JPWO2019220818A1 - アンテナ装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

アンテナ装置(101)は、第1コイルアンテナ(LC1)、第2コイルアンテナ(LC2)を備える。第1コイルアンテナ(LC1)は、第1コイル開口(OP1)を規定する第1コイル導体(31a,31b)を有し、第2コイルアンテナ(LC2)は、第2コイル導体(32)、第3コイル導体(33)を有する。第2コイル導体(32)は、第1コイル導体(31a,31b)の軸(AX1)方向(Z軸方向)から視て、第1コイル開口(OP1)内に配置され、第3コイル導体(33)は、Z軸方向から視て、第1コイル導体(31a,31b)および第1コイル開口(OP1)に重ならない。第2コイル導体(32)および第3コイル導体(33)は、第2コイル導体(32)から生じる磁束(φ2)と第3コイル導体(33)から生じる磁束(φ3)とが同相となるように直列接続される。

Description

本発明は、アンテナ装置に関し、特に異なるシステムに用いられる複数のコイルを備えたアンテナ装置、およびそれを備える電子機器に関する。
従来、近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)システム用のコイルアンテナと、無線給電システム用のコイルアンテナとを備えるアンテナ装置が知られている。
例えば、特許文献1には、NFC用の第1コイルアンテナと、無線給電システム用の第2コイルアンテナと、を備えるアンテナ装置が開示されている。上記アンテナ装置は、第1コイルアンテナおよび第2コイルアンテナの巻回軸が互いに平行であり、第1コイルアンテナの巻回軸方向から視て、第1コイルアンテナのコイル開口の内側に第2コイルアンテナが配置された構造である。
特開2016−213495号公報
しかし、特許文献1に示される構造では、第1コイルアンテナと第2コイルアンテナとの間の距離が短いと、コイルアンテナ間の不要結合が強くなってしまいコイルアンテナ同士やシステム間で相互干渉する虞がある。一方、上記相互干渉を抑制しようとしてコイルアンテナ間の距離を長くすると、アンテナ装置が大型化してしまう。
本発明の目的は、複数のシステムでそれぞれ用いられる複数のコイルアンテナを備えた構成において、複数のコイルアンテナ同士の相互干渉を抑制しつつ、小型化が可能なアンテナ装置を提供することにある。また、そのアンテナ装置を備える電子機器を提供することにある。
本発明のアンテナ装置は、
第1コイル開口を規定する第1コイル導体を有する第1システム用の第1コイルアンテナと、
第2コイル開口を規定する第2コイル導体、および第3コイル開口を規定する第3コイル導体を有する第2システム用の第2コイルアンテナと、
を備え、
前記第2コイル導体は、前記第1コイル導体の軸方向から視て、前記第1コイル開口内に配置され、
前記第3コイル導体は、前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第1コイル導体および前記第1コイル開口に重ならず、
前記第2コイル導体および前記第3コイル導体は、前記第2コイル導体から生じる磁束と前記第3コイル導体から生じる磁束とが同相となるように、直列に接続されることを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、
筐体と、前記筐体に収納されるアンテナ装置と、を備え、
前記アンテナ装置は、
第1コイル開口を規定する第1コイル開口を有する第1システム用の第1コイルアンテナと、
第2コイル開口を規定する第2コイル導体、および第3コイル開口を規定する第3コイル導体を有する第2システム用の第2コイルアンテナと、
を有し、
前記第2コイル導体は、前記第1コイル導体に軸方向から視て、前記第1コイル開口内に配置され、
前記第3コイル導体は、前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第1コイル導体および前記第1コイル開口に重ならず、
前記第2コイル導体および前記第3コイル導体は、前記第2コイル導体から生じる磁束と前記第3コイル導体から生じる磁束とが同相となるように、直列に接続されることを特徴とする。
この構成によれば、第2コイル導体から生じる磁束によって第1コイル導体に誘導される電流と、第3コイル導体から生じる磁束によって第1コイル導体に誘導される電流とが相殺される。そのため、第1コイルアンテナと第2コイルアンテナとの不要結合(相互干渉)が抑制される。
一方のコイルアンテナのコイル開口内に他方のコイルアンテナを配置する場合には、2つのコイルアンテナ同士の不要結合を抑制するため、2つのコイルアンテナ間の距離を大きくする必要がある。これに対し、上記構成によれば、2つのコイルアンテナ間の不要結合が抑制されるため、第1コイルアンテナおよび第2コイルアンテナを近接して配置できる。そのため、一方のコイルアンテナのコイル開口内に他方のコイルアンテナを配置する場合と比べて、アンテナ装置を小型化できる。
また、第2コイルアンテナから生じる磁束の分布が拡がるので、広範囲に亘って伝送相手のコイルアンテナと結合可能な第2コイルアンテナを備えるアンテナ装置を実現できる。
本発明によれば、複数のシステムでそれぞれ用いられる複数のコイルアンテナを備えた構成において、複数のコイルアンテナ同士の相互干渉を抑制しつつ、小型化が可能なアンテナ装置を実現できる。また、そのアンテナ装置を備える電子機器を実現できる。
