以下、本開示の実施の形態の表示装置、該表示装置を実現するためのコンピュータプログラム、表示システム及び表示方法について説明する。図1は本実施の形態の表示システム100の構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態の表示システム100は、例えば、医療情報統合管理システムであり、病院又は診療所などの医療機関で行われる診察、診断、検査又は治療に係る医療情報を、患者毎に俯瞰して参照可能となるように統合管理する。
表示システム100は、医療情報を統合管理するサーバ20、所定の通信ネットワークを介してサーバ20と接続される複数の情報処理装置10及び表示装置50などを備える。なお、図1では便宜上、表示装置50を一つだけ図示しているが、複数の表示装置50が、サーバ20に接続されてもよい。
情報処理装置10は、医療機関内の複数の治療部門、診療部門又は検査部門等に設置され、所定の電子データの入力処理、記録処理、編集処理及び出力処理などを行うことができる。情報処理装置10は、周辺装置を含むコンピュータシステムで構成することができ、例えば、放射線システム、電子カルテシステム、内視鏡システム、生理検査システム、心電図システム、検体ラボシステム、薬剤投薬処方システムなどを構成することができる。情報処理装置10は、画像データ、文書データ、検査データ等の医療情報をサーバ20へ送信することができる。
サーバ20は、サーバ20全体を制御する制御部21、記憶部22、通信部23などを備える。
通信部23は、情報処理装置10及び表示装置50との間の通信機能を有し、所要の情報の送信及び受信を行うことができる。
記憶部22は、各情報処理装置10が送信する医療情報を記憶する。記憶部22は、患者を特定する特定情報毎に医療情報を各患者に対応付けて記憶することができる。
制御部21は、CPU、メモリ(ROM、RAMなど)、メモリに格納されたプログラムなどで構成することができ、記憶部22に記憶した医療情報を、患者を特定する特定情報に基づいて抽出し、抽出した医療情報を、患者の医療期間を示す時間軸と、医療情報の内容を示す項目軸との2軸でマトリクス状に配置した一覧表示形式の表示データを生成する。
表示装置50は、液晶パネルなどの表示画面51、表示処理部52、操作入力部53、通信部54、記憶部55などを備える。表示装置50は、医療機関の医師、技師又は看護師などの医療従事者(操作者ともいう)が、医療情報に係る操作及び閲覧を行うためのものであり、診療、診断又は治療の際に使用される。表示装置50は、周辺装置を含むコンピュータ装置で構成することができるが、画面に対してタッチ操作が可能なタブレット装置でもよい。
なお、表示装置50は、サーバ20の機能を内蔵してもよい。例えば、表示装置50は、サーバ20を経由せずに情報処理装置10と直接ネットワークを介して、必要な情報を蓄積して表示することもできる。
また、表示装置50は、情報処理装置10の機能を内蔵してもよい。例えば、電子カルテシステムが機能拡張されることにより、表示装置50に情報処理装置10の機能を組み込むこともできる。
また、表示装置50が備える表示画面51は、一つに限定されず、複数の表示画面(複数の表示デバイス)を備えることもできる。
操作入力部53は、キーボード、マウス、トラックパッド(タッチパッド)、スタイラスペンなどを含み、医療従事者が、表示画面51上のアイコン(図形、文字、数字、記号など)又は表示画面51の所要の箇所を操作(例えば、マウスの場合、左クリック、右クリック、ダブルクリックなど)すると、入力された操作を、当該操作に対応する指令に変換して表示処理部52へ出力する。
通信部54は、サーバ20が送信した一覧表示形式の表示データを受信する。通信部54で受信された表示データは、記憶部55に記憶される。
図2は本実施の形態の表示処理部52の構成の一例を示すブロック図である。表示処理部52は、文字入力処理部521、図形描画処理部522、入力支援処理部523などを備える。表示処理部52は、CPU、メモリ(ROM、RAMなど)、メモリに格納されたプログラムなどで構成することができる。
表示処理部52は、通信部54を介してサーバ20で統合管理されている医療情報を受信することにより、診察、診断、検査又は治療等に必要な医療情報を、医療従事者毎の用途に合わせて、患者毎に俯瞰して表示する処理を行う。
図3は医療情報の一例を示す説明図である。医療情報は、便宜上、例えば、画像、文書、検査、投薬などの種別毎に分けることができる。なお、図3に例示する種別は一例であって、これに限定されない。画像には、例えば、CT(Computed Tomography)、CR(Computed Radiology)、US(ultrasonography)、MR(magnetic resonance、MRI:magnetic resonance imagingともいう)などのデータが含まれる。また、画像には動画像も含まれる。文書には、例えば、紹介状、診断書、レポート、問診票、同意書、計画書などが含まれる。検査には、生理データとして、例えば、心電図、脳波、超音波、眼底、動脈硬化、血圧、体温、内視鏡などのデータが含まれ、検体データとして、例えば、CEA(腫瘍マーカー)、血液、病理、尿、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)などのデータが含まれる。投薬には、投薬情報が含まれる。なお、図3に示す医療情報(データ)は、一例であって、図3の例に限定されるものではない。
次に、本実施の形態の表示処理部52の詳細について説明する。
