JPWO2020017536A1 - 波長変換部材 - Google Patents

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Abstract

波長変換部材(1,1A)は、複数の蛍光体粒子(20)と、隣接する蛍光体粒子(20)を連結するバインダー層(30)と、を備える。バインダー層(30)は、結晶質であり平均粒子径が10μm以下である複数の無機粒子(31)と、複数の無機粒子(31)の間に存在し、非晶質の無機化合物を含むアモルファス相(32)と、を含む。

Description

本発明は、波長変換部材に関する。
従来より、蛍光体を含む波長変換部材と、当該蛍光体を励起するレーザー光とを組み合わせてなる発光装置が知られている。当該発光装置は、固体照明の小型化及び高出力化を可能にする装置として期待されている。このような波長変換部材としては、励起光の照射により発光する蛍光体粒子と、当該蛍光体粒子を保持するバインダー層から構成される波長変換体を備えるものが知られている。具体的には、シリコーン樹脂に蛍光体を充填させた波長変換体が知られている。
近年、発光装置の更なる高出力化が求められていることから、波長変換部材には、レーザー光などのハイパワーな励起光が照射されるようになってきている。しかし、シリコーン樹脂などの有機バインダーは、耐熱性及び放熱性に乏しい。そのため、有機バインダーの代わりに無機バインダーを用いる試みが検討されている。
特許文献1では、無機蛍光体粒子及び易焼結性セラミック粒子を含有し、無機蛍光体粒子間に易焼結性セラミック粒子が介在しており、かつ、無機蛍光体粒子が易焼結性セラミック粒子により結着されている波長変換部材が開示されている。また、易焼結性セラミック粒子が、易焼結性アルミナ粒子であることも開示されている。
特開2017−107071号公報
特許文献1の波長変換部材では、無機蛍光体粒子が易焼結性セラミック粒子により結着されていることから、易焼結性セラミック粒子は、無機蛍光体粒子同士を連結するバインダーとして機能している。ただ、無機蛍光体粒子と易焼結性セラミック粒子は、互いに屈折率が異なる場合が多い。この場合、無機蛍光体粒子とバインダーとの界面において、励起源から出射されるレーザー光の一部が光散乱又はフレネル反射しやすくなる。そのため、無機蛍光体粒子内へのレーザー光の入射量が低下し、結果として、波長変換部材の光吸収効率が低下するという問題があった。
また、波長変換部材に光反射部材を隣接させて、波長変換部材からの光取り出し効率を高める構成が知られている。このような光反射部材を用いた場合、散乱又はフレネル反射の影響により、光が光反射部材に到達する確率が高くなる。ただ、光反射部材が金属からなる場合、光のエネルギーの一部を吸収して熱失活させる可能性があった。また、光反射部材が誘電体多層膜からなる場合、光の一部を透過させてしまう可能性があった。そのため、光反射部材を用いたとしても、波長変換部材からの光取り出し効率が低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、蛍光体粒子の光吸収効率の向上、及び光取り出し効率の向上を図ることが可能な波長変換部材を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の態様に係る波長変換部材は、複数の蛍光体粒子と、隣接する蛍光体粒子を連結するバインダー層とを備える。そして、バインダー層は、結晶質であり平均粒子径が10μm以下である複数の無機粒子と、複数の無機粒子の間に存在し、非晶質の無機化合物を含むアモルファス相とを含む。
図1は、本実施形態に係る波長変換部材の一例を概略的に示す断面図である。 図2は、本実施形態に係る波長変換部材の内部の一例を拡大して示す概略図である。図2(a)は、無機粒子及びアモルファス相からなるバインダー層の内部に空隙が存在する状態を示す概略図である。図2(b)は、無機粒子及びアモルファス相からなるバインダー層の内部に空隙が存在しない状態を示す概略図である。 図3は、本実施形態に係る波長変換部材の内部の他の例を拡大して示す概略図である。 図4は、本実施形態に係る波長変換部材の他の例を概略的に示す断面図である。 図5(a)は、比較例の試験サンプルの一部分を透過型電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。図5(b)は、参考例の試験サンプルの一部分を透過型電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。 図6は、参考例の試験サンプルの一部分を透過型電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。図6(a)は、当該試験サンプルにおける酸化亜鉛粒子の界面を観察した結果を示す写真である。図6(b)は、図6(a)の写真を拡大して示す写真である。図6(c)は、図6(b)の写真をさらに拡大して示す写真である。図6(d)は、図6(c)において、隣接する酸化亜鉛粒子の間に存在する無機化合物の電子線回折パターンを示す図である。 図7は、実施例の試験サンプルの一部分を透過型電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。図7(a)は、当該試験サンプルにおける蛍光体の表面状態を観察した結果を示す写真である。図7(b)は、図7(a)の「○」の部分を拡大して示す写真である。図7(c)は、図7(b)の写真をさらに拡大して示す写真である。 図8は、実施例の試験サンプルの一部分を透過型電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。図8(a)は、図7(c)の写真をさらに拡大して示す写真である。図8(b)は、図8(a)において、蛍光体粒子と酸化亜鉛粒子との間に存在する無機化合物の電子線回折パターンを示す図である。 図9は、実施例の試験サンプルの他の部分を透過型電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。図9(a)は、当該試験サンプルにおける蛍光体の表面状態を観察した結果を示す写真である。図9(b)は、図9(a)の「○」の部分を拡大して示す写真である。図9(c)は、図9(b)の写真をさらに拡大して示す写真である。 図10は、実施例の試験サンプルの他の部分を透過型電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。図10(a)は、図9(c)の写真をさらに拡大して示す写真である。図10(b)は、図10(a)において、蛍光体粒子と酸化亜鉛粒子との間に存在する無機化合物の電子線回折パターンを示す図である。 