JPWO2019058440A1 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Abstract

試料直上で荷電粒子を反転させて観察する荷電粒子線装置において、欠陥コントラストを最適化する。荷電粒子源(20)と、荷電粒子源に第1の電圧を印加する電子銃制御装置(41)と、試料(30)に第2の電圧を印加する基板電圧制御装置(44)と、試料の方向から入射する荷電粒子を結像する結像レンズ(22)を含む結像光学系と、荷電粒子を検出するカメラ(32)を含む検出器と、検出信号を処理する画像処理装置(45)とを備え、結像光学系は試料より放出された二次電子を結像しないように構成されると共に、第1及び第2の電圧の電位差により試料上に形成された電界に跳ね返されたミラー電子による像を形成する。画像処理装置(45)は、取得信号に基づいて電位差を制御する制御信号を生成、ミラー電子の反射面を制御して欠陥コントラストを最適化する。

Description

本発明は、荷電粒子線装置及びその調整方法に係り、特に試料直前にて反転するミラー状態の荷電粒子を用いた顕微鏡において、高分解能像を安定に得るのに好適な技術に関する。
荷電粒子線装置は、荷電粒子源から放出された電子ビームやイオンビーム等の荷電粒子ビームを試料に向かって照射する装置である。このような装置の中には、照射光学系カラムと、結像光学系カラムを備えた装置がある。特に、荷電粒子として電子を用い、加速電位より負の電位を試料に印加して試料の直前で電子線を反転させ、該反転させた電子を使用して結像に供する機構を備える電子顕微鏡を、ミラー電子顕微鏡と称する。ミラー電子顕微鏡においては、加速電位と試料電位の調整方法が重要であり、適切な電位に設定することは観察対象の分解能、コントラストを向上させることに寄与する。
特許文献1には、反射面を制御して該当欠陥のコントラストを向上させるミラー電子顕微鏡の技術、また、該欠陥のコントラストを向上させるため、電子源より照射される電子線のエネルギー分布をエネルギーフィルタにて制御する技術が開示されている。また特許文献2には、電子線の加速電位と試料電位を制御することによって、ミラー電子と二次電子で作る帯電試料像のコントラストを向上する技術について開示されている。
特開2007−207688号公報 特許第5744248号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では、最適な反射面に試料電位を設定するには、予め画像を見ながら人間が判断した結果を装置に入力する必要があり、判断者によってバラつきが生じるという問題があった。また、特許文献2に開示されている方法は、二次電子とミラー電子を併用した画像取得方法による反射面制御であり、ミラー電子のみにて形成される像を積極的に用いた画像のコントラストを向上させる方法ではない。更に、特許文献2ではミラー電子と二次電子の混在する領域が良いとしているが、その最適値を選ぶ手法は開示されておらず、最良の条件で撮像するための反射面調整の自動化に供する方法とはなっていない。
本発明の目的は、上記の課題を解決し、装置より取得できる信号に基づいて反射面を制御し、欠陥のコントラストを最適化することが可能な荷電粒子線装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明においては、荷電粒子を照射する荷電粒子源と、荷電粒子源に第1の電圧を印加する第1の電源と、試料に第2の電圧を印加する第2の電源と、試料の方向から入射する荷電粒子を結像する結像光学系と、結像光学系内に配置され、荷電粒子を検出する検出器とを備え、結像光学系を、試料より放出された二次電子を結像しないように構成し、第1及び第2の電圧の電位差により試料上に形成される電界に跳ね返されるミラー電子による像を形成する構成の荷電粒子線装置を提供する。
本発明によれば、反射面の制御を、装置より取得できる信号に基づいて自動的に行うことにより、機差によらず高精度な調整が可能となる。
2つの光学系を備えた荷電粒子線装置の一例を示す図。 本発明に係る荷電粒子線装置の基本構成を示す図。 ミラー電子の負帯電欠陥上での反転高さと反転角度を示す図。 実施例1に係る、2つの光学系を備えた荷電粒子線装置の一例を示す図。 実施例1に係る、加速電圧と試料電位の差ΔEの調整方法のフローチャートを示す図。 実施例1に係る、加速電圧一定の条件での試料電位と画像平均輝度の関係を示す図。 実施例1に係る、加速電圧一定の条件で試料電位を変化させた際の負帯電欠陥の見え方を示す図。 実施例1に係る、ミラー電子顕微鏡像における欠陥コントラストの定義を示す図。 実施例1に係る、加速電圧一定の条件で試料電位を変化させた際の画像平均輝度と欠陥コントラスト変化の一例を示す図。 実施例1に係る、加速電圧一定の条件での試料電位と画像平均輝度の関係をフェルミ分布関数でフィッティングした一例を示す図。 実施例2に係る、加速電圧と試料電位の差ΔEを調整するためのパラメータを入力する画面の一例を示す図。 実施例2に係る、加速電圧と試料電位の差ΔEを調整するためのパラメータを入力する画面の一例を示す図。 実施例2に係る、加速電圧と試料電位の差ΔEを調整するためのパラメータを入力する画面の一例を示す図。 実施例2に係る、加速電圧と試料電位の差ΔEを調整するためのパラメータを入力する画面の一例を示す図。 実施例2に係る、加速電圧と試料電位の差ΔEを手動で調整するための計算ツール画面の一例を示す図。 実施例3に係る、画像の評価値を用いる場合の加速電圧と試料電位の差ΔEの調整方法のフローチャートを示す図。 実施例3に係る、加速電圧一定の条件で試料電位を変化させた際の画像平均輝度と輝度微分値と個別評価値の一例を示す図。 実施例3に係る、加速電圧一定の条件で試料電位を変化させた際の欠陥コントラストとコントラスト評価値の一例を示す図。 実施例4に係る、SiC基板中の潜傷を観察した際のミラー電子顕微鏡像の一例を示す図。
