JPWO2018180479A1 - 研磨用組成物 - Google Patents

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Abstract

エッジロールオフ量を効果的に低減し得る研磨用組成物を提供する。本発明により提供される研磨用組成物は、砥粒と、塩基性化合物と、含窒素水溶性高分子と、水とを含む。含窒素水溶性高分子は、分子内にN−H結合を有さない。

Description

本発明は、研磨用組成物に関する。本出願は、2017年3月31日に出願された日本国特許出願2017−72667号に基づく優先権を主張しており、その出願の全内容は本明細書中に参照として組み入れられている。
半導体製品の構成要素として用いられるシリコンウェーハは、一般に、ラッピング工程とポリシング工程とを経て高品位の鏡面に仕上げられる。上記ポリシング工程は、典型的には、予備ポリシング工程とファイナルポリシング工程とを含む。研磨用組成物に関する技術文献として、例えば特許文献1〜4が挙げられる。
国際公開第2011/135949号 国際公開第2012/005289号 日本国特許出願公開2016−124943号公報 日本国特許出願公開2014−216464号公報
本発明者は、研磨速度を改善するために、シリコンウェーハ等の研磨に使用される研磨用組成物に塩基性化合物を含有させることを検討している。しかし、研磨用組成物に塩基性化合物を含有させると、研磨速度は改善し得るものの、シリコンウェーハの外周部であるエッジ近傍が中央部に比べて過剰に研磨されることがある。そのため、研磨後に外周部の厚さが不所望に減少する事象(エッジロールオフ)が生じる虞がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものである。本発明は、研磨後のエッジロールオフ量を効果的に低減し得る研磨用組成物を提供することを目的とする。
本明細書によると、研磨用組成物が提供される。この研磨用組成物は、砥粒と、塩基性化合物と、含窒素水溶性高分子と、水とを含む。前記含窒素水溶性高分子は、分子内にN−H結合を有さない。かかる構成によると、研磨後のエッジロールオフ量を効果的に低減することができる。
ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様では、前記含窒素水溶性高分子は、構成単位Aを主鎖に有している。前記構成単位Aは、アミド構造、アゾール構造、ラクタム構造、モルホリン構造およびアミジン構造からなる群から選択された少なくとも1つの構造を含む。かかる構成単位Aを主鎖に有する含窒素水溶性高分子は、エッジロールオフ量の低減に効果的に寄与し得る。
ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様では、前記構成単位Aの全質量に対するアミド構造の割合が、30質量%以下である。このような構成単位Aにおけるアミド構造の割合の範囲内であると、上述したエッジロールオフ量低減効果がより効果的に発揮され得る。
ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様では、前記含窒素水溶性高分子が、ポリアクリロイルモルホリンである。かかる含窒素水溶性高分子は、エッジロールオフ量の低減に効果的に寄与し得る。
ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様では、前記含窒素水溶性高分子が、ポリビニルイミダゾールである。かかる含窒素水溶性高分子は、エッジロールオフ量の低減に効果的に寄与し得る。
ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様では、前記砥粒はシリカ粒子である。砥粒としてシリカ粒子を用いることにより、前記含窒素水溶性高分子によるエッジロールオフ量低減効果がより好適に発揮される。
ここに開示される研磨用組成物は、シリコンの研磨、例えばラッピングを経たシリコンのポリシングに好ましく適用することができる。特に好ましい適用対象として、シリコンの予備ポリシングが例示される。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
<含窒素水溶性高分子>
ここに開示される研磨用組成物は、分子内にN−H結合を有さない含窒素水溶性高分子を含む。ここで水溶性高分子とは、同一(単独重合体;ホモポリマー)もしくは相異なる(共重合体;コポリマー)繰り返し構成単位を有する水溶性の化合物をいう。典型的には重量平均分子量(Mw)が5000以上の化合物であり得る。分子内にN−H結合を有さない含窒素水溶性高分子を研磨用組成物に含有させることにより、研磨後のエッジロールオフ量を効果的に低減することができる。このような効果が得られる理由としては、例えば以下のように考えられる。すなわち、上記含窒素水溶性高分子は、分子内に親水性を示すN−H結合を有さないことにより、一般に疎水性を呈する研磨対象物への高い吸着能を発揮し得る。そのため、研磨時に該含窒素水溶性高分子が研磨対象物の外周部に適度に吸着して該外周部の保護が図られることで、外周部が過剰に削られにくい。このことがエッジロールオフ量の低減に寄与するものと考えられる。ただし、この理由のみに限定解釈されるものではない。
ここに開示される技術における含窒素水溶性高分子としては、分子内に窒素原子(N)を1つ以上有し、かつ、該窒素原子がN−H結合を有していないものであれば特に限定されない。例えば、上記含窒素水溶性高分子は、N−H結合を有さない構成単位Aを主鎖に有するポリマーであり得る。上記構成単位Aは、含窒素水溶性高分子の主鎖を構成する主鎖構成炭素原子と、窒素原子を含む含窒素構造とを含む。ここに開示される含窒素水溶性高分子は、1種の構成単位Aを含むものであってもよく、2種以上の構成単位Aを含むものであってもよい。上記構成単位Aにおける主鎖構成炭素原子の数は特に限定されないが、典型的には2〜10であり、好ましくは2〜8、より好ましくは2〜6、さらに好ましくは2〜4、例えば2または3である。上記主鎖構成炭素原子に結合した水素原子の1または2以上が、それぞれ独立して、水素原子以外の置換基、例えば、メチル基、フェニル基、ベンジル基、ハロゲン基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、シアノ基等の置換基で置換された化合物であってもよい。ここでハロゲン基とは、例えば、F、Cl、Br等である。
上記含窒素構造は、上記主鎖構成炭素原子に直接結合していることが好ましい。含窒素構造としては、窒素原子を1つ以上有し、かつ、該窒素原子がN−H結合を有さないものであれば特に限定されない。例えば、上記含窒素構造は、N−H結合を有さないアミド構造、イミド構造、アジリジン構造、アゼチジン構造、アゼト構造、アゾリジン構造、アゾール構造、アジナン構造、ピリジン構造、アゼパン構造、アゼピン構造、ラクタム構造、モルホリン構造、キノリン構造、インドール構造およびアミジン構造のうちの1種または2種以上であり得る。なかでも、アミド構造、アゾール構造、ラクタム構造、モルホリン構造およびアミジン構造のいずれかを有する構成単位Aであることが好ましい。ここでアミド構造は、窒素原子に隣接する炭素原子が酸素原子との二重結合を有する構造を意味し、典型的には−C(=O)−N−で表わされる構造をいう。アゾール構造は、窒素原子を1つ以上含む複素5員環構造をいい、窒素原子以外の複素原子で置換された構造を包含する概念である。窒素原子以外の複素原子としては、例えば酸素原子(O)や硫黄原子(S)が挙げられる。アゾール構造は、例えば、ピロール構造、イミダゾール構造、ピラゾール構造、イソチアゾール構造、イソオキサゾール構造、フラザン構造を含み得る。ラクタム構造は、複素環の一部に−C(=O)−NR−を含む構造をいい、α‐ラクタム構造、β‐ラクタム構造、γ‐ラクタム構造、δ‐ラクタム構造、ε‐カプロラクタム構造等を含み得る。アミジン構造は、−C(=NR)−NRで表わされる構造をいう。上記のような含窒素構造を含む構成単位Aを主鎖に有する含窒素水溶性高分子を用いて研磨を行うことにより、研磨後表面におけるエッジロールオフ量が効果的に低減され得る。
