JPWO2019039604A1 - 情報処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
上述の特許文献1に記載の技術によれば、荷物物流システムの円滑な運用を図るとともに、ユーザの問合せに対して荷物の運搬状況(現在位置等)を知らせることが出来る。このため、物品をユーザに配達するというようなサービスを行う場合には、非常に有用である。
このような場合には、ユーザがサービス提供者に対して効率的に物品を引き渡し、また、効率的に物品を受け取る必要がある。
特に、ユーザが引き渡すことを希望する物品が、タイヤのように重量のある物品であれば、物品を一度倉庫等に収納することも多く、複雑な経路を取る必要がある。
また、物品を輸送するための移動体(例えばトラック)を運転する運転手には、コンプライアンスの制限(例えば、1日の運転時間の制限)が課せれられる場合も多い。
物品をユーザから引き取るか又はユーザに受け渡す複数の拠点と、物品を保管する複数の倉庫のうち、1の拠点と1の倉庫を少なくとも含むルートを経由して、1以上の物品を運搬する移動体のスケジュールを立案する情報処理装置であって、
前記移動体は、所定のコンプライアンスの制限が課されている運転手により運転され、
前記複数の拠点毎に、当該拠点の存在位置と所定単位時間あたりの物品の入出量とを含む拠点情報を取得する拠点情報取得手段と
前記複数の倉庫毎に、当該倉庫の存在位置と所定単位時間あたりの空き状況とを含む倉庫情報を取得する倉庫情報取得手段と、
前記所定のコンプライアンスの制限を含む前記運転手に関する運転手情報を取得する運転手情報取得手段と、
前記複数の拠点毎の前記拠点情報と、前記複数の倉庫毎の前記倉庫情報と、前記運転手情報とに基づいて、1以上の前記移動体の夫々が移動するルートであって前記運転手の休息場所を含むルートを決定するルート決定手段と、
を備える。
即ち、本発明に係る情報処理システムが適用されるサービスとは、ユーザのタイヤ等の物品を一定期間預かるサービス、換言すると、所定の物品を任意の拠点に引き渡し、その所定の物品を任意の拠点で引き取ることが出来るサービスである。
物品は特に限定されないが、説明の便宜上、タイヤであるとして以下の説明を行う。この場合、拠点とはディーラーやガソリンスタンド等、数日程度タイヤを一時保管できる場所である。
ユーザにより拠点に引き渡されたタイヤは、任意の倉庫まで輸送されて格納され、ユーザが引き取りを希望する場合には、その倉庫から任意の拠点に輸送され、その拠点でユーザに引き取られる。
なお、ユーザは、物品を引き渡した拠点と同一の拠点でタイヤを引き取ることも可能であるが、別の拠点でタイヤを引き取ることも可能である。
物品の輸送担当者は、所定の移動体(以下の例ではトラックであるとする)を用いて、1以上の拠点及び1以上の倉庫を含む所定のルートを回り、1以上のタイヤを運搬し、これらのタイヤの荷積み及びタイヤの荷卸しを行う。
また、物品の輸送担当者(以下の例ではトラックの運転手であるとし、単に運転手ということがある)には、所定のコンプライアンスの制限(例えば、1日の運転時間の制限)が課せられる。このため、上記ルートとしては、運転手が長時間の運転を行わないように、運転手の休息場所(例えば、宿泊所)を含むルートが決定される。
本実施形態の情報処理システムは、このようなサービスのもとで、運転手のコンプライアンスの制限を加味したうえで、移動体(トラック)の取るべき最適ルート(運転手の休息場所を含むルート)を決定することができる。
サーバ1と、拠点端末2−1乃至2−mの夫々と、倉庫端末3−1乃至3−nの夫々と、ユーザ端末4−1乃至4−pの夫々と、運転手端末5−1乃至5−qの夫々とはインターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されている。
さらに、以下、倉庫端末3−1乃至3−nの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「倉庫端末3」と呼ぶ。
そして、以下、ユーザ端末4−1乃至4−pの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「ユーザ端末4」と呼ぶ。
そして、以下、運転手端末5−1乃至5−qの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「運転手端末5」と呼ぶ。
