JPWO2019026549A1 - 感活性光線性または感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法 - Google Patents

感活性光線性または感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

EL性能に優れるレジスト膜およびLWR性能に優れるパターンを得られる感活性光線性または感放射線性樹脂組成物、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を用いたレジスト膜、パターン形成方法、および、電子デバイスの製造方法を提供する。感活性光線性または感放射線性樹脂組成物は、一般式(1)で表される繰り返し単位、および、一般式(2)で表される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有する樹脂、ならびに、光酸発生剤を含む。

Description

本発明は、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、パターン形成方法、および、電子デバイスの製造方法に関する。
従来、IC(Integrated Circuit、集積回路)およびLSI(Large Scale Integrated circuit、大規模集積回路)等の半導体デバイスの製造プロセスにおいては、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。
例えば、特許文献1には、所定の繰り返し単位を有する酸解離性基含有重合体等を含有する感放射線性樹脂組成物が開示されている。
特開2007−52182号公報
本発明者らは、特許文献1の実施例欄で具体的に記載された感活性光線性または感放射線性樹脂組成物について検討したところ、上記感活性光線性または感放射線性樹脂組成物により形成された、レジスト膜の露光ラチチュード(EL:Exposure Latitude)、および、パターンのパターン線幅の揺らぎ(LWR:Line Width Roughness)に関して改善の余地があることを知見した。
本発明は、EL性能に優れるレジスト膜およびLWR性能に優れるパターンを得られる感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を提供することを課題とする。
また、本発明は、上記感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を用いたレジスト膜、パターン形成方法、および、電子デバイスの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、特定の構造を有する繰り返し単位を有する樹脂を用いることで上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記課題を解決できることを見出した。
〔1〕 後述する一般式(1)で表される繰り返し単位および後述する一般式(2)で表される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有する樹脂、ならびに、光酸発生剤を含む、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
〔2〕 上記樹脂の含有量が、上記感活性光線性または感放射線性樹脂組成物の全固形分に対して、10質量%以上である、〔1〕に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
〔3〕 後述する一般式(1)中、後述する一般式(2)中、RおよびRの少なくとも一方が有機基である、〔1〕または〔2〕に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
〔4〕 後述する一般式(1)中、RおよびRの少なくとも一方が後述する一般式(R)で表される基であり、後述する一般式(2)中、RおよびRの少なくとも一方が後述する一般式(R)で表される基である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
〔5〕 後述する一般式(1)中、Rが、アルカリ分解性基を表す、〔4〕に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
〔6〕 後述する一般式(1)中、Lが、置換基を有していてもよい、エーテル基を有するアルキレン基、または、後述する一般式(A)で表される基を2つ有するアルキレン基であり、後述する一般式(2)中、Lが、置換基を有していてもよい、エーテル基を有するアルキレン基、または、後述する一般式(A)で表される基を2つ有するアルキレン基である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
〔7〕 後述する一般式(1)中、RおよびRが、後述する一般式(R)で表される基で、かつ、Lが後述する一般式(A)で表される基を2つ有する基である、〔4〕または〔6〕に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
〔8〕 上記樹脂が、後述する一般式(3)で表される繰り返し単位を有する、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
〔9〕 上記樹脂が、ラクトン基を有する繰り返し単位、ならびに、酸分解性基および極性基のいずれも有さない繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位をさらに有する、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
〔10〕 〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を用いて形成された、レジスト膜。
〔11〕 〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を用いてレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、上記レジスト膜を露光する露光工程と、露光された上記レジスト膜を、現像液を用いて現像する現像工程と、を含む、パターン形成方法。
〔12〕 〔11〕に記載のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法。
本発明によれば、EL性能に優れるレジスト膜およびLWR性能に優れるパターンを得られる感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を提供できる。
また、本発明によれば、上記感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を用いたレジスト膜、パターン形成方法、および、電子デバイスの製造方法を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされる場合があるが、本発明はそのような実施態様に限定されない。
本明細書において、基(原子団)の表記について、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さない基と共に置換基を有する基をも包含する。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含する。
本明細書において、「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を有する基をいう。
本明細書において、「活性光線」または「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光: Extreme Ultraviolet)、X線、および、電子線(EB:Electron Beam)等を意味する。
本明細書において、「光」とは、活性光線または放射線を意味する。
本明細書において、「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線、X線、および、EUV光等による露光のみならず、電子線、および、イオンビーム等の粒子線による描画も含む。
本明細書において、「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートおよびメタクリレートを表す。
本明細書において、樹脂の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、および分散度(分子量分布ともいう)(Mw/Mn)は、GPC(Gel Permeation Chromatography)装置(東ソー社製HLC−8120GPC)によるGPC測定(溶媒:テトラヒドロフラン、流量(サンプル注入量):10μL、カラム:東ソー社製TSK gel Multipore HXL−M、カラム温度:40℃、流速:1.0mL/分、検出器:示差屈折率検出器(Refractive Index Detector)によるポリスチレン換算値として定義される。
本明細書において表記される二価の基(例えば、−COO−)の結合方向は、特に断らない限り制限されない。例えば、「L−M−N」なる一般式で表される化合物中の、Mが−COO−である場合、L側に結合している位置を*1、N側に結合している位置を*2とすると、Mは*1−O−CO−*2であってもよく、*1−CO−O−*2であってもよい。
本明細書において、有機基とは炭素原子を有する基をいう。例えば、炭化水素基、および、ヘテロ原子を有する炭化水素基が挙げられる。
〔感活性光線性または感放射線性樹脂組成物〕
本発明の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物(以下、単に「組成物」または「本発明の組成物」ともいう)について説明する。
本発明の組成物は、いわゆるレジスト組成物であり、ポジ型のレジスト組成物であっても、ネガ型のレジスト組成物であってもよい。また、アルカリ現像用のレジスト組成物であっても、有機溶剤現像用のレジスト組成物であってもよい。
本発明の組成物は、典型的には、化学増幅型のレジスト組成物である。
本発明の組成物の特徴点としては、後述する一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位を有する樹脂を含む点が挙げられる。上記樹脂を含む本発明の組成物によれば、EL性能に優れるレジスト膜およびLWR性能に優れるパターンを形成できる(以下、本発明の組成物の、このような性質を、単に「本発明の効果」ともいう)。
このメカニズムの詳細は定かではないが、以下のように推測される。
本発明の組成物が含む樹脂が有する、後述する一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位は、樹脂の主鎖への環構造の導入によって主鎖の運動性が低減され、ガラス転移点(Tg)が向上している。また、主鎖および側鎖にヘテロ原子を含む極性基を一定数以上有することで、基の間での相互作用が大きくなり、Tgの向上効果がより大きくなる。これにより樹脂の溶解性が下がり、光酸発生剤から露光によって発生した酸の拡散を適度に抑制しやすくなり、その結果、本発明の組成物からなるレジスト膜は優れた現像コントラストを示し、本発明の効果を実現できている、と推測される。
以下、本発明の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物に含まれる成分について詳述する。
<樹脂(A)>
本発明の組成物は、一般式(1)で表される繰り返し単位、および、一般式(2)で表される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有する樹脂を含む。
(R、R、R、および、R
一般式(1)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、一般式(A)で表される基、または、上記一般式(A)で表される基以外の有機基を表し、RおよびRの少なくとも一方は上記一般式(A)で表される基を表す。
*−C(=O)−O−R (A)
一般式(A)中、Rは、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基または水素原子を表す。*は、結合位置を表す。
およびRの少なくとも一方は上記一般式(A)で表される基であり、RおよびRの、どちらか一方が上記一般式(A)で表される基であってもよく、両方が上記一般式(A)で表される基であってもよい。
およびRの一方のみが上記一般式(A)で表される基である場合、他の一方は水素原子または一般式(A)で表される基以外の有機基を表す。
なお、RおよびRの両方が上記一般式(A)で表される基であり、かつ、後述するLで表される基が有するヘテロ原子が1個である場合、2つの上記一般式(A)で表される基中の2つのRの少なくとも一方はヘテロ原子を有する炭化水素基を表す。
上記ヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、リン原子、ケイ素原子、および、ホウ素原子が挙げられる。なかでも、酸素原子、窒素原子、または、硫黄原子が好ましく、酸素原子がより好ましい。
およびRとしては、一方が水素原子で他の一方が一般式(A)で表される基、または、両方が一般式(A)で表される基であるのが好ましく、両方が一般式(A)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(2)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子または有機基を表す。
およびRの少なくとも一方は有機基であるのが好ましく、RおよびRの、どちらが有機基であってもよく、両方が有機基であってもよい。
およびRで表される有機基としては、ヘテロ原子を有する炭化水素基が好ましい。
ヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、リン原子、ケイ素原子、および、ホウ素原子が挙げられる。なかでも、酸素原子、窒素原子、または、硫黄原子が好ましく、酸素原子がより好ましい。
また、酸素原子は、炭素原子と共同してエステル基を形成しているのが好ましく、上記エステル基は、一般式(2)で表される繰り返し単位の主鎖と直接結合しているのが好ましい。さらに、上記エステル基を介して、水素原子または別の有機基が上記主鎖と結合しているのが好ましい。
エステル基を介して主鎖と結合する別の有機基としては、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基が好ましい。つまり、RおよびRで表される有機基としては、一般式(A)で表される基であるのが好ましい。
なお、RおよびRの両方が上記一般式(A)で表される基であり、かつ、後述するLで表される基が有するヘテロ原子が1個である場合、2つの上記一般式(A)で表される基中の2つのRの少なくとも一方はヘテロ原子を有する炭化水素基を表すのが好ましい。
一般式(A)中、Rで表される、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基としては、例えば、ヘテロ原子を有していてもよいアルキル基、ヘテロ原子を有していてもよいアルケニル基、および、ヘテロ原子を有していてもよいアルキニル基が挙げられる。
なお、上記アルキル基、アルケニル基、および、アルキニル基は、直鎖状および分岐鎖状のいずれでもよい。炭素数は1〜20が好ましい。
上記アルキル基、アルケニル基、および、アルキニル基は、環状構造を有していても有していなくてもよい。
ただし、樹脂のTgの低下を抑制し、本発明の効果をより向上させる観点からは、Rが脂環基を有する場合は、上記脂環基が酸脱離性基の一部を構成しているのが好ましい。
なかでも、一般式(A)で表される基は、以下に示す一般式(R)で表される基であるのが好ましい。RおよびRの少なくとも一方が一般式(R)で表される基であり、RおよびRの少なくとも一方が一般式(R)で表される基であることが好ましい。
言い換えると、本発明の組成物は、RおよびRの少なくとも一方が一般式(R)で表される基である一般式(1)で表される繰り返し単位、ならびに、RおよびRの少なくとも一方が一般式(R)で表される基である一般式(2)で表される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有する樹脂(A)を含むのが好ましい。
中でも、一般式(1)においては、RおよびRのいずれもが一般式(R)で表される基であるのがより好ましい。
*−C(=O)−O−R (R)
*は、結合位置を表す。
一般式(R)中、Rは、水素原子、アルカリ分解性基、または、酸脱離性基を表す。より具体的には、Rは、水素原子、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であってアルカリ分解性を示す基、または、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であって酸脱離性を示す基を表す。
