以下、本発明の実施の形態の表示装置、該表示装置を実現するためのコンピュータプログラム、表示システム及び表示方法について説明する。図1は本実施の形態の表示システム100の構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態の表示システム100は、例えば、医療情報統合管理システムであり、病院又は診療所などの医療機関で行われる診察、診断、検査の医療情報を、患者毎に俯瞰して参照可能となるように統合管理する。
表示システム100は、医療情報を統合管理するサーバ20、所定の通信ネットワークを介してサーバ20と接続される複数の情報処理装置10及び表示装置50などを備える。なお、図1では便宜上、表示装置50を一つだけ図示しているが、複数の表示装置50が、サーバ20に接続されてもよい。
情報処理装置10は、医療機関内の複数の治療部門、診療部門又は検査部門等に設置され、所定の電子データの入力処理、記録処理、編集処理及び出力処理などを行うことができる。情報処理装置10は、周辺装置を含むコンピュータシステムで構成することができ、例えば、放射線システム、電子カルテシステム、内視鏡システム、生理検査システム、心電図システム、検体ラボシステム、薬剤投薬処方システムなどを構成することができる。情報処理装置10は、画像データ、文書データ、検査データ等の医療情報をサーバ20へ送信することができる。
サーバ20は、サーバ20全体を制御する制御部21、記憶部22、通信部23などを備える。
通信部23は、情報処理装置10及び表示装置50との間の通信機能を有し、所要の情報の送信及び受信を行うことができる。
記憶部22は、各情報処理装置10が送信する医療情報を記憶する。記憶部22は、患者を特定する特定情報毎に医療情報を各患者に対応付けて記憶することができる。
制御部21は、CPU、メモリ(ROM、RAMなど)、メモリに格納されたプログラムなどで構成することができ、記憶部22に記憶した医療情報を、患者を特定する特定情報に基づいて抽出し、抽出した医療情報を、患者の医療期間を示す時間軸と、医療情報の内容を示す項目軸との2軸でマトリクス状に配置した一覧表示形式の表示データを生成する。
表示装置50は、液晶パネルなどの表示画面51、表示処理部52、操作入力部53、通信部54、記憶部55などを備える。表示装置50は、医療機関の医師、技師又は看護師などの医療従事者(操作者ともいう)が、医療情報の操作及び閲覧を行うためのものであり、診療、診断の際に使用される。表示装置50は、周辺装置を含むコンピュータ装置で構成することができるが、画面に対してタッチ操作が可能なタブレット装置でもよい。
なお、表示装置50は、サーバ20の機能を内蔵してもよい。例えば、表示装置50は、サーバ20を経由せずに情報処理装置10と直接ネットワークを介して、必要な情報を蓄積して表示することもできる。
また、表示装置50は、情報処理装置10の機能を内蔵してもよい。例えば、電子カルテシステムが機能拡張されることにより、表示装置50に情報処理装置10の機能を組み込むこともできる。
また、表示装置50が備える表示画面51は、一つに限定されず、複数の表示画面(複数の表示デバイス)を備えることもできる。
操作入力部53は、キーボード、マウス、トラックパッド(タッチパッド)、スタイラスペンなどを含み、操作者が、表示画面51上のアイコン(図形、文字、数字、記号など)又は表示画面51の所要の箇所を操作(例えば、選択操作、設定操作など)すると、入力された操作を、当該操作に対応する指令に変換して表示処理部52へ出力する。
通信部54は、サーバ20が送信した一覧表示形式の表示データを受信する。通信部54で受信された表示データは、記憶部55に記憶される。
図2は本実施の形態の表示処理部52の構成の一例を示すブロック図である。表示処理部52は、強調表示処理部521、非強調表示処理部522、切替表示処理部523、表示順位変更処理部524などを備える。表示処理部52は、CPU、メモリ(ROM、RAMなど)、メモリに格納されたプログラムなどで構成することができる。
表示処理部52は、通信部54を介してサーバ20で統合管理されている医療情報を受信することにより、診察、診断、検査に必要な医療情報を、操作者毎の用途に合わせて、患者毎に俯瞰して表示する処理を行う。
図3は本実施の形態の表示処理部52で処理する操作の一例を示す説明図である。図3に例示した操作は、例えば、選択操作又は設定操作に割り当てることができ、ジェスチャー操作の例を示す。ジェスチャー操作の開始は、特定のキーが押下されたこと、マウスのクリック操作、あるいは、マウスのカーソル(ポインタ)が表示画面51の所定の領域に位置していること等によって行うことができる。
図3に示すように、操作C1は、カーソルを水平方向(左から右、又は右から左)に移動するジェスチャーである。操作C2は、カーソルを垂直方向(上から下、又は下から上)に移動するジェスチャーである。操作C3は、カーソルを斜め上方(左下から右上、又は右下から左上)に移動するジェスチャーである。操作C4は、カーソルを斜め下方(左上から右下、又は右上から左下)に移動するジェスチャーである。操作C5は、カーソルで円状に移動する(円を描く)ジェスチャーである。操作C6は、カーソルをV字状に移動するジェスチャーである。操作C7は、カーソルをL字状に移動するジェスチャーである。操作C8は、カーソルを水平方向に往復移動するジェスチャーである。操作C9は、カーソルを垂直方向に往復移動するジェスチャーである。操作C10は、カーソルをコイル状に移動するジェスチャーである。これにより、操作者の操作時間の短縮化、利便性の向上などを図ることができる。なお、それぞれのジェスチャー操作に対して、表示処理部52が行う処理を適宜設定することができる。また、設定したジェスチャー操作は、操作者の好みによって変更することができる。
なお、ジェスチャー操作は、図3に例示した操作に限定されるものではない。図3に例示していないが、マウスのクリック操作もジェスチャー操作の一例として含めることができる。マウスのクリック操作は、例えば、マウスオーバ(マウスのカーソルを所要に箇所に移動させて保持する操作)、左1クリック、左2クリック、左3クリック、右1クリック、右2クリック、右3クリック、ドラッグなどの操作を含めることができる。また、特定キー、例えば、シフトキー(SHIFTキー)、コントルールキー(CTRLキー)、オルターキー(ALTキー)、Windowsキーなどを含むキーの押下と、ジェスチャー操作ある
いはマウスのクリック操作との同時操作の組み合わせを含めることもできる。
図4は医療情報の一例を示す説明図である。医療情報は、便宜上、例えば、画像、文書、検査、投薬などの種別毎に分けることができる。なお、図4に例示する種別は一例であって、これに限定されない。画像には、例えば、CT(Computed Tomography)、CR(Computed Radiology)、US(Ultrasonography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)などのデータが含まれる。また、画像には動画像も含まれる。文書には、例えば、紹介状、診断書、レポート、問診票、同意書、計画書などが含まれる。検査には、生理データとして、例えば、心電図、脳波、超音波、眼底、動脈硬化、血圧、体温、内視鏡などのデータが含まれ、検体データとして、例えば、CEA(腫瘍マーカー)、血液、病理、尿、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)などのデータが含まれる。投薬には、投薬情報が含まれる。なお、図4に示す医療情報(データ)は、一例であって、図4の例に限定されるものではない。なお、本明細書では、データを項目名とも称する。