同様に、以下、拠点K−1乃至K−mの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「拠点K」と呼び、倉庫S−1乃至S−nの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「倉庫S」と呼び、トラックT−1乃至T−qの夫々を個別に区別する必要がない場合、これらをまとめて「トラックT」と呼ぶ。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
入力部17は、各種ハードウェア鉛等で構成され、各種情報を入力する。
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(図1の例では、拠点端末2、倉庫端末3、ユーザ端末4、運転手端末5等)との間で行う通信を制御する。
このような拠点Kから得られる情報、例えば、拠点Kの位置情報、単位時間(例えば1日)毎のタイヤの預かり予定の時間帯別情報、単位時間(例えば1日)毎のタイヤの受け渡し予定の時間帯別情報等といった情報をまとめて、以下「拠点情報」と呼ぶ。
サーバ1は、単位時間(例えば1日)毎に、拠点端末2−1乃至2−mの夫々からの拠点情報を取得する。
このような倉庫Sから得られる情報、例えば、倉庫Sの位置情報、単位時間(例えば1日)毎のタイヤの入庫予定の時間帯別情報、単位時間(例えば1日)毎のタイヤの出庫予定の時間帯別情報等の情報をまとめて、以下「倉庫情報」と呼ぶ。
サーバ1は、単位時間(例えば1日)毎に、倉庫端末3−1乃至3−nの夫々からの倉庫情報を取得する。
なお、コンプライアンスの制限の情報は、運転手の運転に関して設けられる種々の制限情報であり、例えば、1日の運転時間に関する制限情報(例えば、8時間以内)や、深夜の連続運転時間に関する制限情報(例えば、2時間以内)や、連続勤務日数に関する制限情報(例えば、4日以内)が挙げられる。
このようなトラックTから得られる当該トラックTを運転する運転手に関する情報、例えば、運転手のID情報や、運転手に課せられたコンプライアンスの制限の情報をまとめて、以下「運転手情報」と呼ぶ。
サーバ1は、単位時間(例えば1日)毎に、運転手端末5−1乃至5−qの夫々からの運転手情報を取得する。
なお、ここで言うコンプライアンス付加型最適ルートは、運転手の休息場所を含んで決定可能であるため、長時間の移動を要するルートであってもよく、したがって、複数の地域(例えば複数の都道府県に跨った地域)の情報から決定される。
具体的には例えば「利用情報」は、ある拠点Kのある時間帯において、ユーザがタイヤの引き渡しが可能か否かといった情報や、ある拠点Kのある時間帯において、ユーザがタイヤの引き取りを可能か否かの情報を含む。
この利用情報は、上述のコンプライアンス付加型最適ルートが決定された際に、単位時間(例えば1日)毎の各拠点Kや各倉庫Sの空き情報に基づいて、サーバ1により生成される。
このコンプライアンス付加型ルート決定処理を実現すべく、サーバ1、拠点端末2、倉庫端末3、ユーザ端末4、及び運転手端末5は、図3に示すような機能的構成を有している。
図3は、図1のサーバ1、拠点端末2、倉庫端末3、ユーザ端末4、及び運転手端末5の機能的構成例を示す機能ブロック図である。
倉庫端末3のCPU60においては、倉庫情報管理部70と、倉庫情報送信制御部71とが機能する。
サーバ1のCPU11においては、拠点情報取得部80と、倉庫情報取得部81とルート決定部82と、利用情報要求取得部83と、利用情報通知部84と、運転手情報取得部85が機能する。
運転手端末5のCPU300においては、運転手情報管理部310と、運転手情報送信制御部320とが機能する。
ユーザ端末4のCPU102においては、利用情報要求受付部120と、利用情報要求送信制御部121と、利用情報取得部122と、利用情報提示部123とが機能する。
拠点情報送信制御部51は、拠点情報管理部50により管理されている拠点情報を、単位時間(例えば1日)毎に、通信部41を介してサーバ1へ送信するための制御を実行する。
倉庫情報送信制御部71は、倉庫情報管理部70により取得された倉庫情報を、単位時間(例えば1日)毎に、通信部61を介してサーバ1へ送信するための制御を実行する。
運転手情報送信制御部320は、運転手情報管理部310により取得された運転手情報を、単位時間(例えば1日)毎に、通信部301を介してサーバ1へ送信するための制御を実行する。
利用情報要求送信制御部121は、利用情報要求受付部120により受け付けられた利用情報要求を、通信部103を介してサーバ1へ送信するための制御を実行する。
サーバ1は、コンプライアンス付加型最適ルートに基づき決定された利用情報をユーザ端末4へ送信する。
すると、利用情報取得部122は、サーバ1から送信されてきた利用情報を取得する。
