本発明を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。
実施の形態1.
図1および図2は、実施の形態1に係るエレベータシステムの構成図である。
図1において、エレベータシステム1は、建築物2に適用される。建築物2は、出入口3を備える。建築物2は、複数の階を備える。エレベータシステム1において、図示されない複数の昇降路の各々は、建築物2の各階を貫く。エレベータシステム1において、乗場4は、建築物2の各階に設けられる。エレベータシステム1は、複数のかご5と、1つ以上のセキュリティゲート6と、を備える。
この例において、エレベータシステム1は、5台のかご5を備える。ここでの説明において、5台のかご5の各々が区別される場合に、かご5a、かご5b、などのようにaからeまでの符号が付される。この例において、エレベータシステム1は、5台のセキュリティゲート6を備える。ここでの説明において、5台のセキュリティゲート6の各々が区別される場合に、セキュリティゲート6a、セキュリティゲート6b、などのようにaからeまでの符号が付される。
複数のかご5の各々は、複数の昇降路の各々の内部において昇降しうるように設けられる。
1つ以上のセキュリティゲート6の各々は、建築物2の複数の階の少なくともいずれかに設けられる。1つ以上のセキュリティゲート6の各々は、例えば建築物2の玄関階に設けられる。玄関階は、例えば出入口3が設けられる階である。1つ以上のセキュリティゲート6の各々は、乗場4に通じる経路に設けられる。エレベータシステム1において、1つ以上のセキュリティゲート6が設けられる階の乗場4は、当該経路を通過しない利用者の進入を防ぐように、例えば壁などの構造物によって囲まれる。1つ以上のセキュリティゲート6の各々は、ゲート装置7と、読取装置8と、表示装置9と、を備える。
ここでの説明において、ゲート装置7、読取装置8または表示装置9について1つ以上のセキュリティゲート6のいずれが備えるものであるかが区別される場合に、セキュリティゲート6に付されるaからeまでの符号と同じ符号が付される。例えば、セキュリティゲート6bは、ゲート装置7bと、読取装置8bと、表示装置9bと、を備える。
ゲート装置7は、乗場4に通じる経路の上に設けられる。ゲート装置7は、乗場4に通じる経路の利用者による通行を開閉によって制限する装置である。ゲート装置7は、例えばフラップである。
読取装置8は、ゲート装置7に対して乗場4の反対側に設けられる。読取装置8は、識別情報を読み取る装置である。識別情報は、利用者を識別する情報である。識別情報は、例えばカードに記憶される。カードは、記憶している識別情報によって識別される利用者に所持される。読取装置8は、例えば非接触式のカードリーダである。
表示装置9は、受信する情報を表示する装置である。表示装置9は、例えば液晶パネルである。
図2に示されるように、エレベータシステム1は、ローカルコントローラ10と、群管理装置11と、を備える。
ローカルコントローラ10は、識別情報記憶部12と、認証部13と、ゲート制御部14と、認証情報伝送部15と、を備える。ローカルコントローラ10は、認証装置の例である。
識別情報記憶部12は、複数の利用者の識別情報を記憶する部分である。識別情報記憶部12は、利用者の1つ以上の属性を当該利用者の識別情報に関連付ける。利用者が有する属性は、例えば「女性」、「身体障がい者」、「VIP(Very Important Person)」、「ゲスト」、または「警備員」などである。
利用者が複数の属性を有する場合に、識別情報記憶部12は、当該複数の属性を当該利用者の識別情報に優先順位を付けて関連付ける。例えば、利用者が属性「VIP」および属性「女性」を有する場合に、識別情報記憶部12は、当該利用者の識別情報に、第1属性として「VIP」を関連付ける。識別情報記憶部12は、当該識別情報に第2属性として「女性」を関連付ける。ここで、第1属性の優先順位は第2属性の優先順位より高い。
利用者が複数の属性を有する場合に、識別情報記憶部12は、当該複数の属性を当該利用者の識別情報に互いに同一の優先順位を付けて関連付けてもよい。例えば、利用者が属性「VIP」および属性「女性」を有する場合に、識別情報記憶部12は、当該利用者の識別情報に、第1属性として「VIP」および「女性」の両方を関連付ける。
認証部13は、読取装置8が読み取る識別情報に基づいて、当該識別情報に識別される利用者の認証を行う部分である。認証部13は、識別情報を通信しうるように、1つ以上のセキュリティゲート6の各々の読取装置8に接続される。
ゲート制御部14は、認証部13による認証に基づいて、1つ以上のセキュリティゲート6の各々の制御を行う部分である。ゲート制御部14は、制御信号を通信し得るように、1つ以上のセキュリティゲート6の各々に接続される。
認証情報伝送部15は、読取装置8が読み取る識別情報に識別情報記憶部12が関連付ける1つ以上の属性を表すデータを群管理装置11に送信する部分である。認証情報伝送部15は、属性を表すデータを通信しうるように、群管理装置11に接続される。
群管理装置11は、かご制御部16と、スケジュール記憶部17と、割当部18と、を備える。
かご制御部16は、複数のかご5の各々の動作を制御する部分である。複数のかご5の各々の動作は、例えば昇降路の内部における昇降を含む。
スケジュール記憶部17は、スケジュールテーブルを記憶する。スケジュールテーブルは、複数のスケジュールを含む。複数のスケジュールの各々は、複数のかご5のいずれかに適用が可能である。複数のスケジュールの各々は、適用されるかご5への呼びの割当が可能な属性を指定する。複数のスケジュールの各々は、属性の指定を予め定められた時刻によって切り替える。
割当部18は、認証情報伝送部15から受信するデータが表す1つ以上の利用者の属性と、スケジュール記憶部17が記憶するスケジュールテーブルとに基づいて、複数のかご5のいずれかに当該利用者の呼びを割り当てる部分である。
引き続き図2を用いて、エレベータシステム1の動作の概要を説明する。
通常時において、1つ以上のセキュリティゲート6の各々のゲート装置7は、開いていない。このとき、1つ以上のセキュリティゲート6の各々は、出入口3から建築物2に入る者を乗場4に進入させない。
この例において、利用者は、1つ以上のセキュリティゲート6のいずれかであるセキュリティゲート6bに接近する。利用者は、所持しているカードによってセキュリティゲート6bの読取装置8bに識別情報を読み取らせる。読取装置8bは、読み取った識別情報をローカルコントローラ10に送信する。
