JPWO2019030893A1 - レーダ信号処理装置及びレーダ信号処理方法 - Google Patents

レーダ信号処理装置及びレーダ信号処理方法 Download PDF

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Abstract

第1及び第2のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部(3)により予測された第1及び第2の受信時刻での位置及び速度に対応する分解能セルのそれぞれを第1及び第2の中心セルとして算出する中心セル算出部(5)と、第1の中心セルを含む第1の領域内の各々の分解能セルと、第2の中心セルを含む第2の領域内の各々の分解能セルとの間の尤度をそれぞれ算出する尤度算出部(6)とを設け、信号加算部(7)が、尤度算出部(6)によりそれぞれ算出された尤度に基づいて、第1の領域内の各々の分解能セルと第2の領域内の各々の分解能セルとの組み合わせの中から、少なくとも1つ以上の組み合わせを選択し、選択した組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算する。

Description

この発明は、第1のレーダの受信信号と、第2のレーダの受信信号とを加算するレーダ信号処理装置及びレーダ信号処理方法に関するものである。
レーダの受信信号の電力が低い場合、レーダの受信信号に含まれている目標信号とノイズとの区別が困難であるため、近年、複数のレーダの受信信号を振幅加算し、振幅加算後の受信信号から目標を検出するレーダ信号処理装置が提案されている。
しかし、レーダ信号処理装置は、例えば、2つのレーダの受信信号を振幅加算する場合、2つのレーダの観測領域が同一であるとは限らないため、一方のレーダの分解能セルと他方のレーダの分解能セルとの対応関係が分からない。
このため、レーダ信号処理装置は、同一の目標に係る信号の振幅加算を行う際、一方のレーダの分解能セルと他方のレーダの分解能セルとの対応付けを行う必要がある。
以下の特許文献1には、同一の目標に係る信号の振幅加算を行う際、一方のレーダの分解能セルと他方のレーダの分解能セルとの対応付けを行うレーダ信号処理装置が開示されている。
まず、このレーダ信号処理装置は、一方のレーダにおける複数の分解能セルのうち、任意の分解能セルを検定セルに設定する(処理1)。
次に、このレーダ信号処理装置は、目標の運動に関する速度の仮説を設定し、設定した仮説と、2つのレーダの設置位置とを用いて、他方のレーダにおける複数の分解能セルの中で、検定セルに対応する分解能セルを特定する(処理2)。
次に、このレーダ信号処理装置は、特定した分解能セルを中心とする一定領域内の複数の分解能セルを積分セル候補に設定する(処理3)。
次に、このレーダ信号処理装置は、設定した複数の積分セル候補についての評価値をそれぞれ算出し、複数の積分セル候補の中で、評価値が最も高い積分セル候補を積分セルに決定する(処理4)。
次に、このレーダ信号処理装置は、検定セルに含まれている信号と積分セルに含まれている信号とを振幅加算する(処理5)。
このレーダ信号処理装置は、一方のレーダにおける複数の分解能セルのそれぞれを検定セルに設定して、各々の検定セルに含まれている信号と積分セルに含まれている信号とを振幅加算するまで、上記の(処理1)〜(処理5)を繰り返し実施する。
特開2012−194044号公報
従来のレーダ信号処理装置は、一方のレーダにおける複数の分解能セルの数分だけ、(処理1)〜(処理5)を繰り返し実施する必要がある。このため、一方のレーダにおける複数の分解能セルと、他方のレーダにおける複数の分解能セルとの対応付けを行う処理が膨大になってしまうという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、第1のレーダにおける複数の分解能セルの中の一部の分解能セルと、第2のレーダにおける複数の分解能セルの中の一部の分解能セルとの対応付けを行うだけで、目標に係る信号同士を加算することができるレーダ信号処理装置及びレーダ信号処理方法を得ることを目的とする。
この発明に係るレーダ信号処理装置は、第1及び第2のレーダの受信信号のそれぞれから第1及び第2のレンジドップラマップを生成する信号処理部と、目標の3次元運動に関する仮説を生成する仮説生成部と、仮説を用いて、第1及び第2のレーダによる信号の受信時刻である第1及び第2の受信時刻での目標の位置及び速度をそれぞれ予測する運動予測部と、第1及び第2のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部により予測された第1及び第2の受信時刻での位置及び速度に対応する分解能セルのそれぞれを第1及び第2の中心セルとして算出する中心セル算出部と、第1の中心セルを含む第1の領域内の各々の分解能セルと、第2の中心セルを含む第2の領域内の各々の分解能セルとの間の尤度をそれぞれ算出する尤度算出部とを設け、信号加算部が、尤度算出部によりそれぞれ算出された尤度に基づいて、第1の領域内の各々の分解能セルと第2の領域内の各々の分解能セルとの組み合わせの中から、少なくとも1つ以上の組み合わせを選択し、選択した組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算するようにしたものである。
この発明によれば、第1及び第2のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部により予測された第1及び第2の受信時刻での位置及び速度に対応する分解能セルのそれぞれを第1及び第2の中心セルとして算出する中心セル算出部と、第1の中心セルを含む第1の領域内の各々の分解能セルと、第2の中心セルを含む第2の領域内の各々の分解能セルとの間の尤度をそれぞれ算出する尤度算出部とを設け、信号加算部が、尤度算出部によりそれぞれ算出された尤度に基づいて、第1の領域内の各々の分解能セルと第2の領域内の各々の分解能セルとの組み合わせの中から、少なくとも1つ以上の組み合わせを選択し、選択した組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算するように構成したので、第1のレーダにおける複数の分解能セルの中の一部の分解能セルと、第2のレーダにおける複数の分解能セルの中の一部の分解能セルとの対応付けを行うだけで、目標に係る信号同士を加算することができる効果がある。
この発明の実施の形態1によるレーダ信号処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1によるレーダ信号処理装置を示すハードウェア構成図である。 レーダ信号処理装置がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。 レーダ信号処理装置がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合の処理手順であるレーダ信号処理方法を示すフローチャートである。 第1の信号処理部1a及び第2の信号処理部1bにより生成される第1及び第2のレンジドップラマップの一例を示す説明図である。 尤度算出部6により設定される第1の領域及び第2の領域を示す説明図である。 第2の信号処理部1bにより3つの受信ビームの受信信号が取得されることで、3つの第2のレンジドップラマップが生成されている例を示す説明図である。 この発明の実施の形態2によるレーダ信号処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態3によるレーダ信号処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態3によるレーダ信号処理装置を示すハードウェア構成図である。 レーダ信号処理装置がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合の処理手順であるレーダ信号処理方法を示すフローチャートである。 第1のレンジドップラマップの雑音領域を示す説明図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるレーダ信号処理装置を示す構成図である。
図2は、この発明の実施の形態1によるレーダ信号処理装置を示すハードウェア構成図である。
図1及び図2において、信号処理部1は、第1の信号処理部1a及び第2の信号処理部1bを備えており、例えば、図2に示す信号処理回路21で実現される。
第1の信号処理部1aは、第1のレーダの受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器を備えている。第1の信号処理部1aに入力される第1のレーダの受信信号が、デジタル信号である場合には、第1の信号処理部1aがアナログデジタル変換器を備えている必要はない。
第1の信号処理部1aは、第1のレーダのデジタルの受信信号から第1のレンジドップラマップを生成し、第1のレンジドップラマップを尤度算出部6に出力する処理を実施する。
第2の信号処理部1bは、第2のレーダの受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器を備えている。第2の信号処理部1bに入力される第2のレーダの受信信号が、デジタル信号である場合には、第2の信号処理部1bがアナログデジタル変換器を備えている必要はない。
第2の信号処理部1bは、第2のレーダのデジタルの受信信号から第2のレンジドップラマップを生成し、第2のレンジドップラマップを尤度算出部6に出力する処理を実施する。
仮説生成部2は、例えば、図2に示す仮説生成回路22で実現される。
仮説生成部2は、目標の3次元運動に関する仮説を生成する処理を実施する。
目標の3次元運動は、直交座標での目標の運動であり、例えば、目標までの距離、目標の方位角、目標の高度、目標の速度及び目標の進行方向で定義される。
運動予測部3は、例えば、図2に示す運動予測回路23で実現される。
運動予測部3は、仮説生成部2により生成された仮説を用いて、第1のレーダにより信号が受信された時刻である第1の受信時刻での目標の位置及び速度をそれぞれ予測し、予測した目標の位置及び速度を中心セル算出部5に出力する処理を実施する。
また、運動予測部3は、仮説生成部2により生成された仮説を用いて、第2のレーダにより信号が受信された時刻である第2の受信時刻での目標の位置及び速度をそれぞれ予測し、予測した目標の位置及び速度を中心セル算出部5に出力する処理を実施する。
データベース部4は、例えば、図2に示す記録回路24で実現される。
データベース部4は、第1のレーダが存在している位置の座標及び第2のレーダが存在している位置の座標をそれぞれ格納している。
中心セル算出部5は、例えば、図2に示す中心セル算出回路25で実現される。
中心セル算出部5は、第1のレーダが存在している位置の座標を用いて、第1の信号処理部1aから出力された第1のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部3により予測された第1の受信時刻での目標の位置及び速度に対応する分解能セルを第1の中心セルとして算出する処理を実施する。
また、中心セル算出部5は、第2のレーダが存在している位置の座標を用いて、第2の信号処理部1bから出力された第2のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部3により予測された第2の受信時刻での目標の位置及び速度に対応する分解能セルを第2の中心セルとして算出する処理を実施する。
中心セル算出部5は、算出した第1及び第2の中心セルを尤度算出部6に出力する処理を実施する。
尤度算出部6は、例えば、図2に示す尤度算出回路26で実現される。
尤度算出部6は、中心セル算出部5から出力された第1の中心セルを含む第1の領域内の各々の分解能セルと、中心セル算出部5から出力された第2の中心セルを含む第2の領域内の各々の分解能セルとの間の尤度をそれぞれ算出する処理を実施する。
信号加算部7は、組み合わせ選択部8及び振幅加算部9を備えており、例えば、図2に示す信号加算回路27で実現される。
組み合わせ選択部8は、尤度算出部6によりそれぞれ算出された尤度に基づいて、第1の領域内の各々の分解能セルと第2の領域内の各々の分解能セルとの組み合わせの中から、少なくとも1つ以上の組み合わせを選択する処理を実施する。
振幅加算部9は、組み合わせ選択部8により選択された少なくとも1つ以上の組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算する処理を実施する。
図1では、レーダ信号処理装置の構成要素である信号処理部1、仮説生成部2、運動予測部3、データベース部4、中心セル算出部5、尤度算出部6及び信号加算部7のそれぞれが、図2に示すような専用のハードウェアで実現されるものを想定している。即ち、信号処理回路21、仮説生成回路22、運動予測回路23、記録回路24、中心セル算出回路25、尤度算出回路26及び信号加算回路27で実現されるものを想定している。
ここで、記録回路24は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、あるいは、DVD(Digital Versatile Disc)が該当する。
また、信号処理回路21、仮説生成回路22、運動予測回路23、中心セル算出回路25、尤度算出回路26及び信号加算回路27は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたものが該当する。
レーダ信号処理装置の構成要素は、専用のハードウェアで実現されるものに限るものではなく、レーダ信号処理装置がソフトウェア、ファームウェア、または、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現されるものであってもよい。
ソフトウェア又はファームウェアはプログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
図3は、レーダ信号処理装置がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
レーダ信号処理装置がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合、データベース部4をコンピュータのメモリ41上に構成するとともに、信号処理部1、仮説生成部2、運動予測部3、中心セル算出部5、尤度算出部6及び信号加算部7の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムをメモリ41に格納し、コンピュータのプロセッサ42がメモリ41に格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図4は、レーダ信号処理装置がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合の処理手順であるレーダ信号処理方法を示すフローチャートである。
また、図2では、レーダ信号処理装置の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアで実現される例を示し、図3では、レーダ信号処理装置がソフトウェアやファームウェアなどで実現される例を示しているが、レーダ信号処理装置における一部の構成要素が専用のハードウェアで実現され、残りの構成要素がソフトウェアやファームウェアなどで実現されるものであってもよい。
次に動作について説明する。
第1の信号処理部1aは、第1のレーダの受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
第1の信号処理部1aは、第1のレーダのデジタルの受信信号に対する公知の信号処理として、ビーム形成処理、不要波抑圧処理及び信号積分処理などを実施することで、第1のレンジドップラマップを生成する(図4のステップST1)。
第1の信号処理部1aは、生成した第1のレンジドップラマップを尤度算出部6に出力する。
第2の信号処理部1bは、第2のレーダの受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
第2の信号処理部1bは、第2のレーダのデジタルの受信信号に対する公知の信号処理として、ビーム形成処理、不要波抑圧処理及び信号積分処理などを実施することで、第2のレンジドップラマップを生成する(図4のステップST1)。
第2の信号処理部1bは、生成した第2のレンジドップラマップを尤度算出部6に出力する。
図5は、第1の信号処理部1a及び第2の信号処理部1bにより生成される第1及び第2のレンジドップラマップの一例を示す説明図である。
第1及び第2のレンジドップラマップは、図5に示すように、目標のドップラ速度と目標までの距離との関係を示す2次元マップである。
図5では、第1及び第2のレンジドップラマップのそれぞれが110個(=10×11個)の分解能セルを備える例を示しており、各々の分解能セルは、ドップラ分解能及び距離分解能で定義される大きさを有している。
仮説生成部2は、目標の3次元運動に関する仮説h(t)を生成する(図4のステップST2)。
目標の3次元運動は、直交座標での目標の運動であり、例えば、目標までの距離、目標の方位角、目標の高度、目標の速度及び目標の進行方向で定義される。
以下の式(1)は、仮説生成部2により生成される時刻tにおける仮説h(t)の一例を示している。iは、仮説を識別する仮説番号である。ただし、この実施の形態1では、説明の簡単化のため、仮説生成部2により生成される仮説h(t)の数は1つであるとする。このため、この実施の形態1では、i=1である。

