JP5853295B1 - 残存モノマー含有量を低減した湿気硬化型ポリウレタンプレポリマー - Google Patents
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Abstract
Description
更に詳しくは、該プレポリマーを基剤とする湿気硬化型反応性ホットメルトポリウレタン粘着剤、並びに該粘着剤の製造方法、製造装置及び接合方法に関する。
このようにして、従来、成し得なかった、「新PURHM粘着剤の創製」、「残存モノマーの低減化」及び「発泡抑止」の課題に対し、本発明者これら課題解消の手立てを得ることができた。
ここで使用している用語、「固化」と「固着」について述べる。「固化」とは「固体化」、即ち「固体」を指し、「固着」とは「固定する力」のようなものを指し、必ずしも固体である必要はない。本発明においてはこのように使い分ける。
1.(i)常温で液状のジイソシアネート、好ましくは数平均分子量(Mn)が350〜10,000であるジイソシアネート、及び(ii) 常温で液状のジオール、好ましくは(Mn)が140〜15,000であるジオール、を使用して(iii)ジイソシアネートとジオールの官能基比率(当量比)、NCO基/OH基を2.2/1〜1.2/1の範囲で反応して得られるプレポリマーは湿気硬化型粘着剤用組成物の基剤あって、該プレポリマーは(a)数平均分子量(Mn)が1,500〜80,000の範囲、(b)120℃における粘度が1,000〜200,000mP・sの範囲、且つ常温で高い粘着力を有することを特徴とする残存モノマー含有量を低減した湿気硬化型ポリウレタンプレポリマーである。
2.前記のジイソシアネートは、その原料成分であるモノマー性ジイソシアネートの最大残存量(残存モノマー量)が1質量%以下である。3.前記1に記載のジイソシアネート(i)は、脂肪族ジイソシアネート又は脂環式ジイソシアネートであり、(ii)ジオールは、主鎖がポリエーテル構造、ポリエステル構造、ポリカーボネート構造、ポリブタジエン構造、ヒマシ油変性構造、シロキサン構造から選択されるジオールである。4.前記1に記載の残存モノマー(モノマー性ジイソシアネート)がヘキサンメチレンジイソシアネート(HDI)である。
(P1) ジシシアネート(i)成分とジオール(ii)成分を分離し、該ジオール側に硬化用架橋触媒を含有させて成る2成分型(2液型)を形成する工程、(P2) 該2液を、常温下一定の比率(NCO基/OH基比が1.2/1〜2.2/1の範囲)で、加熱された混合機に連続的に供給する工程、(P3) 該混合機内で極めて短時間にプレポリマーを生成(合成)する工程及び(P4) 該プレポリマーを 吐出する工程。11.前記10記載のNCO/OHは1.3/1〜1.9/1の範囲である。12.前記10の温度は60℃〜170℃である。13.前記10の時間は2秒〜30秒である。
該夫々の貯蔵容器(10、11)は夫々の定量ポンプ(20、21)と繋がっており、該ポンプは加熱混合機(30)に繋がり、該混合機で生成した生成物を吐出口より吐出する。これらを繋げるための配管とその接続部品、及び全工程(P1〜P4)を円滑に作動、制御させるための制御機器又は制御システム。
最初に、本発明の湿気硬化型ホットメルト(PURHM)用組成物用の基剤であるプレポリマーについて説明する。ここで言う、基剤とは、ベース、又は主成分と同義語である。該PURHM用のプレポリマーであるためには、加熱下では流動性を呈し、室温に冷やすと固着性を呈することが必要条件である。そのため該プレポリマーは熱可塑性ポリマーである必要がある。更に該プレポリマーは固着後、空気中の湿気と反応して、熱硬化性ポリマーを形成できる必要がある。そのため、該熱可塑性プレポリマーは、湿気硬化性を有する直鎖構造を有する線状高分子或いは分岐構造を有する線状高分子である必要があり、該高分子の分子量は、加熱下では易流動性であることが望ましいので、高分子としては、比較的分子量が低い高分子であることが望ましい。
プレポリマーの流動性(粘度); 該プレポリマーは、接着剤(PURHM)の常温固化物が固体(非流動性)であるのに対し、粘着剤として利用するので、常温では高粘着状(難流動性)である必要がある。そのようなプレポリマーを得るために、分子量を変化させたプレポリマーを合成し、該プレポリマーの各温度における流動特性(粘度)を調べた。その結果、該プレポリマーとして適正な粘度、即ち、常温(25℃)において高粘着力を得るための粘度は、粘度の下限値が30万mPa・s以上、上限値が10,000万mPa・s(外挿値)以下であることを見出した。
