JPWO2019013302A1 - マゼンタトナー - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献2には、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントバイオレット19及びC.I.ピグメントレッド185を含有するマゼンタトナーが開示されている。
特許文献3には、キナクリドン系着色剤と油溶性染料とを含有するマゼンタトナーが提案され、実施例では、C.I.ピグメントレッド122と他の着色剤とを含むマゼンタトナーが開示されている。
特許文献4には、染料及び顔料を併用した着色剤を含むマゼンタトナーが提案され、実施例では、C.I.ピグメントレッド122とC.I.ディスパースバイオレット26とを含むマゼンタトナーが開示されている。
特許文献5及び6には、C.I.ディスパースバイオレット31と他の着色剤を含むマゼンタトナーが開示されている。
このような幅広い用途において、電子写真方式の画像形成装置による印字物の画像濃度及び彩度につき、近年急速に要求レベルが高まっている。
一方、上記特許文献3−6で用いられている染料は、顔料と異なり、溶剤に可溶であり、かつ光に弱いという性質を有する。したがって、染料と顔料とを組み合わせる際、染料の含有割合が多すぎる場合には、耐光性が低下するという問題がある。したがって、染料と顔料の含有割合には、自ずと制限がある。
本開示において、前記化合物AがC.I.ソルベントバイオレット59であることが好ましい。
結着樹脂は、マゼンタトナーの母粒子の形状及び機能を具備するために、マゼンタトナーに配合される樹脂である。
以下、本開示のマゼンタトナーを、単に「トナー」と称することがある。
一般に、着色樹脂粒子の製造方法は、粉砕法等の乾式法、並びに乳化重合凝集法、懸濁重合法、及び溶解懸濁法等の湿式法に大別され、画像再現性等の印字特性に優れたトナーが得られ易いことから湿式法が好ましい。湿式法の中でも、ミクロンオーダーで比較的小さい粒径分布を持つトナーを得やすいことから、乳化重合凝集法、及び懸濁重合法等の重合法が好ましく、重合法の中でも懸濁重合法がより好ましい。
(A−1)重合性単量体組成物の調製工程
まず、重合性単量体、マゼンタ着色剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤及び離型剤等のその他の添加物を混合し、重合性単量体組成物の調製を行う。重合性単量体組成物を調製する際の混合には、例えば、メディア式分散機を用いて行う。
本開示では、架橋性の重合性単量体を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.1〜5質量部、好ましくは0.3〜2質量部の割合で用いることが望ましい。
耐候性及び画像濃度を高める上で、C.I.ピグメントバイオレット19は、C.I.ピグメントレッド122と混晶を形成させて用いるのが好ましい。すなわち、本開示に使用されるマゼンタ着色剤は、C.I.ピグメントレッド122及びC.I.ピグメントバイオレット19の混晶と、前記化合物Aとを含むことが好ましい。
C.I.ピグメントバイオレット19とC.I.ピグメントレッド122との混晶は、例えば、混晶成分を硫酸またはその他の適当な溶剤から同時に再結晶させ、必要によっては塩磨砕した後に溶剤で処理する米国特許第3160510号公報に記載の方法や、置換されたジアミノテレフタル酸混合物の環化後に溶剤で処理するドイツ特許出願公告1217333号公報に記載の方法により製造することができる。
また、C.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントバイオレット19との使用割合は、質量比で、通常80:20〜20:80、好ましくは70:30〜30:70、更に好ましくは60:40〜40:60である。
・式(1A):C.I.ソルベントバイオレット59(CAS No.6408−72−6)
・式(1B):C.I.ソルベントバイオレット31(CAS No.81−42−5)
・式(1C):1,4−ジアミノアントラキノン(CAS No.128−95−0)
・式(1D):1,4−ジヒドロキシアントラキノン(CAS No.81−64−1)
・式(1E):1−アミノ−4−ヒドロキシアントラキノン(CAS No.116−85−8)
・式(1F):1−アミノ−4−ヒドロキシ−2−フェノキシアントラキノン(CAS No.17418−58−5)
