JPWO2019003521A1 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】膨張展開したクッションが乗員同士で挟まれたり乗員とサイドドアとで挟まれたりする状況下にあってもクッションの適切な内圧を維持し、乗員をより十全に保護できるサイドエアバッグ装置を提供することを目的とする。【解決手段】サイドエアバッグ装置100は、車両用シート104のシートバック106の側部に設けられ、インフレータ120から供給されるガスを利用して車両用シートの乗員の側方へ膨張展開する袋状のクッション118を備え、クッションは、乗員に近い側の第1パネル124と、乗員から遠い側の第2パネル126と、第1パネルおよび第2パネルの上縁132、136同士を破断可能に縫製するティアシーム130と、第1パネルの上縁に連続してクッション内部に向かって延びさらに折り返されて第2パネルの上縁に連続する第3パネル128とを含み、ティアシームは、クッションの膨張展開時に所定値を超える張力を受けると破断する。【選択図】図2

Description

本発明は、車両の側突時などに、車両用シートの乗員の側方へ膨張展開する袋状のクッションを備えたサイドエアバッグ装置に関するものである。
近年の車両にはエアバッグ装置がほぼ標準装備されている。エアバッグ装置は、車両衝突などの緊急時に作動する安全装置であって、ガス圧でクッションを膨張展開させて乗員を受け止めて保護する。一例としてサイドエアバッグ装置は、車両の側突時などに、車両用シートの乗員の側方へ膨張展開する袋状のクッションを備えている。
通常、車両に横方向からの衝撃が加わった場合、乗員は、車幅方向に移動する。例えば、助手席側のサイドドアに他の車両や電柱などの物体(衝突物)が衝突する側突が生じた場合、乗員を保護するサイドエアバッグは2種類に大別される。1つ目はいわゆるニアサイドエアバッグ(特許文献1)であり、これは、助手席とサイドドアとの間で膨張展開し、衝突物接触側の乗員(ニアサイド側乗員;この場合は助手席側乗員)がサイドドアに衝突するのを防ぐ。2つ目はいわゆるファーサイドエアバッグであり、これは、運転席と助手席との間で膨張展開し、横方向からの衝撃によって車両中央に移動する乗員(ファーサイド側乗員;この場合はドライバ側乗員)を保護する。
特許文献1には、乗員側の第1基布とドア側の第2基布との間に第3基布を挟むことで、乗員側の第1バッグ半体およびドア側の第2バッグ半体を構成したサイドエアバッグ装置が記載されている。第3基布のうちインフレータから遠い側の端部には、連通孔が形成されている。また第2基布および第3基布は、インフレータと連通孔との間で上下方向に延びる複数の縫製ラインに沿って破断可能に縫製されている。
特許文献1では、インフレータから第2バッグ半体に供給したガスを、第3基布の連通孔を介して第1バッグ半体に供給するので、まず第2バッグ半体を展開させて必要最小限の乗員拘束性能を確保し、その後に第1エアバッグ半体を展開させて乗員拘束性能を高めることができる、としている。さらに特許文献1では、インフレータから第2バッグ半体に供給されたガスにより縫製ラインの縫製が破断されるので、縫製の破断に伴って第2バッグ半体の全体を展開させて乗員を拘束可能な領域を拡大できる、としている。
国際公開第2010/076881号
ニアサイドエアバッグであれ、ファーサイドエアバッグであれ、クッションが1人の乗員を受け止める状況だけを考慮すれば、この状況に応じた適切な内圧を保つようにクッションを調整することで、1人の乗員を受け止めて保護できる。
しかし、運転席と助手席との間にクッションが位置するファーサイドエアバッグの場合、膨張展開後のクッションが両側の2人の乗員を同時に受け止め、2人の乗員によってクッションが挟まれることがある。また、車両用シートとサイドドアとの間にクッションが位置するニアサイドエアバッグであっても、膨張展開後のクッションが乗員とサイドドアとで挟まれることがある。
このようにクッションが両側から挟まれる状況下では、クッションの内圧が過剰に上昇してしまうおそれがあり、乗員の保護の観点から好ましくない。つまり、クッションが1人の乗員を受け止める状況だけでなく、2人の乗員あるいは乗員とサイドドアとで挟まれる状況も考慮して、適切な内圧を保つ必要がある。
特許文献1に記載の技術は、衝突時にインフレータから第2バッグ半体にガスが供給されると、縫製ラインの縫製が必ず破断されて、第2バッグ半体の全体を展開させるものに過ぎず、クッションの内圧が過剰に上昇するような上記状況への対策を講じたものではない。
