JPWO2019065860A1 - 人工筋 - Google Patents

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Abstract

本発明は、弾性体チューブと、高強力繊維を含むスリーブとからなる人工筋であって、前記弾性体チューブの外側を前記スリーブで覆うように配され、チューブ被覆率が70〜100%であり、且つスリーブ充填率が1〜40%である人工筋に関する。

Description

本発明は、高強度であり、耐切創性、駆動性に優れた人工筋に関するものである。
近年、人工筋として、中空状の弾性体内に空気を注入して膨張させ、前記弾性体をその長手方向に収縮させる、マッキベン(McKibben)型人工筋が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、中空状の弾性チューブと、溶着糸を含む糸状体の交差部分を溶着した編組チューブとを具備する人工筋とすることで、人工筋の収縮動作を繰り返しても編組チューブが偏ることなく、弾性チューブの破裂を防止することができる人工筋が紹介されている。
特開2016−173117号公報
しかしながら、人工筋はロボットのアーム部分や人間が物品等を把持する動作を補助する装置等に使用されるため、例えば刃物等を使用する場面や装置内で突起物がある場合においては、人工筋が切創を負う可能性があり、弾性チューブや編組チューブが損傷することで収縮動作が発現できなくなる課題があった。また、高重量物を持ち上げた場合において、人工筋に高負荷が掛かると編組チューブを構成する繊維に塑性変形が起こり、収縮動作が発現できなくなる課題があった。
本発明はこのような従来技術における問題点を解決するものであり、高強度であり、耐切創性、駆動性に優れるとともに、繰り返して使用した場合の耐久性にも優れる人工筋を提供するものである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、人工筋の外側に高強力繊維を適切に配置することで、高強度な人工筋を得ることができるだけでなく、外部負荷が掛かった場合でも損傷しにくくなり、耐切創性、駆動性に優れた人工筋が得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の人工筋は、以下の態様を包含する。
[1]弾性体チューブと、高強力繊維を含むスリーブとからなる人工筋であって、前記弾性体チューブの外側を前記スリーブで覆うように配され、チューブ被覆率が70〜100%であり、且つスリーブ充填率が1〜40%である、人工筋。
[2]前記高強力繊維が液晶ポリエステル繊維である、前記[1]に記載の人工筋。
[3]前記高強力繊維の強度が18cN/dtex以上である、前記[1]又は[2]に記載の人工筋。
[4]前記高強力繊維の伸度が7%以下である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の人工筋。
[5]前記スリーブに使用する繊維の平均強度が、13cN/dtex以上である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の人工筋。
[6]弾性体チューブの動摩擦係数が1.0以下である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の人工筋。
[7]スリーブを構成する繊維の単繊維繊度が0.5dtex以上500dtex以下である、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の人工筋。
本発明によれば、高強度な人工筋が得ることができるだけでなく、外部負荷が掛かった場合でも損傷しにくくなり、耐切創性、駆動性に優れるとともに、繰り返して使用した場合の耐久性にも優れる人工筋を得ることが出来る。
図1は、本発明の人工筋を説明するための概略拡大平面図である。 図2は、本発明に用いるスリーブ側面の概略拡大平面図である。 図3は、本発明の人工筋の断面の概略拡大平面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図示例と共に説明する。図1は、本発明の人工筋を説明するための概略拡大平面図である。図示のとおり、流体圧により伸縮する本発明の人工筋は、弾性体チューブ10と、弾性体チューブの外表面に配置されるスリーブ20とから主に構成される。人工筋の端部には、送気チューブ等を介してコンプレッサーやバルブが接続される。
弾性体チューブ10は、中空の筒状に形成される弾性体からなる。これは、コンプレッサー等からの送気により膨張するように構成されている。弾性体チューブ10は、エアーコンプレッサーからの送気により膨張できる程度の軟質ゴムであれば特に限定はなく、例えば硬度A60以下のゴムなどが挙げられる。例えば、硬度A60以下のゴムであれば、十分な人工筋収縮性を確保しやすく、硬度A55以下のゴムがより好ましい。また、弾性体チューブが軟らかすぎるとスリーブを構成する繊維の網目間にチューブが食い込みやすくなるため、人工筋の駆動性や耐久性を向上させ得る観点から、弾性体チューブ(軟質ゴム)の硬さは硬度A10以上であることが好ましい。素材としては、シリコーンなど架橋点を有するゴムが耐久性の面からより好ましい。
