JPWO2018186260A1 - ヘアオイル、及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、毛髪に適用することにより、しなやかさ、軽さ、しっとり感、まとまり易さ、及びツヤ感等を付与することができるヘアオイルであって、手に取ったときにタレ落ちにくく、展延性に優れたヘアオイルを提供する。本発明のヘアオイルは、油剤(A)と下記増粘剤(B)との相溶物を含む。増粘剤(B):下記式(1-1)で表される基及び/又は下記式(1-2)で表される基(式中、R1は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を示し、nは0又は1を示す。mは10〜100の整数を示し、m個のR2は同一又は異なって炭素数2〜4のアルキレン基を示す。R3は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を示す)が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合した構造を有する変性セルロースファイバー【化1】

Description

本発明は、増粘剤と油剤との相溶物を含有し、手に取ったときにタレ落ちにくく、毛髪に塗布する際にはなめらかに伸び広がり、しなやかさ、軽さ、しっとり感、まとまり易さ、及びツヤ感等を毛髪に付与する効果を有するヘアオイル、及びその製造方法に関する。本願は、2017年4月4日に日本に出願した特願2017−074401号の優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ヘアオイルは、毛髪に油分を補い、しなやかさ、しっとり感、まとまり易さ、及びツヤ感等を与えることを目的として使用される毛髪用化粧料の一種である。ヘアオイルとしては、従来、ツバキ油やオリーブ油等の植物油、流動パラフィン等の鉱物油、高級脂肪酸、シリコーン油等が用いられてきた(特許文献1、2、非特許文献1参照)。
しかし、上記油剤は常温では粘性が低く、手に取ったときに指の間からタレ落ち易いことが問題であった。この問題を解決する方法として増粘剤を添加して上記油剤を適度に増粘する方法が知られている。しかし、従来の増粘剤(例えば、特許文献3に記載のポリスチレン−水素化ポリイソプレンブロックコポリマー)で増粘された相溶物は伸び広がりにくく毛髪に薄く均一に塗布することは困難であった。その他、特許文献4には、親水性又は親油性化合物のゲル化剤として、1,2,3−プロパントリカルボン酸トリス(2−メチルシクロヘキシルアミド)が記載されている。
特開昭63−183517号公報 特開平1−175923号公報 特開平8−59765号公報 特開2009−155592号公報
光井武夫著「新化粧品学」(第1版;1993年1月12日南山堂発行)436〜439頁
しかし、1,2,3−プロパントリカルボン酸トリス(2−メチルシクロヘキシルアミド)は油剤に溶解し難く、これを油剤の増粘剤として使用することは困難であることがわかった。
従って、本発明の目的は、毛髪に適用することにより、しなやかさ、軽さ、しっとり感、まとまり易さ、及びツヤ感等を付与することができるヘアオイルであって、手に取ったときにタレ落ちにくく、展延性に優れたヘアオイルを提供することにある。
本発明の他の目的は、毛髪に適用することにより、しなやかさ、軽さ、しっとり感、まとまり易さ、及びツヤ感等を付与することができるヘアオイルであって、透明で美観に優れ、手に取ったときにタレ落ちにくく、展延性に優れたヘアオイルを提供することにある。
本発明の他の目的は、前記ヘアオイルの製造方法を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、下記式(1-1)で表される基及び/又は下記式(1-2)で表される基を備えたセルロースファイバー(すなわち、変性セルロースファイバー)は、油剤を任意の粘度にまで増粘し、その粘度を安定的に維持することができること、前記変性セルロースファイバーによって適度に増粘された油剤を含むヘアオイルは、手に取ったときには指の間等からたれ落ちにくく、且つ展延性に優れ、毛髪に適用することにより、しなやかさ、軽さ、しっとり感、まとまり易さ、及びツヤ感等を付与することができることを見いだした。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は、油剤(A)と下記増粘剤(B)との相溶物を含むヘアオイルを提供する。
増粘剤(B):下記式(1-1)で表される基及び/又は下記式(1-2)で表される基が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合した構造を有する変性セルロースファイバー
Figure 2018186260
(式中、R1は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を示し、nは0又は1を示す。mは10〜100の整数を示し、m個のR2は同一又は異なって炭素数2〜4のアルキレン基を示す。R3は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を示す)
本発明は、また、油剤(A)と増粘剤(B)との相溶物が、前記(A)100重量部当たり、前記(B)を0.1〜40重量部含有する、前記のヘアオイルを提供する。
本発明は、また、油剤(A)と下記増粘剤(B)とを相溶させる工程を経て前記のヘアオイルを得る、ヘアオイルの製造方法を提供する。
増粘剤(B):下記式(1-1)で表される基及び/又は下記式(1-2)で表される基が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合した構造を有する変性セルロースファイバー
Figure 2018186260
(式中、R1は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を示し、nは0又は1を示す。mは10〜100の整数を示し、m個のR2は同一又は異なって炭素数2〜4のアルキレン基を示す。R3は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を示す)
本発明は、また、油剤(A)と増粘剤(B)とを、前記(A)100重量部に対して前記(B)を0.1〜40重量部の割合で相溶させる、前記のヘアオイルの製造方法を提供する。