図4は本実施の形態の表示処理部52による表示画面51に表示される代表医療情報の一例を示す模式図である。医療情報を特定するための二つの特定要素によって構成される領域に、特定要素の区分(例えば、医療情報の種別及び期間など)毎に複数のセルをマトリクス状に配置し、患者の異なる医療情報に係る代表医療情報を表示する。すなわち、代表医療情報は、例えば、マトリクス状に配置されたセル毎に一覧表示されることになる。なお、セルは代表医療情報を表示し得るものであり、代表医療情報が必ずしも表示されていなくてもよい。
一連の診断、検査等に関わる複数の医療情報は一群の医療情報として管理される。例えば、1回のCT検査では、数百枚から数千枚の医療画像(医療情報)が取得されるが、これら数百枚から数千枚の医療画像を一群の医療情報として取り扱う。なお、一群の医療情報には、1枚の医療画像(医療情報)から成る場合もある。
代表医療情報は、一群の医療情報の内容を代表して表す情報であり、例えば、一つの検査で取得される1又は複数の医療情報を一群の医療情報として管理する場合、当該医療情報の中から代表として選択される情報である。代表医療情報は、元の医療情報(詳細医療情報ともいう)を縮小したサムネイルとして作成される。元の医療情報が、例えば、US画像、MRI画像、CT画像である場合、代表医療情報は、US画像、MRI画像、CT画像を縮小したサムネイル(画像)である。なお、一つのセルに対して、特定される一群の医療情報が複数ある場合、それぞれの群の医療情報に対応して複数の代表医療情報を当該セルに表示してもよい。本明細書では、医療情報は、代表医療情報によって代表される一群の医療情報の内容を指す。すなわち、代表医療情報は、医療情報(又は医療情報の内容)と区別する意味で用いる。
また、医療情報が文書又は検査データである場合、画像の場合と同様に、代表医療情報は、元の文書又は検査データを縮小したサムネイルとしてもよい。
図4に示すように、本実施の形態では、特定要素の一方を医療情報の種別とし、他方を期間として説明するが、特定要素は、医療情報の種別及び期間に限定されない。例えば、一方の特定要素を患者IDとし、他方の特定要素をCT、MRIなどの機器(設備)とすることもできる。
図4に示すように、種別及び期間に対応させて複数のセルをマトリクス状に並べ、セルに代表医療情報を配置して表示画面51に表示される。なお、図4の例では、便宜上、セル内に配置される代表医療情報は図示していない。種別(項目名ともいう)としては、CT、CR、MR、血液、病理を挙げている。また、期間としては、日単位で表している。なお、期間を区切る場合、日単位に限定されるものではなく、例えば、○日から△日の如く数日を単位としてもよく、月単位で区切ってもよい。また、同じ期間の長さで区切ってもよいが、例えば、1日、2日、3日〜4日、5日〜9日、10日、…の如く異なる長さで区切ってもよい。また、医療情報が存在する日又は月だけを表示することもできる。すなわち、医療情報が存在しない日又は月などは表示されないので、無駄な期間の表示を避けることができ、表示画面51内に表示することができる代表医療情報の量を多くすることができる。
セル内の代表医療情報に対して所定の操作(例えば、クリックなど)を行うことによって縮小される前の元の画像を表示させることができる。
文字入力処理部521は、代表医療情報が表示可能な少なくとも一つのセルに関連付けて文字の入力を受け付けるとともに、受け付けた文字列(入力された文字列)を、表示された代表医療情報とともに表示画面51上に表示する。文字の入力は、メモ書きできる程度のものであればよい。
文字入力処理部521は、入力された文字をメモリとしての記憶部55に保存する。これにより、医療従事者が検査結果等を閲覧した結果得られた、主観的な考え又は意思決定の理由等を確実に保存することができる。
また、文字入力処理部521は、記憶部55に保存した文字(メモ書き)を読み出して、メモ書きが記録された表示画面51上の位置に再度表示することができる。
図形描画処理部522は、代表医療情報が表示可能な少なくとも一つのセルに関連付けて図形の描画を受け付けるとともに、描画された図形を、表示された代表医療情報とともに表示画面51上に表示する。図形は、医療従事者(操作者)の主観的な考え、あるいは意思決定の理由などを書き留める際に必要なものであればよく、例えば、矩形、円形、三角形、矢印、直線、曲線などを含む。
図形描画処理部522は、描画された図形を記憶部55に保存する。また、図形描画処理部522は、記憶部55に保存した図形を読み出して、当該図形が記録された表示画面51上の位置に再度表示することができる。
代表医療情報が表示された表示画面51上で文字を入力することができるので、医療従事者が検査結果等を閲覧した結果得られた、主観的な考え又は意思決定の理由等を自由に記録することができる。また、代表医療情報が表示された表示画面51上で図形も描画することができるので、診療又は治療などの流れ、時間的経過等も記録することができる。これにより、診療、診断又は治療の妥当性を確認することができる。
表示処理部52は、医療従事者(操作者)が、マトリクス状に並んだ複数のセルのうち、1又は複数のセルを選択した場合に、文字の入力又は図形の描画を受け付けると判定する。
表示処理部52は、記憶部55に保存した文字又は図形を表示画面51に表示するか否かを示す表示・非表示を設定することができる。なお、表示・非表示の設定は、医療従事者による所定のマウス操作に基づくことができる。記憶部55に保存した文字又は図形を参照する必要がなければ、非表示に設定することにより、不要な情報が表示画面51に表示されることを防止することができる。また、保存された主観的な考え又は意思決定の理由等を他の医療従事者と共有したい場合には、記憶部55に保存した文字(メモ書き)を再度表示画面51に表示させることができるので、他の医療従事者にも主観的な考え又は意思決定の理由等を伝えることができ、医療チーム間で意思決定する過程を共有することができチーム医療を支援することが可能になる。また、過去に行った自身の主観的な考え又は意思決定の理由等を再度確認することもできる。
