JPWO2019123958A1 - 対物光学系及び顕微鏡システム - Google Patents

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Abstract

対物光学系(43)は、試料(SP)に向かって進む光を反射する反射面(RS1)と、反射面(RS1)で反射された光を試料(SP)に向けて反射する反射面(RS2)と、反射面(RS2)で反射された光の光路上に配置され、試料(SP)との間に介在する液体(WT)に接する接液面を有し、その接液面が反射面(RS2)で反射された光の光路と概ね直交するように形成された透過部(TS)と、を備える。

Description

本発明は、対物光学系及び顕微鏡システムに関する。
近年、生体の組織、器官、細胞等の試料の内部を2次元画像又は3次元画像に画像化する技術が注目されている。この技術の代表的なものとして、共焦点顕微鏡による画像化技術、オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィ(Optical Coherence Tomography:OCT)による画像化技術、及び光音響イメージングによる画像化技術が挙げられる。共焦点顕微鏡による画像化技術は、共焦点顕微鏡を用いて紫外光から可視光の波長範囲の光を試料に照射して得られる蛍光に基づいて試料を画像化する技術である。OCTによる画像化技術は、近赤外光を試料に照射して得られる光と参照光とを干渉させた干渉光に基づいて試料を画像化する技術である。光音響イメージングによる画像化技術は、可視光又は近赤外光の短パルスレーザを試料に照射したときに、試料から得られる音響波に基づいて試料を画像化する技術である。
上述した画像化技術を用いて試料を画像化する場合のように、試料を観察する場合には、紫外光から近赤外光までの幅広い波長範囲の光を用いた観察が望まれている。従来の対物レンズでは、色収差等の収差が発生するために、1つの対物レンズで上記の幅広い波長範囲の光に対応することは困難であった。このため、従来は、様々な波長の光を用いた観察を行って得られた画像の重ね合わせを行う場合には、対物レンズを交換する度に得られる画像(観察時間のずれや観察場所にずれが生じている画像)の重ね合わせを行わなければならず、例えば様々な波長の光を用いた観察を同時に行って得られた同じ観察場所の画像を重ね合わせるといったことは困難であった。
このような不具合を解消する方策として、例えば以下の特許文献1,2に開示された反射対物鏡を用いることが挙げられる。以下の特許文献1に開示された反射対物鏡は、シュバルツシルド型の反射対物鏡であり、レンズのように屈折系では無く、全てが反射系で構成されていることから、色収差が生じないという利点を有する。また、以下の特許文献2に開示された反射対物光は、高水圧に耐えるために、光学材料よりなる反射対物鏡ブロックの前面及び後面にそれぞれ小鏡及び大鏡が設けられたシュバルツシルド型の反射対物鏡が開示されている。尚、以下の非特許文献1には、光音響イメージングによる画像化技術の一例が開示されている。
特開平6−148574号公報 特開平5−323437号公報
Hui Wang et al.,"Reflection-mode optical-resolution photoacoustic microscopy based on a reflective objective",Optics Express Vol.21,No.20,p.24210-24218
ところで、試料(生体の試料)を観察する場合には、対物光学系が屈折系であるか反射系であるかに拘わらず液浸による観察が望ましい。液浸による観察を行う主な利点は、以下の通りである。第1の利点は、水等の液体と試料との屈折率が近いため、試料表面での反射が少なくなることによって試料の深部観察が可能になる点である。第2の利点は、試料表面での光の屈折が少ないために、試料の深さ方向に像が歪むことが無く、例えば試料の内部の3次元画像を生成する上で良好な画像が得られる点である。第3の利点は、液体の屈折率が空気よりも高いために、対物レンズの開口数を高めることができ、高解像での観察が容易になる点である。
しかしながら、上述した特許文献1に開示された反射対物鏡を用いて液浸による観察(例えば、液体下にある試料の観察)を行おうとすると、反射対物鏡で反射されて試料に向かう光が、空気と液体との界面を通過することから屈折が生ずる。ここで、液体は空気よりも屈折率が高いため、液体を通過した光の焦点位置は、液体が無いとした場合の焦点位置よりも遠くなる。また、液体の屈折率は、光の波長に応じて異なるため、上記の液体を通過した光の焦点位置は波長によって異なり、色収差等の様々な収差の原因となる。
また、上述した特許文献2に開示された反射対物鏡は、水に浸された状態での使用が可能であり、上述した特許文献1のような問題(空気と液体との間の界面での屈折)は生じない。しかしながら、上述した特許文献2では、反射対物鏡で反射されて試料に向かう光が、反射対物鏡ブロックと液体との界面を通過することから屈折が生ずる。ここで、液体は、反射対物鏡ブロックをなす光学材料よりも屈折率が低いために、液体を通過した光の焦点位置は、液体が無いとした場合の焦点位置よりも近くなる。また、反射対物鏡ブロック及び液体の屈折率は、光の波長に応じて異なるため、上記の反射対物鏡ブロック及び液体を通過した光の焦点位置は波長によって異なり、色収差等の様々な収差の原因となる。
このように、上述した引用文献1,2に開示された反射対物鏡は何れも、液体との間の界面(空気と水との界面、反射対物鏡ブロックと液体との界面)で屈折が生ずることから、色収差等の様々な収差が生じてしまう。このような収差が発生すると、得られる画像が劣化してしまい、高解像での観察が困難になるという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、広い波長帯域において、色収差が生ずることなく高解像での観察が可能な液浸用の対物光学系及び顕微鏡システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様による対物光学系(43、43A〜43C、73、73A)は、試料(SP)に向かって進む光を反射する凸面反射部(RS1)と、前記凸面反射部で反射された光を前記試料に向けて反射する凹面反射部(RS2)と、前記凹面反射部で反射された光の光路上に配置され、前記試料との間に介在する液体(WT、CF)に接する接液面を有し、該接液面が前記凹面反射部で反射された光の光路と概ね直交するように形成された透過部(TS)と、を備える。
また、本発明の一態様による対物光学系は、前記接液面が、概ね球面に形成されており、前記球面の曲率中心が、前記凸面反射部及び前記凹面反射部によって形成される反射光学系の焦点位置(P)と概ね等しい。
また、本発明の一態様による対物光学系は、前記接液面上の任意の点の曲率半径rが、該点から前記焦点位置までの距離をSとすると、0.7S≦r≦1.3Sなる関係式を満たす。
また、本発明の一態様による対物光学系は、前記接液面が、球面又は非球面である。
ここで、本発明の第1の態様による対物光学系は、前記透過部(TS)が、前記凹面反射部で反射された光が入射する入射面(103a、120a)と、該入射面に入射した光が射出される射出面(103b、120b)とを有するカバー部材(103、120)に設けられており、前記カバー部材の前記射出面が前記接液面とされている。
また、本発明の第1の態様による対物光学系は、前記カバー部材の前記入射面が、前記凹面反射部で反射された光の光路と概ね直交するように形成されている。
また、本発明の第1の態様による対物光学系は、前記カバー部材の前記入射面の中央部には、前記凸面反射部が形成され、又は前記凸面反射部を有する凸面ミラー(101)が取り付けられている。
また、本発明の第1の態様による対物光学系は、前記凹面反射部を有する凹面ミラー(102)を内部に支持する鏡筒(100)と、前記カバー部材によって内部空間が仕切られるように前記カバー部材を支持し、第1端部(104a)が前記鏡筒の物体側の端部に取り付けられ、前記カバー部材によって仕切られた第2端部側の内部空間(Q1)に液体を保持可能な筒状の液体保持部材(104)と、を備える。
また、本発明の第1の態様による対物光学系は、前記カバー部材によって仕切られた第2端部側の内部空間に液体を供給する液体供給部(105)を備える。
ここで、本発明の第2の態様による対物光学系は、中央部に前記凸面反射部が形成され、周辺部に前記透過部(TS)が設けられた第1面(200a)と、中央部に前記試料に向かって進む光が入射され、周辺部に前記凹面反射部が形成された第2面(200b)と、を有する光学部材(200)を備える。
また、本発明の第2の態様による対物光学系は、前記第1面を物体側に向けて前記光学部材を内部に支持する鏡筒(100)を備える。
また、本発明の第2の態様による対物光学系は、第1端部(202a)が前記鏡筒の物体側の端部に取り付けられ、内部空間に液体を保持可能な筒状の液体保持部材(202)を備える。
また、本発明の第2の態様による対物光学系は、前記内部空間に液体を導く液体導入部(203)を備える。
また、本発明の一態様による対物光学系は、前記凸面反射部の中心部(CA)が、前記凸面反射部の他の部分よりも反射率が低くされている。
また、本発明の一態様による対物光学系は、前記光の一部を反射して、光干渉を生じさせるための参照光として、前記試料とは反対側に戻す参照光反射部(211、224)を備える参照光生成部を更に備える。
また、本発明の一態様による対物光学系は、前記参照光反射部(211、224)までの光路長と、前記焦点位置(P)までの光路長とは、異なる。
また、本発明の一態様による対物光学系は、前記参照光反射部(211、224)は、前記透過部(TS)の前記入射面(103a)に備えられ、前記入射面(103a)に入射する光の一部を反射する。
また、本発明の一態様による対物光学系は、前記凸面反射部の物体側に設けられ、前記試料に光を照射して得られる音響波を検出する検出器(111、201)を備える。
また、本発明の一態様による対物光学系は、前記接液面の近傍に設けられ、前記試料に光を照射して得られる音響波を検出する光ファイバ型検出器を備える。
本発明の一態様による顕微鏡システムは、上記の何れかに記載の対物光学系と、該対物光学系と組み合わされる結像レンズ(41、71)と、を有する顕微鏡(40、70)と、前記対物光学系と前記結像レンズとの組み合わせによって発生する収差を補正する補正レンズ系(32)と、を備える。
本発明によれば、広い波長帯域において、色収差が生ずることなく高解像での観察が可能であるという効果がある。
