JPWO2019044125A1 - 飛行体 - Google Patents

飛行体 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019044125A1
JPWO2019044125A1 JP2019539003A JP2019539003A JPWO2019044125A1 JP WO2019044125 A1 JPWO2019044125 A1 JP WO2019044125A1 JP 2019539003 A JP2019539003 A JP 2019539003A JP 2019539003 A JP2019539003 A JP 2019539003A JP WO2019044125 A1 JPWO2019044125 A1 JP WO2019044125A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
teeth
rotating
sensor
break
rotating member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019539003A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7026690B2 (ja
Inventor
中村 博
博 中村
泰彦 八木橋
泰彦 八木橋
幸一 笹本
幸一 笹本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Publication of JPWO2019044125A1 publication Critical patent/JPWO2019044125A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7026690B2 publication Critical patent/JP7026690B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64DEQUIPMENT FOR FITTING IN OR TO AIRCRAFT; FLIGHT SUITS; PARACHUTES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF POWER PLANTS OR PROPULSION TRANSMISSIONS IN AIRCRAFT
    • B64D17/00Parachutes
    • B64D17/80Parachutes in association with aircraft, e.g. for braking thereof
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C31/00Aircraft intended to be sustained without power plant; Powered hang-glider-type aircraft; Microlight-type aircraft
    • B64C31/028Hang-glider-type aircraft; Microlight-type aircraft
    • B64C31/036Hang-glider-type aircraft; Microlight-type aircraft having parachute-type wing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64UUNMANNED AERIAL VEHICLES [UAV]; EQUIPMENT THEREFOR
    • B64U10/00Type of UAV
    • B64U10/50Glider-type UAVs, e.g. with parachute, parasail or kite
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64UUNMANNED AERIAL VEHICLES [UAV]; EQUIPMENT THEREFOR
    • B64U70/00Launching, take-off or landing arrangements
    • B64U70/80Vertical take-off or landing, e.g. using rockets
    • B64U70/83Vertical take-off or landing, e.g. using rockets using parachutes, balloons or the like

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Toys (AREA)
  • Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)
  • Wind Motors (AREA)
  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)
  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Abstract

飛行体は、機体と、落下時において落下速度を調整可能なキャノピーと、キャノピーに一端部が接続されたブレークコードと、機体に設けられるとともにブレークコードの他端部が巻き取り可能な巻取装置(20)と、外部の対象物との間の距離を検出するセンサ部(5)と、センサ部(5)の検出結果に基づいて巻取装置(20)の動作を制御する制御部(6)とを備える。巻取装置(20)は、駆動源としてのガス発生器(21)を含み、制御部(6)は、センサ部(5)によって検出された距離が所定値以下である場合に、ガス発生器(21)を作動させることでブレークコードの他端部が巻き取られるように巻取装置(20)を動作させる。