半導体デバイス製造工程には、鏡面状に研磨されたSiやSiCなどを材料とするウェハ上に微細な回路を形成する工程がある。このようなウェハ上に異物や傷、あるいは結晶欠陥などが存在すると、回路パターンの形成過程において欠陥や材質劣化が生じ、製造されたデバイスが正常に動作しなくなったり、所望の電気特性が得られなかったり、動作の信頼性が劣化する場合がある。
ウェハを検査する装置には、可視から紫外のある波長を持つ光(以下、単に光と記す)をウェハ表面に照射し、表面で散乱された光を検知することによって、ウェハの表面状態を検査する光学散乱式検査装置や、微分干渉など光学顕微鏡技術を応用した検査装置がある。しかし、半導体素子の微細化の進展により、検出に十分な散乱強度が得られないほど微細な異物を管理する必要が生じている。また、光学顕微鏡では、画像化することができない結晶欠陥が半導体デバイスの信頼性特性に影響を及ぼすことが判明しつつあり、光学式の検査装置では高度な品質管理が望めないことがある。
一方、光学式の検査装置では検出が困難な異物や欠陥を検出するための装置として、電子顕微鏡がある。電子顕微鏡は極めて高い空間分解能を有しており、光の散乱強度が著しく低くなる20ナノメートル以下の大きさの異物の像を得ることができる。また、電子線は荷電粒子であることから、結晶欠陥の電気的な特性を利用して、光では検出できない欠陥を検出できる。しかしながら、電子顕微鏡はミクロンサイズの小さい視野での観察には実用的な時間で像を得ることができるが、半導体基板となるウェハの全面を検査のために隈なく観察するためには、膨大な観察時間を要する。例えば、直径100ミリのSiウェハ表面全てを10ナノメートル程度の分解能で検査する場合、標準的な条件で試算すると走査電子顕微鏡ではおよそ6日の時間が必要となる。
そこで、検査速度の高速化を図るため、写像型の電子顕微鏡が提案されている。より具体的には、試料に向かって荷電粒子ビームである電子ビームを照射することによって得られる信号を検出する電子線装置であって、照射する電子線の加速電圧と同等もしくは僅かに大きな負電位をウェハ表面に与え、ウェハ表面上の検査視野全体にウェハ表面に垂直な角度でほぼ平行照射した電子線を、ウェハ表面直上でビームの入射方向に対してほぼ180度の角度で反転させ、反転した電子(以下、ミラー電子と称する)を電子レンズで結像し検査用の電子像を得る電子線装置である。
以下、図1を用いて、ミラー電子の検出に基づいて画像を生成するミラー電子顕微鏡の構成の一例について説明する。試料は、試料表面方向がビームの理想光軸である対物レンズ光軸12に垂直になるように配置されている。電子銃20から放出される電子は、図示しない加速電極等によって加速され、電子ビーム、すなわち電子線となる。電子線は照射レンズ21によって収束され、光軸10を通過する。照射レンズ21によって収束された電子線は、ビームセパレータ24により対物レンズ光軸12の軌道に沿うように偏向される。照射電子線は対物レンズ23の後焦点面に収束され、試料30に向かって照射される。ビームセパレータ24によって偏向された電子線は、対物レンズ23によって開き角が調整され、平行ビームとなって、対物レンズ光軸12に沿って、試料30に向かって垂直に照射される。試料30、或いはステージ31には、図示しない負電圧印加電源から負電圧が印加される。負電圧印加電源から印加される負電圧は、電子銃20のチップと加速電極間に印加される加速電圧とほぼ等しいか、若干高い電圧が印加され、電子線は試料30に到達することなく、撮像素子に向かって反射する。照射電子線は試料に到達していないので、試料表面形状ではなく、試料上の電位分布(等電位面)を反映した画像を取得することができる。反転された電子線は対物レンズ光軸を通過したのち、当該反転された電子線が、結像レンズの光軸11と同じ電子線軌道となるように調整されたビームセパレータ24を通過する。ビームセパレータを通過した電子線は、結像レンズ22の中心を通り、シンチレータ33に結像する。カメラ32は、電子線の入射によって発光したシンチレータを撮像する二次元撮像素子であり、試料上の電位分布を画像化するための信号を取得することができる。
このようなミラー電子顕微鏡では、電子の反転位置により撮像画像のコントラストが変化する。対物レンズ23と試料30の間には、電位差を生じるよう電圧が印加されている。試料の凹凸や帯電に伴い、等電位面に歪みができるが、該等電位面で電子が反転しミラー電子となるよう構成されている場合、該等電位面の歪みに対応した像がシンチレータ33上に形成され、それをカメラ32で撮像することとなる。電子ビームの加速電圧もしくは試料30に印加する電圧の値を変化させると、電子が反転する等電位面の位置が変わる。等電位面にできる歪みの大きさは、該当凹凸や帯電部位からの距離により変化するため、印加電圧の変化に対応して観察される像にも変化が生じる。基本的に、電子が反転する等電位面を試料に近づけるようにするほうが、歪みの変化が大きくなり微小欠陥に対するコントラストが得易くなる。しかし、基本的に電子線はエネルギーに幅を持っており、等電位面を試料に近づけすぎると試料に衝突する電子線の割合が増える為、ミラー電子としてシンチレータ33に到達する電子の量が減り、画像を形成する信号の量が少なくなる。結果的に欠陥のコントラストが減ることになる為、対象の欠陥に対する設定電圧の最適値を見つけることが肝要である。
