JPWO2018180029A1 - 電極および電解コンデンサ並びにそれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

芯材部と、多孔質部とを有し、多孔質部は、芯材部と一体に第1金属により形成されている多孔質体と、多孔質体の少なくとも一部を覆う第1誘電体層と、第1誘電体層の少なくとも一部を覆う第2誘電体層と、を備え、第1誘電体層は、第1金属の酸化物を含み、第2誘電体層は、第1金属とは異なる第2金属の酸化物を含み、多孔質部の厚みをTとするとき、第2金属が、芯材部から0.5Tの位置よりも芯材部側にまで分布している、電極。

Description

本発明は、主として電解コンデンサの電極に関する。
電解コンデンサの陽極体には、弁作用金属を含む金属箔が用いられている。静電容量を増加させる観点から、金属素材の主面の少なくとも一部にはエッチングなどの処理が施され、多孔質体が形成される。その後、多孔質体を化成処理して、多孔質体の細孔もしくは凹凸の表面に、金属酸化物(誘電体)の層が形成される。
特許文献1は、静電容量を増加させるために、複数の弁作用金属の複合酸化皮膜を誘電体として形成することを提案している。具体的には、バルブ金属酸化物前駆体溶液を用いて、誘電体として、酸化アルミニウムとバルブ金属酸化物(酸化アルミニウムを除く。)との混合層を形成することを提案している。
特許文献2は、化成処理に替えて、エッチングされた金属箔の表面に、原子層堆積法によって誘電体層を形成することを教示している。
特開2003−257796号公報 特開2012−43960号公報
しかし、特許文献1のように、バルブ金属酸化物前駆体溶液を用いる方法では、薄くて均一な複合酸化皮膜を形成することは困難である。特許文献2の方法では、形成される誘電体の膜質が低いため十分な容量が得られず、耐電圧性も低くなる。
以上に鑑み、本発明の一側面は、芯材部と、多孔質部とを有し、前記多孔質部は、前記芯材部と一体に第1金属により形成されている多孔質体と、前記多孔質体の少なくとも一部を覆う第1誘電体層と、前記第1誘電体層の少なくとも一部を覆う第2誘電体層と、を備え、前記第1誘電体層は、前記第1金属の酸化物を含み、前記第2誘電体層は、前記第1金属とは異なる第2金属の酸化物を含み、前記多孔質部の厚みをTとするとき、前記第2金属が、前記芯材部から0.5Tの位置よりも前記芯材部側にまで分布している、電極に関する。
本発明の別の側面は、芯材部と、多孔質部とを有し、前記多孔質部は、前記芯材部と一体に第1金属により形成されている多孔質体と、前記多孔質体の少なくとも一部を覆う第1誘電体層と、前記第1誘電体層の少なくとも一部を覆う第2誘電体層と、を備え、前記第1誘電体層は、前記第1金属の酸化物を含み、前記第2誘電体層は、前記第1金属とは異なる第2金属の酸化物を含み、前記多孔質部における水の動的接触角が、60°以下である、電極に関する。
本発明の更に別の側面は、上記電極と、前記電極の前記多孔質部に含浸された電解液および固体電解質の少なくとも一方と、を備える電解コンデンサに関する。
本発明の更に別の側面は、(i)芯材部と、前記芯材部と一体に第1金属により形成されている多孔質体と、を準備する工程と、(ii)前記多孔質体を化成して、前記多孔質体の少なくとも一部を覆うように、前記第1金属の酸化物を含む第1誘電体層を形成する工程と、(iii)原子層堆積法により、前記第1誘電体層の少なくとも一部を覆うように、前記第1金属とは異なる第2金属の酸化物を含む第2誘電体層を形成する工程と、を含む、電極の製造方法に関する。
本発明の更に別の側面は、上記電極を準備する工程と、前記電極の前記多孔質部に電解液および固体電解質の少なくとも一方を含浸する工程と、を含む、電解コンデンサの製造方法に関する。
本発明によれば、多孔質部と、電解液、固体電解質または固体電解質を形成する際に使用される原料液との濡れ性が向上する。よって、電解コンデンサの静電容量の向上を図ることができる。
本発明の実施形態に係る電極の一例の断面模式図である。 同電極の多孔質部の拡大断面模式図である。 金属箔(a)のエッチング処理により形成された金属基材(b)の断面模式図である。 第1誘電体層が形成された多孔質体の拡大断面模式図である。 本発明の実施形態に係る電解コンデンサの一例の断面模式図である。
本実施形態に係る電極は、芯材部と多孔質部とを有し、多孔質部は、芯材部と一体に第1金属により形成されている多孔質体と、多孔質体の少なくとも一部を覆う第1誘電体層と、第1誘電体層の少なくとも一部を覆う第2誘電体層とを備える。
芯材部と多孔質体との一体化物は、例えば、第1金属で形成された金属箔の一部をエッチングなどにより粗面化することで得られる。エッチングされずに残存する金属箔の内側部分が芯材部となり、エッチングにより多孔質化された金属箔の外側部分が多孔質体となる。以下、芯材部と多孔質体との一体化物を金属基材とも称する。
本実施形態に係る電極は、次の第1条件または第2条件を満たしている。第1条件は、多孔質部の厚みをTとするとき、第2金属が芯材部から0.5Tの位置よりも芯材部側の深部にまで分布しているという条件である。第2条件は、多孔質部における水の動的接触角が60°以下であるという条件である。第1条件と第2条件とが同時に満たされてもよい。例えば、第1条件が満たされる場合には、第2条件も満たされ得る。
第1誘電体層は、第1金属の酸化物を含み、通常は多孔質体を化成することにより形成される酸化物皮膜である。第1金属としては、酸化物皮膜の形成に適した弁作用金属が選択される。多孔質体が具備するピットもしくは細孔は、第1金属で形成された骨格もしくは壁部(以下、金属骨格)により囲まれた空間である。第1誘電体層は、金属骨格の表面の少なくとも一部を覆うように設けられる。
第2誘電体層は、第1金属とは異なる第2金属の酸化物を含む。第2誘電体層は、第1誘電体層を形成した後、第1誘電体層の表面に形成すればよい。