入力支援処理部523(表示処理部52)は、医療従事者(操作者)が、表示画面51上で文字を入力する場合、あるいは図形を描画する場合に、入力又は描画の支援を行う。
図5は本実施の形態の表示処理部52による入力支援の一例を示す模式図である。図5に示すように、医療従事者が、表示画面51に表示された任意のセル(図5の例では、○月△日の血圧に係るセル)に、マウスのカーソル(ポインタ)Mを移動させた場合(マウスオーバ操作を行った場合)、入力支援処理部523は、入力支援画面61を当該セルの近くに表示する。
入力支援画面61には、描画する図形を示すアイコン(円形のアイコン611、三角形のアイコン612、×のアイコン613など)、当該セルを始点として選択するための始点アイコン614、当該セルを終点として選択するための終点アイコン615、当該セルを端点として選択するための端点アイコン616、入力する文字列の候補を表示させるための候補アイコン617、コメントを書き込むためのコメントアイコン618などが含まれる。端点は、始点及び終点のような関係ではなく、例えば、主従の関係性を持たない点である。なお、入力支援画面61内のアイコンは、一例であって、図5の例に限定されるものではない。入力支援画面61が表示されることにより、医療従事者は、迅速に次の処理を行うことができる。
図6は本実施の形態の表示処理部52による入力支援の他の例を示す模式図である。図5の例では、入力支援画面61を表示する構成であったが、これに限定されるものではなく、簡単なクリック操作(1回の操作)で入力支援を行うことができる。図6に示すように、マウスのカーソルを対象のセルに移動させるマウスオーバ操作が行われた場合、表示処理部52は、文字入力画面(たとえば、メモ書きを行うことができる画面)を表示することができる。
図6に示すように、マウスのカーソルを対象のセルに移動させて左1クリック操作が行われた場合、表示処理部52は、当該セルに始点を設定することができる。マウスのカーソルを対象のセルに移動させて左2クリック操作が行われた場合、表示処理部52は、当該セルに終点を設定することができる。マウスのカーソルを対象のセルに移動させて左3クリック操作が行われた場合、表示処理部52は、当該セルに端点を設定することができる。マウスのカーソルを対象のセルに移動させて右1クリック操作が行われた場合、表示処理部52は、図形を表示することができる。また、マウスのカーソルを対象のセルに移動させて右2クリック操作が行われた場合、表示処理部52は、入力候補を表示することができる。なお、マウスの操作は、図6の例に限定されるものではない。
なお、始点、終点又は端点をセルに設定して、複数のセル間の関係性を設定する場合には、一連の操作の開始及び終了それぞれを表示処理部52に判断させるための入力情報を適宜付加することができる。
次に、端点、始点及び終点について説明する。
表示処理部52(具体的には、文字入力処理部521、図形描画処理部522)は、少なくとも二つのセルを異なる端点とする操作を受け付けた場合、表示画面51上に文字の入力又は図形の描画を受け付けるとともに、入力された文字又は描画された図形を表示する。なお、異なる端点は、少なくとも二つあればよく、三つ以上あってもよい。異なる端点(セル)を選択することにより、異なるセルに係る代表医療情報(又は代表医療情報によって代表される医療情報)間の関連性を特定することができる。
また、表示処理部52(具体的には、文字入力処理部521、図形描画処理部522)は、始点となる第1のセルを選択する操作と、終点となる第2のセルを選択する操作とを受け付けた場合、表示画面51上に文字の入力又は図形の描画を受け付けるとともに、入力された文字又は描画された図形を表示する。なお、始点と終点とは、1:1に対応するだけでなく、複数の始点と一つの終点、あるいは一つの始点と複数の終点とが対応してもよい。
始点及び終点を選択することにより、時間(期間)が異なる代表医療情報(又は代表医療情報によって代表される医療情報)、種別(項目名)が異なる代表医療情報(又は代表医療情報によって代表される医療情報)、あるいは時間及び種別の両方が異なる代表医療情報(又は代表医療情報によって代表される医療情報)同士の関連付けを行うことができ、診療、診断又は治療同士の関連性、あるいは診療、診断又は治療の時間的経過を明瞭に特定することができる。
また、表示処理部52(具体的には、入力支援処理部523)は、表示画面51上で第1のセル(始点)から第2のセル(終点)に向かう方向に応じて、異なる文字列の候補を選択可能に表示する。医療従事者が選択する始点と終点のマトリクス状の位置関係に応じて、医療従事者が書き込むメモの内容も異なると考えられる。そこで、第1のセルから第2のセルに向かう方向に応じて、異なる文字列の候補を選択可能に表示することにより、医療従事者が文字を入力する労力を低減することができるとともに、メモ書きを迅速に行うことができる。
次に、メモ書きを行う過程について具体的に説明する。なお、以下の例では、便宜上、医療従事者がメモ書きをする際に、過去に作成したメモ書きは図示していないが、医療従事者は、過去に作成されたメモ書きを表示画面51に表示して参考にすることができることは言うまでもない。
