JPWO2019070031A1 - スパッタリング装置 - Google Patents

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Abstract

本発明のスパッタリング装置(1)は、チャンバ内でスパッタリングにより成膜する基板(S)に対し、略垂直保持されたマスクフレーム(F)を交換可能とするマスク交換手段(100)を有する。マスク交換手段は、複数のマスクフレームを面平行状態に複数ストック可能とする密閉可能なストック室(50)と、複数ストックされたマスクフレームをチャンバ(4)内の成膜位置となるマスク室(43)まで搬送する搬送手段(60)と、を有する。ストック室には、マスクフレームのマスク面と略直交方向に前後移動可能とするストック支持部(51、52、53、54)と、ストック支持部にストックされたマスクフレームから選択して面方向に駆動可能とする駆動支持部(55、65)と、駆動支持部によりマスクフレームが移動される際にマスクフレーム上端を傾かないように支持可能とする搬送上支持部(56、66)と、が設けられる。

Description

本発明は、スパッタリング装置に関し、特に、縦型搬送のスパッタリング装置におけるマスクフレームの交換に用いられる好適な技術に関する。
本願は、2017年10月5日に日本に出願された特願2017−195211号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
例えば、有機ELディスプレイなどの製造工程において、ガラス等からなる基板上に対して、真空環境下で加熱処理、成膜処理等を行う成膜装置(スパッタリング装置)が用いられる。
一般的なスパッタリング装置では、チャンバ内にスパッタリング用のカソードが設けられ、減圧したチャンバ内において、カソードに取り付けられたターゲットと所定の間隔を空けて対向するように被処理体(基板)が配置される。
次に、チャンバ内にArガス(不活性ガス)等を導入し、被処理体をグラウンドに接続した状態でターゲットに負の電圧を印加することにより放電させ、放電によりArガスから電離したArイオンをターゲットに衝突させる。
そして、ターゲットから飛び出す粒子を被処理体に付着させることにより、成膜処理が行われる。
従来のスパッタリングでは基板の周囲に配置される防着板が使用されることはあったが、基板面内での成膜領域を細かく制御するためのマスクは使用されることがなかった。基板とマスクとのアライメントは、ほぼ固定されたマスク(防着板)に対して基板側を位置制御することでおこなわれていた。(特許文献1)
最近、特許文献2に記載されるような有機ELディスプレイの製造においては、従来までは蒸着でしか成膜できなかった膜種がスパッタでも成膜できるようになった。このため、装置構造が複雑でコストもかかる装置が用いられていた蒸着にかえて、スパッタリングによって成膜を行うことが検討されている。
蒸着による成膜では、特許文献3に記載されるように、エンドエフェクタのように、マスクアライメントのための駆動系を設けてアライメントをおこなっていた。
日本国特許第5309150号公報 日本国特許第5634522号公報 日本国特許第5074368号公報
しかし、スパッタリングで使用するマスクは、基板面内での成膜領域を制御する開口を有する。このマスクを使用する場合には、成膜粒子の付着によりマスクの開口の形状が変わるために、マスクを頻繁に交換する必要が生じる。その結果、マスクの交換回数が増加するに伴って、マスクの交換に必要な作業時間が増大してしまう。さらに、マスクの交換頻度が低い場合にはマスクの位置合わせを行う頻度も少なかったが、マスクの交換回数が増加することに伴って、マスクの位置あわせに必要な作業時間が増大する。したがって、これらの作業時間を削減したいという要求が出てきた。
また、基板の周囲を囲むいわゆる枠として機能する防着板を用いる場合、防着板と基板との間の位置精度は0.1mm〜数mm程度である。これに対し、基板上の成膜領域を規制するために用いられるマスクと基板との間の位置精度は、ほぼ数μmから数十μm程度である。したがって、このマスクと基板との間の位置精度としては、作業員がアライメントを直接おこなうことができない精度が求められる。このため、アライメント作業に必要な時間が膨大になるおそれがある。
このため、マスクと基板との間のアライメントを自動化して、アライメント作業に必要な時間を短縮したいという要求があった。また、マスクと基板との間のアライメントの精度を向上したいという要求があった。
また、有機ELディスプレイなどの製造では、基板サイズが2000mmを越える場合、基板に対して設置されるマスクの重量が500kg〜数トンである。特に、エンドエフェクタのように、マスクアライメントのための駆動系をマスクに設けた場合には、重量が増大して作業員が直接取り扱って交換作業を行うことが難しくなる。さらに、このエンドエフェクタを含めたマスクアライメント機構が非常に複雑であり、かつ重量が大きい構成であるためにメンテナンス作業に対する負担が大きい。このため、このようなメンテナンス作業を自動化したいという要求があった。
さらに、異なる種類の基板を製造可能としたいという要求があった。この場合、それぞれ異なる種類の基板の製造に対応した異なる形状のマスクを次々に交換できることが必要である。このため、異なる形状のマスクの交換にかかる作業の時間を短縮して、異なる形状のマスクの交換にかかる作業の工程数を削減することにより、異なる種類の基板の製造コストを低減したいという要求があった。
さらにまた、成膜工程終了時に、成膜室を大気解放してマスクを交換した場合には、マスクの表面、および、カソード側の表面が大気に接触する。この大気接触によってマスクの表面、および、カソード側の表面に悪影響が及ぶ。この悪影響は従来許容範囲とされていたが、最近、成膜特性の要求が厳しくなってきているため、マスクの交換を、密閉を維持した真空中で実現したいという要求が発生してきた。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.重量物である縦型搬送用マスクの交換を簡単な構成で容易に可能とすること。
2.マスクの交換を自動化すること。
3.成膜室(チャンバ)を大気解放しないでマスクの交換を可能とすること。
4.マスクの交換に必要な時間を短縮すること。
5.マスクを交換する際に、基板に対してマスクを精度よくアライメント可能とすること。
本発明の第1態様に係るスパッタリング装置は、スパッタリング装置であって、チャンバ内でスパッタリングにより成膜する基板に対し、略垂直保持されたマスクフレームを交換可能とするマスク交換手段を有し、前記マスク交換手段が、複数の前記マスクフレームを前記マスクフレームの面どうしが略平行な状態に複数ストック可能とする密閉可能なストック室と、複数ストックされた前記マスクフレームから選択された一枚のマスクフレームを前記チャンバ内の成膜位置となるマスク室まで搬送する搬送手段と、を有し、前記ストック室には、複数の前記マスクフレームを前記マスクフレームの前記面どうしが略平行な状態に複数支持可能とされるとともにこれら複数の前記マスクフレームを前記マスクフレームの前記面に略直交する方向に前後移動可能とするストック支持部と、前記ストック支持部にストックされた前記マスクフレームから選択された一枚のマスクフレームを前記マスクフレームの前記面に平行な略水平方向に駆動可能とする駆動支持部と、前記駆動支持部により前記マスクフレームが移動される際に前記マスクフレームの上端を傾かないように支持可能とする搬送上支持部と、が設けられることにより上記課題を解決した。
本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記ストック支持部が、複数の前記マスクフレームの下端を支持可能とされた複数のストック溝を有するストック載置部と、上昇、下降および前後移動可能とされ、上昇時に前記ストック載置部の前記ストック溝に載置された複数の前記マスクフレームの下端に当接して複数の前記マスクフレームを持ち上げ、前記ストック載置部から離間した状態である上昇位置として複数の前記マスクフレームを支持するとともに、前記上昇位置として支持している複数の前記マスクフレームを前記マスクフレームの前記面に略直交する方向に前後移動した後に、前記マスクフレームの下端から離間するまで下降して、複数の前記マスクフレームを前記ストック載置部の前記ストック溝に載置可能とするストック下支持部と、前記ストック載置部にストックされた複数の前記マスクフレームの上側の位置を支持および解放可能とされるとともに前記ストック下支持部と同じ前記マスクフレームの前記面に略直交する方向に前後移動可能なストック上支持部と、を有することが可能となる。
本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記ストック下支持部が、ストックされた前記マスクフレームの前記面に略平行な方向に延在して前記マスクフレームの下端を支持する複数の支持溝と、これら複数の前記支持溝を、前記マスクフレームの前記面に略直交する方向に前後移動可能とするストック位置交換駆動部と、を有することが可能となる。
本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記ストック上支持部が、前記マスクフレームの前記面に直交する方向に延在する軸線周りに回動可能とされるとともに、前記マスクフレームの上端を前記マスクフレームの前記面に直交する方向の両側から挟持可能な挟持部を有し、前記挟持部が、前記軸線と平行な方向に沿って前後移動可能とされることが可能となる。
また、本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記ストック支持部が、複数の前記マスクフレームの下端の位置を支持可能とされた複数のストック溝を有するストック載置部を有し、前記駆動支持部が、前記マスクフレームの前記面に略直交する方向と平行な軸線を有するとともに回転駆動部により駆動可能な駆動ローラを有し、前記回転駆動部により前記駆動ローラを回転駆動することによって、前記ストック載置部の前記ストック溝に載置されている前記マスクフレームのうち、前記駆動ローラに当接している前記マスクフレームを選択して前記マスクフレームの前記面に平行な方向に前記マスクフレームを駆動可能とされることが可能となる。
また、本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記搬送上支持部が上マグネット部を有し、前記上マグネット部には、前記マスクフレームの上端に設けられたマグネット部と互いに引き付け合うとともに、前記マスクフレームの前記面に平行な方向と略直交する鉛直面内に形成される磁気回路を有するようにマグネットが配置されることが可能となる。
また、本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記ストック室が、前記マスクフレームが未使用であるか使用済みであるかにかかわらず、前記ストック室にストックされた前記マスクフレームと前記チャンバ内の成膜位置となる前記マスク室にある前記マスクフレームとの交換を行う場合には、外部に対して前記ストック室を密閉し、かつ、前記チャンバに連通した状態で前記マスクフレームを搬送可能とするとともに、前記ストック室にストックされた前記マスクフレームを外部に対して搬入または搬出する場合には、前記チャンバを密閉するとともに前記外部に対して前記ストック室を連通した状態で前記マスクフレームを搬入可能または搬出可能とする密閉手段を有することが可能となる。
また、本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記ストック室が、ストックされた前記マスクフレームを交換可能なように複数の前記チャンバに対してそれぞれ接続されることが可能となる。
また、本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記チャンバ内の成膜位置となる前記マスク室において、前記マスクフレームの前記面に平行な二方向および前記マスクフレームの前記面に直交する直交方向の三つの軸方向と、前記三つの軸方向の軸線周りの三つの回転方向とによる六自由度にて、前記マスクフレームをアライメント可能とするマスクアライメント手段を有することができる。
本発明の第2態様に係るマスクフレームにおいては、上記のスパッタリング装置における前記ストック室と前記マスク室との間で搬送可能とされるマスクフレームであって、前記搬送上支持部に設けられた前記上マグネット部と互いに引き付け合うとともに、前記マスクフレームの前記面に平行な方向と略直交する鉛直面内に形成される磁気回路を有するようにマグネットが配置されたマグネット部を有することが可能となる。
本発明の第1態様に係るスパッタリング装置は、チャンバ内でスパッタリングにより成膜する基板に対し、略垂直保持されたマスクフレームを交換可能とする交換手段を有し、前記交換手段が、複数の前記マスクフレームを前記マスクフレームの面どうしが略平行な状態に複数ストック可能とする密閉可能なストック室と、複数ストックされた前記マスクフレームから選択された一枚のマスクフレームを前記チャンバ内の成膜位置となるマスク室まで搬送する搬送手段と、を有し、前記ストック室には、複数の前記マスクフレームを前記マスクフレームの前記面どうしが略平行な状態に複数支持可能とされるとともにこれら複数の前記マスクフレームを前記マスクフレームの前記面に略直交する方向に前後移動可能とするストック支持部と、前記ストック支持部にストックされた前記マスクフレームから選択された一枚のマスクフレームを前記マスクフレームの前記面に平行な略水平方向に駆動可能とする駆動支持部と、前記駆動支持部により前記マスクフレームが移動される際に前記マスクフレームの上端を傾かないように支持可能とする搬送上支持部と、が設けられる。これにより、交換手段は、ストック室において、複数のマスクフレームをストック支持部のストック溝に載置してストックする。交換手段は、この複数のマスクフレームをストック支持部によって同時に前後移動させることで、複数のマスクフレームのうち一枚のマスクフレームを選択して駆動支持部に接する状態とする。この状態で、交換手段は、一枚のマスクフレームの下端を駆動支持部によって駆動することで、駆動支持部に接するように選択された一枚のマスクフレームをストック室からチャンバ内の成膜位置となるマスク室に向けて搬送する。このとき、交換手段は、搬送上支持部によってマスクフレームの上端を傾かないように支持しておく。さらに、交換手段は、ストック支持部を前後移動させて駆動支持部に当接する位置を空けた状態とする。この状態で、交換手段は、駆動支持部を逆向きに駆動して、マスク室からストック室へとマスクフレームを搬送する。交換手段におけるこれらの動作により、作業者がクレーン等を用いて直接手を触れることなく、マスクフレームの交換を自動化しておこなうことが可能となる。同時に、密閉されたストック室とチャンバ内の成膜位置となるマスク室との間でマスクフレームの交換を自動化しておこなうことができる。このマスクフレームの交換を自動化することにより、作業員が直接交換する場合に比べて真空チャンバ内で、成膜に伴う付着物等から発生するパーティクルを極めて少なくすることが可能となる。また、スパッタリング装置における省スペース化を図ることができる。
さらに、上記のようにマスクフレームの交換を自動化することにより、異なる種類の基板に対応するマスクを順次交換することが可能となる。これにより、この異なる種類の基板に対して順次成膜を連続しておこなうことが可能となる。同時に、マスクの交換を行う度に必要となる成膜処理前におけるマスクと基板とのアライメントを、全ての成膜処理で自動化することが可能となる。さらに、より精密なマスクと基板とのアライメントを容易に可能にすることができる。
本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記ストック支持部が、複数の前記マスクフレームの下端を支持可能とされた複数のストック溝を有するストック載置部と、上昇、下降および前後移動可能とされ、上昇時に前記ストック載置部の前記ストック溝に載置された複数の前記マスクフレームの下端に当接して複数の前記マスクフレームを持ち上げ、前記ストック載置部から離間した状態である上昇位置として複数の前記マスクフレームを支持するとともに、前記上昇位置として支持している複数の前記マスクフレームを前記マスクフレームの前記面面に略直交する方向に前後移動した後に、前記マスクフレームの下端から離間するまで下降して、複数の前記マスクフレームを前記ストック載置部の前記ストック溝に載置可能とするストック下支持部と、前記ストック載置部にストックされた複数の前記マスクフレームの上側の位置を支持および解放可能とされるとともに前記ストック下支持部と同じ前記マスクフレームの前記面に略直交する方向に前後移動可能なストック上支持部と、を有することができる。これにより、ストック載置部は、その上面に、マスクフレームの面と略直交方向に複数離間した状態で複数の平行な載置溝が設けられる。この載置溝にマスクフレームを載置することによって、複数のマスクフレームの面どうしが平行な状態でかつ複数のマスクフレームが互いに離間した状態となるように、ストック載置部において、使用済みおよび/または未使用である複数のマスクフレームをストックすることができる。さらに、このような状態にストック載置部に載置・支持することで、複数ストックされたマスクフレームを、ストック上支持部によって上側の位置を支持した状態でストック下支持部によって上昇・前後移動・下降させることで、ストック載置部において、マスクフレームの載置されるストック溝を移動させることができる。ストック下支持部とストック上支持部とによって載置されるストック溝を移動されたマスクフレームは、駆動支持部に当接する一枚を選択して駆動することが可能となる。これにより、ストックされた複数のマスクフレームから、駆動支持部によって、一枚を選択して成膜室の成膜位置まで搬送することが可能となる。同時に、ストック室内および成膜室におけるマスクフレームの付着物等から発生するパーティクルを極めて少なくすることが可能となる。さらに、マスクフレームを駆動するための駆動部分から発生するパーティクルを極めて少なくすることを可能とすることができる。これにより、マスクフレームなどへのパーティクル再付着を防止して、成膜室内における成膜特性の低下を防止することができる。
本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記ストック下支持部が、ストックされた前記マスクフレームの前記面に略平行な方向に延在して前記マスクフレームの下端を支持する複数の支持溝と、これら複数の前記支持溝を、前記マスクフレームの前記面に略直交する方向に前後移動可能とするストック位置交換駆動部と、を有する。これにより、重量物であるマスクフレームを互いに面どうしが前後方向(水平方向)に等距離になるようにストック載置部にストックされた平行状態を維持したまま支持溝に載置して、ストック位置交換駆動部によってマスクフレームを前後方向に移動可能とする。また、マスクフレームを搬送する際には、該当する一枚のマスクフレームのみを駆動支持部により駆動される位置となるように、支持溝をマスクフレームのマスク面と略直交方向に移動させることが可能となる。
本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記ストック上支持部が、前記マスクフレームの前記面に直交する方向に延在する軸線周りに回動可能とされるとともに、前記マスクフレームの上端を前記マスクフレームの前記面に直交する方向の両側から挟持可能な挟持部を有し、前記挟持部が、前記軸線と平行な方向に沿って前後移動可能とされることが可能となる。これにより、挟持部を回動して軸線周りに所定の角度として保持することにより、ストック載置部のストック溝、または、ストック下支持部の支持溝に載置された複数のマスクフレームの上端を傾かないように支持することができる。これにより、複数のマスクフレームが互いに干渉することがないように、複数のマスクフレームをストック載置部またはストック下支持部に載置することができる。同時に、駆動支持部によるマスクフレームの搬入搬出の際に、複数のマスクフレームが互いに干渉することなくストック下支持部のストック位置まで移動するようにすることができる。
また、本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記ストック支持部が、複数の前記マスクフレームの下端の位置を支持可能とされた複数のストック溝を有するストック載置部を有し、前記駆動支持部が、前記マスクフレームの前記面に略直交する方向と平行な軸線を有するとともに回転駆動部により駆動可能な駆動ローラを有し、前記回転駆動部により前記駆動ローラを回転駆動することによって、前記ストック載置部の前記ストック溝に載置されている前記マスクフレームのうち、前記駆動ローラに当接している前記マスクフレームを選択して前記マスクフレームの前記面に平行な方向に前記マスクフレームを駆動可能とされることができる。これにより、前記マスクフレームの前記面が平行な状態に複数支持してストックされた複数のマスクフレームのうち、駆動ローラを当接することで選択した一枚のマスクフレームのみ、その下端に回当接した駆動ローラを動駆動部により駆動することで、該当する一枚のマスクフレームのみをストック室外に搬送することができる。
また、本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記搬送上支持部が上マグネット部を有し、前記上マグネット部には、前記マスクフレームの上端に設けられたマグネット部と互いに引き付け合うとともに、前記マスクフレームの前記面に平行な方向と略直交する鉛直面内に形成される磁気回路を有するようにマグネットが配置されることができる。この上マグネット部とマグネット部と互いに引き付け合うことにより、ストック室内において、上マグネット部によりマスクフレームの上端を支持して傾くことを防止した状態を維持することが可能となる。同時に、上マグネット部によりストック室と成膜室との搬送経路において、マスクフレームの上端を支持して傾くことを防止した状態を維持することが可能となる。
また、本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記ストック室が、前記マスクフレームが未使用であるか使用済みであるかにかかわらず、前記ストック室にストックされた前記マスクフレームと前記チャンバ内の成膜位置となる前記マスク室にある前記マスクフレームとの交換を行う場合には、外部に対して前記ストック室を密閉し、かつ、前記チャンバに連通した状態で前記マスクフレームを搬送可能とするとともに、前記ストック室にストックされた前記マスクフレームを外部に対して搬入または搬出する場合には、前記チャンバを密閉するとともに前記外部に対して前記ストック室を連通した状態で前記マスクフレームを搬入可能または搬出可能とする密閉手段を有することができる。これにより、密閉手段により外部への密閉を維持した状態で、ストック室と成膜室との間で成膜雰囲気に準じた真空雰囲気でマスク交換を可能とすることができる。同時に、密閉手段により成膜室の密閉を維持した状態で、ストック室と外部との間で未使用のマスクの搬入および使用済みのマスクの搬出をおこなうことが可能となる。これにより、バッキングプレートなどの成膜室側における内表面を大気解放することなく、マスクフレームの交換を可能とすることができる。したがって、成膜特性の低下を防止することができる。また、マスクフレーム交換にかかる作業時間を短縮することができる。さらに、スパッタリング装置のメンテナンスにかかる作業時間および施行コストを削減できる。そして、製造コストの低減を図ることが可能となる。
また、本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記ストック室が、ストックされた前記マスクフレームを交換可能なように複数の前記チャンバに対してそれぞれ接続されることができる。これにより、1つのストック室によって複数のチャンバに対してマスクフレームを自動的に交換することが可能となる。これにより、成膜室(チャンバ)とストック室との設置数を同じにした場合に比べて装置構成を簡略化することができる。したがって、省スペース化を図ることができる。また、ストック室などに対するメンテナンス回数を削減することができる。同時に、スパッタリング装置の製造コストを低減することが可能となる。
また、本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記チャンバ内の成膜位置となる前記マスク室において、前記マスクフレームの前記面に平行な二方向および前記マスクフレームの前記面に直交する直交方向の三つの軸方向と、前記三つの軸方向の軸線周りの三つの回転方向とによる六自由度にて、前記マスクフレームをアライメント可能とするマスクアライメント手段を有することができる。これにより、異なる種類の基板に対応するマスクのマスクフレームを順次交換することが可能となる。そして、このような成膜を連続しておこなうことが可能となる。同時に、マスク交換に伴うマスクと基板とのアライメントを自動化して、より精密なアライメントを容易に可能な成膜をおこなうことができる。
