JPWO2019163098A1 - 回転電機の制御方法、回転電機の制御装置、及び駆動システム - Google Patents

回転電機の制御方法、回転電機の制御装置、及び駆動システム Download PDF

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Abstract

本発明に係る制御方法は、Nを2以上の整数としたとき、N重3相の回転電機を制御する制御方法である。回転電機は、N群の相コイルを備え、各群の相コイルは、それぞれ個別の3相インバータに接続されている。当該制御方法においては、各群の同相コイルの空間位相差をαとし、各群の同相コイルに供給される電流の時間位相差をβとし、3相インバータがPWM制御されるキャリア周波数の時間位相差をγとしたとき、キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅と2次成分の電流振幅との比較結果に基づいて、γ=±(α+2β−2π/M−2πK)、または、γ=±(α−β−2π/M−2πK)/2のいずれか1つもしくは両方を満たすように、β及びγの値を設定して、回転電機を制御する。

Description

本発明は、2つ以上の3相巻線を有する回転電機の制御方法、回転電機の制御装置、及び当該回転電機を備えた駆動システムに関するものである。
例えば、特許文献1は、2組の3相巻線を備えた従来の回転電機について記載している。当該回転電機は、A,B,C相とX,Y,Z相とで2組の3相を構成している。当該回転電機は、巻線A、B、Cで1組の3相を構成し、巻線X、Y、Zで、もう1組の3相を構成している、6相モータである。
各組の同相の巻線は、複数のスロットのうち、互いに電気角が180度位相相違する第1と第2のスロット位置をそれぞれの巻始め位置とし、互いに電気角が180度位相相違する第2と第1のスロット位置でそれぞれ巻き終わるように、巻線されている。
また、そのときに、各巻線は、一方のスロット位置から第1の方向に沿って巻始めた巻線が、他方のスロット位置に近づいたときに、一方のスロット位置側に戻って、第1の方向と逆方向に他方のスロット位置に向かって巻線されるように、巻線されている。
また、各組の3相巻線の巻終わり点は、それぞれ、共通接続されている。
また、各組の3相巻線には、大きさが等しく、且つ、位相が反転する交流電圧が印加される。
特許文献1では、2台のインバータ間で高調波の位相を互いにずらすことで、各巻線から発生する起磁力の高調波成分を、同一スロット内の多重巻線間で相殺している。
特許第5923215号公報
一般的に、キャリア高調波には、1次成分の下側側帯波及び上側側帯波、2次成分の下側側帯波及び上側側帯波のように、複数の高調波成分が含まれる。なお、側帯波とは、搬送波を信号によって変調したときに生じる搬送波以外の持続波のことである。搬送波より周波数が高い側帯波を「上側側帯波」と呼び、搬送波より周波数が低い側帯波を「下側側帯波」と呼ぶ。
このように、キャリア高調波には複数の高調波成分が含まれるが、特許文献1の方法では、一部の高調波成分は低減することができるが、他の成分については、低減することができないか、あるいは、増加させてしまう可能性がある。そのため、回転電機の特性または動作点によっては、却って振動・音を増加させるという可能性があった。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、低減を必要とする高調波成分を確実に低減することができる、回転電機の制御方法、回転電機の制御装置、及び駆動システムを得ることを目的としている。
本発明に係る回転電機の制御方法は、Nを2以上の整数としたとき、N重3相の回転電機に印加する電圧を制御する制御装置において実行される回転電機の制御方法であって、前記回転電機は、N群の相コイルを備え、各群の相コイルは、それぞれ個別の3相インバータに接続され、各群の同相コイルの空間位相差を電気角でαとし、前記個別の3相インバータから各群の同相コイルに供給されるそれぞれの電流の時間位相差を電気角でβとし、前記個別の3相インバータがPWM制御されるそれぞれのキャリア周波数の時間位相差をキャリア1周期に対してγとしたとき、キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅と2次成分の電流振幅との比較結果及び前記αの値に基づいて、γ=±(α+2β−2π/M−2πK)、または、γ=±(α−β−2π/M−2πK)/2のいずれか1つの関係もしくは両方の関係を満たすように、前記β及び前記γの値を設定して前記個別の3相インバータをPWM制御することで、前記回転電機に印加する電圧を制御する。
本発明に係る回転電機の制御方法は、キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅と2次成分の電流振幅との比較結果に基づいて、γ=±(α+2β−2π/M−2πK)、もしくは、γ=±(α−β−2π/M−2πK)/2のいずれか1つもしくは両方を満たすように、前記β及び前記γの値を設定して、前記回転電機を制御する。当該比較結果により、低減を必要とする高調波成分が判別できるので、比較結果に基づいて、前記β及び前記γの値を設定することで、低減を必要とする当該高調波成分を確実に低減することができ、効率良く振動・騒音を低減することができる。
本発明の実施の形態1に係る多重3相駆動システムの構成を示した構成図である。 本発明の実施の形態1に係る多重3相モータの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係るキャリア位相差を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る制御装置の構成を示したブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る多重3相モータの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る制御装置の構成を示したブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る多重3相モータの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る制御装置の構成を示したブロック図である。 本発明の実施の形態4に係る多重3相モータの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係る制御装置の構成を示したブロック図である。 本発明の実施の形態5に係る多重3相モータの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係る多重3相駆動システムのインバータの構成を示したブロック図である。 本発明の実施の形態6に係る多重3相モータの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態6に係る多重3相駆動システムのインバータの構成を示したブロック図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る駆動システムの構成を示した図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る回転電機の構造を示す断面図である。図3は、本発明の実施の形態1に係るキャリア位相差を示す模式図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る制御装置の構成を示したブロック図である。