認証部13は、読取装置8bが読み取った識別情報を取得する。認証部13は、取得した識別情報に基づいて、利用者を認証する。
認証部13は、例えば、取得した識別情報に識別情報記憶部12が関連付ける1つ以上の属性に基づいて認証を行う。認証部13は、認証を行う時刻において、スケジュール記憶部17が記憶している複数のスケジュールの各々について指定されている属性のリストを取得する。認証部13は、当該1つ以上の属性のいずれかが、取得したリストに含まれる属性のいずれかに一致する場合に、当該利用者を認証する。認証部13は、当該1つ以上の属性のいずれもが、取得したリストに含まれる属性のいずれにも一致しない場合に、当該利用者を認証しない。認証部13は、取得したリストに属性が含まれない場合に、当該利用者を認証しない。
認証部13が当該利用者を認証する場合に、認証情報伝送部15は、当該利用者の1つ以上の属性を表すデータを群管理装置11に送信する。割当部18は、受信したデータが表す1つ以上の属性と、スケジュール記憶部17が記憶するスケジュールテーブルとに基づいて、複数のかご5のいずれかに当該利用者の呼びを割り当てる。
この例において、割当部18は、例えばかご5dに当該利用者の呼びを割り当てる。かご制御部16は、かご5dを玄関階に移動させる。群管理装置11は、かご5dを表す情報を、ローカルコントローラ10に送信する。ゲート制御部14は、かご5dに呼びが割り当てられたことを表す制御信号と、利用者が認証されたことを表す制御信号とを、セキュリティゲート6bに送信する。ゲート制御部14が送信した制御信号に基づいて、セキュリティゲート6bのゲート装置7bは開く。セキュリティゲート6bの表示装置9bは、かご5dを表す情報を表示する。
認証された利用者は、セキュリティゲート6bが設けられる経路を通過して乗場4に進入する。利用者は、乗場4において、かご5dの到着を待機する。その後、利用者は、かご5dを利用して目的階に移動する。
一方、認証部13が当該利用者を認証しない場合に、認証情報伝送部15は、利用者が認証されなかったことを表す制御信号をセキュリティゲート6bに送信する。ゲート制御部14が送信した制御信号に基づいて、表示装置9bは、認証されなかったことを表す情報を表示する。このとき、ゲート装置7bは、開かない。認証情報伝送部15は、群管理装置11に属性を表すデータを送信しない。割当部18は、当該利用者の呼びを複数のかご5のいずれにも割り当てない。
続いて、図3を用いて、スケジュール記憶部17が記憶するスケジュールテーブルを説明する。
図3は、実施の形態1に係るスケジュールテーブルの例を示す図である。
スケジュールAは、かご5aに適用される。スケジュールAにおいて、22:00から翌日の2:00までの間、単一の属性「警備員」が、呼びの割当が可能な属性として指定される。スケジュールAにおいて、5:00から9:00までの間、単一の属性「女性」が、呼びの割当が可能な属性として指定される。スケジュールAにおいて、16:00から19:00までの間、単一の属性「女性」が、呼びの割当が可能な属性として指定される。スケジュールAにおいて、これら以外の時間、全ての属性が、呼びの割当が可能な属性として指定される。
全ての属性は、群管理装置11が呼びの割当に用いる属性として予め定められた有限な個数の属性の全体である。
スケジュールBは、かご5cに適用される。スケジュールBにおいて、22:00から翌日の2:00までの間、呼びの割当が可能な属性は指定されない。この間、かご5cは利用不可の状態である。スケジュールBにおいて、7:00から14:00までの間、複数の属性「VIP」および「ゲスト」が、呼びの割当が可能な属性として指定される。スケジュールBにおいて、これら以外の時間、全ての属性が、呼びの割当が可能な属性として指定される。
複数のスケジュールのいずれかにおいて複数の属性が指定される場合に、設定順位が当該複数の属性に付けられる。例えばスケジュールBにおいて複数の属性「VIP」および「ゲスト」が指定される場合に、属性「VIP」の設定順位は、「ゲスト」の設定順位より高く設定される。
スケジュールCは、適用されるかご5が設定されていない。スケジュールCにおいて、22:00から翌日の2:00までの間、単一の属性「警備員」が、呼びの割当が可能な属性として指定される。スケジュールCにおいて、8:00から16:00までの間、単一の属性「身体障がい者」が、呼びの割当が可能な属性として指定される。スケジュールCにおいて、これら以外の時間、全ての属性が、呼びの割当が可能な属性として指定される。
スケジュールDは、適用されるかご5が設定されていない。スケジュールDにおいて、22:00から翌日の2:00までの間、呼びの割当が可能な属性は指定されない。スケジュールDにおいて、これ以外の時間、全ての属性が、呼びの割当が可能な属性として指定される。
スケジュールEは、適用されるかご5が設定されていない。スケジュールEにおいて、22:00から翌日の2:00までの間、呼びの割当が可能な属性は指定されない。スケジュールDにおいて、これ以外の時間、全ての属性が、呼びの割当が可能な属性として指定される。
引き続き図3を用いて、割当部18による呼びの割当の例を説明する。割当部18は、スケジュール記憶部17が記憶するスケジュールテーブルに基づいて、複数の割当方法のいずれかによって呼びを割り当てる。複数の割当方法は、専用割当、優先割当、同属性割当および任意割当を含む。
まず、専用割当の例を説明する。専用割当は、いずれかのかご5に適用されているスケジュールにおいて単一の属性が指定されているときに行われる割当方法である。専用割当かごは、当該スケジュールが適用されるかご5である。専用割当かごは、当該単一の属性についての専用運転を行う。割当部18は、当該単一の属性を有する利用者の呼びを、専用割当かごに割り当てる。割当部18は、当該単一の属性を有さない利用者の呼びを、専用割当かごに割り当てない。
この例において、スケジュールAは、かご5aに適用されている。かご5aは、22:00から翌日の2:00までの間、属性「警備員」についての専用運転を行う。かご5aは、5:00から9:00までの間、属性「女性」についての専用運転を行う。かご5aは、16:00から19:00までの間、属性「女性」についての専用運転を行う。
例えば、属性「女性」を有する利用者の識別情報を17:00に読取装置8が読み取った場合に、割当部18は、当該利用者の呼びをかご5aに割り当てる。属性「警備員」を有する利用者の識別情報を23:00に読取装置8が読み取った場合に、割当部18は、当該利用者の呼びをかご5aに割り当てる。属性「女性」を有しない利用者の識別情報を6:00に読取装置8が読み取った場合に、割当部18は、当該利用者の呼びをかご5aに割り当てない。
