JP2006050072A - 音場制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理コストを低減させた音場制御装置を提供する。
【解決手段】音場を形成する制御音を出力する音声出力手段4と、この音声出力手段4により出力され、所定の制御点において所定の観察音が形成されるように設計された制御音を所定の環境ごとに予め記憶する記憶手段1と、制御点を含む音場の環境を検出する環境検出手段2と、所定の観測音の出力を要求する音出力要求を取得した場合、音出力要求により出力が要求された観測音に対応する制御音であって、検出された環境に対応する制御音を記憶手段1に記憶された制御音の中から選択し、選択した制御音を音声出力手段4に出力させる出力制御手段3とを有し、予め設定された1又は2以上の受聴点及び/又は消音点を制御点として含む所定の音場を所定の環境の下に形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、予め設定された制御点を含む所定の音場を所定の環境の下に形成する音場制御装置に関し、特に音場制御の処理コストを低減させた音場制御装置に関する。
所定の制御点とスピーカとの間の空間伝達特性に基づくフィルタ(演算式)を用いて、所定の制御点における音圧を制御する音声入出力装置がある。この装置は、スピーカ位置、発話者の座席位置、頭部位置、温度・湿度およびマイク位置等から特定される空間伝達特性に基づいて、制御点における音圧を制御するためのフィルタ(演算式)を生成し、制御点における音圧の制御処理を行う。この装置によれば、出力のために供給された音声信号および空間伝達特性に応じて、所定の制御点における音圧を制御することができる(特許文献1参照)。
しかしながら、音声出力を実行する度にフィルタを生成し、音声出力信号の生成処理を行うため、音場制御にかかるハードウェアコスト、計算コスト、時間コスト等の処理コストが莫大となるという問題があった。また、すべての空間伝達特性に応じたフィルタ又は各フィルタを導く処理過程を予めメモリに記憶させておくコストも莫大であるという問題があった。
特開2003−174699号公報
本発明は、以上の課題を鑑みてなされたのものであり、音場制御のコストを低減させた音場制御装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、所定の制御点において所定の観察音が形成されるように設計された制御音を前記環境ごとに予め記憶し、出力が要求された観測音に対応する制御音であって、検出された環境に対応する制御音を、予め記憶された制御音の中から選択し、当該選択した制御音を音声出力手段に出力させて、所定の音場を所定の環境の下に形成する音場制御装置を提供することができる。
これにより、音場制御のコストを低減させた音場制御装置を提供することができる。
<第1実施形態>
以下、図面に基づいて、本発明に係る第1実施形態の音場制御装置100を説明する。音場制御装置100は、予め設定された1又は2以上の受聴点及び/又は消音点を制御点として含む所定の音場を所定の環境の下に形成する。本実施形態の音場制御装置100はユーザが搭乗する車両に搭載され、予め車室内に設定された1又は2以上の制御点を含む音場を所定の環境の下にある車室内に形成する。図1に車両500の車室内に形成した音場の一例を示した。図1に示すように、車両500には、フロントシートの運転席に着席する運転席乗員D1(受聴者1)と、フロントシートの助手席に着席する助手席乗員D2(受聴者2)とが搭乗することが想定されている。本例では、運転席乗員D1の両耳近傍の受聴点L1及び受聴点L2を制御点として定義し、助手席乗員D2の両耳近傍の消音点K1及び消音点K2並びにSR system(Speech Recognition system音声認識システム)及び音声入力用マイク(音声認識装置用のマイク、ハンドフリー電話(phone)用のマイク等)の近傍の消音点K3を制御点として定義する。また、所定の音場を形成する制御音を出力させる8つのスピーカ(S1〜S8)を、車室内の壁面等に設けた。
図2は、音場制御装置100のハードウェア構成を示した。図2に示すように、音場制御装置100は、記憶装置10と、センサ20と、演算装置30と、音声出力装置40と、環境制御装置50と、情報処理ユニット60とを有している。記憶装置10は所定の音場を形成する制御音、すなわち、音場に設定された制御点において所定の観察音が形成されるように設計された制御音を、環境ごとに予め記憶する。記憶装置10は本発明の記憶手段として機能する。センサ20は音場の環境を検出し、本発明の環境検出手段として機能する。演算装置30は検出された環境に対応する制御音の出力命令を音声出力装置40に出力し、本発明の出力制御手段3として機能する。音声出力装置40はDAコンバータ41と、コントローラ42と、複数のスピーカ(S1〜Sn)と、各スピーカを駆動させるスピーカ駆動装置(43−1〜43−n)とを有し、音場を形成する制御音を出力する。音声出力装置40は、本発明の音声出力手段として機能する。環境制御装置50は、検出した環境に対応した制御音が出力されるまで、音場の環境が変動しないように環境要因の変動を制御する。環境制御装置50は本発明の環境制御手段として機能する。
図3は、本実施形態の音場制御装置100の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、音場制御装置100は、記憶手段1と、環境検出手段2と、出力制御手段3と、音声出力手段4と、環境制御手段5とを有する。具体的には、少なくとも、出力が要求された環境音に対応する制御音であって、検出された環境に対応する制御音を選択して出力させるプログラムを格納したROM等と、このROM等に格納されたプログラムを実行することで、出力制御手段3として機能するCPU等と、アクセス可能な記憶手段1として機能するRAM等とを備えている。以下、各手段について説明する。
「記憶手段1」は、音声出力装置40により出力され、所定の環境下における所定の制御点において所定の観察音が形成されるように設計された制御音を、環境に対応づけて予め記憶する。制御点は、予め設定された1又は2以上の受聴点及び/又は消音点を含む。所定の制御点において所定の観察音を形成する制御音によれば、所定の環境の下に所定の音場を形成することができる。ここで、音場が形成される「所定の環境」とは、音の伝達特性に影響を与える音場の1又は2以上の環境要因が所定範囲内にある「所定の状態」をいう。
記憶手段1に記憶される制御音について図4〜図7に基づいて説明する。