また、凹凸や帯電による等電位面の歪みにより反転されたミラー電子は、結像系により収束されてシンチレータ33に像を形成する。しかしながら、凹凸や帯電部が作る等電位面の歪みにより反転されたミラー電子を一点に収束させるように設定された結像系にて撮像されたミラー電子顕微鏡像では、微小な欠陥が微小なまま結像され、コントラストは高いが欠陥像としては微小なままになってしまう。高スループットで欠陥を検査するには、広い視野で微小な欠陥を見つける必要がある。そのため、等電位面の歪みを拡大するような条件で撮像することが必要となる。
そこで本発明では、微小な欠陥を高精度で検出するために、電子ビームの加速電位や試料電位を適切に設定し、かつ広い視野で微小な欠陥を見つけることのできる荷電粒子線装置を提案する。ここで本発明の実施例の説明に先立ち、本発明の基本構成及び動作原理について説明する。
本発明の荷電粒子線装置は、荷電粒子を照射する荷電粒子源と、前記荷電粒子源に第1の電圧を印加する第1の電源と、試料に第2の電圧を印加する第2の電源と、試料の方向から入射する荷電粒子を結像する結像光学系と、結像光学系内に配置され、荷電粒子を検出する検出器とを備えた荷電粒子線装置であって、結像光学系は、試料より放出された二次電子を結像しないように構成されると共に、第1及び第2の電圧の電位差により試料上に形成された電界に跳ね返されたミラー電子による像を形成するように構成する。より具体的には、本発明は、紫外線光源により欠陥部を帯電させ、帯電により生じた等電位面の歪みを検出するため、電子線加速電圧もしくは試料電位を適切に設定し、等電位面の歪により反転された電子線を対物レンズと結像系にてデフォーカスさせることで、実際の欠陥の大きさに対して欠陥部の像を拡大し、コントラストよく撮像できる条件に設定することによって、試料の欠陥を容易に抽出できる電子顕微鏡及び欠陥検出装置を構成する。
以下、本発明の基本構成及び動作原理について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明を省略することがある。図2は本発明に係るミラー電子顕微鏡の一構成例を示す図である。ミラー電子顕微鏡では、電子銃20から放出した電子線を照射レンズ21で収束させながら、ビームセパレータ24を通じて試料に垂直な対物レンズ光軸12方向へ導入され、対物レンズ23により平行照明へと変化させる。試料30には、ステージ31を通じて電子銃加速電圧と同等もしくは僅かに高い電圧が印加されており、電子線は試料30直上で反転される。反転された電子線はビームセパレータ24により結像系光軸11へ導入され、結像レンズ22にて投影されて、シンチレータ33上にて拡大像を形成する。シンチレータ33は電子線像を光学像に変換し、光学像をカメラ32にて取得する。取得された画像は画像取得装置42へと転送され、種々の画像処理が施され、装置の画像表示部に表示されるのに使用される。電子銃制御装置41は電子線の加速電圧を制御し、制御装置40は電子レンズに供する電流や電圧、紫外線光源制御装置44は紫外線光源50の光量を制御する。
図3は対物レンズ23より平行照射された電子が、紫外線により負帯電された欠陥上でどのように反転するかを説明するための図である。図3の(a)は、電子線が試料上で反転する等電位面、すなわち反射面が試料より離れている場合である。等電位面の図の右側には、エネルギー幅を持った電子線において、電子の密度を横軸、反転する高さを縦軸として分布の例を表示している。また、図の反射面は、反転する電子が最多である面としている。紫外線により負帯電した欠陥は、等電位面に歪みを作る。等電位面上に作られた歪みは、等電位面で反転させられる電子を、照射電子と間逆の方向ではなく、角度をつけて反転させられる。図3の(b)は、電子銃の加速電圧を負方向、もしくは試料電位を正方向に変化させ、(a)より反射面を近い位置にした場合の電子の反転の様子である。反射面は、より試料に近くなる為、反射面に形成される歪みは大きくなり、結果的に電子が反転される際の角度も(a)より大きくなる。図3の(c)は(b)よりさらに電子銃の加速電圧を負方向、もしくは試料電位を正方向に変化させ、反射面を試料に近づけた場合の図である。この場合も、(b)より電子が反転させられる角度は大きくなるが、反転させられる電子の分布のうち、試料より下側にある電子は反転させられず試料に衝突することになる。このような電子はミラー電子として画像のコントラストに寄与しない上に、場合によっては二次電子を生成し、ミラー電子像で形成される画像のコントラストを悪化させる。
角度をつけて反転させられたミラー電子は、結像レンズ22などの結像系レンズにより収束させられる。この際、観察対象の欠陥が作る等電位面の歪みにより角度を付けて反転させられた電子をフォーカスすると、シンチレータ上では1つの歪みに対して1つの輝点として表示される。これは、欠陥により形成された等電位面の歪みが一つのレンズとして作用し、その仮想光源を結像し表示しているのと等しい。この際、微小欠陥の像は数十から数百μmの視野に対して、はるかに小さい像として表示される。高解像度のカメラであれば問題ないが、低解像度のカメラを使用する際には、一つの画素の一部に高コントラストの像にて取得しても、画素に入ってくる信号は平均化され、低コントラストのドットとして表示されるに過ぎない。