好ましい一態様では、上記構成単位Aの全質量に対するアミド構造(CON:式量42)の割合が、概ね50質量%以下である。上記アミド構造の割合は、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。このような構成単位Aにおけるアミド構造の割合の範囲内であると、含窒素水溶性高分子が研磨対象物への高い吸着能を発揮し得る。そのため、前述したエッジロールオフ量低減効果がより効果的に発揮され得る。上記アミド構造の割合の下限値は特に限定されないが、例えば5質量%以上であり得る。含窒素水溶性高分子を水に溶けやすくする等の観点からは、上記アミド構造の割合は、例えば、10質量%以上であってよく、典型的には20質量%以上であってよい。また、上記アミド構造の割合は、0質量%であってもよい。すなわち、アミド構造を実質的に含まない構成単位Aであってもよい。ここに開示される技術は、上記構成単位Aにおけるアミド構造の割合が0質量%以上40質量%以下、例えば0質量%以上35質量%以下、典型的には25質量%以上30質量%以下である態様で好ましく実施され得る。
上記構成単位Aは重合性単量体に由来することが好ましい。すなわち、ここに開示される含窒素水溶性高分子は、重合性単量体の1種または2種以上を含むモノマー成分を重合または共重合することによって得られる高分子であることが好ましい。重合性単量体は、エチレン性不飽和結合を有する重合性基を有することが好ましい。ここで、エチレン性不飽和結合とは、ラジカル重合することが可能な炭素−炭素二重結合を指す。エチレン性不飽和結合を構成する炭素原子に結合する水素原子は、前述の含窒素構造を含む置換基で置換されていてもよい。エチレン性不飽和結合を有する重合性基としては、アクリロイル基等の官能基の一部を表すものであってもよく、例えば、ビニル基、ビニリデン基、ビニレン基等が挙げられる。上記重合性基を構成する炭素原子に結合する水素原子が、前述の含窒素構造を含む置換基で置換された重合性単量体であることが好ましい。
ここに開示される技術において特に好ましい構成単位Aの例として、下記一般式(1)で表される重合性単量体aに由来するものが挙げられる。ここに開示される含窒素水溶性高分子は、下記一般式(1)で表わされる単量体aを含むモノマー成分を重合または共重合することによって得られる高分子であることが好ましい。
一般式(1):
CH=CRX (1)
;で表わされる単量体a。上記一般式(1)中、Rは水素原子、メチル基、フェニル基、ベンジル基、クロロ基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基またはシアノ基である。なかでも、水素原子、メチル基、フェニル基が好ましい。Xは、アミド基、アミジン基および窒素原子を含む複素環基から選択される基であって、かつ、N−H結合を有さない基である。
上記単量体aにおけるXがアミド基すなわち−C(=O)−NRの場合、R,Rは、置換基を有してよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基、アセチル基および芳香族基から選択される基であり得る。上記置換基を有してよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基およびアセチル基における炭素原子の総数は1〜40である。上記総数は、好ましくは1〜24、より好ましくは1〜14、さらに好ましくは1〜10である。置換基を除いた場合の上記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基およびアセチル基における炭素原子数は1〜18である。上記炭素原子数は、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4である。上記置換基を有してよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基およびアセチル基は鎖状または環状であり得るが、鎖状であることが好ましい。ここで鎖状とは直鎖状または分岐状をいう。芳香族基は、置換基を有してよいアリール基である。上記芳香族基における炭素原子の総数は6〜60である。上記総数は、好ましくは6〜36、より好ましくは6〜24、さらに好ましくは6〜12である。上記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基、アセチル基および芳香族基が有し得る置換基は、水酸基;塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;を包含する。上記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基およびアセチル基が有し得る置換基は、さらに上述の芳香族基を包含する。芳香族基が有し得る置換基は、さらに上述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基およびアセチル基を包含する。なかでも、R,Rは、炭素原子数1〜18(好ましくは1〜8、例えば1〜4、典型的には1,2または3)のアルキル基が好ましい。アルキル基は直鎖状でもよく分岐状でもよい。また、R,Rはアルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基またはアセチル基であることも好ましい。上記アルコキシ基は、好ましくは炭素原子数1〜8(例えば1〜6、典型的には1〜4)のアルコキシ基(例えばメトキシ基)である。また、アルコキシアルキル基は、好ましくは炭素原子数1〜8(例えば1〜6、典型的には1〜4)のアルコキシアルキル基(例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基)である。上記アルキロール基は、より好ましくは炭素原子数1〜8(例えば1〜6、典型的には1,2または3)のアルキロール基(例えば、メチロール基、エチロール基、プロピロール基)である。R,Rは同じであってもよく異なっていてもよい。また、RとRとは互いに結合して環状構造を形成していてもよい。R,Rが互いに結合して環状構造を形成している場合、−R−は−(CH−であり得る。この場合、nは3〜10の整数であることが好ましい。上記nは4〜6であることがさらに好ましい。上記環状構造は、OやSを介して連結した環状構造であってもよい。例えば、−R−は、−(CH−O−(CH−または−(CH−S−(CH−であり得る。なかでも−(CH−O−(CH−であることが好ましい。ここでmは1〜5の整数である。上記mは、好ましくは1〜3、より好ましくは2または3である。lは1〜5の整数である。上記lは好ましくは1〜3、より好ましくは2または3である。R,Rを構成する水素原子の少なくとも1つは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基、アセチル基、芳香族基等で置換されていてもよく、その他、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基等で置換されていてもよい。
上記単量体aにおけるXがアミジン基すなわち−C(=NR)−NRの場合、R,R,Rは、置換基を有してよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基およびアセチル基から選択される基であり得る。上記置換基を有してよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基およびアセチル基における炭素原子の総数は1〜40、好ましくは1〜24、より好ましくは1〜14、さらに好ましくは1〜10である。置換基を除いた場合の上記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基およびアセチル基における炭素原子数は1〜18、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4である。なかでも、R,R,Rは、炭素原子数が1〜18、好ましくは1〜8、例えば1〜4、典型的には1,2または3のアルキル基が好ましい。アルキル基は直鎖状でもよく分岐状でもよい。また、R,R,Rはアルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基またはアセチル基であることも好ましい。R,R,Rは同じであってもよく異なっていてもよい。また、RとRとは互いに結合して環状構造を形成していてもよい。