次に、優先割当の例を説明する。優先割当は、複数のスケジュールのいずれかにおいて全てではない複数の属性が指定されているときに行われる割当方法である。優先割当かごは、当該スケジュールが適用されるかご5である。当該スケジュールにおいて指定される複数の属性の少なくともいずれかを有する利用者の識別情報を読取装置8が読み取った場合に、割当部18は、当該利用者の呼びを優先割当かごに割り当てる。その後、優先割当かごは、優先属性についての専用運転を行う。優先属性は、候補属性のうち、最も設定順位の高い属性である。候補属性は、当該利用者の1つ以上の属性と当該スケジュールにおいて指定される複数の属性とにおいて重複する属性のうち、最も優先順位の高い属性である。
この例において、スケジュールBは、かご5cに適用されている。かご5cは、7:00から14:00までの間、属性「VIP」または属性「ゲスト」のいずれかについての専用運転を行う。
例えば、属性「VIP」または属性「ゲスト」の少なくとも一方を有する利用者の識別情報を11:00に読取装置8が読み取った場合に、割当部18は、当該利用者の呼びをかご5cに割り当てる。属性「VIP」および属性「ゲスト」のいずれも有しない利用者の識別情報を11:00に読取装置8が読み取った場合に、割当部18は、当該利用者の呼びをかご5cに割り当てない。
その後、かご5cは、優先属性についての専用運転を行う。読取装置8が読み取った識別情報に属性「VIP」のみが関連付けられる場合に、優先属性は、属性「VIP」である。読取装置8が読み取った識別情報に属性「ゲスト」のみが関連付けられる場合に、優先属性は、属性「ゲスト」である。読取装置8が読み取った識別情報に第1属性「ゲスト」および第2属性「VIP」の両方が関連付けられる場合に、候補属性は、優先順位の最も高い属性「ゲスト」である。候補属性が単一の属性「ゲスト」であるので、優先属性は、属性「ゲスト」である。読取装置8が読み取った識別情報に第1属性「ゲスト」および第1属性「VIP」の両方が関連付けられる場合に、候補属性は、優先順位の最も高い属性「ゲスト」および属性「VIP」である。優先属性は、設定順位の最も高い属性「VIP」である。
スケジュールが複数のかご5のいずれにも適用されていない場合に、割当部18は、スケジュールが適用されていないかご5のいずれかに当該スケジュールを適用する。このとき、スケジュールが適用される当該かご5は、優先割当かごである。割当部18は、優先割当かごに、優先属性を有する利用者の呼びを割り当てる。
次に、同属性割当の例を説明する。同属性割当は、いずれのかご5にも適用されていないスケジュールにおいて単一の属性が指定されているときに行われる割当である。同属性割当において、割当部18は、スケジュールが適用されていないかご5のいずれかに当該スケジュールを適用する。このとき、スケジュールが適用される当該かご5は、同属性割当かごである。割当部18は、同属性割当かごに利用者の呼びを割り当てる。その後、同属性割当かごは、当該単一の属性についての専用運転を行う。予め定められた時間当該単一の属性が関連付けられる識別情報を読取装置8が読み取らない場合に、割当部18は、当該同属性かごへの当該スケジュールの適用を解除する。
この例において、スケジュールCは、適用されるかご5が設定されていない。スケジュールCにおいて、時刻9:00に単一の属性「身体障がい者」が指定されている。
例えば、属性「身体障がい者」を有する利用者の識別情報を9:00に読取装置8が読み取った場合に、割当部18は、スケジュールが適用されていないかご5b、かご5dまたはかご5eのいずれかにスケジュールCを適用する。割当部18は、例えばかご5bにスケジュールCを適用する。このとき、かご5bは同属性割当かごである。割当部18は、かご5bに当該利用者の呼びを割り当てる。その後、かご5bは、属性「身体障がい者」についての専用運転を行う。かご5bにスケジュールCが適用されている間に、予め定められた時間、属性「身体障がい者」が関連付けられる識別情報を読取装置8が読み取らない場合に、割当部18は、かご5bからスケジュールCの適用を解除する。
次に、任意割当の例を説明する。任意割当は、複数のスケジュールのいずれかにおいて全ての属性が指定されているときに行われる割当である。任意割当かごは、当該スケジュールが適用されるかご5である。利用者の識別情報を読取装置8が読み取った場合に、割当部18は、当該利用者の呼びを任意割当かごに割り当てる。その後、任意割当かごは、当該利用者の1つ以上の属性のいずれかについての専用運転を行う。例えば、任意割当かごは、当該利用者の1つ以上の属性のうち最も優先順位の高い属性についての専用運転を行う。
スケジュールがかご5に適用されていない場合に、割当部18は、スケジュールが適用されていないかご5のいずれかに当該スケジュールを適用する。このとき、スケジュールが適用される当該かご5は、任意割当かごである。割当部18は、任意割当かごに利用者の呼びを割り当てる。
この例において、スケジュールAは、かご5aに適用されている。スケジュールBは、かご5cに適用されている。スケジュールDおよびスケジュールEは、適用されるかご5が設定されていない。ここで、スケジュールCは、同属性割当によって時刻13:00にかご5bに適用されている。スケジュールA、スケジュールDおよびスケジュールEにおいて、時刻13:00に全属性が指定されている。スケジュールBにおいて、時刻13:00に属性「警備員」が指定されていない。スケジュールCにおいて、時刻13:00に属性「警備員」が指定されていない。
例えば、属性「警備員」を有する利用者の識別情報を13:00に読取装置8が読み取った場合に、割当部18は、スケジュールAが適用されているかご5a、またはスケジュールが適用されていないかご5dもしくはかご5eに当該利用者の呼びを割り当てる。割当部18は、例えばかご5aに当該利用者の呼びを割り当てる。このとき、かご5aは任意割当かごである。その後、かご5aは、属性「警備員」についての専用運転を行う。その後、かご5aは、スケジュールAに従って時刻16:00から専用割当かごとして属性「女性」についての専用運転を行う。
次に、割当部18が割当を行わない場合の例を説明する。
この例において、スケジュールAおよびスケジュールCにおいて、時刻23:00に属性「ゲスト」が指定されていない。スケジュールB、スケジュールDおよびスケジュールEにおいて、時刻23:00に属性が指定されていない。この例において、認証部13は、利用者を認証する。