第2誘電体層は、第1金属と第2金属とを含む複合酸化物を含んでもよい。複合酸化物を含む第2誘電体層を形成する場合、多孔質体の金属骨格の表面の少なくとも一部を覆うように第2金属の酸化物を設け、その後、化成により、第1誘電体層を形成すればよい。この場合、第2金属の酸化物の欠陥を補修するように第1金属の酸化物が生成し、複合酸化物を含む第2誘電体層が形成される。第1誘電体層は、複合酸化物を含む第2誘電体層と金属骨格との間に介在するように形成される。
第2誘電体層は、第1誘電体層の少なくとも一部を覆うように設けられるため、多孔質部の表層の多くの領域に第2誘電体層が存在する。これにより、多孔質部の水に対する濡れ性が向上し、極性溶媒を含む電解液、固体電解質または固体電解質を形成する際に使用される原料液と多孔質部との濡れ性が向上する。
図1に、本発明の実施形態に係る箔状の電極(電極箔)の一例の断面模式図を示す。図2は、多孔質部の拡大断面模式図である。電極100は、芯材部111と、多孔質部120とを具備する。多孔質部120は、芯材部111と一体に第1金属により形成されている多孔質体112と、多孔質体112の少なくとも一部を覆う第1誘電体層121と、第1誘電体層の少なくとも一部を覆う第2誘電体層122とを備える。
芯材部111と多孔質体112とを具備する金属基材110において、多孔質体112のピットPの幅は非常に狭くなっている。例えば水銀ポロシメータで測定される細孔分布の最頻度孔径は、50〜2000nmである。このような微細なピットPもしくは細孔を有する多孔質体112の深部にまで第2誘電体層122を形成するには、特に限定されるものではないが、例えば原子層堆積法(Atomic Layer Deposition:ALD法)が適している。
本実施形態に係る電極100が、第1条件を満たす場合、多孔質部120の深部にまで第2金属が分布しているため、多孔質部120と電解液または固体電解質との接触面積が増加し、静電容量も増加するものと考えられる。静電容量を顕著に増加させるには、第2誘電体層122は、できるだけ多孔質部120の深部(多孔質体112のピットPの深部)にまで形成されていることが好ましい。第2金属は、芯材部111から0.25Tの位置よりも芯材部111側にまで分布していることが好ましく、芯材部111から0.05Tの位置にまで分布していることがより好ましい。
多孔質部における第1金属、第2金属などの元素の分布状態は、例えば、電極の多孔質部の断面の元素マッピングにより取得することができる。エネルギー分散型X線分光法(EDX)により、多孔質部の断面の定量マッピングを行うことで、第1金属および第2金属の元素濃度を定量測定することが可能である。
本実施形態に係る電極が、第2条件を満たす場合、多孔質部における水の動的接触角は、60°以下であればよいが、例えば40°以下にまで低減することが好ましく、35°以下にまで低減することがより好ましく、20°以下にまで低減することが更に好ましい。動的接触角が小さいほど、多孔質部と電解液または固体電解質との接触面積が増加しやすく、静電容量の増加に有利である。接触角を0°にまで低減することは一般的に困難であるが、例えば5°以下まで低減することは可能であると考えられる。
多孔質部における水の動的接触角は、液滴法により測定される。具体的には、水滴を多孔質部の表面に着滴させて、当該表面と水滴との成す角度(接触角)の経時変化を測定する。具体的には、着滴から1秒間あたり5回(すなわち0.2秒毎)の画像取得を連続的に行い、画像解析して各画像から接触角を算出し、接触角の変化をグラフ化する。ここでは、着滴から100秒後の接触角を取得する。
多孔質部における第2誘電体層(すなわち第2金属)の分布状態は、多孔質部における第1金属に対する第2金属の原子比により評価することができる。多孔質部の厚み方向において、第1金属に対する第2金属の原子比の変化率が小さいほど、第2誘電体層が多孔質部の厚み方向において均一に形成されていると見なすことができる。
例えば、芯材部111から0.5Tの位置における第1金属に対する第2金属の原子比をR0.5とし、芯材部111から0.75Tの位置における第1金属に対する第2金属の原子比をR0.75とするとき、第2金属の分布状態に偏りが生じるほど、R0.75はR0.5よりも大きくなる傾向がある。一方、0.8≦R0.75/R0.5≦1.2が満たされる場合、第2金属が多孔質部120の深部にまで分布しており、深部における水に対する濡れ性も改善されているといえる。中でも0.9≦R0.75/R0.5≦1.1が満たされることがより好ましい。
同様に、芯材部111から0.25Tの位置における第1金属に対する第2金属の原子比をR0.25とするとき、0.8≦R0.5/R0.25≦1.4が満たされることが好ましく、0.9≦R0.5/R0.25≦1.3が満たされることがより好ましい。
多孔質部120に対する電解液または固体電解質を形成する際に使用される原料液の濡れ性もしくは浸透性を効果的に向上させるには、第1金属の酸化物の水に対する濡れ性よりも、第2金属の酸化物の水に対する濡れ性が高くなるように、第2金属を選択することが好ましい。
より具体的には、第1金属が、アルミニウムである場合、第2金属は、チタン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、ハフニウムおよびケイ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。中でもチタンやタンタルの酸化物は、アルミニウムの酸化物に比べて、水に対する濡れ性が高い点で好ましい。
第1金属の酸化物および第2金属の酸化物の水に対する濡れ性は、どのように評価してもよいが、例えばエッチングが施されていないプレーンな金属箔の表面に、第1金属の酸化物および第2金属の酸化物の皮膜を形成し、皮膜に対する水の静的な接触角を測定することで評価することができる。接触角が小さいほど、酸化物の水に対する濡れ性は高いといえる。
次に、本実施形態に係る工程(i)〜(iii)を具備する電極もしくは電解コンデンサの製造方法について説明する。ただし、製造方法は、以下に限定されるものではない。
