JPWO2019146254A1 - 音響処理装置、音響処理方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得する取得部と、取得部により取得された動作位置情報に応じて、座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う音像定位処理部を有する音響処理装置である。図3
Description
本開示は、音響処理装置、音響処理方法及びプログラムに関する。
音声を再生(放音)するスピーカユニットを有する椅子が知られている。例えば、下記特許文献1には、そのようなスピーカユニットから再生される音声の音像を所定の位置に定位させることが可能な音響処理装置が記載されている。
この分野では、音像定位の劣化により音声を聴取するユーザに対して違和感を与えてしまうことを防止することが望まれている。
従って、本開示は、音像定位の劣化を防止し、ユーザに対して違和感を与えてしまうことを防止する音響処理装置、音響処理方法及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
本開示は、例えば、
ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得する取得部と、
取得部により取得された動作位置情報に応じて、座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う音像定位処理部を有する
音響処理装置である。
ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得する取得部と、
取得部により取得された動作位置情報に応じて、座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う音像定位処理部を有する
音響処理装置である。
本開示は、例えば、
取得部が、ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得し、
音像定位処理部が、取得部により取得された動作位置情報に応じて、座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う
音響処理方法である。
取得部が、ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得し、
音像定位処理部が、取得部により取得された動作位置情報に応じて、座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う
音響処理方法である。
本開示は、例えば、
取得部が、ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得し、
音像定位処理部が、取得部により取得された動作位置情報に応じて、座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う
音響処理方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
取得部が、ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得し、
音像定位処理部が、取得部により取得された動作位置情報に応じて、座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う
音響処理方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
本開示は、例えば、
ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得する取得部と、
取得部により取得された動作位置情報に応じて、座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う音像定位処理部を有し、
音像定位処理部は、スピーカユニットとは異なる位置に配置される仮想スピーカに音像を定位させるフィルタ処理部と、スピーカユニットから出力されるオーディオ信号に対してトランスオーラル処理を行うトランスオーラルシステムフィルタ部とを含む
音響処理装置である。
ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得する取得部と、
取得部により取得された動作位置情報に応じて、座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う音像定位処理部を有し、
音像定位処理部は、スピーカユニットとは異なる位置に配置される仮想スピーカに音像を定位させるフィルタ処理部と、スピーカユニットから出力されるオーディオ信号に対してトランスオーラル処理を行うトランスオーラルシステムフィルタ部とを含む
音響処理装置である。
本開示の少なくとも実施形態によれば、音像定位の劣化によりユーザに対して違和感を与えてしまうことを防止することができる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれの効果であってもよい。また、例示された効果により本開示の内容が限定して解釈されるものではない。
以下、本開示の実施形態等について図面を参照しながら説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
<1.一実施形態>
<2.変形例>
