JPWO2018158920A1 - 工具ホルダの工具締付方法及び工具ホルダ - Google Patents

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Abstract

工具ホルダ(1)が、工具(5)を締め付けて保持する締付け部材(4)と、軸芯(AX)に沿って締付け部材(4)を受け入れる受容部(25)を先端に有するホルダ本体(2)と、ホルダ本体(2)に対して外装され且つ締付け部材(4)を内装して、締付け部材(4)をホルダ本体(2)に取付ける操作部材(N)と、を備え、操作部材(N)の操作によって締付け部材(4)が工具(5)を締め付けるよう構成されており、締付け部材(4)が工具(5)を締め付ける際に、締付け部材(4)とホルダ本体(2)との当接部位(T)に振動を印加する。

Description

ホルダ本体に装着された締付け部材が工具を締め付けて保持する工具ホルダの工具締付方法及び工具ホルダに関する。
近年、工作機械の進化によって工具の主軸の最高回転数が高くなっている。そのため、特に金型加工や微細加工では、超高速回転での精密加工にも耐え得る小径高精度チャックへの要求が高まっている。
例えば、ナット(操作部材の一例)を回転させてコレット(締付け部材の一例)を押し込む従来の工具ホルダでは、ナットを締め込む際にコレットとの間で摩擦が生じるため、コレットがナットの回転方向に捻られて歪んだ状態で押し込まれる場合がある。その結果、コレットの軸芯がホルダ本体の軸芯から外れた場合には、工具の把持精度が低下するおそれがある。
これを解消する技術としては、例えば、特許文献1に示すものがある。
この技術では、ナットに内挿された加圧部材(連結環)がコレットを保持しており、加圧部材に埋め込んだキー部材が、ホルダ本体の外面に設けたキー溝に係合することで、加圧部材とホルダ本体との相対回転が不能となる。これにより、ナットを回転させた際に加圧部材は共回りせずに軸芯方向にスライド可能になるため、コレットを軸芯方向に沿って真っ直ぐに引き込むことができる。
実開昭53−011779号公報
しかし、上記従来の工具ホルダでは、加圧部材とナットとをホルダ本体に取り付ける際に、キー部材とキー溝との回転方向に沿った相対位相を一致させ難いという問題があった。
つまり、加圧部材をホルダ本体に取り付ける際に、ナットを外挿した加圧部材をホルダ本体に近付け、ナットの雌ネジ部をホルダ本体の雄ネジ部に螺合させる操作をするが、その際に操作者はキー部材とキー溝とを視認することができない。そのため、操作者はナットをホルダ本体にある程度螺合させた後でなければキー部材とキー溝との位置関係が適切であるか否かを確認することができない。一方で、ナットとホルダ本体とが螺合してしまうとキー部材とキー溝とを軸芯の方向に沿って大きく動かすことができず、キー部材とキー溝との係合状態を手の感触で確認することが困難であった。このように従来の工具ホルダでは、工具交換の作業効率を向上させるためには改善の余地があった。
そのため、工具の振れ精度が向上し、工具の交換作業性に優れた工具ホルダの工具締付方法及び工具ホルダが望まれている。
本開示に係る工具ホルダの工具締付方法の特徴構成は、工具ホルダが、工具を締め付けて保持する締付け部材と、軸芯に沿って前記締付け部材を受け入れる受容部を先端に有するホルダ本体と、前記締付け部材を前記ホルダ本体に取付ける操作部材と、を備え、前記操作部材の操作によって前記締付け部材が前記工具を締め付けるよう構成されており、前記締付け部材が前記工具を締め付ける際に、前記締付け部材と前記ホルダ本体との当接部位に振動を印加する点にある。
工具ホルダは、工具を保持する締付け部材が操作部材に内装(あるいは外装)されており、操作部材をホルダに外装(あるいは内装)することで締付け部材がホルダ本体に取付けられる。この操作部材の操作によって締付け部材は工具を締め付ける。一般的に、軸方向において締付け部材がホルダ本体に近づくほど、互いの圧接により、ホルダ本体による締付け部材の締め付けが強くなる。そして、ホルダ本体に締め付けられた締付け部材が工具を締め付け、本体に対する工具の取り付けが完了する。
ここで、締付け部材の軸芯とホルダ本体の軸芯とがずれた状態で、ホルダ本体に対する操作部材の取付けが継続されると、互いの軸芯がずれたまま締付け部材がホルダ本体に締め付けられる。その結果、ホルダ本体に対して取り付けられる工具の軸芯もホルダ本体の軸芯とずれることとなる。そこで、本構成では、締付け部材が工具を締め付ける際に、締付け部材とホルダ本体との当接部位に振動を印加する。締付け部材とホルダ本体との当接部位が振動を受けることで、締付け部材の姿勢が是正されて締付け部材の軸芯(工具の軸芯)が補正されるようになり、結果として締付け部材の軸芯とホルダ本体の軸芯とが一致した状態となる。この状態で操作部材のホルダ本体への取付けが継続されると、締付け部材の軸芯に操作部材の軸芯が一致し、この状態のまま、工具は、締付け部材と共にホルダ本体に取り付けられる。従って、本構成によれば、ホルダ本体に対して締付け部材を介して工具を取付ける場合に、工具ホルダによって工具を精度良く締め付けて保持することができる。
