JPWO2019026244A1 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

スクロール圧縮機は、第1外側壁部及び第2外側壁部のうちの少なくとも一方には、圧縮室と吸入室とを連通させ、圧縮室内の冷媒の一部を吸入室へ戻すバイパス通路が形成されている。

Description

本発明は、スクロール圧縮機に関し、特に、スクロール圧縮機が備える圧縮機構部に関する。
従来のスクロール圧縮機には、固定スクロールの渦巻体及び揺動スクロールの渦巻体に形成されている圧縮室と、圧縮室に連通するバイパス通路と、バイパス通路に設けられているピストンとを備えたものが提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の技術において、ピストンは圧縮室とバイパス通路との連通部分であるバイパス孔を開閉する。そして、ピストンがバイパス孔を開とすることで圧縮室の冷媒は圧縮室から逃げる。このように、特許文献1のスクロール圧縮機は、ピストンを動かすことで、運転容量を可変とする容量制御を実現している。
一般的に、スクロール圧縮機が低速で運転している場合において、スクロール圧縮機のシェル内に設けられている油ポンプが、シェル内の底部の油溜まりからシャフトへ引き上げる油の量は低減する。このため、スクロール圧縮機が低速で運転している場合においては、シャフトの軸受といった摺動部材の摩耗が進行しやすい。ここで、冷凍サイクル装置の負荷が小さくてスクロール圧縮機の回転数が低くなりやすい状況においても、特許文献1のスクロール圧縮機のピストンがバイパス孔を開けば、スクロール圧縮機の運転容量が小さくなる。このため、冷凍サイクル装置の制御装置は負荷に応じるためにスクロール圧縮機の回転数を上昇させる。したがって、冷凍サイクル装置の負荷が小さくてスクロール圧縮機の回転数が低くなりやすい状況においてもスクロール圧縮機の回転数が上昇し、その結果、油溜まりからシャフトへ引き上げる油の量が増加し、摺動部材の摩耗の進行は抑制される。
特開平1−318779号公報
特許文献1のスクロール圧縮機のバイパス通路にはピストンを付勢するスプリングが設けられている。このように、特許文献1のスクロール圧縮機はピストン及びスプリングが設けられており、特許文献1のスクロール圧縮機の容量制御を実現する機構は複雑化している。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、摺動部材の摩耗の進行を抑制するにあたり、構成が複雑化することを抑制することができるスクロール圧縮機を提供することを目的としている。
本発明に係るスクロール圧縮機は、板状の第1台板と第1台板に設けられ、第1外側端から第1内側端へかけて渦巻状に延びる第1渦巻体とを含む固定スクロールと、第1台板に間隔をあけて設けられている板状の第2台板と、第2台板に設けられ、第2外側端から第2内側端へかけて渦巻状に延び、第1渦巻体に組み合わせられている第2渦巻体とを含む揺動スクロールと、を備え、第1台板と第2台板との間には、冷媒が圧縮される圧縮室と、圧縮室よりも冷媒の流れ方向の上流側に設けられている吸入室と、が設けられ、圧縮室は、第1渦巻体と第2渦巻体との間に設けられ、第1渦巻体は、第1内側端側に設けられている第1内側壁部と、第1外側端側に設けられ、圧縮室と吸入室とを区画している第1外側壁部とを含み、第2渦巻体は、第2内側端側に設けられている第2内側壁部と、第2外側端側に設けられ、圧縮室と吸入室とを区画している第2外側壁部とを含み、第1外側壁部及び第2外側壁部のうちの少なくとも一方には、圧縮室と吸入室とを連通させ、圧縮室内の冷媒の一部を吸入室へ戻すバイパス通路が形成されている。
本発明によれば、第1外側壁部及び第2外側壁部のうちの少なくとも一方には、圧縮室と吸入室とを連通させ、圧縮室内の冷媒の一部を吸入室へ戻すバイパス通路が形成されている。このため、本発明によれば、摺動部材の摩耗の進行を抑制するにあたり、構成が複雑化することを抑制することができる。
実施の形態1に係るスクロール圧縮機100を備えている冷凍サイクル装置200の説明図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の断面模式図である。 図2に示す圧縮機構部31の説明図である。 図2に示す圧縮機構部31の固定スクロール1の説明図である。 図2に示す圧縮機構部31の揺動スクロール2の説明図である。 固定スクロール1の斜視図である。 揺動スクロール2の斜視図である。 第1渦巻体1bの斜視図である。 第2渦巻体2bの斜視図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の圧縮室9の説明図である。 固定スクロール1及び揺動スクロール2の、図10に示すA−A端面図である。 圧縮室9で冷媒が圧縮されているときにおいて、最外室9c1の冷媒及び最外室9c2の冷媒が吸入室9dへ流れる様子を示している。 図12に示す状態から第2渦巻体2bが更に動いた様子を示している。 図13に示す状態から第2渦巻体2bが更に動き、最外室9c1の冷媒及び最外室9c2の冷媒が第1バイパス通路by1及び第2バイパス通路by2から吸入室9dへ流れる様子を示している。 図14に示す状態から第2渦巻体2bが更に動き、第1バイパス通路by1が第2渦巻体2bによって塞がれ且つ第2バイパス通路by2が第1渦巻体1bによって塞がれた様子を示している。 図15に示す状態から第2渦巻体2bが更に動いた様子を示している。 スクロール圧縮機100の低速運転時における回転数が上昇することの説明図である。 軸受3a等の油膜厚さが増大することの説明図である。 揺動スクロール2がフレーム3に対して傾いたときの様子を模式的に示す図である。 実施の形態2に係るスクロール圧縮機の固定スクロールの第1渦巻体1bの説明図である。 実施の形態2に係るスクロール圧縮機の揺動スクロールの第2渦巻体2bの説明図である。 揺動スクロール2の回転軸Rと第1接触面21b5との間の距離dst2等の説明図である。 実施の形態3に係るスクロール圧縮機の固定スクロールの第1渦巻体1bの説明図である。 実施の形態3に係るスクロール圧縮機の揺動スクロールの第2渦巻体2bの説明図である。 実施の形態3に係るスクロール圧縮機の第1渦巻体1b及び第2渦巻体2bの断面図である。 実施の形態4に係るスクロール圧縮機の固定スクロールの第1渦巻体1bの説明図である。
実施の形態1.
