以下、本開示の実施の形態の表示装置、該表示装置を実現するためのコンピュータプログラム、記録媒体、表示システム及び表示方法について説明する。図1は本実施の形態の表示システム100の構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態の表示システム100は、例えば、医療情報統合管理システムであり、病院又は診療所などの医療機関で行われる診察、診断、検査等の医療情報を、患者毎に最も古い時から現在に至るまでの間に亘って時系列に参照可能となるように統合管理する。
表示システム100は、医療情報を統合管理するサーバ20、所定の通信ネットワークを介してサーバ20と接続される複数の情報処理装置10及び表示装置50などを備える。なお、図1では便宜上、表示装置50を一つだけ図示しているが、複数の表示装置50が、サーバ20に接続されてもよい。
情報処理装置10は、医療機関内の複数の治療部門、診療部門又は検査部門等に設置され、所定の電子データの入力処理、記録処理、編集処理及び出力処理などを行うことができる。情報処理装置10は、周辺装置を含むコンピュータシステムで構成することができ、例えば、放射線システム、電子カルテシステム、内視鏡システム、生理検査システム、心電図システム、検体ラボシステム、薬剤投薬処方システムなどを構成することができる。情報処理装置10は、画像データ、文書データ、検査データ等の医療情報をサーバ20へ送信することができる。
サーバ20は、サーバ20全体を制御する制御部21、記憶部22、通信部23などを備える。
通信部23は、情報処理装置10及び表示装置50との間の通信機能を有し、所要の情報の送信及び受信を行うことができる。
記憶部22は、各情報処理装置10が送信する医療情報を記憶する。記憶部22は、患者を特定する特定情報毎に医療情報を各患者に対応付けて記憶することができる。
制御部21は、CPU、メモリ(ROM、RAMなど)、メモリに格納されたプログラムなどで構成することができ、記憶部22に記憶した医療情報を、患者を特定する特定情報に基づいて抽出し、抽出した医療情報を、患者の医療期間を示す時間軸と、医療情報の内容を示す項目軸との2軸でマトリクス状に配置した一覧表示形式の表示データを生成する。
表示装置50は、液晶パネルなどの表示画面51、表示処理部52、操作入力部53、通信部54、記憶部55などを備える。表示装置50は、医療機関の医師、技師又は看護師などの医療従事者が、医療情報の操作及び閲覧を行うためのものであり、診療、診断の際に使用される。表示装置50は、周辺装置を含むコンピュータ装置で構成することができるが、画面に対してタッチ操作が可能なタブレット装置でもよい。
なお、表示装置50は、サーバ20の機能を内蔵してもよい。例えば、表示装置50は、サーバ20を経由せずに情報処理装置10と直接ネットワークを介して、必要な情報を蓄積して表示することもできる。
また、表示装置50は、情報処理装置10の機能を内蔵してもよい。例えば、電子カルテシステムが機能拡張されることにより、表示装置50に情報処理装置10の機能を組み込むこともできる。
また、表示装置50が備える表示画面51は、一つに限定されず、複数の表示画面(複数の表示デバイス)を備えることもできる。
操作入力部53は、キーボード、マウス、トラックパッド(タッチパッド)、スタイラスペンなどを含み、医療従事者が、表示画面51上のアイコン(図形、文字、数字、記号など)又は表示画面51の所要の箇所を操作(例えば、マウスの場合、左クリック、右クリック、ダブルクリックなど)すると、入力された操作を、当該操作に対応する指令に変換して表示処理部52へ出力する。
通信部54は、サーバ20が送信した一覧表示形式の表示データを受信する。通信部54で受信された表示データは、記憶部55に記憶される。
図2は本実施の形態の表示処理部52の構成の一例を示すブロック図である。表示処理部52は、第1表示処理部521、第2表示処理部522、識別子表示処理部523などを備える。表示処理部52は、CPU、メモリ(ROM、RAMなど)、メモリに格納されたプログラムなどで構成することができる。
表示処理部52は、通信部54を介してサーバ20で統合管理されている医療情報を受信することにより、診察、診断に必要な医療情報を、医療従事者毎の用途に合わせて、患者毎に過去の医療情報から最新の医療情報までを時系列的に表示する処理を行う。
図3は医療情報の一例を示す説明図である。医療情報は、上位概念から下位概念へと階層的に構成することができる。例えば、医療情報の上位の種別としては、画像、検体、文書などに分けることができる。なお、図示していないが、上位種別には、検査、投薬などを含めることもできる。上位種別が画像の場合、上位種別の次の下位種別には、例えば、CT(Computed Tomography)、MR(Magnetic Resonance:MRIともいう)、US(Ultrasonography)、CR(Computed Radiology)などを含めることができる。また、上位種別が検体の場合、上位種別の次の下位種別には、例えば、内視鏡、眼底、心電図などを含めることができる。また、上位種別が文書の場合、上位種別の次の下位種別には、例えば、紹介書類、診断書類、レポート、問診票、同意書、計画書類などを含めることができる。
また、上位種別がCT(CT画像)の場合、上位種別の次の下位種別には、例えば、CT1、CT2、CT3、…などを含めることができる。ここで、CT1、CT2、CT3、…は、例えば、頭部CT、胸部CT、腹部CTの如く部位の別を示すことができる。MR、US、CR、内視鏡、眼底、心電図についても同様である。また、画像には動画像も含まれる。
なお、図3に示す医療情報(データ)は、一例であって、図3の例に限定されるものではない。また、図示していないが、検査には、生理データとして、例えば、脳波、超音波、動脈硬化、血圧、体温などのデータが含まれ、検体データとして、例えば、CEA(腫瘍マーカー)、血液、病理、尿、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)などのデータが含まれる。投薬には、投薬情報が含まれる。
次に、表示処理部52の詳細について説明する。
図4は本実施の形態の表示処理部52が表示画面51に表示する第1表示領域61及び第2表示領域62の一例を示す模式図である。第1表示領域61及び第2表示領域62の大小関係は、適宜調整することができる。すなわち、第1表示領域61と第2表示領域62との境界を示す縦の破線は、左右方向に移動可能である。また、第2表示領域62を表示させない場合には、表示画面51全体に第1表示領域61だけを表示してもよい。また、第1表示領域61と第2表示領域62とを別々の表示デバイスで表示させることもできる。なお、図4の例では、第1表示領域61と第2表示領域62とを左右で分割しているが、上下に分割してもよい。
