JPWO2019082475A1 - ウレタン樹脂組成物、皮膜、及び合成皮革 - Google Patents

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Abstract

本発明が解決しようとする課題は、耐オレイン酸性、低温屈曲性、及び機械的強度に優れるウレタン樹脂組成物を提供することである。本発明は、ブタンジオール及びヘキサンジオールを原料とするポリカーボネートポリオール(A)と、単環脂肪族グリコール(b−1)、スピロ環を有するグリコール(b−2)、及び、芳香族グリコール(b−3)からなる群より選ばれる1種以上のグリコール化合物(B)とを含むポリオール(X)、及び、ポリイソシアネート(Y)を必須原料としたウレタン樹脂(Z)を含有することを特徴とするウレタン樹脂組成物を提供するものである。また、本発明は、前記ウレタン樹脂組成物により形成されたことを特徴とする皮膜、及び、その皮膜を有することを特徴とする合成皮革を提供することである。

Description

本発明は、ウレタン樹脂組成物に関する。
ウレタン樹脂は、合成皮革、成型加工用シート等様々な分野で広く利用されている。が、特に、車輛内装材用の合成皮革等長期間使用される部材に使用される場合においては、より高い耐久性が要求される。
前記耐久性の評価項目は多岐に渡っており、耐熱性、耐湿熱性、耐光性、耐薬品性、耐摩耗性等が挙げられるが、特に、近年では、人体と頻繁に接触する合成皮革部材には耐オレイン酸性や耐サンオイル性などの耐薬品性が求められている。前記耐オレイン酸性等に優れる材料としては、例えば、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、及びアクリル樹脂からなる樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
しかしながら、合成皮革用の材料としては、前記耐オレイン酸性等だけでなく、寒冷地域での使用を想定し低温での屈曲性の要求レベルも上がっており、更に、優れた耐摩耗性を得るための優れた機械的強度も必要となってきている。しかしながら、これらの特性を全て兼ね備える材料は未だ見出されていない。
特開2012−1693号公報
本発明が解決しようとする課題は、耐オレイン酸性、低温屈曲性、及び機械的強度に優れるウレタン樹脂組成物を提供することである。
本発明は、ブタンジオール及びヘキサンジオールを原料とするポリカーボネートポリオール(A)と、単環脂肪族グリコール(b−1)、スピロ環を有するグリコール(b−2)、及び、芳香族グリコール(b−3)からなる群より選ばれる1種以上のグリコール化合物(B)とを含むポリオール(X)、及び、ポリイソシアネート(Y)を必須原料としたウレタン樹脂(Z)を含有することを特徴とするウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、前記ウレタン樹脂組成物により形成されたことを特徴とする皮膜、及び、その皮膜を有することを特徴とする合成皮革を提供することである。
本発明のウレタン樹脂組成物は、耐オレイン酸性、低温屈曲性、及び機械的強度に優れるものである。
よって、本発明のウレタン樹脂組成物は、合成皮革、衣料、支持パッド、研磨パッド等の製造に使用される材料として好適に使用することができ、合成皮革の材料として特に好適に使用することができる。
本発明のウレタン樹脂組成物は、ブタンジオール及びヘキサンジオールを原料とするポリカーボネートポリオール(A)と、単環脂肪族グリコール(b−1)、スピロ環を有するグリコール(b−2)、及び、芳香族グリコール(b−3)からなる群より選ばれる1種以上のグリコール化合物(B)とを含むポリオール(X)、及び、ポリイソシアネート(Y)を必須原料としたウレタン樹脂(Z)を含有するものである。
前記ポリカーボネートポリオール(A)は、優れた耐オレイン酸性と低温屈曲性とを維持しながら、非常に優れた機械的強度を得るうえで、ブタンジオール及びヘキサンジオールを原料とすることが必須である。
前記ブタンジオールとしては、例えば、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール等を用いることができる。これらのブタンジオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた機械的強度が得られる点から、1,4−ブタンジオールを用いることが好ましい。
前記ヘキサンジオールとしては、例えば、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、3,4−ヘキサンジオール等を用いることができる。これらのヘキサンジオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた機械的強度が得られる点から、1,6−ヘキサンジオールを用いることが好ましい。
前記ブタンジオール(C4)及びヘキサンジオールジオール(C6)のモル比[C4/C6]としては、より一層優れた機械的強度が得られる点から、60/40〜95/5の範囲であることが好ましく、65/35〜93/7の範囲であることが好ましい。