以下、図面を適宜参照しながら実施の形態について説明する。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
<実施の形態1の構成>
図1は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機100を備えている冷凍サイクル装置200の説明図である。図2は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の断面模式図である。冷凍サイクル装置200は、冷媒を圧縮するスクロール圧縮機100と冷媒を液化する凝縮器51と冷媒を減圧させる膨張弁52と冷媒を気化する蒸発器53とを備えている。また、冷凍サイクル装置200はスクロール圧縮機100の回転数及び膨張弁52の開度を制御する制御装置Cntを備えている。
スクロール圧縮機100は、冷媒を圧縮して冷媒を高温且つ高圧にする。スクロール圧縮機100は、スクロール圧縮機100の外郭を構成し、下部に油溜まり12が形成されているシェル8と、シェル8に収容され、油溜まり12から油を吸い上げるオイルポンプ18とを備えている。スクロール圧縮機100は、回転自在に設けられているロータ6及びシェル8に固定されているステータ7を含む駆動機構部32と、固定スクロール1及び揺動スクロール2を含む圧縮機構部31とを備えている。スクロール圧縮機100は、揺動スクロール2を収容しているフレーム3と、ロータ6に固定されているシャフト4とを備えている。また、スクロール圧縮機100は、シェル8内に冷媒を導く吸入管5と、圧縮機構部31で圧縮した冷媒をシェル8内からシェル8外へ導く吐出管13とを備えている。
スクロール圧縮機100は、固定スクロール1上に設けられているチャンバ19と、固定スクロール1上に設けられている弁11と、チャンバ19に収容され、弁11上に設けられている弁押さえ10とを備えている。また、スクロール圧縮機100は、揺動スクロール2が自転運転することを規制するオルダムリング17と、フレーム3に設けられている軸受3aとを備えている。更に、スクロール圧縮機100は、シェル8の下部に固定されているサブフレーム16と、サブフレーム16に設けられている軸受16aとを備えている。
シェル8は、圧縮機構部31、駆動機構部32、シャフト4及びサブフレーム16等を収容している。オイルポンプ18は油溜まり12から吸い上げた油をシャフト4内に形成されている油通路4bに供給する。駆動機構部32はシャフト4を回転させる。駆動機構部32は圧縮機構部31よりも下側であってサブフレーム16よりも上側に設けられている。駆動機構部32のステータ7には図示省略のインバータから電力が供給される。ステータ7に電力が供給されることでロータ6は回転する。圧縮機構部31は冷媒を圧縮する。固定スクロール1はシェル8の内周面に固定されている。固定スクロール1上にはチャンバ19が設けられている。揺動スクロール2はシャフト4の上端部が挿入されている中空円筒状のボス部2dを備えている。ボス部2dの内周部には、シャフト4の上端部に設けられている偏心ピン部4aが設けられている。揺動スクロール2はシャフト4が回転することで揺動運転をする。固定スクロール1と揺動スクロール2との間には、冷媒が圧縮される圧縮室9が形成されている。固定スクロール1には圧縮室9で圧縮された冷媒が通過する吐出ポート1aが形成されている。
フレーム3はシェル8の内周面に固定されている。フレーム3は軸受3aを介してシャフト4を支持している。また、フレーム3は揺動スクロール2を支持している。フレーム3にはオルダムリング17が設けられている。シャフト4はロータ6の回転力を揺動スクロール2に伝達する。シャフト4は軸受3a及び軸受16aによって回転自在に支持されている。吸入管5及び吐出管13はシェル8内に連通している。吐出管13は吸入管5よりも上側に設けられている。チャンバ19には、固定スクロール1の吐出ポート1aを通過した冷媒が流れ込む空間14が形成されている。空間14には弁11及び弁押さえ10が設けられている。サブフレーム16はシェル8の内周面に固定されている。サブフレーム16は軸受16aを介してシャフト4を支持する。弁11は冷媒がチャンバ19側から圧縮室9側へ逆流することを防止する板バネである。弁押さえ10は弁11のリフト量を制限している。
図3は、図2に示す圧縮機構部31の説明図である。図4は、図2に示す圧縮機構部31の固定スクロール1の説明図である。図5は、図2に示す圧縮機構部31の揺動スクロール2の説明図である。固定スクロール1は板状の第1台板1cと、第1台板1cに設けられている第1渦巻体1bと、を備えている。また、固定スクロール1には第1渦巻体1bの周囲に設けられている筒状部1Bを備えている。第1台板1cは円板状部材であり、第1台板1cの中央部には圧縮室9で圧縮された冷媒が通過する吐出ポート1aが形成されている。吐出ポート1aは第1台板1cを貫通する孔である。第1渦巻体1bは第1台板1cの面1c1に繋がっており、第1渦巻体1bは第1台板1cから第2台板2cへ向かって突出している。筒状部1Bは第1台板1cの縁部に設けられている。筒状部1Bには図2で説明したフレーム3上に載置される端面1B1が形成されている。また、図3に示すように、筒状部1Bと第1渦巻体1bとの間には、冷媒が圧縮される空間である圧縮室9よりも、冷媒の流れ方向の上流側に設けられている吸入室9dが形成されている。
揺動スクロール2は、第1台板1cに間隔をあけて設けられている板状の第2台板2cと、第2台板2cに設けられ、第1渦巻体1bと組み合わせられている第2渦巻体2bと、を備えている。第2渦巻体2bは第1渦巻体1bと摺動する。また、揺動スクロール2にはシャフト4が挿入される凹状のボス部2dを備えている。第2台板2cは第1台板1cに向かい合う円板状部材である。第2渦巻体2bは第2台板2cの面2c1に繋がっており、第2渦巻体2bは第2台板2cから第1台板1cへ向かって突出している。第2台板2cの面2c2は図2で説明したフレーム3に支持される。