また、マスクアライメント手段によって、基板に対して、マスクフレームのアライメントを可能とすることができる。ここで、前記マスクアライメント手段が、マスクフレームの下部における両端に設けられた係合部と、前記マスクフレームの成膜位置における両端の下部に設けられて前記マスクフレームを支持可能とされるとともに前記係合部に係合してアライメント可能とされる支持アライメント部と、マスクフレームの上部を支持する上部アライメントと、を有し、前記アライメント手段によって、前記マスクフレームを上下方向および前後左右となる水平方向に徴動させる。さらに、この状態で、上部アライメント部によってマスクフレームの上部をマスクフレームの前記面と直交する前後方向に徴動させる。これにより、前記マスクフレームの前記面に平行な二方向および前記マスクフレームの前記面に直交する方向の三つの軸方向と、前記三つの軸方向の軸線周りの三つの回転方向とによる六自由度として、前記マスクフレームをアライメント可能とすることができる。
具体的には、前記マスクアライメント手段が、前記マスクフレームの下面における両端に設けられた係合部と、前記マスクフレームの成膜位置における両端の下部に設けられて前記マスクフレームを支持可能とされるとともに前記係合部に係合してアライメント可能とされる支持アライメント部と、前記マスクフレームの面に直交する方向における前記マスクフレームの上側の位置を設定可能として、前記マスクフレームを支持および解放可能な上部アライメント部と、を有することができる。
本発明の第1態様に係るスパッタリング装置において、前記支持アライメント部における前記マスクフレームの前記面に平行な横方向および面に直交する方向においてアライメントを行う駆動部が、前記チャンバ内に設けられる。これにより、駆動部がチャンバの外部にある場合に比べて、駆動部から当該駆動部によって位置制御されるマスクフレームまでの距離を短縮することができる。これにより、マスクフレームの位置の制御をより高精度におこなうことが可能となる。同時に、500kg以上となる場合もある重量を有するマスクフレームを直接支持された状態で、重力方向にマスクフレームを変位させる必要がない。このため、高出力が求められる駆動部を用いる必要がなく、ステッピングモータを用いることが可能となるため、高出力なサーボモータを用いる場合に比べてマスクフレームの位置の制御をより高精度におこなうことが可能となる。さらに、省スペース型のステッピングモータを用いて、かつ、チャンバ内でステッピングモータをカバーにより密閉することが可能となる。このため、駆動に関してゴミ等の発塵を防止することが可能となり、成膜特性を向上するとともに、歩留まりを向上し、製造コストを低減することが可能となる。
本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記支持アライメント部における上下方向においてアライメントを行う駆動部および前記上部アライメント部における前記マスクフレームの前記面に直交する方において向アライメントを行う駆動部が前記チャンバの外部に設けられる。これにより、500kg以上となる場合もある重量を有するマスクフレームを支持して、マスクフレームを直接駆動する際に、チャンバ内のスペースを気にせずに高出力の駆動部を用いることが可能となる。さらに、駆動部から発生したゴミは、重力によって下方に落下するが、成膜特性に影響するマスクフレームの上側位置では、駆動部がチャンバの外側に位置することで、このゴミが発生することがなく、成膜特性に悪影響を及ぼすことが防止できる。
また、本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記係合部が、前記マスクフレームの下面における一端に配置され前記支持アライメント部の凸部に係合する係合凹部と、前記マスクフレームの下面における他端に配置され前記支持アライメント部の凸部に係合する係合溝部とを有し、前記係合溝部が、前記マスクフレームの下端に沿って設けられる。これにより、マスクフレームの下面における一端側で、係合凹部を支持アライメント部の凸部に係合すると同時に、マスクフレームの下面における他端側で、係合溝部を支持アライメント部の凸部に係合することで、マスクフレームの成膜位置へのおおまかな位置設定を一動作でおこなうことができる。また、係合溝部により、多少の自由度を持たせて、マスクフレームが支持アライメント部に対して多少ずれた状態であっても、係合溝部の長さ寸法に応じてアライメントを行うことが可能となる。また、係合凹部および係合溝部を支持アライメント部に係合させることによって、マスクフレームを微調整可能に支持することが可能となる。
また、本発明の第1態様に係るスパッタリング装置においては、前記上部アライメント部が、前記マスクフレームの面に直交する方向に延在する軸線周りに回動可能とされ前記マスクフレームの上端を前記マスクフレームの面に直交する方向の両側から挟持可能な挟持部を有し、前記挟持部が、前記軸線方向に沿って移動可能とされる。これにより、マスクフレームの上部の規制が解除された状態から挟持部を軸線周りに回動することで、マスクフレームの支持が規制された状態となす。さらに、挟持部を軸線に沿って移動することで、マスクフレームの面に直交する方向にてマスクフレームの位置を制御することにより、三つの軸方向と前記三つの線周りの三つの回転方向とにおける六自由度にて前記マスクフレームをアライメント可能とすることができる。
本発明の第2態様に係るマスクフレームにおいては、上記のスパッタリング装置における前記ストック室と前記マスク室との間で搬送可能とされるマスクフレームであって、前記搬送上支持部に設けられた前記上マグネット部と互いに引き付け合うとともに、前記マスクフレームの前記面に平行な方向と略直交する鉛直面内に形成される磁気回路を有するようにマグネットが配置されたマグネット部を有することができる。これにより、ストック室の内部での搬送経路、ストック室と成膜室との間の搬送経路、および、成膜室の内部におけるアライメント位置までの搬送経路において、マスクフレームの上端を支持して傾くことを防止した状態を維持することが可能となる。また、スパッタリング処理の前あるいはスパッタリング処理の後において、マスクを交換する際などにおいて、マスクフレームの上端を支持して傾くことを防止した状態を維持することが可能となる。
本発明の第2態様に係るマスクフレームは、スパッタリング装置のチャンバ内でスパッタリングにより成膜する基板に対してマスクアライメント手段によって略垂直保持されるマスクのマスクフレームであって、前記マスクアライメント手段が、前記スパッタリング装置において前記マスクフレームの成膜位置における両端の下部に設けられて前記マスクフレームを支持可能とされる支持アライメント部を有し
前記支持アライメント部に係合してアライメント可能とされる係合部が、前記マスクフレームの下面における両端に設けられる。これにより、省スペース化された支持アライメント部およびゴミのでない上部アライメント部を有するスパッタリング装置において、容易にアライメント可能で成膜特性に優れたマスクフレームを低コストに提供することが可能となる。
また、本発明の第2態様に係るマスクフレームにおいては、前記係合部が、前記マスクフレームの下面における一端に配置され前記支持アライメント部の凸部に係合する係合凹部と、前記マスクフレームの下面における他端に配置され前記支持アライメント部の凸部に係合する係合溝部とを有し、前記係合溝部が、前記マスクフレーム下端に沿って設けられる。これにより、マスクフレームの下面における一端側(第1端)で、係合凹部を支持アライメント部の凸部に係合すると同時に、マスクフレームの下面における他端側(第1端とは反対側に位置する第2端)で、係合溝部を支持アライメント部の凸部に係合することで、マスクフレームの成膜位置へのおおまかな位置の設定を一動作でおこなうことができる。さらに、係合溝部により、多少の自由度を持たせて、マスクフレームが支持アライメント部に対して多少ずれた状態であっても、係合溝部の長さ寸法に応じてアライメントを行うことが可能となる。また、係合凹部および係合溝部を支持アライメント部に係合させることによって、マスクフレームを微調整可能に支持することが可能となる。
本発明の態様によれば、簡単な構成により、重量物である縦型搬送のマスクフレームの交換を少ない工程数で容易に可能とし、マスクフレームの交換におけるマスクアライメント精度の向上し、マスクフレームの交換における自動化を可能とし、成膜室を大気解放しないでマスクフレームの交換を可能とし、マスクフレームの交換に必要な時間を短縮することができるという効果を奏することが可能となる。
本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態を示す模式平面図である。 本発明に係るマスクフレームの第1実施形態を示す斜視図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるストック室を示す斜視図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態のストック室におけるストック支持部、駆動支持部および密閉手段を示す模式側面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるマスクアライメント手段を示す斜視図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態における支持アライメント部の係合状態を示す斜視図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態における支持アライメント部の係合状態を示す斜視図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態における上部アライメント部の解放状態を示す斜視図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態における上部アライメント部の係止状態を示す斜視図である。 本発明に係るマスクフレームの第1実施形態における係合部を示す斜視図である。 本発明に係るマスクフレームの第1実施形態における係合部を示す斜視図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態における支持アライメント部と係合部との係合状態を示す斜視図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態における支持アライメント部と係合部との係合状態を示す斜視図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるアライメント手段の支持前状態を示す正面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態におけるアライメント手段の支持状態を示す正面図である。 本発明に係るスパッタリング装置の第2実施形態を示す模式平面図である。
以下、本発明に係るスパッタリング装置の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、本実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本実施形態におけるスパッタリング装置を示す模式平面図である。図1において、符号1は、スパッタリング装置である。
本実施形態に係るスパッタリング装置1は、例えば、液晶ディスプレイの製造工程においてガラス等からなる被処理基板(基板)S上にTFT(Thin Film Transistor)を形成する場合など、ガラスや樹脂からなる被処理基板Sに対して、真空環境下で加熱処理、成膜処理、エッチング処理等をおこなうインターバック式あるいはインライン式の真空処理装置とされる。
本実施形態に係るスパッタリング装置1は、図1に示すように、略矩形のガラス基板(被処理基板)Sを搬入/搬出するロード・アンロード室(チャンバ)2と、ガラス基板S上に例えば、ZnO系やIn系の透明導電膜などの被膜をスパッタ法により形成する耐圧の成膜室(チャンバ)4と、成膜室4とロード・アンロード室2との間に位置する搬送室(チャンバ)3と、交換するマスクフレームFをストックするためのストック室50と、を備えている。本実施形態に係るスパッタリング装置1は、図において、サイドスパッタ式として示している。
スパッタリング装置1は、略垂直保持されたマスクフレームFを交換可能なマスク交換手段100を備える。マスク交換手段100としては、ストック室50と、マスクフレームFをチャンバ内の成膜位置となるマスク室43まで搬送する搬送手段60と、を有するものとされる。
また、スパッタリング装置1には、成膜室4と略同等の成膜室4Bが設けられている。成膜室4Bは、成膜室4と同様に搬送室3に接続され、ストック室50に対して対称に構成されている。
なお、スパッタリング装置1は、これら複数のロード・アンロード室(チャンバ)2,成膜室(チャンバ)4,成膜室(チャンバ)4Bがそれぞれ搬送室3に接続されている。こうしたチャンバ2,4,4Bは、例えば、互いに成膜工程をおこなうように搬送室3に隣接して形成されたロード・アンロード室(チャンバ)2と、複数の処理室(チャンバ)4,4Bとして構成されることになる。
さらに、ロード・アンロード室(チャンバ)2と同等のロード・アンロード室を搬送室3に接続するように設けることもできる。この場合、例えば、一方のロード・アンロード室2は、外部から真空処理装置(スパッタリング装置)1に向けてガラス基板Sを搬入するロード室とし、他方のロード・アンロード室は、真空処理装置1から外部にガラス基板Sを搬出するアンロード室とすることができる。また、成膜室4と成膜室4Bとが異なる成膜工程をおこなう構成とすることもできる。
こうしたそれぞれのチャンバ2と搬送室3の間、搬送室3とチャンバ4の間、および、搬送室3とチャンバ4Bの間には、それぞれ仕切りバルブが形成されていればよい。
また、チャンバ4とストック室50との間、及び、チャンバ4Bとストック室50との間には、それぞれ密閉手段58となる仕切りバルブ58a,58aが形成される。
ロード・アンロード室2には、外部から搬入されたガラス基板Sの載置位置を設定してアライメント可能な位置決め部材が配置されていてもよい。
ロード・アンロード室2には、また、この室内を粗真空引きするロータリーポンプ等の粗引き排気手段が設けられることができる。
搬送室3の内部には、図1に示すように、搬送装置(搬送ロボット)3aが配置されている。
搬送装置3aは、回転軸と、この回転軸に取り付けられたロボットアームと、ロボットアームの一端に形成されたロボットハンドと、上下動装置とを有している。ロボットアームは、互いに屈曲可能な第一、第二の能動アームと、第一、第二の従動アームとから構成されている。搬送装置3aは、被搬送物であるガラス基板Sを、チャンバ2,3,4,4B間で移動させることができる。なお、搬送装置3aとして、ロボットアームを水平方向の位置に移動させるか、水平方向にガラス基板Sを移動させる追加移動手段を設けることもできる。
成膜室4には、図1に示すように、成膜材料を供給する手段として、成膜室4の内部に立設されたターゲット7と、ターゲット7を保持するバッキングプレート(カソード電極)6と、バッキングプレート6に負電位のスパッタ電圧を印加する電源と、成膜室4の内部にガスを導入するガス導入手段8と、成膜室4の内部を高真空引きするターボ分子ポンプ等の高真空排気手段9と、を備える。成膜室4の内部において、例えば、バッキングプレート6が搬送室3から最も遠い位置に立設される。
バッキングプレート6には、ガラス基板Sと略平行に対面する前面側にターゲット7が固定される。バッキングプレート(カソード電極)6は、ターゲット7に対して負電位のスパッタリング電圧を印加する電極の役割を果たす。バッキングプレート6は、負電位のスパッタリング電圧を印加する電源に接続されている。
カソード電極6の裏側には、ターゲット7上に所定の磁場を形成するためのマグネトロン磁気回路が設置されている。また、マグネトロン磁気回路は、揺動機構に装着され、磁気回路揺動用駆動装置により揺動できるように構成されていてもよい。
成膜室4は、図1に示すように、成膜時にガラス基板Sの成膜表面側となるスパッタ空間41と、成膜時にガラス基板Sの裏面側となる裏側空間42と、これらスパッタ空間41と裏側空間42との間のマスク室43と、を備える。スパッタ空間41には、ターゲット7が固定されたバッキングプレート(カソード電極)6が配置される。
マスク室43には、図1に示すように、密閉手段58となる仕切りバルブ58aを介してストック室50が接続されている。
裏側空間42内部には、成膜中にターゲット7と対向するようにガラス基板Sを保持する基板保持手段48が設けられている。
マスク室43には、後述するようにマスクアライメント手段10が設けられる。
マスク室43とストック室50とには、マスクを保持するマスクフレームFが設けられている。マスク室43とストック室50とには、後述するように、これらの間でマスクフレームFを搬送する搬送手段60が設けられている。
図2は、本実施形態におけるマスクフレームを示す斜視図である。
マスクフレームFは、図2に示すように、略矩形の枠体Faの内側に、図示しない成膜領域を制限するマスクが張られた構成を有する。マスクは金属の薄体であり、枠体Faに対して引張された状態で設けられている。
マスクフレームFは、縦型に配置されて搬送されるように構成されている。即ち、マスクフレームFは、アルミニウムなどの非磁性体から構成される略矩形の枠体(フレーム)Faと、枠体(フレーム)Faの上辺に沿って延在するように設けられたマグネットを有する上側フレーム支持体F6と、枠体(フレーム)Faの下辺に沿うように延在して設けられた丸棒とされたスライダF5と、を備える。
図2において、YZ面と略平行となるようにマスクフレームFの面が設定されており、マスクフレームFにおける枠体(フレーム)Faの下端の両端部、つまり、Z方向における下側でY方向における両端位置に、後述するように、係合部F1及び係合部F2がそれぞれ設けられている。
図3は、本実施形態におけるスパッタリング装置におけるストック室を示す斜視図である。図4は、本実施形態におけるストック室におけるストック支持部、駆動支持部および密閉手段を示す模式側面図である。
ストック室50は、図3,図4に示すように、略矩形の断面形状を有する。ストック室50には、図示していないが、このストック室50の内部を成膜室4と同様に高真空引きするターボ分子ポンプ等の高真空排気手段と、ストック室50の内部にガスを導入するガス導入手段と、が設けられる。
ストック室50には、図3,図4に示すように、マスクフレームFの面が互いに平行な状態となるように、複数のマスクフレームFを支持可能であるとともに、マスクフレームFの面に略直交する方向(X方向)に、これら複数のマスクフレームFを往復させる前後移動可能であるストック支持部51A,51,52A,52,53,54が設けられる。
ストック室50には、図3,図4に示すように、ストック支持部51A,51,52A,52,53,54にストックされたマスクフレームFから選択した一枚のマスクフレームFを、マスクフレームFの面に平行な方向(Y方向)に駆動可能とする駆動支持部55が設けられる。
また、ストック室50には、図3,図4に示すように、マスクフレームFをX方向、Y方向またはZ方向に移動する際に、マスクフレームFが傾かないようにマスクフレームFの上端を支持可能とする搬送上支持部56が設けられる。さらに、ストック室50には、図3,図4に示すように、ストック室50を密閉可能とする密閉手段58が設けられる。
ストック支持部51A,51,52A,52,53,54は、図3,図4に示すように、ストック載置部51Aと、ストック載置部52Aと、ストック下支持部51,52と、ストック上支持部53,54と、を有する。
ストック載置部51Aは、ストック室50内において、複数のマスクフレームFの下端を支持可能とされた複数のストック溝(載置溝)51Aaと、駆動溝51Abと、を有する。
ストック載置部52Aは、ストック載置部51Aと同様に、複数のマスクフレームFの下端を支持可能とされた複数のストック溝(載置溝)52Aaと、駆動溝52Abと、を有する。
ストック下支持部51,52は、上昇、下降および前後移動可能とされる。ストック下支持部51,52は、Z方向に上昇した際に、ストック載置部51A,52Aのストック溝51Aa,52Aaに載置された複数のマスクフレームFの下端に当接して、これら複数のマスクフレームFを持ち上げ、ストック載置部51A,52AからマスクフレームFが離間した状態である上昇位置として支持可能である。ストック下支持部51,52は、上昇位置にあるこれら複数のマスクフレームFを、マスクフレームFの面に略直交する方向(X方向)に往復する前後移動が可能である。さらに、ストック下支持部51,52は、マスクフレームFをX方向に前後移動した後にZ方向に下降するように、マスクフレームFをストック載置部51A,52Aのストック溝51Aa,52Aaに載置してマスクフレームFの支持を解除可能である。
ストック上支持部53,54は、ストック載置部51A,52Aにストックされるかストック下支持部51,52に支持された複数のマスクフレームFの上側となる位置を支持および解放可能とされるとともに、ストック下支持部51,52と同期して同じ方向(X方向)に往復動作(前後移動)可能とされる。
なお、図4においては、ストック下支持部51,52のうち図示を省略した構成がある。
ストック載置部51A,52Aは、図3,図4に示すように、ストック室50にストックするマスクフレームFをその下端面の両端となる位置にそれぞれ当接して載置可能なように、X方向に間隔を有してストック室50の底部50aに配置される。
載置溝51Aaは、載置されたマスクフレームFの下端を支持可能なようにマスクフレームFの面に略平行なY方向(水平方向)に延在する。載置溝51Aaは、また、X方向に離間するようにブロック状のストック載置部51Aの頂部となる位置に複数設けられている。これらの載置溝51Aaは、X方向に均等な間隔を有する。載置溝51Aaは、いずれも略同一の深さ寸法とされ、かつ、ほぼ同じ高さ方向(Z方向)位置に設けられる。
駆動溝51Abは、複数の載置溝51Aaのうち、後述する駆動ローラ55aに対応するX方向の位置となるストック載置部51A頂部に設けられる。つまり、後述する駆動ローラ55a,55aを結ぶY方向の直線に一致するように、駆動溝51Abが配置される。
駆動溝51Abは、載置溝51Aaを拡大した形状とされる。ここで、駆動溝51Abが載置溝51Aaを拡大した形状であるとは、駆動溝51Abの深さ寸法および幅寸法を、載置溝51Aaの深さ寸法および幅寸法に比べて大きく設定することを意味する。同時に、駆動溝51Abが載置溝51Aaを拡大した形状であるとは、駆動溝51Abの形状が、後述する駆動ローラ55aによってマスクフレームFを駆動する際に、駆動されるマスクフレームFがストック載置部51Aと干渉しないで搬送可能なことを意味する。
駆動溝51Abに対応するX方向の位置となるレーンにおいては、マスクフレームFが、後述する駆動ローラ55aに載置される。
ストック下支持部51,52は、図3,図4に示すように、ストック室50の底部50aに配置されている。ストック下支持部51とストック下支持部52とは、ストック載置部51A、52Aに載置されたマスクフレームFの下端の両端位置において、ストック載置部51A、52Aの当接位置よりも内側位置に当接可能なように、ストック載置部51Aとストック載置部52AとのX方向間隔よりもやや狭い間隔に配置される。
ストック下支持部51は、図3,図4に示すように、ストック室50の底部50aに設けられる。ストック下支持部51は、マスクフレームFの面に略平行なY方向に延在し、かつ、X方向に離間する複数の凹状である支持溝51a,51aを有する。ストック下支持部51は、支持溝51a,51aにマスクフレームFの下端に当接してマスクフレームFを支持可能である。これら複数の支持溝51a,51aは、複数のマスクフレームFを一体として移動可能なように、溝支持基部51bの頂部位置に設けられている。
支持溝51a,51aは、載置溝51Aaと同様にそれぞれがX方向に均等な間隔を有して設けられている。また、支持溝51a,51aは、いずれも略同一の深さ寸法を有する。それぞれの支持溝51a,51aにおいては、その底部位置が、いずれもほぼ同じ高さ方向(Z方向)位置に設定される。
支持溝51a,51aは、溝支持基部51bがZ方向に上下動した際に、載置溝51Aaの高さ位置よりも高い位置から低い位置まで移動可能である。
これにより、溝支持基部51bがZ方向に上昇した際に、ストック載置部51Aのストック溝51Aaに載置された複数のマスクフレームFの下端に支持溝51a,51aが当接し、さらに溝支持基部51bがZ方向に上昇して、ストック溝51Aaを複数のマスクフレームFの下端から離間して支持可能である。また、溝支持基部51bが上昇した状態で、ストック載置部51AにマスクフレームFが当接しないように、マスクフレームFの面と略直交方向(X方向)にこれら複数のマスクフレームFを往復する前後移動が可能である。また、溝支持基部51bがZ方向に下降した際に、支持溝51a,51aが複数のマスクフレームFの下端から離間して、複数のマスクフレームFをストック溝51Aaに載置可能である。