また、前記締付け部材、前記ホルダ本体、及び、前記操作部材の少なくともいずれか1つに振動発生部が備えられ、前記振動発生部が前記当接部位に振動を印加すると好適である。
本構成によれば、工具ホルダの構成部材が振動発生部を備えるので、工具ホルダから締付け部材とホルダ本体との当接部位に振動を直接印加することができる。また、工具ホルダにおいて振動発生部を適正な位置に設けることで、締付け部材とホルダ本体との当接部位に効果的に振動を印加することができる。
また、前記工具ホルダの外部において発生させた振動を前記当接部位に印加すると好適である。
工具ホルダの外部において発生させた振動によって、締付け部材とホルダ本体との当接部位に確実に振動を印加することができる。また、工具ホルダに振動発生部を設ける必要がないため、工具ホルダを簡素に構成することができる。
前記工具ホルダの外部において発生させた前記振動は、前記工具、前記締付け部材、前記ホルダ本体、及び、前記操作部材の少なくともいずれか1つを通して前記当接部位に印加されると好適である。
工具ホルダの外部において発生させた振動は、工具、締付け部材、ホルダ本体、及び、操作部材のいずれか1つを通して印加されることで、締付け部材とホルダ本体との当接部位に確実に振動を印加することができる。また、工具ホルダにおいて適正な位置に外部からの振動を印加することで、締付け部材とホルダ本体との当接部位に効果的に振動を印加することができる。
前記締付け部材の締付けトルクを検出するトルク検出部を備え、前記トルク検出部の検出値に基づいて前記当接部位に印加される振動が制御され、前記検出値が所定の値以上になると前記当接部位に振動を印加すると好適である。
締付け部材とホルダ本体との当接部位への振動の印加は、ホルダ本体に対する締付け部材の姿勢を是正して締付け部材の軸芯とホルダ本体の軸芯とを一致させるために行われる。ただし、締付け部材による工具の締め付けの初期段階では、締付け部材の締付けトルクは小さい。このため、振動を受けた締付け部材はホルダ本体に対する姿勢が変動し易く、ホルダ本体に対する締付け部材の姿勢が是正されない可能性がある。そこで、本構成では、締付け部材の締付けトルクに基づいて当接部位に印加される振動が制御され、トルク検出部の検出値が所定の値以上になると当接部位に振動を印加する。これにより、締付け部材の締付けトルクが適正な時期に当接部位に対して振動を印加することができ、締付け部材の軸芯とホルダ本体の軸芯とを確実に一致させることができる。
本開示に係る工具ホルダの特徴構成は、工具を締め付けて保持する締付け部材と、軸芯に沿って前記締付け部材を受け入れる受容部を先端に有するホルダ本体と、前記締付け部材を前記ホルダ本体に取付ける操作部材と、を備え、前記操作部材の操作によって前記締付け部材が前記工具を締め付けるよう構成されており、前記締付け部材と前記ホルダ本体との当接部位に振動を印加する振動発生部を備えた点にある。
工具ホルダに締付け部材を介して工具を取付ける場合には、締付け部材の軸芯とホルダ本体の軸芯とがずれた状態で、ホルダ本体に対する操作部材の取付けが継続されると、互いの軸芯がずれたまま締付け部材がホルダ本体に締め付けられる。その結果、ホルダ本体に対して取り付けられる工具の軸芯もホルダ本体の軸芯とずれることとなる。そこで、本構成の工具ホルダでは、締付け部材とホルダ本体との当接部位に振動を印加する振動発生部を備える。締付け部材とホルダ本体との当接部位が振動発生部からの振動を受けることで、締付け部材が工具を締め付ける際に、締付け部材の姿勢が是正されて締付け部材の軸芯(工具の軸芯)が補正されるようになり、結果として締付け部材の軸芯とホルダ本体の軸芯とが一致した状態となる。この状態で操作部材のホルダ本体への取付けが継続されると、締付け部材の軸芯に操作部材の軸芯が一致し、この状態のまま、工具は、締付け部材と共にホルダ本体に取り付けられる。従って、本構成によれば、ホルダ本体に対して締付け部材を介して工具を取付ける場合に、工具ホルダによって工具を精度良く締め付けて保持することができる。
前記振動発生部は、前記締付け部材、前記ホルダ本体、及び、前記操作部材の少なくともいずれか1つに備えられると好適である。
本構成によれば、工具ホルダの構成部材が振動発生部を備えるので、工具ホルダから締付け部材とホルダ本体との当接部位に振動を直接印加することができる。また、工具ホルダにおいて振動発生部を適正な位置に設けることで、締付け部材とホルダ本体との当接部位に効果的に振動を印加することができる。