以下の例では、表示処理部52によるメモ書きには、セル間の関係性のメモ書きと、セルに対するメモ書きの二通りある。セル間の関係性のメモ書きは、関係性を表示する線分上(所定の範囲のずれは線分上とみなす)で所定の操作(例えば、右クリックなど)が行われた場合、表示処理部52は、当該線分をメモ書きの対象として設定し、後述の入力支援画面62を表示することができる。また、終点が設定された場合、表示処理部52は、当該終点と対応する始点とを結ぶ矢印をメモ書きの対象として設定し、後述の入力支援画面62を表示することができる。
セルに対するメモ書きは、任意のセル上で所定の操作(例えば、右クリックなど)が行われた場合、表示処理部52は、当該セルをメモ書きの対象として設定し、後述の入力支援画面62を表示することができる。
図7は本実施の形態の表示処理部52によるメモ書きの第1例を示す模式図である。以下の例では、便宜上、セル間の関係性のメモ書きは、矩形状で表し、セルに対するメモ書きは、楕円状で表して区別する。図7の例では、医療従事者は、1月15日の血液に関する代表医療情報71(例えば、検査結果)と、3月6日の血液に関する代表医療情報71(検査結果)とを参照した場合を示す。代表医療情報71は、例えば、サムネイルである。医療従事者が、1月15日の血液に係るセルを始点として選択し、3月6日の血液に係るセルを終点として選択したとする。この場合、表示処理部52(図形描画処理部522)は、始点に係るセル(第1のセル)及び終点に係るセル(第2のセル)に円形の図形81を描画して表示する。なお、円形の図形81は、医療従事者が選択することができる。また、図形描画処理部522は、表示画面51上で始点に係るセルから終点に係るセルに向かう方向に矢印91を描画して表示する。
入力支援処理部523は、矢印91を指定する入力支援画面62を表示画面51上に表示する。この場合、始点に係るセル及び終点に係るセルそれぞれの医療情報の種別(項目名)が血液に関するもので同一であり、期間(時間)が異なるので、経過観察情報に関する文字列を含む候補を表示する。なお、医療情報の種別(項目名)が同一とは、例えば、検査項目が同一であることを含む。図7の例では、第1候補として、「血液検査xxの値(改善/悪化/変わりなし)」と表示され、かっこ()内の「改善」、「悪化」、「変わりなし」は選択することができる。また、第2候補として、定量的な検査数値に対しては、「血液検査xxの値(20%/50%)上昇がみられる」と表示され、かっこ()内の「20%」、「50%」は選択することができる。また、第3候補として、「()に再度血液検査実施」と表示され、かっこ()内は、自由に記載(例えば、予定日などを記載)することができる。また、第4候補としては、「()」と表示され、医療従事者が所要のコメントを自由に記載することができる。
なお、上述の例において、血液検査xxのxxは、対象検査種別に応じて選択することができるようにしてあり、指定したxxにより、対象の医療情報から該当する値を取得し数値変化を自動的に表示してもよい。また、別途用意した定義情報を参照することにより、当該数値変化の結果(改善/悪化等)を自動的に表示してもよい。
図7に示すように、始点及び終点に係るセルが、期間が異なり種別が同一である場合、経過観察に関するメモ書きを書き込む可能性が高いので、経過観察情報に関する文字列を含む候補を表示することにより、医療従事者が文字を入力する労力を低減することができるとともに、メモ書きを迅速に行うことができる。
図8は本実施の形態の表示処理部52によるメモ書きの第2例を示す模式図である。図8の例では、医療従事者は、3月6日の血液に関する代表医療情報71(例えば、検査結果)を参照した場合を示す。医療従事者が、3月6日の血液に係るセルを始点として選択し、3月6日のCTに係るセルを終点として選択したとする。この場合、表示処理部52(図形描画処理部522)は、始点に係るセル(第1のセル)及び終点に係るセル(第2のセル)に円形の図形81を描画して表示する。なお、円形の図形81は、医療従事者が選択することができる。また、図形描画処理部522は、表示画面51上で始点に係るセルから終点に係るセルに向かう方向に矢印91を描画して表示する。
入力支援処理部523は、矢印91を指定する入力支援画面62を表示画面51上に表示する。この場合、始点に係るセル及び終点に係るセルそれぞれの医療情報の種別異なる(血液とCT)ので、因果関係情報に関する文字列を含む候補を表示する。図8の例では、第1候補として、「精密検査実施(CT/CR/MR)」の如く表示され、かっこ()内の「CT」、「CR」、「MR」は選択することができる。なお、図8の例では、終点としてCTに係るセルが選択されているので、「CTによる精密検査実施」の如く表示してもよい。また、3月6日のCTに係るセルにCTの検査結果がすでに存在する場合には、第2候補として、「血液とCTの検査結果から()」と表示して、かっこ()内は、自由に記載するようにしてもよい。また、第3候補としては、「()」と表示され、医療従事者が所要のコメントを自由に記載することができる。
図8に示すように、始点及び終点に係るセルの種別が異なる場合、複数の検査結果に基づく因果関係に関するメモ書きを書き込む可能性が高いので、因果関係情報に関する文字列を含む候補を表示することにより、医療従事者が文字を入力する労力を低減することができるとともに、メモ書きを迅速に行うことができる。
なお、異なる端点(セル)が選択された場合に、異なる端点(セル)に係る医療情報の種別が異なる場合、入力支援処理部523は、総合判断情報に関する文字列を含む候補を表示する。選択された複数のセルに係る代表医療情報の間に、例えば、主従のような関係性がないとき、複数の検査結果に基づく総合判断に関するメモ書きを書き込む可能性が高いので、総合判断情報に関する文字列を含む候補を表示することにより、医療従事者が文字を入力する労力を低減することができるとともに、メモ書きを迅速に行うことができる。
