JPWO2020012209A1 - 経路算出方法、運転制御方法及び経路算出装置 - Google Patents

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Abstract

プロセッサ(11)は、車載されたセンサ(220)の検知情報に基づく第1レーン情報と、地図情報に基づく第2レーン情報との比較を行うための経由地点を設定する。第1レーン情報は、第1情報から得られたレーンに関する情報である。第2レーン情報は、記憶された地図情報(21)に基づく第2情報から得られたレーンに関する情報である。プロセッサ(11)は、経由地点を含む、現在位置から目的地に至る経路を算出する。

Description

本発明は、経路算出方法、運転制御方法及び経路算出装置に関する。
目的地までの推奨ルートを算出する場合に、自動運転制御を中断する区間を特定し、中断区間の長さ、中断の回数に基づいて、自動運転車両のルートを設定する技術が知られている(特許文献1)。
特開2015−141050号公報
しかしながら、従来の技術では、自動運転の中断区間の長さ、中断回数の低減は可能であるものの、車両に搭載されたセンサにより認識された車線境界線と、地図情報に規定された車線境界線との比較(マッチング)の困難性を考慮した経路が設定されていないという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、車両に搭載されたセンサにより認識された車線境界線と、地図情報に規定された車線境界線との比較の困難性を考慮した経路を算出することである。
本発明は、自車両に搭載されたセンサの検知情報に基づく第1情報から得られた第1レーン情報と、地図情報に基づく第2情報から得られた第2レーン情報とを比較するための経由地点を含む目的地に至る経路を算出することにより、上記課題を解決する。
本発明によれば、設定された経由地点において、車載センサの検知情報に基づく第1レーン情報と、地図情報に基づく第2レーン情報とを比較させることができるので、経路途中の経由地点において比較結果を得ることができる。
本実施形態に係る運転制御システムのブロック構成図である。 経由地点の設定処理の例を説明するための図である。 比較困難度を説明するための図である。 特定道路を説明するための図である。 特定道路ではない道路(非特定道路)を説明するための図である。 合成処理を説明するための第1の図である。 合成処理を説明するための第2の図である。 合成処理を説明するための第3の図である。 本実施形態の運転制御システムの制御手順を示すフローチャート図である。 比較処理に関する制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明に係る経路算出方法及び経路算出装置を、運転制御システムに適用した場合を例にして説明する。
図1(FIG.1)は、運転制御システム1のブロック構成を示す図である。本実施形態の運転制御システム1は、経路算出装置100と、車載装置200と、運転制御装置400とを備える。運転制御システム1は、経路算出装置100が通信装置30を介して情報の授受が可能なサーバ300を備えてもよい。運転制御システム1、経路算出装置100、車載装置200、サーバ300、運転制御装置400及びこれらが備える各装置は、CPUなどの演算装置を備え、演算処理を実行するコンピュータである。
経路算出装置100は、運転制御装置400や車載装置と一体のハードウェアとして構成してもよいし、別の装置として分散させた構成としてもよい。本例では、経路算出装置100が、通信装置30を介して、車両に搭載された車載装置200と運転制御装置400と情報を授受し、協動するように構成した運転制御システムを例にして説明する。
車載装置200について説明する。
車載装置200は、自車両及び自車両周囲の状況に関する検知情報を取得し、外部へ出力する。車載装置200は、運転制御装置400の指令に基づいて、自車両を自律走行させる。本実施形態の車載装置200は、通信装置210、検知装置220、ナビゲーション装置230、記憶装置240、出力装置250、車両センサ260と、レーンキープ装置270、車両コントローラ280、駆動装置290及び操舵装置295とを備える。
通信装置210は、車載装置200の各装置間の通信と、外部のサーバ300との通信を実行する。車載装置200を構成する各装置は、相互に情報の授受を行うためにCAN(Controller Area Network)その他の車載LAN(通信装置210)によって接続されている。車載装置200は、車載LAN(通信装置210)を介して経路算出装置100、運転制御装置400と情報の授受を行うことができる。車載装置200は、無線通信を行う通信装置210を介して外部のサーバ300と情報の授受を行う。
検知装置220は、経路を走行する自車両の周囲の検知情報を取得する。車両の検知装置220は、車両が移動する走行レーンの存在、位置及び領域を認識し、その周囲に存在する障害物を含む対象物の存在、存在位置及びその存在領域を検知する。特に限定されないが、検知装置220はカメラ221を含む。カメラ221は、例えばCCD等の撮像素子を備える撮像装置である。カメラ221は、赤外線カメラ、ステレオカメラでもよい。カメラ221は車両の所定の位置に設置され、車両の走行レーンのレーンマーカ、車両の周囲の対象物を撮像する。車両の周囲は、車両の前方、後方、前方側方、後方側方を含む。対象物は、路面に表記されたレーンマーカ、停止線などの二次元の標識を含む。対象物は三次元の物体を含む。対象物は、標識などの静止物を含む。対象物は、歩行者、二輪車、四輪車(他車両)などの移動体を含む。対象物は、ガードレール、縁石などの分離帯、信号、標識、表示装置を含む道路構造物を含む。
検知装置220は、画像データを解析し、その解析結果に基づいて自車両が走行する走行レーン、及びその近傍のレーンの存在、位置、領域を認識する。検知装置220は、走行レーンのレーンマーカの有無、位置、種別を認識する。検知装置220は、対象物の存在、位置、占有領域、種別を認識する。
検知装置220はレーダー装置222を備える。レーダー装置222としては、ミリ波レーダー、レーザーレーダー、超音波レーダー、レーザーレンジファインダーなどの出願時に知られた方式のものを用いることができる。検知装置220は、レーダー装置222の受信信号に基づいて対象物の存否、対象物の位置、対象物までの距離を検知する。検知装置220は、レーザーレーダーで取得した点群情報のクラスタリング結果に基づいて、対象物の存否、対象物の位置、対象物までの距離を検知する。
検知装置220は、通信装置210を介して外部の装置から走行レーンの検知情報を取得してもよい。例えば、サーバ300が通信装置330を介して、複数の他車両の検知装置220により取得された検知情報を介して収集し、蓄積している場合には、検知装置220は、他車両の検知情報や、検知情報に基づく判断情報をサーバ300から取得してもよい。サーバ300が、他車両の検知情報をいわゆるプローブ情報として管理している場合には、経路算出装置100はその情報を利用できる。先に走行レーンを走行した他車両の検知情報に基づいて、経由地点の設定、走行経路24の算出、走行環境情報26の生成、自車両の検知情報の補正をすることができる。
また、通信装置210が他車両と自車両とが車車間通信をすることが可能であれば、検知装置220は、他車両の検知情報を取得してもよい。もちろん、検知装置220は、高度道路交通システム(Intelligent Transport Systems:ITS)の外部装置から通信装置210を介して、走行レーン又は走行レーンを含む道路の情報を検知情報として取得することもできる。検知装置220は、車両近傍の情報は車載の検知装置220により取得し、車両から所定距離以上の遠い領域の情報は路側に設けられた外部装置から通信装置210を介して取得してもよい。
検知装置220は、位置検知装置223を備えてもよい。本例では、ナビゲーション装置230が備える位置検知装置231の検知結果を取得する。検知装置220は、検知結果をプロセッサ11へ逐次出力する。
ナビゲーション装置230は、車両の現在位置から目的地までの経路を出願時に知られた手法を用いて算出する。算出した経路は、車両の運転制御に用いるために、運転制御装置400及び/又は車両コントローラ280へ送出される。算出した経路は、経路案内情報として後述する出力装置250を介して出力される。ナビゲーション装置230は、位置検知装置231を備える。位置検知装置231は、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System,GPS)の受信機を備え、走行中の車両の走行位置(緯度・経度/地図座標値)を検知する。現在位置情報は、検知情報としてプロセッサ11へ送出される。位置情報の算出には、測位衛星からの受信信号のほか、オドメトリ、方位センサ、車両センサ260の情報を用いてもよい。
ナビゲーション装置230は、記憶装置240にアクセスし、地図情報241、レーン情報242と、交通規則情報243を参照する。ナビゲーション装置230は、位置検知装置231により検知された車両の現在位置に基づいて、車両が走行する走行レーンを特定する。走行レーンはユーザが指定した目的地に至る経路の一部であってもよいし、車両/ユーザの走行履歴に基づいて推測された目的地に至る経路の一部であってもよい。ナビゲーション装置230は、後述する地図情報241等を参照して、車両が走行する走行レーンを特定する。
出力装置250は、ディスプレイ251、スピーカ252を備える。出力装置250は、運転制御に関する各種の情報をユーザ又は周囲の車両の乗員に向けて出力する。出力装置250は、走行レーンと地図情報241のレーンとのずれ量、第1情報及び/又は第2情報の変更内容、立案された運転行動計画、その運転行動計画に基づく運転制御に関する情報を出力する。出力装置250は、通信装置を介して、高度道路交通システムなどの外部装置に運転制御に関する各種の情報を出力してもよい。
車両センサ260は、舵角センサ261、車速センサ262、姿勢センサ263を有する。舵角センサ261は、操舵量、操舵速度、操舵加速度などの情報を検知し、車両コントローラ280へ出力する。車速センサ262は、車両の速度及び/又は加速度を検知し、車両コントローラ280へ出力する。姿勢センサ263は、車両の位置、車両のピッチ角、車両のヨー角車両のロール角を検知し、車両コントローラ280へ出力する。姿勢センサ263は、ジャイロセンサを含む。
レーンキープ装置270は、カメラ221の撮像画像から走行レーンを検知する。レーンキープ装置270は、レーンのレーンマーカの位置と車両の位置とが所定の関係を維持するように車両の動きを制御する車線逸脱防止機能(レーンキープサポート機能)を備える。運転制御装置400はレーンの所定の横位置(例えば中央)を車両が走行するように、車両の動きを制御する。なお、レーンマーカは、レーンを規定する機能を有するものであれば限定されず、路面に描かれた線図であってもよいし、レーンの間に存在する植栽であってもよいし、レーンの路肩側に存在するガードレール、縁石、分離帯、歩道、二輪車専用道路などの道路構造物であってもよい。また、レーンマーカは、レーンの路肩側に存在する看板、標識、店舗、街路樹などの静止物であってもよい。
本実施形態の車両コントローラ280は、運転制御プロセッサ411が立案する運転計画に従って車両の運転制御を実行する。車両コントローラ280は、車両センサ260、駆動装置290、及び操舵装置295を動作させる。車両コントローラ280は、車両センサ260から車両情報を取得する。本実施形態の車両コントローラ280は、Electronic Control Unit:ECUなどの車載コンピュータであり、車両の運転/動作を電子的に制御する。車両としては、電動モータを走行駆動源として備える電気自動車、内燃機関を走行駆動源として備えるエンジン自動車、電動モータ及び内燃機関の両方を走行駆動源として備えるハイブリッド自動車を例示できる。なお、電動モータを走行駆動源とする電気自動車やハイブリッド自動車には、二次電池を電動モータの電源とするタイプや燃料電池を電動モータの電源とするタイプのものも含まれる。尚、レーンキープ装置270で実行する制御の内容は、車両コントローラ280で実行するようにしてもよい。
本実施形態の駆動装置290は、車両の駆動機構を備える。駆動機構には、上述した走行駆動源である電動モータ及び/又は内燃機関、これら走行駆動源からの出力を駆動輪に伝達するドライブシャフトや自動変速機を含む動力伝達装置、及び車輪を制動する制動装置271などが含まれる。駆動装置290は、アクセル操作及びブレーキ操作による入力信号、車両コントローラ280又は運転制御装置400から取得した制御信号に基づいてこれら駆動機構の各制御信号を生成し、車両の加減速を含む運転制御を実行する。駆動装置290に制御情報を送出することにより、車両の加減速を含む運転制御を自動的に行うことができる。なお、ハイブリッド自動車の場合には、車両の走行状態に応じた電動モータと内燃機関とのそれぞれに出力するトルク配分も駆動装置290に送出される。
本実施形態の操舵装置295は、ステアリングアクチュエータを備える。ステアリングアクチュエータは、ステアリングのコラムシャフトに取り付けられるモータ等を含む。操舵装置295は、車両コントローラ280から取得した制御信号、又はステアリング操作により入力信号に基づいて車両の進行方向の変更制御を実行する。車両コントローラ280は、操舵量を含む制御情報を操舵装置295に送出することにより、進行方向の変更制御を実行する。駆動装置290の制御、操舵装置295の制御は、完全に自動で行われてもよいし、ドライバの駆動操作(進行操作)を支援する態様で行われてもよい。駆動装置290の制御及び操舵装置295の制御は、ドライバの介入操作により中断/中止させることができる。
次に、運転制御装置400について説明する。
運転制御装置400は、制御装置410と、記憶装置420と、通信装置430を備える。出力装置を備えてもよい。出力装置は、先述した車載装置200の出力装置250と同様の機能を有する。制御装置410と、記憶装置420とは、有線又は無線の通信回線を介して互いに情報の授受が可能である。通信装置430は、車載装置200との情報授受、運転制御装置400内部の情報授受、外部装置と運転制御システム1との情報授受を行う。
制御装置410は、運転制御プロセッサ411を備える。運転制御プロセッサ411は、車両の運転計画の立案を含む運転制御処理を行う演算装置である。具体的に、運転制御プロセッサ411は、運転計画の立案を含む運転制御処理を実行させるプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)と、このROMに格納されたプログラムを実行することで、制御装置410として機能する動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)と、を備えるコンピュータである。 制御装置410は、運転制御処理において、経路算出装置100により生成された経路を所定の処理周期で参照し、経路を用いて運転制御処理を行う。
経路算出装置100について説明する。本実施形態の経路算出装置100の形態は限定されず、その一部を、車両に搭載してもよいし、車載装置200、運転制御装置400、サーバ300と情報の授受が可能な可搬の端末装置に適用してもよい。端末装置は、スマートフォン、PDAなどの機器を含む。