図1(A)は第1の実施形態に係るアンテナ装置101を概略的に示した平面図であり、図1(B)は図1(A)におけるA−A断面図である。 図2(A)はアンテナ装置101の平面図であり、図2(B)は基材の第2面に形成された第1コイル導体31bなどを示す、アンテナ装置101の平面透視図である。 図3は、図2(A)におけるB−B断面図である。 図4は、第1の実施形態に係るアンテナ装置101を備える電子機器301の回路図である。 図5(A)は第2の実施形態に係るアンテナ装置102を概略的に示した平面図であり、図5(B)は図5(A)におけるC−C断面図である。 図6(A)は第3の実施形態に係るアンテナ装置103を概略的に示した平面図であり、図6(B)は図6(A)におけるD−D断面図である。 図7(A)は第4の実施形態に係るアンテナ装置104を概略的に示した平面図であり、図7(B)は図7(A)におけるE−E断面図である。 図8(A)は第5の実施形態に係る電子機器302の平面図であり、図8(B)は図8(A)におけるF−F断面図である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
各実施形態に示す「コイルアンテナ」は、外部機器のコイルアンテナ(通信相手)と、磁界結合による無線伝送を行う無線伝送システムに用いられるコイルアンテナである。ここで、「伝送」とは、信号の送受信および電力の送受電の意味を含む。また、無線伝送システムには近距離無線通信システムおよび無線給電システムが含まれる。コイルアンテナの大きさは使用する周波数における波長λに比べて十分に小さく、使用周波数帯においては電磁波の放射効率が低い。コイルアンテナの大きさはλ/10以下である。より具体的には、コイルアンテナの電流経路の長さ、つまり、後述のコイル導体の長さがλ/10以下である。なお、ここでいう波長とは、導体が形成される基材の誘電性や透磁性による波長短縮効果を考慮した実効的な波長である。コイルアンテナが有するコイル導体の両端は、給電回路に接続される。コイルアンテナには、電流経路、つまりコイル導体に沿って、ほぼ一様な大きさの電流が流れる。また、各実施形態に示す「アンテナ装置」は、各実施形態に示す「コイルアンテナ」を用いて実質的に外部機器のアンテナ装置と磁界結合により無線伝送するための装置である。
また、各実施形態に示す「アンテナ装置」に用いられる無線給電システムの方式としては、例えば、電磁誘導方式および磁界共鳴方式のような磁界結合方式がある。電磁誘導方式の無線給電規格としては、例えばWPC(Wireless Power Consortium)の策定する規格「Qi(登録商標)」がある。電磁誘導方式で使用される周波数帯は、例えば100kHzから300kHz近傍の周波数である。磁界共鳴方式の無線給電規格としては、例えばAirFuel(登録商標)Allianceの策定する規格「AirFuel Resonant」がある。磁界共鳴方式で使用される周波数帯は、例えば6.78MHz帯や100kHz帯の周波数である。
また、各実施形態に示す「アンテナ装置」に用いられる近距離無線通信としては、例えばNFC(Near Field Communication)がある。近距離無線通信で使用される周波数帯は例えばHF帯であり、特に13.56MHzまたはその近傍の周波数で用いられる。
各実施形態において、「電子機器」とは、スマートフォンやフィーチャーフォン等の携帯電話端末、スマートウォッチやスマートグラス(smart Glasses)等のウェアラブル端末、ノートPCやタブレットPC等の携帯PC、カメラ、ゲーム機、玩具等の情報機器、ICタグ、SDカード、SIMカード、ICカード等の情報媒体等、様々な電子機器を指す。
《第1の実施形態》
図1(A)は第1の実施形態に係るアンテナ装置101を概略的に示した平面図であり、図1(B)は図1(A)におけるA−A断面図である。図2(A)はアンテナ装置101の平面図であり、図2(B)は基材の第2面に形成された第1コイル導体31bなどを示す、アンテナ装置101の平面透視図である。図3は、図2(A)におけるB−B断面図である。図1(A)および図1(B)では、第1コイルアンテナLC1(第1コイル導体31a,31b)および第2コイルアンテナLC2(第2コイル導体32および第3コイル導体33)の外形のみ概略的に示している。また、図2(A)および図2(B)では、構造を分かりやすくするため、層間接続導体を白丸で示している。
アンテナ装置101は、基材10、第1システム用の第1コイルアンテナLC1、第2システム用の第2コイルアンテナLC2、および磁性体シート20等を備える。「第1システム」は、例えば磁界共鳴電力伝送システム等の無線給電システムである。「第2システム」は、例えば、NFC等の近距離無線通信システムである。
基材10は、第1コイルアンテナLC1および第2コイルアンテナLC2が形成される基材であり、例えば可撓性を有し、長手方向がX軸方向に一致する矩形の平板である。基材10は、互いに対向する第1面S1および第2面S2を有する。基材10は、例えばポリイミド(PI)や液晶ポリマー(LCP)等を主材料とする熱可塑性樹脂のシートである。
第1コイルアンテナLC1は、複数の第1コイル導体31a,31bを有する。第1コイル導体31aは、基材10の第1面S1に形成される約5ターンのスパイラル状の導体パターンである。複数の第1コイル導体31bは、基材10の第2面S2において、基材10を平面視したときに第1コイル導体31aと重なるように形成されるループ状の導体パターンである。複数の第1コイル導体31a,31bは、第1面S1を平面視で(Z軸方向から視て)、基材10の中央よりも第1辺(図2(A)に示す基材10の左辺)寄りの位置に配置されている。第1コイル導体31a,31bは、例えばCu箔等の導体パターンである。
また、複数の第1コイル導体31a,31bは、基材10に形成される複数の層間接続導体を介して、複数箇所で互いに並列に接続されている。第1コイル導体31aの第1端(第1コイルアンテナLC1の一端)は外部電極P11に接続される。この構成により、第1コイルアンテナLC1の直流抵抗を低減することができる。第1コイル導体31aの第2端(第1コイルアンテナLC1の他端)は、基材10に形成される導体41および層間接続導体を介して、外部電極P12に接続される。
図2(A)および図2(B)に示すように、複数の第1コイル導体31a,31bは軸AX1回りに巻回し、第1コイル開口OP1を形成する。本発明において第1コイル導体が「第1コイル開口を規定する」とは、第1コイル導体が軸回りに巻回され、第1コイル導体に囲まれた第1コイル開口を形成することを言う。