前記締付け部材の締付けトルクを検出するトルク検出部と、前記トルク検出部の検出値に基づいて前記当接部位に印加される振動を制御する振動制御部と、を備えると好適である。
本構成によれば、振動制御部によって、トルク検出部の検出値に基づいて当接部位に印加される振動が制御することができる。これにより、例えば、トルク検出部の検出値が所定の値以上になると当接部位に振動を印加する制御が可能になる。その結果、締付け部材の締付けトルクが適正な時期に当接部位に対して振動を印加することができ、締付け部材の軸芯とホルダ本体の軸芯とを確実に一致させることができる。
第1実施形態に係る工具用ホルダの断面図である。 第1実施形態に係る工具用ホルダの変形例を示す断面図である。 第2実施形態に係る工具用ホルダの断面図である。 第3実施形態に係る工具用ホルダの断面図である。 第4実施形態に係る工具用ホルダの断面図である。 第4実施形態の変形例に係る工具用ホルダの断面図である。 第5実施形態に係る工具用ホルダの断面図である。 第5実施形態に係る工具用ホルダの要部断面図である。 第5実施形態に係る工具用ホルダの断面図である。 第5実施形態に係る工具用ホルダの断面図である。 第5実施形態に係る工具用ホルダの断面図である。
本実施形態に係る工具ホルダ1について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図1に示すように、工具ホルダ1は、工具5を締め付けて保持するコレット4(締付け部材の一例)と、ホルダ本体2と、保持部材3を備えるナットN(操作部材の一例)と、を備える。ホルダ本体2は、軸芯AXに沿ってコレット4を受け入れる受容部25を先端に有する。本実施形態では、ホルダ本体2の受容部25の内部に対して、軸芯AXに沿ってコレット4が挿入される。保持部材3は、コレット4を内装し且つ当該コレット4と軸芯AXを基準とする軸方向Xに沿って一体的に移動可能に構成されている。ナットNは、ホルダ本体2に対して外装され且つ保持部材3を内装する。これにより、ナットNの操作によってコレット4が工具5を締め付ける。なお、ホルダ本体2の軸芯AXは、工具ホルダ1の回転軸芯に相当する。以下では、軸芯AXに沿う方向を、軸方向Xとする。軸方向Xにおいて、コレット4がホルダ本体2の受容部25に挿入される側を、軸方向基端側X2とし、その反対側を軸方向先端側X1とする。また、軸芯AXに直交する方向を径方向Rとする。径方向Rにおける軸芯AX側を径方向内側R2とし、その反対側を径方向外側R1とする。
ホルダ本体2の外周には、雄ネジP1が形成されている。ホルダ本体2の雄ネジP1は、ナットNの内周面に形成された雌ネジP2と噛み合うようになっている。従って、ホルダ本体2に外装されるナットNは、雄ネジP1及び雌ネジP2の噛み合いにより、ホルダ本体2に対して直接的に取り付けられるように構成されている。ホルダ本体2の受容部25の内周面には、軸方向先端側X1に向かって拡径となるテーパ内周面26が形成されている。
コレット4は、工具5のシャンク部51を径方向外側R1から収縮して把持するように筒状に構成されている。コレット4は、シャンク部51を把持した状態で、工具5と一体回転する。コレット4の外周には、受容部25のテーパ内周面26と当接するテーパ外周面41が形成されている。テーパ外周面41は、軸方向先端側X1に向かって拡径となるように構成されている。従って、テーパ外周面41と同様に、テーパ内周面26も軸方向先端側X1に向かって拡径となるように構成されている。
保持部材3は、ナットNの径方向内側R2において、ナットNに対して軸芯AXまわりに回転自在に内装されている。保持部材3は、ナットNとホルダ本体2との螺合によってナットNがホルダ本体2に対して軸方向Xに沿って相対移動するのに伴って、軸方向Xに沿ってナットNと一体的に移動するように構成されている。保持部材3は、コレット4の径方向外側R1を保持して、軸方向Xに沿ってコレット4と一体的に移動可能に構成されている。
保持部材3は、ナットNの前端部内周面に回転自在に装着される。保持部材3の外周面とこれに対応するナットNの内周面とには、夫々断面半円状の環状溝が設けられおり、両環状溝間にボール7が密に組み込まれている。これにより、ナットNと保持部材3とは、互いに回動自在にしつつ軸方向Xにおいて一体となるように連結される。