図4は、制御音の導出処理を説明するための図である。図4の入力側に示されたX及びXは所定の音場において受聴者に受聴させる設定観測音である。設定観測音は、アラーム音、ガイダンス音などの予め設定された既知音、又はラジオ等の放送受信音、インターネットを介して取得可能な電子メールや提供情報の読み上げ音声、車載のナビゲーション装置から取得されるルート案内音声、移動体通信網を介して取得される通話音声などの状況に応じて異なる未知音の両方を含む。第1の実施形態ではアラーム音、アラームスピーチ、ガイダンス音、ガイダンススピーチなどの既知音を設定観測音として定義する。
一方、出力側に示されたX^〜X^は受聴者が実際に観測する実観測音である。実観測音X^は、スピーカS〜Sにより出力された制御音群Yが、音場の伝達系G11〜G34を伝わって、受聴者により実際に聴取される音である。本例においてC1及びC2は受聴点(制御点)である。受聴点C1において、受聴者は設定された設定観測音Xと略同一の実観測音X^(X^≒X)を実際に受聴する。同様に、受聴点C2において、受聴者は設定された設定観測音Xと略同一の実観測音X^(X^≒X)を実際に受聴する。C3は消音点であり、受聴者は消音点C3において音を観測しない(X^≒0)。特に限定されないが、受聴点C1及びC2は受聴者の両耳の位置に対応する位置であることが好ましい。具体的には、図1に示した受聴者D1に対する受聴点L1及びL2に相当する位置に、C1及びC2を設定することが好ましい。また、消音点C3は、車両内に設けられたマイク近傍の位置であることが好ましい。具体的には、図1に示した消音点K3に相当する位置に、C3を設定することが好ましい。受聴点、消音点を含む制御点の位置は、音場の空間座標軸に基づいて特定することが好ましい。本例では、車両500の車室内に形成された閉空間に設定した3次元座標軸に基づいて、制御点の位置、すなわち受聴者の耳付近の位置、スピーカの位置、マイクの位置等を定義する。
図4に示すH11〜H42は、既知の設定観測音が各制御点(C1〜C3)において観測されるように制御する制御音導出フィルタである。制御音導出フィルタH11〜H42は、伝達特性がG11〜G34である空間を伝わって実際に観測される実観測音X^が、入力信号である設定観測音Xに近似するように設計される。本例では既知の設定観測音が受聴点C1及びC2において受聴者により受聴されるように制御するとともに、消音点C3において受聴者により音が聴取されないように制御する。理想では、X^=X,X^=X,X^=0となる。つまり、受聴点C1及びC2において、制御音導出フィルタH11〜H42は音の伝達特性G11〜G34を打ち消すように設計される。ちなみに、4つのスピーカにより3つの制御点に対する伝達系が12経路存在するのに対し、制御音導出フィルタHが8つしか存在しないのは、消音点C3においてY=0とするため、伝達系G31〜G34の制御音導出フィルタ(H13〜H43)が不要となるからである。
図5は制御音を送出する制御音導出フィルタを説明するための図である。図5に示すように、受聴者に受聴させたい設定受聴音を入力信号X(ω)とする。音声出力手段40の各スピーカに出力させる制御音を出力信号Y(ω)とする。入力信号X(ω)に基づいて出力信号Y(ω)を導く制御音導出フィルタをH(ω)とする。出力された制御音Y(ω)は車両室内の室内伝達系G(ω)を介して制御点C1〜C3において、観測音R、観測音L及び消音Sとして受聴者に観測される。
図5に示した音場制御装置100の音場制御システム系は、以下のように記述できる。本例の入力信号(設定観測音)X(ω)、実際に観測される実観測音X^(ω)、出力信号(制御音)Y(ω)、制御音導出フィルタH(ω)、および空間伝達特性G(ω)は、いずれも周波数表現で記述される。
出力信号(制御音)Y(ω)は、以下のように記述される。
実際に観測される実観測音X^(ω)と受聴させたい設定観測音X(ω)とを近似させるため、制御音導出フィルタと空間伝達特性G(ω)との関係は以下のようになる。
以上のことから、制御音導出フィルタH(ω)を以下のように求めることができる。
ここで、G(ω)は、一般逆行列である。なお、消音点については実観測音X^(ω)がゼロとなるようにH(ω)を設計する。
ちなみに、本例の入力信号(設定観測音)X(ω)、実際に観測される実観測音X^(ω)、出力信号(制御音)Y(ω)、制御音導出フィルタH(ω)、および空間伝達特性G(ω)は、いずれも周波数表現で記述される。
なお、制御音導出フィルタH(ω)の設計に関しては、神沼充伸他:最小ノルム解を用いた逆トランスオーラルシステムへの応用:日本音響学会講演論文集,pp495〜496(1998)、特許文献1に記載されている。制御音を導く制御音導出フィルタH(ω)は環境パターンに応じて異なるため、環境パターンごとに計測した観測音及び制御音に基づいて求めることが好ましい。
本実施形態では、受聴させたい設定観測音X(ω)を予め設定した。また、音場の環境、すなわち音場の空間、制御点の位置、受聴者の位置、音場の温度・湿度など、空間伝達特性G(ω)に影響を与える諸因子を予め設定した。さらに、本実施形態では、車室内の音場の環境を予め定義し、これに対応する空間伝達系G(ω)を予め取得し、取得した所定の環境における空間伝達系G(ω)に基づいて、制御フィルタH(ω)をそれぞれ定義した。
本実施形態では1又は2以上の環境パターンを定義することにより、空間伝達特性G(ω)を予め取得することができる。環境要因が相互に作用して形成される音場の環境パターンのバリエーションは無限であるが、本実施形態では、車室内、コンサート会場の座席、映画館、図書館、または家庭用のオーディオシステム等のような所定の空間に形成された音場について、受聴者の相対的位置、空間の温度・湿度等の環境要因を予め定義し、音場の環境パターンを有限なものとして定義した。有限な環境パターンを予め定義することにより、各環境パターンに対応する制御フィルタH(ω)を有限なものとすることができる。また、本実施形態では、出力させる設定観測音を予め定義したため、設定観測音X(ω)に対応する制御音Y(ω)を有限な制御フィルタH(ω)を用いて、予め求めることができる。本実施形態では、音場の環境を予め定義し、その音場に含まれる制御点において所定の観察音Xを形成する制御音Yを環境パターンごとに記憶手段1の制御音データの格納領域11に記憶する。
記憶手段1に記憶された制御音の一例を図6に示した。本実施形態では環境パターンを座席の配置位置に基づいて定義した。音場制御装置100の記憶手段1は、座席配置パターン1〜nに対応する制御音データを、座席配置パターン(環境パターン)ごとに記憶する。
本例の座席配置パターンは、座席位置がステアリングから離れる方向に所定幅づつ段階的にシフトする場合、最もステアリングに近い第1段階の座席位置を座席配置パターン1とし、1段階だけステアリングから離れる方向にシフトした第2段階の位置を座席配置パターン2とし、n段階だけステアリングから離れる方向にシフトした第n段階の位置を座席配置パターンn(環境パターンn)と定義した。本例において、座席配置パターンは音場の環境を定義する環境パターンである。