中でも、Rは、パターンのLWR性能がより優れる観点から、アルカリ分解性基または酸脱離性基であるのが好ましい。
また、Rは、レジスト膜の感度がより優れる観点からは、水素原子またはアルカリ分解性基であるのが好ましい。
つまり、Rは、アルカリ分解性基であるのがより好ましい。
なお、本明細書において、アルカリ分解性基とは、アルカリ溶液の作用により分解し、アルカリ溶液中での溶解度が増大する基を表す。例えば、ラクトン基を有する基(例えば、ラクトン基を有する炭化水素基)、スルトン基を有する基(例えば、スルトン基を有する炭化水素基)、カーボネート基を有する基(例えば、カーボネート基(好ましくは環状炭酸エステル基)を有する炭化水素基)、および、酸無水物基を有する基(例えば、酸無水物基を有する炭化水素基)が挙げられ、ラクトン基を有する基、スルトン基を有する基、または、カーボネート基(好ましくは環状炭酸エステル基)を有する基が好ましい。
がアルカリ分解性基である場合、一般式(R)で表される基は、以下の一般式(R´)で表される基であるのが好ましい。
*−C(=O)−O−Ab−V (R´)
*は、結合位置を表す。
一般式(R´)中のAb−Vが、一般式(R)中のRに相当する。
Abは、単結合、アルキレン基、単環または多環の脂環基、エーテル基、エステル基、カルボニル基、または、これらを組み合わせた2価の連結基を表す。
なかでも、Abは、単結合またはアルキレン基(好ましくは炭素数1〜2)が好ましい。
Vは、ラクトン基、スルトン基、または、環状炭酸エステル基を表す。
ラクトン基としては、5〜7員環のラクトン基が好ましい。なかでも、ビシクロ環またはスピロ環を形成する形で5〜7員環ラクトン基に他の環が縮環している基がより好ましい。具体的には、次に示す一般式(LC1−1)〜(LC1−21)のいずれかで表されるラクトン構造から水素原子を1個取り除いた基が挙げられ、なかでも一般式(LC1−1)、一般式(LC1−4)、一般式(LC1−5)、一般式(LC1−8)、一般式(LC1−16)、または、一般式(LC1−21)で表される構造から水素原子を1個取り除いた基が好ましい。
スルトン基としては、5〜7員環のスルトン基が好ましい。なかでも、ビシクロ環またはスピロ環を形成する形で5〜7員環スルトン基に他の環が縮環している基がより好ましい。具体的には、次に示す一般式(SL1−1)〜(SL1−3)のいずれかで表されるスルトン構造から水素原子を1個取り除いた基が挙げられ、なかでも、一般式(SL1−1)で表される構造から水素原子を1個取り除いた基が好ましい。
上記ラクトンおよびスルトン基は、置換基(Rb)を有していても有していなくてもよい。置換基(Rb)としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、または、シアノ基等が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基、または、シアノ基がより好ましい。nは、0〜4の整数を表す。nが2以上の場合、複数存在する置換基(Rb)は、同一でも異なっていてもよい。また、複数存在する置換基(Rb)同士が結合して環を形成してもよい。
また、ラクトン基およびスルトン基が置換基(Rb)として後述する酸分解性基を有していてもよい。
環状炭酸エステル基としては、下記一般式で表される構造から水素原子を1個取り除いた基が好ましい。
上記一般式中、nは0以上の整数を表す。
は、置換基を表す。nが2以上の場合、R は、それぞれ独立して、置換基を表す。
Aは、単結合または2価の連結基を表す。
Zは、式中の−O−C(=O)−O−で表される基と共に単環基または多環基を形成する原子団を表す。Zは、アルキレン基が好ましい。上記アルキレン基は直鎖状でも分岐鎖状でもよく、環状構造を有していてもよい。中でも、上記アルキレン基は直鎖状であるのが好ましい。上記アルキレン基の炭素数は、1〜4が好ましく、2〜3がより好ましく、2が更に好ましい。
一般式(R)で表される基が、式中に明示される−C(=O)−O−とRとが共同して、酸分解性基を形成しているのも本発明の効果がより優れる観点から好ましい。
なお、本明細書において、酸分解性基とは、酸の作用により分解し極性が増大する基をいう。
酸分解性基は、極性基が、酸の作用により分解し脱離する基(酸脱離性基)で保護された構造を有するのが好ましい。
つまり、本発明の効果がより優れる観点から、Rが、上記酸脱離性基であるのも好ましく、この場合において一般式(R)で表される基は酸分解性基を形成する。ただし、一般式(R)で表される基が酸分解性基を形成する場合、形成されるレジスト膜の感度が低下する傾向にあるので留意すべきである。
一般式(R)で表される基が酸分解性基を形成する場合、一般式(R)で表される基は、以下の一般式(R´´)で表される基であるのが好ましい。
*−C(=O)−O−R (R´´)
*は、結合位置を表す。
一般式(R´´)においてRが、一般式(R)のRに相当する。
また、上記−Rは、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、または、−C(R01)(R02)(OR39)を表す。
36〜R39は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、または、アルケニル基を表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
01およびR02は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、または、アルケニル基を表す。
36〜R39、R01、および、R02で表されるアルキル基は、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、へキシル基、および、オクチル基等が挙げられる。
36〜R39、R01、および、R02で表されるシクロアルキル基は、単環でも多環でもよい。単環のシクロアルキル基としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、および、シクロオクチル基等が挙げられる。多環のシクロアルキル基としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、および、アンドロスタニル基等が挙げられる。なお、シクロアルキル基中の少なくとも1個以上の炭素原子が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
36〜R39、R01、および、R02で表されるアリール基は、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、および、アントリル基等が挙げられる。
36〜R39、R01、および、R02で表されるアラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、および、ナフチルメチル基等が挙げられる。
36〜R39、R01、および、R02で表されるアルケニル基は、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、および、シクロへキセニル基等が挙げられる。
36とR37とが互いに結合して形成される環としては、シクロアルキル基(単環または多環)であるのが好ましい。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基もしくはシクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基、または、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、もしくは、アダマンチル基等の多環のシクロアルキル基が好ましい。
一般式(R´´)で表される基の具体例を示す。なお、下記の例示においてにおいて*は、主鎖との結合位置を表す。
(LおよびL
一般式(1)中のLおよびLは、1個以上のヘテロ原子を有する2価の連結基であり、Lは、置換基を有していてもよいアルキレン基を表す。上記アルキレン基中の炭素原子の一部は、ヘテロ原子を有する基で置換されていてもよい。置換基は、ヘテロ原子を有していてもよい。ただし、Lで表される基は1個以上のヘテロ原子を有する。
なお、上述の通り、一般式(1)中のRおよびRの両方が上記一般式(A)で表される基であり、かつ、Lで表される基が有するヘテロ原子が1個である場合、2つの上記一般式(A)で表される基中の2つのRの少なくとも一方はヘテロ原子を有する炭化水素基を表す。言い換えると、一般式(1)中のRおよびRの両方が上記一般式(A)で表される基であり、かつ、2つの上記一般式(A)で表される基中の2つのRがいずれもヘテロ原子を有さない炭化水素基を表す場合、Lで表される基が有するヘテロ原子は2個以上である。LおよびLは、アルキレン基とアルキレン基とがヘテロ原子を介して連結される連結基であってもよい。
一般式(2)中のLは、置換基を有していてもよいアルキレン基を表す。上記アルキレン基中の炭素原子の一部は、ヘテロ原子を有する基で置換されていてもよい。置換基は、ヘテロ原子を有していてもよい。ただし、Lで表される基は1個以上のヘテロ原子を有する。
およびLで表される、アルキレン基は、式中に明示される2個の炭素原子とそれぞれの末端で結合して、環状の基を形成する。
なお、ヘテロ原子を有する基とは、ヘテロ原子そのものであってもよい。
およびLは、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、または、ハロゲン原子を含む2価の連結基が好ましく、なかでも、LおよびLに含まれるヘテロ原子は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、または、フッ素原子が好ましい。
およびLで表される基がヘテロ原子を有する態様に制限はなく、アルキレン基の鎖中の炭素原子の一部がヘテロ原子を有する基で置換されていてもよく、アルキレン基が有する置換基がヘテロ原子を有していてもよい。
ヘテロ原子を有する基としては、例えば、エーテル基(−O−)、スルフィド基(−S−)、カルボニル基(−C(=O)−)、エステル基(−C(=O)O−)、アミド基(−NHC(=O)−)、および、スルホニル基(−S(=O)−)などが挙げられる。
パターンのLWR性能がより優れる観点から、アルキレン基の鎖中にヘテロ原子を有する基が存在する場合、ヘテロ原子を有する基はエーテル基であるのが好ましい。
置換基がヘテロ原子を有する場合、ヘテロ原子は炭素原子と共同してエステル基を形成するのが好ましく、上述の一般式(A)で表される基を形成するのがより好ましい。
アルキレン基の炭素数は2〜10好ましく、2〜6がより好ましく、2がさらに好ましい。なお上記炭素数に、アルキレン基が鎖中に有するヘテロ原子の数、および、アルキレン基が有する置換基が有する炭素原子の数は含まない。
なお、これらの環を構成する原子の数に、置換基が有する原子の数は含まない。
アルキレン基が置換基を有する態様としては、アルキレン基中の水素原子の一部が置換基に置換される場合が挙げられる。
置換基の種類は特に制限されず、上述したように、ヘテロ原子を有していてもよい。置換基の種類としては、例えば、ハロゲン原子(−F、−Cl、−I等)、アルキル基、−S(=O)−アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヒドロキシ基、シアノ基、または、上述の一般式(A)で表される基などが挙げられる。
中でも、パターンのLWR性能がより優れる観点から、置換基としては一般式(A)で表される基が好ましい。
アルキレン基が一般式(A)で表される基を有する場合、アルキレン基は一般式(A)で表される基を2つ以上(好ましくは、2〜4つ)有するのがより好ましく、2つ有するのがさらに好ましい。なお、複数の一般式(A)で表される基は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
また、本発明の効果がより優れる観点から、アルキレン基が一般式(A)で表される基を2つ有する場合、RおよびR(またはRおよびR)が、一般式(R)で表される基であるのがより好ましい。
言い換えると、一般式(1)中、RおよびRが、一般式(R)で表される基で、かつ、Lが、一般式(A)で表される基を2つ有する基であるのが好ましい。
また、一般式(2)中、RおよびRが、一般式(R)で表される基で、かつ、Lが、一般式(A)で表される基を2つ有する基であるのも好ましい。
なお、アルキレン基が一般式(A)で表される基を有する場合、一般式(A)中のRはヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であるのが好ましい。このようなヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基の好ましい態様は上述の通りであり、一般式(R)中のRで表されるようなアルカリ分解性基または酸脱離性基を形成していてもよい。
およびLで表される、置換基を有していてもよいアルキレン基は、以下に示す一般式(L)で表されるのが好ましい。
*−(CH−Z−(CH−* (L)
*は、結合位置を表す。
一般式(L)中、nは、それぞれ独立に、0以上の整数を表し、0〜4が好ましく、0〜1がより好ましく、1がさらに好ましい。
なお、2個のnのうち、少なくとも一方は1以上の整数を表す。
Zは、ヘテロ原子を有する基を表す。
Zの例としては、エーテル基(−O−)、スルフィド基(−S−)、カルボニル基(−C(=O)−)、エステル基(−C(=O)O−)、アミド基(−NHC(=O)−)、スルホニル基(−S(=O)−)、−C(Y)(Y)−、および、−N(Y)−が挙げられる。
、Y、および、Yは、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。
およびYの少なくとも一方は、ヘテロ原子を有する置換基を表す。
、Y、および、Yで表される置換基としては、それぞれ独立に、ハロゲン原子(−F、−Cl、−I等)、アルキル基、−S(=O)−アルキル基、または、一般式(A)で表される基が好ましく、−S(=O)−アルキル基、または、一般式(A)で表される基がより好ましい。なお、Y、Y、および、Yが有し得るアルキル基(Y、Y、および、Yがアルキル基そのものである場合を含む)は、炭素数1〜2が好ましく、さらに置換基(好ましくはハロゲン原子、より好ましくは−F)を有していてもよい。
Zは、エーテル基、または、YおよびYが一般式(A)で表される基である−C(Y)(Y)−が好ましく、−C(Y)(Y)−であり、かつ、YおよびYが一般式(A)で表される基であることがより好ましい。
なお、Zが、−C(Y)(Y)−であり、かつ、YおよびYが一般式(A)で表される基である場合、複数存在する一般式(A)で表される基はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
また、Y、Y、および、Yで表され得る一般式(A)中のRは、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であるのが好ましい。このようなヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基の好ましい態様は上述の通りであり、一般式(R)中のRで表されるようなアルカリ分解性基または酸脱離性基を形成していてもよい。
樹脂(A)は、一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位を、1種単独で有していてよく、2種以上を併用して有していてもよい。
一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位の含有量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる観点から、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して、5〜70モル%が好ましく、5〜60モル%がより好ましく、10〜50モル%がさらに好ましい。
なお、樹脂(A)が、一般式(1)で表される繰り返し単位と、一般式(2)で表される繰り返し単位との両方を含んでいる場合、上記含有量はこれらの合計量である。
一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位は、例えば、環化重合可能なモノマー由来の繰り返し単位であることが好ましい。より具体的には、例えば、ジエン系モノマーを環化重合して得られる。
また、樹脂(A)は、一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位以外の他の繰り返し単位を有していてもよい。
(一般式(3)で表される酸分解性基を有する繰り返し単位)
樹脂(A)が、下記一般式(3)で表される酸分解性基を有する繰り返し単位をさらに有しているのも好ましい。
