JPWO2019098248A1 - レジスト硬化性組成物、プリント配線板及び電子部品の製造方法 - Google Patents

レジスト硬化性組成物、プリント配線板及び電子部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

半田耐熱性が高い硬化物膜を得ることができ、かつ、耐光性が高い硬化物膜を得ることができるレジスト硬化性組成物を提供する。本発明に係るレジスト硬化性組成物は、ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物と、酸化チタンと、光重合開始剤とを含む。

Description

本発明は、ホスフェート化合物と酸化チタンとを含むレジスト硬化性組成物に関する。また、本発明は、上記レジスト硬化性組成物を用いたプリント配線板に関する。また、本発明は、上記レジスト硬化性組成物を用いる電子部品の製造方法に関する。
プリント配線板を高温のはんだから保護するための保護膜として、ソルダーレジスト膜が広く用いられている。
また、様々な電子部品において、プリント配線板の上面に発光ダイオード(以下、LEDと略す)チップが搭載されている。LEDから発せられた光の内、上記プリント配線板の上面側に到達した光も利用するために、プリント配線板の上面に白色ソルダーレジスト膜が形成されていることがある。白色ソルダーレジスト膜は、白色顔料を含む。このような白色ソルダーレジスト膜を形成した場合には、LEDチップの表面からプリント配線板とは反対側に直接照射される光だけでなく、プリント配線板の上面側に到達し、白色ソルダーレジスト膜により反射された反射光も利用できる。従って、LEDから生じた光の利用効率を高めることができる。
また、ソルダーレジスト膜用途以外にも、様々な光反射用途において、白色顔料を含むレジスト膜が用いられている。
上記白色ソルダーレジスト膜を形成するための材料の一例として、下記の特許文献1には、(A)光硬化性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)リン酸エステル構造を有する(メタ)アクリレートモノマーと、(D)リン酸エステル構造を有さない(メタ)アクリレートモノマーと、(E)ルチル型酸化チタンとを含む光硬化性組成物が開示されている。
特開2014−133864号公報
従来のレジスト硬化性組成物により形成された硬化物膜では、半田耐熱性が低いことがある。硬化物膜の半田耐熱性が低いと、はんだ付けを行う際に、硬化物膜の剥離や膨れが生じたりすることがある。
また、従来のレジスト硬化性組成物により形成された硬化物膜では、耐光性が低いことがある。硬化物膜の耐光性が低いと、硬化物膜が変色することがある。
従来のレジスト硬化性組成物では、得られる硬化物膜の半田耐熱性と耐光性との双方を高めることは困難である。
本発明の目的は、半田耐熱性が高い硬化物膜を得ることができ、かつ、耐光性が高い硬化物膜を得ることができるレジスト硬化性組成物を提供することである。また、本発明は、上記レジスト硬化性組成物を用いたプリント配線板、及び上記レジスト硬化性組成物を用いた電子部品の製造方法を提供することも目的とする。
本発明の広い局面によれば、ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物と、酸化チタンと、光重合開始剤とを含む、レジスト硬化性組成物が提供される。
本発明に係るレジスト硬化性組成物のある特定の局面では、前記レジスト硬化性組成物は、ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物とは異なる光硬化性化合物を含む。
本発明に係るレジスト硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性化合物が、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、又はウレタン(メタ)アクリレートである。
本発明に係るレジスト硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性化合物が、カルボキシル基を有さない光硬化性化合物であるか、又は、カルボキシル基を有しかつカルボキシル基当量が500以上である光硬化性化合物である。
本発明に係るレジスト硬化性組成物のある特定の局面では、前記レジスト硬化性組成物は、反応性希釈剤を含む。
本発明に係るレジスト硬化性組成物のある特定の局面では、前記レジスト硬化性組成物は、光照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずに硬化物膜を形成するために用いられる。
本発明に係るレジスト硬化性組成物のある特定の局面では、前記レジスト硬化性組成物は、塗布対象部材の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に塗布して用いられる。
本発明に係るレジスト硬化性組成物のある特定の局面では、前記レジスト硬化性組成物は、40℃以下で硬化させて用いられる。
本発明の広い局面によれば、プリント配線板本体と、前記プリント配線板本体の表面上に配置されたレジスト膜とを備え、前記レジスト膜の材料が、上述したレジスト硬化性組成物である、プリント配線板が提供される。
本発明の広い局面によれば、電子部品本体の表面上に、上述したレジスト硬化性組成物を塗布して、レジスト層を形成する工程と、前記レジスト層に光を照射して、レジスト膜を形成する工程とを備え、前記レジスト膜を形成するために、前記レジスト層を現像しない、電子部品の製造方法が提供される。
本発明に係る電子部品の製造方法のある特定の局面では、前記電子部品本体の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に、前記レジスト硬化性組成物を塗布する。
本発明に係る電子部品の製造方法のある特定の局面では、前記レジスト膜を形成するために、前記レジスト層を40℃以下で硬化させる。
本発明に係るレジスト硬化性組成物は、ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物と、酸化チタンと、光重合開始剤とを含む。本発明に係るレジスト硬化性組成物では、上記の構成が備えられているので、半田耐熱性が高い硬化物膜を得ることができ、かつ、耐光性が高い硬化物膜を得ることができる。
図1(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る硬化性組成物を用いて、電子部品を製造する方法の一例を説明するための断面図である。 図2(a)〜(e)は、従来の現像型レジスト組成物を用いて、電子部品を製造する方法の一例を説明するための断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
[レジスト硬化性組成物]
本発明に係るレジスト硬化性組成物(以下、「硬化性組成物」と略記することがある)は、光照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずに硬化物膜を形成するために用いられることが好ましい。本発明に係るレジスト硬化性組成物は、光照射により硬化されて用いられることができることが好ましく、現像を行わずに硬化物膜を形成するために用いられることができることが好ましい。本発明に係るレジスト硬化性組成物は、レジスト光硬化性組成物であることが好ましい。本発明に係る硬化性組成物は、非現像型レジスト硬化性組成物であることが好ましく、非現像型レジスト光硬化性組成物であることがより好ましい。本発明に係る硬化性組成物を用い、レジスト膜を形成するために現像が行われない場合には、硬化性組成物は、レジスト膜を形成するために現像を行う現像型レジスト組成物とは異なる。本発明に係る硬化性組成物では、現像を行わなくても、良好なレジスト膜を得ることができる組成が採用されている。
本発明に係る硬化性組成物は、(A)ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物と、(C)酸化チタンと、(D)光重合開始剤とを含む。