また、本実施形態では、受聴者に受聴させたい観測音X(ω)の音源データを予め準備する。音源データは、ガイダンススピーチや、アラーム音などである。特に限定されないが、本例で利用する音源データの一例を図6に示した。本例の音源データは「地図を拡大します」といったガイダンス音声、「バッテリーを充電してください」といったアラーム音声などである。また、本実施形態では、音場の環境パターン(車室内の座席位置)に応じた制御音導出フィルタを予め準備する。予め準備された音源データ(観測音)に基づいて制御音導出フィルタを用いて音場の環境パターン(座席位置)に応じた制御音データを予め作成し、出荷前の記憶手段1に予め記憶させる。この制御音データは、音場の環境パターン(座席位置パターン)に対応づけられ、音場の環境パターンをキーに検索可能なように記憶される。
図6に示した例では、便宜上、主に座席の位置に基づいて音場の環境パターンを定義したが、音場の環境パターンは、音場空間(車室)の大きさ、スピーカの数及び配置、乗員の数、各乗員の位置、各乗員の座席位置、各乗員の座面の角度、各乗員の背凭れ(リクライニング)の位置、各乗員のヘッドレストの位置、制御点の位置、音場の温度・湿度などの環境要因又はこれらの組み合わせによって定義することができる。環境要因は、車室内に音場を形成する場合、車室の大きさ、スピーカの数及び配置などの固定的な環境要因、又は座席の位置、背凭れの位置、ヘッドレストの位置は乗員の体型によって変化する動的な環境要因を含む。本実施形態では、これらの環境要因の種類、環境要因の設定値幅を任意に設定し、環境パターンを定義する。
定義した環境パターンの例を図7及び図8に示した。図7及び図8は車室内を上方から見た概要図である。図7に示した環境パターン1と図8に示した環境パターン2とは、車室(音場空間)の大きさ、スピーカの数及び配置などの固定的な環境要因において共通するが、座席の位置や背凭れの位置などの動的な環境要因において相違する。具体的に、環境パターン1に対して環境パターン2は、助手席の位置が後方にシフトし、背凭れが後方に倒れている。座席の位置、背凭れの角度が異なることにより、受聴点L及び消音点Kの位置が変化し、音場の環境が変化するため、それぞれ異なる環境パターンとして定義したものである。
特に限定されないが、記憶手段1は、HDDやRAM等の書き換え可能な記憶媒体であることが好ましい。これにより、受聴させたい語彙が変化した場合に新たな語彙に更新させることができ、乗員特有の環境に応じた制御音のみを記憶させるように更新することができる。
「環境検出手段2」は、制御点を含む音場の環境を検出する。環境検出手段2は、音場における、受聴者の位置、受聴者の頭部の向き、受聴者が座る座席の位置、受聴者が利用するヘッドレストの位置、音場の温度、音場の湿度、音声認識装置やハンドフリー電話機用のマイクの位置を少なくとも検出することが好ましい。これらの環境要因は音場の環境への寄与度が大きいと考えられるため、これらの環境要因から決定された環境パターンは実際の環境に即したものであると考えられるからである。これらの環境要因から決定された環境パターンに対応する制御音を出力することにより、所定の制御点において目的の観測音を受聴者に観測させることができる。
具体的に環境検出手段2は受聴者となる乗員の数、受聴者がどこの座席位置(運転席、助手席又はリアシート)に存在するかを検出する。検出には圧力センサや赤外線センサを用いてもよいし、シートベルトの装着を検出してもよい。環境検出手段2は受聴者の頭部の向きが何れの方向であるかを検出する。検出にはCCDカメラなどを用いることができる。環境検出手段2は、受聴者の座席の位置、受聴者が利用するヘッドレストの設定位置を検出する。環境検出手段2は、車室内の温度及び湿度を温度センサ及び湿度センサを用いて検出する。環境検出手段2はマイクの位置を検出する。マイク位置は予め固定させておくことが好ましい。このように検出した音場の環境は所定のメモリに、環境の検出履歴として蓄積されることが好ましい。
「環境制御手段5」は、環境検出手段2が音場の環境を検出し、検出結果を出力制御手段3へ送出した後、検出した環境に対応する制御音が音声出力手段4により出力されるまでの間に環境が変動しないように、環境を構成する環境要因の変動を制御する。本実施形態の環境制御手段5に対応する環境制御装置50(図2)は、具体的に受聴者D1およびD2の座席をスライドさせるシートレールを把持部材で掴んで座席の前後位置を固定する座席固定装置51、受聴者D1及びD2の頭部の向きを所定の方向に誘導することにより頭部の向きを固定する頭部方向誘導装置52、受聴者D1及びD2(図1参照)の頭を支えるヘッドレストの位置を固定するヘッドレスト位置固定装置53、音場(本例では車室内)の温度および湿度を一定に保つ空調装置54、制御点となりうる音声認識装置用又はハンドフリー電話用のマイクの位置(受聴者に対する相対的位置)を固定するマイク支持装置55の何れか1以上を備える。ちなみに、本実施形態の受聴者の頭部誘導装置52は、マイク近傍から誘導音を発生させ、受聴者の頭部の向きをマイク方向に誘導する装置である。環境の検出後、検出された環境に応じた制御音の出力が完了するまでに、受聴者の位置が変動してしまうと、受聴させたい設定観測音と受聴者が実施に受聴する実観測音が異なってしまう。本実施形態のように環境制御手段5を設けることにより、環境検出から制御音出力までの間における環境の変動を防止することができるため、目的とする音場制御を確実に実行することができる。つまり、所定の制御点で所定の観測音を受聴者が受聴できる音場を確実に形成することができる。特に、音場に与える影響が大きい受聴者の位置、受聴者の頭の向き、音場の温度及び/又は湿度、マイクの位置および向きの変動を防止することにより、目的とする音場制御を確実に実行することができる。
「音声出力手段4」は、予め設定された1又は2以上の受聴点及び/又は消音点を制御点として含む所定の音場を所定の環境の下に形成する制御音を出力する。本実施形態は音場である車室内に複数のスピーカを音声出力手段4として配置した。各スピーカ4はそれぞれ異なる制御音を出力し、所定の制御音に所定の音圧、位相、周波数の観測音を形成する。
「出力制御手段3」は、環境パターン決定部31、出力要求取得部32、制御音選択部33を有し、所定の制御音を音声出力手段4に出力させる。