第1表示処理部521は、期間を複数の区画で区分した各区画を周期的に繰り返し配置して表示画面51の第1表示領域61に表示する。
期間は、患者の医療情報の日時(時情報)のうち最も古い時から現在までの期間の全部又は一部とすることができる。区画は、1日、1か月を3つ(上旬、中旬及び下旬)に分けた旬、1年を4つに分けた四半期、あるいは、1年を4つ(春、夏、秋、冬)で分けた春、夏、秋、冬の一つなどとすることができる。周期的に繰り返しとは、例えば、区画を1日とすると、日曜日から土曜日まで(又は月曜日から日曜日まで)の1週間とすることができる。また、区画を旬、四半期などとすると、周期的に繰り返しとは、1年とすることができる。
識別子表示処理部523は、区画内に医療情報の種別を識別する種別識別子を表示する。また、識別子表示処理部523は、区画内に医療情報の情報量を識別する情報量識別子を表示する。識別する医療情報の情報量として、区画内に特定される医療データの数を識別するようにしてよい。また、識別子表示処理部523は、区画内に患者の状態を識別する患者状態識別子を表示する。
医療情報の種別は、例えば、画像、検査、文書などを含む。医療情報(医療情報の種別)は、上位概念から下位概念へと階層的に構成することができ、例えば、種別には、画像に含まれる各種検査装置によって得られた検査画像、検査に含まれる検体又は検査部位、あるいは文書に含まれる個々の書類などの下位の階層の情報を含めることができる。
患者の状態は、例えば、患者が入院しているか否か、手術が実施されたか否か、容態の重篤な急変の有無、患者の生活環境の変化の有無など、患者に関するイベントの有無を含む。
図5は本実施の形態の表示処理部52が表示画面51に表示する第1表示例を示す模式図であり、図6は本実施の形態の表示処理部52が表示画面51に表示する種別識別子の第1例を示す模式図である。図5に示す表示例は第1表示領域61に表示されるものである。図5に示すように、区画は1日単位(曜日単位)であり、1週間の周期で区画が繰り返し配置され、1か月余りの期間が表示されている。
区画に配置される種別識別子は、頂点が下を向く下向三角形で示すCT識別子71、頂点が右を向く右向三角形で示すMR識別子72、頂点が上を向く上向三角形で示す文書識別子73、頂点が左を向く左向三角形で示す検体識別子74の4つとする。また、区画の中央に配置した矩形の識別子81は患者状態識別子である。識別子81は、例えば、患者が入院しているか否か、手術が実施されたか否か、容態の重篤な急変の有無、患者の生活環境の変化の有無など、患者に関するイベントの有無を識別することができる。識別子81は、識別する内容に応じて、表示態様を変えて表示することができる。また、識別子81を選択する(例えば、マウスオーバ)ことにより、内容の詳細を表示させることもできる。図5の例では、例えば、患者が入院中であることを示す。なお、図では、各識別子には異なる模様を付して区別しやすく表しているが、種別識別子は、図示したものに限定されるものではない。
図6に示すように、識別子の大きさに応じて、医療情報の多少を表すことができる。すなわち、種別識別子の大きさで、医療情報の情報量を識別する情報量識別子を表示する。例えば、CT識別子71の場合、CTに関する医療情報(例えば、CT画像)の情報量が多くなるにつれて、CT識別子71a、71b、71c、71dの順番で、いずれか一つを用いることができる。例えば、CT識別子71a、71b、71c、71dの順番で、CT画像の数が、1枚、2枚、3枚、4枚であることを表してもよく、あるいは、CT識別子71a、71b、71c、71dの順番で、CT画像の数が、5枚、10枚、15枚、20枚の如く表してもよい。識別子の形状に応じて割り当てる情報量の多少は適宜設定することができる。他のMR、文書及び検体の種別識別子についても、同様に三角形の形状が大きくなるにつれて、医療情報の情報量が多いことを表すことができる。なお、医療情報の多少を種別識別子の数に対応させて表示してもよい。また、種別識別子とは別に、医療情報の多少に対応する記号又は数値等の情報量識別子を種別識別子に重複もしくは近傍等に表示することによって種別識別子に関連付けて表示してもよい。このようにすることによって、医療情報の細かな差も把握することができる。
上述のように、区画を周期的に繰り返し配置して期間を表示画面51に表示し、区画内に医療情報の種別を識別する種別識別子を表示するので、患者の医療情報の時間的な経過を感覚的に把握することができる。また、期間のうちのどの時点又は時期に医療情報があるのか否かが明瞭になり、医療情報の存在を感覚的に把握することができる。
また、区画内に医療情報の情報量を識別する情報量識別子(種別識別子の大きさ)を表示するので、時間的な経過とともに、どれだけの医療情報が存在するかを感覚的に把握することができる。また、患者の状態の時間的な変化を感覚的に把握することができる。
図7は本実施の形態の表示処理部52が表示画面51に表示する第2表示例を示す模式図である。図7の例では、区画は旬(上旬、中旬、下旬)であり、1か月の周期で区画が繰り返し配置され、3か月(四半期)の期間が表示されている。種別識別子は、図5の例と同様である。識別子81は患者状態識別子であり、例えば、その長さに応じて、患者の入院期間等の状態の長さを示すことができる。また、識別子81が配置される形状の時系列方向の両端点の位置によって、当該状態の始点と終点とを表すこともできる。
図8は本実施の形態の表示処理部52が表示画面51に表示する第3表示例を示す模式図である。図8の例では、区画は四半期(1Q:第1四半期、2Q:第2四半期、3Q:第3四半期、4Q:第4四半期)であり、1年の周期で区画が繰り返し配置され、3年の期間が表示されている。種別識別子は、図5の例と同様である。識別子81は、図7の例と同様、患者の入院期間を示す。
図7、図8で示すように、患者の期間が比較的長期の場合でも、患者の医療情報の時間的な経過を感覚的に把握することができる。また、期間のうちのどの時点又は時期に医療情報があるのか否かが明瞭になり、医療情報の存在を感覚的に把握することができる。また、比較的大きな期間の幅での患者の医療情報の傾向を感覚的に把握することができる。
また、上述のように、区画を1週間又は1年の周期で繰り返し配置して表示画面51の第1表示領域61に期間を表示することができる。例えば、区画を曜日(1日)として、1週間の周期で繰り返して配置すると、日曜日から土曜日まで(又は月曜日から日曜日まで)の1週間が、カレンダーのように繰り返し配置されるので、カレンダーの曜日と種別識別子とが同時に表示されることになり、曜日と種別識別子とを同時に把握することができるので、時間的な経過を感覚的に把握することが容易になる。
次に、第2表示領域62に表示する医療情報の内容、及び医療情報の内容を第2表示領域62に表示させるための操作について説明する。