C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントバイオレット19及び化合物Aの総含有量が、結着樹脂100質量部に対して3〜30質量部である場合には、低温定着性の悪化のおそれが小さく、かつ目的とする画像濃度が得られる。
本開示においては、化合物Aの含有量に対するC.I.ピグメントレッド122及びC.I.ピグメントバイオレット19の総含有量の質量比{(PR122+PV19)/化合物A}は1〜20であり、好適には2〜18、より好適には4〜16、さらに好適には5〜14である。
一般に染料は紫外線により色が褪せやすい性質を有する。したがって、質量比{(PR122+PV19)/化合物A}が1〜20であることにより、C.I.ピグメントレッド122及びC.I.ピグメントバイオレット19と、化合物Aとを比較的バランスよく含むため、画像濃度及び耐光性をバランスよく向上させることができる。
C.I.ピグメントレッド122及びC.I.ピグメントバイオレット19が混晶を形成している場合には、結着樹脂100質量部に対する混晶の含有量(質量部)に、当該混晶に含まれる各顔料の含有割合を乗じた値を、当該顔料の含有量(質量部)とみなす。
帯電制御剤としては、一般にトナー用の帯電制御剤として用いられているものであれば、特に限定されないが、帯電制御剤の中でも、重合性単量体との相溶性が高く、安定した帯電性(帯電安定性)をトナー粒子に付与させることができ、本開示の着色剤における分散性向上の観点から、正帯電性又は負帯電性の帯電制御樹脂が好ましく、さらに、負帯電性トナーを得る観点からは、負帯電性の帯電制御樹脂がより好ましく用いられる。
正帯電性の帯電制御剤としては、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩、トリアミノトリフェニルメタン化合物及びイミダゾール化合物、並びに、好ましく用いられる帯電制御樹脂としてのポリアミン樹脂、並びに4級アンモニウム基含有共重合体、及び4級アンモニウム塩基含有共重合体等が挙げられる。
負帯電性の帯電制御剤としては、Cr、Co、Al、及びFe等の金属を含有するアゾ染料、サリチル酸金属化合物及びアルキルサリチル酸金属化合物、並びに、好ましく用いられる帯電制御樹脂としてのスルホン酸基含有共重合体、スルホン酸塩基含有共重合体、カルボン酸基含有共重合体及びカルボン酸塩基含有共重合体等が挙げられる。
帯電制御樹脂の重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されるポリスチレン換算値で、5,000〜30,000の範囲内であり、好ましくは8,000〜25,000の範囲内であり、より好ましくは10,000〜20,000の範囲内である。
また帯電制御樹脂における4級アンモニウム基やスルホン酸塩基などの官能基を有する単量体の共重合割合は、0.5〜12質量%の範囲内であり、好ましくは1.0〜6質量%の範囲内であり、更に好ましくは1.5〜3質量%の範囲内である。
本開示では、帯電制御剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.03〜8質量部の割合で用いることが望ましい。帯電制御剤の添加量が0.01〜10質量部の場合には、カブリ発生のおそれ及び印字汚れ発生のおそれがいずれも小さい。
分子量調整剤としては、一般にトナー用の分子量調整剤として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’−ジオクタデシル−N,N’−ジイソプロピルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;等が挙げられる。これらの分子量調整剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本開示では、分子量調整剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部の割合で用いることが望ましい。
上記離型剤は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.1〜30質量部用いられ、更に好ましくは1〜20質量部用いられる。
本開示では、重合性単量体とマゼンタ着色剤を含む重合性単量体組成物を、分散安定剤を含む水系媒体中に分散させ、重合開始剤を添加した後、重合性単量体組成物の液滴形成を行う。液滴形成の方法は特に限定されないが、例えば、(インライン型)乳化分散機(大平洋機工社製、商品名:マイルダー)、高速乳化分散機(プライミクス社製、商品名:T.K.ホモミクサーMARK II型)等の強攪拌が可能な装置を用いて行う。