本発明のヘアオイルは、変性セルロースファイバーによって油剤が増粘されることにより適度な粘性を有し、その粘性が経時安定的に保持されるため、手に取ったときに指の間からたれ落ちにくく、且つ展延性に優れる。すなわち、使用性に優れる。また、本発明のヘアオイルは透明性を有し、美観に優れる。そして、本発明のヘアオイルを毛髪に適用すると、毛髪にしなやかさ、軽さ、しっとり感、まとまり易さ、及びツヤ感等を付与することができる。
[ヘアオイル]
本発明のヘアオイルは、油剤(A)と増粘剤(B)との相溶物を含む。油剤(A)及び増粘剤(B)は、それぞれ1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて含有することができる。
(油剤(A))
本発明における油剤(A)としては、毛髪に塗布することにより、しなやかさ、軽さ、しっとり感、まとまり易さ、ツヤ感等を付与できる油剤であれば特に制限無く使用することができる。油剤には、極性油、非極性油、及びこれらの混合物が含まれる。
前記極性油としては、例えば、オリーブ油等の油脂類、ラノリン等のロウ類、エステル類[ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オクタン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン等の炭素数8以上(好ましくは、炭素数8〜25)の脂肪酸とアルコールとのエステル]、高級脂肪酸類[ラウリン酸、オレイン酸等の炭素数12以上(好ましくは、炭素数12〜25)の脂肪酸]、常温で固体の高級アルコール類[セタノール等の炭素数12以上(好ましくは、炭素数12〜25)のアルコール]等が挙げられる。
前記非極性油としては、スクワラン、ワセリン、炭化水素油(イソドデカン、流動パラフィン等)、鎖状又は環状のシリコーン油等が挙げられる。
(増粘剤(B))
本発明における増粘剤(B)は、下記式(1-1)で表される基及び/又は下記式(1-2)で表される基が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合した構造を有する変性セルロースファイバー(以後、単に「変性セルロースファイバー」と称する場合がある)である。本発明のヘアオイルは、増粘剤として前記変性セルロースファイバーを含有するため、上記油剤(A)を適度に増粘し、その粘度を安定的に維持することができる。また、油剤(A)が透明であれば、その透明性を維持しつつ増粘することができる。
Figure 2018186260
(式中、R1は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を示し、nは0又は1を示す。mは10〜100の整数を示し、m個のR2は同一又は異なって炭素数2〜4のアルキレン基を示す。R3は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を示す)
前記R1における脂肪族炭化水素基の炭素数は1〜30であり、好ましくは3〜30、より好ましくは5〜25、特に好ましくは10〜20、最も好ましくは15〜20である。前記R1における脂肪族炭化水素基の炭素数を前記範囲とすることで、セルロースファイバーに親油性を付与することができ、油剤(A)に対する良好な相溶性を付与することができる。
前記R1における脂肪族炭化水素基には、飽和脂肪族炭化水素基と不飽和脂肪族炭化水素基が含まれる。
前記飽和脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、ステアリル基等の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が挙げられる。
前記不飽和脂肪族炭化水素基は、少なくとも1個の不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基であり、二重結合及び三重結合から選択される少なくとも1個の不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基が挙げられる。また、前記不飽和脂肪族炭化水素基は、少なくとも1個の不飽和結合を有していてばよく、不飽和結合を1個有していても、2個以上有していてもよい。尚、不飽和結合の数の上限は、例えば6個、好ましくは3個である。従って、前記不飽和脂肪族炭化水素基が有する不飽和結合の数としては、例えば1〜6個、好ましくは1〜3個である。更に、前記不飽和脂肪族炭化水素基が二重結合を有する場合、当該基はcis及びtransの何れの立体配置を有していてもよい。
前記R1としては、なかでも、不飽和脂肪族炭化水素基が好ましく、特に好ましくは、少なくとも1個の二重結合を有する脂肪族炭化水素基であり、最も好ましくは、二重結合を1〜6個(好ましくは1〜3個)有する直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素基(例えば、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、7−オクテニル基、9−デセニル基、11−ドデセニル基、オレイル基等)である。
前記R1としては、とりわけ、二重結合を1〜6個(好ましくは、1〜3個)有する、炭素数1〜30(好ましくは3〜30、より好ましくは5〜25、特に好ましくは10〜20、最も好ましくは15〜20)の直鎖状又は分岐鎖状脂肪族炭化水素基が好ましい。
2における炭素数2〜4のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基が挙げられる。
mは10〜100の整数を示し、mの下限値は好ましくは15、特に好ましくは20、最も好ましくは25、とりわけ好ましくは30である。また、mの上限値は好ましくは80、特に好ましくは70、最も好ましくは60、とりわけ好ましくは50である。mの値を前記範囲とすることで、セルロースファイバーに親油性を付与することができ、油剤(A)に対する良好な相溶性を付与することができる。