第1渦巻体1bのうち第2台板2cの面2c1に設けられている端部には、第1シール材15aが設けられている。第2渦巻体2bのうち第1台板1cの面1c1に設けられている端部には、第2シール材15bが設けられている。
図6は、固定スクロール1の斜視図である。図7は、揺動スクロール2の斜視図である。図8は、第1渦巻体1bの斜視図である。図9は、第2渦巻体2bの斜視図である。なお、図6に示す固定スクロール1は図2〜図4に示す固定スクロール1の上下をひっくり返した状態の斜視図である。第1渦巻体1bは第1外側端P1から第1内側端P2へかけて渦巻状に延びている。第1渦巻体1bは、第1台板1cの中央部に設けられている第1内側壁部1b1と、圧縮室9と吸入室9dとを区画している第1外側壁部1b2と、を備えている。また、図6及び図8に示すように、第1渦巻体1bは、第1外側端P1側から第1内側端P2側へ延び、図示省略の第1シール材15aが挿入されている渦巻状の第1溝部gr1を備えている。更に、図8に示すように、第1外側壁部1b2は、圧縮室9内の冷媒を吸入室9dへ逃がす第1切欠部1b3と、第1外側端P1に設けられている第1先端部1b4を備えている。第1先端部1b4は揺動スクロール2の第2台板2cの面2c1に接触している第1接触面1b5を備えている。第1外側壁部1b2には圧縮室9内の冷媒を吸入室9dへ逃がす第1バイパス通路by1が設けられている。第1バイパス通路by1は第1切欠部1b3と第2台板2cの面2c1とによって形成された通路である。
第2渦巻体2bは第2外側端T1から第2内側端T2へかけて渦巻状に延びている。第2渦巻体2bは、第2台板2cの中央部に設けられている第2内側壁部2b1と、圧縮室9と吸入室9dとを区画している第2外側壁部2b2と、を備えている。また、図7及び図9に示すように、第2渦巻体2bは、第2外側端T1側から第2内側端T2側へ延び、図示省略の第2シール材15bが挿入されている渦巻状の第2溝部gr2を備えている。更に、図9に示すように、第2外側壁部2b2は、圧縮室9内の冷媒を吸入室9dへ逃がす第2切欠部2b3と、第2外側端T1に設けられている第2先端部2b4を備えている。第2先端部2b4は固定スクロール1の第1台板1cの面1c1に接触している第2接触面2b5を備えている。第2外側壁部2b2には圧縮室9内の冷媒を吸入室9dへ逃がす第2バイパス通路by2が設けられている。第2バイパス通路by2は第2切欠部2b3と第1台板1cの面1c1とによって形成された通路である。
図10は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の圧縮室9の説明図である。図11は、固定スクロール1及び揺動スクロール2の、図10に示すA−A端面図である。なお、図10は、図11に示すB−B端面図である。圧縮室9は、第1台板1cと第2台板2cとの間に形成されている。より具体的には、圧縮室9は、第1台板1cと第2台板2cとの間であり、且つ、第1渦巻体1bと第2渦巻体2bとの間に、形成されている。圧縮室9は、圧縮室9の中心部に設けられ、圧縮室9の冷媒流れ方向の最下流側に位置する最内室9aと、最内室9aよりも冷媒流れ方向の上流側に位置する中間室9b1と、中間室9b1よりも冷媒流れ方向の上流側に位置する最外室9c1とを備えている。また、圧縮室9は、最内室9aよりも冷媒流れ方向の上流側に位置し、中間室9b1と同等の圧力になっている中間室9b2と、中間室9b1よりも冷媒流れ方向の上流側に位置し、最外室9c1と同等の圧力になっている最外室9c2とを備えている。冷媒の圧力が一番高い室は最内室9aであり、2番目に冷媒の圧力が高い室は中間室9b1及び中間室9b2であり、冷媒の圧力が一番低い室は最外室9c1及び最外室9c2である。
吸入室9dは第1台板1cと第2台板2cとの間に形成されている。より具体的には、吸入室9dは、図2〜図4で説明した筒状部1Bの内周面と図10に示す第1渦巻体1bの最外壁面1bbとの間であり、且つ、第1渦巻体1bと第2渦巻体2bとの間に、形成されている。更に、吸入室9dは、筒状部1Bの内周面と図10に示す第2渦巻体2bの最外壁面2bbとの間であり、且つ、第1渦巻体1bと第2渦巻体2bとの間にも、形成されている。
<実施の形態1の動作>
揺動スクロール2が動くことで、最外室9c1の冷媒は、中間室9b1の冷媒となり、その後最内室9aの冷媒となる。冷媒は、最外室9c1から最内室9aへ移動する過程で圧力が上昇していく。同様に、最外室9c2の冷媒は、中間室9b2の冷媒となり、その後最内室9aの冷媒となる。冷媒は、最外室9c2から最内室9aへ移動する過程で圧力が上昇していく。次に説明する図13〜図18では、最外室9c1の動作及び最外室9c2の動作を中心に説明する。
図12は、圧縮室9で冷媒が圧縮されているときにおいて、最外室9c1の冷媒及び最外室9c2の冷媒が吸入室9dへ流れる様子を示している。図12に示す状態において、最外室9c1の冷媒は、第1外側壁部1b2と第2渦巻体2bとの間の隙間Sr1から吸入室9dへ流出し、且つ、第1バイパス通路by1から吸入室9dへ流出する。図12に示す状態において、最外室9c1から流出する冷媒量は、第1バイパス通路by1が形成されている分、増大する。また、図12に示す状態において、最外室9c2の冷媒は、第2外側壁部2b2と第2渦巻体2bとの間の隙間Sr2から吸入室9dへ流出し、且つ、第2バイパス通路by2から吸入室9dへ流出する。図12に示す状態において、最外室9c2から流出する冷媒量は、第2バイパス通路by2が形成されている分、増大する。