第2コイルアンテナLC2は、第2コイル導体32および第3コイル導体33を有する。第2コイル導体32は、基材10の第1面S1に形成される約3ターンのスパイラル状の導体パターンである。第3コイル導体33は、基材10の第1面S1に形成される約3ターンのスパイラル状の導体パターンである。図1(A)および図2(A)等に示すように、第2コイル導体32は、第1コイル導体31a,31bの軸AX1方向から視て(Z軸方向から視て)、第1コイル開口OP1内に配置されている。第3コイル導体33は、Z軸方向から視て、第1コイル導体31a,31bおよび第1コイル開口OP1に重なっておらず、基材10の第2辺(図2(A)に示す基材10の右辺)近傍に配置されている。第2コイル導体32および第3コイル導体33は、例えばCu箔等の導体パターンである。
なお、本実施形態に係る第1コイル導体31a,31bは、基材10の第1面S1および第2面S2に沿って配置されているため、上述した「第1コイル導体31a,31bの軸AX1方向から視て(Z軸方向から視て)」という記載は、「基材10の第1面S1もしくは第2面S2の平面視で」や「第1コイル導体31a,31bの平面視で」に言い換えることもできる。
図2(A)等に示すように、第2コイル導体32は軸AX2回りに巻回し、第2コイル開口OP2を形成する。第3コイル導体33は軸AX3回りに巻回し、第3コイル開口OP3を形成する。本実施形態では、第2コイル導体32の軸AX2が第1コイル導体31a,31bの軸AX1と一致している。
本発明において第2コイル導体が「第2コイル開口を規定する」とは、第2コイル導体が軸回りに巻回され、第2コイル導体に囲まれた第2コイル開口を形成することを言う。また、本発明において第3コイル導体が「第3コイル開口を規定する」とは、第3コイル導体が軸回りに巻回され、第3コイル導体に囲まれた第3コイル開口を形成することを言う。
第2コイル導体32の第1端(第2コイルアンテナLC2の一端)は、基材10に形成される導体42および層間接続導体を介して、外部電極P21に接続される。第2コイル導体32の第2端は、基材10に形成される導体43および層間接続導体を介して、第3コイル導体33の第1端に接続される。第3コイル導体33の第2端(第2コイルアンテナLC2の他端)は、基材10に形成される導体44を介して外部電極P22に接続される。
なお、第2コイル導体32と第3コイル導体33とは、第2コイル導体32から生じる磁束と第3コイル導体33から生じる磁束とが同相となるように、直列に接続されている。つまり、第2コイル導体32から生じる磁束と第3コイル導体33から生じる磁束とは、Z軸方向、つまり、第2コイル開口OP2の法線方向および第3コイル開口OP3の法線方向において互いに同じ方向を向いている。また、外部電極P21から外部電極P22までの電流経路を辿ると、第2コイル導体32は軸AX2に対して反時計回りに巻回され、第3コイル導体33は軸AX3に対して反時計回りに巻回されている。言い換えれば、第2コイル導体32の軸AX2方向から視て、第2コイル導体32に左回りの電流が流れるとき、第3コイル導体33にも左回りの電流が流れる関係となる。なお、第2コイル導体32の巻回方向と第3コイル導体33の巻回方向とが同方向である場合、第2コイル導体32と第3コイル導体33との結合によって生じる相互インダクタンスM23は負の値をとる。
磁性体シート20は、長手方向がX軸方向に一致する矩形の平板である。図3等に示すように、磁性体シート20の平面形状は、基材10と略同じである。磁性体シート20は、基材10の第2面S2側に配置されている。磁性体シート20は、例えばNiZnフェライトのシートである。但し、磁性体シート20の材質はこれに限定されるものではなく、MnZnフェライトのシートや軟磁性合金シート等の他の材料を用いてもよい。
図1(A)および図2(A)に示すように、磁性体シート20は、Z軸方向から視て、第1コイル導体31a,31b、第1コイル開口OP1、第2コイル導体32、第2コイル開口OP2、第3コイル導体33および第3コイル開口OP3に重なっている。
図4は、第1の実施形態に係るアンテナ装置101を備える電子機器301の回路図である。図4では、図2(A)に示す第1コイル導体31a,31bをインダクタL1で表し、第2コイル導体32をインダクタL2で表し、第3コイル導体33をインダクタL3で表している。
電子機器301は、アンテナ装置101、第1システム回路1、第2システム回路2、インダクタL21a,L21b、およびキャパシタC11,C12,C21a,C21b,C22a,C22b,C23等を備える。なお、電子機器301にはこれら以外の部品も搭載されているが、図示省略している。第1システム回路1は、例えば無線給電システム用の送電回路、または受電回路である。第2システム回路2は、例えば平衡入力型のRFICである。インダクタL21a,L21bは、例えばチップインダクタである。キャパシタC11,C12,C21a,C21b,C22a,C22b,C23は、例えばチップキャパシタである。
インダクタL1(第1コイル導体の両端)は、キャパシタC11を介して第1システム回路1に接続されている。キャパシタC11は、インダクタL1と第1システム回路1との間に直列に接続されている。また、キャパシタC12は、インダクタL1に対して並列に接続されている。
直列に接続されたインダクタL2,L3(第2コイル導体の第1端、および第3コイル導体の第2端)は、整合回路MC(後に詳述する)を介して第2システム回路2に接続されている。キャパシタC23は、直列に接続されたインダクタL2,L3に対して並列に接続されている。
図4に示すように、第1コイル導体(インダクタL1)およびキャパシタC11,C12を含んで、第1共振回路RC1が構成される。また、第2コイル導体(インダクタL2)、第3コイル導体(インダクタL3)およびキャパシタC23を含んで、第2共振回路RC2が構成される。