ストック下支持部51の支持溝51aは、ストック載置部51Aの載置溝51Aaよりも少なく配置することができる。本実施形態では、4本の載置溝51Aaを設けるのに対し、3本の支持溝51aを設けることができる。
溝支持基部51bは、X方向における支持溝51a,51aの配置寸法よりも大きなX方向寸法を有している。溝支持基部51bは、X方向に延在しているX方向規制部51c上にX方向往復動可能に載置される。溝支持基部51bは、X方向規制部51cによっての移動方向をX方向に規制されている。
溝支持基部51bは、X方向に延在するX駆動軸51b1に接続されている。X駆動軸51b1は、X方向規制部51c上に固定されたX駆動モータ51b2に接続されている。
X方向規制部51cは、X方向における溝支持基部51bの寸法よりも大きなX方向寸法を有している。X方向規制部51cは、X方向に延在するようにストック室50の底部50a近傍に設けられている。
X方向規制部51cは、略鉛直に立設されたZ駆動軸51dに接続されている。Z駆動軸51dはボールネジ等とされる。Z駆動軸51dはストック室50の底部50aを密閉可能に貫通している。Z駆動軸51dは、チャンバ50外に配置されたZ駆動モータ51eに接続されている。
X方向規制部51cは、ストック室50の底部50aに立設されたZ方向規制部51fに取り付けられる。X方向規制部51cは、Z方向規制部51fによって移動がZ方向に規制されている。
溝支持基部51b,X駆動軸51b1,X駆動モータ51b2,X方向規制部51c,Z駆動軸51d,Z駆動モータ51e,Z方向規制部51fは、ストック位置交換駆動部を構成する。ストック位置交換駆動部は、X方向における複数の支持溝51a,51aの間隔を維持した状態で、これら複数の支持溝51a,51aをX方向および/またはZ方向に往復動作可能とする。
ストック位置交換駆動部51b〜51fにおいては、X駆動モータ51b2がX駆動軸51b1を駆動して、X方向規制部51cによって移動方向が規制された状態で、溝支持基部51bをX方向に往復動作する。ストック位置交換駆動部51b〜51fにおいては、また、Z駆動モータ51eがZ駆動軸51dを駆動して、Z方向規制部51fによって移動方向が規制された状態で、X方向規制部51cをZ方向に往復動作する。
同時に、マスクフレームFをストックするストック載置部51Aにおいては、例えば、5本の載置溝51Aaが設けられており、同時に5枚のマスクフレームFを支持可能とされている。マスクフレームFにおけるストック位置の移動交換をおこなう溝支持基部51bにおいては、例えば、3本の支持溝51aが設けられており、同時に3枚のマスクフレームFを移動可能とされている。
ストック載置部51Aとストック載置部52Aとは、図3に示すように、Y方向における配置位置が異なるだけで、略同一の構成とされている。ストック載置部52Aは、ストック載置部51AとマスクフレームFのY方向寸法に対応する距離だけ離間するように配置される。ストック載置部52Aは、X方向およびZ方向における位置が、ストック載置部51Aとほぼ同じ配置となるように設けられている。
載置溝52Aaは、載置されたマスクフレームFの下端を支持可能なようにマスクフレームFの面に略平行なY方向(水平方向)に延在する。載置溝52Aaは、また、X方向に離間するようにブロック状のストック載置部52Aの頂部位置に複数設けられている。これらの載置溝52Aaは、載置溝51Aaと同様にX方向に均等な間隔を有する。載置溝52Aaは、いずれも略同一の深さ寸法とされ、かつ、ほぼ同じ高さ方向(Z方向)位置に設けられる。これにより、複数載置されたマスクフレームFが略平行状態となるように設定されている。
駆動溝52Abは、複数の載置溝52Aaのうち、後述する駆動ローラ55aに対応するX方向の位置にストック載置部52A頂部位置に設けられる。駆動溝52Abは、載置溝52Aaを拡大した形状とされる。ここで、駆動溝52Abが載置溝52Aaを拡大した形状であるとは、駆動溝52Abにおいて、載置溝52Aaに比べて深さ寸法および幅寸法を大きく設定することを意味する。同時に、駆動溝52Abが載置溝52Aaを拡大した形状であるとは、駆動溝52Abの形状が、後述する駆動ローラ55aによってマスクフレームFを駆動する際に、駆動されるマスクフレームFがストック載置部52Aと干渉しないで搬送可能な形状なことを意味する。
駆動溝52Abに対応するX方向の位置となるレーンにおいては、マスクフレームFが、後述する駆動ローラ55aに載置される。
ストック下支持部52とストック下支持部51とは、図3に示すように、Y方向における配置位置が異なるだけで、略同一の構成とされている。ストック下支持部52は、ストック下支持部51とマスクフレームFのY方向寸法に対応する距離だけY方向に離間するように配置される。ストック下支持部52は、X方向およびZ方向における位置が、ストック下支持部51とほぼ同じ配置となるように設けられている。
ストック下支持部52は、図3,図4に示すように、ストック室50の底部50aに設けられる。ストック下支持部52は、マスクフレームFの面に略平行なY方向に延在し、かつ、X方向に離間する複数の凹状である支持溝52a,52aを有する。ストック下支持部52は、支持溝52a,52aにマスクフレームFの下端に当接してマスクフレームFを支持可能である。これら複数の支持溝52a,52aは、複数のマスクフレームFを一体として移動可能なように、溝支持基部52bの頂部位置に設けられている。
支持溝52a,52aは、支持溝51aと同様にそれぞれがX方向に均等な間隔を有して設けられている。また、支持溝52a,52aは、いずれも略同一の深さ寸法を有する。それぞれの支持溝52a,52aにおいては、その底部位置が、いずれもほぼ同じ高さ方向(Z方向)位置に設定される。
支持溝52a,52aは、溝支持基部52bがZ方向に上下動する際に、載置溝52Aaの高さ位置よりも高い位置から低い位置まで移動可能である。
これにより、溝支持基部52bがZ方向に上昇した際に、ストック載置部52Aのストック溝52Aaに載置された複数のマスクフレームFの下端に支持溝52a,52aが当接し、さらに溝支持基部52bがZ方向に上昇して、ストック溝52Aaを複数のマスクフレームFの下端から離間して支持可能である。また、溝支持基部52bが上昇した状態で、ストック載置部52AにマスクフレームFが当接しないように、マスクフレームFの面と略直交方向(X方向)にこれら複数のマスクフレームFを往復する前後移動が可能である。また、溝支持基部52bがZ方向に下降した際に、支持溝52a,52aが複数のマスクフレームFの下端から離間して、複数のマスクフレームFをストック溝52Aaに載置可能である。
ストック下支持部52の支持溝52aは、ストック載置部52Aの載置溝52Aaよりも少なく配置することができる。本実施形態では、ストック下支持部51およびストック載置部51Aと同様に、4本の載置溝52Aaを設けるのに対し、3本の支持溝52aを設けることができる。
溝支持基部52bは、X方向における支持溝52a,52aの配置寸法よりも大きなX方向寸法を有している。溝支持基部52bは、X方向に延在しているX方向規制部52c上にX方向往復動可能に載置される。溝支持基部52bは、X方向規制部52cによって移動方向をX方向に規制されている。
溝支持基部52bは、X方向に延在するX駆動軸52b1に接続されている。X駆動軸52b1は、X方向規制部52c上に固定されたX駆動モータ5122に接続されている。
X方向規制部52cは、X方向における溝支持基部52bの寸法よりも大きなX方向寸法を有する。X方向規制部52cは、X方向に延在するようにストック室50の底部50a近傍に設けられている。
X方向規制部52cは、略鉛直に立設されたZ駆動軸52dに接続されている。Z駆動軸52dは、ボールネジ等とされる。Z駆動軸52dは、ストック室50の底部50aを密閉可能に貫通している。Z駆動軸52dは、チャンバ50外に配置されたZ駆動モータ52eに接続されている。
X方向規制部52cは、ストック室50の底部50aに立設されたZ方向規制部52fに取り付けられる。X方向規制部52cは、Z方向規制部52fによって移動がZ方向に規制されている。
溝支持基部52b,X駆動軸52b1,X駆動モータ52b2,X方向規制部52c,Z駆動軸52d,Z駆動モータ52e,Z方向規制部52fは、ストック位置交換駆動部を構成している。ストック位置交換駆動部は、X方向における複数の支持溝52a,52aの間隔を維持した状態で、これら複数の支持溝52a,52aをX方向および/またはZ方向に往復動作可能とする。
ストック位置交換駆動部52b〜52fにおいては、X駆動モータ52b2がX駆動軸52b1を駆動して、X方向規制部52cによって移動方向が規制された状態で、溝支持基部52bをX方向に往復動作する。ストック位置交換駆動部52b〜52fにおいては、また、Z駆動モータ52eがZ駆動軸52dを駆動して、Z方向規制部52fによって移動方向が規制された状態で、X方向規制部52cがZ方向に往復動作する。
同時に、マスクフレームFをストックするストック載置部52Aにおいては、例えば、5本の載置溝52Aaが設けられており、同時に5枚のマスクフレームFを支持可能とされている。マスクフレームFにおけるストック位置の移動交換をおこなう溝支持基部52bにおいては、例えば、3本の支持溝52aが設けられており、同時に3枚のマスクフレームFを移動可能とされている。
ストック下支持部51,52においては、ストック位置交換駆動部51b〜51fとストック位置交換駆動部52b〜52fとが同期して駆動可能とされている。これにより、支持溝51a,51aおよび支持溝52a,52aが同期してZ方向およびX方向に駆動可能になる。
なお、X駆動モータ51b2とX駆動モータ52b2、Z駆動モータ51eとZ駆動モータ52e等、ストック下支持部51,52において駆動が同期された駆動部を1つのモータによって駆動可能な構成とすることもできる。
ストック下支持部51,52においては、X方向において対応する位置にある支持溝51aと支持溝52aとによって、一枚のマスクフレームFのY方向両端付近を支持できる。また、ストック下支持部51,52においては、X方向において対応する位置にある支持溝51aと支持溝52aとによって、一枚のマスクフレームFのY方向両端付近を移動できる。つまり、ストック位置交換駆動部51b〜52fを駆動することにより、溝支持基部51bの支持溝51aおよび溝支持基部52bの支持溝52aにマスクフレームFを載置して、ストック載置部51Aおよびストック載置部52Aに対してX方向に移動して、載置位置を変更することができる。
ここで、支持溝51aと支持溝52aとが、X方向において対応する位置にあるとは、Y方向に延在する同一の直線上に支持溝51aと支持溝52aとが位置していることを意味する。
また、ストック下支持部51,52においては、駆動溝51Abと駆動溝52Abとが、X方向において対応する位置に設けられている。
同様に、駆動溝51Abと駆動溝52Abとが、X方向において対応する位置にあるとは、Y方向に延在する同一の直線上に駆動溝51Abと駆動溝52Abとが位置していることを意味する。
具体的には、図3,図4に示すように、ストック下支持部51における一番右に図示された支持溝51aと、ストック下支持部52における一番右に図示された支持溝52aとが、X方向において互いに対応する位置とされる。以下、駆動溝51Abと駆動溝52Abとをのぞいて、同様に、ストック下支持部51における右からn番目に図示された支持溝51aと、ストック下支持部52における右からn番目に図示された支持溝52aとが、X方向において互いに対応する位置とされる。ここで、nは自然数とされる。
同様に、ストック載置部51Aとストック載置部52Aとにおいては、X方向において対応する位置にある載置溝51Aaと載置溝52Aaとによって、一枚のマスクフレームFのY方向における両端付近を支持することができる。
支持溝51aは、いずれも、あらかじめ設定されたストック数である載置溝51Aa(駆動溝51Abを含む)と後述する取り出し支持部58gの取り出し支持溝58gaとの合計本数よりも少ない本数として配置される。
同様に、支持溝52aは、いずれも、あらかじめ設定されたストック数である載置溝52Aa(駆動溝52Abを含む)と後述する取り出し支持部58gの取り出し支持溝58gaとの合計本数よりも少ない本数として配置される。
ストック下支持部51およびストック下支持部52においては、一枚のマスクフレームFが、それぞれ対応する支持溝51aおよび支持溝52aによって支持される。この一枚のマスクフレームFは、支持溝51aおよび支持溝52aによって支持された状態で、X方向に移動可能である。
ストック上支持部53およびストック上支持部54は、図3,図4に示すように、ストック下支持部51およびストック下支持部52にストックされた複数のマスクフレームF上側を支持および解放可能とされる。また、ストック上支持部53およびストック上支持部54は、ストック下支持部51,52のX方向動作と同期してX方向に往復動作可能である。
なお、図4においては、ストック上支持部53およびストック上支持部54のうち図示を省略した構成がある。
ストック上支持部53は、複数の挟持部53aを有する。複数の挟持部53aは、マスクフレームFの上端付近を挟持して支持する。特に、複数の挟持部53aは、マスクフレームFの上端における左右方向(Y方向)の両端となる位置にある角部の付近を挟持して支持する。
また、ストック上支持部53は、X回転駆動部53rxを有する。X回転駆動部53rxは、挟持部53aをマスク面(ZY平面)に垂直な略水平方向(X方向)に駆動する。X回転駆動部53rxは、挟持部53aを駆動してX方向に位置調整が可能である。X回転駆動部53rxは、また、挟持部53aをマスク面に略平行なYZ面内で回動する。X回転駆動部53rxは、挟持部53aによるマスクフレームFの係止および解放を可能とする。
ストック上支持部53は、図3,図4に示すように、X方向に延在する回転軸53cを有する。回転軸53cの先端には、挟持部53aが設けられる。挟持部53aは、複数の挟持片53b,53bを有する。複数の挟持片53b,53bは、ストックされたマスクフレームFの上端において、マスクフレームFの表面および裏面のそれぞれに当接する。
複数の挟持片53b,53bは、回転軸53cの軸線方向に離間して配置される。回転軸53cの軸線方向における挟持片53b,53bの間の距離が、マスクフレームFの厚さとほぼ同等か、あるいは、少し大きな状態とされる。複数の挟持片53b,53bは、いずれも、回転軸53cの径方向となるYZ方向に互いに平行状態に固定される。
また、回転軸53cの基端側にはX回転駆動部53rxが接続される。回転軸53cは、X方向に延在する。回転軸53cの基端側は、ストック室50の外側まで延長するように配置されている。
回転軸53cと、挟持片53b,53bとは、互いに略直交するように交差して配置される。回転軸53cの先端側は、挟持片53b,53bに接続される。
挟持片53b,53bは、回転軸53cに、例えば、4個設けられる。隣接する挟持片53bと挟持片53bとの間には、一枚のマスクフレームFを保持可能である。したがって、挟持部53aは、三枚のマスクフレームFを保持可能である。挟持片53bの個数は、ストック載置部51AにストックされるマスクフレームFのうち、支持溝51aおよび支持溝52aによって移動されるマスクフレームFの枚数に対応している。
回転軸53cが配置されるZ方向における高さは、ストック下支持部51およびストック下支持部52のZ方向の動作によって昇降するマスクフレームFの上端が当接しない高さ位置とされる。挟持片53b,53bの長さ寸法は、ストック下支持部51およびストック下支持部52のZ方向の動作によってマスクフレームFが昇降しても、マスクフレームFの上端を支持可能な長さである。これにより、挟持部53aは、ストック下支持部51およびストック下支持部52のZ方向の動作によってマスクフレームFが昇降しても、マスクフレームFの上端を支持する状態を維持できる。
挟持片53b,53bの先端には、互いに対向する内側面に位置するように凸部53eが設けられてもよい。この凸部53eは、マスクフレームFを挟持する際に、互いに対向する凸部53eがマスクフレームFの表面および裏面のそれぞれに点接触する。互いに対向する凸部53eは、後述する凸部13Ad,13Aeと同様に、マスクフレームFを挟持する際に互いに近接する方向に付勢されることが可能である。
回転軸53cは、図3,図4に示すように、マスク面に垂直な略水平方向(X方向)に延在して、回転軸53cの軸線の周りに回動可能とされる。回転軸53cは、回転軸53cの軸線方向(X方向)に進退可能とされる。
回転軸53cの先端には、挟持部53aとなる挟持片53b、53bが回転軸53cの径方向に突出するように、回転軸53cの軸線の方向に複数接続固定される。回転軸53cの基端には、X回転駆動部53rxのモータが接続され、回転軸53cを回転軸53cの軸線の周りに駆動可能とされている。
また、X回転駆動部53rxにおいては、例えば、図示しないモータがマスク面(YZ面)と平行に延在する平板部に固定される。X回転駆動部53rxにおいては、平板部をX駆動部によって駆動することで、回転軸53cが、X方向に駆動される。挟持部53aは、回転軸53cがX方向に駆動された際に、回転軸53cと一体としてX方向に駆動される。
図示しないX駆動部は、ステッピングモータとされるXモータと、このXモータによって回転駆動されX方向に延在するX回転軸と、X回転軸に螺合されてこのX回転軸の軸線方向に相対移動可能なX位置規制部と、このX位置規制部およびXモータの移動をX方向に規制するX規制部と、を有する。
図示しないX駆動部においては、XモータによってX回転軸を回動することで、このX回転軸の先端が回動可能な状態でX回転軸の先端に接続されたX位置規制部が、平板部に対してX方向に移動する。X規制部によって、X位置規制部の移動方向が規制されている。図示しない平板部は、ストック室(チャンバ)50の側部とされている。ストック上支持部53は、挟持部53aの位置をX方向の自由度にて調整可能である。ストック上支持部53は、ストック室(チャンバ)50の側部に固定されている。
なお、図4においては、X回転駆動部53rx等の図示を省略している。
X回転駆動部53rxのX駆動部は、X方向に移動可能である。X回転駆動部53rxのX駆動部におけるX方向の動作は、ストック下支持部51のストック位置交換駆動部51b,51c,51d,51e,51fおよび/またはストック下支持部52のストック位置交換駆動部52b,52c,52d,52e,52fにおけるX方向の動作と同期可能である。これにより、ストックしているマスクフレームFを、X方向に移動する。
なお、X回転駆動部53rxにおいては、挟持部53aをX方向に往復動可能、かつ、回転軸53cの周りに回動可能な構成であれば、上記の構成に限定されない。
ストック上支持部53においては、まず、X回転駆動部53rxによって回転軸53cを回転軸53cの軸線の周りに駆動する。これにより、ストック上支持部53においては、回転軸53cの軸線の周りにおける挟持部53aの角度位置を設定する。挟持部53aの角度は、外部からストック位置に搬入されるマスクフレームFと干渉しない位置となるように設定する。ここで、挟持部53aが、外部からストック位置に搬入されるマスクフレームFと干渉しない位置としては、例えば、挟持片53bが、回転軸53cに対してZ方向の上向きとされることができる。
次に、X回転駆動部53rxにおいて、X駆動部のXモータによってX回転軸を回動して、X位置規制部をX方向に移動させる。これにより、回転軸53cをX方向に駆動して挟持部53aのX方向の位置を設定し、所定の挟持片53b,53bの間にマスクフレームFの上端が位置するようにする。
この状態で、X回転駆動部53rxによって回転軸53cを回転軸53cの軸線の周りに回動する。これにより、挟持部53aにおいて隣接する挟持片53bおよび挟持片53bが、マスクフレームFの上端における表面および裏面に当接する。さらに、X回転駆動部53rxによって、回転軸53cの軸線の周りにおける挟持部53aの角度位置を設定する。これにより、隣接して対向する挟持片53bおよび挟持片53bの先端においては、凸部53eが、マスクフレームFの表面および裏面における上端付近にそれぞれ当接する。これにより、挟持部53aがマスクフレームFの上端を挟持する状態となる。
この状態で、X回転駆動部53rxにおいて、X駆動部によってX回転軸を回動して、X位置規制部をX方向に移動させる。これにより、回転軸53cをX方向に駆動する。このとき、回転軸53cにおけるX方向の駆動を、ストック下支持部51,52におけるX方向の駆動と同期する。これにより、ストックされた状態におけるマスクフレームFのX方向の位置を設定することが可能となる。
なお、回転軸53cにおける軸線方向(X方向)の駆動範囲として、YZ平面内の位置が後述する取り出し上支持部58hとずれた位置とされる。これにより、回転軸53cおよび挟持部53aが取り出し上支持部58hに干渉しない範囲に設定される。
ストック上支持部53において、ストック上支持部53の駆動系であるX回転駆動部53rxのモータおよびX駆動部のXモータが、ストック室(チャンバ)50の外側に配置される。したがって、回転軸53cの軸線の周りにおける挟持部53aの角度位置の調整は、いずれも、ストック室(チャンバ)50の外側からおこなわれる。また、回転軸53cの軸線と平行な方向における挟持部53aの位置調整も、ストック室(チャンバ)50の外側からおこなわれる。これにより、ストック上支持部53の駆動系から発生したゴミがストック室(チャンバ)50内に拡散(落下)することを防止できる。
ストック上支持部54とストック上支持部53とは、左右方向であるY方向において並ぶように配置されている。ストック上支持部54とストック上支持部53とは、図3に示すように、マスクフレームFの中心線(Z方向、重力方向)に対して、略対称な構成を有するように設けられている。
ストック上支持部54は、複数の挟持部54aを有する。複数の挟持部54aは、マスクフレームFの上端付近を挟持して支持する。特に、複数の挟持部54aは、マスクフレームFの上端における左右方向(Y方向)の両端となる位置にある角部付近を挟持して支持する。
また、ストック上支持部54は、X回転駆動部54rxを有する。X回転駆動部54rxは、挟持部54aをマスク面(ZY平面)に垂直な略水平方向(X方向)に駆動する。X回転駆動部54rxは、挟持部54aを駆動してX方向に位置調整が可能である。X回転駆動部54rxは、また、挟持部54aをマスク面に略平行なYZ面内で回動する。X回転駆動部54rxは、挟持部54aによるマスクフレームFの係止および解放を可能とする。
ストック上支持部54は、図3に示すように、X方向に延在する回転軸54cを有する。回転軸54cの先端には挟持部54aが設けられる。挟持部54aは、複数の挟持片54b,54bを有する。複数の挟持片54b,54bは、ストックされたマスクフレームFの端部において表面および裏面のそれぞれに当接する。
複数の挟持片54b,54bは、X方向に延在する回転軸54cに離間して配置される。これらの挟持片54b、54bは、回転軸54cの軸線方向における互いの距離がほぼマスクフレームFの厚さと等しいかやや大きな状態とされる。複数の挟持片54b、54bは、いずれも、それらの基端が回転軸54cの径方向となるYZ方向に互いに平行状態に固定されている。
また、回転軸54cの基端側には、X回転駆動部54rxが接続される。回転軸54cは、X方向に延在する。回転軸54cの基端側は、ストック室50の外側まで延長するように配置される。
回転軸54cと、挟持片54b,54bとは、互いに略直交するように交差して配置される。回転軸54cの先端側は、挟持片54b,54bに接続される。
挟持片54b,54bは、回転軸54cに、例えば、4個設けられる。隣接する挟持片54bと挟持片54bとの間には、一枚のマスクフレームFを保持可能である。したがって、挟持部54aは、三枚のマスクフレームFを保持可能である。挟持片54bの個数は、ストック載置部52AにストックされるマスクフレームFのうち、支持溝51aおよび支持溝52aによって移動されるマスクフレームFの枚数に対応している。
回転軸54cが配置されるZ方向における高さは、ストック下支持部51およびストック下支持部52のZ方向の動作によって昇降するマスクフレームFの上端が当接しない高さ位置とされる。挟持片54b,54bの長さ寸法は、ストック下支持部51およびストック下支持部52のZ方向の動作によってマスクフレームFが昇降しても、マスクフレームFの上端を支持可能な長さである。これにより、挟持部54aは、ストック下支持部51およびストック下支持部52のZ方向の動作によってマスクフレームFが昇降しても、マスクフレームFの上端を支持する状態を維持できる。
挟持片54b,54bの先端には、互いに対向する内側面に位置するように凸部54eが設けられていてもよい。この凸部54eは、マスクフレームFを挟持する際に、互いに対向する凸部54eがマスクフレームFの表面および裏面にそれぞれ点接触する。互いに対向する凸部54eは、後述する凸部14Ad,14Aeと同様に、マスクフレームFを挟持するように互いに近接する方向に付勢可能である。