図13は、図12に示す状態から第2渦巻体2bが更に動いた様子を示している。図13に示す状態における隙間Sr1は図12に示す状態における隙間Sr1よりも狭くなっている。また、第1バイパス通路by1は第2渦巻体2bによって塞がれ始めている。このため、図13に示す状態における最外室9c1の冷媒は、図12に示す状態における最外室9c1の冷媒よりも、吸入室9dへ流出しにくくなっている。同様に、図13に示す状態における隙間Sr2は図12に示す状態における隙間Sr2よりも狭くなっている。また、第2バイパス通路by2は第1渦巻体1bによって塞がれ始めている。このため、図13に示す状態における最外室9c2の冷媒は、図12に示す状態における最外室9c2の冷媒よりも、吸入室9dへ流出しにくくなっている。
図14は、図13に示す状態から第2渦巻体2bが更に動き、最外室9c1の冷媒及び最外室9c2の冷媒が第1バイパス通路by1及び第2バイパス通路by2から吸入室9dへ流れる様子を示している。図14に示す状態における隙間Sr1は塞がれている。また、図14に示す状態において図13に示す状態のときよりも通路pt1が狭くなっている。通路pt1は、最外室9c1に含まれ、第1バイパス通路by1に通じている通路である。このように、図14に示す状態において最外室9c1の冷媒は第1バイパス通路by1から流出するが、最外室9c1の冷媒の流出量は図13に示す状態よりも少なくなっている。同様に、図14に示す状態における隙間Sr2は塞がれている。また、図14に示す状態において図13に示す状態のときよりも通路pt2が狭くなっている。通路pt2は、最外室9c2に含まれ、第2バイパス通路by2に通じている通路である。このように、図14に示す状態において最外室9c2の冷媒は第2バイパス通路by2から流出するが、最外室9c2の冷媒の流出量は図13に示す状態よりも少なくなっている。
図15は、図14に示す状態から第2渦巻体2bが更に動き、第1バイパス通路by1が第2渦巻体2bによって塞がれ且つ第2バイパス通路by2が第1渦巻体1bによって塞がれた様子を示している。図16は、図15に示す状態から第2渦巻体2bが更に動いた様子を示している。図15及び図16に示す状態において、最外室9c1の冷媒は最外室9c1から最内室9aへ流出しない。また、図15及び図16に示す状態において、最外室9c2の冷媒も最外室9c2から最内室9aへ流出しない。図16に示す状態において、最外室9c1の冷媒は図15に示す状態の最外室9c1の冷媒の圧力よりも上昇し、また、最外室9c2の冷媒は図15に示す状態の最外室9c2の冷媒の圧力よりも上昇している。
図17は、スクロール圧縮機100の低速運転時における回転数が上昇することの説明図である。図17の縦軸は冷凍サイクル装置200の負荷を示し、図17の横軸は圧縮機の回転数を示している。冷凍サイクル装置200が例えば空気調和装置である場合において、外気温度が高い程、冷凍サイクル装置200が冷房運転をしているときの冷凍サイクル装置200の負荷は高くなる。また、室内温度が設定温度に近い程、冷凍サイクル装置200が運転しているときの冷凍サイクル装置200の負荷は低くなる。スクロール圧縮機100の第1渦巻体1bには第1バイパス通路by1が形成され、スクロール圧縮機100の第2渦巻体2bには第2バイパス通路by2が形成されている。ここで、説明の便宜上、第1バイパス通路by1及び第2バイパス通路by2をバイパス通路byと総称することがある。
図17に示すように、冷凍サイクル装置200の負荷が高い程、バイパス通路byを有するスクロール圧縮機100の回転数と、バイパス通路byが無いスクロール圧縮機の回転数との差は小さくなっていく。その理由を次に説明する。冷凍サイクル装置200の負荷が高い場合には、その分、スクロール圧縮機100の回転数が上昇する。スクロール圧縮機100の回転数が上昇する程、最外室9c1と吸入室9dとの連通時間、及び、最外室9c2と吸入室9dとの連通時間が短くなる。したがって、スクロール圧縮機100の回転数が上昇する程、最外室9c1から吸入室9dへ流出する冷媒量及び最外室9c2から吸入室9dへ流出する冷媒量は減少する。また、スクロール圧縮機100の回転数が上昇する程、圧縮室9を流れる冷媒の流速が大きくなる。これにより、圧縮室9を流れる冷媒の流体抵抗が増大し、その結果、最外室9c1から吸入室9dへ流出する冷媒量及び最外室9c2から吸入室9dへ流出する冷媒量は減少する。
このように、スクロール圧縮機100の回転数が上昇する程、上述した連通時間が短くなるとともに圧縮室9を流れる冷媒の流体抵抗が増大する。これにより、最外室9c1から吸入室9dへ流出する冷媒量及び最外室9c2から吸入室9dへ流出する冷媒量は減少する。したがって、冷凍サイクル装置200の負荷が高い場合には、バイパス通路byを有するスクロール圧縮機100の圧縮室9における冷媒の流れ特性と、バイパス通路byが無いスクロール圧縮機の圧縮室における冷媒の流れ特性とが同等になる。よって、冷凍サイクル装置200の負荷が高い程、バイパス通路byを有するスクロール圧縮機100の回転数と、バイパス通路byが無いスクロール圧縮機の回転数との差は小さくなっていく。
一方、図17に示すように、冷凍サイクル装置200の負荷が低い程、バイパス通路byを有するスクロール圧縮機100の回転数と、バイパス通路byが無いスクロール圧縮機の回転数との差は大きくなる。冷凍サイクル装置200の負荷が低い場合には、その分、スクロール圧縮機100の回転数が低下する。スクロール圧縮機100の回転数が低下する程、最外室9c1と吸入室9dとの連通時間、及び、最外室9c2と吸入室9dとの連通時間が長くなる。また、スクロール圧縮機100の回転数が低いと冷媒の流体抵抗も抑えられる。したがって、スクロール圧縮機100の回転数が低い場合には、最外室9c1から吸入室9dへ流出する冷媒量及び最外室9c2から吸入室9dへ流出する冷媒量が増加しやすい。引き続いて、冷凍サイクル装置200の負荷が低い程、バイパス通路byを有するスクロール圧縮機100の回転数が、バイパス通路byが無いスクロール圧縮機の回転数よりも、上昇することについて説明する。