図11は、実施例の試験サンプルに対してエネルギー分散型X線分析を行った際の、走査透過電子顕微鏡写真(STEM)、並びに酸素(O)、亜鉛(Zn)、ケイ素(Si)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)のマッピングデータを示す図である。 図12は、実施例の試験サンプルの一部分に対してエネルギー分散型X線分析を行った結果を示す図である。図12(a)は、当該試験サンプルの明視野像(BF)、並びに酸素(O)、ケイ素(Si)及び亜鉛(Zn)のマッピングデータを示す図である。図12(b)は、図12(a)において「○」で示すアモルファス相に関し、マッピングデータからスペクトルを抽出した後、簡易定量を行った結果を示すグラフである。 図13は、実施例の試験サンプルの他の部分に対してエネルギー分散型X線分析を行った結果を示す図である。図13(a)は、当該試験サンプルの明視野像(BF)、並びに酸素(O)、ケイ素(Si)及び亜鉛(Zn)のマッピングデータを示す図である。図13(b)は、図13(a)において「○」で示すアモルファス相に関し、マッピングデータからスペクトルを抽出した後、簡易定量を行った結果を示すグラフである。
以下、本実施形態に係る波長変換部材について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
[波長変換部材]
本実施形態の波長変換部材1は、図1に示すように、入射光を波長変換する部材である波長変換体10を備えている。波長変換体10は、入射光を波長変換する複数の蛍光体粒子20と、蛍光体粒子20同士を連結するバインダー層30とを有する。波長変換体10の内部で分散している蛍光体粒子20は、入射光(励起光)により励起されて、入射光よりも長波長の光を放射する。そのため、波長変換体10は、蛍光体粒子20の作用により、入射光を波長変換する作用を発現する。
図1に示す波長変換体10では、個々の蛍光体粒子20の表面全体がバインダー層30で被覆されている。しかしながら、本実施形態はこのような態様に限定されず、バインダー層30は、少なくとも隣接する蛍光体粒子20同士を連結するように形成されていればよい。このため、図1に示す波長変換体10以外の実施形態として、個々の蛍光体粒子20における表面の一部がバインダー層30で被覆されずに露出していてもよい。
(蛍光体粒子)
波長変換部材1に含まれる蛍光体粒子20は、この蛍光体粒子20の励起波長域の光(励起光)を吸収して、励起光よりも長波長の光(変換光)を放射する。蛍光体粒子20は、適宜の蛍光体から形成される粒子であればよい。
蛍光体が発する光に基づけば、蛍光体の例としては、CaAlSiN:Eu2+、(Ca、Sr)AlSiN:Eu2+、CaS:Eu2+、(Ca、Sr)Si:Eu2+などの赤色蛍光体が挙げられる。また、CaSc:Ce3+、CaScSi12:Ce3+、(Ca、Sr、Ba)Al:Eu2+、SrGa:Eu2+などの緑色蛍光体も挙げられる。YAl12:Ce3+、(Ca、Sr、Ba、Zn)SiO:Eu2+などの黄色蛍光体、(Ba、Sr)SiO:Eu2+などの黄緑色蛍光体も挙げられる。さらに、SrSiO:Eu2+、Ca0.7Sr0.3AlSiN:Eu2+などの橙色蛍光体も挙げられる。
また、蛍光体の化合物の系統に基づけば、蛍光体の例としては、(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce、(Ca,Sr,Ba)SiO:Eu、LiSrSiO:Eu、(Ba,Sr)SiO:Euなどの酸化物蛍光体が挙げられる。また、CaScSi12:Ce、SrAl:Eu、TbAl12:Ce、BAM:Eu、BAM:Mn,Eu、(Mg,Ca,Sr,Ba)10(POCl:Eu、Sr(POCl:Euなどの酸化物蛍光体も挙げられる。さらに、ZnS:Cu,Al、CaGa:Eu、SrGa:Eu、BaGa:Eu、Ca(Ga,Al,In):Eu、Sr(Ga,Al,In):Eu、Ba(Ga,Al,In):Euなどの硫化物蛍光体も挙げられる。YS:Eu、LaS:Euなどの酸硫化物蛍光体も挙げられる。CaSi:Eu、SrSi:Eu、BaSi:Eu、(Ca,Ba)Si:Eu、(Sr,Ba)Si:Eu、(Ca,Sr)Si:Euなどの窒化物系または酸窒化物系の蛍光体も挙げられる。
蛍光体粒子20は、ガーネット(柘榴石)の結晶構造を持つ酸化物蛍光体からなることが好ましい。ガーネット化合物は、化学的に安定であり、かつ、常圧の大気中での取り扱いが容易である。さらに、ガーネット化合物の蛍光体粒子は、多面体形状を持つ単分散粒子、または多面体に近い形状を持つ単分散粒子とすることが容易である。このため、蛍光体の充填率が大きく、かつ、透光性に優れる波長変換体10を得ることが可能となる。
蛍光体粒子20の粒子径は特に制限されないが、蛍光体粒子20の平均粒子径が大きい方が蛍光体粒子20中の欠陥密度が小さくなって、発光時のエネルギー損失が少なくなり、発光効率が高くなる。このため、発光効率を向上させる観点からは、蛍光体粒子20の平均粒子径は1μm以上100μm以下であることが好ましく、1μm以上30μm以下であれば更に好ましい。なお、本明細書において、「平均粒子径」の値としては、特に言及のない限り、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を採用する。
(バインダー層)
波長変換部材1に含まれるバインダー層30は、図2に示すように、隣接する蛍光体粒子20同士を連結している。バインダー層30は複数の無機粒子31を含有し、さらに無機粒子31は互いに接触していることが好ましい。これにより、無機粒子31の間の分子間力等により蛍光体粒子20を連結し、蛍光体粒子20を固定することが可能となる。
無機粒子31は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、卑金属及び半金属からなる群より選ばれる少なくとも一つの金属元素を含有している。本明細書において、アルカリ土類金属は、カルシウム、ストロンチウム、バリウム及びラジウムに加えて、ベリリウム及びマグネシウムを包含する。卑金属は、アルミニウム、亜鉛、ガリウム、カドミウム、インジウム、すず、水銀、タリウム、鉛、ビスマス及びポロニウムを包含する。半金属は、ホウ素、ケイ素、ゲルマニウム、ヒ素、アンチモン及びテルルを包含する。この中でも、無機粒子31は、亜鉛及びマグネシウムの少なくとも一方の金属元素を含有していることが好ましい。これらの金属元素を含有する無機粒子31は、後述するように、加圧加熱法により、無機粒子31に由来するアモルファス相32を容易に形成することが可能となる。