図1に示すように、実施の形態1に係る駆動システム9は、多重3相駆動システムである。駆動システム9は、回転電機としてのモータ1と、電力変換器としてのインバータ3と、インバータ3を介してモータ1に印加する電圧を制御する制御装置320とを備えて構成されている。なお、制御装置320は、図1では図示を省略し、図4に図示している。モータ1は、多重3相回転電機を備えて構成され、インバータ3は、多重3相インバータを備えて構成されている。以下では、多重3相の一例として、2重3相の場合を例に挙げて説明する。
図1に示すように、インバータ3は、直流電源5に接続されている。インバータ3は、2つのインバータ301,302を備えて構成されている。インバータ301、302は、3相インバータである。
図2に示すように、モータ1は、10極12スロットの集中巻の回転電機である。モータ1は、固定子10と回転子20とを備えて構成されている。
固定子10は、12個のティース11を有している。各ティース11には、それぞれ、相コイル12が集中巻に巻線されている。相コイル12には、1群相コイル121と2群相コイル122とが含まれる。1群相コイル121と2群相コイル122とは、周方向に交互に巻線されている。また、1群相コイル121と2群相コイル122とは、互いに、巻線方向が反対向きになるように巻線されている。
1群相コイル121は、図1に模式的に示すように、U相、V相、W相の3相のコイルから構成され、それらのコイルは中性点N1でY結線されている。同様に、2群相コイル122は、図1に模式的に示すように、U相、V相、W相の3相のコイルから構成され、それらのコイルは中性点N2でY結線されている。中性点N1、N2は互いに絶縁されている。
1群相コイル121はインバータ301に接続され、2群相コイル122は、インバータ302に接続されている。インバータ301、302は、共に、直流電源5に接続されている。
ここで、1群のU相と2群のU相は、それぞれ、インバータ301、302のU相に対応しており、1群のV相と2群のV相は、それぞれ、インバータ301、302のV相に対応しており、1群のW相と2群のW相は、それぞれ、インバータ301、302のW相に対応している。そのため、以下では、1群のU相と2群のU相、1群のV相と2群のV相、1群のW相と2群のW相を、それぞれ、各群の同相と呼ぶこととする。
図2に示すように、回転子20は、10個の磁極22を有している。それらの磁極22は、N極とS極とが周方向に交互に、固定子10に対向するように配置されている。1つの磁極は、1つの磁石21で構成されている。磁石21は一文字状に配置されている。
上述したように、固定子10は、12個のティース11を有し、1群相コイル121と2群相コイル122とは、これらのティース11に周方向に交互に巻線されている。そのため、1群相コイル121は、2群相コイル122に対して、空間的に電気角で、2π/12=π/6radだけ位相が進んでいる。すなわち、各群の同相コイルの空間位相差を電気角でαとすると、α=π/6radである。このように、αの値は、ティース11の個数と1群相コイル121と2群相コイル122との巻線方法によって、モータ1ごとに決定される値である。
従って、駆動システム9を始動させる前に、ユーザによって、αの値は設定される。設定方法としては、ユーザがαの値を直接入力する。あるいは、ユーザが、ティースの個数と巻線方法とを入力することによって、制御装置320が、αの値を求めるようにしてもよい。その場合には、例えば、制御装置320が、ティースの個数及び巻線方法ごとにαの値を記憶したデータテーブルをメモリに予め格納しておき、入力されたティースの個数と巻線方法とに基づいて、当該データテーブルから、対応するαの値を抽出して設定するようにしてもよい。
インバータ301、302は、それぞれ、1群相コイル121と2群相コイル122とに対して、任意の位相の3相交流電力を供給もしくは回生する。図1に示すように、1群相コイル121に供給される3相電力と、2群相コイル122に供給される3相電力との間の位相差をβとする。図1において、符号41は、1群のU相コイルの電流の波形を示し、符号42は、2群のU相コイルの電流の波形を示す。電流の波形41と電流波形42とは、時間位相差βを有する。V相及びW相においても、U相と同様に、同相コイルの電流が、時間位相差βを有する。従って、以下では、個別のインバータ301、302から各群の同相コイルに供給されるそれぞれの電流の時間位相差を電気角でβと呼ぶこととする。
図3に示すように、インバータ301、302は、それぞれ、同じキャリア周波数でPWM制御される。但し、インバータ301と302とのPWMのキャリア裁断位相において、キャリア1周期を2πradとしたとき、γradだけ時間位相差を設けている。以下では、キャリア1周期に対する、個別のインバータ301、302がPWM制御されるそれぞれのキャリア周波数31,32の時間位相差をγと呼ぶこととする。
インバータ301、302は、図4に示すように、制御装置320に接続されている。制御装置320は、インバータ301、302に電圧指令値を入力して、インバータ301、302をPWM制御する。
制御装置320は、図4に示すように、キャリア高調波電流振幅比較部310と、キャリア高調波マップ311と、電流指令生成部312と、電流制御部313と、電流検出部315と、回転検出部316と、トルク指令部317と、電源状態検出部318とを備えて構成されている。
キャリア高調波マップ311は、モータ1の回転速度及びトルクの各動作点において、PWM駆動時のキャリア高調波電流振幅のキャリア1次成分とキャリア2次成分に関する情報を予め格納している。実施の形態1では、キャリア高調波マップ311は、回転速度、トルク指令値、及び、電源電圧ごとに、キャリア1次成分の電流振幅とキャリア2次成分の電流振幅とを、それぞれ、予め記憶している。
トルク指令部317は、外部から入力される信号に基づいて、モータ1に要求されるトルクを演算して、トルク指令値として出力する。
電源状態検出部318は、直流電源5の電源状態として、直流電源5の電源電圧を検出して出力する。
