JPWO2018123563A1 - ポリアミド樹脂組成物、その製造方法およびそれからなる成形体 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物、その製造方法およびそれからなる成形体 Download PDF

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Abstract

融点が270〜350℃のポリアミド(A)100質量部と、リン系難燃剤(B)10〜80質量部とを含有し、黄色度(YI0)が3.0以下であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。

Description

本発明は、ポリアミド樹脂組成物、その製造方法およびそれからなる成形体に関するものである。
ポリアミドは、耐熱性、機械的特性に優れており、多くの電気・電子部品、自動車のエンジン周りの部品の構成材料として使用されている。
これらの部品の中でも、電気・電子部品を構成するポリアミドには、高度な難燃性が要求される。樹脂に難燃性を付与する方法としては、難燃剤を用いることが通常である。近年は、環境意識の高まりから、ハロゲン系難燃剤が避けられ、非ハロゲン系難燃剤の使用が一般的である。
非ハロゲン系難燃剤としては、例えば、特許文献1に、メラミンとリン酸の反応生成物と、亜鉛化合物と、ホスフィン酸塩との混合物が開示され、特許文献2に、メラミンとリン酸の反応生成物と、ホスフィン酸塩と、金属化合物との混合物が開示されており、いずれも、1/16インチの成形品において難燃規格UL94V−0規格を満足することが開示されている。
しかしながら、ホスフィン酸塩は、ポリアミドと溶融混練して樹脂組成物を製造する際に、分解することがあり、その際に発生するガスによって、ポリアミドも分解し、ポリアミドの分子量が低下することで、得られる樹脂組成物は、耐熱性や機械的特性、難燃性などが低下するという問題があり、また、ポリアミドが熱劣化、酸化劣化することで、熱変色し、黄色度(イエローインデックス、YI)が上昇することがあった。
特開2004−263188号公報 特開2007−023206号公報
本発明は、上記課題を解決するものであって、耐熱性や機械的特性、難燃性に優れるとともに、黄色度の上昇が抑制されたポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定の条件で製造したポリアミド樹脂組成物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は下記の通りである。
(1)融点が270〜350℃のポリアミド(A)100質量部と、リン系難燃剤(B)10〜80質量部とを含有し、黄色度(YI)が3.0以下であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
(2)265℃でのリフロー処理後の黄色度変化値(ΔYI)が12.0以下であることを特徴とする(1)記載のポリアミド樹脂組成物。
(3)リン系難燃剤(B)が、ホスフィン酸塩および/またはジホスフィン酸塩であることを特徴とする(1)または(2)記載のポリアミド樹脂組成物。
(4)ホスフィン酸塩が下記一般式(I)で表される化合物であり、ジホスフィン酸塩が下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする(3)記載のポリアミド樹脂組成物。
Figure 2018123563
Figure 2018123563
(式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、直鎖または分岐鎖の炭素数1〜16のアルキル基またはフェニル基を表す。Rは、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、アルキルアルキレン基、または、アルキルアリーレン基を表す。Mは、カルシウムイオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオンまたは亜鉛イオンを表す。mは、1または3である。n、a、bは、2×b=n×aの関係式を満たす整数である。)
(5)さらに繊維状強化材(C)5〜140質量部を含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(6)さらにタルク(F)0.1〜20質量部を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を製造するための方法であって、ポリアミド(A)とリン系難燃剤(B)の溶融混練において、溶融混練機に1以上のサイドフィーダーを設置し、サイドフィーダー1箇所あたりのリン系難燃剤(B)の添加量が、ポリアミド(A)100質量部に対して20質量部以下となるように、リン系難燃剤(B)をサイドフィーダーから添加することを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造方法。
(8)上記(5)記載のポリアミド樹脂組成物を製造するための方法であって、樹脂組成物の溶融混練において、繊維状強化材(C)を複数回に分けて添加することを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造方法。
(9)溶融混練の前にポリアミド(A)を重合し、その重合を、不活性ガス雰囲気下にて実施することを特徴とする(7)または(8)記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。
(10)ポリアミド(A)とリン系難燃剤(B)の溶融混練を、不活性ガス雰囲気下にて実施することを特徴とする(7)〜(9)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。
(11)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形体。
本発明によれば、溶融混練中の熱劣化、酸化劣化による熱変色が大幅に抑制され、またポリアミドの分解が抑制され、機械的特性、難燃性が高度に維持されたポリアミド樹脂組成物を提供することができる。また、本発明のポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形体は、最高温度が260℃程度となるリフロー処理しても、黄色度の上昇を抑制することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド(A)およびリン系難燃剤(B)を含有する。