Figure 2019030893
式(1)において、rは、或る基準位置を原点とする北基準直交座標系における目標までの距離、Aは、目標の方位角、hは、目標の高度である。
また、Vは、目標の速度、φは、目標の北を基準とする場合の水平面における進行方向、εは、目標の進行方向における鉛直成分である。
運動予測部3は、仮説生成部2により生成された仮説h(t)を用いて、第1のレーダにより信号が受信された時刻である第1の受信時刻Tでの目標の位置及び速度をそれぞれ予測し、予測した目標の位置及び速度を中心セル算出部5に出力する(図4のステップST3)。
また、運動予測部3は、仮説生成部2により生成された仮説h(t)を用いて、第2のレーダにより信号が受信された時刻である第2の受信時刻Tでの目標の位置及び速度をそれぞれ予測し、予測した目標の位置及び速度を中心セル算出部5に出力する(図4のステップST3)。
以下、運動予測部3による目標の位置及び速度の予測処理を具体的に説明する。
まず、運動予測部3は、仮説生成部2により生成された仮説h(t)を用いて、以下の式(2)〜(7)に示すように、北基準直交座標系における時刻tでの目標の位置ベクトル及び速度ベクトルをそれぞれ算出する。

Figure 2019030893

Figure 2019030893
(t)は、北基準直交座標系における目標のx軸方向の位置ベクトル、y(t)は、北基準直交座標系における目標のy軸方向の位置ベクトル、z(t)は、北基準直交座標系における目標のz軸方向の位置ベクトルである。
Vx(t)は、北基準直交座標系における目標のx軸方向の速度ベクトル、Vy(t)は、北基準直交座標系における目標のy軸方向の速度ベクトル、Vz(t)は、北基準直交座標系における目標のz軸方向の速度ベクトルである。
次に、運動予測部3は、以下の式(8)〜(13)に示すように、仮説h(t)における時刻tと、第1の受信時刻Tとの時刻差ΔT(=T−t)によって、仮説h(t)の諸元を補正することで、第1の受信時刻Tでの目標の位置及び速度をそれぞれ予測する。

Figure 2019030893

Figure 2019030893
(t+ΔT)は、第1の受信時刻Tでの目標のx軸方向の位置ベクトル、y(t+ΔT)は、第1の受信時刻Tでの目標のy軸方向の位置ベクトル、z(t+ΔT)は、第1の受信時刻Tでの目標のz軸方向の位置ベクトルである。
Vx(t+ΔT)は、第1の受信時刻Tでの目標のx軸方向の速度ベクトル、Vy(t+ΔT)は、第1の受信時刻Tでの目標のy軸方向の速度ベクトル、Vz(t+ΔT)は、第1の受信時刻Tでの目標のz軸方向の速度ベクトルである。
次に、運動予測部3は、以下の式(14)〜(19)に示すように、仮説h(t)における時刻tと、第2の受信時刻Tとの時刻差ΔT(=T−t)によって、仮説h(t)の諸元を補正することで、第2の受信時刻Tでの目標の位置及び速度をそれぞれ予測する。

Figure 2019030893

Figure 2019030893
(t+ΔT)は、第2の受信時刻Tでの目標のx軸方向の位置ベクトル、y(t+ΔT)は、第2の受信時刻Tでの目標のy軸方向の位置ベクトル、z(t+ΔT)は、第2の受信時刻Tでの目標のz軸方向の位置ベクトルである。
Vx(t+ΔT)は、第2の受信時刻Tでの目標のx軸方向の速度ベクトル、Vy(t+ΔT)は、第2の受信時刻Tでの目標のy軸方向の速度ベクトル、Vz(t+ΔT)は、第2の受信時刻Tでの目標のz軸方向の速度ベクトルである。
中心セル算出部5は、データベース部4から、第1のレーダが存在している北基準直交座標系の位置座標及び第2のレーダが存在している北基準直交座標系の位置座標を取得する。
次に、中心セル算出部5は、以下の式(20)〜(22)に示すように、第1のレーダが存在している位置の座標を用いて、式(8)〜(10)に示す第1の受信時刻Tでの目標の位置の座標を、第1のレーダが存在している位置からの相対座標に変換する。

Figure 2019030893
式(20)〜(22)において、xは、第1のレーダが存在しているx軸方向の位置の座標、yは、第1のレーダが存在しているy軸方向の位置の座標、zは、第1のレーダが存在しているz軸方向の位置の座標である。
i,1(t+ΔT)は、第1のレーダが存在している位置からの目標のx軸方向の相対座標、yi,1(t+ΔT)は、第1のレーダが存在している位置からの目標のy軸方向の相対座標、zi,1(t+ΔT)は、第1のレーダが存在している位置からの目標のz軸方向の相対座標である。
次に、中心セル算出部5は、以下の式(23)〜(25)に示すように、第2のレーダが存在している位置の座標を用いて、式(14)〜(16)に示す第2の受信時刻Tでの目標の位置の座標を、第2のレーダが存在している位置からの相対座標に変換する。

Figure 2019030893
式(23)〜(25)において、xは、第2のレーダが存在しているx軸方向の位置の座標、yは、第2のレーダが存在しているy軸方向の位置の座標、zは、第2のレーダが存在しているz軸方向の位置の座標である。
i,2(t+ΔT)は、第2のレーダが存在している位置からの目標のx軸方向の相対座標、yi,2(t+ΔT)は、第2のレーダが存在している位置からの目標のy軸方向の相対座標、zi,2(t+ΔT)は、第2のレーダが存在している位置からの目標のz軸方向の相対座標である。
次に、中心セル算出部5は、第1の信号処理部1aから出力された第1のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部3により予測された第1の受信時刻Tでの目標の位置及び速度に対応する分解能セルを第1の中心セルc(R,VR)として算出する(図4のステップST4)。
具体的には、中心セル算出部5は、以下の式(26)に示すように、式(20)〜(22)に示す相対座標を用いて、第1の中心セルcにおける距離Ri,1(t+ΔT)を算出する。

