JPWO2019102555A1 - 部品傾向情報制御装置、部品傾向情報制御方法、および保守端末の表示制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
実施の形態1では、部品傾向情報を生成して、出力する部品傾向情報制御装置、および部品傾向情報制御方法について説明する。部品傾向情報とは、部品に対する措置の優先度を部品ごとに比較できる態様で示す情報である。部品に対する措置とは、部品の保守または在庫確保である。
部品傾向情報制御装置100は、部品情報格納部101、データ入力部102、指標算出部103、出力情報制御部104、および通信部105等を備える。部品傾向情報制御装置100は、管理部門に設置された管理サーバ106、保守現場に設置された保守端末107、および、監視センターに設置された監視サーバ108と、ネットワークを介して通信可能に接続されている。
部品情報は、製造装置、昇降機、空調機、発電プラント装置等の保守を要する機器の部品についての情報である。基礎情報は、具体的には、部品種別、部品金額、部品を手配するリードタイムの長さ、部品が故障した場合のダウンタイムによる損失金額等である。保守情報は、具体的には、当該部品の故障履歴、経年数、使用回数、部品の状態を計測した値等である。
図4は、指標算出部103が優先度指標を算出するフローチャートの一例である。指標算出部103は、図4に示した処理の中から必要に応じて処理を選択してもよい。また、必要に応じて任意の処理を追加してもよい。
指標算出部103は、故障率を算出する部品情報があるか判定する(ステップST401)。指標算出部103は、故障率を算出する部品情報があると判定した場合(ステップST401:YES)、故障率算出処理を行う(ステップST402)。一方、指標算出部103は、故障率を算出する部品情報がないと判定した場合(ステップST401:NO)、ステップST403の処理に進む。
故障率算出処理は、優先度指標の算出に、部品の故障率を用いると判定された場合に実施する処理である。故障率の算出は任意の方法でよい。例えば、当該部品の経年数に応じた故障が発生する確率を故障率とする。この場合、市場で使用中の各部品の故障履歴から、同種部品ごとに経年と累積故障発生数の関係を算出する。そして、累積故障発生数を同種部品の個数で割ることで、経年に対する故障率推移を求め、当該部品の経年数に対応する故障率を採用する。また、例えば、部品の状態を計測した値から故障の進行度合いを推定し、当該故障の進行度合いを故障率としてもよい。故障の進行度合いを推定する方法は、一般的な手法を用いればよい。
また、部品情報格納部101に故障率が格納されている場合、データ入力部102は、部品情報格納部101から故障率を取得し、当該故障率を指標算出部103に出力してもよい。また、指標算出部103で算出した故障率を、部品情報格納部101、または別途用意するデータ格納部に格納し、ステップST403以降の処理に利用するようにしても構わない。故障率算出処理(ステップST402)が終わると、ステップST403の処理に進む。
変換処理は、優先度指標を算出するに当たり、部品情報のスケールを変換する必要があると判定された場合に実施する処理である。例えば、部品情報の中に部品の状態の計測値があり、部品ごとの音の強さを優先度指標の算出に用いる場合、当該部品の状態の計測値をデシベルに変換する。部品情報のスケールを変換する必要がない場合は、変換処理は省略することができる。変換処理(ステップST404)が終わると、ステップST405の処理に進む。
平均算出処理は、優先度指標を算出するに当たり、部品情報の値の平均値を求める必要があると判定された場合に実施する処理である。同一部品の特定の部品情報に、複数の値が存在する場合、当該複数の値の平均値を算出する。
例えば、地域によって値段が異なる等の理由で、同一部品の部品金額に複数の値段が存在する場合、当該複数の値段の平均値を算出する。平均値を算出する必要がない場合は、平均算出処理は省略することができる。なお、例えば、地域ごとの部品金額をそのまま利用する場合は、同一部品であっても地域ごとに別部品として扱う等の対応をすればよい。平均値の算出には、中央値を算出する方法、または、他の平均値を算出する方法を用いればよい。平均算出処理(ステップST406)が終わると、ステップST407の処理に進む。
