JPWO2019073606A1 - エレベーターのリニューアル方法 - Google Patents

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Abstract

エレベーターのリニューアル方法は、旧制御盤を新制御盤に取り替える工程と、複数の端子ユニットによって構成され、各端子ユニットの二次端子部に新設旧規格コネクタのピン番号を個別に割り当てて新設旧規格コネクタを接続した接続治具を準備する工程と、旧機器の旧ケーブルを構成する複数の信号線を旧ケーブルの既設旧規格コネクタから切断して分離し、既設旧規格コネクタのピン番号が個別に割り当てられた複数の信号線を、各端子ユニットの一次端子部と二次端子部とでピン番号が一致するように、各端子ユニットの一次端子部に個別に対応させて接続する工程と、接続治具に接続される新設旧規格コネクタを、中継ハーネスを介して、新制御盤の新エレベーター制御基板側の新規格コネクタに接続することで、旧機器を新エレベーター制御基板と通信可能な状態にする工程と、を含んで構成される。

Description

この発明は、既設のエレベーターの少なくとも一部の機器をリニューアルするエレベーターのリニューアル方法に関する。
既設のエレベーターに対して、機器の経年劣化への対応、あるいは省エネルギ等の性能向上を図るために、新規のエレベーターに取り替えるエレベーターのリニューアルが行われている。なお、エレベーターのリニューアル工事期間中は、エレベーターの運転を長期間にわたって連続的に休止する必要がある。
そのため、特に高齢者の多いマンション、病院等では、エレベーターの長期間休止がリニューアルの大きな障害となっていた。そこで、エレベーターのリニューアルにおいては、利用者の利便性を考慮して、エレベーターの連続休止期間をなるべく短縮することが求められている。
ここで、エレベーターの連続休止期間を短縮するために、旧シリアル伝送方式とは少なくともデータの伝送速度が異なる新シリアル伝送方式の新伝送制御部と、新伝送制御部に接続された新伝送制御用CPUと、乗り場側に設けられた旧シリアル伝送方式の旧伝送制御部に接続された旧伝送制御用CPUと、新伝送制御用CPUおよび旧伝送制御用CPUの双方に接続され、乗り場側の旧伝送変換部から伝送された旧シリアル伝送方式のデータを旧伝送制御用CPUを介して保存するとともに、当該保存されたデータを新伝送制御用CPUを介して新伝送制御部からアクセス可能に保持する一方、新伝送制御部から伝送された新シリアル伝送方式のデータを新伝送制御用CPUを介して保存するとともに、当該保存されたデータを旧伝送制御用CPUを介して乗り場側の旧伝送変換部からアクセス可能に保持するデュアルポートメモリとを含む新旧伝送変換部と、を備えたエレベーター制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5851263号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたエレベーター制御装置を用いたエレベーターのリニューアル方法は、既設のエレベーターで使用していた部品を交換せず流用することで、エレベーター制御盤のリニューアルに要する時間を短縮するものであって、既設のエレベーターを新規のエレベーターに取り替えるエレベーターのリニューアルにおいて、エレベーターの連続休止期間の短縮に寄与するものではないという問題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、既設のエレベーターの少なくとも一部の機器をリニューアルするリニューアル工事期間中におけるエレベーターの連続休止期間を短縮することができるエレベーターのリニューアル方法を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベーターのリニューアル方法は、既設のエレベーターの少なくとも一部の機器をリニューアルするエレベーターのリニューアル方法であって、旧通信方式によって旧乗場機器および旧かご機器の少なくともいずれかを含む旧機器と通信する旧エレベーター制御基板を有する旧制御盤を、新通信方式によって新乗場機器および新かご機器の少なくともいずれかを含む新機器と通信する新エレベーター制御基板を有する新制御盤に取り替える工程と、一次端子部および一次端子部と導通する二次端子部を有する複数の端子ユニットによって構成され、各端子ユニットの二次端子部に新設旧規格コネクタのピン番号を個別に割り当てて新設旧規格コネクタを接続した接続治具を準備する工程と、旧機器の旧ケーブルを構成する複数の信号線を旧ケーブルの既設旧規格コネクタから切断して分離し、既設旧規格コネクタのピン番号が個別に割り当てられた複数の信号線を、各端子ユニットの一次端子部と二次端子部とでピン番号が一致するように、各端子ユニットの一次端子部に個別に対応させて接続する工程と、接続治具に接続される新設旧規格コネクタを、中継ハーネスを介して、新エレベーター制御基板側の新規格コネクタに接続することで、旧機器を新エレベーター制御基板と通信可能な状態にする工程と、を含むものである。
この発明によれば、既設のエレベーターの少なくとも一部の機器をリニューアルするリニューアル工事期間中におけるエレベーターの連続休止期間を短縮することができるエレベーターのリニューアル方法を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法が適用されるエレベーター装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法における各分割施工ステップのリニューアル内容および主な取り替え機器を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法が適用されるエレベーター装置における初期状態を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法が適用されるエレベーター装置における制御盤取り替え後の状態を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーター制御盤における通信変換基板を示すハードウェア構成図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーター制御盤において、旧ケーブルの旧規格コネクタを中継ハーネスに接続する方法を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーター制御盤において、中継ハーネスの新規格コネクタに接続される複数の信号線に、旧ケーブルを構成する複数の信号線を接続する方法を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーター制御盤において、接続治具を用いて、旧ケーブルを通信変換基板に接続する方法を示す説明図である。 