本発明の第1実施形態による対物光学系を備えるイメージング装置の要部構成を示す図である。 本発明の第1実施形態による対物光学系の要部構成を示す断面図である。 シュバルツシルド型の反射対物鏡を示す図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例による対物光学系を備えるイメージング装置の要部構成を示す図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例による対物光学系の要部構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例による対物光学系の要部構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による対物光学系の要部構成を示す断面図である。 本発明の第2実施形態による対物光学系を備えるイメージング装置の構成の一部を示す図である。 本発明の第2実施形態による対物光学系の要部構成を示す断面図である。 本発明の第3実施形態による対物光学系の要部構成を示す断面図である。 本発明の第3実施形態における超音波検出器の要部構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第4実施形態による対物光学系の要部構成を示す断面図である。 本発明の第5実施形態による対物光学系の要部構成を示す断面図である。 本発明の第6実施形態による対物光学系の要部構成を示す断面図である。 イメージング装置に設けられる光学系の構成を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態による対物光学系及び顕微鏡システムについて詳細に説明する。尚、以下で参照する図面では、理解を容易にするために、必要に応じて各部材の寸法を適宜変えて図示している。また、以下では、図中に設定したXYZ直交座標系を必要に応じて参照しつつ各部材の位置関係について説明する。このXYZ直交座標系は、X軸及びY軸が水平面内に設定され、Z軸が鉛直方向に設定されたものである。但し、説明の便宜のため、各図に示すXYZ直交座標系の原点は固定せずに、図毎にその位置を適宜変更するものとする。
〔第1実施形態〕
〈イメージング装置〉
図1は、本発明の第1実施形態による対物光学系を備えるイメージング装置の要部構成を示す図である。図1に示す通り、イメージング装置1は、共焦点ユニット10、分岐ユニット20、光走査ユニット30、倒立型顕微鏡40、OCTユニット50、及びコントローラ60を備えており、培養液CF内に浸された状態で試料容器CH1に格納された試料SP(図2参照)にレーザ光を照射して得られる蛍光、或いは試料SPに近赤外光を試料に照射して得られる後方散乱光と参照光とを干渉させた干渉光に基づいて試料SPの画像を生成する。尚、以下では、試料SPから得られる蛍光に基づいた画像を「蛍光画像」といい、上記の干渉光に基づいた画像を「OCT画像」という。
共焦点ユニット10は、共焦点顕微鏡の主要部をなすユニットである。共焦点ユニット10は、レーザ光源11、ダイクロイックミラー12、蛍光フィルタ13、レンズ14、ピンホール15、及び光検出器16を備える。レーザ光源11は、コントローラ60の制御の下で、試料容器CH1に格納された試料SPに照射するレーザ光を射出する。レーザ光源11から射出されるレーザ光の波長は、試料SPに応じて任意の波長とすることができる。例えば、400〜700[nm]程度の波長帯域の波長にすることができる。また、レーザ光源11は、連続的又は離散的に波長を変化させることができるものであっても良い。
ダイクロイックミラー12は、レーザ光源11から射出されるレーザ光の波長の光を反射し、試料SPから得られる蛍光の波長の光を透過する特性を有するミラーである。このダイクロイックミラー12は、レーザ光源11の+Z側に配置されており、レーザ光源11から+Z方向に射出されるレーザ光を+X方向に反射し、分岐ユニット20から射出されて−X方向に進む蛍光を透過させる。
蛍光フィルタ13は、ダイクロイックミラー12の−X側に配置され、試料SPから得られる蛍光を選択的に透過させる。レンズ14は、蛍光フィルタ13を透過した蛍光を集光する。ピンホール15は、レンズ14の焦点位置(−X側の焦点位置)に配置されている。光検出器16は、ピンホール15の−X側に配置されており、ピンホール15を通過した光を検出する。尚、光検出器16の検出信号は、コントローラ60に出力される。
分岐ユニット20は、ダイクロイックミラー21を備えており、共焦点ユニット10、光走査ユニット30、及びOCTユニット50に接続され、これらユニット間で光の分岐等を行う。ダイクロイックミラー21は、共焦点ユニット10が備えるダイクロイックミラー12の+X側であって、OCTユニット50が備えるビームスプリッタ52の−Z側に配置されている。このダイクロイックミラー21は、共焦点ユニット10から射出されるレーザ光の波長の光及び試料SPから得られる蛍光の波長の光を透過し、OCTユニット50から射出される近赤外光及び試料SPから得られる後方散乱光を反射する特性を有するミラーである。
尚、本実施形態では、分岐ユニット20がダイクロイックミラー21の光学特性(波長に応じて反射特性及び透過特性が異なる性質)を利用して光の分岐等を行う例について説明するが、他の構成によって光の分岐等を行っても良い。例えば、コントローラ60の制御の下で、ダイクロイックミラー21の位置に反射ミラー(図示省略)を配置させたり、その位置に配置された反射ミラーを退避させたりすることによって、光の分岐等を行うようにしても良い。
光走査ユニット30は、光走査装置31及び瞳投影レンズ32を備えており、コントローラ60の制御の下で、試料SPに照射されるレーザ光又は近赤外光を、その光軸AXに直交する面内で走査するユニットである。光走査装置31は、分岐ユニット20を透過して+X方向に進むレーザ光、又は分岐ユニット20で反射されて+X方向に進む近赤外光を、−Z方向に反射する可変ミラー31aと、可変ミラー31aで−Z方向に反射されたレーザ光又は近赤外光を+X方向に向けて反射する可変ミラー31bとを備える。これら可変ミラー31a,31bは、互いに直交する軸の周りで回動可能に構成されている。例えば、可変ミラー31aは、Y軸に平行な軸の周りで回動可能に構成されており、可変ミラー31bは、ZX面内に含まれて可変ミラー31bの反射面に沿う軸の周りで回動可能に構成されている。これら可変ミラー31a,31bの回動は、コントローラ60によって制御される。
瞳投影レンズ32は、光走査装置31に設けられた可変ミラー31bの+X側に配置されており、可変ミラー31bで+X方向に反射されたレーザ光又は近赤外光を集光するとともに、倒立型顕微鏡40から−X方向に射出される蛍光又は後方散乱光を平行光に変換する。尚、図1に示す例では、レーザ光又は近赤外光は、瞳投影レンズ32によって光走査ユニット30内で集光されており、光走査ユニット30からは発散するレーザ光又は近赤外光が射出される。尚、共焦点ユニット10から射出されるレーザ光又は近赤外光(発散するレーザ光又は近赤外光)が倒立型顕微鏡40に入射される。
倒立型顕微鏡40は、結像レンズ41、ミラー42、及び対物光学系43を備えており、試料容器CH1に格納された試料SPを、下側(−Z側)から観察するものである。尚、後述する通り、対物光学系43はレンズを備えない光学系であるが、レンズと同様の作用(集光作用)を有する。このため、図1では、便宜的に対物光学系43をレンズの形状で示している。
結像レンズ41は、光走査ユニット30から射出されて倒立型顕微鏡40に入射するレーザ光又は近赤外光を平行光に変換するとともに、ミラー42で反射されて−X方向に進む蛍光又は後方散乱光を結像させるレンズである。ミラー42は、結像レンズ41の+X方向に配置されており、結像レンズ41を介して+X方向に進むレーザ光又は近赤外光を+Z方向に反射させるとともに、対物光学系43を介して−Z方向に進む蛍光又は後方散乱光を−X方向に反射させる。
対物光学系43は、ミラー42の+Z側に配置されており、ミラー42によって+Z方向に反射されたレーザ光又は近赤外光を集光して試料SPに照射するとともに、試料SPから得られる蛍光又は後方散乱光を平行光に変換する。この対物光学系43は、コントローラ60の制御の下で、Z方向に移動可能に構成することも可能である。尚、対物光学系43の詳細は後述する。
OCTユニット50は、ブロードバンド光源51、ビームスプリッタ52、レンズ53、光ファイバ54、レンズ55、ミラー56、変調器57、検出器58、及びバンドパスフィルタ59を備える。ブロードバンド光源51は、コントローラ60の制御の下で、試料容器CH1に格納された試料SPに照射する広波長帯域の光を射出する。ブロードバンド光源51から射出される光の波長帯域は、試料SPに応じて任意の波長帯域とすることができる。例えば、800〜1500[nm]程度の近赤外の波長帯域とすることができる。本実施形態において、ブロードバンド光源51は、近赤外光を射出するものであるとする。
ビームスプリッタ52は、ブロードバンド光源51の−Z側に配置されており、ブロードバンド光源51から−Z方向に射出される近赤外光を、分岐ユニット20に設けられたダイクロイックミラー21に向かう近赤外光(−Z方向に進む近赤外光)と、レンズ53に向かう近赤外光(+X方向に進む近赤外光)とに分岐する。また、ビームスプリッタ52は、分岐した各々の近赤外光の戻り光(試料SPから得られる後方散乱光、及び変調器57で周波数変調された近赤外光(参照光))とを合波する。
レンズ53は、ビームスプリッタ52の+X側に配置されており、ビームスプリッタ52で分岐されて+X方向に進む近赤外光を集光して光ファイバ54の第1端に入射させ、光ファイバ54の第1端から射出される近赤外光を平行光に変換する。光ファイバ54は、第1端から入射した近赤外光を第2端に導き、第2端から入射した近赤外光を第1端に導く光導波路である。レンズ55は、光ファイバ54の+X側に配置されており、光ファイバ54の第2端から射出される近赤外光を平行光に変換し、ミラー56で反射されて−X方向に進む近赤外光を集光して光ファイバ54の第2端に入射させる。
ミラー56は、レンズ55の+X側において、反射面をレンズ55に向けた状態で変調器57に取り付けられている。変調器57は、コントローラ60によって駆動され、反射面をレンズ55に向けた状態のミラー56をX方向に沿って微小振動させる。この変調器57は、例えば、印加される電圧によって歪みが生ずる圧電素子であってよい。これらミラー56及び変調器57は、ミラー56で反射されて−X方向に向かう近赤外光を一定の周波数で周波数変調して参照光を得るために設けられる。尚、ビームスプリッタ52から光ファイバ54を介してミラー56までの光路長と、ビームスプリッタ52から試料SP(焦点位置P)までの光路長とは等しくなるように構成されている。