本発明は、このような課題に鑑み、膨張展開したクッションが乗員同士で挟まれたり乗員とサイドドアとで挟まれたりする状況下にあってもクッションの適切な内圧を維持し、乗員をより十全に保護できるサイドエアバッグ装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるサイドエアバッグ装置の代表的な構成は、車両用シートのシートバックの側部に設けられ、インフレータから供給されるガスを利用して車両用シートの乗員の側方へ膨張展開する袋状のクッションを備えるサイドエアバッグ装置において、クッションは、乗員に近い側の第1パネルと、乗員から遠い側の第2パネルと、第1パネルおよび第2パネルの上縁同士を接合する接合部と、第1パネルの上縁に連続してクッション内部に向かって延びさらに折り返されて第2パネルの上縁に連続する第3パネルとを含み、接合部は、クッションの膨張展開時に所定値を超える張力を受けると接合を解除することを特徴とする。
本発明では、クッションが2人の乗員によって挟まれたり車両用シートとサイドドアとで挟まれたりすることによりクッションの内圧が過剰に上昇した場合、それによってクッションの基布にかかる張力が増大することを利用した。第1パネルや第2パネルなどの基布にかかる張力が増大すれば、接合部にかかる張力も増大する。接合部にかかる張力が所定値を超えると、接合部は接合を解除する。すると、クッション内部でたるんでいた第3パネルは第1パネルと第2パネルの上縁の間に張られることになる。すなわちクッションの車幅方向の寸法が大きくなり、クッションの内圧を下げることができる。クッションの内圧を下げることにより、2人の乗員の、とりわけ頭部から受ける衝撃エネルギーを十分に吸収でき、頭部傷害値の悪化を防止できる。
上記の接合部は、第1パネルと第2パネルの上縁同士を破断可能に縫製するティアシームであるとよい。これにより、クッションの第1パネルと第2パネルの上縁同士を縫製するだけで、接合部を形成できる。
上記の接合部は、第1パネルと第2パネルの上縁同士を剥離可能に接着する接着剤であるとよい。これにより、クッションの第1パネルと第2パネルの上縁同士を接着するだけで、接合部を形成できる。
上記の第3パネルは、第1パネルおよび第2パネルの上縁にそれぞれ縫製されることで上縁に連続している、第1パネルおよび第2パネルとは別体の基布であるとよい。このように、第1パネルおよび第2パネルとは別体の基布により、たるんだ第3パネルを形成することができる。
上記の第1パネル、第2パネルおよび第3パネルは、1枚の基布で構成されているとよい。このように、第3パネルは、第1パネルおよび第2パネルと一体の基布によって形成することもできる。
上記の接合部は、第1パネルおよび第2パネルの上縁の途中でクッション内部に向かって突出している凸部を有するとよい。このように、第1パネルおよび第2パネルの上縁の途中でクッション内部に向かって突出している凸部を接合部が有することで、膨張展開時に、凸部に応力が集中することになる。このため、接合部は、ティアシームであれば凸部が起点となって破断し、接着剤であれば凸部が起点となって剥離することになり、接合をより確実に解除できる。
上記の第3パネルは、ガスを外部に排気するベントホールを有するとよい。これにより、接合部の接合が解除されると、クッションの車幅方向の寸法が大きくなるだけでなく、第3パネルに設けられたベントホールが出現する。このため、クッション内部のガスが外部に排気され、クッションの内圧をより下げることができる。
上記のクッションは、車両用シートと、車両用シートの車幅方向に隣接する隣接シートの間に位置し、クッションの上端は膨張展開時に車両の天井に接触するとよい。これにより、車両用シートおよび隣席シートをそれぞれ例えば運転席および助手席とした場合、膨張展開後のクッションの両側が2人の乗員に挟まれる場合であっても、クッションの上端が車両の天井に接触するので、クッションが倒れ難くなる。よって、クッションは、衝撃エネルギーを吸収し易くなり、乗員の頭部をより十全に保護できる。
上記のクッションは、車両用シートとサイドドアとの間に位置するとよい。これにより、膨張展開後のクッションの両側が乗員とサイドドアとで挟まれる場合であっても、接合部にかかる張力が所定値を超えると、接合部は接合を解除する。すると、クッションは、車幅方向の寸法が大きくなり、内圧を下げることによって、乗員の頭部から受ける衝撃エネルギーを十分に吸収でき、頭部傷害値の悪化を防止できる。
本発明によれば、膨張展開したクッションが乗員同士で挟まれたり乗員とサイドドアとで挟まれたりする状況下にあってもクッションの適切な内圧を維持し、乗員をより十全に保護できるサイドエアバッグ装置を提供することができる。