Description

本発明は、例えばドローン等に代表されるような飛行体に関し、特に、落下時において落下速度を調整することができるパラグライダーを備えた飛行体に関する。
従来、各種の飛行体が知られている。飛行体には、旅客機やヘリコプターのような有人航空機に限られず、無人航空機も含まれる。特に近年、自律制御技術および飛行制御技術の発展に伴って、例えばドローンのような無人航空機の産業上における利用が加速しつつある。
ドローンは、例えば複数の回転翼を備えており、これら複数の回転翼を同時にバランスよく回転させることによって飛行する。その際、上昇および下降は、複数の回転翼の回転数を一律に増減させることによって行なわれ、前進および後退は、複数の回転翼の各々の回転数を個別に増減させることで機体を傾けることによって行なわれる。このような無人航空機の利用は、今後世界的に拡大することが見込まれている。
しかしながら、無人航空機の落下事故のリスクが危険視されており、無人航空機の普及の妨げとなっている。こうした落下事故のリスクを低減するために、安全装置としての無人航空機用パラシュート装置が製品化されつつある。このような無人航空機用パラシュート装置は、無人航空機の落下時において、展開させたパラシュートによって無人航空機の速度を減速させることで着地時の衝撃を低減するものである。
一方で、通常飛行時において、展開されたキャノピー(パラグライダーの翼型を成す部分)によって揚力を得ることにより、その飛行が可能となる無人モーターパラプレーンが知られている。例えば特開平11−59595号公報(特許文献1)には、プロペラを回転させる推進ユニットと、上述したキャノピーを含むパラグライダーと、機体を下降操縦するトグルとを備え、この推進ユニットおよびトグルを地上、海上等から遠隔操縦することにより、安全な無人飛行を可能にした無人モーターパラプレーンが開示されている。
この特許文献1に開示された無人モーターパラプレーンにおいては、トグルの駆動源であるモーターの引き込み動作により、キャノピーに接続された左右一対のブレークコード(コントロールライン)が引っ張られ、これにより下降速度を減速させて安全に着陸することができるように構成されている。
特開平11−59595号公報
しかしながら、飛行中の機体に何らかのトラブルが発生したり電波障害が発生したりした緊急時等において、飛行体を直ちに減速させる必要がある場合には、上記特許文献1に開示されるようなトグルは、その駆動源がモーターであるため、即応性の点において必ずしも十分とは言えない。そのため、ブレークコードを引き込む引込機構の駆動源として、より即応性が高いアクチュエータが求められている状況にある。特に、産業用の大型飛行体においては、機体の大型化に伴ってパラグライダーの大きさおよび重量も共に増大するため、即応性のみならずより強力なアクチュエータを備えたブレークコードの引込機構が必要になる。
さらに、上述した緊急時等においては、操作者による飛行体の方向制御が困難になる場合も想定され、その場合には、着地直前または障害物と接触する直前等において自動的に飛行体の飛行速度が減速されることが望ましい。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、着地直前または障害物と接触する直前等において、予め展開させたパラグライダーのブレークコードを自動的に瞬時に引き込むことができ、これにより飛行体の速度を十分に減速させることができる飛行体を提供することを目的とする。
本発明に基づく飛行体は、機体と、推進機構と、キャノピーと、ブレークコードと、巻取装置と、センサ部と、制御部とを備えている。上記推進機構は、上記機体を推進させるものであり、上記機体に設けられている。上記キャノピーは、空気をはらむことで翼型を成し、落下時において落下速度を調整することができる。上記ブレークコードは、上記キャノピーに一端部が接続されており、上記巻取装置は、上記機体に設けられており、上記ブレークコードの他端部が巻き取り可能である。上記センサ部は、外部の対象物との間の距離を検出するものであり、上記制御部は、上記センサ部の検出結果に基づいて上記巻取装置の動作を制御する。上記巻取装置は、駆動源としてのガス発生器を含んでおり、上記制御部は、上記センサ部によって検出された距離が所定値以下である場合に、上記ガス発生器を作動させることで上記ブレークコードの上記他端部が巻き取られるように上記巻取装置を動作させるものである。
ここで、上述したキャノピーおよびブレークコードは、一般にパラグライダーを構成する部材であるが、展開状態において揚力または浮力が発生することで飛行体を減速させることができるものであれば、キャノピーおよびブレークコードを含む部材は、パラグライダーに限られるものではない。パラグライダーは、概ねアスペクト比が1以上の翼形状を有しており、飛行体と連結部材(一般に、コードあるいはラインと称される)を介してつながっている。この連結部材には、上述したブレークコードと呼ばれる舵取り用のコードが含まれており、当該ブレークコードは、翼の左右端に繋がっている。このブレークコードを引っ張ることにより、翼断面に加わる種々の応力を変化させることができ、結果として滑空、旋回および急激な減速を行なうことができる。このため、パラグライダーは、パラシュートではできない、滑空、旋回および急激な減速を行なうことができる。同様の構成を有するものとして、ロガロタイプ、トライアングルタイプのパラグライダーも存在する。また、ラムエアを利用して翼形状を保つために、パラグライダーは、エアインテーク(後述する空気取り込み口)の有るものが主流ではあるが、このエアインテークが無いものも存在する。安定した飛行を行なうためには、エアインテーク付きのパラグライダーを用いることがより好ましい。なお、軽量化を図る観点からは、シングルサーフェスタイプのパラグライダー(すなわち、エアインテークが無いもの)を用いることが好ましい。さらに、プロペラ等の推進装置を別途設けることにより、強制的に推進力を得て飛行できるタイプのパラグライダーを用いてもよい。
上記本発明に基づく飛行体にあっては、上記巻取装置が、巻取方向に向けて回転することで上記ブレークコードを巻き取る巻取軸と、所定方向に向けて回転することで上記巻取軸を上記巻取方向に回転させることができる回転部材と、上記回転部材側に向けて移動可能な移動部材とを含んでいてもよく、その場合には、上記回転部材に、複数の第1歯が設けられているとともに、上記移動部材に、上記複数の第1歯に噛合可能な複数の第2歯が設けられていることが好ましい。この場合においては、上記ガス発生器にて発生したガスの圧力を受けて上記移動部材が上記回転部材側に向けて移動することにより、上記複数の第2歯が上記複数の第1歯に噛合し、これにより上記回転部材が上記所定方向に向けて回転することが好ましい。
上記本発明に基づく飛行体にあっては、上記巻取装置が、巻取方向に向けて回転することで上記ブレークコードを巻き取る巻取軸と、所定方向に向けて回転することで上記巻取軸を上記巻取方向に回転させることができる回転部材と、上記回転部材側に向けて移動可能であるとともに、上記所定方向に向けて回転することで上記回転部材を上記所定方向に向けて回転させることができるリング状部材と、上記リング状部材に動力を伝達する動力伝達部とを含んでいてもよく、また、上記動力伝達部が、パイプ状部材と、上記パイプ状部材に移動可能に収容された動力伝達要素と、上記動力伝達要素を押圧可能なピストンとを有していてもよく、その場合には、上記回転部材に、複数の第1歯が設けられているとともに、上記回転部材に、上記複数の第1歯に噛合可能な複数の第2歯と、上記動力伝達要素に係合可能な複数の第3歯とが設けられていることが好ましい。この場合においては、上記ガス発生器にて発生したガスの圧力を受けて上記ピストンが上記動力伝達要素を押圧して移動させることで上記動力伝達要素によって伝達される動力を受けて上記リング状部材が上記回転部材側に向けて移動することにより、上記動力伝達要素が上記複数の第3歯に係合するとともに上記複数の第2歯が上記複数の第1歯に噛合し、これにより上記回転部材が上記所定方向に向けて回転することが好ましい。