また、図4に示すように、整合回路MCは、アンテナ装置101と第2システム回路2との間に接続されている。整合回路MCは、インダクタL21a,L21bおよびキャパシタC21a,C21b,C22a,C22bによって構成される。特に、インダクタL21a,L21bはEMC(Electro−Magnetic Compatibility:電磁両立性)対応用のフィルタとしても作用する。
本実施形態に係るアンテナ装置101によれば、次のような作用効果を奏する。
(a)本実施形態に係るアンテナ装置101は、Z軸方向から視て、第2コイル導体32が第1コイル開口OP1内に配置され、Z軸方向から視て、第3コイル導体33が第1コイル導体31a,31bおよび第1コイル開口OP1に重なっていない。また、第2コイル導体32および第3コイル導体33が、第2コイル導体32から生じる磁束と第3コイル導体33から生じる磁束とが同相となるように直列に接続されている。この構成によれば、第2コイル導体32から生じる磁束φ2によって第1コイル導体31a,31bに誘導される電流と、第3コイル導体33から生じる磁束φ3によって第1コイル導体31a,31bに誘導される電流とが相殺される。そのため、第1コイルアンテナLC1と第2コイルアンテナLC2との不要結合(相互干渉)が抑制される。
(b)また、一方のコイルアンテナのコイル開口内に他方のコイルアンテナを配置する場合には、2つのコイルアンテナ同士の不要結合を抑制するため、2つのコイルアンテナ間の距離を大きくする必要がある。これに対し、上記構成によれば、2つのコイルアンテナ間の不要結合が抑制されるため、第1コイルアンテナLC1および第2コイルアンテナLC2を近接して配置できる。そのため、一方のコイルアンテナのコイル開口内に他方のコイルアンテナを配置する場合と比べて、アンテナ装置を小型化できる(特に、第1コイルアンテナLC1および第2コイルアンテナLC2の形成に必要なXY平面上の面積を低減できる)。
本実施形態では、第2コイルアンテナLC2が、第1コイル開口OP1内に配置される第2コイル導体32と、第1コイルアンテナLC1の+X側に配置される第3コイル導体33とに分割されており、第1コイルアンテナLC1の全周囲を第2コイルアンテナLC2で囲んだ構成ではない。そのため、第1コイルアンテナLC1の全周囲を第2コイルアンテナLC2で囲んだ構成と比較して、アンテナ装置のY軸方向における面積を小さくできる。
(c)さらに、本実施形態では、Z軸方向から視て、第2コイル導体32が第1コイル開口OP1内に配置され、Z軸方向から視て、第3コイル導体33が第1コイルアンテナLC1の外側に位置されており、第2コイル導体32と第3コイル導体33とが、生じる磁束が同相となるように直列に接続されている。この構成によれば、第2コイルアンテナLC2から生じる磁束の分布が拡がるので、広範囲に亘って伝送相手のコイルアンテナと結合可能な第2コイルアンテナLC2を備えるアンテナ装置を実現できる。また、この構成によれば、第2コイルアンテナLC2と伝送相手のコイルアンテナとの結合可能範囲を小さくすることなく、アンテナ装置を小型化できる。
(d)本実施形態に係るアンテナ装置101では、第1コイルアンテナLC1および第2コイルアンテナLC2の磁路に磁性体シート20が含まれるため、小サイズでも所定のインダクタンスを有するコイルアンテナを構成できる。また、磁性体シート20の集磁効果により、第1コイルアンテナLC1または第2コイルアンテナLC2と伝送相手のコイルアンテナとの磁界結合が高まる。
なお、第1コイルアンテナLC1と第2コイルアンテナLC2との結合は、複数のコイル導体(第1コイル導体31、第2コイル導体32および第3コイル導体33)の形状、ターン数、互いの位置関係等や、複数のコイル開口(第1コイル開口OP1、第2コイル開口OP2および第3コイル開口OP3)の形状、大きさ等によって変化させることができる。すなわち、これらの構成を変化させることによって、第1コイルアンテナLC1と第2コイルアンテナLC2との結合や、第1コイルアンテナLC1や第2コイルアンテナLC2のアンテナ特性を制御できる。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、第2コイルアンテナの構成が第1の実施形態とは異なる例を示す。また、本実施形態以降、基材10および基材10の第2面S2に形成される第1コイル導体31bは図示省略する。
図5(A)は第2の実施形態に係るアンテナ装置102を概略的に示した平面図であり、図5(B)は図5(A)におけるC−C断面図である。図2(A)および図2(B)では、第1コイルアンテナLC1(第1コイル導体31)および第2コイルアンテナLC2(第2コイル導体32、第3コイル導体33および第4コイル導体34)の外形のみ概略的に示している。
アンテナ装置102は、第2コイルアンテナLC2が第4コイル導体34をさらに有する点で、第1の実施形態に係るアンテナ装置101と異なる。図示省略するが、アンテナ装置102は、平面形状が磁性体シート20と略同じである基材(図2(A)、図2(B)および図3に示す基材10を参照)を備えている。アンテナ装置102の他の構成については、アンテナ装置101と実質的に同じである。
以下、第1の実施形態に係るアンテナ装置101と異なる部分について説明する。
第4コイル導体34は、基材(図示省略)に形成される矩形スパイラル状の導体パターンである。第4コイル導体34は、Z軸方向から視て、第1コイル導体31および第1コイル開口OP1に重なっておらず、基材の第1辺(図5(A)に示す磁性体シート20の左辺)近傍に配置されている。
また、巻回形状の詳細は図示省略するが、第4コイル導体34は軸AX4回りに巻回し、第4コイル開口OP4を形成する(図2(A)に示す第3コイル導体33を参照)。本発明において第4コイル導体が「第4コイル開口を規定する」とは、第4コイル導体が軸回りに巻回され、第4コイル導体34に囲まれた第4コイル開口を形成することを言う。