第2表示処理部522は、複数の区画のうちの所要の区画の医療情報の内容を示す医療データを当該所要の区画毎に表示画面51の第2表示領域62に表示する。
より具体的には、第2表示処理部522は、第1表示領域61に表示された区画を選択する第1区画選択操作を受け付けた場合、選択された区画内の医療情報の内容を示す医療データを第2表示領域62に表示する。なお、第1区画選択操作による区画の選択は、一つの区画でもよく、あるいは複数の区画でもよい。
図9は本実施の形態の表示処理部52による第2表示領域62に医療データを表示させるための選択操作の第1例を示す模式図である。図9は、第1表示領域61において、曜日(1日)単位の区画を1週間の周期で3か月余りの期間を表示した例である。図9に示すように、医療従事者(操作者)が、マウスのカーソル(ポインタ)Mを、2月13日の区画に移動させたとする(マウスオーバ操作とも称する)。すなわち、2月13日の区画が選択されたとする(第1区画選択操作による選択)。
2月13日の区画内には、CT識別子71、MR識別子72、文書識別子73、検体識別子74の4つの種別識別子が配置され、それぞれの種別識別子の大きさは、医療データが4枚存在することを示すとする。
図10は本実施の形態の表示処理部52による医療データの第1表示例を示す模式図である。図10は、図9に示す、2月13日の区画が選択された結果を示す(符号S)。図10に示すように、第2表示領域62には、CTについて4枚のCT画像データ711(4つの医療データ)、MRについて4枚のMR画像データ721(4つの医療データ)、検体について4枚の検体データ741(4つの医療データ)、文書について4枚の書類データ731(4つの医療データ)が表示される。
なお、画像データ等の医療データは、医療情報の内容を代表して表す情報であり、例えば、一つの検査で取得された複数の画像から選択された画像のサムネイル(縮小画像)である。医療データに対して所定の操作(例えば、クリックなど)を行うことによって、当該医療情報の内容を表示させることができる。例えば、医療情報が1枚の医療画像であれば縮小される前の元の医療画像を表示させることができる。また、医療データは、サムネイルに限定されない。医療データは、検査の内容を代表して表示し得るものであれば、キーワード又は記号等であってもよい。
なお、1つの検査で取得される1枚もしくは複数枚の画像は、一つの医療情報として管理される。一つの医療情報に複数の画像が含まれる場合には、当該複数の画像の中から代表画像が選択され、選択された代表画像のサムネイル(画像)が医療データとして作成される。なお、一つの区画内に複数の医療情報が含まれる場合には、それぞれの医療情報に対応させて、医療データ(代表画像)の数を複数とすることができる。前述の2月13日の区画における4枚のCT画像データ711は、いずれも代表画像ということができる。
また、期間を区切る単位(例えば、日、旬など)において特定される医療データが複数ある場合には、医療データを全て表示する。あるいは、複数の医療情報毎の複数の医療データの中から当該期間を区切る単位を代表する一つの医療データを選択して表示してもよい。複数の医療データから一つの医療データを選択する場合には、全体で何枚の医療データが存在するかを選択された医療データの近傍に表示してもよい。
上述のように、医療従事者が、第1表示領域61に表示された任意の区画(図9及び図10の例では、2月13日の区画)を選択する操作を行った場合、選択された区画内に複数の種別の医療情報が存在する場合、当該複数の種別それぞれの医療データが同時に表示されるので、区画毎の医療情報の内容を容易に把握することができる。
図11は本実施の形態の表示処理部52による第2表示領域62に医療データを表示させるための選択操作の第2例を示す模式図である。図11は、図9の場合と同様に第1表示領域61において、曜日(1日)単位の区画を1週間の周期で3か月余りの期間を表示した例である。第2表示処理部522は、区画を選択する第2区画選択操作、及び一の操作を受け付けた場合、当該区画を含む範囲が異なる区画内の医療情報の内容を示す医療データを第2表示領域62に表示する。
例えば、図11に示すように、医療従事者(操作者)が、マウスのカーソル(ポインタ)Mを、2月14日の区画に移動させて当該区画を選択し(第2区画選択操作)、さらに左1クリック操作(一の操作)を行ったとする。なお、区画の選択操作(第2区画選択操作)と、一の操作との順番は、上述の順番に限定されない。
なお、予め定められた複数の異なる操作のうちの一の操作(所定操作)では、表示周期を最小単位とした選択幅を持つ方が好ましい。例えば、図7に示すような1か月周期の場合、一の操作(例えば、左1クリック操作)は、対象の1か月という選択幅が表示周期の最小単位として設定されることが好ましい。これにより、第2表示領域62に表示される医療データの繰り返し周期が、第1表示領域61の区画の周期と対応するので、両者の対応関係が明瞭になり、医療情報の確認がし易くなる。
図12は本実施の形態の表示処理部52による医療データの第2表示例を示す模式図である。図12は、図10に示す、2月13日の区画が選択され、左1クリック操作が行われた結果を示す。左1クリック操作によって、第1表示領域61の2月12日の日曜日から2月18日の土曜日までの区画が選択される(符号S)。図12に示すように、第2表示領域62には、2月14日の区画を含む、2月14日の週(すなわち、2月12日の日曜日から2月18日の土曜日まで)に亘って存在するCT、MR、検体及び文書についての医療データが表示される。
より具体的には、第1表示領域61の2月12日の区画には、種別識別子が配置されていないので、第2表示領域62の2月12日の区画には医療情報の内容を示す医療データは表示されない。
第1表示領域61の2月13日の区画には、CT識別子71、MR識別子72、文書識別子73、検体識別子74の4つの種別識別子(情報量は4枚に相当)が配置されているので、図10の例と同様、第2表示領域62の2月13日の区画には、CTについて4枚のCT画像データ711、MRについて4枚のMR画像データ721、検体について4枚の検体データ741、文書について4枚の書類データ731が表示される。
第1表示領域61の2月14日の区画には、文書識別子73、検体識別子74の2つの種別識別子(情報量は1枚に相当)が配置されているので、第2表示領域62の2月14日の区画には、検体について1枚の検体データ741、文書について1枚の書類データ731が表示される。
第1表示領域61の2月15日の区画には、検体識別子74の1つの種別識別子(情報量は1枚に相当)が配置されているので、第2表示領域62の2月15日の区画には、検体について1枚の検体データ741が表示される。
第1表示領域61の2月16日の区画には、CT識別子71、MR識別子72、検体識別子74の3つの種別識別子(情報量は1枚に相当)が配置されているので、第2表示領域62の2月16日の区画には、CTについて1枚のCT画像データ711、MRについて1枚のMR画像データ721、検体について1枚の検体データ741が表示される。
