JPWO2019070064A1 - モータモジュールおよび電動パワーステアリング装置 - Google Patents

モータモジュールおよび電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

電源冗長を実現し、かつ、電圧有効利用率を向上させるモータモジュールを提供する。本開示のモータモジュールは、n相(nは3以上の整数)の巻線を有するモータと、第1電源および前記モータの各相の巻線の一端に接続される第1インバータと、第2電源および前記モータの各相の巻線の他端に接続される第2インバータと、を有し、前記第1電源は第1供給ラインに接続し、かつ、前記第1インバータに電圧を供給し、前記第2電源は第2供給ラインに接続し、かつ、前記第2インバータに電圧を供給する。

Description

本開示は、モータモジュールおよび電動パワーステアリング装置に関する。
近年、電動モータ(以下、単に「モータ」と表記する。)、電源からの電力をモータに供給する電力に変換する電力変換装置および電子制御ユニット(ECU)が一体化された機電一体型モータが開発されている。特に車載分野において、安全性の観点から高い品質保証が要求される。そのため、部品の一部が故障した場合でも安全動作を継続できる冗長設計が取り入れられている。冗長設計の一例として、1つのモータに対して2つの電力変換装置を設けることが検討されている。
特許文献1は、一対の巻線組を有するモータ、一対の巻線組に電力を供給する一対のインバータ回路、一対のインバータ回路に接続された一対のプリドライバ、および、一対のプリドライバを制御するマイクロコントローラを備えるモータモジュールを開示している。特許文献1のような、一対の巻線組に一対のインバータ回路を接続する構成を本明細書では「ダブルインバータ構成」と呼ぶこととする。特許文献1のモータモジュールは、パワー基板および制御基板を備える。パワー基板には、平滑コンデンサおよびチョークコイルなどの受動素子が実装され、制御基板には、マイクロコントローラおよびプリドライバなどの制御回路が実装される。
特許文献2は、ダブルインバータ構成を有するモータモジュールを開示している。特許文献1と同様に、特許文献2のモータモジュールも、2枚の基板を有し、一方には、平滑コンデンサおよびチョークコイルなどの受動素子が実装され、他方には、マイクロコントローラおよびプリドライバなどの制御回路が実装される。
特許第5177711号 特開2017−191093号公報
上述した従来の技術では、電源系およびインバータの少なくとも1つの部品が故障した場合において、モータ出力の低下を抑制することが求められていた。
本開示の実施形態は、電源冗長を実現し、かつ、電圧有効利用率を向上させるモータモジュールおよび当該モータモジュールを備える電動パワーステアリング装置を提供する。
本開示の例示的なモータモジュールは、n相(nは3以上の整数)の巻線を有するモータと、第1電源および前記モータの各相の巻線の一端に接続される第1インバータと、第2電源および前記モータの各相の巻線の他端に接続される第2インバータと、を有し、前記第1電源は第1供給ラインに接続し、かつ、前記第1インバータに電圧を供給し、前記第2電源は第2供給ラインに接続し、かつ、前記第2インバータに電圧を供給する。
本開示の例示的な実施形態によると、電源冗長を実現し、かつ、電圧有効利用率を向上させるモータモジュールおよび当該モータモジュールを備える電動パワーステアリング装置が提供される。
図1は、本開示のモータモジュール1000の代表的なブロック構成を示すブロック図である。 図2は、本開示の電力変換装置100の代表的なFHB型の回路構成を示す回路図である。 図3は、第1モータ制御装置310の典型的なブロック構成を示すブロック図である。 図4は、本開示のモータモジュール1000の構造を示す模式図である。 図5は、例示的な実施形態1によるモータ制御装置のブロック構成を示すブロック図である。 図6は、例示的な実施形態1によるモータ制御装置の他のブロック構成を示すブロック図である。 図7は、昇圧回路の回路構成例を示す回路図である。 図8は、例示的な実施形態1によるモータ制御装置のさらなる他のブロック構成を示すブロック図である。 図9は、降圧回路の回路構成例を示す回路図である。 図10は、中心軸211に沿って切断した場合のモータモジュール1000の断面における、基板CB1と基板CB2の間の電子部品の実装の様子を示す模式図である。 図11は、中心軸211に沿って切断した場合のモータモジュール1000の断面における、基板CB1と基板CB2の間の電子部品の実装の様子を示す模式図である。 図12は、中心軸211に沿って切断した場合のモータモジュール1000の断面における、基板CB1と基板CB2の間の電子部品の実装の様子を示す模式図である。 図13は、例示的な実施形態1による電力変換装置100の変形例による回路構成を示す回路図である。 図14は、例示的な実施形態2によるモータ制御装置のブロック構成を示すブロック図である。 図15は、例示的な実施形態2によるモータ制御装置の他のブロック構成を示すブロック図である。 図16は、中心軸211に沿って切断した場合のモータモジュール1000の断面における、基板CB1と基板CB2の間の電子部品の実装の様子を示す模式図である。 図17は、中心軸211に沿って切断した場合のモータモジュール1000の断面における、基板CB1と基板CB2の間の電子部品の実装の様子を示す模式図である。 図18Aは、基板CB1の両面に電子部品を実装する様子を示す模式図である。 図18Bは、基板CB1の両面に電子部品を実装する様子を示す模式図である。 図19は、例示的な実施形態2によるモータモジュール1000における基板CB1および基板CB2のz軸方向の配置の様子を示す模式図である。 図20は、例示的な実施形態3による電動パワーステアリング装置3000の典型的な構成を示す模式図である。 図21は、例示的な実施形態4の上面斜視図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本開示のモータモジュールおよび電動パワーステアリング装置の実施形態を詳細に説明する。但し、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするため、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。また、矛盾が生じない限り、一の実施形態と他の実施形態とを組み合わせることも可能である。
本明細書において、電源からの電力を、三相(A相、B相、C相)の巻線を有する三相モータに供給する電力に変換するフルHブリッジ(FHB)型の電力変換装置を例にして、本開示の実施形態を説明する。ただし、電源からの電力を、四相または五相などのn相(nは4以上の整数)の巻線を有するn相モータに供給する電力に変換する電力変換装置も本開示の範疇である。さらに、特許文献1または2のようなダブルインバータ構成を備える電力変換装置も本開示の範疇である。
先ず、図1を参照しながら、本開示のモータモジュール1000の代表的なブロック構成を説明する。
図1は、本開示のモータモジュール1000の代表的なブロック構成を示している。モータモジュール1000は、第1インバータ120および第2インバータ130を有する電力変換装置100、モータ200、第1モータ制御装置310および第2モータ制御装置320を備える。モータモジュール1000は、外部の第1電源410および第2電源420にハーネスを介して接続される。本明細書では、第1モータ制御装置310および第2モータ制御装置320を総称して「モータ制御装置」と呼ぶ場合がある。また、第一電源410に接続されるハーネスを第一供給ライン、上記第二電源に接続されるハーネスを第二供給ラインとしてもよい。この時、コネクタを介さずにハーネスが直接モータ制御装置に接続されてもよい。