そして、利用情報提示部123は、利用情報取得部122により取得された利用情報を表示部101に表示させる制御を実行することで、ユーザに提示する。
また、倉庫情報取得部81は、複数の倉庫S−1乃至S−n毎に、単位時間(例えば1日)あたりの空き状況と倉庫の位置情報とを含む倉庫情報を取得する。即ち、所定の倉庫端末3から倉庫情報が送信されてくる毎に、倉庫情報取得部81は、その倉庫情報を取得する。
また、運転手情報取得部85は、複数のトラックT−1乃至T−q毎に、単位時間(例えば1日)あたりの運転手情報を取得する。即ち、所定の運転手端末5から運転手情報が送信されてくる毎に、運転手情報取得部85は、その運転手情報を取得する。
ルート決定部82はまた、コンプライアンス付加型最適ルートに基づいて利用情報を生成する。
そして、利用情報通知部84は、利用情報要求取得部83により利用情報の要求が取得されると、ルート決定部82により生成された利用情報を、通信部19を介して、当該要求をしてきたユーザ端末4へ通知する。
図4の例では、ディーラーの拠点KAと、ディーラーの拠点KBと、ガソリンスタンドの拠点KGSと、倉庫Saと、倉庫Sbと、倉庫Scとを含む所定範囲(例えば東京と大阪とを含む広域)においてトラックM1が移動する際のコンプライアンス付加型最適ルートの決定の様子が表されている。
サーバ1の拠点情報取得部80(図3参照)は、これらの拠点情報A,B,GSの夫々を通信部19を介して取得する。
サーバ1の倉庫情報取得部81(図3参照)は、これらの倉庫情報a,b,cの夫々を通信部19を介して取得する。
なお、サーバ1に送信される倉庫情報には、所定単位時間あたりの空き状況と倉庫の位置情報が含まれているものとしているが、所定単位時間あたりの空き状況として空きが無い旨の情報が送信される場合には、倉庫の位置情報は送信されないものとしてもよい。空きが無い倉庫では、物品(タイヤ)を保管することができないため、当該倉庫を経由するルートが決定されることはなく、そのため、当該倉庫の位置情報は不要となるためである。
サーバ1の運転手情報取得部85(図3参照)は、この運転手情報m1を通信部19を介して取得する。
即ち、トラックM1は、最初に拠点KAにてタイヤT1とT2を積み込み、倉庫Sb(東京)まで運搬してタイヤT1を積み下ろし、その後、そのまま倉庫Sc(大阪)に向かうとコンプライアンスの制限の情報(1日の運転時間が8時間以内)に違反してしまうので、倉庫Scに向かう経路途上の所定位置(例えば浜松)において休息をとり(例えば宿泊し)、その後、倉庫ScまでタイヤT2を運搬して積み下ろす、といったルートがコンプライアンス付加型最適ルートとして決定される。
図5は、図3のユーザ端末に表示される、利用情報を提示する画面の一例を示す図である。
具体的には例えば、図4の例の利用情報を示す画面101には、拠点K毎に、ユーザがタイヤを預けること(各拠点kにとっては引き取り)が可能な時間帯を示す領域201と、ユーザがタイヤを返却してもらうこと(各拠点kによっては受け渡し)が可能な時間帯を示す領域202とが表示される。
さらにユーザは、図4の例では、タイヤを預けることが可能な時間帯であれば、領域201の右部に表示されている予約ボタンを押下することで、タイヤの予約をすることもできる。
そのため、ユーザは、タイヤを返却してもらうことが可能な13時から16時の時間帯であれば、右部に表示されている予約ボタンを押下することで、タイヤの受け取りの予約をすることができる。
図6は、サーバ1が実行するルート決定処理の流れを説明するフローチャートである。
拠点端末2−1乃至2−mの何れからも拠点情報が送信されてこなければ、ステップS1においてNOであると判定されて、処理はステップS3に進む。
これに対して、拠点端末2−M(Mは1乃至mのうち何れかの整数値)から拠点情報が送信されてきていれば、ステップS1においてYESであると判定されて、処理はステップS2に進む。
ステップS2において、拠点情報取得部80は、拠点端末2−Mからの拠点情報を取得する。
倉庫端末3−1乃至3−nの何れからも倉庫情報が送信されてこなければ、ステップS3においてNOであると判定されて、処理はステップS1に戻される。
これに対して、倉庫端末3−N(Nは1乃至nのうち何れかの整数値)から倉庫情報が送信されてきていれば、ステップS3においてYESであると判定されて、処理はステップS4に進む。
ステップS4において、倉庫情報取得部81は、倉庫端末3−Nからの倉庫情報を取得する。
運転手端末5−1乃至5−qの何れからも運転手情報が送信されてこなければ、ステップS5においてNOであると判定されて、処理はステップS1に戻される。