回転検出部316は、モータ1の回転数または回転位置を検出して、モータ1の回転速度として出力する。
キャリア高調波電流振幅比較部310には、トルク指令部317からのトルク指令値と、電源状態検出部318からの電源電圧と、回転検出部316からの回転速度とが入力される。
キャリア高調波電流振幅比較部310は、入力された回転速度、トルク指令値、電源電圧に基づいて、それらの値に対応するキャリア1次成分の電流振幅とキャリア2次成分の電流振幅とを、キャリア高調波マップ311から抽出する。キャリア高調波電流振幅比較部310は、抽出したキャリア1次成分の電流振幅とキャリア2次成分の電流振幅とを比較する。
キャリア高調波電流振幅比較部310は、キャリア1次成分の電流振幅が、キャリア2次成分の電流振幅以上の場合には、β及びγの値を、それぞれ、β=5π/12、γ=0に設定して出力する。
一方、キャリア1次成分の電流振幅が、キャリア2次成分の電流振幅未満の場合には、キャリア高調波電流振幅比較部310は、β及びγの値を、それぞれ、β=π/6、γ=π/2に設定して出力する。
なお、β及びγの値は、αの値ごとに変わるため、キャリア高調波電流振幅比較部310が、αの値ごとに、β及びγの値を予めデータテーブルに記憶しておいて、データテーブルから抽出して求めるようにしてもよい。あるいは、キャリア高調波電流振幅比較部310が、後述する演算式(4)〜(8)を予め記憶しておき、それらの演算式を用いた演算によりβ及びγの値を求めるようにしてもよい。なお、これらの演算式は、必ずしも、すべて記憶しておかなくてもよく、例えば、演算式(4),(5),(7),(8)のみを記憶しておくようにしてもよい。β及びγの値の演算方法については後述する。
電流指令生成部312には、キャリア高調波電流振幅比較部310からβ及びγの値が入力される。電流指令生成部312は、入力されたβ及びγの値に基づいて、電流指令値を生成する。すなわち、電流指令生成部312は、各群の同相コイルの電流の時間位相差がβで、且つ、各群のキャリア周波数の時間位相差がキャリア1周期に対して電気角でγになるように、電流指令値を生成する。
電流検出部315は、モータ1に通電される実電流を検出する。
電流制御部313には、電流指令生成部312からの電流指令値と、電流検出部315で検出されたモータ1の実電流とが入力される。電流制御部313は、モータ1の実電流が電流指令値に追随するように、モータ1の実電流をフィードバック制御することで、電圧指令値を生成する。
インバータ301、302は、電流制御部313からの電圧指令値に基づいて、モータ1に対して交流電力を供給するか、もしくは、モータ1からの交流電力を回生する。
次に、動作について説明する。
上述したように、モータ1は、2重3相の回転電機であり、1群相コイル121と2群相コイル122における同相コイルの空間位相差が電気角でαである。実施の形態1では、α=π/6である。
モータ1は、インバータ301、302に接続されている。インバータ301、302は、2重3相インバータである。また、インバータ301、302によって1群相コイル121と2群相コイル122の各群の同相コイルに供給されるそれぞれの電流の時間位相差は、電気角でβである。また、各インバータ301、302がPWM制御されるそれぞれのキャリア周波数の時間位相差は、キャリア1周期に対してγである。
制御装置320において、キャリア高調波電流振幅比較部310は、トルク指令部317からのトルク指令値、モータ1の回転速度、及び、直流電源5の電源電圧に基づいて、それらの各値に対応するキャリア1次成分の電流振幅とキャリア2次成分の電流振幅とを、キャリア高調波マップ311から抽出する。キャリア高調波電流振幅比較部310は、キャリア1次成分の電流振幅とキャリア2次成分の電流振幅とを比較する。なお、キャリア1次成分の電流振幅とキャリア2次成分の電流振幅とは、モータ1の動作条件に応じて、大小関係が変化する。
キャリア高調波電流振幅比較部310は、比較の結果、キャリア1次成分の電流振幅が、キャリア2次成分の電流振幅以上の場合には、β及びγの値を、それぞれ、β=5π/12、γ=0に設定する。一方、キャリア1次成分の電流振幅が、キャリア2次成分の電流振幅未満の場合には、キャリア高調波電流振幅比較部310は、β及びγの値を、それぞれ、β=π/6、γ=π/2に設定する。
電流指令生成部312は、βとγの値に基づいて、電流指令値を生成する。電流制御部313は、電流指令生成部312からの電流指令値に基づいて、電流検出部315で検出されたモータ1の実電流が電流指令値に追随するように、モータ1の実電流をフィードバック制御することで、電圧指令値を生成する。
インバータ301、302は、電流制御部313からの電圧指令値に基づいて、モータ1に対して交流電力を供給するか、もしくはモータ1からの交流電力を回生する。
実施の形態1に係る多重3相駆動システムが、上記のような構成を有することの原理及びその効果を、以下に説明する。
モータ1の固定子10のステータコア内周面に発生する径方向の電磁力fr(θ,t)は、電磁振動・騒音の加振源となる。なお、θは周方向位置、tは時間を示す。ここで、fr(θ,t)は、マクスウェル応力の方程式から下式(1)のように表わすことができる。
Figure 2019163098
ここで、Bgr,Bgθは、それぞれ、モータ1の固定子10と回転子20との間のギャップに発生する磁束密度の径方向成分及び周方向成分を示し、μ0は真空状態の透磁率を示す。
モータ1の固定子10と回転子20との間のギャップに発生する磁束密度の径方向成分Bgrは、一般に、N重3相モータにおいて、1群相コイル121による成分Bgr1、2群相コイル122による成分Bgr2、…、N群相コイルによる成分BgrNの足し合わせにより、下式(2)のように表すことができる。ここで、Nは2以上の整数である。
Figure 2019163098
ここで、k、n、mは、それぞれ、空間高調波次数、時間高調波次数、キャリア高調波次数を示す。Ag(k、n、m)はそれぞれの空間高調波次数k、時間高調波次数n、キャリア高調波次数mのときの磁束密度の振幅である。また、θは空間位置、ωは基本波各周波数、ωcはキャリア各周波数、tは時間である。また、αNは空間位相、βNは時間位相、γNはキャリア位相を示し、ψ(k,m,n)は定数である。また、Nは群を示す。各群の空間位相差、時間位相差、キャリア位相差は等しく、それぞれ、α、β、γとすると、隣り合う群間の位相差はkα−nβ−mγとなる。また、周方向磁束密度成分も上式(2)と同様に示すことができる。
電圧型PWMインバータでは、電流波形に側帯波成分を含むキャリア高調波nω±mωcを含む。ここで、n、mには以下の関係がある。
n=±(6j+3±1)、複号同順、mが奇数のとき。
n=±(6j±1)、 複号同順、mが偶数のとき。
ただし、jは0、1、2…である。したがって、キャリア1次成分では−2ω±ωcが主成分として発生し、キャリア2次成分ではω±2ωcが主成分として発生する。キャリア1次成分ではk=1、n=−2、m=±1であり、キャリア2次成分ではk=1、n=1、m=±2である。