環境パターン決定部31は、環境検出手段2が検出した環境情報に基づいて制御対象となる音場の環境パターンを判断する。環境パターン決定部31は、検出された環境情報と予め定義した環境パターンの環境情報を対比し、実際に検出された環境が近似する(類似性の高い)環境パターンを決定する。環境パターンの決定は、1の環境要因に基づいて行ってもよいし、複数の環境要因に基づいて行ってもよい。複数の環境要因に基づいて環境パターンを決定する場合は、各環境要因に重み付けをし、予め定義された環境パターンの環境要因との近似度を求め、重み付けと近似度とに基づいて、適合する環境パターンを決定することが好ましい。本例では、環境要因となる複数の情報に基づいて最も近似した環境パターンを決定するが、環境要因のうち1の情報(例えば座席位置等)に基づいて、環境パターンを決定してもよい。
本実施形態の環境パターン決定部31は、環境履歴参照機能321を有する。環境履歴参照機能321を機能させた場合、環境パターン決定部31は、環境検出手段2が検出し記憶する環境の履歴を参照して検出頻度の高い環境パターンを抽出し、当該抽出された環境パターンを制御対象となる音場の環境に適した環境として決定する。音場の環境に影響を与える受聴者の位置、受聴者が座る座席の位置、受聴者が利用するヘッドレストの位置、音場の温度、音場の湿度又はマイクの位置などは、利用する者に応じて決定される。例えば自家用車両のように乗車する者が一定であれば、運転席の位置、背凭れの角度、ヘッドレストの位置、オートエアコンの設定(温度・湿度の設定)などはユーザごとに略一定となることが予測できる。このような場合、検出頻度の高い環境を制御対象とする音場の環境パターンとして決定すれば、検出誤差を含む判断を避けることができ、正確な音場制御を行うことができる。
出力要求取得部32は、所定の観測音の出力を要求する音出力要求を外部の情報処理ユニット6から取得する。外部の情報処理ユニット6は、動作中にアナウンス音声、アラーム音声、ガイダンス音声の出力を行う、車載のナビゲーション装置、情報提供装置、電子メールシステム、音声認識装置などである。情報処理ユニット6は、音出力要求送出機能61を有し、動作中にアナウンス等が必要となったタイミングで、音場制御装置100の出力制御手段3へ向けて音出力要求信号を送出する。たとえば、ナビゲーション装置6は、ユーザから提示中の地図情報の拡大命令を受け付けた場合、「地図を拡大します」というガイダンス音声の出力を要求する音出力要求を出力要求取得部32に向けて送出する。
制御音選択部33は、出力要求取得部32が音出力要求を取得した場合、出力が要求される観測音に対応する制御音であって、環境パターン決定部31により決定された環境パターンに対応する制御音を記憶手段5に記憶された制御音の中から選択し、選択された制御音を1又は2以上のスピーカから構成される音声出力手段4により出力させる。
次に、音場制御装置100の制御手順を図9のフローチャートに基づいて説明する。
音場制御装置100が起動すると、システムが初期化され、環境検出手段2は環境情報を取得する(S110)。取得する環境情報の環境要因は予め決定されている。環境検出手段2は、所定のタイミングで環境情報を取得し、取得した情報を出力制御手段3へ送出する。出力制御手段3の環境パターン決定部31は、環境検出手段2から取得した環境情報が変化したか否かを判断し(S120)、環境に変化があった場合(S120でY)、検出された環境の環境パターンを決定する(S130)。環境パターン決定部31は所定のタイミングで環境の変化を判断し、現時点における環境パターンの決定を音出力要求があるまで継続する(S140でN)。環境パターン決定部31は、環境取得手段2により取得された現在の環境に基づいて環境パターンを決定してもよいし、環境取得手段2の環境履歴蓄積部21により蓄積された環境履歴に基づいて環境パターンを決定してもよい。この場合、検出された頻度に基づいて、検出頻度の高い環境を環境パターンとして決定することが好ましい。環境検出手段2の環境履歴蓄積部21は、環境パターンの決定処理の履歴を記憶する。
出力要求取得部32が音出力要求を取得した場合(S140でY)、出力を要求された観測音(アラーム音声等)に対応する制御音であって、環境パターン決定部31が決定したパターンに対応する制御音を記憶手段1の制御音データから選択し、音声出力手段4に向けて出力命令を送出する(S150)。環境制御手段5は制御音の出力が完了するまで、環境要因の変動を制御する。本例では受聴者(乗員)のシート位置が変動しないように固定する(S160)。音声出力手段4は、出力制御手段3の制御命令に従い制御音を出力する(S170)。
以上のように構成され動作する本実施形態の音場制御装置100によれば、受聴者が観測音を受聴する音場の環境パターンを定義できる場合において、定義された環境パターンと出力させたい観測音とに基づいて生成された制御音を予め環境に対応させて記憶させているため、制御音の出力時における処理コストを低減させることができる。つまり、本実施形態によれば、ハードウェアコスト、計算コスト、時間コスト等の処理コストを低減させることができる。たとえば、マルチチャンネル式のオーディオを動作させる場合に、DSP(Digital Signal Processor)などの高速処理デバイスを利用する必要がない。このように、本実施形態によれば、音場の環境パターンを予め定義することにより、処理コストが莫大で実現が困難であった音場制御を実現することができる。
特に、出力要求から実際に出力されるまでの時間差がないことが好ましいアラーム音声やガイダンス音声について、リアルタイムで制御音を出力させることができ、ユーザに違和感を与えない音場制御を実現することができる。
<第2の実施形態>
次に、第2実施形態の音場制御装置200について説明する。
第2実施形態の音場制御装置200は、所定の制御音を記憶手段1に予め記憶させるとともに、予め記憶されていない制御音を逐次生成することを特徴とする。
第2実施形態の音場制御装置200の機能ブロック構成を図10に示した。図10に示すように、本実施形態は、記憶手段1と、環境検出手段2と、出力制御手段3と、音声出力手段4と、環境制御手段5とを有する。基本的な構成及び動作は、第1実施形態の音場制御装置100のそれと基本的に共通する。ここでは、異なる点を中心に説明し、共通する部分については重複を避けるために説明を省略する。