上記本発明に基づく飛行体にあっては、上記ガス発生器が、火薬または推進薬の燃焼によってガスを発生させるものであることが好ましい。
上記本発明に基づく飛行体は、上記機体に設けられるとともに上記ブレークコードを操作可能な操作機構を備えていてもよく、その場合には、上記操作機構が、上記ブレークコードの上記他端部を巻き取りおよび繰り出し可能なものであるとともに、駆動源としての駆動部を含んでいてもよい。また、この場合においては、上記巻取装置は、上記操作機構に含まれることになる。その場合において、上記制御部は、上記センサ部の検出結果に基づいて上記操作機構の動作を制御するものであることが好ましく、また、上記制御部が、上記センサ部によって検出された距離が上記所定値よりも大きい場合に、上記駆動部を制御することで上記操作機構の動作を制御するものであることが好ましい。
上記本発明に基づく飛行体にあっては、上記センサ部が、加速度センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、GNSS装置、レーザーセンサ、超音波センサ、赤外線センサ、ミリ波レーダー、サブミリ波レーダー、速度センサおよび風向検知センサのうち少なくとも1つ以上を含んでいることが好ましい。
本発明によれば、着地直前または障害物と接触する直前等において、予め展開させたパラグライダーのブレークコードを自動的に瞬時に引き込むことができ、これにより飛行体の速度を十分に減速させることができる飛行体とすることができる。
実施の形態に係る飛行体のパラグライダーが展開した後の状態を示す模式正面図である。 実施の形態に係る飛行体の機能ブロックの構成を示す図である。 図1に示すパラグライダーの左右一対の操作機構を示す模式図である。 図3に示すA−A線に沿った模式断面図であり、(A)は、巻取装置の初期状態を示す図、(B)は、巻取装置の動作後の状態を示す図である。 実施の形態に係る飛行体の緊急時の制御の流れを示すフロー図である。 変形例に係る飛行体の巻取装置の模式断面図であり、(A)は、巻取装置の初期状態を示す図、(B)は、巻取装置の動作中の状態を示す図、(C)は、巻取装置の動作後の状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、飛行体としての無人航空機であるドローンに本発明を適用した場合を例示するものである。
図1は、実施の形態に係る飛行体のパラグライダーが展開した後の状態を示す模式正面図である。図1に示すように、飛行体30は、機体31と、機体31に設けられるとともに当該機体31を推進させる1つ以上の推進機構(例えばプロペラ等)32と、機体31の下部に設けられた複数の脚部33と、機体31に設けられた安全装置としてのパラグライダー装置100とを備えている。パラグライダー装置100は、パラグライダー1と、操作機構10とを主として有しており、パラグライダー1は、キャノピー2と、ブレークコード4とを主として含んでいる。
図2は、本実施の形態に係る飛行体の機能ブロックの構成を示す図である。図2に示すように、パラグライダー装置100は、上述したパラグライダー1および操作機構10に加え、センサ部5、制御部6およびバッテリ7を有しており、飛行体30に搭載可能に構成されている。ここで、センサ部5、制御部6およびバッテリ7は、パラグライダー装置100に一体化されていてもよいし、パラグライダー装置100の本体部とは別に機体31に設けられていてもよい。
ここで、パラグライダー1のキャノピー2およびブレークコード4は、通常時(パラグライダー1の展開前)において、機体31に設けられた円筒状の筒部40(図1参照)内において折り畳まれて収納されており、緊急時において、飛行体30の制御機構(図示せず)等から出力された異常信号を受信した射出装置(図示せず)などの起動により、筒部40内から外部に射出された後に展開することにより、図1に示した展開状態となるものである。
図1を参照して、パラグライダー1は、空気をはらむことによって全体で翼型を成すキャノピー2と、当該キャノピー2から下方に向かって延びて飛行体30に連結された複数の吊下索3と、上述した左右一対のブレークコード4とを含んでいる。
展開状態においては、キャノピー2は、パラグライダー1を前方から見た場合に、飛行体30の上方で左右方向に略円弧状に広がる形状を成している。また、吊下索3は、4本ずつ左右対称となるように、キャノピー2から飛行体30へと延設されている。
左右一対のブレークコード4は、飛行体30の操縦を行なうものである。左右一対のブレークコード4の各々は、一端部がキャノピー2に接続されており、他端部が後述する左右一対の操作機構10のリール14(図2および図3参照)に接続されている。より詳細には、左右一対のブレークコード4の各々は、一端部が4本ずつ対称的に途中から枝分かれしており、当該枝分かれした部分の先端の各々が、キャノピー2の後端縁部分に接続されているとともに、枝分かれしていない他端部の先端が、操作機構10のリール14に接続されている。なお、左右一対のブレークコード4の各々の一端部は、必ずしも枝分かれしている必要はなく、枝分かれすることなく直接キャノピー2に接続されていてもよい。
ここで、緊急時にパラグライダー1が展開した状態にある飛行体30においては、左右一対のブレークコード4の操作によってキャノピー2を変形させ、これにより受ける風圧抵抗を変えることで旋回、上昇または下降の操縦が行われるように構成されている。例えば、飛行体30を右旋回させる場合は、右側のブレークコード4を引いてキャノピー2の右側部の抵抗を増大させることにより、キャノピー2の右側部分の速度を減速させて方向転換を行なうことができる。また、飛行体30を着地させる場合は、左右一対のブレークコード4を引いてキャノピー2全体の抵抗を増大させることにより、下降速度を減速させて着地を行なうことができる。なお、ブレークコード4を引く操作とは、操作機構10のリール14によってブレークコード4を巻き取る操作のことである。
図3は、図1に示すパラグライダーの左右一対の操作機構を示す模式図である。図3に示すように、左右一対の操作機構10の各々は、支持台11と、駆動部としてのサーボモーター12と、リールシャフト13と、リール14と、巻取装置としてのブレークコード巻取装置20とを備えている。左右一対の操作機構10は、左右一対のブレークコード4に対応して設けられている。
支持台11は、飛行体30の筒部40内において、機体31の上部に固定されている。サーボモーター12は、支持台11の一端側の側部に固定されており、リールシャフト13の一端部と一体化した出力軸を有している。リールシャフト13の他端部は、後述するブレークコード巻取装置20の巻取軸22と結合して一体化している。リール14は、リールシャフト13を中心に回転可能に支持されている。これらの構成により、左右一対の操作機構10の各々は、サーボモーター12により、リール14にブレークコード4を巻き取る操作、および、リール14からブレークコード4を繰り出す操作を適宜行なうことができる。
図4は、図3に示すA−A線に沿った模式断面図であり、図4(A)は、巻取装置の初期状態を示す図、図4(B)は、巻取装置の動作後の状態を示す図である。図4(A)および図4(B)に示すように、ブレークコード巻取装置20は、リールシャフト13を介してリール14に接続された巻取軸22と、複数の第1歯としての複数の回転歯23aを有した回転部材23と、複数の第2歯として複数の移動歯24aを有した移動部材24と、作動することで発生したガス圧で移動部材24を筒部材26の内壁に沿って移動させることが可能な駆動源としてのガス発生器21とを備えている。ブレークコード巻取装置20は、支持台11の他端側の側部に設けられている。
