JPWO2019138893A1 - 湿気硬化型ホットメルト接着剤及び接着体 - Google Patents

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Abstract

ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位並びにポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖と、重合鎖の末端にイソシアネート基と、を有するウレタンプレポリマーを含有し、硬化後の引張弾性率が10MPa以下である、湿気硬化型ホットメルト接着剤が開示される。

Description

本発明は、湿気硬化型ホットメルト接着剤及び接着体に関する。
ホットメルト接着剤は、無溶剤型の接着剤であるため、環境及び人体への負荷が少なく、短時間接着が可能であるため、生産性向上に適した接着剤である。ホットメルト接着剤は、熱可塑性樹脂を主成分としたもの及び反応性樹脂を主成分としたものの2つに大別できる。反応性樹脂を主成分としたものでは、主にイソシアネート基を末端に有するウレタンプレポリマーが利用されている。ウレタンプレポリマーを主成分とする反応性ホットメルト接着剤は、塗布後、接着剤自体の冷却固化により、短時間で、ある程度の接着強度を発現する。その後、ウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基が空気中の水分又は被着体表面の水分と反応することにより高分子量化し、架橋を生じることにより硬化物を形成して耐熱性を発現する。このような性質を有する反応性ホットメルト接着剤は、湿気硬化型ホットメルト接着剤と呼ばれる。そのため、ウレタンプレポリマーを主成分とする湿気硬化型ホットメルト接着剤は、加熱時でも良好な接着強度を示す傾向にある。
近年、湿気硬化型ホットメルト接着剤は、衣類、おむつ等の素材である布、紙等にも使用されつつある。また、ウェアラブル製品が次々と開発されており、接着性に加えて、高い伸縮性を有する接着剤に対する需要が高まっている。このような用途に用いられる湿気硬化型ホットメルト接着剤としては、例えば、特許文献1、2に記載の接着剤が開示されている。しかし、接着性と伸縮性とを高いレベルで両立しているものは開発されておらず、未だ改善の余地がある。
特開平10−088097号公報 特開2017−020037号公報
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、伸縮性に優れ、さらに布に適用した場合においても接着性に優れる湿気硬化型ホットメルト接着剤を提供することを主な目的とする。
本発明の一側面は、ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位並びにポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖と、重合鎖の末端にイソシアネート基と、を有するウレタンプレポリマーを含有し、硬化後の引張弾性率が10MPa以下である、湿気硬化型ホットメルト接着剤を提供する。
湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化後の伸縮回復率は90%以上であってよい。重合鎖は水素化ポリブタジエンポリオールに由来する構造単位を含んでいてよい。
湿気硬化型ホットメルト接着剤は、複数の布又は紙を互いに貼り合わせるために用いられるものであってよい。ここで、貼り合わせの対象は、布と布、紙と紙、又は布と紙であってよい。
本発明は、さらに上述のウレタンプレポリマーを含有し、硬化後の引張弾性率が10MPa以下である組成物の、複数の布若しくは紙を互いに貼り合わせるために用いられる湿気硬化型ホットメルト接着剤としての応用又は複数の布若しくは紙を互いに貼り合わせるために用いられる湿気硬化型ホットメルト接着剤の製造のための応用に関してもよい。
別の側面において、本発明は、複数の布又は紙と、複数の布又は紙を互いに接着する上述の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物と、を備える、接着体を提供する。
本発明によれば、伸縮性に優れ、さらに布に適用した場合においても接着性に優れる湿気硬化型ホットメルト接着剤が提供される。また、本発明によれば、このような湿気硬化型ホットメルト接着剤を用いた接着体が提供される。
一実施形態に係る接着体を作製する工程の一例を示す模式図であり、図1(a)、(b)、(c)、及び(d)は、各工程を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本明細書において、「ポリオール」は、分子内に平均1を超える水酸基を有する化合物を意味する。
本明細書において、「ポリイソシアネート」は、分子内に平均1を超えるイソシアネート基を有する化合物を意味する。
<湿気硬化型ホットメルト接着剤>