第2コイル導体32、第3コイル導体33および第4コイル導体34は、第2コイル導体32から生じる磁束と、第3コイル導体33から生じる磁束と、第4コイル導体34から生じる磁束とが同相となるように、直列に接続されている。また、図5(A)等に示すように、磁性体シート20は、Z軸方向から視て、第1コイル導体31、第1コイル開口OP1、第2コイル導体32、第2コイル開口OP2、第3コイル導体33、第3コイル開口OP3、第4コイル導体34および第4コイル開口OP4に重なっている。言い換えれば、第2コイル導体32の軸AX2方向から視て、第2コイル導体32に左回りの電流が流れるとき、第3コイル導体33および第4コイル導体34にも左回りの電流が流れる関係となる。なお、第2コイル導体32の巻回方向、第3コイル導体33の巻回方向および第4コイル導体34の巻回方向が同方向である場合には、第2コイル導体32、第3コイル導体33および第4コイル導体34の結合によって生じる相互インダクタンスM23,M34,M24は負の値をとる。
本実施形態に係るアンテナ装置102によれば、第1の実施形態で述べた効果以外に、次のような効果を奏する。
(e)本実施形態では、第2コイルアンテナLC2が、Z軸方向から視て、第1コイルアンテナLC1の外側に配置される第4コイル導体34をさらに有する。また、第2コイル導体32、第3コイル導体33および第4コイル導体34は、第2コイル導体32から生じる磁束と、第3コイル導体33から生じる磁束と、第4コイル導体34から生じる磁束とが同相となるように直列に接続されている。この構成によれば、第2コイルアンテナLC2による磁束の放射(鎖交)する範囲を大きくでき、第2コイルアンテナLC2と伝送相手のコイルアンテナとの結合可能範囲をさらに拡げることができる。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、第3コイル導体および第4コイル導体の形状が、第2の実施形態に係るアンテナ装置102と異なる例を示す。
図6(A)は第3の実施形態に係るアンテナ装置103を概略的に示した平面図であり、図6(B)は図6(A)におけるD−D断面図である。図6(A)および図6(B)では、第1コイルアンテナLC1(第1コイル導体31)および第2コイルアンテナLC2(第2コイル導体32、第3コイル導体33aおよび第4コイル導体34a)の外形のみ概略的に示している。
アンテナ装置103は、第2コイルアンテナLC2(第3コイル導体33aおよび第4コイル導体34a)の外形が、第2の実施形態に係るアンテナ装置102と異なる。アンテナ装置103の他の構成については、アンテナ装置102と実質的に同じである。
以下、第2の実施形態に係るアンテナ装置102と異なる部分について説明する。
図6(A)に示すように、第3コイル導体33aの外形は、Z軸方向から視て、基材(図2(A)および図2(B)に示す基材10を参照)の外形、および第1コイル導体31の外形にそれぞれ沿っている。具体的には、第3コイル導体33aの外形は、Z軸方向から視て、基材の外形に沿った部分(図6(A)に示す第3コイル導体33aの上辺、右辺および下辺)と、第1コイル導体31に沿った部分(図6(A)に示す第3コイル導体33aの左辺)とを有する。
また、第4コイル導体34aの外形は、Z軸方向から視て、基材の外形、および第1コイル導体31の外形にそれぞれ沿っている。具体的には、第4コイル導体34aの外形は、Z軸方向から視て、基材の外形に沿った部分(図6(A)に示す第4コイル導体34aに上辺、左辺、下辺)と、第1コイル導体31に沿った部分(図6(A)に示す第4コイル導体34の右辺)とを有する。
本実施形態に係るアンテナ装置103によれば、第2の実施形態で述べた効果以外に、次のような効果を奏する。
(f)本実施形態では、第2コイルアンテナLC2(第3コイル導体33aおよび第4コイル導体34a)の外形が、Z軸方向から視て、基材の外形に沿った部分と、第1コイル導体31(第1コイルアンテナLC1)の外形に沿った部分とを有する。この構成によれば、第2の実施形態に係るアンテナ装置102と比較して、アンテナ装置の面積(特に、第1コイルアンテナLC1および第2コイルアンテナLC2の形成に必要なXY平面上の面積)を低減できる。また、この構成によれば、アンテナ装置の面積を大きくすることなく、第2コイルアンテナLC2のコイル開口(第3コイル開口OP3および第4コイル開口OP4)を大きくできる。そのため、第2コイルアンテナLC2による磁束の放射(鎖交)する範囲および距離が大きくなり、第2コイルアンテナLC2と伝送相手のコイルアンテナとの結合可能範囲および距離をさらに大きくできる。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では、種類の異なる複数の磁性体シートを備えたアンテナ装置の例を示す。
図7(A)は第4の実施形態に係るアンテナ装置104を概略的に示した平面図であり、図7(B)は図7(A)におけるE−E断面図である。図7(A)および図7(B)では、第1コイルアンテナLC1(第1コイル導体31)および第2コイルアンテナLC2(第2コイル導体32、第3コイル導体33および第4コイル導体34)の外形のみ概略的に示している。
アンテナ装置104は、第1磁性体シート21および複数の第2磁性体シート22A,22B,22Cを備える点で、第2の実施形態に係るアンテナ装置102と異なる。アンテナ装置104の他の構成については、アンテナ装置102と実質的に同じである。
以下、第2の実施形態に係るアンテナ装置102と異なる部分について説明する。
第1磁性体シート21は、長手方向がX軸方向に一致する矩形の平板である。図示省略するが、第1磁性体シート21の平面形状は、基材(図2(A)、図2(B)および図3に示す基材10を参照)と略同じである。図7(A)および図7(B)に示すように、第1磁性体シート21は、Z軸方向から視て、第1コイル導体31および第1コイル開口OP1等に重なっている。