経路算出装置100は、制御装置10と、記憶装置20と、通信装置30とを備える。制御装置10は、走行経路24の算出処理を実行するプロセッサ11を備える。プロセッサ11は、走行経路24の生成処理を行う情報処理機能を備えた演算装置である。走行経路24は、車両の自律走行処理、車両の走行支援処理に用いられる。
プロセッサ11は、自車両の現在位置から目的地に至る走行経路24を生成する処理を実行させるプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)と、このROMに格納されたプログラムを実行することで、制御装置10として機能する動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)と、を備えるコンピュータである。本実施形態の制御装置10は、上記機能を実現するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実行する。
プロセッサ11は、自車両に搭載された検知装置220,車両センサ260の検知情報に基づく情報を、通信装置30を介して取得する。第1情報は、検知情報に基づく、自車両が走行するレーンを含む周囲の走行環境に関する情報である。
プロセッサ11を備える制御装置10は、第1情報の取得処理を実行する。第1情報は、自車両に搭載されたセンサの検知情報に基づく情報である。
車載のセンサは、検知装置220、車両センサ260を含む。検知情報は、後述する検知装置220のカメラ221の撮像画像及び撮像画像から得られた情報を含む。検知情報は、レーダー装置222の検知信号及び検知信号から得られた情報を含む。検知情報は、車両センサ260が検知した車両の挙動に関する情報を含む。検知情報は、現在位置情報を含む。現在位置情報は、検知装置220の位置検知装置223により検出されてもよいし、後述するナビゲーション装置230の位置検知装置231により検出されてもよい。
車載のセンサは、通信装置210を用いて高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)などの外部の情報提供システムが提供する検知情報を受信する受信装置224を含む。受信装置224は道路に設置されたカメラ装置の撮像画像を、近距離無線通信を介して取得してもよい。受信装置224は他車両の検知情報(撮像画像を含む)を、近距離無線通信を介して取得してもよい。自車両に搭載された受信装置224が受信する検知情報は、走行する自車両の現在位置における検知情報として用いられる。
制御装置10は、自車両の現在位置が属するレーンを自車両が走行する「走行レーン」を識別する。自車両の現在位置に基づいて走行レーンを識別し、走行レーンの走行位置を特定できる。走行レーンの位置は、カメラ221の撮像画像の座標、車両センサ260の車両の位置に基づいて判断してもよい。走行レーンは、ナビゲーション装置230の判断に基づいて特定してもよい。
本実施形態の第1情報は、自車両に搭載されたセンサ類(検知装置220、車両センサ260、位置検知装置231を含む)の検知情報に基づく、自車両が走行する走行レーンを含む周囲の走行環境に関する情報である。第1情報は、自車両が走行する道路の走行レーン、その走行レーンを含む道路に関する情報である。第1情報は、自車両の走行レーンに関する第1レーン情報を含む。第1レーン情報は、走行レーンを規定するレーンマーカ情報を含む。第1レーン情報は、走行レーンに関する情報であって、走行レーンの識別情報を含む。第1レーン情報は、走行レーンを含む道路に関する情報であって、走行レーンを含む道路の識別情報を含む。第1情報において、走行レーンの識別情報とその走行レーンを含む道路の識別情報とは対応付けられる。つまり、走行レーンが識別情報により特定されれば、走行レーンが属する道路に関する情報を取得できる。
第1レーン情報は、取得された検知情報に基づいて判断された、第1レーン情報と第2レーン情報との比較の結果に影響を与える要因がレーンに対応づけられた情報を含む。要因に関する情報は、(1)レーンの認識のしやすさに関する道路状況、(2)レーンの識別のしやすさに関する道路属性、(3)第1レーン情報と第2レーン情報のマッチング結果、及び(4)レーンの位置検出精度のうちのいずれか一つ以上を含む。これらの要因に関する情報は、後述する比較困難度の判断に用いられる。上記要因の内容に応じて比較困難度は変化する。本実施形態において、要因が所定条件を満たす場合に、比較困難度は相対的に低いと判断される。ちなみに、比較困難度が高い場合には、第1レーン情報と第2レーン情報を比較して対応づける処理が難しい、つまり、比較の結果が不正確(誤差が大きい)であるといえる。比較困難度が低い場合には、第1レーン情報と第2レーン情報を比較して対応づける処理が容易である、つまり、比較の結果が正確(誤差が少ない)であるといえる。
制御装置10は、記憶装置20に記憶された地図情報21を参照して、道路のレーンに関する第2情報を取得する。第2情報は、道路が備える複数のレーンから一の対象レーンを識別するための情報を含む。対象レーンは、第1レーン情報の走行レーンに対応する情報である。第2情報は、道路の各レーンのレーンマーカ情報を含む。各レーンのレーンマーカ情報とは、レーンマーカの位置、態様又は属性の情報である。第2情報は、地図情報21の一部の情報又は全部の情報である。
本実施形態の記憶装置20は、地図情報21、レーン情報22、交通規則情報23を記憶する。地図情報21は、高精度のデジタル地図情報(高精度地図、ダイナミックマップ)である。本実施形態の地図情報21は、運転制御装置400の運転制御処理において用いられる。地図情報21は、二次元の情報及び/又は三次元の情報を有する。本実施形態では、地図情報21が経路算出装置100の記憶装置20に格納された態様を説明するが、地図情報21は、車載装置200の記憶装置240に記憶されてもよいし、通信装置30を介して読み/書き可能なサーバ300の記憶装置320に記憶されてもよいし、運転制御装置400の記憶装置40に記憶されてもよい。図1には、複数の地図情報(21、241、321)、レーン情報(22、242、322)、交通規則情報(23、243、323)を示すが、これらのうちの少なくとも一つをアクセス可能な状態で構成することができる。
一の道路が複数のレーンを備える場合には、それら複数のレーンから一の対象レーンを識別するための識別情報を含む。各レーンは、緯度・経度などの位置情報(地図座標値)により特定されるとともに、いずれのレーン(第N番目)であるかを識別情報により特定される。道路に複数のレーンが属する場合には、各レーンと、そのレーンが属する道路とは識別情報により対応づけられる。地図情報21は、単一の各レーンを特定する識別情報と、各レーンの接続先のレーンを識別する接続先レーン情報とを有する。
本実施形態における「レーン」は、道路の延在方向に沿って存在する車両が走行可能な領域である。道路が並列された複数のレーンを有する場合には、各「レーン」は道路の幅員方向に沿う位置(座標)の差異によって識別することができる。また、レーンは、一又は複数のリンクを含む。リンクはレーン上において、レーンの延在方向に離隔した2つの端点であるノードによって区切られる。道路に並列配置されたレーンに対応するリンクは、道路の幅員方向に沿う位置(座標)によって識別することができ、かつ、道路の延在方向に沿う位置(座標)によって識別することがでぎる。
本実施形態の地図情報21は、各レーンを特定する識別情報、次に連なるレーンを特定する情報を備える。地図情報21は、運転制御装置400の読み込み処理を許容する。運転制御装置400は、自動運転制御処理において、地図情報21を参照することにより、目標とする経路に沿って自車両を自律的に移動(運転)させること、及び、自車両が将来走行するレーンを予測することができる。
地図情報21は、レーン情報22を含む。制御装置10は、第1レーン情報に含まれるレーンに対応するレーン(対象レーン)に関する第2レーン情報を地図情報21から取得する。第1レーン情報に含まれるレーンは、自車両の走行レーンであってもよい。この場合は、走行レーンに対応する第2レーン情報のレーンが対象レーンとなる。地図情報21に含まれる各道路は、緯度・経度などの位置情報(地図座標値)により特定されるとともに、道路を特定する識別情報により特定される。レーン情報22は、道路の識別情報に対応づけられた、道路種別情報、道路属性情報、道路の幅員情報、道路形状情報(曲率半径、交差点構造など)、道路上の交点(合流点、分岐点)の情報、道路の上り/下り情報、レーン数情報、上りレーン数情報、下りレーン数情報、道路のレーンマーカ(境界)の情報(破線、実線、色、植栽、ガードレール、構造物種別、ブロック、点灯式表示など)を含む。レーン情報22は、レーンの識別情報に対応づけられた、レーン種別情報(分岐、合流、交差)、レーン属性情報(右折レーン、左折レーン、直進レーンなど)、レーンの幅員情報、レーン形状情報(曲率半径、交差点構造など)、レーン上の交点(合流点、分岐点)の情報、レーンの上り/下り情報、隣接するレーン数情報、上りのレーン数情報、下りレーン数情報、レーンのレーンマーカ(境界)の情報(破線、実線、色、植栽、ガードレール、構造物種別、ブロック、点灯式表示など)を含む。
また、地図情報21は、交通規則情報23を含む。交通規則情報23は、経路上における一時停止、駐車/停車禁止、徐行、制限速度などの車両が走行時に遵守すべき交通上の規則である。交通規則情報23は、一方通行、進入禁止、一時停止、進行の優先関係、追い越しの可否(隣接レーンへの進入の可否)、駐車禁止、駐車許可などの情報を含む。各規則は、地点(緯度、経度)ごと、リンクごと、レーンごとに定義される。交通規則情報23には、道路側に設けられた装置から取得する交通信号の情報を含めてもよい。
制御装置10は、上述した記憶装置20に記憶された地図情報21を参照して、道路のレーンに関する第2情報を取得する。
第2情報は、レーンマーカの座標値などの位置情報、レーンマーカが実線、破線、黄色などの線の態様を識別するための情報、及びレーンマーカが縁石・植栽・ガードレールなどの分離帯の構造物の態様を識別するための情報のうちの何れか一つ以上の情報である。レーンマーカ情報は、各レーンの位置(第N番目・右側/左側)の識別情報が付される。これにより、第N番目のレーンのレーンマーカの態様と、レーンの右側のレーンマーカの態様と、レーンの左側のレーンマーカの態様を特定できる。つまり、地図情報21には、各レーンについて、左側のレーンマーカが実線であり、右側のレーンマーカが縁石であるといったレーンマーカの組み合わせの情報が、第2情報としてレーンごとに格納されている。
第1レーン情報と同様に、第2レーン情報は、取得された検知情報に基づいて判断された、第1レーン情報と第2レーン情報との比較の結果に影響を与える要因がレーンに対応づけられた情報を含む。要因に関する情報として、(1)レーンの認識のしやすさに関する道路状況、(2)レーンの識別のしやすさに関する道路属性、(3)第1レーン情報と第2レーン情報のマッチング結果、及び(4)レーンの位置検出精度のうちのいずれか一つ以上を含む。これらの要因に関する情報は、後述する比較困難度の判断に用いられる。
第1情報の走行レーンの識別情報と、走行レーンに対応する第2情報の対象レーンの識別情報とは対応づけが可能である。一の走行レーンAに関する第1情報の識別情報から、その走行レーンAに対応する地図情報上の走行レーン(対象レーン)B及びその走行レーン(対象レーン)Bの第2情報を抽出することができる。例えば、制御装置10は、第1情報の位置情報、または第1情報の撮像画像に含まれる道路案内標識、または走行レーンに対応する第2情報の対象レーンの識別情報などに基づいて自車両が走行する走行レーンが属する道路を特定する(道路の識別情報を得る)。さらに、第1情報の撮像画像に含まれる先行車両の車列画像から自車両が走行する走行レーンを特定する(走行レーンの識別情報を得る)。制御装置10は、記憶装置20に記憶されたレーン情報22から、走行している道路の識別情報及び走行レーンの識別情報を読み込む。制御装置10は、車載装置200が備える地図情報241、サーバ300が備える地図情報321を、通信装置30を介して参照してもよい。
制御装置10は、第1情報と第2情報を用いて、自車両の経路を算出する。第1情報は自車両の走行時における実空間の情報である。第1情報はセンサの検知情報をソース(情報源)とするので、地図情報21よりも現実の状況を反映していると予測できる。第2情報は過去の計測情報に基づいて、各計測情報の整合が図られた地図情報21をソースとし、走行中の自車両が検出する経路、車両の姿勢による状況の変化や、一時的な経路の変更(障害物の存在・工事など)は反映されない。検出条件が理想的であり、自車両の状況が模範的(モデル)なものであれば、第1情報と第2情報との差は小さく(例えば第1閾値未満)なり、第1情報と第2情報に基づいて一の経路を算出できる。しかし、そのような状況は稀であるから、制御装置10は、第1情報と第2情報を比較し、その比較結果を考慮した経路の算出が求められる。
本実施形態の制御装置10は、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行う地点/タイミングを制御するために、比較処理が行われるための経由地点を設定する。制御装置10は、設定した経由地点を含む経路を算出する。
図2(FIG.2)は、経由地点QPを含む経路を示す図である。車両の現在位置VPから目的地DPに至る経路は、複数算出できるが、図2に示す経路は、経由地点QPを含む経路である。目的地DPに至る経路は、複数のリンクに区切られたレーンRT1,RT2,RT3,RT4,RT5を含む。経由地点QPは、後述する比較困難度が所定条件を充足するレーンRT2に属する。
経路は、比較処理が行われるための経由地点を含む。経路を走行する車両は、経由地点において第1レーン情報と第2レーン情報との比較処理を実行する。算出された経路を走行する自車両は、経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行う。後に詳述するが、経由地点は、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較する際の比較の困難度が低いレーンに属する地点である。制御装置10は、比較の困難度が低い経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との比較結果を得ることができる。経由地点において得られた比較結果は、外乱による誤差が抑制された結果である。
比較結果は、検出された現在位置に対応する位置を地図情報21に対応づけるマッピング処理に用いることができる。また、比較結果は、検出された自車両の走行レーンに関する第1レーン情報と、地図情報21から得られた自車両の走行レーン(検知された走行レーンに対応する対象レーン)に関する第2レーンとの対応づけ(マッチング)処理に用いることができる。
次に、経由地点の設定処理について説明する。
第1情報又は第2情報は、第1レーン情報と第2レーン情報との比較の結果に影響を与える要因がレーンに対応づけられた情報を含む。レーンに対応づけられた要因は、第1情報及び第2情報の両方に含ませることもできる。
制御装置10は、レーンに対応づけられた要因に関する情報に基づいてレーンの比較困難度を求める。制御装置10は、判断された比較困難度が所定条件を充足するレーンを特定する。制御装置10は、特定されたレーンに属する地点を経由地点として設定する。