Figure 2019030893
また、中心セル算出部5は、以下の式(27)に示すように、式(11)〜(13)に示す第1の受信時刻Tでの目標の速度ベクトル及び式(20)〜(22)に示す相対座標を用いて、第1の中心セルcにおけるドップラ速度VRi,1(t+ΔT)を算出する。

Figure 2019030893
式(27)において、PFRは、第1のレーダにおけるパルス繰り返し周波数である。
mod(a,b)は、aをbで除算したときの余りを算出する関数である。
中心セル算出部5は、算出した第1の中心セルc(R,VR)を尤度算出部6に出力する。
次に、中心セル算出部5は、第2の信号処理部1bから出力された第2のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部3により予測された第2の受信時刻Tでの目標の位置及び速度に対応する分解能セルを第2中心セルc(R,VR)として算出する(図4のステップST4)。
具体的には、中心セル算出部5は、以下の式(28)に示すように、式(23)〜(25)に示す相対座標を用いて、第2の中心セルcおける距離Ri,2(t+ΔT)を算出する。

Figure 2019030893
また、中心セル算出部5は、以下の式(29)に示すように、式(17)〜(19)に示す第2の受信時刻Tでの目標の速度ベクトル及び式(23)〜(25)に示す相対座標を用いて、第2の中心セルcにおけるドップラ速度VRi,2(t+ΔT)を算出する。

Figure 2019030893
中心セル算出部5は、算出した第2の中心セルc(R,VR)を尤度算出部6に出力する。
尤度算出部6は、中心セル算出部5から出力された第1の中心セルc(R,VR)を含む第1の領域を設定し、中心セル算出部5から出力された第2の中心セルc(R,VR)を含む第2の領域を設定する。
図6は、尤度算出部6により設定される第1の領域及び第2の領域を示す説明図である。
図6の例では、第1の領域は、第1の中心セルc(R,VR)が中心に配置されている15個(=5×3個)の分解能セルを含む領域である。
また、第2の領域は、第2の中心セルc(R,VR)が中心に配置されている9個(=3×3個)の分解能セルを含む領域である。
第1の領域のサイズは、第1のレンジドップラマップのサイズよりも小さければよく、どのようなサイズでもよい。また、第2の領域のサイズは、第2のレンジドップラマップのサイズよりも小さければよく、どのようなサイズでもよい。
以下、第1の領域に含まれている各々の分解能セルをc1,(a,b)、第2の領域に含まれている各々の分解能セルをc2,(d,e)で表す。
aは、第1の領域のVR方向の分解能セルを示す変数、bは、第1の領域のR方向の分解能セルを示す変数である。
dは、第2の領域のVR方向の分解能セルを示す変数、eは、第2の領域のR方向の分解能セルを示す変数である。
次に、尤度算出部6は、以下の式(30)に示すように、中心セル算出部5から出力された第1の中心セルc(R,VR)を含む第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と、中心セル算出部5から出力された第2の中心セルc(R,VR)を含む第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との間の尤度I(a,b)−(d,e)をそれぞれ算出する(図4のステップST5)。
図6の例では、第1の領域が15個の分解能セルc1,(a,b)を含み、第2の領域が9個の分解能セルc2,(d,e)を含んでいるので、尤度算出部6は、全部で135個(=15×9個)の尤度I(a,b)−(d,e)を算出する。

Figure 2019030893

Figure 2019030893
式(30)〜(34)において、lnは、自然対数、p(u,v)は、uからvへの遷移確率である。
は、分解能セルc1,(a,b)が有する振幅値、zは、分解能セルc2,(d,e)が有する振幅値、zバーは、第1の領域内の複数の分解能セルc1,(a,b)及び第2の領域内の複数の分解能セルc2,(d,e)における平均的な振幅値の期待値である。明細書中では、電子出願の都合上、文字の上“−”の記号を付することができないため、zバーのように表記している。
σは、分解能セルc1,(a,b)及び分解能セルc2,(d,e)に含まれている信号のバラツキを表すパラメータであり、事前に設定される。Iは、事前に設定された初期値である。
1,(a,b)は、第1のレーダにおける距離R、ドップラ速度VR、方位角A及び仰角Eで表される4次元の座標であり、距離Rの座標は、式(26)に示す距離Ri,1(t+ΔT)を距離の分解能で除算することで得られる。ドップラ速度VRの座標は、式(27)に示すドップラ速度VRi,1(t+ΔT)をドップラ速度の分解能で除算することで得られる。
方位角Aの座標は、以下の式(35)に示す方位角Ai,1(t+ΔT)を方位角の分解能で除算することで得られ、仰角Eの座標は、以下の式(36)に示す仰角Ei,1(t+ΔT)を仰角の分解能で除算することで得られる。

Figure 2019030893
2,(d,e)は、第2のレーダにおける距離R、ドップラ速度VR、方位角A及び仰角Eで表される4次元の座標であり、距離Rの座標は、式(28)に示す距離Ri,2(t+ΔT)を距離の分解能で除算することで得られる。ドップラ速度VRの座標は、式(29)に示すドップラ速度VRi,2(t+ΔT)をドップラ速度の分解能で除算することで得られる。
方位角Aの座標は、以下の式(37)に示す方位角Ai,2(t+ΔT)を方位角の分解能で除算することで得られ、仰角Eの座標は、以下の式(38)に示す仰角Ei,2(t+ΔT)を仰角の分解能で除算することで得られる。