回転軸54cは、図3に示すように、マスクフレームFの面に垂直な略水平方向(X方向)に延在して、回転軸54cの軸線の周りに回動可能とされる。回転軸54cは、回転軸54cの軸線となる方向(X方向)に進退可能とされる。
回転軸54cの先端には、挟持部54aとなる挟持片54b、54bが回転軸54cの径方向に突出するように、回転軸54cの軸線となる方向に複数接続固定される。回転軸54cの基端には、X回転駆動部54rxのモータが接続され、回転軸54cを回転軸54cの軸線の周りに駆動可能とされている。
また、X回転駆動部54rxにおいては、例えば、図示しないモータがマスク面(YZ面)と平行に延在する平板部に固定される。X回転駆動部54rxにおいては、この平板部をX駆動部によって駆動することで、回転軸54cが、X方向に駆動される。挟持部54aは、回転軸54cがX方向に駆動された際に、回転軸54cと一体としてX方向に駆動される。
図示しないX駆動部は、ステッピングモータとされるXモータと、このXモータによって回転駆動されX方向に延在するX回転軸と、X回転軸に螺合されてこのX回転軸の軸線方向に相対移動可能なX位置規制部と、このX位置規制部およびXモータの移動をX方向に規制するX規制部と、を有する。
図示しないX駆動部においては、XモータによってX回転軸を回動することで、このX回転軸の先端が回動可能な状態でX回転軸の先端に接続されたX位置規制部が、平板部に対してX方向に移動する。X規制部によって、X位置規制部の移動方向が規制されている。図示しない平板部は、ストック室(チャンバ)50の側部とされている。ストック上支持部54は、挟持部54aの位置をX方向の自由度にて調整可能であり、ストック室(チャンバ)50の側部に固定されている。
X回転駆動部54rxのX駆動部は、X方向に移動可能である。X回転駆動部54rxのX駆動部におけるX方向の動作は、X回転駆動部53rxのX駆動部、ストック下支持部51のストック位置交換駆動部51b,51c,51d,51e,51f、および、ストック下支持部52のストック位置交換駆動部52b,52c,52d,52e,52fにおけるX方向の動作と同期可能である。X回転駆動部54rx、X回転駆動部53rx、ストック位置交換駆動部51b,51c,51d,51e,51f、および、ストック位置交換駆動部52b,52c,52d,52e,52fが同期してX方向に動作することにより、ストックしているマスクフレームFを、X方向に移動する。
なお、X回転駆動部54rxにおいては、挟持部54aをX方向に往復動可能、かつ、回転軸54cの周りに回動可能な構成であれば、上記の構成に限定されるものではない。
ストック上支持部54においては、まず、X回転駆動部54rxによって回転軸54cを回転軸54cの軸線の周りに駆動する。これにより、ストック上支持部54においては、回転軸54cの軸線の周りで挟持部54aの角度位置を設定する。挟持部54aの角度は、外部からストック位置に搬入されるマスクフレームFと干渉しない位置に設定する。ここで、挟持部54aが、外部からストック位置に搬入されるマスクフレームFと干渉しない位置としては、例えば、挟持片54bが、回転軸54cに対してZ方向の上向きとされることができる。
次に、X回転駆動部54rxにおいて、X駆動部のXモータによってX回転軸を回動して、X位置規制部をX方向に移動させる。これにより、回転軸54cをX方向に駆動して挟持部54aのX方向の位置を設定し、所定の挟持片54b,54bの間にマスクフレームFの上端が位置するようにする。
この状態で、X回転駆動部54rxによって回転軸54cを軸線周りに回動する。これにより、挟持部54aにおいて隣接する挟持片54bおよび挟持片54bが、マスクフレームFの上端における表面および裏面に当接する。さらに、X回転駆動部54rxによって、回転軸54cの軸線の周りにおける挟持部54aの角度位置を設定する。これにより、隣接して対向する挟持片54bおよび挟持片54bにおける先端において、凸部54eが、マスクフレームFの表面および裏面における上端付近にそれぞれ当接する。これにより、挟持部54aがマスクフレームFの上端を挟持する状態となる。
この状態で、X回転駆動部53rxにおいて、X駆動部によってX回転軸を回動して、X位置規制部をX方向に移動させる。これにより、回転軸54cをX方向に駆動する。このとき、X方向における回転軸54cの駆動を、X方向におけるストック下支持部51,52の駆動と同期する。これにより、ストックされた状態におけるマスクフレームFのX方向の位置を設定する。
なお、回転軸54cにおける軸線方向(X方向)の駆動範囲としては、YZ平面内の位置が後述する取り出し上支持部58hとずれた位置とされる。これにより、回転軸54cおよび挟持部54aが取り出し上支持部58hに干渉しない範囲に設定される。
ストック上支持部54においては、X回転駆動部54rxのモータおよびX駆動部のXモータがストック室(チャンバ)50の外側位置に配置されている。したがって、挟持部54aにおける回転軸54cの軸線周りの角度位置調整は、ストック室(チャンバ)50の外側からおこなわれる。また、挟持部54aにおける回転軸54cの軸線方向の位置調整は、ストック室(チャンバ)50の外側からおこなわれる。これにより、ストック上支持部54の駆動系から発生したゴミがストック室(チャンバ)50内に拡散(落下)することを防止できる。
駆動支持部55には、図3,図4に示すように、駆動溝51Ab,駆動溝52Abに対応するX方向の位置にあるマスクフレームFが載置可能とされる。駆動支持部55は、載置されたマスクフレームFの下端に当接して、このマスクフレームFを面方向(Y方向)に駆動可能とする。駆動支持部55は、駆動ローラ55aと、駆動ローラ55aを回転駆動する回転駆動部55bと、を有する。
なお、図4においては、駆動支持部55のうち図示を省略した構成があり、駆動ローラ55aのみを示している。
具体的には、駆動支持部55は、図3および図4に示すストック載置部51A,52Aにおいて、右から2本目、つまり、左から3本目のレーン(ストック位置)となる駆動溝51Abおよび駆動溝52Abを結んだ線上に配置される。駆動支持部55においては、載置溝51Aaおよび載置溝52Aaに載置されたマスクフレームFの下端と、複数の駆動ローラ55aに載置されたマスクフレームFの下端とが、いずれも同じ高さ(Z方向)位置となるように、駆動ローラ55aの上端位置が設定されている。
駆動支持部55は、ストック室(チャンバ)50内のY方向に複数設けられる。駆動支持部55においては、複数の駆動ローラ55aの軸線方向が平行となるように設けられる。駆動支持部55は、ストック載置部51Aとストック載置部52Aとの間に位置する。駆動支持部55は、マスクフレームFをY方向に移動可能とされている。図3において、3つの駆動支持部55が示されているが、この個数に限るものではない。
さらに、駆動支持部55においては、Y方向におけるストック載置部51Aとストック載置部52Aとの間の位置に加えて、Y方向におけるストック載置部51Aとストック載置部52Aとの外側となる位置に駆動支持部55を設けてもよい。この場合でも、駆動支持部55においては、図のストック載置部51A,52Aにおいて、右から2本目、つまり、左から3本目の載置溝51Aaおよび載置溝52Aaを結んだ直線を延長した直線上に位置するように駆動ローラ55aを配置する。
Y方向における駆動支持部55の配置間隔は、Y方向におけるマスクフレームFの長さ寸法よりも小さく設定される。さらに、Y方向における駆動支持部55の配置間隔は、マスクフレームFの重量、位置制御の精度等によって適宜設定することができる。
複数の駆動支持部55は、搬送されるマスクフレームFの位置に対応して、適宜同期して駆動制御されるようになっている。
駆動ローラ55aは、載置溝51Aaが複数配置される方向であるなX方向に延在する軸線を有する。駆動ローラ55aは、駆動溝51Abおよび駆動溝52Abを結んだ直線と直交するX方向に延在する軸線を有する。
回転駆動部55bは、駆動ローラ55aを回転駆動可能に支持する。回転駆動部55bの頂部には、駆動ローラ55aの上端が突出した状態とされる。
回転駆動部55bには回転駆動モータ55eが接続される。回転駆動モータ55eは、ストック室50の底部50a外側に固定される。なお、回転駆動モータ55eは、ストック室50の側部50b外側に固定されてもよい。
駆動ローラ55aは、ストック室50に対してXY面内における位置が固定されている。駆動ローラ55aは、支持溝51a,52aに載置されたマスクフレームFがX方向へ移動する際に、この支持溝51a,52aの上に載置されたマスクフレームFが干渉しない高さ位置に設けられる。
複数の回転駆動部55bにおいては、それぞれの駆動ローラ55aの駆動が互いに同期され、複数の駆動ローラ55aが同時に当接している1枚のマスクフレームFをY方向に駆動可能とされている。
搬送上支持部56は、図3,図4に示すように、ストック室50の頂部50cに設けられる。搬送上支持部56は、Y方向においてストック上支持部53およびストック上支持部54の間の位置に設けられる。搬送上支持部56は、マスクフレームFがY方向に移動される際にマスクフレームFの上端を傾かないように支持する。搬送上支持部56は、ストック支持部51,52,53,54によって、ストックされているマスクフレームFをX方向に移動する際に、このマスクフレームFの支持を解除可能とされる。
搬送上支持部56は、図3,図4に示すように、上マグネット部56aと、挟持部56b、56cと、Z駆動部56fと、を有する。
上マグネット部56aは、駆動ローラ55aに対応するX方向の位置に設けられる。上マグネット部56aは、Z方向に昇降可能とされる。上マグネット部56aは、Y方向に延在する。
挟持部56b、56cは、上マグネット部56aに対してX方向およびY方向に離間する。挟持部56b、56cは、上マグネット部56aと一体としてZ方向に昇降可能とされる。
Z駆動部56fは、これら上マグネット部56aおよび挟持部56b、56cをZ方向に往復動作する。これにより、Z駆動部56fは、マスクフレームFの係止および解放を可能とする。
図3に示すように、挟持部56bおよび挟持部56cは、左右方向であるY方向において並ぶように配置されている。挟持部56bおよび挟持部56cは、それぞれ上マグネット部56aの両端に位置する。挟持部56bおよび挟持部56cは、上マグネット部56aの中心線(Z方向、重力方向)に対して、略対称な構成を有するように設けられている。
挟持部56bには、上マグネット部56aよりもZ方向下側に突出する複数の挟持片56b1,56b1が設けられる。複数の挟持片56b1,56b1は、ストックされたマスクフレームFの端部において表面および裏面のそれぞれに当接可能である。複数の挟持片56b1,56b1は、X方向に延在する接続部56b2に設けられる。
挟持片56b1,56b1は、互いに平行状態とされる。挟持片56b1,56b1におけるX方向の距離は、マスクフレームFの厚さとほぼ同等かやや大きく設定される。挟持片56b1,56b1は、接続部56b2の延在するX方向に離間して配置される。
接続部56b2は、図3に示すように、マスクフレームFの面に垂直な略水平方向(X方向)に延在する。また、接続部56b2の上側は、Z支持部56dにおけるY方向の一方の端部に接続される。Z支持部56dは、ストック室50の外側まで延在する。
Z支持部56dの上端側は、Z駆動部56fに接続される。Z支持部56dは、Z駆動部56fによってZ方向に昇降可能とされる。
複数の挟持片56b1,56b1の基端は、いずれも接続部56b2に接続固定されている。複数の挟持片56b1,56b1は、互いに平行状態とされている。挟持片56b1,56b1は、例えば、4個設けられる。隣接する挟持片56b1と挟持片56b1との間には、一枚のマスクフレームFを保持可能である。挟持片56b1の個数は、ストック載置部52AにストックされるマスクフレームFのうち、支持溝51aおよび支持溝52aによって移動されるマスクフレームFの枚数に対応する。
挟持片56b1,56b1の長さ寸法は、ストック下支持部51,52のZ方向動作によってマスクフレームFが移動した際に、マスクフレームFの上端が上マグネット部56aおよび接続部56b2に当接しないようになっている。
挟持片56b1,56b1の先端には、互いに対向する内側面に位置するように凸部56eが設けられてもよい。この凸部56eは、マスクフレームFを挟持する際に、互いに対向する凸部56eがマスクフレームFの表面および裏面にそれぞれ点接触する。互いに対向する凸部56eは、後述する凸部14Ad,14Aeと同様にマスクフレームFを挟持するように互いに近接する方向に付勢されることが可能である。
挟持部56cには、上マグネット部56aよりもZ方向下側に突出する複数の挟持片56c1,56c1が設けられる。複数の挟持片56c1,56c1は、ストックされたマスクフレームFの端部において表面および裏面のそれぞれに当接可能である。複数の挟持片56c1,56c1は、X方向に延在する接続部56c2に設けられる。
挟持片56c1,56c1は、互いに平行状態とされる。挟持片56c1,56c1におけるX方向の距離は、ほぼマスクフレームFの厚さと等しいかやや大きな状態とされる。挟持片56c1,56c1は、接続部56c2の延在するX方向に離間して配置される。
接続部56c2は、図3に示すように、マスクフレームFの面に垂直な略水平方向(X方向)に延在する。また、接続部56c2の上側は、Y方向における接続部56b2の接続されたZ支持部56dの端部と反対側の端部となる位置においてZ支持部56dに接続される。
接続部56c2は、接続部56b2およびZ支持部56dと一体としてZ方向に昇降可能とされる。挟持片56b1,56b1および挟持片56c1,56c1は、いずれもZ方向に延在している。このため、接続部56c2、接続部56b2およびZ支持部56dがZ方向に昇降した場合でも、挟持片56b1,56b1および挟持片56c1,56c1の延在する方向は変化しない。
挟持片56c1,56c1の基部は、いずれも接続部56c2に接続固定されている。複数の挟持片56c1,56c1は、互いに平行状態とされる。挟持片56c1,56c1は、例えば、4個設けられる。隣接する挟持片56c1と挟持片56c1との間には、一枚ずつのマスクフレームFを保持可能である。挟持片56c1の個数は、ストック載置部52AにストックされるマスクフレームFのうち、支持溝51aおよび支持溝52aによって移動されるマスクフレームFの枚数に対応する。
挟持片56c1,56c1の長さ寸法は、ストック下支持部51,52のZ方向動作によってマスクフレームFが移動した際に、マスクフレームFの上端が上マグネット部56aおよび接続部56c2に当接しないようになっている。
挟持片56c1,56c1の先端にも、互いに対向する内側面に位置するように凸部56eが設けられてもよい。この凸部56eは、マスクフレームFを挟持する際に、互いに対向する凸部56eがマスクフレームFの表面および裏面にそれぞれ点接触する。互いに対向する凸部56eは、後述する凸部14Ad,14Aeと同様にマスクフレームFを挟持するように互いに近接する方向に付勢されることが可能である。
Z駆動部56fは、ストック室50の外部に配置される。Z支持部56dは、密閉状態を維持するようにストック室50の頂部50cを貫通する。Z支持部56dは、Z駆動部56fによって伸退可能に配置される。
また、Z駆動部56fにおいては、Z支持部56dおよび挟持部56b,56cが一体としてZ方向に進退可能とされている。Z駆動部56fにおいては、Z支持部56dおよび挟持部56b,56cが、互いの姿勢を変えないようにZ方向に進退可能とされている。
Z駆動部56fは、ストック上支持部53,54およびストック下支持部51,52がX方向に動作する際に、あらかじめ搬送上支持部56の上マグネット部56aおよび挟持部56b,56cをZ方向上向きに移動する。これにより、上マグネット部56a、挟持片56b1および挟持片56c1が、X方向に移動されるマスクフレームFと干渉しない。
これにより、一枚あるいは複数枚のマスクフレームFが、ストック下支持部51,52の支持溝51a,52aによって下端部のスライダF5を支持され、同時に、ストック上支持部53,54によって上端部を支持された状態で、Z駆動部56f、上マグネット部56a、挟持片56b1および挟持片56c1によって、この一枚あるいは複数枚のマスクフレームFがX方向に移動される。
同様に、まず、ストック上支持部53,54およびストック下支持部51,52がX方向に移動される。これにより、支持溝51a,52aによって下端部のスライダF5を支持されたマスクフレームFがX方向に移動される。
その後、Z駆動部56fを駆動することにより、上マグネット部56aおよび挟持部56b,56cがZ方向下向きに移動される。これにより、マスクフレームFが搬送上支持部56によって再度支持される。
上マグネット部56aは、マスクフレームFの搬送方向と平行なY方向に延在する複数のマグネットを有する。上マグネット部56aのマグネットは、後述するようにマスクフレームFの上端に設けられた上側フレーム支持体F6と互いに引き付け合う。また、上マグネット部56aのマグネットは、マスクフレームFの面内方向(YZ面内方向)と略直交する鉛直面内(XZ面内)で磁気回路を形成する。
上マグネット部56aは、搬送上支持部56のY方向における全長において略同一断面を有するように配置される。上マグネット部56aは、マスクフレームFの上側フレーム支持体F6と互いにXZ面内で形成される磁気回路によって引き付け合う。上マグネット部56aと上側フレーム支持体F6との間で形成される磁気回路は、搬送上支持部56のY方向における全長において形成される。
搬送上支持部56においては、上マグネット部56aとマスクフレームFとが互いに引き付け合って支持される。このとき、上マグネット部56aとマスクフレームFとが所定のZ方向距離であることと、上マグネット部56aの直下にマスクフレームFの上側フレーム支持体F6が位置することが必要である。
ストック室50の内部において、駆動ローラ55aによって駆動されたマスクフレームFがY方向に移動される際に、搬送上支持部56においては、上マグネット部56aによってマスクフレームFの上側を引きつけて支持する。これにより、マスクフレームFをY方向に移動できる。同時に、搬送上支持部56においては、載置溝51Aa,52Aaによって下端部のスライダF5を支持されたマスクフレームFも、マスクフレームFの上側を支持する。
また、ストック上支持部53,54およびストック下支持部51,52によってマスクフレームFをX方向に移動する際には、Z駆動部56fによって、Z支持部56dを上昇させる。これにより、マスクフレームFの上端と上マグネット部56aとの距離を離間させる。これにより、上マグネット部56aと上側フレーム支持体F6とによってXZ面内で形成される磁気回路を解除する。これにより、上マグネット部56aがマスクフレームFの上部を引き付けて支持することを解除する。
また、マスクフレームFのX方向への移動が終了した後には、Z駆動部56fによって、Z支持部56dを下降させる。これにより、マスクフレームFの上端と上マグネット部56aとの距離を近接させる。これにより、上マグネット部56aと上側フレーム支持体F6とによってXZ面内で形成される磁気回路を再形成する。これにより、上マグネット部56aがマスクフレームFを引き付けて支持することを開始する。
搬送上支持部56の上マグネット部56aとマスクフレームFの上側フレーム支持体F6とは、Y方向の全長でほぼ同じように磁気回路をXZ面内で形成する。これにより、上マグネット部56aと上側フレーム支持体F6との間では、互いに引き合う力をY方向における上側フレーム支持体F6の全長で均等に設定できる。このため、マスクフレームFの傾斜防止を確実におこなえる。
密閉手段58としては、図1,図3,図4に示すように、搬入出口58bと、マスク取出充填口58cとを有する。搬入出口58bは、ストック室50と成膜室4とを接続する仕切りバルブ58aを有する。搬入出口58bは、ストック室50のY方向となる側部50bの位置に設けられる。マスク取出充填口58cは、ストック室50のX方向となる側部50bの位置に設けられる。
搬入出口58bは、図1,図3に示すように、仕切りバルブ58aを介して成膜室(チャンバ)4に接続される。搬入出口58bは、マスク取出充填口58cを閉状態としてストック室50を外部と密閉状態とする搬入出口58bは、チャンバ4内の成膜位置に対するマスク交換時には開放される。これにより、搬入出口58bがチャンバ4と連通する。搬入出口58bを通って、マスクフレームFが搬送される。また、搬入出口58bが閉塞されてチャンバ4を密閉状態とした場合には、ストック室50内の未使用および使用済みのマスクフレームFがストック室50外部へ搬入および搬出される。
マスク取出充填口58cは、図3に示すように、ストック室50が外部に連結した状態と、ストック室50が外部に密閉した状態と、を切り替えできる。
マスクフレームFを外部に搬送する場合には、マスク取出充填口58cが開放される。この場合、搬入出口58bが閉状態とされてチャンバ4を密閉する。
さらに、マスクフレームFをチャンバ4に搬送する場合には、マスク取出充填口58cが閉塞される。この場合、搬入出口58bが開状態とされてチャンバ4と連通される。
具体的には、マスク取出充填口58cは、ストック室50の側部50bのうちX方向となる位置に設けられた板状の開閉部58dと、開閉部58dの下部に接続されてY方向に延在する揺動軸58eと、揺動軸58eに接続されて揺動軸58eを揺動駆動する揺動駆動部58fと、を有する。
開閉部58dには、図3に示すように、Y方向の両端となる下端側の位置に取り出し支持部58gが設けられる。開閉部58dには、取り出し支持部58gの上側となる位置でY方向における両端となる位置に取り出し上支持部58hが設けられる。また、平板状の開閉部58dの周縁となる位置には、マスクフレームFに当接して支持する複数の支持凸部58kが設けられる。複数の支持凸部58kは、いずれも開閉部58dにおけるストック室50の内側に位置する。複数の支持凸部58kは、いずれもX方向に突出して設けられる。
支持凸部58kは、マスクフレームFの周縁となる位置に対応するように開閉部58dにおいて配置される位置が設定される。
ストック室50から外部にマスクフレームFを搬出する際に、開閉部58dは、揺動軸58eを中心として回動する。この際、支持凸部58k、取り出し支持部58gおよび取り出し上支持部58hは、搬出するマスクフレームFが、開閉部58dと同期して回動するように支持する。また、外部からストック室50にマスクフレームFを搬入する際に、支持凸部58k、取り出し支持部58gおよび取り出し上支持部58hは、溝支持基部51b,52bおよび挟持部53a,34がマスクフレームFを支持する動作に影響を及ぼさない位置に設けられる。
取り出し支持部58gは、図3に示すように、開閉部58dのストック室50の内側でX方向に突出する。取り出し支持部58gの上側には、取り出し支持溝58gaが設けられる。取り出し支持溝58gaは、マスクフレームFの下端を載置可能である。取り出し支持部58gにおいて、取り出し支持溝58gaは、開閉部58dがストック室50を閉塞した際に、後述するように、ストック載置部51A,52Aにおける載置溝51Aa,52Aaと対応するように配置されている。
取り出し支持溝58gaが載置溝51Aa,52Aaと対応するように配置されるとは、ストック下支持部51,52が、取り出し支持溝58gaに載置されたマスクフレームFと載置溝51Aa,52Aaに載置されたマスクフレームFとを同時に支持できることを意味する。
具体的には、X方向およびZ方向における取り出し支持溝58gaと載置溝51Aa,52Aaとの位置関係が、ストック下支持部51,52が駆動された際に、載置溝51Aa,52Aaに載置されたマスクフレームFと、取り出し支持溝58gaに載置されたマスクフレームFとを、同時にストック下支持部51,52で支持可能なX方向およびZ方向の位置とされる。
このとき、取り出し支持溝58gaと載置溝51Aa,52Aaとは、Z方向における同じ位置(高さ)に設定される。また、取り出し支持溝58gaと、隣接した載置溝51AaとのX方向の間隔は、ストック載置部51Aにおける互いに隣接した載置溝51Aaと載置溝51AaとのX方向の間隔にほぼ等しい。このように、取り出し支持溝58gaは載置溝51Aaに近接した配置とされる。
取り出し上支持部58hは、図3に示すように、Z軸58h1と、支持片58h2とを有する。Z軸58h1は、開閉部58dにおけるストック室50の内側にもうけられる。Z軸58h1は、X方向に突出する。Z軸58h1は、回動可能に設けられる。支持片58h2は、Z軸58h1におけるストック室50の内側で先端となる位置に設けられる。支持片58h2は、Z軸58h1における径方向の外側に突出して設けられる。支持片58h2は、Z軸58h1周りに回動可能とされる。Z軸58h1は、図示しない回転駆動部により、開閉部58dにおけるストック室50の外側から支持片58h2の角度と位置とを設定可能とされる。