例えば、属性「ゲスト」を有する利用者の識別情報を23:00に読取装置8が読み取った場合に、割当部18は、当該利用者の呼びを複数のかご5のいずれにも割り当てない。群管理装置11は、割当に失敗したことを表す情報を、ローカルコントローラ10に送信する。ゲート制御部14は、割当に失敗したことを表す制御情報を、当該識別情報を読み取った読取装置8のセキュリティゲート6に送信する。当該セキュリティゲート6のゲート装置7は、開かない。当該セキュリティゲート6の表示装置9は、割当に失敗したことを表す情報を表示する。
続いて、図4から図9を用いて、群管理装置11の動作を説明する。
図4から図9は、実施の形態1に係る群管理装置の動作の例を示すフローチャートである。
図4および図5において、呼びの割当における群管理装置11の動作の例が示される。呼びの割当において、群管理装置11は、複数のかご5の各々から割当処理を行うかご5を1つずつ選択する。選択されたかご5にスケジュールが適用されていない場合に、群管理装置11は、複数のかご5のいずれにも適用されていないスケジュールからスケジュールを1つずつ選択する。群管理装置11は、選択されたスケジュールに基づいて選択されたかご5に割当処理を行う。
図4のステップS101において、割当部18は、現在の時刻を取得する。その後、群管理装置11の動作は、ステップS102に進む。
ステップS102において、割当部18は、利用者の1つ以上の属性を表すデータをローカルコントローラ10から取得する。その後、群管理装置11の動作は、ステップS103に進む。
ステップS103において、割当部18は、まだ選択されていないかご5があるかを判定する。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS104に進む。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS105に進む。
ステップS104において、割当部18は、割当に失敗したことを表す情報を、ローカルコントローラ10に送信する。その後、群管理装置11の動作は、終了する。
ステップS105において、割当部18は、まだ選択されていないかご5を1つ選択する。その後、群管理装置11の動作は、ステップS106に進む。
ステップS106において、割当部18は、選択されたかご5にスケジュールが適用されているかを判定する。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS107に進む。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、図5のステップS116に進む。
ステップS107において、割当部18は、選択されたかご5に適用されているスケジュールにおいて、現在の時刻において属性が指定されていないかを判定する。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS108に進む。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS109に進む。
ステップS108において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びを割り当てない。その後、群管理装置11の動作は、ステップS103に進む。
ステップS109において、割当部18は、選択されたかご5に適用されているスケジュールにおいて、現在の時刻において単一の属性が指定されているかを判定する。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS110に進む。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS111に進む。
ステップS110において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びの割当処理を専用割当によって行う。その後、群管理装置11の動作は、ステップS114に進む。
ステップS111において、割当部18は、選択されたかご5に適用されているスケジュールにおいて、現在の時刻において全てではない複数の属性が指定されているかを判定する。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS112に進む。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS113に進む。
ステップS112において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びの割当処理を優先割当によって行う。その後、群管理装置11の動作は、ステップS114に進む。
ステップS113において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びの割当処理を任意割当によって行う。その後、群管理装置11の動作は、ステップS114に進む。
ステップS114において、割当部18は、割当処理によって、当該利用者の呼びが選択されたかご5に割り当てられたかを判定する。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS103に進む。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS115に進む。
ステップS115において、割当部18は、選択されたかご5を表す情報をローカルコントローラ10に送信する。その後、群管理装置11の動作は、終了する。
図5のステップS116において、割当部18は、複数のかご5のいずれにも適用されていないスケジュールのうち、選択されたかご5についてまだ選択されていないスケジュールがあるかを判定する。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、図4のステップS103に進む。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS117に進む。
ステップS117において、割当部18は、複数のかご5のいずれにも適用されていないスケジュールのうち、選択されたかご5についてまだ選択されていないスケジュールを1つ選択する。その後、群管理装置11の動作は、ステップS118に進む。
ステップS118において、割当部18は、選択されたスケジュールにおいて、現在の時刻において属性が指定されていないかを判定する。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS119に進む。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS120に進む。