制御装置Cntは冷凍サイクル装置200の負荷の情報を取得している。冷凍サイクル装置200の負荷の情報は各種のセンサから取得することができる。このセンサには、例えば凝縮器51の温度を取得するセンサを用いることができるし、また、例えば室内温度を取得するセンサを用いることもできる。そして、制御装置Cntは取得した負荷の情報に基づいて、冷凍サイクル装置200が発揮する必要がある能力の情報を取得する。制御装置Cntは冷凍サイクル装置200が発揮している能力が足りないと判断すると、制御装置Cntはスクロール圧縮機100の回転数を上昇させる。つまり、制御装置Cntは、発揮している能力が必要としている能力に足りているか否かに基づいて、スクロール圧縮機100の回転数を制御している。上述の通り、スクロール圧縮機100の回転数が低い場合には、最外室9c1から吸入室9dへ流出する冷媒量及び最外室9c2から吸入室9dへ流出する冷媒量が増加しやすい。制御装置Cntがスクロール圧縮機100の回転数を維持すると、冷凍サイクル装置200の冷媒の循環量が増大しにくくなり、冷凍サイクル装置200の能力が不足する。そこで、制御装置Cntは冷凍サイクル装置200の能力が足りないと判断し、制御装置Cntはスクロール圧縮機100の回転数を上昇させる。したがって、冷凍サイクル装置200の負荷が低い程、バイパス通路byを有するスクロール圧縮機100の回転数が、バイパス通路byが無いスクロール圧縮機の回転数よりも、上昇する。
<実施の形態1の効果>
スクロール圧縮機100の圧縮機構部31はバイパス通路byを備えている。したがって、従来のスクロール圧縮機のようなピストン及びスプリングといった複雑な構成を備えなくても、スクロール圧縮機100は運転容量を可変とする容量制御を実現することができる。
図18は、軸受3a等の油膜厚さが増大することの説明図である。スクロール圧縮機100の回転数が低い程、オイルポンプ18が油溜まり12からシャフト4の油通路4bへ引き上げる油の量が低下してしまう。その結果、軸受3a及び軸受16aの摩耗が進行し、スクロール圧縮機100の信頼性が低下する可能性が高まる。図17で説明したように、冷凍サイクル装置200の負荷が小さい程、バイパス通路byを有するスクロール圧縮機100の回転数が、バイパス通路byが無いスクロール圧縮機の回転数よりも、上昇する。つまり、冷凍サイクル装置200の負荷が小さい場合であっても、スクロール圧縮機100の回転数の低下は抑えられている。具体的には図18に示すように、バイパス通路byを有するスクロール圧縮機100の軸受3aの油膜厚さはバイパス通路byが無いスクロール圧縮機100のフレームの軸受の油膜厚さよりも大きい。また、バイパス通路byを有するスクロール圧縮機100の軸受16aの油膜厚さはバイパス通路byが無いスクロール圧縮機100のサブフレームの軸受の油膜厚さよりも大きい。このように、冷凍サイクル装置200の負荷が小さい場合であっても、軸受3a及び軸受16aといった摺動部材の摩耗の進行は抑制される。これにより、スクロール圧縮機100は信頼性の低下は抑制される。
近年、冷凍サイクル装置の圧縮機には、最大出力で運転する定格運転の性能だけでなく、最大出力未満の出力で運転する部分負荷運転の性能が求められている。部分負荷運転における圧縮機の回転数範囲は定格運転における圧縮機の回転数範囲よりも広い。つまり、圧縮機が部分負荷運転を行うと、圧縮機は下限回転数又は下限回転数に近い回転数で動作する状況になることがある。一般的に、圧縮機に要求される出力が圧縮機の下限回転数の出力を下回る状況になると、圧縮機は運転を停止する。そして、冷凍サイクル装置の負荷が増加して、圧縮機に要求される出力が圧縮機の下限回転数の出力を上回る状況になると、圧縮機は運転を再開する。つまり、冷凍サイクル装置の負荷が小さくて圧縮機に要求される出力が小さくなる状況においては、圧縮機の発停の頻度が増加し、その結果、冷凍サイクル装置の消費電力は増大してしまう。ここで、図17で説明したように、冷凍サイクル装置200の負荷が小さい程、バイパス通路byを有するスクロール圧縮機100の回転数が、バイパス通路byが無いスクロール圧縮機の回転数よりも、上昇する。これにより、冷凍サイクル装置200の負荷が小さくてスクロール圧縮機100に要求される出力が小さくても、スクロール圧縮機100は下限回転数を下回る運転に陥りにくい。したがって、スクロール圧縮機100は発停の頻度の増加が抑制され、その結果、冷凍サイクル装置200の消費電力の増大は抑制される。
図19は、揺動スクロール2がフレーム3に対して傾いたときの様子を模式的に示す図である。スクロール圧縮機100の回転数が上昇する程、スクロール圧縮機100の冷媒の圧縮比が上昇する。ここで、冷媒の圧縮比が上昇する程、最内室9aにおける圧力と、中間室9b1及び中間室9b2における圧力との差圧が上昇しやすくなる。また、冷媒の圧縮比が上昇する程、中間室9b1及び中間室9b2における圧力と、最外室9c1及び最外室9c2における圧力との差圧が上昇しやすくなる。一般的に、これらの差圧の上昇した状況において揺動スクロールはフレームに対して傾きやすくなる。これらの差圧の上昇に伴って、揺動スクロールを傾ける力が増大する場合があるためである。揺動スクロールがフレームに対して傾くと、固定スクロールの渦巻歯先の破損及び揺動スクロールの渦巻歯先の破損が発生したり、固定スクロールの渦巻歯先のシール材及び揺動スクロールの渦巻歯先のシール材の動作不良が発生したりする可能性がある。スクロール圧縮機100の第2先端部2b4は、第1台板1cに接触している第2接触面2b5を備えている。つまり、第2切欠部2b3は第2先端部2b4までは延びておらず、第2先端部2b4は第2接触面2b5において第1台板1cと接触する。このため、フレーム3に対して傾くような力が揺動スクロール2に加わった場合においても、揺動スクロール2がフレーム3に対して傾いてしまうことは防止され、その結果、上述した巻歯先の破損及び渦巻歯先のシール材の動作不良の発生は未然に防止される。