前記ポリカーボネートジオール(A)は、具体的には、前記ブタンジオール及びヘキサンジオールと、炭酸エステル及び/又はホスゲンとを公知の方法により反応させたものを用いることができる。
前記炭酸エステルとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリカーボネートジオール(A)の数平均分子量としては、より一層優れた機械的強度が得られる点から、1,500〜3,500の範囲であることが好ましい。なお、前記ポリカーボネートポリオール(A)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ポリカーボネートポリオール(A)の使用量としては、より一層優れた耐オレイン酸性、低温屈曲性、及び機械的強度が得られる点から、ポリオール(X)中30質量%以上であることが好ましく、40〜99質量%の範囲がより好ましく、50〜95質量%の範囲が更に好ましい。
本発明で用いるポリオール(X)としては、単環脂肪族グリコール(b−1)、スピロ環を有するグリコール(b−2)、及び、芳香族グリコール(b−3)からなる群より選ばれる1種以上のグリコール化合物(B)を用いることが必須である。この特定のグリコール化合物(B)を前記ポリカーボネートポリオール(B)と併用することによって、トレードオフの関係にある耐オレイン酸性、低温屈曲性、及び機械的強度の優れた両立を図ることができる。
前記単環脂肪族グリコール(b−1)としては、例えば、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA;これらのアルキレンオキサイド付加物等を用いることができる。これらのグリコールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れ耐オレイン酸性、低温屈曲性、及び機械的強度が得られる点から、シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、及び、水素化ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物からなる群より選ばれる1種以上のグリコールを用いることが好ましい。
前記スピロ環を有するグリコール(b−2)としては、例えば、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1−メチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1−エチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1−エチル−1−メチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−ヒドロキシエチル−2−メチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1−メチル−2−ヒドロキシ−2−メチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1−エチル−2−ヒドロキシ−2−メチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ−2−メチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1−エチル−1−メチル−2−ヒドロキシ−2−メチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等を用いることができる。これらのグリコールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた耐オレイン酸性、低温屈曲性、及び機械的強度が得られる点から、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンを用いることが好ましい。
前記芳香族グリコールとしては、例えば、ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ヒドロキノン;これらのアルキレンオキサイド付加物等を用いることができる。これらのグリコールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記グリコール化合物(B)の含有率としては、より一層優れた耐オレイン酸性、低温屈曲性、及び機械的強度が得られる点から、ポリオール(X)中10質量%未満であることが好ましく、1〜9質量%の範囲がより好ましく、2〜7質量%の範囲が更に好ましい。
前記ポリオール(X)は、前記ポリカーボネートポリオール(A)、及び、前記グリコール化合物(B)を必須成分として含有するが、必要に応じて、その他ポリオールを更に含有してもよい。
前記その他のポリオールとしては、例えば、前記(A)以外のポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記ポリカーボネートポリオール(A)と併用することにより、より一層優れた耐オレイン酸性、低温屈曲性、及び機械的強度が得られる点から、前記(A)以外のポリカーボネートポリオールを用いることが好ましい。