「比較困難度」とは、第1レーン情報と第2レーン情報との比較処理の困難性に応じた評価値である。第1レーン情報と第2レーン情報が一致すると判断される、例えば、第1レーン情報のレーンと第2レーン情報のレーンとの形状、位置、属性などが一致する(ずれが無い)場合には、その比較処理は最も容易であり、比較困難度は最も低いと判断される。先述したように、検知情報に基づく第1レーン情報と地図情報に基づく第2レーン情報とが一致することは稀である。一致するという評価には所定の閾値を設けて判断する。制御装置10は、レーンに対応づけられた要因に基づいて、レーンの比較困難度を求め、その比較困難度を指標として、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うのに適した(比較困難度が低い)レーンを抽出する。比較困難度が所定条件を充足するレーンを、第1レーン情報と第2レーン情報との比較処理に適したレーンとして特定する。抽出されるレーンは、自車両の現在位置から目的地に至る一又は複数の経路に含まれるものであることが好ましい。経由地点を通過する経路により目的地に至る所要時間と、最短経路により目的地に至る所要時間との差が所定時間以内であることが好ましい。
第1レーン情報と第2レーン情報との比較処理の困難性/容易性を評価する「比較困難度」を判断するので、比較処理の困難性/容易性を正確に判断することができる。
図3(FIG.3)に比較困難度を求める際に用いられる「要因」と「所定条件」の一例を示す。本実施形態の比較困難度は、下記の(1)レーン認識の困難度、(2)レーン識別の困難性、(3)比較に基づく対応付けの処理(以下、マッチング処理又はマップ−マッチング処理ともいう)の困難度、及び(4)位置検出の困難度のうちの何れか一つ以上の観点から判断される。
以下、比較困難度について、その判断に用いられる要因及び所定条件について説明する。
(1)レーン認識の困難度
第1レーン情報は、車載のセンサの検知情報に基づく第1情報から得られた自車両の走行レーンに関する情報である。第2レーン情報は、予め計測された地図情報に基づく第2情報から得られる情報である。レーンの認識の精度が低く、レーンの認識結果が不正確であると、第1レーン情報が不正確となり、第1レーン情報と第2レーン情報との比較が困難となる。このため、本実施形態では、レーンのそれぞれに対応づけられた、レーンの認識のしやすさに関する「道路状況」を、比較の結果に影響を与える要因として、第1情報又は第2情報に含ませる。
制御装置10は、道路状況に基づいて判断されたレーンの比較困難度が所定条件を充足するレーンを特定し、このレーンに属する地点を経由地点として設定する。
レーンの認識のしやすさに関する「道路状況」は、レーンマーカが無い、レーンマーカに欠損がある、交差点である(レーンマークが途切れる)などの情報を含む。交差点内にはレーンマークが表示されない。交差点であるか否かの情報はレーンの認識のしやすさに影響を与える。交差点内のレーンは、交差点外のレーンよりもレーンが認識できない可能性が高い。制御装置10は、交差点内ではない旨の道路状況に対応づけられたレーンを、比較困難度が所定条件を充足すると判断する。
「道路状況」に、レーンのそれぞれに対応づけられた、駐車の可否情報又は駐車車両の数量を含ませてもよい。駐車の可否情報はレーンの認識のしやすさに影響を与える。駐車が可能であるレーンでは、駐車が禁止されているレーンよりも駐車車両が存在する可能性が高い。駐車車両が存在するとレーンが隠れる可能性が高くなる。制御装置10は、駐車を許可しない旨の駐車情報に対応づけられたレーンを、比較困難度が所定条件を充足すると判断する。駐車車両の数量(台数)はレーンの認識のしやすさに影響を与える。駐車車両が多いレーンの方が、駐車車両が少ないレーンよりも駐車車両により隠されるレーンが長くなる。制御装置10は、駐車台数が所定数未満のレーンを、比較困難度が所定条件を充足すると判断する。
駐車車両の存在を考慮し、レーンの認識がしやすいレーンを特定し、レーンに属する経由地点を含む経路を算出できる。目的地に至る経路において、駐車車両が存在しない又は台数が少ない、第1レーン情報と第2レーン情報との比較がしやすい地点を経由するので、第1情報と第2情報の比較及び対応づけ(マッチング)を正確に行うことができる。
「道路状況」に、レーンのそれぞれに対応づけられた、レーンを車両が逸脱する可能性に関する車線逸脱情報を含ませてもよい。レーンを車両が逸脱する可能性はレーンの認識のしやすさに影響を与える。レーンを逸脱するとは、走行中のレーンをはみ出して走行すること、走行中のレーンから異なるレーンへレーンチェンジすることを含む。追い越し可能なレーン、パーキングエリアが設けられたレーン、レーン幅が所定値未満のレーンなどは、レーン逸脱の可能性が所定閾値以上であると判断できる。レーンを逸脱する際には、連続的にレーンを認識できないため、レーンの認識がしにくくなる。レーン逸脱の可能性が所定閾値未満の車線逸脱情報に対応づけられたレーンは、レーン逸脱の可能性が所定値以上であるレーンよりも、レーンを認識しやすい。
車線逸脱の可能性を考慮し、連続的にレーンの認識がしやすいレーンを特定し、レーンに属する経由地点を含む経路を算出できる。目的地に至る経路において、レーンを逸脱する可能性が低く、第1レーン情報と第2レーン情報との比較がしやすい地点を経由するので、第1情報と第2情報の比較及び対応づけ(マッチング)を正確に行うことができる。
(2)レーン識別の困難性
第1レーン情報と第2レーン情報との比較において、道路が複数のレーンを有する場合には、レーン同士を正確に対応づける必要がある。正確な対応づけのためには、複数のレーンのうち、何番目のレーンであるのかを認識する必要がある。レーンの識別が不正確であると、第1レーン情報と第2レーン情報との比較が困難となる。このため、本実施形態では、レーンのそれぞれに対応づけられた、レーンの識別のしやすさに関する「道路属性」を、比較の結果に影響を与える要因として、第1情報又は第2情報に含ませる。
制御装置10は、道路属性に基づいて判断されたレーンの比較困難度が所定条件を充足するレーンを特定し、このレーンに属する地点を経由地点として設定する。
レーンの識別のしやすさに関する「道路属性」は、レーンが特定道路に属するか否かの情報を含む。特定道路とは、レーンの識別がしやすい道路であり、予め定義された道路である。例えば、特定道路は、上り方向又は下り方向の車線数が一本である道路、又は交差点を含み、交差点を通過後の車線数が一本である道路を含む。
レーンが認識しにくい道路であっても、道路属性に基づいて、レーンの識別がしやすい道路のレーンを特定できる。第1レーン情報と第2レーン情報とを比較しやすいレーンに属する経由地点を含む経路を算出するので、第1レーン情報と第2レーン情報との正確な比較結果を得ることができる。駐車車両が存在してレーン認識が難しい場面でも、特定道路を走行している場合には、第1レーン情報のレーンと第2レーン情報のレーンとを取り違えることがなく対応づけることができる。特定道路に属するレーン上の経由地点においては、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較しやすく、第1レーン情報と第2レーン情報との正確な差異を算出できる。
制御装置10は、第1情報の位置情報から走行レーンが属する走行道路を特定し、地図情報21又はレーン情報22を参照し、その走行道路の道路属性を判断する。制御装置10は、第1情報の撮像画像に基づいて、自車両前方のレーンマーカの画像から抽出されるレーンマーカの数、レーンマーカの態様から走行レーンが属する走行道路の属性を判断。制御装置10、第1情報の撮像画像に基づいて、自車両前方の車列の画像などから走行レーンが属する走行道路の属性を判断する。制御装置10は、第1情報又は第2情報に基づいて得た走行道路の特徴に基づいて、走行道路が予め定めた特定道路であるか否かを判断する。制御装置10は、走行レーンが属する走行道路が特定道路であると判断された場合には、そのレーンを比較困難度が所定条件を充足するレーンであると判断する。
本実施形態における「特定道路」について、説明する。
制御装置10は、第1情報若しくは第2情報、又は第1情報及び第2情報に基づいて目的地に至る経路に含まれるレーンが属する道路が所定条件を満たす特定道路であるか否かを判断する。本実施形態において、特定道路を定義する所定条件は、「唯一の(ユニークな)レーン」を特定する観点から定義される。特に限定されないが、特定道路の定義の例を以下に示す。
(2−1)特定道路は、道路(走行道路)に属するレーン数が予め定めた所定数である道路であると定義できる。一の道路に属するレーン数が多ければ多いほど、唯一のレーンを特定することがより難しくなる。一の道路に属するレーンの数に基づいて特定道路を定義することにより、道路に属するレーンのうち、唯一のレーンが特定されやすい状況/場面/タイミングを限定することができる。
制御装置10は、第1情報を用いて、道路(走行道路)に属するレーン数を算出する。第1情報の撮像画像に基づいて、撮像画像に含まれる走行道路のレーンマーカの数、又は前方他車両の車列数からレーン数を算出できる。制御装置10は、第2情報を用いて、道路(走行道路)に属するレーン数を算出する。第2情報は、走行レーンに対応する対象レーンが属する道路のレーン数を含む。制御装置10は、第1情報の現在位置が属する走行道路に対応する地図情報の道路に関連づけられた第2情報を参照して、走行レーンの数を算出できる。
(2−2)特定道路は、走行道路の上り方向と下り方向のレーン数がそれぞれ単一の道路であると定義できる。第1情報(のみ)又は第1情報及び第2情報を用いてレーンの進行方向を識別できる。上り方向のレーン数が単一であり下り方向のレーン数が単一である道路に属する場合には、唯一のレーンを高い確度で特定できる。本例の特定道路は、言い換えると、上り単一レーンかつ下り単一レーンである。
自車両の走行道路が同一の進行方向の道路に1本のみのレーンが含まれている場合には、レーンを識別しやすい状況/場面/タイミングであると判断できる。制御装置10は、実際の走行レーンと地図情報上のレーンとを対応づけやすい(マッチングしやすい)特定道路を走行しているときに、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較するので、正確な比較結果を得ることができる。レーンマークが欠損するなどレーン認識が難しい場面でも、特定道路を走行している場合には、第1レーン情報と第2レーン情報とを対応づけることができ、それらの正確な差異を算出できる。
制御装置10は、第1情報を用いて、第1情報に含まれる撮像画像の経時変化から抽出した他車両の移動方向に基づいて、道路/レーンが上り方向又は下り方向かを識別する。レーンの走行方向(上り又は下り)は、第1情報の現在位置の経時的変化により検知することができる。レーンの走行方向(上り又は下り)は、カメラ221の第1情報の撮像画像の経時的変化により検知することができる。レーンの走行方向(上り又は下り)は、車速センサ262の加速度により検知することができる。
制御装置10は、第1情報の撮像画像に基づいて、撮像画像に含まれる走行道路のレーンマーカの数からレーン数を算出し、上り方向と下り方向のレーン数が単一であるか否かを判断する。制御装置10は、第1情報の撮像画像に含まれる走行道路の前方他車両の車列数からレーン数を算出し、上り又は下りのレーン数が単一であるか否かを判断する。
制御装置10は、第2情報を用いて、走行道路の上り方向と下り方向のレーン数がそれぞれ単一であるか否かを判断できる。第2情報は、走行レーンに対応する対象レーンが属する道路のレーン数を含む。第2情報は、走行レーンに対応する対象レーンが上り方向のレーンが単一で、下り方向のレーンが単一の道路であるか否かの情報を含む。
制御装置10は、第1情報及び第2情報を用いて、道路(走行道路)に属するレーン数が単一であるか否かを判断する。第1情報の現在位置が属する走行道路に対応する地図情報の道路に関連づけられた第2情報を参照して、走行レーンの数を求め、それが単一であるか否かを判断できる。
(2−3)特定道路は、走行道路の上り方向又は下り方向のレーン数が単一の道路であると定義できる。つまり、特定道路は、上り方向又は下り方向の一方のレーンが一方通行の道路である。上述した手法により、第1情報(のみ)又は第1情報及び第2情報を用いてレーンの進行方向を識別できる。上り方向のレーン数が単一又は下り方向のレーン数が単一である道路に属する場合には、唯一のレーンを高い確度で特定することができる。
(2−4)特定道路は、走行道路のレーン数が複数から単一に変化する道路であると定義できる。現在位置においては走行道路のレーン数が複数であるが、進行方向側の位置においてはレーン数が単一に合流するような道路である。道路に属するレーン数が複数である場合よりも、レーン数が単一である場合のほうが、唯一のレーンを特定することが容易になる。つまり、走行中の自車両の現在位置において、走行道路のレーン数が複数であっても、将来、走行する位置(進行方向の下流側の位置)において、レーン数が単一に変化する(複数車線が合流する)状況であれば、走行を継続すれば(時間が経過すれば)将来において唯一のレーンを特定することが容易な状況になることが予測できる。現在位置が属する走行道路のレーン数が複数である場合であっても、将来において走行道路のレーン数が単一になると予測される場合には第1レーン情報と第2レーン情報を比較する処理の実行に適した状況/場面/タイミングであると判断できる。制御装置10は、第1レーン情報と第2レーン情報を比較するのに適した特定道路を走行すると予測できるレーンを特定するので、実際に検出される第1レーン情報と地図情報の第2レーン情報の差分が小さい経由地点を含む経路を生成できる。
制御装置10は、第1情報を用いて道路(走行道路)に属するレーン数を算出する。第1情報の撮像画像に基づいて、自車両の現在位置のレーン数が複数であることが判断され、さらに、自車両の前方領域(自車両の現在位置から進行方向に所定距離以上離隔した領域)の撮像画像からレーン数が単一であることが判断された場合には、制御装置10は自車両が特定道路を走行していると判断する。レーン数は、現在位置を含む領域および自車両の前方領域の撮像画像から抽出された走行道路のレーンマーカの数に基づいて判断できる。レーン数は、現在位置を含む領域および自車両の前方領域の撮像画像から抽出された前方他車両の車列数に基づいて判断できる。
制御装置10は、第2情報を参照し、現在位置を含む走行道路に属するレーン数と現在位置から進行方向側に所定距離以上離隔した領域の走行道路に属するレーン数を取得する。制御装置10は、位置検知装置231により検知された現在位置と、地図情報21のレーン情報22とに基づいて、現在位置を含む走行レーン及び走行レーンに接続する接続リンクの情報を取得することができる。レーン情報22に含まれる接続リンクの情報から、現在位置における走行道路のレーン数、及び現在位置から進行方向側に所定距離以上離隔した地点における走行道路のレーン数を取得できる。現在位置を含む走行レーンのレーン数が複数であっても、レーン数の変更地点(交差点・合流点)の通過後にレーンが単一の道路に進入することが予測されるときには、特定道路を走行中であると判断できる。
制御装置10は、第1情報及び第2情報を用いて、現在位置を含む走行道路に属するレーン数と現在位置から進行方向側に所定距離以上離隔した領域の走行道路に属するレーン数を取得する。第1情報の現在位置が属する走行道路、現在位置から進行方向側に所定距離だけ離隔した位置が属する走行道路に対応する地図情報の道路に関する第2情報を参照して、走行レーンの数を算出できる。