第1外側壁部1b2には第1バイパス通路by1が形成され、且つ、第2外側壁部2b2には第2バイパス通路by2が形成されている。つまり、固定スクロール1にも揺動スクロール2にもバイパス通路が形成されている。これにより、最外室9c1、中間室9b1及び最内室9aの順に流れる冷媒の流れ特性と、最外室9c2、中間室9b2及び最内室9aの順に流れる冷媒の流れ特性とを同等にすることができる。したがって、最外室9c1における圧力と最外室9c2における圧力とが同等になり、且つ、中間室9b1における圧力と中間室9b2における圧力とが同等になる。よって、圧縮室9の圧力のアンバランスは抑制され、その結果、揺動スクロール2がフレーム3に対して傾いてしまうことは防止される。
固定スクロール1の第1先端部1b4は、第2台板2cに接触している第1接触面1b5を備えている。つまり、固定スクロール1は、揺動スクロール2の第2接触面2b5と同様の構成を備えている。これにより、最外室9c1、中間室9b1及び最内室9aの順に流れる冷媒の流れ特性と、最外室9c2、中間室9b2及び最内室9aの順に流れる冷媒の流れ特性とがより同等になる。したがって、圧縮室9の圧力のアンバランスはより抑制され、その結果、揺動スクロール2がフレーム3に対して傾いてしまうことはより確実に防止される。
なお、第1外側壁部1b2及び第2外側壁部2b2の両方にバイパス通路が形成された形態を説明した。つまり、実施の形態1では、第1外側壁部1b2には第1バイパス通路by1が形成され、且つ、第2外側壁部2b2には第2バイパス通路by2が形成された形態を説明した。しかし、この形態に限定されるものではない。第1外側壁部1b2及び第2外側壁部2b2のうちの少なくとも一方にバイパス通路が形成された形態であってもよい。
実施の形態2.
実施の形態2では、実施の形態1と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
<実施の形態2の構成>
図20は、実施の形態2に係るスクロール圧縮機の固定スクロール1の第1渦巻体1bの説明図である。図21は、実施の形態2に係るスクロール圧縮機の揺動スクロール2の第2渦巻体2bの説明図である。図22は、揺動スクロール2の回転軸Rと第1接触面21b5との間の距離dst2等の説明図である。図22は、図11に示す断面と同様の断面を示している。第1外側壁部1b2は、第2台板2cとの間に第1バイパス通路by1を形成する第1段部21b3を備えている。第1段部21b3は、第1溝部gr1の第1外側端P1側の端部gr1aから第1外側端P1まで延びている。第1段部21b3は、第2台板2cから離間している第1離間面21b4と、第2台板2cに接触しており、揺動スクロール2の回転軸Rまでの距離dst2が揺動スクロール2の回転軸Rから第1離間面21b4までの距離dst1よりも長い第1接触面21b5とを備えている。また、第1段部21b3は、第1離間面21b4と第1接触面21b5とを繋ぐ第1段差面21b6とを備えている。
第2外側壁部2b2は、第1台板1cとの間に第2バイパス通路by2を形成する第2段部22b3を備えている。第2段部22b3は、第2溝部gr2の第2外側端T1側の端部gr2aから第2外側端T1まで延びている。第2段部22b3は、第1台板1cから離間している第2離間面22b4と、第1台板1cに接触しており、揺動スクロール2の回転軸Rまでの距離DST2が揺動スクロール2の回転軸Rから第2離間面22b4までの距離DST1よりも長い第2接触面22b5とを備えている。また、第2段部22b3は第2離間面22b4と第2接触面22b5とを繋ぐ第2段差面22b6とを備えている。
<実施の形態2の効果>
実施の形態2に係るスクロール圧縮機は実施の形態1に係るスクロール圧縮機と同様の効果を有する。
実施の形態3.
本実施の形態3では、実施の形態1、2と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1、2との相違点を中心に説明する。
<実施の形態3の構成>
図23は実施の形態3に係るスクロール圧縮機の固定スクロールの第1渦巻体1bの説明図である。図24は、実施の形態3に係るスクロール圧縮機の揺動スクロールの第2渦巻体2bの説明図である。図25は、実施の形態3に係るスクロール圧縮機の第1渦巻体1b及び第2渦巻体2bの断面図である。図25は、図11に示す断面と同様の断面を示している。第1外側壁部1b2には、第1バイパス通路by1である複数の第1貫通孔31b3と、第2台板2cに接触している第1接触面31b5を含む第1先端部1b4とを備えている。実施の形態3において、第1貫通孔31b3は3つ設けられている。複数の第1貫通孔31b3は、第1外側端P1側に位置するもの程、径が大きい。
第2外側壁部2b2には、第2バイパス通路by2である第2貫通孔32b3と、第1台板1cに接触している第2接触面32b5を含む第2先端部2b4とを備えている。実施の形態3において、第2貫通孔32b3は3つ設けられている。複数の第2貫通孔32b3は、第2外側端T1側に位置するもの程、径が大きい。
<実施の形態3の効果>
実施の形態3に係るスクロール圧縮機は実施の形態1に係るスクロール圧縮機の有する効果に加えて次の効果を有する。実施の形態3において、第2バイパス通路by2は第2貫通孔32b3である。つまり、第1接触面31b5は端部gr2aから第2外側端T1へ延びるように形成されている。したがって、第2外側壁部2b2と第1台板1cとの接触面積より確実に確保することができ、揺動スクロール2がフレーム3に対して傾いてしまうことはより確実に防止される。
複数の第1貫通孔31b3は、第1外側端P1側に位置するもの程、径が大きい。また、複数の第2貫通孔32b3は、第2外側端T1側に位置するもの程、径が大きい。このように、各第1貫通孔31b3及び各第2貫通孔32b3の大きさを調整することで、実施の形態3に係るスクロール圧縮機はより精密な容量制御を実施することができる。
実施の形態4.