上記単量体aにおけるXが窒素原子を含む複素環基の場合、窒素原子を含む複素環基は、N−H結合を有さない脂肪族複素環基または芳香族複素環基であり得る。脂肪族複素環基および芳香族複素環基は、単環基、縮環基のいずれであってもよい。脂肪族複素環基および芳香族複素環基における環を構成する原子の総数は3〜15、好ましくは3〜12、より好ましくは3〜10、さらに好ましくは3〜6であり得る。脂肪族複素環基および芳香族複素環基は、環を構成する原子として炭素原子および窒素原子以外に、酸素原子や硫黄原子を含んでもよい。窒素原子を含む複素環基が脂肪族複素環基の場合、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ピペラジル基、ピロリジニル基、イミダゾリジニル基、ピラゾリジニル基、チアゾリジニル基、イソチアゾリジニル基、オキサゾリジニル基、イソオキサゾリジニル基、モルホリニル基、ピロリドン基等が挙げられ、なかでもピロリドン基が好ましい。窒素原子を含む複素環基が芳香族複素環基の場合、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、トリアゾリル基等が挙げられ、なかでもイミダゾリル基が好ましい。上記複素環基の環を構成する窒素原子が、ビニル基(CH=C−)を構成する炭素原子に直接結合していることが好ましい。上記複素環基を構成する水素原子の少なくとも1つは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基、アセチル基、芳香族基等で置換されていてもよく、その他、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基等で置換されていてもよい。
上記単量体aの一好適例としては、Rが水素原子またはメチル基であり、Xが−C(=O)−NRで表わされるアミド基であり、かつ、R,Rが互いに結合して環状構造を形成しているものが挙げられる。そのような単量体a1の具体例として、N‐アクリロイルピペリジン、N‐アクリロイルピペリジン‐2‐オン、N‐アクリロイルピペラジン、N‐アクリロイルモルホリン、N‐アクリロイル‐2‐メチルモルホリン、N‐アクリロイル‐3‐モルホリノン、N‐アクリロイル‐3,5‐モルホリンジオン、N‐アクリロイルチオモルホリン、N‐アクリロイルピロリジン、N‐アクリロイルピロリドン、N‐アクリロイルアジリジン、N‐アクリロイルアゼチジン、N‐アクリロイルアゼチジン‐2‐オン、N‐アクリロイルアゼパン、N‐アクリロイルアゾカン、N‐アクリロイルカプロラクタム、N‐メタクリロイルピペリジン、N‐メタクリロイルピペリジン‐2‐オン、N‐メタクリロイルピペラジン、N‐メタクリロイルモルホリン、N‐メタクリロイル‐2‐メチルモルホリン、N‐メタクリロイル‐3‐モルホリノン、N‐メタクリロイル‐3,5‐モルホリンジオン、N‐メタクリロイルチオモルホリン、N‐メタクリロイルピロリジン、N‐メタクリロイルピロリドン、N‐メタクリロイルアジリジン、N‐メタクリロイルアゼチジン、N‐メタクリロイルアゼチジン‐2‐オン、N‐メタクリロイルアゼパン、N‐メタクリロイルアゾカン、N‐メタクリロイルカプロラクタム等が挙げられる。なかでも、N‐アクリロイルモルホリンが好ましい。
上記単量体aの他の例としては、Rが水素原子またはメチル基であり、Xが−C(=O)−NRで表わされるアミド基であり、かつ、R,Rがアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキロール基、アセチル基および芳香族基から選択される基であるものが挙げられる。そのような単量体a2の具体例として、N,N‐ジメチルアクリルアミド、N,N‐ジエチルアクリルアミド、N,N‐ジプロピルアクリルアミド、N,N‐ジイソプロピルアクリルアミド、N,N‐ジブチルアクリルアミド、N,N‐ジイソブチルアクリルアミド、N,N‐ジ‐tert‐ブチルアクリルアミド、N,N‐ジヘプチルアクリルアミド、N,N‐ジオクチルアクリルアミド、N,N‐ジ‐tert‐オクチルアクリルアミド、N,N‐ジドデシルアクリルアミド、N,N‐ジオクタデシルアクリルアミド等のN,N‐ジアルキルアクリルアミド;N,N‐ビス(2‐ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N,N‐ビス(2‐シアノエチル)アクリルアミド等の置換N,N‐ジアルキルアクリルアミド;N,N‐ジアリルアクリルアミド等のN,N‐ジアルケニルアクリルアミド;N,N‐ジフェニルアクリルアミド、N,N‐ジベンジルアクリルアミド等の芳香族基含有アクリルアミド;N,N‐ジメチロールアクリルアミド、N,N−ジエチロールアクリルアミド、N,N‐ジプロピロールアクリルアミド等のN,N‐ジアルキロールアクリルアミド;N‐メチル‐N‐メトキシアクリルアミド、N‐メチル‐N‐エトキシアクリルアミド、N‐メチル‐N‐プロポキシアクリルアミド、N‐メチル‐N‐ブトキシアクリルアミド、N‐エチル‐N‐メトキシアクリルアミド、N‐エチル‐N‐エトキシアクリルアミド、N‐エチル‐N‐ブトキシアクリルアミド、N‐プロピル‐N‐メトキシアクリルアミド、N‐プロピル‐N‐エトキシアクリルアミド、N‐ブチル‐N‐メトキシアクリルアミド、N‐ブチル‐N‐エトキシアクリルアミド等のN‐アルコキシ‐N‐アルキルアクリルアミド;N,N‐ジアセチルアクリルアミド;N,N‐ジアセトンアクリルアミド;N,N‐ジメチルメタクリルアミド、N,N‐ジエチルメタクリルアミド、N,N‐ジプロピルメタクリルアミド、N,N‐ジイソプロピルメタクリルアミド、N,N‐ジブチルメタクリルアミド、N,N‐ジイソブチルメタクリルアミド、N,N‐ジ‐tert‐ブチルメタクリルアミド、N,N‐ジヘプチルメタクリルアミド、N,N‐ジオクチルメタクリルアミド、N,N‐ジ‐tert‐オクチルメタクリルアミド、N,N‐ジドデシルメタクリルアミド、N,N‐ジオクタデシルメタクリルアミド等のN,N‐ジアルキルメタクリルアミド;N,N‐ビス(2‐ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、N,N‐ビス(2‐シアノエチル)メタクリルアミド等の置換N,N‐ジアルキルメタクリルアミド;N,N‐ジアリルメタクリルアミド等のN‐ジアルケニルメタクリルアミド;N,N‐ジフェニルメタクリルアミド、N,N‐ジベンジルメタクリルアミド等の芳香族基含有メタクリルアミド;N,N‐ジメチロールメタクリルアミド、N,N‐ジエチロールメタクリルアミド、N,N‐ジプロピロールメタクリルアミド等のN,N‐ジアルキロールメタクリルアミド;N‐メチル‐N‐メトキシメタクリルアミド、N‐メチル‐N‐エトキシメタクリルアミド、N‐メチル‐N‐プロポキシメタクリルアミド、N‐メチル‐N‐ブトキシメタクリルアミド、N‐エチル‐N‐メトキシメタクリルアミド、N‐エチル‐N‐エトキシメタクリルアミド、N‐エチル‐N‐ブトキシメタクリルアミド、N‐プロピル‐N‐メトキシメタクリルアミド、N‐プロピル‐N‐エトキシメタクリルアミド、N‐ブチル‐N‐メトキシメタクリルアミド、N‐ブチル‐N‐エトキシメタクリルアミド等のN‐アルコキシ‐N‐アルキルメタクリルアミド;N,N‐ジアセチルメタクリルアミド;N,N‐ジアセトンメタクリルアミド;等が挙げられる。