検出器58は、ビームスプリッタ52の−X側に配置され、ビームスプリッタ52で合波された後方散乱光と参照光との干渉光を検出する。バンドパスフィルタ59は、検出器58から出力される検出信号のうち、変調器57で周波数変調された信号成分を抽出するフィルタである。このバンドパスフィルタ59で抽出された信号成分は、検出信号としてコントローラ60に出力される。
コントローラ60は、イメージング装置1の動作を統括して制御する。例えば、共焦点ユニット10に設けられたレーザ光源11を制御して、試料SPに照射するレーザ光を射出させ或いは停止させ、OCTユニット50に設けられたブロードバンド光源51を制御して、試料SPに照射する近赤外光を射出させ或いは停止させる。また、コントローラ60は、OCTユニット50に設けられた変調器57を駆動する。
また、コントローラ60は、光走査ユニット30に設けられた光走査装置31を制御して、試料SPに対するレーザ光又は近赤外光の走査(X軸、Y軸の走査)を行う。また、コントローラ60は、例えば試料容器CH1を搭載する不図示の電動ステージ等を制御して、試料SPに対するレーザ光又は近赤外光の走査(Z軸の走査)を行う。また、コントローラ60は、共焦点ユニット10に設けられた光検出器16から出力される検出信号の信号処理を行って蛍光画像を生成して表示モニタ61に表示させ、OCTユニット50から出力される検出信号の信号処理を行ってOCT画像を生成して表示モニタ61に表示させる。尚、表示モニタ61は、例えば液晶表示装置等を備えるモニタである。
〈対物光学系〉
図2は、本発明の第1実施形態による対物光学系の要部構成を示す断面図である。図2に示す通り、本実施形態の対物光学系43は、鏡筒100、凸面ミラー101、凹面ミラー102、カバー部材103、水受け部材104(液体保持部材)、及び供給チューブ105(液体供給部)を備える。
鏡筒100は、略有底円環状の部材であり、その内部に凹面ミラー102を保持する。
鏡筒100の底面中心部には、試料SPに向かって進むレーザ光又は近赤外光(ミラー42によって+Z方向に反射されたレーザ光又は近赤外光)が通過する孔部H1が形成されている。また、鏡筒100の底面には、孔部H1と同じ内径を有し、外側面にネジ部SRが形成された−Z方向に突出する突出部100aが設けられている。突出部100aのネジ部SRが不図示の支持部材に螺合されることで、対物光学系43は、倒立型顕微鏡40に固定される。尚、鏡筒100の形状は、有底円環状に制限されることはなく、他の形状(例えば、有底四角環状等)であっても良い。
凸面ミラー101は、試料SPに向かって進むレーザ光又は近赤外光の光軸AX上に配置されており、試料SPに向かって進むレーザ光又は近赤外光を反射する凸面の反射面RS1(凸面反射部)を有するミラーである。具体的に、凸面ミラー101は、図2に示す通り、凹面ミラー102よりも物体側(+Z側)において、その中央部が光軸AX上に配置されるようにカバー部材103によって支持される。尚、凸面ミラー101の位置は、対物光学系43の瞳位置となる。凸面ミラー101は、倒立型顕微鏡40に設けられた結像レンズ41及び光走査ユニット30に設けられた瞳投影レンズ32等によって、光走査ユニット30に設けられた光走査装置31の内部又はその近傍と光学的に共役にされる。
凹面ミラー102は、凸面ミラー101で反射されたレーザ光又は近赤外光を試料SPに向けて反射する凹面の反射面RS2(凹面反射部)を有するミラーである。凹面ミラー102の反射面RS2は、反射したレーザ光又は近赤外光が、試料SPに集光するように設計されている。尚、凸面ミラー101と凹面ミラー102とによって、シュバルツシルド型の反射対物鏡(反射光学系)が形成される。凹面ミラー102は、鏡筒100の内径と同程度の外径を有しており、その中心部には、試料SPに向かって進むレーザ光又は近赤外光(ミラー42によって+Z方向に反射されたレーザ光又は近赤外光)が通過する孔部H2が形成されている。尚、凹面ミラー102に形成された孔部H2の内径は、鏡筒100の底面中心部に形成された孔部H1の内径と同程度である。凹面ミラー102は、孔部H2が光軸AX上に配置されるように鏡筒100に保持される。
ここで、凸面ミラー101と凹面ミラー102とによって形成されるシュバルツシルド型の反射対物鏡について考察する。図3は、シュバルツシルド型の反射対物鏡を示す図である。図3に示す通り、凸面ミラー101を小鏡Mとし、凹面ミラー102を大鏡Mとする。小鏡Mの曲率半径の絶対値をrとし、大鏡Mの曲率半径の絶対値をrとする。また、小鏡Mの曲率中心Cと大鏡Mの曲率中心Cとの間隔をcとすると、小鏡Mと大鏡Mとの間隔dは以下の(1)式で示される。
Figure 2019123958
また、小鏡Mの焦点距離をfとし、大鏡Mの焦点距離をfとすると、これら焦点距離f,fは、以下(2)式で表される。
Figure 2019123958
いま、a,bを以下の(3)式の通り定義する。
Figure 2019123958
すると、凸面ミラー101と凹面ミラー102とによって形成されるシュバルツシルド型の反射対物鏡の焦点距離f、及び図3中の距離sは、以下の(4)式で表される。
Figure 2019123958
カバー部材103は、例えばガラスや透明樹脂等で形成された部分球殻形状の部材であり、水受け部材104の内部空間を内部空間Q1と内部空間Q2とに仕切るように水受け部材104に取り付けられている。このカバー部材103は、水受け部材104の内部空間Q1(更には、水受け部材104と試料容器CH1との間)に水等の液体WTを保持することで、倒立型顕微鏡40であっても、液浸による試料SPの観察を可能とするために設けられる。尚、カバー部材103は、水受け部材104の内部空間Q1に保持された液体WTが、内部空間Q2に浸入しないように、水受け部材104と強固に固着(例えば、接着)されている。
カバー部材103は、凹面ミラー102で反射されたレーザ光又は近赤外光の光路上に配置されており、凹面ミラー102で反射されたレーザ光又は近赤外光が入射する入射面103aと、入射面103aから入射したレーザ光又は近赤外光が射出される射出面103bとを有する。射出面103bは、水受け部材104の内部空間Q1に液体WTが保持された場合には、液体WTと接する接液面となる。入射面103aは、中央部を除いて、凹面ミラー102で反射されたレーザ光又は近赤外光の光路と直交するように形成されている。射出面103bも、凹面ミラー102で反射されたレーザ光又は近赤外光の光路と直交するように形成されている。このように形成するのは、入射面103a(空気とカバー部材103との界面)及び射出面103b(カバー部材103と液体WTとの界面)での屈折を生じさせなくする(或いは、極力生じさせなくする)ことで、広い波長帯域において、色収差が生じないようにするためである。
例えば、カバー部材103の入射面103aは、中央部を除いて球面に形成されており、その曲率中心は、凸面ミラー101と凹面ミラー102とによって形成される反射対物鏡の焦点位置Pと等しくなるようにされている。入射面103aの中央部は、凸面ミラー101を固定するために平坦にされている。また、カバー部材103の射出面103bも球面に形成されており、その曲率中心は、上記の焦点位置Pと等しくなるようにされている。尚、カバー部材103のレーザ光又は近赤外光が透過する部分が透過部TSである。
水受け部材104は、第1端部104aから第2端部104bに向けて径が小さくなる筒状の部材であり、第1端部104aが鏡筒100の物体側の端部に取り付けられている。この水受け部材104は、カバー部材103によって内部空間が内部空間Q1と内部空間Q2とに仕切られるようにカバー部材103を支持する。水受け部材104は、カバー部材103によって仕切られた内部空間Q1に液体WTを保持可能である。また、水受け部材104は、第1端部104aから第2端部104bに向けて径が小さくなっていることから、小さい試料容器CH1であっても、試料容器CH1と水受け部材104との間に液体WTを保持することができる。この水受け部材104の側面には、水受け部材104の内部空間Q1と水受け部材104の外部とに連通する孔部h1が形成されている。
供給チューブ105は、水受け部材104の内部空間Q1に液体WTを供給するためのチューブである。供給チューブ105は、例えばゴム又は樹脂によって形成され、第1端部が水受け部材104の側面に形成された孔部h1に介挿されており、第2端部が不図示の液体供給装置に接続されている。液体WTは、液体供給装置から供給チューブ105を介して水受け部材104の内部空間Q1に供給される。
〈イメージング装置の動作〉
(1)蛍光画像生成時の動作
イメージング装置1の動作が開始されると、まずコントローラ60によって共焦点ユニット10のレーザ光源11が制御され、レーザ光源11からは+Z方向に向けてレーザ光が射出される。レーザ光源11から射出されたレーザ光は、ダイクロイックミラー12で+X方向に反射された後に、分岐ユニット20のダイクロイックミラー21を透過し、光走査ユニット30に設けられた光走査装置31及び瞳投影レンズ32を順に介して倒立型顕微鏡40に入射する。倒立型顕微鏡40に入射したレーザ光は、結像レンズ41を介した後にミラー42によって+Z方向に反射されて対物光学系43に入射する。
対物光学系43に入射したレーザ光は、鏡筒100に形成された孔部H1及び凹面ミラー102に形成された孔部H2を通過した後に凸面ミラー101に入射して反射され、その後に凹面ミラー102に入射して反射される。凹面ミラー102で反射されたレーザ光は、図2に示す通り、カバー部材103の入射面103aに入射し、カバー部材103を透過した後に射出面103bから射出され、水受け部材104の内部空間Q1に保持された液体WT(水受け部材104と試料容器CH1との間に保持された液体WTを含む)を介した後に試料SP内に照射される。
ここで、カバー部材103の入射面103aは、中央部を除いて、凹面ミラー102で反射されたレーザ光の光路と直交するように形成されている。このため、凹面ミラー102で反射されたレーザ光は、カバー部材103の入射面103aの周辺部(中央部を除く部分)に対して垂直に入射する。また、カバー部材103の射出面103bも、凹面ミラー102で反射されたレーザ光の光路と直交するように形成されている。このため、カバー部材103を透過したレーザ光は、射出面103bに対して垂直な方向に射出される。
このため、凹面ミラー102で反射されたレーザ光は、カバー部材103によって屈折されることなく直進する。