(2−5)特定道路は、走行道路のレーン数が複数であり、走行道路が当該走行道路に属するレーンを規定するレーンマーカのパターンに基づいて、走行道路のレーンのうちのいずれのレーンを走行しているかを特定できる道路である、と定義できる。たとえば、道路に属する複数のレーンのそれぞれが異なるレーンマーカの態様(パターン)を有するレーンである場合には、レーンマーカのパターンに基づいて、走行レーンを特定できる。レーンマーカのパターンとは、レーンを規定する右側のレーンマーカの態様、左側のレーンマーカの態様、又は左右のレーンマーカの組み合わせの態様を含む。例えば、道路において、右側のレーンマーカが黄色の実線であり、左側のレーンマーカが白線の破線であるレーンが唯一であれば、そのレーンを特定できる。
現在位置が属する走行道路のレーン数が複数である場合であっても、レーンマーカのパターンに基づいて、どのレーンを走行しているかを特定できる道路を走行している場合には、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較する処理の実行に適した状況/場面/タイミングであると判断できる。制御装置10は、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較しやすい特定道路に属するレーンに経由地点を設定するので、検知情報に基づく第1レーン情報と地図情報に基づく第2レーン情報との差分が小さい経由地点を含む経路を生成できる。
制御装置10は、第1情報を用いて、道路(走行道路)に属するレーンのレーンマーカのパターンを認識する。制御装置10は、第1情報の撮像画像に基づいて、撮像画像に含まれる走行道路のレーンマーカのパターンからレーンを特定できる。レーンマーカのパターンは、撮像画像から抽出する。レーンマーカは進行方向に延びる(点在する)、境界線(実線・破線)、縁石、植栽、ガードレール、路鋲などである。レーンマーカのパターンは、レーンマーカの種別、色、形態などである。制御装置10は、予め記憶した基準画像パターンと、撮像画像から抽出されたレーンマーカの画像と対比してパターンマッチング処理により、レーンマーカの種別を識別する。
制御装置10は、第2情報を用いて、道路(走行道路)に属するレーンのレーンマーカのパターンを認識する。第2情報は、レーンを定義するレーンマーカの特徴を含む。第2情報は、レーンマーカの特徴をレーンごとに記憶する。レーンマーカの特徴は、レーンマーカの態様(実線、破線、色)、レーンマーカの構造(縁石、植栽、ガードレール、路鋲などの分離帯)を含む。レーンマーカの特徴は、レーンごとに、右側のレーンマーカの特徴と、左側のレーンマーカの特徴を含む。レーンマーカのパターンは、レーンの左右一対のレーンマーカの特徴により定義される。走行レーンのレーン数が複数であっても、各レーンのレーンマーカの特徴がそれぞれ異なるのであれば、唯一のレーンを高い確度で特定することができる。このように、特定道路を、一の道路に属する複数レーンのレーンマーカの特徴がすべて異なるものである道路と定義することにより、唯一のレーンが特定されやすい状態の走行レーンを特定できる。
制御装置10は、第1情報及び第2情報を用いて、走行道路に属するレーンマーカのパターンを認識する。第1情報に含む撮像画像から走行道路に属するレーンのレーンマーカの画像上の特徴を取得する。第1情報の現在位置が属する走行道路に対応する地図情報の道路に関する第2情報を参照して、走行レーンのレーンマーカのパターンを認識する。
第1情報の現在位置が属する走行道路に対応する地図情報の道路に関連づけられた第2情報を参照して、走行レーンのレーンマーカのパターンを認識し、レーンマーカのパターンに基づいて一のレーンを特定できる。
上り方向又は下り方向の道路が複数レーンを有する場合には、走行レーンに対応する唯一のレーンを抽出できない場合がある。複数レーンを含む道路の右側のレーンマーカのパターンと左側のレーンマーカのパターンが異なる場合がある。
(2−6)特定道路は、走行道路における上り方向のレーン数又は下り方向のレーン数が複数であり、上り方向のレーン又は下り方向のレーンを規定するレーンマーカのパターンに基づいて、走行道路の複数レーンのうちのいずれのレーンを走行しているかを特定できる道路である、と定義できる。たとえば、上り方向の道路に属する複数のレーンのそれぞれが異なるレーンマーカの態様(パターン)を有するレーンである場合、又は下り方向の道路に属する複数のレーンのそれぞれが異なるレーンマーカの態様(パターン)を有するレーンである場合には、レーンマーカのパターンに基づいて、走行レーンを特定できる。制御装置10は、上述の手法により、第1情報又は第2情報を用いて、道路/レーンが上り方向又は下り方向かを識別できる。
制御装置10は、上述の手法により、第1情報及び第2情報を用いて、走行道路に属する上り方向又は下り方向のレーンのレーンマーカのパターンを認識する。第1情報の現在位置が属する走行道路に対応する地図情報の道路に関連づけられ、道路又はレーンのそれぞれについて上り方向であるか下り方向であるかの情報を含む第2情報を参照して、走行レーンのレーンマーカのパターンを認識し、レーンマーカのパターンに基づいて一のレーンを特定できる。
自車両が対向複数レーンの道路を走行している場合には、走行レーンに対応する唯一の対象レーンを抽出できない場合がある。このような場合には、上り方向又は下り方向のレーンのレーンマーカのパターンに基づいて、走行道路が特定道路であるか否かを判断する。
(2−7)特定道路は、走行道路の上り方向のレーン数又は下り方向のレーン数が複数であり、上り方向のレーン又は下り方向のレーンが所定の特徴的レーンマーカにより規定されている道路である、と定義できる。特徴的レーンマーカとしてはレーンマーカの態様(実線、破線、色)、レーンマーカの構造(縁石、植栽、ガードレールなどの分離帯)を含む。レーンが特徴的レーンマーカを有すれば、一のレーンを特定できる。例えば、上り方向又は下り方向の複数レーンのレーンマーカのうち、最も対向道路側のレーンマーカは植栽であり、最も外側(対向道路とは反対側)のレーンマーカは縁石であるという場合を検討する。この場合には、植栽のレーンマーカを有するレーンは最も対向道路側の唯一のレーンとして特定できる。また、縁石のレーンマーカを有するレーンは最も外側の唯一のレーンとして特定できる。制御装置10は、上述の手法により、第1情報又は第2情報を用いて、道路/レーンが上り方向又は下り方向かを識別できる。
制御装置10は、上り方向又は下り方向ごとに道路(走行道路)に属するレーンのレーンマーカのパターンを認識する。レーンマーカが所定の特徴的レーンマーカにより規定されている場合には、撮像画像から抽出された走行道路のレーンマーカのパターンに基づいて上り方向又は下り方向のレーンの中から一のレーンを特定できる。制御装置10は、予め記憶した「所定の特徴的レーンマーカ」の基準画像パターンと、撮像画像から抽出されたレーンマーカの画像とを対比してパターンマッチング処理により、撮像されたレーンマーカが「所定の特徴的レーンマーカ」であるか否かを判断できる。例えば、複数レーンのレーンマーカのうち、最も対向道路側のレーンマーカは植栽であり、最も外側(対向道路とは反対側)のレーンマーカは縁石であるという場合である。この場合には、植栽のレーンマーカを有するレーンは最も対向道路側のレーンとして特定でき、縁石のレーンマーカを有するレーンは最も外側のレーンとして特定できる。
制御装置10は、第2情報を用いて、道路(走行道路)に属する上り方向又は下り方向のレーンのレーンマーカのパターンを認識できる。本例における第2情報は、道路又はレーンのそれぞれについて上り方向であるか下り方向であるかの情報を含む。本例における第2情報は、レーンマーカの特徴とレーンの識別情報とを対応づけた情報を含む。
制御装置10は、第1情報及び第2情報を用いて、走行道路に属する上り方向又は下り方向のレーンのレーンマーカが所定のレーンマーカであるか否かを判断する。第1情報の現在位置が属する走行道路に対応する地図情報の道路に関連づけられ、道路又はレーンのそれぞれについてレーンマーカの特徴が対応づけられた情報を含む第2情報を参照して、走行レーンのレーンマーカの特徴を認識し、レーンマーカが「所定のレーンマーカ」であることに基づいて一のレーンを特定できる。自車両が複数レーンの道路を走行している場合には、走行レーンに対応する唯一の対象レーンを抽出できない場合がある。このような場合には、走行レーンのレーンマーカが所定のレーンマーカであるか否かに基づいて、走行道路が特定道路であるか否かを判断する。
上述した特定道路の一例を図4A及び図4Bに基づいて説明する。
図4A(FIG.4A)に示すRD1は、いわゆる一方通行の道路であり、上り方向又は下り方向のレーン数が単一である道路である。レーンLK1は、道路RD1における唯一のレーンである。走行道路が、レーン数が単一である特定道路である場合には、検知情報に基づいて走行レーンを高い確度で特定できる。また、取り違えるレーンが無いため、レーン数が単一である特定道路の走行レーンと地図情報21の対象レーンとの比較づけは、正確に行われる可能性が高い。第1レーン情報と第2レーン情報を比較する場合に、第1情報に基づく走行レーンと第2情報に基づく走行レーン(対象レーン)とが正確に比較され、対応づけられる(マッチングされる)可能性が高い。このような特定道路を走行中であれば、第1レーン情報と第2レーン情報との比較は正確に行われ、両者の位置の差分を正確に算出できる。以下のRD2,RD3も同様である。
RD2は、上り方向及び下り方向のレーン数がそれぞれ単一の道路である。レーンLKU1は、上り方向(又は下り方向)のレーンであり、レーンLKD1は、下り方向(又は上り方向)のレーンである。先述したように、レーンの進行方向は、第1情報及び/又は第2情報に基づいて判断できる。上り/下りのレーンが単一の道路においては、一の進行方向に沿うレーンは一本に限定されるので、走行レーンを高い確度で特定できる。走行方向が共通するレーンのレーン数が単一である場合には取り違えるレーンが無い。
RD3は、上り方向又は下り方向のレーン数が各2本の道路である。レーン数は2本以上でもよい。レーンLKU1、LKU2は、上り方向(又は下り方向)のレーンであり、レーンLKD1,LKD2は、下り方向(又は上り方向)のレーンである。レーンの進行方向が識別しできたとしても、一の方向に沿うレーンは複数存在し、走行方向を識別するだけでは唯一のレーンを特定することができない。
しかし、レーンを規定する2本のレーンマーカの組み合わせに着目すると、道路RD3のように、レーンLKU1とLKU2のレーンマーカの態様の組み合わせが異なる。レーンLKU1の右側レーンマーカは破線であり、レーンLKU1の左側レーンマーカは実線である。レーンLKU2の右側レーンマーカは植栽であり、レーンLKU2の左側レーンマーカは破線である。このような道路においては、レーンLKU1とLKU2の2本のレーンマーカの組み合わせパターンはそれぞれ異なり、レーンマーカのパターンに基づいて、レーンLKU1とレーンLKU2とを識別できる。
制御装置10は、特定道路を、複数のレーンのそれぞれが異なるレーンマーカのパターンを有するレーンが属する道路であると定義する。複数のレーンのレーンマーカのパターンが異なる場合にはレーンを取り違える可能性が低い。
図4B(FIG.4B)は、道路に属する複数のレーンの一部に共通するレーンマーカのパターンが含まれる例を示す。
図4Bに示す道路は片側4レーンの道路である。上り方向の道路と下り方向の道路とは植栽で区切られており、この植栽の分離帯の両側に存在するレーンLKU4とLKD1は、上り又は下りの方向ごとに唯一の所定のレーンマーカのパターンを有する。一方、上り方向の4本のリンクグループUPにおいて、リンクLKU2とLKU3は、いずれも両側に破線のレーンマーカを有しており、左右レーンマーカのパターンが共通する。
このような道路RD4においては、進行方向(UP/DW)を認識できたとしても、車両の現在位置に誤差が含まれる場合には、自車両V1a、V1bの何れの車両においても走行レーンを正確に特定できない場合がある。走行レーンを正確に特定できない場合に、レーンマーカの態様を用いてレーンの特定を行う。しかし、上り方向の4本のリンクグループUPのリンクLKU2,LKU3は、いずれも両側に破線のレーンマーカを有しており、左右のレーンマーカのパターン(組み合わせ)が共通し、下り方向の4本のリンクグループDWにおいても、リンクLKD2,LKD3は、いずれも両側に破線のレーンマーカを有する。自車両V1aの前方レーンマーカに関する検知情報と、自車両V1bの前方レーンマーカに関する検知情報とが共通するので、自車両V1a、V1bのいずれの車両においても、走行レーン、対象レーンを特定することができない可能性がある。このように進行方向が共通する複数のレーンが含まれ、レーンマーカの態様からは各レーンを識別できない道路を特定道路と定義するのは不適切である。
しかし、所定の特徴的レーンマーカ(例えば植栽ST)に着目すると、所定の特徴的レーンマーカである植栽STによりレーンが規定され、走行方向がUP方向のレーンはレーンLKU4のみである。所定の特徴的レーンマーカによりレーンが規定される場合には、特徴的レーンマーカに基づいて一のレーンを特定することができる。進行方向DWのレーンにおいては、複数のレーンのうち、特徴的レーンマーカ(植栽ST)を有するレーンはレーンLKD1のみである。このように特徴的レーンマーカである植栽STと進行方向が識別できればレーンを特定できる。レーンが、特徴的レーンマーカであるガードレール、縁石などにより規定されている場合にも一のレーンを特定することができる。
なお、制御装置10は、カメラ221の撮像画像に基づいて、パターンマッチング処理などによりレーンのレーンマーカの態様/パターンを認識する。制御装置10は、レーダー装置222のレーダー受信信号に基づいてレーンのレーンマーカの態様/パターンを認識する。地図情報21の第2情報は、各レーンのレーンマーカの態様/パターンの情報を記憶するので、位置情報などの第1情報によって絞り込んだ複数のレーンの内、レーンマーカの態様/パターンに基づいて、レーンを特定できる。
(3)比較に基づく対応づけ処理(マッチング処理/マップ−マッチング処理)の困難度
第1レーン情報と第2レーン情報との比較において、検知情報に基づく走行レーンと、地図情報上の走行レーン(対象レーン)とを対応づけることができない場合がある。例えば、検知情報に基づく走行レーンと、地図情報上の走行レーン(対象レーン)との位置情報に所定値以上の差分が生じた場合は、これらが同一のレーンで無い可能性があるため、比較処理が中止される。このような場合は、比較に基づく対応づけ処理(マッチング処理)が失敗したと判断される。
第1情報又は第2情報は、レーンのそれぞれに対応づけられた、過去における第1レーン情報と第2レーン情報のマッチング処理に関するマッチング履歴を、比較の結果に影響を与える要因として含む。先述したように、第1レーン情報と第2レーン情報との差分が所定値以上である場合などは対応づけの処理(マッチング処理)が失敗したとして、マッチング履歴25に記憶される。他方、第1レーン情報と第2レーン情報との差分が所定値未満である場合などは対応づけの処理(マッチング処理)が成功したものとして、マッチング履歴25に記憶される。マッチング処理の成功率/失敗率を含む「マッチング履歴」を、レーンの比較の結果に影響を与える比較困難度の要因とする。