上記単量体aの他の好適例としては、Rが水素原子またはメチル基であり、かつ、Xが窒素原子を含む複素環基であるものが挙げられる。そのような単量体a3の具体例として、N‐ビニル‐2‐ピロリドン、N‐ビニルピラジン、N‐ビニルイミダゾール、N‐ビニルオキサゾール、N‐ビニルモルホリン、N‐ビニルピラゾール、N‐ビニルイソオキサゾール、N‐ビニルチアゾール、N‐ビニルイソチアゾール、N−ビニルピリダジン、N‐ビニルピリジン、N‐ビニルピリミジン、N‐ビニルピペラジン、N‐ビニルピロール、N‐メチルビニルピロリドン、N‐ビニルピペリドン、N‐ビニル‐2‐ピペリドン、N‐ビニル‐3‐モルホリノン、N‐ビニル‐2‐カプロラクタム、N‐ビニル‐1,3‐オキサジン‐2‐オン、N‐ビニル‐3,5‐モルホリンジオン等が挙げられる。なかでも、N‐ビニル‐2‐ピロリドンおよびN‐ビニルイミダゾールが好ましい。上述の重合性単量体aは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記含窒素水溶性高分子の分子量は特に限定されない。例えば含窒素水溶性高分子のMwは、典型的には1×10以上であり、ロールオフ量低減等の観点から好ましくは5×10以上、より好ましくは1×10以上、さらに好ましくは1.5×10以上である。また、含窒素水溶性高分子のMwは、典型的には100×10以下、好ましくは90×10以下、より好ましくは75×10以下、さらに好ましくは60×10以下である。上記含窒素水溶性高分子が前記単量体a1に由来する構成単位Aを主鎖に有する含窒素水溶性高分子である場合には、ロールオフ量低減等の観点から、そのMwは、好ましくは5×10以上、より好ましくは10×10以上、さらに好ましくは30×10以上、特に好ましくは50×10以上であって、例えば70×10以下である。上記含窒素水溶性高分子が前記単量体a3に由来する構成単位Aを主鎖に有する含窒素水溶性高分子である場合には、ロールオフ量低減等の観点から、そのMwは、好ましくは0.5×10以上、より好ましくは1×10以上、さらに好ましくは1.5×10以上であって、例えば30×10以下である。なお、含窒素水溶性高分子のMwとしては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)に基づく値を採用することができる。
ここに開示される含窒素水溶性高分子は、実質的に構成単位Aのみからなることが好ましい。換言すると、含窒素水溶性高分子は、該高分子の分子構造に含まれる全構成単位のモル数に占める構成単位Aのモル数の割合(モル比)が99モル%以上であることが好ましい。上記モル比は、例えば99.9モル%以上、典型的には99.9〜100モル%であり得る。そのような高分子の好適例として、ここに開示される重合性単量体aの1種のみからなるホモポリマーや重合性単量体aの2種以上からなる共重合体が挙げられる。
また、ここに開示される含窒素水溶性高分子は、発明の効果を大きく損なわない範囲で、重合性単量体aと共重合可能な単量体bの1種または2種以上に由来する構成単位(以下、「構成単位B」ともいう。)を含む共重合体であってもよい。上記構成単位Bは、構成単位Aとは異なるものとして定義される。構成単位Bはまた、窒素原子を含まない構造単位であり得る。含窒素水溶性高分子における上記構成単位Bの割合(モル比)は50モル%未満とすることができる。上記モル比は、例えば30モル%未満、典型的には10モル%未満であり得る。
なお、上記「モル%」は、一の単量体に由来する一の構成単位を1分子とみなして算出されるモル比である。ここで一の単量体とは、重合性単量体aおよび単量体bを包含する。したがって、上述の構成単位A,Bの割合は、重合に用いられる全モノマー成分に占める重合性単量体aや単量体bのモル比にそれぞれ対応し得る。
<水>
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には、上記含窒素水溶性高分子のほかに水を含む。水としては、イオン交換水(脱イオン水)、純水、超純水、蒸留水等を好ましく用いることができる。使用する水は、研磨用組成物に含有される他の成分の働きが阻害されることを極力回避するため、例えば遷移金属イオンの合計含有量が100ppb以下であることが好ましい。例えば、イオン交換樹脂による不純物イオンの除去、フィルタによる異物の除去、蒸留等の操作によって水の純度を高めることができる。
ここに開示される研磨用組成物は、必要に応じて、水と均一に混合し得る有機溶剤をさらに含有してもよい。ここで有機溶剤としては、低級アルコール、低級ケトン等が挙げられる。通常は、研磨用組成物に含まれる溶媒の90体積%以上が水であることが好ましく、95体積%以上が水であることがより好ましい。典型的には、研磨用組成物に含まれる溶媒の99〜100体積%が水である。
<砥粒>
ここに開示される研磨用組成物は、含窒素水溶性高分子および水のほかに砥粒を含有する。ここに開示される技術において、砥粒の材質や性状は特に制限されず、研磨用組成物の使用目的や使用態様等に応じて適宜選択することができる。砥粒の例としては、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子が挙げられる。無機粒子の具体例としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、酸化クロム粒子、二酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化マグネシウム粒子、二酸化マンガン粒子、酸化亜鉛粒子、ベンガラ粒子等の酸化物粒子;窒化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子等の窒化物粒子;炭化ケイ素粒子、炭化ホウ素粒子等の炭化物粒子;ダイヤモンド粒子;炭酸カルシウムや炭酸バリウム等の炭酸塩等が挙げられる。有機粒子の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子やポリ(メタ)アクリル酸粒子、ポリアクリロニトリル粒子等が挙げられる。ここで(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸を包括的に指す意味である。このような砥粒は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記砥粒としては、無機粒子が好ましく、なかでも金属または半金属の酸化物からなる粒子が好ましい。ここに開示される技術において使用し得る砥粒の好適例としてシリカ粒子が挙げられる。例えば、ここに開示される技術をシリコンウェーハの研磨に使用され得る研磨用組成物に適用する場合、砥粒としてシリカ粒子を用いることが特に好ましい。その理由は、以下の通りである。研磨対象物がシリコンウェーハである場合、研磨対象物と同じ元素と酸素原子とからなるシリカ粒子を砥粒として使用すれば研磨後にシリコンとは異なる金属または半金属の残留物が発生しない。そのため、シリコンウェーハ表面の汚染や研磨対象物内部にシリコンとは異なる金属または半金属が拡散することによるシリコンウェーハとしての電気特性の劣化などの虞がなくなるからである。さらに、シリコンとシリカの硬度が近いため、シリコンウェーハ表面に過度なダメージを与えることなく研磨加工を行うことができる。かかる観点から好ましい研磨用組成物の一形態として、砥粒としてシリカ粒子のみを含有する研磨用組成物が例示される。シリカ粒子の具体例としては、コロイダルシリカ、フュームドシリカ、沈降シリカ等が挙げられる。研磨対象物表面にスクラッチを生じにくく、よりヘイズの低い表面を実現し得るという観点から、好ましいシリカ粒子としてコロイダルシリカおよびフュームドシリカが挙げられる。なかでもコロイダルシリカが好ましい。例えば、シリコンウェーハのポリシングに用いられる研磨用組成物の砥粒として、コロイダルシリカを好ましく採用し得る。ここでポリシングは、予備ポリシングおよびファイナルポリシングの少なくとも一方、好ましくは予備ポリシングを意味する。
ここに開示される技術において、研磨用組成物中に含まれる砥粒は、一次粒子の形態であってもよく、複数の一次粒子が会合した二次粒子の形態であってもよい。また、一次粒子の形態の砥粒と二次粒子の形態の砥粒とが混在していてもよい。好ましい一態様では、少なくとも一部の砥粒が二次粒子の形態で研磨用組成物中に含まれている。
砥粒の平均一次粒子径DP1は特に制限されないが、研磨速度等の観点から、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上、特に好ましくは20nm以上である。より高い研磨効果を得る観点から、平均一次粒子径DP1は、25nm以上が好ましく、30nm以上がさらに好ましい。平均一次粒子径DP1が40nm以上の砥粒を用いてもよい。また、保存安定性の観点から、砥粒の平均一次粒子径は、好ましくは200nm以下、より好ましくは150nm以下、例えば100nm以下である。ここで保存安定性とは、例えば分散安定性が挙げられる。
