JPWO2019159255A1 - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

太陽電池モジュールの製造方法は、表面が半田で被覆された第1タブ線と、受光面が上向きにされた太陽電池セル(10)と、表面が半田で被覆された第2タブ線と、を第1加熱部上に積層する積層工程と、複数の押さえ線(131)が平行に張られたタブ線押さえ部(130)を、押さえ線(131)を第2タブ線の上面に接触させた状態で載置して第2タブ線を受光面電極に固定する固定工程と、第1タブ線を第1加熱部により加熱するとともに第2タブ線を受光面側に配置された第2加熱部により受光面側から加熱する加熱工程と、を含む。第2タブ線とタブ線押さえ部(130)との接触部の1か所に掛かる力が、0.1N以上、0.3N以下である。押さえ線(131)の中央を押さえ線の伸長方向に対する垂直方向に3mm押した場合の張力が8.75N以上である。また、タブ線押さえ部(130)は、押さえ線(131)が13本以上張られている。

Description

本発明は、タブ線を用いて太陽電池セル同士を接続する太陽電池モジュールの製造方法に関する。
不純物拡散層を有する太陽電池セルは、たとえばp型シリコン基板を基材とし、光の集光率を高めるための凹凸形状がp型シリコン基板の受光面側に形成され、凹凸形状の上にたとえばシリコン窒化膜からなる反射防止膜が形成されている。また、太陽電池セルで光電変換された電子を集める集電電極として、グリッド電極とバス電極とが反射防止膜の上に形成されている。
一方、p型シリコン基板の裏面側には、集電電極として、裏面集電電極および裏面接合電極が形成されることが多い。裏面集電電極は、開放電圧および短絡電流を向上させるための裏面電界層(Back Surface Field:BSF)を形成するため、および裏面側の電流を集めるために設けられる。裏面接合電極は、裏面集電電極で集電された正孔を外部に取り出し、外部電極とコンタクトを取るために設けられる。
このような太陽電池セルでは、光電変換により発生した電力を外部に取り出すために、タブ線と呼ばれる配線材がバス電極および裏面接合電極のそれぞれに接続される。しかしながら、1枚の太陽電池セルは、発生する電力が小さい。このため、複数の太陽電池セルが直列または直並列に電気接続されて太陽電池モジュールが形成される。太陽電池モジュールでは、隣り合う太陽電池セルにおける異なる極性の電極がタブ線で交互に電気接続される。
タブ線には、金属線の表面に半田がコーティングされたものが用いられ、半田をヒートツールで加熱してバス電極と半田接合により接続されることが一般的である。また、ヒートツールで加熱して半田接合する際には、バス電極とタブ線を固定する必要がある。近年は太陽電池セルにおけるバス電極の多本数化が進み、バス電極とタブ線との半田接合箇所が増えており、接合不良が発生する可能性も増える。このため、接合不良を防いで確実な半田接合を実施する上で、両者を固定することは重要である。
特許文献1には、太陽電池の上部に位置するタブ線と太陽電池とを、上部固定部材に設けられた複数のバー状のフレーム部によって固定することが開示されている。
特開2017−69566号公報
しかしながら、特許文献1の技術によれば、バス電極とタブ線とを確実に半田接合させるための条件に関しては言及しておらず、太陽電池の上部に位置するタブ線を固定することはできてもバス電極とタブ線とを安定して半田接合できない可能性があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電極とタブ線とを安定して半田接合可能な太陽電池モジュールの製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる太陽電池モジュールの製造方法は、受光面と受光面に対向する裏面とを有する太陽電池セルにおける、受光面に設けられた受光面電極と、裏面に設けられた裏面電極と、にタブ線を接続する太陽電池モジュールの製造方法である。太陽電池モジュールの製造方法は、表面が半田で被覆された第1タブ線と、受光面が上向きにされた太陽電池セルと、表面が半田で被覆された第2タブ線と、を第1加熱部上に積層する積層工程と、複数の押さえ線が平行に張られたタブ線押さえ部を、押さえ線を第2タブ線の上面に接触させた状態で載置して第2タブ線を受光面電極に固定する固定工程と、第1タブ線を第1加熱部により加熱するとともに第2タブ線を受光面側に配置された第2加熱部により受光面側から加熱する加熱工程と、を含む。第2タブ線とタブ線押さえ部との接触部の1か所に掛かる力が、0.1N以上、0.3N以下である。複数の押さえ線は、押さえ線の中央を押さえ線の伸長方向に対する垂直方向に3mm押した場合の張力が8.75N以上である。また、タブ線押さえ部は、押さえ線が13本以上張られている。
本発明にかかる太陽電池モジュールの製造方法は、電極とタブ線とを安定して半田接合可能である、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールを受光面側から見た斜視図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールを受光面側から見た分解斜視図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの要部断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池アレイを受光面側から見た斜視図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池ストリングを受光面側から見た要部斜視図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池ストリングを裏面側から見た要部斜視図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルを受光面側から見た平面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルを受光面側と反対側を向く裏面側から見た平面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの製造方法の手順を示すフローチャート 本発明の実施の形態1の受光面電極および裏面電極とタブ線とを半田接合により電気的に接合するタブ線接合工程を示す模式図であり、タブ線押さえ部が太陽電池セル上に配置された状態を示す模式図 本発明の実施の形態1の受光面電極および裏面電極とタブ線とを電気的に接合するタブ線接合工程を示す模式図であり、タブ線を加熱する状態を示す模式図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池ストリングの中で最も横タブ線側に配置される第1太陽電池セルへのタブ線の接続工程を示す模式断面図 本発明の実施の形態1にかかる第2タブ線の横タブ接続領域と横タブ線との接続工程を示す模式断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池ストリングの中で横タブ線側から2番目に配置される第2太陽電池セルへのタブ線の接続工程を示す模式断面図 本発明の実施の形態1にかかるタブ線押さえ部の押さえ線の条件についての検討結果を示す図 図15において熱容量の計算に用いた、タブ線および押さえ線の材質の物性値である比重と比熱とを示す図 本発明の実施の形態1にかかるタブ線押さえ部が太陽電池セル上に配置された状態を示す模式図 本発明の実施の形態1において1枚の太陽電池セルに接合されるタブ線の総熱容量を1.1388[J/K]とした場合のタブ線の仕様を示す図 本発明の実施の形態1において1枚の太陽電池セルに接合されるタブ線の総熱容量を1.1388[J/K]とした場合に、構成可能な押さえ線の仕様を示す図 本実施の形態1にかかる他のタブ線押さえ部を示す斜視図