工程(i)は、芯材部と、芯材部と一体に第1金属で形成されている多孔質体とを準備する工程である。
工程(ii)は、多孔質体を化成して、多孔質体の金属骨格の表面の少なくとも一部を覆うように、第1金属の酸化物を含む第1誘電体層を形成する工程である。
工程(iii)は、ALD法により、第1誘電体層の少なくとも一部を覆うように、第1金属とは異なる第2金属の酸化物を含む第2誘電体層を形成する工程である。
本実施形態に係る電解コンデンサの製造方法は、工程(i)〜(iii)を経て得られた電極を準備する工程と、電極の多孔質部に電解液および固体電解質の少なくとも一方を含浸する工程(工程(iv))とを含む。
以下、工程毎に更に詳細に説明する。
(i)芯材部と多孔質体とを準備する工程
例えば、第1金属により形成された金属素材を準備する。金属素材の形態は、特に限定されないが、図3(a)に示すような金属箔101が好ましく用いられる。以下、金属箔を用いる場合を想定して引き続き説明する。
第1金属の種類は特に限定されないが、第1誘電体層の形成が容易である点から、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)などの弁作用金属または弁作用金属を含む合金を用いることが好ましい。金属箔の厚みは特に限定されないが、例えば、5μm以上、300μm以下である。
次に、金属箔101の一部(外側部分の少なくとも一部)を多孔質化もしくは粗面化することによって金属箔101の外側部分に複数のピットPもしくは細孔を形成する。このとき、図3(b)に示すような、芯材部111と、芯材部と一体に形成された多孔質体112とを具備する金属基材110が得られる。多孔質体112は、芯材部111の片面だけに形成してもよく、両面に形成してもよい。多孔質化は、金属箔101をエッチング処理することにより行うことが好ましい。エッチング処理は、例えば、直流電流による直流エッチングまたは交流電流による交流エッチングにより行われる。
多孔質体112が具備するピットPもしくは細孔の孔径は、特に限定されないが、多孔質体112の表面積を大きくできるとともに、第2誘電体層122がピットPの深部にまで形成されやすい点で、50〜2000nmであることが好ましい。ピットPの孔径とは、例えば水銀ポロシメータで測定される細孔分布の最頻度孔径である。
ピットPの深さも特に限定されず、金属箔101の厚みに応じて適宜設定すればよい。多孔質体112の表面積を大きくできるとともに、電極100の強度を保持しやすい点で、ピットPの深さ(多孔質体112もしくはエッチング領域の厚み)は、エッチングされる前の金属箔101の厚みの1/10以上、4/10以下であることが好ましい。多孔質体112もしくはエッチング領域の厚みは、電極100のSEM画像に観測される金属基材110の断面の任意の10点の厚みの平均値である。
なお、第1誘電体層および第2誘電体層の厚みは、電極100の多孔質部120の厚みTに比べて非常に小さいため、多孔質体112もしくはエッチング領域の厚みは、電極の多孔質部120の厚みTと見なすことができる
(ii)第1誘電体層を形成する工程
続いて、多孔質体112を化成して、多孔質体112の表面の少なくとも一部を覆うように、第1金属の酸化物を含む第1誘電体層121を形成する。図4に、第1誘電体層121が形成された多孔質体112の拡大図を示す。
多孔質体112を化成する方法は特に限定されず、例えば、多孔質体112をアジピン酸アンモニウム溶液などの化成液に浸漬して、金属基材110(多孔質体112)に電圧を印加する陽極酸化により行われる。第1誘電体層121の厚みは、陽極酸化の際の印加電圧に応じて変化する。
(iii)第2誘電体層を形成する工程
続いて、第1誘電体層121が形成された多孔質体112に、第1誘電体層121の少なくとも一部が覆われるように、第2金属の酸化物を含む第2誘電体層を形成する。第2金属の酸化物をALD法によって第1誘電体層上に堆積することで、第1条件または第2条件を満たす多孔質部を形成することができる。第2誘電体層の厚みは特に限定されないが、例えば、0.5nm以上、200nm以下である。
第1誘電体層121および第2誘電体層122の厚みは、電極100のTEM画像に観測される第1誘電体層121および第2誘電体層122の断面の任意の10点の厚みの平均値である。
第2誘電体層122の厚みT2と第1誘電体層121の厚みT1との比は、特に限定されず、用途および所望の効果等に応じて適宜設定すればよい。例えば、厚みの比:T1/T2は、0.01程度であってもよいし、30以上であってもよい。
ALD法は、対象物が配置された反応室に第2金属を含む原料ガスと酸化剤とを交互に供給して、対象物の表面に第2金属の酸化物を含む層(第2誘電体層)を形成する製膜法である。ALD法では、自己停止(Self-limiting)作用が機能するため、第2金属は原子層単位で対象物の表面に堆積する。そのため、(1)原料ガスの供給と、(2)原料ガスの排気(パージ)と、(3)酸化剤の供給と、(4)酸化剤の排気(パージ)と、を1サイクルとしたサイクル数により、第2誘電体層の厚みは制御される。つまり、ALD法は、形成される層の厚みを制御しやすい点で好ましい方法である。さらに、400〜900℃の温度条件で行われる化学気相成長法(CVD)に対して、ALD法は室温(25℃)〜400℃の温度条件で行うことができる。つまり、ALD法は、金属基材および第1誘電体層への熱的ダメージを抑制することができる点でも好ましい。
ALD法では、ピットの最高頻度径が例えば10nm程度あれば、ピットの深部の表面に薄膜を形成することができる。上記のとおり、多孔質体112に形成されるピットPは、通常、50nm以上の孔径を有する。そのため、ALD法によれば、孔径が小さく深いピットP、すなわち、アスペクト比の大きなピットの深部の表面にも第2誘電体層を形成することができる。