無機粒子31は、上記金属元素の酸化物及び窒化物の少なくとも一方を含有することが好ましく、上記金属元素の酸化物及び窒化物の少なくとも一方を主成分として含有することがより好ましい。つまり、無機粒子31は、上記金属元素の酸化物及び窒化物の少なくとも一方を50mol%以上含有することが好ましく、80mol%以上含有することがより好ましい。上記金属元素の酸化物及び窒化物を用いることにより、蛍光体粒子20と無機粒子31との屈折率差を小さくし、蛍光体粒子20への励起光の入射効率、及び蛍光体粒子20からの蛍光の取り出し効率を高めることができる。また、上記金属元素の酸化物及び窒化物は熱伝導性が高いことから、これらを含む無機粒子31を用いることで、バインダー層30の熱伝導性を高め、波長変換部材1の放熱性を向上させることが可能となる。
無機粒子31は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、卑金属及び半金属からなる群より選ばれる少なくとも一つの金属元素を含有する結晶質の粒子であることが好ましい。また、無機粒子31は、上記金属元素の酸化物及び窒化物の少なくとも一方を含有する結晶質の粒子であることが好ましく、上記金属元素の酸化物及び窒化物の少なくとも一方を主成分とする結晶質の粒子であることがより好ましい。
無機粒子31の平均粒子径は、蛍光体粒子20の平均粒子径よりも小さいことが好ましい。また、無機粒子31の平均粒子径は10μm以下であることが好ましく、300nm以上10μm以下であることがより好ましく、300nm以上5μm以下であることがさらに好ましく、300nm以上1μm以下であることが特に好ましい。無機粒子31の平均粒子径が10μm以下であることにより、波長変換体10へ光が入射する際、及び蛍光体粒子20から放射される光が波長変換体10の外へ出射する際に、屈折率の不連続な変化が抑えられ、フレネル反射が抑制される。その結果、蛍光体粒子20への励起光の入射効率、及び蛍光体粒子20から放射される変換光の取り出し効率を高めることができる。また、無機粒子31同士が接触し、熱伝導パスが形成され易くなることから、波長変換部材1の放熱性を高めることが可能となる。さらに、無機粒子31の平均粒子径がこの範囲内であることにより、蛍光体粒子20同士を強固に連結し、波長変換部材1の強度を高めることができる。
無機粒子31の形状は特に限定されないが、例えば球状とすることができる。また、無機粒子31は、ウィスカー状(針状)の粒子、又は鱗片状の粒子であってもよい。ウィスカー状粒子又は鱗片状粒子は、球状粒子と比べて他の粒子との接触性が高まり、熱伝導性が向上しやすい。そのため、無機粒子31としてこのような形状の粒子を用いることにより、バインダー層30の放熱性を高めることが可能となる。なお、ウィスカー状の無機粒子31としては、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛(ZnO)及び酸化アルミニウム(Al)からなる群より選ばれる少なくとも一つを含有する粒子を用いることができる。また、鱗片状の無機粒子31としては、例えば、窒化ホウ素(BN)を含有する粒子を用いることができる。
ここで、特許文献1のように、バインダー層が結晶質の無機物のみからなる焼結体で構成される場合、バインダー層及び蛍光体粒子は材料や結晶構造が互いに異なることから、バインダー層の屈折率と蛍光体粒子の屈折率との差が大きくなる。そのため、バインダー層と蛍光体粒子との界面において光散乱やフレネル反射が生じ、その結果、波長変換部材の光吸収効率や光取り出し効率が低下してしまう。
そのため、本実施形態の波長変換部材1において、バインダー層30は、結晶質である複数の無機粒子31と、無機粒子31の間に存在するアモルファス相32とを備えている。バインダー層30が無機粒子31とアモルファス相32とを備えることにより、蛍光体粒子20とバインダー層30との間の屈折率差を小さくし、蛍光体粒子20とバインダー層30との界面における光散乱やフレネル反射を低減することが可能となる。
より詳細に説明すると、波長変換部材1において、バインダー層30は、結晶質である複数の無機粒子31と、非晶質の無機化合物を含むアモルファス相32とを備えている。そして、図2に示すように、無機粒子31は、隣接する蛍光体粒子20の間に介在し、蛍光体粒子20を連結している。隣接する無機粒子31は、互いに接触していることが好ましい。また、隣接する無機粒子31の間の少なくとも一部にアモルファス相32が存在することが好ましい。さらに、アモルファス相32は、蛍光体粒子20と無機粒子31との間に存在することが好ましく、蛍光体粒子20の表面に接触するように存在することがより好ましい。アモルファス相32は、図2に示すように、無機粒子31の表面全体を覆うように設けられていてもよいが、無機粒子31の表面の一部に設けられていてもよい。
波長変換部材1において、アモルファス相32は、非晶質の無機化合物を含んでいる。具体的には、アモルファス相32は、非晶質の無機化合物のみからなる部位であってもよく、非晶質の無機化合物と結晶質の無機化合物とが混在してなる部位であってもよい。また、アモルファス相32は、非晶質の無機化合物の内部に結晶質の無機化合物が分散した部位であってもよい。非晶質の無機化合物と結晶質の無機化合物とが混在している場合、非晶質の無機化合物と結晶質の無機化合物とは、同じ化学組成を有していてもよく、互いに異なる化学組成を有していてもよい。
ここで、上述のように、アモルファス相32は非晶質の無機化合物を含むことから、結晶質の無機粒子31とアモルファス相32とは互いに屈折率が異なる。そして、バインダー層30の屈折率は、無機粒子31の屈折率及びアモルファス相32の屈折率の合成値となる。そのため、例えば、無機粒子31の構成材料とアモルファス相32の構成材料を調整することにより、バインダー層30の屈折率を任意に調整することが可能となる。
さらに、バインダー層30に含まれる複数の無機粒子31は、平均粒子径が10μm以下であり、より好ましくは1μm以下である。無機粒子31の平均粒子径が10μm以下の場合、無機粒子31による光散乱が減少することから、バインダー層30は透光性の高い状態となる。そのため、波長変換部材1は、励起光の吸収効率や光取り出し効率をより高めることが可能となる。
波長変換部材1において、バインダー層30の屈折率は、アモルファス相32の厚さ及び体積の少なくとも一方により調整することが可能である。例えば、無機粒子31とアモルファス相32との体積比率が1:1である場合には、バインダー層30の屈折率は、無機粒子31の屈折率とアモルファス相32の屈折率の中間値となる。そのため、バインダー層30における無機粒子31及びアモルファス相32の体積比率を変えることにより、バインダー層30の屈折率を調整しやすくなる。