Figure 2019030893
信号加算部7の組み合わせ選択部8は、尤度算出部6によりそれぞれ算出された尤度I(a,b)−(d,e)を互いに比較する。
組み合わせ選択部8は、尤度I(a,b)−(d,e)の比較結果に基づいて、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせの中から、少なくとも1つ以上の組み合わせを選択する(図4のステップST6)。
例えば、組み合わせ選択部8は、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせの中から、尤度I(a,b)−(d,e)が最大の組み合わせを選択する。
あるいは、組み合わせ選択部8は、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせの中から、尤度I(a,b)−(d,e)が高い上位N個の組み合わせを選択する。N個は、事前に設定される値である。
あるいは、組み合わせ選択部8は、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせの中から、尤度I(a,b)−(d,e)が事前に設定された閾値以上の組み合わせを選択する。
信号加算部7の振幅加算部9は、組み合わせ選択部8により選択された少なくとも1つ以上の組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算する(図4のステップST7)。
振幅加算部9は、加算した信号を、目標の検出処理等を行う後段の処理部に出力する。
組み合わせ選択部8により選択された組み合わせが、例えば、分解能セルc1,(3,2)と分解能セルc2,(3,2)との組み合わせであれば、分解能セルc1,(3,2)に含まれている信号と分解能セルc2,(3,2)に含まれている信号とを加算する。このとき、信号同士の加算は、加算対象の信号の振幅値だけを加算するようにしてもよい。
また、組み合わせ選択部8により選択された組み合わせが、例えば、分解能セルc1,(3,2)と分解能セルc2,(3,2)との組み合わせと、分解能セルc1,(4,3)と分解能セルc2,(3,3)との組み合わせであれば、分解能セルc1,(3,2)に含まれている信号と、分解能セルc2,(3,2)に含まれている信号と、分解能セルc1,(4,3)に含まれている信号と、分解能セルc2,(3,3)に含まれている信号とを加算する。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、第1及び第2のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部3により予測された第1及び第2の受信時刻での位置及び速度に対応する分解能セルのそれぞれを第1及び第2の中心セルとして算出する中心セル算出部5と、第1の中心セルを含む第1の領域内の各々の分解能セルと、第2の中心セルを含む第2の領域内の各々の分解能セルとの間の尤度をそれぞれ算出する尤度算出部6とを設け、信号加算部7が、尤度算出部6によりそれぞれ算出された尤度に基づいて、第1の領域内の各々の分解能セルと第2の領域内の各々の分解能セルとの組み合わせの中から、少なくとも1つ以上の組み合わせを選択し、選択した組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算するように構成したので、第1のレーダにおける複数の分解能セルの中の一部の分解能セルと、第2のレーダにおける複数の分解能セルの中の一部の分解能セルとの対応付けを行うだけで、目標に係る信号同士を加算することができる効果を奏する。
これにより、特許文献1に開示されているレーダ信号処理装置と比べて、目標に係る信号同士を加算するまでに要する処理の負荷を大幅に削減することができる。
この実施の形態1では、第1の信号処理部1aが、第1のレーダの受信信号として、1つの受信ビームの受信信号を取得する例を示しているが、第1のレーダの受信信号として、複数の受信ビームの受信信号を取得するようにしてもよい。
また、第2の信号処理部1bが、第2のレーダの受信信号として、1つの受信ビームの受信信号を取得する例を示しているが、第2のレーダの受信信号として、複数の受信ビームの受信信号を取得するようにしてもよい。
図7は、第2の信号処理部1bにより3つの受信ビームの受信信号が取得されることで、3つの第2のレンジドップラマップが生成されている例を示す説明図である。
図7の例では、第2の信号処理部1bによって、受信ビームb−1についての第2のレンジドップラマップと、受信ビームbについての第2のレンジドップラマップと、受信ビームb+1についての第2のレンジドップラマップとが生成されている。
この場合、尤度算出部6は、中心セル算出部5から出力された第1の中心セルc(R,VR)を含む第1の領域を設定する。
また、尤度算出部6は、図7に示すように、受信ビームb−1の第2のレンジドップラマップにおいて、中心セル算出部5から出力された第2の中心セルc(R,VR)を含む第2の領域を設定する。
また、尤度算出部6は、図7に示すように、受信ビームbの第2のレンジドップラマップにおいて、第2の中心セルc(R,VR)を含む第2の領域を設定し、受信ビームb+1の第2のレンジドップラマップにおいて、第2の中心セルc(R,VR)を含む第2の領域を設定する。
尤度算出部6は、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と、受信ビームb−1における第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との間の尤度I(a,b)−(d,e)をそれぞれ算出する。
また、尤度算出部6は、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と、受信ビームbにおける第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との間の尤度I(a,b)−(d,e)をそれぞれ算出する。
また、尤度算出部6は、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と、受信ビームb+1における第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との間の尤度I(a,b)−(d,e)をそれぞれ算出する。
図7の例では、第1の領域が15個の分解能セルc1,(a,b)を含み、3つの第2の領域が15個の分解能セルc2,(d,e)を含んでいるので、尤度算出部6は、全部で675個(=15×(15×3)個)の尤度I(a,b)−(d,e)を算出する。
組み合わせ選択部8は、尤度I(a,b)−(d,e)の比較結果に基づいて、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と、3つの第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせの中から、少なくとも1つ以上の組み合わせを選択する。
例えば、組み合わせ選択部8は、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と、3つの第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせの中から、尤度I(a,b)−(d,e)が最大の組み合わせを選択する。
あるいは、組み合わせ選択部8は、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と、3つの第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせの中から、尤度I(a,b)−(d,e)が高い上位N個の組み合わせを選択する。N個は、事前に設定される値である。
あるいは、組み合わせ選択部8は、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と、3つの第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせの中から、尤度I(a,b)−(d,e)が事前に設定された閾値以上の組み合わせを選択する。
振幅加算部9は、組み合わせ選択部8により選択された少なくとも1つ以上の組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算する。
実施の形態2.
この実施の形態1では、レーダ信号処理装置が、第1及び第2のレーダの受信信号のそれぞれから第1及び第2のレンジドップラマップを生成する信号処理部1を備えている例を示している。
この実施の形態2では、N(Nは3以上の整数)個のレーダの受信信号のそれぞれからN個のレンジドップラマップを生成する信号処理部1を備えているレーダ信号処理装置について説明する。
図8は、この発明の実施の形態2によるレーダ信号処理装置を示す構成図である。図8において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