本発明では、上記の構成が採用されているので、半田耐熱性が高い硬化物膜を得ることができ、かつ、耐光性が高い硬化物膜を得ることができる。さらに、本発明に係る硬化性組成物は、(C)酸化チタンを含むので、白色の硬化物膜(レジスト膜など)を形成することができ、光の反射率が高い硬化物膜を得ることができる。硬化物膜が白色であることにより、硬化物膜の光の反射率を高めることができる。さらに、本発明では、上記の構成が採用されているので、塗布対象部材に対する硬化物膜の密着性も高くなる。
また、本発明では、上記の構成が採用されているので、(C)酸化チタンの分散性を高めることができ、硬化物膜の光の反射率をより一層高めることができる。
さらに、本発明では、フォトリソグラフィーにおける露光工程及び現像工程などの多くの工程を行わなくても、良好な硬化物膜(レジスト膜など)を形成することができる。露光工程及び現像工程を行わない場合には、廃棄物の量を少なくすることができ、環境負荷を低減できる。さらに、本発明では、電子部品などの製造コストも低くすることができる。
上記硬化性組成物は、光の照射により硬化させるために、(F)熱硬化性化合物を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。上記硬化性組成物は、光の照射により硬化させるために、熱硬化剤を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。上記硬化性組成物は、熱硬化剤の作用により熱硬化させて用いられてもよく、用いられなくてもよい。上記硬化物膜(レジスト膜など)を形成するために、塗布対象部材の表面上に配置された組成物層(レジスト層など)を熱硬化させてもよく、熱硬化させなくてもよい。電子部品本体などの塗布対象部材の熱劣化を抑える観点から、上記硬化性組成物は、40℃以下で硬化させて用いられることが好ましく、35℃以下で硬化させて用いられることがより好ましい。上記硬化性組成物は、上記温度以下で硬化させて用いることができることが好ましい。上記硬化物膜を形成するために、塗布対象部材の表面上に配置された組成物層を加熱しなくてもよい。但し、上記組成物層では、低温での加熱が行われてもよい。上記硬化物膜を形成するために、上記組成物層を、280℃以上に加熱しないことが好ましく、180℃以上に加熱しないことがより好ましく、60℃以上に加熱しないことが更に好ましく、40℃を超えて加熱しないことが特に好ましい。上記組成物層を加熱する温度が低いほど、電子部品本体などの塗布対象部材の熱劣化を抑えることができる。
従来の硬化性組成物により形成された硬化物膜では、半田耐熱性が低いことがある。本発明に係る硬化性組成物では、ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物を含むので、半田耐熱性が高い硬化物膜を得ることができる。
また、従来の硬化性組成物により形成された硬化物膜では、耐光性が低いことがある。酸化チタンを含む硬化性組成物により形成された硬化物膜は、LED等から発せられた光により、変色しやすい。特に、LED等から発せられる紫外線の影響により、酸化チタンを含む硬化性組成物により形成された硬化物膜が変色しやすい。本発明に係る硬化性組成物では、酸化チタンが含まれているにも関わらず、ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物が含まれていることにより、耐光性が高い硬化物膜を得ることができ、硬化物膜の変色を抑えることができる。ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物が含まれていることにより、硬化物膜の変色を抑えることができる原因は明らかでないが、ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物が酸化チタンの表面を修飾し、酸化チタンの変色を抑えるためであると考えられる。
以下、上記硬化性組成物に含まれる各成分を説明する。
((A)ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物)
上記硬化性組成物は、(A)ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物を含む。(A)ホスフェート化合物は、ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有する。(A)ホスフェート化合物の使用により、半田耐熱性が高い硬化物膜を得ることができ、かつ、耐光性が高い硬化物膜を得ることができる。また、(A)ホスフェート化合物の使用により、(C)酸化チタンの分散性を高めることができ、硬化物膜の光の反射率をより一層高めることができる。また、(A)ホスフェート化合物の使用により、塗布対象部材に対する硬化物膜の密着性が効果的に高くなる。(A)ホスフェート化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」と「メタクリレート」との一方又は双方を意味する。
(A)ホスフェート化合物は、光硬化性化合物であることが好ましい。
上記硬化性組成物の現像を行う場合には、(A)ホスフェート化合物は、カルボキシル基を有することが好ましい。上記硬化性組成物の現像を行わない場合には、(A)ホスフェート化合物は、カルボキシル基を有さないホスフェート化合物であるか、又は、カルボキシル基を有しかつカルボキシル基当量が500以上(好ましくは750以上、より好ましくは1000以上)であるホスフェート化合物であることが好ましい。この場合には、上記硬化性組成物により形成された硬化物膜の変色を効果的に抑制することができる。
(A)ホスフェート化合物及び後述する(B)光硬化性化合物におけるカルボキシル基当量は、JIS K1557−5に準拠して求めることができる。例えば、以下のようにして、カルボキシル基当量を求めることができる。
2−プロパノール200mL、水100mL及びブロモチモールブルーのメタノール溶液を7滴加え、0.02mol/L水酸化カリウムのメタノール溶液で緑色になるまで滴定した後、試料50gを添加し溶解させる。得られた溶液を0.02mol/L水酸化カリウムのメタノール溶液にて滴定する。以下の計算式により、カルボキシル基当量を算出する。
カルボキシル基当量(g/当量)=(56100×3(g/試料採取量)/((1.122×(滴定量mL)×0.02(滴定液濃度))
(A)ホスフェート化合物としては、例えば、リン酸と不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε−カプロラクトンとの反応物等が挙げられる。上記リン酸と不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε−カプロラクトンとの反応物としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート・ε−カプロラクトン付加物等が挙げられる。
本発明の効果が効果的に発揮されることから、(A)ホスフェート化合物は、下記式(1)で表されるホスフェート化合物であることが好ましい。
Figure 2019098248
上記式(1)中、aは、1〜2を表し、bは1〜2を表す。
(A)ホスフェート化合物の市販品としては、KAYAMER PM−21(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(A)ホスフェート化合物の含有量は、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは0.75重量%以上、更に好ましくは1重量%以上であり、好ましくは10重量%以下、より好ましくは8重量%以下である。(A)ホスフェート化合物の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、得られる硬化物膜の半田耐熱性及び耐光性をより一層高くすることができる。