また、水受け部材104の内部空間Q1に保持された液体WT、及び水受け部材104と試料容器CH1との間に保持された液体WTによって、カバー部材103を透過したレーザ光の光路は、試料SP及び試料容器CH1の屈折率に近い屈折率にされている。このため、カバー部材103を透過したレーザ光の反射(試料容器CH1の底部及び試料SPの表面での反射)が極めて少なくなり、多くのレーザ光が試料SPの内部に入射されることになる。また、カバー部材103を透過したレーザ光の屈折(試料容器CH1の底部及び試料SPの表面での屈折)も極めて小さくなり、カバー部材103を透過したレーザ光は、殆ど直進して焦点位置Pに集光することになる。このように、本実施形態の対物光学系43では、レーザ光の屈折が殆ど生じないことから、凸面ミラー101と凹面ミラー102とによって形成されるシュバルツシルド型の反射対物鏡の本来の焦点位置Pにレーザ光を集束させることができる。
また、カバー部材103と試料容器CH1の底面との間を液体WTで満たした場合には、試料容器CH1と液体WTとの屈折率が近いため、液体WTで満たさない場合(空気である場合)よりもレーザ光の反射が少なくなる。しかしながら、使用する試料容器CH1によっては、液体WTと試料容器CH1との間で生じる屈折を無視できるほど両者の屈折率を近づけることが困難なことが考えられる。ここで、試料容器CH1の底部の板厚が薄いほど屈折による光路の変動が少なくなるため、このような底部の板厚が薄い試料容器CH1を用いるのが好ましい。また、試料容器CH1の底部の下面と上面で生じる光路の変動を補正する光学系を対物光学系43に組み込むことも好ましい。例えば、試料容器CH1の底面は厚さ0.17mmのガラスであることが多いため、このガラスを通過する際の光路の変動を補正するように構成した凹面ミラー102を用いても良い。
レーザ光が試料SPに照射されると、試料SPに含まれる蛍光物質から蛍光が発せられる。試料SPから発せられた蛍光は、レーザ光の光路を逆向きに進む。尚、図2に示す通り、凸面ミラー101が光軸AX上に配置されていることから、対物光学系43から射出される蛍光の断面形状(光軸AXに垂直な面における形状)はリング状となる。対物光学系43から射出された蛍光は、ミラー42、結像レンズ41、瞳投影レンズ32、光走査装置31を順に介し、分岐ユニット20のダイクロイックミラー21を透過して、共焦点ユニット10のダイクロイックミラー12に導かれる。ダイクロイックミラー12に導かれた蛍光は、ダイクロイックミラー12を透過した後に、蛍光フィルタ13に入射する。
そして、蛍光に含まれる波長成分のうち、特定の波長成分のみが蛍光フィルタ13を透過する。蛍光フィルタ13を透過した波長成分は、レンズ14を介してピンホール15に入射し、焦点面からの光のみがピンホール15を透過して光検出器16に入射して検出される。
光検出器16の検出信号は、コントローラ60に出力されてディジタル信号に変換され、走査位置(光走査装置31によるXY面内の走査位置及び試料容器CH1を搭載する不図示の電動ステージ等によるZ方向の走査位置)と対応付けられる。以上の動作が、光走査装置31によるXY面内の走査位置を変えながら(更には、試料容器CH1を搭載する不図示の電動ステージ等によるZ方向の走査位置を変えながら)行われる。
ここで、前述の通り、対物光学系43の瞳位置(凸面ミラー101の位置)は、光走査ユニット30に設けられた光走査装置31の内部又はその近傍と光学的に共役にされているので、光走査装置31によって試料SPに照射されるレーザ光を走査しても、ほぼすべてのレーザ光が対物光学系43の瞳位置を通過する。即ち、対物光学系43の瞳位置でレーザ光を走査していることと等価な状態となる。これにより、レーザ光のロスを少なくすることができる。尚、このような動作が行われることで、2次元又は3次元の蛍光画像が生成される。尚、生成された蛍光画像は、表示モニタ61に表示しても良く、内部のメモリ(図示省略)に記憶しても良い。
(2)OCT画像生成時の動作
イメージング装置1の動作が開始されると、まずコントローラ60によってOCTユニット50のブロードバンド光源51が制御され、ブロードバンド光源51からは−Z方向に向けて近赤外光が射出される。ブロードバンド光源51から射出された近赤外光は、ビームスプリッタ52に入射し、分岐ユニット20に設けられたダイクロイックミラー21に向かう近赤外光(−Z方向に進む近赤外光)と、レンズ53に向かう近赤外光(+X方向に進む近赤外光)とに分岐される。
前者の分岐光(−Z方向に進む近赤外光)は、ダイクロイックミラー21で+X方向に反射され、光走査ユニット30に設けられた光走査装置31に入射する。光走査装置31に入射した近赤外光は、蛍光画像生成時に説明したレーザ光の光路と同様の光路を経て試料SPに照射される。ここで、対物光学系43では、近赤外光が試料SPに照射される場合にも、レーザ光が試料SPに照射される場合と同様に、屈折が殆ど生じないことから、凸面ミラー101と凹面ミラー102とによって形成されるシュバルツシルド型の反射対物鏡の本来の焦点位置Pに近赤外光を集束させることができる。近赤外光が試料SPに照射されると、試料SPからは後方散乱光が発せられる。試料SPから発せられた後方散乱光は、蛍光画像生成時に説明した蛍光の光路と同様の光路を経て分岐ユニット20に設けられたダイクロイックミラー21に入射し、+Z方向に反射された後にOCTユニット50のビームスプリッタ52に入射する。
後者の分岐光(+X方向に進む近赤外光)は、レンズ53によって集光されて光ファイバ54の第1端から光ファイバ54内に入射し、光ファイバ54を伝播した後、光ファイバ54の第2端から射出される。光ファイバ54の第2端から射出された近赤外光は、レンズ55で平行光に変換された後、変調器57によってX方向に沿って微小振動しているミラー56に入射して反射される。これにより、ミラー56で反射された近赤外光は、一定の周波数で周波数変調された参照光となる。この参照光は、レンズ55によって集光されて光ファイバ54の第2端から光ファイバ54内に入射し、光ファイバ54を伝播した後、光ファイバ54の第1端から射出される。光ファイバ54の第1端から射出された近赤外光は、レンズ53で平行光に変換された後、ビームスプリッタ52に入射する。
ビームスプリッタ52に入射した後方散乱光及び参照光は、ビームスプリッタ52によって合波されて検出器58に入射し、検出器58からは後方散乱光と参照光との干渉光の検出信号が出力される。検出器58から出力された検出信号は、バンドパスフィルタ59に入力され、変調器57で周波数変調された信号成分が抽出され、この信号成分が検出信号としてコントローラ60に出力される。
ここで、ビームスプリッタ52から光ファイバ54を介してミラー56までの光路長と、ビームスプリッタ52から試料SP(焦点位置P)までの光路長とは等しくなるように構成されている。各々の光路長が一致する場合に、後方散乱光と参照光との干渉は最大となり、光路長差が10[μm]程度ずれてしまうと、後方散乱光と参照光との干渉は殆ど生じなくなる。このため、検出器58から出力される検出信号から、変調器57で周波数変調された信号成分を抽出することで、焦点位置Pで生じた後方散乱光を感度良く検出することができる。
バンドパスフィルタ59からコントローラ60に出力された検出信号は、ディジタル信号に変換され、走査位置(光走査装置31によるXY面内の走査位置及び試料容器CH1を搭載する不図示の電動ステージ等によるZ方向の走査位置)と対応付けられる。以上の動作が、光走査装置31によるXY面内の走査位置を変えながら(更には、試料容器CH1を搭載する不図示の電動ステージ等によるZ方向の走査位置を変えながら)行われる。
このような動作が行われることで、2次元又は3次元のOCT画像が生成される。尚、生成されたOCT画像は、表示モニタ61に表示しても良く、内部のメモリ(図示省略)に記憶しても良い。
以上の通り、本実施形態では、凹面ミラー102で反射された光の光路と直交するように形成された入射面103a及び射出面103b(接液面)を有するカバー部材103を水受け部材104に取り付け、水受け部材104の内部空間Q1に液体WTを保持できるように対物光学系43が構成されている。このため、レーザ光が試料SPに照射される場合、及び近赤外光が試料SPに照射される場合の何れの場合であっても、対物光学系43では屈折が殆ど生じないことから、色収差が殆ど生じない。このため、1つの対物光学系43で、紫外光から近赤外光までの幅広い波長範囲の光に対応することができる。これにより、様々な波長の光を用いた観察を同時に行って得られた同じ観察場所の画像を重ね合わせるといったことが可能になる。また、色収差だけでなく、屈性に起因する様々な収差も低減することができる。更に、本実施形態では、液浸によって試料SPを観察していることから、液浸によらずに試料SPを観察する場合よりも解像度を高めることができる。
尚、上述した実施形態では、理解を容易にするために、蛍光画像生成時の動作とOCT画像生成時の動作とを分けて説明した。しかしながら、共焦点ユニット10のレーザ光源11から射出されたレーザ光を試料SPに照射すると同時に、OCTユニット50のブロードバンド光源51から射出された近赤外光を試料SPに照射して、蛍光画像とOCT画像とを同時に生成するようにしても良い。
〔第1実施形態の第1変形例〕
図4は、本発明の第1実施形態の第1変形例による対物光学系210を備えるイメージング装置1Aの要部構成を示す図である。第1実施形態では、上述した実施形態におけるOCTユニット50は、タイムドメイン型のものであったが、第1実施形態の第1変形例のイメージング装置1Aは、OCTユニット50の代わりに、波長ドメインのSD−OCT(Spectral-domain Optical Coherence Tomography)であるOCTユニット90を備える。また、第1実施形態の第1変形例のイメージング装置1Aは、対物光学系43の代わりに、対物光学系210を備える。
OCTユニット90は、例えば、SLD91と、光サーキュレータ92と、コリメートレンズ93と、折り曲げミラー94と、コリメートレンズ95と、回折格子96と、およびカメラ97とを備える。SLD91は、出力光のスペクトルが広く、コヒーレンス長が短い高輝度の光を発光するスーパールミネッセンスダイオードである。SLD91が発光した光は、光サーキュレータ92の第1端に入り、光サーキュレータの第2端から出て、コリメートレンズ93に入る。コリメートレンズ93に入った光は、折り返しミラー94で反射し、分岐ユニット20に入る。分岐ユニット20に入射した光は、第1実施形態と同様に、ダイクロイックミラー21で反射され、光走査ユニット30を経て倒立型顕微鏡40で試料SPに照射される。