本実施の形態4では、実施の形態1〜3と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1〜3との相違点を中心に説明する。
<実施の形態4の構成>
図26は、実施の形態4に係るスクロール圧縮機の固定スクロールの第1渦巻体1bの説明図である。第1外側壁部1b2は、第2台板2cとの間に第1バイパス通路by1を形成している第1階段状部41b3を備えている。第1階段状部41b3は、第1溝部gr1の第1外側端P1側の端部gr1aから第1外側端P1まで延びている。第1階段状部41b3は、第2台板2cから第1距離Dp1をあけて離間している第1離間面41b5と、第2台板2cから第1距離Dp1よりも大きい第2距離Dp2をあけて離間しており、第1離間面41b5よりも第1外側端P1側に設けられている第2離間面41b4とを備えている。また、第1階段状部41b3は、第1離間面41b5と第2離間面41b4とを繋ぐ第1段差面41b7を備えている。実施の形態4において、第1先端部41b6は第2台板2cに接触していない。
第2外側壁部2b2は、第1外側壁部1b2の第1階段状部41b3のような構成は備えていない。その理由は、第2外側壁部2b2は揺動スクロール2が備える構成であるので、第2外側壁部2b2が第1階段状部41b3のような構成を備えていると、揺動スクロール2がフレーム3に対して傾いてしまう可能性が高まるためである。実施の形態4において、第2外側壁部2b2には、実施の形態1で説明した第2切欠部2c3、実施の形態2で説明した第2段部22b3、又は、実施の形態3で説明した第2貫通孔32b3を形成することができる。
<実施の形態4の効果>
実施の形態4に係るスクロール圧縮機は実施の形態1に係るスクロール圧縮機と同様の効果を有する。
第1離間面41b5は、第2台板2cから第1距離Dp1をあけて離間しており、第2離間面41b4は第2台板2cから第1距離Dp1よりも大きい第2距離Dp2をあけて離間している。第1距離Dp1及び第2距離Dp2を調整することで、実施の形態4に係るスクロール圧縮機はより精密な容量制御を実施することができる。
1 固定スクロール、1B 筒状部、1B1 端面、1a 吐出ポート、1b 第1渦巻体、1b1 第1内側壁部、1b2 第1外側壁部、1b3 第1切欠部、1b4 第1先端部、1b5 第1接触面、1bb 最外壁面、1c 第1台板、1c1 面、2 揺動スクロール、2b 第2渦巻体、2b1 第2内側壁部、2b2 第2外側壁部、2b3 第2切欠部、2b4 第2先端部、2b5 第2接触面、2bb 最外壁面、2c 第2台板、2c1 面、2c2 面、2c3 第2切欠部、2d ボス部、3 フレーム、3a 軸受、4 シャフト、4a 偏心ピン部、4b 油通路、5 吸入管、6 ロータ、7 ステータ、8 シェル、9 圧縮室、9a 最内室、9b1 中間室、9b2 中間室、9c1 最外室、9c2 最外室、9d 吸入室、10 弁押さえ、11 弁、12 油溜まり、13 吐出管、14 空間、15a 第1シール材、15b 第2シール材、16 サブフレーム、16a 軸受、17 オルダムリング、18 オイルポンプ、19 チャンバ、21b3 第1段部、21b4 第1離間面、21b5 第1接触面、21b6 第1段差面、22b3 第2段部、22b4 第2離間面、22b5 第2接触面、22b6 第2段差面、31 圧縮機構部、31b3 第1貫通孔、31b5 第1接触面、32 駆動機構部、32b3 第2貫通孔、32b5 第2接触面、41b3 第1階段状部、41b4 第2離間面、41b5 第1離間面、41b6 第1先端部、41b7 第1段差面、51 凝縮器、52 膨張弁、53 蒸発器、100 スクロール圧縮機、200 冷凍サイクル装置、Cnt 制御装置、Dp1 第1距離、Dp2 第2距離、P1 第1外側端、P2 第1内側端、R 回転軸、Sr1 隙間、Sr2 隙間、T1 第2外側端、T2 第2内側端、by バイパス通路、by1 第1バイパス通路、by2 第2バイパス通路、gr1 第1溝部、gr1a 端部、gr2 第2溝部、gr2a 端部、pt1 通路、pt2 通路。
本発明に係るスクロール圧縮機は、板状の第1台板と前記第1台板に設けられ、第1外側端から第1内側端へかけて渦巻状に延びる第1渦巻体とを含む固定スクロールと、前記第1台板に間隔をあけて設けられている板状の第2台板と、前記第2台板に設けられ、第2外側端から第2内側端へかけて渦巻状に延び、前記第1渦巻体に組み合わせられている第2渦巻体とを含む揺動スクロールと、を備え、前記第1台板と前記第2台板との間には、冷媒が圧縮される圧縮室と、前記圧縮室よりも冷媒の流れ方向の上流側に設けられている吸入室と、が設けられ、前記圧縮室は、前記第1渦巻体と前記第2渦巻体との間に設けられ、前記第1渦巻体は、前記第1内側端側に設けられている第1内側壁部と、前記第1外側端側に設けられ、前記圧縮室と前記吸入室とを区画している第1外側壁部とを含み、前記第2渦巻体は、前記第2内側端側に設けられている第2内側壁部と、前記第2外側端側に設けられ、前記圧縮室と前記吸入室とを区画している第2外側壁部とを含み、前記第1外側壁部及び前記第2外側壁部のうちの少なくとも一方には、前記圧縮室と前記吸入室とを連通させ、前記圧縮室内の冷媒の一部を前記吸入室へ戻すバイパス通路が形成され、前記バイパス通路は、前記第1外側端側又は前記第2外側端側に至る程、貫通空間の大きさが大きいものである。

Claims (8)

  1. 板状の第1台板と前記第1台板に設けられ、第1外側端から第1内側端へかけて渦巻状に延びる第1渦巻体とを含む固定スクロールと、
    前記第1台板に間隔をあけて設けられている板状の第2台板と、前記第2台板に設けられ、第2外側端から第2内側端へかけて渦巻状に延び、前記第1渦巻体に組み合わせられている第2渦巻体とを含む揺動スクロールと、
    を備え、
    前記第1台板と前記第2台板との間には、冷媒が圧縮される圧縮室と、前記圧縮室よりも冷媒の流れ方向の上流側に設けられている吸入室と、が設けられ、