ここで、これらのキャリア高調波成分において、各群の空隙磁束密度がベクトル合成して0となれば、電磁力が相殺し、振動・音を低減することができる。この原理をキャリア高調波の抑制に適用すると、基本波成分のインピーダンスを変えることなく、キャリア高調波成分のみを抑制することができる。
このためには各群の位相差が所望の高調波成分において、N重3相において、Mを、1を除くNの約数の任意の数とするとき、下式(3)となればよい。ここで、Kは整数である。
kα−nβ−mγ=2π/M+2πK(Kは整数) (3)
1次成分においては、α,β,γは、上側及び下側の側帯波成分に関して、それぞれ、下式(4)及び下式(5)の関係が得られる。
γ=−(α+2β−2π/M−2πK1H) (4)
γ=α+2β−2π/M−2πK1L (5)
そのため、上側と下側の両方の側帯波のキャリア高調波成分を低減させるためには、式(4)の右辺と式(5)の右辺とが等しくなればよいため、下式(6)の関係を満たせばよい。
α+2β=2π/M+πK1L+πK1H (6)
ここでは、巻線の空間位相差αはπ/6であり、M=2であるので、式(6)から、β=5π/12となる。そのとき、式(4)及び式(5)により、γ=0となる。
2次成分においては、α,β,γは、上側及び下側の側帯波成分に関して、それぞれ、下式(7)及び下式(8)の関係が得られる。
γ=−(α−β−2π/M−2πK2L)/2 (7)
γ=(α−β−2π/M−2πK2H)/2 (8)
ここでは、巻線の空間位相差αはπ/6、及び、M=2であるので、式(7)及び式(8)から、下式(9)及び下式(10)が得られ、0〜2πradの中で2つの解をもつ。
γ=5π/12+β/2+πK2L (9)
γ=−5π/12−β/2−πK2H (10)
従って、上側及び下側の両方の側帯波を相殺するための解は、β=π/6、γ=π/2もしくは3π/2、または、β=7π/6、γ=0であればよい。
このように、実施の形態1では、キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅が、2次成分の電流振幅以上の場合には、β=5π/12、γ=0とするため、キャリア1次成分の磁束密度を相殺し、電磁加振力を低減することができる。一方、キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅が、2次成分の電流振幅未満の場合には、β=π/6、γ=π/2とするため、キャリア2次成分の磁束密度を相殺し、電磁加振力を低減する。このように、実施の形態1では、1次成分の電流振幅と2次成分の電流振幅とを比較して、比較結果に基づいて、電流振幅の大きい方のキャリア高調波成分を狙って低減させることができる。キャリア高調波成分が低減すれば、これに起因する電磁加振力を低減させることできるので、効果的にモータ1の電磁振動・騒音を低減させることができる。
なお、上記の説明では、キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅が、2次成分の電流振幅未満の場合に、β=π/6、γ=π/2となるように、インバータ301、302をPWM制御すると説明したが、その場合に限らず、β=π/6、γ=3π/2、もしくは、β=7π/6、γ=0としても良い。その場合においても、同様の効果を奏する。
また、上記の説明では、モータ1はY結線に結線されているが、Δ結線にしても同様の効果を奏する。
また、上記の説明では、キャリア高調波成分の各次数成分の上側及び下側の両方の側帯波を同時に低減するように電流時間位相差βとキャリア位相差γを決定したが、一方の側帯波を低減するように決定してもよい。例えば、キャリア2次成分に対して、β=π/6、γ=3π/2に設定すれば、上側の側帯波だけを低減できる。このようにすれば、巻線系数を下げることなく、α=βで、電磁加振力を低減することができる。
以上のように、実施の形態1においては、各群の同相コイルの空間位相差が電気角でαであるモータ1に対し、N重3相インバータ3が接続されている。N重3相インバータ3は、個別のインバータ301、302から各群の同相コイルに供給されるそれぞれの電流の時間位相差が電気角でβであり、個別のインバータ301、302がPWM制御されるそれぞれのキャリア周波数の時間位相差がキャリア1周期に対して電気角でγである。このとき、制御装置320は、キャリア高調波電流の1次成分と2次成分の電流振幅の比較結果に基づいて、γ=±(α+2β−2π/M−2πK)もしくはγ=±(α−β−2π/M−2πK)/2の少なくともいずれか一方の関係を満たすように、インバータ301、302をPWM制御することで、モータ1に印加する電圧を制御する。
具体的には、制御装置320は、キャリア高調波の1次成分と2次成分の電磁加振力のうち、1次成分の電磁加振力が大きい場合には、γ=±(α+2β−2π/M−2πK)の関係を満足させるようにインバータ301、302をPWM制御することで、1次成分の磁束密度を相殺し、1次成分の電磁加振力を低減させる。一方、制御装置320は、2次成分の電磁加振力が大きい場合には、γ=±(α−β−2π/M−2πK)/2の関係を満足させるように、インバータ301、302をPWM制御することで、2次成分の磁束密度を相殺し、2次成分の電磁加振力を低減させる。
このように、制御装置320は、キャリア高調波電流の1次成分と2次成分の電流振幅の比較結果に基づいて、低減を必要とする高調波成分を判定し、当該高調波成分を低減せさせるようにβとγの値を設定する。その結果、当該高調波成分を確実に低減することができ、効率良く電磁加振力を低減することができるという効果が得られる。また、制御装置320は、1次成分及び2次成分の両方を低減させたい場合には、γ=±(α+2β−2π/M−2πK)及びγ=±(α−β−2π/M−2πK)/2の両方を満足するように、インバータ301、302をPWM制御する。
また、実施の形態1において、β及びγの値を駆動システム9の始動前に求めるようにしてもよいが、βもしくはγの少なくとも一方を駆動システム9の運転中に可変であるようにしてもよい。例えば、モータ1の回転数、トルク、電源電圧が運転中に変化することにより、キャリア高調波の1次成分と2次成分の電磁加振力の大小関係が変わる場合に、βもしくはγの少なくとも一方、あるいは両方を変化させることで電磁加振力の大きい方のキャリア高調波を低減するようにすることができる。それにより、運転中に、低減を必要とする高調波成分を意図して低減することができ、効率良く電磁加振力を低減することができる。
また、実施の形態1においては、各磁極22が、一文字状に配置された1つの磁石21で構成されていると説明したが、その場合に限らず、各磁極22は、V字状に配置された2つの磁石21を備えて構成するようにしてもよい。
実施の形態2.