ALD法によれば、図2に示されるように、ピットPの深部にまで第2誘電体層122が形成された第1条件を満たす電極100を容易に形成することができる。芯材部111から0.25Tの位置よりも芯材部111側にまで第2金属を分布させることも容易であり、芯材部111から0.05Tの位置にまで第2金属を分布させることもできる。同様に、0.8≦R0.75/R0.5≦1.2もしくは0.9≦R0.75/R0.5≦1.1を満たす電極を得ることや、0.8≦R0.5/R0.25≦1.4もしくは0.9≦R0.5/R0.25≦1.3を満たす電極を得ることも容易である。
第2金属としては、Ta、Nb、Si、Ti、Zr、Hfなどが好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。この場合、第2誘電体層には、Ta25、Nb25、SiO2、TiO2、ZrO2、HfO2などが1種以上含まれ得る。第2誘電体層が、2種以上の第2金属の酸化物を含む場合、各酸化物は混在していてもよく、それぞれ層状に配置されていてもよい。中でも、電解コンデンサの容量を増加させやすい点で、第2金属の酸化物は、Ta25、TiO5、HfO、SiO2などが好ましい。
ALD法で用いる酸化剤としては、例えば、水、酸素、オゾンなどが挙げられる。酸化剤は、酸化剤を原料とするプラズマとして反応室に供給されてもよい。
第2金属は、第2金属を含むプリカーサ(前駆体)をガス化して反応室に供給することにより、反応室内に配置された金属基材110の多孔質体112に形成された第1誘電体層121上に供給される。プリカーサは、第2金属を含む有機金属化合物であり、これにより、第2金属は対象物に化学吸着し易くなる。プリカーサとしては、従来、ALD法で用いられている各種の有機金属化合物を使用することができる。
Tiを含むプリカーサとしては、例えば、ビス(t−ブチルシクロペンタジエニル)チタン(IV)ジクロライド(C1826l2Ti)、テトラキス(ジメチルアミノ)チタン(IV)([(CH32N]4Ti、TDMAT)、テトラキス(ジエチルアミノ)チタン(IV)([(C252N]4Ti)、テトラキス(エチルメチルアミノ)チタン(IV)(Ti[N(C25)(CH3)]4)、チタン(IV)(ジイソプロポキサイドービス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオネート(Ti[OCC(CH33CHCOC(CH33]2(OC372)、四塩化チタン(TiCl4)、チタン(IV)イソプロポキシド(Ti[OCH(CH324)、チタン(IV)エトキシド(Ti[O(C25)]4)等が挙げられる。
Zrを含むプリカーサとしては、例えば、ビス(メチル−η5シクロペンタジエニル)メトキシメチルジルコニウム(Zr(CH3542CH3OCH3)、テトラキス(ジメチルアミド)ジルコニウム(IV)([(CH32N]4Zr)、テトラキス(エチルメチルアミド)ジルコニウム(IV)(Zr(NCH3254ジルコニウム(IV)t−ブトキシド(Zr[OC(CH334)等が挙げられる。
Nbを含むプリカーサとしては、例えば、ニオブ(V)エトキシド(Nb(OCH2CH35、トリス(ジエチルアミド)(t−ブチルイミド)ニオブ(V)(C16394Nb)等が挙げられる。
Siを含むプリカーサとしては、例えば、N−sec−ブチル(トリメチルシリル)アミン(C719NSi)、1,3−ジエチル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(C823NSi2)、2,4,6,8,10−ペンタメチルシクロペンタシロキサン((CH3SiHO)5)、ペンタメチルジシラン((CH33SiSi(CH32H)、トリス(イソプロポキシ)シラノール([(H3C)2CHO]3SiOH)、クロロペンタンメチルジシラン((CH33SiSi(CH32Cl)、ジクロロシラン(SiH2Cl2)、トリジメチルアミノシラン(Si[N(CH324)、テトラエチルシラン(Si(C254)、テトラメチルシラン(Si(CH34)、テトラエトキシシラン(Si(OC254)、ドデカメチルシクロヘキサシラン((Si(CH326)、四塩化ケイ素(SiCl4)四臭化ケイ素(SiBr4)等が挙げられる。
Taを含むプリカーサとしては、例えば、(t−ブチルイミド)トリス(エチルメチルアミノ)タンタル(V)(C13334Ta、TBTEMT)、タンタル(V)エトキシド(Ta(OC255)、(t−ブチルイミド)トリス(ジエチルアミノ)タンタル(V)((CH33CNTa(N(C2523)、ペンタキス(ジメチルアミノ)タンタル(V)(Ta(N(CH325)等が挙げられる。
Hfを含むプリカーサとしては、例えば、ハフニウムテトラクロライド(HfCl4)、テトラキスジメチルアミノハフニウム(Hf[N(CH324)、テトラキスエチルメチルアミノハフニウム(Hf[N(C25)(CH3)]4)、テトラキスジエチルアミノハフニウム(Hf[N(C2524)、ハフニウム−t−ブトキシド(Hf[OC(CH334)等が挙げられる。
次に、工程(i)〜(iii)を具備する電極の製造方法の変形例について説明する。
変形例に係る製造方法では、第1誘電体層121を形成する前に、多孔質体112の金属骨格の表面の少なくとも一部を覆うように第2金属の酸化物が設けられる。第2金属の酸化物は、第2誘電体層122の前駆体となる。その後、第2金属の酸化物で少なくとも一部が覆われた多孔質体112の金属骨格の化成処理が行われる。
ALD法によれば、薄く、均一な第2金属の酸化物が形成されるが、ピットPの深部には、ピンホールなどの欠陥が形成され得る。化成処理では、イオン化した第1金属が第2金属の酸化物の内部にまで拡散し、そのような欠陥を修復しながら、第2誘電体層122を形成する。このような方法で形成された第2誘電体層122には、第1金属と第2金属との複合酸化物が含まれる。換言すれば、第2誘電体層122に第1金属と第2金属との複合酸化物が含まれる場合、先に、多孔質体に第2金属の酸化物が形成され、その後、化成が行われたといえる。金属骨格と第2誘電体層122との間には、第1金属の酸化物を含む第1誘電体層121が形成される。