第1表示領域61の2月17日の区画は、2月15日の区画と同様であるので、第2表示領域62の2月17日の区画の表示は、2月15日の区画と同様である。また、第1表示領域61の2月18日の区画は、2月12日の区画と同様であるので、第2表示領域62の2月18日の区画の表示は、2月12日の区画と同様である。
上述のように、医療従事者が、第1表示領域61に表示された区画の中で、注目する区画を選択して、一の操作(例えば、左1クリック操作)を行うことで、注目する区画を含み当該区画の前後の所要の範囲(例えば、1週間)に亘る区画の医療情報の内容を容易に把握することができる。
第1表示領域61に表示された区画の選択操作は上述の例に限定されるものではない。以下、選択操作の例について説明する。
図13は本実施の形態の表示処理部52による第2表示領域62に医療データを表示させるための選択操作の第2例を示す説明図である。図13において、左欄は第1表示領域61に表示された区画を選択して行う操作の例を示し、右欄は第2表示領域62に医療データとともに表示される区画の範囲を示す。
例えば、注目する区画を選択して、左1クリック操作(クリック1回)を行うと、当該注目する区画を含む対象の1週間(注目した区画の週)に亘る区画に存在する医療データが表示される。
また、注目する区画を選択して、左2クリック操作(ダブルクリック)を行うと、当該注目する区画を含む対象の1か月間(注目した区画の月)に亘る区画に存在する医療データが表示される。
また、注目する区画を選択して、左3クリック操作(トリプルクリック)を行うと、当該注目する区画を含む対象の3か月間(注目した区画の月を含む前後1か月)に亘る区画に存在する医療データが表示される。
また、注目する区画を選択して、右1クリック操作(クリック1回)を行うと、当該注目する区画の前後で医療情報が連続して記録された期間(連続する区画)に存在する医療データが表示される。
また、注目する区画を選択して、右2クリック操作(ダブルクリック)を行うと、当該注目する区画の前後で医療情報が1週間以内不連続の期間を含んで連続して記録された期間(1週間単位の空きを含む連続する区画)に存在する医療データが表示される。
また、注目する区画を選択して、右3クリック操作(トリプルクリック)を行うと、当該注目する区画の前後で医療情報が1か月以内不連続の期間を含んで連続して記録された期間(1か月単位の空きを含む連続する区画)に存在する医療データが表示される。
上述のように、第2表示処理部522は、予め定められた複数の異なる操作のうち一の操作を受け付けた場合、当該一の操作に応じて範囲が異なる区画内の医療情報の内容を示す医療データを第2表示領域62に表示する。これにより、所要の範囲に亘る区画の医療情報の内容を容易に把握することができる。
より具体的には、第2表示処理部522は、任意の区画が選択され、一の操作を受け付けた場合、選択された区画を含む範囲が異なる区画内の医療情報の内容を示す医療データを第2表示領域62に表示する。例えば、注目する区画を選択して、一の操作を行うことで、注目する区画を含み当該区画の前後の所要の範囲に亘る区画の医療情報の内容を容易に把握することができる。
なお、図13に示す例は、一例であって、これに限定されるものではない。例えば、注目する区画(日、曜日)を選択して左クリック(左1クリック操作)を行うことにより、選択された区画から1週間分の区画に存在する医療データを表示してもよく、注目する区画(日、曜日)を選択して左ダブルクリック(左2クリック操作)を行うことにより、選択された区画を含む日曜日から土曜日までの区画に存在する医療データを表示してもよい。また、ある区画を選択して左クリックして開始日とし、そのまま表示終了日までドラッグして選択した場合に、開始日から終了日までの区画に存在する医療データを表示してもよい。
前述の例は、第1表示領域61に表示された区画を選択する操作を行うものであったが、これに限定されるものではない。例えば、第1表示領域61に表示された区画内の種別識別子を選択する操作を行うこともできる。
図14は本実施の形態の表示処理部52による第2表示領域62に医療データを表示させるための選択操作の第3例を示す説明図である。図14において、左欄は第1表示領域61に表示された区画内の種別識別子を選択して行う操作の例を示し、右欄は選択された種別識別子の医療データとともに第2表示領域62に表示される区画の範囲を示す。
例えば、ある区画内の注目する種別識別子を選択して、左1クリック操作(クリック1回)を行うと、当該区画を含む対象の1週間に亘って、選択した種別識別の医療情報(医療データ)が表示される。例えば、種別識別子として「検体」を選択すると、1週間に亘る区画の検体データが表示される。なお、1週間の区画のうち、検体データが存在しない(記録されていない)区画がある場合には、当該区画については何も表示されない。
また、ある区画内の注目する種別識別子を選択して、左2クリック操作(ダブルクリック)を行うと、当該区画を含む対象の1か月間に亘って、選択した種別識別の医療情報(医療データ)が表示される。
また、ある区画内の注目する種別識別子を選択して、左3クリック操作(トリプルクリック)を行うと、当該区画を含む対象の3か月間に亘って、選択した種別識別の医療情報(医療データ)が表示される。
また、ある区画内の注目する種別識別子を選択して、右1クリック操作(クリック1回)を行うと、当該区画の前後で医療情報(選択した種別識別子の医療情報でもよく、選択しない種別識別子の医療情報を含めてもよい)が連続して記録された期間(連続する区画)に亘って、選択した種別識別の医療情報(医療データ)が表示される。
また、ある区画内の注目する種別識別子を選択して、右2クリック操作(クリック2回)を行うと、当該区画の前後で医療情報が1週間以内不連続の期間を含んで連続して記録された期間(1週間単位の空きを含む連続する区画)に亘って、選択した種別識別の医療情報(医療データ)が表示される。
また、ある区画内の注目する種別識別子を選択して、右3クリック操作(クリック3回)を行うと、当該区画の前後で医療情報が1か月以内不連続の期間を含んで連続して記録された期間(1か月単位の空きを含む連続する区画)に亘って、選択した種別識別の医療情報(医療データ)が表示される。
上述のように、第2表示処理部522は、種別識別子を選択する操作を受け付けた場合、選択された種別識別子の医療情報の内容を示す医療データを第2表示領域62に表示する。例えば、医療従事者が、任意の区画内の種別識別子を選択する操作を行った場合、選択された種別識別子の医療データが表示されるので、所要の医療情報の内容を把握することができる。