図5Aは、本発明の実施の形態2に係る多重3相モータの構造を示す断面図である。実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、2重3相の場合を例に挙げて説明する。また、図5Bは、本発明の実施の形態2に係る制御装置の構成を示したブロック図である。なお、実施の形態2においても、駆動システム9の構成については、基本的に、実施の形態1と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
モータ1Aは、8極12スロットの集中巻の回転電機である。モータ1Aは、固定子10Aと回転子20Aとを備えて構成されている。
固定子10Aは、12個のティース11Aを持ち、各ティース11Aに、相コイル12Aが集中巻に巻線されている。相コイル12Aは、1群相コイル121Aと2群相コイル122Aとを備えて構成されている。1群相コイル121Aと2群相コイル122Aとは、3ティースごとに巻回されている。1群相コイル121Aと2群相コイル122Aは、実施の形態1と同様に、それぞれ個別の中性点に接続され、Y結線となっている。
回転子20Aは、8個の磁極を持ち、N極とS極が周方向に交互にステータに対向するように配置されている。1つの磁極は、1つの磁石21Aで構成されている。磁石21Aは一文字状に配置されている。
実施の形態2においては、1群相コイル121Aと2群相コイル122Aとは、空間的に電気角で同位相(位相差0rad)である。すなわち、α=0である。
また、実施の形態2では、図5Bに示すように、制御装置320Aが、図4のキャリア高調波電流振幅比較部310とキャリア高調波マップ311との代わりに、変調率判定部330と閾値記憶部331とを備えている。閾値記憶部331は、変調率に対する閾値を予め記憶している。なお、実施の形態2においては、図4の回転検出部316、トルク指令部317、及び、電源状態検出部318は、特に必要としない。これらの点が、実施の形態1と異なる。
変調率判定部330には、変調率と閾値とが入力される。変調率判定部330は、変調率と閾値とを比較することで、キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅と2次成分の電流振幅との比較を行う。なお、変調率とは、電圧指令値に対するインバータの出力電圧の比である。
具体的には、変調率に対する閾値を例えば0.5とする。変調率判定部311は、変調率と0.5とを比較して、変調率が0.5以下と判定した場合には、1次成分の電流振幅が、2次成分の電流振幅以上と判定する。この場合、変調率判定部311は、α=0であるので、上記の式(4)〜式(6)により、βとγの値を、β=π、γ=0に設定する。
一方、変調率判定部311は、変調率が0.5より大きい場合には、1次成分の電流振幅が、2次成分の電流振幅未満であると判定する。この場合、変調率判定部330は、α=0であるので、上記の式(7)〜式(8)により、βとγの値を、β=0、γ=π/2に設定する。
その他の構成及び動作は、実施の形態1と同様であるため、ここでは、その説明を省略する。
実施の形態2においては、このような構成を有し、実施の形態1と同様の効果を奏する。
また、実施の形態2においては、変調率判定部330を設けるようにしたので、1次成分の電流振幅と2次成分の電流振幅との比較を、変調率と閾値との比較だけで行うことができるので、制御装置320Aの構成を小型化できる。
なお、上記の説明では、キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅が、2次成分の電流振幅未満の場合に、β=0、γ=π/2となるように、インバータ301、302をPWM制御すると説明したが、その場合に限らず、β=0、γ=3π/2、もしくは、β=π、γ=0としても良い。いずれの場合においても、同様の効果を奏する。
また、上記の説明では、閾値となる変調率を0.5として説明したが、閾値となる変調率は、モータごとに異なるため、モータに合わせて、適宜、閾値の値を設定するようにすればよい。
実施の形態3.
図6Aは、本発明の実施の形態3に係る多重3相モータの構造を示す断面図である。実施の形態3においても、実施の形態1と同様に、2重3相の場合を例に挙げて説明する。また、図6Bは、本発明の実施の形態3に係る制御装置の構成を示したブロック図である。なお、実施の形態3においても、駆動システム9の構成については、基本的に、実施の形態1と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
モータ1Bは、8極48スロットの分布巻の回転電機である。モータ1Bは、固定子10Bと回転子20Bとを備えて構成されている。
図6Aに示すように、固定子10Bは、48個のティース11Bを持ち、相コイル12Bが全節巻に巻線されている。相コイル12Bは、1群相コイル121B及び2群相コイル122Bを備えて構成されている。1群相コイル121Bと2群相コイル122Bとは、周方向に交互に巻線されている。1群相コイル121Bと2群相コイル122Bとは、実施の形態1と同様に、それぞれ、個別の中性点に接続され、Y結線となっている。
回転子20Bは、8個の磁極を持ち、N極とS極が周方向に交互にステータに対向するように配置されている。1つの磁極は、2つの磁石21Bで構成されている。磁石21BはV字状に配置されている。
実施の形態3においては、1群相コイル121Bは、2群相コイル122Bに対して、空間的に電気角でπ/6rad位相が進んでいる。すなわち、α=π/6である。
実施の形態3においては、図6Bに示すように、制御装置320Bにおいて、図4の電流検出部315の代わりに、電流検出部315Bが設けられている。また、図4のキャリア高調波電流振幅比較部310の代わりに、キャリア高調波電流振幅比較部310Bが設けられている。なお、実施の形態3においては、図4の回転検出部316、トルク指令部317、及び、電源状態検出部318は、特に必要としない。他の構成は、図4と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
電流検出部315Bは、実施の形態1の電流検出部315と同様に、モータ1Bの実電流を検出して電流制御部313に入力する。さらに、実施の形態3においては、電流検出部315Bは、電流波形1周期を周波数分析し、キャリア高調波電流の1次成分の電流値と2次成分の電流値とを検出して、キャリア高調波電流振幅比較部310Bに入力する。
キャリア高調波電流振幅比較部310Bは、1次成分の電流値が2次成分の電流値以上の場合には、1次成分の電流振幅が2次成分の電流振幅以上であると判定する。そこで、キャリア高調波電流振幅比較部310Bは、α=π/6であるので、上記の式(4)〜式(6)により、βとγの値を、β=5π/12、γ=0に設定して出力する。
一方、1次成分の電流値が、2次成分の電流値未満の場合には、キャリア高調波電流振幅比較部310Bは、1次成分の電流振幅が2次成分の電流振幅未満であると判定する。そこで、キャリア高調波電流振幅比較部310Bは、α=π/6であるので、上記の式(7)〜式(8)により、βとγの値を、β=π/6、γ=π/2に設定して出力する。
その他の構成及び動作は、実施の形態1と同様であるため、ここでは、その説明は省略する。
実施の形態3においては、このような構成を有し、実施の形態1と同様の効果を奏する。
また、実施の形態3では、キャリア高調波電流の1次成分の電流値が、2次成分の電流値未満の場合に、β=π/6、γ=π/2となるようにインバータ301、302をPWM制御すると説明したが、その場合に限らず、β=π/6、γ=3π/2、もしくは、β=7π/6、γ=0としても良い。その場合においても、同様の効果を奏する。
実施の形態4.