本実施形態の記憶手段1は、環境パターンごとに記憶された制御音データ11と、制御音導出フィルタ12と、設定観測音である音源データ13を有する。制御音データ11は、音声出力手段4により出力されたときに所定の制御点において所定の観察音が形成されるように設計された音データであって、環境パターンに対応づけて記憶されている。予め記憶された制御音データ11は、ガイダンススピーチ、アラームスピーチ、ガイダンス音、アラーム音等の固定的な観測音に対応する制御音である。制御音導出フィルタ12は、所定の制御点において所定の観測音を形成する制御音を検出された環境に基づいて導出するフィルタであって、第1実施形態の図4及び図5において説明した制御音導出フィルタH(ω)に相当する。制御音導出フィルタ12は、環境(環境パターン)に対応づけて記憶される。本実施形態の制御音導出フィルタH(ω)は、アラーム音等の固定的な観測音ではなく、ラジオの音声、電子メール等の読み上げ音声、電話の音声、ボイスメール音声などの未知の観測音を導くためのフィルタである。また、本例の制御音導出フィルタ(ω)は、記憶手段1に記憶された制御音データの導出において予め設定された環境以外の環境に対応するフィルタとすることが好ましい。通常の環境における制御音は予め記憶された制御音から選択し、特別な環境における制御音のみをリアルタイムで生成することにより、音場制御の処理コストを可能な限り低減させることができる。
音源データ13は、受聴者に受聴させたい設定観測音である。特別な環境において、固定的なガイダンススピーチについての制御音を生成する場合に入力信号(図4及び5におけるX)として用いられる。
本実施形態の出力制御手段3は、環境パターン決定部31、出力要求取得部32、制御音選択部33のほか、記憶判断部34及び制御音生成部35を有している。第2実施形態の特徴的な構成である記憶判断部34と制御音生成部35について説明する。
記憶判断部34は、出力要求取得部32が出力要求を取得した場合、出力が要求された観測音に対応する制御音であって、環境パターン決定部31が検出された環境に基づいて決定した環境パターンに対応する制御音が記憶手段1の制御音データ11に記憶されているか否かを判断する。記憶判断部34は、出力が要求された環境パターンに対応する制御音が制御音データ11に記憶されている場合は、その結果を制御音選択部33に送出する。制御音選択部33は、記憶判断部34の判断結果を取得すると、制御音データ11から目的の制御音を選択し、選択した制御音を音声出力手段4に出力させる。
他方、記憶判断部34は、出力が要求された環境パターンに対応する制御音が制御音データ11に記憶されていない場合は、その結果を制御音生成部35に送出する。制御音生成部35は、環境パターン決定部31が検出された環境に基づいて決定した環境パターンに応じた制御音導出フィルタを用いて、出力が要求された観測音に対応する制御音を導出し、導出した制御音を音声出力手段4に出力させる。
図11に、本実施形態の音場制御装置200の記憶手段1に記憶される情報の一例を示した。図11に示すように、出荷時(出荷前)の記憶手段1には、音源データ(設定観測音)13と、制御音導出フィルタ12と、予め記憶された制御音11とが記憶されている。予め記憶されている制御音導出フィルタ12は環境パターン1〜(m−1)に対応する。一方、制御音データ11は環境パターンm〜Nに対応する。ここで環境パターンは1<m<Nであり、予め記憶した制御音の環境パターンと、制御音を生成するための制御音導出フィルタの環境パターンとは異なる環境パターンであり、相補的な関係になっている。
図11の右側に示した音場制御装置200の記憶手段1は、ユーザにより使用が開始された後の記憶手段1である。使用開始後、予め制御音が記憶されていない環境パターン1〜(m−1)が検出され、環境パターン1〜(m−1)の制御音導出フィルタ12を用いて制御音データ1〜(m−1)が生成され、記憶手段1に蓄積される。このため、使用開始後の制御音データ11には、予め記憶された制御音111(m〜N)に加えて、新たに生成された制御音112(1〜(m−1))が追加され、環境パターン1〜Nに対応する制御音が蓄積されている。
本実施形態の動作手順を、図12に基づいて説明する。
図12のステップS210からS240までは、図9に基づいて説明したステップS110〜S140までと共通する。S240において出力要求取得部32が観測音の出力要求を取得すると、記憶判断部34は要求された観測音に対応し、かつ検出された環境に基づいて決定された環境パターンに対応する目的の制御音が記憶手段1の制御音111に記憶されているか否かを判断する(S250)。記憶判断部34が、目的の制御音が記憶されていると判断した場合(S250でY)、出力要求された観測音について、環境パターンに対応する制御音を予め記憶された制御音111又は生成された制御音112の中から選択し、選択した制御音を音声出力手段4に出力させる(S260)。他方、記憶判断部34が、目的の制御音が記憶されていないと判断した場合(S250でN)、制御音生成部35は出力要求された観測音について、環境パターンに対応する制御音を生成し、生成した制御音を音声出力手段4に出力させる(S270)。さらに制御音生成部35は、生成した制御音を記憶手段1の制御音データ112に追加蓄積する(S270)。蓄積された制御音データ112は、予め記憶された制御音データ111とともに管理され、制御音選択部34の選択対象データベースとすることができる。
本実施形態によれば、予め環境パターンとして設定されていない環境の下で観測音の出力が要求された場合や、電子メールの読み上げ音声等の固定的ではない観測音の出力が要求された場合のいずれの状況においても音場制御を実行することができるため、応答不能となって音場制御ができなくなってしまう状況を回避することができる。アラーム音等の固定的な観測音の出力が要求された場合や、通常の環境パターンとして設定された環境下で固定的な観測音の出力が要求された場合は、予め記憶された制御音データ11から選択し、設定されていない環境下で固定的ではない観測音の出力が要求された場合にのみ制御音を生成するため、装置全体としての処理コストを抑制することができる。
<第3の実施形態>
次に、第3実施形態の音場制御装置300について説明する。
第3実施形態の音場制御装置300は、所定の制御音を記憶手段1に予め記憶させずに、所定のタイミングで、実際にユーザが使用したときの環境を検出し、検出された環境に基づいて制御音を逐次生成することを特徴とする。
第3実施形態の音場制御装置300のブロック構成を図13に示した。図13に示すように、本実施形態は、記憶手段1と、環境検出手段2と、出力制御手段3と、音声出力手段4と、環境制御手段5とを有する。基本的な構成及び動作は、第1実施形態の音場制御装置100のそれと基本的に共通する。ここでは、異なる点を中心に説明し、重複を避けるため共通する部分についての説明を省略する。
本実施形態の記憶手段1は制御音データ11と制御音導出フィルタ12と記憶することができるが、使用開始前において制御音データ11は記憶されていない。記憶手段1に記憶された制御音データ11は、ユーザの使用開始後に制御音生成部35により生成されたものである。制御音導出フィルタ12は所定の制御点において所定の観測音を受聴者に聴取させる制御音を環境に基づいて導出するものであり、第1実施形態において説明した制御音導出フィルタH(ω)と共通する。