近似処理は、優先度指標を算出するに当たり、部品情報の値を、予め定めた有限個の値レベルのうち、最も近いレベルに近似する必要があると判定された場合に実施する処理である。例えば、0から1000の整数値を取る部品情報の場合、十の位を四捨五入して百の位に近似する。例えば、部品情報の値が180であり、予め定めた有限個の値レベルが0、100、200、…、1000である場合、部品情報の値は200に近似される。部品情報の値を近似する必要がない場合は、近似処理を省略することができる。近似処理(ステップST408)が終わると、ステップST409の処理に進む。
ここで、優先度指標算出処理(ステップST409)について説明する。
優先度指標算出処理は、特定の部品情報について部品ごとに平均に対する倍数を算出し、当該倍数を優先度指標とする処理である。例えば、部品IDが、AA1、AA2、AA3、AA4、AA5である5つの部品について、特定の部品情報の値が、30、40、50、60、70である場合、(30+40+50+60+70)/5の式で平均50を算出し、5つの部品の部品情報の値を平均の50で除算することで、AA1、AA2、AA3、AA4、AA5の優先度指標として、0.6、0.8、1.0、1.2、1.4を得る。なお、優先度指標を算出する部品を限定してもよい。例えば、同じ部品種別の部品がある場合には、当該部品種別の部品の中から1つの部品を選択し、上記方法で優先度指標を算出する。
また、部品情報の値が大きい部品の優先度を低くする場合は、優先度指標算出の前に、部品情報の符号をプラスからマイナスに反転し、優先度指標を算出すればよい。また、部品情報が文字等であって数値でない場合、数値ではあるが質的データであり、数値の大きさに意味がない場合等は、優先度指標算出処理は省略する。例えば、部品情報である部品種別がAA、BB等のように文字であった場合は、優先度指標算出処理は行わない。指標算出部103は、算出した優先度指標を、出力情報制御部104に出力する。
図6は、優先度指標グラフの一例を示す図である。
出力情報制御部104は、例えば、ユーザからの表示命令を受け付けた場合に、部品傾向情報を生成し、表示装置200に出力する。また、指標算出部103による処理の後に出力情報制御部104が処理を行う等、指標算出部103による処理の後であれば、出力情報制御部104が処理を行うタイミングは、任意のタイミングでよい。
図6では、横軸が故障率の高低を表している。横軸を対数表示とし、中央が平均と同程度の1となるようにしている。図6の場合、右側ほど優先度が高いこととなる。なお、横軸は対数表示としなくてもよい。縦軸は、故障率の優先度指標の値が大きい部品を、故障率の優先度指標の値が小さい部品に対して上側に表示しているが、これに限定されるものではなく、任意とすればよい。図6では、縦軸方向に対して、各部品の文字列が重ならないようにずらした配置としているが、優先度指標の値が同一の部品は、縦軸方向に対する位置を揃えて表示してもよい。また、表示する部品数が多い場合等には、表示する部品数を一定数に制限してもよい。
実施の形態2に係る部品傾向情報制御装置100について、実施の形態1で説明した構成と同一または相当する機能を有する構成については、その説明を省略または簡略化する。図6では、出力情報制御部104が、1つの部品情報である故障率の優先度指標を用いて優先度指標グラフを生成する例を示した。実施の形態2では、出力情報制御部104が、2つの部品情報の優先度指標を用いて、優先度指標グラフを生成する。
図7は、出力情報制御部104が生成した優先度指標グラフの一例である。図7は、出力情報制御部104が、2つの部品情報の優先度指標を用いて優先度指標グラフを生成した例である。図7の優先度指標グラフは、図5における故障率の優先度指標を横軸とし、図5における部品金額の優先度指標を縦軸とした例である。図5では、4つの部品について、故障率および部品金額に基づき算出された優先度指標が示されているが、当該優先度指標は、その他の部品の故障率および部品金額にも基づいて算出されている。図7では、各点の横に、号機IDおよび部品IDを組み合わせた文字列を表示している。当該表示は当該文字列に限定されるものではなく、例えば、記号等で表示してもよい。また、特定の部品のみ当該文字列等を表示するようにしてもよい。
