JPWO2019044980A1 - 歩行支援装置 - Google Patents

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宏 小野寺
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伊織 武田
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Abstract

歩行支援装置は、支援対象者の足に装着する歩行支援装置であって、外側部材本体部と外側部材接地部とを有する外側部材と、内側部材本体部と内側部材接地部22とを有する内側部材と、下腿部に着脱可能で、外側部材および内側部材を支持する支持部材と、を備え、支持部材は、外側部材接地部を足部の外側に配置し、外側部材接地部の接地面の少なくとも一部が足裏の接地面と同一平面上に位置するように、外側部材本体部を支持し、支持部材は、内側部材接地部を足部の内側に配置し、内側部材接地部の接地面の少なくとも一部が足裏の接地面と同一平面上に位置するように、内側部材本体部を支持する。

Description

本発明は、動力を用いずに装着者の歩行を支援する歩行支援装置に関する。本願は、2017年8月30日に、日本国に出願された特願2017−166264号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
下肢機能障害者、高齢者や労働者等を対象に、歩行を支援する歩行支援装置の開発が進められている。
例えば、下肢筋力や運動機能が低下している運動障害者や高齢者等を対象とした歩行支援装置として、様々な下肢装具が開発されている。例えば、下肢装具の一種である短下肢装具は、下腿部より足部までの部分に装着する装具であり、足関節の動きを制御するものである。
特許文献1に記載の短下肢装具は、足関節の可動範囲を所定の範囲に制限し、運動障害者や高齢者のつまずき等を防止して、転倒リスクを削減することができる(転倒防止効果)。また、特許文献1に記載の短下肢装具は、スプリングの弾性復元力によって、足関節の底背屈方向に作用する足部の筋力を補助する効果も有している(筋力補助効果)。
特開平9−103443号公報
しかしながら、特許文献1に記載の短下肢装具は、足関節の可動範囲を底背屈方向のみに制限するため、足関節の内反外反ならびに回内回外の動作を抑制し、特に側方への転倒リスクが増大する場合があった。また、わずかでも足部に筋力を有する者にとっては、短下肢装具を装着することでかえって転倒リスクが増大する場合があった。そのため、足関節の自由度を確保しつつ転倒防止効果を発揮できる歩行支援装置が望まれる。
また、特許文献1に記載の短下肢装具は、足関節の可動範囲を所定の範囲に制限するため、装着者の蹴り出し動作を抑制してしまう場合があった。また、特許文献1に記載の短下肢装具の筋力補助効果は、底背屈方向のみに作用するため、カーブ走行動作時や方向転換動作時においては、その動作に合わせた筋力補助効果を発揮することができなかった。
そのため、多様な歩行動作に合わせた筋力補助効果を発揮できる歩行支援装置が望まれる。
上記事情を踏まえ、本発明は、足関節の自由度を確保しつつ、転倒防止効果を発揮でき、かつ、多様な歩行動作に合わせた筋力補助効果を発揮できる歩行支援装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の第一の態様に係る歩行支援装置は、支援対象者の足に装着する歩行支援装置であって、外側部材本体部と歩行地面に接地する長尺の外側部材接地部とを有し、前記外側部材接地部が前記外側部材本体部に対して相対移動したときに弾性復元力を有する外側部材と、内側部材本体部と歩行地面に接地する長尺の内側部材接地部とを有し、前記内側部材接地部が前記内側部材本体部に対して相対移動したときに弾性復元力を有する内側部材と、下腿部に着脱可能で、前記外側部材および前記内側部材を支持する支持部材と、を備え、前記支持部材は、前記外側部材接地部を足部の外側に配置し、前記外側部材接地部の接地面の少なくとも一部が足裏の接地面と同一平面上に位置するように、前記外側部材本体部を支持し、前記支持部材は、前記内側部材接地部を足部の内側に配置し、前記内側部材接地部の接地面の少なくとも一部が足裏の接地面と同一平面上に位置するように、前記内側部材本体部を支持する。
本発明の第二の態様によれば、第一の態様に係る歩行支援装置において、前記外側部材接地部の長手方向に直交する幅方向の幅は、前記内側部材接地部の幅よりも広くてもよい。
本発明の第三の態様によれば、第一または第二の態様に係る歩行支援装置において、前記外側部材は、前記外側部材本体部と前記外側部材接地部とがなす角度が70度から130度となるようなL字型形状に形成されていてもよく、前記内側部材は、前記内側部材本体部と前記内側部材接地部とがなす角度が70度から130度となるようなL字型形状に形成されていてもよい。
本発明の第四の態様によれば、第一から第三のいずれかの態様に係る歩行支援装置において、前記外側部材と前記内側部材は、足関節のくるぶしを挟んで両側を通過するように配置されていてもよい。
本発明の第五の態様によれば、第一から第四のいずれかの態様に係る歩行支援装置において、前記外側部材接地部と前記内側部材接地部の少なくとも一方は、前記支援対象者の足の中足趾節間関節の側部に配置されていてもよい。
本発明の第六の態様によれば、第一から第五のいずれかの態様に係る歩行支援装置において、前記外側部材および前記内側部材と、前記支持部材との相対位置もしくは相対角度を調整できる固定部をさらに有してもよい。
本発明の第七の態様によれば、第一から第六のいずれかの態様に係る歩行支援装置において、前記支援対象者の腰に装着する腰ベルトと、前記腰ベルトと前記支持部材とを接続するベルトをさらに有してもよい。