前述の例は、所定の操作に応じて、第2表示領域62に表示する区画の範囲を変更するものであったが、これに限定されるものではない。例えば、第2表示領域62に表示する区画の範囲を選択する選択画面を表示することもできる。
図15は本実施の形態の表示処理部52による第2表示領域62に医療データを表示させるための選択操作の第4例を示す説明図である。図15は図11と同様のものであり、第1表示領域61において、曜日(1日)単位の区画を1週間の周期で3か月余りの期間を表示した例である。図15に示すように、例えば、医療従事者(操作者)が、マウスのカーソル(ポインタ)を、2月18日の区画に移動させて当該区画を選択し、右クリック操作を行ったとする(第3区画選択操作)。この場合、所定の箇所に選択画面63が表示される。選択画面63には、例えば、1週間、2週間、1か月、3か月などのアイコンが表示されている。医療従事者が、例えば、1週間のアイコンを選択すると、第2表示領域62には、2月18日の区画を含む1週間に亘る区画に記録された医療データが表示される。なお、2月18日以降の1週間に亘る区画に記録された医療データを表示してもよい。
なお、選択画面63の例は一例であって、図15の例に限定されるものではない。例えば、選択した区画(日、曜日)を含む医療情報が連続して記録されている区画とすることができる。また、入院期間中を選択することができるアイコンを表示してもよい。
また、選択画面63の表示位置は、区画を選択したマウスのカーソルの近傍位置(例えば、一つの区画の幅又は高さ以下の距離)とすることができる。すなわち、第1表示処理部521は、選択する区画の位置に応じて、選択画面63を表示する位置を変更する。これにより、医療従事者が選択画面63内のアイコンを選択するときに、カーソルの移動距離を短くすることができるので迅速な操作を行うことができ、作業性が向上する。
上述のように、第2表示処理部522は、区画を選択する第3区画選択操作を受け付けた場合、第2表示領域62に表示される区画の範囲を選択する選択画面63を表示する。選択画面63が表示されるので、区画の範囲を容易に選択することができる。
図16は本実施の形態の表示処理部52による医療データの第3表示例を示す模式図である。図16は、区画は旬(上旬、中旬、下旬)であり、1か月の周期で区画が繰り返し配置され、2016年の第3四半期(3Q)から2017年の第2四半期(2Q)までの1年間の期間が表示されている。種別識別子は、図5の例と同様である。
図16の例では、2017年の2月の上旬、中旬及び下旬が選択されている(符号S)。そして、第2表示領域62には、2月の上旬、中旬及び下旬に亘る医療情報(医療データ)が表示されている。
具体的には、第1表示領域61の2月上旬の区画には、MR識別子72(情報量は1枚に相当)が配置されている。そして、第2表示領域62の2月上旬の区画には、MRについて1枚のMR画像データ721が表示される。
また、第1表示領域61の2月中旬の区画には、CT識別子71(情報量は4枚に相当)、MR識別子72(情報量は4枚に相当)、文書識別子73(情報量は3枚に相当)、検体識別子74(情報量は4枚に相当)の4つの種別識別子が配置されている。そして、第2表示領域62の2月中旬の区画には、CTについて4枚のCT画像データ711、MRについて4枚のMR画像データ721、検体について4枚の検体データ741、文書について3枚の書類データ731が表示される。
また、第1表示領域61の2月下旬の区画には、CT識別子71(情報量は1枚に相当)、MR識別子72(情報量は1枚に相当)、文書識別子73(情報量は4枚に相当)、検体識別子74(情報量は1枚に相当)の4つの種別識別子が配置されている。そして、第2表示領域62の2月下旬の区画には、CTについて1枚のCT画像データ711、MRについて1枚のMR画像データ721、検体について1枚の検体データ741、文書について4枚の書類データ731が表示される。
図17は本実施の形態の表示処理部52が表示画面51に表示する種別識別子の第2例を示す模式図である。上述の例では、頂点が重なる4つの三角形で構成される種別識別子を用いて説明したが、種別識別子の形態は上述の例に限定されない。図17の例では、種別識別子は、頂点が重なる5つの三角形で構成され、CT識別子71、MR識別子72、文書識別子73、検体識別子74及び検査画像識別子75の5つの識別子を有する。また、情報量を識別する情報量識別子は、図6の例と同様、種別識別子の大きさで識別することができる。図17に示すように、種別識別子は、適宜区画内に配置されて表示される。
また、図17に示すように、第1表示領域61には、区画が1日単位(曜日単位)であり、1週間の周期で区画が繰り返し配置され、1か月余りの期間が表示されている。医療従事者が、マウスのカーソルを、2月13日の区画(月曜日)内のCT識別子にマウスオーバ操作した場合、CT識別子71の医療データ(例えば、各部位のCT画像)を表示(プレビュー表示)するようにしてもよい。なお、操作はマウスオーバ操作に限定されない。医療データが複数ある場合には、所定の時間間隔で順番に表示するようにすればよい。また、医療データが動画像である場合には、動画像を再生するようにすればよい。
すなわち、第1表示処理部521は、種別識別子を選択する第1識別子選択操作を受け付けた場合、選択された種別識別子の医療情報の内容を示す医療データを、選択された種別識別子の近傍又は第2表示領域62に表示する。近傍は、例えば、一つの区画の幅又は高さ程度の距離とすることができる。医療従事者が、任意の区画内の種別識別子を選択する操作を行った場合、選択された種別識別子の医療データが表示されるので、所要の医療情報の内容を素早く把握することができる。なお、医療データを種別識別子の近傍に表示するか、あるいは第2表示領域62に表示するかに応じて、第1識別子選択操作は異なるようにすることができる。
また、第1表示処理部521は、患者の状態を識別する患者状態識別子(図17の識別子81)を選択する第1識別子選択操作を受け付けた場合、選択された識別子の医療情報の内容を示す医療データを選択された種別識別子の近傍又は第2表示領域62に表示する。この場合、医療データは、例えば、入院、手術の実施、容態の重篤な急変、生活環境の変化などの患者に関するイベントを認識可能にする情報とすることができる。医療従事者が、任意の区画内の患者状態識別子を選択する操作を行った場合、選択された患者状態識別子の情報が表示されるので、患者の状態を素早く把握することができる。なお、医療データを種別識別子の近傍に表示するか、あるいは第2表示領域62に表示するかに応じて、第1識別子選択操作は異なるようにすることができる。また、患者状態識別子を選択する操作と、種別識別子を選択する操作とは同じ操作でも異なる操作でもよい。