図8の接続治具の一例を示す斜視図である。 図8の接続治具の別例を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーター制御盤において、接続治具を用いて、旧ケーブルを新エレベーター制御基板に接続する方法を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法が適用されるエレベーター装置における乗場機器およびかご機器取り替え後の状態を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法が適用されるエレベーター装置における制御盤取り替え後の状態の別例を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーター付属盤において、接続治具を用いて、旧ケーブルを通信変換基板に接続する方法を示す説明図である。
以下、この発明に係るエレベーターのリニューアル方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。なお、これ以降、エレベーター制御盤を単に制御盤とも称し、エレベーター付属盤を単に付属盤とも称する。また、実施の形態で用いられる「通信」とは、制御信号、電圧信号、電流信号等の各種信号の送受信を含むものである。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法が適用されるエレベーター装置を示す構成図である。図1において、機械室1には、巻上モータを含む巻上機2、制御盤3および調速機4が設けられている。昇降路5には、かご6、釣り合いおもり7、かご6と釣り合いおもり7とを連結する主索8、ガイドレール9および終点スイッチ10が設けられている。かご6には、ドアモータを含むドア駆動装置11およびかご操作盤12が設けられている。乗場13には、乗場操作盤14が設けられている。ピット15には、緩衝器16が設けられている。制御盤3とかご上ステーション18との間は、移動ケーブル17で接続され、かご上ステーション18とかご機器とが接続されている。なお、かご上ステーション18は、ドアの開閉制御その他かご機器との中継機能を有する。
ここで、かご機器とは、ドア駆動装置11、かご操作盤12、かご上ステーション18等のかご周りの機器のことをいう。また、乗場機器とは、乗場操作盤14等の乗場周りの機器のことをいう。また、昇降路機器とは、終点スイッチ10および図1に示していない昇降路ケーブル等のことをいう。
なお、この発明の実施の形態1では、エレベーターのリニューアル工事期間中におけるエレベーターの連続休止期間を短縮するために、リニューアル工事を複数の分割施工ステップに分割するとともに、各分割施工ステップが完了した後、エレベーターを利用可能とすべく、新旧双方の巻上機等を制御することができるエレベーター制御盤を開発した。
すなわち、エレベーターのリニューアル工事期間中におけるエレベーターの連続休止期間を短縮するためには、リニューアル工事の各分割施工ステップが完了した時点でエレベーターを利用可能とすることが前提となる。例えば、マンションでは、通勤、通学等の利用者が多い朝晩の時間帯、飲食テナントビルでは、夕方、夜等の営業時間帯にエレベーターを利用可能とする必要がある。
そこで、1日に確保できる工事時間を設定して、工事内容および各工事に要する時間を分析した結果に基づき、時間内に完了する工事内容を分割施工ステップ毎に設定した。つまり、リニューアル工事内容を、それぞれの分割施工ステップの終了後には常にエレベーターが通常運転可能な状態となる単位で一連の分割施工ステップとして分割する。さらに、一連の分割施工ステップに従ってリニューアル工事を実施する。ここで、各分割施工ステップのリニューアル内容および主な取り替え機器を図2に示す。図2は、この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法における各分割施工ステップのリニューアル内容および主な取り替え機器を示す説明図である。図2において、リニューアル工事は、主に5つの分割施工ステップに分かれるが、エレベーターの仕様によっては、各分割施工ステップを更に分割することが必要になる。
具体的には、旧機器と新機器とを取り替える一連の分割施工ステップの内、エレベーターを利用可能とする時間帯を設ける分割施工ステップ群に分割してリニューアル工事を実施する。また、エレベーターを利用可能とする時間帯は、リニューアル前のエレベーターの起動頻度、建物の用途により決定される。また、少なくとも1日に確保できる工事時間と工事完了後にエレベーターが利用できる分割施工ステップ群に分割してリニューアル工事を実施する。つまり、一連の分割施工ステップは、それぞれの分割施工ステップがさらにリニューアル工事期間中のリニューアル工事日毎に連続で確保できる、一連の工事時間のそれぞれで完了するように分割されている。すなわち、通常運転モードと据付作業モードとがあり、各分割施工ステップが完了するたびに据付作業モードから通常運転モードに切替えて、エレベーターを就役(サービス)可能とし、乗客にエレベーター利用を供する通常運転を行うことができる。
(リニューアル方法)