さらに、波長変換部材1において、バインダー層30中のアモルファス相32の屈折率は、アモルファス相32の結晶化の程度により調整することが可能である。通常、結晶化が十分に進んだ材料ほど、その材料の単結晶状態の屈折率に近づく傾向がある。そのため、アモルファス相32の結晶化が進行するほど、アモルファス相32を構成する材料の単結晶の屈折率に近づくようになる。
上述のように、波長変換部材1において、バインダー層30は、結晶質である複数の無機粒子31と、非晶質の無機化合物を含むアモルファス相32とを備えている。ただ、バインダー層30は、図2(a)に示すように、蛍光体粒子20と無機粒子31との間、及び/又は隣接する無機粒子31の間に、空隙33を有していてもよい。空隙33には、通常、空気が存在する。そのため、バインダー層30の屈折率は、無機粒子31の屈折率と、アモルファス相32の屈折率と、空隙33の屈折率の合成値となる。例えば、無機粒子31とアモルファス相32と空隙33の体積比率が1:1:1である場合には、バインダー層30の屈折率は、無機粒子31の屈折率とアモルファス相32の屈折率と空隙33の屈折率の中間値となる。そのため、バインダー層30における無機粒子31、アモルファス相32及び空隙33の体積比率を変えることにより、バインダー層30の屈折率を調整しやすくなる。
バインダー層30に存在する空隙33の径は、10μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。バインダー層30が無機粒子31以外の部位に空隙33を有し、空隙33の径が10μm以下であることにより、空隙33による光散乱が減少することから、バインダー層30は透光性の高い状態となる。そのため、波長変換部材1は、励起光の吸収効率や光取り出し効率をより高めることが可能となる。なお、バインダー層30に存在する空隙33の径は、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用いて測定することができる。
バインダー層30は、図2(b)に示すように、蛍光体粒子20と無機粒子31との間、及び隣接する無機粒子31の間に、空隙33を有していなくてもよい。つまり、蛍光体粒子20と無機粒子31との間及び隣接する無機粒子31の間には、アモルファス相32が充填され、空隙33が存在しない状態であってもよい。この場合、バインダー層30の屈折率は、無機粒子31の屈折率と、アモルファス相32の屈折率との合成値となる。そのため、バインダー層30における無機粒子31及びアモルファス相32の体積比率を変えることにより、バインダー層30の屈折率を調整しやすくなる。
上述のように、特許文献1のような従来の構成では、バインダー層に相当する部位は単一の結晶質材料からなるため、特定の屈折率しか得られず、屈折率の調整が困難であった。これに対し、本実施形態の波長変換部材1は、無機粒子31及びアモルファス相32の割合を変えることで、バインダー層30の屈折率を調整しやすくなる。そのため、波長変換部材1では、従来の構成よりもバインダー層30の屈折率を調整する手段が多様であり、バインダー層30の屈折率と蛍光体粒子20の屈折率との差を小さくしやすい。その結果、波長変換部材1は、励起光の吸収効率や光取り出し効率をより高めることが可能となる。
ここで、特許文献1のようにバインダー層が複数の無機粒子のみからなる場合、無機粒子と蛍光体粒子、及び無機粒子同士は、互いに点接触の状態となることから、熱伝導パスが十分に形成されない。その結果、波長変換部材の放熱性が不十分となり、蛍光体の温度消光を十分に抑制できない場合がある。
しかしながら、波長変換部材1では、蛍光体粒子20と無機粒子31との間、及び/又は隣接する無機粒子31の間には、非晶質の無機化合物を含むアモルファス相32が設けられている。アモルファス相32は無機物からなり、熱伝導性に優れる。そのため、蛍光体粒子20と無機粒子31との間、及び/又は隣接する無機粒子31の間にアモルファス相32を設けることにより、蛍光体粒子20から無機粒子31に至る熱伝導パスが増加する。つまり、バインダー層30において、無機粒子31とアモルファス相32の両方が熱伝導パスとなる。このため、高密度光での励起に伴い生じる蛍光体粒子20からの熱が、無機粒子31とアモルファス相32の両方を通じて波長変換体10の外部に効率よく放散される。その結果、波長変換体10全体の温度上昇が生じ難くなることから、蛍光体粒子20の温度消光が抑制され、高出力の発光を得ることが可能となる。
波長変換部材1において、無機粒子31及びアモルファス相32は同じ金属元素を含有し、当該金属元素はアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、卑金属及び半金属からなる群より選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。つまり、無機粒子31を構成する無機化合物と、アモルファス相32を構成する非晶質の無機化合物は、少なくとも同じ金属元素を含有していることが好ましい。しかし、無機粒子31を構成する無機化合物と、アモルファス相32を構成する非晶質の無機化合物は化学組成が同じであってもよく、または化学組成が異なっていてもよい。具体的には、金属元素が亜鉛である場合、無機粒子31を構成する無機化合物とアモルファス相32を構成する非晶質の無機化合物は、両方とも酸化亜鉛(ZnO)であってもよい。または、無機粒子31を構成する無機化合物がZnOであるが、アモルファス相32を構成する非晶質の無機化合物はZnO以外の亜鉛含有酸化物であってもよい。
なお、アモルファス相32が非晶質の無機化合物と結晶質の無機化合物とが混在してなる部位の場合、非晶質の無機化合物と結晶質の無機化合物は化学組成が同じであってもよく、また化学組成が互いに異なっていてもよい。
波長変換部材1において、無機粒子31及びアモルファス相32は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、卑金属及び半金属からなる群より選ばれる少なくとも一つの金属元素の酸化物を含有することが好ましい。金属元素の酸化物は、無機粒子31及びアモルファス相32の透明性を高めることができる。そのため、蛍光体粒子20への光の入射効率及び蛍光体粒子20から放射される光の取り出し効率のより一層の向上を図ることができる。また、金属元素の酸化物は、熱伝導性が高いことから、バインダー層30の放熱性を高め、蛍光体粒子20の温度消光を抑制することが可能となる。
無機粒子31及びアモルファス相32の両方に含まれる金属元素の酸化物は、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、並びに酸化亜鉛と酸化マグネシウムとの複合体からなる群より選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。これらの金属元素の酸化物は、無機粒子31及びアモルファス相32の透明性を高めることができ、光の入射効率及び光の取り出し効率の向上を図ることができる。また、後述するように、これらの金属元素の酸化物を用いることにより、簡易な方法でアモルファス相32を形成することが可能となる。