一実施形態に係る湿気硬化型ホットメルト接着剤は、ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位並びにポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖と、重合鎖の末端にイソシアネート基と、を有するウレタンプレポリマーを含有する。一般に、湿気硬化型ホットメルト接着剤は、化学反応によって高分子量化し、接着性等を発現し得るものである。重合鎖の末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーは、湿気と反応して硬化する(硬化物を形成する)ことから、ウレタンプレポリマー単独で湿気硬化型ホットメルト接着剤として作用し得る。また、湿気硬化型ホットメルト接着剤は、ウレタンプレポリマー以外の成分を含有していてもよい。
[ウレタンプレポリマー]
ウレタンプレポリマーは、ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位並びにポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖と、重合鎖の末端にイソシアネート基と、を有する。ウレタンプレポリマーは、通常、ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種に、ポリイソシアネートを反応させて得ることができる。すなわち、ウレタンプレポリマーは、このようなポリオールとポリイソシアネートとの反応物であってよい。
(ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオール)
ポリブタジエンポリオールは、ブタジエンに由来する重合鎖とその重合鎖の両末端等に水酸基とを有する化合物であり、水素化ポリブタジエンポリオールは、ポリブタジエンポリオールの水素添加物である。ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールは、分子内に平均1.8〜2.5程度の水酸基を有していてよい。ポリブタジエン及びその水素添加物に由来する重合鎖は、エラストマとして作用し得るものであり、このような重合鎖を有することによって、ウレタンプレポリマーに接着性及び伸縮性を付与することが可能となる。ウレタンプレポリマーの重合鎖は、水素化ポリブタジエンポリオールに由来する構造単位を含むことが好ましい。
ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールは市販品をそのまま用いることができる。水素化ポリブタジエンポリオールの市販品としては、例えば、GI−1000、GI−2000、GI−3000(いずれも商品名、日本槽達株式会社製)等が挙げられる。ポリブタジエンポリオールの市販品としては、例えば、G−1000、G−2000、G−3000(いずれも商品名、日本槽達株式会社製)、Poly bd R−15HT、Poly bd R−45HT(いずれも商品名、出光興産株式会社製)、Krasol LBH−P3000(商品名、クレイバレー社製)等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールの数平均分子量(Mn)は、粘度及び接着力のバランスの観点から、500〜100000、700〜50000、又は900〜10000であってよい。本明細書において、数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定され、標準ポリスチレン換算した値である。
ウレタンプレポリマーの調製においては、ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールとともにポリイソシアネートと反応可能なポリオール(以下、「その他のポリオール」という。)を併用してもよい。その他のポリオールとしては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリカーボネーポリオール、ポリシロキサンポリオール、ポリイソプレンポリオール、ポリオレフィンポリオール等が挙げられる。その他のポリオールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールの合計の含有量は、伸縮性の観点から、ポリオール全量(ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオール、並びにその他のポリオール)を基準として、30質量%以上であってよい。ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールの含有量は、ポリオール全量を基準として、40質量%以上、50質量%以上、70質量%以上、又は90質量%以上であってよい。ポリオールは、ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールのみから構成されるものであってよい。ポリブタジエンジオール及び水素化ポリブタジエンジオールの含有量が多くなるほど、湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化後の伸縮回復率が高くなる傾向にある。