実施例1は、上述した原理構成における課題を鑑みた上で、欠陥検出を容易にする構成を備えたミラー電子顕微鏡の実施例である。すなわち、荷電粒子を照射する荷電粒子源と、荷電粒子源に第1の電圧を印加する第1の電源と、試料に第2の電圧を印加する第2の電源と、試料の方向から入射する荷電粒子を結像する結像光学系と、結像光学系内に配置され、荷電粒子を検出する検出器とを備え、結像光学系を、試料より放出された二次電子を結像しないように構成し、第1及び第2の電圧の電位差により試料上に形成される電界に跳ね返されるミラー電子による像を形成する構成の荷電粒子線装置の実施例である。
図4を用いて、実施例1に係る装置の一構成例を説明する。図2の装置構成に対して、本実施例の構成では、カメラ32で撮像された画像は画像処理装置45に転送される。その後、画像処理装置45は、転送された画像を処理し、その結果算出された制御パラメータを電子銃制御装置41もしくは基板電圧制御装置44へ送信する。更には、得られた各種の画像データを画像表示部に出力する。このような画像処理装置は、例えば荷電粒子線装置の全体を制御するコンピュータの中央処理部(CPU)のプログラム実行、或いは専用の画像処理回路等ハードウェア構成で実現可能であり、画像表示部としてはコンピュータのディスプレイを利用できる。
電子銃制御装置41もしくは基板電圧制御装置44は、送信された制御パラメータを元に電子銃20の加速電圧、或いは試料電位を制御する。制御の結果、図3の(a)や(c)で見られるようなコントラストの悪い欠陥のミラー電子による像は、図3の(b)に見られるようなコントラストの良い像へと変化させることができる。その際、制御装置40が制御している各部位の電圧等は、変化させてもよいし、させなくても良い。このように本実施例の画像処理装置45は、電子銃の加速電圧である第1の電圧と、試料電位を与える第2の電圧の電位差と、シンチレータからなる検出器が検出した信号量の分布、例えばミラー電子像の画像平均輝度より、第1及び第2の電圧の電位差を調整する制御パラメータを算出し、この制御パラメータにより加速電圧と試料電位の差ΔEの調整を行う。
図5に示すフローチャートを用いて、本実施例の画像処理装置45にて処理する加速電圧と試料電位の差ΔEの調整方法の具体的内容を説明する。なお、このフローチャートの実行は、主に上述したCPUのプログラム実行である。ステップ1(S1、以下同じ)として、電子銃制御装置41もしくは基板電圧制御装置44に対し、電子の加速電圧もしくは試料電位を変化させる。次に、シンチレータ33に映ったミラー電子像をカメラ32によって撮像して取得する(S2)。この際、制御装置40による各種の制御パラメータは変更しないことを想定している。次に、撮像された画像の平均輝度を画像処理装置45により計算する(S3)。画像平均輝度の計算は画像の一部を用いても良いし、全部を用いても良い。ただし、電子の加速電圧もしくは試料電位を変化させて画像を撮像し画像平均輝度を計算する画像の領域は、全て同じであることが好ましい。このS1からS3を、電子の加速電圧もしくは基板電圧を設定範囲内で変化させ、全ての設定電圧に対して画像を取得し画像平均輝度を計算し、検出器が検出した信号量の分布とする。
続いて、取得した電子の加速電圧と試料電位の差ΔEと画像の平均輝度の関係を、設定した分布関数でフィッティングする(S4)。分布関数は試料電位と明るさが一意に対応するものが好ましい。例えば、後で説明するように、フェルミ分布関数もしくはその微分関数などの分布関数を用いて、フィティングを実行する。後で説明するように、画像処理装置45は、荷電粒子源の種類に応じてこの分布関数を変更することができ、また荷電粒子源の情報である荷電粒子源に印加される電圧や荷電粒子源に供給される電流に応じて分布関数を変更することができ、更に試料上の観察対象によって、分布関数を変更することができる。
最後に、設定した分布関数と、計算した分布関数のパラメータより、明るさが一定の値になるΔEを求め、電子の加速電位もしくは試料電位に設定する(S5)。明るさは、欠陥のコントラストがユーザの所望のコントラストとなるように、絶対値もしくは相対値で保存しておく。本実施例によれば、このように基準となる明るさを保存し、取得した輝度のデータより分布関数のパラメータを求めることで、設定電圧を一意に決めることができるようになる。
図6に実際に取得したΔEと輝度の関係の一例を示す。同図において、横軸は試料電位(V)、縦軸は輝度を示している。本実施例では電子の加速電圧は一定とし、試料電位のみ変化させて画像平均輝度を取得している。同図に示すように、試料電位が−3034Vから−3029Vの所では、画像輝度はほとんど変化がない。この領域では、試料に照射された電子は、ほぼ100%反転されてミラー電子となり、結像系へと進んでいることがわかる。-3029Vより大きくなると、照射電子は一部試料に当たり始める。-3027Vまで輝度は下がり、その後輝度は上昇する。-3027Vより大きな電位での輝度の上昇は、基板に照射電子が当たった際に、二次電子や反射電子が発生し、結像系へ進んでいる可能性が考えられる。このグラフより、エネルギー的に幅を持った電子線は-3029V付近で試料に衝突し始め、試料電位が上がるにつれて当たる割合が大きくなっていると考えられる。
