」に基づいて測定し、第2効力試験における摩擦係数の平均値を算出した。摩擦係数が大きいほど、摩擦性能に優れることを示す。
(2−2)耐摩耗性の評価
自動車技術会規格「JASO C427」に準拠して測定し、ブレーキディスク温度100℃及び300℃の制動1,000回相当の摩擦材の摩耗量(単位:mm)を測定し、耐摩耗性の指標とした。摩耗量が少ないほど、摩擦性能に優れることを示す。
(3)耐クラック性の評価
自動車技術会規格「JASO C427」に示されるブレーキディスク温度400℃の制動(初速度50km/h、終速度0km/h、減速度0.3G、制動前ブレーキディスク温度100℃)を、摩擦材の厚みが半分になるまで繰り返し、摩擦材の摩擦面及び下張り材側の面におけるクラックの生成を測定し、下記評価基準に従って評価した。
A:クラックが生成しなかった。
B:摩擦材の摩擦面又は下張り材側の面に0.1mmのシックネスゲージが入らない程度のクラックが生成した。
C:摩擦材の摩擦面又は下張り材側の面に0.1mmのシックネスゲージが入る程度のクラックが生成した。
なお、摩擦材の摩擦面及び下張り材側の面の一方にシックネスゲージが入らない程度のクラックが生成し、他方にシックネスゲージが入る程度のクラックが生成した場合、評価はCとする。
[ディスクブレーキパッドの作製]
ディスクブレーキパッドの作製にあたり、下記の摩擦材組成物の成分を用意した。表1及び表2中に記載の各成分は、以下のものと同じである。
(結合材)
・フェノール樹脂
(有機充填材)
・カシューパーティクル
・タイヤトレッドゴムの粉砕粉
(無機充填材)
・チタン酸カリウム
・酸化ジルコニウム
・マイカ
・黒鉛
・硫化スズ
・硫酸バリウム
・水酸化カルシウム
(繊維基材)
・アラミド繊維(有機繊維):フィブリル化アラミド繊維
(無機繊維)
・ガラス繊維:繊維長3,000μm、繊維径10μm、収束本数200本
・繊維状ウォラストナイトA:平均繊維長150μm、平均繊維径12μm、平均アスペクト比13
・繊維状ウォラストナイトB:平均繊維長825μm、平均繊維径55μm、平均アスペクト比15
・鉱物繊維:平均繊維長230±50μm
(下張り材用摩擦材組成物用の研削材)
・珪酸ジルコニウム:モース硬度7.5、平均粒子径1μm、不定形
・ムライト:モース硬度7.5、平均粒子径150μm、不定形
・α−アルミナ:モース硬度9、平均粒子径5μm、多角形状
・酸化ジルコニウム:モース硬度6(比較用)、平均粒子径4μm、不定形
・四酸化三鉄:モース硬度6(比較用)、平均粒子径0.6μm、球状
なお、上記モース硬度は、モース硬度計(株式会社東京サイエンス製)にて、標準物質とこすり合わせることで測定した。測定基準は、モース硬度を測定する際の一般的な測定基準に従った。
[実施例1〜4及び比較例1〜3](ディスクブレーキパッドの作製)
表1に示す配合量に従って各成分を配合し、上張り材用摩擦材組成物を得た。また、表2に示す配合量に従って各成分を配合し、下張り材用摩擦材組成物を得た。
この上張り材用摩擦材組成物と下張り材用摩擦材組成物をそれぞれ別々にレーディゲミキサー(株式会社マツボー製、商品名:レーディゲミキサーM20)で混合し、上張り材用混合物と下張り材用混合物を得た。得られた上張り材用混合物と下張り材用混合物を一体で成形プレス(王子機械株式会社製)にて予備成形した。得られた予備成形物を成形温度140〜160℃、成形圧力30MPa、成形時間5分間の条件で、成形プレス(三起精工株式会社製)を用いて鉄製の裏金(日立オートモティブシステムズ株式会社製)と共に加熱加圧成形した。得られた成形品を200℃で4.5時間熱処理し、ロータリー研磨機を用いて研磨し、500℃のスコーチ処理を行ってディスクブレーキパッドを得た。なお、実施例及び比較例で得たディスクブレーキパッドは、裏金の厚さ6mm、上張り材の厚さ5.5mm、下張り材の厚さ5.5mm、摩擦材投影面積52cmである。
得られたディスクブレーキパッドを用いて、前記方法に従って各測定及び評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2020059005