工具ホルダ1は、保持部材3の軸方向基端側X2への移動によって、ホルダ本体2の受容部25の奥側にコレット4を押し込むコレット押圧機構8を備えている。コレット押圧機構8は、コレット4の外周に形成された第1外側当接面8aと、保持部材3の内周に形成されると共に第1外側当接面8aと当接する第1内側当接面8bと、を備えている。第1外側当接面8a及び第1内側当接面8bは、軸方向基端側X2に向かって拡径となるように傾斜している。第1外側当接面8a及び第1内側当接面8bは、径方向Rに起伏した形状となっており、互いに当接するように構成されている。そのため、第1外側当接面8a及び第1内側当接面8bは、少なくとも軸方向Xに作用する力を互いに伝達可能となっている。これにより、コレット押圧機構8は、保持部材3の軸方向基端側X2に沿う移動に伴って、コレット4をホルダ本体2の受容部25の奥側(軸方向基端側X2)に押し込むことが可能となっている。
更に、工具ホルダ1は、保持部材3の軸方向先端側X1への移動によって、ホルダ本体2に対して軸方向先端側X1にコレット4を引っ張るコレット引張機構10を備えている。コレット引張機構10は、コレット4の外周に形成された第2外側当接面10aと、保持部材3の内周に形成されると共に第2外側当接面10aと当接する第2内側当接面10bと、を備えている。第2外側当接面10a及び第2内側当接面10bは、軸方向先端側X1に向かって拡径となるように傾斜している。これら第2外側当接面10aと第2内側当接面10bとが当接することで、軸方向Xに沿う力を伝達可能になっている。
ホルダ本体2は振動発生部11を備える。振動発生部11は、例えば圧電素子によって構成されている。振動発生部11は、ホルダ本体2の外周面2aに環状に設けられており、圧電素子が連続または分散配置されている。振動発生部11は、コレット4が工具5を締め付ける際に、コレット4とホルダ本体2との当接部位Tに振動を印加する。振動発生部11は、振動制御部12が接続されて振動制御部12からの信号電圧を受けて振動する。振動発生部11の振動は振動制御部12によって制御することができる。振動制御部12は、例えば、振幅、振動時間、振動するタイミング等を制御する。本実施形態では、振動制御部12は、振動発生部11に対して接離可能に構成されている。振動制御部12は振動発生部11と一体的に構成してもよい。
次に、工具ホルダ1における工具5の締付方法について説明する。工具5の締付は、ナットN、保持部材3、及び、コレット4をホルダ本体2に取り付ける際に、コレット4を受容部25の奥側に向けて押圧することで行われる。
ナットNと、保持部材3と、コレット4と、工具5と、が組み付けられた状態で、コレット4をホルダ本体2の受容部25の奥側(軸方向基端側X2)に向けて挿入する。そして、図1に示すように、ナットNをホルダ本体2に対してねじ込んでいく。
ここで、保持部材3が軸芯AXまわりに回転不能の状態であるのに対し、保持部材3の径方向外側R1で保持部材3と連結するナットNは、ボール7の転動により軸芯AXまわりに回転可能な状態である。ボール7は、環状溝間に密に組み込まれているから、ナットNのホルダ本体2への螺合により当該ナットNが軸方向基端側X2に移動すると、ナットN及び保持部材3は、軸方向基端側X2に向かって一体的に移動する。このとき、受容部25に形成されたテーパ内周面26とコレット4に形成されたテーパ外周面41とが当接している状態である。
このように、コレット4が工具5を締め付ける際に、振動発生部11は、振動制御部12に振動を制御されて、コレット4とホルダ本体2との当接部位Tに振動を印加する。当接部位Tが振動発生部11からの振動を受けることで、コレット4の姿勢が是正されてコレット4の軸芯(工具5の軸芯)が補正されるようになり、結果としてコレットの軸芯と軸芯AXとが一致した状態となる。この状態でナットNのホルダ本体2への取付けが継続されると、コレット4の軸芯にナットNの軸芯が一致し、この状態のまま、工具5は、コレット4と共にホルダ本体2に取り付けられる。これにより、工具ホルダ1によって工具5を精度良く締め付けて保持することができる。
本実施形態では、ホルダ本体2にコレット4の締付けトルクを検出するトルク検出部13が備えられている。このため、振動制御部12が、トルク検出部13の検出値に基づいて当接部位Tに印加される振動を制御してもよい。例えば、振動制御部12において、トルク検出部13の検出値が所定の値以上になると当接部位Tに振動を印加する制御を行う。これにより、当接部位Tに対して適正な時期に振動を印加することができる。トルク検出部13は、保持部材3やコレット4に設けてもよい。
〔第1実施形態の変形例〕
ホルダ本体2が備える振動発生部11は、図2に示すように、外周面2aから突設させることなく、外周面2aよりも径方向内側R2に組み込んでもよい。こうすると、ホルダ本体2を拡径させることなく、ホルダ本体2に振動発生部11を配置することができる。
〔第2実施形態〕
本実施形態では、図3に示すように、振動発生部11はナットNに備えられる。図3では、振動発生部11はナットNの外周面Aに突設されている。第1実施形態と同様、本実施形態においても、更には以下の全ての実施形態や変形例においても、振動発生部11は環状に設けられている。図示しないが、振動発生部11はナットNの外周面Aよりも径方向内側R2に組み込んでもよい。