波長変換部材1において、無機粒子31及びアモルファス相32は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、卑金属及び半金属からなる群より選ばれる少なくとも一つの金属元素の窒化物を含有していてもよい。これらの金属元素の窒化物も無機粒子31及びアモルファス相32の透明性を高め、光の入射効率及び光の取り出し効率の向上を図ることができる。無機粒子31及びアモルファス相32の両方に含まれる金属元素の窒化物としては、窒化ホウ素(BN)を挙げることができる。
上述のように、無機粒子31が結晶質の酸化亜鉛からなる場合、アモルファス相32は非晶質の酸化亜鉛を含むことが好ましい。この際、結晶質の酸化亜鉛からなる無機粒子31の屈折率は約1.9であるのに対して、非晶質の酸化亜鉛を含むアモルファス相32の屈折率は通常1.9未満である。そのため、無機粒子31とアモルファス相32で構成されるバインダー層30は、無機粒子31のみで構成されるバインダー層よりも屈折率を低く調整できる。そして、例えば蛍光体粒子20がイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)からなる場合、その屈折率は約1.8である。そのため、無機粒子31及びアモルファス相32で構成されるバインダー層30と、YAGからなる蛍光体粒子20との屈折率差は、結晶質の酸化亜鉛のみをバインダー層として用いる場合より小さくなる。その結果、波長変換部材1は、励起光の吸収効率や光取り出し効率をより高めることが可能となる。
上述のように、本実施形態において、無機粒子31及びアモルファス相32は同じ金属元素を含有していることが好ましい。しかしながら、アモルファス相32は、無機粒子31に含まれていない金属元素を含有していてもよい。具体的には、無機粒子31が酸化亜鉛(ZnO)からなる場合、アモルファス相32は少なくとも亜鉛の酸化物が含まれていることが好ましい。しかしながら、アモルファス相32は亜鉛の酸化物以外に、ケイ素などのその他の金属元素が含まれていてもよい。その他の金属元素が含まれていることにより、当該金属元素に由来してアモルファス相32の屈折率が変化し、結果としてバインダー層30の屈折率を調整することが可能となる。
なお、アモルファス相32に含まれ得るケイ素の混入経路は特に限定されないが、例えば製造時に不純物として混入し、アモルファス相32に偏析したものであってもよい。
無機粒子31が酸化亜鉛からなり、アモルファス相32が亜鉛の酸化物及びケイ素を含む場合、当該ケイ素は酸化物として含まれていることが好ましい。また、ケイ素の酸化物は結晶質であってもよく、非晶質であってもよい。
バインダー層30において、無機粒子31の屈折率は、アモルファス相32の屈折率よりも大きくてもよい。逆に、無機粒子31の屈折率は、アモルファス相32の屈折率よりも小さくてもよい。例えば、無機粒子31としてフッ化マグネシウム又はフッ化カルシウムのような比較的低屈折率の材料を用い、アモルファス相32にシリカなど、無機粒子31より高屈折率の材料を用いることで、バインダー層30の屈折率を調整することが可能となる。このとき、アモルファス相32は、結晶質と非晶質が混在する形態であってもよく、また空隙33を一部に含む形態であってもよい。
ここで、有機物は熱伝導性が低いため、バインダー層30に有機物が含まれる場合、蛍光体の温度消光が発生してしまう可能性がある。また、有機物にハイパワーな励起光が照射されると、有機物の変色や焦げが発生し、波長変換部材の光出力効率が低下する可能性がある。そのため、アモルファス相32は、無機化合物からなることが好ましく、有機物は可能な限り含まれていないことが好ましい。ただ、アモルファス相32には、熱伝導性に影響を与えない不純物程度の有機物が含まれていてもよい。
波長変換部材1において、隣接する蛍光体粒子20の間の距離は特に限定されない。波長変換部材1において、隣接する蛍光体粒子20の粒子間距離は、蛍光体粒子20の粒子径以上であることが好ましく、蛍光体粒子20の粒子径の二倍以上であることがより好ましい。隣接する蛍光体粒子20の間の距離が、蛍光体粒子20の粒子径以上であることにより、レーザー光で蛍光体粒子20を励起した際に発生する熱の密度を小さくし、波長変換部材1の放熱性が高まる。その結果、蛍光体粒子20の温度消光を抑制し、高出力の発光を得ることが可能となる。なお、本明細書において、隣接する蛍光体粒子20の粒子間距離dは、図3に示すように、隣接する蛍光体粒子20の間の最短距離をいい、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用いて測定することができる。
図1に示す波長変換部材1は、波長変換体10のみで入射光を波長変換できることから、波長変換体10単独で発光装置に用いることができる。ただ、図4に示すように、本実施形態の波長変換部材1Aは、波長変換体10と、波長変換体10を支持する基板40とを備えることが好ましい。基板40を用いることにより、波長変換体10の機械的な耐久性を高めることが可能となる。また、基板40を用いることにより、高密度光での励起に伴い生じる波長変換体10の熱を、基板40を通じて効率よく外部に放散できる。そのため、蛍光体粒子20の温度消光を抑制し、高出力の発光を得ることが可能となる。
基板40は、波長変換体10を構成するバインダー層30と固着することにより、波長変換体10と密着することができる。そのため、図4に示すように、波長変換体10は、基板40の表面に直接的に設けられていてもよい。また、波長変換体10は、基板40の表面に間接的に設けられていてもよい。例えば、基板40と波長変換体10との間に、基板40との密着性に優れるとともに波長変換体10と固着する部材を備えたものとすることができる。このような部材としては、例えば、金属薄膜、酸化物薄膜、又はこれらの組み合わせからなる部材を用いることができる。
基板40は、波長変換体10を支持することが可能ならば特に限定されないが、例えば、透明基板、金属基板及びセラミック基板からなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることができる。透明基板としては、ガラス基板を挙げることができる。金属基板としては、銅基板又はステンレス鋼基板を挙げることができる。セラミック基板としては、窒化アルミニウム又はサファイア基板を挙げることができる。基板40が金属基板からなる場合、金属基板は一般的に熱伝導性が高いことから、波長変換体10で発生した熱を効率よく放散することが可能となる。また、基板40がセラミック基板からなる場合、基板40と波長変換体10との間の熱膨張係数の差が小さくなることから、基板40から波長変換体10が剥離し難くなる。なお、セラミック基板のうち、窒化アルミニウム基板は耐熱性が高いため、好ましい。また、基板40のうち、サファイア基板は透光性に優れ、波長変換体10が形成される面と逆の面からレーザー光を入射させることができることから、小型な発光装置を構築しやすくなるため、好ましい。