開閉部58dを揺動する際には、取り出し支持部58gにマスクフレームFの下端が載置される。同時に、開閉部58dを揺動する際には、支持片58h2がZ軸58h1周りに回動して、マスクフレームF上側表面に当接する。これにより、マスクフレームFが開閉部58dと同期して揺動する。また、開閉部58dを揺動する際には、マスクフレームFが、複数の支持凸部58kに当接する。これらにより、マスクフレームFが開閉部58dに支持される。これにより、マスクフレームFが開閉部58dと一体に揺動する。
開閉部58dが揺動して、開閉部58dによりマスク取出充填口58cを閉塞する。同時に、開閉部58dが揺動して、マスクフレームFをストック室50に搬入する。その後、搬入されたマスクフレームFを移動して、マスクフレームFを載置溝51Aa,52Aaに載置する。これにより搬入されたマスクフレームFをストック室50にストックする。
以下、マスク交換手段100によって、マスクフレームFをストック室50にストックする際の動作を説明する。
まず、マスクフレームFを搬入する前においては、マスク交換手段100が搬入搬出状態とされる。マスク交換手段100の搬入搬出状態では、開閉部58dの上面が水平である。これにより、マスク交換手段100の搬入搬出状態では、マスク取出充填口58cが全面開放される。マスク交換手段100は、搬入搬出状態から開閉部58dが揺動してマスク取出充填口58cを閉塞する閉塞状態とされる。マスク交換手段100の搬入搬出状態からマスク取出充填口58cの閉塞が完了するマスク交換手段100の閉塞状態までの間に、ストック上支持部53,54が回転駆動される。ストック上支持部53,54は、挟持片53b,54bがマスクフレームFと干渉しない外向き角度位置まで回動される。これにより、ストック上支持部53,54においては、挟持片53b,54bが退避した状態となる。
また、マスク交換手段100の閉塞状態においては、マスクフレームFの下端が取り出し支持部58gの取り出し支持溝58gaに載置される。なお、マスク交換手段100において、搬入搬出状態から閉塞状態までの間においては、ストック下支持部51,52の溝支持基部51b,52bを駆動して、支持溝51a,52aが、取り出し支持溝58gaおよび載置溝51Aa,52Aaよりも低い位置(Z方向下側位置)とされる。
この状態で、開閉部58dを揺動してマスク取出充填口58cを閉塞して、マスク交換手段100の閉塞状態とする。閉塞状態においては、マスクフレームFがZ方向に立っている縦位置となる。
このとき、マスクフレームFの下端における両側となる位置は、それぞれ取り出し支持溝58gaに載置されている。また、マスクフレームFの上端における両側となる位置は、取り出し上支持部58hの支持片58h2に当接している。同時に、マスクフレームFの開閉部58d側が支持凸部58kに当接している。これにより、マスクフレームFが開閉部58dに対して平行に屹立した状態で支持される。
次いで、ストック上支持部53,54を駆動して、X方向において挟持片53b,54bを開閉部58dに近接させる。挟持片53b,54bは、この挟持片53b,54bによって、取り出し支持溝58gaに載置されたマスクフレームFの上端の両側となる位置を挟持可能な位置までX方向に駆動される。さらに、ストック上支持部53,54を駆動して、挟持片53b,54bをYZ面内で回動させる。挟持片53b,54bは、取り出し支持溝58gaに載置されたマスクフレームFの上端における両側で表面および裏面のそれぞれに当接して挟持可能な位置まで回動される。
同時に、取り出し上支持部58hにおいて、支持片58h2がZ軸58h1の周りに回動される。これにより、支持片58h2がマスクフレームF上側表面に当接しない角度となる。これにより、マスクフレームFがX方向に移動可能となる。
次いで、ストック下支持部51,52において、溝支持基部51b,52bを最も開閉部58dに近接したX方向の位置まで駆動する。これにより、開閉部58dの下端の両側となる位置に配置された取り出し支持溝58gaおよび取り出し支持溝58gaを結んだ直線と、支持溝51a,52aの延在する方向に引いた直線と、が一致する。
さらに、最も開閉部58dに近接した支持溝51a,52aと取り出し支持溝58gaとがX方向に一致した状態で、ストック下支持部51,52の溝支持基部51b,52bをZ方向に上昇駆動する。これにより、支持溝51a,52aが取り出し支持溝58gaおよび取り出し支持溝58gaを結んだ直線よりも高いZ方向の位置となる。これにより、マスクフレームFの下端を支持溝51a,52aに載置した支持状態となる。このとき、マスクフレームFの下端は、取り出し支持溝58gaから上方に離間する。
なお、溝支持基部51b,52bを上昇駆動するZ方向の距離は、マスクフレームFの上端がストック上支持部53,54の回転軸53c,54cと干渉しない範囲とされる。同時に、溝支持基部51b,52bを上昇駆動するZ方向距離は、マスクフレームFの上端が搬送上支持部56の上マグネット部56aと干渉しない範囲とされる。
次いで、ストック下支持部51,52およびストック上支持部53,54をX方向に同期して駆動する。ここで、X方向におけるストック下支持部51,52の移動距離は、ストック上支持部53,54の移動距離に等しくなる。また、X方向におけるストック下支持部51,52の移動距離およびストック上支持部53,54の移動距離は、マスクフレームFを載置溝51Aa,52Aaに載置できるように、X方向における載置溝51Aa,52Aaの位置に対応する位置とされる。
その後、ストック下支持部51,52において溝支持基部51b,52bを下降するようにZ方向に駆動する。これにより、支持溝51a,52aが載置溝51Aa,52Aaよりも低い位置とされる。すると、溝支持基部51b,52bの下降途中で、マスクフレームFの下端が載置溝51Aa,52Aaに載置される。
ここで、マスクフレームFの下端を載置する載置溝51Aa,52Aaは、ストック下支持部51,52の駆動範囲であれば適宜選択することができる。例えば、開閉部58dに最も近接したX方向の位置である載置溝51Aa,52AaにマスクフレームFを載置できる。この場合、ストック下支持部51,52およびストック上支持部53,54のX方向における移動距離は、最も短くなる。
ここでは説明のため、マスク交換手段100において、X方向に移動したマスクフレームFを載置溝51Aa,52Aaに載置した。マスク交換手段100におけるマスクフレームFの移動としては、X方向に移動したマスクフレームFを駆動ローラ55a,55aに載置する場合も含める。駆動ローラ55a,55aは、X方向において駆動溝51Ab,52Abに一致している。
また、マスク交換手段100においてマスクフレームFを移動する際に、マスクフレームFの下端を、図3,図4の右から2番目の駆動溝51Ab,52Abに対応した駆動ローラ55a,55aに載置できる。この場合には、マスクフレームFの下端が、載置溝51Aa,52Aaに載置した場合におけるマスクフレームFと同じ高さ位置となる。
同時に、マスク交換手段100においてマスクフレームFを移動する際に、マスクフレームFの下端を載置溝51Aa,52Aaに載置した場合には、いずれも、搬送上支持部56の上マグネット部56aおよび挟持部56b,56cを下降して、挟持部56b,56cの挟持片56b1,56c1でマスクフレームFにおける上端の両端となる位置を挟持する。これにより、マスクフレームFの上端を挟持部56b,56cの挟持片56b1,56c1で挟持して、ストック上支持部53,54による支持から開放できる。
さらに、マスク交換手段100においてマスクフレームFを移動する際に、マスクフレームFの下端を、図3,図4の右から2番目の駆動溝51Ab,52Abに対応した駆動ローラ55a,55aに載置した場合には、マスクフレームFの上端を上マグネット部56aによって支持する。これにより、上端を上マグネット部56aによって支持したマスクフレームFを、駆動支持部55の駆動ローラ55aによって搬送できる。
マスク交換手段100におけるマスクフレームFの搬出には、上記の手順を逆にしておこなう。
これにより、マスク交換手段100における密閉手段58は、チャンバ4を密閉状態として、未使用および使用済みのマスクフレームFをストック室50と外部との間で搬入すること、および、未使用および使用済みのマスクフレームFをストック室50と外部との間で搬出することができる。
搬送手段60は、図3に示すように、ストック室50にストックされたマスクフレームFを、ストック室50からチャンバ4内の成膜位置となるマスク室43まで搬送する。搬送手段60は、搬送駆動部65と、搬送上支持部66と、を有する。
搬送駆動部65は、マスクフレームFの搬送経路に沿って設けられる。搬送駆動部65は、マスクフレームF上部を支持する。搬送上支持部66は、マスクフレームF上部を支持する。
搬送駆動部65は、図3に示すように、マスクフレームFを支持する。このとき、搬送駆動部65は、マスクフレームFの下端のスライダF5に当接する。また、搬送駆動部65は、マスクフレームFを面方向(Y方向)に駆動可能とする駆動ローラ65aと、駆動ローラ65aを回転駆動する回転駆動部65bと、を有する。
搬送駆動部65は、ストック室50から成膜位置となるマスク室43におけるマスクフレームFの搬送経路に沿って複数設けられる。これにより、搬送駆動部65は、マスクフレームFを持続的に移動可能とされる。なお、マスクフレームFの搬送経路における搬送駆動部65の配置間隔は、Y方向におけるマスクフレームFの長さ寸法よりも小さく設定される。マスクフレームFの搬送経路における搬送駆動部65の配置間隔は、マスクフレームFの重量、位置制御の精度等によってさらに短く設定されてもよい。
複数の搬送駆動部65は、搬送されるマスクフレームFの位置に対応して、適宜同期して駆動制御されるようになっている。
駆動ローラ65aは、マスクフレームFの搬送経路と直交するX方向に延在する軸線を有する。
回転駆動部65bは、駆動ローラ65aを回転駆動する。搬送駆動部65の頂部において、駆動ローラ65aの上端が突出した状態とされる。駆動ローラ65aは、いずれもチャンバ50,4の内側に配置される。回転駆動部65bは、いずれもチャンバ50,4の外側に配置されることが好ましい。
搬送上支持部66は、搬送上支持部56の上マグネット部56aとほぼ同等の構成を有する。搬送上支持部66は、上側フレーム支持体F6と互いに引き付け合うマグネットを有する。搬送上支持部66のマグネットは、マスクフレームFの面内方向(YZ面内方向)と略直交する鉛直面内(XZ面内)で磁気回路を形成する。これにより、搬送上支持部66は、搬送中のマスクフレームF上部を支持する。
搬送上支持部66は、マスクフレームF上端に設けられた上側フレーム支持体F6と互いに引き付け合う複数のマグネットを有する。搬送上支持部66は、マスクフレームFの面内方向(YZ面内方向)と略直交する鉛直面内(XZ面内)で磁気回路を形成する複数のマグネットを有する。搬送上支持部66の複数のマグネットは、マスクフレームFの搬送方向と平行なY方向に延在する。
搬送上支持部66は、搬送上支持部66のY方向における全長において略同一となる断面形状を有する。搬送上支持部66は、搬送上支持部66のY方向における全長において、マスクフレームFの上側フレーム支持体F6と互いにXZ面内で形成される磁気回路がY方向に略同一となる。これにより、搬送上支持部66と上側フレーム支持体F6とは、磁気回路によってY方向に略均一に引き付け合う。
搬送上支持部66は、マスクフレームFと所定のZ方向の距離を有する状態で、搬送上支持部66とマスクフレームFとが互いに引き付け合う。これにより、搬送上支持部66は、マスクフレームFを支持する。また、搬送上支持部66の直下となる搬送経路にマスクフレームFの上側フレーム支持体F6が位置した状態で、搬送上支持部66とマスクフレームFとが互いに引き付け合う。これにより、搬送上支持部66は、マスクフレームFを支持する。
搬送上支持部66は、ストック室50からマスク室43までの搬送経路において、駆動ローラ65a,65a等によって駆動されたマスクフレームFをY方向に移動する。この際、搬送経路に沿って延在する搬送上支持部66によって、マスクフレームFの上側を引きつけて倒れないようにする。つまり、駆動ローラ65a,65aによってマスクフレームFの下端部が支持されるとともに、搬送上支持部66によってマスクフレームFの上側が支持された状態で、マスクフレームFを搬送する。
以下、本実施形態のスパッタリング装置1のマスク交換手段100によるマスク交換手順を説明する。
図5A〜図5Eは、本実施形態におけるスパッタリング装置におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。図6A〜図6Fは、本実施形態におけるスパッタリング装置におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。図7A〜図7Eは、本実施形態におけるスパッタリング装置におけるマスク交換手順を示す模式平面図である。
本実施形態のスパッタリング装置1のマスク交換手段100において、マスク交換をおこなう際には、次の状態を想定する。
まず、図5Aに示すように、成膜室4のマスク室43にはマスクフレームFAが配置される。マスクフレームFAは、使用中である。成膜室4では、スパッタリングによる成膜がおこなわれる。同時に、成膜室4Bのマスク室43にはマスクフレームFBが配置される。マスクフレームFBは、使用中である。成膜室4Bでは、スパッタリングによる成膜がおこなわれる。
この状態で、図5Bに示すように、ストック室50に、成膜室4で用いる未使用のマスクフレームFCを搬入する。
マスクフレームFCをストック室50に搬入するには、まず、図3に示す密閉手段58の開閉部58dを開放状態とする。そして、取り出し支持部58g,58gと取り出し上支持部58h,58hと支持凸部58kとによって、マスクフレームFCが開閉部58dに支持される。
このとき、図3に示す搬送上支持部56、ストック上支持部53,54の挟持部53a,54aは、退避状態とされる。退避状態とされた搬送上支持部56は、開閉部58dの揺動にともなったマスクフレームFCの移動に対して干渉しない位置にある。退避状態とされたストック上支持部53,54の挟持部53a,54aは、開閉部58dの揺動にともなったマスクフレームFCの移動に対して干渉しない位置にある。同時に、ストック下支持部51,52の溝支持基部51b,52bは、退避状態とされている。退避状態とされたストック下支持部51,52の溝支持基部51b,52bは、開閉部58dの揺動にともなったマスクフレームFCの移動に対して干渉しない位置にある。
同時に、仕切りバルブ58aによって、搬入出口58bが閉状態とされる。
次いで、図3に示す揺動駆動部58fによって揺動軸58eの周りに開閉部58dを揺動させる。これにより、開閉部58dが屹立する。開閉部58dは、マスク取出充填口58cを密閉する。同時に、図5Cに示すように、開閉部58dに支持されたマスクフレームFCを立ち上がった縦状態とする。
この状態で、まず、ストック上支持部53,54の挟持部53a,54aを回転駆動する。これにより、挟持部53a,54aがマスクフレームFCにおける上端の両側となる位置に当接してマスクフレームFCを挟持する。これにより、ストック上支持部53,54がマスクフレームFCにおける上端の両側となる位置を支持する。
次いで、取り出し上支持部58h,58hを回動して、取り出し上支持部58h,58hによるマスクフレームFCの上端における両側となる位置の支持を解除する。
この状態で、ストック下支持部51,52の溝支持基部51b,52bを上昇駆動する。これにより、支持溝51a,52aにマスクフレームFCの下端を載置する。同時に、マスクフレームFCの下端を取り出し支持溝58gaから離間させる。
次いで、ストック下支持部51,52およびストック上支持部53,54をX方向に同期して駆動する。これにより、マスクフレームFCをX方向に移動する。マスクフレームFCを、図5Dに示すように、開閉部58dに1番近い載置溝51Aa,52Aaに一致したX方向の位置とする。
この状態で、ストック下支持部51,52の溝支持基部51b,52bを下降駆動する。これにより、載置溝51Aa,52AaにマスクフレームFCの下端を載置する。さらに、マスクフレームFCの下端から支持溝51a,52aを離間させる。
次に、搬送上支持部56を下降させる。これにより、マスクフレームFCの上端を挟持部56b,56cによって支持する。同時に、ストック上支持部53,54によるマスクフレームFCの上端における両側となる位置の支持を解除する。
ここで、搬送上支持部56の挟持部56b,56cは、取り出し上支持部58hと干渉しないX方向の位置およびYZ面に平行な方向の位置とされる。
このように、ストック下支持部51,52、ストック上支持部53,54および搬送上支持部56によって、マスクフレームFCをX方向に移動して、マスクフレームFCをレーンチェンジする。このとき、取り出し支持溝58gaに対応するストック位置(レーン)は、空いている。
次に、図5Eに示すように、ストック室50に、成膜室4Bで用いる未使用のマスクフレームFDを搬入する。
このマスクフレームFDの搬入は、上述したマスクフレームFCの搬入と同様におこなう。まず、図3に示す密閉手段58の開閉部58dを開放状態とする。次いで、取り出し支持部58g,58gと取り出し上支持部58h,58hと支持凸部58kとによって、マスクフレームFDを開閉部58dに支持する。
次いで、図3に示す揺動駆動部58fによって揺動軸58eを揺動させる。これにより開閉部58dによって、マスク取出充填口58cを密閉する。同時に、図6Aに示すように、マスクフレームFDを立設した縦状態とする。
これにより、マスクフレームFCに隣接するレーンにマスクフレームFDがストックされる。
上記のように、マスクフレームFCおよびマスクフレームFDをストック室50へ搬入する。さらにマスクフレームFCおよびマスクフレームFDをレーンチェンジして、図6Aに示すように、ストック支持部51〜54,取り出し支持部58gで形成される複数レーンのうち、X方向においてスパッタ空間41に近い側である2箇所のレーンにストックする。
その後、成膜室4におけるスパッタリングによる成膜処理を終了する。
次いで、図6Bに示すように、ストック室50に、成膜室4で用いた使用済のマスクフレームFAを成膜室4から搬入する。
まず、成膜室4での成膜処理が終了した後、図3に示す開閉部58dによってマスク取出充填口58cを密閉状態とする。その後、図示しない高真空排気手段とガス導入手段とによって、ストック室50内を成膜室4内と同等の真空雰囲気とする。さらに、仕切りバルブ58aによって、成膜室4に連通する搬入出口58bを開状態とする。
次いで、成膜室4のマスク室43において、後述するマスクアライメント手段10によって支持されていたマスクフレームFAを搬出する。マスクフレームFAの搬出においては、図3に示す搬送手段60の搬送上支持部66によってマスクフレームFAの上端の上側フレーム支持体F6を支持する。マスクフレームFAの搬出においては、搬送駆動部65の回転駆動部65bによって駆動ローラ65aを駆動する。これにより、マスクフレームFAが、複数の搬送駆動部65および搬送上支持部66によって形成される搬送経路に沿って搬送される。
搬送されるマスクフレームFAは、図3に示す搬入出口58bを通過する。その後、駆動支持部55の駆動ローラ55aがマスクフレームFAの下端のスライダF5に当接する。同時に、駆動ローラ55aは、回転駆動モータ55eによって回転駆動される。このとき、回転駆動モータ55eによる駆動ローラ55aの回転は、搬送駆動部65の回転駆動部65bによる駆動ローラ65aの回転と同期される。これにより、マスクフレームFAのスライダF5が載置溝51Aa,載置溝52Aaに対応するY方向の位置までマスクフレームFAが搬送される。これにより、マスクフレームFAが駆動溝51Ab,52Abに対応した駆動ローラ55a,55aに載置される。
このとき、搬送上支持部56が搬送上支持部66に連続して搬送経路が形成される。これにより、搬送上支持部56の上マグネット部56aによりマスクフレームFAの上端が支持される。また、マスクフレームFAの搬送中は、仕切りバルブ58aによって、成膜室4に連通する搬入出口58bの開状態を維持する。マスクフレームFAが搬入出口58bを通過した後に、搬入出口58bを閉状態とする。
これにより、図6Bに示すように、マスクフレームFCに隣接するレーンにマスクフレームFAがストックされる。
次に、図6Cに示すように、マスクフレームFA,FC,FDをX方向に1レーンだけレーンチェンジする。
まず、ストック上支持部53,54をX方向における開閉部58d側に移動させる。この状態で、マスクフレームFA,FC,FDの上端における両側となる位置をストック上支持部53,54によって同時に挟持する。
この状態で、搬送上支持部66を上昇させてマスクフレームFA,FCの上端における支持を解除する。
同時に、取り出し上支持部58hによるマスクフレームFDの上端における両側となる位置の支持を解除する。
この状態で、ストック下支持部51,52の溝支持基部51b,52bを上昇駆動する。これにより、支持溝51a,52aにマスクフレームFA,FC,FDの下端を同時に載置する。これにより、マスクフレームFAの下端を駆動溝51Ab,52Abに対応した駆動ローラ55a,55aから離間させる。同時に、マスクフレームFCの下端を載置溝51Aa,52Aaから離間させる。同時に、マスクフレームFDの下端を取り出し支持溝58gaから離間させる。
次いで、ストック下支持部51,52およびストック上支持部53,54をX方向に同期して駆動する。これにより、図6Cに示すように、マスクフレームFCを、駆動支持部55の駆動ローラ55aに当接する位置までX方向に1レーン移動する。同時に、マスクフレームFA,FDをマスクフレームFCとともにX方向に1レーン移動する。
この状態で、ストック下支持部51,52の溝支持基部51b,52bを下降駆動する。これにより、載置溝51Aa,52AaにマスクフレームFA,FD下端を載置する。同時に、駆動溝51Ab,52Abに対応した駆動ローラ55a,55aにマスクフレームFC下端を載置する。さらに、ストック下支持部51,52の溝支持基部51b,52bの下降を続ける。これにより、マスクフレームFA,FC,FD下端から支持溝51a,52aを離間させる。
このとき、取り出し支持溝58gaに対応するストック位置となるレーン、および、X方向において最も裏側空間42側のストック位置となるレーンは、空いている。
次いで、図6Dに示すように、ストック室50から、未使用のマスクフレームFCを成膜室4のマスク室43まで搬送する。
まず、搬送上支持部56を下降させる。これにより、挟持部56b、56cによってマスクフレームFA,FC,FDの上端における両側となる位置を支持する。同時に、上マグネット部56aによりマスクフレームFCの上端の上側フレーム支持体F6を支持する。
次に、ストック上支持部53,54において挟持部53a,54aを回転駆動する。これにより、マスクフレームFA,FC,FDの上端における両側となる位置のストック上支持部53,54による支持を解除する。
この状態で、駆動ローラ55a、駆動ローラ65aを駆動する。これにより、マスクフレームFCを搬送経路に沿ってストック室50から成膜室4のマスク室43まで搬送する。このとき、図3に示す搬送上支持部56の上マグネット部56aおよび搬送上支持部66によって、マスクフレームFCにおける上端の上側フレーム支持体F6が支持された状態を維持する。
マスクフレームFCが搬入出口58bを通過して、ストック室50からマスクフレームFCが搬出される。その後、仕切りバルブ58aによって、搬入出口58bを閉状態とする。これにより、仕切りバルブ58aによって、成膜室4がストック室50から密閉される。
マスクフレームFCは、成膜室4のマスク室43における成膜位置に到着する。マスクフレームFCは、成膜室4のマスク室43の成膜位置において、後述するようにマスクアライメント手段10によってアライメントされる。マスクフレームFCは、マスクアライメント手段10によって支持される。アライメントが完了した後、成膜室4においてスパッタリングによる成膜を開始する。
このとき、X方向において、ストック支持部51〜54に支持されたマスクフレームFAとマスクフレームFDとの間に位置するストック位置となるレーンは、空いている。
次いで、図6Eに示すように、ストック室50に、成膜室4Bで用いた使用済のマスクフレームFBを搬入する。
まず、成膜室4Bでの成膜処理が終了した後、成膜室4Bに連通する搬入出口58bを、図3に示す仕切りバルブ58aによって開状態とする。
このとき、ストック支持部51〜54によって支持されたマスクフレームFAとマスクフレームFDとの間で空いているレーンには、駆動支持部55の駆動ローラ55aが位置する。したがって、このレーンに搬入されるマスクフレームFBにおける下端のスライダF5には、駆動支持部55の駆動ローラ55aが当接する。
次いで、成膜室4Bのマスク室43において、後述するマスクアライメント手段10によって支持されていた使用済のマスクフレームFBを搬出する。マスクフレームFBの搬出においては、図3に示す搬送手段60の搬送上支持部66によって上端の上側フレーム支持体F6が支持する。された状態で、マスクフレームFBの搬出においては、搬送駆動部65の回転駆動部65bによって駆動ローラ65aを駆動する。これにより、マスクフレームFBが、複数の搬送駆動部65および搬送上支持部66によって形成される搬送経路に沿って搬送される。