第1誘電体層121の厚みは、第2金属の酸化物を有さない多孔質体112を同じ条件で化成した場合と比較して薄くなる。さらに、第2金属の酸化物が厚く形成されるほど、第1誘電体層121の厚みは薄くなる。これは、化成処理の際の第1金属の溶出が抑制されるとともに、第1金属によって修復されるべき第2金属の酸化物の欠陥が多くなるためである。そのため、第1金属の酸化物よりも高い比誘電率を有する第2金属の酸化物を用いて第2誘電体層122を形成し、その後、化成して第1誘電体層121を形成する場合、得られる電解コンデンサの容量をさらに増大させることができる。比誘電率の低い第1金属を含む第1誘電体層121が薄くなるためである。
工程(iv)
次に、得られた電極の多孔質部に電解液および固体電解質の少なくとも一方を含浸することにより電解コンデンサが形成される。固体電解質を多孔質部に含浸させて固体電解質層を形成した後、更に電解液を含浸させてもよい。
電解液としては、非水溶媒であってもよく、非水溶媒とこれに溶解させたイオン性物質(溶質、例えば有機塩)との混合物であってもよい。有機塩とは、アニオンおよびカチオンの少なくとも一方が有機物を含む塩である。非水溶媒は、有機溶媒でもよく、イオン性液体でもよい。非水溶媒としては、高沸点溶媒が好ましい。このような電解液は、極性が高いため、多孔質部における水の動的接触角が低く、多孔質部の水に対する濡れ性が高いほど、多孔質部への電解液の含浸性が高くなり、静電容量が大きくなる。
非水溶媒としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールなとの多価アルコール類、スルホランなどの環状スルホン類、γ−ブチロラクトンなどのラクトン類、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類、酢酸メチルなどのエステル類、炭酸プロピレンなどのカーボネート化合物、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、メチルエチルケトンなどのケトン類、ホルムアルデヒドなどを用いることができる。
有機塩としては、例えば、マレイン酸トリメチルアミン、ボロジサリチル酸トリエチルアミン、フタル酸エチルジメチルアミン、フタル酸モノ1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、フタル酸モノ1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウムなどを用いてもよい。
固体電解質は、例えば、マンガン化合物や導電性高分子を含む。導電性高分子として、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびこれらの誘導体などを用いることができる。
導電性高分子を含む固体電解質層は、例えば、原料モノマーを第2誘電体層122上で化学重合および/または電解重合することにより形成することができる。重合反応は、水を含む液相中で行われるため、多孔質部における水の動的接触角が低く、多孔質部の水に対する濡れ性が高いほど、多孔質部の深部への原料モノマーの含浸性が高くなり、深部でも導電性高分子が形成される。よって、静電容量が大きくなる。
導電性高分子を含む固体電解質層は、導電性高分子が溶解した溶液または導電性高分子が分散した分散液を、第2誘電体層122に含浸もしくは塗布することにより形成してもよい。このような溶液および分散液は水を含むため、多孔質部における水の動的接触角が低く、多孔質部の水に対する濡れ性が高いほど、多孔質部の深部への導電性高分子の含浸性が高くなり、静電容量が大きくなる。
図5は、本発明の一実施形態に係る電解コンデンサの構造を概略的に示す断面図である。電解コンデンサ1は、コンデンサ素子2と、コンデンサ素子2を封止する外装樹脂層3と、外装樹脂層3の外部に少なくとも一部が露出する陽極端子4(陽極リードフレーム)と、外装樹脂層3の外部に少なくとも一部が露出する陰極端子5(陰極リードフレーム)とを備えている。外装樹脂層3は、ほぼ六面体の外形を有しており、電解コンデンサ1もほぼ六面体の外形を有している。コンデンサ素子2と陽極リードフレーム4と陰極リードフレーム5とを電気的に接続した後、コンデンサ素子2および各リードフレームの一部を外装樹脂層3で覆うことにより、電解コンデンサ1が得られる。陽極端子4および陰極端子5の主面4Sおよび5Sは、外装樹脂層3の同じ面に配される。主面4Sおよび5Sは、電解コンデンサ1を搭載すべき基板(図示せず)との半田接続などに用いられる。
コンデンサ素子2は、陽極体6と、陽極体6を覆う誘電体層7と、誘電体層7を覆う陰極部8とを備える。芯材部111と多孔質部120とを有する電極100は、陽極体6と誘電体層7とを構成している。電極100を構成する金属基材110は、陽極体6に対応する。第1誘電体層121と第2誘電体層122とが誘電体層7を構成している。
陰極部8は、誘電体層7を覆う固体電解質層9と、固体電解質層9を覆う陰極引出層10とを備える。陰極引出層10は、カーボン層11および銀ペースト層12を有する。陰極引出層10は、固体電解質層9上に、カーボン層11と銀ペースト層12とを順次積層することにより形成される。
陽極体6は、陰極部8と対向する領域と対向しない領域とを含む。陽極体6の陰極部8と対向しない領域のうち、陰極部8に隣接する部分には、陽極体6の表面を帯状に覆うように絶縁性の分離層13が形成され、陰極部8と陽極体6との接触が規制されている。陽極体6の陰極部8と対向しない領域のうち、他の一部は、陽極端子4と、溶接により電気的に接続されている。陰極端子5は、導電性接着剤により形成される接着層14を介して、陰極部8と電気的に接続している。
外装樹脂層3は、射出成形、インサート成形、圧縮成形などの成形技術を用いて形成することができる。外装樹脂層3は、例えば、所定の金型内にコンデンサ素子2を配置し、金型内にコンデンサ素子2の外面とリードフレームの一部とを覆うように硬化性樹脂組成物を充填して形成することができる。