続いて、図1、図2とともに、図3〜図14を参照しながら、この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法について説明する。図3は、この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法が適用されるエレベーター装置における初期状態を示すブロック構成図である。
図3において、エレベーター装置の初期状態では、取り替え前の旧制御盤100に、旧シリアル通信方式により旧乗場機器200および旧かご機器300が接続されている。旧制御盤100は、旧乗場機器200、旧かご機器300、図示しない旧巻上機等の動作を制御する旧エレベーター制御基板110を有している。
(分割施工ステップ1:機械室改修)
ここで、このエレベーター装置に対して、図2で示した分割施工ステップ1により、エレベーター制御盤を取り替える。つまり、分割施工ステップ1では、既設のエレベーターの旧制御盤を新制御盤に取り替える。図4は、この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法が適用されるエレベーター装置における制御盤取り替え後の状態を示すブロック構成図である。
なお、分割施工ステップ1によりエレベーター制御盤を最初に取り替えるのは、乗場機器あるいはかご機器を先に取り替えると、これらの機器との情報のやりとりが増えることになり、既設のエレベーター制御盤では対応が困難になり、改造する必要が生じるためである。そのため、エレベーター制御盤を分割施工ステップ1で最初に取り替えることにより、その後、乗場機器あるいはかご機器を取り替えても、先に取り替えたエレベーター制御盤で対応可能になる。
図4において、旧制御盤100が新制御盤100Aに取り替えられる。新制御盤100Aには、旧乗場機器200および旧かご機器300が接続されている。また、新制御盤100Aは、図3に示した旧エレベーター制御基板110に代えて、新エレベーター制御基板110Aを有している。
新エレベーター制御基板110Aは、後述する新乗場機器、新かご機器、新巻上機等の動作を制御する機能だけでなく、図2で示した各分割施工ステップに応じてパラメータの設定を変更することにより、旧乗場機器200、旧かご機器300、旧巻上機等の動作を制御する機能も有している。
しかしながら、新エレベーター制御基板110Aは、新かご機器との間で、旧シリアル通信方式よりも大容量のデータの送受信を可能とした新シリアル通信方式、例えばCAN(Controller Area Network)通信方式により通信を行うので、新エレベーター制御基板110Aと旧かご機器300とは、直接通信することができない。ここで、旧シリアル通信方式の一例としては、通信速度が4800bpsであり、CAN通信方式の一例としては、通信速度が122.88kbpsであり、旧シリアル通信方式に比べて、新シリアル通信方式のデータの伝送速度は、約10倍以上の伝送速度となっている。
また、旧シリアル通信方式よりもCAN通信方式が大容量のデータを通信できるため、新かご機器に搭載された表示装置には、旧かご機器に搭載された表示装置よりも大容量の表示が行える効果がある。また、旧かご機器にはない例えば表示装置と一体となったタッチ式のかご操作機能などが、新かご機器で実現することができる。
なお、新エレベーター制御基板110Aと旧かご機器300との通信の具体的な内容は、ドア駆動装置11の状態情報、かご操作盤12の表示指令、かご操作盤12の釦およびスイッチ類の動作情報、アナウンス指令等である。
そこで、新制御盤100Aは、旧シリアル通信方式と新シリアル通信方式(CAN通信方式)との間で通信方式を相互に変換する通信変換部としての通信変換基板120Aをさらに有している。図5は、この発明の実施の形態1に係るエレベーター制御盤における通信変換基板を示すハードウェア構成図である。図5において、通信変換基板120Aは、CPU121と、RAM122と、シリアル入出力部123と、パラレル入出力部124とを有している。なお、図5では、1つのCPUと1つのメモリとから、通信変換基板120Aを構成する場合を例示している。
シリアル入出力部123は、通信変換基板120Aにシリアル信号を入力したり、通信変換基板120Aからシリアル信号を出力したりするためのものである。パラレル入出力部124は、通信変換基板120Aにパラレル信号を入力したり、通信変換基板120Aからパラレル信号を出力したりするためのものである。
なお、実施の形態1では、上述したとおり、新エレベーター制御基板110Aが旧かご機器300と通信するために、通信変換基板120Aは、旧シリアル通信方式と新シリアル通信方式との間で通信方式を相互に変換する場合を例示している。この場合、シリアル入出力部123に旧かご機器300からシリアル信号が入力されたり、シリアル入出力部123から旧かご機器300にシリアル信号が出力されたりすることとなる。
CPU121は、新エレベーター制御基板110Aからのデータを、旧かご機器300に対応したデータにフォーマット変換し、RAM122に記憶する。また、CPU121は、旧かご機器300からのデータを、新エレベーター制御基板110Aに対応したデータにフォーマット変換し、RAM122に記憶する。なお、フォーマットとは、bit数等のデータ構造を指している。
また、CPU121は、新エレベーター制御基板110Aからの求めに応じて、フォーマット変換されたデータをRAM122から取り出して出力し、旧かご機器300からの求めに応じて、フォーマット変換されたデータをRAM122から取り出して出力する。これにより、新エレベーター制御基板110Aと旧かご機器300とが、通信変換基板120Aを介して互いに通信することができる。
また、通信変換基板120Aを用いることにより、例えば伝送周期を変えない場合であっても、通信速度が増えているため、1周期あたりの送信できるデータ量が増えている。また、データ量が増えることにより、エラーチェック機能を強化させることができる。
なお、実施の形態1では、通信方式がシリアル通信方式である旧かご機器300に対して通信変換基板120Aを適用する場合を例示しているが、通信方式がパラレル通信方式である旧かご機器に対しても通信変換基板120Aを適用可能である。