図7Aは、本発明の実施の形態4に係る多重3相モータの構造を示す断面図である。また、図7Bは、本発明の実施の形態4に係る制御装置の構成を示したブロック図である。実施の形態4においても、実施の形態1と同様に、2重3相の場合を例に挙げて説明する。なお、実施の形態4においても、駆動システム9の構成については、基本的に、実施の形態1と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
モータ1Cは、8極48スロットの分布巻の回転電機である。モータ1Cは、固定子10Cと回転子20Cとを備えて構成される。
図7に示されるように、固定子10Cは、48個のティース11Cを持ち、相コイル12Cが短節巻に巻線されている。相コイル12Cは、1群相コイル121C及び2群相コイル122Cを備えて構成されている。1群相コイル121Cと2群相コイル122Cとは、周方向に12ティースごとに巻線されている。1群相コイル121Cと2群相コイル122Cとは、実施の形態1と同様に、それぞれ、個別の中性点に接続され、Y結線となっている。
回転子20Cは、8個の磁極を持ち、N極とS極とが周方向に、交互に、固定子10Cに対向するように配置されている。1つの磁極は、2つの磁石21Cで構成されている。磁石21CはV字状に配置されている。
1群相コイル121Cと2群相コイル122Cとは空間的に電気角で同位相(位相差0rad)である。すなわち、α=0である。
実施の形態4においては、図7Bに示すように、制御装置320Cにおいて、図4の回転検出部316の代わりに、音検出部321が設けられている。また、図4のキャリア高調波電流振幅比較部310の代わりに、音圧比較部322が設けられている。なお、実施の形態4においては、図4のトルク指令部317、キャリア高調波マップ311、及び、電源状態検出部318は、特に必要としない。他の構成は、図4と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
音検出部321は、モータ1の外周フレームよりも外側に取り付けたマイク(図示せず)で取得した音を周波数分析し、キャリア1次成分の音の情報とキャリア2次成分の音の情報とを音圧比較部322に入力する。
音圧比較部322は、キャリア1次成分の音の情報とキャリア2次成分の音の情報とに基づいて、キャリア1次成分の音圧とキャリア2次成分の音圧とを比較する。
音圧比較部322は、キャリア1次成分の音圧が、キャリア2次成分の音圧以上の場合には、1次成分の電流振幅が2次成分の電流振幅以上であると判定する。そこで、音圧比較部322は、α=0であるので、上記の式(4)〜式(6)により、βとγの値を、β=π、γ=0となるように通電する。
一方、キャリア1次成分の音圧が、キャリア2次成分の音圧未満の場合には、音圧比較部322は、1次成分の電流振幅が2次成分の電流振幅未満であると判定する。そこで、音圧比較部322は、α=0であるので、上記の式(7)〜式(8)により、β=0、γ=π/2となるように通電する。
その他の構成及び動作は実施の形態1と同様であるため、ここではその説明を省略する。
実施の形態4においては、このような構成を有し、実施の形態1と同様の効果を奏する。
また、実施の形態4では、キャリア高調波電流の1次成分の電流値が、2次成分の電流値未満の場合に、β=0、γ=π/2となるように、インバータ301、302をPWM制御すると説明したが、その場合に限らず、β=0、γ=3π/2、もしくは、β=π、γ=0としてもよい。いずれの場合においても、同様の効果を奏する。
また、上記の説明では、音検出部321によって得られる、マイクで取得した音の周波数分析の結果を用いると説明したが、その場合に限らず、マイクの代わりに、モータ1の外周フレームに加速度センサを取り付けておき、当該加速度センサで取得した加速度の周波数分析の結果を用いるようにしてもよい。その場合には、図7Bの音検出部321の代わりに、加速度センサで取得した加速度の周波数分析を行う加速度検出部を設ける。さらに、図7Bの音圧比較部322の代わりに、キャリア1次成分の加速度とキャリア2次成分の加速度とを比較する加速度比較部を設けるようにする。このような方法でも同様の効果を奏する。
実施の形態5.
図8Aは、本発明の実施の形態5に係る多重3相モータの構造を示す断面図である。図8Bは、本発明の実施の形態5に係る多重3相駆動システムのインバータの構成を示したブロック図である。実施の形態5においては、3重3相の場合を例に挙げて説明する。なお、実施の形態5においても、駆動システム9の構成については、基本的に、実施の形態1と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
モータ1Dは、6極36スロットの分布巻の回転電機である。モータ1Dは、固定子10Dと回転子20Dとを備えて構成されている。
図8Aに示すように、固定子10Dは36個のティース11Dを持ち、相コイル12Dが全節巻に巻線されている。相コイル12Dは、1群相コイル121D、2群相コイル122D、及び、3群相コイル123Dを備えて構成されている。
1群相コイル121D、2群相コイル122D、3群相コイル123Dが周方向に12ティースごとに巻線されている。1群相コイル121Dと2群相コイル122Dと3群相コイル123Dとは、それぞれ、個別の中性点に接続され、Y結線となっている。
回転子20Dは6個の磁極を持ち、N極とS極とが、周方向に、交互に、固定子10Dに対向するように配置されている。1つの磁極は、2つの磁石21Dで構成されている。磁石21DはV字状に配置されている。
1群相コイル121Dと2群相コイル122Dと3群相コイル122Dとは、空間的に電気角で同位相(位相差0rad)である。すなわち、α=0である。
また、実施の形態5では、図8Bに示すように、インバータ3が、3つの3相インバータ301D、302D、303Dを備えて構成されている。従って、1群相コイル121D、2群相コイル122D、及び、3群相コイル123Dは、それぞれ、個別の3相インバータ301D、302D、及び、303Dが接続されている。3相インバータ301D、302D、303Dは、直流電源5に接続されている。
3相インバータ301D、302D、303Dは、それぞれ、1群相コイル121D、2群相コイル122D、3群相コイル123Dに任意の位相の3相交流電力を供給するか、もしくはモータ1Dからの交流電力を回生する。1群相コイル121Dに供給される電流と2群相コイル122Dに供給される電流との間の時間位相差、及び、2群相コイル122Dに供給される電流と3群相コイル123Dに供給される電流との間の時間位相差をβとする。
3相インバータ301D、302D、303Dは、それぞれ、同じキャリア周波数でPWM制御される。3相インバータ301D、302D、303Dは、PWMのキャリア裁断位相をキャリア1周期を2πradとして、γradずつ位相差を設ける。
実施の形態5では、キャリア高調波マップ311が、モータ1の回転速度―トルクの各動作点において、PWM駆動時のキャリア高調波電流振幅のキャリア高調波電流の1次成分の電流振幅とキャリア2次成分の電流振幅の情報を予め記憶している。具体的には、キャリア高調波マップ311には、トルク指令値、モータ1Dの回転速度、及び、直流電源5の電源電圧ごとに、キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅とキャリア2次成分の電流振幅がそれぞれ記載されている。
キャリア高調波電流振幅比較部310は、キャリア高調波マップ311から、トルク指令値、モータ1の回転速度、及び、直流電源5の電源電圧に基づいて、それらの値に対応するキャリア高調波電流の1次成分の電流振幅と2次成分の電流振幅を抽出する。キャリア高調波電流振幅比較部310は、1次成分の電流振幅と2次成分の電流振幅との比較を行う。
1次成分の電流振幅が、2次成分の電流振幅以上の場合には、キャリア高調波電流振幅比較部310は、α=0であるため、上記の式(4)〜式(6)により、βとγの値を、β=π/3、γ=0に設定して出力する。
一方、1次成分の電流振幅が、2次成分の電流振幅未満の場合には、キャリア高調波電流振幅比較部310は、α=0であるため、上記の式(7)〜式(8)により、βとγの値を、β=4π/3、γ=πに設定して出力する。
その他の構成及び動作は、実施の形態1と同様であるため、ここでは、その説明を省略する。
実施の形態5においては、このような構成を有し、実施の形態1と同様の効果を奏する。
また、実施の形態5では、キャリア高調波電流の1次成分の電流値が、2次成分の電流値以上の場合に、β=π/3、γ=0となるように、インバータ301D〜303DをPWM制御すると説明したが、その場合に限らず、β=4π/3、γ=0としても良い。いずれの場合においても、同様の効果を奏する。
また、実施の形態5では、キャリア高調波電流の1次成分の電流値が、2次成分の電流値未満の場合に、β=4π/3、γ=πとなるように、インバータ301D〜303DをPWM制御すると説明したが、その場合に限らず、β=4π/3、γ=0としても良い。いずれの場合においても、同様の効果を奏する。
実施の形態6.