以下に説明する実施形態等は本開示の好適な具体例であり、本開示の内容がこれらの実施形態等に限定されるものではない。
<1.一実施形態>
<2.変形例>
以下に説明する実施形態等は本開示の好適な具体例であり、本開示の内容がこれらの実施形態等に限定されるものではない。
<1.一実施形態>
[一実施形態の概要]
始めに、一実施形態の概要について図1を参照して説明する。図1における参照符号1は、一実施形態にかかる座席装置を示している。座席装置1は、自動車や飛行機、電車の座席や、家庭において用いられる椅子、映画館やアミューズメント施設における座席等、何でも良い。座席装置1は、例えば、ユーザUが腰をおろす部分である腰掛部11と、ユーザUが背中をもたれかける部分である背もたれ部12と、ユーザUの頭部を支持する部分であるヘッドレスト部13とを有している。
[一実施形態の概要]
始めに、一実施形態の概要について図1を参照して説明する。図1における参照符号1は、一実施形態にかかる座席装置を示している。座席装置1は、自動車や飛行機、電車の座席や、家庭において用いられる椅子、映画館やアミューズメント施設における座席等、何でも良い。座席装置1は、例えば、ユーザUが腰をおろす部分である腰掛部11と、ユーザUが背中をもたれかける部分である背もたれ部12と、ユーザUの頭部を支持する部分であるヘッドレスト部13とを有している。
座席装置1は、ユーザUの動きに追従して動作する。例えば、ユーザUは、不図示のロック機構を解除しつつ、背もたれ部12に背中をつけた状態で体重を後ろにかけると、背もたれ部12が後方に倒れる。このように、座席装置1は、背もたれ部12の角度が変更できるように、即ち、リクライニング可能に構成されている。
背もたれ部12の頂部(背もたれ部12の最も上方に位置する箇所)における両端に、実際のスピーカユニットであるスピーカユニットSL、SRがそれぞれ設けられている。スピーカユニットSL、SRは、音声の放射方向がユーザUの耳部の方向を向くように設けられている。
スピーカユニットSL、SRからは、2チャンネルのオーディオ信号に対応する音声が再生される。具体的には、スピーカユニットSLからは、L(Left)チャンネルのオーディオ信号に対応する音声が再生される。スピーカユニットSRからは、R(Right)チャンネルのオーディオ信号に対応する音声が再生される。なお、スピーカユニットSL及びスピーカユニットSRから再生されるオーディオ信号に対応する音声は、人の声、音楽、自然音等、何でも良い。
本実施形態では、後述する音響処理装置による処理を行うことにより、スピーカユニットSL、SRから再生される音声を、図1において点線で示す仮想スピーカユニットVSL、仮想スピーカユニットVSRの位置から再生されたように聞こえるようにする。換言すれば、スピーカユニットSL、SRから再生される音声の音像を、仮想スピーカユニットVSL、VSRから再生されたもののようにユーザUが感じるように定位させる。
[一実施形態において考慮すべき問題]
次に、本実施形態にかかる座席装置1のように、リクライニング可能な座席装置の場合に考慮すべき問題について説明する。
次に、本実施形態にかかる座席装置1のように、リクライニング可能な座席装置の場合に考慮すべき問題について説明する。
背もたれ部12のリクライニングの角度に応じて、ユーザUの耳部E1とスピーカユニットとの相対的な位置関係が変化する。この点について図2A〜図2Dを参照して説明する。なお、図2A〜図2Dでは、スピーカユニットSLの位置を模式的に示している。
例えば、図2Aに示すように、ユーザUが、背中を背もたれ部12に、後頭部をヘッドレスト部13にそれぞれ接触させた場合を想定する。図2Aに示す状態は、背もたれ部12が最も立っている状態(腰掛部11及び背もたれ部12が成す角度が略90°)である。以下の説明では、この状態における背もたれ部12の位置を基準位置と適宜、称する。
図2B、図2C、図2Dは、背もたれ部12を基準位置から徐々に後方に倒した状態をそれぞれ示している。具体的には、図2Bに示す状態は、背もたれ部12を基準位置から30ー程度倒した状態を示し、図2Cに示す状態は、背もたれ部12を基準位置から60ー程度倒した状態を示し、図2Dに示す状態は、背もたれ部12を基準位置から90ー程度倒した状態を示している。
図2A〜図2Dに示すように、背もたれ部12の角度に応じて、ユーザUの耳部E1とスピーカユニットとの相対的な位置関係が変化する。例えば、耳部E1に対するスピーカユニットSLの音声の放射面の位置や距離が変化する。図2では、スピーカユニットSLのみが図示されているが、スピーカユニットSRについても同様のことが言える。
ユーザUの耳部E1とスピーカユニットとの相対的な位置関係の変化は、種々の要因により生じる。例えば、ユーザUの腰の支点若しくは当該支点から垂直方向に延びる仮想的な軸と背もたれ部12の角度が異なる点や、背もたれ部12が後方に倒れる際に生じ得る腰掛部11におけるユーザUの臀部の滑り等に起因して、上述した位置関係の変化が生じる。
例えば、図2Aに示す背もたれ部12が基準位置の状態で、所定の位置に音像が定位するように、オーディオ信号に対する処理が施される。しかしながら、上述したユーザUの耳部E1とスピーカユニットとの相対的な位置関係の変化により、意図した位置への音像の定位がなされずに音像定位の劣化が生じ、ユーザUに対して違和感を与える虞がある。以上の点を考慮しつつ、本開示の一実施形態について更に詳細に説明する。
[音響再生システムの構成例]