(a)常温で液状のジイソシアネート(ジイソシアネート原料); 本発明のプレポリマーは、イソシアネートとポリオールの重付加反応により合成される。使用されるイソシアネートとしては、(i)数平均分子量(Mn)が350〜10,000の常温で液状のジイソシアネートが使用される。ここで、ジイソシアネートが使用される理由は、前記、プレポリマー(線状高分子)を得るためのイソシアネート成分としては、2官能性のジイソシアネートが最も適切であるからである。3官能性、或いはそれ以上の多官能性イソシアネートは架橋性ポリマーを形成し、又、1官能性のモノイソシアネートは高分子化反応を停止しポリマーが得られなくなる。そのため両者は適切でない。ここで言う、ジイソシアネートは2官能のジイソシアネートのことであるが、不純物等として、極少量の3官能以上のポリイソシアネート、若しくは単官能イソシアネートが含有されたものも、本発明のジイソシアネートとして扱う。
本発明のプレポリマーは前記のジイソシアネート原料、ジオール原料から合成される。該プレポリマーの数平均分子量は、使用するジイソシアネート、ジオール夫々の分子量、及びジシシアネート、ジオールの反応比(NCO/OH当量比)が定まれば理論的に算出できる。この理論値は実験値と良く一致することが知られている(、非特許文献1)。例を示す。ここで、Aなる分子量を有するジイソシアネートを(A)、Bなる分子量を有するジオールを(B)で表し、(A)/(B)の反応比(NCO/OH比)で反応して得られる,Pなる平均分子量を有するプレポリマー(P)で表すものとする。今、NCO/OH比を2/1で反応させると、生成されるプレポリマー(P)は分子量分布を有し、平均分子量が(A−B―A)の3量体(重合度相当)が形成され、同時に、使用原料(A)の内の25%が未反応成分として、プレポリマー(P)系中に残存する。同様に、NCO/OH比が1.5/1の場合は平均分子量が5量体であり、1.33/1の場合は平均分子量が7量体であり、同時に,(A)の6.2%が未反応成分として(P)系中に残存する、ことが示される。
(1)常温で液状のジイソシアネート原料として、「常温低粘度で、且つモノマー性ジイソシアネート含有量(残存モノマー量)の少ないジイソシアネート」を使用する。
(2)該ジイソシアネー原料とジオール原料を使用して、適正NCO/OH比を小さくする方向を選択し、生成するプレポリマーの重合度を上げる。これにより、ジイソシアネート原料がより多く消費され、結果として、生成プレポリマー中の残存モノマー量の低減を図る。
[原料]
1)ジイソシアネート; D201、及びA201Hは旭化成社(商品名デュラネート)、IPDIは住化バイエル社(商品名デスモジュールI)、XDIは三井化学社(商品名タケネート500)
2)ジオール; P400、P1000、P2000は旭電化社(商品名アデカポリエーテル)、PML-5005、PML-S4013Fは旭硝子社(商品名プレミノール)、T5651は旭化成(商品名デュラノール)、
G1000は日本曹達社(商品名末端水酸基ポリブタジエン)
3)触媒; DBTDL(ジブチルスズジラウレート)は和光純薬社
なお、実施例各表(原料欄記載)の数値はメーカーのカタログ値から引用、算出した。
1)平均分子量(Mn); 市販品原料(Mn)については、カタログ値から引用した。本試験の合成により得られたジイソシアネート原料並びに生成プレポリマーの(Mn)については、高分子理論から導かれる計算値を採用した。
2)残存モノマー含有量; 市販品原料の残存モノマー量については、カタログ値から引用した。本試験の合成により得られたジイソシアネート原料並びに生成プレポリマー中に残存する残存モノマー量については、高分子理論から導かれる計算値を採用した。
(a)各種基準粘度液の調製; 各種市販の粘度が既知の液から調製した。(25℃粘度が70mPa・s、300mPa・s、1,000mPa・s、7,000mPa・s、15,000mPa・s、40,000mPa・s、80,000mPa・s、150,000mPa・s)。該液、約3〜4mを10mlガラスサンプル管に採取、密栓して調製した。