これに対して、運転手端末5−Q(Qは1乃至qのうち何れかの整数値)から倉庫情報が送信されてきていれば、ステップS5においてYESであると判定されて、処理はステップS6に進む。
ステップS6において、運転手情報取得部85は、運転手端末5−Qからの運転手情報を取得する。
所定の時間が経過していなければ、ステップS7においてNOであると判定されて、処理はステップS1に戻される。即ち、所定の時間が経過するまでの間、ステップS1乃至S7のループ処理が繰り返されて、各拠点Kからは拠点情報が、各倉庫Sからは倉庫情報が、各トラックTからは運転手情報が、夫々取得されていく。
所定の時間が経過すると、ステップ7においてYESと判定されて、処理はステップS8に進む。
また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙に過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、ユーザが引き渡す物品としては置物や家具等、発明の目的を達成するための範囲で、いかなる物品でも構わない。
また、例えば、物品を輸送するための移動体としてはバイクや乗用車等、いかなる輸送車両を用いても構わない。
即ち、本発明の目的を達成するための範囲において、どのような手段やアルゴリズムを用いることも可能である。
即ち、ルート決定部82は、複数の拠点及び複数の倉庫の夫々の2点間の距離に基づいて、1以上の移動体の夫々が移動するルートを決定してもよい。
これにより、より精度よく、移動体のコンプライアンス付加型最適ルート及びユーザの利用情報を決定することが出来る。
例えば、雨の日には運転手に課せられたコンプライアンスの制限の情報よりも厳しい制限の情報が課せられるものとし、当該制限の情報に基づいてコンプライアンス付加型最適ルートが決定されるものとしてもよい。
これにより、より精度よく、移動体のコンプライアンス付加型最適ルート及びユーザの利用情報を決定することが出来る。
これにより、より実用的に、移動体のコンプライアンス付加型最適ルート及びユーザの利用情報を決定することが出来る。
これにより、より精度よく、移動体のコンプライアンス付加型最適ルート及びユーザの利用情報を決定することが出来る。
即ち、従来からある運送システムでは、出発地から到着地までの距離と荷物の重量とに基づいて荷物を輸送する車両を決定するのが一般的であった。これは、従来からある運送システムが、荷主と運送会社との間の物流契約に基づいて処理を行う仕様になっていたことが理由の1つになっている。
これにより、従来からある運送システムでは、運転手の労働時間に関するコンプライアンスを考慮できないため、運送会社の配車スタッフが、運送会社の事情、運転手の事情等を考慮して、配車業務を行っていた。
しかしながら、物流量が激増するとともに、コンプライアンス遵守が常識となった今日では、コンプライアンスの考慮をすべて配車スタッフ任せにすることは適切ではない。
そこで、本発明の情報処理装置によれば、コンプライアンス遵守が考慮された最適な運行計画を決定することができる。これにより、例えばコンプライアンス遵守の有無に関する官公庁(例えば日本の労働基準監督署)による抜き打ちの巡回調査等に容易に対応することもできる。具体的には、コンプライアンス遵守を証明するための書面等のエビデンスを容易に生成することもできる。
ユーザは、候補として表示されたトラックの中から、所望のトラックを選択する。具体的には、「選択」欄にチェックを入れる操作を行うことで選択する。
また、輸送する総距離とともに、輸送条件を示す情報が自動計算されて表示される。表示される輸送条件には、行きの輸送条件として、「行き運転時間」、「休憩」、「休息期間」、「待機」、及び「積込」が表示されるとともに、帰りの輸送条件として、「帰り運転時間」、「休憩」、「休息期間」、及び「拘束時間」の各種情報が含まれる。具体的には、行きの輸送条件として、行き運転時間が「240」(分)、休憩が「30」(分)、休息期間が「0」(分)、待機が「30」(分)、積込が「60」(分)と表示されている。また、帰りの輸送条件として、帰り運転時間が「240」(分)、休憩が「30」(分)、休息期間が「0」(分)、拘束時間が「630」(分)と表示されている。
さらに、「作業時間」と「手待ち時間」からなる「労働時間」と、「休憩時間」の各種情報が表示される。具体的には、作業時間が「540」(分)、手待ち時間が「30」(分)、休憩時間が「60」(分)と表示されている。なお、「手待ち時間」とは、労働時間に含められるものの、実際には作業を行っていない待機時間のことをいう。