以下に、本発明の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100を受光面側から見た斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100を受光面側から見た分解斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100の要部断面図である。図4は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池アレイ70を受光面側から見た斜視図である。図5は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池ストリング50を受光面側から見た要部斜視図である。図6は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池ストリング50を裏面側から見た要部斜視図である。図7は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル10を受光面側から見た平面図である。図8は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル10を受光面側と反対側を向く裏面側から見た平面図である。
本実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100は、図1から図3に示すように、太陽電池アレイ70における受光面側が受光面側封止材33および受光面保護部品31で覆われ、太陽電池アレイ70における受光面と反対側を向く裏面側が裏面側封止材34および裏面保護部品32で覆われているとともに、外周縁部が補強用のフレーム40で囲まれている。
太陽電池アレイ70は、図4に示すように、複数の太陽電池ストリング50が、集電した電力を取り出す横タブ線25および出力タブ線で電気的および機械的に直列または並列に接合されて構成されている。太陽電池アレイ70は、出力タブ線から端子ボックス41を介して外部インタフェースへ電力を出力する。
図3から図6に示すように、太陽電池ストリング50は、隣り合って配置された四角形状を呈する複数の太陽電池セル10がタブ線20で電気的および機械的に直列に接続されて構成されている。複数の太陽電池セル10は、図3から図6に示すように、タブ線20により、第1の方向である図中X方向に直列に接続されている。第1の方向は、タブ線20により接続された複数の太陽電池セル10の連結方向である。
太陽電池セル10は、n型不純物拡散層が形成されてpn接合が形成されたp型単結晶シリコン基板で構成された四角形状を呈する半導体基板11の第1主面である半導体基板の受光面11A側に、光の集光率を高めるためにテクスチャーエッチングにより凹凸形状が形成されている。ここでは、半導体基板11の外形は、半導体基板11の面方向において正方形状を有する。n型不純物拡散層は、半導体基板の受光面11A側に形成されている。そして、半導体基板の受光面11Aの上に反射防止膜であるシリコン窒化膜が成膜されている。なお、図面においては、凹凸形状および反射防止膜の図示を省略している。また、太陽電池セル10は、半導体基板の受光面11A側に受光面電極12が、半導体基板11の第2主面である半導体基板の裏面11B側に裏面電極13が形成されている。
太陽電池セル10は、単結晶シリコン太陽電池の場合、1辺の長さが150mm以上160mm以下程度の正方形状であり、本実施の形態1では1辺の長さが156mmである。なお、半導体基板11としてはp型単結晶シリコン基板に限定されることなく、n型単結晶シリコン基板、多結晶シリコン基板なども適用可能である。
また、本実施の形態1では、受光面のシート抵抗であるn型不純物拡散層のシート抵抗が70Ω/sq.以上90Ω/sq.以下程度のn型不純物拡散層が半導体基板11の表面層に形成されている。
太陽電池セル10の第1面である太陽電池セルの受光面10A側には、図5および図7に示すように光−電子変換により発生した電子を集める受光面集電電極のグリッド電極である複数の受光面グリッド電極12Gと、受光面グリッド電極12Gで集めた電子を収集するとともにタブ線20を接合する受光面接合電極のバス電極である受光面バス電極12Bとが形成されている。受光面バス電極12Bの幅は、後述するタブ線20の幅と同じ幅に細線化されている。受光面バス電極12Bの幅がタブ線20の幅と同じ幅とされ、タブ線20が受光面バス電極12B上の正しい位置に接続されることで、タブ線20が受光面バス電極12Bからはみ出すことに起因したシャドーロスを低減することができる。受光面グリッド電極12Gは、光電流を集めるための電極であり、太陽光が太陽電池セル10の内部に到達するのを妨げないようにしながら光電流を集めるために、細い直線状の電極を複数本平行に並べて形成されている。
また、受光面バス電極12Bは、図7に示すように太陽電池セル10の連結方向である第1の方向に沿って、太陽電池セル10のほぼ全長に渡ってライン状に6列に設けられている。すなわち、受光面バス電極12Bは、受光面グリッド電極12Gと直交する方向に沿って、全ての受光面グリッド電極12Gと接続して設けられている。すなわち、受光面グリッド電極12Gは、タブ線20の伸長方向に直交する方向に配置されている。受光面バス電極12Bは、タブ線20の伸長方向に沿って配置されている。なお、便宜上、図1および図2においては、受光面バス電極12Bが2列に設けられている場合を示している。受光面バス電極12Bは、タブ線20と電気的に接合するために設けられる電極である。受光面バス電極12Bおよび受光面グリッド電極12Gは、金属粒子を有する導電性ペーストを所望の範囲に塗布して焼成することで形成されている。
太陽電池セル10の第2主面である太陽電池セルの裏面10B側には、図6および図8に示すようにアルミニウム(Al)を含む裏面集電電極13aおよび銀(Ag)を含む裏面接合電極13bが形成され、裏面電極13を構成している。裏面集電電極13aは、開放電圧および短絡電流を向上させるための図示しない裏面電界層(BSF)を形成するため、および裏面側の電流を集めるために設けられる電極であり、太陽電池セルの裏面10Bのほぼ全域を覆う。
また、裏面接合電極13bは、裏面集電電極13aで集電された正孔を外部に取り出し、外部電極とコンタクトを取るために設けられる電極である。すなわち、裏面接合電極13bは、タブ線20と電気的に接合するために設けられる電極である。裏面接合電極13bは、受光面バス電極12Bと同様に、太陽電池セル10の連結方向である第1の方向に沿って設けられている。そして、裏面接合電極13bは、半導体基板11を挟んで、受光面バス電極12Bと対向する位置に配置されている。
本実施の形態1の裏面接合電極13bは、図8に示すように太陽電池セル10の連結方向である第1の方向に沿って、太陽電池セル10のほぼ全長に渡って飛び石状に6列に設けられている。裏面集電電極13aおよび裏面接合電極13bは、前述したようにAlまたはAgなどの金属粒子を有する導電性ペーストを所望の範囲に塗布して焼成することで形成されている。