3における炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、デシル基、ドデシル基等の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜3)程度のアルキル基;ビニル基、アリル基、1−ブテニル基等の炭素数2〜20(好ましくは2〜10、特に好ましくは2〜3)程度のアルケニル基;エチニル基、プロピニル基等の炭素数2〜20(好ましくは2〜10、特に好ましくは2〜3)程度のアルキニル基等が挙げられる。
3における炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、なかでもアルキル基(特に好ましくは炭素数1〜10のアルキル基、とりわけ好ましくは炭素数1〜3のアルキル基)が好ましい。
本発明における増粘剤(B)は、上記式(1-1)で表される基、及び上記式(1-2)で表される基から選択される少なくとも1つの基が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合(より詳細には、ピラノース環を構成する炭素原子に結合)した構造を有する変性セルロースファイバーを含有する。
変性セルロースファイバーにおける上記式(1-1)で表される基、及び上記式(1-2)で表される基が結合する割合としては、用途に応じて適宜調整することができ、例えば、前記各基の平均の総置換度(すなわち、上記式(1-1)で表される基の平均置換度及び上記式(1-2)で表される基の平均置換度の合計)は、例えば0.05〜3.0である。総置換度の上限は、好ましくは2.8、特に好ましくは2.7、最も好ましくは2.6である。総置換度の下限は、好ましくは0.1、より好ましくは0.3、特に好ましくは0.5、最も好ましくは1.0、とりわけ好ましくは1.5である。
尚、上記式(1-1)で表される基の置換度は、以下の方法で測定できる。
1.変性セルロースファイバーをジメチルアセトアミドに溶解し、触媒(例えば、ピリジン)の存在下、カルボン酸無水物(例えば、無水酢酸)でアシル化する。
2.得られた試料を貧溶媒で再沈させ、未反応成分を除去する。
3.その後、ジメチルアセトアミドに溶解し、水酸化カリウムでケン化後、生成する遊離脂肪酸量を定量することで、総置換度を求めることができる。
また、アシル化が完結したことはIRスペクトルで3400cm-1付近に水酸基の吸収が認められないことによって確認できる。また、ケン化が完結したことはIRスペクトル1750cm-1付近のカルボニル基の吸収が認められないことで確認できる。また、上記式(1-1)中のR1がメチル基である場合(すなわち、式(1-1)で表される基が酢酸残基である場合)は、無水酢酸に代えて、酢酸以外の一塩基酸の無水物(例えば、無水プロピオン酸など)を用いることが好ましい。その他、ケン化後に生成する遊離脂肪酸の定量は、ヒドラジド化したものをHPLCによって測定することにより求められる(Journal of chromatography, 416 (1987) 237-245)。
例えば、上記式(1-1)で表される基が結合した構成を有する変性セルロースファイバーの置換度(Dx)は、以下のように算出できる。
Figure 2018186260
AV%:ケン化で生じた遊離脂肪酸(例えば、酢酸)のケン化前試料重量に対する重量%
[a+OH]:分析目的で導入したアシル基に対応する遊離脂肪酸の分子量(例えば、カルボン酸無水物として無水酢酸を使用した場合は、酢酸の分子量(60.052g/mol))
[a−H]:分析目的で導入したアシル基とプロトンの分子量の差(例えば、アシル基がアセチル基である場合は、42.037g/mol)
[x−H]:R1基とプロトンの分子量の差(例えば、R1基がcis−オレイル基である場合は、264.45g/mol)
G:グルコース残基の分子量(162.14g/mol)
上記式(1-2)で表される基の置換度も、上記式(1-1)で表される基と同様の方法で求めることができる。
上記変性セルロースファイバーであって、上記式(1-1)で表される基(式中のn=1)が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合した構造を有する変性セルロースファイバーは、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合する水酸基の少なくとも1つに、変性剤として下記式(1)
Figure 2018186260
(式中のR1は上記に同じ。nは1を示す)
で表されるカルボン酸、又はその誘導体を反応させることにより製造することができる。
前記変性セルロースファイバーの原材料であるセルロースファイバーとしては、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、綿、ビート、農産物残廃物、布といった天然植物原料から得られるパルプ;レーヨン、セロファン等の再生セルロース繊維等が挙げられる。なかでも、パルプが好ましい。
前記パルプとしては、例えば、植物原料(例えば、木材、コットン等)を化学的、若しくは機械的にパルプ化することで得られるケミカルパルプや、脱墨古紙パルプ、段ボール古紙パルプ、雑誌古紙パルプが挙げられる。
これらのパルプの中でも、繊維の強度が強い針葉樹由来のクラフトパルプ(例えば、針葉樹未漂白クラフトパルプ、針葉樹酸素晒し未漂白クラフトパルプ、針葉樹漂白クラフトパルプ等)が好ましい。
これらの原材料は、必要に応じ、脱リグニン処理や漂白処理を行うことが好ましい。また前記原材料を、叩解してミクロフィブリル化するリファイナー処理を施しても良い。
上記式(1)で表されるカルボン酸としては、例えば、ブタン酸、ペンタン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪族カルボン酸;クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸、ネルボン酸等のモノ不飽和脂肪族カルボン酸;ソルビン酸、リノール酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸等のジ不飽和脂肪族カルボン酸;リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、エイコサトリエン酸等のトリ不飽和脂肪族カルボン酸;ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸、アドレン酸等のテトラ不飽和脂肪族カルボン酸;ボセオペンタエン酸、エイコサペンタエン酸、オズボンド酸、イワシ酸、テトラコサペンタエン酸等のペンタ不飽和脂肪族カルボン酸;ドコサヘキサエン酸、ニシン酸等のヘキサ不飽和脂肪族カルボン酸等が挙げられる。上記式(1)で表されるカルボン酸の誘導体としては、例えば、カルボン酸塩化物、カルボン酸臭化物等の酸ハロゲン化物や酸無水物が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記変性セルロースファイバーであって、上記式(1-1)で表される基(式中のn=0)が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合した構造を有する変性セルロースファイバーは、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合する水酸基の少なくとも1つに、変性剤として下記式(1’)