第Nの信号処理部1Nは、第Nのレーダの受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器を備えている。第Nの信号処理部1Nに入力される第Nのレーダの受信信号が、デジタル信号である場合には、第Nの信号処理部1Nがアナログデジタル変換器を備えている必要はない。
第Nの信号処理部1Nは、第Nのレーダのデジタルの受信信号から第Nのレンジドップラマップを生成し、第Nのレンジドップラマップを尤度算出部6に出力する処理を実施する。
図8では、第2の信号処理部1bと第Nの信号処理部1Nとの間の信号処理部を省略しているが、第3の信号処理部,・・・,第(N−1)の信号処理部などを実装している例が考えられる。
第3の信号処理部,・・・,第(N−1)の信号処理部の処理内容は、第Nの信号処理部1Nの処理内容と同様であるため説明を省略する。
次に動作について説明する。
第Nの信号処理部1Nは、第Nのレーダの受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
第Nの信号処理部1Nは、第1の信号処理部1a及び第2の信号処理部1bと同様の処理を実施することで、第Nのレーダのデジタルの受信信号から第Nのレンジドップラマップを生成する。
第Nの信号処理部1Nは、生成した第Nのレンジドップラマップを尤度算出部6に出力する。
運動予測部3は、上記実施の形態1と同様の方法で、第1のレーダにより信号が受信された時刻である第1の受信時刻Tでの目標の位置及び速度をそれぞれ予測し、第2のレーダにより信号が受信された時刻である第2の受信時刻Tでの目標の位置及び速度をそれぞれ予測する。
また、運動予測部3は、同様の方法で、第Nのレーダにより信号が受信された時刻である第Nの受信時刻Tでの目標の位置及び速度をそれぞれ予測する。
中心セル算出部5は、データベース部4から、第1、第2及び第Nのレーダが存在している位置の座標をそれぞれ取得する。
中心セル算出部5は、上記実施の形態1と同様の方法で、第1のレーダが存在している位置の座標を用いて、第1のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部3により予測された第1の受信時刻Tでの目標の位置及び速度に対応する分解能セルを第1の中心セルc(R,VR)として算出する。
中心セル算出部5は、上記実施の形態1と同様の方法で、第2のレーダが存在している位置の座標を用いて、第2のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部3により予測された第2の受信時刻Tでの目標の位置及び速度に対応する分解能セルを第2の中心セルc(R,VR)として算出する。
中心セル算出部5は、同様の方法で、第Nのレーダが存在している位置の座標を用いて、第Nのレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部3により予測された第Nの受信時刻Tでの目標の位置及び速度に対応する分解能セルを第Nの中心セルc(R,VR)として算出する。
中心セル算出部5は、第1の中心セルc(R,VR)〜第Nの中心セルc(R,VR)を尤度算出部6に出力する。
尤度算出部6は、上記実施の形態1と同様に、中心セル算出部5から出力された第1の中心セルc(R,VR)を含む第1の領域を設定し、中心セル算出部5から出力された第2の中心セルc(R,VR)を含む第2の領域を設定する。
また、尤度算出部6は、中心セル算出部5から出力された第Nの中心セルc(R,VR)を含む第Nの領域を設定する。
この実施の形態2では、第Nの領域に含まれている各々の分解能セルをcN,(f,g)で表す。
次に、尤度算出部6は、上記実施の形態1と同様の方法で、中心セル算出部5から出力された第1の中心セルc(R,VR)を含む第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と、中心セル算出部5から出力された第2の中心セルc(R,VR)を含む第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との間の尤度I(a,b)−(d,e)をそれぞれ算出する。
また、尤度算出部6は、同様の方法で、第1の中心セルc(R,VR)を含む第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と、中心セル算出部5から出力された第Nの中心セルc(R,VR)を含む第Nの領域内の各々の分解能セルcN,(f,g)との間の尤度I(a,b)−(f,g)をそれぞれ算出する。
信号加算部7の組み合わせ選択部8は、尤度算出部6によりそれぞれ算出された尤度I(a,b)−(d,e),I(a,b)−(f,g)を互いに比較する。
組み合わせ選択部8は、尤度I(a,b)−(d,e),I(a,b)−(f,g)の比較結果に基づいて、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせ及び第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第Nの領域内の各々の分解能セルcN,(f,g)との組み合わせの中から、少なくとも1つ以上の組み合わせを選択する。
例えば、組み合わせ選択部8は、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせ及び第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第Nの領域内の各々の分解能セルcN,(f,g)との組み合わせの中から、尤度が最大の組み合わせを選択する。
あるいは、組み合わせ選択部8は、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせ及び第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第Nの領域内の各々の分解能セルcN,(f,g)との組み合わせの中から、尤度が高い上位N個の組み合わせを選択する。
あるいは、組み合わせ選択部8は、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせ及び第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第Nの領域内の各々の分解能セルcN,(f,g)との組み合わせの中から、尤度が事前に設定された閾値以上の組み合わせを選択する。
信号加算部7の振幅加算部9は、組み合わせ選択部8により選択された少なくとも1つ以上の組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算する。
実施の形態3.
上記実施の形態1では、仮説生成部2が1つの仮説を生成する例を示している。
この実施の形態3では、仮説生成部2が複数の仮説をする例を説明する。
図9は、この発明の実施の形態3によるレーダ信号処理装置を示す構成図である。
図10は、この発明の実施の形態3によるレーダ信号処理装置を示すハードウェア構成図である。
図9及び図10において、図1及び図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
仮説生成部11は、例えば、図10に示す仮説生成回路31で実現される。
仮説生成部11は、目標の3次元運動に関する複数の仮説を生成する処理を実施する。
仮説生成部11は、例えば、目標までの距離、目標の方位角、目標の高度、目標の速度及び目標の進行方向のそれぞれを乱数で変えながら、距離、方位角、高度、速度及び進行方向に基づいて、目標の3次元運動に関する仮説を生成する。
信号加算部12は、組み合わせ選択部8及び振幅加算部13を備えており、例えば、図10に示す信号加算回路32で実現される。
振幅加算部13は、仮説生成部11により生成される仮説単位に、組み合わせ選択部8により選択された少なくとも1つ以上の組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算する処理を実施する。
また、振幅加算部13は、仮説単位で加算した信号を互いに比較し、加算した信号の比較結果に基づいて、仮説単位のいずれかの加算信号を選択する処理を実施する。
図9では、レーダ信号処理装置の構成要素である信号処理部1、仮説生成部11、運動予測部3、データベース部4、中心セル算出部5、尤度算出部6及び信号加算部12のそれぞれが、図10に示すような専用のハードウェアで実現されるものを想定している。即ち、信号処理回路21、仮説生成回路31、運動予測回路23、記録回路24、中心セル算出回路25、尤度算出回路26及び信号加算回路32で実現されるものを想定している。
ここで、信号処理回路21、仮説生成回路31、運動予測回路23、中心セル算出回路25、尤度算出回路26及び信号加算回路32は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、または、これらを組み合わせたものが該当する。
レーダ信号処理装置の構成要素は、専用のハードウェアで実現されるものに限るものではなく、レーダ信号処理装置がソフトウェア、ファームウェア、または、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現されるものであってもよい。