上記(A−2)のようにして、液滴形成を行い、得られた水系分散媒体を加熱し、重合を開始し、マゼンタ着色剤を含む着色樹脂粒子の水分散液を形成する。
重合性単量体組成物の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
着色樹脂粒子が分散している水系媒体中に、シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)と重合開始剤を添加し、重合することでコアシェル型の着色樹脂粒子を得ることができる。
重合により得られた着色樹脂粒子の水分散液は、重合終了後に、常法に従い、ろ過、分散安定化剤の除去を行う洗浄、脱水、及び乾燥の操作が、必要に応じて数回繰り返されることが好ましい。
粉砕法を採用して着色樹脂粒子を製造する場合、以下のようなプロセスにより行われる。
先ず、結着樹脂、マゼンタ着色剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤及び離型剤等のその他の添加物を混合機、例えば、ボールミル、V型混合機、FMミキサー(:商品名、日本コークス工業社製)、高速ディゾルバ、インターナルミキサー、フォールバーグ等を用いて混合する。
次に、上記により得られた混合物を、加圧ニーダー、二軸押出混練機、ローラ等を用いて加熱しながら混練する。得られた混練物を、ハンマーミル、カッターミル、ローラミル等の粉砕機を用いて、粗粉砕する。更に、ジェットミル、高速回転式粉砕機等の粉砕機を用いて微粉砕した後、風力分級機、気流式分級機等の分級機により、所望の粒径に分級して粉砕法による着色樹脂粒子を得る。
上述の(A)懸濁重合法、又は(B)粉砕法等の製造方法により、マゼンタ着色剤を含有する着色樹脂粒子が得られる。
以下、トナーを構成する着色樹脂粒子について述べる。なお、以下で述べる着色樹脂粒子は、コアシェル型のものとそうでないもの両方を含む。
上記着色樹脂粒子の平均円形度が0.96〜1.00の場合、印字の細線再現性が悪くなるおそれが小さい。
なお、1成分トナーは、さらにキャリア粒子と共に混合攪拌して2成分現像剤としてもよい。
なお、これらの外添剤は、それぞれ単独で用いることもできるが、2種以上を併用して用いることが好ましい。
上記工程を経て得られる本開示のトナーは、マゼンタ着色剤として、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントバイオレット19及び化合物Aを特定の割合で組み合わせて使用することにより、画像濃度及び彩度が高く、優れた低温定着性、保存性及び帯電性を有し、カブリが生じにくく、低コストで製造可能であるという効果を有するマゼンタトナーである。
[製造例1]
2,5−ジ−(4−メチルフェニルアミノ)テレフタル酸をリン酸中で環化して、2,9−ジメチルキナクリドン(C.I.ピグメントレッド122)を合成した。得られた2,9−ジメチルキナクリドンのリン酸分散液に水を添加してフィルターで濾別した後、更に水で洗浄した。洗浄した2,9−ジメチルキナクリドンに再び水を添加して、固形分20%の水分散液とした。
同様に2,5−ジ−フェニルアミノテレフタル酸を用いて、固形分20%のキナクリドン(C.I.ピグメントバイオレット19)の水分散液を作製した。上記固形分20%のジメチルキナクリドン(C.I.ピグメントレッド122)の水分散液250部と固形分20%のキナクリドン(C.I.ピグメントバイオレット19)の水分散液250部にエタノール250部を添加して顔料の混合液とした。この混合液を、冷却管を装備した容器に移し、顔料を磨砕しながら、加熱還流下で5時間反応させた。反応終了後、反応液から顔料を濾別、洗浄、乾燥した後、粉砕して、マゼンタ顔料の混晶(すなわち、C.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントバイオレット19の混晶)を得た。なお、当該混晶に含まれる各顔料の質量比は、C.I.ピグメントレッド122:C.I.ピグメントバイオレット19=1:1であった。
<着色樹脂粒子(1)>
2−1.コア用重合性単量体組成物の調製:
スチレン73部及びn−ブチルアクリレート27部、ジビニルベンゼン0.15部、テトラエチルチウラムジスルフィド0.4部、及びマゼンタ着色剤として、上記製造例1のマゼンタ顔料の混晶6.5部と、C.I.ソルベントバイオレット59(下記式(1A)、CAS No.6408−72−6、クラリアント社製、商品名:Solvaperm Red Violet R)0.5部を、メディア式分散機(浅田鉄工社製、商品名:ピコミル)を用いて湿式粉砕した。湿式粉砕により得られた混合物に、帯電制御樹脂(4級アンモニウム塩基含有スチレン−アクリル共重合体、官能基を有する単量体の共重合割合:8%)1.0部とエステルワックス(日油社製、多価アルコールエステル)9.0部を添加し、混合、溶解して、重合性単量体組成物を調製した。