(b)加熱時の流動性測定; 加熱下で合成されたジイソシアネート原料並びに生成プレポリマーの粘度を評価するため、該温度で得られた評価用サンプル3〜4ml(10mlサンプル管中)を用いて、即ち、該サンプル管を転倒して、サンプル液の移動時間を測定した。同様に、25℃で、基準液について転倒試験を行い移動時間を測定した。両者の比較から、サンプル液の粘度を推定、算出した。
(c)流動性の評価; 前記、ガードナー粘度の算出から、流動性を以下のように判定した。(AA); 1,000mPa・s以下、(A); 1000〜7,000 、(B); 7,000〜40,000、(C); 40,000〜80,000、(D); 80,000〜200,000、(E)200,000mPa・s以上、に分け、本発明では、便宜的に、(AA)を易流動域、(A〜B)を適正流動域、(C〜D)を難流動域、(E)を超難流動域とした。尚、(B)と(C)の境界領域を(B〜C)で表示した。
(実施例1); 常温液状のジイソシアネート(A201H)2.33g(9.56mg当量;9.56mと略記)、常温液状のジオール(P400)1.00g(4.78m)及び触媒(DBTBL)0.0002g(ジオールに対し0.02%)の夫々を、乾燥した10mlガラスサンプル管に採取し、撹拌棒と温度計をセット、窒素置換した後、ポリエチレンシートフィルムのキャップをかぶせ全体を覆い、湿気の侵入を遮断した。その後、常温下、フィルム内の液を約1分間激しく手動で撹拌混合し、均一な低粘度液を得た。直ちに、この均一液を、予め120℃に加熱制御されたアルミブロックのサンプル管の加熱部位(23mmφ、深さ15mm)にセットし撹拌を続けた。最初、加温により粘度低下が起こり、数分後に発熱が開始され粘度上昇が認められた。約7分後に、内温が120℃に達し、その後、発熱はみられなかった。更に、1分撹拌/4分静置を繰り返しながら、30分間反応させた。直ちに、120℃加熱ブロック上でサンプル管を転倒して合成液の流動性を評価した後、室温冷却後の流動性についても同様に評価した。更に、該合成液を一夜放置後、合成物の反応促進(約常温1ケ月に相当)を確認するために、再度、120℃で15分加熱し、120下の流動性及び室温冷却後の流動性を測定した。尚、得られた生成物については、平均分子量が1,360と算出された。又、残存モノマー量が0.25%以下であると算出された。
(実施例5); 実施例2で得たジイソシアネート 2.50g(2.50m)、ジオールP1000 0.94g(1.88m)及びDBTBL触媒(ジオールに対し0.02%)の夫々を、乾燥した10mlガラスサンプル管に採取(NCO/OHは1.33/1)し、撹拌棒と温度計をセット、窒素置換した後、ポリエチレンシートフィルムのキャップをかぶせ全体を覆い、湿気の侵入を遮断した。その後、常温下、フィルム内の液を約1分間激しく手動で撹拌混合し、均一液を得た。直ちに、この均一液を、予め120℃に加熱制御されたアルミブロックのサンプル管の加熱部位(23mmφ、深さ15mm)にセットし撹拌を続けた。最初、加温により粘度低下が起こり、数分後に発熱が開始され粘度上昇が認められた。約7分後に、内温が120℃に達し、その後、発熱はみられなかった。更に、1分撹拌/4分静置を繰り返しながら、30分間反応させた。直ちに、120℃加熱ブロック上でサンプル管を転倒して合成液の流動性を評価した。該評価後、120℃2〜3分再加熱状態で、キャップフィルムをハサミで切断し、臭気を嗅いだが無臭であった。直ちに、100mm角(厚さ3mm)PP板上に、該合成液を該撹拌棒で帯状に塗布し常温に冷やすと粘着物に変化した。以下の方法で該粘着物の粘着力を評価した。尚、該生成プレポリマーの平均分子量は11,000であると算出された。又、残存モノマー量は0.01%以下であると算出された。この値は非常に低いレベルである。
尚、表中の常温高粘着力(固着性)の試験は以下によった。100mm角(厚さ3mm)のPP板上に塗布された該粘着物に、SUS製スパチラ(先端部の幅5mm、長さ150mm、重量3.4g)の先端部の5mm(接着面積、5x5mm)を圧着張り合わせた。直ちに該PP板を垂直に直立させ、粘着力によるスパチラの保持時間でもって、該粘着力の程度を定性的に評価した。(++)保持時間120秒以上、(+)保持時間120〜60秒、(±)保持時間30〜60秒、(−)30〜5秒、(− −)5秒以下。評価は(+)以上を粘着力良好、(―)以下を粘着力不足と評価した。