次に、表示処理部52の詳細について説明する。まず、部分表示モード及び全体表示モードについて説明する。
図5は本実施の形態の表示処理部52による部分表示モードの第1例を示す模式図である。医療情報を特定するための二つの特定要素(例えば、医療情報の種別及び期間など)によって構成される領域に、特定要素の区分(例えば、医療情報の種別をUS画像、MRI画像、CT画像と区分し、期間を日単位で区分する)毎に複数のセルをマトリクス状に配置し、患者の異なる医療情報の代表医療情報を表示する。すなわち、代表医療情報は、例えば、マトリクス状に配置されたセル毎に一覧表示されることになる。一連の診断、検査等に関わる複数の医療情報は一群の医療情報として管理される。例えば、1回のCT検査では、数百枚から数千枚の医療画像(医療情報)が取得されるが、これら数百枚から数千枚の医療画像を一群の医療情報として取り扱う。なお、一群の医療情報には、1枚の医療画像(医療情報)から成る場合もある。
代表医療情報は、一群の医療情報の内容を代表して表す情報であり、例えば、一つの検査で取得される1又は複数の医療情報を一群の医療情報として管理する場合、当該医療情報の中から代表として選択される情報である。代表医療情報は、元の医療情報を縮小したサムネイルとして作成される。元の医療情報が、例えば、US画像、MRI画像、CT画像である場合、代表医療情報は、US画像、MRI画像、CT画象を縮小したサムネイル(画像)である。なお、一つのセルに対して、特定される一群の医療情報が複数ある場合、それぞれの群の医療情報に対応して複数の代表医療情報を当該セルに表示してもよい。本明細書では、医療情報は、代表医療情報によって代表される一群の医療情報の内容を指す。すなわち、医療情報は、代表医療情報と区別する意味で用い、特に明示しない場合、医療情報の内容と同義である。
また、医療情報が文書又は検査データである場合、画像の場合と同様に、代表医療情報は、元の文書又は検査データを縮小したサムネイルとしてもよい。
図5に示すように、本実施の形態では、特定要素の一方を医療情報の種別とし、他方を期間として説明するが、特定要素は、医療情報の種別及び期間に限定されない。例えば、一方の特定要素を患者IDとし、他方の特定要素をCT、MRIなどの機器(設備)とすることもできる。また、特定要素は階層構造を持っていてもよい。例えば、図5に示すように一方の特定要素を医療情報の種別とした場合に、検査という区分の下層区分としてCT、CR、US、病理、MR等を区分することができる。
図5に示すように、医療情報の種別及び期間に対応させて複数のセル(例えば、矩形状の枠など)をマトリクス状に並べ、各セルに種別及び期間が対応した代表医療情報を配置して表示画面51に表示する。部分表示モードでは、患者の全ての医療情報の一部の種別又は一部の期間についての代表医療情報61だけが、表示画面51に表示される。なお、本明細書では、医療情報の種別は、項目名を含むものとして説明する。
代表医療情報61は、複数のサムネイルが存在する場合、そのうちの代表のサムネイルが表示される。代表医療情報61に対して所定の操作(例えば、クリックなど)を行うことによって縮小される前の元の画像を表示させることができる。
図5の例では、期間は日単位で区切って表示されているが、これに限定されない。例えば、○日から△日の如く数日を単位としてもよく、月単位で区切ってもよい。また、同じ期間の長さで区切ってもよいが、例えば、1日、2日、3日~4日、5日~9日、10日、…の如く異なる長さで区切ってもよい。
図6は患者の全ての代表医療情報をマトリクス状に配置した一例を示す模式図である。図6に示すように、患者の全期間に亘る全ての代表医療情報はマトリクス状に並べられた複数のセルに割り当てられて配置される。図6において、斜線を付した領域は、図5に示した部分表示モードで表示されない代表医療情報が配置されている。
図5に示すように、部分表示モードで代表医療情報を表示させた場合、各セルの大きさ(幅及び高さの少なくとも一方)を比較的大きくすることができ、代表医療情報の内容を確認することが容易になる。しかし、図6に示したように、例えば、患者の期間の全て(時間軸のすべて)が表示画面51に収まらず、表示画面51に表示されていない代表医療情報を見るためには、画面の横又は縦方向のスクロール操作が必要であり、操作者にとっては繁雑である。
切替表示処理部523は、全体表示モードを選択する選択操作を受け付けた場合、部分表示モードから全体表示モードへ切り替える処理を行う。部分表示モードにおいて、例えば、マウスの左クリックによって部分表示モードから全体表示モードへ切り替えるようにすることができる。これにより、簡単な操作で部分表示モードから全体表示モードへ切り替えることができる。なお、部分表示モードから全体表示モードへ切り替えための操作は、左クリックに限定されるものではない。例えば、表示画面51内の任意の位置(例えば、代表医療情報が表示されていない1又は複数のセルを含む領域)に切り替え操作のためのボタン(アイコン)を配置してもよい。これにより、代表医療情報の表示を妨げることなく操作性を向上させることができる。また、現在の表示が、部分表示モードであるか全体表示モードであるかを識別することができる識別子(例えば、インジケータ)を表示することもできる。
なお、全体表示モードから部分表示モードへの切替処理の詳細は後述する。
図7は本実施の形態の表示処理部52による全体表示モードの一例を示す模式図である。全体表示モードでは、患者の全期間に亘る全ての医療情報を表示画面51に表示させることができる。全体表示モードで医療情報を表示させることにより、患者の全ての医療情報を俯瞰することが可能となり、スクロール操作などが不要となる。
上述の全体表示モード及び部分表示モードでは、患者の全ての医療情報を俯瞰することができるものの、各セルの大きさ(幅及び高さの少なくとも一方)が比較的小さくなる場合には、個々の医療情報(例えば、注目する所要の医療情報)の内容を確認することが難しく、注目している医療情報の内容だけを把握したい場合がある。以下、本実施の形態の強調・非強調表示モードについて説明する。
強調表示処理部521は、強調表示設定された代表医療情報のセル(表示領域)を強調して表示する(第1表示態様としての表示)。
非強調表示処理部522は、非強調表示設定された代表医療情報のセル(表示領域)を非強調して表示する(第2表示態様としての表示)。
すなわち、少なくとも一つのセルを第1表示態様又は当該第1表示態様と異なる表示態様の第2表示態様で表示し、第1表示態様ではセルの代表医療情報を識別可能に表示し、第2表示態様ではセルの代表医療情報の有無を識別可能に表示する。
具体的には、例えば、非強調設定された代表医療情報のセルを、強調設定された代表医療情報のセルよりも小さく表示することができる。また、非強調設定された代表医療情報のセルでは、医療情報の有無を少なくとも識別することができ、また、医療情報の情報量の多少も識別することもできる。
また、強調設定された代表医療情報のセルを明確に意識することができる程度に、非強調設定された代表医療情報のセルを小さく表示することができる。例えば、非強調設定されたセルの幅及び高さの少なくとも一方を、強調設定されたセルの幅及び高さの少なくとも一方の3分の2以下とすることができる。あるいは、非強調設定されたセルの幅及び高さの少なくとも一方の和を、強調設定されたセルの幅及び高さの少なくとも一方の和の3分の2以下とすることができる。