モータモジュール1000はモジュール化され、例えば、モータ、センサ、ドライバおよびコントローラを有する機電一体型モータとして製造および販売され得る。モータモジュール1000は、例えば電動パワーステアリング(EPS)装置に好適に用いられる。モータ200以外の電力変換装置100およびモータ制御装置もモジュール化されて製造および販売され得る。
図2を参照しながら、本開示の電力変換装置100の代表的なFHB型の回路構成を説明する。ただし、上述したように、電力変換装置100は、ダブルインバータ構造を有していてもよい。
図2は、本開示の電力変換装置100の代表的なFHB型の回路構成を示している。電力変換装置100は、第1インバータ120および第2インバータ130を備える。電力変換装置100は、第1電源410および第2電源420からの電力を、モータ200に供給する電力に変換する。例えば、第1および第2インバータ120、130は、直流電力を、A相、B相およびC相の擬似正弦波である三相交流電力に変換することが可能である。
モータ200は、例えば、三相交流モータである。モータ200は、A相の巻線M1、B相の巻線M2およびC相の巻線M3を備え、第1インバータ120と第2インバータ130とに接続される。具体的に説明すると、第1インバータ120はモータ200の各相の巻線の一端に接続され、第2インバータ130は各相の巻線の他端に接続される。本明細書において、部品(構成要素)同士の間の「接続」は、主に電気的な接続を意味する。
第1インバータ120は、各相に対応した端子A_L、B_LおよびC_Lを有する。第2インバータ130は、各相に対応した端子A_R、B_RおよびC_Rを有する。第1インバータ120の端子A_Lは、A相の巻線M1の一端に接続され、端子B_Lは、B相の巻線M2の一端に接続され、端子C_Lは、C相の巻線M3の一端に接続される。第1インバータ120と同様に、第2インバータ130の端子A_Rは、A相の巻線M1の他端に接続され、端子B_Rは、B相の巻線M2の他端に接続され、端子C_Rは、C相の巻線M3の他端に接続される。
電源は、第1インバータ120に電力を供給する第1電源410、および、第2インバータ130に電力を供給する第2電源420を備える。第1電源410および第2電源420の各電源電圧は、例えば12、16、24または48Vである。電源として、例えば直流電源が用いられる。ただし、電源は、AC−DCコンバータおよびDC−DCコンバータであってもよいし、バッテリー(蓄電池)であってもよい。また、第1および第2インバータ120、130に共通の単一電源を用いてもよい。
第1電源410と第1インバータ120との間にコイル102が設けられている。第2電源420と第2インバータ130との間にコイル102が設けられている。コイル102は、ノイズフィルタとして機能し、各インバータに供給する電圧波形に含まれる高周波ノイズ、または各インバータで発生する高周波ノイズを電源側に流出させないように平滑化する。
各インバータの電源端子には、コンデンサ103が接続される。コンデンサ103は、いわゆるバイパスコンデンサであり、電圧リプルを抑制する。コンデンサ103は、例えば電解コンデンサであり、容量および使用する個数は設計仕様などによって適宜決定される。
第1インバータ120は、3個のレグを有するブリッジ回路を備える。各レグは、ローサイドスイッチ素子およびハイサイドスイッチ素子を有する。A相レグは、ローサイドスイッチ素子121Lおよびハイサイドスイッチ素子121Hを有する。B相レグは、ローサイドスイッチ素子122Lおよびハイサイドスイッチ素子122Hを有する。C相レグは、ローサイドスイッチ素子123Lおよびハイサイドスイッチ素子123Hを有する。スイッチ
素子として、例えば電界効果トランジスタ(典型的にはMOSFET)または絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を用いることができる。以下、スイッチ素子としてMOSFETを用いる例を説明し、スイッチ素子をSWと表記する場合がある。例えば、ローサイドスイッチ素子121L、122Lおよび123Lは、SW121L、122Lおよび123Lと表記される。


第1インバータ120は、A相、B相およびC相の各相の巻線に流れる電流を検出する電流センサ150に含まれる3個のシャント抵抗121R、122Rおよび123Rを備える。電流センサ150は、各シャント抵抗に流れる電流を検出する電流検出回路(不図示)を含む。例えば、シャント抵抗121R、122Rおよび123Rは、第1インバータ120の3個のレグに含まれる3個のローサイドスイッチ素子とGNDとの間にそれぞれ接続される。具体的には、シャント抵抗121RはSW121LとGNDとの間に電気的に接続され、シャント抵抗122RはSW122LとGNDとの間に電気的に接続され、シャント抵抗123RはSW123LとGNDとの間に電気的に接続される。シャント抵抗の抵抗値は、例えば0.5mΩ〜1.0mΩ程度である。
第2インバータ130は、第1インバータ120と同様に、3個のレグを有するブリッジ回路を備える。A相レグは、ローサイドスイッチ素子131Lおよびハイサイドスイッチ素子131Hを有する。B相レグは、ローサイドスイッチ素子132Lおよびハイサイドスイッチ素子132Hを有する。C相レグは、ローサイドスイッチ素子133Lおよびハイサイドスイッチ素子133Hを有する。また、第2インバータ130は、電流センサ150に含まれる3個のシャント抵抗131R、132Rおよび133Rを備える。それらのシャント抵抗は、3個のレグに含まれる3個のローサイドスイッチ素子とGNDとの間に接続される。
各インバータに対し、シャント抵抗の数は3つに限られない。例えば、A相、B相用の2つのシャント抵抗、B相、C相用の2つのシャント抵抗、および、A相、C相用の2つのシャント抵抗を用いることが可能である。使用するシャント抵抗の数およびシャント抵抗の配置は、製品コストおよび設計仕様などを考慮して適宜決定される。
図示する例に限られず、使用するスイッチ素子の個数は、設計仕様などを考慮して適宜決定される。特に車載分野においては、安全性の観点から高い品質保証が要求されるので、各インバータに用いる複数のスイッチ素子を設けておくことが好ましい。
上述したとおり、第2インバータ130は、第1インバータ120の構造と実質的に同じ構造を備える。図2では、説明の便宜上、紙面の左側のインバータを第1インバータ120と表記し、右側のインバータを第2インバータ130と表記している。ただし、このような表記は、本開示を限定する意図で解釈されてはならない。第1および第2インバータ120、130の用語は、電力変換装置100の構成要素として区別なく用いられ得る。
図3を参照しながら、第1モータ制御装置310内の第1制御回路314の周辺のブロック構成を説明する。第2モータ制御装置320のブロック構成は、モータ制御を行う点で、第1モータ制御装置310のそれと実質的に等しいために、その説明は省略することとする。