図3は、一実施形態にかかる音響再生システム(音響再生システム100)の概略的な構成例を示すブロック図である。音響再生システム100は、例えば、音源ソース20と、音響処理装置30と、アンプ40とを有している。
図3は、一実施形態にかかる音響再生システム(音響再生システム100)の概略的な構成例を示すブロック図である。音響再生システム100は、例えば、音源ソース20と、音響処理装置30と、アンプ40とを有している。
音源ソース20は、オーディオ信号を供給するソースである。音源ソース20は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc)(登録商標)、半導体メモリ等の記録媒体である。音源ソース20は、放送やインターネット等のネットワークを介して供給されるオーディオ信号でも良いし、スマートフォンや携帯型のオーディオプレーヤ等の外部機器に記憶されているオーディオ信号であっても良い。音源ソース20から音響処理装置30に対して、例えば2チャンネルのオーディオ信号が供給される。
音響処理装置30は、例えば、取得部の一例であるリクライニング情報取得部31と、DSP(Digital Signal Processor)32とを有している。リクライニング情報取得部31は、座席装置1の動作位置情報の一例である、背もたれ部12の角度を示すリクライニング情報を取得する。図3では、リクライニング情報が有線により座席装置1からリクライニング情報取得部31に供給されるように示されているが、無線通信(例えば、無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、赤外線等)を介して供給されるようにしても良い。勿論、リクライニング情報取得部31が背もたれ部12の物理的な位置からリクライニング角度を直接、取得するようにしても良い。
DSP32は、音源ソース20から供給されるオーディオ信号に対して種々のデジタル信号処理を施す。DSP32は、A/D(Analog to Digital)変換機能、D/A変換機能、オーディオ信号の音圧レベルを一律に調整(変更)する機能(ボリューム調整機能)や、オーディオ信号の周波数特性を補正する機能や、音圧レベルがリミット値以上の場合に当該音圧レベルをリミット値の範囲内に圧縮(抑圧)する機能等を有している。本実施形態にかかるDSP32は、制御部32Aと、メモリ部32Bと、所定の位置に音像が定位するようにオーディオ信号に対する処理等(詳細は後述)を行う音像定位処理部32Cとを有している。DSP32は、デジタル信号処理を施したオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変換し、当該アナログオーディオ信号をアンプ40に対して供給する。
アンプ40は、音響処理装置30から供給されたアナログオーディオ信号を所定の増幅率でもって増幅する。増幅された2チャンネルのオーディオ信号がスピーカユニットSL、SRのそれぞれに供給され、オーディオ信号に対応する音声が再生される。
[音像定位処理部の構成例]
図4は、音像定位処理部32Cの構成例等を示すブロック図である。上述したように、音響処理装置30に対しては、2チャンネルのオーディオ信号が供給される。このため、音像定位処理部32Cは、図4に示すように、左チャンネルのオーディオ信号の供給を受け付ける左チャンネル入力端子Linと、右チャンネルのオーディオ信号の供給を受け付ける右チャンネル入力端子Rinとを有している。
図4は、音像定位処理部32Cの構成例等を示すブロック図である。上述したように、音響処理装置30に対しては、2チャンネルのオーディオ信号が供給される。このため、音像定位処理部32Cは、図4に示すように、左チャンネルのオーディオ信号の供給を受け付ける左チャンネル入力端子Linと、右チャンネルのオーディオ信号の供給を受け付ける右チャンネル入力端子Rinとを有している。
そして、図4に示すように、本実施形態にかかる音像定位処理部32Cは、例えば、音像定位処理フィルタ部50と、トランスオーラルシステムフィルタ部60とを有している。音像定位処理部32Cは、音像定位処理フィルタ部50による処理とトランスオーラルシステムフィルタ部60による処理とを含む音像定位処理を行う。
以下、音像定位処理部32Cの各部について詳細に説明する。まず、音像定位処理フィルタ部50を説明するに当たり、音像定位処理の原理について説明する。図5は、音像定位処理の原理を説明するための図である。
図5に示すように、所定の再生音場において、ダミーヘッドDHの位置をユーザの位置とし、このダミーヘッドDHの位置のユーザに対して、音像を定位させようとする左右の仮想スピーカ位置(スピーカがあるとものと想定する位置)に実際に左実スピーカSPL、右実スピーカユニットSPRを設置する。
そして、左実スピーカSPL、右実スピーカSPRから再生される音声をダミーヘッドDHの両耳部分において収音し、左実スピーカSPL、右実スピーカSPRから再生された音声が、ダミーヘッドDHの両耳部分に到達したときには、どのように変化するか示す伝達関数(又は頭部伝達関数とも称される)(HRTF)を予め測定しておく。
図5に示すように、本実施形態においては、左実スピーカSPLからダミーヘッドDHの左耳までの音声の伝達関数はM11であり、左実スピーカSPLからダミーヘッドDHの右耳までの音声の伝達関数はM12であるとする。同様に、右実スピーカSPRからダミーヘッドDHの左耳までの音声の伝達関数はM21であり、右実スピーカSPRからダミーヘッドDHの右耳までの音声の伝達関数はM22であるとする。