横軸は故障率の高低を表しており、対数表示にすることで中央が平均と同程度である1となるようにしている。縦軸は部品金額の高低を表しており、対数表示にすることで中央が平均と同程度である1となるようにしている。なお、横軸および縦軸は対数表示としなくてもよい。また、表示する部品数が多い場合等には、表示する部品数を一定数に制限してもよい。
実施の形態3に係る部品傾向情報制御装置100について、実施の形態1および実施の形態2で説明した構成と同一または相当する機能を有する構成については、その説明を省略または簡略化する。
実施の形態2では、AA1という同じ部品IDであっても、号機が異なる場合には、それぞれの部品の優先度指標を算出するものとした。実施の形態3では、号機間に同じ部品IDの部品がある場合、当該部品の特定の部品情報の値について図4で示した平均算出処理を行い、部品情報の値の平均値を用いて優先度指標を算出する。
実施の形態4に係る部品傾向情報制御装置100について、実施の形態1、実施の形態2、および実施の形態3で説明した構成と同一または相当する機能を有する構成については、その説明を省略または簡略化する。実施の形態3では、号機間で共通する部品IDがある場合、当該部品IDの特定の部品情報の値について平均算出処理を行い、第1の優先度指標を算出するものとした。実施の形態4では、さらに、指標算出部103が、当該部品IDの特定の部品情報の値について、平均算出処理を行う前の各部品情報の値の優先度指標(第2の優先度指標とする)を算出する。
図10は、部品傾向情報制御装置100のハードウェア構成例を示す図である。
部品傾向情報制御装置100における通信部105は、送信I/F装置1003である。部品傾向情報制御装置100における部品情報格納部101は、ストレージ1004である。
部品傾向情報制御装置100におけるデータ入力部102、指標算出部103、および出力情報制御部104の各機能は、処理回路により実現される。即ち、部品傾向情報制御装置100は、上記各機能を実現するための処理回路を備える。処理回路は、メモリ1002に格納されるプログラムを実行するプロセッサ1001である。
メモリ1002は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、またはフラッシュメモリ等の不揮発性もしくは揮発性の半導体メモリであってもよいし、ハードディスクまたはフレキシブルディスク等の磁気ディスクであってもよいし、CD(Compact Disc)またはDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクであってもよい。
実施の形態5では、部品傾向情報制御装置100と、ネットワークを介して通信可能に構成された、保守端末107の表示制御装置300について説明する。
図11は、実施の形態5に係る保守端末107の表示制御装置300およびその周辺の構成の一例を示す図である。以下、図1と同一の構成については、図1と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
通信部301は、ネットワークを介して、部品傾向情報制御装置100の通信部105との間で情報を送受信する。部品情報取得部302は、機器に使用される部品の部品情報を取得し、通信部301に出力する。通信部301は、当該部品情報を、部品傾向情報制御装置100に送信する。表示制御部303は、表示部107aに表示される情報を制御する。表示部107aは、例えば、液晶ディスプレイである。表示制御部303は、部品傾向情報制御装置100から取得した部品傾向情報を、保守端末107の表示部107aに表示する。
図10は、部品傾向情報制御装置100のハードウェア構成例を示す図である。
部品傾向情報制御装置100における通信部105は、通信I/F装置1003である。部品傾向情報制御装置100における部品情報格納部101は、ストレージ1004である。