本発明において、弾性体チューブ10の動摩擦係数は、好ましくは1.0以下であり、より好ましくは0.8以下、さらに好ましくは0.6以下である。弾性体チューブの動摩擦係数が上記上限以下であると、スリーブ20を構成する繊維が弾性体チューブの外表面に引っ掛かりにくくなり、弾性体チューブへの繊維の食い込みを低減することができる。特に、本発明においてスリーブ20は高強力繊維を用いて構成されるが、この場合、例えばポリエステル系繊維などを用いた場合と比較して、弾性体チューブが膨張した際の繊維の食い込みが大きくなり、人工筋の駆動性を低下させるだけでなく、繰り返し使用した場合には弾性体チューブの破裂が生じやすくなるが、弾性体チューブの動摩擦係数を制御することによりチューブへの繊維の食い込みを抑制し、繰り返し使用される人工筋の耐久性を向上させることができる。弾性体チューブ10の動摩擦係数の下限は特に限定されるものではなく、通常0.1以上であり、例えば0.2以上であってよい。
なお、動摩擦係数は、ASTM D−1894に規定される方法に準じて測定することができる。
本発明においてスリーブとは、弾性体チューブの外表面に配置される筒状の組紐を意味し、例えば、図1においてスリーブ20は、繊維21を弾性体チューブ10の外壁の上に移動自在に縒り合わせて袋編みされている。繊維21を縒り合わせて袋編みする手法については特に限定されるものではなく、例えば一般的な製紐機を用い、チューブ10のチューブ径にあわせ複数本(例えば、3本以上)の繊維21を交互に斜め方向に組み合わせればよい。
本発明の人工筋のスリーブ20に用いる繊維21は、高強力繊維が含まれていることが、人工筋に耐久性及び耐切創性を付与する観点から重要である。繊維21には本発明の効果を損なわない限り、高強力繊維に加えて、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリスチレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリカーボネート繊維、ポリ乳酸繊維、ポリウレタン繊維、アクリル繊維などの熱可塑性繊維を単独で、又は二種以上を組み合わせて、含んでいてもよい。スリーブを構成する繊維として高強力繊維とそれ以外の他の繊維とを含む場合、高い耐切創性を確保する観点から、高強力繊維と他の繊維とが均等に分布するよう、例えば、高強力繊維と他の繊維とを互い違いに編み込むことなどしてスリーブを構成することが好ましい。
このように構成される人工筋は、収縮動作では、コンプレッサー等からの送気により弾性体チューブ10が径方向に膨張し、スリーブ20により動きが制限されることで、軸方向に短くなる方向に収縮する。また、弛緩動作では、バルブを開放して排気するか、さらに吸気することで強制的に膨張した弾性体チューブ10を元の状態に戻し、軸方向の長さが元に戻る。このとき、本発明の人工筋では、スリーブ20の交差部分22によって、交差部分22を中心にパンタグラフ動作となるので、スリーブ20が径方向に膨張することで軸方向に短くなり、人工筋が収縮動作を起こす。
以下、より詳細に本発明の人工筋のスリーブ20の構成について説明する。図2は、本発明の人工筋の編組チューブの一例を説明するためのスリーブ20の概略拡大平面図である。図中、図1と同一の符号を付した部分は同一物を表しており、詳説は省略する。図2に示される例では、スリーブ20の繊維21は、交互に縒り合わせて袋編みされている。
次に、本発明のスリーブ20に用いる繊維21に含まれていることが必要な高強力繊維を説明する。本発明において、高強力繊維とは、引張強度が18cN/dtex以上である繊維を意味し、本発明の人工筋で用いる高強力繊維は、前述した強度を示す限り、無機繊維、有機繊維のいずれであってもよく、無機繊維としては、炭素繊維などが挙げられ、有機繊維としては、液晶ポリエステル繊維、アラミド繊維(例えば、パラ系アラミド繊維)、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維、超高分子量ポリエチレン繊維などが挙げられる。これらの繊維は、単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、これらの中でも液晶ポリエステル繊維は、塑性変形が起こりにくい、吸水性が低い、耐切創性が高いことから、より好適に用いることができる。