図5および図6に示すように、太陽電池ストリング50においては、隣り合う2つの太陽電池セル10のうち一方の太陽電池セル10における太陽電池セルの受光面10Aと、隣り合う2つの太陽電池セル10のうち他方の太陽電池セルの裏面10Bとが、交互に6本のタブ線20で接続されている。タブ線20は、太陽電池セルの裏面10Bに形成された裏面接合電極13bに裏面側接続領域23bが半田接合され、隣接する太陽電池セル10における太陽電池セルの受光面10Aに形成された受光面バス電極12Bに受光面側接続領域23aが半田接合されている。すなわち、太陽電池セル10における太陽電池セルの受光面10A上に形成された受光面バス電極12Bと接続したタブ線20は、隣接する太陽電池セル10における太陽電池セルの裏面10B上に形成された裏面接合電極13bに接続されることで、複数の太陽電池セル10を直列に接続している。
また、裏面接合電極13bは半導体基板11を挟んで受光面バス電極12Bと対向する位置に配置されている。したがって、1つの太陽電池セル10において、裏面接合電極13bに接合されたタブ線20の裏面側接続領域23bと、受光面バス電極12Bに接合されたタブ線20の受光面側接続領域23aとは、全ての領域ではないが少なくとも一部が対向した位置に配置されている。
タブ線20は、太陽電池セル10の受光面バス電極12Bと、隣接する太陽電池セル10の裏面接合電極13bとを接続するために、受光面側接続領域23aと裏面側接続領域23bとの間に屈曲部であるセル間領域24を有する。
太陽電池セル10同士を接続する配線材としてのタブ線20は、断面が丸型の導体からなり、銅またはアルミニウムといった良導体の金属材料の丸線からなる。タブ線20の表面に半田がコーティングされている。すなわち、タブ線20は、銅線またはアルミニウム線などの金属線からなる母材の表面に半田コーティングを施したものが使用される。なお、便宜上、図1および図2においては隣り合う2つの太陽電池セル10が2本のタブ線20で接続されている状態について示している。
太陽電池アレイ70の太陽電池セルの裏面10B側に配置される裏面側封止材34および太陽電池セルの受光面10A側に配置される受光面側封止材33には、透光性、耐熱性、電気絶縁性、柔軟性を有する素材が用いられ、エチレンビニルアセテート(Ethylene−Vinyl Acetate:EVA)あるいはポリビニルブチラール(Polyvinyl butyral:PVB)などの熱可塑性樹脂を主成分とする熱可塑性の合成樹脂材が好適である。
受光面保護部品31としては、透光性を有して耐湿性、耐候性、耐加水分解性、絶縁性に優れた材料が用いられ、ガラス基板などの剛性の高い透光性基板の他、フッ素系樹脂シート、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate:PET)シートなどの樹脂材が用いられる。
裏面保護部品32としては、耐湿性、耐候性、耐加水分解性、絶縁性に優れた材料が用いられ、フッ素系樹脂シート、アルミナまたはシリカを蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)シートなどの樹脂材からなるバックシートまたはバックフィルムが用いられる。
つぎに、本実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100の製造方法について説明する。図9は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100の製造方法の手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS10において、太陽電池セル10が形成される。p型単結晶シリコン基板を出発材料とし、光の集光率を高めるために受光面となる面にテクスチャエッチングにより凹凸形状を形成する。そして、拡散によりp型単結晶シリコン基板の受光面側に図示しないn型不純物拡散層を形成してpn接合を形成する。受光面のシート抵抗であるn型不純物拡散層のシート抵抗は70Ω/sq.以上90Ω/sq.以下程度とする。さらに、n型不純物拡散層上に反射防止膜としてのシリコン窒化膜を成膜する。
つぎに、太陽電池セルの受光面10Aに、図7に示すように、受光面バス電極12Bと受光面グリッド電極12Gとからなる受光面電極12をスクリーン印刷および焼成により形成する。なお、受光面電極12の形成方法はスクリーン印刷および焼成に限定されない。また、太陽電池セルの裏面10Bには、図8に示すように、裏面集電電極13aと裏面接合電極13bとをスクリーン印刷および焼成により形成する。なお、上述した太陽電池セル10の形成方法は、限定されず公知の技術により行うことができる。
つぎに、太陽電池セル10にタブ線20が接続される。図10は、本発明の実施の形態1の受光面電極12および裏面電極13とタブ線20とを半田接合により電気的に接合するタブ線接合工程を示す模式図であり、タブ線押さえ部130が太陽電池セル10上に配置された状態を示す模式図である。図11は、本発明の実施の形態1の受光面電極12および裏面電極13とタブ線20とを電気的に接合するタブ線接合工程を示す模式図であり、タブ線20を加熱する状態を示す模式図である。なお、図10では、ホットプレート141の図示を省略している。
タブ線押さえ部130は、図10に示すように太陽電池セル10の受光面バス電極12B上に配置されたタブ線20上に配置される複数本の押さえ線131と、押さえ線131の両端に配置されて押さえ線131を保持する2本の押さえ線保持部132とを有する。複数本の押さえ線131は、2本の押さえ線保持部132の間に、等間隔で且つ平行に、同じ既定の張力で張られている。押さえ線131の一端は、一方の押さえ線保持部132に固定される。押さえ線131の他端は、他方の押さえ線保持部132に取り付けられた図示しない張力調整用のネジに接続される。押さえ線131の張力は、張力調整用のネジを回すことによって、調整可能とされている。タブ線押さえ部130は、タブ線20上に載置され、タブ線押さえ部130の自重によってタブ線20を太陽電池セル10側に押さえて固定する。
すなわち、タブ線接合工程では、太陽電池セル10の裏面接合電極13bにタブ線20における裏面側接続領域23bを重ね、図示しない隣接する太陽電池セル10の受光面バス電極12Bにタブ線20における受光面側接続領域23aが重ねられる。そして、第1加熱部であって裏面側の加熱部であるホットプレート141で裏面側のタブ線20を裏面側から加熱し、第2加熱部であって受光面側の加熱部であるヒートツール200で受光面側のタブ線20を受光面側から加熱することで、タブ線20と裏面接合電極13bとの電気的接続および機械的接続と、タブ線20と受光面バス電極12Bとの電気的接続および機械的接続と、が同時に得られる。具体的には、ヒートツール200によってタブ線20を加熱することによって、タブ線20の表面にコーティングされた半田が溶融する。その後、タブ線20を冷却して半田を凝固させることで、タブ線20と受光面バス電極12Bとが半田を介して半田接合され、タブ線20と裏面接合電極13bとが半田を介して半田接合される。ヒートツール200には、エアーヒーターまたはランプヒーターが使用可能である。
したがって、タブ線接合工程では、ステップS20において、太陽電池セル10の裏面接合電極13bに半田接合される裏面側のタブ線20と、受光面が上向きにされた太陽電池セル10と、太陽電池セル10の受光面バス電極12Bに半田接合される受光面側のタブ線20とを、太陽電池セル10の裏面側に配置された第1加熱部上に積層するタブ線配置工程が行われる。
つぎに、ステップS30において、複数の押さえ線131が平行に張られたタブ線押さえ部130を、押さえ線131を裏面側のタブ線20の上面に接触させた状態で載置して裏面側のタブ線20を受光面バス電極12Bに固定するタブ線固定工程が行われる。