一般式(3)中、Rは、水素原子または炭素数1〜20の有機基を表し、水素原子または炭素数1〜20のアルキル基であるのが好ましい。
上記アルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、ヒドロキシ基およびハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)が挙げられる。
なかでも、上記アルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、または、トリフルオロメチル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
一般式(3)中、Lは、置換基を有していてもよい2価の連結基を表す。
は、アルキレン基、アリーレン基、カルボニル基、エステル基、または、これらを組み合わせた2価の連結基が好ましく、カルボニル基、−アルキレン基−カルボニル基−、−アリーレン基−カルボニル基−、−エステル基−アルキレン基−カルボニル基−がより好ましく、カルボニル基がさらに好ましい。
なお、上記アルキレン基およびアリーレン基は置換基を有していてもよく、置換基としてはハロゲン原子が好ましい。
Xは、酸脱離性基を表し、上述の一般式(R´´)において解説した、Rと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(3)中、−L−O−Xの例として、上述の一般式(R´´)で表される基の具体例として示した基が挙げられる。
また、下記の基も、−L−O−Xの例として挙げられる。
樹脂(A)は、一般式(3)で表される繰り返し単位を、1種単独で有していてもよく、2種以上を併用して有していてもよい。
一般式(3)で表される酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂(A)の全繰り返し単位に対して、10〜90モル%が好ましく、20〜80モル%がより好ましく、30〜80モル%がさらに好ましい。
(ラクトン基、スルトン基、または、カーボネート基を有する繰り返し単位)
樹脂(A)は、ラクトン基、スルトン基、および、カーボネート基からなる群から選択される少なくとも1種の基を有する繰り返し単位を有するのが好ましい。
ただし、ここでいうラクトン基を有する繰り返し単位は、特に断らない限り、上述の一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位であってラクトン基を有する繰り返し単位(特に一般式(R´)で表される基を有する繰り返し単位)以外の繰り返し単位を意図する。
上記ラクトン基およびスルトン基としては、一般式(R´)において説明したVがなり得るラクトン基およびスルトン基と同様であり、好ましい範囲も同様である。
ラクトン基またはスルトン基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(III)で表される繰り返し単位が好ましい。
上記一般式(III)中、
Aは、エステル基(−COO−)またはアミド基(−CONH−)を表す。
nは、0〜5の整数を表し、0または1であるのが好ましく、0であるのがより好ましい。
は、置換基を有していてもよい、アルキレン基もしくはシクロアルキレン基、または、その組み合わせを表す。Rが複数存在する場合、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Zは、単結合、エーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、または、ウレア基を表す。Zが複数存在する場合、Zは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Zとしては、エーテル基、または、エステル基が好ましく、エステル基がより好ましい。
は、ラクトン基またはスルトン基を表す。
は、水素原子、ハロゲン原子、または、有機基(好ましくはメチル基)を表す。
樹脂(A)は、カーボネート基を有する繰り返し単位を有していてもよい。カーボネート基としては、環状炭酸エステル基が好ましい。
環状炭酸エステル基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(A−1)で表される繰り返し単位が好ましい。
一般式(A−1)中、R は、水素原子、ハロゲン原子、または、有機基(好ましくはメチル基)を表す。
nは0以上の整数を表す。
は、置換基を表す。nが2以上の場合、R は、それぞれ独立して、置換基を表す。
Aは、単結合または2価の連結基を表す。
Zは、式中の−O−C(=O)−O−で表される基と共に単環基または多環基を形成する原子団を表す。
樹脂(A)は、ラクトン基、スルトン基、および、カーボネート基からなる群から選択される少なくとも1種の基を有する繰り返し単位として、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落<0370>〜<0414>に記載の繰り返し単位を有するのも好ましい。
樹脂(A)は、ラクトン基、スルトン基、およびカーボネート基からなる群から選択される少なくとも1種の基を有する繰り返し単位を、1種単独で有していてよく、2種以上を併用して有していてもよい。
以下に一般式(III)で表される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例、および一般式(A−1)で表される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を挙げるが、本発明は、これらの具体例に限定されない。下記の具体例は、一般式(III)におけるRおよび一般式(A−1)におけるR がメチル基である場合に相当するが、RおよびR は、水素原子、ハロゲン原子、または、有機基に任意に置換できる。
上記モノマーの他に、下記に示すモノマーも樹脂(A)の原料として好適に用いられる。
ラクトン基、スルトン基、および、カーボネート基からなる群から選択される少なくとも1種の基を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して、5〜70モル%が好ましく、10〜65モル%がより好ましく、20〜60モル%がさらに好ましい。
なお、上記含有量は、ラクトン基、スルトン基、および、カーボネート基からなる群から選択される少なくとも1種の基を有する繰り返し単位が複数存在する場合はそれぞれを合計した量である。
(極性基を有する繰り返し単位)
一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位以外にも、樹脂(A)は、極性基を有する繰り返し単位を有していてもよい。
極性基としては、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、または、フッ素化アルコール基等が挙げられる。
極性基を有する繰り返し単位としては、極性基で置換された脂環基を有する繰り返し単位が好ましい。
なかでも、樹脂(A)は、極性基を有する繰り返し単位であって、酸分解性基を有さない繰り返し単位を有するのが好ましい。
極性基で置換された脂環基における、脂環基としては、アダマンチル基、または、ノルボルナン基が好ましい。
以下に極性基を有する繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を挙げるが、本発明は、これらの具体例に限定されない。
この他にも、極性基を有する繰り返し単位の具体例としては、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落<0415>〜<0433>に開示された繰り返し単位が挙げられる。
樹脂(A)は、極性基を有する繰り返し単位を、1種単独で有していてよく、2種以上を併用して有していてもよい。
極性基を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して、5〜40モル%が好ましく、5〜30モル%がより好ましく、10〜25モル%がさらに好ましい。
(酸分解性基および極性基のいずれも有さない繰り返し単位)
樹脂(A)は、酸分解性基および極性基のいずれも有さない繰り返し単位を有するのも好ましい。酸分解性基および極性基のいずれも有さない繰り返し単位は、脂環基を有するのが好ましい。酸分解性基および極性基のいずれも有さない繰り返し単位としては、例えば、米国特許出願公開2016/0026083A1号明細書の段落<0236>〜<0237>に記載された繰り返し単位が挙げられる。酸分解性基および極性基のいずれも有さない繰り返し単位に相当するモノマーの好ましい例を以下に示す。
この他にも、酸分解性基および極性基のいずれも有さない繰り返し単位の具体例としては、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落<0433>に開示された繰り返し単位が挙げられる。
樹脂(A)は、酸分解性基および極性基のいずれも有さない繰り返し単位を、1種単独で有していてもよく、2種以上を併用して有していてもよい。
酸分解性基および極性基のいずれも有さない繰り返し単位の含有量は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して、5〜40モル%が好ましく、5〜30モル%がより好ましく、5〜25モル%がさらに好ましい。
樹脂(A)は、上記の繰り返し単位以外に、ドライエッチング耐性、標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、または、さらにレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、もしくは、感度等を調節する目的で様々な繰り返し単位を有していてもよい。
このような繰り返し単位としては、所定の単量体に相当する繰り返し単位を挙げられるが、これらに限定されない。
所定の単量体としては、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、および、ビニルエステル類等から選択される付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等が挙げられる。
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物を用いてもよい。
樹脂(A)において、各繰り返し構造単位の含有モル比は、種々の性能を調節するために適宜設定される。
本発明の組成物がArF露光用である場合、ArF光の透過性の観点から、樹脂(A)は実質的には芳香族基を有さないのが好ましい。より具体的には、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して、芳香族基を有する繰り返し単位が5モル%以下であるのが好ましく、3モル%以下であるのがより好ましく、理想的には0モル%、つまり芳香族基を有する繰り返し単位を有さないのがさらに好ましい。また、樹脂(A)は単環または多環の脂環基を有するのが好ましい。
樹脂(A)は、アクリレート系繰り返し単位が、樹脂(A)の全繰り返し単位に対して50モル%以下であるのが好ましい。
本発明の組成物がKrF露光用、EB露光用、または、EUV露光用である場合、樹脂(A)は芳香族炭化水素基を有する繰り返し単位を有するのが好ましい。樹脂(A)がフェノール性ヒドロキシ基を有する繰り返し単位を有するのがより好ましい。フェノール性ヒドロキシ基を有する繰り返し単位としては、ヒドロキシスチレン繰り返し単位、または、ヒドロキシスチレン(メタ)アクリレート繰り返し単位が挙げられる。
本発明の組成物がKrF露光用、EB露光用またはEUV露光用である場合、樹脂(A)は、フェノール性ヒドロキシ基の水素原子が酸の作用により分解し脱離する基(酸脱離性基)で保護された構造を有するのが好ましい。
樹脂(A)に含まれる芳香族炭化水素基を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して、30〜100モル%が好ましく、40〜100モル%がより好ましく、50〜100モル%がさらに好ましい。
樹脂(A)の重量平均分子量は、1,000〜200,000が好ましく、2,000〜20,000がより好ましく、3,000〜15,000がさらに好ましく、3,000〜11,000が特に好ましい。分散度(Mw/Mn)は、通常1.0〜3.0であり、1.0〜2.6が好ましく、1.0〜2.0がより好ましく、1.1〜2.0がさらに好ましい。
樹脂(A)は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物の全固形分中の樹脂(A)の含有量は特に制限されないが、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、40〜99.5質量%が好ましく、60〜99質量%がより好ましく、80〜97質量%がさらに好ましい。
<光酸発生剤(C)>
本発明の組成物は、光酸発生剤(以下、「光酸発生剤(C)」ともいう)を含む。
光酸発生剤は、活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物である。
光酸発生剤としては、活性光線または放射線の照射により有機酸を発生する化合物が好ましい。例えば、スルホニウム塩化合物、ヨードニウム塩化合物、ジアゾニウム塩化合物、ホスホニウム塩化合物、イミドスルホネート化合物、オキシムスルホネート化合物、ジアゾジスルホン化合物、ジスルホン化合物、およびo−ニトロベンジルスルホネート化合物が挙げられる。
光酸発生剤としては、活性光線または放射線の照射により酸を発生する公知の化合物を、単独またはそれらの混合物として適宜選択して使用できる。例えば、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落<0125>〜<0319>、米国特許出願公開2015/0004544A1号明細書の段落<0086>〜<0094>、および、米国特許出願公開2016/0237190A1号明細書の段落<0323>〜<0402>に開示された公知の化合物を光酸発生剤(C)として好適に使用できる。
光酸発生剤(C)としては、例えば、下記一般式(ZI)、一般式(ZII)、または、一般式(ZIII)で表される化合物が好ましい。
上記一般式(ZI)において、
201、R202、および、R203は、それぞれ独立に、有機基を表す。
201、R202、および、R203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30であり、1〜20が好ましい。
また、R201〜R203のうち2個が結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、またはカルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2個が結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)およびCH−CH−O−CH−CH−が挙げられる。
は、アニオンを表す。
一般式(ZI)におけるカチオンの好適な態様としては、後述する化合物(ZI−1)、化合物(ZI−2)、化合物(ZI−3)、および、化合物(ZI−4)における対応する基が挙げられる。
なお、光酸発生剤(C)は、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくとも1個と、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくとも1個とが、単結合または連結基を介して結合した構造を有する化合物であってもよい。
まず、化合物(ZI−1)について説明する。
化合物(ZI−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1個がアリール基である、アリールスルホニウム化合物、すなわち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基であり、残りがアルキル基またはシクロアルキル基であってもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、および、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物が挙げられる。
アリールスルホニウム化合物に含まれるアリール基としては、フェニル基またはナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。アリール基は、酸素原子、窒素原子、または、硫黄原子等を有する、複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造としては、ピロール残基、フラン残基、チオフェン残基、インドール残基、ベンゾフラン残基、および、ベンゾチオフェン残基等が挙げられる。アリールスルホニウム化合物が2個以上のアリール基を有する場合に、2個以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基またはシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖状アルキル基、炭素数3〜15の分岐鎖状アルキル基、または、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、および、シクロヘキシル基等が挙げられる。