本発明の人工筋で用いる液晶ポリエステル繊維は、液晶ポリエステルを溶融紡糸することにより得ることができる。液晶ポリエステルとしては、例えば芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸等に由来する反復構成単位からなり、本発明の効果を損なわない限り、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する構成単位は、その化学的構成については特に限定されるものではない。また、本発明の効果を阻害しない範囲で、液晶ポリエステルは、芳香族ジアミン、芳香族ヒドロキシアミン又は芳香族アミノカルボン酸に由来する構成単位を含んでいてもよい。例えば、好ましい構成単位としては、表1に示す例が挙げられる。
Figure 2019065860
Yは、1〜[置換可能な最大数]の範囲において、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基などの炭素数1から4のアルキル基など)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基など)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基など)、アラルキル基[ベンジル基(フェニルメチル基)、フェネチル基(フェニルエチル基)など]、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基など)、アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ基など)などが挙げられる。
より好ましい構成単位としては、下記表2、表3及び表4に示す例(1)〜(18)に記載される構成単位が挙げられる。なお、式中の構成単位が、複数の構造を示しうる構成単位である場合、そのような構成単位を二種以上組み合わせて、ポリマーを構成する構成単位として使用してもよい。
Figure 2019065860
Figure 2019065860
Figure 2019065860
表2、表3及び表4の構成単位において、nは1又は2の整数で、それぞれの構成単位n=1、n=2は、単独で又は組み合わせて存在してもよく、Y1及びY2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基などの炭素数1から4のアルキル基など)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基など)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基など)、アラルキル基[ベンジル基(フェニルメチル基)、フェネチル基(フェニルエチル基)など]、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基など)、アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ基など)などであってもよい。これらのうち、好ましいYとしては、水素原子、塩素原子、臭素原子、又はメチル基が挙げられる。
また、Zとしては、下記式で表される置換基が挙げられる。
Figure 2019065860
好ましい液晶ポリエステルは、好ましくは、ナフタレン骨格を構成単位として有する組み合わせであってもよい。特に好ましくは、ヒドロキシ安息香酸由来の構成単位(A)と、ヒドロキシナフトエ酸由来の構成単位(B)の両方を含んでいる。例えば、構成単位(A)としては下記式(A)が挙げられ、構成単位(B)としては下記式(B)が挙げられ、溶融成形性を向上する観点から、構成単位(A)と構成単位(B)の比率は、好ましくは9/1〜1/1、より好ましくは7/1〜1/1、さらに好ましくは5/1〜1/1の範囲であってもよい。
Figure 2019065860
Figure 2019065860
また、(A)の構成単位と(B)の構成単位の合計は、例えば、全構成単位に対して65モル%以上であってもよく、より好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上であってもよい。ポリマー中、特に(B)の構成単位が4〜45モル%である液晶ポリエステルが好ましい。
本発明で好適に用いられる液晶ポリエステルの融点は250〜360℃の範囲であることが好ましく、より好ましくは260〜320℃である。なお、ここでいう融点とは、JIS K7121試験法に準拠し、示差走差熱量計(例えば、DSC;メトラー社製「TA3000」)で測定し、観察される主吸収ピーク温度である。具体的には、前記DSC装置に、サンプルを10〜20mgをとりアルミ製パンへ封入した後、キャリヤーガスとして窒素を100cc/分流し、20℃/分で昇温したときの吸熱ピークを測定する。ポリマーの種類によってはDSC測定において1st runで明確なピークが現れない場合は、50℃/分の昇温速度で予想される流れ温度よりも50℃高い温度まで昇温し、その温度で3分間完全に溶融した後、−80℃/分の降温速度で50℃まで冷却し、しかる後に20℃/分の昇温速度で吸熱ピークを測定するとよい。