強調設定及び非強調設定の操作は、例えば、図3に例示したジェスチャー操作のいずれかを用いることができる。
図8は本実施の形態の表示処理部52による強調設定又は非強調設定の一例を示す模式図である。表示画面51には、代表医療情報が全体表示モードで表示されている。図8に示すように、全期間のうち、符号T2で示す破線内の期間に対して、例えば、矢印の如く、カーソルを水平方向(例えば、左から右)に移動するジェスチャー(図3の操作C1)を行うことにより、符号T2で示す期間を強調表示に設定することができる。同様に、全種別のうち、符号S1で示す破線内の種別に対して、例えば、矢印の如く、カーソルを垂直方向(例えば、上から下)に移動するジェスチャー(図3の操作C2)を行うことにより、符号S1で示す種別を強調表示に設定することができる。また、強調設定する場合、カーソルの移動速度に応じて強調の度合いを変更してもよい。例えば、移動時間が長いほど強調度合いを強くすることができる。さらに、非強調設定する場合には、カーソルの移動速度に応じて非強調の度合いを変更してもよい。例えば、移動時間が短いほど非強調度合いを強くすることができる。
この場合、強調設定されなかった、符号T1及びT3で示す破線内の期間は非強調表示に設定され、また、符号S2で示す破線内の種別も非強調表示に設定される。
図8に示すように、操作者は、例えば、代表医療情報の複数の種別のうち所要の種別を強調設定し、所要の種別以外の種別を非強調設定することができる。また、操作者は、例えば、全期間のうち所要の期間を強調設定し、所要の期間以外の期間を非強調設定することができる。
図9は本実施の形態の表示処理部52による強調・非強調表示モードの第1例を示す模式図である。図9に示すように、非強調設定された種別(符号S2)及び期間(符号T1及びT3)の少なくとも一方のセル(代表医療情報)を、強調設定された種別(符号S1)及び期間(符号T2)の少なくとも一方のセルよりも小さく表示する。また、強調度合いが強いほど、セルの幅及び高さの少なくとも一方を大きくしてもよい。また、非強調度合いが強いほど、セルの幅及び高さの少なくとも一方を小さくしてもよい。
上述の構成により、注目したい代表医療情報(セル)を見やすく強調した一覧表示が可能となるとともに、強調しない代表医療情報であっても、一覧表示の中で当該代表医療情報が存在することが瞬時に確認することができる。このため、診断、診察又は検査等に必要な代表医療情報(当該代表医療情報によって代表される医療情報も含む)と不必要な代表医療情報(当該代表医療情報によって代表される医療情報も含む)とが一覧表示の中で同等の表示領域を占めることにより生じる、注目したい代表医療情報(当該代表医療情報によって代表される医療情報も含む)の特定又はアクセスに労力が要するといった事態を防止することができる。また、代表医療情報を非表示とする場合に比べて、代表医療情報(当該代表医療情報によって代表される医療情報も含む)の存在に気づかないという事態を防止し、代表医療情報(当該代表医療情報によって代表される医療情報も含む)の看過を防止することができ、結果として医療過誤の防止効果などを期待することができる。
強調設定されたセルの寸法、あるいは非強調設定されたセルの寸法は同一にすることができる。例えば、複数の期間を分けて設定を変更した場合、個々の期間のセルの寸法は連動して同じ寸法に設定することができる。例えば、期間が、1月、2月、3月、…となっている場合に、2月を非強調設定して2月のセルの幅を、例えば、2インチにしたとする。その後、3月を非強調設定して3月のセルの幅を、例えば、1インチにしたとすると、これに連動して2月のセルの幅も2インチから1インチに変更する。種別の場合も同様である。
図10は本実施の形態の表示処理部52による強調・非強調表示モードの第2例を示す模式図である。図10では、図9の場合と比べて、非強調設定されたセルの寸法(幅及び高さの少なくとも一方)をさらに小さくしている。非強調設定されたセルの寸法は、例えば、全期間に対応する(時間軸の)セルの総数に対する強調設定されたセルの数の比率(割合)が大きい場合、非強調設定されたセルの幅及び高さの少なくとも一方を小さくすることができる。また、全種別に対応するセルの総数に対する強調設定されたセルの数の比率(割合)が大きい場合、非強調設定されたセルの幅及び高さの少なくとも一方を小さくすることができる。これにより、強調設定されたセルの比率が大きい場合でも、強調しない代表医療情報の存在を一覧表示の中で確実に把握することができる。
図8の例では、強調設定する期間及び種別を設定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、非強調設定する期間及び種別を設定してもよい。図8の例では、期間T2に代えて、期間T1及びT3を設定すればよい。また、種別S1に代えて、種別S2を設定すればよい。
図11は本実施の形態の表示処理部52による強調・非強調表示モードの第3例を示す模式図である。図11では、非強調設定された期間及び種別を一つの非強調属性として一つのセルに纏めて表示する。図11の例では、非強調設定された期間である金(2月17日)から木(2月23日)までを一つに纏めている。また、非強調設定された種別である文書のCTから説明・同までを一つに纏めている。なお、図11の例では、期間及び種別の両方を一つに纏めているが、いずれか一方のみを纏める構成でもよい。これにより、強調設定されたセルが占める表示領域を広くすることができ、一層認識しやすくすることができる。
なお、非強調又は強調設定の単位は、一つのセル単位でもよく、1又は複数の行単位でもよく、あるいは1又は複数の列単位でもよい。行単位又は列単位に設定することにより、一度に多くの代表医療情報を纏めて強調表示又は非強調表示することができる。
図12は本実施の形態の表示処理部52による強調設定又は非強調設定の他の例を示す模式図である。表示画面51には、代表医療情報が全体表示モードで表示されている。図12に示すように、全期間のうち符号T2で示す破線内の期間、及び全種別のうち符号S1で示す破線内の種別それぞれに対応する代表医療情報(セル)を強調表示に設定したいとする。
この場合、例えば、矢印の如く、所要の複数のセルで構成される領域の左上から右下に向かってカーソルを斜め下方に(例えば、左上から右下)に移動するジェスチャー(図3の操作C4)を行うことにより、符号T2で示す期間及び符号S1で示す種別に対応するセルを強調表示に設定することができる。
この場合も、強調設定されなかった、符号T1及びT3で示す期間に対応するセルは非強調表示に設定され、また、符号S2で示す種別に対応するセルも非強調表示に設定され、図9に例示したようになる。
非強調表示処理部522は、非強調設定されたセルに含まれる医療情報の情報量(代表医療情報によって代表される医療情報の情報量)に応じて、当該代表医療情報のセル(表示領域)を異なる態様で表示する。異なる態様とは、当該セルの背景色、背景の模様、セルの枠の太さなどを含む。
図13は本実施の形態の表示処理部52による強調・非強調表示モードの第4例を示す模式図である。図13の例では、期間が1月から12月までとし、医療情報の種別として、CT、CR、MRI、病理及び血圧を例示している。全期間のうち、2月、3月、5月、6月、8月、9月及び10月が非強調設定されているとする。図13の例では、医療情報の情報量の多少に応じて、便宜上、符号A1で示す模様、符号A2で示す模様、及び符号A3で示す模様で区別する。符号A1~A3で示す模様は、例えば、セルの背景色の濃度を表し、符号A1~A3の順で濃度が薄いとする。この場合、例えば、医療情報の情報量が多いほど、セルの背景色の濃度を濃くすることができる。図13の例では、区別する医療情報の情報量として、1つのセル内に特定される代表医療情報の数を区別するようにしている。