出力制御手段3は、制御音生成部35と制御音蓄積部36とを有している。制御音生成部35は、制御音を生成するタイミングであるか否かを判断し、制御音を生成するタイミングであると判断した場合、環境検出手段2により検出された環境に基づいて、制御音導出フィルタ12を用いて1又は2以上の観測音に対応する各制御音を導出する。本実施形態では、音場制御装置300をユーザが実際に利用したときの環境下において所定の観測音に対応する制御音を生成し、生成した制御音を制御音データ11として利用する。本実施形態は、ユーザの使用前(製品出荷前)に制御音を記憶させない点において、複数の環境パターンを予め設定し、所定の観測音に対応する制御音を予め環境パターンごとに作成する第1実施形態と相違する。
本実施形態において、「制御音を生成するタイミング」とは、制御音を生成する条件が整ったと擬制されたタイミングである。特に限定されないが、「制御音を生成するタイミング」は、ユーザの使用開始後に所定の環境が所定時間以上継続したタイミング、ユーザの使用開始後にユーザが所定の環境を設定して、その環境を制御音の生成条件として指定したタイミング、ユーザが最初に音場制御装置を利用したタイミング、ユーザの使用後に所定時間が経過したタイミング、ユーザが制御音の生成命令を入力したタイミングとすることができる。特に限定されないが、制御音を生成するタイミングは、制御音を出力するタイミングと異なるタイミングとすることが好ましい。生成処理と出力処理を同時に行うと、処理負担が高くなるからである。本実施形態は、使用開始後、ユーザが、音場が形成される車両のシート位置、背凭れの位置、ヘッドレストの位置、マイクの位置、オートエアコンの温度及び湿度などを、ユーザにとって最適な状態に設定した後、制御音生成開始命令を入力したタイミングを「制御音を生成するタイミング」とする。この場合、このタイミングで検出された環境パターンに基づいて生成された制御音が記憶手段1に記憶される。制御音生成開始命令は、環境検出処理を開始させる命令であり、環境検出手段2が受け付ける。また、ユーザの使用開始後、所定時間が経過したタイミングを、「制御音を生成するタイミング」としてもよい。この場合、使用開始から所定時間経過時までに検出された環境履歴から検出頻度が最も高い環境パターンを導き、導いた環境パターンに基づいて生成された制御音が記憶手段1に記憶される。さらに、ユーザの使用開始後、検出された環境の履歴の変化が所定値以下となったタイミングを「制御音を生成するタイミング」としてもよい。使用開始後ユーザは様々な環境の設定を試み、設定された環境がユーザに適した環境に収束していくことに着目し、所定時間における環境値の変動が所定値以下となったときの環境パターンを導き、導いた環境パターンに基づいて生成された制御音を記憶手段1に記憶してもよい。
また、制御音生成部35は、環境検出手段2により検出された環境が変化したか否かを判断し、音場の環境が変化した場合であって、前記制御音を生成するタイミングであると判断した場合、環境検出手段2により検出された新たな環境及び/又は環境履歴に基づいて、制御音導出フィルタ12を用いて1又は2以上の観測音に対応する制御音を生成する。これにより、音場制御装置300のユーザが複数ある場合に、ユーザによって相違する環境に応じた制御音を生成することができる。例えば、車室内に形成された音場を制御する場合、車両を共有する複数のユーザのそれぞれに応じた制御音を生成し、記憶することができる。
制御音蓄積部36は、制御音生成部35が生成した制御音を、その生成に用いた環境に対応づけて記憶手段1に制御音データ(使用開始後に生成された制御音データ)112として記憶する。
使用開始後に生成され、記憶された制御音は、第1実施形態又は第2実施形態の制御音データ11と同様に利用される。出力制御手段3は、観測音の出力を要求する音出力要求を取得した場合、出力が要求された観測音に対応する制御音であって、環境検出手段2により検出された環境に対応する制御音を選択又は生成して、選択又は生成した制御音を音声出力手段4に出力させる。
図14に本実施形態の記憶手段1の一例を示した。図14の左側に示す記憶手段1は出荷時のものであり、図14の右側に示す記憶手段1は使用開始後のものである。出荷前の記憶手段1は、音源データ13と制御音導出フィルタ12とを記憶する。ユーザにより使用が開始され、制御音が生成された後の記憶手段1(図14の右側)は、音源データ13、制御音導出フィルタ12に加えて、生成された環境パターンごとの制御音データを記憶する。本例の制御音データは実際に検出された複数の環境パターン(1〜p)についてそれぞれ生成され、環境パターンに対応づけて記憶される。
図15に本実施形態の制御手順を示す。音場制御装置300が起動すると、システムが初期化され(S300)、制御音生成部35が制御音を作成するタイミングであるか否かを判断する(S310)。制御音を作成するタイミングであると判断されると(S310でY)、環境検出手段2は現時点の環境を検出し、検出した環境情報を出力制御手段3へ送出する(S320)。環境パターン決定部31は、取得した環境情報に基づいて環境パターンを決定する(S330)。制御音生成部35は、環境パターンに応じた制御音導出フィルタ12を選択する(S340)。制御音生成部35は、選択された制御音導出フィルタ12を用いて決定された環境パターンに応じた制御音を生成する。制御音は、受聴者に受聴させたい全ての観測音について生成する。制御音蓄積部36は作成された制御音を記憶手段1に記憶する(S350)。制御音生成部35は環境が変化したか否かを判断し(S360)、環境が変化した場合には(S360でY)変化後の環境パターンを決定し(S370)、新たな環境パターンに応じた制御音を生成する(S340〜S360)。
制御音が蓄積された後、出力要求取得部32が観測音の出力要求を待機し、出力要求を取得した場合(S380)、制御音選択部33は既に蓄積された制御音データから出力要求のあった観測音であって、現時点で観測された環境に基づく環境パターンに対応した制御音を出力手段4に出力させる(S390)。
本実施形態によれば、音場制御装置300を実際に利用するユーザが設定した環境に基づいて制御音を生成し、適切な制御音を出力することができる。特に、音場が車室内に形成される場合、音場の環境を構成する座席の位置、背凭れの角度、ヘッドレストの位置等はユーザの身体的特徴や好みに依存し、車室内の音場の環境は個人ごとに相違するため、実際にユーザが設定した環境に基づいて制御音を作成できれば、所期の音場制御を正確に実行することができる。本実施形態では制御音を生成するのに適したタイミングで制御音を生成するため、所期の音場制御を正確に実行できる。また、制御音の生成と制御音の出力とを同時に行わない場合、観測音の出力が要求されたタイミングで制御音を生成しないため、生成及び出力を同時に行うために高速の演算装置を設ける必要がなく、観測音の出力要求から観測音の出力までの所要時間を延長させない。つまり、本実施形態では制御音の生成を行うタイミングを判断して、そのタイミングにおいて制御音を生成するため、観測音の出力処理に影響を与えるおそれがない。また、予め想定される環境パターンごとに生成した制御音を記憶させておく必要がないため、製造に係るコストの低減化を図ることができる。