その他のポリオールの含有量は、ポリオール全量を基準として、0〜70質量%、0〜60質量%、0〜50質量%、0〜30質量%、又は0〜10質量%であってよい。
(ポリイソシアネート)
ポリイソシアネートは、イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネートであれば特に制限なく用いることができる。ポリイソシアネートは、反応時の取り扱い性の観点から、ジイソシアネートであることが好ましい。このようなジイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート等が挙げられる。ポリイソシアネートは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。これらのうち、ポリイソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアネートを含むことが好ましい。
ウレタンプレポリマーは、ポリオールに由来する構造単位及びポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖の末端にイソシアネート基を有する。このようなウレタンプレポリマーを合成する場合、ポリイソシアネートとポリオールとの混合割合は、ポリイソシアネートのイソシアネート基(NCO)当量/ポリオールの水酸基(OH)当量((NCO)当量/(OH)当量)を1.1以上に調整することが好ましい。(NCO)当量/(OH)当量は、1.1〜2.2又は1.1〜2.1であってもよい。(NCO)当量/(OH)当量が1.1以上であると、得られるウレタンプレポリマーの粘度の上昇を抑えることができ、作業性が向上し易くなる傾向にある。(NCO)当量/(OH)当量が2.2以下であると、ウレタンプレポリマーの湿気硬化反応の際の発泡が生じ難くなり、接着性の低下を抑制し易くなる傾向にある。
ウレタンプレポリマーの重量平均分子量(Mw)は、10000以上、12000以上、又は14000以上であってよく、1000000以下、500000以下、300000以下、200000以下、又は150000以下であってよい。ウレタンプレポリマーの重量平均分子量(Mw)は、10000〜1000000、50000〜500000、又は100000〜300000であってよい。ウレタンプレポリマーの重量平均分子量は、一般に(NCO)当量/(OH)当量を1に近づけるほど、高くできる傾向にある。また、ウレタンプレポリマーの重量平均分子量が高くなるほど、高粘度になる傾向にある。
湿気硬化型ホットメルト接着剤は、ゴム弾性を高め、より強固な接着性を付与する観点から、熱可塑性ポリマーをさらに含有していてもよい。熱可塑性ポリマーとしては、例えば、ポリウレタン、エチレン系共重合体、プロピレン系共重合体、塩化ビニル系共重合体、アクリル共重合体、スチレン−共役ジエンブロック共重合体等が挙げられる。熱可塑性ポリマーの含有量は、湿気硬化型ホットメルト接着剤の全量を基準として、10〜50質量%であってよい。
湿気硬化型ホットメルト接着剤は、より強固な接着性を付与する観点から、粘着付与剤をさらに含有していてもよい。粘着付与剤としては、例えば、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水添テルペン樹脂、石油樹脂、水添石油樹脂、クマロン樹脂、ケトン樹脂、スチレン樹脂、変性スチレン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。粘着付与剤の含有量は、湿気硬化型ホットメルト接着剤の全量を基準として、10〜50質量%であってよい。また、熱可塑性ポリマー及び粘着付与剤の合計の含有量は、湿気硬化型ホットメルト接着剤の全量を基準として、10〜50質量%であってもよい。
湿気硬化型ホットメルト接着剤は、触媒をさらに含有していてもよい。触媒としては、例えば、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズオクテート、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルベンジルアミン、トリオクチルアミン、ジモルホリノジエチルエーテル等が挙げられる。触媒の含有量は、湿気硬化型ホットメルト接着剤の全量を基準として、0.001〜0.5質量%であってよい。
湿気硬化型ホットメルト接着剤は、必要に応じて、その他の成分をさらに含有していてもよい。その他の成分としては、例えば、酸化防止剤、顔料、紫外線吸収剤、界面活性剤、難燃剤、充填剤、光発色剤、熱発色防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤等が挙げられる。その他の成分の含有量は、湿気硬化型ホットメルト接着剤の全量を基準として、0.001〜10質量%であってよい。
湿気硬化型ホットメルト接着剤(硬化前の湿気硬化型ホットメルト接着剤)の120℃における粘度は、0.01Pa・s以上、0.05Pa・s以上、0.1Pa・s以上、又は0.5Pa・s以上であってよく、100Pa・s以下、80Pa・s以下、60Pa・s以下、又は50Pa・s以下であってよい。120℃における粘度が上記範囲内にあることで、ディスペンサー等で塗布する際の作業性が良好になる。