〔第3実施形態〕
本実施形態では、図4に示すように、振動発生部11はコレット4に備えられる。図4では、振動発生部11はコレット4の先端面4aに突設されている。図示しないが、振動発生部11は、コレット4の先端面4aよりも軸方向基端側X2に組み込んでもよく、工具5の軸芯方向に沿って設けてもよい。
〔第4実施形態〕
本実施形態では、図5に示すように、工具ホルダ1の外部に振動発生部11を有する振動発生器Vを備える。振動発生器Vは、例えば、ホルダ本体2を保持する治具(不図示)に配置される。治具にホルダ本体2を取り付けた状態で、振動発生器Vはホルダ本体2と当接するように構成されており、第1実施形態と同様、外部の振動制御部12の制御により、振動発生器Vの振動発生部11はホルダ本体2を通して当接部位Tに振動を印加する。図6に示すように、振動発生部11を有する振動発生器Vを工具5に当接するよう配置して、振動発生部11から工具5を通して当接部位Tに振動を印加してもよい。図示しないが、振動発生部11を有する振動発生器VをナットN、コレット4に当接させて、振動発生部11からナットN、コレット4を通して当接部位Tに振動を印加してもよい。
〔第5実施形態〕
本実施形態では、電気的に振動を発生させる振動発生部11によらずに振動を発生させる工具ホルダ1について説明する。図7〜図11に示すように、工具ホルダ1において、ホルダ本体2の先端部23の外周には、保持部材3の内周面と当接する先端外周面23aが形成されている。また、ホルダ本体2の中間部22と先端部23とによって筒部24が構成されている。筒部24は、コレット4を内部に挿入可能な受容部25を有している。
保持部材3は、ホルダ本体2の先端部23の径方向外側R1において、先端部23に対して軸方向Xに沿って相対移動自在且つ軸芯AXまわりに相対回転不能に外装されている。保持部材3は、ナットNに内装される第1保持部材31と、第1保持部材31に内装され且つコレット4を内装する第2保持部材32と、を含んで構成されている。第1保持部材31及び第2保持部材32は、軸芯AXを中心とする環状に形成されている。第1保持部材31は、第2保持部材32に対して径方向外側R1に配置されている。従って、第2保持部材32は、第1保持部材31に対して径方向内側R2に配置されている。
工具ホルダ1は、ホルダ本体2に対する保持部材3の相対回転を規制する回り止め機構6を備えている。回り止め機構6は、ボール嵌合穴61に入れられるスラストボール62と、スラストボール62を軸方向Xに沿って案内するガイド凹部63と、ガイド凹部63の軸方向基端側X2に形成された拡幅部64と、スラストボール62に対して軸芯AXを中心とする周方向の両側で当接する一対の周方向当接面(図示省略)と、を備えている。なお、以下では、軸芯AXを中心とする周方向を、単に周方向という。
ボール嵌合穴61は、先端部23の先端外周面23aにおける周方向の一部に設けられている。スラストボール62は、ボール嵌合穴61によって保持された状態となっている。ガイド凹部63は、第1保持部材31の内周面における周方向の一部に設けられている。ガイド凹部63は、第1保持部材31の内周面から径方向外側R1に向かって凹むように、且つ、軸方向Xに沿って延在する溝状に形成されている。ナットNと共に保持部材3がホルダ本体2に取り付けられる際に、ボール嵌合穴61に保持されたスラストボール62がガイド凹部63の軸方向基端側X2の端部から当該ガイド凹部63に入り込むように構成されている。拡幅部64は、ガイド凹部63の軸方向基端側X2の端部において、径方向外側R1に切り欠かれた形状となっている。拡幅部64によって、ガイド凹部63の軸方向基端側X2の端部からスラストボール62が入り込み易いようになっている。図示しないが、ボール嵌合穴61及びガイド凹部63の周方向の両側には、一対の周方向当接面が形成されている。周方向当接面は、周方向においてスラストボール62と当接するように構成されている。この当接により、ガイド凹部63を有する第1保持部材31と、ボール嵌合穴61を有するホルダ本体2と、が軸芯AXを中心として相対回転できないようになっている。一方で、スラストボール62が案内されるガイド凹部63は軸方向Xに沿って延在しているから、第1保持部材31は、ホルダ本体2に対して軸方向基端側X2に相対移動可能である。従って、回り止め機構6により、保持部材3とホルダ本体2との軸芯AXを中心とする相対回転が規制されかつ、これらの軸方向Xに沿う相対移動が可能となっている。