なお、ここに開示される技術において、砥粒の平均一次粒子径DP1は、例えば、BET法により測定される比表面積(BET値)から、DP1[nm]=6000/(真密度[g/cm]×BET値[m/g])の式により算出され得る。例えばシリカ粒子の場合、DP1[nm]=2727/BET値[nm]の式により算出することができる。比表面積の測定は、例えば、マイクロメリテックス社製の表面積測定装置、商品名「Flow Sorb II 2300」を用いて行うことができる。
砥粒の平均二次粒子径DP2は特に限定されないが、研磨速度等の観点から、好ましくは15nm以上、より好ましくは30nm以上である。より高い研磨効果を得る観点から、平均二次粒子径DP2は、50nm以上であることが好ましい。また、保存安定性の観点から、砥粒の平均二次粒子径DP2は、300nm以下が適当であり、好ましくは260nm以下、より好ましくは220nm以下である。ここで保存安定性とは、例えば分散安定性が挙げられる。砥粒の平均二次粒子径DP2は、例えば、日機装株式会社製の型式「UPA−UT151」を用いた動的光散乱法により測定することができる。
砥粒の形状(外形)は、球形であってもよく、非球形であってもよい。非球形をなす砥粒の具体例としては、ピーナッツ形状(すなわち、落花生の殻の形状)、繭型形状、金平糖形状、ラグビーボール形状等が挙げられる。
上記砥粒の形状(外形)は、例えば、電子顕微鏡観察により把握することができる。
<塩基性化合物>
ここに開示される研磨用組成物は、塩基性化合物を含有する。ここで塩基性化合物とは、研磨組成物に添加されることによって該組成物のpHを上昇させる機能を有する化合物を指す。塩基性化合物は、有機塩基性化合物であってもよく、無機塩基性化合物であってもよい。塩基性化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機塩基性化合物の例としては、テトラアルキルアンモニウム塩等の第四級アンモニウム塩が挙げられる。上記アンモニウム塩におけるアニオンは、例えば、OH、F、Cl、Br、I、ClO 、BH 等であり得る。例えば、コリン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩を好ましく使用し得る。なかでもテトラメチルアンモニウムヒドロキシドが好ましい。
有機塩基性化合物の他の例としては、テトラアルキルホスホニウム塩等の第四級ホスホニウム塩が挙げられる。上記ホスホニウム塩におけるアニオンは、例えば、OH、F、Cl、Br、I、ClO 、BH 等であり得る。例えば、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム等のハロゲン化物、水酸化物を好ましく使用し得る。
有機塩基性化合物の他の例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のアミン類;1−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン等のピペラジン類;イミダゾールやトリアゾール等のアゾール類;グアニジン;等が挙げられる。
無機塩基性化合物の例としては、アンモニア;アンモニア、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物;アンモニア、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩;アンモニア、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸水素塩等;等が挙げられる。上記水酸化物の具体例としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。上記炭酸塩または炭酸水素塩の具体例としては、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。
好ましい任意の塩基性化合物として、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムが挙げられる。なかでも好ましいものとして、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウムおよび炭酸カリウムが例示される。より好ましいものとして水酸化テトラメチルアンモニウムおよび炭酸カリウムが挙げられる。
<その他の成分>
ここに開示される研磨用組成物は、本発明の効果が著しく妨げられない範囲で、キレート剤、その他水溶性高分子、界面活性剤、有機酸、有機酸塩、無機酸、無機酸塩、防腐剤、防カビ剤等の、研磨用組成物に用いられ得る公知の添加剤を、必要に応じてさらに含有してもよい。ここで研磨用組成物とは、典型的には、シリコンウェーハのポリシング工程に用いられる研磨用組成物である。
キレート剤は、研磨用組成物中に含まれ得る金属不純物と錯イオンを形成してこれを捕捉する。このことにより、金属不純物による研磨対象物の汚染を抑制する働きをする。キレート剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
キレート剤の例としては、アミノカルボン酸系キレート剤、有機ホスホン酸系キレート剤および有機スルホン酸系キレート剤が挙げられる。アミノカルボン酸系キレート剤の例には、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸アンモニウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸およびトリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウムが含まれる。有機ホスホン酸系キレート剤の例には、2‐アミノエチルホスホン酸、1‐ヒドロキシエチリデン‐1,1‐ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン‐1,1‐ジホスホン酸、エタン‐1,1,2‐トリホスホン酸、エタン‐1‐ヒドロキシ‐1,1‐ジホスホン酸、エタン‐1‐ヒドロキシ‐1,1,2‐トリホスホン酸、エタン‐1,2‐ジカルボキシ‐1,2‐ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2‐ホスホノブタン‐1,2‐ジカルボン酸、1‐ホスホノブタン‐2,3,4‐トリカルボン酸およびα‐メチルホスホノコハク酸が含まれる。有機スルホン酸系キレート剤の例には、エチレンジアミンテトラキスメチレンスルホン酸が含まれる。これらのうち有機ホスホン酸系キレート剤または有機スルホン酸系キレート剤がより好ましく、なかでも好ましいものとしてエチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)が挙げられる。
その他水溶性高分子の例としては、セルロース誘導体、デンプン誘導体、オキシアルキレン単位を含むポリマー、ビニルアルコール系ポリマー等が挙げられる。具体例としては、ヒドロキシエチルセルロース、プルラン、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのランダム共重合体やブロック共重合体、ポリビニルアルコール、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリイソアミレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレングリコール等が挙げられる。水溶性高分子は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。ここに開示される研磨用組成物は、上記その他水溶性高分子を実質的に含有しない組成であってもよい。