上記の実施形態では、チップ型の電解コンデンサについて説明したが、本発明の適用範囲は上記に限定されず、他の電解コンデンサ、例えば、捲回型の電解コンデンサにも適用することができる。
以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
(金属基材の作製)
厚み120μmのAl箔を準備した。Al箔に交流エッチング処理を行い、表面を多孔質化し、芯材部と多孔質体とを具備する金属基材を得た。Al箔の両面には、厚み40μmの多孔質体がエッチング領域として形成されていた。水銀ポロシメータで測定された細孔分布の最頻度孔径(ピットの孔径)は、100〜200nmであった。
(第1誘電体層の形成)
金属基材に化成処理を施して、第1誘電体層を形成した。化成処理は、アジピン酸アンモニウム溶液に金属基材を浸漬し、これに4Vの電圧(Vf)を印加することにより行った。
(第2誘電体層の形成)
次に、ALD法(温度:200℃、プリカーサ:TDMAT、酸化剤:HO、圧力:10Pa、90サイクル)により、第1誘電体層の表面に、第2誘電体層としてチタン酸化物の皮膜(3.5nm)を形成し、多孔質体と、第1誘電体層と、第2誘電体層とを具備する多孔質部を形成した。その後、芯材部と多孔質部とを具備する電極を裁断して、誘電体層を具備する電極A1を作製した。多孔質部の厚みTは、多孔質体の厚みと同じく40μmであった。
《実施例2》
ALD法のサイクル数を180サイクルに変更し、第2誘電体層の厚みを7nmに変更したこと以外、実施例1と同様に、誘電体層を具備する電極A2を作製した。
《比較例1》
第2誘電体層を形成しなかったこと以外、実施例1と同様に、誘電体層(第1誘電体層のみ)を具備する電極B1を作製した。
《実施例3》
金属基材に化成処理を施す際に、金属基材に16.5Vの電圧(Vf)を印加したこと以外、実施例1と同様に、誘電体層(第2誘電体層の厚み3.5nm)を具備する電極A3を作製した。
《実施例4》
金属基材に化成処理を施す際に、金属基材に16.5Vの電圧(Vf)を印加したこと以外、実施例3と同様に、誘電体層(第2誘電体層の厚み7nm)を具備する電極A4を作製した。
《比較例2》
金属基材に化成処理を施す際に、金属基材に16.5Vの電圧(Vf)を印加したこと以外、比較例1と同様に、誘電体層(第1誘電体層のみ)を具備する電極B2を作製した。
《実施例5》
第1誘電体層と第2誘電体層を形成する順序を入れ替えたこと以外、実施例1と同様に、誘電体層を具備する電極A5を作製した。すなわち、先に、金属基材にALD法(温度:200℃、プリカーサ:TDMAT、酸化剤:HO、圧力:10Pa、90サイクル)により、チタン酸化物の皮膜(3.5nm)を形成し、その後、アジピン酸アンモニウム溶液中で、チタン酸化物の皮膜を有する金属基材に4Vの電圧(Vf)を印加して化成を行った。得られた多孔質部をEDXで元素分析した結果、第2誘電体層には、TiO2およびTiとAlとの複合酸化物が含まれていた。
《実施例6》
ALD法のサイクル数を180サイクルに変更し、第2誘電体層(複合酸化物を含む)の厚みを7nmに変更したこと以外、実施例5と同様に、誘電体層を具備する電極A6を作製した。
《実施例7》
プリカーサをTBTEMTに変更し、酸化剤をオゾンに変更し、ALD法により、タンタル酸化物の皮膜(厚み50nm)を形成したこと以外、実施例1と同様に、誘電体層を具備する電極A7を作製した。
[評価1]
エネルギー分散型X線分光法(EDX)により、多孔質部の断面の定量マッピングを行ったところ、多孔質部の最深部(芯材部からの距離がゼロの位置)にまで第2金属の存在が確認された。原子比の比:R0.75/R0.5およびR0. 5/R0.25の値を求めた。結果を表1に示す。
[評価2]
多孔質部における水の接触角を液滴法により測定した。着滴から100秒後の接触角を表1に示す。
表1の結果から、実施例1〜7では、多孔質部の深部にまで第2金属を含む酸化物が形成されていることが理解できる。また、実施例1〜7の電極は、比較例1〜2の電極に比較して水に対する濡れ性が顕著に向上していることが理解できる。
[評価3]
比較例1、2および実施例3、6の電極に、それぞれ固体電解質層を形成してコンデンサ素子を形成した。具体的には、各電極を、ポリスチレンスルホン酸(PSS)がドープされたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)の水分散液(濃度2質量%)に浸漬した後、乾燥し、固体電解質層を形成した。次に、固体電解質層に、黒鉛粒子を水に分散した分散液を塗布した後、乾燥して、固体電解質層の表面にカーボン層を形成した。次に、カーボン層の表面に、銀粒子とエポキシ樹脂とを含む銀ペーストを塗布した後、加熱してエポキシ樹脂を硬化させ、銀ペースト層を形成した。こうして得られたコンデンサ素子に、陽極端子と陰極端子とを接続し、外装樹脂層で封止することにより、電解コンデンサを作製した。
<評価3−1>
LCRメータにより各電解コンデンサの120Hzにおける静電容量を求めた。そして、比較例1、2の容量を100%とした場合の、実施例6、3における電極A6、A3を用いた場合の容量の割合をそれぞれ求めた。
<評価3−2>
まず、各電極に固体電解質層を形成したときの容量達成率を求めた。すなわち、LCRメータにより、固体電解質層を形成していない電極のアジピン酸アンモニウム水溶液(15wt%)中での120Hzにおける容量C0と、固体電解質層を形成後の電極の120Hzにおける容量Cxとを求め、C0に対するCxの割合を容量達成率として求めた。
多孔質部が完全に固体電解質層で被覆されていれば、容量達成率は100%になるが、通常は完全に被覆されないため、容量達成率は100%よりも低くなる。次に、比較例1、2の容量達成率を100%とした場合の、実施例6、3の容量達成率の割合をそれぞれ求めた。結果を表2に示す。