この場合、ユーザの耳の近傍に位置することになるヘッドレスト部13のスピーカユニットSL、SRから再生する音声のオーディオ信号について、図5を用いて上述したように予め測定した伝達関数を用いて処理し、その処理後のオーディオ信号による音声を再生するようにする。
これにより、ヘッドレスト部13のスピーカユニットSL、SRから再生される音声が、あたかも仮想スピーカ位置(図1、図4において、仮想スピーカユニットVSL、VSRの位置)から音声が再生されているようにユーザが感じるように、スピーカユニットSL、SRから再生される音声の音像を定位させることができる。
なお、ここでは伝達関数(HRTF)の測定に際し、ダミーヘッドDHを用いるようにしたがこれに限るものではない。伝達関数を測定する再生音場に実際に人間を座らせ、その耳近傍にマイクを置いて音声の伝達関数を測定するようにしても良い。音像の定位位置は、左右の2箇所に限らず例えば5箇所(5チャンネルにかかる音響再生システムに対応する位置(具体的には、センター、フロントレフト、フロントライト、リアレフト、リアライト))でも良く、その場合には、各位置に置いた実スピーカからダミーヘッドDHの両耳までの伝達関数がそれぞれ求められる。天井(ダミーヘッドDHの上方)に音像が定位する位置が設定されても良い。
このように、所定の位置に音像を定位させるために、予め測定した音声の伝達関数による処理を行なう部分が、図4に示した音像定位処理フィルタ部50である。本実施形態の音像定位処理フィルタ部50は、左右2チャンネルのオーディオ信号を処理することができるものであり、図4に示すように、4つのフィルタ51、52、53、54と、2つの加算部55、56とからなるものである。
フィルタ51は、左チャンネル入力端子Linを通じて供給を受けた左チャンネルのオーディオ信号を伝達関数M11で処理するものであり、処理後のオーディオ信号を左チャンネル用の加算部55に供給する。また、フィルタ52は、左チャンネル入力端子Linを通じて供給を受けた左チャンネルのオーディオ信号を伝達関数M12で処理するものであり、処理後のオーディオ信号を右チャンネル用の加算部56に供給する。
また、フィルタ53は、右チャンネル入力端子Rinを通じて供給を受けた右チャンネルのオーディオ信号を伝達関数M21で処理するものであり、処理後のオーディオ信号を左チャンネル用の加算部55に供給する。また、フィルタ54は、右チャンネル入力端子Rinを通じて供給を受けた右チャンネルのオーディオ信号を伝達関数M22で処理するものであり、処理後のオーディオ信号を右チャンネル用の加算部56に供給する。
これにより、左チャンネル用の加算部55から出力されるオーディオ信号による音声と、右チャンネル用の加算部56から出力されるオーディオ信号による音声とは、仮想スピーカユニットVSL、VSRから再生されるように、その音像が定位するようになされる。
しかし、ヘッドレスト部13に設けられたスピーカユニットSL、SRから再生される音声は、音像定位処理フィルタ部50による音像定位処理が施されていても、図4に示すように、実際の再生音場における伝達関数G11、G12、G21、G22の影響を受けて、再生音の音像を、目的とする仮想スピーカユニット位置に正確に定位させることができない場合がある。
そこで、本実施形態においては、トランスオーラルシステムフィルタ部60を用いた処理を、音像定位処理フィルタ部50から出力されるオーディオ信号に対して行なうことにより、スピーカユニットSL、SRから再生される音声を、仮想スピーカユニットVSL、VSRから再生されたように正確に定位させる。
トランスオーラルシステムフィルタ部60は、トランスオーラルシステムが適用されて形成された音声フィルタ(例えば、FIR(Finite Impulse Response)フィルタ)である。トランスオーラルシステムは、ヘッドホンを用いて音声を厳密に再生するようにする方式であるバイノーラルシステム方式と同様の効果を、スピーカユニットを用いた場合にも実現しようとする技術である。
トランスオーラルシステムについて、図4の場合を例にして説明すると、スピーカユニットSL、SRから再生される音声について、それぞれのスピーカユニットから再生される音声のユーザの左右それぞれの耳部までの伝達関数G11、G12、G21、G22の影響をキャンセルすることにより、スピーカユニットSL、SRから再生される音声を厳密に再生させるようにするものである。
従って、図4に示すトランスオーラルシステムフィルタ部60は、スピーカユニットSL、SRから再生されることになる音声について、再生音場における伝達関数の影響をキャンセルすることにより、スピーカユニットSL、SRから再生される音声の音像を仮想スピーカユニット位置に応じた位置に正確に定位させる。
具体的にトランスオーラルシステムフィルタ部60は、スピーカユニットSL、SRからユーザUの左右の耳までの伝達関数の影響をキャンセルするために、スピーカユニットSRからユーザUの左右の耳までの伝達関数の逆関数に応じてオーディオ信号を処理するフィルタ61、62、63、64と、加算部65、66とを備えたものである。なお、本実施形態において、フィルタ61、62、63、64においては、逆フィルタ特性をも考慮した処理を行ないより自然な再生音声を再生できるようにしている。
[音響処理装置の動作例]
ところで、上述したように、背もたれ部12のリクライニング角度の変化に応じて、ユーザUの耳部E1とスピーカユニットとの相対的な位置関係が変化する。このため、スピーカユニットSL、SRから再生された音声のユーザUの耳部E1までの伝達関数が異なることになる。