マッチング履歴は、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較した結果を含む。例えば、比較の結果、レーンマークの属性や形状が変化したと判断された場合には、その情報をマッチング履歴として記憶する。第1レーン情報は検知情報に基づくものであり、第2レーン情報は記憶された過去の情報である。第1レーン情報と第2レーン情報とに相違がある場合には、第1レーン情報を信用して、レーンマークの属性や形状が変化したと判断し、その判断結果を待ちイング履歴に記憶してもよい。
制御装置10は、マッチング履歴に基づいて判断された比較困難度が所定条件を充足するレーンを特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。過去の実績に基づいて、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較しやすいレーンに属する経由地点を含む経路を算出するので、第1レーン情報と第2レーン情報との正確な比較結果を得ることができる。
マッチング履歴は、レーンのそれぞれに対応づけられた、第1レーン情報と第2レーン情報との比較結果に基づくマッチング成功率を含み、マッチング成功率が所定閾値以上のマッチング履歴に対応づけられたレーンを、比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定する。レーンの位置や属性によっては、正確な検知情報が得られない場所が存在することがある。本例によれば、比較による対応づけ処理(マッチング処理)が失敗する傾向のあるレーンに経由地点を設定しないようにすることができる。言い換えると、マッチング処理が成功する可能性の高いレーンに経由地点を設定することができる。
第1情報は、他車両に搭載されたセンサの検知情報に基づく、他車両が走行した走行レーンを含む周囲の走行環境に関する情報を含む。マッチング履歴25は、他車両の第1レーン情報と他車両が参照した第2レーン情報の比較結果に関する情報を含む。
自車両のマッチング履歴だけではなく、他車両のマッチング履歴を参照して経由地点を設定できるので、自車両が通過したことがない場所であっても、マッチング処理に適した場所を判断することができる。
なお、第1情報は車載センサの検知情報に基づくものであるので、車載センサの性能、車載センサの配置などによって第1情報の内容が異なる場合がある。このため、マッチング履歴は、車両や車種の識別子、センサ精度を付して蓄積することが好ましい。自車両の車種又はセンサ精度が共通する、マッチング履歴を参照することにより、自車両の第1情報に基づくマッチング処理に適した場所を判断できる。
マッチング履歴25は、レーンのそれぞれに対応づけられた、第1レーン情報と比較される第2レーン情報を検出できたか否かの比較結果を含む。第2レーン情報は記憶装置に記憶された情報であり、第1レーン情報は実際の検知情報に基づく現時点の環境を示す情報である。制御装置10が第1レーン情報と第2レーン情報を比較した場合に、第1レーン情報において検知されたにもかかわらず、第2レーン情報に第1レーン情報に対応するレーンマークに関する情報などが無い場合には、その旨の情報とレーンの識別子とを対応づけてマッチング履歴25に記憶する。同様に、制御装置10が第1レーン情報と第2レーン情報を比較した場合に、第1レーン情報において検知され、第2レーン情報に第1レーン情報に対応するレーンマークに関する情報などが有る場合には、その旨の情報とレーンの識別子とを対応づけてマッチング履歴25に記憶する。
制御装置10は、第1レーン情報に対応する第2レーン情報を抽出することができたマッチング履歴に対応づけられたレーンを、比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定する。地図情報21が全ての情報を含むとは限らないが、第1レーン情報に対応する第2レーン情報の有無に関するマッチング履歴25を参照することにより、第1レーン情報と第2レーン情報との比較が適切に行われるレーンを特定することができる。
(4)位置検出の困難度
第1情報は、レーンのそれぞれに対応づけられた、自車両の現在位置の位置検出精度を、比較の結果に影響を与える要因として含む。
制御装置10は、位置検出精度に基づいて判断されたレーンの比較困難度が所定条件を充足するレーンを特定し、特定したレーンに属する地点を経由地点として設定する。
位置検出精度は、検知情報に基づく第1情報の精度に影響を与える。位置検出精度が低いと第1情報の精度も低いと予測される。第1情報の精度が低いと、第1レーン情報と第2レーン情報との比較処理における比較困難度は高くなる(比較が難しくなる)。本実施形態では、位置検出精度を、第1レーン情報と第2レーン情報との比較の結果に影響を与える要因として定義する。位置検出精度に基づいて比較困難度を判断し、比較困難度が所定条件を満たすレーン上の経由地点を設定することにより、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較しやすい経路を算出できる。
位置検出精度は、レーンのそれぞれに対応づけられた、位置検出衛星信号の受信感度を含む。この情報は、走行中に取得することもできるし、過去にレーンを通過した車両から取得して、蓄積することができる。
制御装置10は、位置検出衛星信号の受信感度が所定閾値以上であるレーンを、比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定する。GPSから得る位置情報の精度は、受信信号の数によって判断できる。位置検出衛星信号の受信感度を評価する際に、複数のGPS衛星のうち信号が受信できた衛星の数を閾値とすることができる。例えば、「信号が受信できた衛星の数がN個以上である」場合に、位置検出衛星信号の受信感度が所定閾値以上であると判断してもよい。
これにより、高層ビルが林立する場所や、トンネルなど電波を受信しにくいレーンに経由地点を設定しないようにすることができる。このような場合でも先述した特定道路を走行しているときには、比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定することもできる。特に、特定道路を走行している場合には、GPS信号をロストした場合であっても、オドメトリなどにより位置検出精度を担保することもできる。
位置検出精度は、レーンのそれぞれに対応づけられた、自車両の走行状態を含む。本実施形態では、位置検出精度が低下する走行状態を予め定義する。例えば、車両の旋回量が所定値以上となる場合には、位置検出精度が低下する。言い換えると、道路の曲率が所定値以上/曲率半径が所定値未満である場合には、位置検出精度が低下する。また、車両の速度が所定値未満である(10km/h程度の低速)である場合には、位置検出精度が低下する。車両の速度が低くなると、オドメトリにおいて自車位置推定に用いられるモデルが変更される。オドメトリのモデルが低速モデルに変更されると、位置検出精度が低下すると予測できる。
制御装置10は、車両の旋回量が所定値未満である、車両が所定の曲率未満の道路を走行している、車両の速度が所定値以上である、又は車両の位置検出用のオドメトリのモデルが通常走行用のモデルであると判断された場合には、走行状態が所定の状態であると判断し、その走行状態で車両が走行できるレーンを、比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定する。
これにより、車両の位置検出精度のレベルが所定値以上に保たれ、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較しやすいレーン上の経由地点を設定できる。
上述した「道路状況」、「道路属性」、「マッチング履歴」、「位置検出精度」を含む「要因」はレーン又は道路のリンク(2点のノードで定義づけられるレーン又は道路)ごとに対応づけられる。この「要因」は、自車両又は他車両のセンサにより検出されてもよい。
(5)総合判断
第1情報又は第2情報は、レーンのそれぞれに対応づけられた比較の結果に影響を与える要因として、レーンの認識のしやすさに関する道路状況、レーンの識別のしやすさに関する道路属性、第1情報と第2情報の比較処理(マッチング処理)に関するマッチング履歴、及び自車両の現在位置の位置検出精度のうちのいずれか一つ以上を、比較の結果に影響を与える要因として含むことができる。
図3に示すように、上記の比較困難度の要因については、予め評価値を定義することができる。各要因については、適宜に重みづけをすることができる。制御装置10は、要因ごとに評価値が定義された情報を参照し、一又は複数の要因に基づいて、レーンの総合的な比較困難度を判断し、総合的な比較困難度が最小となるように、目的地に至るまでの一又は複数のレーンを特定し、レーンに属する地点を経由地点として設定する。経路に含まれる経由地点は、一つでも複数でもよい。経由地点は、比較困難度が最も低いレーンに設定されることが好ましい。比較困難度が所定値未満の複数のレーンに経由地点を設けてもよい。
これにより、複数の要因に基づいて、総合的に比較困難度を評価することができる。
特に限定するものではないが、レーンマークが無い交差点、レーンの曲率(曲率半径)、GPS衛星からの受信信号のロストなどについては、比較困難度が高くなるように評価値を設定することが好ましい。交差点ではレーン認識の困難度が高く、曲率が大きい場所では位置検出の困難度が高く、GPS信号が受信できない場所では位置検出の困難度が高い。このような場所において、第1レーン情報と第2レーン情報との比較が行われる経由地点が設定されないようにすることが好ましい。
制御装置10は、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較する際の比較困難度が所定条件を充足するレーンに属する経由地点を含む経路を算出する。経由地点において、制御装置10は、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較する。制御装置10は、経由地点における第1レーン情報と経由地点における第2レーン情報との差分を算出し、その差分に基づいて、第1レーン情報の走行レーンと第2レーン情報の走行レーンとが接続するように、第1情報と第2情報とを合成する。
比較が相対的に容易であると判断された経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との差分に基づいて走行レーンを接続させるので、第1レーン情報と第2レーン情報を正確にマッチングすることができる。
運転制御装置400の制御装置410は、第1レーン情報と、第2レーン情報との比較の結果を用いて経路を修正し、修正された経路を、自車両に走行させる。
第1レーン情報は、自車両のセンサの検知情報に基づく実際の走行環境についての情報である。第2レーン情報は予め記憶された地図情報21に基づく道路又は道路のレーンに関する情報である。地図情報21が詳細な地図情報であっても、車両を自律走行させる場合においては、現在かつ実際の走行路の位置を確認する必要がある。第1レーン情報と第2レーン情報の差分を用いて経路を修正することにより、センサにより検知された実空間の情報と地図情報21との両方が考慮された自動運転制御を実行できる
制御装置10は、経路を算出するとともに、第1情報と第2情報とを合成(composite)して走行環境情報26を生成(generate/provide/form)する。第1情報と第2情報との合成処理は、第1情報と第2情報の接続処理、統合処理、重畳処理又は変更(修正)処理の何れか一つ以上を含む。第1情報は、車両の検知装置220により検知された現実の実環境(走行中の環境)に関する情報である。第2情報は、地図情報21から取得されるレーンに関する情報である。合成処理は、走行レーンに関する情報の連続性が保たれるように、第1情報と第2情報とを一つの情報に編集する処理である。走行レーンの位置がずれたり、走行レーンのレーンマーカの情報が途切れたりしないように、第1情報と第2情報を合成する。これにより、第1レーン情報と第2レーン情報の差分に基づいて合成された連続する経路を含む走行環境情報26を得ることができる。走行環境情報26は、記憶装置20に記憶させてもよいし、アクセス可能な車載装置200の記憶装置20に記憶させてもよい。走行環境情報26は、運転制御装置400が参照可能な情報であり、自動運転を含む走行制御処理において利用される。
接続処理は、第1情報に含まれる走行レーンに関する情報と、走行レーンを含む領域に関する情報と第2情報に含まれるレーンに関する情報又はレーンを含む領域に関する情報(地図情報を含む)とを、情報の連続性が維持されるように繋げる処理である。
統合処理は、第1情報に含まれる走行レーンに関する情報と、走行レーンを含む領域に関する情報と第2情報に含まれるレーンに関する情報又はレーンを含む領域に関する情報(地図情報を含む)を、情報の連続性が維持されるように纏める/集約する/重畳させる処理である。
修正処理は、第1情報若しくは第2情報の内容、第1情報及び第2情報の内容を変更し、第1情報又は第2情報の何れか一方の情報を、第1情報又は第2情報に基づいて変更・修正をする処理である。本実施形態では、検知情報に基づく第1情報を、実空間の環境が反映された情報(現実の状況に近似した走行環境を示す情報)であるとして評価し、第1情報を基準として第2情報の内容を修正(変更)するようにしてもよい。
第1情報と第2情報の合成手法の概要を図5A〜図5C(FIG.5A〜5C)に基づいて説明する。本図では、便宜上、詳細なレーンは示さない。同図においては、地図情報21の縮小率なども説明の便宜を優先するものである。
図5Aは、地図情報21の一例を示す。図5Bは地図情報21に自車両V1bの現在位置(V1b)と、検知情報から得た第1情報に基づく走行レーンL1を示す。検知情報に基づく第1情報が取得可能な範囲を領域DR1として示す。領域DR1の範囲は検知装置220の精度などに応じて異なる。走行レーンL1と対応する対象レーンLMを示す。位置に基づいて判断する場合には、走行レーンL1と対象レーンLMとは、距離が相対的に最も近いレーン、距離が所定値未満のレーンである。特に限定されないが、制御装置10は、自車両が経由地点に所定距離以内に接近したタイミングで、第1レーン情報の走行レーンL1と第2レーン情報の走行レーン(対象レーン)LMとを比較して、両レーンの距離である差分d1を算出する。制御装置10は、自車両V1bに車載された検知装置220、位置検知装置231に基づく第1情報と、地図情報21に格納されたレーンに関する第2情報とを比較して差分d1を算出する。舵部d1は経由地点における差分である。
制御装置10は、走行レーンL1と対象レーンLMを距離の差分d1に応じて何れか一方又は両方をシフトして、これらを接続する。制御装置10は、差分d1と第1情報とに基づいて、対象レーンが走行レーンに接続するように、第1情報と第2情報とを合成する。本実施形態では、検知情報に基づく第1情報を真の情報と仮定し、第2情報を第1情報に基づいてシフト(移動)して、第1情報と第2情報の位置を合わせて合成する。図5Cに示すように、自車両V1bが走行する走行レーンL1に対象レーンLMが接続するように、先に算出した差分d1に基づいて、第2情報の地図情報21を座標XY方向に所定量シフトする。この処理により、地図情報21の対象レーンLMを走行レーンL1に接続させた走行環境情報26を生成できる。レーンのみならず、レーンを含む所定領域DR2をシフトさせてもよい。
本実施形態の運転制御システム1の処理手順を、図6(FIG.6)のフローチャートに基づいて説明する。なお、各ステップにおける処理の内容に関しては、上述した説明を援用し、ここでは処理の流れを中心に説明する。