なお、上記液晶ポリエステルには、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリエチレンテレフタレート、変性ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂等の熱可塑性ポリマーを添加してもよい。また酸化チタン、カオリン、シリカ、酸化バリウム等の無機物、カーボンブラック、染料や顔料等の着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
本発明の人工筋で用いる高強力繊維の強度は、18cN/dtex以上であることが好ましい。強度が18cN/dtex以上であると、十分な人工筋収縮性を確保し得るとともに耐切創性を向上させることができる。より好ましくは20cN/dtex以上であり、特に好ましくは22cN/dtex以上である。上限に関しては特に制限はないが、通常100cN/dtex以下である。なお、強度は後述する実施例に記載の測定方法により算出されるものである。
本発明の人工筋で用いる高強力繊維の伸度は、7%以下であることが好ましい。7%以下であると、人工筋に対して高負荷が掛かった際の塑性変形の抑制に優れる。より好ましくは6%以下であり、特に好ましくは5%以下である。なお、下限に関しては特に制限はないが、通常0%以上である。なお、伸度は後述する実施例に記載の測定方法により算出されるものである。
本発明の人工筋で用いる繊維の単繊維繊度は、0.5dtex以上、500dtex以下であることが好ましい。単繊維繊度が0.5dtex以上であると、繊維製造工程で繊維の断糸が生じにくくなる。また、単繊維繊度が500dtex以下であると、適度な太さのスリーブを得やすく、高い耐切創性を確保できる。特に、高強力繊維を用いてスリーブを構成する場合、例えばポリエステル系繊維などを用いた場合と比較して、弾性体チューブが膨張した際に繊維が伸びにくく、曲がりにくいため、チューブへの食い込みが大きくなり、人工筋の駆動性を低下させるだけでなく、繰り返し使用した場合には弾性体チューブの破裂が生じやすくなる傾向にある。スリーブを構成する繊維の単繊維繊度を上記範囲の上限値以下にすることにより、高い耐切創性を確保しながら、チューブへの繊維の食い込みを抑制し、繰り返し使用される人工筋の耐久性を向上させやすくなる。本発明において、単繊維繊度は、より好ましくは0.5dtex以上、さらに好ましくは1dtex以上、特に好ましくは1.5dtex以上であり、また、より好ましくは200dtex以下、さらに好ましくは15dtex以下、特に好ましくは10dtex以下である。
本発明において、スリーブを構成する繊維はモノフィラメントであっても、マルチフィラメントであってもよいが、マルチフィラメントである場合には、総繊度が同じモノフィラメントと比較して、繊維が曲がりやすいため、弾性体チューブへの繊維の食い込みの抑制効果が高くなり、人工筋の耐久性をより向上させやすい。
また、上記繊維の総繊度は、好ましくは10dtex以上、50000dtex以下である。総繊度が10dtex以上であると、スリーブ製造工程などで繊維の断糸が生じにくくなる。総繊度が50000dtex以下であると、適度な太さのスリーブとなり、チューブの被覆面積の低下を抑制し、高い耐切創性を得られる。総繊度は、より好ましくは15dtex以上、さらに好ましくは25dtex以上であり、また、より好ましくは30000dtex以下、さらに好ましくは10000dtex以下である。
本発明の人工筋で用いるスリーブには高強力繊維以外の繊維が含まれていてもよく、スリーブに高強力繊維と高強力繊維以外の他の繊維を含む場合、スリーブに使用する繊維の平均強度は、13cN/dtex以上であることが好ましい。上記の平均強度は、使用した各繊維の強度に、全スリーブ打数(製紐機にセットするボビン本数)におけるその繊維のスリーブ打数の比を掛けた値の合計により算出されるものである。スリーブに使用する繊維の平均強度が13cN/dtex以上であれば、十分な人工筋収縮性を確保し得るとともに耐切創性を向上させることができる。繊維の平均強度は、より好ましくは14cN/dtex以上であり、特に好ましくは、15cN/dtex以上である。上限に関しては特に制限はないが、100cN/dtex以下である。なお、強度は後述する実施例に記載の測定方法により算出されるものである。
本発明の人工筋は、チューブ被覆率が70〜100%であることが重要である。チューブ被覆率は、スリーブに用いる繊維の総繊度、単繊維繊度、繊維径、スリーブの打数、組角を調整することで、任意に変更することができる。チューブ被覆率が70%未満であると、刃物などで人工筋内部にあるチューブが切創しやすくなり、チューブが損傷することにより収縮動作が発現できなくなる。チューブ被覆率は、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上であり、例えば、好ましくは80〜100%、より好ましくは90〜100%である。チューブ被覆率は、後述する実施例に記載の方法により算出することができる。