図18は本実施の形態の表示処理部52が表示画面51に表示する種別識別子の第3例を示す模式図である。図18に示すように、種別識別子は、棒グラフの如く表示することができ、CT識別子71、MR識別子72、文書識別子73及び検体識別子74の4つの識別子を有する。また、情報量を識別する情報量識別子は、各識別子の高さで識別することができる。なお、図18の例では、縦棒グラフ状で各識別子を表示しているが、これに限定されるものではなく、横棒グラフ状であってもよい。また、図示していないが、種別識別子を、4つの隣接する円形で表すこともでき、各円形によってCT識別子71、MR識別子72、文書識別子73及び検体識別子74の4つの識別子を表すことができる。この場合、円形の大きさ(直径)によって情報量の多少を表すことができる。また、色の明暗、数字表記によって情報量の多少を表すこともできる。
次に、医療情報の階層情報を表示する例について説明する。
図19は本実施の形態の表示処理部52による医療情報の階層情報の表示方法の第1例を示す模式図である。種別識別子は、CT識別子71、MR識別子72、文書識別子73及び検体識別子74の4つの識別子で構成されているとする。左図に示すように、第1表示領域61の任意の区画内に表示された種別識別子の、例えば、CT識別子71を選択したとする。選択操作は、マウスのカーソルMを識別子に移動させるマウスオーバ操作でもよく、他の操作でもよい。
CT識別子71が選択されると、右図に示すように、CT(CT画像)の下位種別である、CT1、CT2、CT3、CT4、CT5が表示される。ここで、CT1、CT2、CT3、CT4、CT5は、例えば、頭部CT、胸部CT、腹部CTの如く、CT画像であって、部位毎の医療データを表す識別子である。このように、CT画像に対する階層情報である各部位のCT画像の存否、多少を表示することができる。なお、各部位のCT画像の枚数に応じてCT識別子71や、CT1、CT2、CT3、CT4、CT5の大きさを変えることができる。
図20は本実施の形態の表示処理部52による医療情報の階層情報の表示方法の第2例を示す模式図である。種別識別子は、画像識別子70、文書識別子73、検体識別子74及び病理識別子76の4つの識別子で構成されているとする。左図に示すように、第1表示領域61の任意の区画内に表示された種別識別子の、例えば、画像識別子70を選択したとする(第2識別子選択操作)。第2識別子選択操作は、マウスのカーソルMを識別子に移動させるマウスオーバ操作でもよく、他の操作でもよい。
画像識別子70が選択されると、右図に示すように、画像の下位種別である、MR、US、CR、CTを表す識別子が表示される。ここで、MR、US、CR、CTは、画像に対して下位の種別である。このように、画像の識別子に対する階層情報であるMR、US、CR、CTを表す識別子を表示することができる。なお、MR、US、CR、CTで示す図形(領域)の大きさは、MR、US、CR、CTそれぞれに含まれる、さらに下位の医療データの多少を示す。
図21は本実施の形態の表示処理部52による医療情報の階層情報の表示方法の第3例を示す模式図である。種別識別子は、画像識別子70、文書識別子73、検体識別子74及び病理識別子76の4つの識別子で構成されている。また、画像識別子70に対して、その下位の種別であるCT、US、MRの識別子が表示されているとする。CT、US、MRは、それぞれCT識別子、US識別子、MR識別子ということができる。左図に示すように、MR識別子を選択したとする。選択操作は、マウスのカーソルMを識別子に移動させるマウスオーバ操作でもよく、他の操作でもよい。
MR識別子が選択されると、右図に示すように、MR(MR画像)の下位種別である、MR1、MR2、MR3、MR4の識別子が表示される。ここで、MR1、MR2、MR3、MR4は、例えば、部位毎の医療データを表す識別子である。このように、MR画像の識別子に対する階層情報である各部位のMR画像の識別子を表示することができる。なお、MR画像の枚数が多い場合には、所定の時間間隔で順番に画像を表示させるようにしてもよい。
また、例えば、患者の入院を示す患者状態識別子を第2識別子選択操作によって選択した場合、入院中のイベントである、「手術実施」、「容態の重篤な急変」、「患者の生活環境の変化」等の下位構造識別子を当該患者状態識別子の近傍に表示することができる。
上述のように、第1表示処理部521は、種別識別子又は患者状態識別子を選択する第2識別子選択操作を受け付けた場合、選択された種別識別子又は患者状態識別子の医療情報の階層を示す階層情報を第1表示領域61に表示する。医療情報は、上位概念から下位概念へと階層的に構成することができる。例えば、上位の種別を画像とすると、画像には、CT画像、MR画像、CR画像、US画像などが下位概念として含まれる。また、さらに、CT画像には、頭部、胸部、腹部などの如く部位別のデータが下位概念として含まれる。
従って、例えば、種別識別子が画像である場合、種別識別子を選択する操作を行うことによって、画像に対する階層情報として、当該患者のCT画像、MR画像、CR画像、US画像などの識別子を表示させることができる。また、種別識別子がCT画像である場合、種別識別子を選択する操作を行うことによって、CT画像に対する階層情報として、頭部、胸部、腹部など部位毎の医療データを表す識別子を表示させることができる。これにより、医療情報の階層構造を容易に把握することができる。
なお、識別子の下位構造は、第2識別子選択操作によって表示する構成に限定されるものではなく、最初から表示できるようにしてもよい。
図22は本実施の形態の表示処理部52の構成の他の例を示すブロック図である。図22に示すように、表示処理部52は、CPU526、ROM527、RAM528、記録媒体読取部529などで構成することができる。記録媒体1に記録されたコンピュータプログラムを記録媒体読取部529で読み取ってRAM528に格納することができる。RAM528に格納されたコンピュータプログラムをCPU526で実行させることにより、第1表示処理部521、第2表示処理部522、識別子表示処理部523で行う処理を実行することができる。なお、CPU526は、プロセッサ、プロセッサデバイス、プロセッシングユニットなどの総称とし、1又は複数で構成することができる。また、コンピュータプログラムは、記録媒体読取部529で読み取る構成に代えて、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
次に、本実施の形態の表示装置50の動作について説明する。
図23及び図24は本実施の形態の表示装置50による表示処理の一例を示すフローチャートである。以下では、便宜上処理の主体を表示処理部52として説明する。表示処理部52は、患者の特定情報を取得する(S11)。特定情報の取得は、例えば、医療従事者が、操作入力部53から患者の特定情報を入力、あるいは表示画面51に表示された患者の一覧から所要の患者を選択することにより行うことができる。