ステップS119において、割当部18は、選択されたかご5に選択されたスケジュールを適用しない。その後、群管理装置11の動作は、ステップS117に進む。
ステップS120において、割当部18は、選択されたスケジュールにおいて、現在の時刻において単一の属性が指定されているかを判定する。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS121に進む。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS122に進む。
ステップS121において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びの割当処理を同属性割当によって行う。その後、群管理装置11の動作は、ステップS125に進む。
ステップS122において、割当部18は、選択されたスケジュールにおいて、現在の時刻において全てではない複数の属性が指定されているかを判定する。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS123に進む。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS124に進む。
ステップS123において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びの割当処理を優先割当によって行う。その後、群管理装置11の動作は、ステップS125に進む。
ステップS124において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びの割当処理を任意割当によって行う。その後、群管理装置11の動作は、ステップS125に進む。
ステップS125において、割当部18は、割当処理によって、当該利用者の呼びが選択されたかご5に割り当てられたかを判定する。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS117に進む。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS126に進む。
ステップS126において、割当部18は、選択されたかご5に選択されたスケジュールを適用する。その後、群管理装置11の動作は、図4のステップS115に進む。
同属性割当かごが1つの属性についての専用運転を行っているときに、予め定められた時間、当該属性が関連付けられる識別情報を読取装置8が読み取らない場合に、割当部18は、例えば割込み処理によって当該同属性かごへのスケジュールの適用を解除する。
図6において、群管理装置11の専用割当による割当処理の例が示される。
ステップS201において、割当部18は、選択されたかご5に適用されているスケジュールにおいて現在時刻において指定されている単一の属性と取得したデータが表す1つ以上の属性のいずれかとが一致するかを判定する。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS202に進む。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS203に進む。
ステップS202において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びを割り当てない。その後、専用割当による割当処理についての群管理装置11の動作は、終了する。
ステップS203において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びを割り当てる。その後、専用割当による割当処理についての群管理装置11の動作は、終了する。
図7において、群管理装置11の優先割当による割当処理の例が示される。優先割当による割当処理において、割当部18は、対象スケジュールに基づいて割当処理が行う。選択されたかご5にスケジュールが適用されている場合に、対象スケジュールは、当該スケジュールである。選択されたかご5にスケジュールが適用されていない場合に、対象スケジュールは、選択されたスケジュールである。
ステップS301において、割当部18は、対象スケジュールにおいて現在時刻において指定されている複数の属性のいずれかと取得したデータが表す1つ以上の属性のいずれかとが一致するかを判定する。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS302に進む。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS303に進む。
ステップS302において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びを割り当てない。その後、優先割当による割当処理についての群管理装置11の動作は、終了する。
ステップS303において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びを割り当てる。その後、群管理装置11の動作は、ステップS304に進む。
ステップS304において、割当部18は、対象スケジュールにおいて現在時刻において指定されている複数の属性と取得したデータが表す1つ以上の属性とにおいて重複する属性が複数あるかを判定する。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS305に進む。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS306に進む。
ステップS305において、群管理装置11は、選択されたかご5に当該重複する1つの属性についての専用運転を行わせる。その後、優先割当による割当処理についての群管理装置11の動作は、終了する。
ステップS306において、割当部18は、候補属性が複数あるかを判定する。ここで、候補属性は、当該重複する属性のうち最も優先順位の高い属性である。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS307に進む。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS308に進む。
ステップS307において、群管理装置11は、選択されたかご5に優先属性についての専用運転を行わせる。ここで、優先属性は、当該候補属性である。その後、優先割当による割当処理についての群管理装置11の動作は、終了する。