例えば、5月のCTの医療情報、8月のMRIの医療情報が多いことが瞬時に判明する。すなわち、非強調設定されたセルに含まれる代表医療情報によって代表される医療情報の多少を瞬時に把握することができる。
上述の例では、非強調設定された代表医療情報の情報量に応じて、当該代表医療情報のセル(表示領域)を異なる態様で表示する構成であったが、これに限定されるものではなく、強調設定された代表医療情報の情報量に応じて、当該代表医療情報のセル(表示領域)を異なる態様で表示することもできる。強調設定、非強調設定ともに同様の書式で医療情報の情報量に対応させることにより、強調設定されて実際に表示されている代表医療情報とセルの表示態様の関係から、非強調設定された代表医療情報によって代表される医療情報の情報量がどのくらいあるのかを推測することが可能となる。なお、図11の例のように、非強調設定された期間又は種別を一つに纏めて表示する態様の場合、纏められた箇所(セル)の情報量は、他の強調設定の属性の1区分(1セルに対応)に相当する平均値で表すような態様で表示することができる。
図14は本実施の形態の表示処理部52による強調・非強調表示モードの第5例を示す模式図である。図14の例では、セルの枠の太さによって、医療情報の多少を表す。例えば、符号A1~A3の順で枠の太さが細いとする。この場合、例えば、医療情報の情報量が多いほど、セルの枠を太くすることができる。図14の例でも、区別する医療情報の情報量として、1つのセル内に特定される代表医療情報の数を区別するようにしている。
例えば、5月のCTの医療情報、8月のMRIの医療情報が多いことが瞬時に判明する。すなわち、非強調設定されたセルに含まれる代表医療情報の情報量の多少を瞬時に把握することができる。
次に、強調表示の一例として、拡大表示する例について説明する。
強調表示処理部521は、任意のセルを第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定されたセル及び当該セル内の代表医療情報を拡大表示し、セル内の代表医療情報を把握できるようにする。
代表医療情報の拡大表示は、前述の強調・非強調表示モードと併用することができる。特に、非強調モードにおいて、セル又はセルの種別又は期間などの属性(特定要素の区分)が読み取りにくい場合、あるいは読み取れない場合、拡大表示することによって、容易に読み取ることができる。
図15は本実施の形態の表示処理部52による拡大表示の設定操作の一例を示す模式図である。表示画面51には、代表医療情報が全体表示モードで表示されている。図15に示すように、拡大表示させたい代表医療情報61が配置されているセルに、マウスのカーソル(ポインタ)Mを移動して(マウスオーバ操作)、当該セルを選択し、例えば、右クリック操作を行うことにより(設定操作)、当該セル及び当該セル内の代表医療情報を第1表示態様として識別可能に拡大表示し、設定された種別又は期間に該当する医療情報が何であるかを確認することができる。マウスのカーソルMをさらに移動させることにより、他のセル及び代表医療情報も拡大表示させることができる。なお、設定操作は、右クリックに限定されるものではなく、1アクション操作又は1ジェスチャー操作で設定できる操作であればよい。例えば、図3に例示したジェスチャー操作のいずれかを割り当てることができる。
図16は本実施の形態の表示処理部52により拡大表示された様子の一例を示す模式図である。図16に示すように、マウスのカーソルMは、ルーペ(虫眼鏡)形状にし、代表医療情報61は、拡大されたセル及び代表医療情報71に変更される。なお、代表医療情報61、71の内容は同じである。これにより、所望の代表医療情報の内容を容易に確認することができる。
また、強調表示処理部521は、任意の代表医療情報を第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定された代表医療情報のセルを特定する種別又は期間を異なる態様で表示することができる。異なる態様とは、より強調される態様であればよく、例えば、拡大表示、反転表示などとすることができる。
図15に示すように、拡大表示させたい代表医療情報を第1表示態様で表示すべく設定した場合、図16に示すように、設定された代表医療情報のセルを特定する期間(図16の符号Tm)及び種別(図16の符号Sm)が拡大表示される。これにより、所望の代表医療情報の種別又は期間の内容を容易に確認することができる。
図16の例では、一つのセルに配置された4枚の代表医療情報が拡大表示されているが、これに限定されるものではなく、複数のセルを拡大表示することもできる。また、拡大表示させた場合、拡大表示されない他のセルをさらに小さく表示してもよい。これにより、拡大表示された代表医療情報を一層際立たせることができる。
次に、全体表示モードから部分表示モードへ切り替える例について説明する。
切替表示処理部523は、部分表示モードを選択する選択操作を受け付けた場合、全体表示モードから部分表示モードへ切り替える処理を行う。
より具体的には、患者の代表医療情報が、例えば、全体表示モードで表示され、表示画面を予め区分する複数の領域のいずれか一つの領域を選択する選択操作を受け付けた場合、切替表示処理部523は、選択された領域に表示されていた代表医療情報を、例えば、部分表示モードで表示する。
図17は本実施の形態の全体表示モードでの表示画面51の区分の一例を示す模式図である。図17に示すように、表示画面51を4つの領域(左上:R1、右上:R2、左下:R3、右下:R4)に区分したとする。
例えば、マウスのカーソルを右上の領域R2内に移動させて、右クリック操作の如く1アクション操作を行うと、領域R2内で表示されていた代表医療情報を、例えば、部分表示モードで表示する。この場合、部分表示モードは、図5に例示したようになる。
これにより、例えば、全体表示モードで表示されていた代表医療情報のうち、所要の代表医療情報の近くにカーソルを移動させて1アクション操作を行うだけで、所要の代表医療情報の内容を容易に確認することができる。なお、図17の例で、マウスのカーソルを右上の領域R2内に移動させて、右クリック操作の如く1アクション操作を行った場合、領域R2内の全てのセルではなく、一部のセル(セル内に代表医療情報がある場合には、当該代表医療情報も含む)だけを、例えば、部分表示モードで表示することもできる。これにより、領域内のセルの数が多いときでも、表示するセルの数を一部に限定することにより、代表医療情報の内容を確認しやすくすることができる。
図17の例では、表示画面51を予め4つ領域で区分する構成であるが、区分数は4に限定されるものではなく、2、3、6、8など適宜設定することができる。また、操作者の好み、全体表示モードで表示したときのセルの総数などに応じて、操作者が適宜設定可能としてもよい。
前述の例では、表示画面51全体を複数の領域に区分する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、任意の複数の項目(種別の一部、期間の一部)で区分することもできる。