図3は、第1モータ制御装置310の典型的なブロック構成を示している。第1モータ制御装置310は、例えば、第1電源回路311と、角度センサ312と、入力回路313と、第1制御回路314と、第1駆動回路315と、ROM319とを備える。角度センサ312は、第1モータ制御装置310と第2モータ制御装置320とに共通のセンサである。ただし、角度センサ312として、第1モータ制御装置310に用いる角度センサと、第2モータ制御装置320に用いる角度センサとを個別に設けてもよい。
第1モータ制御装置310は、電力変換装置100の第1インバータ120に接続される。第1モータ制御装置310は、第1インバータ120における複数のスイッチ素子のスイッチング動作を制御する。具体的には、第1モータ制御装置310は、各SWのスイッチング動作を制御する制御信号(以降、「ゲート制御信号」と表記する。)を生成して第1インバータ120に出力する。第2モータ制御装置320は、第2インバータ130に接続される。第2モータ制御装置320は、ゲート制御信号を生成して第2インバータ130に出力する。
モータ制御装置は、目的とするモータ200のロータの位置、回転速度、および電流などを制御してクローズドループ制御を実現することができる。なお、モータ制御装置は、角度センサ312に代えてトルクセンサを備えてもよい。この場合、モータ制御装置は、目的とするモータトルクを制御することができる。
第1電源回路311は、回路内の各ブロックに必要なDC電圧(例えば3Vまたは5V)を生成する。第1電源回路311は、後述するパワー系電源回路とは異なる。
角度センサ312は、例えばレゾルバまたはホールICである。または、角度センサ312は、磁気抵抗(MR)素子を有するMRセンサとセンサマグネットとの組み合わせによっても実現される。角度センサ312は、ロータの回転角(以下、「回転信号」と表記する。)を検出し、第1制御回路314と第2モータ制御装置320の第2制御回路324(図5を参照)とに回転信号を出力する。
入力回路313は、電流センサ150のシャント抵抗121R、122Rおよび123Rによって検出されたモータ電流値(以下、「実電流値」と表記する。)を受け取って、実電流値のレベルを第1制御回路314の入力レベルに必要に応じて変換し、実電流値を第1制御回路314に出力する。入力回路313は、例えばアナログデジタル変換回路である。
第1制御回路314は、第1インバータ120を制御する集積回路であり、例えば、マイクロコントローラまたはFPGA(Field Programmable Gate Array)である。
第1制御回路314は、電力変換装置100の第1インバータ120における各SWのスイッチング動作(ターンオンまたはターンオフ)を制御する。第1制御回路314は、実電流値およびロータの回転信号などに従って目標電流値を設定してPWM信号を生成し、それを第1駆動回路315に出力する。
第1駆動回路315は、典型的にはゲートドライバ(またはプリドライバ)である。第1駆動回路315は、ゲート制御信号をPWM信号に従って生成し、第1インバータ120におけるスイッチ素子のゲートにその制御信号を与える。駆動対象が低電圧で駆動可能なモータであるとき、ゲートドライバは必ずしも必要とされない場合がある。その場合、ゲートドライバの機能は、第1制御回路314に実装され得る。
ROM319は、第1制御回路314に電気的に接続される。ROM319は、例えば書き込み可能なメモリ(例えばPROM)、書き換え可能なメモリ(例えばフラッシュメモリ)または読み出し専用のメモリである。ROM319は、第1制御回路314に電力変換装置100を制御させるための命令群を含む制御プログラムを格納している。例えば、制御プログラムはブート時にRAM(不図示)に一旦展開される。
図4は、モータモジュール1000の構造を示す模式図である。図4には、中心軸211に沿って図中のyz面切断した場合のモータモジュール1000の断面を示す。
モータモジュール1000は、ステータ220と、ロータ230と、ハウジング212と、ベアリングホルダ214と、軸受215と、軸受216とを備える。ステータ220は電機子とも称される。中心軸211はロータ230の回転軸である。
ハウジング212は、底を有する略円筒状の筐体であり、ステータ220、軸受215およびロータ230を内部に収納する。
ベアリングホルダ214は、モータモジュール1000内部のステータ220およびロータ230が収納される空間と、2枚の基板(第1および第2基板)CB1、CB2が収納される空間とを隔てている。ベアリングホルダ214は、板状の部材であり、その中央部で軸受216を保持している。
ステータ220は環状であり、積層体222および巻線221を有する。積層体222は積層環状コアとも称される。巻線はコイルとも称される。ステータ220は、駆動電流に応じて磁束を発生させる。積層体222は、複数の鋼板を中心軸211に沿う方向(図4のz方向)に積層した積層鋼板から構成される。積層体222は、ハウジング212の内壁に固定される。
巻線221は、銅等の導電性材料によって構成され、典型的には積層体222の複数の歯(不図示)にそれぞれ取り付けられている。
ロータ230は、ロータコア231、ロータコア231の外周に沿って設けられた複数の永久磁石232、シャフト233を備える。ロータコア231は、例えば鉄などの磁性材料で構成されており、筒状の形状を有する。本実施形態において、ロータコア231は、複数の鋼板を中心軸211に沿う方向(図4のz方向)に積層した積層鋼板から構成される。複数の永久磁石232は、N極とS極とがロータコア231の周方向に交互に現れるように設けられている。シャフト233は、ロータコア231の中心に固定されており、中心軸211に沿って上下方向(z方向)に延びている。なお、本明細書中における上下左右方向とは、図4に示されたモータモジュール1000を見たときの上下左右方向であり、実施形態を分かりやすく説明するためにそれらの方向を用いて説明している。本明細書中における上下左右方向と、モータモジュール1000が実際の製品(自動車等)に搭載された状態における上下左右方向とは必ずしも一致しないことは言うまでもない。
軸受215および216は、ロータ230のシャフト233を回転可能に支持する。軸受215および216は、例えば、球体を介して外輪と内輪とを相対回転させるボールベアリングである。
モータモジュール1000において、ステータ220の巻線221に駆動電流を流すと、積層体222の複数の歯に径方向の磁束が発生する。複数の歯と永久磁石232との間の磁束の作用によって周方向にトルクが発生し、ロータ230はステータ220に対して回転する。ロータ230が回転すると、例えばEPS装置に駆動力が発生する。
例えば、シャフト233におけるベアリングホルダ214側の端部には、永久磁石(不図示)が固定されている。永久磁石は、ロータ230とともに回転可能である。角度センサ312に相当する磁気センサ(不図示)が、例えば、基板CB1の、シャフト233に固定された永久磁石に対向する位置に配置されている。磁気センサは、基板CB1または基板CB2とは異なる別基板に実装され得る。磁気センサは、シャフト233とともに回転する永久磁石から発生する磁場を検出し、これによりロータ230の回転角を検出することができる。
ベアリングホルダ214の上部には、2枚の基板が配置されている。基板CB1には、第1インバータ120用のコイル102、コンデンサ103、第1インバータ120、第1モータ制御装置310の電子部品などが実装されている。基板CB2には、第2インバータ130用のコイル102、コンデンサ103、第2インバータ130、第2モータ制御装置320の電子部品などが実装されている。モータモジュール1000の部品群は、各基板の片面または両面に実装することが可能である。ハウジング212の上部の開口はカバー250によって閉ざされる。