図5は、第1実施形態の第1変形例による対物光学系210の要部構成を示す断面図である。第1実施形態の第1変形例の対物光学系210は、第1実施形態の対物光学系43と基本的な構成は同じであるが、第1実施形態の第1変形例の対物光学系210は、カバー部材103の入射面103aに、複数の反射面211が備えられている点が、第1実施形態の対物光学系43と異なる。反射面211は、入射面103aの光が通る外周付近において、複数個所に設けられている。反射面211は、光軸AXに対して対称な位置において、4箇所、6箇所、もしくは8箇所程度設けられることが好ましい。反射面211は、参照光反射部の一例である。反射面211で反射した光が凹面ミラー102の反射面RS2上で焦点212を結ぶように、反射面211の表面は凹面の形状に形成されている。反射面211の曲率を適宜設計することにより、対物光学系210に入射された光の焦点位置Pまでの光路長と、反射面211で反射して結ばれる焦点212までの光路長とに、若干の違いを持たせている。この光路長の差は、100μm以下が好ましい。また、光走査装置31が試料SPに照射される光を光軸AXに直交する面内で走査して、対物光学系210に入射される光に傾きが生じても、焦点212が反射面RS2上を移動して、一定の光路長の差を保つように構成されている。
対物光学系210に入射し焦点位置Pで反射した光と、対物光学系210に入射し焦点212で反射した光とは、倒立型顕微鏡40および光走査ユニット30を同じ光路を通って戻り、分岐ユニット20のダイクロイックミラー21で反射され、OCTユニット90の折り曲げミラー94およびコリメートレンズ93を通り、光サーキュレータ92に導かれる。光サーキュレータ92の第2端に入った戻り光は、光サーキュレータ92の第3端から出て、コリメートレンズ95でコリメートされ、回折格子96に入射する。回折格子96で、波長幅を有するSLD光は分光される。焦点位置Pで反射した光がある場合、焦点位置Pで反射した光の光路長と焦点212で反射した参照光の光路長との差によって、焦点位置Pで反射した光と焦点212で反射した参照光とが干渉して、干渉により強めあう波長と弱めあう波長が生じる。この干渉による縞模様をカメラ97で撮像して、撮像画像を解析することにより、焦点位置Pからの散乱光強度を計算して、画像化することができる。
第1実施形態の第1変形例のイメージング装置1Aは、第1実施形態のイメージング装置1と比べて、ノイズが小さいという特徴がある。また、第1実施形態の第1変形例のイメージング装置1Aにおいては、対物光学系210の内部に、干渉を生じさせる参照光を反射させるための反射面211(参照光学系)を設けたので、参照光学系の光路長を調整する必要がないため、イメージング装置1Aは簡便に実現できる。
〔第1実施形態の第2変形例〕
図6は、本発明の第1実施形態の第2変形例による対物光学系220の要部構成を示す断面図である。第1実施形態の第2変形例の対物光学系220は、第1実施形態の対物光学系43と基本的な構成は同じであるが、第1実施形態の第2変形例の対物光学系220は、凸面ミラー101の中心近傍に45度の反射面を有するプリズム221が固定されている点、水受け部材104に参照光鏡筒222が固定されている点が、第1実施形態の対物光学系43と異なる。参照光鏡筒222の先端部近傍には、参照光集光レンズ223が固定されており、参照光ミラー224上で焦点を結ぶようになっている。参照光ミラー224は、参照光反射部の一例である。対物光学系220に入射された光の焦点位置Pまでの光路長と、プリズム221で反射され参照光集光レンズ223で集光され参照光ミラー224に結ばれる焦点までの光路長とに、若干の違いを持たせている。この光路長の差は、100μm以下が好ましい。また、光走査装置31が試料SPに照射される光を光軸AXに直交する面内で走査して、対物光学系220に入射される光に傾きが生じても、参照光集光レンズ223で結ばれる焦点が参照光ミラー224上を移動して、一定の光路差を保つように構成されている。
〔第1実施形態の第3変形例〕
図7は、本発明の第1実施形態の第3変形例による対物光学系230の要部構成を示す断面図である。第1実施形態の第3変形例の対物光学系230は、第1実施形態の対物光学系43と基本的な構成は同じであるが、第1実施形態の第3変形例の対物光学系230は、カバー部材103の射出面103bの近傍に、光ファイバ型センサ231a〜cが備えられている点が、第1実施形態の対物光学系43と異なる。図7では、例えば、光ファイバ型センサ231bが、射出面103bの中心付近に備えられ、光ファイバ型センサ231aおよび231cが、射出面103bの外周付近に備えられている。しかしながら、1つ以上の光ファイバ型センサが任意の位置に備えられていてよい。光ファイバ型センサ231a〜cは、それぞれ、光ファイバに接続され、光ファイバにはレーザ光が通される。光ファイバ型センサ231a〜cのそれぞれの先端には、所定のキャビティ長で互いに対面する2つの平行な反射面が構成される。反射面は、例えば、薄膜コーティングにより形成される。2つ対面する反射面の間で、レーザ光が多重反射することによって、光ファイバ型センサ231a〜cはファブリペロー型干渉計を構成する。光ファイバ型センサ231a〜cに超音波などの音響波が伝わると、2つの反射面の距離(キャビティ長)が変わることによって、干渉状態が変化する。この干渉状態の変化を、戻り光の強度として検出することができる。更に、複数の光ファイバ型センサ231a〜cの情報を総合的に解析することにより、分解能を高めることも可能である。これらの光ファイバ型センサ231a〜cのそれぞれの光ファイバは、水受け104に設けられた穴部232を通して対物光学系230の外に導かれ、不図示の配線を通してコントローラ60に接続されている。試料SPに光を照射して得られる音響波の検出信号(光ファイバ型センサ231a〜cから出力される検出信号)に基づいて試料SPの画像を生成する方法については、後述の第3実施形態で説明する。
〔第2実施形態〕
〈イメージング装置〉
図8は、本発明の第2実施形態による対物光学系を備えるイメージング装置の構成の一部を示す図である。尚、図8では、イメージング装置が備える正立型顕微鏡70のみを図示している。つまり、本実施形態のイメージング装置は、図1に示すイメージング装置1が備える倒立型顕微鏡40を、図2に示す正立型顕微鏡70に代えた構成である。
本実施形態のイメージング装置は、培養液CF内に浸された状態で試料容器CH2に格納された試料SPにレーザ光を照射して得られる蛍光、或いは試料SPに近赤外光を試料に照射して得られる後方散乱光と参照光とを干渉させた干渉光に基づいて試料SPの画像を生成するものである。尚、試料容器CH2は、第1実施形態と同様に、不図示の電動ステージ等に搭載されており、コントローラ60の制御によって試料SPに対するレーザ光又は近赤外光の走査(Z軸の走査)が行われる。
正立型顕微鏡70は、結像レンズ71、ミラー72、及び対物光学系73を備えている。正立型顕微鏡70は、試料容器CH2に格納された試料SPを、上側(+Z側)から観察するものである。尚、図8においても、便宜的に対物光学系73をレンズの形状で示している。結像レンズ71は、光走査ユニット30から射出されて正立型顕微鏡70に入射するレーザ光又は近赤外光を平行光に変換するレンズである。ミラー72は、結像レンズ71の+X方向に配置されており、結像レンズ71を介して+X方向に進むレーザ光又は近赤外光を−Z方向に反射させる。
対物光学系73は、ミラー72の−Z側に配置されており、ミラー72によって−Z方向に反射されたレーザ光又は近赤外光を集光して試料SPに照射するとともに、試料SPから得られる蛍光又は後方散乱光を平行光に変換する。この対物光学系73は、図1に示す対物光学系43と同様に、コントローラ60の制御の下で、Z方向に移動可能に構成することも可能である。以下、対物光学系73を詳細に説明する。
〈対物光学系〉
図9は、本発明の第2実施形態による対物光学系の要部構成を示す断面図である。尚、図9においては、図2に示す部材に相当する部材には同一の符号を付してある。図9に示す通り、本実施形態の対物光学系73は、鏡筒100及び光学部材200を備えており、鏡筒100のZ方向の向きが逆向きにされて、試料SPが浸されている培養液CFに鏡筒100及び光学部材200の一部が浸された状態で用いられる。
鏡筒100は、図2に示す鏡筒100と同様に略有底円環状の部材であり、その内部に光学部材200を保持する。鏡筒100の底面中心部には、試料SPに向かって進むレーザ光又は近赤外光(ミラー72によって−Z方向に反射されたレーザ光又は近赤外光)が通過する孔部H1が形成されている。また、鏡筒100には、孔部H1と同じ内径を有し、外側面にネジ部SRが形成された+Z方向に突出する突出部100aが設けられている。鏡筒100に設けられた突出部100aのネジ部SRが不図示の支持部材に螺合されることで、対物光学系73は、正立型顕微鏡70に固定される。
光学部材200は、例えばガラスや透明樹脂等で形成され、略凹面状に形成された第1面200aと、略凸形状に形成された第2面200bとを有する略円柱状の部材である。光学部材200の第1面200aの中央部には凸面の反射面RS1(凸面反射部)が形成されており、その周辺部には透過部TSが設けられている。光学部材200の第2面200bの中央部は平坦に形成されており、その周辺部には凹面の反射面RS2(凹面反射部)が形成されている。尚、光学部材200の第2面200bの中央部の径(平坦に形成された部分の径)は、鏡筒100に形成された孔部H1の内径よりも大にされている。
光学部材200は、鏡筒100の内径と同程度の外径を有しており、第2面200bが鏡筒100の底面に接し、第1面200aが物体側を向くように、鏡筒100に保持されている。光学部材200は、その第2面200bの中央部が鏡筒100に形成された孔部H1を塞ぐように保持される。このため、光学部材200の第2面200bの中央部には、試料SPに向かって進むレーザ光又は近赤外光(ミラー72によって−Z方向に反射されたレーザ光又は近赤外光)が入射される。
光学部材200の第1面200aに形成された反射面RS1は、試料SPに向かって進むレーザ光又は近赤外光の光軸AX上に配置されており、試料SPに向かって進むレーザ光又は近赤外光を反射する。光学部材200の第2面200bに形成された反射面RS2は、反射面RS1で反射されたレーザ光又は近赤外光を試料SPに向けて反射する。反射面RS2は、反射したレーザ光又は近赤外光が、試料SPに集光するように設計されている。
尚、反射面RS1,RS2によって、シュバルツシルド型の反射対物鏡が形成される。
反射面RS1は、例えば光学部材200の第1面200aの中央部に金属膜を蒸着することによって形成され、反射面RS2は、例えば光学部材200の第2面200bの周辺部に金属膜を蒸着することによって形成される。光学部材200に蒸着される金属は、例えば金や銀等の、紫外光から近赤外光までの幅広い波長範囲の光に対して高い反射率を有するものが望ましい。
光学部材200の第1面200aに設けられた透過部TSは、反射面RS2で反射されたレーザ光又は近赤外光が透過する部位である。透過部TSは、図9に示す通り、試料容器CH2内の培養液CFに浸されることから、培養液CFに接する接液面を有することとなる。透過部TSは、反射面RS2で反射されたレーザ光又は近赤外光の光路と直交するように形成されている。例えば、透過部TSは、球面に形成されており、その曲率中心は、反射面RS1,RS2によって形成される反射対物鏡の焦点位置Pと等しくなるようにされている。このようにするのは、透過部TS(光学部材200と培養液CFとの界面)での屈折を生じさせなくする(或いは、極力生じさせなくする)ことで、広い波長帯域において、色収差が生じないようにするためである。