部品傾向情報制御装置100におけるデータ入力部102、指標算出部103、および出力情報制御部104の各機能は、処理回路により実現される。即ち、部品傾向情報制御装置100は、上記各機能を実現するための処理回路を備える。処理回路は、メモリ1002に格納されるプログラムを実行するプロセッサ1001である。
Claims (12)
- 機器に使用される部品の部品情報を格納する部品情報格納部と、
前記部品情報に基づき、部品の保守または在庫確保の優先度である優先度指標を算出する指標算出部と、
前記優先度指標を用いて、部品の保守または在庫確保の優先度を、部品ごとに比較できる態様で示す部品傾向情報を生成し、出力する出力情報制御部とを備える部品傾向情報制御装置。 - 前記部品情報は、基礎情報および保守情報を含み、
前記基礎情報には、機器を構成する部品の部品種別、当該部品の部品金額、当該部品を手配するリードタイムの長さ、および当該部品が故障した場合のダウンタイムによる損失金額が含まれ、
前記保守情報には、当該部品の故障履歴、当該部品の経年数、当該部品の使用回数、および当該部品の状態を計測した値が含まれることを特徴とする請求項1記載の部品傾向情報制御装置。 - 前記出力情報制御部は、1つの前記部品情報について部品毎に前記優先度指標を算出し、1つの前記優先度指標を用いて前記部品傾向情報を生成することを特徴とする請求項1記載の部品傾向情報制御装置。
- 前記出力情報制御部は、1つの前記優先度指標を横軸とする優先度指標グラフを生成し、前記横軸を対数表示とすることを特徴とする請求項3記載の部品傾向情報制御装置。
- 前記出力情報制御部は、2つの前記部品情報について部品毎に前記優先度指標を算出し、2つの前記優先度指標を用いて前記部品傾向情報を生成することを特徴とする請求項1記載の部品傾向情報制御装置。
- 前記出力情報制御部は、一方の前記優先度指標を横軸とし、他方の前記優先度指標を縦軸とする優先度指標グラフを生成し、前記横軸および前記縦軸を対数表示とすることを特徴とする請求項5記載の部品傾向情報制御装置。
- 前記指標算出部は、号機間で共通する部品がある場合、当該部品の特定の部品情報の値について平均値を算出するとともに、前記平均値を用いて第1の優先度指標を算出し、
前記出力情報制御部は、前記第1の優先度指標を用いて前記部品傾向情報を生成することを特徴とする請求項1記載の部品傾向情報制御装置。 - 前記出力情報制御部は、前記第1の優先度指標を用いて優先度指標グラフを生成し、前記第1の優先度指標の大小を示す軸を対数表示とすることを特徴とする請求項7記載の部品傾向情報制御装置。
- 前記指標算出部は、前記特定の部品情報の値のそれぞれを用いて第2の優先度指標を算出し、
前記出力情報制御部は、前記第2の優先度指標と、前記平均値を用いて算出した前記第1の優先度指標とを重畳表示することを特徴とする請求項7記載の部品傾向情報制御装置。 - 前記出力情報制御部は、前記第1の優先度指標を実線で表示するとともに、前記第2の優先度指標を点で表示する優先度指標グラフを生成し、前記第1の優先度指標の大小を示す軸および前記第2の優先度指標の大小を示す軸をそれぞれ対数表示とすることを特徴とする請求項9記載の部品傾向情報制御装置。
- 指標算出部が、部品情報格納部に格納されている、機器に使用される部品の部品情報に基づき、部品の保守または在庫確保の優先度である優先度指標を算出するステップと、
出力情報制御部が、前記優先度指標を用いて、部品の保守または在庫確保の優先度を、部品毎に比較できる態様で示す部品傾向情報を生成し、出力するステップとを備える部品傾向情報制御方法。 - 保守端末の表示部に表示される情報を制御する保守端末の表示制御装置であって、
機器に使用される部品の部品情報を、請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載の部品傾向情報制御装置に送信する通信部と、
前記通信部を介して、前記部品傾向情報制御装置から受信した部品傾向情報を前記表示部に表示する表示制御部とを備える保守端末の表示制御装置。
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