研磨用組成物は、任意の成分として界面活性剤を含み得る。界面活性剤は、研磨スラリーまたはその濃縮液の分散安定性向上に寄与し得る。界面活性剤としては、アニオン性またはノニオン性のものを好ましく採用し得る。低起泡性やpH調整の容易性の観点から、ノニオン性の界面活性剤がより好ましい。例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のオキシアルキレン重合体;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のポリオキシアルキレン付加物;複数種のオキシアルキレンの共重合体(例えば、ジブロック型共重合体、トリブロック型共重合体、ランダム型共重合体、交互共重合体);等のノニオン性界面活性剤が挙げられる。これらのうちポリオキシエチレンアルキルエーテルがより好ましい。界面活性剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
界面活性剤のMwは、典型的には1×10未満であり、研磨用組成物の濾過性や研磨対象物の洗浄性等の観点から9500以下が好ましい。また、界面活性剤のMwは、典型的には200以上であり、250以上が好ましく、300以上(例えば500以上)がより好ましい。界面活性剤のMwとしては、化学式から算出される値を採用することができる。
有機酸の例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の脂肪酸、安息香酸、フタル酸等の芳香族カルボン酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、有機スルホン酸、有機ホスホン酸等が挙げられる。有機酸塩の例としては、有機酸のアルカリ金属塩やアンモニウム塩等が挙げられる。ここでアルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。無機酸の例としては、硫酸、硝酸、塩酸、炭酸等が挙げられる。無機酸塩の例としては、無機酸のアルカリ金属塩やアンモニウム塩が挙げられる。ここでアルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。有機酸およびその塩、ならびに無機酸およびその塩は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
防腐剤および防カビ剤の例としては、イソチアゾリン系化合物、パラオキシ安息香酸エステル類、フェノキシエタノール等が挙げられる。
ここに開示される研磨用組成物は、酸化剤を実質的に含まないことが好ましい。研磨用組成物中に酸化剤が含まれていると、当該組成物が研磨対象物に供給されることで該研磨対象物の表面が酸化されて酸化膜が生じる。ここで研磨対象物とは、例えばシリコンウェーハである。これにより所要研磨時間が長くなってしまうためである。ここで酸化剤の具体例としては、過酸化水素(H)、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム等が挙げられる。なお、研磨用組成物が酸化剤を実質的に含まないとは、少なくとも意図的には酸化剤を含有させないことをいう。したがって、原料や製法等に由来して微量の酸化剤が不可避的に含まれている研磨用組成物は、ここでいう酸化剤を実質的に含有しない研磨用組成物の概念に包含され得る。ここで微量とは、例えば、研磨用組成物中における酸化剤のモル濃度が0.0005モル/L以下、好ましくは0.0001モル/L以下、より好ましくは0.00001モル/L以下、特に好ましくは0.000001モル/L以下であり得る。
<研磨用組成物の調製>
ここに開示される研磨用組成物の製造方法は特に限定されない。例えば、翼式攪拌機、超音波分散機、ホモミキサー等の周知の混合装置を用いて、研磨用組成物に含まれる各成分を混合するとよい。これらの成分を混合する態様は特に限定されない。例えば全成分を一度に混合してもよく、適宜設定した順序で混合してもよい。
ここに開示される研磨用組成物は、一剤型であってもよいし、二剤型を始めとする多剤型であってもよい。例えば、該研磨用組成物の構成成分のうち一部の成分を含むA液と、残りの成分を含むB液とが混合されて研磨対象物の研磨に用いられるように構成されていてもよい。ここでA液は、典型的には、水系溶媒以外の成分であってもよい。
<研磨液>
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には該研磨用組成物を含む研磨液の形態で研磨対象物に供給される。そして、研磨液の形態で研磨対象物の研磨に用いられる。上記研磨液は、例えば、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を希釈して調製されたものであり得る。ここで希釈とは、典型的には、水による希釈である。あるいは、該研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。すなわち、ここに開示される技術における研磨用組成物の概念には、研磨対象物に供給されて該研磨対象物の研磨に用いられる研磨液(ワーキングスラリー)と、希釈して研磨液として用いられる濃縮液(研磨液の原液)との双方が包含される。ここに開示される研磨用組成物を含む研磨液の他の例として、該組成物のpHを調整してなる研磨液が挙げられる。
ここに開示される研磨液における前記含窒素水溶性高分子の含有量は特に制限されないが、通常は0.00001重量%以上とすることが適当である。ロールオフ量低減等の観点から、上記含有量は0.00005重量%以上が好ましく、0.0001重量%以上がより好ましく、0.0003重量%以上がさらに好ましい。また、上記含窒素水溶性高分子の含有量は、研磨レートとエッジロールオフ低減とを高度に両立する観点から、通常は0.01重量%以下とすることが適当であり、0.008重量%以下とすることが好ましく、0.005重量%以下とすることがより好ましい。上記含有量は、例えば0.003重量%以下、あるいは0.002重量%以下が好ましい。ここに開示される技術は、含窒素水溶性高分子の含有量が0.0005重量%以上0.001重量%以下である態様で好ましく実施され得る。
ここに開示される研磨液における砥粒の含有量は特に制限されないが、典型的には0.01重量%以上であり、0.03重量%以上であることが好ましく、0.05重量%以上であることがより好ましく、0.1重量%以上であることがさらに好ましい。砥粒の含有量の増大によって、より高い研磨レートが実現され得る。また、研磨用組成物の分散安定性等の観点から、通常は、上記含有量は、10重量%以下が適当であり、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下、例えば0.8重量%以下である。
ここに開示される研磨液における塩基性化合物の含有量は、通常は0.001重量%以上とすることが適当である。ロールオフ量低減等の観点から、上記含有量は0.005重量%以上が好ましく、0.01重量%以上がより好ましく、0.03重量%以上がさらに好ましい。また、上記塩基性化合物の含有量は、研磨レートとエッジロールオフ低減とを高度に両立する観点から、通常は1重量%以下とすることが適当であり、0.5重量%以下とすることが好ましく、0.3重量%以下とすることがより好ましい。上記含有量は、例えば0.2重量%以下とすることが好ましい。
ここに開示される研磨液がキレート剤を含む場合、研磨液におけるキレート剤の含有量は、通常は0.0001重量%以上とすることが適当である。上記含有量は0.0005重量%以上が好ましく、0.001重量%以上がより好ましく、0.0015重量%以上がさらに好ましく、0.002重量%以上が特に好ましい。また、上記キレート剤の含有量は、通常は0.05重量%以下とすることが適当であり、0.01重量%以下とすることが好ましく、0.008重量%以下とすることがより好ましく、0.005重量%以下とすることがさらに好ましい。
研磨液のpHは、8.0以上、例えば8.5以上であることが好ましく、より好ましくは9.0以上、さらに好ましくは9.5以上、特に好ましくは10.0以上、例えば10.5以上である。研磨液のpHが高くなると、研磨レートが向上する傾向にある。研磨液のpHの上限値は特に制限されないが、12.0以下、例えば11.8以下であることが好ましく、11.5以下であることがより好ましい。このことによって、研磨対象物をより良く研磨することができる。上記pHは、シリコンウェーハの研磨に用いられる研磨液に好ましく適用され得る。
<濃縮液>