まず、ステップS1において、制御装置10のプロセッサ11は、制御対象となる車両の検知情報を取得する。検知情報は、カメラ221の撮像画像、レーダー装置222の計測情報、位置検知装置223の位置情報、またはこれらの情報に基づく検知結果を含む。検知情報は、車両センサ260の出力情報を含む。検知情報は、進行方向、速度、加速度、制動量、操舵量、操舵速度、操舵加速度、などの車両の運転に関する情報と、車両の諸元情報、車両の性能情報を含む。検知情報は、自車両が走行する走行レーンの位置、走行レーンのレーンマーカの位置、レーンマーカの態様、自車両の周囲の対象物の存在の有無、対象物の属性(静止物又は移動体)、対象物の位置、対象物の速度・加速度、対象物の進行方向を含む。検知情報は、検知装置220、ナビゲーション装置230、車両センサ260を含む車載装置200から取得できる。
ステップS2において、プロセッサ11は、検知情報に基づいて、走行中の自車両の現在位置を算出する。現在位置は、GPS受信信号、オドメータ情報を含む検知情報に基づいて判断する。
ステップS3において、プロセッサ11は、目的地を取得する。目的地は入力されたもの、算出されたもの、推測されたものを含む。
ステップS4において、プロセッサ11は、検知情報に基づいて、自車両が走行する走行レーンを含む周囲の走行環境に関する第1情報を取得する
ステップS5において、プロセッサ11は、記憶装置20に記憶された地図情報21を参照して、道路のレーンに関する第2情報を取得する。限定されないが、取得する第2情報は、走行レーンに対応する対象レーンに関する情報であることが好ましい。
ステップS6において、プロセッサ11は、目的地に至る一又は複数の経路を算出する。各経路に含まれる各レーンの比較困難度を判断する。
ステップS7において、プロセッサ11は、各レーンの比較困難度が所定条件を充足するか否かを判断する。比較困難度が所定条件を充足する場合にはステップS8に進む。
ステップS8において、プロセッサ11は、所定条件を充足する比較困難度が対応づけられたレーンを特定する。
ステップS9において、プロセッサ11は、特定されたレーンに経由地点を設定する。経由地点は、第1レーン情報と第2レーン情報との比較が行われる地点である。この経由地点又は経由地点近傍において検出された第1レーン情報と、この第1レーン情報に対応する第2レーン情報とのを比較し、共通の走行レーンの位置の差分が算出される。
ステップS10において、プロセッサ11は、経由地点を通る経路を算出する。ステップS7において比較困難度が所定条件を充足しない場合には、経由地点の設定は行わずに、目的地に至る経路を算出する。
図7(FIG.7)のフローチャートに基づいて、経由地点を含む経路の算出と、走行環境情報26の生成処理を説明する。
ステップS101において、プロセッサ11は、自車両の現在位置を含む第1情報を取得する。この処理は、図6のステップS1−S2に対応する。
ステップS102において、プロセッサ11は、目的地に至る一又は複数の仮の経路を算出する。
ステップS103において、プロセッサ11は、各レーンの比較困難度をリンクごとに判断する。具体的に、ステップS104において、プロセッサ11は(1)レーン認識の困難度、(2)レーン識別の困難度、(3)比較処理(マッチング処理)の困難度、及び(4)位置検出の困難度のうちの何れか一つ以上を取得する。
ステップS105において、プロセッサ11は、各比較困難度について、個別に又は総合的に所定条件を充足するレーンが存在するか否かを判断する。比較困難度が所定条件を満たすレーンが存在しない場合には、経由地点が設定できないので、図6のステップS11へ進む。所定条件を満たすレーンが存在する場合には、ステップS106において、レーンに属する経由地点を設定する。所定条件を満たすレーンに属している位置であれば、経由地点の位置は特に限定されず、目的地に至る経路の距離が最短となるように、経由地点を設定する。
プロセッサ11は、ステップS107において、レーンが属する道路を特定し、道路レベルの経路を算出し、続くステップS108において、レーンレベルの経路を算出する。
ステップS109において、プロセッサ11は、経由地点の近傍において、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較し、対応づける(マッチングさせる)。第1レーン情報と第2レーン情報とは共通の座標に変換される。プロセッサ11は、第1レーン情報の走行レーンと、第2レーン情報の走行レーンの位置を比較し、これらの差分を算出する。経由地点近傍は、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較する困難性が低い地点である。このため、比較の結果、走行レーンの差分を正確に算出できる。
ステップS110において、プロセッサ11は、第1レーン情報の走行レーンと、第2レーン情報の走行レーンとが接続されるように、第1情報と第2情報を合成する。算出された差分に応じて第2情報をシフトさせてもよい。接続された第1レーン情報のレーンと、第2レーン情報のレーンとは、経由地点を含む新たな経路として採用される。この新たな経路を走行するように、自車両は制御される。第1情報と第2情報を合成した走行環境情報26は、経路を含む。接続された新たな経路の位置は、記憶装置20に記憶する経由地点における比較結果である差分(差分量、離隔の方向)を記憶装置20に記憶してもよい。新たな経路は、経由地点と対応づけて記憶してもよい。経由地点の比較困難度に基づいて、新たな経路又は差分の信頼性を評価できる。また、差分に応じて地図情報21をシフトさせ、それを新たな地図情報21として更新してもよい。第1情報と第2情報を合成した走行環境情報26は、自律走行制御に用いられる。運転制御装置400は、合成された走行環境情報26における修正後の経路に沿って自車両を走行させる。比較困難度の低い経由地点において補正された地図情報21を、次回の運転制御において利用することができる。
ステップS111において、プロセッサ11は、比較処理(マッチング処理)の履歴をマッチング履歴25に記憶する。マッチング履歴は、対比処理による対応づけ(マッチング)の成否/差分量をレーンに対応づけて記憶する。プロセッサ11は、経由地点において比較処理(マッチング処理)を実行する都度に、差分に応じて修正された新しい走行環境情報26を記憶装置20に書き込む。走行環境情報26は、地図情報21に重畳させてもよい。このとき、算出した差分をレーン識別情報に対応づけて記憶してもよい。次の処理において、差分だけを読みだして走行環境情報26を生成することができる。
対応する図6のステップS12以降の運転制御処理に移行する。
運転制御装置400の運転制御プロセッサ411は、ステップS12において、検知された障害物を含む対象物情報を取得する。ステップS13において、運転制御プロセッサ411は、対象物を避けた経路を算出する。ステップS14において、運転制御プロセッサ411は、経路の各地点における運転行動を決定する。運転行動は「進行」「操舵」「停止」を含む。運転行動には、速度、加速度、操舵角、減速、減速度(減速加速度)を含む。最新の走行環境情報26を読み込む。
ステップS15において、運転制御プロセッサ411は、各地点と運転行動とを経時的に対応づけた運転計画を立案する。ステップS16において、運転制御プロセッサ411は、運転計画を車両に実行させるための運転制御命令を作成する。ステップS17において、運転制御プロセッサ411は、運転制御命令を車両コントローラ280に送出する。ステップS18において、運転制御プロセッサ411は、車両コントローラ280を介して、車両に運転計画を実行させる。車両コントローラ280は、立案された運転計画に基づいて、運転制御を実行する。ステップS19において、運転制御プロセッサ411は、目的地に到達するまで運転制御を実行する。
生成された走行環境情報26に基づいて車両の運転を制御するので、検知情報により取得された現実の環境に応じた走行制御ができる。走行環境情報26は、走行レーンと地図情報21の対象レーンとが正確に対応づけられた合成処理により生成されるので、走行環境情報26に基づいて算出された制御内容は正確であり、変更されることがない。結果として、車両に無駄な操舵や加減速をさせることがなく、滑らかな走行を実現する。
具体的に、運転制御プロセッサ411は、自車両V1の実際のX座標値(X軸は車幅方向)と、現在位置に対応する目標X座標値と、フィードバックゲインとに基づいて、目標X座標値の上を車両V1に移動させるために必要な操舵角や操舵角速度等に関する目標制御値を算出する。運転制御プロセッサ411は、目標制御値を車載装置200に出力する。車両V1は、目標横位置により定義される目標経路上を走行する。運転制御プロセッサ411は、経路に沿う目標Y座標値(Y軸は車両の進行方向)を算出する。運転制御プロセッサ411は、車両V1の現在のY座標値、現在位置における車速及び加減速と、現在のY座標値に対応する目標Y座標値、その目標Y座標値における車速及び加減速との比較結果に基づいて、Y座標値に関するフィードバックゲインを算出する。運転制御プロセッサ411は、目標Y座標値に応じた車速および加減速度と、Y座標値のフィードバックゲインとに基づいて、Y座標値に関する目標制御値が算出される。
ここで、Y軸方向の目標制御値とは、目標Y座標値に応じた加減速度および車速を実現するための駆動機構の動作(エンジン自動車にあっては内燃機関の動作、電気自動車系にあっては電動モータ動作を含み、ハイブリッド自動車にあっては内燃機関と電動モータとのトルク配分も含む)およびブレーキ動作についての制御値である。たとえば、エンジン自動車にあっては、制御機能は、現在および目標とするそれぞれの加減速度および車速の値に基づいて、目標吸入空気量(スロットルバルブの目標開度)と目標燃料噴射量を算出し、これを駆動装置290へ送出する。
運転制御プロセッサ411は、算出されたY軸方向の目標制御値を車載装置200に出力する。車両コントローラ280は、操舵制御及び駆動制御を実行し、自車両に目標X座標値及び目標Y座標値によって定義される目標経路上を走行させる。目標Y座標値を取得する度に処理を繰り返し、取得した目標X座標値のそれぞれについての制御値を車載装置200に出力する。車両コントローラ280は、目的地に至るまで、運転制御プロセッサ411の指令に従い運転制御命令を実行する。
本発明の実施形態の経路算出装置100は以上のように構成され動作し、経路算出装置100において使用される経路算出方法は、以上のように実行されるので、以下の効果を奏する。
[1]本実施形態の経路算出方法では、自車両に搭載されたセンサの検知情報に基づく第1レーン情報と、記憶された地図情報に基づく第2レーン情報とを比較するための経由地点を設定し、その経由地点を含む経路を算出する。
本実施形態によれば、現在位置から目的地に至る経路上の経由地点において、車載センサの検知情報に基づく第1レーン情報と、記憶装置20の地図情報21に基づく第2レーン情報との比較を行わせることができる。
比較処理が行われるための経由地点を含む経路に沿って自車両を移動させ、経由地点において第1レーン情報と第2レーン情報との比較処理を実行させることができる。算出される経路を走行する自車両は、経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うことができる。プロセッサ11は、比較処理に適した経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との比較結果を得ることができる。
比較結果は、検出された現在位置を地図情報21上の位置に対応づけるマッピング処理に用いることができる。また、比較結果は、検出された自車両の走行レーンに関する第1レーン情報と、地図情報21から得られた自車両の走行レーン(検知された走行レーンに対応する対象レーン)に関する第2レーンとの対応づけ(マッチング)処理に用いることができる。
[2]本実施形態の経路算出方法では、第1レーン情報と第2レーン情報との比較の結果に影響を与える要因がレーンに対応づけられた情報を第1情報又は第2情報に含ませ、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較する際の比較困難度を要因に基づいて判断し、比較困難度が所定条件を充足するレーンを特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。
第1レーン情報と第2レーン情報との比較処理の困難性/容易性を評価する「比較困難度」を予め定義した要因から判断し、「比較困難度」が予め定義した所定条件を充足するか否かをさらに判断するので、比較処理の困難性/容易性を正確に判断することができる。
[3]本実施形態の経路算出方法では、各レーンの認識のしやすさに関する道路状況を比較の結果に影響を与える要因として、第1情報又は第2情報に含ませ、道路状況に基づいて判断されたレーンの比較困難度が所定条件を充足するレーンを特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うことができる。プロセッサ11は、レーンの認識がしやすく、比較処理に適した経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との正確な比較結果を得ることができる。
[4]本実施形態の経路算出方法では、各レーンの駐車の可否情報又は駐車車両の数量を含む道路状況に基づいて、駐車を許可しない情報又は所定数量未満の駐車車両が存在する旨の駐車情報に対応づけられたレーンを、比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。駐車車両が無い又は少ないレーン上の経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うことができる。プロセッサ11は、駐車車両が無い又は少ないという比較処理に適した経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との正確な比較結果を得ることができる。
[5]本実施形態の経路算出方法では、各レーンの車両が逸脱する可能性に関する車線逸脱情報を含む道路状況に基づいて、レーン逸脱の可能性が所定閾値未満の車線逸脱情報に対応づけられたレーンを、比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。レーンを逸脱する可能性が低いレーン上の経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うことができる。プロセッサ11は、車線逸脱の可能性が低いという比較処理に適した経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との正確な比較結果を得ることができる。
[6]本実施形態の経路算出方法では、各レーンの識別のしやすさに関する道路属性を比較の結果に影響を与える要因として、第1情報又は第2情報に含ませ、道路属性に基づいて判断されたレーンの比較困難度が所定条件を充足するレーンを特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うことができる。プロセッサ11は、レーンの識別が容易である比較処理に適した経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との正確な比較結果を得ることができる。