また、本発明の人工筋は、スリーブ充填率が1〜40%であることが重要である。スリーブ充填率は、スリーブに用いる繊維の総繊度、単繊維繊度、繊維径、スリーブの打数、組角を調整することで、任意に変更することができる。40%を超える場合は、スリーブの目が詰まり過ぎているため、スリーブ角が変化できず、人工筋として収縮動作が発現できなくなる。1%未満であると、刃物などで人工筋内部にあるチューブが切創しやすくなり、チューブが損傷することにより収縮動作が発現しなくなる。スリーブ充填率は、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上であり、また、好ましくは35%以下、より好ましくは30%以下であり、例えば、好ましくは5〜35%、より好ましくは10〜30%である。スリーブ充填率は、後述する実施例に記載の方法により算出することができる。
チューブ被覆率とスリーブ充填率がともに上記範囲内であると、高強度繊維の特性を十分に発揮させることができ、高い耐切創性を有するとともに駆動性にも優れた人工筋を得ることができる。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれら実施例により何等限定されるものではない。なお、実施例中の測定値は以下の方法により測定されたものである。
(強度、伸度、繊度)
用いた繊維の強度〔cN/dtex〕及び伸度〔%〕は、JIS L1013試験法に準拠して、予め調湿されたヤーンを試長20cm、初荷重0.25cN/dtex及び引張速度10cm/分の条件での破断時の強度及び伸度を測定し、n=20の平均値を採用した。また繊度〔dtex〕は質量法により求めた。
(繊維の平均強度)
繊維の平均強度は、用いた各繊維の強度に、全スリーブ打数(製組機にセットするボビン本数)における対象とする各繊維のスリーブ打数の比をかけた値の合計により算出した。
(スリーブ強力)
スリーブ強力〔N〕は、JIS L1013試験法に準拠して、予め調湿されたスリーブを試長20cm、初荷重0.25cN/dtex及び引張速度10cm/分の条件で測定し、n=20の平均値を採用した。
(弾性体チューブの動摩擦係数)
弾性体チューブの動摩擦係数は、ASTM D−1894に規定される方法に準じて、荷重へ巻き付けるチューブの本数を20本として測定した。
(弾性体チューブの硬度)
弾性体チューブの硬度(硬度A)は、JIS K6253に準じて測定した。
(チューブ被覆率)
チューブ被覆率〔%〕は人工筋の側面において、人工筋の長さ方向の中心軸を基準とする長方形を人工筋直径から求め、マイクロスコープ(キーエンスVHX−5000)にて色画像分析でスリーブ面積を特定し、上記の長方形の面積(S1)から下記式にて被覆率を求めた。
チューブ被覆率〔%〕=スリーブ面積〔mm〕/S1〔mm〕×100
なお、チューブ被覆率を算出するための長方形の面積(S1)は、図2を用いて以下に説明する方法により算出した。
図2は、本発明に用いるスリーブ側面の概略拡大平面図である。図示のとおり、チューブ被覆率を算出するための長方形の面積(S1)は、次に示す縦と横の長さにより算出した。縦の長さ23は、スリーブの幅方向において、人工筋の長さ方向の中心軸から上下にそれぞれ人工筋直径〔mm〕×0.4の長さを伸ばした長さ(即ち、人工筋直径〔mm〕×0.8)として算出した。横の長さ24は、スリーブの長さ方向において、スリーブで満たされる任意の範囲での人工筋直径〔mm〕×2の長さとして算出した。長方形の面積(S1)は、上記の縦の長さ23と横の長さ24の積によって求めた。
(スリーブ充填率)
スリーブ充填率〔%〕は人工筋の断面をマイクロスコープ(キーエンスVHX−5000)にて、人工筋スリーブの最外層と最内層(チューブ最外層)との間にできる断面積(S2)及びスリーブの断面積を色画像分析で特定し、下記式にて充填率を求めた。
スリーブ充填率〔%〕=スリーブ断面積〔mm〕/S2〔mm〕×100
なお、人工筋スリーブの最外層と最内層との間にできる断面積(S2)は、図3を用いて以下に説明する方法により算出した。
図3は、本発明の人工筋の断面の概略拡大平面図である。図示のとおり、人工筋スリーブの最外層は、マイクロスコープにより、チューブの中心点30とスリーブを構成する各繊維(マルチフィラメントの場合は繊維束)との最遠点を画像解析により求め、中心点30と全ての繊維との最遠点の平均値を半径とする外周円31を求める。外周円31の面積から、色画像分析で特定したチューブ及びチューブ空洞部の面積を差し引いた面積を、人工筋スリーブの最外層と最内層との間にできる断面積(S2)として算出した。
(人工筋収縮評価)
20cm長の人工筋を作製し、チューブの片端の穴を樹脂で目詰めし、もう一端のチューブをレギュレーター及び開閉バルブ付のエアーコンプレッサーに繋いだ。レギュレーターでエア圧を調整したのち、開閉バルブを用いて20%の伸縮を10回繰り返した結果を下記の基準で評価した。
A;10回以上伸縮する。
B;10回未満で伸縮しなくなる。
(人工筋強度)