本発明の第八の態様によれば、第一から第七のいずれかの態様に係る歩行支援装置において、大腿部に着脱可能な大腿支持部材と、前記大腿支持部材と前記外側部材本体部とを接続するリンク部材と、をさらに有し、前記支援対象者が膝関節を屈曲させた際に、前記リンク部材は、前記外側部材本体部を前記外側部材接地部に近づけてもよい。
本発明の歩行支援装置によれば、足関節の自由度を確保しつつ、転倒防止効果を発揮でき、かつ、多様な歩行動作に合わせた筋力補助効果を発揮できる。
本発明の第一実施形態に係る歩行支援装置の全体構成を示す斜視図である。 同歩行支援装置の正面図である。 同歩行支援装置の外側部材接地部と内側部材接地部の平面図である。 支援対象者の足に装着された同歩行支援装置の側面図である。 支援対象者の足に装着された同歩行支援装置の側面図である。 同歩行支援装置の外側部材の変形例の斜視図である。 同歩行支援装置の変形例の斜視図である。 同歩行支援装置の変形例の側面図である。 同歩行支援装置の変形例の側面図である。 同歩行支援装置の変形例の斜視図である。 同歩行支援装置の実施例における測定結果を示すグラフである。 本発明の第二実施形態に係る歩行支援装置であって、支援対象者の足に装着された同歩行支援装置の側面図である。 支援対象者の足に装着された同歩行支援装置の側面図である。 腰ベルトに接続された歩行支援装置の側面図である。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態に係る歩行支援装置100について、図1から図11を参照して説明する。なお、図面を見やすくするため、各構成要素の厚さや寸法の比率は適宜調整されている。
図1は、歩行支援装置100の全体構成を示す斜視図である。図2は、歩行支援装置100の正面図である。
歩行支援装置100は、図1および図2に示すように、外側部材1と、内側部材2と、支持部材3と、を備える。歩行支援装置100は、支援対象者が装着することで、支援対象者の歩行動作を支援する装置である。歩行支援装置100は、支援対象者の右足に装着するものである。左足に装着する歩行支援装置は、歩行支援装置100の左右を対称としたものを適宜用いればよいので、説明を省略する。
外側部材1は、支持部材3に取り付けられる外側部材本体部11と、少なくとも一部が歩行中に歩行地面に接地する外側部材接地部12と、外側部材本体部11と外側部材接地部12とを接続する外側部材湾曲部13と、を有する。
外側部材1は、高い強度を有し、軽量で、高い弾性を有する炭素繊維強化プラスチック(carbon fiber reinforced plastic、CFRP)を用いて形成されている。外側部材1は、高い強度や弾性を有する素材で形成されていればよく、例えば、金属、プラスチック又はこれらの組合せで形成されていてもよい。
外側部材1は、図1に示めすように、長尺の平板部材を板厚方向Dに湾曲させて外側部材湾曲部13を形成し、外側部材本体部11と外側部材接地部12とが垂直となるようなL字型形状を有している。外側部材1において、外側部材本体部11側の端部を基端、外側部材接地部12側の端部を先端とする。
なお、外側部材本体部11と外側部材接地部12とのなす角度は、歩行動作を考慮すると、70度から130度程度であれば、好適に筋力補助効果を発揮できる。
外側部材本体部11は、図1に示すように、長尺の平板形状を有しており、支持部材3に取り付けられる。外側部材本体部11は、支持部材3に取り付けやすい形状であればよく、例えば、取り付けに適した凹凸形状が形成されていてもよい。
外側部材接地部12は、図1に示すように、先端側に伸びる方向(長手方向L)に長尺の平板形状を有している。外側部材接地部12の板厚方向Dに直交する一方の面が、歩行地面との接地面12sとなる。接地面12sは、少なくとも一部が歩行地面に接地すればよく、平面であっても曲面であってもよい。接地面12sは、図1に示すように、長手方向Lに直交する幅方向Wに幅を有しており、歩行地面に安定して接地される。
図3は、支持部材3を除いた歩行支援装置100の平面図である。外側部材接地部12は、長手方向Lにおいて、図3に示すように、装着者(歩行支援装置100を装着した支援対象者)の足部Fの「中足趾節間関節(MP関節)」付近から「かかとの中心」付近までの長さと同等もしくはそれ以下の長さを有している。外側部材接地部12は、足部Fの外側に配置され、長手方向Lにおいて、「中足趾節間関節(MP関節)」付近から先端側および「かかとの中心」付近から基端側に、はみ出さないように配置されることで、装着者の歩行を妨げない。
外側部材1は、外側部材本体部11を固定し、外側部材接地部12に力を加えると、主に外側部材湾曲部13を湾曲させて弾性変形する板バネとして機能する。すなわち、外側部材1は、外側部材接地部12が外側部材本体部11に対して相対移動したときに弾性復元力を有する。外側部材接地部12に板厚方向Dへの力を加えた場合、外側部材1は、最も弾性変形しやすく、また、高い弾性復元力を発揮する。
以降の説明において、外側部材接地部12に板厚方向Dへの力を加えた場合に、外側部材接地部12の先端が外側部材本体部11に対して相対的に湾曲する方向を、図1に示すように、湾曲方向Bと称する。
内側部材2は、支持部材3に取り付けられる内側部材本体部21と、少なくとも一部が歩行中に歩行地面に接地する内側部材接地部22と、内側部材本体部21と内側部材接地部22とを接続する内側部材湾曲部23と、を有する。
内側部材本体部21と内側部材湾曲部23は、それぞれ外側部材本体部11と外側部材湾曲部13と同様の構成および機能を有しているため、説明を省略する。
内側部材接地部22は、図1に示すように、外側部材接地部12と同様、長尺の平板形状を有している。内側部材接地部22の板厚方向Dに直交する一方の面が、歩行地面との接地面22sとなる。