ステップS308において、群管理装置11は、選択されたかご5に優先属性についての専用運転を行わせる。ここで、優先属性は、当該候補属性のうち最も設定順位の高い属性である。その後、優先割当による割当処理についての群管理装置11の動作は、終了する。
優先割当かごが専用運転をしている間、割当部18は、当該かご5への割当処理を専用割当によって行う。
図8において、群管理装置11の同属性割当による割当処理の例が示される。
ステップS401において、割当部18は、選択されたスケジュールにおいて現在時刻において指定されている単一の属性と取得したデータが表す1つ以上の属性のいずれかとが一致するかを判定する。判定結果がNoの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS402に進む。判定結果がYesの場合に、群管理装置11の動作は、ステップS403に進む。
ステップS402において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びを割り当てない。その後、同属性割当による割当処理についての群管理装置11の動作は、終了する。
ステップS403において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びを割り当てる。群管理装置11は、選択されたかご5に選択されたスケジュールにおいて指定されている単一の属性についての専用運転を行わせる。その後、同属性割当による割当処理についての群管理装置11の動作は、終了する。
同属性割当かごが専用運転をしている間、割当部18は、当該かご5への割当処理を専用割当によって行う。
図9において、群管理装置11の任意割当による割当処理の例が示される。
ステップS501において、割当部18は、選択されたかご5に当該利用者の呼びを割り当てる。その後、群管理装置11の動作は、ステップS502に進む。
ステップS502において、群管理装置11は、選択されたかご5に取得したデータが表す1つ以上の属性のいずれかについての専用運転を行わせる。その後、任意割当による割当処理についての群管理装置11の動作は、終了する。
任意割当かごが専用運転をしている間、割当部18は、当該かご5への割当処理を専用割当によって行う。
以上に説明したように、実施の形態1に係るエレベータシステム1は、読取装置8と、群管理装置11と、を備える。読取装置8は、識別情報を読み取る。識別情報は、複数の利用者を識別する。群管理装置11は、スケジュール記憶部17と、割当部18と、を備える。スケジュール記憶部17は、複数のスケジュールを記憶する。複数のスケジュールの各々は、複数のかご5のいずれかに適用可能である。複数のスケジュールの各々は、適用されるかご5への呼びの割当が可能な属性の指定を、予め定められた時刻によって切り替える。割当部18は、読取装置8が読み取る識別情報に関連付けられる1つ以上の属性と、複数のスケジュールと、に基づいて当該識別情報によって識別される利用者の呼びを複数のかご5のいずれかに割り当てる。
複数のスケジュールによって、割当部18による呼びの割当は、利用者の属性に応じて制限される。例えばエレベータシステム1の管理者は、利用者の属性ごとの利用状況に応じて、不快な相手との乗り合わせが発生しうる時間帯に不快な相手との乗り合わせになりうる属性の組合せが避けられるように、複数のスケジュールを設定できる。これにより、エレベータシステム1は、不快な相手との乗り合わせをより確実に防ぐことができる。ここで、利用者の属性ごとの利用状況は、例えば読取装置8が読み取った識別情報をローカルコントローラ10が記憶することなどによって把握される。
複数のスケジュールの各々は、複数のかご5のいずれかに適用可能である。これにより、エレベータシステム1は、呼びの割当が可能な属性を制限するかご5を、利用者の属性ごとの利用状況に応じて、必要な時間帯に必要な数だけ確保できる。これにより、利用者は、より快適にエレベータシステム1を利用できる。
また、複数のかご5のいずれかに適用されているスケジュールにおいて、単一の属性が指定されているとする。このときに、当該単一の属性と、読取装置8が読み取った識別情報に関連付けられる1つ以上の属性のいずれかと、が一致するとする。この場合に、割当部18は、当該識別情報によって識別される利用者の呼びを、専用割当かごに割り当てる。専用割当かごは、当該スケジュールが適用されるかご5である。
群管理装置11は、特定の時間帯において、特定のかご5に、特定の属性についての専用運転をさせる。これにより、当該属性を有する利用者は、当該時間帯において、当該属性について専用運転を行っているかご5を利用できる。これにより、利用者は、不快な相手との乗り合わせを避けることができる。また、群管理装置11は、当該属性を有する利用者に応じた特定のかご5を確保することができる。特定のかご5は、例えば、かご5の内部の広さ、サービス階、操作盤の種類などのかご5の特性が当該利用者に適したものである。これにより、利用者は、より快適にエレベータシステム1を利用できる。また、当該時間帯において、当該かご5は当該属性を有する利用者のために確保されている。これにより、当該利用者は、専用運転を行っているかご5が空くまで待つ必要がない。
また、複数のかご5のいずれにも適用されていないスケジュールにおいて、単一の属性が指定されているとする。このときに、当該単一の属性と、割当属性と、が一致するとする。割当属性は、読取装置8が読み取った識別情報に関連付けられる1つ以上の属性のいずれかである。この場合に、割当部18は、当該スケジュールを複数のかご5のいずれかに適用する。割当部18は、当該識別情報によって識別される利用者の呼びを、同属性割当かごに割り当てる。同属性割当かごは、当該スケジュールが適用されるかご5である。
群管理装置11は、特定の時間帯において、複数のかご5のいずれかに、特定の属性についての専用運転をさせる。これにより、当該属性を有する利用者は、当該時間帯において、当該属性について専用運転を行っているかご5を利用できる。これにより、利用者は、不快な相手との乗り合わせを避けることができる。また、当該時間帯において、複数のかご5のいずれかは、当該属性を有する利用者のために確保されている。これにより、当該利用者は、専用運転を行っているかご5が空くまで待つ必要がない。また、群管理装置11は、専用運転をさせるかご5を特定しない。これにより、割当部18によるかご5の割当の自由度が高まる。これにより、群管理装置11は、エレベータシステム1全体での運行効率を考慮してかご5の割当ができる。
