JPWO2019082547A1 - 茶風味改善剤及びそれを含む容器詰茶飲料 - Google Patents

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Abstract

有効成分として、茶1Lあたりピロロキノリンキノンの塩を10〜210mg/L含有する、茶風味改善剤。

Description

本発明は、茶風味改善剤及びそれを含む容器詰茶飲料に関する。
消費者の嗜好の多様化や健康志向の高揚により、多種多様の飲料が上市されている。茶系飲料は嗜好性が高く、健康効果も期待される。嗜好性の中には飲みやすさも評価されており、味を調整する方法が多く提案されている。また、近年の健康志向の高まりもあり、お茶に健康機能の付加も期待されている。簡便にお茶に少量添加して風味や後味を改善でき、それ自身は味が無い有効成分が求められてきている。しかしながら、そのような物質は知られていない。
Biochem J 307, 331−333 (1995)
本発明者らは、茶風味増強剤と、茶風味増強剤により茶風味を改善した容器詰茶飲料の開発を課題とする。
お茶に微量にピロロキノリンキノンがng/mlレベル含まれていることは報告されている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、ピロロキノリンキノンジナトリウムは単独では味が無く、ピロロキノリンキノンが風味に対して影響を及ぼすことは知られていない。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討をした結果、ピロロキノリンキノンの塩が茶風味を改善することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を包含するものである。
[1]有効成分として、茶1Lあたりピロロキノリンキノンの塩を10〜210mg/L含有する、茶風味改善剤。
[2]ピロロキノリンキノンの塩がピロロキノリンキノンジナトリウムである[1]記載の茶風味改善剤。
[3]茶が緑茶、半発酵茶又は紅茶である[1]又は[2]に記載の茶風味改善剤。
[4][1]〜[3]いずれかに記載の茶風味改善剤を含む、容器詰茶飲料。
[5][4]記載の容器詰茶飲料の製造方法であって、茶葉からの抽出物にピロロキノリンキノンの塩を添加する工程を含む、容器詰茶飲料の製造方法。
本発明によれば、茶系飲料の味を端麗にして、後味のキレが改善された容器詰茶飲料を提供することができる。したがって、本発明の容器詰茶飲料は、飲みやすく長期に亘って継続摂取することが可能であるから、ピロロキノリンキノンの塩による生理効果を十分に期待できる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施の形態」という。)について以下詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものでなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
第一の実施形態において、本発明は、有効成分として、茶1Lあたりピロロキノリンキノンの塩を5mg超、220mg未満含有する、茶風味改善剤、を提供する。
本明細書で使用する場合、茶風味の改善とは、茶風味全般の味の改善、特に後味のキレの改善、例えば、味が端麗になり、すっきりし、そして/あるいは渋み、苦味が減少することを意味する。
「後味」とは、JIS Z 8144:2004に記載の「口内に残る感覚」をいう。あるいは、後時は味覚センサーを用いてCPA(Change of membrane Potential by Adsorption)値により評価することもできる。
本実施の形態において、有効成分であるピロロキノリンキノンの塩の量は茶飲料1Lあたり10〜210mgであってもよい。
本実施の形態に用いるピロロキノリンキノン(以下「PQQ」とも記す)は、一般式(1)で表される構造の物質である。
Figure 2019082547
本実施の形態ではPQQの塩を用いる。特にPQQのアルカリ金属塩は良く使用されている。特には、アルカリ金属塩はアルカリ金属イオンが1〜3個ついたものが知られている。好ましいアルカリ金属塩はナトリウム、カリウム塩であり、より好ましくはジナトリウム塩である。この物質は含水結晶として使用されることが多いが、使用するピロロキノリンキノンはこのような結晶形であってもよい。