201〜R203のアリール基、アルキル基、および、シクロアルキル基は、それぞれ独立に、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、または、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。
次に、化合物(ZI−2)について説明する。
化合物(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、それぞれ独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を有する芳香族環も包含する。
201〜R203としての芳香環を有さない有機基は、一般的に炭素数1〜30であり、炭素数1〜20が好ましい。
201〜R203は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、または、ビニル基が好ましく、直鎖状または分岐鎖状の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、または、アルコキシカルボニルメチル基がより好ましく、直鎖状または分岐鎖状の2−オキソアルキル基がさらに好ましい。
201〜R203のアルキル基およびシクロアルキル基としては、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基または炭素数3〜10の分岐鎖状アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、および、ペンチル基等)、および、炭素数3〜10のシクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、および、ノルボルニル基)が好ましい。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、ヒドロキシ基、シアノ基、または、ニトロ基によってさらに置換されていてもよい。
次に、化合物(ZI−3)について説明する。
化合物(ZI−3)は、下記一般式(ZI−3)で表され、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
一般式(ZI−3)中、
1c〜R5cは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、アルキルチオ基、または、アリールチオ基を表す。
6cおよびR7cは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、または、アリール基を表す。
およびRは、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリル基、または、ビニル基を表す。
1c〜R5c中のいずれか2個以上、R5cとR6c、R6cとR7c、R5cとR、およびRとRは、それぞれ結合して環構造を形成してもよく、この環構造は、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、ケトン基、エステル結合、または、アミド結合を含んでいてもよい。
上記環構造としては、芳香族または非芳香族の炭化水素環、芳香族または非芳香族の複素環、および、これらの環が2個以上組み合わされてなる多環縮合環が挙げられる。環構造としては、3〜10員環が通常で、4〜8員環が好ましく、5または6員環がより好ましい。
1c〜R5c中のいずれか2個以上、R6cとR7c、および、RとRが結合して形成する基としては、ブチレン基およびペンチレン基等が挙げられる。
5cとR6cおよびR5cとRが結合して形成する基としては、単結合またはアルキレン基が好ましい。アルキレン基としては、メチレン基およびエチレン基等が挙げられる。
Zcは、アニオンを表す。
次に、化合物(ZI−4)について説明する。
化合物(ZI−4)は、下記一般式(ZI−4)で表される。
一般式(ZI−4)中、
lは0〜2の整数を表す。
rは0〜8の整数を表す。
13は、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、または、シクロアルキル基を有する基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。
14は、ヒドロキシ基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基、または、シクロアルキル基を有する基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。R14が、複数存在する場合、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
15は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基またはナフチル基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。2個のR15が互いに結合して環を形成してもよい。2個のR15が互いに結合して環を形成する場合、環骨格内に、酸素原子または窒素原子等のヘテロ原子を含んでもよい。一態様において、2個のR15がアルキレン基であり、互いに結合して環構造を形成するのが好ましい。
は、アニオンを表す。
一般式(ZI−4)において、R13、R14およびR15のアルキル基は、直鎖状または分岐鎖状である。アルキル基は、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−ブチル基、または、t−ブチル基がより好ましい。
次に、一般式(ZII)、および(ZIII)について説明する。
一般式(ZII)、および(ZIII)中、R204〜R207は、それぞれ独立に、アリール基、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基としては、フェニル基またはナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。R204〜R207のアリール基は、酸素原子、窒素原子、または、硫黄原子等を有する、複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基の骨格としては、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、および、ベンゾチオフェン等が挙げられる。
204〜R207のアルキル基およびシクロアルキル基としては、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基もしくは炭素数3〜10の分岐鎖状アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、もしくは、ペンチル基)、または、炭素数3〜10のシクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、もしくは、ノルボルニル基)が好ましい。
204〜R207のアリール基、アルキル基、および、シクロアルキル基は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい。R204〜R207のアリール基、アルキル基、および、シクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、および、フェニルチオ基等が挙げられる。
は、アニオンを表す。
一般式(ZI)におけるZ、一般式(ZII)におけるZ、一般式(ZI−3)におけるZc、および、一般式(ZI−4)におけるZとしては、下記一般式(3)で表されるアニオンが好ましい。
一般式(3)中、
oは、1〜3の整数を表す。pは、0〜10の整数を表す。qは、0〜10の整数を表す。
Xfは、フッ素原子、または、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。このアルキル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜4がより好ましい。また、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル基としては、パーフルオロアルキル基が好ましい。
Xfは、フッ素原子または炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であるのが好ましく、フッ素原子またはCFであるのがより好ましい。特に、双方のXfがフッ素原子であるのがさらに好ましい。
およびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、または、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。RおよびRが複数存在する場合、RおよびRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
およびRで表されるアルキル基は、置換基を有していてもよく、炭素数1〜4が好ましい。RおよびRは、好ましくは水素原子である。
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル基の具体例および好適な態様は一般式(3)中のXfの具体例および好適な態様と同じである。
Lは、2価の連結基を表す。Lが複数存在する場合、Lは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
2価の連結基としては、例えば、−COO−(−C(=O)−O−)、−CONH−、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜6)、シクロアルキレン基(好ましくは炭素数3〜15)、アルケニレン基(好ましくは炭素数2〜6)、および、これらの複数を組み合わせた2価の連結基等が挙げられる。なかでも、−COO−、−CONH−、−CO−、−O−、−SO−、−COO−アルキレン基−、−OCO−アルキレン基−、−CONH−アルキレン基−、または、−NHCO−アルキレン基−が好ましく、−COO−、−OCO−、−CONH−、−SO−、−COO−アルキレン基−、または、−OCO−アルキレン基−がより好ましい。
Wは、環状構造を有する有機基を表す。これらのなかでも、環状の有機基であるのが好ましい。
環状の有機基としては、例えば、脂環基、アリール基、および複素環基が挙げられる。
脂環基は、単環式でも多環式でもよい。単環の脂環基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、および、シクロオクチル基等の単環のシクロアルキル基が挙げられる。多環の脂環基としては、例えば、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、および、アダマンチル基等の多環のシクロアルキル基が挙げられる。なかでも、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、および、アダマンチル基等の炭素数7以上の嵩高い構造を有する脂環基が好ましい。
アリール基は、単環式でも多環式でもよい。このアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、および、アントリル基が挙げられる。
複素環基は、単環式でも多環式でもよい。多環の方がより酸の拡散を抑制可能である。また、複素環基は、芳香族性を有していてもよいし、芳香族性を有していなくてもよい。芳香族性を有している複素環としては、例えば、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、および、ピリジン環が挙げられる。芳香族性を有していない複素環としては、例えば、テトラヒドロピラン環、ラクトン環、スルトン環、および、デカヒドロイソキノリン環が挙げられる。ラクトン環およびスルトン環の例としては、前述の樹脂において例示したラクトン基およびスルトン基が挙げられる。複素環基における複素環としては、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、または、デカヒドロイソキノリン環が好ましい。
上記環状の有機基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基(直鎖状および分岐鎖状のいずれであってもよく、炭素数1〜12が好ましい)、シクロアルキル基(単環および多環(例えばスピロ環も含む)のいずれであってもよく、炭素数3〜20が好ましい)、アリール基(炭素数6〜14が好ましい)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基、チオエーテル基、スルホンアミド基、および、スルホン酸エステル基が挙げられる。なお、環状の有機基を構成する炭素原子(環形成に寄与する炭素原子)はカルボニル基を形成する炭素原子であってもよい。
一般式(3)で表されるアニオンとしては、SO −CF−CH−OCO−(L)q’−W、SO −CF−CHF−CH−OCO−(L)q’−W、SO −CF−COO−(L)q’−W、SO −CF−CF−CH−CH−(L)q−W、または、SO −CF−CH(CF)−OCO−(L)q’−Wが好ましい。ここで、L、q、および、Wは、一般式(3)と同様である。q’は、0〜10の整数を表す。
一態様において、一般式(ZI)におけるZ、一般式(ZII)におけるZ、一般式(ZI−3)におけるZc、および、一般式(ZI−4)におけるZとしては、下記の一般式(4)で表されるアニオンも好ましい。
一般式(4)中、
B1およびXB2は、それぞれ独立に、水素原子、または、フッ素原子を有さない有機基を表す。XB1およびXB2は、水素原子であるのが好ましい。
B3およびXB4は、それぞれ独立に、水素原子または有機基を表す。XB3およびXB4の少なくとも一方がフッ素原子またはフッ素原子を有する有機基であるのが好ましく、XB3およびXB4の両方がフッ素原子またはフッ素原子を有する有機基であるのがより好ましい。XB3およびXB4の両方が、フッ素原子で置換されたアルキル基であるのがさらに好ましい。
L、q、および、Wは、一般式(3)と同様である。
一般式(ZI)におけるZ、一般式(ZII)におけるZ、一般式(ZI−3)におけるZc、および、一般式(ZI−4)におけるZは、ベンゼンスルホン酸アニオンであってもよく、分岐鎖状アルキル基またはシクロアルキル基によって置換された、ベンゼンスルホン酸アニオンであるのが好ましい。
一般式(ZI)におけるZ、一般式(ZII)におけるZ、一般式(ZI−3)におけるZc、および、一般式(ZI−4)におけるZとしては、下記の一般式(SA1)で表される芳香族スルホン酸アニオンも好ましい。
式(SA1)中、
Arは、アリール基を表し、スルホン酸アニオンおよび(D−B)基以外の置換基をさらに有していてもよい。さらに有してもよい置換基としては、フッ素原子およびヒドロキシ基等が挙げられる。
nは、0以上の整数を表す。nとしては、1〜4が好ましく、2〜3がより好ましく、3がさらに好ましい。
Dは、単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基としては、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、エステル基、および、これらの2種以上の組み合わせからなる基等が挙げられる。
Bは、炭化水素基を表す。
好ましくは、Dは単結合であり、Bは脂肪族炭化水素構造である。Bは、イソプロピル基またはシクロヘキシル基がより好ましい。
一般式(ZI)におけるスルホニウムカチオンおよび一般式(ZII)におけるヨードニウムカチオンの好ましい例を以下に示す。
一般式(ZI)、一般式(ZII)におけるアニオンZ、一般式(ZI−3)におけるZc、および、一般式(ZI−4)におけるZの好ましい例を以下に示す。
上記のカチオンおよびアニオンを任意に組みわせて光酸発生剤として使用できる。
光酸発生剤は、低分子化合物の形態であってもよく、重合体の一部に組み込まれた形態であってもよい。また、低分子化合物の形態と重合体の一部に組み込まれた形態を併用してもよい。
光酸発生剤は、低分子化合物の形態であるのが好ましい。
光酸発生剤が、低分子化合物の形態である場合、分子量は3,000以下が好ましく、2,000以下がより好ましく、1,000以下がさらに好ましい。
光酸発生剤が、重合体の一部に組み込まれた形態である場合、前述した樹脂(A)の一部に組み込まれてもよく、樹脂(A)とは異なる樹脂に組み込まれてもよい。