前記(A)以外のポリカーボネートポリオールとしては、カーボネート構造をもっていれば特に制限はないが、例えば、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、デカンジオール、カプロラクトン、シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、イソソルビド等を原料とするポリカーボネートポリオール等を用いることができる。これらの原料は、水酸基を有する原料として単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記(A)以外のポリカーボネートポリオールを用いる場合の使用量としては、より一層優れた耐オレイン酸性、低温屈曲性、及び機械的強度が得られる点から、ポリオール(X)中40質量%未満であることが好ましく、1〜35質量%の範囲がより好ましく、3〜33質量%の範囲が更に好ましい。
前記ポリオール(X)には、必要に応じて、その他の鎖伸長剤(数平均分子量が40〜550のもの。)を併用してもよい。
前記その他鎖伸長剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の水酸基を有する鎖伸長剤;エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、ヒドラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のアミノ基を有する鎖伸長剤を用いることができる。これらの鎖伸長剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、皮膜の継時的な変色を抑制しやすい点から、アミノ基を有する鎖伸長剤を用いることが好ましく、アミノ基及び脂環構造を有する鎖伸長剤を用いることがより好ましい。
前記その他の鎖伸長剤を用いる場合の使用量としては、皮膜の継時的な変色を抑制しやすい点から、前記ポリオール(X)100質量部に対して、1〜50質量部の範囲が好ましく、3〜20質量部の範囲がより好ましい。
ポリイソシアネート(Y)としては、例えば、1,3−及び1,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,6−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,5−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,6−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−3,5−フェニレンジイソシアネート、1−エチル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1−イソプロピル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1,3−ジメチル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1,3−ジメチル−4,6−フェニレンジイソシアネート、1,4−ジメチル−2,5−フェニレンジイソシアネート、ジエチルベンゼンジイソシアネート、ジイソプロピルベンゼンジイソシアネート、1−メチル−3,5−ジエチルベンゼンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ジエチルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、1,3,5−トリエチルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、1−メチル−ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネート、ナフタレン−2,7−ジイソシアネート、1,1−ジナフチル−2,2’−ジイソシアネート、ビフェニル−2,4’−ジイソシアネート、ビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3−3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4−ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;テトラメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−シクロペンチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた耐久性確保が得られ、かつ、耐光性、耐オレイン酸性、及び低温屈曲性を向上できる点から、脂肪族及び/又は脂環式ポリイソシアネートを用いることが好ましく、脂肪族ポリイソシアネートと脂環式ポリイソシアネートとを併用することが好ましい。
前記脂肪族ポリイソシアネートと脂環式ポリイソシアネートとを併用する場合の質量比[脂肪族NCO/脂環式NCO]としては、より一層優れた耐オレイン酸性、及び低温屈曲性が得られる点から、その質量比[脂肪族NCO/脂環式NCO]としては、5/95〜60/40の範囲であることが好ましく、10/90〜50/50の範囲がより好ましく、15/85〜45/55の範囲が更に好ましい。