レーダ信号処理装置がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合、データベース部4を図3に示すコンピュータのメモリ41上に構成するとともに、信号処理部1、仮説生成部11、運動予測部3、中心セル算出部5、尤度算出部6及び信号加算部12の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムをメモリ41に格納し、コンピュータのプロセッサ42がメモリ41に格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図11は、レーダ信号処理装置がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合の処理手順であるレーダ信号処理方法を示すフローチャートである。
また、図10では、レーダ信号処理装置の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアで実現される例を示し、図3では、レーダ信号処理装置がソフトウェアやファームウェアなどで実現される例を示しているが、レーダ信号処理装置における一部の構成要素が専用のハードウェアで実現され、残りの構成要素がソフトウェアやファームウェアなどで実現されるものであってもよい。
次に動作について説明する。
第1の信号処理部1aは、上記実施の形態1と同様に、第1のレーダの受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
第1の信号処理部1aは、上記実施の形態1と同様に、第1のレーダのデジタルの受信信号に対する公知の信号処理を実施することで、第1のレンジドップラマップを生成する(図11のステップST11)。
第1の信号処理部1aは、生成した第1のレンジドップラマップを尤度算出部6に出力する。
第2の信号処理部1bは、上記実施の形態1と同様に、第2のレーダの受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
第2の信号処理部1bは、上記実施の形態1と同様に、第2のレーダのデジタルの受信信号に対する公知の信号処理を実施することで、第2のレンジドップラマップを生成する(図11のステップST11)。
第2の信号処理部1bは、生成した第2のレンジドップラマップを尤度算出部6に出力する。
仮説生成部11は、目標の3次元運動に関する仮説h(t)を生成する(図11のステップST12)。
仮説生成部11は、仮説h(t)を生成する際、例えば、目標までの距離r、目標の方位角A、目標の高度h、目標の速度V、目標の進行方向φ及び進行方向の鉛直成分εのそれぞれの平均値と上下限範囲を取得する。
仮説生成部11は、それぞれの平均値を中心にして、それぞれの上下限範囲内で、距離r、方位角A、高度h、速度V、進行方向φ及び鉛直成分εのそれぞれの値を乱数によって決定することで、仮説h(t)を生成する。
乱数として、例えば、正規乱数または一様乱数を用いることができる。
運動予測部3は、上記実施の形態1と同様に、仮説生成部11により生成された仮説h(t)を用いて、第1のレーダにより信号が受信された時刻である第1の受信時刻Tでの目標の位置及び速度をそれぞれ予測し、予測した目標の位置及び速度を中心セル算出部5に出力する(図11のステップST13)。
また、運動予測部3は、上記実施の形態1と同様に、仮説生成部11により生成された仮説h(t)を用いて、第2のレーダにより信号が受信された時刻である第2の受信時刻Tでの目標の位置及び速度をそれぞれ予測し、予測した目標の位置及び速度を中心セル算出部5に出力する(図11のステップST13)。
中心セル算出部5は、上記実施の形態1と同様に、第1のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部3により予測された第1の受信時刻Tでの目標の位置及び速度に対応する分解能セルを第1の中心セルc(R,VR)として算出する(図11のステップST14)。
中心セル算出部5は、上記実施の形態1に、第2のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、運動予測部3により予測された第2の受信時刻Tでの目標の位置及び速度に対応する分解能セルを第2の中心セルc(R,VR)として算出する(図11のステップST14)。
尤度算出部6は、上記実施の形態1と同様に、中心セル算出部5から出力された第1の中心セルc(R,VR)を含む第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と、中心セル算出部5から出力された第2の中心セルc(R,VR)を含む第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との間の尤度I(a,b)−(d,e)をそれぞれ算出する(図11のステップST15)。
信号加算部7の組み合わせ選択部8は、上記実施の形態1と同様に、尤度算出部6によりそれぞれ算出された尤度I(a,b)−(d,e)を互いに比較する。
組み合わせ選択部8は、上記実施の形態1と同様に、尤度I(a,b)−(d,e)の比較結果に基づいて、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせの中から、少なくとも1つ以上の組み合わせを選択する(図11のステップST16)。
信号加算部7の振幅加算部9は、上記実施の形態1と同様に、組み合わせ選択部8により選択された少なくとも1つ以上の組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算する(図11のステップST17)。
仮説生成部11は、既に生成した仮説h(t)の個数が事前に設定された規定数Jに到達していなければ(図11のステップST18:NOの場合)、再度、目標の3次元運動に関する仮説h(t)を生成する(図11のステップST12)。
仮説h(t)の生成は、前回決定した距離r、方位角A、高度h、速度V、進行方向φ及び鉛直成分εのそれぞれの値を乱数で振りなおすことで生成する。
以下、ステップST13〜ST18の処理が実施される。既に生成した仮説h(t)の個数が規定数Jに到達するまで、ステップST12〜ST18の処理が繰り返し実施される。
振幅加算部13は、仮説生成部11により既に生成された仮説h(t)の個数が規定数Jに到達していれば(図11のステップST18:YESの場合)、仮説単位で加算した信号であるJ個の加算信号を互いに比較する。
振幅加算部13は、J個の加算信号の比較結果に基づいて、J個の加算信号の中から、最大の加算信号を選択する(図11のステップST19)。
あるいは、振幅加算部13は、J個の加算信号の中から、大きい上位N個の加算信号を選択する。
あるいは、振幅加算部13は、J個の加算信号の中から、事前に設定された閾値以上の加算信号を選択する。
振幅加算部13は、選択した少なくとも1つ以上の加算信号を、目標の検出処理等を行う後段の処理部に出力する。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、複数の仮説を生成する仮説生成部11を設け、信号加算部12が、仮説生成部11により生成される仮説単位に、選択した組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算し、仮説単位で加算した信号を互いに比較し、加算した信号の比較結果に基づいて、仮説単位のいずれかの加算信号を選択するように構成したので、上記実施の形態1と同様に、第1のレーダにおける複数の分解能セルの中の一部の分解能セルと、第2のレーダにおける複数の分解能セルの中の一部の分解能セルとの対応付けを行うだけで、目標に係る信号同士を加算することができる効果を奏する。
また、上記実施の形態1よりも、目標以外の信号を加算してしまう確率を下げて、後段の処理部での目標の検出精度を高めることができる。
実施の形態4.
上記実施の形態1では、組み合わせ選択部8が、第1の領域内の各々の分解能セルc1,(a,b)と第2の領域内の各々の分解能セルc2,(d,e)との組み合わせの中から、尤度I(a,b)−(d,e)が最大の組み合わせ、あるいは、尤度I(a,b)−(d,e)が高い上位N個の組み合わせ等を選択する例を示している。
しかし、振幅加算部9が、組み合わせ選択部8により選択された1つ以上の組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号の中には、信号対雑音電力比が小さい信号が含まれている場合もある。
そこで、この実施の形態4では、振幅加算部9が、組み合わせ選択部8により選択された組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算して、加算した信号の信号対雑音電力比を算出し、信号対雑音電力比が閾値以上である場合に限り、加算した信号を有効とする。
この実施の形態4におけるレーダ信号処理装置の構成図は、上記実施の形態1における図1の構成図と同様である。
具体的には、振幅加算部9は、以下の式(39)に示すように、組み合わせ選択部8により選択された組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算し、加算した信号の信号対雑音電力比SNRを算出する。