(実施形態1)



本実施形態において、第1電源410および第2電源420の電源電圧は等しく、それらの電源電圧を12Vとして説明する。
図5は、本実施形態によるモータ制御装置のブロック構成を示している。第1モータ制御装置310は、第1電源回路311、第1制御回路314および第1駆動回路315を備える。第1電源回路311、第1制御回路314および第1駆動回路315は基板CB1に実装される。第1コネクタ316は、基板CB1とは別部品である。基板CB1は、第1コネクタ316を介して第1電源410に接続される。つまり、第1電源は第1供給ラインに接続されて第1インバータに電圧を供給し、第2電源は第2供給ラインに接続されて第2インバータに電圧を供給する。このように2つの供給ラインを設けることにより、通常の二系統のモータに比べて、FHB結線のモータは電圧利用率が向上し、車両電源システムからより大きな電力供給を受けることができる。より詳細に述べると、通常のY結線もしくはΔ結線の場合、各相の有効電圧は12÷2=6[V]となる。一方、本発明は各相が独立に接続されるため、各相の有効電圧利用率は12[V]となる。以上より、2つの供給ラインを有することで、電源冗長を実現し、かつ、電圧有効利用率を向上させることができる。
12Vの電源電圧が第1電源410から第1インバータ120に供給される。第1電源回路311は、第1制御回路314および第1駆動回路315などに必要なDC電圧(例えば3V)を、第1電源410の電源電圧12Vを降圧することによって生成する。第1制御回路314は第1駆動回路315にPWM信号を出力する。第1駆動回路315は、PWM信号に従ってゲート制御信号を生成し、第1インバータ120の各スイッチ素子に与える。
第2モータ制御装置320は、第2電源回路321、第2制御回路324および第2駆動回路325を備える。第2電源回路321、第2制御回路324および第2駆動回路325は基板CB2に実装される。第2コネクタ326は、基板CB2とは別部品である。基板CB2は、第2コネクタ326を介して第2電源420に接続される。
12Vの電源電圧が第2電源420から第2インバータ130に供給される。第2電源回路321は、第2制御回路324および第2駆動回路325などに必要なDC電圧(例えば3V)を、第2電源420の電源電圧12Vを降圧することによって生成する。第2制御回路324は第2駆動回路325にPWM信号を出力する。第2駆動回路325は、PWM信号に従ってゲート制御信号を生成し、第2インバータ130の各スイッチ素子に与える。
第1電源410と第1コネクタ316との接続、および、第2電源420と第2コネクタ326との接続は、一般的にハーネス(不図示)を用いて行われる。電源からモータまでの電流経路においてハーネスによる電力損失(または電圧降下)が発生する。例えば、EPSシステムに用いられるハーネスの抵抗値は、15〜20mΩ程度である。これは、モータまたはECUの抵抗値よりも大きく、その電力損失を無視することはできない。例えば、電源電流が最大100Aとすると、ハーネスでの電圧降下は、1.5〜2.0V程度となり、12Vの電源に対して無視できなくなる。そのため、ハーネスの電力損失を改善できれば、モータの高出力化が期待される。
本実施形態では、2系統の第1電源410および第2電源420を用いるため、2本のハーネスからモータ200に必要な電流を供給することが可能となる。ここで、単体の電源を用いて2枚の基板に電源を供給する場合にモータに流す電流と同じ電流を2系統の電源を用いて供給することを考える。その場合、それぞれのハーネスに半分の電流を流せばよいために、ハーネスの径を小さくすることができる。その結果、ハーネスにおける電力損失を1/4程度に改善することができる。
モータのTN特性を見ると、単体の電源を用いる場合には、モータの高速回転時において十分な出力(またはトルク)を得ることが困難であった。一方、本実施形態によれば、ハーネスにおける電力損失を低減することにより、入力電力に対する出力電力の割合を示す効率を改善することができるので、モータの高速回転時において高出力を得ることが可能となる。
図6は、本実施形態によるモータ制御装置の他のブロック構成を示している。図7は、昇圧回路の回路構成例を示している。
基板CB1に、スイッチRLおよび第1昇圧回路317がさらに実装され、基板CB2に、スイッチRLおよび第2昇圧回路327がさらに実装されていてもよい。
第1昇圧回路317および第2昇圧回路327の各々は、例えば昇圧チョッパ回路である。図7には、昇圧チョッパ回路の代表的な回路構成を示している。昇圧チョッパ回路は、半導体スイッチS、ダイオードD、コンデンサCおよびコイルLなどから構成される。
第1昇圧回路317は、第1電源410の電源電圧12Vを昇圧し、昇圧電圧(例えば24V)を第1インバータ120に出力することができる。第2昇圧回路327は、第2電源420の電源電圧12Vを昇圧し、昇圧電圧(例えば24V)を第2インバータ130に出力することができる。昇圧チョッパ回路は、各基板に接続される電源に応じて適宜決定される。
スイッチRLは、例えば、サイリスタ、アナログスイッチIC、もしくは寄生ダイオードが内部に形成されたMOSFETなどの半導体スイッチ、または、メカニカルリレーである。例えば、基板CB1のスイッチRLは、第1制御回路314の制御を受けて、第1インバータ120の電源パスを切替える。例えば、基板CB2のスイッチRLは、第2制御回路324の制御を受けて、第2インバータ130の電源パスを切替える。
例えば、通常駆動時には、第1電源410から第1インバータ120に12Vを供給する電源パスがスイッチRLによって選択され、第2電源420から第2インバータ130に12Vを供給する電源パスがスイッチRLによって選択される。高速回転時には、第1昇圧回路317から第1インバータ120に24Vの昇圧電圧を供給する電源パスがスイッチRLによって選択され、第2昇圧回路327から第2インバータ130に24Vの昇圧電圧を供給する電源パスがスイッチRLによって選択される。このような構成によれば、モータ駆動において、高速回転時にスイッチRLを動的に切替えることにより、それぞれのインバータに高電圧を供給することができるので、高速回転時において高出力を得ることが可能となる。
図8は、本実施形態によるモータ制御装置のさらなる他のブロック構成を示している。図9は、降圧回路の回路構成例を示している。
第1電源410および第2電源420の電源電圧は、12Vに限られず、例えば24Vまたは48Vであってもよい。基板CB1には、スイッチRLおよび第1降圧回路318がさらに実装され、基板CB2には、スイッチRLおよび第2降圧回路328がさらに実装されていてもよい。
第1降圧回路318および第2降圧回路328の各々は、例えば降圧チョッパ回路である。図9には、降圧チョッパ回路の代表的な回路構成を示している。降圧チョッパ回路は、半導体スイッチS、ダイオードD、コンデンサCおよびコイルLなどから構成される。
例えば、第1降圧回路318は、第1電源410の電源電圧24Vを降圧し、降圧電圧12Vを第1インバータ120に出力することができる。第2降圧回路328は、第2電源420の電源電圧24Vを降圧し、降圧電圧12Vを第2インバータ130に出力することができる。降圧チョッパ回路は、各基板に接続される電源に応じて適宜決定される。