前記ポリイソシアネート(Y)の使用量としては、優れた機械的強度、反応性が得られる点から、ポリオール(X)とポリイソシアネート(Y)との合計質量中10〜60質量%の範囲であることが好ましく、15〜45質量%の範囲がより好ましい。
前記ウレタン樹脂(Z)の製造方法としては、例えば、前記ポリオール(X)と前記ポリイソシアネート(Y)とを一括で仕込み、反応させることによって製造する方法が挙げられ、反応は、例えば、30〜100℃の温度で、3〜10時間行うことが好ましい。また、前記反応は、後述する溶剤中で行ってもよい。
前記ポリオール(X)が有する水酸基と前記ポリイソシアネート(Y)が有するイソシアネート基とのモル比[(イソシアネート基)/(水酸基及びアミノ基)]としては、0.6〜2の範囲であることが好ましく、0.8〜1.2の範囲であることがより好ましい。
以上の方法により得られるウレタン樹脂(Z)の数平均分子量としては、皮膜の機械的強度及び柔軟性をより一層向上できる点から、5,000〜1,000、000の範囲であることが好ましく、10,000〜500,000の範囲がより好ましい。なお、前記ウレタン樹脂(Z)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ウレタン樹脂組成物は、前記ウレタン樹脂(Z)を必須成分として含有するが、必要に応じてその他の成分を含有してもよい。
前記その他の成分としては、例えば、溶剤、顔料、難燃剤、可塑剤、軟化剤、安定剤、ワックス、消泡剤、分散剤、浸透剤、界面活性剤、フィラー、防黴剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐候安定剤、蛍光増白剤、老化防止剤、増粘剤等を用いることができる。これらの成分は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記溶剤としては、例えば、水、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤;ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸イソブチル、酢酸第2ブチル等のエステル溶剤;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等アルコール溶剤などを用いることができる。これらの溶剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記溶剤の含有量としては、作業性及び粘度の点から、ウレタン樹脂組成物中30〜90質量%の範囲であることが好ましい。
本発明のウレタン樹脂組成物は基材に塗布し乾燥させることにより皮膜が得られる。
前記基材としては、例えば、不織布、織布、編み物等からなる繊維状基材;樹脂フィルムなどを用いることができる。前記繊維状基材を構成するものとしては、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリウレタン繊維、アセテート繊維、レーヨン繊維、ポリ乳酸繊維等の化学繊維;綿、麻、絹、羊毛、これらの混紡繊維などを用いることができる。
前記樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタラートフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリル樹脂フィルム、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム、TAC(トリアセチルセルロース)フィルム等を用いることができる。
前記基材の表面には、必要に応じて、制電加工、離型処理加工、撥水加工、吸水加工、抗菌防臭加工、制菌加工、紫外線遮断加工等の処理が施されていてもよい。
前記基材に本発明のウレタン樹脂組成物を塗布する方法としては、例えば、アプリケーター、バーコーター、ナイフコーター、T−ダイコーター、ロールコーター等による塗布方法が挙げられる。
前記塗布されたウレタン樹脂組成物を乾燥させる方法としては、例えば、50〜140℃の温度で、30秒〜10分間乾燥させる方法が挙げられる。
得られる皮膜の厚さとしては、使用される用途に応じて適宜決定されるが、例えば、0.001〜10mmの範囲である。
前記皮膜としては、皮革様シートに使用される場合には、より一層優れた耐摩耗性が得られる点から、クロスヘッドスピード10mm/秒の条件での引張試験で得られる100%モジュラスが、9MPa以上であることが好ましく、11〜20MPaの範囲がより好ましい。なお、前記皮膜の前記100%モジュラス値の測定方法は、実施例にて記載する。
前記皮膜を用いて合成皮革を得るうえでは、前記皮膜を合成皮革の表皮層又はトップコート層とすることが好ましい。
前記合成皮革の製造方法としては、例えば、離型紙上に形成した表面処理層と、前記皮膜とを公知の方法で貼りあわせる方法が挙げられる。前記表面処理層を形成する材料としては、例えば、溶剤系ウレタン樹脂、水系ウレタン樹脂、水系アクリル樹脂等を用いることができる。また、前記貼りあわせには、必要に応じて、公知の接着剤を用いてもよい。