他方、イオン交換水280部に塩化マグネシウム14.1部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム9.9部を溶解した水溶液を、攪拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド分散液を調製した。
一方、メチルメタクリレート2部と水130部を超音波乳化機にて微分散化処理して、シェル用重合性単量体の水分散液を調製した。
上記水酸化マグネシウムコロイド分散液(水酸化マグネシウムコロイド量:7.2部)に、上記重合性単量体組成物を投入し、さらに攪拌して、そこへ重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート4.4部を添加した。重合開始剤を添加した分散液を、インライン型乳化分散機(大平洋機工社製、商品名:マイルダー)により、回転数15,000rpmにて分散を行い、重合性単量体組成物の液滴を形成した。
重合性単量体組成物の液滴を含有する分散液を、反応器に入れ、90℃に昇温して重合反応を行った。重合転化率がほぼ100%に達した後、前記シェル用重合性単量体の水分散液にシェル用重合開始剤として2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド〕(和光純薬社製、商品名:VA−086、水溶性開始剤)0.1部を溶解したものを反応器に添加した。次いで、95℃で4時間維持して、重合を更に継続した後、水冷して反応を停止し、コアシェル型着色樹脂粒子の水分散液を得た。
着色樹脂粒子の水分散液を攪拌しながら、pHが6.0以下となるまで硫酸を添加して酸洗浄を行った後(25℃、10分間)、濾別した着色樹脂粒子を、水で洗浄し、洗浄水をろ過した。この際の濾液の電気伝導度は、20μS/cmであった。さらに洗浄・ろ過工程後の着色樹脂粒子を脱水・乾燥し、乾燥した着色樹脂粒子(1)を得た。
上記「コア用重合性単量体組成物の調製」において、上記製造例1のマゼンタ顔料の混晶の添加量を6.5部から5.5部に変更、かつC.I.ソルベントバイオレット59の添加量を0.5部から1.0部に変更したこと以外は、着色樹脂粒子(1)の製造方法と同様にして、着色樹脂粒子(2)を得た。
上記「コア用重合性単量体組成物の調製」において、上記製造例1のマゼンタ顔料の混晶の添加量を6.5部から4.5部に変更、かつC.I.ソルベントバイオレット59の添加量を0.5部から1.5部に変更したこと以外は、着色樹脂粒子(1)の製造方法と同様にして、着色樹脂粒子(3)を得た。
上記「コア用重合性単量体組成物の調製」において、上記製造例1のマゼンタ顔料の混晶6.5部の替わりに、C.I.ピグメントレッド122(CAS No.980−26−7、クラリアント社製、商品名:Toner Magenta E)3.0部、及びC.I.ピグメントバイオレット19(CAS No.1047−16−1、クラリアント社製、商品名:Ink Jet Magenta E5B02)3.0部を用い、かつC.I.ソルベントバイオレット59の添加量を0.5部から1.0部に変更したこと以外は、着色樹脂粒子(1)の製造方法と同様にして、着色樹脂粒子(4)を得た。
上記「コア用重合性単量体組成物の調製」において、上記C.I.ソルベントバイオレット59 0.5部の替わりに、C.I.ソルベントバイオレット31(下記式(1B)、CAS No.81−42−5)0.5部を用いたこと以外は、着色樹脂粒子(1)の製造方法と同様にして、着色樹脂粒子(5)を得た。
上記「コア用重合性単量体組成物の調製」において、上記製造例1のマゼンタ顔料の混晶の添加量を6.5部から7.0部に変更、かつC.I.ソルベントバイオレット59を用いなかったこと以外は、着色樹脂粒子(1)の製造方法と同様にして、着色樹脂粒子(6)を得た。
上記「コア用重合性単量体組成物の調製」において、上記製造例1のマゼンタ顔料の混晶6.5部をC.I.ピグメントレッド146(下記式(X)、CAS No.5280−68−2、クラリアント社製、商品名:Permanent Carmine FBB02)3.0部に変更し、かつC.I.ソルベントバイオレット59の添加量を0.5部から3.0部に変更したこと以外は、着色樹脂粒子(1)の製造方法と同様にして、着色樹脂粒子(7)を得た。