つぎに、ステップS40において、裏面側のタブ線20を前記第1加熱部により加熱するとともに受光面側のタブ線20を受光面側に配置された第2加熱部により受光面側から加熱する加熱工程が行われる。加熱工程では、タブ線20に被覆された半田が、加熱により溶融され、その後、凝固される。これにより、太陽電池セル10の裏面接合電極13bと裏面側のタブ線20の半田接合、および太陽電池セル10の受光面バス電極12Bと受光面側のタブ線20との半田接合が行われ、太陽電池セル10にタブ線20が電気的および機械的に接続される。
以下、タブ線接合工程を具体的に説明する。図12は、本実施の形態1にかかる太陽電池ストリング50の中で最も横タブ線25側に配置される第1太陽電池セル111へのタブ線の接続工程を示す模式断面図である。図中、上側が太陽電池セル10の受光面側である。まず、両端をタブ線保持部153,154で保持された第1タブ線121の一端側が、第1加熱部であるホットプレート141上に配置される。第1太陽電池セル111は、太陽電池ストリング50の中で最も横タブ線25側の太陽電池セル10である。
つぎに、第1太陽電池セル111が、受光面側が上向きとされた状態で第2タブ線122上に配置される。この際、第1太陽電池セル111の裏面接合電極13bが第2タブ線122に位置合わせされる。つぎに、両端を2つのタブ線保持部151,152で保持された第2タブ線122が、第1太陽電池セル111上に配置される。この際、第1タブ線121が第1太陽電池セル111の受光面バス電極12Bに位置合わせされる。
第2タブ線122は、第1太陽電池セル111の受光面側に接続されるタブ線20である。すなわち、第2タブ線122は、第1太陽電池セル111に対する受光面側タブ線である。第2タブ線122は、第2タブ線122の伸長方向における太陽電池セル10の長さと、横タブ線25を接続するための横タブ接続領域の第2タブ線122の伸長方向における長さと、第2タブ線122の伸長方向におけるタブ線保持部151,152の長さと、を合わせた長さで切断されている。第2タブ線122の両端に配置される棒状のタブ線保持部151,152は、複数本の第2タブ線122を、等間隔に且つ平行に、受光面バス電極12Bの位置に対応した配置で保持する。一例として、第2タブ線122の本数は6本とされる。
第1タブ線121は、第1太陽電池セル111の裏面側に接続されるタブ線20である。すなわち、第1タブ線121は、第1太陽電池セル111に対する裏面側タブ線である。第1タブ線121は、太陽電池セル10の長さの2倍の長さと、太陽電池ストリング50において隣り合って配置される太陽電池セル10間の長さと、第1タブ線121の伸長方向におけるタブ線保持部153,154の長さと、を合わせた長さで切断されている。第1タブ線121の両端に配置される棒状のタブ線保持部153,154は、複数本の第1タブ線121を、等間隔に且つ平行に、裏面接合電極13bの位置に対応した配置で保持する。
そして、タブ線押さえ部130が、第2タブ線122上に載置される。この際、第1太陽電池セル111の半導体基板11の面内方向において、第2タブ線122の伸長方向と押さえ線131の伸長方向とが直交する配置でタブ線押さえ部130が載置される。
これにより、タブ線押さえ部130は、タブ線押さえ部130の自重によって第2タブ線122をホットプレート141側に押さえて固定する。すなわち、タブ線押さえ部130は、押さえ線131で第2タブ線122を押さえることにより、第2タブ線122を受光面バス電極12Bに固定し、第1タブ線121を裏面接合電極13bに固定する。
このように第1タブ線121および第2タブ線122と、第1太陽電池セル111とを固定した状態で、ホットプレート141により第1タブ線121および第1太陽電池セル111を第1太陽電池セル111の裏面側から加熱しながら、第1太陽電池セル111の受光面側から第2タブ線122および第1太陽電池セル111を第2加熱部であるヒートツール200により加熱することにより、第1タブ線121および第2タブ線122と、第1太陽電池セル111とを接合させる。すなわち、第1タブ線121と裏面接合電極13bとの半田接合、および第2タブ線122と受光面バス電極12Bとを半田接合して、第2タブ線122および第1タブ線121を太陽電池セル10に電気的および機械的に接続する。
第1タブ線121および第2タブ線122と、第1太陽電池セル111とが接合した後、タブ線保持部152,153が開放される。
図13は、本実施の形態1にかかる第2タブ線122の横タブ接続領域と横タブ線25との接続工程を示す模式断面図である。図中、上側が太陽電池セル10の受光面側である。横タブ線25の接続工程では、横タブ線25が第2タブ線122と直交した状態で、第2タブ線122の横タブ接続領域に横タブ線25が半田接続される。横タブ線25により、第1太陽電池セル111に接続された複数の第2タブ線122が並列に接続される。第2タブ線122と横タブ線25との接続後に、タブ線保持部151が開放される。
図14は、本実施の形態1にかかる太陽電池ストリング50の中で横タブ線25側から2番目に配置される第2太陽電池セル112へのタブ線の接続工程を示す模式断面図である。図中、上側が太陽電池セル10の受光面側である。まず、両端をタブ線保持部155,156で保持された第3タブ線123が、ホットプレート141上に配置される。第2太陽電池セル112は、太陽電池ストリング50の中で横タブ線25側から2番目に配置される太陽電池セル10である。
つぎに、第2太陽電池セル112が、受光面側が上向きとされた状態で第3タブ線123上に配置される。この際、第2太陽電池セル112の裏面接合電極13bが第3タブ線123に位置合わせされる。つぎに、端部をタブ線保持部154で保持された第1タブ線121の他端側が、第2太陽電池セル112上に配置される。この際、第1タブ線121が第2太陽電池セル112の受光面バス電極12Bに位置合わせされる。
第1タブ線121は、一端側が第1太陽電池セル111の裏面側に固定され且つ他端側がタブ線保持部154で保持された状態で、第2太陽電池セル112の受光面側に配置される。
第3タブ線123は、第2太陽電池セル112の裏面側に接続されるタブ線20である。すなわち、第3タブ線123は、第2太陽電池セル112に対する裏面側タブ線である。第3タブ線123は、太陽電池セル10の長さの2倍の長さと、隣り合って配置される太陽電池セル10間の長さと、第3タブ線123の伸長方向におけるタブ線保持部155,156の長さと、を合わせた長さで切断されている。第3タブ線123の両端に配置される棒状のタブ線保持部155,156は、複数本の第3タブ線123を、等間隔に、平行に、受光面バス電極12Bの位置に対応した配置で保持する。
そして、タブ線押さえ部130が、第1タブ線121上に載置される。この際、第2太陽電池セル112の半導体基板11の面内方向において、第1タブ線121の伸長方向と押さえ線131の伸長方向とが直交する配置でタブ線押さえ部130が載置される。
これにより、タブ線押さえ部130は、タブ線押さえ部130の自重によって第1タブ線121をホットプレート141側に押さえて固定する。すなわち、タブ線押さえ部130は、押さえ線131で第1タブ線121を押さえることにより、第1タブ線121を受光面バス電極12Bに固定し、第3タブ線123を裏面接合電極13bに固定する。