また、領域の区分設定と設定した区分の選択操作とを連続して行うこともできる。例えば、第1の方法として、領域の区分となる矩形領域の対向する頂点を指定して区分設定した上で、特定のジェスチャー操作によって設定した区分を選択することができる。第2の方法として、例えば、特定の期間又は種別などの属性を適宜指定して領域の区分を設定し、特定のジェスチャー操作によって設定した区分を選択することができる。また、第3の方法として、例えば、複数の種別のうち、いくつかの種別を予めデフォルトとして決めておき、特定のセル又は期間を選択し(例えば、マウスで選択)、特定したセル又は期間を起点にセルの数又は期間の幅及び高さの少なくとも一方を選択的に指定して領域の区分を設定し、特定のジェスチャー操作によって設定した区分を選択することができる。
次に、強調表示の一例として、代表医療情報の種別の表示順位を設定する例について説明する。
表示順位変更処理部524は、複数の種別のうち所望の種別を第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定された種別のセルの表示順位をマトリクスの上位に設定する。
図18は患者の全ての代表医療情報をマトリクスで配置した一例を示す模式図である。図18の例では、便宜上、医療情報の期間を1月から6月まで月単位で区切り、医療情報の種別(項目名)を、胸部X線、腹部X線、内視鏡、超音波、CT、MRI、血圧の7種類であるとする。図18の例では、セルが7行×6列のマトリクス状に配置されている。
図19は図18で示す医療情報を本実施の形態の部分表示モードで表示した例を示す模式図である。図19に示すように、便宜上、部分表示モードでは、4行×4列のセルだけが表示画面51に表示することができるものとする。
操作者(医療従事者)が、患者の診断又は診察において、例えば、CTに関する医療情報が重要であると判断したとする。
図20は図19で示す表示画面51内の表示領域を変更した例を示す模式図である。図20は、操作者が、CTを表示させるべく、図19で示す表示画面51において、4行分上方にスクロールさせた状態を示す。すなわち、図20では、図19で表示されていた胸部X線(1行目)から内視鏡(3行目)が表示画面51外となり、超音波(4行目)が1行目に表示されている。また、図20では、図19で表示されていなかった、CT、MRI、血圧が2行目から4行目に表示されている。
図20に示す状態で、操作者がCTを第1表示態様で表示する設定操作をする。設定操作は、例えば、マウスのカーソルMをセル(CTが表示されたセル)に移動して、所定のクリック操作又はジェスチャー操作を行えばよい。
図21は図20での設定操作により表示画面51に表示される例を示す模式図である。図21に示すように、設定されたCTに対応する行の各セルが、マトリクスの最上位に移動している。
上述のように、全ての代表医療情報の一部しか表示画面51に表示することができないこともある。そこで、複数の種別のうち所望の種別を第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定された種別のセルをマトリクスの上位(例えば、マトリクスを縦方向の列及び横方向の行とすると、最上位の行又は上方の行)に移動させる。これにより、設定した種別のセルは、例えば、最上位に表示されるので、当該セル及び該セル内の代表医療情報を容易に認識することが可能となる。
この場合、非強調表示処理部522は、複数の種別のうち所望の種別を第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定されなかった種別のセルを異なる態様で表示することができる。異なる態様とは、設定されなかった種別を識別可能に表示することができればよく、さらに目立たないように表示することができればよい。例えば、セルの輝度を下げる、セルの背景に網掛けなどの模様を付ける、色の濃度を下げる等を含む。例えば、図21の例では、設定されていない、胸部X線、腹部X線及び内視鏡に関するセル(胸部X線、腹部X線及び内視鏡に対応する行それぞれの各セル)は網掛け模様が付されている。
これにより、設定した種別のセルが逆に目立つようになり、設定した代表医療情報を容易に認識することができる。
また、表示順位変更処理部524は、複数の種別のうち所望の複数の種別を第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定された複数の種別の表示順位を設定する設定画面を表示することができる。
図22は本実施の形態の表示処理部52による表示画面51内の複数の種別を設定する一例を示す模式図である。図22の例では、まず、最初にCTを設定し(設定1)、次にMRIを設定したとする(設定2)。なお、この場合、設定3は行われないとする。図22に示すように、設定2においては、設定1ですでにCTが設定されているので、設定された種別は、CTとMRIの二つになる。そこで、CT(1)を設定するか、MRI(2)を設定するか受け付ける設定画面52を表示する。なお、かっこ()内の数字は表示順位を示す。
また、最初にCTを設定し(設定1)、次にMRIを設定し(設定2)、最後に血圧を設定したとする(設定3)。この場合、設定3においては、設定1、2ですでにCT、MRIが設定されているので、設定された種別は、CT、MRI及び血圧の三つになる。そこで、CT(1)を設定するか、MRI(2)を設定するか、血圧(3)を設定するかを受け付ける設定画面53を表示する。なお、設定画面52、53は、設定数に応じて、いずれか一方が表示される。
図23は図22での設定操作により表示画面51に表示される例を示す模式図である。図23の例では、MRI、CT、血圧の順番で表示順位が設定された場合を示す。
図24は本実施の形態の表示処理部52による強調・非強調表示モードの第6例を示す模式図である。図24では、表示順位が設定された種別(項目名)がマトリクスの上方(上方の行)に配置され、設定されなかった種別(項目名)がマトリクスの下方(下方の行)に配置されている。また、表示順位が設定されなかった種別のセルは、設定された種別のセルよりも小さく表示されている。
上述のように、簡単な操作により、得たい情報を並び替えて確認することができるので、医療従事者(操作者)が迅速に診断又は病状の確認を行うことができる。また設定した種別以外の種別は、目立たなくなるが、表示画面51内で消えずに残り、見える状態となっているので、次の設定を容易に行うことができる。また、表示順位(優先順位)を付与する設定を行うことで、複数の種別について素早く並び替えて、必要な医療情報を得ることができる。
図25は本実施の形態の表示処理部52による部分表示モードの第2例を示す模式図である。図5に例示した第1例では、二つの特定要素として、医療情報の種別と期間とを挙げて説明したが、特定要素はこれらに限定されない。また、二つの特定要素のうち一方または両方において、さらに異なる特定要素を入れ子にして医療情報を特定して表示するようにしてもよい。図25に示す第2例では、二つの特定要素として、患者(複数の患者)と期間とを挙げている。図25の例では、複数の患者として3人の患者(P0001、P0002、P0003)を挙げているが、患者の数は図25の例に限定されるものではない。図25に示すような複数の患者は、ある医師(主治医)が担当する患者でもよく、内科や外科などの診療科、あるいは病棟における患者でもよく、ある医療機関(病院や診療所など)における患者でもよい。図25に示す第2例によれば、複数の患者に関する医療情報を網羅的に分析・把握することができる。