Figure 2020059005
実施例の下張り材用摩擦材組成物を用いた場合、常温及び高温におけるせん断強度、耐クラック性及び耐摩耗性を良好なものとしながら、優れた摩擦性能を発現した。なお、実施例の下張り材用摩擦材組成物は、銅及び鉄系金属(例えば、銅繊維、鉄繊維等)を含有しないため、環境有害性が低く、錆の抑制効果の高い摩擦材であるといえる。
一方、比較例の下張り材用摩擦材組成物を用いた場合、摩擦係数が大幅に低下し、優れた摩擦性能を得られなかった。
本発明の下張り材用摩擦材組成物は、常温及び高温におけるせん断強度、耐クラック性及び耐摩耗性を良好なものとしながら、優れた摩擦性能を有するから、該下張り用摩擦材組成物は、乗用車用ブレーキパッド等の下張り材及び摩擦部材に好適である。
1 上張り材(摩擦材)
2 下張り材
3 裏金
4 シム
5 摩擦部材

Claims (19)

  1. 上張り材、下張り材及び裏金をこの順に有する摩擦部材であって、前記下張り材がモース硬度6.5以上の研削材を含有する摩擦部材。
  2. 前記下張り材における前記モース硬度6.5以上の研削材の含有量が0.1〜8.5質量%である、請求項1に記載の摩擦部材。
  3. 前記研削材の平均粒子径が0.5〜250μmである、請求項1又は2に記載の摩擦部材。
  4. 前記研削材が、二酸化クロム、三酸化クロム、ガーネット、二酸化珪素、珪酸ジルコニウム、ムライト、α−アルミナ、シリコンカーバイド及び金剛砂からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の摩擦部材。
  5. 前記下張り材が、さらに有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の摩擦部材。
  6. 前記下張り材が、さらにガラス繊維を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の摩擦部材。
  7. 銅を含有しないか、又は含有していても銅の含有量は銅元素として0.5質量%未満である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の摩擦部材。
  8. ディスクブレーキパッド用又はドラムブレーキライニング用である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の摩擦部材。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の摩擦部材を搭載した車。
  10. モース硬度6.5以上の研削材を含有する摩擦材組成物。
  11. 前記研削材の平均粒子径が0.5〜250μmである、請求項10に記載の摩擦材組成物。
  12. 前記研削材が、二酸化クロム、三酸化クロム、ガーネット、二酸化珪素、珪酸ジルコニウム、ムライト、α−アルミナ、シリコンカーバイド及び金剛砂からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項10又は11に記載の摩擦材組成物。
  13. さらに有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項10〜12のいずれか1項に記載の摩擦材組成物。
  14. さらにガラス繊維を含有する、請求項10〜13のいずれか1項に記載の摩擦材組成物。
  15. 銅を含有しないか、又は含有していても銅の含有量は銅元素として0.5質量%未満である、請求項10〜14のいずれか1項に記載の摩擦材組成物。
  16. ディスクブレーキパッド用又はドラムブレーキライニング用である、請求項10〜15のいずれか1項に記載の摩擦材組成物。
  17. 請求項10〜16のいずれか1項に記載の摩擦材組成物からなる下張り材用摩擦材組成物。
  18. 請求項17に記載の下張り材用摩擦材組成物を成形してなる下張り材。
  19. 請求項18に記載の下張り材を搭載した車。
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