〈イメージング装置の動作〉
本実施形態のイメージング装置の動作(蛍光画像生成時の動作及びOCT画像生成時の動作)は、正立型顕微鏡70内の動作を除いて第1実施形態と同じである。このため、以下では正立型顕微鏡70内の動作について説明する。また、以下では、冗長な記載を避けるため、蛍光画像生成時の正立型顕微鏡70内の動作と、OCT画像生成時の正立型顕微鏡70内の動作とをまとめて説明する。
光走査ユニット30から射出されるレーザ光又は近赤外光が正立型顕微鏡70に入射すると、結像レンズ71を介した後にミラー72によって−Z方向に反射されて対物光学系73に入射する。対物光学系73に入射したレーザ光又は近赤外光は、鏡筒100に形成された孔部H1を通過した後に光学部材200の第2面200bの中央部から光学部材200内に入射する。光学部材200内に入射したレーザ光又は近赤外光は、反射面RS1で反射され、その後に反射面RS2に入射して反射される。反射面RS2で反射されたレーザ光又は近赤外光は、光学部材200の第1面200aに設けられた透過部TSから光学部材200の外部に射出される。光学部材200から射出されたレーザ光又は近赤外光は、試料容器CH2内の培養液CFを介した後に試料SP内に照射される。
ここで、光学部材200の透過部TSは、反射面RS2で反射されたレーザ光又は近赤外光の光路と直交するように形成されている。このため、反射面RS2で反射されたレーザ光又は近赤外光は、透過部TSに対して垂直な方向に射出される。このため、反射面RS2で反射されたレーザ光又は近赤外光は、光学部材200から培養液CFに入射する際に、屈折されることなく直進する。
また、試料容器CH2内の培養液CFによって、光学部材200から射出されたレーザ光又は近赤外光の光路は、試料SPの屈折率に近い屈折率にされている。このため、光学部材200から射出されたレーザ光又は近赤外光の反射(試料SPの表面での反射)が極めて少なくなり、多くのレーザ光が試料SPの内部に入射されることになる。また、光学部材200から射出されたレーザ光又は近赤外光の屈折(試料SPの表面での屈折)も極めて小さくなり、光学部材200から射出されたレーザ光又は近赤外光は、殆ど直進して焦点位置Pに集光することになる。このように、本実施形態の対物光学系73も、レーザ光又は近赤外光の屈折が殆ど生じないことから、反射面RS1,RS2によって形成されるシュバルツシルド型の反射対物鏡の本来の焦点位置Pにレーザ光を集束させることができる。
レーザ光又は近赤外光が試料SPに照射されると、試料SPに含まれる蛍光物質から蛍光が発せられ、又は試料SPから後方散乱光が発せられる。試料SPから発せられた蛍光又は後方散乱光は、レーザ光又は近赤外光の光路を逆向きに進む。尚、図9に示す通り、反射面RS1が光軸AX上に配置されていることから、対物光学系73から射出される蛍光又は後方散乱光の断面形状(光軸AXに垂直な面における形状)はリング状となる。
以上の通り、本実施形態では、第1面200aの中央部に反射面RS1が形成され、第2面200bの周辺部に反射面RS2が形成され、反射面RS2で反射された光の光路と直交するように形成された透過部TSが第1面200aの周辺部に設けられた光学部材200を用いて対物光学系73が構成されている。そして、対物光学系73は、光学部材200の第1面200aが、試料容器CH2内の培養液CFに接した状態で用いられる。
このため、レーザ光が試料SPに照射される場合、及び近赤外光が試料SPに照射される場合の何れの場合であっても、対物光学系73では屈折が殆ど生じないことから、色収差が殆ど生じない。このため、1つの対物光学系73で、紫外光から近赤外光までの幅広い波長範囲の光に対応することができる。これにより、様々な波長の光を用いた観察を同時に行って得られた同じ観察場所の画像を重ね合わせるといったことが可能になる。また、色収差だけでなく、屈性に起因する様々な収差も低減することができる。更に、本実施形態では、液浸によって試料SPを観察していることから、液浸によらずに試料SPを観察する場合よりも解像度を高めることができる。
また、本実施形態では、光学部材200のみによってシュバルツシルド型の反射対物鏡が形成されている。このため、第1実施形態よりも部品点数を少なくすることができるため、廉価にすることができるとともに、組み立て工数を少なくすることができる。更に、光学部材200に金属を蒸着することによってシュバルツシルド型の反射対物鏡が形成されていることから、第1実施形態よりも、振動等による反射面RS1,RS2の相対的な位置ずれを少なくすることができる。
〔第3実施形態〕
〈イメージング装置及び対物光学系〉
図10は、本発明の第3実施形態による対物光学系の要部構成を示す断面図である。尚、図10においては、図2に示す部材に相当する部材には同一の符号を付してある。図10に示す通り、本実施形態の対物光学系43Aは、図2に示す対物光学系43に超音波検出器111を追加した構成である。
尚、本実施形態のイメージング装置は、図1に示す倒立型顕微鏡40が備える対物光学系43を図10に示す対物光学系43Aに代えるとともに、図1に示すレーザ光源11を、パルス状のレーザ光(以下、パルス光という)を射出可能なものにした構成である。本実施形態のイメージング装置が備えるコントローラ60は、試料SPにパルス光を照射して得られる音響波の検出信号(超音波検出器111から出力される検出信号)に基づいて試料SPの画像を生成する。尚、以下では、試料SPから得られる音響波に基づいた画像を「光音響画像」という。
超音波検出器111は、その検出面を試料SP側(+Z側)に向けた状態で、カバー部材103の射出面103bに設けられ、試料SPにパルス光を照射して得られる音響波を検出する。具体的に、超音波検出器111は、カバー部材103の射出面103bの中央部に形成された凹部103c内に配置されており、Z方向から見た場合に、凸面ミラー101と重なるようにカバー部材103の射出面103bに設けられている。このように、カバー部材103の入射面103aの中央部には凸面ミラー101が配置されており、カバー部材103の射出面103bの中央部には超音波検出器111が配置されている。
図11は、本発明の第3実施形態における超音波検出器の要部構成を模式的に示す断面図である。図11に示す通り、超音波検出器111は、音響レンズ111A、音響整合層111B、圧電振動子111C、及びバッキング材111Dを備える。この超音波検出器111は、音響レンズ111Aを物体側(試料SP側)に向けた状態で、バッキング材111Dがカバー部材103の射出面103bに形成された凹部103c内に配置されることで、カバー部材103に支持されている。
音響レンズ111Aは、試料SPにパルス光を照射して得られる音響波を集める(集音する)ものである。具体的に、音響レンズ111Aは、パルス光の焦点付近で発生する音響波を選択的に集める。音響整合層111Bは、音響インピーダンスの整合(マッチング)を行うための層である。音響整合層111Bの一面に音響レンズ111Aが接着される。音響整合層111Bの他面に圧電振動子111Cが接着されている。
圧電振動子111Cは、音響レンズ111A及び音響整合層111Bを介した音響波を検出して検出信号を出力する素子である。この圧電振動子111Cの両面には不図示の電極が設けられており、各々の電極には配線107が電気的に接続されている。圧電振動子111Cの検出信号は、配線107から出力される。バッキング材111Dは、圧電振動子111Cの余分な振動を抑えるものであり、圧電振動子111Cの裏面(音響整合層111Bが接着されている面とは反対側の面)に接着されている。
図1に示す通り、水受け部材104の側面には、供給チューブ105が介挿される孔部h1に加えて、水受け部材104の内部空間Q1と水受け部材104の外部とに連通する孔部h2が形成されている。超音波検出器111の配線107は、水受け部材104に形成された孔部h2を介して、水受け部材104の外部に引き出されてコントローラ60に接続されている。超音波検出器111の検出信号は、配線107を介してコントローラ60に出力される。
〈イメージング装置の動作〉
本実施形態のイメージング装置の蛍光画像生成時の動作及びOCT画像生成時の動作は、第1実施形態と同様である。このため、以下では蛍光画像生成時の動作及びOCT画像生成時の動作の説明を省略し、光音響画像生成時の動作について説明する。イメージング装置1の動作が開始されると、まずコントローラ60によって共焦点ユニット10のレーザ光源11が制御され、レーザ光源11からはパルス光が射出される。レーザ光源11から射出されたパルス光は、第1実施形態における蛍光画像生成時におけるレーザ光と同様の光路を経て試料SPに照射される。
ここで、試料SPの内部に、照射されたパルス光を吸収する物質がある場合には、試料SPは局部的に暖められて急速に膨張し、これに伴って試料SPからは局所的な音響波が発せられる。この音響波は、試料容器CH1を通過した後に、試料容器CH1と水受け部材104との間に保持されている液体WT及び水受け部材104の内部空間Q1に保持されている液体WTを伝わって超音波検出器111で検出される。
尚、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、底部の板厚が薄い試料容器CH1を用いて、試料容器CH1の底部をパルス光が透過する際の屈折による光路の変動を少なくすることが好ましい。更に、音響波の伝達を考慮すると、試料容器CH1は、音響インピーダンス密度が液体WTの音響インピーダンス密度と近くなる材料で形成されているのが好ましい。例えば、試料容器CH1が、ポリスチレン等の樹脂で形成されている場合には、ガラスで形成されている場合よりも、音響インピーダンスが液体WTの音響インピーダンスに近くなる。これにより、超音波伝達の損失が少なくなるために好ましい。
このとき、超音波検出器111では、図11に示す音響レンズ111Aによって、パルス光の焦点付近で発生した音響波が選択的に集められ、音響整合層111Bによって、その音響波が殆ど反射されることなく効率良く圧電振動子111Cに伝えられて電気信号(検出信号)に変換される。尚、圧電振動子111Cの余分な振動は、圧電振動子111Cに接着されたバッキング材111Dによって抑制される。このため、圧電振動子111Cからは、信号レベルが高く、ノイズが少ない検出信号が出力される。