    前記圧縮室は、前記第1渦巻体と前記第2渦巻体との間に設けられ、
    前記第1渦巻体は、前記第1内側端側に設けられている第1内側壁部と、前記第1外側端側に設けられ、前記圧縮室と前記吸入室とを区画している第1外側壁部とを含み、
    前記第2渦巻体は、前記第2内側端側に設けられている第2内側壁部と、前記第2外側端側に設けられ、前記圧縮室と前記吸入室とを区画している第2外側壁部とを含み、
    前記第1外側壁部及び前記第2外側壁部のうちの少なくとも一方には、前記圧縮室と前記吸入室とを連通させ、前記圧縮室内の冷媒の一部を前記吸入室へ戻すバイパス通路が形成されている
    スクロール圧縮機。
  2. 前記バイパス通路は、前記第1外側壁部に形成されている第1バイパス通路と、前記第2外側壁部に形成されている第2バイパス通路とを含み、
    前記第1外側壁部は、前記第2台板との間に前記第1バイパス通路を形成している第1切欠部と、前記第1外側端に設けられている第1先端部とを含み、
    前記第1先端部は、前記第2台板に接触している第1接触面を含み、
    前記第2外側壁部は、前記第1台板との間に前記第2バイパス通路を形成している第2切欠部と、前記第2外側端に設けられている第2先端部とを含み、
    前記第2先端部は、前記第1台板に接触している第2接触面を含む
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記バイパス通路は、前記第2外側壁部に形成されている第2バイパス通路を含み、
    前記第2外側壁部は、前記第1台板との間に前記第2バイパス通路を形成している第2切欠部と、前記第2外側端に設けられている第2先端部とを含み、
    前記第2先端部は、前記第1台板に接触している第2接触面を含む
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記バイパス通路は、前記第1外側壁部に形成されている第1バイパス通路と、前記第2外側壁部に形成されている第2バイパス通路とを含み、
    前記第1外側壁部には、前記第1バイパス通路である第1貫通孔と、前記第2台板に接触している第1接触面を含む第1先端部とを含み、
    前記第2外側壁部には、前記第2バイパス通路である第2貫通孔と、前記第1台板に接触している第2接触面を含む第2先端部とを含む
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記バイパス通路は、前記第2外側壁部に形成されている第2バイパス通路を含み、
    前記第2外側壁部には、前記第2バイパス通路である第2貫通孔と、前記第1台板に接触している第2接触面を含む第2先端部とを含む
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記バイパス通路は、前記第1外側壁部に形成されている第1バイパス通路と、前記第2外側壁部に形成されている第2バイパス通路とを含み、
    前記第1渦巻体は、前記第1外側端側から前記第1内側端側へ延び、第1シール材が挿入されている渦巻状の第1溝部を含み、
    前記第1外側壁部は、前記第2台板との間に前記第1バイパス通路を形成し、前記第1溝部の前記第1外側端側の端部から前記第1外側端まで延びている第1段部を含み、
    前記第1段部は、前記第2台板から離間している第1離間面と、前記第2台板に接触しており、前記揺動スクロールの回転軸までの距離が前記揺動スクロールの前記回転軸から前記第1離間面までの距離よりも長い第1接触面とを含み、
    前記第2渦巻体は、前記第2外側端側から前記第2内側端側へ延び、第2シール材が挿入されている渦巻状の第2溝部を含み、
    前記第2外側壁部は、前記第1台板との間に前記第2バイパス通路を形成し、前記第2溝部の前記第2外側端側の端部から前記第2外側端まで延びている第2段部を含み、
    前記第2段部は、前記第1台板から離間している第2離間面と、前記第1台板に接触しており、前記揺動スクロールの前記回転軸までの距離が前記揺動スクロールの前記回転軸から前記第2離間面までの距離よりも長い第2接触面とを含む
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  7. 前記バイパス通路は、前記第2外側壁部に形成されている第2バイパス通路を含み、
    前記第2渦巻体は、前記第2外側端側から前記第2内側端側へ延び、第2シール材が挿入されている渦巻状の第2溝部を含み、
    前記第2外側壁部は、前記第1台板との間に前記第2バイパス通路を形成し、前記第2溝部の前記第2外側端側の端部から前記第2外側端まで延びている第2段部を含み、
    前記第2段部は、前記第1台板から離間している第2離間面と、前記第1台板に接触しており、前記揺動スクロールの回転軸までの距離が前記揺動スクロールの前記回転軸から前記第2離間面までの距離よりも長い第2接触面とを含む
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  8. 前記バイパス通路は、前記第1外側壁部に形成され、
    前記第1渦巻体は、前記第1外側端側から前記第1内側端側へ延び、第1シール材が挿入されている渦巻状の第1溝部を含み、
    前記第1外側壁部は、前記第2台板との間に前記バイパス通路を形成し、前記第1溝部の前記第1外側端側の端部から前記第1外側端まで延びている第1階段状部を含み、
    前記第1階段状部は、前記第2台板から第1距離をあけて離間している第1離間面と、前記第2台板から前記第1距離よりも大きい第2距離をあけて離間しており、前記第1離間面よりも前記第1外側端側に設けられている第2離間面とを含む
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
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