<第4の実施形態>
次に、第4実施形態の音場制御装置400について説明する。
第4実施形態の音場制御装置400は、出力制御手段3に制御音出力監視部37を備え、消音点における観測音が消音となるように制御された制御音を出力させたとき、制御音出力前よりも消音点における観測音の音圧が大きくなった場合には、制御音の出力を停止させることを特徴とする。この機能は、第1実施形態〜第3実施形態の音場制御装置に適用することができる。
第4実施形態の音場制御装置400の機能ブロックを図16に示した。図16に示すように本実施形態は、記憶手段1と、環境検出手段2と、出力制御手段3と、音声出力手段4と、環境制御手段5とを有し、その構成及び動作は、第1実施形態の音場制御装置100のそれと基本的に共通する。ここでは、異なる点を中心に説明し、重複を避けるため共通する部分についての説明を省略する。
本実施形態の出力制御手段3は、制御音出力監視部37を有する。制御音出力監視部37は、予め設定された消音点における観測音が消音となるように制御された制御音を出力させたとき、消音点における観測音の音圧を取得する。音圧の取得は、集音装置を用いる。本実施形態は、マイク近傍に消音点を設定し、このマイクにより消音点の音圧を取得する。制御音出力監視部37は、マイクを介して、制御音を出力する前後における消音点の音圧を取得し、取得した音圧が制御音を出力させる前の音圧よりも大きくなった場合、消音点が消音となるように制御された制御音の出力を停止させる。つまり、消音させようとして出力した制御音の音圧が増加した場合、音場制御は失敗したと判断し、制御音の出力を停止させる。
本実施形態の音場制御の処理手順を図17に示した。図17に示すように、音声出力手段4が制御音を出力すると(410)、制御音出力監視部37は、消音点の音圧が制御音の出力前に比べて低下したか否かを判断する(S420)。消音点における音圧が制御音出力前よりも低下していれば(S420でY)、音場制御は正常に行われていると判断できるため、所定の観測音の出力を要求する音出力要求を待機し(S440)、制御音の出力を継続する(S450)。制御音出力監視部37が消音点における音圧が制御音の出力前よりも大きいと判断した場合(S420でN)、制御音出力監視部37は、その消音点における観測音が消音となるように制御された制御音の出力を停止する(S430)。出力停止の解除は、所定時間経過後としてもよいし、検出された環境に変化があった場合としてもよい。
消音点における観測音が消音となるように制御された制御音を出力した場合であっても、音場の環境が急変することにより、消音点における観測音がより大きな音圧の音になってしまう場合がある。例えば、ユーザが消音点として制御されるべきマイクを移動させ、マイクの位置が受聴点に接近してしまった場合、消音点として設定したマイク近傍の音圧を低下させることができなくなる。音場の制御が失敗すると、エコー音の発生、大きな干渉音の発生が起きることがある。本実施形態では、消音点の音圧が制御音の出力前よりも大きくなった場合には、音場の制御が失敗したと判断して制御音の出力を停止させる。これにより、音場制御を破綻させることを事前に防止することができる。
特に限定されないが、所定の観測音を観測させたい受聴者の位置を基準として制御点を予めグループ化し、ある制御点における制御音の出力を停止させる制御を実行する場合は、その制御音と同じグループに属する他の制御点における制御音の出力を停止させることが好ましい。通常、制御点は受聴者を基準に設定される。たとえば、受聴者である運転者の両耳の位置を受聴点とし、受聴者である助手席搭乗者の両耳の位置を消音点とするなどである。本実施形態では、ある受聴者を基準として設定された制御点をグループ化し、音場制御の失敗時に制御音を停止させる制御については、グループごとに行う。つまり、グループ化された消音点のうち、1の消音点について制御音の出力前後で音圧が増加した場合は、音圧の増加が検出された消音点のみならず、その消音点と同じグループに属する他の消音点についても制御音の出力を停止する。たとえば、車室内に音場が形成され、助手席に座る受聴者の両耳の2点が受聴点として設定されているとき、2点の受聴点のうちいずれかの受聴点にマイクが近づけられたため、マイク位置を基準にして設定された消音点における音場制御が失敗した場合、その消音点のみならず、2つの受聴点についても消音点(マイク位置)からの距離にかかわらず制御音の出力を停止する。消音点の制御に失敗した場合、その原因は制御点の位置を含む音場の環境の変化であると考えられる。音場環境は受聴者との相対的位置によって定義されるため、1の受聴者に対する他の消音点についても、音場制御が正常に行えない可能性が高い。受聴者を基準に定義した消音点をグループ化して、制御処理を統一することにより、音場の制御が失敗した場合における音場の破綻防止制御を効率的に実行することができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
車両室内に形成された音場の一例を示す図である。 第1実施形態の音場制御装置のハードウェア構成を示す図である。 第1実施形態の音場制御装置の機能ブロック構成を示す図である。 音場制御の手法を説明するための図である。 制御音導出フィルタを説明するための図である。 第1実施形態の記憶手段1を説明するための図である。 定義された環境パターンの一例を示す図である。 定義された環境パターンの他の例を示す図である。 第1実施形態の制御手順を示すフローチャート図である。 第2実施形態の音場制御装置の機能ブロック構成を示す図である。 第2実施形態の記憶手段1を説明するための図である。 第2実施形態の制御手順を示すフローチャート図である。 第3実施形態の音場制御装置の機能ブロック構成を示す図である。 第3実施形態の記憶手段1を説明するための図である。 第3実施形態の制御手順を示すフローチャート図である。 第4実施形態の音場制御装置の機能ブロック構成を示す図である。 第4実施形態の制御手順を示すフローチャート図である。
符号の説明
100,200,300,400…音場制御装置
1…記憶手段
2…環境検出手段
3…出力制御手段
31…環境パターン決定部
32…出力要求取得部
33…制御音選択部
34…記憶判断部
35…制御音生成部
36…制御音蓄積部
37…制御音出力監視部