(実施例9); ジイソシアネートD201 1.06g(4.0m)、ジオールP2000 2.00g(2.0m)及びDBTBL触媒(ジオールに対し0.02%)の夫々を、乾燥した10mlガラスサンプル管に採取(NCO/OHは2.00/1)した。その他は、実施例5の操作に従って、反応させ生成物を得た。該生成物の熱時流動性、常温固着性の算出、評価も実施例5に従った。結果を表3に示した。
NCO/OH比を小さくすると生成物の平均分子量が増加する。分子量の増加によって粘度の上昇がもたらされ、加熱時の流動性は低下する、同時に、常温の高粘着力性(固着性)は向上することが判る。具体的にはNCO/OH比大(2.5/1;比較例3)では、分子量(2,200)と上がらず、熱時流動性が過大に大きくそのため常温固着性が低下した。更に、熱時流動測定の開封時若干の刺激性の異臭を感じ、残存モノマーの影響の恐れが予想された。更には、硬化物の発泡が大きく外観不良であった。反対に、NCO/OH(1.2/1)の小さいところでは、分子量が増大し、熱時流動性は低下したが、常温固着性は高かった。更には、湿気硬化性(硬化速度)は低下する傾向があった。結果的には、実施例9〜11で示される、NCO/OH比が2.00/1〜1.33/1において、熱時流動性と常温固着性のバランスが優れ、本発明のプレポリマーに適しているものと評価した。
(実施例12)本発明で得たプレポリマーの加熱時流動性〜常温固着性の関係を評価するために、表3に示すプレポリマーを使用して、各温度における粘度を測定し、粘度〜温度較正曲線を求めた。その結果を図1に示した。
(a)測定用サンプルとして、(M1)サンプル;超難流動性(比較例4生成物)、(M2)サンプル;適正(高)流動性(実施例11生成物)、(M3)サンプル;適正(低)流動性(実施例9生成物)、(M4)サンプル;易流動性(比較例3)である。
(c)粘度〜温度較正曲線の作成; 各温度で得られた粘度、温度(絶対温度の逆数)アレニウスプロットを行った。結果は略直線で近似され、直線性が示された。
(e)同様に、(M2)にサンプルについても、120℃、100℃の粘度を算出し、25℃外挿値粘度を算出した。外挿値粘度は約4000〜5000万mPa・s。同様に、(M4)の低粘度系は、120℃粘度(300mPa・s)。25℃粘度は実測値(10万mPa・s)である。(M1)の超高粘度系は150℃粘度のみである。このように、常温高粘着系の粘度が数値として推定され、常温高粘着力と粘度の関係表示が可能(表3)となった。
(実施例13)PURHMプレポリマーの超短時間合成と硬化物性を評価するために、下記の手順で試験を行った。(a)加熱反応器の調整; sus製スタティックミキサー(内容積;約1ml; 外径4.7mmφ、内形,3,2mmφ、長さ150mm、分割エレメント数27)を取り付けた温度制御付きの加熱反応器(円筒状のアルミブロックヒーターに該ミキサーを装着)を、シリコーンゴム栓を開孔し、該孔を介して2.5ml PPシリンジと直結した。(b)反応液の調製; ジイソシアネートD201 1.19(4.5m)、十分脱水処理したジオールP2000 3.00g(3.0mm)及びDBTBL触媒(ジオールに対し0.02%)の夫々を、乾燥した10mlガラスサンプル管に採取(NCO/OHは1.5/1)し、撹拌棒をセット、ポリエチレンシートフィルムのキャップをかぶせ、窒素を吹き流しながら極力気泡の混入を避けながら撹拌し均一液を調製[1液系]した。直ちにPP製2.5mlシリンジを用いて、シリンジ内に吸引、充填した。(c)プレポリマーの合成; 予め150℃を保持された加熱反応器(a)に、該シリンジをセットし、シリンジ内の液を反応器に導き反応させた。(d)反応時間の制御; 最初にシリンジ内の均一液を素早く押し出し反応器内に液を満たした(内容積約1ml)。その後、約30秒間停止保持後、素早く、第1回目の吐出、均一液約0、2〜0.3mlを吐出した(反応時間(t1)は30秒)。続いて、30秒停止後、第二回目の吐出を同様に行った(反応時間(t2)は60秒)。続いて、120秒停止後、第3回目の吐出を行った(反応時間(t3)は180秒)。このように反応器中での滞留時間を変えることによって反応時間を調節した。結果を表4に示した。