図7を用いて、ΔEと欠陥画像の関係を示す。図7の(a)は、図6において画像輝度のほとんどない-3034Vから-3029Vの間で撮影したミラー電子顕微鏡像である。撮影試料としてSiC基板を用いており、基板には結晶欠陥が存在している。視野の真中付近に見える黒い部分が、試料に存在する欠陥100のミラー電子顕微鏡像である。同図の(a)の条件では、黒い部分の周辺はぼけており、画像全体もぼけていることが見て取れる。(b)は、試料電位が-3029Vより僅かに上の試料電位において取得したミラー電子顕微鏡像である。黒い部分の周辺には白い部分も見え、コントラストははっきりしている上、(a)で見えなかった欠陥についても観察できる部分がある。これは、電子線が試料に対して反転する、反射面が試料に近づき、欠陥帯電部の作る反射面の歪みがより急峻になったためだと考えられる。(b)よりさらに試料電位を上昇させ、-3027V付近になると、同図の(c)のように欠陥像が見えるようになる。この領域では、試料に照射された電子がミラー電子となる割合は100%からずいぶん減っているため、画像の平均輝度としては小さくなってくる。また、試料に衝突して生成された二次電子や反射電子は、ミラー電子の作る軌道とは別の軌道で結像系へ帰ってくる電子も多く存在する為、ミラー電子像のコントラストを減少させる原因となる。そのため、(c)のような条件でミラー電子像を撮像するのは好ましくない。
図7の画像を定量的に説明するために、図8に示すように欠陥コントラストを定義する。なお、図8の左側に示すように欠陥部を黒くするために、例えば負に帯電した欠陥部では結像面をシンチレータより手前に置くようなデフォーカス条件で画像を撮像する必要がある。さもなければ、欠陥部は白い輝点となるが、輝点の大きさについては帯電欠陥部の作る反射面の歪みより小さくなる。この状態では欠陥部のコントラスト部は面積を持たず、後の欠陥部の自動抽出について難しくなるので、欠陥抽出をする際には目的の欠陥を撮像するためには結像系はデフォーカス条件で撮像するのが好ましい。このデフォーカス条件としては、例えば検出器であるシンチレータ33上よりフォーカス面を10mm以上デフォーカスすると好適である。このようなデフォーカス条件とするため、制御装置40は結像レンズ22と対物レンズ23に供する電流や電圧を適宜調整する。
このようなデフォーカス条件で欠陥帯電部を撮像した際、図8の左側に示す欠陥のプロファイルを取ると、同図の右側のようになる。そして、得られる画像平均輝度をベースとして、欠陥画像の黒部との差を欠陥輝度差と定義する。この時、欠陥コントラストは以下のように定義する。
欠陥コントラスト=欠陥輝度差/画像平均輝度
図7で取得した試料電位に対する画像平均輝度のグラフに、図8に示す欠陥の欠陥コントラストを並べたのが図9である。この図より、輝度が下がり始める直前の-3030V付近より欠陥コントラストは上がり始め、輝度が下がり始めている-3028V付近でピークになっている。また、その後輝度が下がっていくにつれ欠陥コントラストは下がり、最終的には輝度が下がり始める-3030V以下での欠陥コントラストの値と同等となっている。このことからわかるように、ミラー電子が基板に衝突し始め、輝度が下がり始める試料電位にて、欠陥のコントラストは最大となる。すなわち、輝度が下がり始める時の試料電位もしくはΔEを設定電位とし、図9のような画像平均輝度のグラフを取得した後に輝度の下がり初めと定義した明るさにて設定電位を計算し、基板電圧制御装置44に設定電位を送信するのが良い。輝度の下がり始めと定義する輝度の値は、ミラー電子が100%反転する輝度を基準として、輝度が何割になった場合を輝度の下がり初めと定義しても良いし、画像処理装置45の返すデータが、例えば輝度300を下回った場合に輝度の下がり初めと定義しても良い。また、該当の試料電位もしくはΔEと輝度の関係は基板や観察する欠陥の種類によって変化するため、基板や欠陥の種類ごとに定義が存在しても良い。例えば、SiC上の潜傷の場合、画像平均輝度が90%になった場合を輝度の下がり初めと定義する。
図10を用いて試料電位と輝度の関係を、ある分布を用いてフィッティングし、規格化して輝度の下がり初めを判断する方法を説明する。図10は、画像処理装置45の画像表示部に表示される表示画面を示している。この画像表示部は、第2の電圧により試料に与えられる試料電位に対する、ミラー電子による像の画像平均輝度を表示することができる。すなわち、同図の実線は実験より得られた試料電位と画像平均輝度の関係であり、図9の実線と同じ値である。また、点線は分布関数によりフィッティングした点線である。この場合には、分布関数として式1に示すような変形のフェルミ分布関数を用いている。
Figure 2019058440
式1において、Vは試料電位、kはボルツマン定数、パラメータμはフェルミ分布関数の化学ポテンシャル、パラメータAはプレファクター、パラメータTは温度である。そして、パラメータAとして、実線の実験値にフィッティングをかけたのが同図の点線のフィッティング値である。このような分布関数を実験値にフィッティングすることで、例えば画像平均輝度が、ミラー電子が100%反転している時の輝度に比べて、例えば上述のように90%のところに試料電位を設定するとした時に、その設定値を一意に決めることが可能となる。以上説明したように、本実施例の荷電粒子線装置の構成を用いて、試料電位もしくはΔEの自動調整が可能となる。
実施例2は、実施例1で説明した、ユーザが電子の加速電圧と試料電位の差ΔEを自動設定するための設定画面の実施例である。なお、本実施例では実施例1同様電子の加速電位を固定した上で、試料電位を変化させるように説明がなされているが、電子の加速電位と試料電位の差ΔEに対して計算した上で、電子の加速電位と試料電位の両方を設定するようにしても良いし、電子の加速電位に対して設定するようにしても良い。