回転部材23は、箱状のケース25内に設けられているとともに巻取軸22の先端部に固定されており、巻取軸22が軸回りに回転した場合に同じ方向に向けて回転する。すなわち、回転部材23が図4(A)に示す円弧状の矢印方向に向けて回転した場合に、巻取軸22およびリールシャフト13は、巻取方向に向けて回転する。
移動部材24は、一端部が閉塞されるとともに他端部がケース25の内部に連通した筒部材26内に摺動可能に挿入されている。筒部材26の内部には、移動部材24と対向する位置にガス発生器21が設けられており、移動部材24とガス発生器21との間には、空間27が形成されている。この空間27には、ガス発生器21において発生したガスが供給されるように構成されている。
移動部材24がガスの圧力を利用して回転部材23側に向けて移動することにより、複数の移動歯24aは、複数の回転歯23aに噛合される。これにより、回転部材23は、図4(A)に示す円弧状の矢印方向に向けて回転する。したがって、ブレークコード巻取装置20においては、ガス発生器21の作動によって巻取軸22およびリールシャフト13が巻取方向へ回転することになり、リール14にブレークコード4が巻き取られることになる。
ここで、ガス発生器21は、小型軽量のものであり、ガス発生剤が充填されたカップ体と、ガス発生剤を着火させるための点火器と、点火器を保持するホルダとを備えるものである。当該ガス発生器21は、たとえばいわゆるMGG(マイクロガスジェネレータ)によって構成されるが、ガスを発生させることができるものであれば、どのようなものであってもよい。なお、ガス発生剤は、点火器が作動することによって生じた熱粒子によって着火されることで燃焼し、これによってガスを発生させる薬剤(火薬または推進薬)である。
一般に、ガス発生器は、非火薬式のものと火薬式のものとに大別される。非火薬式のものの主流は、二酸化炭素や窒素等のガスを封入したガスボンベに、針等の鋭利部材と圧縮したバネとを連結しておき、バネが有するバネ力を利用して鋭利部材を飛ばし、これをボンベを封止している封板に衝突させてガスを放出させるものである。このとき、バネの圧縮力を解放するために、通常はサーボモーター等の駆動源が使用される。一方、火薬式のものは、点火器単体からなるものであってもよいし、上述したように点火器とガス発生剤とを組み合わせたものであってもよい。また、火薬の力で小型のガスボンベにおける封板を開裂させ、内部のガスを外部へと排出するハイブリッド型、ストアード型のガス発生器を使用してもよい。この場合、ガスボンベ内の加圧ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、窒素、二酸化炭素などの不燃性のガスあるいはこれらの混合物を用いることができる。また、加圧ガスが放出される際に確実に移動部材24を移動させるために、ガス発生組成物やテルミット組成物等からなる発熱体をガス発生器に具備させてもよい。さらにガス発生器には、必要に応じてフィルタまたは/およびガス流量を調整するオリフィス等が設けられていてもよい。
ガス発生剤としては、非アジド系ガス発生剤を用いることが好ましく、一般に燃料と酸化剤と添加剤とを含む成形体としてガス発生剤が形成される。燃料としては、たとえばトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、グアニジン誘導体、アゾジカルボンアミド誘導体、ヒドラジン誘導体等又はこれらの組み合わせが利用される。具体的には、たとえばニトログアニジン、硝酸グアニジン、シアノグアニジン、5−アミノテトラゾール等が好適に利用される。また、酸化剤としては、たとえば塩基性硝酸銅等の塩基性硝酸塩、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム等の過塩素酸塩、又は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アンモニアから選ばれたカチオンを含む硝酸塩等が利用される。硝酸塩としては、たとえば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等が好適に利用される。また、添加剤としては、バインダ、スラグ形成剤、燃焼調整剤等が挙げられる。バインダとしては、たとえばカルボキシメチルセルロースの金属塩、ステアリン酸塩等の有機バインダ、又は、合成ヒドロタルサイト、酸性白土等の無機バインダが好適に利用可能である。スラグ形成剤としては窒化珪素、シリカ、酸性白土等が好適に利用可能である。また、燃焼調整剤としては、金属酸化物、フェロシリコン、活性炭、グラファイト等が好適に利用可能である。また、ニトロセルロースを主成分としたシングルベース火薬、ダブルベース火薬、トリプルベース火薬を用いてもよい。
また、ガス発生剤の成形体の形状には、顆粒状、ペレット状、円柱状等の粒状のもの、ディスク状のものなど様々な形状のものがある。また、円柱状のものとしては、成形体内部に貫通孔を有する有孔状(たとえば単孔筒形状又は多孔筒形状等)のものも利用される。また、ガス発生剤の形状の他にもガス発生剤の線燃焼速度、圧力指数などを考慮に入れて成形体のサイズおよび充填量を適宜選択することが好ましい。
図2を参照して、センサ部5は、飛行体30と外部の対象物(障害物あるいは着地点)との間の距離を検出し、検出した距離情報である距離検出信号を制御部6に出力するよう構成されている。また、センサ部5は、飛行体30の高度を検出し、検出した高度情報である高度検出信号を制御部6に出力するように構成されていてもよい。なお、センサ部5としては、加速度センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、GNSS(Global Navigation Satellite System:全球測位衛星システム)装置、レーザーセンサ、超音波センサ、赤外線センサ、ミリ波レーダー、サブミリ波レーダー、速度センサおよび風向検知センサのうち少なくとも1つ以上を含むものであることが好ましい。
制御部6は、必要に応じて作動信号を送信して左右一対の操作機構10をそれぞれ制御するものであり、例えば左右一対の操作機構10の各々のサーボモーター12を作動または停止させる信号を出力したり、左右一対のブレークコード巻取装置20の各々のガス発生器21に起動信号を出力したりするように構成されている。また、制御部6は、センサ部5からリアルタイムで距離検出信号を受信し、受信した距離検出信号に応じて左右一対のブレークコード巻取装置20を作動させるか否かの判断を行なうように構成されている。
図5は、本実施の形態に係る飛行体の緊急時の制御の流れを示すフロー図である。次に、図5を参照して、飛行中に飛行体30が緊急事態に陥った場合(すなわち緊急時)の飛行体30の制御処理について説明する。
まず、飛行中に飛行体30が緊急事態に陥った場合には、飛行体30の制御機構は、パラグライダー装置100の射出装置(図示せず)に異常信号を送信する。この異常信号を受信したパラグライダー装置100の射出装置は、パラグライダー1を飛行体30の筒部40内から射出し、図1に示した状態となるように展開させる(ステップS1)。
続いて、飛行体30は、徐々にその高度を下げて着地する態勢に入るが、パラグライダー1の展開後において、制御部6は、センサ部5から距離検出信号を受信し(ステップS2)、その距離検出信号に基づいて外部の対象物(障害物あるいは着地点)との間の距離が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS3)。
制御部6によって外部の対象物との間の距離が所定値以下であると判定された場合(ステップS3:YES)には、制御部6は、作動信号を送信して左右一対のブレークコード巻取装置20を同時に作動させる(ステップS4)。これにより、左右一対のブレークコード4の巻き取りが行なわれる。