超音波検出器111の検出信号は、コントローラ60に出力されてディジタル信号に変換され、走査位置(光走査装置31によるXY面内の走査位置及び試料容器CH1を搭載する不図示の電動ステージ等によるZ方向の走査位置)と対応付けられる。以上の動作が、光走査装置31によるXY面内の走査位置を変えながら(更には、試料容器CH1を搭載する不図示の電動ステージ等によるZ方向の走査位置を変えながら)行われる。このような動作が行われることで、2次元又は3次元の光音響画像が生成される。尚、生成された光音響画像は、表示モニタ61に表示しても良く、内部のメモリ(図示省略)に記憶しても良い。
以上の通り、本実施形態では、図2に示す対物光学系43に代えて、図2に示す対物光学系43に超音波検出器111が追加された構成の対物光学系43Aを用いている。このため、1つの対物光学系43Aで、紫外光から近赤外光までの幅広い波長範囲の光に対応することができるとともに、試料SPにパルス光を照射して得られる音響波の検出も可能である。これにより、様々な波長の光を用いた観察を同時に行って得られた同じ観察場所の画像(蛍光画像、OCT画像、及び光音響画像)を重ね合わせるといったことが可能になる。また、色収差だけでなく、屈性に起因する様々な収差も低減することができる。更に、本実施形態では、液浸によって試料SPを観察していることから、液浸によらずに試料SPを観察する場合よりも解像度を高めることができる。
〔第4実施形態〕
〈イメージング装置及び対物光学系〉
図12は、本発明の第4実施形態による対物光学系の要部構成を示す断面図である。尚、図12においては、図9に示す部材に相当する部材には同一の符号を付してある。図12に示す通り、本実施形態の対物光学系73Aは、図9に示す対物光学系73に、超音波検出器201、水受け部材202(液体保持部材)、及び吸引チューブ203(液体導入部)を追加した構成である。また、本実施形態の対物光学系73Aは、図9に示す対物光学系73とは、鏡筒100の側面に孔部h10が形成されており、光学部材200の側面から透過部TSに連通する連通路PS1が光学部材200の内部に形成されている点が異なる。
また、本実施形態の対物光学系73Aは、図9に示す対物光学系73とは、反射面RS1の中心部CAが反射面RS1の他の部分よりも反射率が低くされている点も異なる。反射面RS1の中心部CAで反射された光がOCTユニット50に入射するとノイズになることから、反射面RS1の中心部CAの反射率を反射面RS1の他の部分の反射率よりも低くすることで、上記の戻り光を少なくすることでノイズを低減するようにしている。尚、反射面RS1の中心部CAの反射率を低くする方法としては、例えば、反射面RS1の中心部CAに金属を蒸着せず、或いは反射面RS1の中心部CAに蒸着された金属を除去する方法が挙げられる。
尚、本実施形態のイメージング装置は、図8に示す正立型顕微鏡70が備える対物光学系73を図12に示す対物光学系73Aに代えた顕微鏡を、図1に示す倒立型顕微鏡40に代えて設けるとともに、図1に示すレーザ光源11を、パルス光を射出可能なものにした構成である。本実施形態のイメージング装置が備えるコントローラ60は、第3実施形態と同様に、超音波検出器201から出力される検出信号に基づいて試料SPの光音響画像を生成することが可能である。
超音波検出器201は、図10に示す超音波検出器111と同様のものである。つまり、超音波検出器201は、図11に示す音響レンズ111A、音響整合層111B、圧電振動子111C、及びバッキング材111Dを備える構成である。この超音波検出器201は、その検出面を試料SP側(−Z側)に向けた状態で光学部材200の第1面200aの中央部に設けられる。図12に示す通り、超音波検出器201は、反射面RS1とは反対側の面に取り付けられることから、反射面RS1の中心部CAを透過した光が試料SPに照射されることはない。尚、図12においては、超音波検出器201に接続される配線(図10中の配線112に相当する配線)、及び水受け部材202に形成される孔部(図10中の孔部h2に相当する孔部)の図示を省略している。超音波検出器201は、不図示の配線を介してコントローラ60に接続されている。
水受け部材202は、第1端部202aから第2端部202bに向けて径が小さくなる筒状の部材であり、第1端部202aが鏡筒100の物体側の端部に取り付けられている。水受け部材202の第2端部202bの先端の径は、試料SPが格納される試料容器CH3の径よりも小さくされている。これにより、水受け部材202の第2端部202bを、試料容器CT3内の培養液CFに浸した状態にすることができる。
吸引チューブ203は、水受け部材202の内部空間Qに液体WTを供給するためのチューブである。吸引チューブ203は、例えばゴム又は樹脂によって形成され、第1端部が鏡筒100の側面に形成された孔部h10に介挿されており、第2端部が不図示の吸引ポンプに接続されている。図2に示す通り、光学部材200は、連通路PS1が鏡筒100に形成された孔部h10と連通するように配置される。このため、不図示の吸引ポンプを作動させることにより、試料容器CT3内の培養液CFが水受け部材202の内部空間Qに導かれ、水受け部材202の内部空間Qに培養液CFが保持された状態(水受け部材202の内部空間Qが培養液CFで満たされた状態)にすることができる。
〈イメージング装置の動作〉
本実施形態のイメージング装置の蛍光画像生成時の動作及びOCT画像生成時の動作は、第2実施形態と同様である。また、本実施形態の光音響画像生成時の動作は、パルス光が試料SPに落射照明される点を除いて、第3実施形態とほぼ同様である。このため、本実施形態のイメージング装置の動作については、説明を省略する。
以上の通り、本実施形態では、図9に示す対物光学系73に代えて、図9に示す対物光学系73に超音波検出器201、水受け部材202、及び吸引チューブ203等が追加された構成の対物光学系73Aを用いている。このため、第3実施形態と同様に、1つの対物光学系73Aで、紫外光から近赤外光までの幅広い波長範囲の光に対応することができるとともに、試料SPにパルス光を照射して得られる音響波の検出も可能である。これにより、様々な波長の光を用いた観察を同時に行って得られた同じ観察場所の画像(蛍光画像、OCT画像、及び光音響画像)を重ね合わせるといったことが可能になる。また、色収差だけでなく、屈性に起因する様々な収差も低減することができる。更に、本実施形態では、液浸によって試料SPを観察していることから、液浸によらずに試料SPを観察する場合よりも解像度を高めることができる。
〔第5実施形態〕
〈対物光学系〉
図13は、本発明の第5実施形態による対物光学系の要部構成を示す断面図である。尚、図13においては、図2又は図12に示す部材に相当する部材には同一の符号を付してある。
図13に示す通り、本実施形態の対物光学系43Bは、図2に示す対物光学系43を、正立型顕微鏡70で使用可能に改良したものである。
図13に示す通り、本実施形態の対物光学系43Bは、図2に示すカバー部材103よりも厚みが厚くされ、側面から射出面103bの中央部に連通する連通路PS2が内部に形成されたカバー部材103を備える。カバー部材103は、連通路PS2が水受け部材104に形成された孔部h1と連通するように配置される。水受け部材104の側面に形成された孔部h1には、第2端部が不図示の吸引ポンプに接続されている吸引チューブ203の第1端が介挿されている。このため、不図示の吸引ポンプを作動させることにより、試料容器CT3内の培養液CFが水受け部材104の内部空間Q1に導かれ、水受け部材104の内部空間Q1に培養液CFが保持された状態(水受け部材104の内部空間Q1が培養液CFで満たされた状態)にすることができる。
以上の通り、本実施形態の対物光学系43Bは、図2に示す対物光学系43を正立型顕微鏡70で使用可能に改良しただけであり、その光学特性は図2に示す対物光学系43と同様である。このため、1つの対物光学系43Bで、紫外光から近赤外光までの幅広い波長範囲の光に対応することができる。これにより、様々な波長の光を用いた観察を同時に行って得られた同じ観察場所の画像を重ね合わせるといったことが可能になる。また、色収差だけでなく、屈性に起因する様々な収差も低減することができる。更に、本実施形態では、液浸によって試料SPを観察していることから、液浸によらずに試料SPを観察する場合よりも解像度を高めることができる。
〔第6実施形態〕
〈対物光学系〉
図14は、本発明の第6実施形態による対物光学系の要部構成を示す断面図である。尚、図14においては、図2に示す部材に相当する部材には同一の符号を付してある。図14に示す通り、本実施形態の対物光学系43Cは、図2に示す対物光学系43の凸面ミラー101及びカバー部材103を、カバー部材120に代えた構成である。つまり、本実施形態の対物光学系43Cは、図2に示す対物光学系43では別部材で構成されていた凸面ミラー101及びカバー部材103の機能を一体化したカバー部材120を、凸面ミラー101及びカバー部材103に代えて設けた構成である。
カバー部材120は、カバー部材103と同様に、例えばガラスや透明樹脂等で形成された部分球殻形状の部材であり、カバー部材103の入射面103aに相当する入射面120aと、カバー部材103の射出面103bに相当する射出面120bとを備える。このカバー部材120の入射面120aの中央部には、−Z側に凸状とされた凸面CVが形成されている。尚、このような形状のカバー部材120を研磨により形成するのは困難であるため、例えば射出成形等によって形成するのが好ましい。カバー部材120の凸面CVは、例えば金属膜が蒸着されて反射面RS1とされている。
以上の通り、本実施形態の対物光学系43Cは、図2に示す対物光学系43が備える凸面ミラー101及びカバー部材103を、これらの機能を一体化したカバー部材120に代えただけであり、その光学特性は図2に示す対物光学系43と同様である。このため、1つの対物光学系43Cで、紫外光から近赤外光までの幅広い波長範囲の光に対応することができる。これにより、様々な波長の光を用いた観察を同時に行って得られた同じ観察場所の画像を重ね合わせるといったことが可能になる。また、色収差だけでなく、屈性に起因する様々な収差も低減することができる。更に、本実施形態では、液浸によって試料SPを観察していることから、液浸によらずに試料SPを観察する場合よりも解像度を高めることができる。また、本実施形態では、第1実施形態よりも安価で組み立て工数を削減することができる。
〔変形例〕
図15は、イメージング装置に設けられる光学系の構成を示す図である。図15に示す通り、光学系80は、互いの頂角が対向するように配置された2つのアキシコンレンズ81,82を備えており、入射する光の断面形状(光軸に垂直な面における形状)を変換する光学系である。具体的に、図15に示す光学系80は、紙面右側から紙面左側に向かって進む断面形状が円形の光を、断面形状がリング状の光に変換する。これとは逆に、紙面左側から紙面右側に向かって進む断面形状がリング状の光を、断面形状が円形の光に変換する。