ナットNに内装される保持部材3は、振動発生部として移動許容機構9を有している。移動許容機構9は、ナットNがホルダ本体2に対して軸方向Xに沿って相対移動する際に、保持部材3がナットNに対して軸方向Xに沿って相対移動するのを許容する。具体的には、第1保持部材31は第2保持部材32とは、軸方向Xに沿って相対移動可能に構成され、移動許容機構9は、ナットNがホルダ本体2に対して軸方向Xに沿って相対移動する際に、第2保持部材32がナットNに対して軸方向Xに沿って相対移動するのを許容するよう構成されている。
図8に示すように、移動許容機構9は、第1保持部材31及び第2保持部材32のうち、いずれか一方において軸芯AXに対する周方向に設けられた係合凸部92と、いずれか他方において周方向に設けられ且つ係合凸部92に係合される被係合凹部91と、を備えている。また、移動許容機構9は、第1保持部材31と第2保持部材32との径方向Rの間に隙間Sを有している。この隙間Sによって、第2保持部材32は、径方向Rでの移動が許容された状態となっている。そのため、第2保持部材32は、コレット4が受容部25に押圧されている際には、径方向Rにおいてコレット4に追従する。すなわち、コレット4の第1外側当接面8aが径方向Rに動くと、第2保持部材32の第1内側当接面8bが第1外側当接面8aに追従する。また、第2保持部材32は、コレット4が受容部25に押圧されていないときは、第2保持部材32の軸芯が軸芯AXに一致するように移動して、コレット4が径方向Rにおいて第2保持部材32に追従する。これにより、コレット4とホルダ本体2との当接部位Tには一時的に振動が印加されるようになり、第2保持部材32の径方向Rに沿う移動によりコレット4の軸芯が軸芯AXに一致し易くなる。
係合凸部92は、第1保持部材31及び第2保持部材32のうち、いずれか一方において周方向に設けられた溝部92bと、溝部92bに配置され当該溝部92bから一部が突出する弾性リング92aとによって構成されている。本実施形態では、溝部92bは、第2保持部材32の外周において周方向の全体に亘って設けられている。弾性リング92aの軸方向Xに沿う断面は、円形となっている。本実施形態では、弾性リング92aと溝部92bとを含んで構成される係合凸部92は、第2保持部材32の外周における周方向の全体に亘って設けられている。係合凸部92は、弾性リング92aの弾性力により径方向Rに弾性変形可能に構成されて溝部92bに案内するようになっている。
本実施形態では、被係合凹部91は、第1保持部材31の内周における周方向の全体に亘って設けられている。被係合凹部91は、第2保持部材32に設けられた係合凸部92に係合されることが可能に構成されている。被係合凹部91は、軸方向Xに沿って併設され且つ係合凸部92を保持する一対の小凹部91a,91cと、一対の小凹部91a,91cの間に設けられ且つ係合凸部92を径方向Rに弾性変形させる小突起91bと、を有している。本実施形態では、一対の小凹部91a,91cは、軸方向基端側X2に配置される基端側小凹部91aと、軸方向先端側X1に配置される先端側小凹部91cと、から構成されている。基端側小凹部91aと先端側小凹部91cとは、略同一形状である。以下、基端側小凹部91aと先端側小凹部91cとをまとめて、一対の小凹部91a,91cという場合がある。一対の小凹部91a,91cそれぞれの軸方向Xの長さは、係合凸部92の軸方向Xの長さよりも長く形成されている。従って、一対の小凹部91a,91cのそれぞれは、係合凸部92を保持可能となっている。本実施形態では、一対の小凹部91a,91cのそれぞれは、弾性リング92aを保持可能となっており、深さは弾性リング92aの約半分である。小突起91bは、径方向内側R2に突き出して形成されている。本実施形態では、小突起91bは、軸方向Xにおける基端側小凹部91aと先端側小凹部91cとの間に配置されている。
次に、本実施形態の工具ホルダ1を用いた工具5の締付方法について説明する。工具5の締付方法は、ナットN、保持部材3、及び、コレット4をホルダ本体2に取り付ける際に、コレット4を受容部25の奥側に向けて押圧する第1工程と、第1工程の押圧による反力を受けて、移動許容機構9によりホルダ本体2に対して第2保持部材32(保持部材3)を受容部25の先端側に相対移動させる第2工程と、第2工程の後にコレット4を受容部25の奥側に向けて再度押圧して工具5をホルダ本体2に固定する第3工程と、を備えている。第1工程、第2工程及び第3工程は、ナットNのホルダ本体2への螺合を継続する過程で一連的に行われる。説明の便宜上、以下では、これら3つの工程を分けて説明する。
まず、図9に示すように、ナットNと、第1保持部材31及び第2保持部材32と、コレット4と、工具5と、が組み付けられた状態で、コレット4をホルダ本体2の受容部25の奥側(軸方向基端側X2)に向けて挿入していく。図9に示す状態は、ホルダ本体2の中間部22の雄ネジP1とナットNの雌ネジP2とがまだ噛み合っていない状態である。受容部25へコレット4を挿入する際には、ホルダ本体2の先端部23のボール嵌合穴61にて保持されたスラストボール62の周方向の配置位置に、第1保持部材31に形成されたガイド凹部63の周方向の配置位置を合わせながらコレット4を受容部25へ挿入する。ガイド凹部63の軸方向基端側X2の端部には、径方向Rに広がる拡幅部64が形成されているので、スラストボール62がガイド凹部63の内部に案内され易くなっている。