即ち、直近の帰社時刻が「21:00」、休息期間が「7時間30分」、名前が「秋山六郎」、年齢が「25歳」、免許が「大型」、及び運転歴が「5年」である者は、休息期間の判定が「×」(即ち輸送条件を満たさない)となっている。また、直近の帰社時刻が「23:00」、休息期間が「5時間30分」、名前が「羽田七郎」、年齢が「27歳」、免許が「大型」、及び運転歴が「7年」である者は、休息期間の判定が「×」(即ち輸送条件を満たさない)となっている。これは、いずれの者についても、休息期間が継続して8時間以上必要とされる休息期間の輸送条件を満たさないからである。
これに対して、直近の帰社時刻が「18:00」、休息期間が「10時間30分」、名前が「佐藤四郎」、年齢が「25歳」、免許が「中型」、及び運転歴が「3年」である者は、休息期間の判定が「○」(即ち輸送条件を満たす)となっている。また、直近の帰社時刻が「18:00」、休息期間が「10時間30分」、名前が「林五郎」、年齢が「18歳」、免許が「準中型」、及び運転歴が「1年」である者も、休息期間の判定が「○」(即ち輸送条件を満たす)となっている。しかしながら、この2人は、免許が適合しないため、運転手の候補から外れている。
ここで、候補者の健康状態を示す記号のうち、「◎」は、難度A、B、及びCのいずれの作業も行うことができることを示している。また、「○」は、難度B、Cのどちらの作業も行うことができることを示し、「△」は、難度Cの作業のみを行うことができることを示している。つまり、運転手の候補として表示された3人のうち、名前が「鈴木三郎」である候補者については、腰痛持ちであることについて本人の確認がとれているとして、難度Cの作業(パレット積パレット卸)のみを行うことができるということになる。
このように、コンプライアンス付加型ルート決定処理によれば、コンプライアンス遵守はもちろんのこと、運転手個人の健康状態の管理を含めた労務管理を適切に運営することができる。
図10及び図11は、入力フォームに入力された内容に基づき演算され表示された運行計画の具体例を示す図である。
具体的には、まず出発から現地に到着するまでの具体的な運行計画として、「出発時刻」には「10月28日」の「4:30」に「東京都小平市」を出発することが表示されており、「休憩開始」には「10月28日」の「7:30」から「○○パーキング」で休憩を開始することが表示されており、「休憩終了」には「10月28日」の「8:00」に「○○パーキング」での休憩が終了することが表示されており、「到着時刻」には「10月28日」の「9:00」に「愛知県名古屋市」に到着することが表示されている。
続いて、現地に到着してから積込作業が完了するまでの具体的な運行計画として、「待機開始」には「10月28日」の「9:00」から「愛知県名古屋市」で待機を開始することが表示されており、「待機終了」には「10月28日」の「9:30」に「愛知県名古屋市」での待機が終了することが表示されており、「積込開始」には「10月28日」の「9:30」から「愛知県名古屋市」で積込作業を開始することが表示されており、「積込終了」には「10月28日」の「10:30」に「愛知県名古屋市」での積込作業が終了することが表示されている。
さらに続いて、積込作業が完了してから帰社するまでの具体的な運行計画として、「出発時刻」には「10月28日」の「10:30」に「愛知県名古屋市」を出発することが表示されており、「休憩開始」には「10月28日」の「13:30」から「○○パーキング」で休憩を開始することが表示されており、「休憩終了」には「10月28日」の「14:00」に「○○パーキング」での休憩が終了することが表示されており、「帰社時刻」には「10月28日」の「15:30」に「東京都小平市」に到着することが表示されている。また、運転手を拘束する時間の合計を示す「拘束時間」が「11時間」であることと、運転手が行うこととなる残業の時間を示す「残業時間」が「3時間」であることとが表示されている。
即ち、図11に示すように、運転手の今月の残業時間の累計を示す「運転手山田太郎の10月の累計残業時間」が「38時間」になることと、運転手の今月の残業可能時間を示す「運転手山田太郎の10月の残業時間残り」が「1時間」になることとが表示されている。
また、図10に示す運行計画が実行された後の定期便への影響が表示されている。具体的には、「山田太郎定期便運行」が、「運行日」及び「判定」の夫々の情報で表示されている。即ち、「10月29日」の定期便、及び「10月30日」の定期便について、いずれも「×」(即ち運行不可能)であることが表示されている。