本発明の実施形態におけるサイドエアバッグ装置が適用される車両の一部を例示す図である。 図1(b)のクッションおよび変形例を説明する図である。 図1(b)のサイドエアバッグ装置を車幅方向中央側から車外側を見た状態を例示する図である。 図1(b)のサイドエアバッグ装置を例示する図である。 図4の車両に2人の乗員が着座しているときのサイドエアバッグ装置を例示する図である。 図2のクッションの他の変形例を例示する図である。 図2のクッションのさらに他の変形例を例示する図である。
100…サイドエアバッグ装置、102…車両、104、110…車両用シート、106、112…シートバック、108、114…シートクッション、116…サイドドア、118、118A、118B、118C…クッション、120…インフレータ、122、146…乗員、124、124A…第1パネル、126、126A…第2パネル、128、128A、128B…第3パネル、130、130A…ティアシーム、132、132A…第1パネルの上縁、134、138…縫製ライン、136、136A…第2パネルの上縁、140、148…乗員の頭部、142…クッションの上端、144…車両の天井、150…ティアシームの凸部、152…ベントホール
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施形態におけるサイドエアバッグ装置100が適用される車両102の一部を示す図である。サイドエアバッグ装置100は、図1(a)に点線で示すように、車両用シート104のシートバック106の車両中央側の側部に埋設されている。車両用シート104は、車両102内の右側前部座席(例えば、運転席)であり、シートバック106に加え、乗員が着座するシートクッション108を有する。
車両102には、車両用シート102に隣接する車両用シート110が配置されている。車両用シート110は、左側前部座席(例えば、助手席)であり、シートバック112およびシートクッション114を有している。また、車両用シート110の車両外側には、サイドドア116が位置している。なお上記サイドエアバッグ装置100は、車両用シート110の車両中央側の側面に埋設してもよい。
サイドエアバッグ装置100は、図1(b)に示すように、袋状のクッション118を備える。クッション118は、ガス発生装置であるインフレータ120から供給されるガスを利用して、車両用シート104の乗員122(図3参照)の側方へ膨張展開する。クッション118は、例えば、その表面を構成する基布を表裏で縫製したり、OPW(One-Piece Woven)を用いて紡織したりすることにより袋状に形成される。
図1(b)に示すクッション118は、乗員に近い側の第1パネル124と、乗員から遠い側の第2パネル126と、第1パネル124および第2パネル126とは別体の基布である第3パネル128と、接合部としてのティアシーム130とを含む。
図2は、図1(b)のクッション118および変形例を説明する図である。図2(a)は、クッション118の展開した状態を示す側面図である。図2(b)は、図2(a)のA−A断面図である。図2(c)は、クッション118の変形例を示す断面図である。
第3パネル128は、図2(b)に示すように、第1パネル124の上縁132に縫製ライン134で縫製されることで上縁132に連続していて、クッション118内部に向かって延びている。さらに第3パネル128は、クッション118内部で折り返されて、第2パネル126の上縁136に縫製ライン138で縫製されることにより、上縁136に連続している。
ティアシーム130は、第1パネル124および第2パネル126の上縁132、136同士を接近させ、第3パネル128をたるませた状態とし、その状態で上縁132、136同士を破断可能に縫製する。このため、図2(b)に示すティアシーム130の破断前において、第3パネル128は、クッション118内部でたるんだ状態が維持される。またティアシーム130は、詳細は後述するが、クッション118の膨張展開後に所定値を超える張力を受けると破断する(図5参照)。
破断の生じる閾値である張力の「所定値」は、本文では具体的には明示しないものの、ティアシーム130の強度に応じて定まる値である。張力はクッション118の内圧の増大に伴って増大するものであるため、張力を閾値として用いることは、クッション118の内圧を閾値として用いているのに等しい。したがって、クッション118の内圧の過剰な上昇を抑えることができる。これらのことは接合部としてティアシーム130以外の手段を用いる場合も同様である。
なお図2(b)に示すクッション118では、第3パネル128を第1パネル124および第2パネル126とは別体の基布としたが、これに限定されない。一例として、図2(c)に示すクッション118Aのように、第1パネル124A、第2パネル126Aおよび第3パネル128Aを1枚の基布で構成してもよい。