このように第3タブ線123および第1タブ線121と、第2太陽電池セル112とを固定した状態で、ホットプレート141により第3タブ線123および第2太陽電池セル112を第2太陽電池セル112の裏面側から加熱しながら、第2太陽電池セル112の受光面側から第1タブ線121および第2太陽電池セル112をヒートツール200により加熱することにより、第3タブ線123および第1タブ線121と、第2太陽電池セル112とを接合させる。すなわち、第3タブ線123と裏面接合電極13bとの半田接合、および第1タブ線121と受光面バス電極12Bとを半田接合して、第3タブ線123および第1タブ線121を第2太陽電池セル112に電気的および機械的に接続する。
第3タブ線123および第1タブ線121と、第2太陽電池セル112とが接合した後、タブ線保持部154,155が開放される。
上述した処理を繰り返すことにより、既定の枚数の太陽電池セル10が平行な複数のタブ線20により電気的に直列に接続された太陽電池ストリング50が構成される。
なお、太陽電池セルとして、受光面側に受光面バス電極12Bが存在せず、受光面グリッド電極12Gのみが形成されている太陽電池セルを用いて、タブ線20と受光面グリッド電極12Gとを接続させてもよい。
そして、以上のタブ線20の接続処理を繰り返して、所望の枚数の太陽電池セル10が直列に接続された複数の太陽電池ストリング50が形成される。そして、以上のようにして得られた複数の太陽電池ストリング50を横タブ線25で接続することで、太陽電池アレイ70が形成される。太陽電池アレイ70は、並列に配置した複数の太陽電池ストリング50を横タブ線25としてのバスバーを用いて直列に接続し、電力取り出し用の出力タブ線としてのバスバーを設置することで形成される。
上述した特許文献1では、バス電極とタブ線を固定して半田接合する際に、複数の第1配線材を治具に固定して第1配線材と治具との結合体を形成するステップと、第1配線材と治具との結合体を作業台上に位置させるステップと、複数の第1配線材と第1太陽電池とを固定するステップと、治具を複数の第1配線材から分離するステップと、互いに固定された複数の第1配線材と第1太陽電池に熱を加え、複数の第1配線材を第1太陽電池に付着するステップと、の5ステップを実施している。
上述したようにタブ線押さえ部130によるタブ線20と太陽電池セルとの固定は、ホットプレート141およびヒートツール200による加熱の前に行われる。すなわち、本実施の形態1にかかるタブ線接合工程では、タブ線押さえ部130を第2タブ線122の上に載置する工程と、タブ線押さえ部130で太陽電池セル10に対して固定された第1タブ線121および第2タブ線122と、第1太陽電池セル111とに熱を加え、第1タブ線121および第2タブ線122を第1太陽電池セル111に半田接合させる工程と、タブ線押さえ部130を第1タブ線121の上から取り除く工程と、が行われる。すなわち、本実施の形態1にかかるタブ線押さえ部130を用いれば3工程で第1タブ線121および第2タブ線122を太陽電池セル10に接続可能であり、少ない工程で第1タブ線121および第2タブ線122を太陽電池セル10に接続可能である。
つぎに、ステップS50において、図2に示した配置で、太陽電池アレイ70の受光面側に受光面側封止材33と受光面保護部品31とを配置し、太陽電池アレイ70の裏面側に裏面側封止材34と裏面保護部品32とを配置して積層体を形成する。
つぎに、ステップS60において、積層体をラミネート装置に装着し、たとえば140℃以上160℃以下の温度で30分前後の熱処理およびラミネート処理を行う。ラミネート処理により、太陽電池アレイ70と受光面保護部品31とが受光面側封止材33によって接着され、太陽電池アレイ70と裏面保護部品32とが裏面側封止材34によって接着される。これにより、積層体の構成部が一体化され、太陽電池モジュール100が得られる。
なお、上記においては、裏面接合電極13bが第1の方向に沿って太陽電池セル10のほぼ全長に渡って飛び石状に設けられている場合について説明したが、裏面接合電極13bは第1の方向に沿って太陽電池セル10のほぼ全長に渡って連続して帯状、すなわちライン状に設けられてもよい。
つぎに、上述した受光面バス電極12Bとタブ線20との間での半田接合を確実に実現可能なタブ線押さえ部130の押さえ線131の条件について、検討結果に基づいて説明する。図15は、本実施の形態1にかかるタブ線押さえ部130の押さえ線131の条件についての検討結果を示す図である。図15では、上述したタブ線押さえ部130を用いた受光面バス電極12Bとタブ線20との間の半田接合性を制御する制御因子として考えられる、タブ線20の熱容量、押さえ線131の熱容量、タブ線押さえ部130において押さえ線131が張られている際の押さえ線の張力である押さえ線張力、受光面バス電極12Bとタブ線20との間での半田接合性について示している。図16は、図15において熱容量の計算に用いた、タブ線20および押さえ線131の材質の物性値である比重と比熱とを示す図である。
上述したタブ線押さえ部130を用いた受光面バス電極12Bとタブ線20との半田接合について、図15に示される条件で受光面バス電極12Bにタブ線20を半田接合した仕様1から仕様5で実験を行った。押さえ線131には、丸線を用いた。
タブ線20の条件は、図15に示すように仕様1から仕様5で同一である。したがって、仕様1から仕様5において、タブ線20の総熱容量は同じである。なお、タブ線20は、太陽電池セル10の受光面側および裏面側にそれぞれ4本ずつ配置された形態とした。したがって、図15においては、タブ線の本数を8本と記載しているが、半田接合性の評価を行ったタブ線20は受光面バス電極12Bに接続された4本である。
押さえ線131の条件は、図15に示すように、仕様1から仕様5において押さえ線131の材質、押さえ線131の線径、タブ線押さえ部130における押さえ線131の本数を変化させた。
押さえ線張力の条件は、仕様1および仕様2では、張力の強度が相対的に弱い弱強度とした。また、仕様3から仕様5では、押さえ線張力の条件は、張力の強度が相対的に強い強強度とした。押さえ線張力は、押さえ線131の伸長方向における中央部を押さえ線131の伸長方向に対する垂直方向に3mm押したときの、押さえ線131の張力と定義する。タブ線押さえ部130における押さえ線131の本数は6本または13本である。図15では、各仕様におけるタブ線押さえ部130における全押さえ線131の押さえ線張力の平均値、すなわちタブ線押さえ部130における6本または13本の押さえ線131の押さえ線張力の平均値をAve[N]で、タブ線押さえ部130における6本または13本の押さえ線131の押さえ線張力の最大値をMax[N]で、タブ線押さえ部130における6本または13本の押さえ線131の押さえ線張力の最小値をMin[N]で示している。
仕様1から仕様5における、6本または13本の押さえ線131を含むタブ線押さえ部130の自重は、1.13[kg]である。すなわち、仕様1から仕様5における、6本または13本の押さえ線131と押さえ線保持部132とを含めたタブ線押さえ部130全体の自重は、1.13[kg]である。
半田接合性は、受光面バス電極12Bに接続されたタブ線20の引き剥がし強度により判定した。タブ線20を長さ方向において5つの領域に分割して、タブ線20の一端側から1つの領域分ずつタブ線20を半導体基板11の面内方向と垂直な方向に剥がした際の引き剥がし強度を測定した。したがって、引き剥がし強度は、1本のタブ線につき5点で測定した。仕様1から仕様3については、図15にセル枚数として記載されるように、2枚の太陽電池セル10について実験を行った。仕様4および仕様5については、図15にセル枚数として記載されるように、3枚の太陽電池セル10について実験を行った。