図25に示すセル内の代表医療情報は、図5の例と同様である。なお、全体表示モード、強調表示モード、非強調表示モードなどは前述の例と同様であるので説明は省略する。図25では、一方の特定要素を患者とした場合に、さらに医療情報の種別という特定要素を入れ子にして医療情報を特定して表示している。具体的には患者をP0001,P0002,P0003等の患者IDで区分し、P0001という患者に対しては医療情報の種別をCT、CR、US、病理、MR等で区分して医療情報を特定して表示している。
図26は本実施の形態の表示処理部52による部分表示モードの第3例を示す模式図である。図26に示す第3例では、二つの特定要素として、医師(複数の医師)と患者(医師が担当する複数の患者)とを挙げている。図26の例では、複数の医師として3人の医師(D0001、D0002、D0003)を挙げているが、医師の数は図26の例に限定されるものではない。また、複数の患者として12人の患者を挙げているが、患者の数も図26の例に限定されるものではない。図26に示す第3例によれば、複数の医師が、どのような患者を担当しているか、かつ医師が関わる医療情報を網羅的に分析・把握することができる。
図26に示すセル内の代表医療情報は、図5の例と同様である。なお、全体表示モード、強調表示モード、非強調表示モードなどは前述の例と同様であるので説明は省略する。また、図26に示すように一方の特定要素を医師とした場合に、さらに医療情報の種別という特定要素を入れ子にし、医療情報の種別をCT、CR、US、病理、MR等に区分し医療情報を特定して表示することができる。
図27は本実施の形態の表示処理部52による部分表示モードの第4例を示す模式図である。図27に示す第4例では、二つの特定要素として、病棟と期間とを挙げている。図27の例では、複数の病棟を、A1~A3、B1~B3、C1~C3で表している。各セル内に表示されている代表医療情報61は、例えば、1日単位で病棟毎の医療に関する実績、成果などを評価することができる一群の情報を代表する情報とすることができる。一群の情報としては、例えば、医療行為が行われた患者数、医療行為に携わった医師や看護師などの医療従事者数、特定の症例の処置数、手術数などの経営管理又は診療管理に有用な情報とすることができる。図27に示す第4例によれば、経営管理又は診療管理のための医療に関する情報を網羅的に分析・把握することができる。
なお、全体表示モード、強調表示モード、非強調表示モードなどは前述の例と同様であるので説明は省略する。
図28は本実施の形態の表示処理部52による部分表示モードの第5例を示す模式図である。図28に示す第5例では、二つの特定要素として、病状・症例と医師とを挙げている。図28の例では、病状・症例を、S1~S9で表している。図28に示すセル内の代表医療情報61は、図5の例と同様であってもよい。また、図28に示すセル内の代表医療情報61は、複数の医師それぞれが関わる病状・症例の種類や数などであってもよい。図28に示す第5例によれば、複数の医師が、どのような病状・症例に関わっているか、かつ医師が関わる医療情報を網羅的に分析・把握することができる。
なお、全体表示モード、強調表示モード、非強調表示モードなどは前述の例と同様であるので説明は省略する。
図29は本実施の形態の表示処理部52の構成の他の例を示すブロック図である。図29に示すように、表示処理部52は、CPU526、ROM527、RAM528、記録媒体読取部529などで構成することができる。記録媒体1に記録されたコンピュータプログラムを記録媒体読取部529で読み取ってRAM528に格納することができる。RAM528に格納されたコンピュータプログラムをCPU526で実行させることにより、表示処理部52は、強調表示処理部521、非強調表示処理部522、切替表示処理部523、表示順位変更処理部524で行う処理を実行することができる。なお、CPU526は、プロセッサ、プロセッサデバイス、プロセッシングユニットなどの総称とし、1又は複数で構成することができる。また、コンピュータプログラムは、記録媒体読取部529で読み取る構成に代えて、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
次に、本実施の形態の表示装置50の動作について説明する。
図30及び図31は本実施の形態の表示装置50による表示処理の一例を示すフローチャートである。以下では、便宜上処理の主体を表示処理部52として説明する。表示処理部52は、患者の特定情報を取得する(S11)。特定情報の取得は、例えば、操作者が、操作入力部53から患者の特定情報を入力、あるいは表示画面51に表示された患者の一覧から所要の患者を選択することにより行うことができる。
表示処理部52は、特定された患者の医療情報をサーバ20から取得する(S12)。取得した医療情報は記憶部55に記憶することができる。表示処理部52は、全体表示モードで代表医療情報を表示画面51に表示し(S13)、部分表示モードを選択する操作があったか否かを判定する(S14)。
部分表示モードを選択する操作がなかった場合(S14でNO)、表示処理部52は、強調・非強調の設定操作があったか否かを判定する(S15)。強調・非強調の設定操作があった場合(S15でYES)、表示処理部52は、強調・非強調モードで代表医療情報を表示する(S16)。強調・非強調の設定操作がなかった場合(S15でNO)、表示処理部52は、後述のステップS17の処理を行う。
表示処理部52は、任意の代表医療情報を選択する操作があったか否かを判定する(S17)。任意のセルを設定する操作があった場合(S17でYES)、表示処理部52は、設定されたセルを拡大表示し(S18)、設定されたセルの種別(項目名を含む)及び期間を異なる態様(例えば、拡大など)で表示し(S19)、ステップS14以降の処理を続ける。任意のセルを設定する操作がなかった場合(S17でNO)、表示処理部52は、ステップS14以降の処理を続ける。
部分表示モードを選択する操作があった場合(S14でYES)、表示処理部52は、部分表示モードで代表医療情報を表示し(S20)、種別(項目名を含む)の表示順位を設定する操作があったか否かを判定する(S21)。
種別の表示順位を設定する操作があった場合(S21でYES)、表示処理部52は、設定された表示順位に従って種別の配置を変更し(S22)、設定されなかった種別のセルを異なる態様(例えば、網掛け模様を付する)で表示する(S23)。種別の表示順位を設定する操作がなかった場合(S21でNO)、表示処理部52は、後述のステップS24の処理を行う。
表示処理部52は、全体表示モードを選択する操作があったか否かを判定し(S24)、全体表示モードを選択する操作があった場合(S24でYES)、ステップS13の処理を行う。全体表示モードを選択する操作がなかった場合(S24でNO)、表示処理部52は、処理を終了するか否かを判定し(S25)、処理を終了しない場合(S25でNO)、ステップS21以降の処理を続け、処理を終了する場合(S25でYES)、処理を終了する。
本実施の形態に係る表示装置は、表示画面上で医療情報を特定するための二つの特定要素によって構成される領域に、前記特定要素の区分毎に複数のセルを配置し、1又は複数の患者の異なる一群の医療情報を表す代表医療情報を前記表示画面上でマトリクス状に表示する表示装置であって、少なくとも一つのセルを第1表示態様又は該第1表示態様と異なる表示態様の第2表示態様で表示する表示処理部を備え、前記表示処理部は、前記第1表示態様ではセルの代表医療情報を識別可能に表示し、前記第2表示態様ではセルの代表医療情報の有無を識別可能に表示する。