外側部材接地部12と内側部材接地部22は、図3に示すように、足部Fの両側に配置されることで、転倒防止効果を発揮する。支援対象者が、歩行支援装置100を装着した場合、図3に示すように、外側部材接地部12と内側部材接地部22で囲まれた領域Aが、支持基底面(BOS(base of support))となる。装着者の身体重心位置(COG)が支持基底面(BOS)の内部にあれば、装着者の歩行動作や起居動作や方向転換等の動作は安定する。しかし、身体重心位置(COG)が支持基底面(BOS)の外に出れば安定性は損なわれ、速やかに身体重心位置(COG)を支持基底面(BOS)の内側に戻せなければ転倒に至る。
支援対象者が、歩行支援装置100を装着していない場合、支持基底面(BOS)は地面に接地した足部(靴)の投影面積(片足の靴底の面積)とされる。支援対象者が、歩行支援装置100を装着することで、未装着時と比較して、支持基底面(BOS)は、外側部材接地部12と内側部材接地部22で囲まれた領域Aまで拡大される。一方、足関節が固定されていないため、足関節の内反外反や回内回外などの様々な動作は抑制されず、装着者の動作は妨害されない。その結果、足関節の自由度を確保しつつ装着者の転倒リスクを削減できる。外側部材接地部12と内側部材接地部22は、図3に示すように、足部Fの両側に配置されるため、特に側方への転倒リスクを削減することができる。
例えば、図3に示すように、装着者の体全体が右側方に傾き、身体重心位置(COG)が図3の点P1に移動した場合であっても、点P1は、領域Aすなわち支持基底面(BOS)の内部にあるため、外側部材接地部12によって支持されることで、装着者は転倒に至らない。
ただし、図3に示すように、装着者の体全体が右側方に傾き、身体重心位置(COG)が図3の点P2に移動した場合は、点P2は、領域Aすなわち支持基底面(BOS)の外部にあるため、装着者は速やかに身体重心位置(COG)を支持基底面(BOS)の内側に戻せなければ転倒に至る。
転倒を防止する観点から、領域Aの面積が大きくなるように、外側部材接地部12および内側部材接地部22を配置することが望ましい。
内側部材接地部22の幅方向Wの幅は、外側部材接地部12の幅方向Wの幅と大きさが異なっていてもよい。例えば図3に示すように、外側部材接地部12は、内側部材接地部22と比較すると、幅方向Wの幅が広く形成されている。そのため、外側側方への転倒リスクをより好適に削減することができる。
外側部材接地部12と内側部材接地部22とは平行に配置されていなくてもよい。外側部材接地部12と内側部材接地部22とは、装着者の足や靴の形状に合わせて、例えば図3に示すように、基端から先端に向かうに従って、外側部材接地部12と内側部材接地部22との距離が離れるように配置されていてもよい。領域Aのつま先部分を拡大することで、前方への転倒リスクを好適に削減することができる。
内側部材接地部22は、図3に示すように、長手方向Lにおいて、装着者の足部Fの「中足趾節間関節(MP関節)」付近から「かかとの中心」付近までの長さと同等もしくはそれ以下の長さを有している。内側部材接地部22の長手方向の長さは、外側部材接地部12の長手方向Lの長さと異なっていてもよい。
支持部材3は、支援対象者の下腿部に着脱可能で、外側部材本体部11および内側部材本体部21を支持する部材である。支持部材3は、外側支持部31および内側支持部32と、装着部33と、を有する。
外側支持部31は、外側部材1と同様、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いて形成されており、長尺の平板形状を有している。外側支持部31は、外側部材本体部11を支持するため、高い強度や剛性を有する素材で形成されていることが望ましく、例えば、金属、プラスチック又はこれらの組合せで形成されていてもよい。
外側支持部31は、図1に示すように、外側部材本体部11とほぼ平行になるように配置される。外側支持部31において、外側部材1の基端に近い端部を基端、長手方向において基端の反対の端部を先端とする。
外側支持部31は、図1および図2に示すように、L字金具とボルト・ナットで構成される第一固定部311と第二固定部312を用いて、外側部材本体部11に固定されている。外側支持部31と外側部材本体部11とは、L字金具を介して、それぞれの板厚方向が垂直になるように固定されている。
第一固定部311は、図1および図2に示すように、外側部材本体部11の基端付近と、外側支持部31の長手方向の中央付近と、に取り付けられる。第二固定部312は、図1および図2に示すように、外側部材本体部11の長手方向の中央付近と、外側支持部31の先端付近と、に取り付けられる。二つの固定部を用いることで、外側支持部31と外側部材本体部11とは、一つの固定部を用いる場合と比較して、より強く固定される。
第一固定部311および第二固定部312が固定される場所を変更することで、外側支持部31と外側部材本体部11の相対位置関係を調整することができる。このような調整を行うことで、歩行支援装置100の寸法を、装着する支援対象者に合わせた寸法に調整することができる。
内側支持部32は、図1および図2に示すように、第一固定部321と第二固定部322を用いて、内側部材本体部21に固定されている。
内側支持部32と第一固定部321と第二固定部322は、外側支持部31と第一固定部311と第二固定部312と同様の構成および機能を有しているため、説明を省略する。
装着部33は、第一装着部34と第二装着部35とを有しており、支援対象者の下腿部に着脱可能である。第一装着部34は、図1に示すように、第一装着部本体341と調整紐342とを有している。調整紐342の長さを調整することで、装着部33は下腿部に強く固定される。また、第一装着部本体341には、外側支持部31の端部付近および内側支持部32の端部付近が固定されている。