<評価3−3>
各電解コンデンサの耐電圧をEIAJ規格による評価法で測定した。具体的には、固体電解質層を形成していない電極をアジピン酸アンモニウム水溶液(15wt%)に浸漬し、規定の測定電流を流し、定格耐電圧(Vf)の90%の電圧(Vr)に達してから3分±10秒後の電圧を耐電圧(Vt)として測定した。そして、比較例1、2の耐電圧を100%とした場合の、実施例6、3の耐電圧の割合を求めた。
表2の結果によれば、実施例6、3では、いずれも容量達成率が100%を超えており、固体電解質層による多孔質部の被覆率が増加していることがわかる。これは、電極A6、A3の水に対する濡れ性が電極B1、B2よりも顕著に向上し、固体電解質層を形成する際のPSSがドープされたPEDOTの水分散液が電極A6、A3の多孔質部に十分に浸透したためと考えられる。
本発明に係る電極は、静電容量に優れるため、様々な用途に利用できる。
1:電解コンデンサ、2:コンデンサ素子、3:外装樹脂層、4:陽極端子、4S:陽極端子の主面、5:陰極端子、5S:陰極端子の主面、6:陽極体、7:誘電体層、8:陰極部、9:固体電解質層、10:陰極引出層、11:カーボン層、12:銀ペースト層、13:分離層、14:接着層、100:電極、101:金属箔、110:金属基材、111:芯材部、112:多孔質体、121:第1誘電体層、122:第2誘電体層、120:多孔質部
以上に鑑み、本発明の第1の側面に係る電極は、第1金属を含む芯材部と、前記芯材部に接して設けられた多孔質部とを有する。前記多孔質部は、前記芯材部と一体であり、前記第1金属を含む多孔質体と、前記多孔質体の表面の少なくとも一部を覆う第1誘電体層と、前記第1誘電体層の少なくとも一部を覆う第2誘電体層と、を備える。前記第1誘電体層は、前記第1金属の酸化物を含み、前記第2誘電体層は、前記第1金属とは異なる第2金属の酸化物を含む。前記多孔質部の厚みをTとするとき、前記第2金属が、前記芯材部と前記多孔質部の境界から0.5Tの位置よりも前記芯材部に近い領域にまで分布している。
本発明の第2の側面に係る電極は、第1金属を含む芯材部と、前記芯材部に接して設けられた多孔質部とを有する。前記多孔質部は、前記芯材部と一体であり、前記第1金属により形成されている多孔質体と、前記多孔質体の表面の少なくとも一部を覆う第1誘電体層と、前記第1誘電体層の少なくとも一部を覆う第2誘電体層と、を備える。前記第1誘電体層は、前記第1金属の酸化物を含み、前記第2誘電体層は、前記第1金属とは異なる第2金属の酸化物を含む。前記多孔質部における水の動的接触角が、60°以下である。
本発明の第3の側面に係る電解コンデンサは、上記電極と、前記電極の前記多孔質部に含まれた電解液および固体電解質の少なくとも一方と、を備える。
本発明の第4の側面に係る電極の製造方法は、以下の第1〜第3工程を含む。第1工程では、第1金属を含む芯材部と、前記芯材部と一体であり、前記第1金属を含む多孔質体と、を準備する。第2工程では、前記多孔質体を化成して、前記多孔質体の表面の少なくとも一部を覆うように、前記第1金属の酸化物を含む第1誘電体層を形成する。第3工程では、原子層堆積法により、前記第1誘電体層の少なくとも一部を覆うように、前記第1金属とは異なる第2金属の酸化物を含む第2誘電体層を形成する。
本発明の第5の側面に係る電解コンデンサの製造方法は、上記電極を準備する工程と、前記電極の前記多孔質部に電解液および固体電解質の少なくとも一方を含ませる工程と、を含む。
本実施形態に係る電極は、第1金属を含む芯材部と、芯材部に接して設けられた多孔質部とを有する。多孔質部は、芯材部と一体であり、第1金属を含む多孔質体と、多孔質体の表面の少なくとも一部を覆う第1誘電体層と、第1誘電体層の少なくとも一部を覆う第2誘電体層とを備える。
本実施形態に係る電極は、次の第1条件または第2条件を満たしている。第1条件は、多孔質部の厚みをTとするとき、第2金属が芯材部と多孔質部の境界から0.5Tの位置よりも芯材部に近い領域(多孔質部の深部にまで分布しているという条件である。第2条件は、多孔質部における水の動的接触角が60°以下であるという条件である。第1条件と第2条件とが同時に満たされてもよい。例えば、第1条件が満たされる場合には、第2条件も満たされ得る。
本実施形態に係る電極100が、第1条件を満たす場合、多孔質部120の深部にまで第2金属が分布しているため、多孔質部120と電解液または固体電解質との接触面積が増加し、静電容量も増加するものと考えられる。静電容量を顕著に増加させるには、第2誘電体層122は、できるだけ多孔質部120の深部(多孔質体112のピットPの深部)にまで形成されていることが好ましい。第2金属は、芯材部111と多孔質部120の境界から0.25Tの位置よりも芯材部111に近い領域にまで分布していることが好ましく、芯材部111と多孔質部120の境界から0.05Tの位置にまで分布していることがより好ましい。
多孔質部における第2誘電体層(すなわち第2金属)の分布状態は、多孔質部における第1金属に対する第2金属の原子比(原子数比)により評価することができる。多孔質部の厚み方向において、第1金属に対する第2金属の原子比の変化率が小さいほど、第2誘電体層が多孔質部の厚み方向において均一に形成されていると見なすことができる。
例えば、芯材部111と多孔質部120の境界から0.5Tの位置における第1金属に対する第2金属の原子比をR0.5とし、芯材部111と多孔質部120の境界から0.75Tの位置における第1金属に対する第2金属の原子比をR0.75とするとき、第2金属の分布状態に偏りが生じるほど、R0.75はR0.5よりも大きくなる傾向がある。一方、0.8≦R0.75/R0.5≦1.2が満たされる場合、第2金属が多孔質部
120の深部にまで分布しており、深部における水に対する濡れ性も改善されているといえる。中でも0.9≦R0.75/R0.5≦1.1が満たされることがより好ましい。