次に、コレット4を受容部25の奥側に向けて押圧する第1工程を行う。図10に示すように、ナットNをホルダ本体2に対してねじ込んでいく。スラストボール62がガイド凹部63に案内されると、スラストボール62は、ガイド凹部63及びボール嵌合穴61に形成された不図示の周方向当接面に当接するため、ホルダ本体2に対して第1保持部材31(保持部材3)は相対回転不能の状態となる。一方で、スラストボール62が案内されるガイド凹部63は軸方向Xに沿って延在しているから、第1保持部材31は、ホルダ本体2に対して軸方向基端側X2に相対移動可能である。
第1保持部材31が軸芯AXまわりに回転不能の状態であるのに対し、第1保持部材31と径方向外側R1で連結するナットNは、ボール7の転動により軸芯AXまわりに回転可能な状態である。ボール7は、環状溝間に密に組み込まれているから、ナットNのホルダ本体2への螺合により当該ナットNが軸方向基端側X2に移動すると、ナットN及び第1保持部材31は、軸方向基端側X2に向かって一体的に移動する。
図10に示す状態は、ナットNのホルダ本体2への螺合を継続する過程である。図8の仮想線にも示すように、基端側小凹部91aに弾性リング92aが係合しており、且つ、弾性リング92aが小突起91bに軸方向基端側X2から接触している状態である。弾性リング92aが小突起91bに接触しているため、第2保持部材32の軸方向先端側X1への移動は一時的に規制される。第2保持部材32は、コレット4の軸方向先端側X1の端部近傍に設けられた第1外側当接面8a及び第2保持部材32の内周に設けられた第1内側当接面8bを介してコレット4を軸方向基端側X2に押圧する。受容部25に形成されたテーパ内周面26とコレット4に形成されたテーパ外周面41とが当接している状態である。テーパ内周面26及びテーパ外周面41は、軸方向先端側X1に向かって拡径となっているため、これらの当接により、コレット4は、受容部25を軸方向基端側X2に押圧する力を作用させる。また、ナットNのホルダ本体2への螺合を更に継続させることにより、コレット4による受容部25を押圧する力が強まり、この力の反力として、受容部25は、コレット4を軸方向先端側X1に押圧する力を作用させる。
次に、移動許容機構9によりホルダ本体2に対して第2保持部材32を受容部25の先端側に相対移動させる第2工程を行う。図8の仮想線及び図11に示すように、弾性リング92aと小突起91bとが軸方向Xで当接しており、弾性リング92aは断面視円形であるから、押圧する力が規制する力以上になると、弾性リング92aは、小突起91bから径方向内側R2に向かう力を受け、径方向内側R2に向かって弾性変形(縮径)して、小突起91bを乗り越える。これにより、第2保持部材32は軸方向先端側X1に移動自在の状態となり、第2保持部材32が軸方向先端側X1に移動する。第2保持部材32は、第1保持部材31の第1規制面93aと第2保持部材32の第2規制面93bとが当接することにより、これ以上軸方向先端側X1へ移動できなくなる(図8参照)。弾性リング92aが小突起91bを乗り越えて小凹部91cに入り、第2保持部材32が軸方向先端側X1に移動自在の状態になったときに、第2保持部材32は弾性リング92aの押圧力から解放されることにより振動し、これによりホルダ本体2とコレット4との当接部位Tに一時的に振動が印加されることとなり、テーパ内周面26とテーパ外周面41との圧接状態が軽減される。すなわち、軽圧入による軸芯に対する取付精度が良い状態を維持することができ、またコレット4を受容部25に挿入した際にコレット4の軸芯が軸芯AXに対して傾いていた場合でも、コレット4が軸芯AXに沿う姿勢となり易くなる。従って、コレット4の軸芯が軸芯AXに一致し易くなる。更に、本実施形態では、第1保持部材31と第2保持部材32との径方向Rの間に隙間Sが形成されているから、第2保持部材32は、径方向Rに移動して、この第2保持部材32に把持されるコレット4の軸芯と軸芯AXとが更に一致し易くなる。
次に、第2工程の後にコレット4を受容部25の奥側に向けて再度押圧して工具5をホルダ本体2に固定する第3工程を行う。図8に示すように、第1保持部材31の第1規制面93aと第2保持部材32の第2規制面93bとが当接した状態で、ナットN、第1保持部材31、第2保持部材32及びコレット4は、軸方向基端側X2に向かって一体的に移動可能な状態となる。この状態から、ホルダ本体2に対するナットNの螺合を継続させることで、ナットN、第1保持部材31、第2保持部材32及びコレット4を軸方向基端側X2に向かって一体的に移動させる(図7参照)。これにより、ホルダ本体2によってコレット4が強く押圧されていき、工具5の締付けが完了する。