第一装着部本体341は、外側支持部31および内側支持部32が動かないように固定するため、剛性が高い材質で形成されていることが望ましい。
一方で、第一装着部本体341において、装着者の下腿部に接する部分は、装着者が不快を感じないよう柔軟性を有する素材でできていることが望ましい。
第二装着部35は、図1に示すように、第二装着部本体351と調整紐352とを有している。調整紐352の長さを調整することで、装着部33は下腿部に強く固定される。
また、第二装着部本体351には、外側支持部31の中央付近および内側支持部32の中央付近が固定されている。
第一装着部34に加えて、第二装着部35を用いて、支持部材3を支援対象者の下腿部に装着することで、装着者の下腿部から外側支持部31および内側支持部32が、相対的に移動してしまうことを好適に防ぐことができる。
次に、歩行支援装置100の動作について説明する。
はじめに、支援対象者は歩行支援装置100を装着する。以降の説明は支援対象者が靴を履いている場合を想定している。ただし、支援対象者が靴を履いていない場合であっても、支援対象者は歩行支援装置100を装着することができる。
図4は、支援対象者の足に装着された歩行支援装置100の側面図である。
支援対象者は、装着部33に足部Fと下腿部を通し、下腿部の裏側を第一装着部本体341および第二装着部本体351に密接させる。次に、支援対象者は、調整紐342および調整紐352の長さを調整して、下腿部に装着部33をしっかり固定する。
支援対象者が歩行支援装置100を装着し接地すると、図4に示すように、外側部材接地部12が足部Fの外側に配置され、外側部材接地部12の接地面12sの少なくとも一部が靴の接地面Sと同一平面上に位置するように配置される。支援対象者が靴を履いていない場合は、接地面12sの少なくとも一部が足裏の接地面Sと同一平面上に位置するように配置される。
なお、歩行支援装置100が地面に接地する前は、外側部材接地部12の接地面12sが足裏から、例えば3〜20mm、望ましくは3〜10mm、突出していてもよい。歩行支援装置100が地面に接地した際に、接地面12sの面積を大きくすることができる。
また、支援対象者が歩行支援装置100を装着し接地すると、外側部材接地部12と同様、内側部材接地部22が足部Fの内側に配置され、内側部材接地部22の接地面22sの少なくとも一部が靴の接地面Sと同一平面上に位置するように配置される。
なお、歩行支援装置100が地面に接地する前は、内側部材接地部22の接地面22sが足裏から、例えば3〜20mm、望ましくは3〜10mm、突出していてもよい。歩行支援装置100が地面に接地した際に、接地面22sの面積を大きくすることができる。
上述のように接地面12sおよび接地面22sが配置されない場合、第一固定部311および第二固定部が固定される場所を変更することで、接地面12sおよび接地面22sが配置される位置を調整する。
支援対象者が歩行支援装置100を装着すると、図3に示すように、足部Fの両側に配置された外側部材接地部12および内側部材接地部22は、長手方向Lにおいて、「中足趾節間関節(MP関節)」付近から先端側および「かかとの中心」付近から基端側に、はみ出さないように配置され、装着者の歩行を妨げない。
外側部材1および内側部材2は、図4に示すように、足関節のくるぶしAを挟んで両側を通過するように配置されることが好ましい。足関節のくるぶしA付近は、足関節の底背屈動作の支点となる部分であり、作用点である外側部材接地部12および内側部材接地部22が足関節の底背屈動作に合わせて弾性変形しやすくなるためである。
歩行支援装置100の装着が完了すると、装着者は歩行を開始する。装着者は、足関節が固定されていないため、足関節の内反外反や回内回外などの様々な動作が抑制されず、装着者の動作が妨害されない。歩行者は、歩行動作に合わせて、足関節を底屈(つま先が垂れ下がる方向に曲がること)させ、背屈(つま先が持ち上がる方向に曲がること)させることができる。
支援対象者は歩行支援装置100を装着することで、外側部材接地部12と内側部材接地部22が、足部Fの両側に配置され、足関節の自由度を確保しつつ転倒防止効果を得ることができる。
図5は、支援対象者の足に装着された歩行支援装置100の側面図である。
図5において、装着者の歩行時において足関節は背屈している。外側部材1は、外側部材接地部12に板厚方向Dへの力を加えられ、主に外側部材湾曲部13を湾曲させて弾性変形している。外側部材本体部11および外側部材接地部12においても、外側部材接地部12に近い部分が湾曲している。外側部材接地部12の先端は、湾曲方向Bに、外側部材本体部11に近づくように湾曲する。外側部材1は、足関節が背屈した際に、上述のように弾性変形することで、弾性エネルギーを蓄積する。
足関節が背屈した際において、外側部材接地部12の接地面12sの少なくとも一部が靴の接地面Sと同一平面上に位置している。
次に、装着者は歩行地面を蹴り出して離脚する。外側部材1は、蓄積された弾性エネルギーを放出し、弾性復元力により、外側部材1を弾性変形していない状態に戻す。外側部材接地部12には、湾曲方向Bに、外側部材本体部11から遠ざかるように弾性復元力が作用する。このバネ効果により,腓腹筋とひらめ筋による足蹴り出し時の筋力を補助し(筋力補助効果)、足関節の底屈動作が支援される。
また、足関節が固定されていないため、足関節の様々な動作が抑制されず、装着者の動作が妨害されない。そのため、装着者の足蹴り出し時の筋力を十分に発揮したうえで、歩行支援装置100による筋力補助効果を相乗させることができる。歩行支援装置100は無動力であるが、例えば、装着者の歩行に必要なエネルギーを少なくとも15%低減することができる。
内側部材2も、外側部材1と同様に、筋力補助効果を発揮し、足蹴り出し時の足関節の底屈動作を支援する。歩行支援装置100は、外側部材1に加えて内側部材2を有しており、高い筋力補助効果を発揮することができる。