(a)可使時間; 100mm角(厚さ3mm)のPP板上に、生成物プレポリマーの加熱溶融体を塗布、室温に冷ました粘着塗布体に、10mmX30mm(厚さ1mm)のPP短冊状片を圧着(接着面積10x10)し、30分後に力を加え、接着箇所の位置調整の可否を判定した。評価;(+)は、位置調整ができ、可使時間は良好。(―)は、硬化が進み固化、位置調整できない、可使時間は不良。
(b)外観(色調)と硬化物の強度面の特徴; 硬化物を目視により色調を観察した。又、指触、荷重を加え硬化物の強度面を観察した。
(c)外観(発泡); 硬化物の目視観察により硬化物の発泡状況を観察した。評価(+)は発泡が認められず、発泡抑止性能は良好である。(−)は発泡が認められ、発泡抑止性能は不良。
(d)強度伸び; 硬化物に荷重を加え、伸び率(%)が500%以上のものを、伸び率、良好と判定し、評価を(+)表示した。
(e)耐熱; ホットプレート上に測定用テストピース小片(2mm角X厚さ約0.5mm)をセットし、昇温速度(10℃/分)で、200℃まで定速させ、200℃における該小片の外観形状(溶融状態)の変化をルーペを用いて観察し、耐熱性評価の判定を行った。評価(+)は、小片に溶融が認められず耐熱性が良好(プレポリマー硬化物が湿気硬化により、熱硬化型の架橋体に転換)。
(f)耐水性; テストピース小片(約0.2g)を精秤し、10mlガラスサンプル管中で1カ月間浸漬し、吸水率を測定した。該吸水率測定後、室内で一夜、風乾した後、再度秤量した。判定(+)は、吸水率が5%以下であり、外観(膨潤等]変化が無く、風乾後の、重量変化率が1%以下のものを、耐水性良好と判定した。
(g)耐候性; テストピースを室内で1年間放置したものについて、外観を目視観察した。判定(+)は、外観、色調共変化が無いものを、耐候性良好と判定した。
11 ジオール原料用貯留容器
20 ジイソシアネート原料用精密定量吐出ポンプ
21 ジオール原料用精密定量吐出ポンプ
30 混合、反応容器
30H 加熱部
40 ジイソシアネート原料供給量の制御部
41 ジオール原料供給量の制御部
50 温度計測、制御部
60 時間計測、制御部
80 製造装置制御部
Claims (4)
- プレポリマーの製造と塗布を同時に行う装置を用いて湿気硬化型ポリウレタンプレポリマーを製造する方法であって、(i)A液は、数平均分子量(Mn)が350〜10000、残存モノマー含有量が1質量%以下、且つ25℃で液状のジイソシアネート、B液は、数平均分子量(Mn)が140〜15000且つ、25℃液状のジオールであり、(ii)該2液を一定比率で、加熱された該装置に供給し、NCO/OHが1.2/1〜2.2/1、温度が60〜170℃、時間が2〜60秒反応させて、(iii)該反応により得られるプレポリマーは、数平均分子量が1.500〜80.000、120℃における粘度が1,000〜200,000mPa・s、且つ25℃における粘度が30万mPa・s 〜10,000万mPa・s を有するプレポリマーであることを特徴とする残存モノマー含有量を低減した湿気硬化型ポリウレタンプレポリマーの製造方法。
- 上記のプレポリマーは、残存モノマー含有量が0.1質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の湿気硬化型ポリウレタンプレポリマーの製造方法。
- 上記のプレポリマーは、湿気と反応してなる該プレポリマーの硬化体(架橋体)がゴム弾性体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の湿気硬化型ポリウレタンプレポリマーの製造方法。
- 請求項1に記載のプレポリマーの製造と塗布を同時に行うための装置は、少なくとも下記の物品並びに機能を有することを特徴とする湿気硬化型ポリウレタンプレポリマーの製造と塗布一体化装置。
(a); A液、B液の夫々を貯蔵するための夫々の貯蔵容器(10、11)
(b); A液、B液の夫々を計量と供給するための夫々の定量ポンプ(20、21)、並びに吐出口を有する加熱混合機(30)、液量(40)、温度(50)、時間(60)の計測と制御機器
(c); 貯蔵容器(10、11)は夫々の定量ポンプ(20、21)と繋がっており、該ポンプは加熱混合機(30)に繋がり、該混合機内で生成した生成物(プレポリマー)を吐出口より吐出する。これらを繋げるための配管とその接続部品、及び全工程(a〜c)を円滑に作動、制御させるための制御機器又は制御システム
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