光酸発生剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
光酸発生剤の組成物中の含有量(複数種存在する場合はその合計)は、組成物の全固形分を基準として、0.1〜35質量%が好ましく、0.5〜25質量%がより好ましく、3〜20質量%がさらに好ましく、3〜17質量%が特に好ましい。
光酸発生剤として、上記一般式(ZI−3)または(ZI−4)で表される化合物を含む場合、組成物中に含まれる光酸発生剤の含有量(複数種存在する場合はその合計)は、組成物の全固形分を基準として、5〜35質量%が好ましく、7〜30質量%がより好ましい。
<樹脂(B)>
本発明の組成物が後述する架橋剤(G)を含む場合、本発明の組成物はフェノール性ヒドロキシ基を有するアルカリ可溶性樹脂(B)(以下、「樹脂(B)」ともいう)を含むのが好ましい。樹脂(B)は、フェノール性ヒドロキシ基を有する繰り返し単位を有するのが好ましい。
この場合、典型的には、ネガ型パターンが好適に形成される。
架橋剤(G)は、樹脂(B)に担持された形態であってもよい。
樹脂(B)は、前述した酸分解性基を有していてもよい。
樹脂(B)が有するフェノール性ヒドロキシ基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(II)で表される繰り返し単位が好ましい。
一般式(II)中、
は、水素原子、アルキル基(好ましくはメチル基)、または、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)を表す。
B’は、単結合または2価の連結基を表す。
Ar’は、芳香環基を表す。
mは1以上の整数を表す。
樹脂(B)は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物の全固形分中の樹脂(B)の含有量は、特に制限されないが一般的に30質量%以上である場合が多く、40〜99質量%が好ましく、50〜90質量%がより好ましく、50〜85質量%がさらに好ましい。
樹脂(B)としては、米国特許出願公開2016/0282720A1号明細書の段落<0142>〜<0347>に開示された樹脂を好適に挙げられる。
<酸拡散制御剤(D)>
本発明の組成物は、酸拡散制御剤(D)を含むのが好ましい。酸拡散制御剤(D)は、露光時に光酸発生剤等から発生する酸をトラップし、余分な発生酸による、未露光部における酸分解性樹脂の反応を抑制するクエンチャーとして作用する。例えば、塩基性化合物(DA)、活性光線または放射線の照射により塩基性が低下または消失する塩基性化合物(DB)、酸発生剤に対して相対的に弱酸となるオニウム塩(DC)、窒素原子を有し、酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(DD)、または、カチオン部に窒素原子を有するオニウム塩化合物(DE)等を酸拡散制御剤として使用できる。本発明の組成物においては、公知の酸拡散制御剤を適宜使用できる。例えば、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落<0627>〜<0664>、米国特許出願公開2015/0004544A1号明細書の段落<0095>〜<0187>、米国特許出願公開2016/0237190A1号明細書の段落<0403>〜<0423>、および、米国特許出願公開2016/0274458A1号明細書の段落<0259>〜<0328>に開示された公知の化合物を酸拡散制御剤(D)として好適に使用できる。
塩基性化合物(DA)としては、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化合物が好ましい。
一般式(A)および(E)中、
200、R201およびR202は、同一でも異なってもよく、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)、または、アリール基(炭素数6〜20)を表す。R201とR202とは、互いに結合して環を形成してもよい。
203、R204、R205、および、R206は、同一でも異なってもよく、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基を表す。
一般式(A)および(E)中のアルキル基は、置換基を有していても無置換であってもよい。
上記アルキル基について、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、または、炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。
一般式(A)および(E)中のアルキル基は、無置換であるのがより好ましい。
塩基性化合物(DA)としては、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、または、ピペリジン等が好ましく、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造もしくはピリジン構造を有する化合物、ヒドロキシ基および/もしくはエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、または、ヒドロキシ基および/もしくはエーテル結合を有するアニリン誘導体等がより好ましい。
活性光線または放射線の照射により塩基性が低下または消失する塩基性化合物(DB)
(以下、「化合物(DB)」ともいう。)は、プロトンアクセプター性官能基を有し、かつ、活性光線または放射線の照射により分解して、プロトンアクセプター性が低下、消失、またはプロトンアクセプター性から酸性に変化する化合物である。
プロトンアクセプター性官能基とは、プロトンと静電的に相互作用し得る基または電子を有する官能基であって、例えば、環状ポリエーテル等のマクロサイクリック構造を有する官能基、または、π共役に寄与しない非共有電子対をもった窒素原子を有する官能基を意味する。π共役に寄与しない非共有電子対を有する窒素原子とは、例えば、下記式に示す部分構造を有する窒素原子である。
プロトンアクセプター性官能基の好ましい部分構造として、例えば、クラウンエーテル構造、アザクラウンエーテル構造、1〜3級アミン構造、ピリジン構造、イミダゾール構造、および、ピラジン構造等が挙げられる。
化合物(DB)は、活性光線または放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下もしくは消失し、またはプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する。ここでプロトンアクセプター性の低下もしくは消失、またはプロトンアクセプター性から酸性への変化とは、プロトンアクセプター性官能基にプロトンが付加することに起因するプロトンアクセプター性の変化であり、具体的には、プロトンアクセプター性官能基を有する化合物(DB)とプロトンとからプロトン付加体が生成する場合、その化学平衡における平衡定数が減少することを意味する。
プロトンアクセプター性は、pH測定を行うことによって確認できる。
活性光線または放射線の照射により化合物(DB)が分解して発生する化合物の酸解離定数pKaは、pKa<−1を満たすのが好ましく、−13<pKa<−1を満たすのがより好ましく、−13<pKa<−3を満たすのがさらに好ましい。
酸解離定数pKaとは、水溶液中での酸解離定数pKaのことを表し、例えば、化学便覧(II)(改訂4版、1993年、日本化学会編、丸善株式会社)に定義される。酸解離定数pKaの値が低いほど酸強度が大きいことを示す。水溶液中での酸解離定数pKaは、具体的には、無限希釈水溶液を用い、25℃での酸解離定数を測定することにより実測できる。または、下記ソフトウェアパッケージ1を用いて、ハメットの置換基定数および公知文献値のデータベースに基づいた値を、計算により求めることもできる。本明細書中に記載したpKaの値は、全て、このソフトウェアパッケージを用いて計算により求めた値を示す。
ソフトウェアパッケージ1: Advanced Chemistry Development (ACD/Labs) Software V8.14 for Solaris (1994−2007 ACD/Labs)。
本発明の組成物では、光酸発生剤に対して相対的に弱酸となるオニウム塩(DC)を酸拡散制御剤として使用できる。
光酸発生剤と、光酸発生剤から生じた酸に対して相対的に弱酸である酸を発生するオニウム塩とを混合して用いた場合、活性光線性または放射線の照射により光酸発生剤から生じた酸が未反応の弱酸アニオンを有するオニウム塩と衝突すると、塩交換により弱酸を放出して強酸アニオンを有するオニウム塩を生じる。この過程で強酸がより触媒能の低い弱酸に交換されるため、見かけ上、酸が失活して酸拡散の制御ができる。
光酸発生剤に対して相対的に弱酸となるオニウム塩としては、下記一般式(d1−1)〜(d1−3)で表される化合物が好ましい。
式中、R51は置換基を有していてもよい炭化水素基であり、Z2cは置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基(ただし、Sに隣接する炭素にはフッ素原子は置換されていないものとする)であり、R52は有機基であり、Yは直鎖状、分岐鎖状、もしくは、環状のアルキレン基、または、アリーレン基であり、Rfはフッ素原子を有する炭化水素基であり、Mはそれぞれ独立に、アンモニウムカチオン、スルホニウムカチオン、または、ヨードニウムカチオンである。
として表されるスルホニウムカチオンまたはヨードニウムカチオンの好ましい例としては、一般式(ZI)で例示したスルホニウムカチオンおよび一般式(ZII)で例示したヨードニウムカチオンが挙げられる。
光酸発生剤に対して相対的に弱酸となるオニウム塩(DC)は、カチオン部位とアニオン部位を同一分子内に有し、かつ、カチオン部位とアニオン部位が共有結合により連結している化合物(以下、「化合物(DCA)」ともいう。)であってもよい。
化合物(DCA)としては、下記一般式(C−1)〜(C−3)のいずれかで表される化合物が好ましい。
一般式(C−1)〜(C−3)中、
、R、および、Rは、それぞれ独立に炭素数1以上の置換基を表す。
は、カチオン部位とアニオン部位とを連結する2価の連結基または単結合を表す。
−Xは、−COO、−SO 、−SO 、および、N−Rから選択されるアニオン部位を表す。Rは、隣接するN原子との連結部位に、カルボニル基(−C(=O)−)、スルホニル基(−S(=O)−)、および、スルフィニル基(−S(=O)−)のうち少なくとも1個を有する置換基を表す。
、R、R、R、およびLは、互いに結合して環構造を形成してもよい。また、一般式(C−3)において、R〜Rのうち2個を合わせて1個の2価の置換基を表し、N原子と2重結合により結合していてもよい。
〜Rにおける炭素数1以上の置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、シクロアルキルアミノカルボニル基、および、アリールアミノカルボニル基等が挙げられる。好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、または、アリール基である。
2価の連結基としてのLは、直鎖状もしくは分岐鎖状アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、および、これらの2種以上を組み合わせてなる基等が挙げられ、アルキレン基、アリーレン基、エーテル結合、エステル結合、または、これらの2種以上を組み合わせてなる基が好ましい。
窒素原子を有し、酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(DD)(以下、「化合物(DD)」ともいう。)は、酸の作用により脱離する基を窒素原子上に有するアミン誘導体であるのが好ましい。
酸の作用により脱離する基としては、アセタール基、カルボネート基、カルバメート基、3級エステル基、3級ヒドロキシ基、または、ヘミアミナールエーテル基が好ましく、カルバメート基またはヘミアミナールエーテル基がより好ましい。
化合物(DD)の分子量は、100〜1000が好ましく、100〜700がより好ましく、100〜500がさらに好ましい。
化合物(DD)は、窒素原子上に保護基を有するカルバメート基を有してもよい。カルバメート基を構成する保護基としては、下記一般式(d−1)で表される。
一般式(d−1)において、
は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜10)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜30)、アリール基(好ましくは炭素数3〜30)、アラルキル基(好ましくは炭素数1〜10)、または、アルコキシアルキル基(好ましくは炭素数1〜10)を表す。Rは相互に連結して環を形成していてもよい。
が示すアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、および、アラルキル基は、それぞれ独立にヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、オキソ基等の官能基、アルコキシ基、または、ハロゲン原子で置換されていてもよい。Rが示すアルコキシアルキル基についても同様である。
としては、直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、または、アリール基が好ましく、直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、または、シクロアルキル基がより好ましい。
2個のRが相互に連結して形成する環としては、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、複素環式炭化水素、および、その誘導体等が挙げられる。
一般式(d−1)で表される基の具体的な構造としては、米国特許公報US2012/0135348A1号明細書の段落<0466>に開示された構造が挙げられるが、これに限定されない。
化合物(DD)は、下記一般式(6)で表される構造を有するのが好ましい。
一般式(6)において、
lは0〜2の整数を表し、mは1〜3の整数を表し、l+m=3を満たす。
は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または、アラルキル基を表す。lが2の場合、2個のRは同一でも異なっていてもよく、2個のRは相互に連結して式中の窒素原子と共に複素環を形成していてもよい。この複素環には式中の窒素原子以外のヘテロ原子を含んでいてもよい。
は、上記一般式(d−1)におけるRと同義であり、好ましい例も同様である。
一般式(6)において、Rとしてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、および、アラルキル基は、それぞれ独立に、Rとしてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、および、アラルキル基が置換されていてもよい基として前述した基と同様な基で置換されていてもよい。
上記Rのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、および、アラルキル基(これらの基は、上記基で置換されていてもよい)の具体例としては、Rについて前述した具体例と同様な基が挙げられる。
本発明における特に好ましい化合物(DD)の具体例としては、米国特許出願公開2012/0135348A1号明細書の段落<0475>に開示された化合物が挙げられるが、これに限定されない。
カチオン部に窒素原子を有するオニウム塩化合物(DE)(以下、「化合物(DE)」ともいう。)は、カチオン部に窒素原子を有する塩基性部位を有する化合物であるのが好ましい。塩基性部位は、アミノ基であるのが好ましく、脂肪族アミノ基であるのがより好ましい。塩基性部位中の窒素原子に隣接する原子の全てが、水素原子または炭素原子であるのがさらに好ましい。また、塩基性向上の観点から、窒素原子に対して、電子求引性の官能基(カルボニル基、スルホニル基、シアノ基、および、ハロゲン原子等)が直結していないのが好ましい。
化合物(DE)の好ましい具体例としては、米国特許出願公開2015/0309408A1号明細書の段落<0203>に開示された化合物が挙げられるが、これに限定されない。
酸拡散制御剤(D)の好ましい例を以下に示す。
本発明の組成物において、酸拡散制御剤(D)は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
酸拡散制御剤(D)の組成物中の含有量(複数種存在する場合はその合計)は、組成物の全固形分を基準として、0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。
<疎水性樹脂(E)>
本発明の組成物は、疎水性樹脂(E)を含んでいてもよい。なお、疎水性樹脂(E)は、樹脂(A)および(B)とは異なる樹脂であるのが好ましい。