波長変換部材1Aは、蛍光体粒子20とバインダー層30とを有する波長変換体10を支持し、可視光を反射する基板40をさらに備えることが好ましい。このような可視光を反射する基板40を用いることにより、波長変換部材1Aからの光取り出し効率を高めることが可能となる。
波長変換部材1,1Aにおいて、波長変換体10の厚さは特に限定されないが、例えば40μm〜400μmであることが好ましく、80μm〜200μmであることがより好ましい。波長変換体10の厚さが上記範囲内であると、放熱性を比較的高く維持することができる。
このように、本実施形態に係る波長変換部材1,1Aは、複数の蛍光体粒子20と、隣接する蛍光体粒子20を連結するバインダー層30とを備える。バインダー層30は、結晶質であり平均粒子径が10μm以下である複数の無機粒子31と、複数の無機粒子31の間に存在し、非晶質の無機化合物を含むアモルファス相32とを含む。バインダー層30が無機粒子31とアモルファス相32とを備えることにより、蛍光体粒子20とバインダー層30との間の屈折率差を小さくし、蛍光体粒子20とバインダー層30との界面における光散乱やフレネル反射を低減することが可能となる。その結果、蛍光体粒子20への励起光の入射効率、及び蛍光体粒子20から放射される変換光の取り出し効率を高めることが可能となる。また、無機粒子31とアモルファス相32は共に無機化合物を含有することから、高い熱伝導性を有する。そのため、バインダー層30において、無機粒子31とアモルファス相32の両方が熱伝導パスとなることから、ハイパワーな励起光が照射された場合でも波長変換体10の熱を効率よく外部に放散することができる。その結果、蛍光体粒子20の温度消光が抑制され、高出力の発光を得ることが可能となる。
波長変換部材1,1Aにおいて、蛍光体粒子20は、レーザー光により励起されることが好ましい。上述のように、無機粒子31とアモルファス相32は高い耐熱性を有することから、ハイパワーな励起光が照射された場合でも蛍光体粒子20の焦げを抑制し、高出力の発光を得ることができる。そのため、蛍光体粒子20がレーザー光により励起されることにより、小型化及び高出力化を可能にする発光装置を得ることが可能となる。
波長変換部材1,1Aにおいて、蛍光体粒子20の平均粒子径は、無機粒子31の平均粒子径よりも大きいことが好ましい。無機粒子31の平均粒子径が蛍光体粒子20よりも小さいことにより、無機粒子31の間の分子間力等により蛍光体粒子20を連結し、蛍光体粒子20を固定することが可能となる。また、蛍光体粒子20の平均粒子径が大きくなることにより、励起源が放つ励起光を効率的に吸収し、吸収した励起光を色調制御された蛍光に変換しやすくなる。
[波長変換部材の製造方法]
次に、本実施形態に係る波長変換部材1,1Aの製造方法について説明する。なお、蛍光体粒子及び無機粒子は、上述の波長変換部材で説明したものと同じであるため、それらの説明は省略する。
波長変換部材1,1Aにおける波長変換体10は、水分を含んだ状態で蛍光体粒子及び無機粒子を加圧して加熱することにより製造することができる。このような加圧加熱法を用いることにより、無機粒子31の一部が溶出してバインダー層30にアモルファス相32を形成することが可能となる。
具体的には、まず、蛍光体粒子20の粉末と無機粒子31の粉末とを混合して複合粉末を調製する。蛍光体粒子20の粉末と無機粒子31の粉末の混合方法は特に限定されず、乾式又は湿式で行うことができる。また、蛍光体粒子20の粉末と無機粒子31の粉末は空気中で混合してもよく、不活性雰囲気下で混合してもよい。
次に、複合粉末に、酸性水溶液又はアルカリ性水溶液を添加する。酸性水溶液又はアルカリ性水溶液を添加することにより、無機粒子31の溶出を促進することが可能となる。酸性水溶液としては、pH1〜3の水溶液を用いることができる。アルカリ性水溶液としては、pH10〜14の水溶液を用いることができる。
無機粒子31は、酸性水溶液及びアルカリ性水溶液の少なくとも一方への溶解性を有することが好ましい。具体的には、無機粒子31は、pH1〜3の酸性水溶液及びpH10〜14のアルカリ性水溶液の少なくとも一方への溶解性を有することがより好ましい。酸性水溶液及びアルカリ性水溶液の少なくとも一方への溶解性を有することにより、加圧加熱工程で無機粒子31を構成する無機化合物の一部が溶解する。溶解した無機化合物は、複合粉末における蛍光体粒子20の表面、蛍光体粒子20と無機粒子31との間の空隙、及び無機粒子31の間の空隙に浸入する。そして、この状態で複合粉末中の水分を除去することにより、蛍光体粒子20の表面、蛍光体粒子20と無機粒子31との間、及び無機粒子31の間に、無機粒子31を構成する無機化合物を含むアモルファス相32を形成することが可能となる。
蛍光体粒子20は、耐酸性及び耐アルカリ性の少なくとも一方を有することが好ましい。具体的には、蛍光体粒子20は、pH1〜3の酸性水溶液及びpH10〜14のアルカリ性水溶液の少なくとも一方への溶解性を有しないことがより好ましい。耐酸性及び耐アルカリ性の少なくとも一方を有することにより、加圧加熱工程でも蛍光体粒子20の粒子形状を維持することができるため、蛍光体粒子20の発光効率の低下を抑制することが可能となる。
複合粉末に上述の酸性水溶液を添加する場合、無機粒子31は当該酸性水溶液への溶解性を有することが好ましく、蛍光体粒子20は耐酸性を有することが好ましい。また、複合粉末に上述のアルカリ性水溶液を添加する場合、無機粒子31は当該アルカリ性水溶液への溶解性を有することが好ましく、蛍光体粒子20は耐アルカリ性を有することが好ましい。
次いで、酸性水溶液又はアルカリ性水溶液を含んだ複合粉末を、金型の内部に充填する。当該複合粉末を金型に充填した後、必要に応じて金型を加熱してもよい。そして、金型の内部の複合粉末に圧力を加えることにより、金型の内部で高温高圧状態となる。この際、蛍光体粒子20及び無機粒子31が緻密化すると同時に、無機粒子31同士、並びに蛍光体粒子20と無機粒子31とが互いに連結する。また、高温高圧状態では、無機粒子31を構成する無機化合物が水溶液に溶解し、溶解した無機化合物は、蛍光体粒子20の表面、蛍光体粒子20と無機粒子31との間の空隙、及び無機粒子31の間の空隙に浸入する。そして、この状態で水分が除去されることにより、無機粒子31を構成する無機化合物を含むアモルファス相32が形成される。