また、割当属性に基づく同属性割当かごへの呼びの割当の際に適用されたスケジュールが、当該同属性割当かごに適用されているとする。このときに、当該割当属性が関連付けられる識別情報を、読取装置8が、予め定められた時間読み取らないとする。この場合に、割当部18は、当該同属性割当かごのスケジュールの適用を解除する。
特定のかご5が特定の属性についての専用運転を行っているときに、予め定められた時間の間当該かご5を利用する利用者がいない場合に、群管理装置11は、当該かご5への呼びの割当の制限を解除する。これにより、割当部18によるかご5の割当の自由度が高まる。
また、複数のかご5のいずれかに適用されているスケジュールにおいて、全てではない複数の属性が指定されているとする。このときに、当該複数の属性のいずれかと、優先属性と、が一致するとする。優先属性は、読取装置8が読み取った識別情報に関連付けられる1つ以上の属性のいずれかである。この場合に、割当部18は、当該識別情報によって識別される利用者の呼びを、優先割当かごに割り当てる。優先割当かごは、当該スケジュールが適用されるかご5である。
群管理装置11は、利用者の呼びを割り当てるまで、専用運転を行う属性を特定しない。例えば利用頻度が低い属性が複数ある場合などに、管理者は、当該利用頻度が低い属性ごとに専用運転を行うかご5を設定しなくてもよい。これにより、割当部18によるかご5の割当の自由度が高まる。
また、複数のかご5のいずれにも適用されていないスケジュールにおいて、全てではない複数の属性が指定されているとする。このときに、当該複数の属性のいずれかと、優先属性と、が一致するとする。優先属性は、読取装置8が読み取った識別情報に関連付けられる1つ以上の属性のいずれかである。この場合に、割当部18は、当該スケジュールを複数のかご5のいずれかに適用する。割当部18は、当該識別情報によって識別される利用者の呼びを、優先割当かごに割り当てる。優先割当かごは、当該スケジュールが適用されるかご5である。
群管理装置11は、利用者の呼びを割り当てるまで、専用運転を行う属性を特定しない。例えば利用頻度が低い属性が複数ある場合などに、管理者は、当該利用頻度が低い属性ごとに専用運転を行うかご5を設定しなくてもよい。また、群管理装置11は、専用運転をさせるかご5を特定しない。これにより、割当部18によるかご5の割当の自由度が高まる。
また、優先属性に基づいて優先割当かごに呼びが割り当てられてから、当該優先割当かごに適用されているスケジュールが指定する属性を切り替えるまで、の期間を考える。当該期間に、読取装置8が読み取った識別情報に関連付けられる1つ以上の属性のいずれもが、当該優先属性に一致しないとする。この場合に、割当部18は、当該識別情報によって識別される利用者の呼びを、当該優先割当かごに割り当てない。
群管理装置11は、利用者の呼びを割り当てた後に、優先割当かごに当該利用者の属性についての専用運転をさせる。これにより、当該属性を有しない利用者の呼びが優先割当かごに割当られない。これにより、利用者は、不快な相手との乗り合わせを避けることができる。
また、複数のかご5のいずれにも適用されていないスケジュールにおいて、全ての属性が指定されているとする。このときに、割当部18は、当該スケジュールを複数のかご5のいずれかに適用する。割当部18は、読取装置8が読み取った識別情報によって識別される利用者の呼びを、任意割当かごに割り当てる。任意割当かごは、当該スケジュールが適用されるかご5である。
群管理装置11は、利用者の呼びをかご5に割り当てる際に、当該かご5にスケジュールを適用する。これにより、複数のかご5のいずれかについて、スケジュールに基づかずに割当が行われることを抑制する。これにより、予め定められたスケジュールに基づく呼びの割当が、確実に行われる。
また、エレベータシステム1は、ローカルコントローラ10と、ゲート装置7と、を備える。ローカルコントローラ10は、読取装置8が読み取る識別情報に基づいて、当該識別情報によって識別される利用者の認証を行う。ゲート装置7は、乗場4に通じる経路に設けられる。ローカルコントローラ10が当該利用者を認証する場合に、ゲート装置7は、当該利用者の乗場4に通じる経路の通行を可能にする。ローカルコントローラ10が当該利用者を認証しない場合に、ゲート装置7は、当該利用者の乗場4に通じる経路の通行を可能にしない。
これにより、利用者は、セキュリティの認証とかご5への呼びの登録とを同時にできる。このため、利用者の利便性が高まる。また、エレベータシステム1は、建築物2のセキュリティを高められる。
また、複数のスケジュールのいずれかにおいて1つ以上の属性が指定されているとする。このときに、当該1つ以上の属性のいずれかと、読取装置8が読み取った識別情報に関連付けられる1つ以上の属性のいずれかと、が一致するとする。この場合に、認証装置は、当該識別情報によって識別される利用者を認証する。
エレベータシステム1は、複数のスケジュールと、利用者の属性とに基づいて、利用者の認証を行う。これにより、特定の時間帯においてエレベータが利用できる属性を有しない利用者は、当該時間帯において認証されない。このため、エレベータシステム1は、建築物2のセキュリティを高められる。
なお、識別情報は、例えば指紋、虹彩などの生体認証の情報であってもよい。
認証部13は、取得した識別情報そのものに基づいて認証を行ってもよい。認証部13は、例えば、取得した識別情報を識別情報記憶部12が記憶している場合に、当該識別情報に識別される利用者を認証してもよい。
いずれかの属性を有する利用者は、当該属性について専用運転を行っているかご5の他のかご5を利用できてもよい。このとき、当該専用運転を行っているかご5以外への呼びの割当を許容するか否かを、群管理装置11は、利用者ごとに事前に登録が可能であってもよい。例えば属性「女性」を有する利用者は、かご5aが属性「女性」について専用運転を行っているときに、かご5a以外のかご5への呼びの割当を許容することを事前に登録できてもよい。
任意割当かごにおいて、呼びを割り当てた利用者の属性についての専用運転を行わなくてもよい。通勤時間帯および昼食時間帯などの混雑する時間帯などにおいて、エレベータシステム1の利用効率を高めることができる。
割当部18は、割当処理において、利用者の属性が選択されたかご5への呼びの割当が可能な属性であるときに、直ちに割当を行わなくてもよい。このとき、割当部18は、当該かご5を候補かごとして抽出する。割当部18は、抽出された複数の候補かごから、エレベータシステム1の利用効率または当該利用者の待ち時間に基づいて、いずれかのかご5に呼びを割り当ててもよい。