ところで、上述したように、背もたれ部12のリクライニング角度の変化に応じて、ユーザUの耳部E1とスピーカユニットとの相対的な位置関係が変化する。このため、スピーカユニットSL、SRから再生された音声のユーザUの耳部E1までの伝達関数が異なることになる。
そこで、メモリ部32Bに、伝達関数の影響をキャンセルするためにトランスオーラルシステムフィルタ部60の各フィルタ61、62、63、64のそれぞれにおいて用いる係数データを予め記憶させておく。係数データは、リクライニングの角度毎に記憶される。
そして、音声の再生時に、制御部32Aが、リクライニング情報取得部31により取得されたリクライニング情報に対応するフィルタ毎の係数データをメモリ部32Bから読み出す。制御部32Aは、メモリ部32Bから読み出した係数データをトランスオーラルシステムフィルタ部60の各フィルタに設定する。これにより、音像定位処理フィルタ部50から出力されるオーディオ信号に対して、座席装置1のリクライニング角度に応じた適切な処理(トランスオーラル処理)をトランスオーラルシステムフィルタ部60において行なうことができる。かかる処理を行うことにより、意図した位置に音像を定位させる。このため、音像の定位位置のずれ等に起因してユーザUに対して違和感を与えてしまうことを防止することができる。
音像定位処理フィルタ部50の左チャンネル用の加算部55から出力されるオーディオ信号は、トランスオーラルシステムフィルタ部60の左チャンネル用のフィルタ61と、右チャンネル用のフィルタ62とに供給される。また、音像定位処理フィルタ部50の右チャンネル用の加算部56から出力されるオーディオ信号は、トランスオーラルシステムフィルタ部60の左チャンネル用のフィルタ63と、右チャンネル用のフィルタ64とに供給される。
各フィルタ61、62、63、64のそれぞれは、制御部32Aにより設定されたフィルタ係数を用いて所定の処理を行う。具体的には、トランスオーラルシステムフィルタ部60の各フィルタは、制御部32Aによりセットされた係数データに基づいて、図4に示したところの伝達関数G11、G12、G21、G22の逆関数を形成し、これによりオーディオ信号を処理することによって、再生音場における伝達関数G11、G12、G21、G22の影響をキャンセルするようにしている。
そして、フィルタ61からの出力は、左チャンネル用の加算部65に供給され、フィルタ62からの出力は、右チャンネル用の加算部66に供給される。同様に、フィルタ63からの出力は、左チャンネル用の加算部65に供給され、フィルタ64からの出力は、右チャンネル用の加算部66に供給される。
そして、各加算部65、66は、これらに供給されたオーディオ信号を加算する。加算部65から出力されたオーディオ信号は、アンプ40(図4では不図示)により増幅された後、スピーカユニットSLに供給される。スピーカユニットSLからオーディオ信号に対応する音声が再生される。また、加算部66から出力されたオーディオ信号は、アンプ40(図4では不図示)により増幅された後、スピーカユニットSRに供給される。スピーカユニットSRからオーディオ信号に対応する音声が再生される。
上述した処理を行うことにより、スピーカユニットSL、SRから再生される音声は、再生音場における現在のユーザの頭部(より具体的には耳部)の位置に応じた伝達関数の影響がキャンセルされ、その音像が正確に仮想スピーカユニットVSL、VSRから再生された音声のように定位させることができる。
[音像の定位位置の例]
次に、音像が定位する位置の例について説明する。図6A〜図6Dに示すように、ユーザUの動きに追従して座席装置1がリクライニングし、リクライニング角度が変化した場合でも、例えば、音像定位位置が略同一となるようにトランスオーラル処理が行われる。なお、図6及び後述する図7では理解を容易とするために、音像を定位させようとする位置を1個の音像(点線の丸印)で模式的に示しているが、例えば2チャンネルの音声再生システムの場合は、音像を定位させようとする位置は2箇所となる。
次に、音像が定位する位置の例について説明する。図6A〜図6Dに示すように、ユーザUの動きに追従して座席装置1がリクライニングし、リクライニング角度が変化した場合でも、例えば、音像定位位置が略同一となるようにトランスオーラル処理が行われる。なお、図6及び後述する図7では理解を容易とするために、音像を定位させようとする位置を1個の音像(点線の丸印)で模式的に示しているが、例えば2チャンネルの音声再生システムの場合は、音像を定位させようとする位置は2箇所となる。
音像VSの位置は、例えば、基準位置にある座席装置1にユーザUが着座した場合におけるユーザUの正面方向に設定される。かかる動作は、リクライニング角度が変化した場合でもフィルタ51、52、53、54に対して設定される係数データを変化させることで実現することができる。なお、略同一とは、ユーザUが音像の位置の変化を認識できない程度にユーザUに対する音像の位置の変化を許容する意味である。
なお、リクライニング角度の変化に応じて、ユーザUの耳部E1とスピーカユニットSL、SRとの相対的な位置は変化するので、リクライニング角度を示すリクライニング情報に応じた係数データをフィルタ61等に対して設定する処理は、上述した処理と同様に行われる。