図11は、電子の加速電圧を固定した際の試料電位を設定するための設定画面110を示している。本画面表示では、上述したように、実施例1における画像処理装置45に対して表示装置を付属させても良いし、画像処理装置45とは別に設けても良い。同図に示すように、画像表示部は、ミラー電子の像の画像平均輝度が、ミラー電子が100%反転している時の輝度に比べた明るさ割合を設定する設定画面を表示することができる。従来は、試料電位ないし電子線の加速電位を設定する欄に、直接設定電位を入力することで反射面の位置を決定していた。本実施例では、図7で説明したような輝度の閾値を、ミラー電子が全て反転するような条件の際の輝度からの減少割合、例えば90%を設定画面110の「明るさ割合」欄に設定した後、図11のAdjustボタンを押下することによって、試料電位が自動設定される。その際に、図7のような試料電位と平均輝度の関係を図9のように分布関数でフィッティングしてパラメータを決定した後、閾値とパラメータを決定された分布関数で試料電位を逆算する方法を用いると、試料電位を一意に決めることができる。決定した試料電位は、画面上に表示し、ユーザが確認できるようにすることが好ましい。
図12の設定画面120では、図11に対して電子源の種類として熱電子、ショットキー、電界放出型を選択できるようにした。すなわち、画像表示部は、荷電粒子源の種類を設定する設定画面を表示することができる。実施例1では、分布関数にフェルミ分布関数を採用したが、実際に輝度分布を再現できる関数は電子源の動作原理により別個に設定するのが好ましい。そのため、画面表示上で使用している電子源の種類を選択できるようにし、選択した電子源に応じた分布関数を採用する。電子源の選択は図12に示す様な画面上や、装置に付随したスイッチで選択できるようにしても良いが、装置上で電子源の種類を自動的に感知し、分布関数を変えるようにしてもよい。また、試料電位と輝度の関係から、自動的に電子源の種類を選択し、分布関数を変えるようにすることも可能である。また、本選択は電子源の種類だけに限らず、試料の種類に対しても選択欄もしくは自動選択の仕組みを取りいれ、それによって分布関数を変更する仕組みを設けても良い。
なお、電子源が電界放出型の場合、ピークより高電圧側と低電圧側で分布が変わってくるので、例えば式2に示すように、2つのフェルミ分布関数の微分の足し合わせで表現することになる。
Figure 2019058440
ここで、fn(E)は1つのフェルミ分布関数の微分を示す。
図13の設定画面130は、電子源の種類だけでなく、電子源より放出される電子の状態を取得し、分布関数を変更する場合の画面構成である。電子の状態を測る指標としては、同図に示すように、プローブ電流やエミッション電流を挙げている。プローブ電流やエミッション電流、それに照射系に置かれたアパーチャサイズや照射系レンズの電流値より読み取れる開き角から、照射電子のエネルギー幅の情報を推定し、試料電位と平均輝度をフィッティングする分布関数を選択する。アパーチャサイズの切り替えは手動を想定して、入力欄としているが、同図ではアパーチャの切り替えを自動として、その穴径を取得する方法を装置に搭載し、自動入力できるようにしても良い。
図14の設定画面140は、明るさの閾値ではなく、試料電位と輝度の関係と電子源の種類より画像の評価値を計算し、その評価値を最大にするように試料電位を変更する方法をとる場合の画面表示の例である。照射電子における反射面が近いほど欠陥画像は鮮明になるため、画像平均輝度から計算されるミラー電子の割合と、反射面の距離より評価値を計算する。Adjustボタンを押下すると、その評価値が最大となるように試料電位を設定し、得られる欠陥画像が鮮明になるようにする。なお、実施例3でこの評価値の一例を説明する。
図15では、設定画面150として、装置が取得した試料電位と輝度の関係から、手動で試料電位を解析する方法として、試料電位解析ツールの画面構成の一例について示す。この場合、装置が取得した試料電位と輝度の関係はデータ入力欄に自動ではいるか、装置が取得、表示した値を手動で入力し、計算ボタンを押すことでフィッティング処理を行って試料電位を表示する。この表示された試料電位を従来の試料電位設定欄に入力し設定することで、最適な試料電位に設定することができる。この方法を選択した場合、例えば画像取得の際にエラーの生じた画像に対して平均輝度値を修正することもできる。また、設定画面150のデータ入力欄の行を選択すると、輝度計算を行った画像を表示することができ、ユーザが画像に異常がないか確認して、データとして採用するかしないかを決定することもできる。
実施例3は、試料電位と平均輝度の関係より、評価値を算出し自動で試料電位を設定する実施例である。図16に本実施例における試料電位の算出アルゴリズムについて示す。図5でも述べたとおり、まず電子の加速電圧もしくは試料電位を変化させ(S1)、カメラ32にて画像を取得し(S2)、画像処理装置45にて画像の平均輝度を計算し(S3)、図6に示したような試料電位と画像平均輝度の関係を取得する。取得した関係において、各電子の加速電圧と試料電位の差ΔEに対して、評価値を計算する(S6)。そして、評価値に対し最大となるようなΔEであるΔEsを取得し(S7)、電子の加速電圧と試料電位の差がΔEsとなるように、該電子の加速電圧および試料電位を設定する(S8)。以下本実施例では、評価値の計算方法の一例を示し、平均輝度のみでΔEの自動調整が可能なことを示す。
図17は図6に示す試料電位と輝度、輝度微分値の関係、並びに試料設定電位と輝度微分値、個別評価値の関係を示す。図17の(a)の実線が試料電位と画像平均輝度の関係を示し、点線にて輝度微分値を示している。点線で示す輝度微分値は、二次電子や反射電子の影響がない部分では、照射電子のエネルギー分布を示していると考えられる。本実施例では、電子銃としてショットキー型の電子銃を使用しているが、このエネルギー分布を示していると考えられる輝度微分値のフィッティング関数としては、フェルミ分布関数の微分形を用いた。ショットキー形電子源を用いる場合、想定されるエネルギー分布にあわせた分布関数を選択することでより精度の高い評価値の算出が行えるが、今回は簡単化のためフェルミ分布を用いた。