以上、本発明のウレタン樹脂組成物は、耐オレイン酸性、低温屈曲性、及び機械的強度に優れるものである。よって、本発明のウレタン樹脂組成物は、合成皮革、衣料、支持パッド、研磨パッド等の製造に使用される材料として好適に使用することができ、合成皮革の材料として特に好適に使用することができる。
以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
攪拌機、還流冷却管及び温度計を有する窒素置換された4ツ口フラスコに、ポリカーボネートジオール(1,4−ブタンジオール及び1,6−ヘキサンジオールを原料とするもの、[C4/C6](以下、モル比)=70/30、数平均分子量;2,000、以下「PC1」と略記する。)を117質量部、ポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールを原料とするもの、[C6]=100、数平均分子量;2,000、以下「他PC1」と略記する。)を14質量部加え、減圧度0.095MPaにて120〜130℃で脱水を行った。脱水後、50℃まで冷却しながら、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」と略記する。)を101質量部と水素化ビスフェノールA(以下、「HBPA」と略記する。)7質量部を加え、十分に撹拌した。撹拌後、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」と略記する。)33質量部とヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」と略記する。)17質量部とオクチル酸第一錫0.1質量部を加え、75℃で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。次いで、前記ウレタンプレプレポリマーの有機溶剤溶液に、DMFを243質量部、酢酸エチル110質量部を加え、35℃に冷却し、イソホロンジアミン(以下、「IPDA」と略記する。)21質量部を加え、撹拌混合することによって、ポリウレタン樹脂を伸長させた。次いで、N,N−ジブチルアミン0.3質量部、イソプロピルアルコール110質量部を加え、混合することによって、ウレタン樹脂組成物を得た。
[実施例2]
攪拌機、還流冷却管及び温度計を有する窒素置換された4ツ口フラスコに、PC1を117質量部、他PC1を8質量部加え、減圧度0.095MPaにて120〜130℃で脱水を行った。脱水後、50℃まで冷却しながら、DMFを97質量部とシクロヘキサンジメタノール(以下、「CHDM」と略記する。)5質量部を加え、十分に撹拌した。撹拌後、IPDIを38質量部、及び、HDIを12質量部とオクチル酸第一錫0.1質量部を加え、75℃で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。次いで、前記ウレタンプレプレポリマーの有機溶剤溶液に、DMFを199質量部、酢酸エチル89質量部を加え、35℃に冷却し、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン(以下、「H12MDA」と略記する。)21質量部を加え、撹拌混合することによって、ポリウレタン樹脂を伸長させた。次いで、N,N−ジブチルアミン0.8質量部、イソプロピルアルコール89質量部を加え、混合することによって、ウレタン樹脂組成物を得た。
[実施例3]
攪拌機、還流冷却管及び温度計を有する窒素置換された4ツ口フラスコに、ポリカーボネートジオール(1,4−ブタンジオール及び1,6−ヘキサンジオールを原料とするもの、[C4/C6]=90/10、数平均分子量;2,000、以下「PC2」と略記する。)を117質量部、他PC1を21質量部加え、減圧度0.095MPaにて120〜130℃で脱水を行った。脱水後、50℃まで冷却しながら、DMFを101質量部と水素化ビスフェノールAのエチレンオキサイド1モル付加物(以下、「POEBA」と略記する。)7質量部を加え、十分に撹拌した。撹拌後、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(以下、「H12MDI」と略記する。)30質量部、及び、HDIを19質量部とオクチル酸第一錫0.1質量部を加え、75℃で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。次いで、前記ウレタンプレプレポリマーの有機溶剤溶液に、DMFを225質量部、酢酸エチル89質量部を加え、35℃に冷却し、IPDA18質量部を加え、撹拌混合することによって、ポリウレタン樹脂を伸長させた。次いで、N,N−ジブチルアミン0.6質量部、イソプロピルアルコール102質量部を加え、混合することによって、ウレタン樹脂組成物を得た。
[実施例4]