クッション118Aでは、第3パネル128Aが第1パネル124Aの上縁132Aに連続してクッション118A内部に向かって延び、さらに折り返されて第2パネル126Aの上縁136Aに連続している。そしてティアシーム130は、第1パネル124Aおよび第2パネルの上縁132A、136A同士を接近させた状態で破断可能に縫製している。このようなクッション118Aであっても、ティアシーム130の破断前において、第3パネル128Aをクッション118A内部でたるんだ状態で維持できる。
図3は、図1(b)のサイドエアバッグ装置100を車幅方向中央側から車外側を見た状態を例示する図である。図中では、車両用シート104に着座する乗員122(運転者)を示している。
クッション118の第3パネル128は、図示のように側面視で乗員122の頭部140と重なっている。またティアシーム130は、クッション118の上端142に沿って、乗員122の頭部140を覆うように車両前後方向に延びている。このため、第3パネル128およびティアシーム130の一部は、膨張展開時のクッション118のうち乗員122の頭部140を保護する部位と重なっている。
図4は、図1(b)のサイドエアバッグ装置100を例示する図である。図4(a)は、1人の乗員122が着座しているときのサイドエアバッグ装置100を車両前側から見た様子を示している。図4(b)は、図4(a)のB−B断面図である。
また図4(a)では、側突に伴う横方向の衝撃(矢印C参照)を車両102が受け、乗員122が慣性によって車両中央側に向かう横方向の衝撃(矢印D参照)を受けて車両中央側に移動する状態を示している。つまり、側突に伴う乗員122の動線軸は、これら矢印C、Dで示される横方向(すなわち車幅方向)となる。
サイドエアバッグ装置100は、図4(a)に示すように、矢印Dで示される方向に移動した乗員122の頭部140を、膨張展開したクッション118によって受け止める。クッション118は、図4(b)に示すようにティアシーム130が破断していないため、第3パネル128がクッション118内部でたるんだ状態が維持され、その車幅方向の寸法がWaとなっている。
クッション118の車幅方向の寸法Waは、一例として、ティアシーム130により第1パネル124および第2パネル126の上縁132、136同士をどの程度接近させた状態で縫製するかによって調整可能である。さらに寸法Waは、クッション118が1人の乗員122の頭部140を受け止める際、クッション118が適切な内圧を保つように予め設定される。
このため、クッション118は、膨張展開時に1人の乗員122の頭部140を受け止める場合、図4(a)に示すように、車幅方向の寸法Waを得ることで適切な内圧を保ち、乗員122の頭部140を保護できる。
さらにクッション118の上端142は、膨張展開時に車両102の天井144に接触している。このため、クッション118は、1人の乗員122の頭部140を受け止める際に倒れ難くなり、衝撃エネルギーを吸収し易くなって、乗員122の頭部140をより十全に保護できる。
ところで車両102には、2つの車両用シート104、110が隣接している。このため、膨張展開後のクッション118は、車両用シート104に着座した乗員122だけでなく、車両用シート110に着座した乗員146(図5(a)参照)も受け止める状況があり得る。以下、このような状況におけるクッション118の挙動を説明する。
図5は、図4の車両102に2人の乗員122、146が着座しているときのサイドエアバッグ装置100を例示する図である。図5(a)は、2人の乗員122、146が着座しているときのサイドエアバッグ装置100を車両前側から見た様子を示している。図5(b)は、図5(a)のE−E断面図である。
図5(a)に示すように、膨張展開後のクッション118が2人の乗員122、146を同時に受け止め、2人の乗員122、146によって挟まれると、クッション118の内圧が過剰に上昇する。そして、クッション118の内圧が過剰に上昇すると、クッション118の第1パネル124および第2パネル126にかかる張力が増大する。
第1パネル124および第2パネル126にかかる張力が増大することで、ティアシーム130にかかる張力も増大する。そしてティアシーム130にかかる張力が所定値を超えると、ティアシーム130は破断し、第1パネル124および第2パネル126の上縁132、136同士の縫製が解除される。
このため、クッション118内部でたるんでいた第3パネル128は、図5(b)に示すように、第1パネル124と第2パネル126の上縁132、136の間に張られることになる。その結果、クッション118は、その車幅方向の寸法が図4に示す寸法Waよりも大きい寸法Wbとなるため、内圧を下げることができる。