Figure 2019030893
式(39)において、vは、組み合わせ選択部8により選択された組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算した加算信号である。
は、雑音電力であり、例えば、第1のレンジドップラマップの雑音領域から計算される振幅の平均値である。
図12は、第1のレンジドップラマップの雑音領域を示す説明図である。
図12の例では、図中、左上の領域と右上の領域を雑音領域としている。
振幅加算部9は、式(39)に示す加算信号の信号対雑音電力比SNRと事前に設定された閾値SNRthを比較し、加算信号の信号対雑音電力比SNRが閾値SNRth未満であれば、加算信号を無効として、後段の処理部に出力しない。
振幅加算部9は、加算信号の信号対雑音電力比SNRが閾値SNRth以上であれば、加算信号を有効として、後段の処理部に出力する。
以上で明らかなように、この実施の形態4によれば、信号加算部7が、選択した組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算して、加算した信号の信号対雑音電力比を算出し、信号対雑音電力比が閾値未満であれば、加算した信号を無効とし、信号対雑音電力比が閾値以上であれば、加算した信号を有効とするように構成したので、上記実施の形態1よりも、後段の処理部での目標の検出精度を高めることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明は、第1のレーダの受信信号と、第2のレーダの受信信号とを加算するレーダ信号処理装置及びレーダ信号処理方法に適している。
1 信号処理部、1a 第1の信号処理部、1b 第2の信号処理部、1N 第Nの信号処理部、2 仮説生成部、3 運動予測部、4 データベース部、5 中心セル算出部、6 尤度算出部、7 信号加算部、8 組み合わせ選択部、9 振幅加算部、11 仮説生成部、12 信号加算部、13 振幅加算部、21 信号処理回路、22 仮説生成回路、23 運動予測回路、24 記録回路、25 中心セル算出回路、26 尤度算出回路、27 信号加算回路、31 仮説生成回路、32 信号加算回路、41 メモリ、42 プロセッサ。