ここに開示される研磨用組成物は、研磨対象物に供給される前には濃縮された形態(すなわち、研磨液の濃縮液の形態)であってもよい。このように濃縮された形態の研磨用組成物は、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から有利である。濃縮倍率は、例えば、体積換算で2倍〜60倍程度とすることができる。
このように濃縮液の形態にある研磨用組成物は、所望のタイミングで希釈して研磨液を調製し、その研磨液を研磨対象物に供給する態様で使用することができる。上記希釈は、典型的には、上記濃縮液に前述の水系溶媒を加えて混合することにより行うことができる。また、上記水系溶媒が混合溶媒である場合、該水系溶媒の構成成分のうち一部の成分のみを加えて希釈してもよく、それらの構成成分を上記水系溶媒とは異なる量比で含む混合溶媒を加えて希釈してもよい。また、後述するように多剤型の研磨用組成物においては、それらのうち一部の剤を希釈した後に他の剤と混合して研磨液を調製してもよく、複数の剤を混合した後にその混合物を希釈して研磨液を調製してもよい。
上記濃縮液における砥粒の含有量は、例えば50重量%以下とすることができる。研磨用組成物の安定性や濾過性等の観点から、通常、上記含有量は、好ましくは45重量%以下であり、より好ましくは40重量%以下である。ここで研磨用組成物の安定性とは、例えば、砥粒の分散安定性が挙げられる。また、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から、砥粒の含有量は、例えば1.0重量%以上とすることができ、好ましくは3.0重量%以上、より好ましくは5.0重量%以上、さらに好ましくは7.0重量%以上である。
上記濃縮液における前記含窒素水溶性高分子の含有量は特に制限されないが、通常は0.0003重量%以上とすることが適当である。上記含有量は0.0015重量%以上が好ましく、0.003重量%以上がより好ましく、0.01重量%以上がさらに好ましく、0.02重量%以上が特に好ましい。また、上記含窒素水溶性高分子の含有量は、通常は0.3重量%以下とすることが適当であり、0.15重量%以下とすることが好ましく、0.1重量%以下とすることがより好ましく、0.05重量%以下とすることがさらに好ましい。
上記濃縮液における塩基性化合物の含有量は、通常は0.03重量%以上とすることが適当である。上記含有量は0.15重量%以上が好ましく、0.3重量%以上がより好ましく、1重量%以上がさらに好ましい。また、上記塩基性化合物の含有量は、通常は15重量%以下とすることが適当であり、10重量%以下とすることが好ましく、6重量%以下とすることがより好ましい。
ここに開示される濃縮液がキレート剤を含む場合、研磨液におけるキレート剤の含有量は、通常は0.003重量%以上とすることが適当である。上記含有量は0.005重量%以上が好ましく、0.01重量%以上がより好ましく、0.03重量%以上がさらに好ましく、0.05重量%以上が特に好ましい。また、上記キレート剤の含有量は、通常は1.5重量%以下とすることが適当であり、1重量%以下とすることが好ましく、0.5重量%以下とすることがより好ましく、0.3重量%以下とすることがさらに好ましく、0.1重量%以下とすることが特に好ましい。
このように濃縮液の形態にある研磨用組成物は、所望のタイミングで希釈して研磨液を調製し、その研磨液を研磨対象物に供給する態様で使用することができる。上記希釈は、典型的には、上記濃縮液に前述の水系溶媒を加えて混合することにより行うことができる。また、上記水系溶媒が混合溶媒である場合、該水系溶媒の構成成分のうち一部の成分のみを加えて希釈してもよく、それらの構成成分を上記水系溶媒とは異なる量比で含む混合溶媒を加えて希釈してもよい。また、後述するように多剤型の研磨用組成物においては、それらのうち一部の剤を希釈した後に他の剤と混合して研磨液を調製してもよく、複数の剤を混合した後にその混合物を希釈して研磨液を調製してもよい。
<用途>
ここに開示される研磨用組成物は、種々の材質および形状を有する研磨対象物の研磨に適用され得る。研磨対象物の材質は、例えば、シリコン、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅、タンタル、チタン、ステンレス鋼、ゲルマニウム等の金属もしくは半金属、またはこれらの合金;石英ガラス、アルミノシリケートガラス、ガラス状カーボン等のガラス状物質;アルミナ、シリカ、サファイア、窒化ケイ素、窒化タンタル、炭化チタン等のセラミック材料;炭化ケイ素、窒化ガリウム、ヒ化ガリウム等の化合物半導体基板材料;ポリイミド樹脂等の樹脂材料;等であり得る。これらのうち複数の材質により構成された研磨対象物であってもよい。なかでも、シリコンからなる表面を備えた研磨対象物の研磨に好適である。ここに開示される技術は、例えば、砥粒としてシリカ粒子を含む研磨用組成物であって、研磨対象物がシリコンである研磨用組成物に対して特に好ましく適用され得る。典型的には、研磨用組成物は、砥粒としてシリカ粒子のみを含む。
研磨対象物の形状は特に制限されない。ここに開示される研磨用組成物は、例えば、板状や多面体状等の、平面を有する研磨対象物、もしくは研磨対象物の端部の研磨に好ましく適用され得る。例えばウェーハエッジの研磨に好ましく適用され得る。
<研磨方法>
ここに開示される研磨用組成物は、シリコンを研磨するための研磨用組成物として好ましく使用され得る。例えば、単結晶または多結晶のシリコンウェーハを研磨するための研磨用組成物として好ましく使用され得る。以下、ここに開示される研磨用組成物を用いて研磨対象物を研磨する方法の好適な一態様につき説明する。
すなわち、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を含む研磨液(スラリー)を用意する。上記研磨液を用意することには、研磨用組成物に、濃度調整等の操作を加えて研磨液を調製することが含まれ得る。ここで濃度調整としては、例えば希釈が挙げられる。あるいは、上記研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。また、多剤型の研磨用組成物の場合、上記研磨液を用意することには、それらの剤を混合すること、該混合の前に1または複数の剤を希釈すること、該混合の後にその混合物を希釈すること、等が含まれ得る。
次いで、その研磨液を研磨対象物に供給し、常法により研磨する。例えば、研磨対象物の1次研磨工程を行う場合には、ラッピング工程を経た研磨対象物を一般的な研磨装置にセットする。1次研磨工程では、典型的には両面研磨が行われる。該研磨装置の研磨パッドを通じて上記研磨対象物の表面(研磨対象面)に研磨液を供給する。典型的には、上記研磨液を連続的に供給しつつ、研磨対象物の表面に研磨パッドを押しつけて両者を相対的に移動(例えば回転移動)させる。その後、必要に応じてさらなる2次研磨工程を経て、最終的にファイナルポリシングを行って研磨対象物の研磨が完了する。2次研磨工程では、典型的には片面研磨が行われる。
なお、ここに開示される研磨用組成物を用いる研磨工程において使用される研磨パッドは特に限定されない。例えば、不織布タイプ、スウェードタイプ、ポリウレタンタイプ、砥粒を含むもの、砥粒を含まないもの等のいずれを用いてもよい。
この明細書によると、ここに開示される研磨用組成物を用いて研磨対象物を研磨する工程を含む研磨物製造方法が提供される。ここに開示される研磨物製造方法は、上記研磨用組成物を用いる研磨工程を経た研磨対象物にファイナルポリシングを施す工程をさらに含んでもよい。ここでファイナルポリシングとは、目的物の製造プロセスにおける最後のポリシング工程、すなわち、その工程の後にはさらなるポリシングを行わない工程を指す。上記ファイナルポリシング工程は、ここに開示される研磨用組成物を用いて行ってもよく、他の研磨用組成物を用いて行ってもよい。
好ましい一態様において、上記研磨用組成物を用いる研磨工程は、ファイナルポリシングよりも上流のポリシング工程である。なかでも、ラッピング工程を終えた予備ポリシングに好ましく適用することができる。例えば、ラッピング工程を経た両面研磨工程(典型的には1次研磨工程)や、該両面研磨工程を経た基板に対して行われる最初の片面研磨工程(典型的には最初の2次研磨工程)において好ましく使用され得る。上記両面研磨工程および最初の片面研磨工程では、ファイナルポリシングに比べて要求される研磨レートが大きい。そのため、ここに開示される研磨用組成物は、両面研磨工程および最初の片面研磨工程の少なくとも一方(好ましくは両方)において研磨対象物の研磨に用いられる研磨用組成物として好適である。