例えば、通常駆動時には、第1降圧回路318から第1インバータ120に12Vの降圧電圧を供給する電源パスがスイッチRLによって選択され、第2降圧回路328から第2インバータ130に12Vの降圧電圧を供給する電源パスがスイッチRLによって選択される。高速回転時には、第1電源410から第1インバータ120に24Vを供給する電源パスがスイッチRLによって選択され、第2電源420から第2インバータ130に24Vを供給する電源パスがスイッチRLによって選択される。このような構成によれば、モータ駆動において、高速回転時にスイッチRLを動的に切替えることにより、それぞれのインバータに高電圧を供給することができるので、高速回転時において高出力を得ることが可能となる。
図10から図12は、中心軸211に沿って切断した場合のモータモジュール1000の断面における、基板CB1と基板CB2の間の電子部品の実装の様子を示している。
ある一態様において、図10に示すように、基板CB1には、コンデンサ103およびコイル102(図10には不図示)などの第1受動素子群が実装される。基板CB1のコンデンサ103の実装面には、第1インバータ120における複数のスイッチ素子のスイッチング動作を制御する第1モータ制御装置310がさらに実装される。基板CB1のコンデンサ103の実装面と反対側の面には、第1インバータ120を構成する第1パワーデバイス群が実装される。図10には、第1モータ制御装置310の構成要素のうちの第1制御回路314を例示し、第1パワーデバイス群の構成要素のうちの2個のパワーデバイス(FET)を例示する。パワーデバイスは、インバータのスイッチ素子SWである。当然に、図示する例に限られず、第1パワーデバイス群の構成要素と、コンデンサ103とは、中心軸211の方向から基板を透視したときに重ならない位置に配置することは可能である。
基板CB2には、コンデンサ103およびコイル102(図10には不図示)などの第2受動素子群が実装されている。基板CB2のコンデンサ103の実装面には、第2インバータにおける複数のスイッチ素子のスイッチング動作を制御する第2モータ制御装置320がさらに実装されている。基板CB2のコンデンサ103の実装面と反対側の面には、第2インバータ130を構成する第2パワーデバイス群が実装されている。図10には、第2モータ制御装置320の構成要素のうちの第1制御回路314を例示し、第2パワーデバイス群の構成要素のうちの2個のパワーデバイスを例示する。
第1受動素子群の中のコンデンサ103、および、第2受動素子群の中のコンデンサ103は、基板CB1と基板CB2の間に配置され、かつ、中心軸211(図10のz方向)に沿って見たとき、互いに重ならない。本実施形態では、第1電源410および第2電源420の電源電圧は等しいので、基板CB1に実装するコンデンサ103および基板CB2に実装するコンデンサ103として、同一のコンデンサを用いることができる。その場合、両基板のコンデンサ103の高さは同じである。
モータモジュール1000は、絶縁性を有する放熱材、例えば放熱グリスを介して基板CB1と熱的に接触した第1ヒートシンク511をさらに備えることができる。第1ヒートシンク511は、基板CB1の第1パワーデバイス群を覆う。本明細書において「基板に熱的に接触した」とは、基板の片側の面に実装された複数の電子部品の全部または一部をヒートシンクが覆う状態を意味する。ヒートシンクは、基板面と必ずしも接触しなくてもよい。
第1ヒートシンク511として、例えばアルミなどの熱伝導率のよい材料を用いることができる。例えば、第1ヒートシンク511は、ハウジング212のホルダまたはベアリングホルダ214であり得る。または、第1ヒートシンク511は、これらの部材とは異なる部材であってよい。第1ヒートシンク511により基板CB1を冷却することによって、モータモジュール1000の放熱性を改善することが可能となる。
ある一態様において、図11に示すように、モータモジュール1000は
、基板CB1と基板CB2の間に配置され、例えば放熱グリスを介して両基板に熱的に接触した第2ヒートシンク512をさらに備える。第2ヒートシンク512は、コンデンサ103を覆う凹部を有する。実装部品の中で特に発熱するコンデンサを第2ヒートシンク512で覆うことにより、効率的に放熱することができる。このように、第2ヒートシンク512を用いて基板CB1および基板CB2を冷却することによって、モータモジュール1000の放熱性をさらに改善することが可能となる。
ある一態様において、図11に示すように、基板CB1のコンデンサ103の実装面と反対側の面には、第1モータ制御装置310が実装され、基板CB2のコンデンサ103の実装面と反対側の面には、第2モータ制御装置320が実装される。図11には、第1モータ制御装置310の構成要素のうちの第1制御回路314を例示し、第2モータ制御装置320の構成要素のうちの第2制御回路324を例示する。
ある一態様において、図12に示すように、基板CB1のコンデンサ103の実装面には、第1インバータ120を構成する第1パワーデバイス群がさらに実装され、基板CB2のコンデンサ103の実装面には、第2インバータ130を構成する第2パワーデバイス群がさらに実装される。例えば、第1昇圧回路317または第1降圧回路318は、基板CB1のコンデンサ103の実装面と反対側の面に実装され得る。その場合、第1ヒートシンク511は、第1昇圧回路317または第1降圧回路318を覆う凹部を有する。発熱が多い第1昇圧回路317または第1降圧回路318を第1ヒートシンク511で覆い冷却することによって、モータモジュール1000の放熱性を改善することが可能となる。


図13は、本実施形態の電力変換装置100の変形例による回路構成を示している。この変形例では、電力変換装置100は、2つのスイッチ素子710、711をさらに備える。スイッチ素子710は、第1インバータ120のブリッジ回路のハイサイド側のノードと、第2インバータ130のブリッジ回路のハイサイド側のノードとの接続・非接続を切替える。スイッチ素子711は、第1インバータ120のブリッジ回路のローサイド側のノードと、第2インバータ130のブリッジ回路のローサイド側のノードとの接続・非接続を切替える。2つのスイッチ素子710、711は、例えば、サイリスタ、アナログスイッチIC、もしくは寄生ダイオードが内部に形成されたMOSFETなどの半導体スイッチ、または、メカニカルリレーである。
この構成によれば、零相電流を流すことが可能となり、例えば二相通電制御を行うことができる。例えば、A相のレグが故障した場合、B相、C相を用いて二相の巻線M2、M3を通電することができる。例えば、二相通電制御は、本出願人による特許出願である国際公開第2017/150638号に記載されている。これらの開示内容の全てを参考のために本願明細書に援用する。さらに、第1電源410および第2電源420のうちの一方が故障した場合において、他方を用いて三相の巻線を通電する三相通電制御を継続することができる。
例えば、モータの結線は、第1駆動回路315または第2駆動回路325を用いてY結線に切替えることが可能である。通常駆動時は、モータの結線は、例えば図2または図13に示すFHB結線である。モータ200の結線をFHB結線からY結線に切替えた後は、FHB結線で用いる電源電圧の2倍の電源電圧を用いてY結線のモータ200を駆動することが好ましい。例えば、FHB結線の駆動では12Vの電源電圧が用いられ、Y結線の駆動では24Vの電源電圧が用いられる。これにより、モータ200の結線をFHB結線からY結線に切替えた場合でも、モータ200の最大回転数を維持することができる。