Figure 2018186260
(式中のR1は上記に同じ。nは0を示す)
で表されるアルコールを反応させることにより製造することができる。
前記式(1’)で表されるアルコールとしては、例えば、ブタノール、ペンタノール、1−デカノール、1−ドデカノール、ステアリルアルコール等の飽和アルコール;アリルアルコール、オクタデカジエノール、ドコセノール、ドデセジエノール、オレイルアルコール、トリデセノール、リノリルアルコール等の不飽和アルコール等が挙げられる。
前記変性剤の使用量は、セルロースファイバーのグルコース単位1モルに対して、例えば0.1〜20モル、好ましくは0.4〜10モルである。前記変性剤を過剰に使用し、所定の平均置換度となるまで反応させた時点で反応を停止させてもよい。
セルロースファイバーを上記式(1-1)で表される基で変性する反応は、触媒の存在下で行うことが好ましい。前記触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、酢酸等の酸触媒や、塩基性触媒が挙げられる。なかでも、塩基性触媒を使用することが好ましい。
塩基性触媒としては、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジン(DMAP)等の含窒素芳香族性複素環化合物;トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジアザビシクロオクタン等の非環状、或いは環状第三級アミン化合物;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩等が挙げられる。
触媒の使用量は、例えば、セルロースファイバーのグルコース単位1モルに対して0.1〜10モル程度である。
上記変性反応の反応温度は、例えば20〜160℃程度である。反応時間は、例えば2〜30時間程度である。
また、上記変性反応は、非水系溶媒中で行うことが好ましい。前記非水系溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の飽和又は不飽和炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;及びこれらの混合物が挙げられる。
更に、上記変性反応は、セルロースファイバーを解砕処理に付しつつ、そこに変性剤を添加して、反応させることが、置換度を向上させ、油剤(A)に対してより優れた相溶性を付与することができる点で好ましい。
上記変性セルロースファイバーであって、上記式(1-2)で表される基が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合した構造を有する変性セルロースファイバーは、セルロースファイバー[好ましくはセルロースファイバーを構成するピラノース環の6位のヒドロキシメチル基(−CH2OH)]に酸化剤を反応させることにより、セルロースファイバーを構成するピラノース環にカルボキシル基が結合した酸化セルロースファイバーを得(酸化工程)、得られた酸化セルロースファイバーのカルボキシル基の少なくとも1つに、変性剤としてのポリエーテルアミンを反応させて塩を形成する(アミン変性工程)ことにより製造することができる。
前記セルロースファイバーとしては、上述の式(1-1)で表される基が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合した構造を有する変性セルロースファイバーを製造する場合と同様のものを使用することができる。
(酸化工程)
酸化工程で使用される酸化剤としては、例えば、次亜ハロゲン酸又はその塩(次亜塩素酸又はその塩、次亜臭素酸又はその塩、次亜ヨウ素酸又はその塩等)、亜ハロゲン酸又はその塩(亜塩素酸又はその塩、亜臭素酸又はその塩、亜ヨウ素酸又はその塩等)、過ハロゲン酸又はその塩(過塩素酸又はその塩、過ヨウ素酸又はその塩等)、ハロゲン(塩素、臭素、ヨウ素等)、ハロゲン酸化物(ClO、ClO2、Cl26、BrO2、Br37等) 、窒素酸化物(NO、NO2、N23等)、過酸(過酸化水素、過酢酸、過硫酸、過安息香酸等)が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
セルロースファイバーと酸化剤の反応は触媒の存在下で行うことが好ましい。前記触媒としては、例えば、TEMPO(=2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル)等のN−オキシル化合物や、その誘導体を用いることができる。また、前記N−オキシル化合物に、臭化物やヨウ化物(臭化リチウム、臭化カリウム、臭化ナトリウム等のアルカリ金属臭化物;ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム等のアルカリ金属ヨウ化物;臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化ストロンチウム等のアルカリ土類金属臭化物;ヨウ化カルシウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化ストロンチウム等のアルカリ土類金属ヨウ化物)を組み合わて用いてもよい。
酸化工程では、反応の進行に伴ってカルボキシル基が生成するため、反応溶液のpHが低下する。そこで、反応溶液をアルカリ性領域(例えばpH9〜12、好ましくは10〜11)の範囲に維持することが酸化反応を十分に進行させる上で好ましい。