湿気硬化型ホットメルト接着剤は、接着剤に含まれるウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基が空気中の水分又は被着体表面の水分と反応することから、例えば、23℃で1日間養生(放置)することによって、硬化させることが可能となる(湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物を得ることが可能となる)。
湿気硬化型ホットメルト接着剤を用いて被着体同士を圧着した後、接着剤が硬化する前に測定される接着強度(湿気硬化型ホットメルト接着剤の初期の接着強度)は、0.013N/mm(0.1N/8mm)以上、0.038N/mm(0.3N/8mm)以上、0.063N/mm(0.5N/8mm)以上、0.125N/mm(1.0N/8mm)以上、又は0.188N/mm(1.5N/8mm)以上であってよい。硬化物の接着強度の上限は、特に制限されないが、1.5N/mm(12N/8mm)以下であってよい。なお、本明細書において、初期の接着強度は、実施例に記載の方法によって測定される値を意味する。すなわち、初期の接着強度は、湿気硬化型ホットメルト接着剤を用いて被着体同士を120℃で圧着することによって得られる圧着体において、圧着した時点から5分経過後の圧着体の湿気硬化型ホットメルト接着剤の接着強度を意味する。
湿気硬化型ホットメルト接着剤を用いて被着体同士を圧着した後、接着剤が硬化した後に測定される接着強度(湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化後の接着強度)は、0.063N/mm(0.5N/8mm)以上、0.125N/mm(1.0N/8mm)以上、0.188N/mm(1.5N/8mm)以上、0.375N/mm(3N/8mm)以上、0.625N/mm(5N/8mm)以上、又は0.875N/mm(7N/8mm)以上であってよい。硬化後の接着強度の上限は、特に制限されないが、2.5N/mm(20N/8mm)以下であってよい。なお、本明細書において、硬化後の接着強度は、実施例に記載の方法によって測定される値を意味する。すなわち、硬化後の接着強度は、湿気硬化型ホットメルト接着剤を用いて被着体同士を120℃で圧着することによって得られる圧着体を、23℃、50%RHの恒温槽で1日間養生し、得られる接着体の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化後の接着強度を意味する。
湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化後の引張弾性率(湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物の引張弾性率)は、10MPa以下である。湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化後の引張弾性率は、柔軟性の観点から、0.01MPa以上、0.05MPa以上、又は0.1MPa以上であってよく、8MPa以下、6MPa以下、又は4MPa以下であってよい。衣服又はウェアラブル製品に使用する場合、引張弾性率が上記範囲内にあることで、装着した際の違和感をより少なくすることができる。なお、本明細書において、硬化後の引張弾性率は、実施例に記載の方法によって測定される値を意味する。すなわち、硬化後の引張弾性率は、湿気硬化型ホットメルト接着剤を、23℃、50%RHの恒温槽で1日間養生することによって硬化させ、得られる硬化物の引張弾性率を意味する。
湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化後の伸縮回復率(湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物の伸縮回復率)は、90%以上、93%以上、又は95%以上であってよい。なお、本明細書において、硬化後の伸縮回復率は、実施例に記載の方法によって測定される値を意味する。すなわち、硬化後の伸縮回復率は、湿気硬化型ホットメルト接着剤を、23℃、50%RHの恒温槽で1日間養生することによって硬化させ、得られる硬化物の伸縮回復率を意味する。
湿気硬化型ホットメルト接着剤は、例えば、60〜130℃で溶融してから、被着体に塗布することによって使用することができる。塗布方法は、特に制限されないが、例えば、ダイコーター、ロールコーター、スプレー等の塗布装置を用いる方法が挙げられる。小型部品等の狭小な部位へ塗布する場合には、ディスペンサーが適している。
被着体は、特に制限されないが、例えば、布又は紙であってよい。本実施形態に係る湿気硬化型ホットメルト接着剤は、複数の布又は紙を互いに貼り合わせるために好適に用いることができる。ここで、貼り合わせの対象(被着体)は、布と布、紙と紙、又は布と紙であってよい。