酸性水溶液又はアルカリ性水溶液を含んだ複合粉末の加熱加圧条件は、無機粒子31の溶解が進行するような条件であれば特に限定されない。例えば、酸性水溶液又はアルカリ性水溶液を含んだ複合粉末を、50〜300℃、好ましくは80〜250℃に加熱した後、10〜600MPa、好ましくは50〜400MPaの圧力で加圧することが好ましい。
そして、金型の内部から成形体を取り出すことにより、波長変換体10を得ることができる。波長変換体10を基板40に固定する方法は特に限定されず、例えば接着剤を用いて固定してもよい。また、得られた波長変換体10と基板40とを加圧することにより、これらを固着させてもよい。
なお、上述の製造方法では、酸性水溶液又はアルカリ性水溶液を含んだ複合粉末を、金型の内部に充填しているが、本実施形態はこのような態様に限定されない。つまり、複合粉末を金型の内部に充填した後、酸性水溶液又はアルカリ性水溶液を複合粉末に滴下することにより、複合粉末に水溶液を含ませてもよい。また、上述の製造方法では、金型を用いて加圧及び加熱を行っているが、本実施形態はこのような態様に限定されない。つまり、本実施形態の製造方法では、金型の代わりにオートクレーブを用いて、原料を加圧及び加熱してもよい。また、真空プレス成形機を用いて原料を加圧及び加熱してもよい。
このように、本実施形態の波長変換部材1,1Aでは、加圧加熱法を用いることにより、無機粒子31とアモルファス相32とを備えたバインダー層30を形成し、さらに蛍光体粒子20の表面にアモルファス相32を設けることができる。なお、波長変換部材1,1Aの製造方法は、上述の加圧加熱法に限定されず、例えば温間等方圧プレス法(WIP)も適用することができる。
ここで、非晶質の無機化合物を形成する方法としては、従来よりゾル−ゲル法が知られている。しかし、ゾル−ゲル法は原料として有機物を含むことから、加熱処理後に得られる無機化合物には有機物が残存しやすい。このような無機化合物を用いた波長変換部材は、残存する有機物により熱伝導性が低下して温度が上昇しやすくなることから、蛍光体の温度消光が発生しやすくなり、光出力効率が悪化してしまう。また、蛍光体の発光時における温度上昇により有機物が焦げて着色することから、光出力効率が悪化してしまう。しかしながら、本実施形態の波長変換部材1,1Aの製造方法では、無機粒子31を加熱及び加圧することによりアモルファス相32を形成することから、バインダー層30は殆ど有機物を含まない。そのため、得られる波長変換部材1,1Aは、蛍光体の温度消光を抑制し、高い光出力効率を発揮することが可能となる。
以下、実施例、参考例及び比較例により本実施形態を更に詳しく説明するが、本実施形態は当該実施例に限定されるものではない。
[参考例及び比較例]
(試験サンプルの調製)
<参考例>
はじめに、無機粒子として、平均粒子径D50が約1μmの結晶質酸化亜鉛粒子(ZnO)を用意した。そして、酸化亜鉛粉末を、内部空間を有する円筒状の成形用金型(Φ10)の内部に投入した。さらに、成形用金型の内部に充填した酸化亜鉛粉末に、1Mの酢酸を100μL添加した。そして、当該酢酸を含んだ酸化亜鉛粉末に、400MPa、80℃の条件で1時間加圧することにより、参考例の試験サンプルを得た。
<比較例>
上述の酸化亜鉛粉末を、内部空間を有する円筒状の成形用金型(Φ10)の内部に投入した。そして、成形用金型の内部に充填した酸化亜鉛粉末に、400MPa、80℃の条件で1時間加圧することにより、比較例の試験サンプルを得た。
(試験サンプルの評価)
得られた参考例及び比較例の試験サンプルを透過型電子顕微鏡で観察した。図5(a)は、比較例の試験サンプルを透過型電子顕微鏡で観察した結果を示している。なお、図5(a)には、酸化亜鉛粉末に加えて、透過型電子顕微鏡で観察する際に形成した保護膜も示している。図5(a)に示すように、比較例の試験サンプルでは、酸化亜鉛粒子(ZnO粒子)が凝集し、複数接触していることが分かる。
図5(b)は、参考例の試験サンプルを透過型電子顕微鏡で観察した結果を示している。なお、図5(b)には、酸化亜鉛粉末に加えて、透過型電子顕微鏡で観察する際に形成した保護膜も示している。図5(b)に示すように、参考例の試験サンプルも、比較例と同様に酸化亜鉛粒子(ZnO粒子)が凝集し、複数接触していることが分かる。
図6(a)乃至(d)は、参考例の試験サンプルのうち、酸化亜鉛粒子の凝集部分にフォーカスした結果を示している。図6(a)では、結晶質の酸化亜鉛粒子51が複数個確認できる。さらに、図6(b)及び図6(c)は、酸化亜鉛粒子51の間の領域部分にフォーカスした結果を示しており、図6(d)は、当該領域部分の電子線回折パターンの結果を示している。図6(d)の結果より、酸化亜鉛粒子51の間の領域部分はアモルファス相を含んでいることが分かる。
上述の結果より、参考例の試験サンプルでは、酸化亜鉛粒子51が凝集し、さらに酸化亜鉛粒子51の境界には、アモルファス相52として、非晶質の無機化合物と結晶質の無機化合物とが混在した部位が存在することが分かる。そして、酸化亜鉛粒子51の間には、アモルファス相52が数多く存在し、粒子間の空隙が大きく減少していることが分かる。そのため、加圧加熱法を利用した参考例の試験サンプルでは、結晶質の酸化亜鉛粒子51の間に、非晶質及び結晶質が混在した中間状態のアモルファス相52が数多く形成されることが分かる。
これに対して、比較例の試験サンプルでは、参考例と同様に、酸化亜鉛粒子が凝集しているものの、酸化亜鉛粒子の間には空隙が数多く存在している。そのため、加圧加熱法を利用していない比較例の試験サンプルでは、結晶質の酸化亜鉛粒子の間に、非晶質及び結晶質が混在した中間状態のアモルファス相が形成され難いことが分かる。
[実施例]
(試験サンプルの調製)
はじめに、蛍光体粒子として、平均粒子径D50が約19μmのYAG粒子(YAl12:Ce3+)を用意した。無機粒子として、平均粒子径D50が約1μmの結晶質酸化亜鉛粒子(ZnO)を用意した。そして、YAG粒子及び酸化亜鉛粒子をそれぞれ50体積%の割合で乾式混合し、0.52gの複合粉末を得た。
次に、得られた複合粉末を、内部空間を有する円筒状の成形用金型(Φ10)の内部に投入した。さらに、成形用金型の内部に充填した複合粉末に、1Mの酢酸を100μL添加した。そして、当該酢酸を含んだ複合粉末に、400MPa、80℃の条件で1時間加圧することにより、本例の試験サンプルを得た。
(試験サンプルの評価)
<透過型電子顕微鏡観察>
得られた試験サンプルを透過型電子顕微鏡で観察した。図7は、試験サンプルを透過型電子顕微鏡で観察した結果を示している。図7に示すように、蛍光体の表面には、蛍光体よりも粒子径が小さい酸化亜鉛粒子(ZnO粒子)が複数接触していることが分かる。さらに、蛍光体の表面、蛍光体と酸化亜鉛粒子との間、及び隣接する酸化亜鉛粒子の間には、無機化合物が存在することが分かる。