例えば、第1インバータ120のハイサイドスイッチ素子121Hがオープン故障した場合、モータの結線をY結線に切替えることができる。第1駆動回路315は、残りのハイサイドスイッチ素子122H、123Hを常時オフし、かつ、3つのローサイドスイッチ素子121L、122Lおよび123Lを常時オンする制御信号を出力する。その結果、第1インバータ120に中性点が構成される。この状態で、第2モータ制御装置320は、第2インバータ130のスイッチ素子をPWM制御することが可能である。Y結線への切替えに第2電源420を用いてもよく、第1電源410または第2電源420とは異なる他の電源を用いてもよい。
本実施形態のように第1電源410および第2電源420の電源電圧を等しくすると、FHB結線において各相に零相電流は流れない。そのため、相互インダクタンスの大きい、例えば8ポール12スロット(8P12S)のモータをFHB型の電力変換装置100に接続して駆動する場合、第1および第2インバータ120、130のスイッチ素子のスイッチングに起因する電流ノイズを抑制することが可能となる。
(実施形態2)



本実施形態は、第1電源410の電源電圧が、第2電源420の電源電圧と異なる点で、実施形態1と相違する。以下、実施形態1との差異点を主に説明する。
図14は、本実施形態によるモータ制御装置のブロック構成を示している。第1電源410の電源電圧は、第2電源420の電源電圧よりも高い。例えば、第1電源410の電源電圧は48Vであり、第2電源420の電源電圧は12Vである。第1電源410の電源電圧を降圧または昇圧するパワー系電源回路が基板CB1に実装されている。図14には、パワー系電源回路として第1降圧回路318を例示する。例えば、第1降圧回路318は、第1電源410の電源電圧48Vを降圧し、降圧電圧12VをスイッチRLを介して第1インバータ120に出力する。
この構成によれば、FHBの三相通電制御を行う場合、第1インバータ120には、第1降圧回路318から出力される降圧電圧12Vが供給され、第2インバータ130には、第2電源420の電源電圧12Vが供給される。また、例えば、第2インバータ130側のモータ結線を、上述したように第2駆動回路325を用いてY結線に切替えることにより、第1電源の電源電圧48Vで第1インバータ120のスイッチ素子をPWM制御することが可能となる。
図15は、本実施形態によるモータ制御装置の他のブロック構成を示している。基板CB2には、例えば、第2電源420の電源電圧12Vを昇圧し、昇圧電圧24Vを第2インバータ130に出力する第2昇圧回路327がさらに実装されていてもよい。第1降圧回路318は、24Vまたは12Vの降圧電圧を生成することができる。
この構成例によれば、通常駆動時には、例えば、第1降圧回路318から降圧電圧12Vを第1インバータ120に供給し、かつ、第2電源の電源電圧12Vを第2インバータ130に供給することにより、12VでFHBの三相通電制御を行うことが可能となる。これに対し、高速回転時には、例えば、第1降圧回路318から降圧電圧24Vを第1インバータ120に供給し、かつ、第2昇圧回路327から昇圧電圧24Vを第2インバータ130に供給することにより、24VでFHBの三相通電制御を行うことが可能となる。モータ駆動において、高速回転時にスイッチRLを動的に切替えることにより、それぞれのインバータに高電圧を供給することができるので、高速回転時において高出力を得ることが可能となる。
例えば、モータモジュール1000をEPSに実装する場合を考える。その場合、例えば、第1電源410が故障したとしても、電源を第2電源420に切替えて基板CB2の第2昇圧回路327の昇圧電圧を用いることにより、操舵力を維持することができる。
図16および図17は、中心軸211に沿って切断した場合のモータモジュール1000の断面における、基板CB1と基板CB2の間の電子部品の実装の様子を示している。
基板CB1には、第1受動素子が実装され、基板CB2には第2受動素子群が実装されている。コイル、抵抗およびコンデンサなどから構成される受動素子群の中で、高さが最も高い素子は、典型的にはコンデンサである。本実施形態では、基板CB1において高さが最も高い第1受動素子はコンデンサ103_1Hであり、基板CB2において高さが最も高い第2受動素子はコンデンサ103_2Hである。一般に、電源電圧が高くなるほど、コンデンサ103として、より大きな容量を有するコンデンサが必要とされる。その結果、基板CB1に実装されるコンデンサ103は、基板CB2に実装されるコンデンサ103よりも大きな容量を必要とする。従って、コンデンサ103_1Hのサイズは、コンデンサ103_2Hのそれよりも大きくなり、具体的には、コンデンサ103_1Hの高さは、コンデンサ103_2Hのそれよりも高くなる。
本実施形態では、第1受動素子群の中で高さが最も高いコンデンサ103_1H、および、第2受動素子群の中で高さが最も高いコンデンサ103_2Hは、基板CB1と基板CB2の間に配置され、かつ、中心軸211の方向に沿って見たとき、互いに重ならない。その結果、中心軸211の方向において2つのコンデンサ103_1H、103_2Hが重ならないため、モータモジュール1000の高さを抑制することができ、より低背であるモータモジュールを実現することができる。コンデンサ103_1Hの高さをh1とし、コンデンサ103_2Hの高さをh2(≦h1)とする。中心軸211の方向に2つのコンデンサを従来のように積み上げると高さの合計はh1+h2になる。これに対し、図16に示すように2つのコンデンサを配置すれば、高さh1の範囲に2つのコンデンサを配置することが可能となる。
モータモジュール1000は、例えば放熱グリスを介して基板CB1と熱的に接触した第1ヒートシンク511をさらに備えることができる。例えば、第1ヒートシンク511は、ハウジング212のホルダまたはベアリングホルダ214であり得る。または、第1ヒートシンク511は、これらの部材とは異なる部材であってよい。
例えば、基板CB1のコンデンサ103_1Hの実装面と反対側の面に、第1降圧回路318を実装し得る。モータ200のロータ230の回転軸、つまり中心軸211の方向に沿って、ロータ230、第1ヒートシンク511、基板CB1および基板CB2は、この順番で配置される。特に、パワー系電源回路である第1降圧回路318の発熱は大きくなる。第1降圧回路318を第1ヒートシンク511で覆うことにより、第1降圧回路318を冷却でき、モータモジュール1000の放熱性を向上させることができる。
ある一態様において、図16に示すように、モータモジュール1000は、基板CB1と基板CB2の間に配置され、例えば放熱グリスを介して両基板に熱的に接触した第2ヒートシンク512をさらに備える。この構成によれば、基板CB1および基板CB2を第2ヒートシンク512で冷却することによって、モータモジュール1000の放熱性をさらに改善することが可能となる。
ある一態様において、図17に示すように、モータモジュール1000は、基板CB2のコンデンサ103_2Hの実装面と反対側の面を覆う第2ヒートシンク512をさらに備える。モータ200のロータ230の回転軸、つまり中心軸211の方向に沿って、ロータ230、第1ヒートシンク511、基板CB1、基板CB2および第2ヒートシンク512は、この順番で配置される。このような配置によれば、第2ヒートシンク512は、モータモジュール1000のカバー250側に位置するために、それを外部に露出させ易くなり、モータモジュール1000の放熱性を向上させることができる。さらに、第3ヒートシンクとして、図16に示すように、基板CB1と基板CB2の間にさらなるヒートシンクを配置してもよい。