したがってサイドエアバッグ装置100では、2人の乗員122、146によってクッション118が挟まれた状況下において、車幅方向の寸法を大きくでき、クッション118の内圧を下げることができる。よって、クッション118は、適切な内圧を維持でき、2人の乗員122、146の、とりわけ頭部140、148から受ける衝撃エネルギーを十分に吸収できるため、頭部傷害値の悪化を防止できる。
またサイドエアバッグ装置100では、図5(a)に示すように、2人の乗員122、146によってクッション118が挟まれた状況下において、クッション118の上端142が車両102の天井144に接触している。このため、クッション118は、倒れ難くなって、衝撃エネルギーを吸収し易くなり、乗員122、146の頭部140、148をより十全に保護できる。
図6は、図2のクッション118の他の変形例を例示する図である。図6(a)に示すクッション118Bは、ティアシーム130Aが、第1パネル124および第2パネル126の上縁132、136の途中でクッション118B内部に向かって突出している凸部150を有する点で、クッション118と異なる。なお図6(b)は、図6(a)のティアシーム130Aの凸部150を通るF−F断面を示す図である。
クッション118Bは、図6(b)に示すF−F断面において、ティアシーム130Aの凸部150が、第1パネル124の上縁132と第3パネル128との縫製ライン134および第2パネル126の上縁136と第3パネル128との縫製ライン138よりも、クッション118B内部に位置している。
このようなクッション118Bによれば、膨張展開後にティアシーム130Aの凸部150に応力が集中することになり、凸部150が起点となってティアシーム130Aは確実に破断できる。よってクッション118Bでは、膨張展開後に内圧が過剰に上昇しても、ティアシーム130Aにかかる張力が所定値を超えると、ティアシーム130Aが確実に破断するため、車幅方向の寸法が大きくなって内圧を下げることができる。したがって、クッション118Bでは、適切な内圧を維持できるため、2人の乗員122、146の頭部140、148を受け止めて十全に保護できる。
図7は、図2のクッション118のさらに他の変形例を例示する図である。図7(a)に示すクッション118Cは、第3パネル128Bにガスを外部に排気するベントホール152を設けた点で、クッション118と異なる。なお図7(b)は、図7(a)の第3パネル128Bに設けられたベントホール152を通るG−G断面を示す図である。図7(c)は、ベントホール152を含む膨張展開後のクッション118Cの一部を示す図である。
クッション118Cの内部には、図7(b)に示すように、第3パネル128Bに設けられたベントホール152が位置している。このようなクッション118Cによれば、膨張展開後にティアシーム130が破断すると、車幅方向の寸法が大きくなるだけでなく、図7(c)に示すように、第3パネル128Bに設けられたベントホール152が出現する。よってクッション118Cでは、ベントホール152を介して内部のガスが外部に排気され、内圧をより下げることができる。したがって、クッション118Cでは、適切な内圧を維持できるため、2人の乗員122、146の頭部140、148を受け止めて十全に保護できる。
上記実施形態では、接合部として、第1パネル124と第2パネル126の上縁132、136同士を破断可能に縫製するティアシーム130を例示したが、これに限定されない。すなわち接合部は、第1パネル124と第2パネル126の上縁132、136同士を接合し、クッション118の膨張展開時に所定値を超える張力を受けると接合を解除する機能を有するものであればよい。そのため接合部としては、一例として第1パネル124と第2パネル126の上縁132、136同士を剥離可能に接着する接着剤であってもよい。
また図6、図7に示すクッション118B、118Cでは、第3パネル128、128Bが第1パネル124および第2パネル126とは別体の基布としたが、これに限定されない。一例として、第1パネル124、第2パネル126および第3パネル128、128bを、図2(c)に示すクッション118Aのように一体の基布によって形成してもよい。
また上記実施形態では、サイドエアバッグ装置100が、隣接する車両用シート104、110の間に位置し、膨張展開後のクッション118が両側の2人の乗員122、146を同時に受け止め、2人の乗員122、146によってクッション118が挟まれる状況を例示したが、これに限定されない。すなわちサイドエアバッグ装置100は、車両用シート104、110のシートバック106、112の車幅方向外側の側面に埋設してもよい。この場合には、膨張展開後のクッション118が乗員122と不図示のサイドドア、あるいは乗員146とサイドドア116(図1(a)参照)とで挟まれる状況があり得る。