パラレル通信方式の旧かご機器に対して通信変換基板120Aを適用する場合、通信変換基板120Aは、旧パラレル通信方式と新シリアル通信方式との間で通信方式を相互に変換する。この場合、パラレル入出力部124に旧かご機器からパラレル信号が入力されたり、パラレル入出力部124から旧かご機器にパラレル信号が出力されたりすることとなる。旧パラレル通信方式と新シリアル通信方式との間で通信方式を相互に変換する処理は、旧シリアル通信方式と新シリアル通信方式との間で通信方式を相互に変換する上記で説明した処理と同様の処理である。
また、エレベーター装置の構成によっては、通信変換基板120Aは、旧シリアル通信方式と新パラレル通信方式との間で通信方式を相互に変換する構成、または旧パラレル通信方式と新パラレル通信方式との間で通信方式を相互に変換したりする構成が採用されることも考えられる。
このように、旧エレベーター制御基板110が旧機器と通信する方式、すなわち旧通信方式としては、シリアル通信方式またはパラレル通信方式が考えられる。また、新エレベーター制御基板110Aが新機器と通信する方式、すなわち新通信方式としては、シリアル通信方式またはパラレル通信方式が考えられる。
通信変換基板120Aは、新制御盤100Aから着脱可能に設けられている。すなわち、後述する乗場機器およびかご機器の取り替え後は、これらの機器と新エレベーター制御基板110Aとが通信変換基板120Aを介さずに直接通信できるようになるので、通信変換基板120Aは不要になる。
そこで、通信変換基板120Aを新制御盤100Aから取り外すことにより、他の現場で通信変換基板120Aを再利用することができ、コストを低減することができる。
なお、ここでは、旧かご機器300を、通信変換基板120Aを介して新エレベーター制御基板110Aと通信可能な状態にする場合を例示したが、これに限定されない。すなわち、必要に応じて、旧乗場機器200を、通信変換基板120Aを介して新エレベーター制御基板110Aと通信可能な状態にしてもよい。また、通信変換基板120Aを用いなくても、新エレベーター制御基板110Aと通信可能な状態にできる旧機器については、通信変換基板120Aを介さずに新エレベーター制御基板110Aに接続してもよい。
このように、旧制御盤100と通信可能な状態であった、旧乗場機器200および旧かご機器300の少なくともいずれかを含む旧機器を、新制御盤100Aに設けられた通信変換基板120Aを介して新エレベーター制御基板110Aと通信可能な状態にする。
上記のとおり、既設のエレベーターの旧制御盤を新制御盤に取り替える工程の後に、新エレベーター制御基板110Aは、通信変換基板120Aを介して旧機器と通信可能なように構成される。これにより、新エレベーター制御基板110Aによる旧乗場機器200および旧かご機器300の制御が可能となり、その結果、乗客にエレベーター利用を供する通常運転を行うことが可能となる。そのため、リニューアル工事の各工程の間に乗客がエレベーターを利用可能となるため、エレベーターのリニューアル工事期間中におけるエレベーターの連続休止期間を短縮することが可能となる。
次に、分割施工ステップ1で実施される旧乗場機器200および旧かご機器300のそれぞれの旧ケーブルの流用について説明する。旧ケーブルは、複数の信号線を束ねて構成される。旧ケーブルの各信号線は、シリアル信号線またはパラレル信号線である。換言すると、通信方式がシリアル通信方式である旧機器の旧ケーブルの各信号線は、シリアル信号線であり、通信方式がパラレル通信方式である旧機器の旧ケーブルの各信号線は、パラレル信号線である。
分割施工ステップ1において、旧乗場機器200および旧かご機器300を流用するのに合わせて、旧機器用ケーブルも流用する。すなわち、旧制御盤100との間を接続していた旧乗場機器200の旧ケーブルを、新エレベーター制御基板110Aに接続する。また、旧制御盤100との間を接続していた旧かご機器300の旧ケーブルを、通信変換基板120Aに接続する。
しかしながら、旧乗場機器200の旧ケーブルの旧規格コネクタと、新制御盤100Aの新エレベーター制御基板110Aに接続される新規格コネクタとは、種類、ピンアサイン等が互いに異なるので、直接接続することができない。同様に、旧かご機器300の旧ケーブルの旧規格コネクタと、新制御盤100Aの通信変換基板120Aに接続される新規格コネクタとは、種類、ピンアサイン等が互いに異なるので、直接接続することができない。
そこで、図6に示されるように、メス側の新規格コネクタ141Aおよびメス側の旧規格コネクタ142Aを有する中継ハーネス140Aが新制御盤100Aに設けられる。図6は、この発明の実施の形態1に係るエレベーター制御盤において、旧ケーブルの旧規格コネクタを中継ハーネスに接続する方法を示す説明図である。
図6において、中継ハーネス140Aでは、メス側の新規格コネクタ141Aとメス側の旧規格コネクタ142Aが接続されている。中継ハーネス140Aのメス側の新規格コネクタ141Aは、通信変換基板120Aに接続されるオス側の新規格コネクタ130Aと接続可能となっている。また、中継ハーネス140Aのメス側の旧規格コネクタ142Aは、旧ケーブルに接続される既設のオス側の旧規格コネクタ410と接続可能となっている。
分割施工ステップ1において、旧制御盤100を新制御盤100Aに取り替えた後、旧制御盤100の旧規格コネクタと旧ケーブルの旧規格コネクタ410との接続を外し、さらに、新制御盤100Aに中継ハーネス140Aを取り付ける。その後、新規格コネクタ130Aと新規格コネクタ141Aを接続し、旧規格コネクタ410と旧規格コネクタ142Aを接続する。
これにより、旧制御盤100との間を接続していた旧ケーブルが通信変換基板120Aに接続され、新エレベーター制御基板110Aは、通信変換基板120Aを介して旧かご機器300と通信可能な状態となる。
ここで、旧ケーブルを新制御盤100Aに接続する際に旧ケーブルの旧規格コネクタ410を利用できないケースを考える。一例として、旧制御盤100の旧規格コネクタと旧ケーブルの旧規格コネクタ410との接続が、コネクタの経年使用等に起因して外れない場合、旧規格コネクタ410を利用できない。別例として、工事時間に制約があり、旧制御盤100の旧規格コネクタと旧規格コネクタ410との接続を外す時間を確保できない場合、旧規格コネクタ410を利用できない。