(A)ホスフェート化合物と(B)光硬化性化合物との合計100重量%中、(A)ホスフェート化合物の含有量は、好ましくは0.75重量%以上、より好ましくは3重量%以上、より好ましくは10重量%以上であり、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。(A)ホスフェート化合物の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、得られる硬化物膜の半田耐熱性及び耐光性をより一層高くすることができる。
((B)ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物とは異なる光硬化性化合物)
上記硬化性組成物は、(B)ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物とは異なる光硬化性化合物を含むことが好ましい。(B)光硬化性化合物は、ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物とは異なる。(B)光硬化性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(B)光硬化性化合物は、カルボキシル基を有していてもよく、有していなくてもよい。(B)光硬化性化合物は、カルボキシル基を有さない光硬化性化合物であるか、又は、カルボキシル基を有しかつカルボキシル基当量が500以上(好ましくは750以上、より好ましくは1000以上)である光硬化性化合物であることが好ましい。この場合には、上記硬化性組成物により形成された硬化物膜の変色を効果的に抑制することができる。
硬化物膜の光の反射率を効果的に高め、かつ高い光の反射率を効果的に維持する観点、及び硬化物膜の絶縁信頼性を効果的に高める観点からは、(B)光硬化性化合物は、重量平均分子量が400以上である光硬化性化合物を含むことが好ましく、重量平均分子量が600以上である光硬化性化合物を含むことがより好ましい。硬化物膜の光の反射率を効果的に高め、かつ高い光の反射率を効果的に維持する観点、及び硬化物膜の絶縁信頼性を効果的に高める観点からは、水酸基を有する光硬化性化合物を含むことが好ましい。
硬化物膜の塗布対象部材に対する密着性を高める観点からは、(B)光硬化性化合物は、エチレン性不飽和結合を有することが好ましい。特に、(C)酸化チタンの含有量が多い場合に、エチレン性不飽和結合を有する光硬化性化合物を用いていないと、硬化物膜の密着性が低くなりやすい傾向がある。
(B)光硬化性化合物におけるエチレン性不飽和結合を含む基としては、ビニル基、アリル基、及び(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。効果的に反応を進行させ、硬化物膜の発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、(B)光硬化性化合物におけるエチレン性不飽和結合を含む基は、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。すなわち、(B)光硬化性化合物は、(メタ)アクリロイル基を有することが好ましい。
硬化物膜の塗布対象部材に対する密着性を高める観点からは、また、硬化物膜の発泡、剥離及び変色を効果的に抑制する観点からは、(B)光硬化性化合物は、エポキシ(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。硬化物膜の硬度を高める観点からは、上記エポキシ(メタ)アクリレートは、2官能のエポキシ(メタ)アクリレートと、3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートとを含むことが好ましい。2官能のエポキシ(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイル基を2個有することが好ましい。3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイル基を3個以上有することが好ましい。
上記エポキシ(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させて得ることができる。上記エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ基を(メタ)アクリロイル基に変換することにより得ることができる。上記エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ基を有さないことが好ましい。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート(例えば、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールS型エポキシ(メタ)アクリレート)、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、アミン変性ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート、カルボン酸無水物変性エポキシ(メタ)アクリレート、及びフェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートは、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレートであることが好ましく、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレートであることがより好ましい。
2官能のエポキシ(メタ)アクリレートの市販品としては、KAYARAD R−381(日本化薬社製、ビスフェノールA型エポキシアクリレート)、EBECRYL3700、EBECRYL3701及びEBECRYL3708(ダイセル・オルネクス社製、変性ビスフェノールA型エポキシアクリレート)等が挙げられる。また、3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートの市販品としては、EBECRYL3603(ダイセル・オルネクス社製、ノボラックエポキシアクリレート)等が挙げられる。また、2官能のエポキシ(メタ)アクリレートの水酸基を変性させて、(メタ)アクリロイル基を導入することにより、3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートを得てもよい。
「(メタ)アクリロイル基」は、「アクリロイル基」と「メタクリロイル基」との一方又は双方を意味する。「(メタ)アクリル」は、「アクリル」と「メタクリル」との一方又は双方を意味する。「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」と「メタクリレート」との一方又は双方を意味する。
(B)光硬化性化合物の重量平均分子量は、400以上であることが好ましく、600以上であることがより好ましい。(B)光硬化性化合物の重量平均分子量が400未満であると、重量平均分子量が400以上である場合と比べて、硬化物膜の密着性が低くなったり、リフロー後の発泡や変色が生じたりする傾向がある。(B)光硬化性化合物の重量平均分子量が400未満であると、重量平均分子量が400以上である場合と比べて、硬化物膜の密着性が低くなったり、リフロー後の発泡や変色が生じたりする傾向がある。(B)光硬化性化合物の重量平均分子量は、好ましくは20000以下である。
(B)光硬化性化合物及び後述する(E)反応性希釈剤における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算での重量平均分子量であり、下記の測定装置及び測定条件にて測定することができる。
測定装置:日本ウォーターズ社製「Waters GPC System(Waters 2690+Waters 2414(RI))」
測定条件:
カラム:KF−802×1本、KF−804×2本
移動相:THF 1.0mL/分
サンプル濃度:5mg/mL
検出器:示差屈折率検出器(RID)
標準物質:ポリスチレン(SIGMA社製、分子量:400〜2000000)