なお、上記研磨用組成物は、いったん研磨に使用したら使い捨てにする態様(いわゆる「掛け流し」)で使用されてもよいし、循環して繰り返し使用されてもよい。研磨用組成物を循環使用する方法の一例として、研磨装置から排出される使用済みの研磨用組成物をタンク内に回収し、回収した研磨用組成物を再度研磨装置に供給する方法が挙げられる。研磨用組成物を循環使用する場合には、掛け流しで使用する場合に比べて、廃液として処理される使用済みの研磨用組成物の量が減ることにより環境負荷を低減できる。また、研磨用組成物の使用量が減ることによりコストを抑えることができる。ここに開示される研磨用組成物を循環使用する場合、その使用中の研磨用組成物に、任意のタイミングで新たな成分、使用により減少した成分または増加させることが望ましい成分を添加してもよい。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明において「部」および「%」は、特に断りがない限り重量基準である。
<研磨用組成物の調製>
(実施例1)
砥粒と含窒素水溶性高分子と塩基性化合物とキレート剤と脱イオン水とを混合して研磨用組成物を調製した。砥粒としてはシリカ粒子(平均一次粒径50nm)を使用した。含窒素水溶性高分子としてはMw55×10のポリアクリロイルモルホリン(以下「PACMO」と表記する。)を使用した。塩基性化合物としては水酸化テトラメチルアンモニウム(以下「TMAH」と表記する。)とイミダゾール(以下「imd」と表記する。)と炭酸カリウム(以下「KCO」と表記する。)を使用した。キレート剤としてはエチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)(以下「EDTPO」と表記する。)を使用した。研磨用組成物における砥粒の含有量は15%、PACMOの含有量は0.024%、TMAHの含有量は2.1%、imdの含有量は0.24%、KCOの含有量は1.4%、EDTPOの含有量は0.08%とした。
(実施例2)
PACMOに代えて、Mw1.7×10のポリビニルイミダゾール(以下「PVI」と表記する。)を使用した。研磨用組成物におけるPVIの含有量は0.024%とした。その他の点は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
(実施例3)
PACMOに代えて、Mw25×10のポリビニルピロリドン(以下「PVP」と表記する。)を使用した。研磨用組成物におけるPVPの含有量は0.024%とした。その他の点は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例1)
PACMOに代えて、Mw6×10のポリ‐N‐イソプロピルアクリルアミド(以下「PNIPAM」と表記する。)を使用した。研磨用組成物におけるPNIPAMの含有量は0.024%とした。その他の点は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例2)
PACMOに代えて、Mw1×10のポリ‐N‐ビニルアセトアミド(以下「PNVA」と表記する。)を使用した。研磨用組成物におけるPNVAの含有量は0.024%とした。その他の点は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例3)
PACMOに代えて、Mw29×10のポリヒドロキシエチルアクリルアミド(以下「PHEAA」と表記する。)を使用した。研磨用組成物におけるPHEAAの含有量は0.024%とした。その他の点は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例4)
PACMOを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
各例の研磨用組成物について、使用した含窒素水溶性高分子の種類、N−H結合の有無、構成単位Aの全質量に対するアミド構造の割合およびMwを表1に纏めて示す。
<シリコンの研磨レートの評価>
各例に係る研磨用組成物を30倍に水で希釈したものを研磨液として使用して、シリコンウェーハに対して研磨試験を行い、シリコンの研磨レートおよびエッジロールオフ量を評価した。試験片としては、6cm×6cmのシリコンウェーハ(伝導型:P型、結晶方位:<100>)を使用した。この試験片を以下の条件で研磨した。そして、以下の計算式(a)、(b)に従って研磨レートを算出した。結果を表1の該当欄に示す。
(a)研磨取り代[cm]=研磨前後のシリコンウェーハの重量の差[g]/シリコンの密度[g/cm](=2.33g/cm)/研磨対象面積[cm](=36cm
(b)研磨レート[μm/分]=研磨取り代[μm]/研磨時間[分]
[研磨条件]
研磨装置:日本エンギス社製卓上研磨機、型式「EJ−380IN」
研磨パッド :ニッタハース社製、商品名「MH S−15A」
研磨圧力:27kPa
定盤回転数:50回転/分
ヘッド回転数:40回転/分
研磨取り代:8μm
研磨液の供給レート:100mL/分(掛け流し使用)
研磨液の温度:25℃
<エッジロールオフ量評価>
研磨後のシリコンウェーハの外周部におけるエッジロールオフ量を評価した。エッジロールオフ量の評価は、Zygo社(米国)製の「NewView 5032」を用いてシリコンウェーハ表面の形状変位量を測定することにより行った。具体的には、シリコンウェーハの外周端から中心に向かって2.0mm〜4.0mm位置の比較的平坦な領域を基準領域とし、該領域における形状変位量に対して近似する直線(基準直線)を最小二乗法を用いて引く。次に、上記基準直線上の点を基準点とし、外周端から2.0mm位置のシリコンウェーハ形状の最大変位量を測定し、これをシリコンウェーハのロールオフ値とした。なお、シリコンウェーハの外周端がダレた形状であればロールオフ値はマイナスとなり、一方、跳ね上がった形状であればロールオフ値はプラスとなる。得られた結果を表1の「ロールオフ値(nm)」の欄に示す。
Figure 2018180479
表1に示すように、N−H結合を有さない含窒素水溶性高分子を用いた実施例1〜3の研磨用組成物によると、比較例1〜4に比べて、シリコンウェーハの端面ダレが抑制され、エッジロールオフ量低減効果に優れるものとなった。この結果から、上記N−H結合を有さない含窒素水溶性高分子を用いることにより、エッジロールオフ量を低減し得ることが確認できた。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

Claims (7)

  1. 砥粒と、塩基性化合物と、含窒素水溶性高分子と、水とを含み、
    前記含窒素水溶性高分子は、分子内にN−H結合を有さない、研磨用組成物。
  2. 前記含窒素水溶性高分子は、構成単位Aを主鎖に有しており、
    前記構成単位Aは、アミド構造、アゾール構造、ラクタム構造、モルホリン構造およびアミジン構造からなる群から選択された少なくとも1つの構造を含む、請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 前記構成単位Aの全質量に対するアミド構造の割合が、30質量%以下である、請求項2に記載の研磨用組成物。
  4. 前記含窒素水溶性高分子が、ポリアクリロイルモルホリンである、請求項3に記載の研磨用組成物。
  5. 前記含窒素水溶性高分子が、ポリビニルイミダゾールである、請求項3に記載の研磨用組成物。
  6. 前記砥粒はシリカ粒子である、請求項1から5のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  7. シリコンの研磨に用いられる、請求項1から6のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
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