攪拌機、還流冷却管及び温度計を有する窒素置換された4ツ口フラスコに、PC2を91質量部、(1,3−プロパンジオール及び1,4−ブタンンジオールを原料とするもの、[C3/C4]=50/50、数平均分子量;2,000、以下「他PC2」と略記する。)を42質量部加え、減圧度0.095MPaにて120〜130℃で脱水を行った。脱水後、50℃まで冷却しながら、DMFを100質量部とスピログリコール(三菱ガス化学株式会社製、以下、「SPG」と略記する。)7質量部を加え、十分に撹拌した。撹拌後、IPDI32質量部、及び、HDIを13質量部とオクチル酸第一錫0.1質量部を加え、75℃で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。次いで、前記ウレタンプレプレポリマーの有機溶剤溶液に、DMFを261質量部、酢酸エチル118質量部を加え、35℃に冷却し、H12MDA24質量部を加え、撹拌混合することによって、ポリウレタン樹脂を伸長させた。次いで、N,N−ジブチルアミン0.3質量部、イソプロピルアルコール118質量部を加え、混合することによって、ウレタン樹脂組成物を得た。
[実施例5]
攪拌機、還流冷却管及び温度計を有する窒素置換された4ツ口フラスコに、PC1を102質量部、他PC1を29質量部加え、減圧度0.095MPaにて120〜130℃で脱水を行った。脱水後、50℃まで冷却しながら、DMFを98質量部とSPG5質量部を加え、十分に撹拌した。撹拌後、IPDI39質量部、及び、HDIを7質量部とオクチル酸第一錫0.1質量部を加え、75℃で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。次いで、前記ウレタンプレプレポリマーの有機溶剤溶液に、DMFを233質量部、酢酸エチル105質量部を加え、35℃に冷却し、H12MDA22質量部を加え、撹拌混合することによって、ポリウレタン樹脂を伸長させた。次いで、N,N−ジブチルアミン0.9質量部、イソプロピルアルコール105質量部を加え、混合することによって、ウレタン樹脂組成物を得た。
[実施例6]
攪拌機、還流冷却管及び温度計を有する窒素置換された4ツ口フラスコに、PC1を120質量部、(1,4−ブタンンジオール及び1,10−デカンジオ−ルを原料とするもの、[C4/C10]=90/10、数平均分子量;3,000、以下「他PC3」と略記する。)を7質量部加え、減圧度0.095MPaにて120〜130℃で脱水を行った。脱水後、50℃まで冷却しながら、DMFを100質量部とHBPA7質量部を加え、十分に撹拌した。撹拌後、H12MDIを36質量部、及び、HDIを15質量部とオクチル酸第一錫0.1質量部を加え、75℃で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。次いで、前記ウレタンプレプレポリマーの有機溶剤溶液に、DMFを214質量部、酢酸エチル97質量部を加え、35℃に冷却し、IPDA17質量部を加え、撹拌混合することによって、ポリウレタン樹脂を伸長させた。次いで、N,N−ジブチルアミン0.5質量部、イソプロピルアルコール97質量部を加え、混合することによって、ウレタン樹脂組成物を得た。
[比較例1]
攪拌機、還流冷却管及び温度計を有する窒素置換された4ツ口フラスコに、PC2を109質量部、他PC1を26質量部加え、減圧度0.095MPaにて120〜130℃で脱水を行った。脱水後、50℃まで冷却しながら、DMFを100質量部とエチレングリコール(以下、「EG」と略記する。)1質量部を加え、十分に撹拌した。撹拌後、H12MDIを38質量部、及び、HDIを11質量部とオクチル酸第一錫0.1質量部を加え、75℃で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。次いで、前記ウレタンプレプレポリマーの有機溶剤溶液に、DMFを271質量部、酢酸エチル124質量部を加え、35℃に冷却し、IPDA20質量部を加え、撹拌混合することによって、ポリウレタン樹脂を伸長させた。次いで、N,N−ジブチルアミン0.7質量部、イソプロピルアルコール124質量部を加え、混合することによって、ウレタン樹脂組成物を得た。
[比較例2]
攪拌機、還流冷却管及び温度計を有する窒素置換された4ツ口フラスコに、PC2を88質量部、他PC1を59質量部加え、減圧度0.095MPaにて120〜130℃で脱水を行った。脱水後、50℃まで冷却しながら、DMFを101質量部を加え、十分に撹拌した。撹拌後、IPDIを34質量部、及び、HDIを6質量部とオクチル酸第一錫0.1質量部を加え、75℃で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。次いで、前記ウレタンプレプレポリマーの有機溶剤溶液に、DMFを278質量部、酢酸エチル126質量部を加え、35℃に冷却し、H12MDA23質量部を加え、撹拌混合することによって、ポリウレタン樹脂を伸長させた。次いで、N,N−ジブチルアミン0.3質量部、イソプロピルアルコール126質量部を加え、混合することによって、ウレタン樹脂組成物を得た。
[数平均分子量の測定方法]
実施例及び比較例で用いたポリオール等の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
[機械的強度の測定方法]