その他の実施形態について説明する。
(1)第1実施形態では、振動発生部11が圧電素子によって構成される例を示したが、振動発生部11はモータによって構成されてもよい。振動発生部11は当接部位Tに振動を印加できるものであれば、他の振動発生機構を適用してもよい。
(2)第1実施形態では、振動制御部12がトルク検出部13の検出値に基づいて振動を制御する例を示したが、振動制御部12はトルク検出部13の検出値に係わりなく振動を制御してもよい。その場合は、トルク検出部13を備えずに工具ホルダ1を構成することができる。
(3)第1〜第3実施形態では、振動発生部11が、工具ホルダ1の構成部材である、ホルダ本体2、ナットN(保持部材3を含む)、及び、コレット4のいずれ1つに備えられる例を示したが、工具ホルダ1は、ホルダ本体2、ナットN(保持部材3を含む)、及び、コレット4のうち、複数の構成部材に振動発生部11を備えて構成してもよい。
(4)第1〜第3実施形態では、振動発生部11が、工具ホルダ1の構成部材である、ホルダ本体2、ナットN(保持部材3を含む)、及び、コレット4と一体的に構成される例を示したが、これら構成部材の表面から突出する振動発生部11については、工具ホルダ1から着脱可能な別部材として構成してもよい。
(5)第1〜第3実施形態では、工具ホルダ1において、操作部材(ナットN)がホルダ本体2に対して外装されるとともに締付け部材(コレット4)を内装する例を示したが、操作部材が、ホルダ本体2に対して内装されるとともに締付け部材を外装する構成であってもよい。
(6)本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。上記の各実施形態は、矛盾の生じない範囲で組み合わすことができる。
1 :工具ホルダ
2 :ホルダ本体
3 :保持部材
4 :コレット
5 :工具
9 :移動許容機構(振動発生部)
11 :振動発生部
12 :振動制御部
13 :トルク検出部
25 :受容部
AX :軸芯
N :ナット
R :径方向
S :隙間
T :当接部位
V :振動発生器
X :軸方向

Claims (8)

  1. 工具ホルダが、
    工具を締め付けて保持する締付け部材と、
    軸芯に沿って前記締付け部材を受け入れる受容部を先端に有するホルダ本体と、
    前記締付け部材を前記ホルダ本体に取付ける操作部材と、を備え、
    前記操作部材の操作によって前記締付け部材が前記工具を締め付けるよう構成されており、
    前記締付け部材が前記工具を締め付ける際に、前記締付け部材と前記ホルダ本体との当接部位に振動を印加する工具ホルダの工具締付方法。
  2. 前記締付け部材、前記ホルダ本体、及び、前記操作部材の少なくともいずれか1つに振動発生部が備えられ、
    前記振動発生部が前記当接部位に振動を印加する請求項1記載の工具ホルダの工具締付方法。
  3. 前記工具ホルダの外部において発生させた振動を前記当接部位に印加する請求項1記載の工具ホルダの工具締付方法。
  4. 前記工具ホルダの外部において発生させた振動は、前記工具、前記締付け部材、前記ホルダ本体、及び、前記操作部材の少なくともいずれか1つを通して前記当接部位に印加される請求項3記載の工具ホルダの工具締付方法。
  5. 前記締付け部材の締付けトルクを検出するトルク検出部を備え、
    前記トルク検出部の検出値に基づいて前記当接部位に印加される振動が制御され、前記検出値が所定の値以上になると前記当接部位に振動を印加する請求項1から4のいずれか一項に記載の工具ホルダの工具締付方法。
  6. 工具を締め付けて保持する締付け部材と、
    軸芯に沿って前記締付け部材を受け入れる受容部を先端に有するホルダ本体と、
    前記締付け部材を前記ホルダ本体に取付ける操作部材と、を備え、
    前記操作部材の操作によって前記締付け部材が前記工具を締め付けるよう構成されており、
    前記締付け部材と前記ホルダ本体との当接部位に振動を印加する振動発生部を備えた工具ホルダ。
  7. 前記振動発生部は、前記締付け部材、前記ホルダ本体、及び、前記操作部材の少なくともいずれか1つに備えられる請求項6記載の工具ホルダ。
  8. 前記締付け部材の締付けトルクを検出するトルク検出部と、
    前記トルク検出部の検出値に基づいて前記当接部位に印加される振動を制御する振動制御部と、を備える請求項6又は7に記載の工具ホルダ。
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