本発明の組成物が、疎水性樹脂(E)を含むことにより、レジスト膜の表面における静的および/または動的な接触角を制御できる。これにより、現像特性の改善、アウトガスの抑制、液浸露光における液浸液追随性の向上、および、液浸欠陥の低減等が可能となる。
疎水性樹脂(E)は、レジスト膜の表面に偏在するように設計されるのが好ましいが、界面活性剤とは異なり、必ずしも分子内に親水基を有する必要はなく、極性物質および非極性物質を均一に混合することに寄与しなくてもよい。
疎水性樹脂(E)は、膜表層への偏在化の観点から、“フッ素原子”、“ケイ素原子”、および、“樹脂の側鎖部分に含まれたCH部分構造”からなる群から選択される少なくとも1種を有する繰り返し単位を有する樹脂であるのが好ましい。
疎水性樹脂(E)が、フッ素原子および/またはケイ素原子を有する場合、疎水性樹脂(E)における上記フッ素原子および/またはケイ素原子は、樹脂の主鎖中に含まれていてもよく、側鎖中に含まれていてもよい。
疎水性樹脂(E)がフッ素原子を有する場合、フッ素原子を有する部分構造として、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、または、フッ素原子を有するアリール基を有する樹脂であるのが好ましい。
疎水性樹脂(E)は、下記(x)〜(z)の群から選択される基を少なくとも1個を有するのが好ましい。
(x)酸基
(y)アルカリ分解性基
(z)酸の作用により分解する基
酸基(x)としては、フェノール性ヒドロキシ基、カルボン酸基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、および、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基等が挙げられる。
酸基としては、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホンイミド基、または、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基が好ましい。
疎水性樹脂が有し得るアルカリ分解性基(y)としては、例えば、ラクトン基、カルボン酸エステル基(−COO−)、酸無水物基(−C(O)OC(O)−)、酸イミド基(−NHCONH−)、カルボン酸チオエステル基(−COS−)、炭酸エステル基(−OC(O)O−)、硫酸エステル基(−OSOO−)、および、スルホン酸エステル基(−SOO−)等が挙げられ、ラクトン基またはカルボン酸エステル基(−COO−)が好ましい。
これらの基を含んだ繰り返し単位としては、例えば、樹脂の主鎖にこれらの基が直接結合している繰り返し単位であり、例えば、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルによる繰り返し単位等が挙げられる。この繰り返し単位は、これらの基が連結基を介して樹脂の主鎖に結合していてもよい。または、この繰り返し単位は、これらの基を有する重合開始剤または連鎖移動剤を重合時に用いて、樹脂の末端に導入されていてもよい。
ラクトン基を有する繰り返し単位としては、例えば、先に樹脂(A)の項で説明したラクトン構造を有する繰り返し単位と同様の繰り返し単位が挙げられる。
アルカリ分解性基(y)を有する繰り返し単位の含有量は、疎水性樹脂(E)中の全繰り返し単位に対して、1〜100モル%が好ましく、3〜98モル%がより好ましく、5〜95モル%がさらに好ましい。
疎水性樹脂(E)における、酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位は、樹脂(A)で挙げた酸分解性基を有する繰り返し単位と同様の繰り返し単位が挙げられる。酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位は、フッ素原子およびケイ素原子の少なくともいずれかを有していてもよい。酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位の含有量は、疎水性樹脂(E)中の全繰り返し単位に対して、1〜80モル%が好ましく、10〜80モル%がより好ましく、20〜60モル%がさらに好ましい。
疎水性樹脂(E)は、さらに、上述した繰り返し単位とは別の繰り返し単位を有していてもよい。
フッ素原子を有する繰り返し単位は、疎水性樹脂(E)中の全繰り返し単位に対して、10〜100モル%が好ましく、30〜100モル%がより好ましい。また、ケイ素原子を有する繰り返し単位は、疎水性樹脂(E)中の全繰り返し単位に対して、10〜100モル%が好ましく、20〜100モル%がより好ましい。
一方、特に疎水性樹脂(E)が側鎖部分にCH部分構造を有する場合においては、疎水性樹脂(E)が、フッ素原子およびケイ素原子を実質的に含まない形態も好ましい。また、疎水性樹脂(E)は、炭素原子、酸素原子、水素原子、窒素原子、および、硫黄原子から選択される原子のみによって構成された繰り返し単位のみで実質的に構成されるのが好ましい。
疎水性樹脂(E)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、1,000〜100,000が好ましく、1,000〜50,000がより好ましい。
疎水性樹脂(E)に含まれる残存モノマーおよび/またはオリゴマー成分の合計含有量は、0.01〜5質量%が好ましく、0.01〜3質量%がより好ましい。また、分散度(Mw/Mn)は、1〜5の範囲が好ましく、1〜3の範囲がより好ましい。
疎水性樹脂(E)としては、公知の樹脂を、単独またはそれらの混合物として適宜に選択して使用できる。例えば、米国特許出願公開2015/0168830A1号明細書の段落<0451>〜<0704>、および、米国特許出願公開2016/0274458A1号明細書の段落<0340>〜<0356>に開示された公知の樹脂を疎水性樹脂(E)として好適に使用できる。また、米国特許出願公開2016/0237190A1号明細書の段落<0177>〜<0258>に開示された繰り返し単位も、疎水性樹脂(E)を構成する繰り返し単位として好ましい。
疎水性樹脂(E)を構成する繰り返し単位に相当するモノマーの好ましい例を以下に示す。
疎水性樹脂(E)は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
表面エネルギーが異なる2種以上の疎水性樹脂(E)を混合して使用するのが、液浸露光における液浸液追随性と現像特性の両立の観点から好ましい。
疎水性樹脂(E)の組成物中の含有量は、本発明の組成物中の全固形分に対し、0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜8質量%がより好ましい。
<溶剤(F)>
本発明の組成物は、溶剤を含んでいてもよい。
本発明の組成物においては、公知のレジスト溶剤を適宜使用できる。例えば、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落<0665>〜<0670>、米国特許出願公開2015/0004544A1号明細書の段落<0210>〜<0235>、米国特許出願公開2016/0237190A1号明細書の段落<0424>〜<0426>、および、米国特許出願公開2016/0274458A1号明細書の段落<0357>〜<0366>に開示された公知の溶剤を好適に使用できる。
組成物を調製する際に使用できる溶剤としては、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル、アルコキシプロピオン酸アルキル、環状ラクトン(好ましくは炭素数4〜10)、環を有してもよいモノケトン化合物(好ましくは炭素数4〜10)、アルキレンカーボネート、アルコキシ酢酸アルキル、および、ピルビン酸アルキル等の有機溶剤が挙げられる。
有機溶剤として、構造中にヒドロキシ基を有する溶剤と、ヒドロキシ基を有さない溶剤とを混合した混合溶剤を使用してもよい。
ヒドロキシ基を有する溶剤およびヒドロキシ基を有さない溶剤としては、前述の例示化合物を適宜選択できる。ヒドロキシ基を有する溶剤としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、または乳酸アルキル等が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGEE)、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、または、乳酸エチルがより好ましい。また、ヒドロキシ基を有さない溶剤としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、アルキルアルコキシプロピオネート、環を有していてもよいモノケトン化合物、環状ラクトン、または、酢酸アルキル等が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、または、酢酸ブチルがより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、エチルエトキシプロピオネート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、または、2−ヘプタノンがさらに好ましい。ヒドロキシ基を有さない溶剤としては、プロピレンカーボネートも好ましい。
ヒドロキシ基を有する溶剤とヒドロキシ基を有さない溶剤との混合比(質量比)は、1/99〜99/1が通常で、10/90〜90/10が好ましく、20/80〜60/40がより好ましい。ヒドロキシ基を有さない溶剤を50質量%以上含む混合溶剤が、塗布均一性の点で好ましい。
溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含むのが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート単独溶剤でもよいし、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含む2種類以上の混合溶剤でもよい。
<架橋剤(G)>
本発明の組成物は、酸の作用により樹脂を架橋する化合物(以下、架橋剤(G)ともいう)を含んでいてもよい。架橋剤(G)としては、公知の化合物を適宜に使用できる。例えば、米国特許出願公開2016/0147154A1号明細書の段落<0379>〜<0431>、および、米国特許出願公開2016/0282720A1号明細書の段落<0064>〜<0141>に開示された公知の化合物を架橋剤(G)として好適に使用できる。
架橋剤(G)は、樹脂を架橋しうる架橋性基を有している化合物であり、架橋性基としては、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、アシルオキシメチル基、アルコキシメチルエーテル基、オキシラン環基、および、オキセタン環基等が挙げられる。
架橋性基は、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、オキシラン環基、または、オキセタン環基であるのが好ましい。
架橋剤(G)は、架橋性基を2個以上有する化合物(樹脂も含む)であるのが好ましい。
架橋剤(G)は、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を有する、フェノール誘導体、ウレア系化合物(ウレア構造を有する化合物)または、メラミン系化合物(メラミン構造を有する化合物)であるのがより好ましい。
架橋剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
架橋剤(G)の含有量は、レジスト組成物の全固形分に対して、1〜50質量%が好ましく、3〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がさらに好ましい。
<界面活性剤(H)>
本発明の組成物は、界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤を含む場合、フッ素系および/またはシリコン系界面活性剤(具体的には、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、または、フッ素原子とケイ素原子との両方を有する界面活性剤)が好ましい。
本発明の組成物が界面活性剤を含むことにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源を使用した場合に、良好な感度および解像度で、密着性および現像欠陥の少ないパターンを得られる。
フッ素系および/またはシリコン系界面活性剤として、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の段落<0276>に記載の界面活性剤が挙げられる。
また、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の段落<0280>に記載の、フッ素系および/またはシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤も使用できる。
これらの界面活性剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物が界面活性剤を含む場合、界面活性剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.0001〜2質量%が好ましく、0.0005〜1質量%がより好ましい。
一方、界面活性剤の含有量が、組成物の全固形分に対して10ppm以上とすることにより、疎水性樹脂(E)の表面偏在性が上がる。それにより、レジスト膜の表面をより疎水的にでき、液浸露光時の水追随性が向上する。
(その他の添加剤)
本発明の組成物は、さらに、酸増殖剤、染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、アルカリ可溶性樹脂、溶解阻止剤、または、溶解促進剤等を含んでいてもよい。
<調製方法>
本発明の組成物の固形分濃度は、1.0〜10質量%が好ましく、2.0〜5.7質量%がより好ましく、2.0〜5.3質量%がさらに好ましい。固形分濃度とは、組成物の総質量に対する、溶剤を除く他の成分の質量の質量百分率である。
なお、本発明の組成物からなるレジスト膜の膜厚は、解像力向上の観点から、20μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましい。レジスト膜の膜厚の下限は、20nm以上が好ましく、40nm以上がより好ましい。組成物中の固形分濃度を適切な範囲に設定して適度な粘度をもたせ、塗布性または製膜性を調整することにより、このような膜厚にできる。
本発明の組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは上記混合溶剤に溶解し、これをフィルター濾過した後、所定の支持体(基板)上に塗布して用いる。フィルター濾過に用いるフィルターのポアサイズは0.1μm以下が好ましく、0.05μm以下がより好ましく、0.03μm以下がさらに好ましい。このフィルターは、ポリテトラフルオロエチレン製、ポリエチレン製、または、ナイロン製のフィルターが好ましい。フィルター濾過においては、例えば特開2002−62667号公報に開示されるように、循環的な濾過を行ってもよく、複数種類のフィルターを直列または並列に接続して濾過を行ってもよい。また、組成物を複数回濾過してもよい。さらに、フィルター濾過の前後で、組成物に対して脱気処理等を行ってもよい。
<用途>
本発明の組成物は、活性光線または放射線の照射により反応して性質が変化する感活性光線性または感放射線性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、本発明の組成物は、IC等の半導体製造工程、液晶もしくはサーマルヘッド等の回路基板の製造、インプリント用モールド構造体の作製、その他のフォトファブリケーション工程、または、平版印刷版に関する。本発明の組成物を用いて形成されるパターンは、エッチング工程、イオンインプランテーション工程、バンプ電極形成工程、再配線形成工程、または、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等において使用できる。
〔パターン形成方法〕
本発明は上記感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を用いたパターン形成方法にも関する。以下、本発明のパターン形成方法について説明する。また、パターン形成方法の説明と併せて、本発明のレジスト膜(感活性光線性または感放射線性膜)についても説明する。
本発明のパターン形成方法は、
(i)上述した感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を用いてレジスト膜を支持体上に形成する工程(成膜工程(レジスト膜形成工程))、