仕様1から仕様3については、2枚の太陽電池セル10について実験を行っている。したがって、1本のタブ線における測定点が5点、1枚の太陽電池セル10において受光面バス電極12Bに接合したタブ線20の本数が4本、太陽電池セル10の枚数が2枚、の条件により、引き剥がし強度の測定点は40点である。
仕様4および仕様5については、3枚の太陽電池セル10について実験を行っている。したがって、1本のタブ線における測定点が5点、1枚の太陽電池セル10において受光面バス電極12Bに接合したタブ線20の本数が4本、太陽電池セル10の枚数が3枚、の条件により、引き剥がし強度の測定点は60点である。
図15では、各仕様での引き剥がし強度の平均値をAve[N]で示している。また、図15では、受光面バス電極12Bとタブ線20との半田接合がなされていない未接合部が存在しており、受光面バス電極12Bとタブ線20との間での半田接合を実現できかった場合について、「0.19[N]未満」と示している。ここで、8本のタブ線20を含む太陽電池セル10の自重は、0.01890[kg]であり、力の単位に換算すると、0.01890[kg]×9.8[m/s]=0.18522[N]である。したがって、本実施の形態1では、受光面バス電極12Bとタブ線20との間での半田接合を実現できかった場合の判断基準を、0.01890[N]を四捨五入した0.19[N]としている。
半田接合性の判定は、太陽電池セル10の1枚の自重に対応する力以上の引き剥がし強度が得られている場合には、受光面バス電極12Bとタブ線20との間での確実な半田接合を実現できていると判定して、図15において判定を「OK」と示している。すなわち、図15においては、0.19[N]以上の引き剥がし強度が得られている場合に判定を「OK」と示している。太陽電池セル10の1枚の自重に対応する力以上の引き剥がし強度が得られていない場合には、受光面バス電極12Bとタブ線20との間での半田接合が実現されていないと判定して、図15において判定を「NG」と示している。すなわち、図15においては、0.19[N]以上の引き剥がし強度が得られていない場合に判定を「NG」と示している。この場合、タブ線20は受光面バス電極12Bに接合されていない。
(半田接合における押さえ線張力の検討)
図15に示されるように、押さえ線131の張力を強くした場合に、受光面バス電極12Bとタブ線20との間での確実な半田接合を実現でき、既定のレベル以上の受光面バス電極12Bとタブ線20との半田接合性、すなわち既定のレベル以上のタブ線引き剥がし強度が得られることが分かる。
受光面バス電極12Bとタブ線20との間での半田接合を実現して既定のレベル以上のタブ線引き剥がし強度が得られる押さえ線131の押さえ線張力としては、平均値:9.75[N]、標準偏差σ:0.7[N]、最大値:10.86[N]、最小値:8.75[N]である。
一方、受光面バス電極12Bとタブ線20との間での半田接合が実現できず既定のレベル以上のタブ線引き剥がし強度が得られない押さえ線131の押さえ線張力としては、平均値:6.91[N]、標準偏差σ:1.32[N]、最大値:7.88[N]、最小値:4.63[N]である。
ただし、タブ線20と受光面バス電極12Bとを均一に固定するために、タブ線押さえ部130における押さえ線131の本数は多い方が好ましい。発明者の検証では図15から、13本以上は必要であるといえる。
したがって、受光面バス電極12Bとタブ線20とを確実に半田接合により固定できる半田接合を得るために必要な条件は、押さえ線張力が少なくとも強張力の場合の最小値である8.75[N]、押さえ線の本数が少なくとも13本といえる。
タブ線押さえ部130から、タブ線20とタブ線押さえ部130との接触部の1か所あたりに掛かる力、すなわちタブ線20と押さえ線131との接触部の1か所あたりに掛かる力は、0.1[N]以上、0.3[N]以下とする。そして、タブ線20とタブ線押さえ部130との接触部の1か所あたりに掛かる力は、上記の範囲の中央値である0.2[N]とすることがより好ましい。
タブ線20とタブ線押さえ部130との接触部の1か所あたりに掛かる力が0.1[N]未満である場合には、受光面バス電極12Bとタブ線20との間での半田接合が不十分になる。タブ線20とタブ線押さえ部130との接触部の1か所あたりに掛かる力が0.3[N]よりも大きくなると、タブ線押さえ部130からタブ線20を介して太陽電池セル10へ掛かる力が大きくなりすぎて、太陽電池セル10の破損が発生する可能性がある。
受光面バス電極12Bが4本であり、押さえ線131が13本であり、タブ線20とタブ線押さえ部130との接触部の1か所あたりに掛かる力が0.2[N]である場合、タブ線押さえ部130の自重は、0.2[N]×タブ線4本×押さえ線13本=10.4[N]=1.0[kgf]とすればよい。また、受光面バス電極12Bが6本であり、押さえ線131が13本であり、タブ線20とタブ線押さえ部130との接触部の1か所あたりに掛かる力が0.2[N]である場合、タブ線押さえ部130の自重は、0.2[N]×タブ線6本×押さえ線13本=15.6[N]=1.6[kgf]とすればよい。
4本バスの太陽電池セル10に対して、13本の押さえ線131を有し、自重が1.13[kg]であるタブ線押さえ部130を用いた場合、タブ線20とタブ線押さえ部130との接触部の全体、すなわちタブ線20と押さえ線131との接触部の全体にかかる力は、1.13[kgf]=11[N]である。4本バスの太陽電池セル10は、受光面側に4本の受光面バス電極が設けられ、裏面側に飛び石状またはライン状に4本の裏面接合電極13bが設けられている。
したがって、タブ線20と押さえ線131との接触部の1か所にかかる力は、
11[N]/(4[本]×13[箇所])=0.21[N]
となる。
タブ線押さえ部130における押さえ線131の本数が13本である場合に、1本の押さえ線131にかかるタブ線押さえ部130の自重による張力は、
11[N]/13[本]=0.85[N]・・・(1)
となる。
これに対して、押さえ線131にあらかじめ加えるべき必要張力について考える。押さえ線131にあらかじめ加えるべき必要張力の条件は、上述したように8.75[N]以上の押さえ線張力である。押さえ線張力は、上述したように、押さえ線131の伸長方向における中央部を押さえ線131の伸長方向に対する垂直方向に3mm押したときの、押さえ線131の張力である。
図17は、本発明の実施の形態1にかかるタブ線押さえ部130が太陽電池セル10上に配置された状態を示す模式図である。図17では、受光面バス電極12Bが4本設けられた太陽電池セル10の面内方向における片側の半分領域について示している。図17において、太陽電池セル10の上部側に配置されている上部タブ線161および太陽電池セル10の下部側に配置されている下部タブ線162の厚みは0.3mmである。したがって、太陽電池セル10の表面と押さえ線131との距離L、すなわち上部タブ線161の表面に押さえ線131を接触させた状態における太陽電池セル10の上側の表面と押さえ線131との距離は、0.3mmである。太陽電池セル10の上部側は、太陽電池セル10の受光面側である。太陽電池セル10の下部側は、太陽電池セル10の裏面側である。
上部タブ線161および下部タブ線162を確実に押さえるためには、タブ押さえ時、すなわちタブ線押さえ部130が上部タブ線161を押さえたときに、押さえ線131が太陽電池セル10に触れないようにする必要がある。このため、タブ押さえ時における、押さえ線131における上部タブ線161に接触していない部分の太陽電池セル10側への押しこみ量は、上部タブ線161の厚み以下とする必要がある。図17においては、0.3mm未満とする必要がある。