第2磁性体シート22Aは、基材(または、第1磁性体シート21)の略中央に配置される円形の平板である。第2磁性体シート22Aは、Z軸方向から視て、第2コイル導体32および第2コイル開口OP2に重なっている。図7(B)に示すように、第2磁性体シート22Aは、第2コイル導体32と第1磁性体シート21との間に配置されている。第2磁性体シート22B,22Cは、長手方向がY軸方向に一致する矩形の平板である。第2磁性体シート22Bは、Z軸方向から視て、第3コイル導体33および第3コイル開口OP3に重なっている。図7(B)に示すように、第2磁性体シート22Bは、第3コイル導体33と第1磁性体シート21との間に配置されている。第2磁性体シート22Cは、Z軸方向から視て、第4コイル導体34および第4コイル開口OP4に重なっている。図7(B)に示すように、第2磁性体シート22Cは、第4コイル導体34と第1磁性体シート21との間に配置されている。
第2磁性体シート22A,22B,22Cは、第2システム(近距離無線通信システム)で使用する第2周波数帯(13.56MHz帯)での磁性体損失が、第1磁性体シート21よりも低い部材である。第1磁性体シート21は、例えばMnZnフェライトのシートであり、第2磁性体シート22A,22B,22Cは、例えばNiZnフェライトのシートである。
磁性体損失は、以下に示す損失係数(tanδ)で求められる。
Figure 2019220818
μ”:複素透磁率の虚部
μ’:複素透磁率の実部
なお、第1磁性体シート21の飽和磁束密度(B1)は、第2磁性体シート22A,22B,22Cの飽和磁束密度(B2)よりも大きい(B1>B2)。
本実施形態に係るアンテナ装置104によれば、第2の実施形態で述べた効果以外に、次のような効果を奏する。
(g)本実施形態では、Z軸方向から視て、第1周波数帯での磁性体損失が第2磁性体シート22A,22B,22Cよりも低い第1磁性体シート21が、第1コイル導体31に重なっている。また、第2周波数帯での磁性体損失が第1磁性体シート21よりも低い第2磁性体シート22A,22B,22Cが、Z軸方向から視て、第2コイルアンテナのコイル導体(第2コイル導体32、第3コイル導体33および第4コイル導体34)に重なっている。この構成によれば、Z軸方向から視て、全てのコイル導体(第1コイル導体、第2コイル導体、第3コイル導体および第4コイル導体)が一つの磁性体シートに重なる場合(第2の実施形態に係るアンテナ装置102を参照)に比べて、低損失のアンテナ装置を実現できる。
なお、本実施形態では、第2磁性体シート22A,22B,22Cが、Z軸方向から視て、第1磁性体シート21に重なる(第2磁性体シート22A,22B,22Cがコイル導体と第1磁性体シートとの間に配置される)構成を例として示したが、これに限定されるものではない。第2磁性体シートは、Z軸方向から視て、第1磁性体シートに重なっている必要はなく、第2コイルアンテナLC2のコイル導体(第2コイル導体、第3コイル導体および第4コイル導体)にのみ重なっていればよい。すなわち、第1磁性体シート21が、第1コイル導体31および第1コイル開口OP1のみに重なる構成でもよい。
また、本実施形態では、第2コイルアンテナLC2の複数のコイル導体(第2コイル導体32、第3コイル導体33および第4コイル導体34)にそれぞれ対応する複数の第2磁性体シート22A,22B,22Cを備えるアンテナ装置を示したが、この構成に限定されるものではない。一つの第2磁性体シートが、第2コイルアンテナLC2の複数のコイル導体に対応していてもよい。
本実施形態では、第2コイルアンテナLC2が3つのコイル導体(第2コイル導体32、第3コイル導体33および第4コイル導体34)を有する構成について示したが、これに限定されるものではない。第2の実施形態で説明したアンテナ装置102のように、第2コイルアンテナLC2は2つのコイル導体(第2コイル導体32および第3コイル導体33)を有する構成であってもよい。すなわち、第4コイル導体34および第2磁性体シート22Cは必須ではない。
《第5の実施形態》
第5の実施形態では、本発明のアンテナ装置を備える電子機器の例を示す。
図8(A)は第5の実施形態に係る電子機器302の平面図であり、図8(B)は図8(A)におけるF−F断面図である。
電子機器302は、筐体50、アンテナ装置102、回路基板60、デバイス61、バッテリーパック62、ディスプレイ63等を備える。アンテナ装置102は、第2の実施形態で説明したものと同じである。
筐体50の外形は、長手方向がX軸方向に一致する直方体である。アンテナ装置102、回路基板60、デバイス61、バッテリーパック62、ディスプレイ63等は、筐体50の内部に収納されている。アンテナ装置102は、筐体50の内面(図8(B)における筐体50の上部内面)に貼付されている。回路基板60上にはデバイス61等が実装されている。デバイス61は、例えばカメラモジュールやフラッシュ、スピーカー、イヤホンジャック、カードスロット、USBなどの端子、ボタン、センサなどのデバイスである。
なお、図示省略するが、回路基板上には、第1の実施形態で説明した第1システム回路および第2システム回路も実装されている。第1システム回路は第1コイルアンテナLC1の両端に接続され、第2システム回路は第2コイルアンテナLC2の両端に接続される。
また、図示省略するが、バッテリーパック62には導体部分(例えば、外装等の金属部分)が含まれている。本実施形態では、このバッテリーパック62に含まれる導体部分(金属部分)が本発明における「金属体」に相当する。
図8(A)および図8(B)に示すように、アンテナ装置102の磁性体シート20は、第1コイルアンテナLC1(第1コイル導体31)および第2コイルアンテナLC2(第2コイル導体32、第3コイル導体33および第4コイル導体34)とバッテリーパック62との間に配置されている。
図8(A)に示すように、第3コイル導体33および第4コイル導体34は、第1コイル導体31の軸方向(Z軸方向)から視て、第1コイル導体31よりも筐体50のZ軸方向から視たときの外縁に近接して配置されている。本実施形態では、第3コイル導体33および第4コイル導体34が、Z軸方向から視て、筐体50の外縁の長辺(図8(A)においては筐体50の上辺および下辺)近傍に配置されている。