酸化工程終了後に、セルロースナノファイバーに結合したカルボキシル基が塩(例えば、ナトリウム塩)の状態で存在する場合は、酸を添加して、カルボキシル基に置換することが好ましい。
(アミン変性工程)
アミン変性工程で使用される、変性剤としてのポリエーテルアミンは、例えば、下記式(2)で表される。R2、R3、mは上記に同じ。ポリエーテルアミンは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
Figure 2018186260
ポリエーテルアミンの重量平均分子量(GPCによる、標準ポリスチレン換算)は、例えば300以上、好ましくは500以上、特に好ましくは1000以上、最も好ましくは1500以上である。尚、重量平均分子量の上限は、例えば5000、好ましくは4000、特に好ましくは3000である。
アミン変性反応は溶媒の存在下で行うことが好ましい。前記溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;n−ヘキサン、n−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の飽和又は不飽和炭化水素;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、フルオロトリクロロメタン、トリクロロトリフルオロメタン、ヘキサフルオロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)、1,4−ジオキサン、メチルセロソルブ等のエーテル;及びこれらの混合物が挙げられる。
アミン変性反応は、酸化工程を経て得られた酸化セルロースファイバーを解砕処理に付しつつ、そこに変性剤を添加して、反応させることが、置換度を向上させ、油剤(A)に対してより優れた相溶性を付与することができる点で好ましい。
[ヘアオイル]
本発明のヘアオイルは、油剤(A)と増粘剤(B)との相溶物を含む。
本発明のヘアオイルは、例えば、上記油剤(A)と増粘剤(B)とを相溶させる工程を経て製造することができる。より詳細には、上記油剤(A)と増粘剤(B)の全量を混合して加温し、相溶させた後、冷却することにより製造することができる。また、油剤(A)の一部に上記増粘剤(B)を混合して、加温、相溶させた後、冷却し、その後、残りの油剤(A)を混合する方法でも製造することができる。
相溶の際の温度は油剤(A)と増粘剤(B)の種類によって適宜選択されるものであり特に制限されないが、100℃を超えないことが好ましく、油剤(A)の沸点が100℃以下の場合には沸点程度が好ましい。
相溶後の冷却は、25℃以下にまで冷却することができればよく、室温で徐々に冷却してもよいし、氷冷等により急速冷却してもよい。
増粘剤(B)の使用量(2種以上使用する場合はその総量)は、油剤(A)100重量部に対して、例えば0.1〜40重量部、好ましくは0.3〜20重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部、最も好ましくは0.5〜5重量部である。増粘剤(B)を前記範囲で使用すると、油剤(A)に適度な粘度を付与することができ、手に取ったときにタレ落ちにくく、展延性に優れたヘアオイルを得ることができる。一方、増粘剤(B)の使用量が上記範囲を下回ると、ヘアオイルの粘度を安定的に保持することが困難となる傾向がある。また、増粘剤(B)の使用量が上記範囲を上回っても増粘性を有利な効果は得られ難く、ヘアオイルの展延性が低下する傾向がある。
従って、油剤(A)と増粘剤(B)との相溶物としては、前記(A)100重量部当たり、前記(B)を0.1〜40重量部含有することが好ましく、より好ましくは0.3〜20重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部、最も好ましくは0.5〜5重量部である。
本発明のヘアオイルには増粘剤として、増粘剤(B)(=本発明における変性セルロースファイバー)以外にも他の増粘剤を含有してもよいが、ヘアオイルに含まれる全増粘剤に占める本発明における増粘剤(B)の割合は、例えば30重量%以上、好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上、最も好ましくは85%以上である。増粘剤(B)の割合が上記範囲を下回ると(すなわち、他の増粘剤の割合が上記範囲を上回ると)、本発明の効果が得られにくくなる傾向がある。尚、本発明における「増粘剤」は、粘性を付与する増粘剤、ゲル化するゲル化剤、及び組成物の成分を均一に安定化する安定剤を含む概念である。
上記相溶物の含有量は、ヘアオイル全量の、例えば20重量%以上、好ましくは30重量%以上、より好ましくは50重量%以上、更に好ましくは60重量%以上、特に好ましくは80重量%以上、最も好ましくは90重量%以上、とりわけ好ましくは95重量%以上である。尚、上記相溶物の含有量の上限は100重量%である。上記相溶物を上記範囲で含有するヘアオイルは、適度な粘性を安定的に保持しつつ展延性に優れ、しなやかさ、軽さ、しっとり感、まとまり易さ、及びツヤ感等を毛髪に付与することができる。
従って、油剤(A)の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、へアオイル全量の例えば70.0〜99.9重量%である。油剤(A)の含有量の上限は、好ましくは99.5重量%、特に好ましくは99.0重量%、最も好ましくは98.5重量%である。また、油剤(A)の含有量の下限は、好ましくは75.0重量%、より好ましくは80重量%、特に好ましくは85.0重量%、最も好ましくは90.0重量%である。ヘアオイルが油剤(A)を上記範囲で含有すると、しなやかさ、軽さ、しっとり感、まとまり易さ、及びツヤ感等を毛髪に付与することができる。
また、本発明のヘアオイルにおける水含有量は、ヘアオイル全量の例えば1重量%以下、好ましくは0.2重量%以下である。本発明のヘアオイルは実質的に水を含有しなくても良い。
本発明のヘアオイルは、上記相溶物以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分を1種又は2種以上含有していてもよい。前記他の成分としては、一般的に毛髪化粧料に用いられる成分であれば、水性成分、非水性成分のいずれであってもよいが、好ましくは非水性成分である。前記他の成分としては、例えば、油剤(A)以外の油性成分、界面活性剤、多価アルコール、キレート化剤、抗菌剤、酸化防止剤、粘度調整剤、収れん剤、抗フケ剤、育毛剤、紫外線吸収剤、着色剤(染料や顔料等の色素等)、香料、美容成分(ビタミン等)、エアゾール噴射剤等が挙げられる。