第1ヒートシンク511の熱抵抗は、第2ヒートシンク512の熱抵抗よりも小さいことが好ましい。例えば、第1ヒートシンク511は、第2ヒートシンク512よりも大きい体積を有する。
モータモジュール1000のカバー250は、第2ヒートシンク512として機能し得る。または、第2ヒートシンク512は、カバー250とは異なる別部材であってもよい。第1ヒートシンク511よりも第2ヒートシンク512のサイズを小さくすることが可能となり、モータモジュール1000の部品点数を減らすことができる。
ある一態様において、第1電源410の電源電圧は、第2電源420の電源電圧よりも低くてもよい。例えば、第1電源410の電源電圧は、12Vであり、第2電源420の電源電圧は、48Vであってもよい。その場合、基板CB1に、パワー系電源回路である第1昇圧回路317が実装されていてもよい。例えば、第1昇圧回路317は、第1電源の電源電圧12Vを昇圧して24Vの昇圧電圧を第1インバータ120にスイッチRLを介して出力する。この構成において、特に、パワー系電源回路である第1昇圧回路317の発熱は大きくなる。第1昇圧回路317を第1ヒートシンク511で覆うことにより、第1昇圧回路317を冷却し、モータモジュール1000の放熱性を向上させることができる。さらに、例えば、第2電源420の電源電圧48Vを降圧して24Vの降圧電圧を第2インバータ130にスイッチRLを介して出力する第2降圧回路328を基板CB2に実装してもよい。


ある一態様において、中心軸211の方向から見た基板CB1の形状は基板CB2の形状と同一であり、基板CB1および基板CB2は共通の対称軸ASを有する。基板の形状は、例えば円形、楕円形または多角形である。基板CB1および基板CB2として、同一の基板を用いることができる。以下、2枚の基板のうちの基板CB1における電子部品の実装例を説明する。
図18Aおよび図18Bは、基板CB1の両面に電子部品を実装する様子を例示している。図19は、モータモジュール1000における基板CB1および基板CB2のz軸方向の配置の様子を示している。図18Aには、ロータ230の回転軸、つまり、中心軸211の方向に沿って+z方向から見たときの、コンデンサ103を実装する基板CB1の実装面S1を示す。図18Bには、中心軸211の方向に沿って−z方向から見たときの、基板CB1の実装面S1と反対側の実装面S2を示す。ただし、図面が煩雑になるのを避けるために両面に実装され得る主要な電子部品のみを示している。
基板CB1は、対称軸ASを有し、それを軸とした線対称性を有する。基板CB1は、第1モータ制御装置310を配置する第1領域AR1(紙面の下側領域)、および、第1受動素子群と第1パワーデバイス群とを配置する第2領域AR2(紙面の上側領域)を有する。例えば、実装面S1の第1領域AR1には、第1モータ制御装置310の第1駆動回路315が配置され、第2領域AR2には、コンデンサ103および第1インバータ120を構成する6つのFETの内の4つのFETが配置される。例えば、実装面S2の第1領域AR1には、第1モータ制御装置310の第1制御回路314が配置され、第2領域AR2には、残りの2つのFETが配置される。
基板CB2は、対称軸ASを有し、それを軸とした線対称性を有する。基板CB1と同様に、基板CB2の第3領域AR3は、第2モータ制御装置320を実装する領域であり、基板CB2の第4領域AR4は、第2受動素子群と第2パワーデバイス群とを実装する領域である。図19に示すように、基板CB2は、基板CB1に対して対称軸ASを基準に180°反転させてモータモジュール1000に配置する。これにより、中心軸211(図19のz軸)の方向に沿ってモータモジュール1000を見たとき、第1領域AR1および基板CB2の第4領域AR4は重なり合い、かつ、第2領域AR2および基板CB2の第3領域AR3は重なり合う。
このような構成によれば、基板CB1および基板CB2の放熱経路は中心軸211の方向に重ならないので、各基板を効率的に放熱することが可能となる。また、基板CB1および基板CB2を中心軸211の方向に配置する場合、対称軸ASを基準に各素子を対称に配置することができる。基板CB1および基板CB2の素子配置は同じになるので、組立時には基板CB1を基板CB2に重ねるだけでよい。このように、基板CB1および基板CB2に同じ基板設計を採用することにより、設計工数を削減できる。さらに、上述したとおり、中心軸211の方向において2つのコンデンサ103_1H、103_2Hが重ならないため、モータモジュール1000の高さを抑制することができ、より低背であるモータモジュールを実現することができる。さらに、基板CB1および基板CB2の間に第2ヒートシンク512を配置することにより、各基板を効果的に放熱することが可能となる。
本開示によれば、電源系および電力変換装置100における各スイッチ素子の少なくとも1つが故障したとしても、モータ出力を維持してモータ駆動を継続させることができる。
(その他の変形例)



本明細書で説明するモータモジュール1000の基板の構成または配置は、ダブルインバータ構成のモータモジュールにも好適に利用することができる。ダブルインバータ構成において、三相の巻線M1、M2およびM3は、一端同士がY結線された、第1の巻線組および第2の巻線組を有する。第1インバータ120は、第1の巻線組に接続され、第2インバータ130は、第2の巻線組に接続される。
本明細書では、2系統の電源に接続されるモータモジュール1000を説明したが、1系統の単一電源を用いることも可能である。例えば、通常時には、単一の電源から基板CB1および基板CB2に12Vの電源電圧が供給される。その電源が故障した場合、例えば、両基板はバックアップ用の別の電源に接続されて、その電源から両基板に12Vの電源が供給されてもよい。このような電源系統も本開示の範疇である。この構成によれば、FHB結線によるモータ駆動を継続することができる。
モータモジュール1000は、基板CB1と基板CB2とを接続する分圧回路(不図示)を備えてもよい。この構成によれば、2系統の電源のうちの一方が故障した場合でも、他方を用いてモータ駆動を継続させることができる。このように、一方の電源を他方の電源に分岐させることが可能となる。
本明細書では、2枚の基板を用いる実施形態を説明したが、3枚以上の複数の基板を用いることができる。例えば、(1)第1電源410に接続される、第1モータ制御装置310を配置する基板CB1および第1受動素子群と第1パワーデバイス群とを配置する基板CB2、ならびに、(2)第2電源420に接続される、第2モータ制御装置320を配置する第3基板および第2受動素子群と第2パワーデバイス群とを配置する第4基板の4枚の基板を使用することができる。
(実施形態3)



図20は、本実施形態による電動パワーステアリング装置3000の典型的な構成を模式的に示している。
自動車等の車両は一般に、電動パワーステアリング装置を有する。本実施形態による電動パワーステアリング装置3000は、ステアリングシステム520、および補助トルクを生成する補助トルク機構540を有する。電動パワーステアリング装置3000は、運転者がステアリングハンドルを操作することによって発生するステアリングシステムの操舵トルクを補助する補助トルクを生成する。補助トルクにより運転者の操作の負担は軽減される。
ステアリングシステム520は、例えば、ステアリングハンドル521、ステアリングシャフト522、自在軸継手523A、523B、回転軸524、ラックアンドピニオン機構525、ラック軸526、左右のボールジョイント552A、552B、タイロッド527A、527B、ナックル528A、528B、および左右の操舵車輪529A、529Bを備える。