続いて、図9を用いて群管理装置11のハードウェア構成の例について説明する。
図9は、実施の形態1に係る群管理装置11の主要部のハードウェア構成を示す図である。
群管理装置11の各機能は、処理回路により実現し得る。処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ11bと少なくとも1つのメモリ11cとを備える。処理回路は、プロセッサ11bおよびメモリ11cと共に、或いはそれらの代用として、少なくとも1つの専用のハードウェア11aを備えてもよい。
処理回路がプロセッサ11bとメモリ11cとを備える場合、群管理装置11の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。そのプログラムはメモリ11cに格納される。プロセッサ11bは、メモリ11cに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、群管理装置11の各機能を実現する。
プロセッサ11bは、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。メモリ11cは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等により構成される。
処理回路が専用のハードウェア11aを備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組み合わせで実現される。
群管理装置11の各機能は、それぞれ処理回路で実現することができる。あるいは、群管理装置11の各機能は、まとめて処理回路で実現することもできる。群管理装置11の各機能について、一部を専用のハードウェア11aで実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。このように、処理回路は、ハードウェア11a、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせで群管理装置11の各機能を実現する。
本発明に係るエレベータの群管理装置は、複数のかごのいずれかに適用可能であり適用されるかごへの呼びの割当が可能な属性の指定を予め定められた時刻によって切り替える複数のスケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、読取装置が読み取る識別情報に関連付けられる1つ以上の属性とスケジュールとに基づいて当該識別情報によって識別される利用者の呼びを複数のかごのいずれかに割り当てる割当部と、を備え、複数のかごのいずれにも適用されていないスケジュールにおいて単一の属性が指定されているときに、割当部は、当該単一の属性と読取装置が読み取った識別情報に関連付けられる1つ以上の属性のいずれかである割当属性とが一致する場合に、当該スケジュールを複数のかごのいずれかに適用し、当該識別情報によって識別される利用者の呼びを当該スケジュールが適用されるかごである同属性割当かごに割り当てる。
本発明に係るエレベータの群管理装置は、複数のかごのいずれかに適用可能であり適用されるかごへの呼びの割当が可能な属性の指定を予め定められた時刻によって切り替える複数のスケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、読取装置が読み取る識別情報に関連付けられる1つ以上の属性とスケジュールとに基づいて当該識別情報によって識別される利用者の呼びを複数のかごのいずれかに割り当てる割当部と、を備え、複数のかごのいずれかに適用されているスケジュールにおいて全てではない複数の属性が指定されているときに、割当部は、当該複数の属性のいずれかと読取装置が読み取った識別情報に関連付けられる1つ以上の属性のいずれかである優先属性とが一致する場合に、当該識別情報によって識別される利用者の呼びを当該スケジュールが適用されるかごである優先割当かごに割り当てる。
本発明に係るエレベータの群管理装置は、複数のかごのいずれかに適用可能であり適用されるかごへの呼びの割当が可能な属性の指定を予め定められた時刻によって切り替える複数のスケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、読取装置が読み取る識別情報に関連付けられる1つ以上の属性とスケジュールとに基づいて当該識別情報によって識別される利用者の呼びを複数のかごのいずれかに割り当てる割当部と、を備え、複数のかごのいずれにも適用されていないスケジュールにおいて全てではない複数の属性が指定されているときに、割当部は、当該複数の属性のいずれかと読取装置が読み取った識別情報に関連付けられる1つ以上の属性のいずれかである優先属性とが一致する場合に、当該スケジュールを複数のかごのいずれかに適用し、当該識別情報によって識別される利用者の呼びを当該スケジュールが適用されるかごである優先割当かごに割り当てる。
本発明に係るエレベータの群管理装置は、複数のかごのいずれかに適用可能であり適用されるかごへの呼びの割当が可能な属性の指定を予め定められた時刻によって切り替える複数のスケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、読取装置が読み取る識別情報に関連付けられる1つ以上の属性とスケジュールとに基づいて当該識別情報によって識別される利用者の呼びを複数のかごのいずれかに割り当てる割当部と、を備え、複数のかごのいずれにも適用されていないスケジュールにおいて全ての属性が指定されているときに、割当部は、当該スケジュールを複数のかごのいずれかに適用し、読取装置が読み取った識別情報によって識別される利用者の呼びを当該スケジュールが適用されるかごである任意割当かごに割り当てる。
本発明に係るエレベータの群管理装置は、複数のかごのいずれかに適用可能であり適用されるかごへの呼びの割当が可能な属性の指定を予め定められた時刻によって切り替える複数のスケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、読取装置が読み取る識別情報に関連付けられる1つ以上の属性とスケジュールとに基づいて当該識別情報によって識別される利用者の呼びを複数のかごのいずれかに割り当てる割当部と、を備え、読取装置が識別情報を読み取った時刻に、割当部は、複数のスケジュールのうち当該時刻において属性が指定されていないスケジュールを複数のかごのいずれにも適用せず、複数のスケジュールのうち当該時刻において1つ以上の属性が指定されているスケジュールを複数のかごのいずれかに適用する。