本実施の形態において、茶風味改善剤が対象とする茶は、例えば、ツバキ科の常緑樹である茶樹の葉(茶葉)、または茶樹以外の植物の葉もしくは穀類等を煎じて飲むための飲料が挙げられる。このような茶飲料には発酵茶、半発酵茶、および不発酵茶のいずれも包含される。茶飲料の具体例としては、特に限定されないが、例えば、日本茶(例えば、緑茶、麦茶)、紅茶、中国茶(例えば、中国緑茶、烏龍茶)、ほうじ茶等が挙げられる。中でも、ピロロキノリンキノンは赤色を呈するため、茶飲料は、色がついている緑茶、半発酵茶、紅茶などの茶を使用することが好ましく、特に、赤系の色を有する半発酵茶、紅茶であることがより好ましい。
第二の実施形態において、本発明は、上記茶風味改善剤を含む、容器詰茶飲料を提供する。
本実施の形態の容器詰茶飲料において、PQQの塩の濃度は5mg/L超、220mg/L未満であってもよい。本実施の形態の容器詰茶飲料はPQQの塩の濃度をこの範囲の濃度とすることで茶風味を改善することができる。特にすっきり感が向上され得る。PQQの塩の濃度は10〜210mg/Lであることが好ましく、20〜100mg/Lであることがより好ましく、40〜80mg/Lであることがさらに好ましい。機能性を発揮する範囲としても好ましく、またこの範囲の濃度とすることでお茶のうまみを有する。
PQQの塩の添加は粉末、もしくは水溶液で添加することが可能である。本実施の形態の範囲では通常PQQの塩は溶ける。
本実施の形態の容器詰茶飲料は酸味料を含有することができる。酸味料としては、特に限定されないが、アスコルビン酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸及びこれらのアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)が例示され、これらは1種又は2種以上を併用することができる。
本実施の形態の容器詰茶飲料中の酸味料の含有量は特に限定されず、例えば、最終製品に応じて0.01〜3質量%の範囲内で適宜調節される。
本実施の形態の容器詰茶飲料は、苦味が強い場合、それをマスキングする成分として甘味料を含有することができる。甘味料としては、特に限定されないが、天然から得られる炭水化物、グリセロール類、人工甘味料が例示され、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。炭水化物としては、特に限定されないが、例えば、単糖、オリゴ糖、複合多糖、糖アルコールが例示され、ブドウ糖、ショ糖、果糖、ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖及びエリスリトールから選ばれる1種以上を含有することが好ましい。グリセロール類としては、特に限定されないが、グリセロール等の多価アルコールが例示される。人工甘味料としては、特に限定されないが、例えば、アスパルテーム、スクラロース、サッカリンなどの高甘度甘味料が例示される。
甘味料の含有量は、その種類に応じて適宜決定することが可能であるが、本実施の形態の容器詰茶飲料中における甘味料の含有量は、好ましくは0.0001〜20質量%、より好ましくは0.001〜18質量%、特に好ましくは0.01〜15質量%である。
本実施の形態の容器詰茶飲料には、必要により、酸化防止剤、香料、色素類、乳化剤、保存料、調味料、ガム、油、ビタミン、アミノ酸、果汁エキス類、野菜エキス類、花蜜エキス類、pH調整剤(酸性リン酸塩及び縮合リン酸塩を除く)、品質安定剤等の添加剤を単独で又は2種以上を併用して配合してもよい。
本実施の形態の容器詰茶飲料は特に限定されないが、緑茶飲料、烏龍茶飲料、紅茶飲料が例示される。ピロロキノリンキノンは赤色を呈しているため、配合される茶飲料は、赤系統の色を有する半発酵、発酵茶である烏龍茶、紅茶などが好ましい。
本実施の形態の容器詰茶飲料のpH(20℃)は、風味の安定性の観点から2〜7であることが好ましい。
本実施の形態の容器詰茶飲料の製造方法は、茶葉から抽出物(茶抽出物)、又は市販の茶飲料にピロロキノリンキノンの塩を添加する工程を含む。
茶抽出物とは、茶から熱水又は水溶性有機溶媒を用いてニーダー抽出やカラム抽出等により抽出したものであって、濃縮や精製操作が行われていないものをいう。また、抽出用水にあらかじめアスコルビン酸ナトリウムなどの有機酸又は有機酸塩類を添加してもよい。
茶は、特に限定されないが、その加工方法により、例えば、不発酵茶、半発酵茶、発酵茶に大別することができる。不発酵茶の例として、煎茶、番茶、碾茶、釜入り茶、茎茶、棒茶、芽茶等の緑茶が例示される。また、半発酵茶の例として、鉄観音、色種、黄金桂、武夷岩茶等の烏龍茶が例示される。更に、発酵茶の例として、ダージリン、アッサム、スリランカ等の紅茶が例示される。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施の形態の容器詰茶飲料は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の包装容器に充填して提供することができる。