同図の(b)は、(a)にて算出したフェルミ分布関数と、試料設定電位より計算した個別評価値を示している。(b)の横軸の試料設定電位は、(a)の−3030Vを基準(0V)として表示している。同図の(b)の点線は、(a)にて点線で表示した輝度微分値をフェルミ分布関数の微分形でフィッティングした際の値を、−3030Vを基準(0V)として表示している。また、個別評価値として、ミラー電子は試料に近づくほど、試料帯電電荷のつくる等電位面の歪みの影響が大きいと考え、試料に近づくほど大きくなる関数に設定した。具体的には、同図の(b)の横軸で示す試料設定電位Eに対し、個別評価値は1/Eで設定した。その上で、輝度微分値と個別評価値の畳み込み計算を行うことで、試料設定電位−3030Vにおける評価値とした。ただし、個別評価値の関数は0に近づくほど発散するため、0.1V刻みの数値積分で評価値を算出した。
図18に、先に定義した欠陥コントラストと、該当畳み込み計算の結果算出されたコントラスト評価値の比較を示す。評価値のピークは−3028.3Vのところにあり、欠陥コントラストのピーク値である−3028.4Vと0.1Vの差であり、評価値で最適化することによって欠陥コントラストが最適となる試料電位の値に設定することができる。更に、ショットキー形電子源のエネルギー分布をより厳密に再現することにより、より精密な評価ができる。以上説明した実施例3の構成、仕組みを用いることによって、画面平均輝度のみより自動的に欠陥コントラストの最適な値に試料電位を設定することが可能となる。
本実施例では、本発明をSiC基板の潜傷欠陥検出装置に適用した実施例を示す。図19にSiC基板中に存在する結晶欠陥の一つである潜傷のミラー電子顕微鏡像を示す。潜傷190はミラー電子顕微鏡像において、線上のコントラストにて表示される結晶欠陥である。図19のように、潜傷190は一方向に長い黒い部分を持ち、その縁は白いコントラストとして表示される。これは、ミラー電子顕微鏡において、SiC基板へバンドギャップ以上の大きさのエネルギーを持つ紫外線を照射して負に帯電させ、欠陥の作る反射面の歪みに反転されたミラー電子において結像系をデフォーカスする条件で撮像したことによる。デフォーカス量に関しては、本実施例ではシンチレータ33上よりフォーカス面を10mm以上デフォーカスし、欠陥像を拡大するようにして撮像している。
潜傷は、以下のプロセスでミラー電子顕微鏡においてミラー電子像を取得し、欠陥検査に処される。まず、装置ロードロック室より導入されたウェーハは、真空環境に処された後、電子顕微鏡鏡筒がある真下に移動する。該ウェーハは欠陥検出したい部分を電子顕微鏡の鏡筒の真下に移動させる。移動時には座標を使用してよいし、別に準備する光学顕微鏡等で観察しながら移動しても良い。次に、対物レンズと試料に電圧を印加する。電圧が印加されたら、照射系より電子線を導入し試料に照射し、カメラにて電子線像を撮像する。その後の試料電位の調整においては、試料電位を変化させながら電子線像を次々と撮像し、その電子線像から画像平均明るさを計算し、試料電位-画像平均明るさのグラフを作成する。試料電位-画像平均明るさのグラフをフェルミ分布関数でフィッティングし、フェルミ分布関数と計算されたフィッテイングパラメータより、明るさが規定値の場合の試料電位を計算する。潜傷の場合は明るさ90%と規定しておいる。計算された試料電位に設定の上、カメラにて電子線像を撮像する。広範囲を撮像する場合は、ステージを移動させて次の電子像を撮る。上記試料電位の計算は測定前に1回行えばよい。ステージ移動時にウェーハ高さを計測し、大きくずれるようであればデフォーカス量を一定にするために対物レンズの強度もしくは結像レンズの強度を変更する。以上のプロセスにて、SiC基板の潜傷検出が可能となる。本実施例はSiC上の潜傷欠陥検査だけでなく、SiC上の他の結晶欠陥や、GaNなどの他の基板上に存在する欠陥検出にも応用可能である。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
更に、上述した各構成、機能、制御装置、画像処理装置等は、それらの一部又は全部を実現するプログラムを作成する例を説明したが、それらの一部又は全部を例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良いことは言うまでもない。すなわち、処理部の全部または一部の機能は、プログラムに代え、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路などにより実現してもよい。
10 照射系光軸
11 結像系光軸
12 対物レンズ光軸
20 電子銃
21 照射レンズ
22 結像レンズ
23 対物レンズ
24 ビームセパレータ
30 試料
31 ステージ
32 カメラ
33 シンチレータ
40 制御装置
41 電子銃制御装置
42 画像取得装置
43 紫外線光源制御装置
44 基板電圧制御装置
45 画像処理装置
50 紫外線光源
100 結晶欠陥
110、120、130、140、150 設定画面
190 潜傷

Claims (15)

  1. 試料に荷電粒子を照射する荷電粒子源と、
    前記荷電粒子源に第1の電圧を印加する第1の電源と、
    前記試料に第2の電圧を印加する第2の電源と、
    前記試料の方向から入射する荷電粒子を結像する結像光学系と、
    前記結像光学系内に配置され、前記荷電粒子を検出する検出器と、を備え、