4…音声出力手段
5…位置制御手段
6…情報処理ユニット

Claims (11)

  1. 予め設定された1又は2以上の受聴点及び/又は消音点を制御点として含む所定の音場を所定の環境の下に形成する音場制御装置であって、
    前記音場を形成する制御音を出力する音声出力手段と、
    前記音声出力手段により出力され、前記所定の制御点において所定の観察音が形成されるように設計された制御音を前記所定の環境ごとに予め記憶する記憶手段と、
    前記制御点を含む音場の環境を検出する環境検出手段と、
    所定の観測音の出力を要求する音出力要求を取得した場合、前記音出力要求により出力が要求された観測音に対応する制御音であって、前記環境検出手段により検出された環境に対応する制御音を前記記憶手段に記憶された制御音の中から選択し、当該選択した制御音を前記音声出力手段に出力させる出力制御手段とを有する音場制御装置。
  2. 予め設定された1又は2以上の受聴点及び/又は消音点を制御点として含む所定の音場を所定の環境の下に形成する音場制御装置であって、
    前記音場を形成する制御音を出力する音声出力手段と、
    前記音声出力手段により出力され、前記所定の制御点において所定の観察音が形成されるように設計された制御音を前記環境ごとに予め記憶するとともに、前記制御点において所定の観測音を形成する制御音を前記環境に基づいて導出する制御音導出フィルタをさらに予め記憶する記憶手段と、
    前記制御点を含む音場の環境を検出する環境検出手段と、
    前記所定の観測音の出力を要求する音出力要求を取得した場合、前記音出力要求により出力が要求された観測音に対応する制御音であって、前記環境検出手段により検出された環境に対応する制御音を前記音声出力手段に出力させる出力制御手段とを有し、
    前記出力制御手段は、所定の観測音の出力を要求する音出力要求を取得した場合、前記出力が要求された観測音に対応する制御音であって、前記環境検出手段により検出された環境に対応する制御音が前記記憶手段に記憶されているか否かを判断し、前記制御音が前記記憶手段に記憶されている場合には、当該制御音を前記記憶手段に記憶された制御音の中から選択して、当該選択した制御音を前記音声出力手段に出力させ、前記制御音が前記記憶手段に記憶されていない場合には、前記環境検出手段により検出された環境に基づき、前記制御音導出フィルタを用いて前記出力が要求された観測音に対応する制御音を導出して、当該導出した制御音を前記音声出力手段に出力させる音場制御装置。
  3. 予め設定された1又は2以上の受聴点及び/又は消音点を制御点として含む所定の音場を所定の環境の下に形成する音場制御装置であって、
    前記音場を形成する制御音を出力する音声出力手段と、
    前記制御点において所定の観測音を前記受聴者に聴取させる制御音を前記環境に基づいて導出する制御音導出フィルタを予め記憶する記憶手段と、
    前記制御点を含む音場の環境を検出する環境検出手段と、
    前記所定の観測音を生成するとともに、生成した前記観測音を前記音声出力手段に出力させる出力制御手段とを有し、
    前記出力制御手段は、制御音を生成するタイミングであるか否かを判断し、制御音を生成するタイミングであると判断した場合、前記環境検出手段により検出された前記環境及び/又は環境の履歴に基づいて、前記制御音導出フィルタを用いて1又は2以上の観測音に対応する各制御音を導出し、当該導出した制御音を前記記憶手段に蓄積するとともに、前記所定の観測音の出力を要求する音出力要求を取得した場合、前記音出力要求により出力が要求された観測音に対応する制御音であって、前記環境検出手段により検出された環境に対応する制御音を前記記憶手段に記憶した制御音から選択し、選択した制御音を前記音声出力手段に出力させる音場制御装置。
  4. 前記出力制御手段は、前記音場の環境が変化したか否かを判断し、前記音場の環境が変化した場合であって、前記制御音を生成するタイミングであると判断した場合、前記環境検出手段により検出された新たな環境及び/又は環境履歴に基づいて、前記制御音導出フィルタを用いて1又は2以上の観測音に対応する各制御音を導出し、当該導出した制御音を前記記憶手段に蓄積する請求項3に記載の音場制御装置。
  5. 前記環境検出手段は、前記音場の環境を構成する環境要因として、受聴者の位置、受聴者の頭部の向き、受聴者が座る座席の位置、受聴者が利用するヘッドレストの位置、音場の温度、音場の湿度、又はマイクの位置のうち、いずれか1以上を検出する請求項1〜4のいずれかに記載の音場制御装置。
  6. 前記環境検出手段が前記環境を検出した後、検出した環境に対応する制御音が出力されるまでの間に前記環境が変動しないように、当該環境を構成する環境要因の変動を制御する環境制御手段をさらに備えた請求項1〜5のいずれかに記載の音場制御装置。
  7. 前記環境制御手段は、前記観測音を受聴する受聴者の位置の変動を防止する位置固定手段、前記観測音を受聴する受聴者の頭部の向きを所定の方向に誘導する頭部方向誘導手段、音場の温度および/または湿度を管理する空調手段、またはマイクの位置および向きを固定するマイク支持手段のいずれか1以上を備えた請求項6に記載の音場制御装置。
  8. 前記環境検出手段は検出した環境の履歴を記憶し、
    前記出力制御手段は、所定の観測音の出力を要求する音出力要求を取得した場合、前記音出力要求により出力が要求された観測音に対応する制御音であって、前記環境検出手段により検出された前記環境の履歴を参照して検出頻度の高い環境を抽出し、当該抽出された環境に対応する制御音を前記記憶手段に記憶された制御音の中から選択し、当該選択した制御音を前記音声出力手段に出力させる請求項1〜7のいずれかに記載の音場制御装置。
  9. 前記出力制御手段は、予め設定された前記消音点における観測音が消音となるように制御された制御音を出力させたとき、前記消音点における観測音の音圧を取得し、当該取得した音圧が前記消音音を出力させる前の当該消音点における観測音の音圧よりも大きい場合は、前記消音点における観測音が消音となるように制御された制御音の出力を停止させる請求項1〜8のいずれかに記載の音場制御装置。
  10. 前記出力制御手段は、前記観測音を観測させたい受聴者の位置を基準として前記制御点を予めグループ化し、
    前記制御音の出力を停止させる場合は、
    当該制御音の出力を停止させる消音点と同じグループに属する他の制御点における制御音の出力を停止させる請求項9に記載の音場制御装置。
  11. 前記記憶手段は、書き換え可能な記憶媒体である請求項1〜10のいずれかに記載の音場制御装置。

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