また、本実施の形態の容器詰茶飲料は、特に限定されないが、例えば、金属缶のような容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた殺菌条件で製造できる。PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器などで高温短時間殺菌後、一定の温度迄冷却して容器に充填する等の方法が採用できる。また無菌下で、充填された容器に別の成分を配合して充填してもよい。さらに、酸性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを中性に戻すことや、中性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを酸性に戻すなどの操作も可能である。
本実施例で使用するピロロキノリンキノンジナトリウムは三菱瓦斯化学株式会社製BioPQQ(登録商標)を使用した。
[実施例1]容器入り緑茶
キリンビバレッジ製「生茶」(原材料 緑茶、生茶葉抽出物、ビタミンC)の525ml入りペットボトルを緑茶飲料として使用した。このボトルにピロロキノリンキノンジナトリウムを20mg添加した。これを冷蔵庫で1週間保存したのち、以下の通り官能評価を実施し、その結果を総合的に評価した。
(官能評価)
官能評価について教育を受けたものから無作為に選出したパネラー5名による飲用試験を行った。パネラーは20〜60歳の男女で構成された。評価は、すっきりした味わい、含み香、コク、苦味について、以下の基準にて評価した。ここで、含み香とは、飲み込んだ後に持続する香味の余韻で、口から鼻に抜ける香りを意味する。
[評価基準]
PQQの塩の添加前を基準の3点として添加後の変化を以下のようにした。
5:優れる、4:良好、3:標準、2:良くない、1:悪いとし、パネラー5名の平均点を算出した。
(評価結果)
すっきりした味わい5、含み香3、コク3、苦味3
[総合評価]
すっきりした味わい、含み香、コク、苦味の各評価に基づき、総合的なお茶の味の改善について以下のとおり評価した。
AAA:とても好ましい、AA:好ましい、A:ふつう、B:好ましくないとし、パネラー5名の最も多い評価で表わした。PQQ添加前の総合評価をAとした。
(評価結果)
総合評価AAA
ピロロキノリンキノンジナトリウムの添加により、緑茶の風味や美味しさは維持されつつも、味は端麗になり、すっきりとした味わいになった。また、後味も同様にすっきりとした。
[比較例1] ピロロキノリンキノンジナトリウム水溶液
ピロロキノリンキノンジナトリウム20mgを水525mLに溶かして均一な溶液にした。この水溶液は味が無く、お茶特有の清涼感、うまみを有していなかったので、パネラーによる評価は行わなかった。実施例1の結果とこの比較例の結果により、ピロロキノリンキノンジナトリウムにお茶の味を変化させる効果があることが判明した。
[実施例2〜7及び比較例2〜6]
実施例1と同様に緑茶にピロロキノリンキノンジナトリウムを添加して官能評価を実施し、その結果を総合的に評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2019082547
本実施の形態に用いるPQQの塩が所定の濃度より上昇するとすっきりし、また、苦味も減少した。
[実施例8] 緑茶の変更および味覚センサでの測定
伊藤園製おーいお茶(原材料 緑茶、ビタミンC)の525ml入りペットボトルを使用した。ここにピロロキノリンキノンジナトリウム20mg添加したところ、味は端麗になり、すっきりとした。ボトル入り緑茶を変更しても同様に味わいの変化が生じた。このサンプルを日本食品分析センタに依頼して味覚センサにより味覚の変化を測定した。
味覚センサーはインテリジェントセンサーテクノロジー社製の味認識装置TS−5000Zを使用した。基準液の電位をゼロとして、サンプル液との電位差を先味(酸味、苦味雑味、渋味刺激、うま味、塩味)として測定し、その後センサーを軽く洗浄して、再度基準液を測定した時の電位差を後味(苦味、渋味、うま味コク)として測定を行った。
具体的な工程は以下のとおりである。
工程(1):最初に、味覚センサーを基準液(30mmol/L 塩化カリウム含有0.3mmol/L 酒石酸溶液)と呼ばれる溶液に浸して、膜電位Vrを得る。
工程(2):次に、サンプル液に味覚センサーを浸すと、呈味物質との相互作用により、膜電位がVsに変化をする。ここで得られる膜電位変化「Vs−Vr」は、1番目のセンサー出力「相対値」と呼ばれ、酸味や塩味などの先味に相当する。
工程(3):その後、味覚センサーを基準液で簡単に共洗いをする。