発泡、剥離及び変色を効果的に抑える観点からは、(B)光硬化性化合物は、脂環式骨格を有する化合物ではないことが好ましく、脂環式骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレートではないことが好ましい。発泡、剥離及び変色をより一層抑える観点からは、(B)光硬化性化合物は、芳香族骨格を有する化合物を含むことが好ましく、芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。
発泡、剥離及び変色を効果的に抑える観点からは、(B)光硬化性化合物は、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、又はウレタン(メタ)アクリレートを含むことが好ましく、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、又はウレタン(メタ)アクリレートであることがより好ましい。上記エポキシ(メタ)アクリレートは、芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレートであることが好ましい。
発泡、剥離及び変色をより一層効果的に抑える観点からは、(B)光硬化性化合物は、芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレート、又はウレタン(メタ)アクリレートを含むことが好ましく、芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレート、又はウレタン(メタ)アクリレートであることがより好ましい。
得られる硬化物膜の半田耐熱性及び耐光性をより一層高くする観点からは、(B)光硬化性化合物は、エポキシ(メタ)アクリレートであることが好ましく、エポキシアクリレートであることがより好ましい。得られる硬化物膜の半田耐熱性及び耐光性を更により一層高くする観点からは、(B)光硬化性化合物は、芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレートであることが更に好ましく、芳香族骨格を有するエポキシメタアクリレートであることが特に好ましい。
上記エポキシ(メタ)アクリレートは、水酸基を有するエポキシ(メタ)アクリレートの水酸基を変性させたエポキシ(メタ)アクリレートであってもよい。この場合には、架橋度を高め、硬度を高めることができる。変性に用いることができる化合物としては、シランカップリング剤、及びイソシアネート基を有するモノマー等が挙げられる。上記シランカップリング剤としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、メルカプト基、エポキシ基、アミノ基、スルフィド基、ウレイド基、及びイソシアネート基などの官能基を有する化合物等が挙げられる。光反応性があるので、上記シランカップリング剤は、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、又はメルカプト基を有する化合物であることが好ましい。イソシアネート基を有するモノマーとしては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、又はメルカプト基を有する化合物等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートの酸価は20mgKOH/g以下であることが好ましい。酸価が上記上限以下であると、酸性基の影響が抑えられ、硬化物膜の耐熱性をより一層向上させることができる。なお、上記硬化性組成物が上記エポキシ(メタ)アクリレートを複数種含む場合は、上記酸価は、上記エポキシ(メタ)アクリレートの混合物の酸価を意味する。
上記エポキシ(メタ)アクリレートの酸価は、以下のようにして測定される。
上記エポキシ(メタ)アクリレートの1gにアセトン30gを添加し、上記エポキシ(メタ)アクリレートを均一に溶解し、溶液を得る。なお、上記エポキシ(メタ)アクリレートに合成溶媒、希釈溶媒等の揮発分が添加されている場合は、上記溶液を得る前に予め、揮発分の沸点よりも10℃程度高い温度で1時間〜4時間加熱し、揮発分を除去する。次いで、指示薬であるフェノールフタレインを、得られた溶液に適量添加して、0.1Nの水酸化カリウム(KOH)水溶液を用いて滴定を行う。測定対象である上記溶液(上記エポキシ(メタ)アクリレートのアセトン溶液)を中和するのに必要なKOHのmg数を算出することで、酸価を求める。
上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(B)光硬化性化合物の含有量は、好ましくは2重量%以上、より好ましくは5重量%以上、更に好ましくは20重量%以上であり、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。(B)光硬化性化合物の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、レジスト膜の密着性が効果的に高くなる。
(A)ホスフェート化合物と(B)光硬化性化合物との合計100重量%中、(B)光硬化性化合物の含有量は、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上であり、好ましくは99.25重量%以下、より好ましくは97重量%以下、更に好ましくは90重量%以下である。(B)光硬化性化合物の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、得られる硬化物膜の半田耐熱性及び耐光性をより一層高くすることができる。
((C)酸化チタン)
上記硬化性組成物は、(C)酸化チタンを含む。上記硬化性組成物が(C)酸化チタンを含むことにより、光の反射率が高い硬化物膜を形成することができる。(C)酸化チタンを用いることによって、光の反射率が高い硬化物膜を形成することができる。(C)酸化チタンは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(C)酸化チタンは、ルチル型酸化チタン又はアナターゼ型酸化チタンであることが好ましく、ルチル型酸化チタンであることがより好ましい。上記ルチル型酸化チタンを用いることにより、硬化物膜の高温下での変色をより一層抑制できる。上記アナターゼ型酸化チタンは、上記ルチル型酸化チタンよりも硬度が低い。このため、上記アナターゼ型酸化チタンを用いることにより、硬化物膜の加工性をより一層高めることができる。
(C)酸化チタンとしては、硫酸法酸化チタン及び塩素法酸化チタン等が挙げられる。硬化物膜の高温下での変色をより一層抑制する観点からは、(C)酸化チタンは、塩素法酸化チタンであることが好ましい。上記塩素法酸化チタンは、塩素法により製造された酸化チタンである。
(C)酸化チタンは、ルチル型酸化チタンであることが好ましい。上記ルチル型酸化チタンを用いることにより、硬化物膜の耐熱性をより一層高めることができ、硬化物膜の変色をより一層抑制できる。
(C)酸化チタンは、アルミニウム酸化物により表面処理されたルチル型酸化チタン(アルミニウム酸化物による表面処理物であるルチル型酸化チタン)を含むことが好ましい。上記アルミニウム酸化物により表面処理されたルチル型酸化チタンを用いることにより、硬化物膜の耐熱性をより一層高めることができる。
上記アルミニウム酸化物により表面処理されたルチル型酸化チタンとしては、ルチル塩素法酸化チタンである石原産業社製「CR−90−2」、ルチル塩素法酸化チタンである石原産業社製「CR−58」、ルチル塩素法酸化チタンであるデュポン社製「R−900」、及びルチル硫酸法酸化チタンである石原産業社製「R−630」等が挙げられる。
(C)酸化チタンは、ケイ素酸化物又はシリコーン化合物による表面処理物であるルチル型酸化チタンを含むことが好ましい。上記ケイ素酸化物又はシリコーン化合物による表面処理物であるルチル型酸化チタンを用いることにより、硬化物膜の高温下での変色をより一層抑制できる。
上記ケイ素酸化物又はシリコーン化合物による表面処理物であるルチル型酸化チタンとしては、ルチル塩素法酸化チタンである石原産業社製「CR−90」、及びルチル硫酸法酸化チタンである石原産業社製「R−550」等が挙げられる。