ここで、外側部材接地部12と内側部材接地部22の少なくとも一方は、図3に示すように、長手方向Lにおいて、その先端部分が装着者の足の「中足趾節間関節(MP関節)」の側部に配置されることが望ましい。足の「中足趾節間関節(MP関節)」は歩行時の蹴り出し動作において最も歩行者の力が必要となる部分であり、「中足趾節間関節(MP関節)」の側部に、外側部材接地部12と内側部材接地部22の少なくとも一方が配置されることで、親指の付け根部分において筋力補助効果を発揮させる。足蹴り出し力が集中する親指の付け根部分に筋力支援効果を集中させることにより、正常歩行にきわめて近い歩行支援を提供できる。
このように、装着者の歩行動作において、外側部材1および内側部材2は、足関節の自由度を確保しつつ、転倒防止効果を発揮する支持板として機能するとともに、筋力補助効果を発揮する板バネとしても機能する。そのため、歩行支援装置100は、下肢筋力や運動機能が低下している運動障害者や高齢者等の歩行を支援することができる。
さらに、歩行支援装置100は、直進に加えてカーブ歩行動作時や方向転換動作時においても筋力補助効果を発揮することができる。
外側部材1および内側部材2は、板厚方向Dへの力を加えた場合、外側部材1は、最も弾性変形しやすく、また、高い弾性復元力を発揮する。しかしながら、外側部材1および内側部材2は、板厚方向Dと異なる方向に力が作用した場合であっても、板バネとして機能する。そのため、装着者がカーブ歩行動作や方向転換動作を行う場合において、その進行方向に合わせて、外側部材1および内側部材2は、弾性変形して、弾性復元力により筋力補助効果を発揮することができる。
また、足部Fの外側に外側部材1、内側に内側部材2、を備えており、それぞれが独立して弾性変形する。そのため、装着者がカーブ歩行動作や方向転換動作を行う場合において、外側部材1および内側部材2は、必要に応じて別々に弾性変形する。例えば、右にカーブ歩行を行う場合、支援対象者の右足の装着した歩行支援装置100において、外側部材1は内側部材2と比較して、より湾曲方向Bに湾曲する。歩行支援装置100は、このように、多様な歩行動作に合わせた筋力補助効果を発揮することができる。

本実施形態の歩行支援装置100によれば、足関節の自由度を確保しつつ、転倒防止効果を発揮でき、かつ、モーター等の動力を有さずとも、多様な歩行動作に合わせた筋力補助効果を発揮できる。
(変形例)
以上、本発明の第一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の第一実施形態および以下で示す変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
例えば、上記実施形態において、歩行支援装置100は、足の両側に配置する外側部材1および内側部材2を備えていたが、歩行支援装置の態様はこれに限定されない。歩行支援装置は、外側部材1と内側部材2のいずれか一方を備えているものであっても、足関節の自由度を確保しつつ、転倒防止効果を発揮でき、かつ、多様な歩行動作に合わせた筋力補助効果を発揮できる。
例えば、上記実施形態において、外側部材1は全体が弾性を有していたが、外側部材の態様はこれに限定されない。外側部材湾曲部のみが弾性を有しており、外側部材本体部および外側部材接地部は弾性を有していなくてもよい。外側部材は、外側部材接地部が外側部材本体部に対して相対移動したときに弾性復元力を有する態様であればよい。内側部材についても同様である。
例えば、上記実施形態において、外側部材1は外側部材湾曲部13を備え、L字型形状に形成されていたが、外側部材の態様はこれに限定されない。図6は、外側部材1の変形例である外側部材1Bの全体構成を示す斜視図である。外側部材1Bは、図6に示すように、外側部材本体部11Bと、全体的に湾曲した外側部材接地部12Bと、を備える。外側部材接地部12Bは、外側部材接地部12と比較して、接地面が大きく湾曲しており、外側部材1Bが大きく傾いた場合も地面との接地を維持できる効果を有しており、特に走行時において筋力補助効果を発揮することができる。外側部材は、外側部材接地部が外側部材本体部に対して相対移動したときに弾性復元力を有する態様であればよく、図6に示す外側部材1Bのように、明示的な外側部材湾曲部を備えていなくてもよい。内側部材についても同様である。
例えば、上記実施形態において、外側部材接地部12と内側部材接地部22とは、直接接続されていなかったが、接続されていてもよい。図7は、歩行支援装置100の変形例である歩行支援装置100Bの全体構成を示す斜視図である。図7に示すように、歩行支援装置100Bは、歩行支援装置100と比較して、さらに靴保持ベルト41と靴保持紐42とを有している。靴保持ベルト41と靴保持紐42とにより装着者の靴を上下から保持する。靴保持ベルト41と靴保持紐42とは、装着者の靴を「あそび」を持たせて保持することで、足関節の自由度をある程度維持できる。
歩行支援装置100Bは、足関節の自由度がある程度制約されるが、従来の短下肢装具が有する垂れ足等によるつまずき防止効果を発揮することができる。
例えば、上記実施形態において、外側支持部31と外側部材本体部11とは、第一固定部311および第二固定部312によって固定されているが、第一固定部311および第二固定部312の態様はこれに限定されない。図8は、第一固定部311および第二固定部312の変形例である第三固定部313を備える歩行支援装置100Cの全体構成を示す側面図である。第三固定部313は、外側部材1を固定する。さらに第三固定部313は、必要があれば、第三固定部313を中心として外側部材1を回転移動させて、外側部材1と外側支持部31とのなす相対角度を変更することができる。第三固定部313に設けられたつまみを手動で操作したり、または第三固定部313に設けられたモーターを電動で操作することで、装着者は相対角度を調整することができる。