旧規格コネクタ410を利用できない場合、図7に示されるように、旧ケーブルを構成する複数の信号線を旧規格コネクタ410から切断することで、旧規格コネクタ410から複数の信号線を分離する。図7は、この発明の実施の形態1に係るエレベーター制御盤において、中継ハーネスの新規格コネクタに接続される複数の信号線に、旧ケーブルを構成する複数の信号線を接続する方法を示す説明図である。
その後、中継ハーネス140Aにおいて、新規格コネクタ141Aと旧規格コネクタ142Aを接続する複数の信号線を切断し、新規格コネクタ141Aに接続される複数の信号線と、旧ケーブルを構成する複数の信号線を、互いの線同士を対応させて圧着端子等で接続する。以下、旧ケーブルを構成する複数の信号線を、旧ケーブル信号線と称し、新規格コネクタ141Aに接続される複数の信号線を、新規格コネクタ信号線と称す。
これにより、旧制御盤100との間を接続していた旧ケーブルが通信変換基板120Aに接続され、新エレベーター制御基板110Aは、通信変換基板120Aを介して旧かご機器300と通信可能な状態となる。
ただし、上記の方法によって、旧ケーブル信号線と新規格コネクタ信号線を、互いの線同士を対応させて接続することで、旧ケーブルを新制御盤100Aの通信変換基板120Aに接続する場合、作業に手間がかかる可能性がある。すなわち、旧ケーブル信号線と新規格コネクタ信号線の接続について、対応する線同士を探すのに時間がかかったり、対応しない線同士を誤って接続したりする可能性がある。
そこで、図8に示されるように、一次端子部および二次端子部を有する複数の端子ユニット431によって構成される接続治具430を用いて、旧ケーブルを通信変換基板120Aに接続する。図8は、この発明の実施の形態1に係るエレベーター制御盤において、接続治具を用いて、旧ケーブルを通信変換基板に接続する方法を示す説明図である。なお、複数の端子ユニット431のそれぞれを区別する場合には、各端子ユニットの符号を431(1),431(2),・・・,431(N)と表記する。
各端子ユニット431の二次端子部は、新設の旧規格コネクタ420のピン番号が個別に割り当てられて、旧規格コネクタ420の割り当てられたピン番号のピンと接続される。例えば、端子ユニット431(1)の二次端子部は、旧規格コネクタ420の1番ピンと対応して接続され、端子ユニット431(2)の二次端子部は、旧規格コネクタ420の2番ピンと対応して接続される。
各端子ユニット431の一次端子部は、各端子ユニット431の一次端子部と二次端子部とでピン番号が一致するように、既設の旧規格コネクタ410のピン番号が個別に割り当てられた旧ケーブル信号線と接続される。例えば、旧規格コネクタ420の1番ピンと接続される二次端子部を有する端子ユニット431(1)の一次端子部は、旧規格コネクタ410の1番ピンに接続されていた信号線と接続され、旧規格コネクタ420の2番ピンと接続される二次端子部を有する端子ユニット431(2)の一次端子部は、旧規格コネクタ410の2番ピンに接続されていた信号線と接続される。
続いて、接続治具430に接続される旧規格コネクタ420を中継ハーネス140Aに接続する方法の手順について説明する。
まず、各端子ユニット431の二次端子部に旧規格コネクタ420のピン番号を個別に割り当てて旧規格コネクタ420を接続した接続治具430を準備する。
続いて、旧規格コネクタ410の各ピン番号に対応して接続される旧ケーブル信号線の各信号線に、旧規格コネクタ410の対応するピン番号を割り当てる。具体的には、対応するピン番号が分かるように、各信号線にマーキングをする。例えば、旧規格コネクタ410の1番ピンに接続される信号線には、1番と分かるようにマーキングし、旧規格コネクタ410の2番ピンに接続される信号線には、2番と分かるようにマーキングする。
旧ケーブル信号線の全ての信号線に上記のマーキングをした後、旧ケーブル信号線を旧規格コネクタ410から切断することで、旧規格コネクタ410から旧ケーブル信号線を分離する。
続いて、旧規格コネクタ410のピン番号が分かるようにマーキングをした旧ケーブル信号線の各信号線を、各端子ユニット431の一次端子部と二次端子部とでピン番号が一致するように、各端子ユニット431の一次端子部に接続する。例えば、1番と分かるようにマーキングした信号線は、旧規格コネクタ420の1番ピンに接続される二次端子部を有する端子ユニット431(1)の一次端子部に接続される。また、2番と分かるようにマーキングした信号線は、旧規格コネクタ420の2番ピンに接続される二次端子部を有する端子ユニット431(2)の一次端子部に接続される。これにより、各端子ユニット431の一次端子部と二次端子部とでピン番号が一致する。
以上の手順を実行することで、旧規格コネクタ420のピン番号と、旧規格コネクタ410のピン番号を対応させて、旧ケーブル信号線の各信号線を、接続治具430を介して旧規格コネクタ420に接続することができる。
ここで、接続治具430の構成例について、図9および図10を参照しながら説明する。図9は、図8の接続治具の一例を示す斜視図である。図10は、図8の接続治具の別例を示す斜視図である。
なお、図8〜図10に示す接続治具430は、旧機器の通信方式がシリアル通信方式であっても、パラレル通信方式であっても同様の構成である。特に、図10では、通信方式がパラレル通信方式である旧機器用の接続治具430を例示している。また、通信方式がシリアル通信方式である旧機器用の接続治具430の端子ユニット431の数は、図10に示す接続治具430の端子ユニット431の数よりも少なくすることができる。
接続治具430の構成の一例として、図9に示されるように、端子ユニット431をいわゆる端子台の形態とすることが考えられる。すなわち、図9に示す接続治具430は、複数の端子ユニット431を有し、各端子ユニット431は、レール434に取り付けられている。各端子ユニット431は、一次端子部432と、一次端子部432と導通する二次端子部433を有する。各端子ユニット431の一次端子部432は、旧ケーブル信号線の対応する信号線に接続され、各端子ユニット431の二次端子部433は、旧規格コネクタ420の対応するピンに接続される。