前記他の成分の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、本発明のヘアオイル全量の、例えば10.0重量%以下程度、好ましくは7.0重量%以下、特に好ましくは5.0重量%以下、最も好ましくは1.0重量%以下である。
本発明のヘアオイルは適度な粘性を有し、その粘度[25℃、せん断速度10s-1における]は、例えば0.1〜10Pa・s(好ましくは0.5〜7Pa・s、より好ましくは1.0〜6.5Pa・s、特に好ましくは2.0〜6.0Pa・s)の範囲内において用途に応じて適宜選択することができる。粘度が上記範囲を上回ると、展延性が得られにくくなる傾向がある。一方、粘度が上記範囲を下回ると、ヘアオイルを手に取ったときにタレ落ちることを防止することが困難となる傾向がある。尚、粘度の調整は、増粘剤(B)の含有量を上記範囲内で調整することにより行うことができる。
本発明のヘアオイルは、液状、ジェル状、多相状等の何れの状態であってもよい。また容器との組み合わせによりミスト状、エアゾール状等とすることもできる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
調製例1(変性セルロースファイバーの調製)
リファイナー処理済みの針葉樹漂白クラフトパルプ(王子製紙(株)製)を水に分散させ、固形分濃度1重量%のパルプ水懸濁液を調製した。
得られたパルプ水懸濁液に石臼式磨砕機(商品名「セレンディピターMKCA6−3」、増幸産業(株)製、ディスク回転速度:1500rpm)を用いてフィブリル化処理を行い、フィブリル化セルロース水懸濁液(固形分濃度:1重量%)を得た。
その後、フィブリル化セルロース水懸濁液中の水をN−メチルピロリドンに置換し、固形分濃度0.5重量%のフィブリル化セルロース懸濁液を得た。
得られたフィブリル化セルロース懸濁液に、触媒としてピリジンを添加し、さらに、cis−オレオイルクロライドをフィブリル化セルロースのグルコース単位1モルに対して1モルの割合で添加し、30℃で反応させた。反応終了後、得られた生成物をエタノールで十分に洗浄後、トルエンにより溶媒置換し、トルエン中で懸濁させて、1重量%の変性セルロースファイバー懸濁液[増粘剤(1)]を得た。
調製例2(変性セルロースファイバーの調製)
(酸化工程)
針葉樹パルプ2gに、水150mL、臭化ナトリウム0.25g、TEMPO(0.025g)を加え、撹拌して分散させた後、13%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(共酸化剤)を、前記パルプ1.0gに対して次亜塩素酸ナトリウムが5.2mmol/gとなる量を加え、反応を開始した。
反応の進行に伴いpHが低下したため、0.5N水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHを10〜11に保持しつつ、120分間反応を行った。
反応終了後、0.1N塩酸を添加して中和した後、ろ過と水洗を繰り返して精製し、繊維表面が酸化された酸化セルロースを得た。続いて、酸化セルロースに含まれる水をエタノールに置換して、酸化セルロース懸濁液を得た。
(アミン変性工程)
得られた酸化セルロース懸濁液に、エタノールと、酸化セルロースのカルボキシル基量と等量の下記式で表されるポリエーテルアミン(商品名「JEFFAMINE M−2070」、重量平均分子量:2000、HUNTSMAN社製)とを加えて2%に希釈し、高圧ホモジナイザー(圧力:100MPa)を用いてホモジナイズ処理を1回行った。これに、変性セルロースファイバー濃度が0.75%となるまでエタノールを加え、T.K.ホモミクサー(PRIMIX社製)を用いて8000rpmで10分間撹拌して、変性セルロースファイバー懸濁液[増粘剤(2)]を得た。
Figure 2018186260
実施例1(ヘアオイルの調製)
調製例1で得られた増粘剤(1)2重量部と、油剤としてのイソドデカン98重量部を混合し、80℃で加熱撹拌してこれらを相溶させ、その後25℃まで冷却して相溶物(1)を得、これをヘアオイル(1)とした。得られたヘアオイル(1)の25℃、せん断速度10s-1における粘度は、2.4Pa・sであった。
実施例2〜5、比較例1〜3
下記表に示す処方(単位は重量部)に変更した以外は実施例1と同様にしてヘアオイルを得た。
(1)使用性、及び展延性の評価
実施例及び比較例で得られたヘアオイルについて、10名の官能検査専門パネラーによって官能評価を行った。具体的には、シャンプー(商品名「レヴール」、(株)ジャパンゲートウェイ製)を使用して頭髪を洗浄した後、良く濯ぎ、ドライヤーで半乾きにした。その後、実施例及び比較例で得られた各ヘアオイル5gを手に取り、頭髪に馴染ませて、ヘアオイルの使用性(タレ落ち難さ)、及び展延性(伸び広がりのなめらかさ)について下記評価基準を用いて5段階で評価し評点を得た。
評価基準
非常に良い:5点
良い:4点
普通:3点
悪い:2点
非常に悪い:1点
更に、得られた評点の平均値を、更に下記3段階判定基準を用いて判定した。
○:3点以上
△:2点以上、3点未満
×:2点未満
(2)透明性の評価
実施例及び比較例で得られた各ヘアオイルについて、25℃、相対湿度60RH%条件下、透明度を目視により判断し、下記基準に従って透明性を評価した。
評価基準
◎:透明である
○:半透明である
△:白濁している
×:二相分離している
Figure 2018186260
<増粘剤>
増粘剤(1):調製例1で得られた増粘剤を使用した。
増粘剤(2):調製例2で得られた増粘剤を使用した。
増粘剤(3):ジブチルラウロイルグルタミド、商品名「GP-1」、味の素(株)製
増粘剤(4):ステアリン酸イヌリン、商品名「レオパール ISK2」、千葉製粉(株)製
<油剤>
イソドデカン:商品名「パーメチル99A」、日本光研工業(株)製
流動パラフィン:商品名「モレスコホワイトP−100」、MORESCO社製
オクタン酸セチル:商品名「CEH」、高級アルコール工業(株)製