表示処理部52は、特定された患者の医療情報をサーバ20から取得する(S12)。取得した医療情報は記憶部55に記憶することができる。表示処理部52は、期間を複数の区画で区分した各区画を周期的に繰り返し配置して当該期間を第1表示領域61に表示する(S13)。表示処理部52は、特定された患者の医療情報に基づいて、各区画内の(各区画に記録された)医療情報の種別及び医療情報の情報量を識別する識別子(種別識別子及び情報量識別子)を各区画内に表示する(S14)。なお、ステップS13、S14の処理は同時に行うことができる。
表示処理部52は、第2表示領域62に表示する区画の範囲を選択する操作があったか否かを判定し(S15)、選択する操作があった場合(S15でYES)、選択操作に応じた範囲の区画を第2表示領域62に表示する(S16)。表示処理部52は、第2表示領域62の各区画内に識別子で識別される全ての種別又は一部の種別の医療情報の内容を示す医療データを表示し(S17)、後述のステップS22の処理を行う。なお、ステップS16、S17の処理は同時に行うことができる。
区画の範囲を選択する操作がなかった場合(S15でNO)、表示処理部52は、区画内の識別子を選択する操作があったか否かを判定し(S18)、選択する操作があった場合(S18でYES)、選択された識別子で識別される種別に階層構造の医療データがあるか否かを判定する(S19)。
階層構造の医療データがある場合(S19でYES)、表示処理部52は、当該種別の階層情報を第1表示領域61に表示し(S20)、後述のステップS22の処理を行う。階層構造の医療データがない場合(S19でNO)、表示処理部52は、選択された識別子で識別される種別の医療データを第1表示領域61に表示し(S21)、後述のステップS22の処理を行う。識別子を選択する操作がなかった場合(S18でNO)、表示処理部52は、後述のステップS22の処理を行う。
表示処理部52は、処理を終了するか否かを判定し(S22)、処理を終了しない場合(S22でNO)、ステップS15以降の処理を続け、処理を終了する場合(S22でYES)、処理を終了する。
本実施の形態によれば、例えば、区画をカレンダーのように配置し、区画内に患者の医療情報を示す識別子(シンボル)を表示するので、患者の医療情報の時間的な経過を感覚的に、かつ容易に把握することができる。また、シンボルが、患者の医療情報を示すので、患者の医療処置等を時間経過とともに処置などの変化状況も一瞥で把握することができる。また、シンボルが時間経過を示す一覧で表示されるので、次に必要な情報や項目(例えば、処置又は治療、あるいは診断など)などへのアクセスが良くなり、医療の現場での労力の低減、医療過誤の防止効果などが期待できる。
上述の実施の形態では、表示装置50が表示処理部52を備える構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ20に、表示処理部52と同様の構成を備えることができる。この場合、表示装置50では、操作入力部53で行われた操作をサーバ20へ出力し、当該操作に応じてサーバ20が所要の表示処理を行い、処理結果を当該表示装置50へ送信するようにすればよい。
本実施の形態に係る表示装置は、患者の医療情報を表示画面に表示する表示装置であって、期間を複数の区画で区分した各区画を周期的に繰り返し配置して前記表示画面の第1表示領域に表示する第1表示処理部と、前記区画内に医療情報の種別を識別する種別識別子を表示する識別子表示処理部とを備える。
本実施の形態に係る表示装置は、患者の医療情報を表示画面に表示する表示装置であって、1又は複数のプロセッサと、前記プロセッサで実行されるコンピュータプログラムを記憶するメモリとを備え、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行することにより、期間を複数の区画で区分した各区画を周期的に繰り返し配置して前記表示画面の第1表示領域に表示し、前記区画内に医療情報の種別を識別する種別識別子を表示する。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、患者の医療情報を表示画面に表示させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、期間を複数の区画で区分した各区画を周期的に繰り返し配置して前記表示画面の第1表示領域に表示する処理と、前記区画内に医療情報の種別を識別する種別識別子を表示する処理とを実行させる。
本実施の形態に係る記録媒体は、コンピュータに、患者の医療情報を表示画面に表示させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータでの読み取りが可能な非一時的な記録媒体であって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータに、期間を複数の区画で区分した各区画を周期的に繰り返し配置して前記表示画面の第1表示領域に表示する処理と、前記区画内に医療情報の種別を識別する種別識別子を表示する処理とを実行させる。
本実施の形態に係る表示方法は、患者の医療情報を表示画面に表示する表示方法であって、期間を複数の区画で区分した各区画を周期的に繰り返し配置して前記表示画面の第1表示領域に表示し、前記区画内に医療情報の種別を識別する種別識別子を表示する。
本実施の形態の表示装置、コンピュータプログラム、記録媒体及び表示方法は、期間を複数の区画で区分した各区画を周期的に繰り返し配置して表示画面の第1表示領域に表示する。区画は、1日、1か月を3つ(上旬、中旬及び下旬)に分けた旬、1年を4つに分けた四半期、1年を4つ(春、夏、秋、冬)で分けた春、夏、秋、冬の一つなどとすることができる。周期的に繰り返しとは、例えば、区画を1日とすると、日曜日から土曜日までの1週間とすることができ、区画を旬、四半期などとすると、1年とすることができる。第1表示領域は、表示画面に第1表示領域だけを表示する場合には、表示画面の全部の領域とすることができる。また、第1表示領域以外の他の表示領域を同時に表示画面に表示する場合には、第1表示領域は表示画面の一部の領域となる。
本実施の形態の表示装置、コンピュータプログラム、記録媒体及び表示方法は、区画内に医療情報の種別を識別する種別識別子を表示する。医療情報の種別は、例えば、画像、検査、文書などを含む。また、種別は、上位概念から下位概念へと階層的に構成することができ、例えば、種別には、画像に含まれる各種検査装置によって得られた検査画像、検査に含まれる検体又は検査部位、あるいは文書に含まれる個々の書類などの下位の階層の情報を含めることができる。
上述のように、区画を周期的に繰り返し配置して期間を表示画面に表示し、区画内に医療情報の種別を識別する種別識別子を表示するので、患者の医療情報の時間的な経過を感覚的に把握することができる。また、期間のうちのどの時点又は時期に医療情報があるのか否かが明瞭になり、医療情報の存在を感覚的に把握することができる。