接続治具430の構成の別例として、図10に示されるように、端子ユニット431をいわゆるワンタッチコネクタの形態とすることが考えられる。すなわち、図10に示す接続治具430は、複数の端子ユニット431を有し、各端子ユニット431は、一次端子部432と、一次端子部432と導通する二次端子部433を有する。各端子ユニット431の一次端子部432は、旧ケーブル信号線の対応する信号線に接続され、各端子ユニット431の二次端子部433は、旧規格コネクタ420の対応するピンに接続される。
図8の説明に戻り、新制御盤100Aに中継ハーネス140Aを取り付け、新規格コネクタ130Aと新規格コネクタ141Aを接続し、旧規格コネクタ420と旧規格コネクタ142Aを接続する。
このように、各端子ユニット431の二次端子部に旧規格コネクタ420(新設旧規格コネクタ)のピン番号を個別に割り当てて旧規格コネクタ420(新設旧規格コネクタ)を接続した接続治具430を準備する。また、旧ケーブルを構成する複数の信号線を旧ケーブルの旧規格コネクタ410(既設旧規格コネクタ)から切断して分離する。
続いて、旧規格コネクタ410(既設旧規格コネクタ)のピン番号が個別に割り当てられた複数の信号線を、各端子ユニット431の一次端子部と二次端子部とでピン番号が一致するように、各端子ユニット431の一次端子部に個別に対応させて接続する。接続治具430に接続される旧規格コネクタ420(新設旧規格コネクタ)を、中継ハーネス140Aを介して、通信変換基板120Aの新規格コネクタ130Aに接続する。
したがって、旧規格コネクタ410を利用できない場合であっても、旧ケーブルを新制御盤100Aの通信変換基板120Aに接続する作業の容易化が図れる。
これにより、旧機器と旧制御盤100との間を接続していた旧ケーブルが通信変換基板120Aに接続され、新エレベーター制御基板110Aは、通信変換基板120Aを介して旧機器と通信可能な状態となる。
新制御盤100Aと旧かご機器300との間が旧ケーブルにより接続されると、新エレベーター制御基板110Aは、通信変換基板120Aおよび旧ケーブルを介して新シリアル通信方式から旧シリアル通信方式に変換し、旧シリアル通信方式により旧かご機器300を制御することが可能となる。また、新エレベーター制御基板110Aは、通信変換基板120Aを介して旧かご機器300を制御することにより、乗客にエレベーター利用を供する通常運転を行うことが可能となる。
なお、上記では、旧かご機器300の旧ケーブルを通信変換基板120Aに接続する方法を説明したが、旧乗場機器200の旧ケーブルを新エレベーター制御基板110Aに接続する方法についても、図8に示す方法と同様である。
すなわち、図11に示されるように、接続治具430を用いて、旧乗場機器200の旧ケーブルを新エレベーター制御基板110Aに接続する。図11は、この発明の実施の形態1に係るエレベーター制御盤において、接続治具を用いて、旧ケーブルを新エレベーター制御基板に接続する方法を示す説明図である。
各端子ユニット431の二次端子部に旧規格コネクタ420(新設旧規格コネクタ)のピン番号を個別に割り当てて旧規格コネクタ420(新設旧規格コネクタ)を接続した接続治具430を準備する。また、旧ケーブルを構成する複数の信号線を旧ケーブルの旧規格コネクタ410(既設旧規格コネクタ)から切断して分離する。
続いて、旧規格コネクタ410(既設旧規格コネクタ)のピン番号が個別に割り当てられた複数の信号線を、各端子ユニット431の一次端子部と二次端子部とでピン番号が一致するように、各端子ユニット431の一次端子部に個別に対応させて接続する。接続治具430に接続される旧規格コネクタ420(新設旧規格コネクタ)を、中継ハーネス140Aを介して新エレベーター制御基板110Aの新規格コネクタ130Aに接続する。
したがって、旧規格コネクタ410を利用できない場合であっても、旧ケーブルを新制御盤100Aの新エレベーター制御基板110Aに接続する作業の容易化が図れる。
これにより、旧機器と旧制御盤100との間を接続していた旧ケーブルが新エレベーター制御基板110Aに接続され、新エレベーター制御基板110Aは、旧機器と通信可能な状態となる。
新制御盤100Aと旧乗場機器200との間が旧ケーブルにより接続されると、新エレベーター制御基板110Aは、旧かご機器300を制御することにより、乗客にエレベーター利用を供する通常運転を行うことが可能となる。
(分割施工ステップ2:かご改修)および(分割施工ステップ3:昇降路・乗場改修)
次に、このエレベーター装置に対して、図2で示した分割施工ステップ2および分割施工ステップ3により、かご機器および乗場機器・昇降路機器を取り替える。このとき、分割施工ステップ2および分割施工ステップ3は、どちらが先行してもよい。図12は、この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法が適用されるエレベーター装置における乗場機器およびかご機器取り替え後の状態を示すブロック構成図である。
図12において、旧乗場機器200および旧かご機器300がそれぞれ新乗場機器200Aおよび新かご機器300Aに取り替えられたことにより、新制御盤100Aには、新乗場機器200Aおよび新かご機器300Aが接続されている。
分割施工ステップ2により、旧かご機器300を新かご機器300Aに取り替える。この際、図8に示す状態において、旧ケーブル、接続治具430、旧規格コネクタ420、中継ハーネス140A、新規格コネクタ130Aおよび通信変換基板120Aが新制御盤100Aから外され、新ケーブルの新規格コネクタが新エレベーター制御基板110Aの新規格コネクタ150Aに接続される。つまり、旧ケーブルを新ケーブルに取り替え、新制御盤100Aと新かご機器300Aとの間を新ケーブルにより接続する。これにより、新エレベーター制御基板110Aは、新ケーブルを介して新シリアル通信方式によって新かご機器300Aと通信することとなる。
新制御盤100Aと新かご機器300Aとの間が新ケーブルにより接続されると、新制御盤100Aは、新かご機器300Aを制御することが可能となる。
分割施工ステップ3により、旧乗場機器200を新乗場機器200Aに取り替える。この際、図11に示す状態において、旧ケーブル、接続治具430、旧規格コネクタ420および中継ハーネス140Aが新制御盤100Aから外され、新ケーブルの新規格コネクタが新エレベーター制御基板110Aの新規格コネクタ130Aに接続される。つまり、旧ケーブルを新ケーブルに取り替え、新制御盤100Aと新乗場機器200Aとの間を新ケーブルにより接続する。これにより、新エレベーター制御基板110Aは、新ケーブルを介して新シリアル通信方式によって新乗場機器200Aと通信することとなる。
新制御盤100Aと新乗場機器200Aとの間が新ケーブルにより接続されると、新制御盤100Aは、新かご機器300Aを制御することが可能となる。
このように、新エレベーター制御基板110Aは、新通信方式によって新乗場機器200Aおよび新かご機器300Aの少なくともいずれかを含む新機器と通信する。また、新エレベーター制御基板110Aは、新ケーブルを介して新機器と通信可能なように構成される。
(分割施工ステップ4:巻上機取り替え)および(分割施工ステップ5:耐震工事)
続いて、このエレベーター装置に対して、図2で示した分割施工ステップ4により、巻上機を取り替える。つまり、分割施工ステップ1において旧制御盤100を新制御盤100Aに取り替え、分割施工ステップ2および分割施工ステップ3において旧かご機器300および旧乗場機器200を、それぞれ新かご機器300Aおよび新乗場機器200Aに取り替え、その後、分割施工ステップ4において、旧巻上機を新巻上機に取り替える。
また、必要に応じて、分割施工ステップ5として耐震工事を行うことにより、エレベーターのリニューアルが完了する。
以上、分割施工ステップ1から分割施工ステップ5までの代表的なリニューアル方法を説明した。
なお、実施の形態1では、新制御盤100Aに通信変換基板120Aが設けられている形態を例示した。しかしながら、図13および図14に示されるように、新制御盤100Aとは別体である付属盤500に通信変換基板120Aが設けられている形態に対しても、旧ケーブルを通信変換基板120Aに接続する上記の方法、すなわち、図8に示す方法を適用することができる。図13は、この発明の実施の形態1に係るエレベーターのリニューアル方法が適用されるエレベーター装置における制御盤取り替え後の状態の別例を示すブロック構成図である。図14は、この発明の実施の形態1に係るエレベーター付属盤において、接続治具を用いて、旧ケーブルを通信変換基板に接続する方法を示す説明図である。
図13において、分割施工ステップ1では、新制御盤100Aとは別体であって、通信変換基板120Aが設けられた付属盤500が新たに設置される。新制御盤100Aに設けられた新エレベーター制御基板110Aは、付属盤500に設けられた通信変換基板120Aと接続される。通信変換基板120Aには、旧乗場機器200および旧かご機器300が接続される。
図14において、各端子ユニット431の二次端子部は、新設の旧規格コネクタ420のピン番号が個別に割り当てられて、旧規格コネクタ420と接続される。各端子ユニット431の一次端子部は、各端子ユニット431の一次端子部と二次端子部とでピン番号が一致するように、既設の旧規格コネクタ410のピン番号が個別に割り当てられた旧ケーブル信号線と接続される。
付属盤500に中継ハーネス140Aを取り付け、新規格コネクタ130Aと新規格コネクタ141Aを接続し、旧規格コネクタ420と旧規格コネクタ142Aを接続する。これにより、旧機器と旧制御盤100との間を接続していた旧ケーブルが通信変換基板120Aに接続される。
したがって、新制御盤100Aに設けられた新エレベーター制御基板110Aは、付属盤500に設けられた通信変換基板120Aを介して、旧機器と通信可能な状態となる。
このように、付属盤500に通信変換基板120Aが設けられている形態に対しても、旧ケーブルを通信変換基板120Aに接続する上記の方法を適用することができる。また、付属盤500が不要となれば、その付属盤500を現場から撤去して他の現場のニューアル工事に再利用することができるので、その結果、コストを低減することができるとともに省資源化対策を行うことができる。
なお、ここでは、旧かご機器300および旧乗場機器200を、付属盤500に設けられた通信変換基板120Aを介して新エレベーター制御基板110Aと通信可能な状態にする場合を例示したが、これに限定されない。すなわち、通信変換基板120Aを用いなくても、新制御盤100Aと通信可能な状態にできる旧機器については、付属盤500に設けられた通信変換基板120Aを介さずに新エレベーター制御基板110Aに接続してもよい。このように、旧制御盤100と通信可能な状態であった、旧乗場機器200および旧かご機器300の少なくともいずれかを含む旧機器を、付属盤500に設けられた通信変換基板120Aを介して新エレベーター制御基板110Aと通信可能な状態にする。
以上の図8、図11および図14から分かるように、接続治具430に接続される旧規格コネクタ420を、中継ハーネス140Aを介して、新エレベーター制御基板110A側の新規格コネクタ130Aに接続することで、旧機器を新エレベーター制御基板110Aと通信可能な状態にする。なお、図8および図14では、新エレベーター制御基板110A側の新規格コネクタ130Aが通信変換基板120Aに接続される場合を例示している。また、図11では、新エレベーター制御基板110A側の新規格コネクタ130Aが新エレベーター制御基板110Aに接続される場合を例示している。
以上のように、実施の形態1によれば、エレベーターのリニューアル方法は、少なくとも以下の工程A〜Dを含んで構成されている。
(工程A)
旧通信方式によって旧機器と通信する旧エレベーター制御基板を有する旧制御盤を、新通信方式によって新機器と通信する新エレベーター制御基板を有する新制御盤に取り替える。