搬送されるマスクフレームFBは、成膜室4B側の搬入出口58bを通過する。その後、図3に示す駆動支持部55の駆動ローラ55aがマスクフレームFBの下端のスライダF5に当接する。同時に、駆動ローラ55aが回転駆動モータ55eによって回転駆動される。このとき、回転駆動モータ55eによる駆動ローラ55aの回転は、搬送駆動部65の回転駆動部65bによる駆動ローラ65aの回転と同期される。これにより、マスクフレームFBのスライダF5が載置溝51Aaおよび載置溝52Aaに当接可能なY方向の位置まで、マスクフレームFBを搬送する。これにより、マスクフレームFBが駆動溝51Ab,52Abに対応した駆動ローラ55a,55aに載置される。
これにより、図3に示すストック支持部51,52,53,54において、マスクフレームFAとマスクフレームFDとの間に位置するレーンにマスクフレームFBがストックされる。
同時に、搬送上支持部56が搬送上支持部66に連続して搬送経路が形成される。これにより、搬送上支持部56の上マグネット部56aによりマスクフレームFBの上端が支持される。また、マスクフレームFBの搬送中は、仕切りバルブ58aによって、成膜室4Bに連通する搬入出口58bを開状態に維持する。マスクフレームFBが搬入出口58bを通過した後に、この搬入出口58bを閉状態とする。
次いで、図6Fに示すように、ストック室50から、成膜室4Bで用いる未使用のマスクフレームFDを成膜室4Bに搬送する準備状態となるように、マスクフレームFA、FB,FDをレーンチェンジする。
このとき、成膜室4Bに連通する搬入出口58bは、仕切りバルブ58aによって、開状態または閉状態とされる。
まず、図3に示す搬送上支持部56を上昇させる。これにより、マスクフレームFA、FB,FDにおける挟持部56b、56cでの上端支持状態を解除する。同時に、回転軸53c,54cを回転駆動して、回転軸53c,54cの周りの角度を設定する。これにより、挟持部53a,54aが、マスクフレームFA、FB,FDの上端をそれぞれ同時に支持する。
この状態で、上記のレーンチェンジと同様に、図3に示すストック支持部51,52,53,54によって、支持溝51a,51aと挟持部53a,54aとをX方向に移動する。これにより、マスクフレームFA、FB,FDのレーンチェンジをおこなう。ここで、マスクフレームFDが駆動ローラ55aに当接するレーン状態となるようにX方向における位置を設定する。これによりマスクフレームFA、FB,FDをレーンチェンジする。
マスクフレームFA、FB,FDのレーンチェンジ完了時においては、取り出し支持溝58gaに対応するストック位置となるレーン、および、ストック載置部51A,52AのX方向において最もスパッタ空間41側の位置となる1箇所のレーンは、空いている。このとき、X方向において裏側空間42側に最も近いストック位置となるレーンにはマスクフレームFAがストックされている。したがって、X方向において最も裏側空間42側のストック位置となるレーンは、空いていない。
そして、マスクフレームFA、FB,FDのレーンチェンジが完了したら、搬送上支持部56を下降させてマスクフレームFA、FB,FDの上端を挟持部56b、56cによって支持状態とする。同時に、挟持部53a,54aを回転軸53c,54cの周りに回転駆動して角度設定する。これにより、挟持部53a,54aによるマスクフレームFA、FB,FDの上端の支持を解除する。これにより、搬送上支持部56の上マグネット部56aがマスクフレームFDの上端の上側フレーム支持体F6を支持する。
次いで、図7Aに示すように、ストック室50から、未使用のマスクフレームFDを成膜室4Bのマスク室43まで搬送する。
まず、仕切りバルブ58aによって、成膜室4Bに連通する搬入出口58bを開状態とするか開状態を維持する。
ここで、図3に示す搬送上支持部56は、下降している。これにより、上マグネット部56aが、マスクフレームFDの上端の上側フレーム支持体F6を支持している。また、挟持部53a,54aによるマスクフレームFDの上端の支持は、解除されている。
この状態で、駆動ローラ55a、駆動ローラ65aを駆動する。これにより、マスクフレームFDをストック室50から成膜室4Bのマスク室43まで搬送経路に沿って搬送する。このとき、図3に示す搬送上支持部56の上マグネット部56aおよび搬送上支持部66によって、マスクフレームFDにおける上端の上側フレーム支持体F6が支持された状態を維持する。
マスクフレームFDが搬入出口58bを通過して、ストック室50からマスクフレームFDが搬出される。この後、仕切りバルブ58aによって、搬入出口58bを閉状態とする。これにより、仕切りバルブ58aによって、成膜室4Bがストック室50から密閉される。
マスクフレームFDは、成膜室4Bのマスク室43における成膜位置に到着する。マスクフレームFDは、成膜室4Bのマスク室43の成膜位置において、後述するようにマスクアライメント手段10によって、アライメントされる。マスクフレームFDは、マスクアライメント手段10によって支持される。アライメントが完了した後、成膜室4Bにおいてスパッタリングによる成膜を開始する。
このとき、ストック支持部51,52,53,54に支持されたマスクフレームFBよりもスパッタ空間41側に位置するレーンは、すべて空いている。
次いで、図7Bに示すように、ストック室50から、使用済みのマスクフレームFBを外部に搬出する準備のレーンチェンジをおこなう。
マスクフレームFBの搬出においては、まず、図3に示す回転軸53c,54cを回転駆動する。これにより、回転軸53c,54cの周りにおける挟持部53a,54aの角度設定をおこなう。これにより、挟持部53a,54aによってマスクフレームFA,FB上端をそれぞれ同時に支持する。同時に、搬送上支持部56を上昇させて退避状態とする。
そして、上述したレーンチェンジと同様に、ストック支持部51,52,53,54によって、支持溝51a,52aをZ方向に上昇させる。その後、ストック支持部51,52,53,54によって、支持溝51a,52aをX方向においてスパッタ空間41に向かって移動させる。さらに、ストック支持部51,52,53,54によって、支持溝51a,52aをZ方向に下降する。同時に、支持溝51a,52aに同期して,挟持部53a,54aをX方向においてスパッタ空間41に向かって移動させる。これにより、マスクフレームFA、FBを密閉状態である開閉部58dに対して近接する方向にX方向に移動する。このように、ストック支持部51,52,53,54によって、マスクフレームFA、FBをレーンチェンジする。このとき、マスクフレームFBが、取り出し支持部58gの取り出し支持溝58gaに載置される。同時に、マスクフレームFBが、X方向における最も開閉部58d側となる載置溝51Aa,52Aaに載置されるように、X方向におけるマスクフレームFBの位置を設定する。
このとき、マスクフレームFAは、X方向において、マスクフレームFBに隣接したストック位置となるレーンに位置する。
次いで、マスクフレームFBの左右に位置する取り出し上支持部58hの支持片58h2をそれぞれZ軸58h1周りで内側に回動する。これにより、支持片58h2によってマスクフレームFBの上側を支持する。
次いで、図3に示す搬送上支持部56を下降させる。これにより、マスクフレームFAの上側が挟持部56b、56cによって支持される。これにより、マスクフレームFAが倒れないようになる。
次に、図3に示すストック上支持部53,54の挟持部53a,54aを回動する。これにより、挟持部53a,54aが退避状態となる。これにより、挟持部53a,54aによるマスクフレームFA,FBの上側の支持を解除する。
この状態で、図3に示す揺動駆動部58fによって揺動軸58eの周りに開閉部58dを揺動する。これにより、図7Cに示すように、マスク取出充填口58cを開放状態とする。このとき、取り出し支持部58g,58gと取り出し上支持部58h,58hとによって、マスクフレームFBを開閉部58dに支持した状態を維持する。
次いで、取り出し上支持部58h,58hをZ軸58h1周りで外側に回動する。取り出し上支持部58h,58hによるマスクフレームFBの支持を解除した状態とする。この後、マスクフレームFBを開閉部58dから取り外して外部に搬出する。
次いで、図3に示す揺動駆動部58fによって揺動軸58eを揺動させる。これにより、開閉部58dを立設した縦状態とする。これにより、開閉部58dでマスク取出充填口58cを密閉する。
さらに、上述したマスクフレームFBと同様に、マスクフレームFAをストック室50から外部に取り出す準備のレーンチェンジをおこなう。
マスクフレームFAの搬出においては、まず、図3に示す回転軸53c,54cの周りに回転駆動する。これにより、回転軸53c,54cの周りにおける挟持部53a,54aの角度設定をおこなう。これにより、挟持部53a,54aによってマスクフレームFA上端をそれぞれ同時に支持する。同時に、搬送上支持部56を上昇させて退避状態とする。
そして、上述したマスクフレームFBのレーンチェンジと同様に、ストック支持部51,52,53,54によって、支持溝51a,52aをZ方向に上昇させる。その後、ストック支持部51,52,53,54によって、支持溝51a,52aをX方向においてスパッタ空間41に向かって移動させる。さらに、ストック支持部51,52,53,54によって、支持溝51a,52aをZ方向に下降する。同時に、支持溝51a,52aに同期して、挟持部53a,54aをX方向においてスパッタ空間41に向かって移動させる。これにより、マスクフレームFAを密閉状態である開閉部58dに対して近接する方向に移動する。このように、ストック支持部51,52,53,54によって、マスクフレームFAが、図7Dに示すように、取り出し支持部58gの取り出し支持溝58gaに載置される。これにより、X方向におけるマスクフレームFAの位置を設定する。これにより、マスクフレームFAをレーンチェンジする。
次いで、マスクフレームFAの左右に位置する取り出し上支持部58hの支持片58h2をそれぞれZ軸58h1周りで内側に回動する。これにより、支持片58h2によってマスクフレームFAの上側を支持する。
次に、図3に示すストック上支持部53,54の挟持部53a,54aを回動する。これにより、挟持部53a,54aが退避状態となる。これにより、挟持部53a,54aによるマスクフレームFAの上側の支持を解除する。
この状態で、図3に示す揺動駆動部58fによって揺動軸58eの周りに開閉部58dを揺動する。これにより、図7Eに示すように、マスク取出充填口58cを開放状態とする。このとき、取り出し支持部58g,58gと取り出し上支持部58h,58hとによって、マスクフレームFAを開閉部58dに支持した状態を維持する。
次いで、取り出し上支持部58h,58hをZ軸58h1周りで外側に回動する。取り出し上支持部58h,58hによるマスクフレームFAの支持を解除した状態とする。この後、マスクフレームFAを開閉部58dから取り外して外部に搬出する。
これにより、マスク交換手段100におけるマスク交換手順を終了する。
本実施形態のスパッタリング装置1においては、マスク交換手段100によって、未使用のマスクフレームFを複数枚ストックする。さらに、本実施形態のスパッタリング装置1においては、複数ストックされた未使用のマスクフレームFから必要に応じて一枚を選択する。本実施形態のスパッタリング装置1においては、選択した未使用のマスクフレームFを成膜位置となるマスク室43まで搬送する。これにより、本実施形態のスパッタリング装置1においては、成膜室(チャンバ)4に対するマスク交換および成膜室(チャンバ)4Bに対するマスク交換を自動化できる。本実施形態のスパッタリング装置1においては、成膜室4に対する複数のマスク交換を連続できる。本実施形態のスパッタリング装置1においては、成膜室4Bに対する複数のマスク交換を連続できる。また、本実施形態のスパッタリング装置1においては、成膜室4に対するマスク交換と成膜室4Bに対するマスク交換とを連続できる。これにより、本実施形態のスパッタリング装置1においては、マスク交換に必要な時間を短縮できる。
本実施形態のスパッタリング装置1においては、これらのマスク交換が成膜室4および成膜室4Bを大気開放しないでできる。これにより、本実施形態のスパッタリング装置1においては、マスク交換に起因して、成膜室4および成膜室4Bの内部でマスクフレームFあるいは基板S等に付着するパーティクルなどを削減できる。同時に、本実施形態のスパッタリング装置1においては、大気解放した際に、カソードなど成膜室4および成膜室4Bの内部の表面に発生する悪影響を低減することができる。これにより、スパッタリング装置1における成膜品質を向上できる。
また、本実施形態のスパッタリング装置1においては、使用済みのマスクフレームFをストック室50にストックする。さらに、本実施形態のスパッタリング装置1においては、ストック室50を外部に対して開放できるタイミングを選んで、使用済みのマスクフレームFをストック室50から装置外部に取り出すことができる。つまり、本実施形態のスパッタリング装置1においては、成膜室4,4Bでの処理中など搬入出口58bを閉状態としている時間を選んで、使用済みのマスクフレームFをストック室50から装置外部に取り出すことができる。これにより、本実施形態のスパッタリング装置1のタクトタイムを短縮することができる。
本実施形態のスパッタリング装置1においては、搬送上支持部56,66と上側フレーム支持体F6とが磁気回路によって互いに引き付け合う方式により、マスクフレームFを支持する構成にした。これにより、本実施形態のスパッタリング装置1においては、搬送時にマスクフレームFで振動発生等の予期せぬ動きをすることがない。同時に、本実施形態のスパッタリング装置1においては、マスクフレームFの搬送経路の上方位置におけるゴミ・パーティクルの発生を防止できる。これにより、本実施形態のスパッタリング装置1においては、マスクフレームFにゴミ・パーティクルが落下する可能性を低減できる。したがって、本実施形態のスパッタリング装置1においては、成膜品質が低下することがない。また、本実施形態のスパッタリング装置1においては、マスクフレームFを安定して搬送することが可能である。
本実施形態のスパッタリング装置1においては、ストック支持部51,52,53,54によって、ストックしている複数枚のマスクフレームFをレーンチェンジする。本実施形態のスパッタリング装置1においては、複数枚のマスクフレームFから一枚を選択して成膜室4,4Bに搬送することができる。このため、本実施形態のスパッタリング装置1においては、複数種類の基板Sに対して異なる成膜をおこなう際に、それぞれの設定条件に対応して、所定のマスクフレームFを成膜位置に搬送することが可能となる。
また、本実施形態のスパッタリング装置1においては、マスク交換を自動化できる。これにより本実施形態のスパッタリング装置1においては、異なる種類の基板Sに対応して、異なる種類のマスクフレームFを順次交換可能にできる。本実施形態のスパッタリング装置1においては、異なる種類の基板Sに対応して、異なる種類のマスクフレームFを用いる成膜処理を連続しておこなうことが可能となる。
本実施形態のスパッタリング装置1においては、マスクフレームFの搬送やレーンチェンジに関して、マスクフレームFより上側に位置する駆動系が、ストック上支持部53,54、搬送上支持部56および取り出し上支持部58hとされる。これらストック上支持部53,54、搬送上支持部56および取り出し上支持部58hは、いずれもストック室50の外側に位置する。また、ストック上支持部53,54、搬送上支持部56および取り出し上支持部58hは、重量物であるマスクフレームFの重量を支持する鉛直方向にマスクフレームFを移動させる機能を有していない。さらに、この重量物であるマスクフレームFは、マスクフレームFより下側に位置する駆動支持部55の駆動ローラ55aによってチャンバ4,50内で搬送される。つまり、本実施形態のスパッタリング装置1においては、マスクフレームFより上側に位置するストック上支持部53,54、搬送上支持部56および取り出し上支持部58hが、小出力のモータを採用すればよい。同時に、マスクフレームFより下側に位置する駆動支持部55によってマスクフレームFの下側を駆動する。これらの駆動系により、本実施形態のスパッタリング装置1においては、マスク交換可能が可能とされる。これにより、本実施形態のスパッタリング装置1においては、チャンバ4,50内部の駆動系を大型化して、高出力にする必要がない。このため、本実施形態のスパッタリング装置1においては、チャンバ4,50を省スペース化できる。さらに、本実施形態のスパッタリング装置1においては、装置全体を省スペース化できる。
以下、本実施形態におけるマスクフレームのアライメントについて説明する。
図8は、本実施形態におけるスパッタリング装置のマスク室におけるマスクアライメント手段を示す斜視図である。
マスクアライメント手段10は、図1に示すように、マスク室43において、図2に示すマスクフレームFを支持するとともに、マスクフレームFの面に平行な二方向およびマスクフレームFの面に直交する直交方向の三つの軸方向と、これらの三つの軸方向の軸線周りの三つの回転方向とによる六自由度にて、マスクフレームFのアライメントを可能としている。
具体的には、マスクアライメント手段10が、図8に示すように、マスクフレームFの下側の両端位置を支持する支持アライメント部11,12と、マスクフレームFの上側の位置をマスクフレームFの面に直交する方向に設定可能として、マスクフレームFを支持および解放可能な上部アライメント部13,14と、上側支持部16,16とを備える。
マスク室43においては、図2に示すマスクフレームFがYZ面と略平行となるように成膜位置が設定されている。また、マスクアライメント手段10としては、図8に示すように、マスクフレームFの下端の両端部、つまり、Z方向における下側でY方向における両端位置に、アライメント時に用いる係合部F1および係合部F2がそれぞれ設けられる。
図9は、本実施形態におけるスパッタリング装置の支持アライメント部を示す斜視図である。図10は、本実施形態におけるスパッタリング装置の支持アライメント部を示す斜視図である。
支持アライメント部11は、凸部11aと、X駆動部11Xと、Y駆動部11Yと、Z駆動部11Zとを有する。凸部11aは、後述するマスクフレームFに設けられた係合部F1に係合する。凸部11aは、支持アライメント部11の頂部にて上方に突出した状態に設けられている。X駆動部11Xは、凸部11aをマスク面に垂直な略水平方向(X方向)に位置調整する際に駆動可能である。Y駆動部11Yは、凸部11aをマスク面に平行な略水平方向(Y方向)に位置調整する際に駆動可能である。Z駆動部11Zは、凸部11aを鉛直方向(Z方向)に位置調整する際に駆動可能である。
支持アライメント部11は、図1に示すマスク室43内の成膜位置におけるマスクフレームFの端部に位置する。支持アライメント部11においては、凸部11aの位置が、図8に示すように、複数の搬送手段60によって規定されるマスクフレームFの搬送経路に重なるように設定される。
具体的には、支持アライメント部11のXY方向における位置は、搬送経路に設けられた搬送駆動部65の駆動ローラ65aを結ぶ線上に、凸部11aのXY方向における位置がほぼ一致するように設定される。
また、凸部11aのZ方向における位置としては、後述するように、凸部11aが下降した状態で、搬送経路に設けられた複数の搬送駆動部65の駆動ローラ65aを結ぶ線よりも凸部11aの上側が低い位置となる。同時に、凸部11aが上昇したアライメント状態(成膜状態)では、搬送経路に設けられた複数の搬送駆動部65の駆動ローラ65aを結ぶ線よりも凸部11aの上側が高い位置となる。
凸部11aは、図8,図9に示すように、基部11bに対して上方向に付勢された状態で設けられている。凸部11aの上側は、球面あるいは半球面形状を有し、凸部11aは、例えば、金属で構成され、重量を有するマスクフレームFを支持可能とされている。
X駆動部11Xは、図8,図9に示すように、モータ11Xaと、回転軸11Xbと、X位置規制部11Xcと、規制部11Xdとを有する。モータ11Xaは、ステッピングモータで構成される。回転軸11Xbは、X方向に延在してモータ11Xaによって回転駆動される。X位置規制部11Xcは、回転軸11Xbに螺合されて回転軸11Xbの軸線方向に相対移動可能である。規制部11Xdは、X位置規制部11Xcとモータ11Xaとの移動を規制する。
X駆動部11Xにおいては、モータ11Xaによって回転軸11Xbを回動することで、この回転軸11Xbの先端が回動可能な状態で回転軸11Xbの先端に接続された基部11bが、X位置規制部11Xcに対してX方向に移動するように構成されている。規制部11Xdによって、基部11bの移動方向が規制されている。
X位置規制部11Xcの下端は、略平板状の水平板11cに接続固定されている。水平板11c上においては、基部11bの重量が水平板11cで支持され、水平板11cに対して基部11bは、移動可能とされる。
Y駆動部11Yは、図8,図9に示すように、モータ11Yaと、回転軸11Ybと、Y位置規制部11Ycと、規制部11Ydとを有する。モータ11Yaは、ステッピングモータで構成される。回転軸11Ybは、Y方向に延在しモータ11Yaによって回転駆動される。Y位置規制部11Ycは、回転軸11Ybに螺合されて回転軸11Ybの軸線方向に相対移動可能である。規制部11Ydは、Y位置規制部11Ycとモータ11Yaとの移動を規制する。
Y駆動部11Yにおいては、モータ11Yaによって回転軸11Ybを回動することで、この回転軸11Ybの先端が回動可能な状態で回転軸11Ybの先端に接続された台座11dが、Y位置規制部11Ycに対してX方向に移動するように構成されている。規制部11Ydによって、台座11dの移動方向が規制されている。
Y位置規制部11Ycの上端は、略平板状の水平板11cに接続固定されている。水平板11c上においては、水平板11c上に配置された部材の重量が台座11dで支持され、台座11dに対して水平板11cは、移動可能とされている。
Z駆動部11Zは、図8,図9に示すように、モータ11Zaと、回転軸11Zbと、Z位置規制部11Zcと、規制部11Zdとを有する。モータ11Zaは、ステッピングモータまたはサーボモータで構成される。回転軸11Zbは、Z方向に延在しモータ11Zaによって回転駆動される。Z位置規制部11Zcは、回転軸11Zbに螺合されて回転軸11Zbの軸線方向に相対移動可能である。規制部11Zdは、Z位置規制部11Zcとモータ11Zaとの移動を規制する。
Z駆動部11Zにおいては、モータ11Zaによって回転軸11Zbを回動することで、この回転軸11Zbの先端が回動可能な状態で回転軸11Zbの先端に接続された台座11dが、Z位置規制部11Zcに対してZ方向に移動するように構成されている。規制部11Zdによって、台座11dの移動方向が規制されている。
Z位置規制部11Zcは、成膜室(チャンバ)4の底部である。支持アライメント部11は、凸部11aの位置をXYZ方向の自由度にて調整可能であり、成膜室(チャンバ)4の底部に固定されている。
支持アライメント部11においては、モータ11Xa,モータ11Yaがいずれもチャンバ4内に配置され、かつ、成膜領域であるマスクフレームFよりも下側に位置している。この構成においては、X駆動部11X,Y駆動部11Yが、いずれも重量物であるマスクフレームFの重量を支持しながら駆動する機能を有しておらず、水平方向の位置合わせのみをおこなうため、小出力のモータを採用すればよいため、チャンバ4内に配置することが可能となっている。
このため、X駆動部11X,Y駆動部11Yにおいては、モータ11Xa,モータ11Yaがいずれもステッピングモータで構成されているため、駆動制御性を高めることができる。同時に、X駆動部11X,Y駆動部11Yは、被駆動物であるマスクフレームFに対して、チャンバ4の内部で、近接した位置に配置することができる。このため、シャフト、アームなどを備えた駆動機構を用いる場合、たとえばチャンバ4の外部から距離を隔てて駆動をおこなう場合に比べて、X駆動部11X,Y駆動部11Yは、高精度にマスクフレームFの位置の設定をおこなうことが可能となる。
また、Z駆動部11Zは、重量物であるマスクフレームFの重量を支持しながら駆動するため、高出力である大型のモータであることが必要であり、同時に、チャンバ4の外部に配置してスペースに関して制限されることがないようになっている。
支持アライメント部12は、凸部12aと、X駆動部12Xと、Y駆動部12Yと、Z駆動部12Zと、を有する。凸部12aは、後述するマスクフレームFに設けられた係合部F2に係合する。凸部12aは、支持アライメント部12の頂部にて上方に突出した状態に設けられている。X駆動部12Xは、この凸部12aをマスク面に垂直な略水平方向(X方向)に位置調整する際に駆動可能である。Y駆動部12Yは、凸部12aをマスク面に平行な略水平方向(Y方向)に位置調整する際に駆動可能である。Z駆動部12Zは、凸部12aを鉛直方向(Z方向)に位置調整する際に駆動可能である。