図9Aは、本発明の実施の形態6に係る多重3相モータの構造を示す断面図である。図9Bは、本発明の実施の形態5に係る多重3相駆動システムのインバータの構成を示したブロック図である。実施の形態6においては、4重3相の場合を例に挙げて説明する。なお、実施の形態6においても、駆動システム9の構成については、基本的に、実施の形態1と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
モータ1Eは、6極48スロットの分布巻の回転電機である。モータ1Eは、固定子10Eと回転子20Eとを備えて構成されている。
図9Aに示すように、固定子10Eは、48個のティース11Eを持ち、各ティース11Eに、相コイル12Eが全節巻に巻線されている。相コイル12Eは、1群相コイル121E、2群相コイル122E、3群相コイル123E、及び、4群相コイル124Eを備えて構成されている。1群相コイル121E、2群相コイル122E、3群相コイル123E、4群相コイル124Eは、周方向に、順番に巻線されている。1群相コイル121Eと2群相コイル122Eと3群相コイル123Eと4群相コイル124Eとは、それぞれ、個別の中性点に接続され、Y結線となっている。
回転子20Eは6個の磁極を持ち、N極とS極とが、周方向に、交互に固定子10Eに対向するように配置されている。1つの磁極は、2つの磁石21Eで構成されている。磁石21EはV字状に配置されている。
1群相コイル121Eは、2群相コイル122Eに対し空間的に電気角でπ/12rad位相が進んでいる。2群相コイル122Eは、3群相コイル123Eに対し空間的に電気角でπ/12rad位相が進んでいる。3群相コイル123Eは4群相コイル124Eに対し空間的に電気角でπ/12rad位相が進んでいる。すなわち、α=π/12radである。
また、実施の形態6では、図9Bに示すように、インバータ3が、4つの3相インバータ301E、302E、303E、304Eを備えて構成されている。従って、1群相コイル121Eと2群相コイル122Eと3群相コイル123Eと4群相コイル124Eとには、それぞれ、個別の3相インバータ301E、302E、303E、304Eが接続されている。3相インバータ301E、302E、303E、304Eは、直流電源5に接続されている。
3相インバータ301E、302E、303E、304Eはそれぞれ1群相コイル121E、2群相コイル122E、3群相コイル123E、4群相コイル124Eに任意の位相の3相交流電力を供給するか、もしくはモータ1Eからの交流電力を回生する。1群相コイル121Eに供給される電流と2群相コイル122Eに供給される電流との間の時間位相差、2群相コイル122Eに供給される電流と3群相コイル123Eに供給される電流との間の時間位相差、3群相コイル123Eに供給される電流と4群相コイル124Eに供給される電流との間の時間位相差を、それぞれ、βとする。
3相インバータ301E、302E、303E、304Eは、それぞれ同じキャリア周波数でPWM制御される。インバータ301と302とのPWMのキャリア裁断位相において、キャリア1周期を2πradとしたとき、γradだけ時間位相差を設けている。また、インバータ302と303とのPWMのキャリア裁断位相において、キャリア1周期を2πradとしたとき、γradだけ時間位相差を設けている。また、インバータ303と304とのPWMのキャリア裁断位相において、キャリア1周期を2πradとしたとき、γradだけ時間位相差を設けている。
実施の形態6では、キャリア高調波マップ311が、モータ1の回転速度―トルクの各動作点において、PWM駆動時のキャリア高調波電流振幅のキャリア高調波電流の1次成分の電流振幅とキャリア2次成分の電流振幅の情報を予め記憶している。具体的には、キャリア高調波マップ311は、トルク指令値、モータ1Eの回転速度、及び、直流電源5の電源電圧ごとに、キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅とキャリア2次成分の電流振幅がそれぞれ記憶されている。
キャリア高調波電流振幅比較部310は、キャリア高調波マップ311から、トルク指令値、モータ1Eの回転速度、及び、直流電源5の電源電圧に基づいて、それらの値に対応するキャリア高調波電流の1次成分の電流振幅と2次成分の電流振幅を抽出する。
実施の形態6では、キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅が、2次成分の電流振幅よりも大きい又は等しい場合には、キャリア高調波電流振幅比較部310は、α=π/12であるので、上記の式(4)〜式(6)により、βとγの値を、β=11π/24、γ=0に設定して出力する。
一方、キャリア高調波電流の2次成分の電流振幅が、キャリア1次成分の電流振幅よりも大きい場合には、キャリア高調波電流振幅比較部310は、α=π/12であるので、上記の式(7)〜式(8)により、βとγの値を、β=π/12、γ=0に設定して出力する。
その他の構成及び動作は実施の形態1と同様である。
実施の形態6においては、このような構成を有し、実施の形態1と同様の効果を奏する。
また、実施の形態6では、キャリア高調波電流の1次成分の電流値が、2次成分の電流値以上の場合に、β=11π/24、γ=0となるようにインバータ301E〜304EをPWM制御すると説明したが、その場合に限らず、β=23π/24、γ=0、もしくは、β=5π/24、γ=0、もしくは、β=29π/24、γ=0としても良い。いずれの場合においても、同様の効果を奏する。
また、実施の形態6では、キャリア高調波電流の1次成分の電流値が、2次成分の電流値未満の場合に、β=π/12、γ=0となるようにインバータ301E〜304EをPWM制御すると説明したが、その場合に限らず、β=19π/12、γ=0、もしくは、β=7π/12、γ=π/2、もしくは、β=7π/12、γ=3π/2となるようにしても良い。それらの場合においても、同様の効果を奏する。