本実施の形態に係る表示装置は、表示画面上で医療情報を特定するための二つの特定要素によって構成される領域に、前記特定要素の区分毎に複数のセルを配置し、1又は複数の患者の異なる一群の医療情報を表す代表医療情報を前記表示画面上でマトリクス状に表示する表示装置であって、1又は複数のプロセッサと、前記プロセッサで実行されるコンピュータプログラムを記憶するメモリとを備え、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行することにより、少なくとも一つのセルを第1表示態様又は該第1表示態様と異なる表示態様の第2表示態様で表示し、前記第1表示態様ではセルの代表医療情報を識別可能に表示し、前記第2表示態様ではセルの代表医療情報の有無を識別可能に表示する。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、表示画面上で医療情報を特定するための二つの特定要素によって構成される領域に、前記特定要素の区分毎に複数のセルを配置し、1又は複数の患者の異なる一群の医療情報を表す代表医療情報を前記表示画面上でマトリクス状に表示させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、少なくとも一つのセルを第1表示態様又は該第1表示態様と異なる表示態様の第2表示態様で表示する処理と、前記第1表示態様ではセルの代表医療情報を識別可能に表示する処理と、前記第2表示態様ではセルの代表医療情報の有無を識別可能に表示する処理とを実行させる。
本実施の形態に係る記録媒体は、コンピュータに、表示画面上で医療情報を特定するための二つの特定要素によって構成される領域に、前記特定要素の区分毎に複数のセルを配置し、1又は複数の患者の異なる一群の医療情報を表す代表医療情報を前記表示画面上でマトリクス状に表示させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータでの読み取りが可能な非一時的な記録媒体であって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータに、少なくとも一つのセルを第1表示態様又は該第1表示態様と異なる表示態様の第2表示態様で表示する処理と、前記第1表示態様ではセルの代表医療情報を識別可能に表示する処理と、前記第2表示態様ではセルの代表医療情報の有無を識別可能に表示する処理とを実行させる。
本実施の形態に係る表示方法は、表示画面上で医療情報を特定するための二つの特定要素によって構成される領域に、前記特定要素の区分毎に複数のセルを配置し、1又は複数の患者の異なる一群の医療情報を表す代表医療情報を前記表示画面上でマトリクス状に表示する表示方法であって、少なくとも一つのセルを第1表示態様又は該第1表示態様と異なる表示態様の第2表示態様で表示し、前記第1表示態様ではセルの代表医療情報を識別可能に表示し、前記第2表示態様ではセルの代表医療情報の有無を識別可能に表示する。
本実施の形態の表示装置、コンピュータプログラム、記録媒体及び表示方法は、少なくとも一つのセルを第1表示態様又は当該第1表示態様と異なる表示態様の第2表示態様で表示し、第1表示態様ではセルの代表医療情報を識別可能に表示し、第2表示態様ではセルの代表医療情報の有無を識別可能に表示する。
代表医療情報は、例えば、一つの検査で取得される1又は複数の医療情報を一つの情報として管理する場合、当該医療情報の中から代表として選択される1又は複数の医療情報である。代表医療情報は、元の医療情報を縮小したサムネイルとして作成される。
第1表示態様は、例えば、強調表示(強調表示設定された態様)とすることができ、第2表示態様は、非強調表示(非強調表示設定された態様)とすることができる。また、表示態様が異なるとは、例えば、第2表示態様のセルを、第1表示態様のセルよりも小さく表示することが含まれる。
医療情報を特定するための二つの特定要素によって構成される領域に、特定要素の区分(例えば、医療情報の種別及び期間など)毎に複数のセルをマトリクス状に配置し、患者の異なる医療情報の代表医療情報を表示する。すなわち、代表医療情報は、例えば、マトリクス状に配置されたセル毎に一覧表示されることになる。操作者(医療従事者)は、例えば、医療情報の複数の種別のうち所要の種別を強調設定し、所要の種別以外の種別を非強調設定することができる。また、操作者は、例えば、所要の期間を強調設定し、所要の期間以外の期間を非強調設定することができる。非強調設定された種別及び/又は期間のセルを強調設定されたセルよりも小さく表示する。なお、所要の代表医療情報のセルを強調設定し、他のセルを非強調設定することもできる。
上述の構成により、注目したい代表医療情報(セル)を見やすく強調した一覧表示が可能となるとともに、強調しない代表医療情報であっても、一覧表示の中で当該代表医療情報が存在することが瞬時に確認することができる。このため、診断又は診察に必要な代表医療情報(又は当該代表医療情報によって代表される医療情報)と不必要な代表医療情報(又は当該代表医療情報によって代表される医療情報)とが一覧表示の中で同等の表示領域を占めることにより生じる、注目したい代表医療情報(又は当該代表医療情報によって代表される医療情報)の特定又はアクセスに労力が要するといった事態を防止することができる。また、非表示とする場合に比べて、代表医療情報(又は当該代表医療情報によって代表される医療情報)の存在に気づかないという事態を防止し、医療情報の看過を防止することができる。
本実施の形態に係る表示装置においては、前記表示処理部は、複数のセルのうち、1又は複数の行状又は列状のセルを前記第1表示態様又は前記第2表示態様で表示する。
本実施の形態に係る表示装置は、一つのセル単位だけでなく、1又は複数の行単位、あるいは1又は複数の列単位のセル毎に第1表示態様又は第2表示態様で表示することができるので、一度に多くの代表医療情報を纏めて強調表示又は非強調表示することができる。
本実施の形態に係る表示装置においては、前記表示処理部は、前記第2表示態様で表示されたセルに含まれる医療情報の情報量に応じて、前記セルを異なる態様で表示する。
本実施の形態の表示装置は、第2表示態様で表示された(例えば、非強調設定された)セルに含まれる医療情報の情報量に応じて、当該セルを異なる態様で表示する。異なる態様とは、当該セルの背景色、背景の模様、セルの枠の太さなどを含む。例えば、医療情報が多いほど、セルの背景の色の濃度を濃くする、あるいはセルの枠を太くすることができる。これにより、非強調設定された医療情報(又は代表医療情報)の多少を瞬時に把握することができる。
本実施の形態に係る表示装置は、前記セル、行状のセル又は列状のセル毎に前記第1表示態様又は前記第2表示態様のいずれかで表示するかの設定操作を受け付ける設定操作受付部を備える。
本実施の形態の表示装置は、セル、行状のセル又は列状のセル毎に第1表示態様又は第2表示態様のいずれかで表示するかの設定操作を受け付ける。
上述の構成により、二つの特定要素が、例えば、医療情報の種別及び期間である場合、医療情報の複数の種別のうち所要の種別を強調設定し、所要の種別以外の種別を非強調設定することができる。また、所要の期間を強調設定し、所要の期間以外の期間を非強調設定することができる。
本実施の形態に係る表示装置は、患者の全ての代表医療情報を前記表示画面に表示させる全体表示モードと、患者の代表医療情報の一部を前記表示画面に表示させる部分表示モードとを選択する選択操作を受け付ける選択操作受付部と、前記選択操作に応じて、前記全体表示モード又は部分表示モードに切り替える切替表示処理部とを備える。