工程(4):再度、基準液に味覚センサーを浸して、膜電位Vr’を得る。工程(1)と同じ基準液に浸して、工程(3)で苦味物質や渋味物質などが脂質膜表面に吸着している場合は膜電位がVr’となる。ここで得られる膜電位変化「Vr’−Vr」は、2番目のセンサー出力「CPA値」(CPA=Change of membrane Potential by Adsorption)と呼ばれ、苦味や渋味などの後味に相当する。
工程(5):脂質膜表面に吸着している呈味物質を完全に落とすために、アルコール洗浄液で充分に洗浄する。
5種類の味覚センサーで測定した値を各味覚項目に換算した値を表2に示す。酸味の−13以下、塩味の−6以下、その他は0以下は無味である。そのため、今回のサンプルでは酸味は評価対象外となった。
Figure 2019082547
また、PQQの塩添加無しの場合の値を1として、PQQの塩を添加した値を換算した値を表3に示す。この換算値が20%以上変化したときに人が味の差を感じることができる。ピロロキノリンキノンジナトリウム添加無しを0としてその差を示した。
Figure 2019082547
PQQの添加により「塩味」について数値が高くなったように見えるが、これは、味がしょっぱくなったことを意味するのではなく、全体的に緑茶の味が濃くなったことを示している。味覚センサーで試験したPQQ添加の緑茶を実際に飲んで味を確認したところ、“渋み、苦み”が相対的に低くなったように感じ、すっきりとした味わいになっていた。
[実施例9] 玉露入り緑茶
ポッカサッポロフード&ビバレッジ製「玉露入り緑茶」(原材料 煎茶、玉露、抹茶、ビタミンC)の500ml入りペットボトルを使用した。ここにピロロキノリンキノンジナトリウム20mg添加した。味は端麗になり、すっきりとした。実施例1と同様に、官能評価を実施し、その結果を総合的に評価した。
パネラーによる評価:すっきりした味わい5、含み香3、コク3、苦味3、総合評価AAA
[実施例10] 半発酵茶
サントリーフーズインタナショナル製「烏龍茶」(原材料 烏龍茶、ビタミンC)の500ml入りペットボトルを使用した。ここにピロロキノリンキノンジナトリウム20mg添加した。未添加と比較して味は端麗になり、すっきりとした。茶葉独特の後味の苦さが改善されていた。
緑茶と同様に、半発酵茶においても味のすっきり感の向上、後味の改善が見られた。実施例1と同様に官能評価と総合評価を実施した。
パネラーによる評価:すっきりした味わい5、含み香3、コク3、苦味2.4、総合評価AAA
[実施例11] ほうじ茶
ポッカサッポロフード&ビバレッジ製「加賀俸ほうじ茶」(原材料 煎茶、ビタミンC)の500ml入りペットボトルを使用した。ここにピロロキノリンキノンジナトリウム20mg添加した。実施例1と同様に官能評価を実施し、その結果を総合的に評価した。
パネラーによる評価:すっきりした味わい5、含み香3、コク3、苦味3、総合評価AAA
ピロロキノリンキノンの茶風味改善効果は熱処理工程を経たお茶に対しても有効であった。
[実施例12] 発酵茶:紅茶
キリンビバレッジ株式会社製「午後の紅茶 おいしい無糖」(原材料 紅茶(ダージリン73%)、香料、ビタミンC)の500ml入りペットボトルを使用した。ここにピロロキノリンキノンジナトリウム20mg添加した。実施例1と同様に官能評価を実施し、その結果を総合的に評価した。
パネラーによる評価:すっきりした味わい5、含み香3、コク3、苦味3、総合評価AAA
発酵茶においても味のすっきり感の向上が見られた。
[実施例13] PQQの塩の濃度測定
HPLC条件を以下のように行った。
島津LC―2010、 カラム:YMC−Pack ODS−A
検出波長:259nm、移動相:30mM酢酸−70mM酢酸アンモニウム
カラム温度40℃
伊藤園製おーいお茶(原材料 緑茶、ビタミンC)の525ml入りペットボトルを使用した。ここにピロロキノリンキノンジナトリウム100mg添加した。実施例1と同様に官能評価を実施し、その結果を総合的に評価した。
パネラーによる評価:すっきりした味わい5、含み香3、コク3、苦味3、総合評価AAA
味は端麗になり、すっきりとした。

Claims (5)

  1. 有効成分として、茶1Lあたりピロロキノリンキノンの塩を10〜210mg/L含有する、茶風味改善剤。
  2. ピロロキノリンキノンの塩がピロロキノリンキノンジナトリウムである、請求項1に記載の茶風味改善剤。
  3. 茶が緑茶、半発酵茶又は紅茶である、請求項1又は2に記載の茶風味改善剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の茶風味改善剤を含む、容器詰茶飲料。
  5. 請求項4に記載の容器詰茶飲料の製造方法であって、茶葉からの抽出物にピロロキノリンキノンの塩を添加する工程を含む、容器詰茶飲料の製造方法。
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