図9は本実施の形態の表示処理部52によるメモ書きの第3例を示す模式図である。図9の例では、医療従事者は、3月6日のCTに関する代表医療情報71(例えば、CT画像データ)を参照した場合を示す。医療従事者が、3月6日のCTに係るセルを始点として選択し、6月12日の血液に係るセルを終点として選択したとする。この場合、表示処理部52(図形描画処理部522)は、始点に係るセル(第1のセル)及び終点に係るセル(第2のセル)に円形の図形81を描画して表示する。なお、円形の図形81は、医療従事者が選択することができる。また、図形描画処理部522は、表示画面51上で始点に係るセルから終点に係るセルに向かう方向に矢印91を描画して表示する。
入力支援処理部523は、矢印91を指定する入力支援画面62を表示画面51上に表示する。この場合、始点に係るセル及び終点に係るセルそれぞれの医療情報の種別(項目名)及び期間(時間)が異なるので、始点に係るセルの代表医療情報を原因とし、終点に係るセルの代表医療情報を結果とする因果関係情報に関する文字列を含む候補を表示する。なお、図9の例では、終点に係るセルの代表医療情報(例えば、血液の検査結果)が存在しないので、始点に係るセルの代表医療情報を原因とする将来の実施予定などを候補として挙げることができる。図9の例では、第1候補として、「CT検査の結果()実施決定」と表示され、かっこ()内は、自由に記載(例えば、入院、手術、検査項目などを記載)することができる。また、第2候補として、「()実施予定」と表示され、かっこ()内は、自由に記載(例えば、実施予定の検査項目などを記載)することができる。第3候補として、「()の検査実施決定」と表示され、かっこ()内は、自由に記載(例えば、検査項目などを記載)することができる。また、第4候補としては、「()」と表示され、医療従事者が所要のコメントを自由に記載することができる。
図9に示すように、始点及び終点に係るセルの期間及び種別の両方が異なる場合であって、終点に係るセルに代表医療情報が存在しないときは、始点に係る代表医療情報を原因とする将来の実施予定などに関するメモ書きを書き込む可能性が高いので、将来の実施予定に関する文字列を含む候補を表示することにより、医療従事者が文字を入力する労力を低減することができるとともに、メモ書きを迅速に行うことができる。
また、始点及び終点に係るセルの期間及び種別の両方が異なる場合であって、終点に係るセルに代表医療情報が存在するときは、始点に係る代表医療情報を原因とし、終点に係る代表医療情報を結果とする因果関係に関するメモ書きを書き込む可能性が高いので、因果関係情報に関する文字列を含む候補を表示することにより、医療従事者が文字を入力する労力を低減することができるとともに、メモ書きを迅速に行うことができる。
図10は本実施の形態の表示処理部52によるメモ書きの第4例を示す模式図である。図10の例では、医療従事者は、6月12日の血液に係るセルを始点として選択し、8月10日の血液に係るセルを終点として選択している。この場合、表示処理部52(図形描画処理部522)は、始点に係るセル(第1のセル)及び終点に係るセル(第2のセル)に円形の図形81を描画して表示する。なお、円形の図形81は、医療従事者が選択することができる。また、図形描画処理部522は、表示画面51上で始点に係るセルから終点に係るセルに向かう方向に矢印91を描画して表示する。
6月12日及び8月10日の血液に係るセルには、代表医療情報が存在しないとする。この場合、入力支援処理部523は、始点に係るセルの近傍、及び終点に係るセルの近傍それぞれに、セルを指定する入力支援画面62を表示する。文字入力の候補としては、「()」と表示され、医療従事者が所要のコメントを自由に記載することができる。図10の例では、代表医療情報が存在しないセルが選択されたので、医療従事者は、自由にコメントを記載すると考えられる。そこで、自動的に医療従事者の意図を推定し、あえて自由記載とすることで、文字列の候補が表示されることによる煩わしさを防止することができる。
図11は本実施の形態の表示処理部52によるメモ書きの第5例を示す模式図である。図11の例では、医療従事者は、8月10日の血液に係るセルを始点として選択し、8月15日のCRに係るセルを終点として選択したとする。この場合、表示処理部52(図形描画処理部522)は、始点に係るセル(第1のセル)及び終点に係るセル(第2のセル)に円形の図形81を描画して表示する。なお、円形の図形81は、医療従事者が選択することができる。また、図形描画処理部522は、表示画面51上で始点に係るセルから終点に係るセルに向かう方向に矢印91を描画して表示する。
8月10日の血液に係るセル付近には、「手術」と記載されたメモ書き65が表示されているとする。また、始点及び終点に係るセルの期間及び種別の両方が異なっている。終点に係るセルに代表医療情報が存在しないときは、始点に係るセルの代表医療情報を原因とする将来の実施予定、治療方法の変更、経過観察などを候補として挙げることができる。図11の入力支援画面62では、第1候補として、「(術後経過観察)」と表示され、かっこ()を選択するだけで、実際の文字入力を省略することができる。また、第2候補として、「()を定期観察」と記載され、かっこ()内は、自由に記載(例えば、検査項目などを記載)することができる。また、第3候補として、「投薬を(変更/停止)」と記載され、かっこ()内の「変更」、「停止」は、選択するだけで入力することができる。また、第4候補としては、「()」と表示され、医療従事者が所要のコメントを自由に記載することができる。