湿気硬化型ホットメルト接着剤は、フィルム状に形成して用いてもよい。湿気硬化型ホットメルト接着剤フィルムは、例えば、湿気硬化型ホットメルト接着剤をPETフィルム等の支持フィルム上に塗布することによって形成することができる。湿気硬化型ホットメルト接着剤フィルムの厚さは、10μm以上、20μm以上、又は30μm以上であってよく、300μm以下、250μm以下、又は200μm以下であってよい。湿気硬化型ホットメルト接着剤フィルムが厚くなると、接着性を担保することができ、湿気硬化型ホットメルト接着剤フィルムが薄くなると、伸縮性をより確保し易い傾向にある。
湿気硬化型ホットメルト接着剤は、例えば、ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むポリオールとポリイソシアネートとを反応させて、ウレタンプレポリマーを得る工程と、必要に応じて、ウレタンプレポリマーとその他の任意成分を混合する工程と、を備える方法によって製造される。
本実施形態に係る湿気硬化型ホットメルト接着剤は、衣服等のアパレル商品、サポーター、カバン、財布、インテリア、各種カバー、ケース、ウェアラブル機器などに好適に用いることができる。
<接着体>
一実施形態に係る接着体は、複数の布又は紙と、複数の布又は紙を互いに接着する上述の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物と、を備える。本実施形態に係る接着体は、例えば、被着体が布と布との接着体である場合、無縫製衣類等として利用することができる。
接着体は、例えば、布又は紙に、上述の湿気硬化型ホットメルト接着剤を塗布して接着剤層を形成し、接着剤層上にさらに布又は紙を配置して圧着して接着体前駆体を得る工程と、得られた接着体前駆体を空気中で養生(例えば、23℃で1日間養生)し、接着剤層(湿気硬化型ホットメルト接着剤)を硬化させる工程と、を備える方法によって製造することができる。接着体前駆体を得る工程では、例えば、加圧ロール等を用いることができる。
図1は、一実施形態に係る接着体を作製する工程の一例を示す模式図であり、図1(a)、(b)、(c)、及び(d)は、各工程を示す模式図である。図1を参照して、布として伸縮性生地を用いた接着体の作製工程について説明する。
まず、伸縮性生地1を治具10に沿わせるように設置する(図1の(a)参照)。次いで、本実施形態に係る湿気硬化型ホットメルト接着剤を伸縮性生地1の所定部分に塗布して、接着剤層4を形成する(図1の(b)参照)。治具10の材質及び形状は特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。接着剤の塗布は、例えば、ディスペンサーを用いて行ってもよい。次に、伸縮性生地2を接着剤層4上に配置して、伸縮性生地2の上からロール等により圧力をかけながら、伸縮性生地1と伸縮性生地2とを接着剤層4を介して貼り合わせて、接着体前駆体を得る(図1の(c)及び(d)参照)。その後、接着体前駆体を養生することによって接着剤層4が湿気硬化して、伸縮性生地の接着体を得ることができる。
図1の(b)において、離型性基材上に予め形成しておいた接着剤を伸縮性生地1上に転写して、接着剤層4を形成してもよい。また、接着剤を伸縮性生地2に設けて、伸縮性生地1と貼り合わせてもよい。
以下、本発明について実施例を挙げてより具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜6)
<ウレタンプレポリマー(湿気硬化型ホットメルト接着剤)の合成>
表1に示す種類及び質量部のポリオール(ポリブタジエンポリオール又は水素化ポリブタジエンポリオール)及びポリイソシアネートを用いた。予め真空乾燥機によって脱水処理したポリオールに、ポリイソシアネートとしてジフェニルメタンジイソシアネートを、ポリイソシアネートのイソシアネート基のポリオールの水酸基に対するモル比((NCO)当量/(OH)当量)が表1で示す数値となるように加えて、均一になるまで混合した。次いで、得られた混合物を110℃で1時間反応させ、更に110℃で1時間減圧脱泡撹拌し、ウレタンプレポリマーを調製した。表1に示すとおり、(NCO)当量/(OH)当量が1より大きいことから、得られるウレタンプレポリマーは、ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位並びにポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖とその重合鎖の末端にイソシアネート基とを有することが推測される。得られたウレタンプレポリマーは、そのまま湿気硬化型ホットメルト接着剤として用いた。
表1に示す各成分の詳細は以下のとおりである。
水素化ポリブタジエンポリオールA−1:日本曹達株式会社製、商品名:GI−3000、数平均分子量:3100
水素化ポリブタジエンポリオールA−2:日本曹達株式会社製、商品名:GI−1000、数平均分子量:1500
ポリブタジエンポリオールB−1:出光興産株式会社製、商品名:Poly bdTM R−45HT、数平均分子量:2800
ポリブタジエンポリオールB−2:クレイバレー社製、商品名:Krasol(登録商標)LBH−P3000、数平均分子量:3200
ジフェニルメタンジイソシアネート:日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名:ミリオネートMT