押さえ線131にあらかじめ加えるべき必要張力の条件は、上述したように、押さえ線131の伸長方向における中央部を押さえ線131の伸長方向に対する垂直方向に3mm押したときの、押さえ線131の張力である押さえ線張力が、8.75[N]以上である。タブ線接合工程における押さえ線131の変形が弾性域での変形だと考える。押さえ線131の伸長方向に対する垂直方向に押さえ線131を押し込んだときの押しこみ距離と、押さえ線131の張力と、の関係はヤング率を係数とした正比例関係になる。すなわち0.3mmを押し込んだときの押さえ線131の張力は、
8.75[N]/3[mm]×0.3[mm]=0.875[N]・・・(2)
となり、(1)と(2)とは、おおかた一致する。
したがって、タブ線押さえ部130による押さえ荷重と、押さえ線131と、に必要な関係は、
押さえ荷重/押さえ線の本数
=タブ線の表面に押さえ線を接触させた状態から、押さえ線と太陽電池セルとの距離だけ押さえ線を押したときに、全てのタブ線にかかる、押さえ線1本あたりの荷重
=押さえ線に押されるタブ線の厚みだけ押さえ線を押したときに、全てのタブ線にかかる、押さえ線1本あたりの荷重
となる。押さえ荷重は、タブ線押さえ部130が全ての上部タブ線161により太陽電池セル10を押さえる力、すなわち全ての押さえ線131により上部タブ線161を押さえる力である。
(半田接合におけるタブ線と押さえ線の熱容量の関係の検討)
図15に示すように、タブ線20の条件は仕様1から仕様5において同じ条件であり、タブ幅:1.0mm、タブ厚:0.25mm、半田めっき厚:0.025mmである。半田めっき厚は、銅の平角線の表面にめっきされた半田の厚さであり、受光面バス電極12Bに対向する面にめっきされた半田の厚さである。このタブ線20の条件下で、押さえ線131の材質は、仕様1から仕様5において、ステンレス(SUS)、タングステン、モリブデンのいずれかとした。押さえ線線径は、仕様1から仕様5において、0.3mmまたは0.5mmとした。押さえ線131の長さは、仕様1から仕様5において160mmに統一した。押さえ線131の本数は、仕様1から仕様5において6本または13本とした。
タブ線20および押さえ線131の熱容量の計算は、断面積×長さ×本数×比重×比熱[J/K]の式により求めた。タブ線20および押さえ線131の熱容量の計算には、図16に示す物性値を用いた。タブ線20は銅の平角線の表面にSn−Ag−Cu半田(SAC半田)がめっきされている。
各仕様におけるタブ線20の総熱容量は、1.1388[J/K]である。タブ線20の総熱容量は、1枚の太陽電池セル10の受光面側および裏面側に配置される8本のタブ線20の熱容量の合計である。
受光面バス電極12Bとタブ線20との間での確実な半田接合を実現できていると判定された仕様3から仕様5の条件より、受光面バス電極12Bとタブ線20との間での確実な半田接合を実現可能な押さえ線131の総熱容量は、0.3802[J/K]から1.0623[J/K]の範囲だと分かる。押さえ線131の総熱容量は、1つのタブ線押さえ部130に設けられる6本または13本の押さえ線131の熱容量の合計である。
タブ線20を押さえる押さえ線131の熱容量が大きいほど、押さえ線131がタブ線20から奪う熱量が多いため、半田接合に対しては押さえ線131の熱容量が大きい方が不利である。したがって、半田接合可能な押さえ線131の総熱容量の条件は、1.0623以下、すなわち、押さえ線131の総熱容量 ≦ 1.0623であると言える。ただし、これはタブ線20の総熱容量が1.1388[J/K]の場合である。
また、上記の条件より、タブ線20の総熱容量と半田接合可能な押さえ線131の総熱容量との関係は、総熱容量の比である(押さえ線の総熱容量)/(タブ線の総熱容量)が0.93以下、すなわち(押さえ線の総熱容量)/(タブ線の総熱容量)≦0.93であるといえる。
ここで、実際のタブ線20の仕様について論じる。上述した半田接合可能な押さえ線の総熱容量に対するタブ線の総熱容量の関係から、半田接合可能な押さえ線の総熱容量は、タブ線20の総熱容量に左右される。しかしながら、タブ線20の総熱容量を上げた場合は、ヒートツール200によるタブ線20の加熱による半田接合時の加熱量を増やさねばならない。また、タブ線20の総熱容量を下げた場合は、タブ線20における材料の使用量が減る。この場合、タブ線20の体積が減少するためタブ線20の断面積が減少し、タブ線20での電気抵抗が増大するため、太陽電池セル10の出力ロスが増える。
そこで、上記のように1枚の太陽電池セル10に接合されるタブ線20の総熱容量を1.1388[J/K]で固定して、タブ線20の形状および本数を定義可能である。図18は、本発明の本実施の形態1において1枚の太陽電池セル10に接合されるタブ線20の総熱容量を1.1388[J/K]とした場合のタブ線20の仕様を示す図である。
タブ線20の総熱容量を厳密に1.1388[J/K]に合わせると、管理できない小数点桁数になってしまうため、実際にはタブ線20の総熱容量が1.1388[J/K]に極近い値となるように計算した。タブ種が、平角線の場合および丸線の場合のタブ線20の形状および本数は以下のようになる。なお、タブ線20の長さは、150mmである。
(タブ種が平角線の場合)
・タブ幅:1.0mm、タブ厚:0.25mm、半田めっき厚:0.025mm、本数:4本
・タブ幅:0.5mm、タブ厚:0.25mm、半田めっき厚:0.025mm、本数:8本
・タブ幅:0.5mm、タブ厚:0.15mm、半田めっき厚:0.015mm、本数:13本
(タブ種が丸線の場合)
・タブ線径:0.5mm、半田めっき厚:0.020mm、本数:5本
・タブ線径:0.4mm、半田めっき厚:0.016mm、本数:8本
・タブ線径:0.3mm、半田めっき厚:0.012mm、本数:14本
以上の仕様が、タブ線20の総熱容量を1.1388[J/K]とした場合に構成可能なタブ線20の仕様となる。したがって、タブ線20の総熱容量を1.1388[J/K]にできれば、タブ線20の本数は限定されない。ただし、太陽電池セル10からの電力の取り出し時における出力ロスを低減するために、太陽電池セル10の受光面側および裏面側には、それぞれ複数本のタブ線20が接続されることが好ましい。
また、上記のように1枚の太陽電池セル10に接合されるタブ線20の総熱容量を1.1388[J/K]で固定した場合、受光面バス電極12Bとタブ線20との間の半田接合性を確保できる押さえ線131の仕様を定義可能である。この場合の、押さえ線131の本数は上記と同様に6本である。1枚の太陽電池セル10に接合されるタブ線20の総熱容量を1.1388[J/K]の条件下において、(押さえ線の総熱容量)/(タブ線の総熱容量)が0.93以下の条件で、押さえ線131の仕様を定義する。図19は、本発明の本実施の形態1において1枚の太陽電池セル10に接合されるタブ線20の総熱容量を1.1388[J/K]とした場合に、構成可能な押さえ線131の仕様を示す図である。以下、図19に示した構成可能な押さえ線131の仕様のうち、受光面バス電極12Bとタブ線20との間の半田接合性を確保できる押さえ線131の仕様を示す。
(押さえ線材料がSUSの場合)
・押さえ線線径:0.3mm、本数:13本から20本、総熱容量:0.6879[J/K]から1.0583[J/K]
(押さえ線材料がタングステンの場合)
・押さえ線線径:0.5mm、本数:13本、総熱容量:1.0562[J/K]
・押さえ線線径:0.3mm、本数:13から36本、総熱容量:0.3802[J/K]から1.0530[J/K]
(押さえ線材料がモリブデンの場合)
・押さえ線線径:0.5mm、本数:13本、総熱容量1.0623[J/K]
・押さえ線線径:0.3mm、本数:36本、総熱容量:1.0590[J/K]