さらに図8(a)では、図7(c)の写真をさらに拡大した結果を示し、図8(b)では、図8(a)における無機化合物の部分の電子線回折パターンを示している。図8(b)に示すように、無機化合物における電子線回折パターンでは、結晶性を示すパターンが見られなかったことから、蛍光体の表面に存在する無機化合物はアモルファスであることが分かる。
図9は、実施例の試験サンプルを透過型電子顕微鏡で観察し、図7とは異なる部分を拡大した結果を示している。図7と同様に、蛍光体の表面には、蛍光体よりも粒子径が小さい酸化亜鉛粒子が複数接触していることが分かる。さらに、蛍光体の表面、蛍光体と酸化亜鉛粒子との間、及び隣接する酸化亜鉛粒子の間には、無機化合物が存在することが分かる。
さらに図10(a)では、図9(c)の写真をさらに拡大した結果を示し、図10(b)では、図10(a)における無機化合物の部分の電子線回折パターンを示している。図10(b)に示すように、無機化合物における電子線回折パターンでは、結晶性を示すパターンが観察された。つまり、図10(a)における無機化合物の部分には、結晶性を示す格子が僅かに観察された。
これらのことから、実施例の試験サンプルでは、アモルファス相として、非晶質の無機化合物のみからなる部位と、非晶質の無機化合物と結晶質の無機化合物とが混在した部位の両方が存在することが分かる。
<エネルギー分散型X線分析(EDX)>
得られた実施例の試験サンプルに対して、エネルギー分散型X線分析(EDX)を行った。図11には、走査透過電子顕微鏡写真(STEM)に加え、酸素(O)、亜鉛(Zn)、ケイ素(Si)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)のマッピングデータを示している。
図11より、イットリウム及びアルミニウムは、蛍光体粒子でのみ観察されており、酸化亜鉛粒子及びアモルファス相では観察されていないことから、蛍光体粒子からイットリウム及びアルミニウムは溶出していないと推測される。また、酸化亜鉛粒子及びアモルファス相では、亜鉛と酸素の両方が観察されることから、酸化亜鉛粒子及びアモルファス相は、同じ金属元素である亜鉛が含まれることが分かる。
なお、図11に示すEDX分析の結果、実施例の試験サンプルには不純物としてのケイ素が含まれており、さらにケイ素はアモルファス相に偏析していることが確認された。そのため、アモルファス相は、酸化亜鉛粒子から溶け出して生成した亜鉛の酸化物に加えて、ケイ素化合物が存在していてもよいことが分かる。
図12では、実施例の試験サンプルに対してエネルギー分散型X線分析を行った結果を示す。図12(a)では、明視野像(BF)に加え、酸素(O)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)のマッピングデータを示す。図12(b)では、図12(a)において「○」で示すアモルファス相に関し、マッピングデータからスペクトルを抽出した後、簡易定量を行った結果を示す。図13では、実施例の試験サンプルに対してエネルギー分散型X線分析を行った結果を示しており、図12とは異なる部位を観察した結果を示している。図13(a)では、明視野像(BF)に加え、酸素(O)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)のマッピングデータを示す。図13(b)では、図13(a)において「○」で示すアモルファス相に関し、マッピングデータからスペクトルを抽出した後、簡易定量を行った結果を示す。
図12(b)より、図12(a)に示すアモルファス相におけるケイ素原子の数は、亜鉛原子よりも多いことが分かる。これに対して、図13(b)より、図13(a)に示すアモルファス相におけるケイ素原子の数は、亜鉛原子よりも少ないことが分かる。そのため、アモルファス相において、亜鉛原子及びケイ素原子のいずれが多い場合でも、非晶質の無機化合物を形成できることが分かる。
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
特願2018−135830号(出願日:2018年7月19日)の全内容は、ここに援用される。
本開示によれば、蛍光体粒子の光吸収効率の向上、及び光取り出し効率の向上を図ることが可能な波長変換部材を提供することができる。
1,1A 波長変換部材
20 蛍光体粒子
30 バインダー層
31 無機粒子
32 アモルファス相
33 空隙
40 基板

Claims (8)

  1. 複数の蛍光体粒子と、
    隣接する前記蛍光体粒子を連結するバインダー層と、
    を備え、
    前記バインダー層は、結晶質であり平均粒子径が10μm以下である複数の無機粒子と、複数の前記無機粒子の間に存在し、非晶質の無機化合物を含むアモルファス相と、を含む、波長変換部材。
  2. 隣接する前記蛍光体粒子の粒子間距離は、前記蛍光体粒子の粒子径以上である、請求項1に記載の波長変換部材。
  3. 前記無機粒子及び前記アモルファス相は同じ金属元素を含有し、前記金属元素はアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、卑金属及び半金属からなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項1又は2に記載の波長変換部材。
  4. 前記無機粒子及び前記アモルファス相は前記金属元素の酸化物を含有する、請求項3に記載の波長変換部材。
  5. 前記金属元素の酸化物は、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、並びに酸化亜鉛と酸化マグネシウムとの複合体からなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項4に記載の波長変換部材。
  6. 前記蛍光体粒子は、レーザー光により励起される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の波長変換部材。
  7. 前記バインダー層は前記無機粒子以外の部位に空隙を有し、前記空隙の径は10μm以下である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の波長変換部材。
  8. 前記蛍光体粒子と前記バインダー層とを有する波長変換体を支持し、可視光を反射する基板をさらに備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の波長変換部材。
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