補助トルク機構540は、例えば、操舵トルクセンサ541、自動車用電子制御ユニット(ECU)542、モータ543および減速機構544を備える。操舵トルクセンサ541は、ステアリングシステム520における操舵トルクを検出する。ECU542は、操舵トルクセンサ541の検出信号に基づいて駆動信号を生成する。モータ543は、駆動信号に基づいて操舵トルクに応じた補助トルクを生成する。モータ543は、減速機構544を介してステアリングシステム520に、生成した補助トルクを伝達する。
ECU542は、例えば、実施形態1または2によるモータ制御装置である。自動車ではECUを核とした電子制御システムが構築される。電動パワーステアリング装置3000では、例えば、ECU542、モータ543およびインバータ545によって、モータ駆動ユニットが構築される。そのユニットに、実施形態1または2によるモータモジュール1000を好適に用いることができる。
(実施形態4)



本実施形態は、第1基板CB1および第2基板CB2に中性点機構を備える点で、実施形態1と相違する。以下、実施形態1との差異点および供給ラインの詳細について説明する。
図21は、本実施形態における上面斜視図を示す。第1供給ラインは第1コネクタ316であり、第2供給ラインは第2コネクタ326である。このように供給ラインにコネクタを用いることにより、安価に製造することができ、防水設計も容易に実現することができる。なお、第1供給ラインは第1ハーネスであって、第2供給ラインが第2ハーネスであっても良い。この時、製造時に金型が不要となり、共通設計を可能とすることができる。
第1コネクタ316は、第1電源410から電圧を供給される第1導通部材を有する。第2コネクタ326は、第2電源420から電圧を供給される第2導通部材を有する。第1コネクタ316は、第1導通部材を絶縁する第1絶縁部材を有する。第2コネクタ326は、第2導通部材を絶縁する第2絶縁部材を有する。このように各コネクタの絶縁部材を別体とすることにより、各電源に対してそれぞれ取付けが可能となる。さらに、第1絶縁部および第2絶縁部との間には間隙を有していても良い。この時、各電源に間隙があるため、絶縁性をより確保することができ、故障率を低減できる。
本実施形態の変形例として、第1コネクタ316および第2コネクタ326は、第1導通部材と第2導通部材をそれぞれ絶縁する一つの絶縁部を有してもよい。例えば、カバー250と第1コネクタ316および第2コネクタ326の絶縁部を一体に形成しても良い。このとき、モータ200と各電源との接続する工程が容易となる。
本実施形態において、第1インバータ120は第1基板CB1に実装される。また、第2インバータ130は第2基板CB2に実装される。このように、各インバータが二枚の基板に実装されるため、コネクタと基板との独立性を確保しやすい。また、第1基板CB1および第2基板CB2は、モータ200に対して軸方向に並んで配置される。第1基板CB1および第2基板CB2は、軸方向に対して垂直な方向に広がる平面を有する。第1コネクタ316および第2コネクタ326は、基板に対して径方向に突出して配置される。そして、第1コネクタ316および第2コネクタ326は、軸方向において重なる。これにより、各基板の径方向に対して同一方向にコネクタが延び、設計が容易となる。
モータ200の巻線M1、M2,M3の他端、巻線の一端、コネクタが軸方向から見て、軸方向に対して垂直な方向において、直線状に並ぶ。これにより、巻線が輻射するノイズがコネクタに対して、影響を与えづらい。巻線M1、M2,M3の一端には第2インバータ130が接続され、巻線M1、M2,M3の他端には第1インバータ120が接続される。また、軸方向から見て第1インバータ120と第2インバータ130は重ならない。なお、巻線M1、M2,M3の一端および他端の順番は逆であっても良い。また、モータ巻線の一端および他端には、インバータだけでなく中性点機構をさらに備えていても良い。中性点機構は、インバータと軸方向に重なる。
本実施形態の変形例として、第1インバータ120および第2インバータ130は1枚の基板に実装されてもよい。これにより、一枚の基板のみと接続すればよいため、製造工程において、導通部材と基板との接続を容易に行うことができる。
本開示の実施形態は、掃除機、ドライヤ、シーリングファン、洗濯機、冷蔵庫および電動パワーステアリング装置などの、各種モータを備える多様な機器に幅広く利用され得る。

Claims (12)

  1. n相(nは3以上の整数)の巻線を有するモータと、
    第1電源および前記モータの各相の巻線の一端に接続される第1インバータと、
    第2電源および前記モータの各相の巻線の他端に接続される第2インバータと、
    を有し、
    前記第1電源は第1供給ラインに接続し、かつ、前記第1インバータに電圧を供給し、
    前記第2電源は第2供給ラインに接続し、かつ、前記第2インバータに電圧を供給するモータモジュール。
  2. 前記第1電源に接続し、前記第1インバータを制御する第1制御回路と、
    前記第2電源に接続し、前記第2インバータを制御する第2制御回路と、
    を更に有する請求項1に記載のモータモジュール。
  3. 前記第1供給ラインは、第1ハーネスであり、
    前記第2供給ラインは、第2ハーネスである請求項1または2に記載のモータモジュール。
  4. 前記第1供給ラインは、第1コネクタであり、
    前記第2供給ラインは、第2コネクタである請求項1または2に記載のモータモジュール。
  5. 前記第1コネクタおよび前記第2コネクタは、
    前記第1電源から電圧を供給される第1導通部材と、
    前記第2電源から電圧を供給される第2導通部材と、
    前記第1導通部材および前記第2導通部材をそれぞれ絶縁する一つの絶縁部と、
    を有する請求項4に記載のモータモジュール。
  6. 前記第1コネクタおよび前記第2コネクタのそれぞれは、
    前記第1電源から電圧を供給される第1導通部材と、
    前記第2電源から電圧を供給される第2導通部材と、
    前記第1導通部材を絶縁する第1絶縁部と、
    前記第2導通部材を絶縁する第2絶縁部と、
    を有する請求項4に記載のモータモジュール。
  7. 前記第1絶縁部および前記第2絶縁部との間には間隙を有する請求項6に記載のモータモジュール。
  8. 前記第1インバータおよび前記第2インバータは1枚の基板に実装される請求項4から7に記載のモータモジュール。
  9. 前記第1インバータは第1基板、前記第2インバータは第2基板に実装される請求項4から7に記載のモータモジュール。
  10. 前記第1基板および前記第2基板は、モータに対して軸方向に並んで配置され、かつ、前記第1基板および前記第2基板は、軸方向に対して垂直な方向に広がる平面を有し、
    前記第1コネクタおよび前記第2コネクタは、前記第1基板および第2基板に対して径方向に突出して配置され、軸方向において重なる請求項9に記載のモータモジュール。
  11. 前記各相の巻線の他端、巻線の一端、前記コネクタが軸方向から見て、軸方向に対して垂直な方向において、直線状に並ぶ請求項10に記載のモータモジュール。
  12. 請求項1から11に記載のモータモジュールを備えた電動パワーステアリング装置。
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