本実施形態では、磁性体シート20が、第1コイルアンテナLC1および第2コイルアンテナLC2とバッテリーパック62(金属体)との間に配置されている。この構成によれば、磁性体シート20の磁気シールド効果により、アンテナ装置102よりも−Z方向に位置する金属体との不要結合が抑制され、上記金属体の影響が軽減される。
また、本実施形態では、第3コイル導体33および第4コイル導体34が、筐体50の外縁に近接して配置されている。この構成によれば、筐体50に収納される他の部品等で、第2コイルアンテナLC2と伝送相手のコイルアンテナとの結合が妨げられることを抑制できる。
なお、本実施形態では、バッテリーパック62に含まれる導体部分(金属部分)が本発明における「金属体」である例を示したが、これに限定されるものではない。本発明の「金属体」は、例えば、回路基板に形成される導体パターン(例えば、グランド導体)や他の実装部品、ディスプレイの背面に設けられたシールド板等の金属部分を指す。
また、本実施形態では、第3コイル導体33および第4コイル導体34が、Z軸方向から視て、筐体50の外縁の長辺近傍に配置される例を示したが、この構成に限定されるものではない。第3コイル導体33および第4コイル導体34は、Z軸方向から視て、筐体50の外縁の短辺近傍に位置されていてもよい。なお、第4コイル導体34は必須ではない。
《その他の実施形態》
以上に示した各実施形態では、基材10が矩形の平板である例を示したが、この構成に限定されるものではない。基材10の平面形状は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能であり、例えば多角形、円形、楕円形、L字形、T字形、クランク形等でもよい。
また、以上に示した各実施形態では、基材10が熱可塑性樹脂のシートである例を示したが、この構成に限定されるものではない。基材10は、例えば熱硬化性樹脂のシートでもよく、低温同時焼成セラミックス(LTCC)の誘電体セラミックであってもよい。また、基材10は、複数の絶縁基材層を積層してなる積層体でもよい。さらに基材10は、複数の樹脂層の複合積層体でもよく、例えばガラス/エポキシ基板等の熱硬化性樹脂と、熱可塑性樹脂とが積層されて形成される構成でもよい。
以上に示した各実施形態では、第1コイルアンテナLC1が、並列に接続される2つの第1コイル導体31a,31bを有する例を示したが、この構成に限定されるものではない。第1コイルアンテナLC1が1つのコイル導体を有する構成でもよく、並列に接続された3つ以上のコイル導体を有する構成でもよい。また、以上に示した各実施形態では、第2コイルアンテナLC2が、直列に接続される2つのコイル導体(第2コイル導体32および第3コイル導体33)を有する例、または直列に接続される3つのコイル導体(第2コイル導体32、第3コイル導体33および第4コイル導体34)を有する例について示したが、この構成に限定されるものではない。第2コイルアンテナLC2が、直列に接続される4つ以上のコイル導体を有していてもよい。
以上に示した各実施形態では、第1コイルアンテナLC1および第2コイルアンテナLC2の各コイル導体の外形が、円形または矩形である例を示したが、この構成に限定されるものではない。各コイルの外形は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能である。また、各コイル導体のターン数や各コイル導体間の間隔についても、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能である。
また、以上に示した各実施形態では、第1コイル導体31a,31bの軸AX1が第2コイル導体32の軸AX2に一致している例を示したが、この構成に限定されるものではない。軸AX1および軸AX2は、互いに平行であればよい。
以上に示した各実施形態では、矩形または円形の平板である磁性体シートを備えたアンテナ装置の例を示したが、この構成に限定されるものではない。磁性体シートの平面形状は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能である。なお、本発明のアンテナ装置において、磁性体シートは必須ではない。
なお、以上に示した各実施形態では、第1システムが磁界共鳴電力伝送システム等の無線給電システムであり、第2システムがNFC等の近距離無線通信システムである例を示したが、これに限定されるものではない。第1システムおよび第2システムは、通信システムおよび電力伝送システム以外の互いに異なるシステムであってもよい。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
AX1…第1コイル導体の軸
AX2…第2コイル導体の軸
AX3…第3コイル導体の軸
AX4…第4コイル導体の軸
C11,C12,C21a,C21b,C22a,C22b,C23…キャパシタ
L1…第1インダクタ
L2…第2インダクタ
L3…第3インダクタ
L21a,L21b…インダクタ
LC1…第1コイルアンテナ
LC2…第2コイルアンテナ
MC…整合回路
OP1…第1コイル開口
OP2…第2コイル開口
OP3…第3コイル開口
OP4…第4コイル開口
P11,P12,P21,P22…外部電極
RC1…第1共振回路
RC2…第2共振回路
S1…基材の第1面
S2…基材の第2面
1…第1システム回路
2…第2システム回路
10…基材
20…磁性体シート
21…第1磁性体シート
22A,22B,22C…第2磁性体シート
31,31a,31b…第1コイル導体
32…第2コイル導体
33,33a…第3コイル導体
34,34a…第4コイル導体
41,42,43,44…導体
50…筐体
60…回路基板
61…デバイス
62…バッテリーパック
63…ディスプレイ