音像VSの位置を略変化させない態様は、例えば、基準位置にある座席装置1にユーザUが着座した場合におけるユーザUの正面方向において、映像と同期して音声が再生されている場合に好適である。即ち、音像VSの位置が変化してしまうと、映像の再生位置とは離れた位置に音像が定位し、当該位置から音声が聞こえるようになってしまうことで、映像と音声とが分離してユーザUに対して違和感を与えてしまうが、音像VSの絶対的な位置を略変化させないことでかかる問題を回避することができる。
また、図7A〜図7Dに示すように、リクライニング角度が変化した場合でも、ユーザUに対する音像の相対的な位置が略同一となるようにトランスオーラル処理が行われるようにしても良い。例えば、リクライニング角度が変化してユーザUが横たわる場合でも、音像がユーザUの略前方に定位するようにする。
図7A〜図7Dでは、リクライニング角度毎に音像を定位させる位置がVS1、VS2、VS3、VS4によりそれぞれ示されている。そして、音像を定位させようとするそれぞれの位置(VS1〜VS4)に、実スピーカを配置し、実スピーカから再生された音が、ダミーヘッドDHの両耳部分に到達したときには、どのように変化するか示す伝達関数(HRTF)を予め測定しておく。そして、スピーカユニットSL、SRから再生するオーディオ信号に対して、予め測定したリクライニング角度に対応する伝達関数を用いて処理し、その処理後のオーディオ信号による音声を再生するようにする。かかる動作は、例えば、音声の再生のみの(映像がない)場合に好適である。ユーザUがリラックスして体を傾けた場合でも、常にユーザUの正面方向に音像を定位させることができる。勿論、リクライニング角度毎に実スピーカを配置して測定する必要はなく、予め用意された基準位置にある座席位置1にユーザUが着座した場合における伝達関数(HRTF)を用いても良い。
なお、リクライニング角度の変化に応じて、ユーザUの耳部E1とスピーカユニットSL、SRとの相対的な位置は変化するので、リクライニング角度を示すリクライニング情報に応じた係数データをフィルタ61等に対して設定する処理は、リクライニング角度が変化した場合でもフィルタ61、62、63、64に対して設定される係数データを変化させることで実現することができる。
勿論、音像を定位させる位置は、これらのパターンに限定されることはなく、音響処理装置30が適用されるアプリケーションに応じて適宜、設定することができる。
<2.変形例>
以上、本開示の一実施形態について具体的に説明したが、本開示の内容は上述した一実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
以上、本開示の一実施形態について具体的に説明したが、本開示の内容は上述した一実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
上述した一実施形態において、リクライニング角度に応じてフィルタ61、62、63、64に対して設定される係数データが、ユーザUの特徴(身体的な特徴)に応じたデータであっても良い。例えば、ユーザUの顔の大きさ、首の大きさ、座高等によっても耳部E1の位置は異なるものとなる。従って、制御部32Aは、リクライニング角度に応じた係数データをフィルタ61等に設定する際に、リクライニング角度に応じた係数データの中で更にユーザUの特徴に対応する係数データを読み出し、当該読み出した係数データをフィルタ61等に設定する補正処理を行うようにしても良い。この場合には、メモリ部32Bに、リクライニング角度及びユーザUの特徴に応じた係数データが記憶される。
かかるユーザUの特徴を取得する特徴取得部を音響処理装置30が有する構成としても良い。特徴取得部としては、撮像装置やセンサ装置を挙げることができる。例えば撮像装置を使用して、ユーザUの顔の大きさや首の長さ等を取得しても良い。また、背もたれ部12やヘッドレスト部13に圧力センサを設けるようにしても良い。当該圧力センサを用いて後頭部が接触する箇所を検出しその検出箇所から耳部E1の位置を推定し、推定した耳部E1の位置に対応する係数データをフィルタ61等に設定するようにしても良い。また、ユーザUが利用しているアプリケーション(例えば、健康管理のために自身の身長や体重を設定しているアプリケーション)に登録した自身の特徴を利用するようにしても良い。
一実施形態に係る座席装置1は、腰掛部11と、背もたれ部12と、ヘッドレスト部13を有する構成としたが、これに限定されるものではない。座席装置1は、これらの各部を明確に区別可能な構成である必要はなく、例えば、腰掛部と背もたれ部とヘッドレスト部とが、一体的(連続的)に構成されたものであっても良い。
なお、座席装置1の構造によっては、例えば腰掛部11が前後方向に動く場合もある。腰掛部11の動きに応じて生じるユーザUの姿勢変化により、ユーザUの耳部E1とスピーカユニットSL、SRとの相対的な位置が変化する場合もある。従って、座席装置1の動作位置情報は、腰掛部11の位置情報でも良く、腰掛部11の位置情報に応じて一実施形態で説明したように、フィルタを切り替える(フィルタに設定する係数を変化させる)ようにしても良い。また、腰掛部11の前後方向の動きに連動して背もたれ部12の角度が変化する座席装置1の構造もあり得る。このような座席装置1の構造の場合、リクライニング情報取得部31は、腰掛部11の位置情報を取得し、当該位置情報に基づいて背もたれ部12の角度を示すリクライニング情報を推定するようにしても良い。