このような光学系80は、例えば図1に示す共焦点ユニット10に設けられたレーザ光源11から光走査ユニット30に設けられた光走査装置31までの光路上、或いは、OCTユニット50に設けられたブロードバンド光源51から光走査ユニット30に設けられた光走査装置31までの光路上に配置されるのが望ましい。このような配置にすることで、図2に示す対物光学系43に入射する光(反射面RS1に入射する光)の断面形状をリング状にすることができる。これにより、測定に寄与しない反射面RS1の中心部に入射する光を無くすことができるため、光の利用効率を高めることができる。加えて、反射面RS1の中心部における反射光を無くすことができるため、ノイズを低減することができる。
尚、レーザ光又は近赤外光を試料SPに照射して得られる蛍光又は後方散乱光が対物光学系43から射出されるときの蛍光又は後方散乱光の断面形状はリング状であるが、図15に示す光学系80を通過することで、断面形状が円形の蛍光又は後方散乱光に変換される。このため、図15に示す光学系80を挿入しても、戻り光である蛍光又は後方散乱光に影響を与えることもない。尚、図15に示す光学系80は、図1に示す第1実施形態のイメージング装置1以外の他の実施形態のイメージング装置にも適用可能である。
以上、本発明の実施形態による対物光学系について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されることなく本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上述した第1,3,5実施形態では、カバー部材103の入射面103a(中央部を除く)及び射出面103bが、凹面ミラー102で反射されたレーザ光の光路と直交するように形成されており、上述した第2,4実施形態では、光学部材200の第1面200a(中央部を除く透過部TS)が、反射面RS2で反射されたレーザ光又は近赤外光の光路と直交するように形成されており、第6実施形態では、カバー部材120の入射面120a(中央部を除く)及び射出面120bが、凹面ミラー102で反射されたレーザ光の光路と直交するように形成されている例について説明した。
しかしながら、これら入射面103a,120a、射出面103b,120b、及び透過部TSの形状は、液体WT等との界面における屈折が僅かであり、解像度が大きく低下しなければ変更可能である。例えば、カバー部材103を例に挙げると、入射面103a(中央部を除く)又は射出面103b上の任意の点の曲率半径rが、その点から焦点位置Pまでの距離をSとすると、0.7S≦r≦1.3Sなる関係式を満たすように、入射面103a(中央部を除く)又は射出面103bの形状を変更することが可能である。また、入射面103a(中央部を除く)及び射出面103b上は、球面に限られる訳ではなく、非球面であっても良い。
また、上述した実施形態では、水等の液体WTを用いて液浸による試料SPの観察を行う例について説明したが。しかしながら、上記の液体WTは、水に限られる訳ではなく、液体WTは、試料SPの観察に適した任意の液体であってもよい。例えば、生体の試料SPに屈折率が近いシリコンオイル等を用いても良い。また、上述した実施形態では、「蛍光画像」を生成する際に、例えば400〜700[nm]程度の波長帯域の光(可視光)を用いる例について説明したが、紫外光や赤外光を用いても良い。また、上述した実施形態におけるOCTユニット50は、タイムドメイン型OCT(Time Domain Optical Coherence Tomography:TD-OCT)であったが、OCTユニット50は、スペクトルドメイン型OCT(Spectral Domain Optical Coherence Tomography:SD-OCT)等であってもよい。
〔顕微鏡システム〕
市販の顕微鏡には、対物光学系及び結像レンズの色収差を、各々の光学系で個別に補正する単独補正方式のものと、対物光学系と結像レンズとの組み合わせによって補正するコンペンゼーション方式のものとがある。上述した各実施形態の対物光学系43,43A〜43C,73,73Aをコンペンゼーション方式の顕微鏡で使用する場合には注意が必要である。上述した各実施形態の対物光学系43,43A〜43C,73,73Aは、単独で色収差を補正する(色収差が殆ど生じない)ものであるため、コンペンゼーション方式の顕微鏡で用いられている結像レンズと、上述した各実施形態の対物光学系43,43A〜43C,73,73Aとを組み合わせてしまうと、逆に色収差が発生するからである。
このような色収差が発生する場合には、顕微鏡の内部又は外部に補正レンズ系を設けて、上記の色収差を補正する顕微鏡システムとすることが好ましい。例えば、第1実施形態の倒立型顕微鏡40を例に挙げると、倒立型顕微鏡40内に設けられた結像レンズ41を、上記の色収差を補正し得る補正レンズ系とすることで、上記の顕微鏡システムとすることができる。或いは、光走査ユニット30に設けられた瞳投影レンズ32(倒立型顕微鏡40外に設けられたレンズ)を、上記の色収差を補正し得る補正レンズ系とすることで、上記の顕微鏡システムとすることができる。
1 イメージング装置
1A イメージング装置
32 瞳投影レンズ
40 倒立型顕微鏡
41 結像レンズ
43 対物光学系
43A 対物光学系
43B 対物光学系
43C 対物光学系
50 OCTユニット
90 OCTユニット
70 正立型顕微鏡
71 結像レンズ
73 対物光学系
73A 対物光学系
100 鏡筒
101 凸面ミラー
102 凹面ミラー
103 カバー部材
103a 入射面
103b 射出面
104 水受け部材
104a 第1端部
105 供給チューブ
111 超音波検出器
120 カバー部材
120a 入射面
120b 射出面
200 光学部材
200a 第1面
200b 第2面
201 超音波検出器
202 水受け部材
202a 第1端部
203 吸引チューブ
210 対物光学系
211 反射面
220 対物光学系
221 プリズム
222 参照光鏡筒
230 対物光学系
231a〜c 光ファイバ型センサ
CA 中心部
CF 培養液
P 焦点位置
Q1 内部空間
RS1 反射面
RS2 反射面
SP 試料
WT 液体

Claims (20)

  1. 試料に向かって進む光を反射する凸面反射部と、
    前記凸面反射部で反射された光を前記試料に向けて反射する凹面反射部と、
    前記凹面反射部で反射された光の光路上に配置され、前記試料との間に介在する液体に接する接液面を有し、該接液面が前記凹面反射部で反射された光の光路と概ね直交するように形成された透過部と、
    を備える対物光学系。
  2. 前記接液面は、概ね球面に形成されており、
    前記球面の曲率中心は、前記凸面反射部及び前記凹面反射部によって形成される反射光学系の焦点位置と概ね等しい、
    請求項1記載の対物光学系。
  3. 前記接液面上の任意の点の曲率半径rは、該点から前記焦点位置までの距離をSとすると、
    0.7S≦r≦1.3S
    なる関係式を満たす、請求項2記載の対物光学系。
  4. 前記接液面は、球面又は非球面である、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の対物光学系。
  5. 前記透過部は、前記凹面反射部で反射された光が入射する入射面と、該入射面に入射した光が射出される射出面とを有するカバー部材に設けられており、
    前記カバー部材の前記射出面が前記接液面とされている、
    請求項1から請求項4の何れか一項に記載の対物光学系。
  6. 前記カバー部材の前記入射面は、前記凹面反射部で反射された光の光路と概ね直交するように形成されている、請求項5記載の対物光学系。
  7. 前記カバー部材の前記入射面の中央部には、前記凸面反射部が形成され、又は前記凸面反射部を有する凸面ミラーが取り付けられている、請求項5又は請求項6記載の対物光学系。
  8. 前記凹面反射部を有する凹面ミラーを内部に支持する鏡筒と、
    前記カバー部材によって内部空間が仕切られるように前記カバー部材を支持し、第1端部と第2端部を有する液体保持部材であって、前記第1端部が前記鏡筒の物体側の端部に取り付けられ、前記カバー部材によって仕切られた前記第2端部側の内部空間に液体を保持可能な液体保持部材と、
    を備える請求項7記載の対物光学系。
  9. 前記カバー部材によって仕切られた第2端部側の内部空間に液体を供給する液体供給部を備える請求項8記載の対物光学系。
  10. 中央部に前記凸面反射部が形成され、周辺部に前記透過部が設けられた第1面と、中央部に前記試料に向かって進む光が入射され、周辺部に前記凹面反射部が形成された第2面と、を有する光学部材を備える、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の対物光学系。
  11. 前記第1面を物体側に向けて前記光学部材を内部に支持する鏡筒を備える、請求項10記載の対物光学系。
  12. 第1端部が前記鏡筒の物体側の端部に取り付けられ、内部空間に液体を保持可能な筒状の液体保持部材を備える請求項11記載の対物光学系。
  13. 前記内部空間に液体を導く液体導入部を備える請求項12記載の対物光学系。
  14. 前記凸面反射部の中心部は、前記凸面反射部の他の部分よりも反射率が低くされている、請求項1から請求項13の何れか一項に記載の対物光学系。
  15. 前記光の一部を反射して、光干渉を生じさせるための参照光として、前記試料とは反対側に戻す参照光反射部を更に備える請求項1から請求項14の何れか一項に記載の対物光学系。
  16. 前記参照光反射部までの光路長と、前記焦点位置までの光路長とは、互いに異なる、請求項1から請求項15の何れか一項に記載の対物光学系。
  17. 前記参照光反射部は、前記透過部の前記入射面に備えられ、前記入射面に入射する光の一部を反射する請求項5から請求項16の何れか一項に記載の対物光学系。
  18. 前記凸面反射部の物体側に設けられ、前記試料に光を照射して得られる音響波を検出する検出器を備える、請求項1から請求項17の何れか一項に記載の対物光学系。
  19. 前記接液面の近傍に設けられ、前記試料に光を照射して得られる音響波を検出する光ファイバ型検出器を備える、請求項1から請求項18の何れか一項に記載の対物光学系。
  20. 請求項1から請求項19の何れか一項に記載の対物光学系と、該対物光学系と組み合わされる結像レンズと、を有する顕微鏡と、
    前記対物光学系と前記結像レンズとの組み合わせによって発生する収差を補正する補正レンズ系と、
    を備える顕微鏡システム。
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