Claims (6)

  1. 第1及び第2のレーダの受信信号のそれぞれから第1及び第2のレンジドップラマップを生成する信号処理部と、
    目標の3次元運動に関する仮説を生成する仮説生成部と、
    前記仮説を用いて、前記第1及び第2のレーダによる信号の受信時刻である第1及び第2の受信時刻での前記目標の位置及び速度をそれぞれ予測する運動予測部と、
    前記第1及び第2のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、前記運動予測部により予測された第1及び第2の受信時刻での目標の位置及び速度に対応する分解能セルのそれぞれを第1及び第2の中心セルとして算出する中心セル算出部と、
    前記第1の中心セルを含む第1の領域内の各々の分解能セルと、前記第2の中心セルを含む第2の領域内の各々の分解能セルとの間の尤度をそれぞれ算出する尤度算出部と、
    前記尤度算出部によりそれぞれ算出された尤度に基づいて、前記第1の領域内の各々の分解能セルと前記第2の領域内の各々の分解能セルとの組み合わせの中から、少なくとも1つ以上の組み合わせを選択し、選択した組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算する信号加算部と
    を備えたレーダ信号処理装置。
  2. 前記信号加算部は、前記第1の領域内の各々の分解能セルと前記第2の領域内の各々の分解能セルとの組み合わせの中から、前記尤度算出部により算出された尤度が高い上位N個の組み合わせを選択し、選択した上位N個の組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算することを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  3. 前記仮説生成部は、目標の3次元運動に関する複数の仮説をそれぞれ生成し、
    前記運動予測部は、前記仮説生成部により生成された各々の仮説を用いて、前記目標の位置及び速度をそれぞれ予測し、
    前記中心セル算出部は、前記仮説生成部により生成される仮説単位に、前記第1及び第2の中心セルを算出し、
    前記尤度算出部は、前記仮説生成部により生成される仮説単位に、前記第1の中心セルを含む第1の領域内の各々の分解能セルと、前記第2の中心セルを含む第2の領域内の各々の分解能セルとの間の尤度をそれぞれ算出し、
    前記信号加算部は、前記仮説生成部により生成される仮説単位に、選択した組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算し、仮説単位で加算した信号を互いに比較し、前記加算した信号の比較結果に基づいて、仮説単位のいずれかの加算信号を選択することを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  4. 前記仮説生成部は、目標までの距離、目標の方位角、目標の高度、目標の速度及び目標の進行方向のそれぞれを乱数で変えながら、前記距離、前記方位角、前記高度、前記速度及び前記進行方向に基づいて、目標の3次元運動に関する仮説を生成することを特徴とする請求項3記載のレーダ信号処理装置。
  5. 前記信号加算部は、選択した組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算して、加算した信号の信号対雑音電力比を算出し、前記信号対雑音電力比が閾値未満であれば、前記加算した信号を無効とし、前記信号対雑音電力比が閾値以上であれば、前記加算した信号を有効とすることを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  6. 信号処理部が、第1及び第2のレーダの受信信号のそれぞれから第1及び第2のレンジドップラマップを生成し、
    仮説生成部が、目標の3次元運動に関する仮説を生成し、
    運動予測部が、前記仮説を用いて、前記第1及び第2のレーダによる信号の受信時刻である第1及び第2の受信時刻での前記目標の位置及び速度をそれぞれ予測し、
    中心セル算出部が、前記第1及び第2のレンジドップラマップにおける複数の分解能セルの中で、前記運動予測部により予測された第1及び第2の受信時刻での目標の位置及び速度に対応する分解能セルのそれぞれを第1及び第2の中心セルとして算出し、
    尤度算出部が、前記第1の中心セルを含む第1の領域内の各々の分解能セルと、前記第2の中心セルを含む第2の領域内の各々の分解能セルとの間の尤度をそれぞれ算出し、
    信号加算部が、前記尤度算出部によりそれぞれ算出された尤度に基づいて、前記第1の領域内の各々の分解能セルと前記第2の領域内の各々の分解能セルとの組み合わせの中から、少なくとも1つ以上の組み合わせを選択し、選択した組み合わせに係る分解能セルに含まれている信号同士を加算する
    レーダ信号処理方法。
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