一方、制御部6によって外部の対象物との間の距離が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS3:NO)には、ステップS2に戻り、引き続きセンサ部5から距離検出信号を受信し、ステップS3の処理へと移行する。なお、制御部6によって外部の対象物との間の距離が所定値以下であると判定されるまでの間は、制御部6は、左右一対の操作機構10の各々を制御することでサーボモーター12を用いたブレークコード4の巻き取り操作および繰り出し操作を適宜行なう。
以上のように構成された飛行体30においては、飛行中の緊急時においてパラグライダー1が展開することにより、落下速度を減速させつつ、以下の制御が行なわれることになる。すなわち、制御部6によって左右一対の操作機構10の各々のサーボモーター12を作動または停止させることにより、左右一対のブレークコード4の巻き取り量を調整し、これにより飛行体30の飛行方向を制御することができる。さらには、たとえば、着地直前において高度が所定値まで低下した場合に、または、着地点以外の障害物との間の距離が所定距離にまで近づいている場合に、制御部6は、バッテリ7からの電源を左右のブレークコード巻取装置20のガス発生器21に供給するように制御し、これによりガス発生器21を作動させる。
このとき、ガス発生器21において、ガス発生剤の燃焼によって瞬時に大量のガスが発生し、そのガス圧によってガス発生器21のカップ体が破断され、高い圧力のガスが筒部材26内の空間27に供給される。これにより、瞬時に移動部材24が図4(A)の白抜き矢印方向に移動することになり、移動部材24の移動歯24aが回転部材23の回転歯23aと噛み合い、回転部材23を回転させることで巻取軸22およびリールシャフト13を回転させることになる。図4(B)に示すように、最終的には、移動部材24は最大限度位置まで移動することになり、その後はこの状態が維持されることになる。
このような左右一対のブレークコード巻取装置20の動作により、左右一対のブレークコード4は、左右一対の操作機構10の各々のリール14によって瞬時に最大限度まで巻き取られることになる。したがって、飛行体30は、たとえば着地直前において、左右一対のブレークコード4を瞬時に最大限度まで引くことで下降速度を十分に減速させることができることになり、この左右一対のブレークコード4が最大限度にまで巻き取られた状態が維持されることで軟着地することができる。あるいは、飛行体30は、外部の障害物への衝突直前において、同様の動作を行なうことによって当該外部の障害物に衝突する際の衝撃を緩和させることができる。なお、ブレークコード巻取装置20の駆動源として、ガス発生器21を利用しているため、飛行体30の総重量が大幅に増加することなく上記効果を得ることができる。
ここで、左右一対のブレークコード巻取装置20による飛行体30の落下速度の減速の程度としては、たとえばブレークコード4を引き始める際の飛行体30の減速度を1[G]とし、ガス発生器21が作動してブレークコード4が引き終わるまでの時間を0.1[s]とすると、飛行体30の総重量が1000[kg]である場合に、たとえば1.3[m/s]以下になるように減速させることが好ましい。
なお、左右一対のブレークコード巻取装置20による飛行体30の落下速度の減速を開始させるべき上述した飛行体30と外部の対象物との間の距離(閾値)については、センサ部5に含まれるセンサ種によってその最適値は異なることになるが、たとえば超音波センサを利用する場合には、これを6[m]以内の所定の値とすることができ、他の種類のセンサを利用する場合には、好ましくは20[m]以内の所定の値とすることができる。
図6は、変形例に係る飛行体の巻取装置の模式断面図であり、図6(A)は、巻取装置の初期状態を示す図、図6(B)は、巻取装置の動作中の状態を示す図、図6(C)は、巻取装置の動作後の状態を示す図である。上述した実施の形態においては、巻取装置として、図4において示した構成のブレークコード巻取装置20を用いた場合を例示したが、これに代えて、図6において示した構成のブレークコード巻取装置50を用いることとしてもよい。以下、当該ブレークコード巻取装置50について説明する。
図6に示すように、ブレークコード巻取装置50は、リング状部材としてのリングギア51と、緊急時にリングギア51に動力を伝達する動力伝達部60(動力伝達手段)とを備えている。動力伝達部60は、リングギア51に設けられた複数の第3歯としての複数の外歯51aに係合可能に構成された動力伝達要素としての複数の球状部材61と、当該複数の球状部材61を収容するパイプ状部材62と、当該パイプ状部材62の端部に配置された駆動源としてのガス発生器63(上記ガス発生器21と同様のもの)と、当該ガス発生器63から発生したガスを受けて複数の球状部材61を押圧するピストン64と、複数の球状部材61の通路71が内部に形成されてなるハウジング70とを有している。
ハウジング70は、支持台11(図3参照)の上述した他端側の側部に設けられている。パイプ状部材62は、支持台11およびパラグライダー1のブレークコード4(図3等参照)に接触しないように湾曲状に構成されている。巻取軸80は、リールシャフト13(図3参照)に追従して回転可能なものであり、当該巻取軸80には、ピニオンギア81(回転部材)が同心軸上に配置されて接続されている。ピニオンギア81の外周に形成された複数の第1歯としての複数の外歯81aは、リングギア51の内周に形成された複数の第2歯としての複数の内歯51bと噛合可能に構成されている。
なお、図6(A)に示すように、初期状態(動作前)においては、ピニオンギア81の複数の外歯81aとリングギア51の複数の内歯51bとの間にはクリアランスが設けられており、巻取軸80およびピニオンギア81は、リングギア51と干渉することなく回転可能な状態に構成されている。すなわち、初期状態においては、ブレークコード巻取装置50は動作しておらず、リールシャフト13が回転自在であり、ブレークコード4の送り出しが可能になっている状態である。
また、リングギア51の複数の外歯51aの間には、最も先端側に位置する最初の球状部材61のみに係合可能な谷間と、二番目以降の球状部材61に二つずつ係合可能な複数の谷間とが形成されている。
また、パイプ状部材62内には複数の球状部材61が充填されており、初期状態においては、リングギア51の複数の外歯51aによって移動しないように係止されている。ハウジング70の内側には、側壁に沿って複数の球状部材61がリングギア51の外周に沿って移動できるように通路71が形成されている。
一方、パイプ状部材62内に収容された複数の球状部材61の最後尾側には、ピストン64が配置されている(図6(B)参照)。パイプ状部材62の終端部には、上述したようにガス発生器63が配置されている。
このような構成のブレークコード巻取装置50が設けられた飛行体においては、着地直前または外部の対象物への衝突直前において、ガス発生器63が作動することになり、当該ガス発生器63から高圧ガスがパイプ状部材62内に噴出される。この高圧ガスの噴出により、ピストン64は、パイプ状部材62の内面に密着して高圧ガスの漏洩を防止しながらパイプ状部材62内を摺動する。このピストン64の摺動により、一列に並んだ複数の球状部材61が押圧されることになり、これら複数の球状部材61がパイプ状部材62内を移動する。
図6(A)を参照して、パイプ状部材62から押し出された最初の球状部材61は、リングギア51の外歯51aに係合しつつリングギア51を押圧する。これにより、リングギア51は、ピニオンギア81側に向けて移動する。その結果、リングギア51の複数の内歯51bとピニオンギア81の複数の外歯81aとが所定位置において噛合し、リングギア51の回転によってピニオンギア81が回転することになる。これにより、巻取軸80およびリールシャフト13が巻取方向に回転し始める。