上記「コア用重合性単量体組成物の調製」において、上記製造例1のマゼンタ顔料の混晶6.5部をC.I.ピグメントレッド146(上記式(X)、CAS No.5280−68−2、クラリアント社製、商品名:Permanent Carmine FBB02)4.0部に変更し、かつC.I.ソルベントバイオレット59の添加量を0.5部から3.0部に変更したこと以外は、着色樹脂粒子(1)の製造方法と同様にして、着色樹脂粒子(8)を得た。
上記着色樹脂粒子(1)〜(8)に外添処理を施して、実施例1〜5、及び比較例1〜3のマゼンタトナーを製造した。
着色樹脂粒子(1)100部に、疎水化処理した平均粒径7nmのシリカ微粒子0.2部と、疎水化処理した平均粒径22nmのシリカ微粒子1.0部と、疎水化処理した平均粒径50nmのシリカ微粒子1.26部を添加し、高速攪拌機(日本コークス工業社製、商品名:FMミキサー)を用いて混合し、実施例1のマゼンタトナーを調製した。
下記表1に示す通り、着色樹脂粒子(1)を着色樹脂粒子(2)〜(8)のいずれかに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜5、及び比較例1〜3のマゼンタトナーを得た。
実施例1〜5、及び比較例1〜3のマゼンタトナーについて、下記の通り、画像濃度、彩度、定着温度(最低定着温度)、常温常湿(N/N)環境下でのカブリ、耐熱温度及び帯電量(ブローオフ帯電量)の測定を行った。
市販の非磁性一成分現像方式のカラープリンター(印字速度=20枚/分)を用い、現像装置のトナーカートリッジに、マゼンタトナー試料を充填した後、印字用紙をセットし、温度23℃及び湿度50%RH(N/N)の環境下で一昼夜放置した。その後、ベタ印字時に現像ロール上に供給されるトナー量が0.30mg/cm2となる一点に固定して、5%画像濃度で連続印字を行った。10枚目のコピー用紙にベタ印字(100%画像濃度)を行い、マクベス式反射型画像濃度測定機を用いて、画像濃度(ID)及び彩度(C*)を測定した。画像濃度は0.95以上が好ましい。彩度(C*)は66.5以上が好ましい。
市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(24枚機;印字速度=24枚/分)の定着ロール部の温度を変化できるように改造したプリンターを用いて、定着ロールの温度を変化させて、それぞれの温度での定着率を測定し、温度−定着率の関係を求め、定着率80%以上が得られる最低の温度を最低定着温度と定義した。
定着率は、プリンターで印刷した試験用紙における黒ベタ領域のこすり試験操作前後の画像濃度比率から計算した。すなわち、こすり試験前の画像濃度をID(前)、こすり試験後の画像濃度をID(後)とすると、定着率(%)=〔ID(後)/ID(前)〕×100である。ここで黒ベタ領域とは、その領域内部の(プリンター制御部を制御する仮想的な)ドットのすべてに現像剤を付着させるように制御した領域のことである。こすり試験操作とは、試験紙用の測定部分を堅牢度試験機に粘着テープで貼り付け、500gの荷重を載せ、コットン布を巻いたこすり端子で5往復こする一連の操作である。
市販の非磁性一成分現像方式のプリンターと、評価対象のトナーを温度23℃、湿度50%RHの常温常湿(N/N)環境下に一昼夜放置した後、カブリを測定した。
カブリ測定法は以下の通りである。まず、印字に使用していない紙の色相を測定し、この色相を基準値(E0)とした。次に、トナーを用いて上記「4−1.画像濃度及び彩度測定」と同様のプリンターにより白ベタを印字し、その白ベタの任意の6箇所の色相(E1〜E6)を測定した。色相(E1〜E6)と、基準値(E0)との差(ΔE)をそれぞれ算出し、最も大きいΔEを、そのトナーのカブリ値とし、下記のように評価した。カブリ値が小さければ小さいほど、カブリが少なく、印字が良好であることを示す。また、色相は、分光光度計(X−Rite社製、商品名:スペクトロアイ)を用いて測定した。
A:ΔEが0.5未満
B:ΔEが0.5以上、1.5未満
F:ΔEが1.5以上
トナー10gを100mLのポリエチレン製の容器に入れて密閉した後、所定の温度に設定した恒温水槽の中に該容器を沈め、8時間経過した後に取り出した。取り出した容器からトナーを42メッシュの篩の上にできるだけ振動を与えないように移し、粉体測定機(ホソカワミクロン社製、商品名:パウダテスタPT−R)にセットした。篩の振幅を1.0mmに設定して、30秒間、篩を振動させた後、篩上に残ったトナーの質量を測定し、これを凝集したトナーの質量とした。
この凝集したトナーの質量が0.5g以下になる最高温度を、耐熱温度とした。