<ウレタンプレポリマーの重量平均分子量>
得られたウレタンプレポリマーの重量平均分子量を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算することによって求めた。測定装置として、HLC−8220GPC(東ソー株式会社製)を用い、溶離液として、テトラヒドロフランを用いた。結果を表1に示す。
<湿気硬化型ホットメルト接着剤の粘度>
硬化前の湿気硬化型ホットメルト接着剤の粘度を、レオメーター(AntonPaar社製、商品名:MCR−301)を用い、周波数1Hz、歪振り角2%、ギャップ0.2mm、120℃の条件で測定した。結果を表1に示す。
<湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化後の引張弾性率及び伸縮回復率>
実施例1〜6の湿気硬化型ホットメルト接着剤を120℃で溶融してPETフィルム上に塗布し、バーコーターを用いて80μmの厚さに塗工することによって接着剤層を形成した。形成した接着剤層を23℃、50%RHの恒温槽で1日間養生することによって硬化させ、接着剤層の硬化物を得た。得られた接着剤層の硬化物を5mm×50mmのサイズに打ち抜き、PETフィルムを剥離して、測定試料とした。引張弾性率及び伸縮回復率は、引張試験機(株式会社島津製作所製、EZ−Test EZ−SX)を用いて、測定温度が25℃、引張速度が100mm/分、チャック間距離が30mmの条件で測定した。硬化後の引張弾性率は、引張初期段階の応力−歪み曲線の傾きから求めた。硬化後の伸縮回復率は、以下の方法によって求めた。測定試料を引張速度100mm/分で100%まで伸長させ、その後応力を解放した。100%まで伸長させたときの歪み及び応力を解放してから1分後の歪みを測定し、それぞれL1及びL2とした。測定したL1及びL2を以下の式に代入することによって算出した。結果を表1に示す。
伸縮回復率(%)=(L1−L2)/L1×100
<湿気硬化型ホットメルト接着剤の接着強度>
実施例1〜6の湿気硬化型ホットメルト接着剤を120℃で溶融して伸縮性布地(スパンデックス、東レ・オプロンテックス株式会社製、ライクラ(登録商標))上に塗布し、バーコーターにより80μmの厚さに塗工することによって接着剤層を形成した。形成した接着剤層上に、同じ伸縮性布地を配置し、120℃で圧着することによって圧着体を得た。圧着した時点から5分経過後の圧着体の接着強度を、フォースゲージ(株式会社イマダ製、DS250N)を用いて測定し、湿気硬化型ホットメルト接着剤の初期の接着強度を求めた。次いで、上記圧着体を23℃、50%RHの恒温槽で1日間養生し、接着剤層を硬化させることによって接着体を作製した。接着体の接着強度を、引張試験機(株式会社島津製作所製、EZ−Test EZ−SX)を用いて、測定温度が25℃、引張速度が100mm/分の条件でT型剥離強度試験によって測定し、湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化後の接着強度を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2019138893
表1に示すとおり、実施例1〜6の湿気硬化型ホットメルト接着剤は伸縮回復率が高く、布に適用した場合においても接着強度に優れていた。これらの結果より、本発明の湿気硬化型ホットメルト接着剤が、伸縮性に優れ、さらに布に適用した場合においても、接着性に優れることが確認された。
1,2…伸縮性生地、4…接着剤層、10…治具。

Claims (5)

  1. ポリブタジエンポリオール及び水素化ポリブタジエンポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位並びにポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖と、前記重合鎖の末端にイソシアネート基と、を有するウレタンプレポリマーを含有し、
    硬化後の引張弾性率が10MPa以下である、湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  2. 硬化後の伸縮回復率が90%以上である、請求項1に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  3. 前記重合鎖が、水素化ポリブタジエンポリオールに由来する構造単位を含む、請求項1又は2に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  4. 複数の布又は紙を互いに貼り合わせるために用いられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  5. 複数の布又は紙と、
    前記複数の布又は紙を互いに接着する請求項1〜4のいずれか一項に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物と、
    を備える、接着体。
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