続いて、図6(B)に示すように、ガス発生器63から供給される高圧ガスによって複数の球状部材61が順次パイプ状部材62から放出されることになり、放出された複数の球状部材61の各々は、リングギア51の複数の外歯51aのうちの対応するものに係合してリングギア51を回転させた後に、リングギア51から離脱して通路71に沿って移動することになる。
そして、図6(C)に示すように、複数の球状部材61が互いに押し合うことで最初の球状部材61が通路71の終端部71aに到達した時点で、これら複数の球状部材61は、その移動を停止する。なお、その後はこの状態が維持されることになる。
このような構成のブレークコード巻取装置50とした場合にも、上述した実施の形態に係るブレークコード巻取装置20とした場合と同様の効果を得ることができる。
なお、上述した複数の球状部材は、動力伝達要素の一構成例に過ぎず、リングギアに動力を伝達することができるものであるなら、どのようなものにてこれを構成してもよい。たとえば、リングギアの各外歯の形状および位置に合わせた部分を有した可撓性の樹脂製またはゴム製の長尺部材にて動力伝達要素を構成してもよい。このように構成した場合にも、ブレークコード巻取装置の動作時において、リングギアを回転させることができるとともに、リングギアをピニオンギアに向けて移動させることができる。
また、上述した実施の形態および変形例においては、ブレークコード巻取装置を左右一対のブレークコードに対応させて2つ設けることとした場合を例示して説明を行なったが、1つのブレークコード巻取装置を用いて左右一対のブレークコードを巻き取るように構成することとしてもよい。
以上において説明した実施の形態およびその変形例の開示内容の特徴的な構成を項立てて要約すれば、以下のとおりとなる。
(1)本発明のパラグライダーの減速装置は、飛行体に設けられ、前記飛行体の落下速度を調整可能なパラグライダーの減速装置であって、空気をはらむことにより全体で翼型を成すキャノピーを有したパラグライダーと、前記キャノピーの後端縁部分に一端部が枝分かれして設けられたブレークコード、または、一端部から直接繋がったブレークコードと、駆動源となるガス発生器を有し、前記ブレークコードの他端部を巻き取るブレークコード巻取装置と、前記飛行体と障害物との距離、前記飛行体の速度、前記飛行体の周囲の風向きを検出するセンサ部と、前記センサ部が検出した情報を基に、前記ガス発生器の作動を制御する制御部と、を備え、前記センサ部によって検出された前記距離が所定距離以下であった場合、前記制御部は、前記ガス発生器を作動させ、前記ブレークコード巻取装置によって前記ブレークコードを巻き取り、前記パラグライダーの下降速度をさらに減速させる制御を行うことを特徴とするものである。ブレークコード巻取装置は、1つでも、2つ以上でもよい。精度のよい制御性、軽量性、経済性を鑑みて、適宜選択される。また、ブレークコードは、操舵するための制御用と着陸直前時または障害物と接触する直前時などに緊急で減速するための巻取装置用にそれぞれ分岐させてもよいし、用途別に別系統で複数本あってもよい。
(2)上記(1)のパラグライダーの減速装置においては、前記ブレークコード巻取装置が、所定方向へ回転することによって前記ブレークコードを巻き取り可能な巻取軸と、複数の回転歯が設けられ、前記所定方向へ回転することで前記巻取軸を前記所定方向へ回転させることが可能な回転部材と、複数の移動歯が設けられ、前記ガス発生器において発生したガスの圧力を利用することによって前記回転部材側へ移動することで、前記移動歯が前記回転歯に噛合されて前記回転部材を前記所定方向へ回転させる移動部材と、を備えていることが好ましい。
(3)別の観点として、上記(1)のパラグライダーの減速装置においては、前記ブレークコード巻取装置が、所定方向へ回転することによって前記ブレークコードを巻き取り可能な巻取軸と、複数の回転歯が設けられ、前記所定方向へ回転することで前記巻取軸を前記所定方向へ回転させることが可能な回転部材と、外周側に設けられた外歯と、前記回転部材の前記回転歯に係合可能に内周側に設けられた内歯と、を有した環状のリングギアと、前記リングギアに動力を伝達する動力伝達手段と、を備え、前記動力伝達手段が、前記リングギアの外歯に係合可能に構成された動力伝達部材と、前記動力伝達部材を収容するパイプと、前記パイプの端部に配置された前記ガス発生器から発生したガスを受けて前記動力伝達部材を押圧するピストンと、内部に前記動力伝達部材の通路を有しているハウジングと、を備えているものであってもよい。
(4)上記(1)乃至(3)のパラグライダーの減速装置においては、前記ガス発生器が、火薬または推進薬の燃焼によりガスを発生させるものであることが好ましい。
(5)上記(1)乃至(4)のパラグライダーの減速装置においては、センサ部が、加速度センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、GNSS装置(GPS装置)、レーザーセンサ、超音波センサ、赤外線センサ、ミリ波レーダー、サブミリ波レーダー、速度センサ、および風向検知センサのうち少なくとも1つ以上を含むものであることが好ましい。
(6)本発明の飛行体は、機体と、前記機体に設けられる上記(1)乃至(5)のパラグライダーの減速装置と、前記機体に結合され、前記機体を推進させる1個又は複数個の推進機構と、を備えるものである。
なお、上述のパラグライダーの中には、上記と同様の構成をしたもので、ロガロタイプのパラグライダーも存在する。また、ラムエアを利用して翼形状を保つために、パラグライダーは、エアインテークのあるものが主流であるが、無いものも存在する。安定した飛行を行うためには、エアインテーク付のパラグライダーがより好ましい。さらに、プロペラ等の推進装置をつけて、強制的に推進力を得て飛行できるパラグライダーでもよい。
本発明のパラグライダーの減速装置によれば、飛行中の飛行体が緊急状態となっている場合において、ブレークコード巻取装置を作動させ、落下速度が最小限になるように、ブレークコードを瞬時に巻き取ることができる。これにより、本発明のパラグライダーの減速装置が適用された飛行体は、たとえば、着陸直前時においては、下降速度を十分に減速させることができるので、軟着陸することが可能となり、障害物との衝突直前時においては、さらに落下速度を低下させることができるようになるので、衝突の衝撃をより緩和することができる。また、ブレークコード巻取装置の駆動源として、ガス発生器を利用しているので、上記効果を比較的軽量な状態で達成することができる。すなわち、本発明のパラグライダーの減速装置によれば、産業用の大型飛行体に適用しても、十分に上記各効果を達成することができる。また、本発明のパラグライダーの減速装置を適用した飛行体は、本発明のパラグライダーの減速装置の効果を享受したものとすることができる。
今回開示した上記実施の形態およびその変形例はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は請求の範囲によって画定され、また請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 パラグライダー、2 キャノピー、3 吊下索、4 ブレークコード、5 センサ部、6 制御部、7 バッテリ、10 操作機構、11 支持台、12 サーボモーター、13 リールシャフト、14 リール、20 ブレークコード巻取装置、21 ガス発生器、22 巻取軸、23 回転部材、23a 回転歯、24 移動部材、24a 移動歯、25 ケース、26 筒部材、27 空間、30 飛行体、31 機体、33 脚部、40 筒部、50 ブレークコード巻取装置、51 リングギア、51a 外歯、51b 内歯、60 動力伝達部、61 球状部材、62 パイプ状部材、63 ガス発生器、64 ピストン、70 ハウジング、71 通路、71a 終端部、80 巻取軸、81 ピニオンギア、81a 外歯、100 パラグライダー装置。