支持アライメント部12は、図1に示すマスク室43内の成膜位置において、マスクフレームFの端部に位置する。支持アライメント部12のXY方向における配置は、図8に示すように、複数の搬送手段60の配置によって規定されたマスクフレームFの搬送経路と、凸部12aのXY方向における位置とが重なるように設定されている。
具体的な支持アライメント部12のXY方向における位置としては、搬送経路に設けられた複数の搬送駆動部65において、駆動ローラ65aを結ぶ直線上に凸部12aのXY方向における位置がほぼ一致するように設定される。
また、凸部12aのZ方向における位置としては、後述するように、凸部12aが下降した状態で、搬送経路に設けられた複数の搬送駆動部65の駆動ローラ65aを結ぶ線よりも凸部12aの上側が低い位置となる。同時に、凸部12aが上昇したアライメント状態(成膜状態)では、搬送経路に設けられた複数の搬送駆動部65の駆動ローラ65aを結ぶ線よりも凸部12aの上側が高い位置となる。
凸部12aは、凸部11aと同等の構成とされ、図8,図10に示すように、基部12bに対して上方向に付勢された状態で設けられている。凸部12aの上側は、球面あるいは半球面形状を有し、凸部12aは、例えば、金属で構成され、重量を有するマスクフレームFを支持可能とされている。
X駆動部12Xは、図8,図10に示すように、モータ12Xaと、回転軸12Xbと、X位置規制部12Xcと、規制部12Xdとを有する。モータ12Xaは、ステッピングモータで構成される。回転軸12Xbは、X方向に延在しモータ12Xaによって回転駆動される。X位置規制部12Xcは、回転軸12Xbに螺合されて回転軸12Xbの軸線方向に相対移動可能である。規制部12Xdは、X位置規制部12Xcとモータ12Xaとの移動を規制する。
X駆動部12Xにおいては、モータ12Xaによって回転軸12Xbを回動することで、この回転軸12Xbの先端が回動可能な状態で回転軸12Xbの先端に接続された基部12bが、X位置規制部12Xcに対してX方向に移動するように構成されている。規制部12Xdによって、基部12bの移動方向が規制されている。
X位置規制部12Xcの下端は、略平板状の水平板12cに接続固定されている。水平板12c上においては、基部12bの重量が水平板12cで支持され、水平板12cに対して基部12bは、移動可能とされている。
Y駆動部12Yは、図8,図10に示すように、モータ12Yaと、回転軸12Ybと、Y位置規制部12Ycと、規制部12Ydとを有する。モータ12Yaは、ステッピングモータで構成される。回転軸12Ybは、Y方向に延在しモータ12Yaによって回転駆動される。Y位置規制部12Ycは、回転軸12Ybに螺合されて回転軸12Ybの軸線方向に相対移動可能である。規制部12Ydは、Y位置規制部12Ycとモータ12Yaとの移動を規制する。
Y駆動部12Yにおいては、モータ12Yaによって回転軸12Ybを回動することで、この回転軸12Ybの先端が回動可能な状態で回転軸12Ybの先端に接続された台座12dが、Y位置規制部12Ycに対してX方向に移動するように構成されている。規制部12Ydによって、台座12dの移動方向が規制されている。
Y位置規制部12Ycの上端は、略平板状の水平板12cに接続固定されている。台座12d上においては、水平板12c上に配置された部材の重量が台座12dで支持され、台座12dに対して水平板12cは、移動可能とされている。
Z駆動部12Zは、図8,図10に示すように、モータ12Zaと、回転軸12Zbと、Z位置規制部12Zcと、規制部12Zdとを有する。モータ12Zaは、ステッピングモータまたはサーボモータで構成される。回転軸12Zbは、Z方向に延在しモータ12Zaによって回転駆動される。Z位置規制部12Zcは、回転軸12Zbに螺合されて回転軸12Zbの軸線方向に相対移動可能である。規制部12Zdは、Z位置規制部12Zcとモータ12Zaとの移動を規制する。
Z駆動部12Zにおいては、モータ12Zaによって回転軸12Zbを回動することで、この回転軸12Zbの先端が回動可能な状態で回転軸12Zbの先端に接続された台座12dが、Z位置規制部12Zcに対してZ方向に移動するように構成されている。規制部12Zdによって、台座12dの移動方向が規制されている。
Z位置規制部12Zcは、成膜室(チャンバ)4の底部である。支持アライメント部12は、凸部12aの位置をXYZ方向の自由度にて調整可能であり、成膜室(チャンバ)4の底部に固定されている。
支持アライメント部12においては、モータ12Xa,モータ12Yaがいずれもチャンバ4内に配置され、かつ、成膜領域であるマスクフレームFよりも下側に位置している。この構成においては、X駆動部12X,Y駆動部12Yが、いずれも重量物であるマスクフレームFの重量を支持しながら駆動する機能を有しておらず、水平方向の位置合わせのみをおこなうため、小出力のモータを採用すればよいため、チャンバ4内に配置することが可能となっている。
このため、X駆動部12X,Y駆動部12Yにおいては、モータ12Xa,モータ12Yaがいずれもステッピングモータで構成されているため、駆動制御性を高めることができる。同時に、X駆動部12X,Y駆動部12Yは、被駆動物であるマスクフレームFに対して、チャンバ4内で、近接した位置に配置することができる。このため、シャフト、アームなどを備えた駆動機構を用いる場合、たとえばチャンバ4の外部から距離を隔てて駆動をおこなう場合に比べて、X駆動部12X,Y駆動部12Yは、高精度にマスクフレームFの位置の設定をおこなうことが可能となる。
また、Z駆動部12Zは、重量物であるマスクフレームFの重量を支持しながら駆動するため、高出力である大型のモータであることが必要であり、同時に、チャンバ4の外部に配置してスペースに関して制限されることがないようになっている。
支持アライメント部11と支持アライメント部12とは、略同一の構成とされ、マスクフレームFにおける成膜位置の左右方向における両端側となる位置に配置されている。
図11は、本実施形態におけるスパッタリング装置の上部アライメント部を示す斜視図である。図12は、本実施形態におけるスパッタリング装置の上部アライメント部を示す斜視図である。
上部アライメント部13は、挟持部13Aと、X駆動部13Xと、回転駆動部13Rと、を有する。挟持部13Aは、マスクフレームFの上端における左右方向(Y方向)における端部である角部の付近の部位を挟持して係止可能である。X駆動部13Xは、挟持部13Aをマスク面に垂直な略水平方向(X方向)に駆動して位置調整するように駆動可能である。回転駆動部13Rは、挟持部13Aをマスク面に略平行なYZ面内で回動可能である。
挟持部13Aは、図8,図11に示すように、挟持片13Aa,13Abと、基部13Acと、を有している。挟持片13Aa,13Abは、マスクフレームFの端部において、マスクフレームFの表面および裏面のそれぞれに当接する。基部13Acは、挟持片13Aa,13Abを平行状態に維持し、挟持片13Aa,13Abの間の距離をマスクフレームFの厚さとほぼ同等に設定する。基部13Acには、挟持片13Aa,13Abの基端が固定される。
また、挟持部13Aの基部13Acにおいて、挟持片13Aa,13Abの延在方向における凸部13Ad,13Aeとは反対側の位置には、これら挟持片13Aa,13Abと略直交するように交差して回転軸13Bの先端が接続される。
挟持片13Aa,13Abの先端には、互いに対向する内側面に位置するように凸部13Ad,13Aeが設けられている。
凸部13Ad,13Aeは、挟持片13Aa,13AbがマスクフレームFを挟持した状態で、挟持片13Aa,13AbとマスクフレームFとがX方向にずれないように、互いに近接する方向に付勢されている。また、凸部13Ad,13Aeは、挟持片13Aa,13AbがマスクフレームFを挟持する際に、挟持片13Aa,13AbとマスクフレームFとがX方向にずれていた際に、このずれを吸収して挟持片13Aaと挟持片13Abとの間にマスクフレームFを維持することが可能なように、互いに近接する方向に付勢されている。
凸部13Ad,13Aeは、いずれも、互いに近接する方向に突出する球面あるいは半球面形状を有し、例えば、金属で構成され、マスクフレームFの重量を支持可能とされている。
回転軸13Bは、マスク面に垂直な略水平方向(X方向)に延在して、回転軸13Bの軸線の周りに回動可能とされる。また、回転軸13Bは、軸線方向(X方向)に進退可能とされている。
回転軸13Bの先端には、挟持部13Aの基部13Acが径方向に突出するように接続固定される。回転軸13Bの基端には、回転駆動部13Rのモータ13Raが接続され、回転軸13Bの軸線周りに駆動可能とされている。
回転駆動部13Rのモータ13Raは、マスク面と平行に延在する平板部13Cに固定されている。この平板部13Cに対してX位置規制部13XcがX駆動部13Xによって駆動されることで、回転軸13Bおよび挟持部13Aが回転軸13Bの軸線方向に駆動可能とされている。
X駆動部13Xは、図8,図11に示すように、モータ13Xaと、回転軸13Xbと、X位置規制部13Xcと、規制部13Xdとを有する。
モータ13Xaは、ステッピングモータで構成される。回転軸13Xbは、X方向に延在しモータ13Xaによって回転駆動される。X位置規制部13Xcは、回転軸13Xbに螺合されて回転軸13Xbの軸線方向に相対移動可能である。規制部13Xdは、X位置規制部13Xcとモータ13Xaとの移動をX方向に規制する。
X駆動部13Xにおいては、モータ13Xaによって回転軸13Xbを回動することで、この回転軸13Xbの基端側が接続されたX位置規制部13Xcが、平板部13Cに対してX方向に移動するように構成されている。規制部13Xdによって、X位置規制部13Xcの移動方向が規制されている。
平板部13Cは、成膜室(チャンバ)4の側部である。上部アライメント部13は、挟持部13Aの位置をX方向の自由度にて調整可能であり、成膜室(チャンバ)4の側部に固定されている。
上部アライメント部13においては、まず、回転駆動部13Rのモータ13Raによって回転軸13Bを軸線周りに駆動する。これにより、挟持部13Aが、成膜位置とされるマスクフレームFと干渉しない位置となるように、回転軸13Bの軸線周りの角度位置を設定する。
次に、図11に示すように、X駆動部13Xのモータ13Xaによって回転軸13Xbを回動して、X位置規制部13XcをX方向に移動させる。これにより、回転軸13Bを軸線方向に駆動して挟持部13AのX方向における位置を設定し、挟持片13Aa,13Abの間にマスクフレームFの上端が位置するようにする。
この状態で、図12に示すように、回転駆動部13Rのモータ13Raによって回転軸13Bを軸線周りに回動することで、挟持部13Aにおける挟持片13Aa,13Abの間にマスクフレームFの上端が位置するように、挟持部13Aにおける回転軸13Bの軸線周りの角度位置を設定する。これにより、凸部13Ad,13AeがそれぞれマスクフレームFの表面および裏面に当接して、マスクフレームFが挟持片13Aa,13Abによって挟持された状態となる。
この状態で、X駆動部13Xのモータ13Xaによって回転軸13Xbを回動して、X位置規制部13XcをX方向に移動させることで、回転軸13Bを軸線方向に駆動してマスクフレームFの上端におけるX方向における位置を微調整することが可能となる。
上部アライメント部13においては、回転駆動部13Rのモータ13Raが成膜室(チャンバ)4の外側位置に配置されており、また、X駆動部13Xのモータ13Xaが成膜室(チャンバ)4の外側位置に配置されている。したがって、回転軸13Bの軸線周りにおける挟持部13Aの角度位置の調整は、成膜室(チャンバ)4の外側からおこなわれる。また、回転軸13Bの軸線方向における挟持部13Aの位置の調整も、成膜室(チャンバ)4の外側からおこなわれる。これにより、チャンバ4内に発生したゴミが拡散することを防止できる。
上部アライメント部13,14は、左右方向であるY方向において並ぶように配置されている。上部アライメント部13,14は、図8に示すように、マスクフレームFの中心線(Z方向、重力方向)に対して、略対称な構成を有するように設けられている。このため、上部アライメント部14は、以下に符号のみ記載され、図において隠れている構成もある。
上部アライメント部14は、挟持部14Aと、X駆動部14Xと、回転駆動部14Rと、を有する。挟持部14Aは、マスクフレームFの上端における左右方向(Y方向)における端部である角部の付近の部位を挟持して係止可能である。X駆動部14Xは、挟持部14Aをマスク面に垂直な略水平方向(X方向)に駆動して位置調整する際に駆動可能である。回転駆動部14Rは、挟持部14Aをマスク面に略平行なYZ面内で回動可能である。
挟持部14Aは、図8に示すように、挟持片14Aa,14Abと、基部14Acと、を有している。挟持片14Aa,14Abは、マスクフレームFの端部において、マスクフレームFの表面および裏面のそれぞれに当接する。基部14Acは、挟持片14Aa,14Abを平行状態に維持し、挟持片14Aa,14Abの間の距離をマスクフレームFの厚さとほぼ同等に設定する。基部14Acには、挟持片14a,14Abの基端が固定されている。
また、挟持部14Aの基部14Acにおいて、挟持片14Aa,14Abの延在方向における凸部14Ad,14Aeとは反対側の位置には、これら挟持片14Aa,14Abと略直交するように交差して回転軸14Bの先端が接続される。
挟持片14Aa,14Abの先端には、互いに対向する内側面に位置するように凸部14Ad,14Aeが設けられている。
凸部14Ad,14Aeは、挟持片14Aa,14AbがマスクフレームFを挟持した状態で、挟持片14Aa,14AbとマスクフレームFとがX方向にずれないように、互いに近接する方向に付勢されている。また、凸部14Ad,14Aeは、挟持片14Aa,14AbがマスクフレームFを挟持する際に、挟持片14Aa,14AbとマスクフレームFとがX方向にずれていた際にこのずれを吸収して、挟持片14Aaと挟持片14Abとの間にマスクフレームFを維持することが可能なように、互いに近接する方向に付勢されている。
凸部14Ad,14Aeは、いずれも、互いに近接する方向に突出する球面あるいは半球面形状を有し、例えば、金属で構成され、マスクフレームFの重量を支持可能とされている。
回転軸14Bは、マスク面に垂直な略水平方向(X方向)に延在して、回転軸14Bの軸線周りに回動可能とされる。また、回転軸14Bは、軸線方向(X方向)に進退可能とされている。
回転軸14Bの先端には、挟持部14Aの基部14Acが径方向に突出するように接続固定される。回転軸14Bの基端には、回転駆動部14Rのモータ14Raが接続され、回転軸14Bの軸線周りに駆動可能とされている。
回転駆動部14Rのモータ14Raは、マスク面と平行に延在する平板部14Cに固定されている。この平板部14Cに対してX位置規制部14XcがX駆動部14Xによって駆動されることで、回転軸14Bおよび挟持部14Aが回転軸14Bの軸線方向に駆動可能とされている。
X駆動部14Xは、図8に示すように、モータ14Xaと、回転軸14Xbと、X位置規制部14Xcと、規制部14Xdとを有する。モータ14Xaは、ステッピングモータで構成される。回転軸14Xbは、X方向に延在しモータ14Xaによって回転駆動される。X位置規制部14Xcは、回転軸14Xbに螺合されて回転軸14Xbの軸線方向に相対移動可能である。規制部14Xdは、X位置規制部14Xcとモータ14Xaとの移動をX方向に規制する。
X駆動部14Xにおいては、モータ14Xaによって回転軸14Xbを回動することで、この回転軸14Xbの基端側が接続されたX位置規制部14Xcが、平板部14Cに対してX方向に移動するように構成されている。規制部14Xdによって、X位置規制部14Xcの移動方向が規制されている。
平板部14Cは、成膜室(チャンバ)4の側部である。上部アライメント部14は、挟持部14Aの位置をX方向の自由度にて調整可能であり、成膜室(チャンバ)4の側部に固定されている。
上部アライメント部14においては、まず、回転駆動部14Rのモータ14Raによって回転軸14Bを軸線周りに駆動する。これにより、挟持部14Aが、成膜位置とされるマスクフレームFと干渉しない位置となるように、回転軸14Bの軸線周りの角度位置を設定する。
次に、X駆動部14Xのモータ14Xaによって回転軸14Xbを回動して、X位置規制部14XcをX方向に移動させる。これにより、回転軸14Bを軸線方向に駆動して挟持部14AのX方向における位置を設定し、挟持片14Aa,14Abの間にマスクフレームFの上端が位置するようにする。
この状態で、回転駆動部14Rのモータ14Raによって回転軸14Bを軸線周りに回動する。これにより、図8に示すように、挟持部14Aにおける挟持片14Aa,14Abの間にマスクフレームFの上端が位置となるように、挟持部13Aにおける回転軸13Bの軸線周りの角度位置を設定する。これにより、凸部14Ad,14AeがそれぞれマスクフレームFの表面および裏面に当接して、マスクフレームFが挟持片14Aa,14Abによって挟持された状態となる。
この状態で、X駆動部14Xのモータ14Xaによって回転軸14Xbを回動して、X位置規制部14XcをX方向に移動させることで、回転軸14Bを軸線方向に駆動してマスクフレームFの上端におけるX方向における位置を微調整することが可能となる。
上部アライメント部14においても、回転駆動部14Rのモータ14Raが成膜室(チャンバ)4の外側位置に配置されており、また、X駆動部14Xのモータ14Xaが成膜室(チャンバ)4の外側位置に配置されている。したがって、挟持部14Aにおける回転軸14Bの軸線周りの角度位置調整、および、挟持部14Aにおける回転軸14Bの軸線方向の位置調整は、いずれも、成膜室(チャンバ)4の外側からおこなわれる。これにより、チャンバ4内に発生したゴミが拡散することを防止できる。
図13は、本実施形態におけるマスクフレームの係合部を示す斜視図である。図14は、本実施形態におけるマスクフレームの係合部を示す斜視図である。図15は、本実施形態におけるスパッタリング装置における支持アライメント部とマスクフレームにおける係合部との係合状態を示す斜視図である。図16は、本実施形態におけるスパッタリング装置における支持アライメント部とマスクフレームにおける係合部との係合状態を示す斜視図である。
マスクフレームFは、図2,図8,図13,図14に示すように、略矩形の枠体Faの下端の両端部、つまり、Z方向における下側でY方向における両端位置に、係合部F1および係合部F2がそれぞれ設けられている。
係合部F1は、図8,図13に示すように、マスクフレームFの一端側に設けられ、枠体Faの下端よりも下側に突出する。係合部F1の底面には、係合凹部F1aが設けられている。
係合凹部F1aは、図13に示すように、略球面状の表面形状を有しており、支持アライメント部11の凸部11aが係合して、XY方向に位置規制が可能なように形成されている。
すなわち、平面視において、係合凹部F1aの中心位置に対して凸部11aの中心位置が径方向にずれた状態で、凸部11aが係合凹部F1aに当接した場合でも、Z方向において凸部11aと係合凹部F1aとが近接することに伴って、凸部11aの外面が係合凹部F1aの内面に沿ってXY方向に移動する。
そして、最終的に、図15に示すように、Z方向において凸部11aと係合凹部F1aとが最も近接した状態、すなわち、係合凹部F1aが凸部11aに載置された状態で、凸部11aの全周が係合凹部F1aの全周に、円を形成するように線接触する。これにより、平面視において、係合凹部F1aの中心位置に対して凸部11aの中心位置がXY方向に一致した状態となるように、マスクフレームFの位置が設定される。
なお、係合凹部F1aおよび凸部11aの形状は、それぞれが互いに中心位置をXY方向における位置を設定可能な形状であれば、上述した形状に限られるものではなく、他の形状を用いることも可能である。
例えば、係合凹部F1aおよび凸部11aが互いに嵌合する凹凸形状が上述した実施形態とは逆に設定されている構造が採用されてもよい。具体的に、マスクフレームFに凸形状の部材が設けられ、支持アライメント部11に凹形状の部材が設けられている構造が採用されてもよい。また、係合凹部F1aと凸部11aとのいずれかの形状として、球面形状ではなく円錐状に形成された形状、または、多角錐などの形状を採用することもできる。
係合部F2は、図8,図14に示すように、マスクフレームFの一端側に設けられ、枠体Faの下端よりも下側に突出する。係合部F2の底面には、係合溝部F2aが設けられている。
係合溝部F2aは、図14に示すように、枠体Faの下端が延在する方向、つまり、Y方向に略同一形状を有するように延在している。さらに係合溝部F2aは、係合溝部F2aのXZ方向の断面が、係合溝部F2aの延在する方向において略同一である、円弧状の表面形状を有する。係合溝部F2aの円弧形状は、支持アライメント部12の凸部12aが係合して、Y方向に自由度を有して、X方向における凸部12aの位置が設定可能なように形成されている。
すなわち、平面視において、係合溝部F2aの中心位置に対して凸部12aの中心位置が凸部12aの径方向であるX方向またはY方向のいずれかにずれた状態で、凸部12aが係合溝部F2aに当接した場合でも、Z方向において凸部12aと係合溝部F2aとが近接することに伴って、凸部12aの外面が係合溝部F2aの内面に沿ってXY方向に移動する。
そして、最終的に、図16に示すように、Z方向において凸部12aと係合溝部F2aとが最も近接した状態、すなわち、係合溝部F2aが凸部12aに載置された状態で、凸部12aのX方向に沿う断面における円弧が、係合溝部F2aの内面に、係合溝部F2aのX方向に沿う断面と一致するように線接触する。これにより、平面視において、係合溝部F2aのX方向中心位置に対して凸部12aの中心位置がX方向に一致した状態となるように、マスクフレームFの位置が設定される。同時に、Y方向に延在する係合溝部F2aに対して凸部12aのY方向における位置は、係合溝部F2aのY方向の長さに対応する自由度を有してY方向の位置に設定される。
上側支持部16,16は、図8に示すように、マスクフレームFの上側の中央位置で、Y方向の上部アライメント部13および上部アライメント部14の間に位置して設けられる。
上側支持部16,16は、支持アライメント部11,12によってマスクフレームFを支持し、上部アライメント部13,14によってマスクフレームFを支持・アライメントする直前に、マスクフレームFが倒れないようにマスクフレームFの上側を支持する。
上側支持部16,16は、図8に示すように、マグネット部16aと、Z駆動部16Zとを有する。マグネット部16aは、マスクフレームFの上端の中央部を含む部分、具体的には、マスクフレームFの左右両端の位置を除くマスクフレームFの全長に設けられている。マグネット部16aは、マスクフレームFを構成するマグネット等の上側フレーム支持体F6と引き付け合って、マスクフレームFの重量を支持可能である。Z駆動部16Zは、マグネット部16aをZ方向に駆動可能である。
上側支持部16,16においては、図8に示すように、X方向におけるマグネット部16aの位置が、平面視において、複数の搬送手段60によって規定されるマスクフレームFの搬送経路とマグネット部16aとが重なるように設定されている。
さらに、Z方向における上側支持部16の位置が、搬送経路に設けられた搬送上支持部66を結ぶ線上に、最下降位置とされたマグネット部16aがほぼ一致するように設定される。
上側支持部16,16においては、マグネット部16aのXZ面における断面構成が、前述した搬送上支持部56,66と同等のXZ面における断面構成を有するように設定される。マグネット部16aは、マスクフレームF上端に設けられた上側フレーム支持体F6と互いに引き付け合う。マグネット部16aと上側フレーム支持体F6とは、マスクフレームFの面内方向(YZ面内方向)と略直交する鉛直面内(XZ面内)で磁気回路を形成するものとされる。
なお、上側支持部16のマグネット部16aは、図3に示す搬送上支持部56の上マグネット部56aと同等の構成とされ、図における符号56aを16aと読み替えるものとされる。
マグネット部16aは、前述した上マグネット部56aと同様に、マスクフレームFの搬送方向と平行なY方向に延在する複数のマグネットを有する。マグネット部16aのマグネットは、マスクフレームF上端に設けられた上側フレーム支持体F6と互いに引き付け合う。マグネット部16aのマグネットは、マスクフレームFの面内方向(YZ面内方向)と略直交する鉛直面内(XZ面内)で磁気回路を形成する。
マグネット部16aは、Y方向における上側支持部16の全長において、断面構成が略同一とされる。これにより、上側フレーム支持体F6とマグネット部16aとの間で形成される磁気回路が、Y方向における上側支持部16の全長において、ほぼ同一に形成される。したがって、Y方向における上側支持部16の全長において、上側フレーム支持体F6とマグネット部16aとが互いに引き付け合う引力をほぼ等しくできる。