ここで、図11に示す「判定」の内容は、労働条件、月間運行スケジュール、及びタイムカードからの各種情報に基づいて決定される。労働条件には、例えば労働基準法第36条の規定に基づく労使協定からの情報を含めることができる。具体的には、延長できる時間が1日あたり3時間、2週間の合計が25時間、1ケ月の合計が42時間、1年の合計が320時間、といった情報を含めることができる。月間運行スケジュールには、例えば運転手の定期便に関する情報を含めることができる。具体的は、1日の拘束時間が10時間、残業時間が2時間、といった情報を含めることができる。タイムカードには、例えば運転手の労働時間の実績に関する情報を含めることができる。このような情報に基づいて、上述の例の場合であれば、運転手「山田太郎」は、定期便の運行について、1日あたり2時間残業するルート設定がなされている。即ち、運転手「山田太郎」が、図10に示す運行計画に従って10月28日の運行を実行すると、今月の残業可能時間は1時間になる。その結果、1日あたり2時間残業する必要がある10月29日の定期便と10月30日の定期便とをいずれも運行することができなくなる。つまり、山田太郎が10月28日の運行を実行した場合には、翌日(10月29日)、及び翌々日(10月30日)の山田太郎の定期便についての判定は「×」となり、誰か別の運転手が応援に入るか、外部に業務委託して対応する必要があるということが示される。
このように、運行計画とともに、その運行計画を実行することによるその後の影響についても表示されるので、コンプライアンスを遵守した計画的な運行を実現させることができる。また、図10に示す運行計画は、1日分の運行計画であるが、この運行計画に基づいて、1週間分、1ケ月分、1年分といった長期の運行計画を立案することもできる。
そして、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成しても良いし、ソフトウェア単体との組み合わせで構成しても良い。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであっても良い。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであっても良い。
即ち、本発明が適用される情報処理装置は、
物品をユーザから引き取るか又はユーザに受け渡す複数の拠点と、物品を保管する複数の倉庫のうち、1の拠点と1の倉庫を少なくとも含むルートを経由して、1以上の物品を運搬する移動体のスケジュールを立案する情報処理装置(サーバ1)であって、
前記移動体は、所定のコンプライアンスの制限が課されている運転手により運転され、
前記複数の拠点毎に、当該拠点の存在位置と所定単位時間あたりの物品の入出量とを含む拠点情報を取得する拠点情報取得手段(例えば、図3の拠点情報取得部80)と、
前記複数の倉庫毎に、当該倉庫の存在位置と所定単位時間あたりの空き状況とを含む倉庫情報を取得する倉庫情報取得手段(例えば、図3の倉庫情報取得部81)と、
前記所定のコンプライアンスの制限を含む前記運転手に関する運転手情報を取得する運転手情報取得手段(例えば、図3の運転手情報取得部85)と、
前記複数の拠点毎の前記拠点情報と、前記複数の倉庫毎の前記倉庫情報と、前記運転手情報とに基づいて、1以上の前記移動体の夫々が移動するルートであって前記運転手の休息場所を含むルートを決定するルート決定手段(例えば、図3のルート決定部82)と、
を備える情報処理装置であれば足りる。
このような情報処理装置を適用することで、物品預かりサービス等において、移動体の最適なルートとして、運転手のコンプライアンスの制限も加味したルートを逐次決定し、その結果として、物品をユーザから預かるサービス等を効率的に運営することができる技術を提供することが出来る。
Claims (1)
- 物品をユーザから引き取るか又はユーザに受け渡す複数の拠点と、物品を保管する複数の倉庫のうち、1の拠点と1の倉庫を少なくとも含むルートを経由して、1以上の物品を運搬する移動体のスケジュールを立案する情報処理装置であって、
前記移動体は、所定のコンプライアンスの制限が課されている運転手により運転され、
前記複数の拠点毎に、当該拠点の存在位置と所定単位時間あたりの物品の入出量とを含む拠点情報を取得する拠点情報取得手段と
前記複数の倉庫毎に、当該倉庫の存在位置と所定単位時間あたりの空き状況とを含む倉庫情報を取得する倉庫情報取得手段と、
前記所定のコンプライアンスの制限を含む前記運転手に関する運転手情報を取得する運転手情報取得手段と、
前記複数の拠点毎の前記拠点情報と、前記複数の倉庫毎の前記倉庫情報と、前記運転手情報とに基づいて、1以上の前記移動体の夫々が移動するルートであって前記運転手の休息場所を含むルートを決定するルート決定手段と、
を備える情報処理装置。
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