Claims (6)

  1. 機体と、
    前記機体に設けられるとともに前記機体を推進させる推進機構と、
    空気をはらむことで翼型を成し、落下時において落下速度を調整可能なキャノピーと、
    前記キャノピーに一端部が接続されたブレークコードと、
    前記機体に設けられるとともに前記ブレークコードの他端部が巻き取り可能な巻取装置と、
    外部の対象物との間の距離を検出するセンサ部と、
    前記センサ部の検出結果に基づいて前記巻取装置の動作を制御する制御部とを備え、
    前記巻取装置が、駆動源としてのガス発生器を含み、
    前記制御部が、前記センサ部によって検出された距離が所定値以下である場合に、前記ガス発生器を作動させることで前記ブレークコードの前記他端部が巻き取られるように前記巻取装置を動作させるものである、飛行体。
  2. 前記巻取装置が、
    巻取方向に向けて回転することで前記ブレークコードを巻き取る巻取軸と、
    所定方向に向けて回転することで前記巻取軸を前記巻取方向に回転させることができる回転部材と、
    前記回転部材側に向けて移動可能な移動部材とを含み、
    前記回転部材には、複数の第1歯が設けられ、
    前記移動部材には、前記複数の第1歯に噛合可能な複数の第2歯が設けられ、
    前記ガス発生器にて発生したガスの圧力を受けて前記移動部材が前記回転部材側に向けて移動することにより、前記複数の第2歯が前記複数の第1歯に噛合し、これにより前記回転部材が前記所定方向に向けて回転する、請求項1に記載の飛行体。
  3. 前記巻取装置が、
    巻取方向に向けて回転することで前記ブレークコードを巻き取る巻取軸と、
    所定方向に向けて回転することで前記巻取軸を前記巻取方向に回転させることができる回転部材と、
    前記回転部材側に向けて移動可能であるとともに、前記所定方向に向けて回転することで前記回転部材を前記所定方向に向けて回転させることができるリング状部材と、
    前記リング状部材に動力を伝達する動力伝達部とを含み、
    前記動力伝達部は、パイプ状部材と、前記パイプ状部材に移動可能に収容された動力伝達要素と、前記動力伝達要素を押圧可能なピストンとを有し、
    前記回転部材には、複数の第1歯が設けられ、
    前記回転部材には、前記複数の第1歯に噛合可能な複数の第2歯と、前記動力伝達要素に係合可能な複数の第3歯とが設けられ、
    前記ガス発生器にて発生したガスの圧力を受けて前記ピストンが前記動力伝達要素を押圧して移動させることで前記動力伝達要素によって伝達される動力を受けて前記リング状部材が前記回転部材側に向けて移動することにより、前記動力伝達要素が前記複数の第3歯に係合するとともに前記複数の第2歯が前記複数の第1歯に噛合し、これにより前記回転部材が前記所定方向に向けて回転する、請求項1に記載の飛行体。
  4. 前記ガス発生器が、火薬または推進薬の燃焼によってガスを発生させるものである、請求項1から3のいずれかに記載の飛行体。
  5. 前記機体に設けられるとともに前記ブレークコードを操作可能な操作機構を備え、
    前記操作機構は、前記ブレークコードの前記他端部を巻き取りおよび繰り出し可能なものであるとともに、駆動源としての駆動部を含み、
    前記巻取装置は、前記操作機構に含まれ、
    前記制御部は、前記センサ部の検出結果に基づいて前記操作機構の動作を制御するものであり、
    前記制御部が、前記センサ部によって検出された距離が前記所定値よりも大きい場合に、前記駆動部を制御することで前記操作機構の動作を制御するものである、請求項1から4のいずれかに記載の飛行体。
  6. 前記センサ部が、加速度センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、GNSS装置、レーザーセンサ、超音波センサ、赤外線センサ、ミリ波レーダー、サブミリ波レーダー、速度センサおよび風向検知センサのうち少なくとも1つ以上を含んでいる、請求項1から5のいずれかに記載の飛行体。
JP2019539003A 2017-08-30 2018-06-19 飛行体 Active JP7026690B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017165643 2017-08-30
JP2017165643 2017-08-30
PCT/JP2018/023363 WO2019044125A1 (ja) 2017-08-30 2018-06-19 飛行体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019044125A1 true JPWO2019044125A1 (ja) 2020-10-01
JP7026690B2 JP7026690B2 (ja) 2022-02-28