(ii)上記レジスト膜を露光する(活性光線または放射線を照射する)工程(露光工程)、および、
(iii)上記露光されたレジスト膜を、現像液を用いて現像する工程(現像工程)、を有する。
本発明のパターン形成方法は、上記(i)〜(iii)の工程を含んでいれば特に限定されず、さらに下記の工程を有していてもよい。
本発明のパターン形成方法は、(ii)露光工程における露光方法が、液浸露光であってもよい。
本発明のパターン形成方法は、(ii)露光工程の前に、(iv)前加熱(PB:PreBake)工程を含むのが好ましい。
本発明のパターン形成方法は、(ii)露光工程の後、かつ、(iii)現像工程の前に、(v)露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)工程を含むのが好ましい。
本発明のパターン形成方法は、(ii)露光工程を、複数回含んでいてもよい。
本発明のパターン形成方法は、(iv)前加熱工程を、複数回含んでいてもよい。
本発明のパターン形成方法は、(v)露光後加熱工程を、複数回含んでいてもよい。
本発明のパターン形成方法において、上述した(i)成膜工程、(ii)露光工程、および、(iii)現像工程は、一般的に知られている方法により行える。
また、必要に応じて、レジスト膜と支持体との間にレジスト下層膜(例えば、SOG(Spin On Glass)、SOC(Spin On Carbon)、および、反射防止膜)を形成してもよい。レジスト下層膜を構成する材料としては、公知の有機系または無機系の材料を適宜用いられる。
レジスト膜の上層に、保護膜(トップコート)を形成してもよい。保護膜としては、公知の材料を適宜用いられる。例えば、米国特許出願公開第2007/0178407号明細書、米国特許出願公開第2008/0085466号明細書、米国特許出願公開第2007/0275326号明細書、米国特許出願公開第2016/0299432号明細書、米国特許出願公開第2013/0244438号明細書、および、国際特許出願公開第2016/157988A号明細書に開示された保護膜形成用組成物を好適に使用できる。保護膜形成用組成物としては、上述した酸拡散制御剤を含む保護膜形成用組成物が好ましい。
上述した疎水性樹脂を含むレジスト膜の上層に保護膜を形成してもよい。
支持体は、特に限定されず、IC等の半導体の製造工程または液晶もしくはサーマルヘッド等の回路基板の製造工程のほか、その他のフォトファブリケーションのリソグラフィー工程等で一般的に用いられる基板を用いられる。支持体の具体例としては、シリコン、SiO、および、SiN等の無機基板等が挙げられる。
加熱温度は、(iv)前加熱工程および(v)露光後加熱工程のいずれにおいても、70〜130℃が好ましく、80〜120℃がより好ましい。
加熱時間は、(iv)前加熱工程および(v)露光後加熱工程のいずれにおいても、30〜300秒が好ましく、30〜180秒がより好ましく、30〜90秒がさらに好ましい。
加熱は、露光装置および現像装置に備わっている手段で実施でき、ホットプレート等を用いて行ってもよい。
露光工程に用いられる光源波長に制限はないが、例えば、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、極紫外光(EUV)、X線、および、電子線等が挙げられる。これらのなかでも遠紫外光が好ましく、その波長は250nm以下が好ましく、220nm以下がより好ましく、1〜200nmがさらに好ましい。具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、Fエキシマレーザー(157nm)、X線、EUV(13nm)、または、電子線等が好ましく、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、EUV、または、電子線がより好ましい。
(iii)現像工程において、現像液は、アルカリ現像液であっても、有機溶剤を含む現像液(以下、有機系現像液ともいう)であってもよい。
アルカリ現像液としては、通常、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドに代表される4級アンモニウム塩が用いられるが、これ以外にも無機アルカリ、1〜3級アミン、アルコールアミン、および環状アミン等のアルカリ水溶液も使用可能である。
さらに、上記アルカリ現像液は、アルコール類および/または界面活性剤を適当量含んでいてもよい。アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。アルカリ現像液のpHは、通常10〜15である。
アルカリ現像液を用いて現像を行う時間は、通常10〜300秒である。
アルカリ現像液のアルカリ濃度、pH、および現像時間は、形成するパターンに応じて、適宜調整できる。
有機系現像液は、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤、および、炭化水素系溶剤からなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤を含む現像液であるのが好ましい。
ケトン系溶剤としては、例えば、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、アセトン、2−ヘプタノン(メチルアミルケトン)、4−ヘプタノン、1−ヘキサノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコール、アセチルカービノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、イソホロン、および、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル、ブタン酸ブチル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、酢酸イソアミル、イソ酪酸イソブチル、および、プロピオン酸ブチル等が挙げられる。
アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤、および、炭化水素系溶剤としては、米国特許出願公開2016/0070167A1号明細書の段落<0715>〜<0718>に開示された溶剤を使用できる。
上記の溶剤は、複数混合してもよいし、上記以外の溶剤または水と混合してもよい。現像液全体としての含水率は、50質量%未満が好ましく、20質量%未満がより好ましく、10質量%未満がさらに好ましく、実質的に水分を含まないのが特に好ましい。
有機系現像液に対する有機溶剤の含有量は、現像液の全量に対して、50〜100質量%が好ましく、80〜100質量%がより好ましく、90〜100質量%がさらに好ましく、95〜100質量%が特に好ましい。
現像液は、必要に応じて公知の界面活性剤を適当量含んでいてもよい。
界面活性剤の含有量は現像液の全量に対して、通常0.001〜5質量%であり、0.005〜2質量%が好ましく、0.01〜0.5質量%がより好ましい。
有機系現像液は、上述した酸拡散制御剤を含んでいてもよい。
現像方法としては、例えば、現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、または、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液吐出ノズルをスキャンしながら現像液を吐出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
アルカリ水溶液を用いて現像を行う工程(アルカリ現像工程)、および、有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程(有機溶剤現像工程)を組み合わせてもよい。これにより、中間的な露光強度の領域のみを溶解させずにパターン形成が行えるので、より微細なパターンを形成できる。
(iii)現像工程の後に、リンス液を用いて洗浄する工程(リンス工程)を含むのが好ましい。
アルカリ現像液を用いた現像工程の後のリンス工程に用いるリンス液は、例えば純水を使用できる。純水は、界面活性剤を適当量含んでいてもよい。また、現像工程またはリンス工程の後に、パターン上に付着している現像液またはリンス液を超臨界流体により除去する処理を追加してもよい。さらに、リンス処理または超臨界流体による処理の後、パターン中に残存する水分を除去するために加熱処理を行ってもよい。
有機溶剤を含む現像液を用いた現像工程の後のリンス工程に用いるリンス液は、パターンを溶解しなければ特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用できる。リンス液としては、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、および、エーテル系溶剤からなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤を含むリンス液を用いるのが好ましい。
炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、および、エーテル系溶剤の具体例としては、有機溶剤を含む現像液において説明したのと同様の例が挙げられる。
この場合のリンス工程に用いるリンス液としては、1価アルコールを含むリンス液がより好ましい。
リンス工程で用いられる1価アルコールとしては、直鎖状、分岐鎖状、または、環状の1価アルコールが挙げられる。具体的には、1−ブタノール、2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、tert―ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−ヘキサノール、シクロペンタノール、2−ヘプタノール、2−オクタノール、3−ヘキサノール、3−ヘプタノール、3−オクタノール、4−オクタノール、および、メチルイソブチルカルビノールが挙げられる。炭素数5以上の1価アルコールとしては、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、1−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、および、メチルイソブチルカルビノール等が挙げられる。
各成分は、複数混合してもよいし、上記以外の有機溶剤と混合して使用してもよい。
有機溶剤を含む溶液をリンス液として用いる際のリンス液中の含水率は、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましい。含水率を10質量%以下とすることで、良好な現像特性が得られる。
有機溶剤を含む溶液をリンス液として用いる際のリンス液は、界面活性剤を適当量含んでいてもよい。
この場合のリンス工程においては、有機系現像液を用いる現像を行った基板を、有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄処理する。洗浄処理の方法は特に限定されないが、例えば、一定速度で回転している基板上にリンス液を吐出しつづける方法(回転塗布法)、リンス液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、または、基板表面にリンス液を噴霧する方法(スプレー法)等が挙げられる。なかでも、回転塗布法で洗浄処理を行い、洗浄後に基板を2,000〜4,000rpmの回転数で回転させ、リンス液を基板上から除去するのが好ましい。また、リンス工程の後に加熱工程(Post Bake)を含むのも好ましい。この加熱工程によりパターン間およびパターン内部に残留した現像液およびリンス液が除去される。リンス工程の後の加熱工程において、加熱温度は通常40〜160℃であり、70〜95℃が好ましく、加熱時間は通常10秒〜3分であり、30〜90秒が好ましい。
本発明の組成物、および、本発明のパターン形成方法において使用される各種材料(例えば、現像液、リンス液、反射防止膜形成用組成物、または、トップコート形成用組成物等)は、金属成分、異性体、および、残存モノマー等の不純物を含まないのが好ましい。上記の各種材料に含まれるこれらの不純物の含有量としては、1ppm以下が好ましく、100ppt以下がより好ましく、10ppt以下がさらに好ましく、実質的に含まないこと(測定装置の検出限界以下であること)が特に好ましい。
上記各種材料から金属等の不純物を除去する方法としては、例えば、フィルターを用いた濾過が挙げられる。フィルター孔径としては、ポアサイズ10nm以下が好ましく、5nm以下がより好ましく、3nm以下がさらに好ましい。フィルターの材質としては、ポリテトラフルオロエチレン製、ポリエチレン製、または、ナイロン製のフィルターが好ましい。フィルターは、有機溶剤であらかじめ洗浄して用いてもよい。フィルター濾過工程では、複数種類のフィルターを直列または並列に接続して用いてもよい。複数種類のフィルターを使用する場合は、孔径および/または材質が異なるフィルターを組み合わせて使用してもよい。また、各種材料を複数回濾過してもよく、複数回濾過する工程が循環濾過工程であってもよい。フィルターとしては、特開2016−201426号公報に開示されるような溶出物が低減されたフィルターが好ましい。
フィルター濾過のほか、吸着材による不純物の除去を行ってもよく、フィルター濾過と吸着材を組み合わせて使用してもよい。吸着材としては、公知の吸着材を用いられ、例えば、シリカゲルもしくはゼオライト等の無機系吸着材、または、活性炭等の有機系吸着材を使用できる。金属吸着材としては、例えば、特開2016−206500号公報に開示される金属吸着材が挙げられる。
また、上記各種材料に含まれる金属等の不純物を低減する方法としては、各種材料を構成する原料として金属含有量が少ない原料を選択する、各種材料を構成する原料に対してフィルター濾過を行う、または、装置内をテフロン(登録商標)でライニングする等してコンタミネーションを可能な限り抑制した条件下で蒸留を行う等の方法が挙げられる。各種材料を構成する原料に対して行うフィルター濾過における好ましい条件は、上記した条件と同様である。
上記の各種材料は、不純物の混入を防止するために、米国特許出願公開第2015/0227049号明細書または特開2015−123351号公報等に記載された容器に保存されるのが好ましい。
本発明のパターン形成方法により形成されるパターンに、パターンの表面荒れを改善する方法を適用してもよい。パターンの表面荒れを改善する方法としては、例えば、米国特許出願公開第2015/0104957号明細書に開示された、水素を含むガスのプラズマによってパターンを処理する方法が挙げられる。その他にも、特開2004−235468号公報、米国特許出願公開第2010/0020297号明細書、または、Proc. of SPIE Vol.8328 83280N−1“EUV Resist Curing Technique for LWR Reduction and Etch Selectivity Enhancement”に記載されるような公知の方法を適用してもよい。
また、上記の方法によって形成されたパターンは、例えば特開平3−270227号公報および米国特許出願公開第2013/0209941号明細書に開示されたスペーサープロセスの芯材(Core)として使用できる。
〔電子デバイスの製造方法〕
また、本発明は、上記したパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法にも関する。本発明の電子デバイスの製造方法により製造された電子デバイスは、電気電子機器(例えば、家電、OA(Office Automation)関連機器、メディア関連機器、光学用機器、および、通信機器等)に、好適に搭載される。
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、および、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更できる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されない。〔感活性光線性または感放射線性樹脂組成物〕
以下に、実施例および比較例で試験した感活性光線性または感放射線性樹脂組成物の製造に用いた成分を記載する。
<樹脂(A)>
(樹脂(A−2)の合成例)
下記に示すスキームに基づいて、樹脂(A−2)を合成した。
水酸化ナトリウム(14.1g)と水(127g)とからなる水溶液を0℃に冷却し、撹拌しながら化合物A(株式会社日本触媒製)(50g)を添加した。この水溶液を室温(23℃)に昇温した後、さらに4時間撹拌した。その後、この水溶液を0℃に冷却し、1N HCl水溶液(500mL)を滴下した。得られた水溶液をジクロロメタン(300mL)で2回抽出し、抽出した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後の有機相をろ過し、さらに濃縮することで、化合物Bを主成分とする粗生成物を得た。