上側支持部16によってマスクフレームFの上側を支持するには、マグネット部16aと上側フレーム支持体F6とのZ方向距離を所定の範囲に設定することが必要である。同時に、上側支持部16によってマスクフレームFの上側を支持するには、マグネット部16aの直下に上側フレーム支持体F6が位置することが必要である。これらの条件を満たした場合に、マグネット部16aと上側フレーム支持体F6とが互いに引き付け合って、上側支持部16によってマスクフレームFが支持される。
上側支持部16,16においては、Y方向に延在する搬送経路に位置するマスクフレームFの上端に沿って、複数のマグネット部16aが配置されてもよい。上側支持部16,16において、例えば、図8に示すように、マグネット部16aが2分割されることができる。さらに、上側支持部16,16において、マグネット部16aが3分割されるか、それより多数に分割されていてもよい。
Z駆動部16Zは、図8,図11に示すように、モータ16Zaと、回転軸16Zbと、Z板部16cと、規制部16Zdと、接続部16bと、Z位置規制部16Zcと、を有する。モータ16Zaは、ステッピングモータまたはサーボモータで構成される。回転軸16Zbは、Z方向に延在しモータ16Zaによって回転駆動される。Z板部16cは、回転軸16Zbに螺合されて回転軸16Zbの軸線方向に相対移動可能である。規制部16Zdは、Z板部16cとモータ16Zaとの移動を規制する。接続部16bは、Z板部16cとマグネット部16aとを接続する。Z位置規制部16Zcには、回転軸16Zbの下端(先端)が接続される。
Z駆動部16Zにおいては、回転軸16Zbの下端(先端)は、回動可能な状態でZ位置規制部16Zcに接続されている。モータ16Zaによって回転軸16Zbを回動することで、Z位置規制部16Zcに対してZ方向には移動しないように回転軸16Zbは、回動する。規制部16Zdによって、Z板部16cの移動方向が規制されている。Z板部16cは、Z位置規制部16Zcに対してZ方向に移動するように構成されている。これにより、Z板部16cと接続部16bによって接続されたマグネット部16aとがZ方向に往復移動可能とされている。
Z位置規制部16Zcは、成膜室(チャンバ)4の頂部である。Z駆動部16Zは、マグネット部16aをZ方向への伸張または後退させることが可能であり、成膜室(チャンバ)4の頂部に固定されている。
上側支持部16,16においては、モータ16Zaが、成膜室(チャンバ)4の頂部に位置するZ位置規制部16Zcの外側、つまりチャンバ4の外部に配置されている。接続部16bが密閉状態に維持されたままZ方向に伸退可能とされていることで、チャンバ4の内部で発生したゴミが拡散することを防止できる。
図17は、本実施形態におけるスパッタリング装置のマスク室におけるアライメント前の状態を示す正面図である。図18は、本実施形態におけるスパッタリング装置のマスク室におけるアライメント状態を示す正面図である。
本実施形態に係るスパッタリング装置1において、マスクフレームFのアライメントをおこなう際には、まず、図2に示すストック室50からマスク室43において駆動ローラ65a,65a等によって駆動されたマスクフレームFを、これら駆動ローラ65a,65aによって下端部のスライダF5を支持した状態で、かつ、搬送上支持部66によってマスクフレームF上側を引きつけて倒れないように保持した状態で、搬送経路に沿って搬送し、搬送してきたマスクフレームFをマスク室43の成膜位置の付近に位置する。
ここで、マスクフレームFの搬送時には、上側支持部16,16において、図17に示すように、Z駆動部16Zを駆動して、マグネット部16aをマスクフレームF上端に近接させる。同時に、マグネット部16aを最下位置まで下降させる。これにより、マグネット部16aが搬送上支持部66を結ぶ線上に位置する。
このとき、マスクフレームFの上端では、上側支持部16とマグネット部26とが互いに引きつけ合う。これにより、マスクフレームFの上端が倒れないように支持されている。また、マスクフレームFの下部では、スライダF5が支持アライメント部11,12に当接しておらず、スライダF5が搬送駆動部65の駆動ローラ65a,65aに当接している。これにより、マスクフレームFの下部が支持されている。
搬送経路を形成する複数の駆動ローラ65aの頂部を結んだ直線は、Z方向位置において、支持アライメント部11,12の凸部11a,12aの位置よりも高い位置に設定されるとともに、後述する支持アライメント部11,12のアライメント動作にともなって上昇する凸部11a,12aの上止点よりも低い位置となるように設定できる。
マスクフレームFのアライメント動作前において、支持アライメント部11,12は、図17に示すように、凸部11a,12aの位置がZ方向の最低位置になるようにZ駆動部11Z,12Zにおいて設定されている。X駆動部11X,12XおよびY駆動部11Y,12Yにおいては、凸部11a,12aがXY面内方向において成膜位置の近い位置にあればよい。これは、凸部11aの上昇に伴って、係合凹部F1aの内面のいずれかの位置に凸部11aが当接可能であること、および、凸部12aの上昇に伴って、係合溝部F2a内面のいずれかの位置に凸部12aが当接可能であることを意味する。
同時に、マスクフレームFのアライメント動作前において、上部アライメント部13は、図17に示すように、回転駆動部13Rにおいて回転軸13Bの軸線周りにおける挟持部13Aの角度が、マスクフレームFを成膜位置の付近に位置する際に、マスクフレームFに干渉しない角度とされている。具体的には、挟持部13AがマスクフレームFの近くに位置するとともに、回転軸13Bの軸線周りで挟持部13Aが少なくとも上向きに傾くような角度で挟持部13Aの位置が設定されることが好ましい。
また、上部アライメント部13では、X駆動部13Xにおいて、挟持部13Aにおける挟持片13Aa,13Abの間にマスクフレームFの上端が位置するように設定しておく。
同様に、マスクフレームFのアライメント動作前において、上部アライメント部14は、図14に示すように、回転駆動部14Rにおいて回転軸14Bの軸線周りにおける挟持部14Aの角度が、マスクフレームFを成膜位置の付近に位置する際に、マスクフレームFに干渉しない角度とされている。具体的には、挟持部14AがマスクフレームFの近くに位置するとともに、回転軸14Bの軸線周りで挟持部14Aが少なくとも上向きに傾くような角度で挟持部13Aの位置が設定されることが好ましい。
また、上部アライメント部14では、X駆動部14Xにおいて、挟持部14Aにおける挟持片14Aa,14Abの間にマスクフレームFの上端が位置するように設定しておく。
次いで、アライメント動作をおこなうには、図18に示すように、上部アライメント部13の回転駆動部13Rを駆動して、図18の矢印r13で示すように、挟持部13Aを回転軸13Bの軸線周りに回動する。これにより、挟持部13Aの角度は、挟持片13Aaおよび挟持片13Abの間に位置する2つの対向面に設けられた凸部13Adおよび凸部13AeがマスクフレームFの表面および裏面にそれぞれ当接して支持可能な角度とする。
同時に、アライメント動作をおこなうには、図18に示すように、上部アライメント部14の回転駆動部14Rを駆動して、図18の矢印r14で示すように、挟持部14Aを回転軸14Bの軸線周りに回動する。これにより、挟持部14Aの角度は、挟持片14Aaおよび挟持片14Abの間に位置する2つの対向面に設けられた凸部14Adおよび凸部14AeがマスクフレームFの表面および裏面にそれぞれ当接して支持可能な角度とする。
さらに、図18の矢印r13,r14で示す上部アライメント部13,14における回転駆動部13R,14Rの動作の後に、あるいは、この動作と同時に、支持アライメント部11,12において、Z駆動部11Z,12Zを駆動する。これにより、図18の矢印r11,r12で示すように、凸部11a,12aを上昇させ、凸部11aを係合凹部F1aの内面に当接させるとともに、凸部12aを係合溝部F2aの内面に当接させる。
この図18の矢印r11,r12で示すZ駆動部11Z,12Zの動作により、マスクフレームFの下端では、スライダF5が搬送手段60の駆動ローラ65a,65aから離間する。同時に、支持アライメント部11,12によって、マスクフレームFの重量が支持された状態となる。
図18の矢印r11,r12で示すZ駆動部11Z,12Zの動作に同期して、上側支持部16,16におけるZ駆動部16Zを駆動する。これにより、図18の矢印r16で示すように、マグネット部16aを上昇させ、マグネット部16aが、上昇するマスクフレームFに当接しないように動作させる。
このように、図18の矢印r11,r12で示すように、凸部11aが係合凹部F1aの内面に当接するとともに、凸部12aが係合溝部F2aの内面に当接する。これにより、マスクフレームFの下端は、凸部11a,12aによって設定されるXY面内の位置に規制されることになる。
同時に、図18の矢印r13で示すように、挟持片13Aaの凸部13Adおよび挟持片13Abの凸部13AeがそれぞれマスクフレームFの表面および裏面に当接する。また、図18の矢印r14で示すように、挟持片14Aa凸部14Adおよび挟持片14Abの凸部14AeがそれぞれマスクフレームFの表面および裏面に当接する。これにより、マスクフレームFの上端は、挟持部13A,14Aによって設定されるX方向位置に規制されることになる。
さらに、図示しないカメラ等の検出手段によって検出されたガラス基板Sと、マスクフレームFとの位置関係の情報から、図示しない制御部等の演算手段によって演算されるとともに出力されるアライメント信号に基づいて、マスクアライメント手段10を動作させる。これによって、ガラス基板Sと、マスクフレームFとの位置関係をあらかじめ設定されたスパッタリングの成膜位置となるように制御する。
このとき、支持アライメント部11,12において、X駆動部11X,12X、Y駆動部11Y,12Y、Z駆動部11Z,12Zを駆動する。さらに、上部アライメント部13,14におけるX駆動部13Xを駆動する。これによって、マスクフレームFのZY面における二方向の位置、および、マスクフレームFのZY面に直交するX方向の位置、即ち、三つの軸方向における位置と、三つの軸方向の軸線周りの三つの回転方向(角度)とによる六自由度にて、マスクフレームFのアライメントをおこなう。
具体的には、支持アライメント部11によるマスクフレームFの下端における係合部F1の側端部のXYZ方向となる三方向の位置設定、および、支持アライメント部12によるマスクフレームFの下端における係合部F2の側端部のXYZ方向となる三方向の位置設定、上部アライメント部13によるマスクフレームFの上端における係合部F1の側端部のX方向となる位置設定、上部アライメント部14によるマスクフレームFの上端における係合部F2の側端部のX方向となる位置設定、をおこなうことになる。
これにより、ガラス基板SとマスクフレームFとの面内方向の位置設定と、ガラス基板SとマスクフレームFとの面どうしの傾き設定とを同時におこなうことが可能となる。
本実施形態においては、支持アライメント部11,12において、X駆動部11X,12X、Y駆動部11Y,12Yが、チャンバ4内に設けられている。これにより、駆動部11X,12X,11Y,12Yがチャンバ4の外部に設けられている場合に比べて、駆動部11X,12X,11Y,12Yから当該駆動部によって位置が制御されるマスクフレームFまでの距離を短縮することができる。これにより、マスクフレームFの位置の制御を、より高精度におこなうことが可能となる。同時に、駆動部11X,12X,11Y,12Yにステッピングモータを用いることが可能となる。これにより、高出力なサーボモータを用いる場合に比べて、マスクフレームFの位置の制御を、より高精度におこなうことが可能となる。
さらに、駆動部11X,12X,11Y,12Yに省スペース型のステッピングモータを用いて、チャンバ4内で密閉することが可能となる。このため、駆動部11X,12X,11Y,12Yの駆動に関してゴミ等の発生を防止することが可能となる。これにより、ガラス基板Sに対するスパッタリングの成膜特性を向上するとともに、歩留まりを向上し、製造コストを低減することが可能となる。
本実施形態においては、支持アライメント部11,12におけるZ駆動部11Z,12Z、および、上部アライメント部13,14における回転駆動部13R,14RとX駆動部13X,14Xが、チャンバ4の外部に設けられる。これにより、500kg以上となる場合もある重量を有するマスクフレームFを支持して、マスクフレームFを直接駆動する際に、チャンバ4内のスペースを気にせずに高出力のモータを用いることが可能となる。さらに、Z駆動部11Z,12Zから発生したゴミは、重力によって下方に落下するが、成膜特性に影響するマスクフレームFの上側位置に配置されている回転駆動部13R,14R、および、X駆動部13X,14Xがチャンバ4の外側に位置することで、このゴミが発生することがなく、ガラス基板Sに対するスパッタリング成膜特性に悪影響を及ぼすことが防止できる。
本実施形態においては、係合部F1,F2および支持アライメント部11,12の凸部11a,12aが、上記の構成を有することにより、マスクフレームFを凸部11a,12aで支持し、これを支持アライメント部11,12におけるZ駆動部11Z,12Zの駆動のみで、マスクフレームFの下端部における位置設定をおこなうことが可能となる。さらに、係合凹部F1aおよび係合溝部F2aを支持アライメント部11,12の凸部11a,12aに係合させることのみによって、マスクフレームFを微調整可能に支持することが可能となる。
本実施形態においては、上部アライメント部13,14が上記の構成を有することにより、X駆動部13X,14Xが挟持部13A,14Aを回転軸13B,14Bに沿って移動することで、X方向にマスクフレームFの位置を制御することができ、これにより、上述した六自由度にてマスクフレームFをアライメント可能とすることができる。
本実施形態においては、省スペース化されたスパッタリング装置1において、簡単な構成、かつ、ゴミのでない状態で、容易にマスクフレームFをアライメント可能とすることができ、優れた成膜特性を低コストに実現することが可能となる。
なお、本実施形態においては、マスク交換手段100によるマスク交換、および、マスクアライメント手段10によるマスクフレームFのアライメントを、上記のようにおこなうことが可能であれば、マスクフレームFをそれぞれ駆動および制御する手段としては、この構成に限定されるものではない。
また、本実施形態においては、基板SおよびマスクフレームFが立位とされる縦型搬送・縦型成膜として説明したが、マスクフレームFが水平位とされる水平搬送とすることもできる。
以下、本発明に係るスパッタリング装置の第2実施形態を、図面に基づいて説明する。
図19は、本実施形態におけるスパッタリング装置の一部を示す模式平面図であり、本実施形態において、上述した第1実施形態と異なるのは、ストック室および成膜室の配置に関する点であり、これ以外の上述した第1実施形態と対応する構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においては、図19に示すように、1つの成膜室4に対して、2つのストック室50,50Aが接続されている。なお、図において、ロード・アンロード室2、搬送室3等は、省略してある。
このように構成することにより、片方のストック室50を、あたかもマスクフレームFに対するロード室として、外部から所定種類、所定枚数とされるマスクフレームFを成膜室4に順次搬入することができる。また、もう一方のストック室50Aを、あたかもマスクフレームFに対するアンロード室として、所定種類、所定枚数とされるマスクフレームFを成膜室4から順次搬出することができる。
この場合、成膜室4を大気開放しないで、自動化したマスク交換をおこなうことができる。同時に、成膜前のマスクフレームFに対して、成膜後のマスクフレームFが異なるロード・アンロード室に搬送される。このため、成膜前のマスクフレームFに対するパーティクルの付着を低減し、スパッタリングにおけるパーティクルの影響を抑えられるという効果を奏することが可能となる。
本発明の好ましい実施形態を説明し、上記で説明してきたが、これらは本発明の例示的なものであり、限定するものとして考慮されるべきではないことを理解すべきである。追加、省略、置換、およびその他の変更は、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。従って、本発明は、前述の説明によって限定されていると見なされるべきではなく、請求の範囲によって制限されている。
本発明の活用例として、蒸着、CVD、エッチング等を挙げることができる。
1…スパッタリング装置
2…ロード・アンロード室(チャンバ)
3…搬送室(チャンバ)
4,4B…チャンバ(成膜室)
41…スパッタ空間
42…裏側空間
43…マスク室
6…バッキングプレート(カソード電極)
7…ターゲット
8…ガス導入手段
9…高真空排気手段
S…ガラス基板(基板)
F,FA,FB,FC,FD…マスクフレーム
Fa…枠体
F1,F2…係合部
F1a…係合凹部
F2a…係合溝部
F5…スライダ
F6…上側フレーム支持体
F6a,F6b,F6c,F6d…マグネット
F6f…非磁性部
F6e…磁性部
F6g…保護層
100…マスク交換手段
50…ストック室
50a…底部
50b…側部
50c…頂部
51,52…ストック下支持部(ストック支持部)
51A,52A…ストック載置部(ストック支持部)
51Aa,52Aa…載置溝
51Ab,52Ab…駆動溝
51a,52a…支持溝
51b,52b…溝支持基部(ストック位置交換駆動部)
51b1,52b1…X駆動軸
51b2,52b2…X駆動モータ
51c,52c…X方向規制部(ストック位置交換駆動部)
51d,52d…Z駆動軸(ストック位置交換駆動部)
51e,52e…Z駆動モータ(ストック位置交換駆動部)
51f,52f…Z方向規制部(ストック位置交換駆動部)
53,54…ストック上支持部(ストック支持部)
53a,54a…挟持部
53b,54b…挟持片
53c,54c…回転軸
53e,54e…凸部
53rx,54rx…X回転駆動部
55…駆動支持部
55a…駆動ローラ
55b…回転駆動部
55c…当接解除駆動部
55d…Z位置規制部
55e…回転駆動モータ
55f…回転駆動部
55g…駆動軸
56…搬送上支持部
56a…上マグネット部
56b,56c…挟持部
56b1,56c1…挟持片
56b2,56c2…接続部
56d…Z支持部
56e…凸部
56f…Z駆動部
58…密閉手段
58a…仕切りバルブ
58b…搬入出口
58c…マスク取出充填口
58d…開閉部
58e…揺動軸
58f…揺動駆動部
58g…取り出し支持部
58ga…取り出し支持溝
58h…取り出し上支持部
58h1…Z軸
58h2…支持片
60…搬送手段
65…搬送駆動部
65a…駆動ローラ
65b…回転駆動部
66…搬送上支持部
661,662,663,664…マグネット
665…磁性部
666…非磁性部
667…下面
10…マスクアライメント手段
11,12…支持アライメント部
11a,12a…凸部
13,14…上部アライメント部
13A,14A…挟持部
16…上側支持部
16a…マグネット部

Claims (10)

  1. スパッタリング装置であって、
    チャンバ内でスパッタリングにより成膜する基板に対し、略垂直保持されたマスクフレームを交換可能とするマスク交換手段を有し、
    前記マスク交換手段が、
    複数の前記マスクフレームを前記マスクフレームの面どうしが略平行な状態に複数ストック可能とする密閉可能なストック室と、
    複数ストックされた前記マスクフレームから選択された一枚のマスクフレームを前記チャンバ内の成膜位置となるマスク室まで搬送する搬送手段と、
    を有し、
    前記ストック室には、
    複数の前記マスクフレームを前記マスクフレームの前記面どうしが略平行な状態に複数支持可能とされるとともにこれら複数の前記マスクフレームを前記マスクフレームの前記面に略直交する方向に前後移動可能とするストック支持部と、
    前記ストック支持部にストックされた前記マスクフレームから選択された一枚のマスクフレームを前記マスクフレームの前記面に平行な略水平方向に駆動可能とする駆動支持部と、
    前記駆動支持部により前記マスクフレームが移動される際に前記マスクフレームの上端を傾かないように支持可能とする搬送上支持部と、
    が設けられる、
    スパッタリング装置。
  2. 前記ストック支持部が、
    複数の前記マスクフレームの下端を支持可能とされた複数のストック溝を有するストック載置部と、
    上昇、下降および前後移動可能とされ、上昇時に前記ストック載置部の前記ストック溝に載置された複数の前記マスクフレームの下端に当接して複数の前記マスクフレームを持ち上げ、前記ストック載置部から離間した状態である上昇位置として複数の前記マスクフレームを支持するとともに、前記上昇位置として支持している複数の前記マスクフレームを前記マスクフレームの前記面に略直交する方向に前後移動した後に、前記マスクフレームの下端から離間するまで下降して、複数の前記マスクフレームを前記ストック載置部の前記ストック溝に載置可能とするストック下支持部と、
    前記ストック載置部にストックされた複数の前記マスクフレームの上側の位置を支持および解放可能とされるとともに、前記ストック下支持部と同じ前記マスクフレームの前記面に略直交する方向に前後移動可能なストック上支持部と、
    を有する、
    請求項1に記載のスパッタリング装置。
  3. 前記ストック下支持部が、
    ストックされた前記マスクフレームの前記面に略平行な方向に延在して前記マスクフレームの下端を支持する複数の支持溝と、
    これら複数の前記支持溝を、略鉛直方向および前記マスクフレームの面に略直交する方向に前後移動可能とするストック位置交換駆動部と、
    を有する、
    請求項2に記載のスパッタリング装置。
  4. 前記ストック上支持部が、
    前記マスクフレームの前記面に直交する方向に延在する軸線周りに回動可能とされるとともに、前記マスクフレームの上端を前記マスクフレームの前記面に直交する方向の両側から挟持可能な挟持部を有し、
    前記挟持部が、前記軸線と平行な方向に沿って前後移動可能とされる、
    請求項2に記載のスパッタリング装置。
  5. 前記ストック支持部が、
    複数の前記マスクフレームの下端の位置を支持可能とされた複数のストック溝を有するストック載置部を有し、
    前記駆動支持部が、
    前記マスクフレームの前記面に略直交する方向と平行な軸線を有するとともに回転駆動部により駆動可能な駆動ローラを有し、
    前記回転駆動部により前記駆動ローラを回転駆動することによって、前記ストック載置部の前記ストック溝に載置されている前記マスクフレームのうち、前記駆動ローラに当接している前記マスクフレームを選択して前記マスクフレームの前記面に平行な方向に前記マスクフレームを駆動可能とされる、
    請求項1に記載のスパッタリング装置。
  6. 前記搬送上支持部が上マグネット部を有し、
    前記上マグネット部には、前記マスクフレームの上端に設けられたマグネット部と互いに引き付け合うとともに、前記マスクフレームの前記面に平行な方向と略直交する鉛直面内に形成される磁気回路を有するようにマグネットが配置される、
    請求項1に記載のスパッタリング装置。
  7. 前記ストック室が、
    前記マスクフレームが未使用であるか使用済みであるかにかかわらず、
    前記ストック室にストックされた前記マスクフレームと前記チャンバ内の成膜位置となる前記マスク室にある前記マスクフレームとの交換を行う場合には、外部に対して前記ストック室を密閉し、かつ、前記チャンバに連通した状態で前記マスクフレームを搬送可能とするとともに、
    前記ストック室にストックされた前記マスクフレームを外部に対して搬入または搬出する場合には、前記チャンバを密閉するとともに前記外部に対して前記ストック室を連通した状態で前記マスクフレームを搬入可能または搬出可能とする密閉手段を有する、
    請求項1に記載のスパッタリング装置。
  8. 前記ストック室が、ストックされた前記マスクフレームを交換可能なように複数の前記チャンバに対してそれぞれ接続される、
    請求項7に記載のスパッタリング装置。
  9. 前記チャンバ内の成膜位置となる前記マスク室において、前記マスクフレームの前記面に平行な二方向および前記マスクフレームの前記面に直交する直交方向の三つの軸方向と、前記三つの軸方向の軸線周りの三つの回転方向とによる六自由度にて、前記マスクフレームをアライメント可能とするマスクアライメント手段を有する、
    請求項1に記載のスパッタリング装置。
  10. 請求項6に記載のスパッタリング装置における前記ストック室と前記マスク室との間で搬送可能なマスクフレームであって、
    前記搬送上支持部に設けられた前記上マグネット部と互いに引き付け合うとともに、前記マスクフレームの前記面に平行な方向と略直交する鉛直面内に形成される磁気回路を有するようにマグネットが配置されたマグネット部を有する、
    マスクフレーム。
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