上記表面処理の方法は特に限定されない。上記表面処理の方法として、乾式法、湿式法、インテグラルブレンド法、並びに他の公知慣用の表面処理方法を用いることができる。
(C)酸化チタンの平均粒子径は、好ましくは1nm以上であり、好ましくは40μm以下である。上記平均粒子径が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の光の反射率をより一層高めることができる。
(C)酸化チタンの平均粒子径は、体積基準粒度分布曲線において積算値が50%のときの粒子径である。上記平均粒子径は、例えばレーザ光式粒度分布計を用いて測定可能である。上記レーザ光式粒度分布計の市販品としては、Beckman Coulter社製「LS 13 320」等が挙げられる。
上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(C)酸化チタンの含有量は、好ましくは35重量%以上、より好ましくは40重量%以上であり、好ましくは70重量%以下、より好ましくは60重量%以下である。(C)酸化チタンの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の耐熱性をより一層高めることができ、硬化物膜の高温下での変色をより一層抑制できる。さらに、塗工に適した粘度を有する硬化性組成物を容易に調製できる。
((D)光重合開始剤)
上記硬化性組成物は、(D)光重合開始剤を含む。上記硬化性組成物が(D)光重合開始剤を含むことにより、光の照射により硬化性組成物を硬化させることができる。(D)光重合開始剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(D)光重合開始剤としては、アシルフォスフィンオキサイド、ハロメチル化トリアジン、ハロメチル化オキサジアゾール、イミダゾール、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、アントラキノン、ベンズアンスロン、ベンゾフェノン、アセトフェノン、チオキサントン、安息香酸エステル、アクリジン、フェナジン、チタノセン、α−アミノアルキルフェノン、オキシム、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、o−ベンゾイル安息香酸メチル及びミヒラーズケトン等が挙げられる。ベンゾフェノン系光重合開始剤の市販品としては、EAB(保土谷化学社製)等が挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の市販品としては、Lucirin TPO(BASF社製)、及びイルガキュア819(チバスペシャリティーケミカルズ社製)等が挙げられる。
チオキサントン系光重合開始剤の市販品としては、イソプロピルチオキサントン、及びジエチルチオキサントン等が挙げられる。
アルキルフェノン系光重合開始剤の市販品としては、ダロキュア1173、ダロキュア2959、イルガキュア184、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア651(BASF社製)、及びエサキュア1001M(Lamberti社製)等が挙げられる。
発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、(D)光重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含むことが好ましい。発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、(D)光重合開始剤は、アセトフェノン系光重合開始剤と、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤との双方を含むことがより好ましく、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤との双方を含むこともより好ましい。
(A)ホスフェート化合物と(B)光硬化性化合物との合計100重量部に対して、(D)光重合開始剤の含有量は、好ましくは3重量部以上、より好ましくは5重量部以上であり、好ましくは30重量部以下、より好ましくは25重量部以下、更に好ましくは10重量部以下である。(D)光重合開始剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化性組成物を良好に光硬化させることができる。
(A)ホスフェート化合物と(B)光硬化性化合物と(E)反応性希釈剤との合計100重量部に対して、(D)光重合開始剤の含有量は、好ましくは1重量部以上、より好ましくは3重量部以上であり、好ましくは20重量部以下、より好ましくは15重量部以下である。(D)光重合開始剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化性組成物を良好に光硬化させることができる。
((E)反応性希釈剤)
上記硬化性組成物は、(E)反応性希釈剤を含むことが好ましい。(E)反応性希釈剤は、エチレン性不飽和結合を1個以上有することが好ましい。(A)ホスフェート化合物及び(B)光硬化性化合物とともに(E)反応性希釈剤を用いることにより、(C)酸化チタンの含有量が多くても、硬化物膜の密着性を効果的に高めることができ、さらに硬化性組成物の粘度を最適な範囲に容易に制御することができる。(E)反応性希釈剤には、(A)ホスフェート化合物及び(B)光硬化性化合物は含まれない。(E)反応性希釈剤の重量平均分子量は一般に2000未満であり、好ましくは800以下、より好ましくは600以下である。(E)反応性希釈剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(E)反応性希釈剤におけるエチレン性不飽和結合を含む基としては、ビニル基、アリル基、及び(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。効果的に反応を進行させ、硬化物膜の発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、(E)反応性希釈剤におけるエチレン性不飽和結合を含む基は、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。(E)反応性希釈剤は、(メタ)アクリロイル基を有することが好ましい。
(E)反応性希釈剤は特に限定されない。(E)反応性希釈剤としては、多価アルコールの(メタ)アクリル酸付加物、及び多価アルコールのアルキレンオキサイド変性物の(メタ)アクリル酸付加物等が挙げられる。上記多価アルコールとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、及びペンタエリスリトール等が挙げられる。
(E)反応性希釈剤は、エチレン性不飽和結合を1個有する化合物を含んでいてもよく、エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物を含んでいてもよい。硬化物膜の密着性をより一層高める観点からは、(E)反応性希釈剤は、エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物を含むことが好ましく、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物を含むことが好ましい。
硬化物膜の密着性をより一層高める観点からは、(E)反応性希釈剤は、脂環式化合物を含むか、又は、芳香環又は水酸基を有する化合物を含むことが好ましい。
(E)反応性希釈剤は、カルボキシル基を有さないことが好ましい。カルボキシル基を有さない反応性希釈剤を用いることにより、硬化物膜の変色を抑制することができる。
(E)反応性希釈剤の25℃での粘度は、好ましくは1mPa・s以上、より好ましくは3mPa・s以上である。硬化物膜の密着性をより一層高める観点からは、(E)反応性希釈剤の25℃での粘度は、好ましくは200mPa・s以下、より好ましくは100mPa・s以下である。