始点及び終点に係るセルの期間及び種別の両方が異なり、終点に係るセルに代表医療情報が存在しないときは、始点に係る代表医療情報を原因とする将来の実施予定、治療方法の変更、経過観察などに関するメモ書きを書き込む可能性が高いので、将来の実施予定、治療方法の変更、経過観察などに関する文字列を含む候補を表示することにより、医療従事者が文字を入力する労力を低減することができるとともに、メモ書きを迅速に行うことができる。
図12は本実施の形態の表示処理部52によるメモ書きの第6例を示す模式図である。図12の例では、医療従事者は、8月15日のCRに係るセルを始点として選択し、10月4日のCRに係るセルを終点として選択している。この場合、表示処理部52(図形描画処理部522)は、始点に係るセル(第1のセル)及び終点に係るセル(第2のセル)に円形の図形81を描画して表示する。なお、円形の図形81は、医療従事者が選択することができる。また、図形描画処理部522は、表示画面51上で始点に係るセルから終点に係るセルに向かう方向に矢印91を描画して表示する。
図12に示すように、「手術」、「術後経過観察」と記載されたメモ書き65が表示されているとする。また、始点に係るセル及び終点に係るセルそれぞれの医療情報の種別(項目名)が同一であり、期間(時間)が異なるので、入力支援処理部523は、経過観察情報に関する文字列を含む候補が記載された入力支援画面62を、セルを指定して表示画面51上に表示する。図12の入力支援画面62では、第1候補として、「退院(判断/決定)」と表示され、かっこ()を選択するだけで、実際の文字入力を省略することができる。また、第2候補として、「()」と表示され、医療従事者が所要のコメントを自由に記載することができる。
図13は本実施の形態の表示処理部52によるメモ書きの第7例を示す模式図である。図13の例は、前述の図7から図12で説明した入力支援画面62を用いて、医療従事者が実際に作成したメモ書きの一例である。図13に示すように、例えば、時間の経過とともに、「血液検査xxの値悪化」、「精密検査実施(CT、MR)」、「入院・手術実施決定」、「入院」、「手術」、「術後経過観察」、「退院判断」と記載されたメモ書き65が表示画面51上に表示されている。また、医療従事者による診療、治療等に関する判断に応じて、3月6日以降には、所要のセルにCT、MR、CR、血液などに関する代表医療情報71(例えば、検査結果など)が配置され表示されている。
これにより、診療又は治療などの流れ、時間的経過等も記録することができ、診療、診断又は治療の妥当性を確認することができる。特に、矢印を示す図形を用いることにより、主観的な考え又は意思決定の理由等が、どの医療情報に関連付けられるものであるかを明瞭にすることができ、診療、診断又は治療の流れを明瞭にすることができる。
また、他の医療従事者にも主観的な考え又は意思決定の理由等を伝えることができ、医療チーム間で意思決定する過程を共有することができチーム医療を支援することが可能になる。また、過去に行った自身の主観的な考え又は意思決定の理由等を再度確認することもできる。
上述の入力支援画面62に記載された候補は、一例であって、図示したものに限定されるものではない。また、図7から図12では、それぞれの図における処理に注目すべく、便宜上、過去に作成したメモ書きを図示していないが、過去に作成したメモ書きを再度表示画面51に表示させて、診療又は治療などの判断に用いることができる。
上述の例では、始点及び終点を選択(特性)する構成であったが、始点でも終点でもない、単に所要の1又は複数のセルを選択してメモ書きを作成することもできる。この場合には、選択されたセルに係る代表医療情報に基づいて、医療従事者が記入する可能性の高い文字列の候補を表示させることができる。
図14は本実施の形態の表示処理部52の構成の他の例を示すブロック図である。図14に示すように、表示処理部52は、CPU526、ROM527、RAM528、記録媒体読取部529などで構成することができる。記録媒体1に記録されたコンピュータプログラムを記録媒体読取部529で読み取ってRAM528に格納することができる。RAM528に格納されたコンピュータプログラムをCPU526で実行させることにより、文字入力処理部521、図形描画処理部522、入力支援処理部523で行う処理を実行することができる。なお、CPU526は、プロセッサ、プロセッサデバイス、プロセッシングユニットなどの総称とし、1又は複数で構成することができる。また、コンピュータプログラムは、記録媒体読取部529で読み取る構成に代えて、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
次に、本実施の形態の表示装置50の動作について説明する。
図15は本実施の形態の表示装置50による表示処理の一例を示すフローチャートである。以下では、便宜上処理の主体を表示処理部52として説明する。表示処理部52は、患者の特定情報を取得する(S11)。特定情報の取得は、例えば、医療従事者が、操作入力部53から患者の特定情報を入力、あるいは表示画面51に表示された患者の一覧から所要の患者を選択することにより行うことができる。
表示処理部52は、特定された患者の医療情報をサーバ20から取得する(S12)。取得した医療情報は記憶部55に記憶することができる。表示処理部52は、患者の代表医療情報を表示画面51に表示する(S13)。表示処理部52は、当該患者に関して、過去に作成したメモ書きが記憶部55に保存されている場合、保存したメモ書きを再表示する(S14)。