実施例及び比較例で得られたウレタン樹脂組成物100質量部に、DMF40質量部を配合した配合液を、フラット離型紙(リンテック株式会社製「EK−100D」)上に乾燥後の膜厚が30ミクロンとなるように塗布し、90℃で2分間、更に120℃で2分間乾燥させて皮膜を作製した。次いで、得られた皮膜を幅5mm、長さ50mmの短冊状に裁断し、引張試験機「オートグラフAG−I」(株式会社島津製作所製)を用いて、温度23℃の雰囲気下で、クロスヘッドスピード10mm/秒の条件で引張り、試験片の100%モジュラス(MPa)を測定した。この時のチャック間距離は40mmとした。得られた100%モジュラス値から、機械的強度を以下のように評価した。
「A」:11MPa以上20MPa未満
「B」:9MPa以上11MPa未満
「C」:9MPa未満
[耐オレイン酸性の測定方法]
前記[機械的強度の測定方法]と同様の方法にて皮膜を作製した。次いで、この皮膜を幅5mm、長さ50mmの短冊状に試験片を裁断し、常温でオレイン酸に24時間浸漬した後取り出し、表面に付着したオレイン酸を紙ウエスで軽く拭き取った。その後、引張試験機「オートグラフAG−I」(株式会社島津製作所製)を用いて、温度23℃の雰囲気下で、クロスヘッドスピード10mm/秒、チャック間距離40mmの条件で引張り、試験片が100%伸張した際の応力を測定した。この応力を前記[機械的強度の測定方法]にて測定した100%モジュラス値で除した値を100%モジュラス値の保持率として、耐オレイン酸性を以下のように評価した。
「A」:保持率が40%以上
「B」:保持率が30%以上40%未満
「C」:保持率が30%未満
[低温屈曲性の測定方法]
実施例及び比較例で得られたウレタン樹脂組成物100質量部に、DMFを40質量部、メチルエチルケトンを30質量部及びDIC株式会社製着色剤「ダイラックL−1770S」を20質量部からなる配合液を離型紙上に乾燥後の膜厚が30ミクロンとなるように塗布し、90℃で2分間、更に120℃で2分間乾燥させ、離型紙上に皮膜を作製した。次いで、この皮膜上に、DIC株式会社製ウレタン樹脂「クリスボンTA−205FT」を100質量部、DMFを60質量部、及びDIC株式会社製ポリイソシアネート架橋剤「バーノックDN−950」を12質量部、DIC株式会社製錫触媒「アクセルT−81E」を1質量部からなる配合液を乾燥後の膜厚が60ミクロンとなるように塗布し、100℃で1分間乾燥させた。次いで、ポリエステル基布を載せ、120℃のラミネーターで圧着させたのち、40℃で3日間熟成し、離型紙を剥離して合成皮革を得た。
この合成皮革をフレキソメーター(株式会社安田精機製作所製「低温槽付フレキシオメーター」)での屈曲性試験(−10℃、100回/毎分)を行い、合成皮革の表面に割れが生じるまでの回数を測定し、以下のように評価した。
「A」:20,000回以上
「B」:10,000回以上20,000回未満
「C」:10,000回未満
Figure 2019082475
Figure 2019082475
表1〜2中における略語について説明する。
「Mn」;数平均分子量
「C3」;1,3−プロパンジオール
「C4」;1,4−ブタンジオール
「C10」:1,10−デカンジオール
「C6」:1,6−ヘキサンジオール
「C5」:1,5−ペンタンジオール
本発明のウレタン樹脂組成物である実施例1〜6は、耐オレイン酸性、低温屈曲性、及び機械的強度に優れることが分かった。
一方、比較例1は、グリコール化合物(B)の代わりに、エチレングリコールを用いた態様であるが、耐オレイン酸性が不良であった。
比較例2は、グリコール化合物(B)及びその代替も使用しない態様であるが、機械的強度、及び耐オレイン酸性が不良であった。

Claims (8)

  1. ブタンジオール及びヘキサンジオールを原料とするポリカーボネートポリオール(A)と、単環脂肪族グリコール(b−1)、スピロ環を有するグリコール(b−2)、及び、芳香族グリコール(b−3)からなる群より選ばれる1種以上のグリコール化合物(B)とを含むポリオール(X)、及び、ポリイソシアネート(Y)を必須原料としたウレタン樹脂(Z)を含有することを特徴とするウレタン樹脂組成物。
  2. 前記ポリオール(X)中の前記グリコール化合物(B)の含有率が、10質量%未満である請求項1記載のウレタン樹脂組成物。
  3. 前記ポリカーボネートポリオール(A)の数平均分子量が、1,500〜3,500の範囲である請求項1又は2記載のウレタン樹脂組成物。
  4. 前記ポリカーボネートポリオール(A)におけるブタンジオール(C4)とヘキサンジオール(C6)とのモル比[C4/C6]が、60/40〜95/5の範囲である請求項1〜3のいずれか1項記載のウレタン樹脂組成物。
  5. 前記ポリイソシアネート(Y)が、脂肪族ポリイソシアネートと脂環式ポリイソシアネートとを含有するものである請求項1〜4のいずれか1項記載のウレタン樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載のウレタン樹脂組成物により形成されたことを特徴とする皮膜。
  7. クロスヘッドスピード10mm/秒の条件での引張試験で得られる100%モジュラスが9MPa以上である請求項6記載の皮膜。
  8. 請求項6又は7記載の皮膜を有することを特徴とする合成皮革。
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