人工筋強力及び人工筋断面積から以下の式にて人工筋強度を求めた。なお、人工筋強力はJIS L1013試験法と同様に、予め調湿された人工筋を試長20cm、初荷重0.25〔cN/dtex〕及び引張速度10cm/分の条件で人工筋強力〔N〕を測定し、n=20の平均値を採用した。また、人工筋断面積は、人工筋の直径をノギスにて測定し、真円として面積を算出した。
人工筋強度〔N/mm〕=人工筋強力〔N〕/人工筋断面積〔mm
(切創試験後収縮評価)
20cm長の人工筋の両端を固定し、市販の剃刀(フェザー社製)にて0.5〔N〕の荷重で垂直に押し当てた後に、先述の人工筋収縮評価と同様の評価を行った。
A;10回以上伸縮。
B;10回未満で伸縮しなくなる。
(チューブ耐久性評価)
20cm長の人工筋を作製し、チューブの片端の穴を樹脂で目詰めし、もう一端のチューブをレギュレーター及び開閉バルブ付のエアーコンプレッサーに繋いだ。レギュレーターでエア圧を調整したのち、開閉バルブを用いて20%の伸縮を5,000回繰り返した結果を下記の基準で評価した。
A;チューブの破裂なし。
B;1,000回以上5,000回未満でチューブが破裂。
C;1,000回未満でチューブが破裂。
(実施例1)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT220dtex/40f(株式会社クラレ製)の24本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(実施例2)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT280dtex/50f(株式会社クラレ製)の24本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(実施例3)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT110dtex/20f(株式会社クラレ製)の24本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(実施例4)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT220dtex/40f(株式会社クラレ製)の16本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(実施例5)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT22dtex/1f(株式会社クラレ製)のモノフィラメント32本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径0.6mm、内径0.5mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(実施例6)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT220dtex/40f(株式会社クラレ製)とベクトランHT220dtex/1fを互いちがいに、各12本、合計24本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(実施例7)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT220dtex/40f(株式会社クラレ製)とポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維220dtex/1fを互いちがいに、各12本、合計24本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(比較例1)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT440dtex/80f(株式会社クラレ製)の24本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(比較例2)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT220dtex/40f(株式会社クラレ製)の8本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(比較例3)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT220dtex/40f(株式会社クラレ製)の32本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(比較例4)
ポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維220dtex/40fの24本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(比較例5)
ポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維220dtex/40fの32本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(実施例8)
高強力繊維として、パラ系アラミド繊維220dtex/40fの24本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(実施例9)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT220dtex/1f(株式会社クラレ製)のモノフィラメント24本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数0.44のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
(実施例10)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT220dtex/40f(株式会社クラレ製)の24本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数2.46のスチレン系エラストマーチューブを挿入し人工筋を作製した。
(実施例11)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT220dtex/40f(株式会社クラレ製)の24本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度58、動摩擦係数2.00のスチレン系エラストマーチューブを挿入し人工筋を作製した。
(実施例12)
高強力繊維として、液晶ポリエステル繊維であるベクトランHT220dtex/40f(株式会社クラレ製)の24本のボビンをコクブンリミテッド製の製紐機にセットし、組角が19度になるようにしてスリーブを作製した。作製したスリーブの内側に外径1.3mm、内径0.9mm、硬度40、動摩擦係数2.13のシリコーンチューブ(株式会社タケチ製)を挿入し人工筋を作製した。
Figure 2019065860
Figure 2019065860
表5および6に示すとおり、本発明に従う実施例1〜12では、高強度であり、耐切創性、駆動性に優れた人工筋が得られた。特に実施例1〜5および7では、高い耐切創性を有しながら、人工筋の駆動性にも優れ、かつ、繰り返し使用した際の耐久性にも優れることが確認された。一方、比較例1及び3では、スリーブ充填率が40%を超えるため、人工筋の収縮動作が発現できない結果であった。比較例2では、スリーブにおける高強力繊維の構成本数が少なく、チューブ被覆率が70%未満であるため、耐切創性に劣る結果であった。比較例4では、スリーブを構成する繊維がPBTであるため、得られた人工筋は人工筋強度と耐切創性に劣る結果であった。比較例5では、スリーブ充填率が40%を超えているため、人工筋の収縮動作が発現できない結果であった。
本発明により得られる人工筋は、高強度であり、優れた耐切創性、駆動性を有しているので、パワーアシスト機器、リハビリテーション機器、義手、ソフトロボットハンド、建設機械遠隔操作マニピュレータなどの用途に適している。
10 弾性体チューブ
20 スリーブ
21 繊維
22 交差部分
23 チューブ被覆率を算出するための長方形の縦の長さ
24 チューブ被覆率を算出するための長方形の横の長さ
25 チューブ被覆率を算出するための長方形の面積(S1)
30 チューブの中心点
31 スリーブの最外層と定めた外周円
32 人工筋スリーブの最外層と最内層との間にできる断面積(S2)

Claims (7)

  1. 弾性体チューブと、高強力繊維を含むスリーブとからなる人工筋であって、前記弾性体チューブの外側を前記スリーブで覆うように配され、チューブ被覆率が70〜100%であり、且つスリーブ充填率が1〜40%である、人工筋。
  2. 前記高強力繊維が液晶ポリエステル繊維である、請求項1に記載の人工筋。
  3. 前記高強力繊維の強度が18cN/dtex以上である、請求項1又は2に記載の人工筋。
  4. 前記高強力繊維の伸度が7%以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の人工筋。
  5. 前記スリーブに使用する繊維の平均強度が、13cN/dtex以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の人工筋。
  6. 弾性体チューブの動摩擦係数が1.0以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の人工筋。
  7. スリーブを構成する繊維の単繊維繊度が0.5dtex以上500dtex以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の人工筋。
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