同様に、芯材部111と多孔質部120の境界から0.25Tの位置における第1金属に対する第2金属の原子比をR0.25とするとき、0.8≦R0.5/R0.25≦1.4が満たされることが好ましく、0.9≦R0.5/R0.25≦1.3が満たされることがより好ましい。
本実施形態に係る電解コンデンサの製造方法は、工程(i)〜(iii)を経て得られた電極を準備する工程と、電極の多孔質部に電解液および固体電解質の少なくとも一方を含ませる工程(工程(iv))とを含む。
ALD法によれば、図2に示されるように、ピットPの深部にまで第2誘電体層122が形成された第1条件を満たす電極100を容易に形成することができる。芯材部111と多孔質部120の境界から0.25Tの位置よりも芯材部111に近い領域にまで第2金属を分布させることも容易であり、芯材部111と多孔質部120の境界から0.05Tの位置にまで第2金属を分布させることもできる。同様に、0.8≦R0.75/R0.5≦1.2もしくは0.9≦R0.75/R0.5≦1.1を満たす電極を得ることや、0.8≦R0.5/R0.25≦1.4もしくは0.9≦R0.5/R0.25≦1.3を満たす電極を得ることも容易である。
第2金属としては、Ta、Nb、Si、Ti、Zr、Hfなどが好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。この場合、第2誘電体層には、Ta、Nb、SiO、TiO、ZrO、HfOなどが1種以上含まれ得る。第2誘電体層が、2種以上の第2金属の酸化物を含む場合、各酸化物は混在していてもよく、それぞれ層状に配置されていてもよい。中でも、電解コンデンサの容量を増加
させやすい点で、第2金属の酸化物は、Ta5、 TiO 、HfO、SiOなどが好ましい。
iv)電極の多孔質部に電解液および固体電解質の少なくとも一方を含ませる工程
次に、得られた電極の多孔質部に電解液および固体電解質の少なくとも一方を含ませることにより電解コンデンサが形成される。固体電解質を多孔質部に含浸させて固体電解質層を形成した後、更に電解液を含浸させてもよい。

Claims (11)

  1. 芯材部と、多孔質部とを有し、
    前記多孔質部は、前記芯材部と一体に第1金属により形成されている多孔質体と、前記多孔質体の少なくとも一部を覆う第1誘電体層と、前記第1誘電体層の少なくとも一部を覆う第2誘電体層と、を備え、
    前記第1誘電体層は、前記第1金属の酸化物を含み、
    前記第2誘電体層は、前記第1金属とは異なる第2金属の酸化物を含み、
    前記多孔質部の厚みをTとするとき、前記第2金属が、前記芯材部から0.5Tの位置よりも前記芯材部側にまで分布している、電極。
  2. 前記芯材部から0.5Tの位置における前記第1金属に対する前記第2金属の原子比をR0.5とし、
    前記芯材部から0.75Tの位置における前記第1金属に対する前記第2金属の原子比をR0.75とするとき、
    0.8≦R0.75/R0.5≦1.2を満たす、請求項1に記載の電極。
  3. 前記多孔質部における水の動的接触角が、60°以下である、請求項1または2に記載の電極。
  4. 前記第1金属の酸化物の水に対する濡れ性よりも、前記第2金属の酸化物の水に対する濡れ性が高い、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極。
  5. 前記第2誘電体層は、前記第1金属と前記第2金属とを含む複合酸化物を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極。
  6. 前記第1金属は、アルミニウムであり、
    前記第2金属は、チタン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、ハフニウムおよびケイ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電極。
  7. 芯材部と、多孔質部とを有し、
    前記多孔質部は、前記芯材部と一体に第1金属により形成されている多孔質体と、前記多孔質体の少なくとも一部を覆う第1誘電体層と、前記第1誘電体層の少なくとも一部を覆う第2誘電体層と、を備え、
    前記第1誘電体層は、前記第1金属の酸化物を含み、
    前記第2誘電体層は、前記第1金属とは異なる第2金属の酸化物を含み、
    前記多孔質部における水の動的接触角が、60°以下である、電極。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電極と、
    前記電極の前記多孔質部に含浸された電解液および固体電解質の少なくとも一方と、を備える電解コンデンサ。
  9. (i)芯材部と、前記芯材部と一体に前記第1金属により形成されている多孔質体と、
    を準備する工程と、
    (ii)前記多孔質体を化成して、前記多孔質体の少なくとも一部を覆うように、前記第1金属の酸化物を含む第1誘電体層を形成する工程と、
    (iii)原子層堆積法により、前記第1誘電体層の少なくとも一部を覆うように、前記
    第1金属とは異なる第2金属の酸化物を含む第2誘電体層を形成する工程と、を含む、電極の製造方法。
  10. 前記第1金属は、アルミニウムであり、
    前記第2金属は、チタン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、ハフニウムおよびケイ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項9に記載の電極の製造方法。
  11. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電極を準備する工程と、
    前記電極の前記多孔質部に電解液および固体電解質の少なくとも一方を含浸する工程と、を含む、電解コンデンサの製造方法。
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