なお、上記の実施の形態1〜6において、制御装置320、320A、320B、320Cは、コントローラを備えて構成されている。コントローラは、プロセッサとメモリとを備えている。制御装置320、320A、320B、320Cを構成する各部の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、または、それらの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリに格納される。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置320、320A、320B、320Cの各部の機能を実現する。
1,1A,1B,1C,1D,1E モータ、3 インバータ、10,10A,10B,10C,10D,10E 固定子、20,20A,20B,20C,20D,20E 回転子、12,12A,12B,12C,12D,12E 相コイル、21,21A,21B,21C,21D,21E 磁石。

Claims (9)

  1. Nを2以上の整数としたとき、N重3相の回転電機に印加する電圧を制御する制御装置において実行される回転電機の制御方法であって、
    前記回転電機は、N群の相コイルを備え、
    各群の相コイルは、それぞれ個別の3相インバータに接続され、
    各群の同相コイルの空間位相差を電気角でαとし、前記個別の3相インバータから各群の同相コイルに供給されるそれぞれの電流の時間位相差を電気角でβとし、前記個別の3相インバータがPWM制御されるそれぞれのキャリア周波数の時間位相差をキャリア1周期に対してγとしたとき、
    キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅と2次成分の電流振幅との比較結果及び前記αの値に基づいて、γ=±(α+2β−2π/M−2πK)、または、γ=±(α−β−2π/M−2πK)/2のいずれか1つの関係もしくは両方の関係を満たすように、前記β及び前記γの値を設定して前記個別の3相インバータをPWM制御することで、前記回転電機に印加する電圧を制御する、
    回転電機の制御方法。
  2. 前記β及び前記γのうちの少なくとも一方は、前記回転電機の運転中に可変である、
    請求項1に記載の回転電機の制御方法。
  3. 前記キャリア高調波電流の前記1次成分の電流振幅が、前記2次成分の電流振幅以上の場合には、γ=±(α+2β−2π/M−2πK)の関係を満たすように、前記β及び前記γの値を設定し、
    前記キャリア高調波電流の前記1次成分の電流振幅が、前記2次成分の電流振幅未満の場合には、γ=±(α−β−2π/M−2πK)/2の関係を満たすように、前記β及び前記γの値を設定する、
    請求項1または2に記載の回転電機の制御方法。
  4. Nを2以上の整数としたとき、N重3相の回転電機に印加する電圧を制御するコントローラを備えた回転電機の制御装置であって、
    前記回転電機は、N群の相コイルを備え、
    各群の相コイルは、それぞれ個別の3相インバータに接続され、
    各群の同相コイルの空間位相差を電気角でαとし、前記個別の3相インバータから各群の同相コイルに供給されるそれぞれの電流の時間位相差を電気角でβとし、前記個別の3相インバータがPWM制御されるそれぞれのキャリア周波数の時間位相差をキャリア1周期に対して電気角でγとしたとき、
    前記コントローラは、キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅と2次成分の電流振幅との比較結果及び前記αの値に基づいて、γ=±(α+2β−2π/M−2πK)、または、γ=±(α−β−2π/M−2πK)/2のいずれか1つの関係もしくは両方の関係を満たすように、前記β及び前記γの値を設定して前記個別の3相インバータをPWM制御することで、前記回転電機に印加する電圧を制御する、
    回転電機の制御装置。
  5. 前記コントローラは、前記β及び前記γのうちの少なくとも一方を、前記回転電機の運転中に可変設定する、
    請求項4に記載の回転電機の制御装置。
  6. 前記コントローラは、前記キャリア高調波電流の前記1次成分の電流振幅が、前記2次成分の電流振幅以上の場合には、γ=±(α+2β−2π/M−2πK)の関係を満たすように、前記β及び前記γの値を設定し、
    前記キャリア高調波電流の前記1次成分の電流振幅が、前記2次成分の電流振幅未満の場合には、γ=±(α−β−2π/M−2πK)/2の関係を満たすように、前記β及び前記γの値を設定する、
    請求項4または5に記載の回転電機の制御装置。
  7. Nを2以上の整数としたとき、N群の相コイルを有する、N重3相の回転電機と、
    前記回転電機の各群の相コイルに電流を供給するN個の3相インバータを有する、N重3相のインバータと、
    前記3相インバータを制御する制御装置と
    を備え、
    前記回転電機の各群の相コイルは、1対1で、各3相インバータに接続され、
    前記制御装置は、
    各群の同相コイルの空間位相差を電気角でαとし、前記各3相インバータから各群の同相コイルに供給されるそれぞれの電流の時間位相差を電気角でβとし、前記各3相インバータがPWM制御されるそれぞれのキャリア周波数の時間位相差をキャリア1周期に対して電気角でγとしたとき、
    キャリア高調波電流の1次成分の電流振幅と2次成分の電流振幅との比較結果及び前記αの値に基づいて、γ=±(α+2β−2π/M−2πK)、または、γ=±(α−β−2π/M−2πK)/2のいずれか1つの関係もしくは両方の関係を満たすように、前記β及び前記γの値を設定する、
    駆動システム。
  8. 前記制御装置は、前記β及び前記γのうちの少なくとも一方を、前記回転電機の運転中に可変設定する、
    請求項7に記載の駆動システム。
  9. 前記制御装置は、
    前記キャリア高調波電流の前記1次成分の電流振幅が、前記2次成分の電流振幅以上の場合には、γ=±(α+2β−2π/M−2πK)を満たすように、前記β及び前記γの値を設定し、
    前記キャリア高調波電流の前記1次成分の電流振幅が、前記2次成分の電流振幅未満の場合には、γ=±(α−β−2π/M−2πK)/2を満たすように、前記β及び前記γの値を設定する、
    請求項7または8に記載の駆動システム。
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