本実施の形態に係る表示装置において、前記識別子表示処理部は、前記区画内に医療情報の情報量を識別する情報量識別子を表示する。
本実施の形態の表示装置は、区画内に医療情報の情報量を識別する情報量識別子を表示する。これにより、時間的な経過とともに、どれだけの医療情報が存在するかを感覚的に把握することができる。
本実施の形態に係る表示装置において、前記種別識別子は、前記医療情報の情報量を識別する。
例えば、種別識別子自体に、情報量を識別する態様を付加することができる。例えば、種別識別子の形態又は数によって、情報量の多少を表すことができる。これにより、種別識別子によって、情報量も識別することができる。
本実施の形態に係る表示装置において、前記識別子表示処理部は、前記区画内に前記患者の状態を識別する患者状態識別子を表示する。
患者状態識別子は、例えば、患者が入院しているか否か、手術が実施されたか否か、容態の重篤な急変の有無、患者の生活環境の変化の有無など、患者に関するイベントの有無を識別することができる。これにより、患者の状態の時間的な変化を感覚的に把握することができる。
本実施の形態に係る表示装置は、前記複数の区画のうちの所要の区画の医療情報の内容を示す医療データを該所要の区画毎に前記表示画面の第2表示領域に表示する第2表示処理部を備える。
本実施の形態の表示装置は、複数の区画のうちの所要の区画の医療情報の内容を示す医療データを当該所要の区画毎に表示画面の第2表示領域に表示する。これにより、医療情報が存在するか否かだけでなく、医療情報の内容も把握することができる。
本実施の形態に係る表示装置において、前記第1表示処理部は、前記種別識別子又は患者状態識別子を選択する第1識別子選択操作を受け付けた場合、選択された識別子の医療情報の内容を示す医療データを前記第2表示領域又は前記識別子の近傍に表示する。
本実施の形態の表示装置は、種別識別子又は患者状態識別子を選択する第1識別子選択操作を受け付けた場合、選択された識別子(種別識別子又は患者状態識別子)の医療情報の内容を示す医療データを第2表示領域又は識別子の近傍に表示する。例えば、医療従事者が、任意の区画内の種別識別子又は患者状態識別子を選択する第1識別子選択操作を行った場合、選択された識別子の医療データが表示されるので、所要の医療情報の内容を把握することができる。
本実施の形態に係る表示装置において、前記第2表示処理部は、前記区画を選択する第1区画選択操作を受け付けた場合、選択された区画内の医療情報の内容を示す医療データを前記第2表示領域に表示する。
本実施の形態の表示装置は、区画を選択する第1区画選択操作を受け付けた場合、選択された区画内の医療情報の内容を示す医療データを第2表示領域に表示する。区画の選択は、一つの区画でもよく、あるいは複数の区画でもよい。例えば、医療従事者が、任意の区画を選択する第1区画選択操作を行った場合、選択された区画内に複数の種別の医療情報が存在する場合、当該複数の種別それぞれの医療データが同時に表示されるので、区画毎の医療情報の内容を容易に把握することができる。
本実施の形態に係る表示装置において、前記第2表示処理部は、予め定められた複数の異なる操作のうち一の操作を受け付けた場合、該一の操作に応じて範囲が異なる区画内の医療情報の内容を示す医療データを前記第2表示領域に表示する。
本実施の形態の表示装置は、予め定められた複数の異なる操作のうち一の操作を受け付けた場合、当該一の操作に応じて範囲が異なる区画内の医療情報の内容を示す医療データを第2表示領域に表示する。これにより、所要の範囲に亘る区画の医療情報の内容を容易に把握することができる。
本実施の形態に係る表示装置において、前記第2表示処理部は、前記区画を選択する第2区画選択操作、及び前記一の操作を受け付けた場合、前記区画を含む範囲が異なる区画内の医療情報の内容を示す医療データを前記第2表示領域に表示する。
本実施の形態の表示装置は、区画を選択し、一の操作を受け付けた場合、当該区画を含む範囲が異なる区画内の医療情報の内容を示す医療データを第2表示領域に表示する。例えば、注目する区画を選択して、一の操作を行うことで、注目する区画を含み当該区画の前後の所要の範囲に亘る区画の医療情報の内容を容易に把握することができる。
本実施の形態に係る表示装置において、前記第2表示処理部は、前記区画を選択する第3区画選択操作を受け付けた場合、前記第2表示領域に表示される区画の範囲を選択する選択画面を表示する。
本実施の形態の表示装置は、区画を選択する第3区画選択操作を受け付けた場合、第2表示領域に表示される区画の範囲を選択する選択画面を表示する。選択画面が表示されるので、区画の範囲を容易に選択することができる。
本実施の形態に係る表示装置において、前記第1表示処理部は、前記種別識別子又は前記患者状態識別子を選択する第2識別子選択操作を受け付けた場合、選択された識別子の医療情報の階層を示す階層情報を前記第1表示領域に表示する。
本実施の形態の表示装置は、種別識別子又は患者状態識別子を選択する第2識別子選択操作を受け付けた場合、選択された種別識別子又は患者状態識別子の医療情報の階層を示す階層情報を第1表示領域に表示する。医療情報は、上位概念から下位概念へと階層的に構成することができる。例えば、上位の種別を画像とすると、画像には、CT画像、MR画像、CR画像、US画像などが下位概念として含まれる。また、さらに、CT画像には、頭部、胸部、腹部などの如く部位別のデータが下位概念として含まれる。
従って、例えば、種別識別子が画像である場合、種別識別子を選択する操作を行うことによって、画像に対する階層情報として、当該患者のCT画像、MR画像、CR画像、US画像などを表す識別子を表示させることができる。また、種別識別子がCT画像である場合、種別識別子を選択する操作を行うことによって、CT画像に対する階層情報として、頭部、胸部、腹部など部位毎の医療データを表す識別子を表示させることができる。これにより、医療情報の階層構造を容易に把握することができる。
本実施の形態に係る表示装置において、前記第1表示処理部は、前記区画を1週間又は1年の周期で繰り返し配置して前記表示画面の第1表示領域に表示する。
本実施の形態の表示装置は、区画を1週間又は1年の周期で繰り返し配置して表示画面の第1表示領域に表示する。例えば、区画を曜日(1日)として、1週間の周期で繰り返して配置すると、日曜日から土曜日まで(又は月曜日から日曜日まで)の1週間が、カレンダーのように繰り返し配置されるので、カレンダーの曜日と種別識別子とが同時に表示されることになり、曜日と種別識別子とを同時に把握することができるので、時間的な経過を感覚的に把握することが容易になる。
本実施の形態に係る表示システムは、本実施の形態に係る表示装置と、該表示装置に接続され、患者の医療情報を記憶する記憶部を有するサーバとを備える。
本実施の形態に係る表示システムは、患者の医療情報を一元管理することができる。