(工程B)
複数の端子ユニットによって構成され、各端子ユニットの二次端子部に新設旧規格コネクタのピン番号を個別に割り当てて新設旧規格コネクタを接続した接続治具を準備する。
(工程C)
旧機器の旧ケーブルを構成する複数の信号線を旧ケーブルの既設旧規格コネクタから切断して分離し、既設旧規格コネクタのピン番号が個別に割り当てられた複数の信号線を、各端子ユニットの一次端子部と二次端子部とでピン番号が一致するように、各端子ユニットの一次端子部に個別に対応させて接続する。
(工程D)
接続治具に接続される新設旧規格コネクタを、中継ハーネスを介して、新エレベーター制御基板側の新規格コネクタに接続することで、旧機器を新エレベーター制御基板と通信可能な状態にする。
これにより、既設のエレベーターの少なくとも一部の機器をリニューアルするリニューアル工事期間中におけるエレベーターの連続休止期間を短縮することができる。また、旧ケーブルを流用する際に旧ケーブルの既設旧規格コネクタを利用できない場合であっても、バックアップ手段として上記の接続治具を用いることで、旧ケーブルを通信変換基板またはエレベーター制御基板に接続する作業の容易化が図れる。
なお、上記の実施の形態では、旧かご機器を新かご機器に取り替える場合と、旧乗場機器を新乗場機器に取り替える場合に本発明を適用する例を示したが、乗場機器およびかご機器以外の旧オプション機器を新オプション機器に取り替える場合等に本発明を適用してもよい。
また、上記の実施の形態では、旧通信方式および新通信方式として、シリアル通信を例に挙げて説明したが、これに限定されず、上述したとおり、シリアル通信以外の通信方式、例えばパラレル通信方式であってもこの発明を適用することができる。
1 機械室、2 巻上機、3 制御盤、4 調速機、5 昇降路、6 かご、7 釣り合いおもり、8 主索、9 ガイドレール、10 終点スイッチ、11 ドア駆動装置、12 かご操作盤、13 乗場、14 乗場操作盤、15 ピット、16 緩衝器、17 移動ケーブル、18 かご上ステーション、100 旧制御盤、100A 新制御盤、110 旧エレベーター制御基板、110A 新エレベーター制御基板、120A 通信変換基板、121 CPU、122 RAM、123 シリアル入出力部、124 パラレル入出力部、130A 新規格コネクタ、140A 中継ハーネス、141A 新規格コネクタ、142A 旧規格コネクタ、150A 新規格コネクタ、200 旧乗場機器、200A 新乗場機器、300 旧かご機器、300A 新かご機器、410 旧規格コネクタ(既設旧規格コネクタ)、420 旧規格コネクタ(新設旧規格コネクタ)、430 接続治具、431 端子ユニット、432 一次端子部、433 二次端子部、434 レール、500 付属盤。

Claims (8)

  1. 既設のエレベーターの少なくとも一部の機器をリニューアルするエレベーターのリニューアル方法であって、
    旧通信方式によって旧乗場機器および旧かご機器の少なくともいずれかを含む旧機器と通信する旧エレベーター制御基板を有する旧制御盤を、新通信方式によって新乗場機器および新かご機器の少なくともいずれかを含む新機器と通信する新エレベーター制御基板を有する新制御盤に取り替える工程と、
    一次端子部および前記一次端子部と導通する二次端子部を有する複数の端子ユニットによって構成され、各端子ユニットの前記二次端子部に新設旧規格コネクタのピン番号を個別に割り当てて前記新設旧規格コネクタを接続した接続治具を準備する工程と、
    前記旧機器の旧ケーブルを構成する複数の信号線を前記旧ケーブルの既設旧規格コネクタから切断して分離し、前記既設旧規格コネクタのピン番号が個別に割り当てられた前記複数の信号線を、各端子ユニットの前記一次端子部と前記二次端子部とでピン番号が一致するように、各端子ユニットの前記一次端子部に個別に対応させて接続する工程と、
    前記接続治具に接続される前記新設旧規格コネクタを、中継ハーネスを介して、前記新エレベーター制御基板側の新規格コネクタに接続することで、前記旧機器を前記新エレベーター制御基板と通信可能な状態にする工程と、
    を含むエレベーターのリニューアル方法。
  2. 前記旧通信方式は、シリアル通信方式またはパラレル通信方式である
    請求項1に記載のエレベーターのリニューアル方法。
  3. 前記新通信方式は、シリアル通信方式またはパラレル通信方式である
    請求項1または請求項2に記載のエレベーターのリニューアル方法。
  4. 前記新エレベーター制御基板側の前記新規格コネクタは、前記旧通信方式と前記新通信方式との間で通信方式を相互に変換する通信変換基板に接続され、
    前記新エレベーター制御基板は、前記通信変換基板を介して前記旧機器と通信可能なように構成される
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエレベーターのリニューアル方法。
  5. 前記通信変換基板は、前記新制御盤に設けられている
    請求項4に記載のエレベーターのリニューアル方法。
  6. 前記通信変換基板は、前記新制御盤とは別体の付属盤に設けられている
    請求項4に記載のエレベーターのリニューアル方法。
  7. 前記新エレベーター制御基板側の前記新規格コネクタは、前記新エレベーター制御基板に接続される
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエレベーターのリニューアル方法。
  8. 前記旧機器を前記新機器に取り替える工程と、
    前記旧ケーブルを新ケーブルに取り替え、前記新エレベーター制御基板と前記新機器との間を前記新ケーブルにより接続する工程と、
    をさらに含み、
    前記新エレベーター制御基板は、前記新ケーブルを介して前記新機器と通信可能なように構成される
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のエレベーターのリニューアル方法。
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