図9は、歩行支援装置100Cの変形例である歩行支援装置100Dの全体構成を示す側面図である。歩行支援装置100Dは、図9に示すように、歩行支援装置100Cの第三固定部313を、スライド部314を設けて、前後方向に調整可能としたものである。
第三固定部313をスライド部314に沿って前後に移動させることで、装着者は外側部材1の外側支持部31に対する相対位置を調整することができる。
歩行支援装置100Cや歩行支援装置100Dのように、装着者は外側部材1の相対角度や相対位置を調整することで、外側部材接地部12と地面との角度や接地距離などのアライメント調整を行うことができ、歩行時の疲労軽減ならびに歩容の改善を図った調整や、運動目的の最適化を図った調整を行うことができる。内側部材についても同様である。
例えば、上記実施形態において、歩行支援装置100の外側部材1および内側部材2は、足部Fの両側に配置されていたが、歩行支援装置100の使用態様はこれに限定されない。歩行支援装置100は、外側部材1および内側部材2に十分な強度を持たせることで、足部等を切断した下肢切断者に義足として装着することもできる。
例えば、上記実施形態において、外側支持部31と外側部材本体部11とは、第一固定部311および第二固定部312によって固定されているが、外側支持部31と外側部材本体部11とは、溶接や接着などで接合されていてもよい。また、外側支持部31と外側部材本体部11とが一体成形されていてもよい。
図10は、歩行支援装置100の変形例である歩行支援装置200の斜視図である。歩行支援装置200は、歩行支援装置100に加えて、柔軟な素材で作成された腰ベルト6とベルト5(第一ベルト51および第二ベルト52)とをさらに備えている。大腿部前面やや内側に第一ベルト51、大腿側面または後面に第二ベルト52が配置され、第一ベルト51および第二ベルト52は、腰ベルト6と歩行支援装置100とを接続する。歩行支援装置100のずり落ちを防止することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。支援対象者が、歩行支援装置100を装着していない場合と、装着した場合の二つのケースにおいて、地面の床反力の測定を行った。
図11(a)は、支援対象者が歩行支援装置100を装着していない場合における、靴部の床反力の測定結果を実線で示したものである。縦軸が反力[N]を示し、横軸が経過時間[ms]を示している。図11(a)は、支援対象者が1ストロークの歩行を行った際の床反力の測定結果である。
図11(b)は、支援対象者が歩行支援装置100を装着した場合における、床反力の測定結果を示したものである。実線は靴部の床反力の測定結果を示しており、破線は歩行支援装置100の接地部分の床反力の測定結果を示している。
図11(a)および図11(b)の測定結果より、支援対象者が歩行支援装置100を装着することで、靴部の床反力(実線部分)が大きく削減しており、歩行に必要なエネルギーを大きく低減できていることがわかる。支援対象者が歩行支援装置100を装着することで、床反力15%〜20%を歩行支援装置100が担っている(破線部分)。
また、図11(b)の測定結果より、支援対象者が歩行支援装置100を装着した場合であっても、足関節が固定されていないため、歩行開始時から、足を自由に動かすことができており、支援対象者の足蹴り出し時の筋力を十分に発揮したうえで、歩行支援装置100による筋力補助効果を相乗させることが可能であることがわかる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態について、図12および図13を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。第二実施形態に係る歩行支援装置100Eは、第一実施形態に係る歩行支援装置100と比較して、膝関節を屈曲させた場合においても、外側部材1が弾性変形する点が異なる。歩行支援装置100Eの弾性復元力により、例えば、しゃがんだ状態から立ち上がる際における筋力補助効果を発揮することができる。
図12は、支援対象者の足に装着された歩行支援装置100Eの側面図である。歩行支援装置100Eは、外側部材1と、内側部材2と、支持部材3Bと、大腿支持部材7と、リンク部材8と、を備える。左足に装着する歩行支援装置は、歩行支援装置100Eの左右を対称としたものを適宜用いればよいので、説明を省略する。
支持部材3Bは、支援対象者の下腿部に着脱可能で、外側部材本体部11および内側部材本体部21を支持する部材である。支持部材3Bは、外側支持部31Bおよび内側支持部32と、装着部33と、を有する。
外側支持部31Bは、図12に示すように、L字金具、ボルト・ナットおよびばね39で構成される第一固定部311Bと第二固定部312Bを用いて、外側部材本体部11に取り付けられている。外側支持部31と外側部材本体部11とは、L字金具を介して、それぞれの板厚方向が垂直になるように取り付けられている。
第一固定部311Bおよび第二固定部312Bは、ボルトの長手方向に沿ってスライド移動可能に、外側部材本体部11に取り付けられている。また、第一固定部311Bおよび第二固定部312Bのボルトの外周には、ばね39が取り付けられている。第一固定部311Bおよび第二固定部312Bと、外側部材本体部11とは、ばね39によって、ボルトの長手方向に沿って離れる方向に、付勢されている。第一固定部311Bおよび第二固定部312Bと、外側部材本体部11とに対して接近する方向に外力を加えると、ばね39の弾性復元力により、反発力が発生する。
大腿支持部材7は、支援対象者の大腿部に着脱可能な部材である。大腿支持部材7は、第一実施形態の装着部33と同様の調整紐により、大腿部に強く固定される。