[7]本実施形態の経路算出方法では、レーンが属する走行道路が予め定めた特定道路であるか否かの情報を含む道路属性に基づいて、特定道路に属するレーンを比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。特定道路に属するレーン上の経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うことができる。プロセッサ11は、レーンの識別がしやすい特定道路の経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との正確な比較結果を得ることができる。レーンマークが欠損している、駐車車両が存在する、車線逸脱の可能性があるといったレーン認識が難しい場面でも、特定道路を走行している場合には、第1レーン情報と第2レーン情報とを正確に対応づけることができ、第1レーン情報と第2レーン情報との正確な差分を算出できる。
[8]本実施形態の経路算出方法では、上り方向又は下り方向の車線数が一本である道路を特定道路として定義する。同一の進行方向の道路に1本のみのレーンが含まれている場合には、レーンを識別しやすい状況/場面/タイミングであると判断できる。制御装置10は、実際の走行レーンと地図情報上の走行レーンとの比較がしやすい特定道路を走行しているときに、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較するので、正確な比較結果を得ることができる。レーンマークが欠損している、駐車車両が存在する、車線逸脱の可能性があるといったレーン認識が難しい場面でも、特定道路を走行している場合には、第1レーン情報と第2レーン情報とを正確に対応づけることができ、第1レーン情報と第2レーン情報との正確な差分を算出できる。
[9]本実施形態の経路算出方法では、交差点を含み、交差点を通過後の車線数が一本である道路を特定道路として定義する。現在位置が属する走行道路のレーン数が複数である場合であっても、将来において走行道路のレーン数が単一になると予測される場合には第1レーン情報と第2レーン情報を比較する処理の実行に適した状況/場面/タイミングであると判断できる。制御装置10は、実際の走行レーンと地図情報上の走行レーンとの比較がしやすい特定道路を走行しているときに、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較するので、正確な比較結果を得ることができる。レーン認識が難しい場面でも、特定道路を走行している場合には、第1レーン情報と第2レーン情報とを正確に対応づけることができ、第1レーン情報と第2レ
[10]本実施形態の経路算出方法では、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較する処理(マッチング処理)に関するマッチング履歴を比較の結果に影響を与える要因として、第1情報又は第2情報に含ませ、道路属性に基づいて判断されたレーンの比較困難度が所定条件を充足するレーンを特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。過去の実績に基づいて、第1レーン情報と第2レーン情報との比較処理がしやすいレーンに属する経由地点を含む経路を算出する。経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うことができる。プロセッサ11は、レーンの識別が容易である比較処理に適した経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との正確な比較結果を得ることができる。
[11]本実施形態の経路算出方法では、第1レーン情報と第2レーン情報との比較結果に基づくマッチング成功率を含むマッチング履歴に基づいて、マッチング成功率が所定閾値以上のマッチング履歴に対応づけられたレーンを、比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。マッチング成功率が所定閾値以上のレーン上の経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うことができる。プロセッサ11は、比較による対応づけ(マッチング処理)が成功しやすいレーンの経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との正確な比較結果を得ることができる。
[12]本実施形態の経路算出方法では、他車両の検知情報に基づく第1情報に基づくマッチング履歴を用い、他車両のマッチング成功率が所定閾値以上のマッチング履歴に対応づけられたレーンを、比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。自車両に走行経験が無い又は比較処理(マッチング処理)をしたことが無いレーンについても比較困難度に基づく処理を行うことができる。他車両のマッチング成功率が所定閾値以上のレーン上の経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うことができる。プロセッサ11は、他車両の経験において、比較処理(マッチング処理)が成功しやすいレーンの経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との正確な比較結果を得ることができる。
[13]本実施形態の経路算出方法では、第1レーン情報に対応する第2レーン情報が第2情報において対応する対象レーンが検出できた場合には、そのレーンを比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。第1レーン情報に対応する第2レーン情報が第2情報において検出できない場合には、第2情報に欠けがあるということである。第2情報に欠けがあるレーンにおいては比較を行わない。地図情報21が全ての情報を含むとは限らない。第1レーン情報に対応する第2レーン情報の有無に関するマッチング履歴25を参照することにより、第1レーン情報と第2レーン情報との比較が適切に行われるレーンを特定することができる。
[14]本実施形態の経路算出方法では、各レーンの自車両の現在位置の位置検出精度を比較の結果に影響を与える要因として第1情報又は第2情報に含ませ、位置検出精度に基づいて判断されたレーンの比較困難度が所定条件を充足するレーンを特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。自車両の位置は、走行レーンの特定に用いられ、第1レーン情報のレーンの識別、第2レーン情報の検索などに用いられる重要な情報である。位置検出精度に基づいて比較困難度を判断し、比較困難度が所定条件を満たすレーン上の経由地点を設定することにより、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較しやすい経路を算出できる。
[15]本実施形態の経路算出方法では、位置検出衛星信号の受信感度を含む位置検出精度に基づいて、受信感度が所定閾値以上のレーンを、比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。受信感度が所定閾値以上のレーン上の経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うことができる。プロセッサ11は、高層ビルが林立する場所や、トンネルなど電波を受信しにくいレーンにおいて比較を行うことなく、比較による対応づけ(マッチング処理)が成功しやすい経由地点における正確な比較結果を得ることができる。
[16]本実施形態の経路算出方法では、自車両の走行状態を含む位置検出精度に基づいて、自車両の走行状態が所定の状態となるレーンを、比較困難度が所定条件を充足するレーンとして特定し、そのレーンに属する地点を経由地点として設定する。自車両の位置検出が正確に行われる走行状態を維持できるレーン上の経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うことができる。プロセッサ11は、急カーブなどの位置検出に誤差が生じやすい走行が強いられるレーンにおいて比較を行わないので、経由地点における正確な比較結果を得ることができる。
[17]本実施形態の経路算出方法では、レーンの認識のしやすさに関する道路状況、レーンの識別のしやすさに関する道路属性、第1情報と第2情報の比較処理(マッチング処理)に関するマッチング履歴、及び自車両の現在位置の位置検出精度のうちのいずれか一つ以上を、比較の結果に影響を与える要因として、第1情報又は第2情報に含ませる。要因ごとに定義された情報を参照し、レーンの比較困難度を総合的に判断し、比較困難度が最小となるように、目的地に至るまでの一又は複数のレーンを特定し、一又は複数のレーンに属する地点を経由地点として設定するので、複数の要因に基づいて、総合的に比較困難度を評価することができる。
[18]本実施形態の経路算出方法では、経由地点における第1レーン情報と経由地点における第2レーン情報との差分を算出し、その差分に基づいて、第1レーン情報の走行レーンと第2レーン情報の走行レーンとが接続するように、第1情報と第2情報とを合成する。比較困難度が低い経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との差分を用いて第1情報と第2情報を合成するので、第1レーン情報と第2レーン情報のレーンが正確に接続された情報(走行環境情報)を得ることができる。
[19]本実施形態の運転制御方法では、第1レーン情報と第2レーン情報との比較の結果を用いて修正された経路を、自車両に走行させる。経由地点において算出された差分に応じて修正された経路に基づいて車両の運転を制御するので、現実の環境下における検知情報に基づく判断に応じた走行を実現できる。比較困難度が低い経由地点において算出された差分に基づいて経路が修正されているので、地図情報21と現実の状況とが適切に考慮された経路に従い車両を走行させることができる。
[20]本実施形態の経路算出装置100は、上述した経路算出方法と同様の作用及び効果を奏する。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1…運転制御システム
100…経路算出装置
10…制御装置
11…プロセッサ
20…記憶装置
21…地図情報
22…レーン情報
23…交通規則情報
24…走行経路
25…マッチング履歴
26…走行環境情報
30…通信装置
200…車載装置
210…通信装置
220…検知装置、センサ
221…カメラ
222…レーダー装置
230…ナビゲーション装置
231…位置検知装置、センサ
232…記憶装置
240…記憶装置
241…地図情報
242…レーン情報
243…交通規則情報
250…出力装置
251…ディスプレイ
252…スピーカ
260…車両センサ、センサ
261…舵角センサ
262…車速センサ
263…姿勢センサ
270…レーンキープ装置
280…車両コントローラ
290…駆動装置
295…操舵装置
300…サーバ
310…制御装置
311…プロセッサ
320…記憶装置
321…地図情報
322…レーン情報
323…交通規則情報
330…通信装置
400…運転制御装置
410…制御装置
411…運転制御プロセッサ
420…記憶装置
430…通信装置
検知装置220は、通信装置210を介して外部の装置から走行レーンの検知情報を取得してもよい。例えば、サーバ300が通信装置330を介して、複数の他車両の検知装置220により取得された検知情報を収集し、蓄積している場合には、検知装置220は、他車両の検知情報や、検知情報に基づく判断情報をサーバ300から取得してもよい。サーバ300が、他車両の検知情報をいわゆるプローブ情報として管理している場合には、経路算出装置100はその情報を利用できる。先に走行レーンを走行した他車両の検知情報に基づいて、経由地点の設定、走行経路24の算出、走行環境情報26の生成、自車両の検知情報の補正をすることができる。
本実施形態の駆動装置290は、車両の駆動機構を備える。駆動機構には、上述した走行駆動源である電動モータ及び/又は内燃機関、これら走行駆動源からの出力を駆動輪に伝達するドライブシャフトや自動変速機を含む動力伝達装置、及び車輪を制動する制動装置などが含まれる。駆動装置290は、アクセル操作及びブレーキ操作による入力信号、車両コントローラ280又は運転制御装置400から取得した制御信号に基づいてこれら駆動機構の各制御信号を生成し、車両の加減速を含む運転制御を実行する。駆動装置290に制御情報を送出することにより、車両の加減速を含む運転制御を自動的に行うことができる。なお、ハイブリッド自動車の場合には、車両の走行状態に応じた電動モータと内燃機関とのそれぞれに出力するトルク配分も駆動装置290に送出される。
本実施形態の記憶装置20は、地図情報21、レーン情報22、交通規則情報23を記憶する。地図情報21は、高精度のデジタル地図情報(高精度地図、ダイナミックマップ)である。本実施形態の地図情報21は、運転制御装置400の運転制御処理において用いられる。地図情報21は、二次元の情報及び/又は三次元の情報を有する。本実施形態では、地図情報21が経路算出装置100の記憶装置20に格納された態様を説明するが、地図情報21は、車載装置200の記憶装置240に記憶されてもよいし、通信装置30を介して読み/書き可能なサーバ300の記憶装置320に記憶されてもよいし、運転制御装置400の記憶装置420に記憶されてもよい。図1には、複数の地図情報(21、241、321)、レーン情報(22、242、322)、交通規則情報(23、243、323)を示すが、これらのうちの少なくとも一つをアクセス可能な状態で構成することができる。
本実施形態の制御装置10は、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行う地点/タイミングを制御するために、比較処理が行われるための経由地点を設定する。制御装置10は、設定した経由地点を含む経路を算出する。
図2(FIG.2)は、経由地点QPを含む経路を示す図である。車両の現在位置VPから目的地DPに至る経路は、複数算出できるが、図2に示す経路は、経由地点QPを含む経路である。目的地DPに至る経路は、複数のリンクに区切られたレーンRT1,RT2,RT3,RT4,RT5を含む。経由地点QPは、後述する比較困難度が所定条件を充足するレーンRT2に属する。
経路は、比較処理が行われるための経由地点を含む。経路を走行する車両は、経由地点において第1レーン情報と第2レーン情報との比較処理を実行する。算出された経路を走行する自車両は、経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行う。後に詳述するが、経由地点は、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較する際の比較の困難度が低いレーンに属する地点である。制御装置10は、比較の困難度が低い経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との比較結果を得ることができる。経由地点において得られた比較結果は、外乱による誤差が抑制された結果である。
比較結果は、検出された現在位置に対応する位置を地図情報21に対応づけるマッピング処理に用いることができる。また、比較結果は、検出された自車両の走行レーンに関する第1レーン情報と、地図情報21から得られた自車両の走行レーン(検知された走行レーンに対応する対象レーン)に関する第2レーン情報との対応づけ(マッチング)処理に用いることができる。