Family

ID=65527568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019539003A Active JP7026690B2 (ja) 2017-08-30 2018-06-19 飛行体

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11130585B2 (ja)
EP (1) EP3677506B1 (ja)
JP (1) JP7026690B2 (ja)
CN (1) CN111263723B (ja)
WO (1) WO2019044125A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020066391A1 (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 日本化薬株式会社 被展開体を備えた飛行体
US11591087B2 (en) * 2019-04-07 2023-02-28 Donald Lee Chalker Unmanned aerial vehicle with ducted rotors
CN109976374B (zh) * 2019-04-26 2021-11-30 拓攻(南京)机器人有限公司 无人机异常坠地的检测方法、装置、设备以及存储介质
CN112977841B (zh) * 2021-03-18 2022-07-12 浙江工业职业技术学院 一种无人机
CN114655444A (zh) * 2022-03-26 2022-06-24 苏州大学 一种用于行星探测的降落伞系统

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6824098B1 (en) * 2003-05-28 2004-11-30 Gregorio M. Belloso VTOL parafoil aircraft
US20090173829A1 (en) * 2005-12-21 2009-07-09 A-Hamid Hakki Safety pre-impact deceleration system for vehicles
JP2012001088A (ja) * 2010-06-16 2012-01-05 Ihi Aerospace Co Ltd 翼型方形傘

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5044576A (en) * 1990-08-24 1991-09-03 Taichi Inada Parawing with an automatic canopy withdrawing mechanism
JPH1159595A (ja) 1997-08-11 1999-03-02 Mugen:Kk 産業用無人モーターパラプレーン
DE69931962T8 (de) 1999-02-16 2007-09-20 Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho Sicherheitsgurtaufroller
GR1003755B (el) * 2000-03-31 2002-01-15 Αεροσκαφος με αποχωριζομενη καμπινα διαφυγης επιβατων εξοπλισμενη με αλεξιπτωτα-αεροσακκους-καθισματα απορροφησης κρουσεως και συμβατικο αεροσκαφος εξοπλισμενο με τα συστηματα αυτα ασφαλειας
CN1337342A (zh) * 2000-08-14 2002-02-27 王文锁 一种内囊充气式翼伞飞机
US6338457B1 (en) * 2000-12-12 2002-01-15 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Precision parachute recovery system
US20030025038A1 (en) 2001-08-06 2003-02-06 Lockheed Martin Corporation Autonomous control of a parafoil recovery system for UAVs
DE102007028980A1 (de) 2007-06-23 2009-01-02 Autoliv Development Ab Gurtstraffer mit becherförmigem Antriebskolben
US20090045284A1 (en) 2007-08-17 2009-02-19 Chu Adam N Corded Orientation System For Lighter-Than-Air Aircraft
CN103979110A (zh) * 2014-05-29 2014-08-13 襄阳宏伟航空器有限责任公司 弹道式降落伞救生系统
DE202014006396U1 (de) * 2014-08-07 2014-11-27 Helmuth Winterfeld Kombination Heißluftballon-Gleitschirm zu lenkbarem Flugkörper
CN105109681B (zh) * 2015-09-16 2018-06-12 航宇救生装备有限公司 一种安装角可调的无人动力翼伞
WO2018020500A1 (en) * 2016-07-28 2018-02-01 Urban Aeronautics, Ltd System and method for automated landing of a parachute-suspended body
CN106828939B (zh) * 2016-12-26 2018-10-19 河南大诚通用航空科技有限公司 一种无人机及其开伞装置
EP3674217A4 (en) * 2017-08-24 2021-05-19 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha SAFETY DEVICE FOR FLYING MACHINE AND FLYING MACHINE
JP7118976B2 (ja) * 2017-08-24 2022-08-16 日本化薬株式会社 飛行体
CN111344227A (zh) * 2017-11-10 2020-06-26 日本化药株式会社 飞行体用安全装置以及飞行体

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6824098B1 (en) * 2003-05-28 2004-11-30 Gregorio M. Belloso VTOL parafoil aircraft
US20090173829A1 (en) * 2005-12-21 2009-07-09 A-Hamid Hakki Safety pre-impact deceleration system for vehicles
JP2012001088A (ja) * 2010-06-16 2012-01-05 Ihi Aerospace Co Ltd 翼型方形傘

Also Published As

Publication number Publication date
JP7026690B2 (ja) 2022-02-28
CN111263723B (zh) 2023-05-23
EP3677506A4 (en) 2021-05-12
EP3677506B1 (en) 2022-04-27
CN111263723A (zh) 2020-06-09
US20200198791A1 (en) 2020-06-25
WO2019044125A1 (ja) 2019-03-07
US11130585B2 (en) 2021-09-28
EP3677506A1 (en) 2020-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7026690B2 (ja) 飛行体
JP7232374B2 (ja) 飛行体
JP2020026202A (ja) パラグライダーの展開装置を備えた飛行体
WO2019092914A1 (ja) 飛行体用安全装置および飛行体
US11286051B2 (en) Aerial vehicle safety apparatus and aerial vehicle
US20240025535A1 (en) Flying body provided with body to be deployed
JP7013319B2 (ja) 衝撃緩衝装置、および、衝撃緩衝装置を備えた飛行体
JP2020062919A (ja) パラグライダー装置を備えた飛行体
JP7156913B2 (ja) 射出装置および当該射出装置を備える飛行体
JP2020019463A (ja) パラシュートまたはパラグライダーの展開装置およびこれを備えた飛行体
EP2734437B1 (en) Apparatus and method for launching an unmanned aerial vehicle (uav) from a submersible
JP2020059315A (ja) パラシュートまたはパラグライダーの展開装置を備えた飛行体
JP2020066370A (ja) 飛行体用安全装置、および、飛行体用安全装置を備えた飛行体
JP2020049972A (ja) パラシュートまたはパラグライダーの展開装置を備えた飛行体
US11807370B2 (en) Aircraft emergency parachute deployment system

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210405

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7026690

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150