表示処理部52は、メモ書きの操作があったか否かを判定する(S15)。メモ書きの操作は、例えば、図5及び図6に示したような操作である。メモ書きの操作があった場合(S15でYES)、表示処理部52は、始点及び終点を特定し(S16)、入力候補を表示する(S17)。入力候補の表示は、例えば、前述の入力支援画面62を表示すればよい。
表示処理部52は、医療従事者(操作者)による文字入力が完了したか否かを判定し(S18)、文字入力が完了していない場合(S18でNO)、ステップS18の処理を続ける。文字入力が完了した場合(S18でYES)、表示処理部52は、図形を描画し(S19)、文字・図形を選択されたセルに対応付けて記憶部55に保存する(S20)。
表示処理部52は、処理を終了するか否かを判定し(S21)、処理を終了しない場合(S21でNO)、ステップS15以降の処理を続け、処理を終了する場合(S21でYES)、処理を終了する。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、表示画面上で医療情報を特定するための二つの特定要素によって構成される領域に、前記特定要素の区分毎に複数のセルをマトリクス状に配置し、患者の異なる医療情報に係る代表医療情報を前記表示画面上に表示させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記代表医療情報が表示可能な少なくとも一つのセルに関連付けて文字の入力又は図形の描画を受け付ける処理を実行させる。
本実施の形態に係る表示装置は、表示画面上で医療情報を特定するための二つの特定要素によって構成される領域に、前記特定要素の区分毎に複数のセルをマトリクス状に配置し、患者の異なる医療情報に係る代表医療情報を前記表示画面に表示する表示装置であって、前記代表医療情報が表示可能な少なくとも一つのセルに関連付けて文字の入力又は図形の描画を受け付ける処理部を備える。
本実施の形態に係る表示方法は、表示画面上で医療情報を特定するための二つの特定要素によって構成される領域に、前記特定要素の区分毎に複数のセルをマトリクス状に配置し、患者の異なる医療情報に係る代表医療情報を前記表示画面に表示する表示方法であって、前記代表医療情報が表示可能な少なくとも一つのセルに関連付けて文字の入力又は図形の描画を処理部が受け付ける。
本実施の形態の表示装置、コンピュータプログラム及び表示方法は、代表医療情報が表示可能な少なくとも一つのセルに関連付けて文字の入力又は図形の描画を受け付ける。すなわち、セルに関連付けて受け付ける処理において、当該セルは、代表医療情報を表示し得るセルであって、代表医療情報が実際に表示されていない状態でもよい。図形は、医療従事者(操作者)の主観的な考え、あるいは意思決定の理由などを書き留める際に必要なものであればよく、例えば、矩形、円形、三角形、矢印、直線、曲線などを含む。文字の入力は、メモ書きできる程度のものであればよい。なお、文字の入力又は図形の描画を受け付けるか否かは、例えば、操作者が、マトリクス状に並んだ複数のセルのうち、1又は複数のセルを選択した場合に、受け付けると判定することができる。
代表医療情報が表示された表示画面上で文字を入力することができるので、医療従事者が検査結果等を閲覧した結果得られた、主観的な考え又は意思決定の理由等を自由に記録することができる。また、代表医療情報が表示された表示画面上で図形も描画することができるので、診療、診断又は治療などの流れ、時間的経過等も記録することができる。これにより、診療、診断又は治療の妥当性を確認することができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、入力された文字又は描画された図形をメモリに保存する処理と、前記メモリに保存した文字又は図形を表示するか否かを示す表示・非表示を設定する処理とを実行させる。
本実施の形態のコンピュータプログラムは、入力された文字又は描画された図形をメモリに保存する。これにより、医療従事者が検査結果等を閲覧した結果得られた、主観的な考え又は意思決定の理由等を確実に保存することができる。
また、本実施の形態のコンピュータプログラムは、メモリに保存した文字又は図形を表示画面に表示するか否かを示す表示・非表示を設定する。メモリに保存した文字又は図形を参照する必要がなければ、非表示に設定することにより、不要な情報が表示画面に表示されることを防止することができる。また、保存された主観的な考え又は意思決定の理由等を他の医療従事者と共有したい場合には、表示に設定することにより、他の医療従事者にも主観的な考え又は意思決定の理由等を伝えることができ、医療チーム間で意思決定する過程を共有することができチーム医療を支援することが可能になる。また、過去に行った自身の主観的な考え又は意思決定の理由等を再度確認することもできる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、少なくとも二つのセルを異なる端点とする操作を受け付けた場合、文字の入力又は図形の描画を受け付ける処理を実行させる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、少なくとも二つのセルを異なる端点とする操作を受け付けた場合、文字の入力又は図形の描画を受け付ける。なお、異なる端点は、少なくとも二つあればよく、三つ以上あってもよい。異なる端点(セル)を選択することにより、異なるセルに係る代表医療情報(又は代表医療情報によって代表される医療情報)間の関連性を特定することができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、始点となる第1のセルを選択する操作と、終点となる第2のセルを選択する操作とを受け付けた場合、文字の入力又は図形の描画を受け付ける処理を実行させる。