本実施の形態の表示装置は、患者の全ての代表医療情報を表示画面に表示させる全体表示モードと、患者の代表医療情報の一部を表示画面に表示させる部分表示モードとを選択する選択操作を受け付ける。選択操作は、1アクションで済むような操作とすることができ、例えば、マウスの左クリックによって部分表示モードから全体表示モードへ切り替え、右クリックによって全体表示モードから部分表示モードへ切り替えるようにすることができる。そして、選択操作に応じて、全体表示モード又は部分表示モードに切り替える。
部分表示モードで代表医療情報を表示させた場合、各セルの大きさ(幅及び高さの少なくとも一方)を比較的大きくすることができ、代表医療情報を確認することが容易になるものの、例えば、患者の期間の全て(時間軸のすべて)が表示画面に収まらず、表示画面に表示されていない代表医療情報を見るためには、画面の横又は縦方向のスクロール操作が必要であり、操作者にとって繁雑である。そこで、部分表示モードから全体表示モードへ切り替える操作を行うことにより、簡単な操作で全体表示モードへ切り替えることができる。
本実施の形態に係る表示装置においては、前記表示処理部は、任意のセルを前記第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定されたセルを前記第1表示態様として拡大表示する。
本実施の形態の表示装置は、任意のセルを第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定されたセルを第1表示態様として拡大表示する。設定操作は、1アクション操作又は1ジェスチャー操作などを適宜割り当てることができる。例えば、任意のセルにマウスのカーソルを移動し(マウスオーバ操作)、右クリック操作を行うことにより、当該セル及び当該セル内の代表医療情報を拡大表示することができる。これにより、所望の代表医療情報の内容を容易に確認することができる。
本実施の形態に係る表示装置において、前記表示処理部は、任意の代表医療情報を前記第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定された代表医療情報のセルを特定する少なくとも一つの区分を異なる態様で表示する。
本実施の形態の表示装置は、任意の代表医療情報を第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定された代表医療情報のセルを特定する少なくとも一つの区分(例えば、医療情報の種別又は期間など)を異なる態様で表示する。異なる態様とは、より強調される態様であればよく、例えば、拡大表示、反転表示などとすることができる。これにより、所望の代表医療情報のセルを特定する区分(種別又は期間など)の内容を容易に確認することができる。
本実施の形態に係る表示装置においては、前記表示処理部は、前記表示画面を予め区分する複数の領域のいずれか一つの領域を選択する選択操作を受け付けた場合、選択された領域に表示されていた代表医療情報を表示する。
本実施の形態の表示装置は、表示画面を予め区分する複数の領域のいずれか一つの領域を選択する選択操作を受け付けた場合、選択された領域に表示されていた代表医療情報を表示する。
例えば、表示画面を4つの領域(左上:R1、右上:R2、左下:R3、右下:R4)に区分したとする。例えば、マウスのカーソルを右上の領域R2内に移動させて、右クリック操作の如く1アクション操作を行うと、領域R2内で表示されていた代表医療情報を表示する(例えば、部分表示モードで表示する)。これにより、全体表示モードで表示されていた代表医療情報のうち、所要の代表医療情報の近くにカーソルを移動させて1アクション操作を行うだけで、所要の代表医療情報の内容を容易に確認することができる。
本実施の形態に係る表示装置は、前記特定要素の一方の区分は、医療情報の複数の種別を含み、前記複数の種別のうち所望の種別を前記第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定された種別のセルの表示順位を前記マトリクスの上位に設定する表示順位変更処理部を備え、前記表示処理部は、設定されなかった種別のセルを異なる態様で表示する。
本実施の形態の表示装置は、複数の種別のうち所望の種別を第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定された種別のセルの表示順位をマトリクスの上位に設定する。また、設定されなかった種別のセルを異なる態様で表示する。
例えば、部分表示モードでは、全ての代表医療情報の一部しか表示画面に表示することができない。そこで、複数の種別のうち所望の種別を第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定された種別のセルをマトリクスの上位(例えば、マトリクスを縦方向の列及び横方向の行とすると、最上位の行又は上方の行)に移動させる。これにより、設定した種別のセルは、例えば、最上位に表示されるので、容易に認識することが可能となる。
また、複数の種別のうち所望の種別を第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定されなかった種別のセルを異なる態様で表示する。異なる態様とは、目立たないように表示することができればよく、例えば、セルの輝度を下げる、セルの背景に網掛けなどの模様を付ける、色の濃度を下げる等を含む。これにより、設定した種別のセルが逆に目立つようになり、容易に認識することができる。
本実施の形態に係る表示装置においては、前記表示順位変更処理部は、前記複数の種別のうち所望の複数の種別を前記第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定された複数の種別の表示順位を設定する設定画面を表示する。
本実施の形態の表示装置は、複数の種別のうち所望の複数の種別を第1表示態様で表示する設定操作を受け付けた場合、設定された複数の種別の表示順位を設定する設定画面を表示する。これにより、複数の種別それぞれのセルの表示順位を容易に設定することができる。
本実施の形態に係る表示装置においては、前記設定操作受付部又は前記選択操作受付部は、前記表示画面上に表示されたカーソルに対して所定の一のジェスチャー操作が行われた場合、前記設定操作又は選択操作を受け付ける。
本実施の形態の表示装置は、表示画面上に表示されたカーソルに対して所定の一のジェスチャー操作が行われた場合、設定操作又は選択操作を受け付ける。ジェスチャー操作は、例えば、カーソルの水平方向の移動、垂直方向の移動、斜め方向の移動など比較的簡単に操作することができる動作を割り当てることができる。これにより、操作者の操作時間の短縮化、利便性の向上などを図ることができる。
本実施の形態に係る表示システムは、本実施の形態に係る表示装置と、該表示装置に接続され、患者の医療情報を記憶する記憶部を有するサーバとを備える。
本実施の形態の表示システムは、本実施の形態の表示装置と、表示装置に接続され、患者の医療情報を記憶する記憶部を有するサーバとを備える。これにより、患者の医療情報を一元管理することができる。
上述の実施の形態では、表示装置50が表示処理部52を備える構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ20に、表示処理部52と同様の構成を備えることができる。この場合、表示装置50では、操作入力部53で行われた操作をサーバ20へ出力し、当該操作に応じてサーバ20が所要の表示処理を行い、処理結果を当該表示装置50へ送信するようにすればよい。