ジメチルアセトアミド(460mL)、2,6−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノール(50mg)、および、炭酸カリウム(48.6g)からなる混合溶液を撹拌しているところに、化合物Bを主成分とする粗生成物を滴下した。その後、混合溶液にα−ブロモ−γ−ブチロラクトン(52.8g)を滴下し、滴下終了後に混合溶液を40℃に昇温して5時間撹拌して反応させた。反応終了後、混合溶液に酢酸エチル(400mL)および水(100mL)を添加した。混合溶液を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)で洗浄した後に、有機相を抽出した。残った水相を酢酸エチル(200mL)で2回抽出し、有機相をさらに集めた。得られた有機相を飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)で2回洗浄し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後の有機相をろ過し、さらに濃縮し、モノマーAを含む粗生成物を得た。モノマーAを含む粗生成物をシリカゲルカラムで精製して、モノマーAの高純度品(36.6g)を得た(2工程、収率:51%)。
得られたモノマーAをH−NMR(Nuclear Magnetic Resonance)で測定した結果は以下のようであった。
H−NMR、400MHz、δ((CDCl)ppm:2.30−2.40(1H、m)、2.71−2.73(1H、m)、4.01−4.10(2H、m)、4.22(2H、s)、4.33(1H、q)、4.50(1H、t)、5.21(1H、d)、5.31(1H、d)、5.50(1H、t)、5.85−6.00(1H、m)、6.02(1H、s)、6.42(1H、s)。
シクロヘキサノン(4.95質量部)を窒素気流下で85℃に加熱した。この液に、モノマーA(2.26質量部)、上記スキームに示したモノマーB(1.96質量部)、シクロヘキサノン(9.19質量部)、および、重合開始剤AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)(0.046質量部)の混合溶液を、撹拌しながら4時間かけて滴下した。滴下終了後、85℃でさらに2時間攪拌した。反応液を放冷後、多量のメタノール/水(質量比9:1)を用いて再沈殿処理を行った。析出した固体を、ろ取し、さらに真空乾燥することで、樹脂(A−2)(2.62質量部)を得た。
同様にして、以下に示す他の樹脂(A−1)(A−3)〜(A−13)、および、(A−15)〜(A−20)を合成した。
また、常法に従って樹脂(A−14)を合成した。
なお、以下の試験では、樹脂(A−1)〜(A−13)および(A−18)〜(A−20)を実施例で使用し、樹脂(A−14)〜(A−17)は比較例で使用した。
実施例および比較例で用いた樹脂(A)が有する繰り返し単位を以下に示す。
なお、各繰り返し単位の横に記載された数値は、各樹脂中における各繰り返し単位の含有量(モル%)を示す。
樹脂(A−1)〜(A−20)の重量平均分子量(Mw)および分散度(Mw/Mn)の値を以下に示す。
<光酸発生剤>
実施例および比較例で用いた光酸発生剤(C)の構造を以下に示す。
<酸拡散制御剤>
実施例および比較例で用いた酸拡散制御剤(D)の構造を以下に示す。
<疎水性樹脂>
実施例および比較例で用いた疎水性樹脂(E)の構造を以下に示す。
なお、疎水性樹脂(1b)の重量平均分子量(Mw)は7000、分散度(Mw/Mn)は1.30、各繰り返し単位のモル比率は左から50/45/5である。
疎水性樹脂(2b)の重量平均分子量(Mw)は18600、分散度(Mw/Mn)は1.57、各繰り返し単位のモル比率は左から40/40/20である。
<溶剤>
実施例および比較例で用いた溶剤(F)を下記に示す。
SL−1: プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)
SL−2: プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)
SL−3: シクロヘキサノン
SL−4: γ−ブチロラクトン
<界面活性剤>
実施例および比較例で用いた界面活性剤(H)を以下に示す。
W−1: PolyFox PF−6320(OMNOVA Solutions Inc.製;フッ素系界面活性剤)
〔感活性光線性または感放射線性樹脂組成物の調製〕
下記表2に示した各成分を固形分濃度が3.8質量%となるように混合液を調製した。この際、固形分は表2中に示した質量部比となるように配合した。
なお、ここでいう固形分とは、溶剤(F)以外の全ての成分を意味する。
調製後の混合液を、孔径0.1μmのポリエチレン製フィルターでろ過した。得られたろ液を、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物として、実施例および比較例で評価した。
〔評価〕
<パターンの形成>
シリコンウエハ上に有機反射防止膜形成用組成物ARC29SR(日産化学社製)を塗布し、205℃で60秒間加熱を行い、膜厚95nmの反射防止膜を形成した。得られた反射防止膜上に、実施例および比較例の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を塗布し、100℃で60秒間加熱(PB:Prebake)を行い、膜厚85nmのレジスト膜を形成した。
得られたシリコンウエハ上のレジスト膜を、ArFエキシマレーザー液浸スキャナー(ASML社製;XT1700i、NA1.20、C−Quad、アウターシグマ0.900、インナーシグマ0.812、XY偏向)を用いて、線幅44nmの1:1ラインアンドスペースパターンの6%ハーフトーンマスクを通して露光した。液浸液としては超純水を用いた。
その後、露光後のレジスト膜を105℃で60秒間加熱(PEB:Post Exposure Bake)した後、ネガ型現像液(有機系現像液、酢酸ブチル)を用いて30秒間パドル法で現像し、さらに、リンス液(メチルイソブチルカルビノール(MIBC))を用いて30秒間パドル法でリンスした。続いて、このシリコンウエハを4000rpmの回転数で30秒間スピン乾燥させて、線幅44nmの1:1ラインアンドスペースのパターンを形成した。
<ラインウィズスラフネス(LWR、nm)>
得られた44nmの1:1ラインアンドスペースのパターンに対して、測長走査型電子顕微鏡(日立製作所社製、S−8840)を使用してパターン上部から観察した。この際、ラインパターンの長手方向のエッジ2μmの範囲について、線幅を50ポイント測定し、測定された線幅の測定ばらつきについて標準偏差(3σ)を算出した。
値が小さいほどLWR性能が良好なパターンであることを示す。
結果を下記表2に示す。
<露光ラチチュード(EL、%)>
線幅が44nmの1:1ラインアンドスペースのマスクパターンを再現する露光量を求め、これを最適露光量Eoptとした。
次いでラインの線幅が目的の値である44nmの±10%の幅(つまり、39.6nmおよび48.4nm)となる露光量を求めた。
得られた露光量の値を用いて、次式で定義される露光ラチチュード(EL)を算出した。
ELの値が大きいほど、露光量変化による線幅の変化が小さく、レジスト膜のEL性能が良好であることを示す。
EL(%)=[〔(ラインの線幅が48.4nmとなる露光量)−(ラインの線幅が39.6nmとなる露光量)〕/Eopt]×100
結果を下記表2に示す。
<感度(mJ/cm)>
上記露光ラチチュードの評価の中で得られた最適露光量Eoptを、各レジスト膜の感度(mJ/cm)とした。この値が小さいほど、レジスト膜の感度が優れることを示す。
結果を下記表2に示す。
以下の表2に、各実施例および比較例における、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物の配合、ならびに、LWRおよびELの評価結果を示す。
表2中、各固形分の欄の括弧内の値は、固形分同士の配合量の比(質量部比)を表す。
溶剤の欄の括弧内の値は、各溶剤の配合量の比を表す(質量比)。なお上述の通り、溶剤の全体の添加量は、各感活性光線性または感放射線性樹脂組成物の固形分濃度が3.8質量%となる量である。
表2中、「一般式(R)」の欄は、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物に含まれる樹脂(A)が、一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位を有する場合において、上記繰り返し単位中における一般式(R)で表される基の有無を示す。
表2中、「酸脱離性基」の欄は、樹脂(A)中の一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位が、上記一般式(R)で表される基を有する場合において、Rに相当する基における酸脱離性基の有無を示す。
表2中、「エーテル基」の欄は、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物に含まれる樹脂(A)が、一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位を有する場合において、上記繰り返し単位中のLまたはLで表される基おける、アルキレン基中のエーテル基の有無を示す。
表2中、「一般式(A)×2」の欄は、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物に含まれる樹脂(A)が、一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位を有する場合において、上記繰り返し単位中のLまたはLで表される基のアルキレン基において、一般式(A)で表される基が2つ有るか無いかを示す。
表2より、本発明の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を用いることで、EL性能に優れるレジスト膜およびLWR性能に優れるパターンを得られることが確認された。
また、本発明の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物に含まれる樹脂(A)が有する一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位が、一般式(R)で表される基を有する場合、より優れた本発明の効果が得られることが確認された(実施例2および6〜17と、他の実施例の比較)。
一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位が、さらに、LまたはLがエーテル基を有するアルキレン基である場合、パターンのLWR性能がより優れる傾向が確認された(実施例2、7〜8、および、11〜14の結果)。
また、一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位が、さらに、LまたはLが2つの一般式(A)で表される基を有するアルキレン基である場合も、パターンのLWR性能がより優れる傾向が確認された(実施例15〜17の結果)。
一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位における一般式(R)で表される基のRに相当する基が酸脱離性基以外の基である場合、レジスト膜の感度がより優れることが確認された(実施例14および17と、他の実施例の比較)。
上記の実施例で形成したレジスト膜に対して、ArF露光を行い、露光後の膜に対してアルカリ現像を行った場合であっても、EL性能に優れるレジスト膜およびLWR性能に優れるパターンを得られることを確認した。同様に、上記の実施例で形成したレジスト膜に対して、KrF露光、電子線露光、または、EUV露光を行い、露光後の膜に対してアルカリ現像または有機溶剤現像を行った場合であっても、EL性能に優れるレジスト膜およびLWR性能に優れるパターンを得られることを確認した。

Claims (12)

  1. 一般式(1)で表される繰り返し単位および一般式(2)で表される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有する樹脂、ならびに、光酸発生剤を含む、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。

    一般式(1)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、一般式(A)で表される基、または、前記一般式(A)で表される基以外の有機基を表し、RおよびRの少なくとも一方は前記一般式(A)で表される基を表す。Lは、置換基を有していてもよいアルキレン基を表す。Lが表す前記アルキレン基中の炭素原子の一部は、ヘテロ原子を有する基で置換されていてもよい。前記置換基は、ヘテロ原子を有していてもよい。ただし、Lで表される基は1個以上のヘテロ原子を有する。
    なお、RおよびRの両方が前記一般式(A)で表される基であり、かつ、Lで表される基が有するヘテロ原子が1個である場合、2つの前記一般式(A)で表される基中の2つのRの少なくとも一方はヘテロ原子を有する炭化水素基を表す。
    *−C(=O)−O−R (A)
    一般式(A)中、Rは、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基または水素原子を表す。*は、結合位置を表す。
    一般式(2)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子または有機基を表す。Lは、置換基を有していてもよいアルキレン基を表す。Lが表す前記アルキレン基中の炭素原子の一部は、ヘテロ原子を有する基で置換されていてもよい。前記置換基は、ヘテロ原子を有していてもよい。ただし、Lで表される基は1個以上のヘテロ原子を有する。
  2. 前記樹脂の含有量が、前記感活性光線性または感放射線性樹脂組成物の全固形分に対して、10質量%以上である、請求項1に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
  3. およびRの少なくとも一方が有機基である、請求項1または2に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
  4. およびRの少なくとも一方が一般式(R)で表される基であり、RおよびRの少なくとも一方が一般式(R)で表される基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
    *−C(=O)−O−R (R)
    一般式(R)中、Rは、水素原子、アルカリ分解性基、または、酸脱離性基を表す。*は、結合位置を表す。
  5. が、アルカリ分解性基を表す、請求項4に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
  6. が、置換基を有していてもよい、エーテル基を有するアルキレン基、または、前記一般式(A)で表される基を2つ有するアルキレン基であり、
    が、置換基を有していてもよい、エーテル基を有するアルキレン基、または、前記一般式(A)で表される基を2つ有するアルキレン基である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
  7. およびRが、前記一般式(R)で表される基で、かつ、Lが、前記一般式(A)で表される基を2つ有する基である、請求項4に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
  8. 前記樹脂が、一般式(3)で表される繰り返し単位をさらに有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。

    一般式(3)中、Rは、水素原子または炭素数1〜20の有機基を表す。Lは、置換基を有していてもよい2価の連結基を表す。Xは、酸脱離性基を表す。
  9. 前記樹脂が、ラクトン基を有する繰り返し単位、ならびに、酸分解性基および極性基のいずれも有さない繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位をさらに有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を用いて形成された、レジスト膜。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を用いてレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、
    前記レジスト膜を露光する露光工程と、
    露光された前記レジスト膜を、現像液を用いて現像する現像工程と、を含む、パターン形成方法。
  12. 請求項11に記載のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法。
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