マッチング履歴は、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較した結果を含む。例えば、比較の結果、レーンマークの属性や形状が変化したと判断された場合には、その情報をマッチング履歴として記憶する。第1レーン情報は検知情報に基づくものであり、第2レーン情報は記憶された過去の情報である。第1レーン情報と第2レーン情報とに相違がある場合には、第1レーン情報を信用して、レーンマークの属性や形状が変化したと判断し、その判断結果をマッチング履歴に記憶してもよい。
(5)総合判断
第1情報又は第2情報は、レーンのそれぞれに対応づけられた比較の結果に影響を与える要因として、レーンの認識のしやすさに関する道路状況、レーンの識別のしやすさに関する道路属性、第1情報と第2情報の比較処理(マッチング処理)に関するマッチング履歴、及び自車両の現在位置の位置検出精度のうちのいずれか一つ以上を、比較の結果に影響を与える要因として含むことができる。
図3に示すように、上記の比較困難度の要因については、予め評価値を定義することができる。各要因については、適宜に重みづけをすることができる。制御装置10は、要因ごとに評価値が定義された情報を参照し、一又は複数の要因に基づいて、レーンの総合的な比較困難度を判断し、総合的な比較困難度が最小となるように、目的地に至るまでの一又は複数のレーンを特定し、レーンに属する地点を経由地点として設定する。経路に含まれる経由地点は、一つでも複数でもよい。経由地点は、比較困難度が最も低いレーンに設定されることが好ましい。比較困難度が所定値未満の複数のレーンに経由地点を設けてもよい。
これにより、複数の要因に基づいて、総合的に比較困難度を評価することができる。
特に限定するものではないが、レーンマークが無い交差点、レーンの曲率が相対的に大きい(曲率半径が相対的に小さい)、GPS衛星からの受信信号のロストなどについては、比較困難度が高くなるように評価値を設定することが好ましい。交差点ではレーン認識の困難度が高く、曲率が大きい場所では位置検出の困難度が高く、GPS信号が受信できない場所では位置検出の困難度が高い。このような場所において、第1レーン情報と第2レーン情報との比較が行われる経由地点が設定されないようにすることが好ましい。
制御装置10は、経路を算出するとともに、第1情報と第2情報とを合成(composite)して走行環境情報26を生成(generate/provide/form)する。第1情報と第2情報との合成処理は、第1情報と第2情報の接続処理、統合処理、重畳処理又は変更(修正)処理の何れか一つ以上を含む。第1情報は、車両の検知装置220により検知された現実の実環境(走行中の環境)に関する情報である。第2情報は、地図情報21から取得されるレーンに関する情報である。合成処理は、走行レーンに関する情報の連続性が保たれるように、第1情報と第2情報とを一つの情報に編集する処理である。走行レーンの位置がずれたり、走行レーンのレーンマーカの情報が途切れたりしないように、第1情報と第2情報を合成する。これにより、第1レーン情報と第2レーン情報の差分に基づいて合成された連続する経路を含む走行環境情報26を得ることができる。走行環境情報26は、記憶装置20に記憶させてもよいし、アクセス可能な車載装置200の記憶装置240に記憶させてもよい。走行環境情報26は、運転制御装置400が参照可能な情報であり、自動運転を含む走行制御処理において利用される。
第1情報と第2情報の合成手法の概要を図5A〜図5C(FIG.5A〜5C)に基づいて説明する。本図では、便宜上、詳細なレーンは示さない。同図においては、地図情報21の縮小率なども説明の便宜を優先するものである。
図5Aは、地図情報21の一例を示す。図5Bは地図情報21に自車両V1bの現在位置(V1b)と、検知情報から得た第1情報に基づく走行レーンL1を示す。検知情報に基づく第1情報が取得可能な範囲を領域DR1として示す。領域DR1の範囲は検知装置220の精度などに応じて異なる。走行レーンL1と対応する対象レーンLMを示す。位置に基づいて判断する場合には、走行レーンL1と対象レーンLMとは、距離が相対的に最も近いレーン、距離が所定値未満のレーンである。特に限定されないが、制御装置10は、自車両が経由地点に所定距離以内に接近したタイミングで、第1レーン情報の走行レーンL1と第2レーン情報の走行レーン(対象レーン)LMとを比較して、両レーンの距離である差分d1を算出する。制御装置10は、自車両V1bに車載された検知装置220、位置検知装置231に基づく第1情報と、地図情報21に格納されたレーンに関する第2情報とを比較して差分d1を算出する。差分d1は経由地点における差分である。
制御装置10は、走行レーンL1と対象レーンLMを距離の差分d1に応じて何れか一方又は両方をシフトして、これらを接続する。制御装置10は、差分d1と第1情報とに基づいて、対象レーンが走行レーンに接続するように、第1情報と第2情報とを合成する。本実施形態では、検知情報に基づく第1情報を真の情報と仮定し、第2情報を第1情報に基づいてシフト(移動)して、第1情報と第2情報の位置を合わせて合成する。図5Cに示すように、自車両V1bが走行する走行レーンL1に対象レーンLMが接続するように、先に算出した差分d1に基づいて、第2情報の地図情報21を座標XY方向に所定量シフトする。この処理により、地図情報21の対象レーンLMを走行レーンL1に接続させた走行環境情報26を生成できる。レーンのみならず、レーンを含む所定領域DR2をシフトさせてもよい。
[1]本実施形態の経路算出方法では、自車両に搭載されたセンサの検知情報に基づく第1レーン情報と、記憶された地図情報に基づく第2レーン情報とを比較するための経由地点を設定し、その経由地点を含む経路を算出する。
本実施形態によれば、現在位置から目的地に至る経路上の経由地点において、車載センサの検知情報に基づく第1レーン情報と、記憶装置20の地図情報21に基づく第2レーン情報との比較を行わせることができる。
比較処理が行われるための経由地点を含む経路に沿って自車両を移動させ、経由地点において第1レーン情報と第2レーン情報との比較処理を実行させることができる。算出される経路を走行する自車両は、経由地点を通過する際に、第1レーン情報と第2レーン情報との比較を行うことができる。プロセッサ11は、比較処理に適した経由地点における第1レーン情報と第2レーン情報との比較結果を得ることができる。
比較結果は、検出された現在位置を地図情報21上の位置に対応づけるマッピング処理に用いることができる。また、比較結果は、検出された自車両の走行レーンに関する第1レーン情報と、地図情報21から得られた自車両の走行レーン(検知された走行レーンに対応する対象レーン)に関する第2レーン情報との対応づけ(マッチング)処理に用いることができる。
[9]本実施形態の経路算出方法では、交差点を含み、交差点を通過後の車線数が一本である道路を特定道路として定義する。現在位置が属する走行道路のレーン数が複数である場合であっても、将来において走行道路のレーン数が単一になると予測される場合には第1レーン情報と第2レーン情報を比較する処理の実行に適した状況/場面/タイミングであると判断できる。制御装置10は、実際の走行レーンと地図情報上の走行レーンとの比較がしやすい特定道路を走行しているときに、第1レーン情報と第2レーン情報とを比較するので、正確な比較結果を得ることができる。レーン認識が難しい場面でも、特定道路を走行している場合には、第1レーン情報と第2レーン情報とを正確に対応づけることができる。

Claims (20)

  1. 経路算出装置が備えるプロセッサにより実行させる、自車両の現在位置から目的地に至る経路を算出する経路算出方法であって、
    前記自車両に搭載されたセンサの検知情報に基づく第1情報から得られたレーンに関する第1レーン情報と、記憶された地図情報に基づく第2情報から得られた前記レーンに関する第2レーン情報との比較するための経由地点を設定し、
    前記経由地点を含む前記経路を算出する経路算出方法。
  2. 前記第1情報又は前記第2情報は、前記第1レーン情報と前記第2レーン情報との比較の結果に影響を与える要因が前記レーンに対応づけられた情報を含み、
    前記経由地点の設定処理は、
    前記要因に基づく前記第1レーン情報と前記第2レーン情報とを比較する際の比較困難度を判断し、
    前記比較困難度が所定条件を充足する前記レーンを特定する処理と、
    前記レーンに属する地点を前記経由地点として設定する処理とを有する請求項1に記載の経路算出方法。
  3. 前記第1情報又は前記第2情報は、前記レーンのそれぞれに対応づけられた、前記レーンの認識のしやすさに関する道路状況を前記比較の結果に影響を与える要因として含み、
    前記経由地点の設定処理は、
    前記道路状況に基づいて判断された前記レーンの比較困難度が所定条件を充足する前記レーンを特定する処理と、
    前記レーンに属する地点を前記経由地点として設定する処理とを有する請求項1又は2に記載の経路算出方法。
  4. 前記道路状況は、前記レーンのそれぞれに対応づけられた、駐車の可否情報又は駐車車両の数量を含み、
    駐車を許可しない情報又は所定数量未満の駐車車両が存在する旨の駐車情報に対応づけられた前記レーンを、前記比較困難度が前記所定条件を充足する前記レーンとして特定する請求項3に記載の経路算出方法。
  5. 前記道路状況は、前記レーンのそれぞれに対応づけられた、前記レーンを車両が逸脱する可能性に関する車線逸脱情報を含み、
    レーン逸脱の可能性が所定閾値未満の前記車線逸脱情報に対応づけられた前記レーンを、前記比較困難度が前記所定条件を充足する前記レーンとして特定する請求項3に記載の経路算出方法。
  6. 前記第1情報又は前記第2情報は、前記レーンのそれぞれに対応づけられた、前記レーンの識別のしやすさに関する道路属性を、前記比較の結果に影響を与える要因として含み、
    前記経由地点の設定処理は、
    前記道路属性に基づいて判断された前記レーンの比較困難度が所定条件を充足する前記レーンを特定する処理と、
    前記レーンに属する地点を前記経由地点として設定する処理とを有する請求項1〜5の何れか一項に記載の経路算出方法。
  7. 前記道路属性は、前記レーンのそれぞれに対応づけられた、前記レーンが属する走行道路が予め定めた特定道路であるか否かの情報を含み、
    前記特定道路である道路に属する前記レーンを、前記比較困難度が所定条件を充足する前記レーンとして特定する請求項6に記載の経路算出方法。
  8. 前記特定道路は、上り方向又は下り方向の車線数が一本である道路である請求項7に記載の経路算出方法。
  9. 前記特定道路は、交差点を含み、前記交差点を通過後の車線数が一本である道路である請求項7又は8に記載の経路算出方法。
  10. 前記第1情報又は前記第2情報は、前記レーンのそれぞれに対応づけられた、前記第1レーン情報と前記第2レーン情報の比較処理に関するマッチング履歴を、前記比較の結果に影響を与える要因として含み、
    前記経由地点の設定処理は、
    前記マッチング履歴に基づいて判断された前記レーンの比較困難度が所定条件を充足する前記レーンを特定する処理と、
    前記レーンに属する地点を前記経由地点として設定する処理とを有する請求項1〜9の何れか一項に記載の経路算出方法。
  11. 前記マッチング履歴は、前記レーンのそれぞれに対応づけられた、前記第1レーン情報と前記第2レーン情報との比較結果に基づくマッチング成功率を含み、
    前記マッチング成功率が所定閾値以上の前記マッチング履歴に対応づけられた前記レーンを、前記比較困難度が前記所定条件を充足する前記レーンとして特定する請求項10に記載の経路算出方法。
  12. 前記第1情報は他車両に搭載されたセンサの検知情報に基づくレーンに関する情報を含み、
    前記マッチング履歴は、前記他車両の第1レーン情報と前記他車両が参照する前記第2レーン情報の比較結果に関する情報を含む請求項10又は11に記載の経路算出方法。
  13. 前記マッチング履歴は、前記レーンのそれぞれに対応づけられた、前記第1レーン情報と比較される前記第2レーン情報を検出できたか否かの比較結果を含み、
    前記第2レーン情報を抽出できた前記比較結果に対応づけられた前記レーンを、前記比較困難度が前記所定条件を充足する前記レーンとして特定する請求項10〜12の何れか一項に記載の経路算出方法。
  14. 前記第1情報は、前記レーンのそれぞれに対応づけられた、前記自車両の現在位置の位置検出精度を、前記比較の結果に影響を与える要因として含み、
    前記経由地点の設定処理は、
    前記位置検出精度に基づいて判断された前記レーンの比較困難度が所定条件を充足する前記レーンを特定する処理と、
    前記レーンに属する地点を前記経由地点として設定する処理とを有する請求項1〜13の何れか一項に記載の経路算出方法。
  15. 前記位置検出精度は、前記レーンのそれぞれに対応づけられた、位置検出衛星信号の受信感度を含み、
    前記位置検出衛星信号の受信感度が所定閾値以上の前記レーンを、前記比較困難度が前記所定条件を充足する前記レーンとして特定する請求項14に記載の経路算出方法。
  16. 前記位置検出精度は、前記レーンのそれぞれに対応づけられた、前記自車両の走行状態を含み、
    前記走行状態が所定の状態である前記レーンを、前記比較困難度が前記所定条件を充足する前記レーンとして特定する請求項14又は15に記載の経路算出方法。
  17. 前記第1情報又は前記第2情報は、前記レーンのそれぞれに対応づけられた前記比較の結果に影響を与える要因として、前記レーンの認識のしやすさに関する道路状況、前記レーンの識別のしやすさに関する道路属性、前記第1情報と前記第2情報の比較処理に関するマッチング履歴、及び前記自車両の現在位置の位置検出精度のうちのいずれか一つ以上を、前記比較の結果に影響を与える要因として含み、
    前記経由地点の設定処理は、
    前記要因ごとに評価値が定義された情報を参照し、一又は複数の前記要因に基づいて、前記レーンの比較困難度を判断し、前記比較困難度が最小となるように、前記目的地に至るまでの一又は複数の前記レーンを特定する処理と、
    一又は複数の前記レーンに属する地点を前記経由地点として設定する処理とを有する請求項1〜16の何れか一項に記載の経路算出方法。
  18. 前記経由地点における前記第1レーン情報と前記経由地点における前記第2レーン情報との差分を算出し、
    前記差分に基づいて、前記第1レーン情報の前記レーンと前記第2レーン情報の前記レーンとが接続するように、前記第1情報と前記第2情報とを合成する請求項1〜17の何れか一項に記載の経路算出方法。
  19. 請求項1〜18の何れか一項における経路算出方法において、前記第1レーン情報と、前記第2レーン情報との比較の結果を用いて修正された経路を取得し、
    前記自車両に前記経路を走行させる運転制御方法。
  20. 自車両の現在位置から目的地に至る経路を算出するプロセッサを備え、
    前記プロセッサは、
    通信装置を介して前記自車両に搭載されたセンサの検知情報を取得する処理と、
    前記検知情報に基づく第1情報から得られたレーンに関する第1レーン情報と、記憶された地図情報に基づく第2情報から得られた前記レーンに関する第2レーン情報とを比較するための経由地点を設定する処理と、
    前記経由地点を含む前記経路を算出する処理と、を実行する経路算出装置。
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