リンク部材8は、伝達部材81と、大腿側接続部82と、下腿側接続部83と、を有する。
伝達部材81は、大腿支持部材7と、外側部材本体部11とを接続し、力を伝達する部材である。伝達部材81は、第一実施形態の外側部材1と同様、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いて形成されており、長尺の平板形状を有している。伝達部材81は、大腿からの力を伝達するため、高い強度や剛性を有する素材で形成されていることが望ましく、例えば、金属、プラスチック又はこれらの組合せで形成されていてもよい。
大腿側接続部82は、伝達部材81を大腿支持部材7に取り付ける部材である。伝達部材81の基端側の端部は、大腿側接続部82を介して、大腿支持部材7に回動自在に取り付けられる。大腿側接続部82は、レール状の溝を有してもよく、伝達部材81の基端側の端部がレールをスライド移動可能に取り付けられていてもよい。
下腿側接続部83は、伝達部材81を外側部材本体部11に取り付ける部材である。伝達部材81の先端側の端部は、下腿側接続部83を介して、外側部材本体部11の基端に回動自在に取り付けられる。
図13は、支援対象者の足に装着された歩行支援装置100Eの側面図である。図13において、装着者の歩行時において足関節は背屈して、膝関節は屈曲している。外側部材1は、第一実施形態同様、外側部材接地部12に板厚方向Dへの力を加えられ、主に外側部材湾曲部13を湾曲させて弾性変形している。外側部材本体部11および外側部材接地部12においても、外側部材接地部12に近い部分が湾曲している。外側部材接地部12の先端は、湾曲方向Bに、外側部材本体部11に近づくように湾曲する。外側部材1は、足関節が背屈した際に、上述のように弾性変形することで、弾性エネルギーを蓄積する。
足関節が背屈した際において、外側部材接地部12の接地面12sの少なくとも一部が靴の接地面Sと同一平面上に位置している。
装着者の膝関節が屈曲することで、リンク部材8が、外側部材本体部11の基端を前方に押し出す。外側部材本体部11の基端は、湾曲方向Bに、外側部材接地部12の先端に近づくように湾曲する。外側部材1は、膝関節が背屈した際にも、上述のように弾性変形することで、弾性エネルギーを蓄積する。
次に、装着者は歩行地面を蹴り出して離脚する。外側部材1は、蓄積された弾性エネルギーを放出し、弾性復元力により、外側部材1を弾性変形していない状態に戻す。外側部材接地部12には、湾曲方向Bに、外側部材本体部11から遠ざかるように弾性復元力が作用する。このバネ効果により,腓腹筋とひらめ筋による足蹴り出し時の筋力を補助し(筋力補助効果)、足関節の底屈動作が支援される。また、同時に、外側部材本体部11には、湾曲方向Bに、外側部材接地部12から遠ざかるように弾性復元力が作用する。このバネ効果により,立ち上がり時や中腰作業時の筋力を補助し(筋力補助効果)、膝関節の底屈動作が支援される。
本実施形態の歩行支援装置100Eによれば、第一実施形態において述べた効果に加え、立ち上がり時や中腰作業時の筋力を補助し(筋力補助効果)、膝関節の底屈動作を支援することができる。
本実施形態の歩行支援装置100Eによれば、健常者が装着し、長時間立位または重量物運搬作業を継続する場合において、疲労軽減と作業効率化の効果を有する。膝関節の底屈動作が支援される歩行支援装置100Eによれば、特に、立ち上がり時や中腰作業時の筋力を好適に補助することができる。
外側部材1および内側部材2の弾性力を適切に最適化することで、目的動作に適した筋力の補助が可能である。例えば、外側部材1および内側部材2は、立ち上がり動作を主に支援するように最適化されていてもよいし、中腰作業を主に支援するように最適化されていてもよい。
以上、本発明の第二実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の実施形態および変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
例えば、上記実施形態において、リンク部材8は外側部材1に取り付けられていたが、リンク部材の態様はこれに限定されない。リンク部材は、内側部材に取り付けられていてもよい。また、リンク部材は、内側部材と外側部材にそれぞれ取り付けられていてもよい。
例えば、上記実施形態において、外側部材1および内側部材2は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等の高い弾性を有する素材により形成されていたが、外側部材および内側部材の態様はこれに限定されない。外側部材および内側部材は、例えば、CFRPにより基本構造が形成され、その周囲にゴム等の保護部材が取り付けられていてもよい。保護部材により、外側部材および内側部材が地面等に接触した際における傷の発生を防止することができる。また、外側部材および内側部材の周囲に装飾部材等が設けられていてもよい。
例えば、上記実施形態の歩行支援装置100Eは、第一実施形態の変形例で示した腰ベルト6に接続されていてもよい。図14は、腰ベルト6に接続された歩行支援装置100Eの側面図である。腰ベルト6は、歩行支援装置100Eの大腿支持部材7と、構造体9によって接続されている。構造体9は、下肢と腰部の動きを妨げぬよう、ロープやワイヤのような柔軟素材または扁平なゴム素材で形成されている。歩行支援装置100Eを重量物の運搬等の支援用途で使用する場合、安定した支援機能を得るために、構造体9は金属やCFRPや樹脂のような剛性体で形成されていることが好ましい。構造体9は、片足に対して1本から6本で構成され、取付位置は前面、側面または後面の少なくとも一か所であり、用途によって取付位置は変更される。腰ベルト6および構造体9により、歩行支援装置100Eの大腿支持部材7のずり落ちを防止し、かつ、膝関節が屈曲した際におけるリンク部材8による外側部材本体部11への作用効果を確実に発揮させることができる。