温度23℃、湿度50%RHの常温常湿(N/N)環境下、キャリア(パウダーテック社製、商品名:EF80B2、Mn−Mg−Sr系ソフトフェライト、平均粒径80μm、粒度分布50〜100μm)9.5gと、トナー0.5gを秤量し、容積30mLのガラス製容器に入れ、30分間、150回転/分、回転させ、トナー粒子を摩擦帯電させた。得られたキャリアとトナー粒子を、ブローオフメーター(東芝ケミカル社製、商品名:TB−200)で、窒素ガス1kg/cm2の圧力でブローオフし、トナーのブローオフ帯電量を測定した。
なお、下記表1中、「PR122」はC.I.ピグメントレッド122を、「PV19」はC.I.ピグメントバイオレット19を、「SV59」はC.I.ソルベントバイオレット59を、「SV31」はC.I.ソルベントバイオレット31を、「PR146」はC.I.ピグメントレッド146を、それぞれ示す。「(PR122+PV19)/化合物A」とは、化合物A(C.I.ソルベントバイオレット59又はC.I.ソルベントバイオレット31)の含有量に対する、C.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントバイオレット19の総含有量の質量比を示す。
比較例1のマゼンタトナーは、C.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントバイオレット19との混晶のみをマゼンタ着色剤として用いたトナーである。比較例1は、彩度(C*)が66.4と低く、最低定着温度が150℃と高く、N/N環境下のカブリ評価がBであり、ブローオフ帯電量が64.4μC/gと小さい。比較例1の最低定着温度は、今回評価したトナー中最も高い。また、比較例1のN/N環境下のカブリ評価は、今回評価したトナー中最も低い。さらに、比較例1のブローオフ帯電量は、今回評価したトナー中最も小さい。したがって、前記混晶のみを使用した場合には、トナーの帯電量が不十分なためカブリが生じやすい上に、彩度(C*)が低く、低温定着性に劣ることが分かる。
また、比較例2と比較例3を対比すると、C.I.ピグメントレッド146を1.0部多く含む比較例3は、彩度(C*)が58.5とさらに低く、耐熱温度が53℃とさらに低い。したがって、C.I.ソルベントバイオレット59とC.I.ピグメントレッド146との組み合わせにおいては、C.I.ピグメントレッド146の割合が高いほど、彩度(C*)が低く、保存性に劣ることが分かる。
実施例1〜5のトナーは、画像濃度が0.96以上、彩度(C*)が66.7以上といずれも高い。また、実施例1〜5のトナーは、最低定着温度が145℃以下、かつ耐熱温度が56℃以上であり、低温定着性及び保存性にいずれも優れる。さらに、実施例1〜5のトナーは、ブローオフ帯電量が72.5μC/g以上と大きく、十分な帯電性を発揮するため、N/N環境下のカブリ評価も高く、カブリが起きにくい。
また、C.I.ピグメントレッド122及びC.I.ピグメントバイオレット19という従来よりも高い彩度を有する顔料と、アントラキノン骨格を有し従来よりも高い彩度を有する化合物Aとを組み合わせるため、従来のマゼンタ着色剤と比較して着色剤の添加量を減らすことができる。その結果、実施例1〜5のトナーは、従来よりも低コストで製造可能となる。
Claims (3)
- 結着樹脂及びマゼンタ着色剤を含有するマゼンタトナーであって、
前記マゼンタ着色剤として、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントバイオレット19及び下記一般式(1)で表される化合物Aを含み、
前記結着樹脂100質量部に対して、前記C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントバイオレット19及び化合物Aを合計で3〜30質量部含み、かつ前記化合物Aの含有量に対するC.I.ピグメントレッド122及びC.I.ピグメントバイオレット19の総含有量の質量比{(PR122+PV19)/化合物A}が1〜20であることを特徴とするマゼンタトナー。
- 前記マゼンタ着色剤は、前記C.I.ピグメントレッド122及びC.I.ピグメントバイオレット19の混晶と、前記化合物Aとを含むことを特徴とする請求項1に記載のマゼンタトナー。
- 前記化合物AがC.I.ソルベントバイオレット59であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマゼンタトナー。
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