上記粘度は、E型粘度計を用いて、25℃及び10rpmの条件で測定することができる。
上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(E)反応性希釈剤及びエチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物の含有量はそれぞれ、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上であり、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。(E)反応性希釈剤及びエチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の密着性が効果的に高くなる。
((F)熱硬化性化合物)
上記硬化性組成物は、(F)熱硬化性化合物を含まないか、又は、上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(F)熱硬化性化合物を10重量%未満で含むことが好ましい。本発明において(F)熱硬化性化合物を使用する場合には、(F)熱硬化性化合物の使用量を少なくすることが好ましい。(F)熱硬化性化合物の含有量が10重量%未満である組成物と、(F)熱硬化性化合物の含有量が例えば10重量%以上である組成物とでは、得られる硬化物の基本物性が一般に異なる。(F)熱硬化性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(F)熱硬化性化合物としては、エポキシ化合物等が挙げられる。
上記硬化性組成物は、(F’)エポキシ化合物を含まないか、又は、上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(F’)エポキシ化合物を10重量%未満で含むことが好ましい。
発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(F)熱硬化性化合物の含有量は少ないほどよい。上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(F)熱硬化性化合物の含有量は、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、より一層好ましくは1重量%以下、更に好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0重量%(未使用)である。
発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(F’)エポキシ化合物の含有量は少ないほどよい。上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(F’)エポキシ化合物の含有量は、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、より一層好ましくは1重量%以下、更に好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0重量%(未使用)である。また、(F’)エポキシ化合物の含有量は、他の熱硬化性化合物の含有量と比べて、発泡、剥離及び変色に影響しやすい傾向がある。上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(F)熱硬化性化合物の含有量が10重量%未満であり、かつ、(F’)エポキシ化合物の含有量が5重量%未満であってもよい。
(他の成分)
高い半田耐熱性と高い耐光性とをより一層高レベルで両立する観点からは、上記硬化性組成物は、酸化防止剤を含むことが好ましい。上記酸化防止剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤等が挙げられる。上記フェノール系酸化防止剤はフェノール骨格を有する酸化防止剤である。上記硫黄系酸化防止剤は硫黄原子を含有する酸化防止剤である。上記リン系酸化防止剤はリン原子を含有する酸化防止剤である。
酸化防止性能をより一層高め、半田耐熱性と耐光性とを効果的に高める観点からは、上記酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤又はリン系酸化防止剤であることが好ましい。
上記フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス(3,3’−t−ブチルフェノール)ブチリックアッシドグリコールエステル及びビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンゼンプロパン酸)エチレンビス(オキシエチレン)等が挙げられる。これらの酸化防止剤の内の1種又は2種以上が好適に用いられる。
上記リン系酸化防止剤としては、トリデシルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリノニルフェニルホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(デシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルエステル亜リン酸、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、及び2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチル−1−フェニルオキシ)(2−エチルヘキシルオキシ)ホスホラス等が挙げられる。これらの酸化防止剤の内の1種又は2種以上が好適に用いられる。
上記酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤であることが好ましく、ヒンダードフェノール系酸化防止剤であることがより好ましく、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]であることが更に好ましい。これらの好ましい酸化防止剤の使用により、高い半田耐熱性と高い耐光性とをより一層高レベルで両立することができる。
(C)酸化チタン100重量部に対して、上記酸化防止剤の含有量は、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは0.2重量部以上であり、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下である。上記酸化防止剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、高い半田耐熱性と高い耐光性とをより一層高レベルで両立できる。
鉛筆硬度を高くする観点からは、上記硬化性組成物は、消泡剤を含むことが好ましい。上記消泡剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記消泡剤としては、KS−66及びKS−69(信越化学工業社製)等が挙げられる。
上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、上記消泡剤の含有量は、好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上であり、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下である。上記消泡剤の含有量が上記下限以上であると、硬化物膜の均一性が高くなり、硬化物膜の鉛筆硬度がより一層高くなる。
上記硬化性組成物は、安定化剤を含むことが好ましい。上記硬化性組成物が安定化剤を含むことで、保管中の硬化性組成物のゲル化及び粘度変化がより一層抑えられる。具体的には、安定化剤として、例えば特開平5−155987号公報及び特開2012−17448号公報等に記載された化合物を用いることができる。上記安定化剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化性組成物は、熱硬化剤を含んでいてもよく、熱硬化剤を含んでいてなくてもよい。上記熱硬化剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱硬化剤としては、シリコーン樹脂、及びエポキシシリコーン樹脂等が挙げられる。