上述した一実施形態において、フィルタ61等に設定される係数データは、複数のリクライニング角度に対応する複数の耳部E1の位置毎に測定されても良いし、1ポイント(あるリクライニング角度に対応する耳部E1)での測定により得られる係数データから、他のポイントでの係数データを予測するようにしても良い。例えば、他のユーザに関する係数データが格納されるデータベースにアクセスし、当該データベースに格納された他のユーザに関する係数データを参照して予測することができる。また、あるリクライニング角度に対応する耳部E1の位置の傾向をモデリング化した予測関数を生成し、当該予測関数を使用して他のポイントおける係数データを求めるようにしても良い。
上述した一実施形態において、全てのリクライニング角度に対応する係数データがメモリ部32Bに記憶されている必要は無い。座席装置1に設定可能なリクライニング角度に対応する係数データのみをメモリ部32Bに記憶するようにしても良い。また、複数の代表的なリクライニング角度に対応する係数データのみをメモリ部32Bに記憶するようにし、他のリクライニング角度に対応する係数データは、メモリ部32Bに記憶された係数データを補間等して得るようにしても良い。
スピーカユニットSL、SRは、背もたれ部12の頂部ではなく、背もたれ部12の内部に設けられ、ユーザUの背中が接触する面の所定位置から音声が再生されるように設けられていても良い。また、スピーカユニットSL、SRは、背もたれ部12ではなく、ヘッドレスト部13(例えば、ヘッドレスト部13の側面)に設けられていても良い。また、スピーカユニットSL、SRは、座席装置1に対して着脱自在とされても良い。例えば、ユーザUが普段、屋内等で使用しているスピーカユニットを自動車内の座席装置に取り付けられる構成であっても良い。
各フィルタに設定される係数データは、メモリ部32Bではなく、インターネット等の所定のネットワークを介して接続可能なサーバ装置等に記憶されていても良い。そして、音響処理装置30が、当該サーバ装置等と通信を行うことにより係数データを取得できる構成であっても良い。メモリ部32Bは、音響処理装置30に対して着脱自在とされるメモリ装置(例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ)であっても良い。
上述の実施形態において挙げた構成、方法、工程、形状、材料及び数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料及び数値などを用いてもよい。上述した実施形態および変形例は、適宜組み合わせることができる。また、本開示は、方法、プログラム、当該プログラムを記憶した媒体であっても良い。また、上述した一実施形態において説明した処理の一部がクラウド上の機器で実行されても良い。
本開示は、以下の構成も採ることができる。
(1)
ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う音像定位処理部を有する
音響処理装置。
(2)
前記音像定位処理部は、前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記スピーカユニットから出力されるオーディオ信号に対してトランスオーラル処理を行う
(1)に記載の音響処置装置。
(3)
前記音像定位処理部は、前記動作位置情報が変化した場合でも、音像定位位置が略同一となるようにトランスオーラル処理を行う
(1)又は(2)に記載の音響処理装置。
(4)
前記音像定位処理部は、前記動作位置情報が変化した場合でも、前記ユーザに対する音像の相対的な位置が略同一となるようにトランスオーラル処理を行う
(1)又は(2)に記載の音響処理装置。
(5)
前記座席装置の動作位置情報は、前記座席装置が有する背もたれ部の角度を示すリクライニング情報である
(1)乃至(4)の何れかに記載の音響処置装置。
(6)
前記音像定位処理部は、前記ユーザの特徴に応じた補正処理を行う
(1)乃至(5)の何れかに記載の音響処理装置。
(7)
前記ユーザの特徴を取得する特徴取得部を有する
(6)に記載の音響処理装置。
(8)
前記スピーカユニットを有し、
前記スピーカユニットは、前記座席装置が有する背もたれ部の頂部に設けられている
(1)乃至(7)の何れかに記載の音響処置装置。
(9)
前記音像定位処理部は、フィルタにより構成されている
(1)乃至(8)の何れかに記載の音響処理装置。
(10)
取得部が、ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得し、
音像定位処理部が、前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う
音響処理方法。
(11)
取得部が、ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得し、
音像定位処理部が、前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う
音響処理方法をコンピュータに実行させるプログラム。
(12)
ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う音像定位処理部を有し、
前記音像定位処理部は、前記スピーカユニットとは異なる位置に配置される仮想スピーカに音像を定位させるフィルタ処理部と、前記スピーカユニットから出力されるオーディオ信号に対してトランスオーラル処理を行うトランスオーラルシステムフィルタ部とを含む
音響処理装置。
(1)
ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う音像定位処理部を有する
音響処理装置。
(2)