    前記結像光学系を、前記試料より放出された二次電子を結像しないように構成し、前記第1及び第2の電圧の電位差により前記試料上に形成される電界に跳ね返されるミラー電子による像を形成する、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記結像光学系により、前記二次電子のフォーカス面を、前記検出器の撮像面より10mm以上離して結像する、
    こと特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項1に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記検出器の信号が入力され、前記ミラー電子の像を形成する画像処理装置を備え、
    前記画像処理装置は、前記第1及び第2の電圧の電位差と、前記検出器の信号の信号量の分布により、前記第1及び第2の電圧の電位差を調整する、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項3に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記画像処理装置は、前記ミラー電子の像の画像平均輝度が、前記ミラー電子が100%反転している時の輝度に比べて、90%のところに試料電位を設定するよう、前記第2の電圧を調整する、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項3に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記画像処理装置は、前記第1及び第2の電圧の電位差と、前記検出器の信号の信号量の分布に基づき評価値を算出し、前記評価値を用いて前記第1及び第2の電圧の電位差を調整する、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 請求項3に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記画像処理装置は、前記検出器の信号の信号量の分布を解析するため、分布関数へのフィッティングを行う、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  7. 請求項6に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記画像処理装置は、前記荷電粒子源の種類によって、前記分布関数を変更する、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 請求項6に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記画像処理装置は、前記荷電粒子源の情報を取得し、前記分布関数を変更する、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  9. 請求項8に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記荷電粒子源の情報は、前記荷電粒子源に印加される電圧、或いは前記荷電粒子源に供給される電流である、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  10. 請求項6に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記画像処理装置は、前記試料上の観察対象によって、前記分布関数を変更する、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  11. 請求項6に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記分布関数は、フェルミ分布関数もしくはその微分関数からなる、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 請求項3に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記画像処理装置で形成された前記ミラー電子による像を表示する画像表示部を備える、ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  13. 請求項12に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記画像表示部は、前記第2の電圧により前記試料に与えられる試料電位に対する、前記ミラー電子による像の画像平均輝度を表示する、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  14. 請求項12に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記画像表示部は、前記ミラー電子の像の画像平均輝度が、前記ミラー電子が100%反転している時の輝度に比べた明るさ割合を設定する設定画面を表示する、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  15. 請求項12に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記画像表示部は、前記荷電粒子源の種類を設定する設定画面を表示する、
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
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