上記硬化性組成物が上記熱硬化剤を含む場合に、上記硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、上記熱硬化剤の含有量は、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上であり、好ましくは3重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。上記硬化性組成物は、上記熱硬化剤を含まないか、又は上記熱硬化剤を上記上限以下で含むことが好ましい。
上記硬化性組成物は、上述した成分以外の成分を含んでいてもよい。上記硬化性組成物は、溶剤、酸化チタン以外の無機フィラー、有機フィラー、着色剤、重合禁止剤、連鎖移動剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、界面活性剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、ワックス、マスキング剤、消臭剤、芳香剤、防腐剤、抗菌剤、帯電防止剤及び密着性付与剤等を含んでいてもよい。上記密着性付与剤としては、シランカップリング剤等が挙げられる。
上記硬化性組成物は、溶剤を含んでいてもよい。上記溶剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶剤は、一般的には、有機溶剤である。上記有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素化合物、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル化合物、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン等のエステル化合物、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素化合物、石油エーテル、ナフサ等の石油系溶剤並びに二塩基酸エステル等が挙げられる。上記二塩基酸エステルは、DBEと呼ばれている溶剤である。
上記硬化性組成物は、溶剤を含まないか、又は溶剤を50重量%以下で含むことが好ましい。溶剤の含有量は少ない方がよい。上記硬化性組成物100重量%中、上記溶剤の含有量は、より好ましくは30重量%以下、更に好ましくは5重量%以下である。
[電子部品及び電子部品の製造方法]
上記硬化性組成物は、電子部品を得るために好適に用いられる。電子部品としては、電子部品本体と、電子部品本体の表面上に配置されたレジスト膜とを備える電子部品が挙げられる。この電子部品において、上記レジスト膜の材料が、上記レジスト硬化性組成物であることが好ましい。上記電子部品本体は、プリント配線板本体であることが好ましい。上記電子部品は、プリント配線板であることが好ましい。上記レジスト硬化性組成物は、プリント配線板におけるレジスト膜(硬化物膜)を形成するために好適に用いられる。
本発明に係る電子部品の製造方法は、電子部品本体の表面上に、上記硬化性組成物を塗布して、組成物層を形成する工程と、上記組成物層に光を照射して、硬化物膜を形成する工程とを備える。本発明に係る電子部品の製造方法では、上記硬化物膜を形成するために、上記組成物層を現像しないことが好ましい。上記組成物層がレジスト層であることが好ましく、上記硬化物膜がレジスト膜であることが好ましく、ソルダーレジスト膜であることがより好ましい。上記硬化性組成物は、レジスト膜を形成するために好適に用いることができ、ソルダーレジスト膜を形成するためにより好適に用いることができる。
上記硬化性組成物は現像を行わずに硬化物膜を形成するために好適に用いられるので、電子部品本体の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に、上記硬化性組成物を塗布することが好ましい。
電子部品本体の熱劣化を防ぐ観点からは、上記硬化物膜を形成するために、上記組成物層は、40℃以下で硬化させて用いられることが好ましく、35℃以下で硬化させて用いられることがより好ましい。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な電子部品の製造方法を説明する。以下に説明する実施形態では、上記組成物層がレジスト層であり、上記硬化物膜がレジスト膜である。レジスト膜を形成するために、非現像型レジスト硬化性組成物が用いられている。
先ず、図1(a)に示すように、塗布対象部材11を用意する。塗布対象部材11は、電子部品本体である。塗布対象部材11として、基板11Aが用いられており、基板11Aの表面上に複数の電極11Bが配置されている。
次に、図1(b)に示すように、塗布対象部材11の表面上に、非現像型レジスト硬化性組成物を塗布して、レジスト層12(組成物層)を形成する。図1(b)では、塗布対象部材11の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に、上記非現像型レジスト硬化性組成物を塗布し、複数のレジスト層12を形成している。具体的には、基板11Aの表面上の複数の電極11Bの間に、複数のレジスト層12を形成している。レジスト層12は、例えばレジストパターンである。例えば、レジスト層12は、従来の現像型レジスト組成物を用いることを想定したときに、現像後に残存させて形成されるレジスト層部分に対応する位置にのみに形成されている。レジスト層12は、従来の現像型レジスト組成物を用い、現像により除去されるレジスト層部分に対応する位置に形成されていない。
硬化性組成物の塗布方法は、例えば、ディスペンサーによる塗布方法、スクリーン印刷による塗布方法、及びインクジェット装置による塗布方法等が挙げられる。製造効率に優れることから、硬化性組成物の塗布方法は、スクリーン印刷であることが好ましい。非現像型レジスト硬化性組成物をパターン印刷することが好ましい。
次に、レジスト層12に光を照射する。例えば、レジスト層12の塗布対象部材11側とは反対側から、レジスト層12に光を照射する。この結果、図1(c)に示すように、レジスト層12が光硬化し、レジスト膜2(硬化物膜)が形成される。この結果、塗布対象部材11(電子部品本体)の表面上に、レジスト膜2が形成された電子部品1が得られる。
なお、図1(a)〜(c)を用いて説明したレジスト膜を備える電子部品の製造方法は、一例であり、電子部品の製造方法は、適宜変更することができる。電子部品の製造時に、レジスト膜を形成するために現像は行われないことが好ましい。
なお、従来、現像型レジスト組成物が用いられることが多かった。ネガ型の現像型レジスト組成物を用いる場合には、図2(a)に示すように、例えば、基板111Aと、基板111Aの表面上に配置された電極111Bとを有する塗布対象部材111を用意する。次に、図2(b)に示すように、塗布対象部材111の表面上に、全体に、レジスト層112を形成する。次に、図2(c)に示すように、マスク113を介して、電極111B間上のレジスト層112のみに光を照射する。その後、図2(d)に示すように、現像し、電極111B上に位置しかつ光が照射されていないレジスト層112を部分的に除去する。レジスト層112を部分的に除去した後、残存しているレジスト層112を熱硬化させる。この結果、図2(e)に示すように、塗布対象部材111(電子部品本体)の表面上に、レジスト膜102が形成された電子部品101を得る。
このように、現像型レジスト組成物を用いる場合には、レジスト膜の形成効率及び電子部品の製造効率が悪い。さらに、現像型レジスト組成物を用いる場合には、現像を行う必要がある。
これに対して、本発明に係る硬化性組成物を用いることにより、硬化物膜(レジスト膜など)の形成効率及び電子部品の製造効率を高めることができる。また、本発明に係る硬化性組成物を用いることにより、現像を行う必要がない。