本実施の形態のコンピュータプログラムは、始点となる第1のセルを選択する操作と、終点となる第2のセルを選択する操作とを受け付けた場合、文字の入力又は図形の描画を受け付ける。なお、始点と終点とは、1:1に対応するだけでなく、複数の始点と一つの終点、あるいは一つの始点と複数の終点とが対応してもよい。
始点及び終点を選択することにより、時間(期間)が異なる医療情報、種別(項目名)が異なる医療情報、あるいは時間及び種別の両方が異なる医療情報同士の関連付けを行うことができ、診療、診断又は治療同士の関連性、あるいは診療、診断又は治療の時間的経過を明瞭に特定することができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記表示画面上で前記第1のセルから前記第2のセルに向かう方向に応じて、異なる文字列の候補を選択可能に表示する処理を実行させる。
本実施の形態のコンピュータプログラムは、表示画面上で第1のセルから第2のセルに向かう方向に応じて、異なる文字列の候補を選択可能に表示する。医療従事者が選択する始点と終点のマトリクス状の位置関係に応じて、医療従事者が書き込むメモの内容も異なると考えられる。そこで、第1のセルから第2のセルに向かう方向に応じて、異なる文字列の候補を選択可能に表示することにより、医療従事者が文字を入力する労力を低減することができるとともに、メモ書きを迅速に行うことができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムにおいて、前記二つの特定要素は、医療情報の種別及び期間であり、コンピュータに、前記第1のセル及び第2のセルに係る医療情報の種別が同一であり、期間が異なる場合、経過観察情報に関する文字列を含む候補を表示する処理を実行させる。
本実施の形態のコンピュータプログラムは、第1のセル及び第2のセルに係る医療情報の種別(項目名)が同一であり、期間(時間)が異なる場合、経過観察情報に関する文字列を含む候補を表示する。医療情報の種別(項目名)が同一とは、例えば、検査項目が同一であることを含む。期間が異なる同一種別に対しては、経過観察に関するメモ書きを書き込む可能性が高いので、経過観察情報に関する文字列を含む候補を表示することにより、医療従事者が文字を入力する労力を低減することができるとともに、メモ書きを迅速に行うことができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムにおいて、前記二つの特定要素は、医療情報の種別及び期間であり、コンピュータに、前記異なる端点に係る医療情報の種別が異なり、期間が同一である場合、総合判断情報に関する文字列を含む候補を表示する処理を実行させる。
本実施の形態のコンピュータプログラムは、異なる端点(セル)に係る医療情報の種別が異なり、期間が同一である場合、総合判断情報に関する文字列を含む候補を表示する。期間が同一であって異なる種別に対しては、複数の検査結果に基づく総合判断に関するメモ書きを書き込む可能性が高いので、総合判断情報に関する文字列を含む候補を表示することにより、医療従事者が文字を入力する労力を低減することができるとともに、メモ書きを迅速に行うことができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムにおいて、前記二つの特定要素の一方は、医療情報の種別であり、コンピュータに、前記第1のセル及び第2のセルに係る医療情報の種別が異なる場合、前記第1のセルに係る医療情報を原因とし、前記第2のセルに係る医療情報を結果とする因果関係情報に関する文字列を含む候補を表示する処理を実行させる。
本実施の形態のコンピュータプログラムは、第1のセル及び第2のセルに係る医療情報の種別が異なる場合、第1のセルに係る医療情報を原因とし、第2のセルに係る医療情報を結果とする因果関係情報に関する文字列を含む候補を表示する。種別が異なる医療情報に対しては、同一の期間であっても、その間に時間差が存在するので、始点に係る医療情報を原因とし、終点に係る医療情報を結果とする因果関係に関するメモ書きを書き込む可能性が高い。そこで、因果関係情報に関する文字列を含む候補を表示することにより、医療従事者が文字を入力する労力を低減することができるとともに、メモ書きを迅速に行うことができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記表示画面上で前記第1のセルから前記第2のセルに向かう方向に矢印を描画する処理を実行させる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、表示画面上で第1のセルから第2のセルに向かう方向に矢印を描画する。これにより、主観的な考え又は意思決定の理由等が、どの医療情報に関連付けられるものであるかを明瞭にすることができ、診療、診断又は治療の流れを明瞭にすることができる。
本実施の形態に係る表示システムは、本実施の形態に係る表示装置と、該表示装置に接続され、患者の医療情報を記憶する記憶部を有するサーバとを備える。
本実施の形態に係る表示システムは、患者の医療情報を一元管理することができる。
上述の実施の形態では、表示装置50が表示処理部52を備える構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ20に、表示処理部52と同様の構成を備えることができる。この場合、表示装置50では、操作入力部53で行われた操作をサーバ20へ出力し、当該操作に応じてサーバ20が所要の表示処理を行い、処理結果を当該表示装置50へ送信するようにすればよい。