本発明のヘアオイルは、優れた使用性、展延性、及び透明性を兼ね備えるものであった。一方、増粘剤として本発明における変性セルロースファイバーを使用しなかった場合、得られたヘアオイルは指の間からタレ落ち易く、使用性が悪かった。また、透明性の点でも劣っていた。
以上のまとめとして、本発明の構成及びそのバリエーションを以下に付記しておく。
[1]油剤(A)と下記増粘剤(B)との相溶物を含むヘアオイル。
増粘剤(B):下記式(1-1)で表される基及び/又は下記式(1-2)で表される基が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合した構造を有する変性セルロースファイバー
Figure 2018186260
(式中、R1は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を示し、nは0又は1を示す。mは10〜100の整数を示し、m個のR2は同一又は異なって炭素数2〜4のアルキレン基を示す。R3は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を示す)
[2]油剤(A)が、極性油、非極性油、及びこれらの混合物からなる群より選択される、[1]に記載のヘアオイル。
[3]油剤(A)が極性油であり、オリーブ油を含む油脂類、ラノリンを含むロウ類、エステル類[ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オクタン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリンを含む炭素数8以上(炭素数8〜25を含む)の脂肪酸とアルコールとのエステル]、高級脂肪酸類[ラウリン酸、オレイン酸等の炭素数12以上(炭素数12〜25を含む)の脂肪酸]、及び常温で固体の高級アルコール類[セタノールを含む炭素数12以上(炭素数12〜25を含む)のアルコール]からなる群より選択される、[1]または[2]に記載のヘアオイル。
[4]油剤(A)が非極性油であり、スクワラン、ワセリン、炭化水素油(イソドデカン、流動パラフィンを含む)、および鎖状又は環状のシリコーン油からなる群より選択される、[1]〜[3]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[5]R1における脂肪族炭化水素基の炭素数が、1〜30、3〜30、5〜25、10〜20、または15〜20である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[6]R1における脂肪族炭化水素基が飽和脂肪族炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、ステアリル基からなる群より選択される直鎖状又は分岐鎖状アルキル基である、[1]〜[5]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[7]R1における脂肪族炭化水素基が不飽和脂肪族炭化水素基であり、少なくとも1個の不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基であり、二重結合及び三重結合から選択される少なくとも1個の不飽和結合を有し、不飽和結合の数は少なくとも1個、2個以上、1〜6個又は1〜3個から選択され、不飽和結合の数の上限は6個又は3個である、[1]〜[6]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[8]R1における不飽和脂肪族炭化水素基が、少なくとも1個の二重結合を有する脂肪族炭化水素基、二重結合を1〜6個又は1〜3個有する直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素基であり、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、7−オクテニル基、9−デセニル基、11−ドデセニル基、オレイル基からなる群より選択される、[1]〜[7]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[9]R1が、二重結合を1〜6個又は1〜3個有し、炭素数1〜30、3〜30、5〜25、10〜20、又は15〜20の直鎖状又は分岐鎖状脂肪族炭化水素基である、[1]〜[8]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[10]R2における炭素数2〜4のアルキレン基が、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基からなる群より選択される直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基である、[1]〜[9]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[11]mは10〜100の整数を示し、mの下限値は15、20、25、又は30であり、mの上限値は80、70、60、又は50である、[1]〜[10]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[12]R3における炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、デシル基、ドデシル基からなる群より選択される基を含む炭素数1〜20、1〜10、又は1〜3のアルキル基;ビニル基、アリル基、1−ブテニル基からなる群より選択される基を含む炭素数2〜20、2〜10、又は2〜3のアルケニル基;エチニル基又はプロピニル基から選択される基を含む炭素数2〜20、2〜10、又は2〜3のアルキニル基である、[1]〜[11]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[13]R3における炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基は、アルキル基、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数1〜3のアルキル基である、[1]〜[12]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[14]変性セルロースファイバーにおける上記式(1-1)で表される基及び上記式(1-2)で表される基の平均の総置換度(上記式(1-1)で表される基の平均置換度及び上記式(1-2)で表される基の平均置換度の合計)が、0.05〜3.0であり、総置換度の上限は、2.8、2.7、又は2.6であり、総置換度の下限は、0.1、0.3、0.5、1.0、又は1.5である、[1]〜[13]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[15]油剤(A)と増粘剤(B)との相溶物が、前記(A)100重量部当たり、前記(B)を0.1〜40重量部含有する、[1]〜[14]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[16]油剤(A)と増粘剤(B)との相溶物が、前記(A)100重量部当たり、前記(B)を0.1〜40重量部、0.3〜20重量部、及び0.5〜10重量部からなる群より選択される、[1]〜[15]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[17]相溶物の含有量は、ヘアオイル全量の、20重量%以上、30重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、80重量%以上、90重量%以上、95重量%以上、又は100重量%である、[1]〜[16]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[18]油剤(A)の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、へアオイル全量の70.0〜99.9重量%であり、油剤(A)の含有量の上限は、99.5重量%、99.0重量%、又は98.5重量%であり、油剤(A)の含有量の下限は、75.0重量%、80重量%、85.0重量%、又は90.0重量%である、[1]〜[17]のいずれか1つに記載のヘアオイル。
[19]油剤(A)と下記増粘剤(B)とを相溶させる工程を経て[1]に記載のヘアオイルを得る、ヘアオイルの製造方法。
増粘剤(B):下記式(1-1)で表される基及び/又は下記式(1-2)で表される基が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合した構造を有する変性セルロースファイバー
Figure 2018186260
(式中、R1は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を示し、nは0又は1を示す。mは10〜100の整数を示し、m個のR2は同一又は異なって炭素数2〜4のアルキレン基を示す。R3は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を示す)
[20]油剤(A)と増粘剤(B)とを、前記(A)100重量部に対して前記(B)を0.1〜40重量部の割合で相溶させる、[19]に記載のヘアオイルの製造方法。
[21]油剤(A)と増粘剤(B)の全量を混合して加温し、相溶させた後、冷却することを含むか、又は油剤(A)の一部に上記増粘剤(B)を混合して、加温、相溶させた後、冷却し、その後、残りの油剤(A)を混合することを含む、[19]または[20]に記載のヘアオイルの製造方法。
[22]相溶の際の温度は、100℃を超えないか、油剤(A)の沸点が100℃以下の場合には沸点程度である、[19]〜[21]のいずれか1つに記載のヘアオイルの製造方法。
[23]相溶後の冷却が、25℃以下にまで冷却すること、室温で徐々に冷却すること、または氷冷により急速冷却することによって達成される、[19]〜[22]のいずれか1つに記載のヘアオイルの製造方法。
本発明のヘアオイルは、変性セルロースファイバーによって油剤が増粘されることにより適度な粘性を有し、その粘性が経時安定的に保持されるため、手に取ったときに指の間からたれ落ちにくく、且つ展延性に優れる。すなわち、使用性に優れる。また、本発明のヘアオイルは透明性を有し、美観に優れる。そして、本発明のヘアオイルを毛髪に適用すると、毛髪にしなやかさ、軽さ、しっとり感、まとまり易さ、及びツヤ感等を付与することができる。

Claims (4)

  1. 油剤(A)と下記増粘剤(B)との相溶物を含むヘアオイル。
    増粘剤(B):下記式(1-1)で表される基及び/又は下記式(1-2)で表される基が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合した構造を有する変性セルロースファイバー
    Figure 2018186260
    (式中、R1は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を示し、nは0又は1を示す。mは10〜100の整数を示し、m個のR2は同一又は異なって炭素数2〜4のアルキレン基を示す。R3は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を示す)
  2. 油剤(A)と増粘剤(B)との相溶物が、前記(A)100重量部当たり、前記(B)を0.1〜40重量部含有する、請求項1に記載のヘアオイル。
  3. 油剤(A)と下記増粘剤(B)とを相溶させる工程を経て請求項1に記載のヘアオイルを得る、ヘアオイルの製造方法。
    増粘剤(B):下記式(1-1)で表される基及び/又は下記式(1-2)で表される基が、セルロースファイバーを構成するピラノース環に結合した構造を有する変性セルロースファイバー
    Figure 2018186260
    (式中、R1は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を示し、nは0又は1を示す。mは10〜100の整数を示し、m個のR2は同一又は異なって炭素数2〜4のアルキレン基を示す。R3は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を示す)
  4. 油剤(A)と増粘剤(B)とを、前記(A)100重量部に対して前記(B)を0.1〜40重量部の割合で相溶させる、請求項3に記載のヘアオイルの製造方法。
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