また、本発明では、電子部品として、上記硬化物膜を光反射層として備える反射板を作製してもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
以下の材料を用意した。
(A)ホスフェート化合物
ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物(日本化薬社製「KAYAMER PM−21」
(A)ホスフェート化合物に相当しない化合物
ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有さないホスフェート化合物(日本化薬社製「KAYAMER PM−2」)
(B)光硬化性化合物
2官能のエポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス社製「EBECRYL600」、重量平均分子量500)
3官能のエポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス社製「EBECRYL3603」、重量平均分子量760)
ポリエステルアクリレート(ダイセル・オルネクス社製「EBECRYL811」、重量平均分子量600)
ウレタンアクリレート(ダイセル・オルネクス社製「EBECRYL8409」、重量平均分子量1000)
(C)酸化チタン
酸化チタン(石原産業社製「CR−90−2」)
(D)光重合開始剤
アルキルフェノン系光重合開始剤(BASF社製「イルガキュア184」)
アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤(BASF社製「イルガキュア819」)
(E)反応性希釈剤
ダイセル・オルネクス社製「HDDA」
サートマー社製「DPHA」
(F)熱硬化性化合物
エポキシ化合物(ADEKA社製「EP−4400」)
(消泡剤)
momentive社製「TSA750」
(酸化防止剤)
BASF社製「IRGANOX1010」
(実施例1〜8、比較例1,2)
(1)非現像型レジスト硬化性組成物の調製
以下の表1,2に示す配合成分を、以下の表1,2に示す配合量(重量部)で配合して、非現像型レジスト硬化性組成物(非現像型レジスト光硬化性組成物)を調製した。
(2)電子部品の作製
FR−4基板(100mm×100mm×厚さ0.8mm)上に銅箔が積層された基板を用意した。この基板をMD−4S−UFF(3M社製、番手:1000)でバフ処理した。その後、基板上に、スクリーン印刷法により、255メッシュのポリエステルバイアス製の版を用いて、マスクパターンで非現像型レジスト硬化性組成物を印刷して、レジスト層を形成した。印刷後、紫外線照射装置を用い、レジスト層に波長365nmの紫外線を、照射エネルギーが1500mJ/cmとなるように500mW/cmの紫外線照度で、ベルトコンベアー式露光器に流すことにより照射し、測定サンプルとしてのレジスト膜を得た。得られたレジスト膜の厚みは20μmであった。なお、硬化時の温度は30℃とした。
(評価)
(1)半田耐熱性
得られた電子部品を4cm角に切り、280℃の鉛フリー半田槽にレジスト膜が下側にくるように浮かべ、10秒間浸漬した。半田耐熱性を以下の基準で判定した。
[半田耐熱性の判定基準]
○:剥離なし、膨れ無し
△:5%未満の面積で剥離又は膨れあり
×:5%以上の面積で剥離又は膨れあり
(2)半田耐熱性試験後の反射率
半田耐熱性試験前のレジスト膜について、色彩色差計(コニカミノルタ社製「CR−400」)を用いて反射率Y0を測定した。また、上記(1)の半田耐熱性試験後のレジスト膜についても、反射率Y1を測定した。反射率の低下率として、反射率Y0−反射率Y1の値を求めた。半田耐熱性試験後の反射率を以下の基準で判定した。
[半田耐熱性試験後の反射率の判定基準]
○○:反射率の低下率が2.5%以下
○:反射率の低下率が2.5%を超え5%以下
△:反射率の低下率が5%を超え7.5%以下
×:反射率の低下率が7.5%を超える
(3)耐光性
得られた電子部品を4cm角に切り、レジスト膜について、色彩色差計(コニカミノルタ社製「CR−400」)を用いて、紫外線処理前のレジスト膜のL、a、bを測定した。次いで、波長365nmの紫外線を、照射エネルギーが1000mJ/cmとなるように100mW/cmの紫外線照度で1分間、レジスト膜に照射した。同様にして、紫外線処理後のレジスト膜のL、a、bを測定した。これら2つの測定値から色差ΔEabを求め、耐光性を以下の基準で判定した。
[耐光性の判定基準]
○:ΔEabが0.5以下
△:ΔEabが0.5を超え1以下
×:ΔEabが1を超える
(4)酸化チタンの分散性
得られた電子部品のレジスト膜について、JIS K5600−2−5に準拠して、グラインドメーター(粒ゲージ)を用いて、酸化チタンの分散性を評価した。
[酸化チタンの分散性の判定基準]
○:顕著な斑点が現れ始める点が5μm以下
△:顕著な斑点が現れ始める点が5μmを超え10μm以下
×:顕著な斑点が現れ始める点が10μmを超える
組成及び結果を下記の表1,2に示す。
Figure 2019098248
Figure 2019098248
1…電子部品
2…レジスト膜(硬化物膜)
11…塗布対象部材(電子部品本体)
11A…基板
11B…電極
12…レジスト層(組成物層)

Claims (12)

  1. ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物と、
    酸化チタンと、
    光重合開始剤とを含む、レジスト硬化性組成物。
  2. ラクトン変性(メタ)アクリレート構造を有するホスフェート化合物とは異なる光硬化性化合物を含む、請求項1に記載のレジスト硬化性組成物。
  3. 前記光硬化性化合物が、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、又はウレタン(メタ)アクリレートである、請求項2に記載のレジスト硬化性組成物。
  4. 前記光硬化性化合物が、カルボキシル基を有さない光硬化性化合物であるか、又は、カルボキシル基を有しかつカルボキシル基当量が500以上である光硬化性化合物である、請求項2又は3に記載のレジスト硬化性組成物。
  5. 反応性希釈剤を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のレジスト硬化性組成物。
  6. 光照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずに硬化物膜を形成するために用いられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のレジスト硬化性組成物。
  7. 塗布対象部材の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に塗布して用いられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のレジスト硬化性組成物。
  8. 40℃以下で硬化させて用いられる、請求項1〜7のいずれか1項に記載のレジスト硬化性組成物。
  9. プリント配線板本体と、
    前記プリント配線板本体の表面上に配置されたレジスト膜とを備え、
    前記レジスト膜の材料が、請求項1〜8のいずれか1項に記載のレジスト硬化性組成物である、プリント配線板。
  10. 電子部品本体の表面上に、請求項1〜8のいずれか1項に記載のレジスト硬化性組成物を塗布して、レジスト層を形成する工程と、
    前記レジスト層に光を照射して、レジスト膜を形成する工程とを備え、
    前記レジスト膜を形成するために、前記レジスト層を現像しない、電子部品の製造方法。
  11. 前記電子部品本体の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に、前記レジスト硬化性組成物を塗布する、請求項10に記載の電子部品の製造方法。
  12. 前記レジスト膜を形成するために、前記レジスト層を40℃以下で硬化させる、請求項10又は11に記載の電子部品の製造方法。
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