以上の仕様が、タブ線20の総熱容量が1.1388[J/K]、(押さえ線の総熱容量)/(タブ線の総熱容量)が0.93以下の条件で、半田接合性を確保できる押さえ線131の仕様となる。
図20は、本実施の形態1にかかる他のタブ線押さえ部230を示す斜視図である。他のタブ線押さえ部230は、開口部233が設けられた枠状の押さえ線保持部231と、複数の押さえ線131と、押さえ線131を固定する押さえ線固定部232とを備える。
枠状の押さえ線保持部231は、開口部233の内側に太陽電池セル10が配置される。枠状の押さえ線保持部231は、枠形状の内側の幅、すなわち開口部233の外形幅が、太陽電池セル10の外形幅よりも10mm程度大きい正方形形状を有する。押さえ線固定部232はねじであり、ねじの締め付け方向に押さえ線131を巻き付けて、ねじを締めることで、押さえ線131を枠状の押さえ線保持部231に固定する。ねじの締め付けを調整することで、押さえ線131の張力を調整することができる。
押さえ線保持部132を枠状とすることで、複数の押さえ線131の間隔を一定に保つとともに、複数の押さえ線131を平行に保つことができる。また、押さえ線131の両端が固定されているので、ねじの締め付けにより、押さえ線の張力を調整することができる。
上述したように、本実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの製造方法では、タブ線接合工程において、タブ線押さえ部130を、押さえ線131を裏面側のタブ線20の上面に接触させた状態で載置して裏面側のタブ線20を受光面バス電極12Bに固定した状態で、太陽電池セル10の受光面側および裏面側から加熱が行われる。ここで、タブ線押さえ部130の条件は、タブ線押さえ部130から、タブ線20とタブ線押さえ部130との接触部の1か所あたりに掛かる力、すなわちタブ線20と押さえ線131との接触部の1か所あたりに掛かる力が、0.1[N]以上、0.3[N]以下となることである。また、複数の押さえ線131は、押さえ線131の中央を押さえ線131の伸長方向に対する垂直方向に3mm押した場合の張力が8.75[N]以上である。そして、タブ線押さえ部130は、押さえ線131が13本以上張られている。本実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの製造方法は、以上の条件でタブ線接合工程を行うことにより、受光面バス電極12Bとタブ線20との間での半田接合を確実に、且つ少ない工程で実現可能である。
したがって、本実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの製造方法によれば、太陽電池セルのバス電極およびタブ線が多本数化した場合でも、安定的に且つ少ない工程で電極とタブ線とを半田接合できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
10 太陽電池セル、10A 太陽電池セルの受光面、10B 太陽電池セルの裏面、11 半導体基板、11A 半導体基板の受光面、11B 半導体基板の裏面、12 受光面電極、12B 受光面バス電極、12G 受光面グリッド電極、13 裏面電極、13a 裏面集電電極、13b 裏面接合電極、20 タブ線、23a 受光面側接続領域、23b 裏面側接続領域、24 セル間領域、25 横タブ線、31 受光面保護部品、32 裏面保護部品、33 受光面側封止材、34 裏面側封止材、40 フレーム、41 端子ボックス、50 太陽電池ストリング、70 太陽電池アレイ、100 太陽電池モジュール、111 第1太陽電池セル、112 第2太陽電池セル、121 第1タブ線、122 第2タブ線、123 第3タブ線、130 タブ線押さえ部、131 押さえ線、132 押さえ線保持部、141 ホットプレート、151,152,153,154,155,156 タブ線保持部、161 上部タブ線、162 下部タブ線、200 ヒートツール、230 他のタブ線押さえ部、231 枠状の押さえ線保持部、232 押さえ線固定部、233 開口部。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる太陽電池モジュールの製造方法は、受光面と受光面に対向する裏面とを有する太陽電池セルにおける、受光面に設けられた受光面電極と、裏面に設けられた裏面電極と、にタブ線を接続する太陽電池モジュールの製造方法である。太陽電池モジュールの製造方法は、表面が半田で被覆された第1タブ線と、受光面が上向きにされた太陽電池セルと、表面が半田で被覆された第2タブ線と、を第1加熱部上に積層する積層工程と、複数の押さえ線が平行に張られたタブ線押さえ部を、押さえ線を第2タブ線の上面に接触させた状態で載置して第2タブ線を受光面電極に固定する固定工程と、第1タブ線を第1加熱部により加熱するとともに第2タブ線を受光面側に配置された第2加熱部により受光面側から加熱する加熱工程と、を含む。第2タブ線とタブ線押さえ部との接触部の1か所に掛かる力が、0.1N以上、0.3N以下である。複数の押さえ線は、押さえ線の中央を押さえ線の伸長方向に対する垂直方向に3mm押した場合の張力が8.75N以上である

Claims (4)

  1. 受光面と前記受光面に対向する裏面とを有する太陽電池セルにおける、前記受光面に設けられた受光面電極と、前記裏面に設けられた裏面電極と、にタブ線を接続する太陽電池モジュールの製造方法であって、
    表面が半田で被覆された第1タブ線と、前記受光面が上向きにされた前記太陽電池セルと、表面が半田で被覆された第2タブ線と、を第1加熱部上に積層する積層工程と、
    複数の押さえ線が平行に張られたタブ線押さえ部を、前記押さえ線を前記第2タブ線の上面に接触させた状態で載置して前記第2タブ線を前記受光面電極に固定する固定工程と、
    前記第1タブ線を前記第1加熱部により加熱するとともに前記第2タブ線を前記受光面側に配置された第2加熱部により前記受光面側から加熱する加熱工程と、
    を含み、
    前記第2タブ線と前記タブ線押さえ部との接触部の1か所に掛かる力が、0.1N以上、0.3N以下であり、
    前記複数の押さえ線は、前記押さえ線の中央を前記押さえ線の伸長方向に対する垂直方向に3mm押した場合の張力が8.75N以上であり、
    前記タブ線押さえ部は、前記押さえ線が13本以上張られていること、
    を特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 前記第1タブ線および前記第2タブ線の総熱容量と、前記複数の押さえ線の総熱容量とは、(押さえ線の総熱容量)/(第1タブ線と第2タブ線との総熱容量)≦0.93の条件を満たすこと、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  3. 前記第1タブ線および前記第2タブ線は、銅線の表面が半田により被覆されてなること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  4. 前記受光面電極は、前記タブ線の伸長方向に直交する方向に配置された複数の受光面グリッド電極と、前記タブ線の伸長方向に沿って配置されて前記複数の受光面グリッド電極を接続する受光面バス電極と、を備え、
    前記第2タブ線は、前記受光面バス電極に接続されること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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