101,102,103,104…アンテナ装置
301,302…電子機器

Claims (11)

  1. 第1コイル開口を規定する第1コイル導体を有する第1システム用の第1コイルアンテナと、
    第2コイル開口を規定する第2コイル導体、および第3コイル開口を規定する第3コイル導体を有する第2システム用の第2コイルアンテナと、
    を備え、
    前記第2コイル導体は、前記第1コイル導体の軸方向から視て、前記第1コイル開口内に配置され、
    前記第3コイル導体は、前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第1コイル導体および前記第1コイル開口に重ならず、
    前記第2コイル導体および前記第3コイル導体は、前記第2コイル導体から生じる磁束と前記第3コイル導体から生じる磁束とが同相となるように、直列に接続される、アンテナ装置。
  2. 前記第2コイルアンテナは、第4コイル開口を規定する第4コイル導体をさらに有し、
    前記第4コイル導体は、前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第1コイル導体および前記第1コイル開口に重ならず、
    前記第2コイル導体、前記第3コイル導体および前記第4コイル導体は、前記第2コイル導体から生じる磁束と、前記第3コイル導体から生じる磁束と、前記第4コイル導体から生じる磁束とが同相になるように接続される、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 磁性体を備え、
    前記磁性体は、前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第1コイル導体、前記第1コイル開口、前記第2コイル導体、前記第2コイル開口、前記第3コイル導体および前記第3コイル開口に重なる、請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 磁性体を備え、
    前記磁性体は、前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第1コイル導体、前記第1コイル開口、前記第2コイル導体、前記第2コイル開口、前記第3コイル導体、前記第3コイル開口、前記第4コイル導体および前記第4コイル開口に重なる、請求項2に記載のアンテナ装置。
  5. 前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第1コイル導体および前記第1コイル開口に重なる第1磁性体と、
    前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第2コイル導体、前記第2コイル開口、前記第3コイル導体および前記第3コイル開口にそれぞれ重なる第2磁性体と、
    をさらに備え、
    前記第2磁性体は、前記第2システムで使用する第2周波数帯での磁性体損失が、前記第1磁性体よりも低い、請求項1に記載のアンテナ装置。
  6. 前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第1コイル導体および前記第1コイル開口に重なる第1磁性体と、
    前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第2コイル導体、前記第2コイル開口、前記第3コイル導体、前記第3コイル開口、前記第4コイル導体および前記第4コイル開口にそれぞれ重なる第2磁性体と、
    をさらに備え、
    前記第2磁性体は、前記第2システムで使用する第2周波数帯での磁性体損失が、前記第1磁性体よりも低い、請求項2に記載のアンテナ装置。
  7. 筐体と、前記筐体に収納されるアンテナ装置と、を備え、
    前記アンテナ装置は、
    第1コイル開口を規定する第1コイル導体を有する第1システム用の第1コイルアンテナと、
    第2コイル開口を規定する第2コイル導体、および第3コイル開口を規定する第3コイル導体を有する第2システム用の第2コイルアンテナと、
    を有し、
    前記第2コイル導体は、前記第1コイル導体に軸方向から視て、前記第1コイル開口内に配置され、
    前記第3コイル導体は、前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第1コイル導体および前記第1コイル開口に重ならず、
    前記第2コイル導体および前記第3コイル導体は、前記第2コイル導体から生じる磁束と前記第3コイル導体から生じる磁束とが同相となるように、直列に接続されることを特徴とする、電子機器。
  8. 前記第2コイルアンテナは、第4コイル開口を規定する第4コイル導体をさらに有し、
    前記第4コイル導体は、前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第1コイル導体および前記第1コイル開口に重ならず、
    前記第2コイル導体、前記第3コイル導体および前記第4コイル導体は、前記第2コイル導体から生じる磁束と、前記第3コイル導体から生じる磁束と、前記第4コイル導体から生じる磁束とが同相になるように、直列に接続される、請求項7に記載の電子機器。
  9. 前記第3コイル導体は、前記第1コイル導体の前記軸方向から視て、前記第1コイル導体よりも前記筐体の外縁に近接して配置される、請求項7または8に記載の電子機器。
  10. 前記第3コイル導体および前記第4コイル導体は、前記第1コイル導体よりも前記筐体の外縁に近接して配置される、請求項8に記載の電子機器。
  11. 金属体と、磁性体と、をさらに備え、
    前記磁性体は、第1コイルアンテナおよび第2コイルアンテナと前記金属体との間に配置される、請求項7から10のいずれかに記載の電子機器。
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