前記音像定位処理部は、前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記スピーカユニットから出力されるオーディオ信号に対してトランスオーラル処理を行う
(1)に記載の音響処置装置。
(3)
前記音像定位処理部は、前記動作位置情報が変化した場合でも、音像定位位置が略同一となるようにトランスオーラル処理を行う
(1)又は(2)に記載の音響処理装置。
(4)
前記音像定位処理部は、前記動作位置情報が変化した場合でも、前記ユーザに対する音像の相対的な位置が略同一となるようにトランスオーラル処理を行う
(1)又は(2)に記載の音響処理装置。
(5)
前記座席装置の動作位置情報は、前記座席装置が有する背もたれ部の角度を示すリクライニング情報である
(1)乃至(4)の何れかに記載の音響処置装置。
(6)
前記音像定位処理部は、前記ユーザの特徴に応じた補正処理を行う
(1)乃至(5)の何れかに記載の音響処理装置。
(7)
前記ユーザの特徴を取得する特徴取得部を有する
(6)に記載の音響処理装置。
(8)
前記スピーカユニットを有し、
前記スピーカユニットは、前記座席装置が有する背もたれ部の頂部に設けられている
(1)乃至(7)の何れかに記載の音響処置装置。
(9)
前記音像定位処理部は、フィルタにより構成されている
(1)乃至(8)の何れかに記載の音響処理装置。
(10)
取得部が、ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得し、
音像定位処理部が、前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う
音響処理方法。
(11)
取得部が、ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得し、
音像定位処理部が、前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う
音響処理方法をコンピュータに実行させるプログラム。
(12)
ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う音像定位処理部を有し、
前記音像定位処理部は、前記スピーカユニットとは異なる位置に配置される仮想スピーカに音像を定位させるフィルタ処理部と、前記スピーカユニットから出力されるオーディオ信号に対してトランスオーラル処理を行うトランスオーラルシステムフィルタ部とを含む
音響処理装置。
1・・・座席装置、12・・・背もたれ部、31・・・リクライニング情報取得部、32C・・・音像定位処理部、SL,SR・・・スピーカユニット、E1・・・耳部、61〜64・・・フィルタ
Claims (12)
- ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う音像定位処理部を有する
音響処理装置。 - 前記音像定位処理部は、前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記スピーカユニットから出力されるオーディオ信号に対してトランスオーラル処理を行う
請求項1に記載の音響処置装置。 - 前記音像定位処理部は、前記動作位置情報が変化した場合でも、音像定位位置が略同一となるようにトランスオーラル処理を行う
請求項1に記載の音響処理装置。 - 前記音像定位処理部は、前記動作位置情報が変化した場合でも、前記ユーザに対する音像の相対的な位置が略同一となるようにトランスオーラル処理を行う
請求項1に記載の音響処理装置。 - 前記座席装置の動作位置情報は、前記座席装置が有する背もたれ部の角度を示すリクライニング情報である
請求項1に記載の音響処置装置。 - 前記音像定位処理部は、前記ユーザの特徴に応じた補正処理を行う
請求項1に記載の音響処理装置。 - 前記ユーザの特徴を取得する特徴取得部を有する
請求項6に記載の音響処理装置。 - 前記スピーカユニットを有し、
前記スピーカユニットは、前記座席装置が有する背もたれ部の頂部に設けられている
請求項1に記載の音響処置装置。 - 前記音像定位処理部は、フィルタにより構成されている
請求項1に記載の音響処理装置。 - 取得部が、ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得し、
音像定位処理部が、前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う
音響処理方法。 - 取得部が、ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得し、
音像定位処理部が、前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う
音響処理方法をコンピュータに実行させるプログラム。 - ユーザの動きに追従して動作する座席装置の動作位置情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された動作位置情報に応じて、前記座席装置に取り付けられるスピーカユニットから再生されるオーディオ信号に対して音像定位処理を行う音像定位処理部を有し、
前記音像定位処理部は、前記スピーカユニットとは異なる位置に配置される仮想スピーカに音像を定位させるフィルタ処理部と、前記スピーカユニットから出力されるオーディオ信号に対してトランスオーラル処理を行うトランスオーラルシステムフィルタ部とを含む
音響処理装置。
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