さらに上記実施形態では、サイドエアバッグ装置100を、2つの車両用シート104、110を備えた車両102に適用した場合を説明したが、これに限定されない。一例として、サイドエアバッグ装置100を、1人乗り用の電気自動車、いわゆる超小型EVに適用してもよい。超小型EVは、1つの車両用シートを備えた車両である。このような車両では、サイドエアバッグ装置100が車両用シートとサイドドアとの間に位置することになり、膨張展開後のクッション118が乗員とサイドドアとで挟まれる状況があり得る。
いずれの状況下においても、サイドエアバック装置100では、クッション118の内圧の上昇に伴って接合部にかかる張力が所定値を超えると、接合部が接合を解除できる。このため、クッション118では、その車幅方向の寸法が大きくなり、内圧を下げることができる。したがって、サイドエアバッグ装置100によれば、クッション118の適切な内圧を維持できるため、クッション118が乗員の頭部を受け止めることで、衝撃エネルギーを十分に吸収でき、頭部傷害値の悪化を防止できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、上記実施形態においては本発明にかかるサイドエアバッグ装置100を自動車に適用した例を説明したが、自動車以外にも航空機や船舶などに適用することも可能であり、同様の作用効果を得ることができる。
本発明は、車両の側突時などに、車両用シートの乗員の側方へ膨張展開する袋状のクッションを備えたサイドエアバッグ装置に利用することができる。

Claims (9)

  1. 車両用シートのシートバックの側部に設けられ、インフレータから供給されるガスを利用して前記車両用シートの乗員の側方へ膨張展開する袋状のクッションを備えるサイドエアバッグ装置において、
    前記クッションは、
    乗員に近い側の第1パネルと、
    乗員から遠い側の第2パネルと、
    前記第1パネルおよび第2パネルの上縁同士を接合する接合部と、
    前記第1パネルの上縁に連続して前記クッション内部に向かって延びさらに折り返されて前記第2パネルの上縁に連続する第3パネルとを含み、
    前記接合部は、前記クッションの膨張展開時に所定値を超える張力を受けると前記接合を解除することを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 前記接合部は、前記第1パネルと前記第2パネルの上縁同士を破断可能に縫製するティアシームであることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記接合部は、前記第1パネルと前記第2パネルの上縁同士を剥離可能に接着する接着剤であることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記第3パネルは、前記第1パネルおよび第2パネルの上縁にそれぞれ縫製されることで該上縁に連続している、該第1パネルおよび第2パネルとは別体の基布であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 前記第1パネル、第2パネルおよび第3パネルは、1枚の基布で構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  6. 前記接合部は、前記第1パネルおよび第2パネルの上縁の途中で前記クッション内部に向かって突出している凸部を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  7. 前記第3パネルは、ガスを外部に排気するベントホールを有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  8. 前記クッションは、前記車両用シートと、該車両用シートの車幅方向に隣接する隣接シートの間に位置し、該クッションの上端は膨張展開時に車両の天井に接触することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  9. 前記クッションは、前記車両用シートとサイドドアとの間に位置することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
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