例えば、上記実施形態において、リンク部材8は、外側部材本体部11と大腿支持部材7とを力学的に接続していたが、リンク部材の態様はこれに限定されない。リンク部材の大腿側接続部は、トグルクランプ機構を有し、トグルクランプ機構を操作することで、外側部材本体部11と大腿支持部材7との力学的接続を遮断できるように構成してもよい。
また、リンク部材の大腿側接続部は、手動もしくは電動の切替機構を有し、切替機構を操作することで、外側部材本体部11と大腿支持部材7との力学的接続を遮断できるように構成してもよい。
切替機構は、例えばシフト機構である。シフト機構は、膝関節の屈曲時においても伝達部材81が外側部材本体部11の基端を前方に押し出すことができないように、大腿支持部材7と伝達部材81と接続位置を前方や側方に移動させる。
容易に外側部材本体部11と大腿支持部材7との力学的接続を遮断することができれば、例えば作業休憩時に立ち上がり時や中腰作業時の筋力補助効果を一時的に無効化することができる。
本発明に係る歩行支援装置は、下肢用装具として幅広く活用可能である。例えば、脳卒中後遺症、脊髄損傷、筋疾患、末梢神経疾患、頭部外傷などによる下肢運動機能障害者に使用することができる。義足使用者においては、義足に本発明に係る歩行支援装置を装着することにより,転倒防止効果と筋力補助効果を提供できる。また、麻痺は無いが下肢筋力が低下した高齢者においては、本発明に係る歩行支援装置を装着することにより,歩行安定による転倒防止効果を発揮することが可能である。さらに、健常者においても、本発明に係る歩行支援装置を装着することにより,長時間立位または重量物運搬作業を継続する必要のある場合において、装着者の転倒防止および歩行時の疲労軽減による労働安全と作業効率化が期待できる。
100、100B、100C、100D、100E、200 歩行支援装置
1、1B 外側部材
11、11B 外側部材本体部
12、12B 外側部材接地部
12s 接地面
13 外側部材湾曲部
2 内側部材
21 内側部材本体部
22 内側部材接地部
22s 接地面
23 内側部材湾曲部
3,3B 支持部材
31,31B 外側支持部
311,311B 第一固定部
312,312B 第二固定部
313 第三固定部
314 スライド部
32 内側支持部
321 第一固定部
322 第二固定部
33 装着部
34 第一装着部
341 第一装着部本体
342 調整紐
35 第二装着部
351 第二装着部本体
352 調整紐
41 靴保持ベルト
42 靴保持紐
5 ベルト
51 第一ベルト
52 第二ベルト
6 腰ベルト
S 足裏(靴)の接地面
7 大腿支持部材
8 リンク部材

Claims (8)

  1. 支援対象者の足に装着する歩行支援装置であって、
    外側部材本体部と歩行地面に接地する長尺の外側部材接地部とを有し、前記外側部材接地部が前記外側部材本体部に対して相対移動したときに弾性復元力を有する外側部材と、
    内側部材本体部と歩行地面に接地する長尺の内側部材接地部とを有し、前記内側部材接地部が前記内側部材本体部に対して相対移動したときに弾性復元力を有する内側部材と、
    下腿部に着脱可能で、前記外側部材および前記内側部材を支持する支持部材と、
    を備え、
    前記支持部材は、前記外側部材接地部を足部の外側に配置し、前記外側部材接地部の接地面の少なくとも一部が足裏の接地面と同一平面上に位置するように、前記外側部材本体部を支持し、
    前記支持部材は、前記内側部材接地部を足部の内側に配置し、前記内側部材接地部の接地面の少なくとも一部が足裏の接地面と同一平面上に位置するように、前記内側部材本体部を支持する、
    歩行支援装置。
  2. 前記外側部材接地部の長手方向に直交する幅方向の幅は、前記内側部材接地部の幅よりも広い、
    請求項1に記載の歩行支援装置。
  3. 前記外側部材は、前記外側部材本体部と前記外側部材接地部とがなす角度が70度から130度となるようなL字型形状に形成され、
    前記内側部材は、前記内側部材本体部と前記内側部材接地部とがなす角度が70度から130度となるようなL字型形状に形成された、
    請求項1または請求項2に記載の歩行支援装置。
  4. 前記外側部材と前記内側部材は、足関節のくるぶしを挟んで両側を通過するように配置される、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の歩行支援装置。
  5. 前記外側部材接地部と前記内側部材接地部の少なくとも一方は、前記支援対象者の足の中足趾節間関節の側部に配置される、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の歩行支援装置。
  6. 前記外側部材および前記内側部材と、前記支持部材との相対位置もしくは相対角度を調整できる固定部をさらに有する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の歩行支援装置。
  7. 前記支援対象者の腰に装着する腰ベルトと、前記腰ベルトと前記支持部材とを接続するベルトをさらに有する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の歩行支援装置。
  8. 大腿部に着脱可能な大腿支持部材と、
    前記大腿支持部材と前記外側部材本体部とを接続するリンク部材と、をさらに有し、
    前記支援対象者が膝関節を屈曲させた際に、前記リンク部材は、前記外側部材本体部を前記外側部材接地部に近づける、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の歩行支援装置。
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