本発明のポリアミド樹脂組成物を構成するポリアミド(A)は、融点が270℃〜350℃であることが必要である。ポリアミド(A)は、融点が270℃以上であることにより、耐熱性を有し、最高温度が260℃程度となるリフロー工程に耐えることができる。一方、ポリアミド(A)は、融点が350℃を超えると、アミド結合の分解温度が約350℃であるため、溶融加工時に炭化や分解が進行することがある。
ポリアミド(A)は、モノマー成分の分類から、脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド、脂環族ポリアミド、およびそれらの共重合体が挙げられる。
脂肪族ポリアミドの具体例としては、ポリアミド46などが挙げられる。
半芳香族ポリアミドとしては、芳香族ジカルボン酸成分と脂肪族ジアミン成分とから構成されるポリアミドが挙げられ、具体例として、ポリアミド4I(I:イソフタル酸)、ポリアミド6I、ポリアミド7T(T:テレフタル酸)、ポリアミド8T、ポリアミド9T、ポリアミド10T、ポリアミド11T、ポリアミド12Tなどが挙げられる。
脂環族ポリアミドの具体例として、ポリアミド6C(C:1,4−シクロヘキサンジカルボン酸)、ポリアミド7C、ポリアミド8C、ポリアミド9C、ポリアミド10C、ポリアミド11C、ポリアミド12Cなどが挙げられる。
さらに、共重合体としては、例えばジアミンの炭素数が6の場合、PA6T/6、PA6T/12、PA6T/66、PA6T/610、PA6T/612、PA6T/6I、PA6T/6I/66、PA6T/M5T(M5:メチルペンタジアミン)、PA6T/TM6T(TM6:2,2,4−または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン)、PA6T/MMCT(MMC:4,4′−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン))などが挙げられる。
ポリアミド(A)として、これらポリアミドを単独で使用してもよいし、共重合体や2種類以上のポリアミドの混合物を使用してもよい。
本発明において、ポリアミド(A)としては、工業的な汎用性が高いことから、ポリアミド46、ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミド10T、およびそれらの共重合体が好適な例として挙げられる。さらに、ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミド10T、およびそれらの共重合体は、高耐熱性や低吸水率の観点から、耐リフロー性に特に優れるためさらに好ましく、中でもポリアミド10Tおよびその共重合体が特に好ましい。
本発明において、ポリアミド(A)は、モノカルボン酸成分を構成成分とすることが好ましい。モノカルボン酸を含有することにより、ポリアミド(A)は、末端の遊離アミノ基量を低く保つことが可能となり、熱を受けた際の、熱劣化や酸化劣化によるポリアミドの分解や変色が抑えられる。その結果、機械的特性、難燃性が高度に維持される効果がある。
モノカルボン酸成分の含有量は、ポリアミド(A)を構成する全モノマー成分に対して0.3〜4.0モル%であることが好ましく、0.3〜3.0モル%であることがさらに好ましく、0.3〜2.5モル%であることがより好ましく、0.8〜2.5モル%であることが特に好ましい。上記範囲内でモノカルボン酸成分を含有することにより、ポリアミド(A)は、熱を受けた際の、熱劣化や酸化劣化による分解や変色が抑えられるとともに、重合時の分子量分布を小さくできたり、成形加工時の離型性の向上がみられたり、成形加工時においてガスの発生量を抑制することができたりする。一方、ポリアミド(A)は、モノカルボン酸成分の含有量が上記範囲を超えると、機械的特性が低下することがある。なお、本発明において、モノカルボン酸の含有量は、ポリアミド(A)中のモノカルボン酸の残基、すなわち、モノカルボン酸から末端の水酸基が脱離したものが占める割合をいう。
本発明において、モノカルボン酸成分の分子量は、140以上であることが好ましく、170以上であることがさらに好ましい。ポリアミド(A)は、モノカルボン酸の分子量が140以上であると、熱を受けた際の、熱劣化や酸化劣化による分解や変色が抑えられるとともに、離型性が向上し、成形加工時の温度においてガスの発生量を抑制することができ、また成形流動性も向上することができる。
モノカルボン酸成分としては、脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸が挙げられ、中でも、脂肪族モノカルボン酸が好ましい。
分子量が140以上の脂肪族モノカルボン酸としては、例えば、カプリル酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸が挙げられる。中でも、汎用性が高いことから、ステアリン酸が好ましい。
分子量が140以上の脂環族モノカルボン酸としては、例えば、4−エチルシクロヘキサンカルボン酸、4−へキシルシクロヘキサンカルボン酸、4−ラウリルシクロヘキサンカルボン酸が挙げられる。
分子量が140以上の芳香族モノカルボン酸としては、例えば、4−エチル安息香酸、4−へキシル安息香酸、4−ラウリル安息香酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸およびそれらの誘導体が挙げられる。
モノカルボン酸成分は、単独で用いてもよいし、併用してもよい。また、分子量が140以上のモノカルボン酸と分子量が140未満のモノカルボン酸を併用してもよい。
なお、本発明において、モノカルボン酸の分子量は、原料のモノカルボン酸の分子量を指す。
一般に、ポリマーには結晶相と非晶相が存在し、融点等の結晶特性はもっぱら結晶相の状態によって定まることが知られている。ポリマー中の末端基は非晶相に存在するので、末端基の有無、種類によってポリアミドの融点が変化することはない。そして、ポリアミド鎖の末端に結合しているモノカルボン酸も非晶相に存在するので、モノカルボン酸の含有によってポリアミドの融点が下がることはない。
本発明において、ポリアミド(A)は、340℃、1.2kg荷重におけるメルトフローレート(MFR)が1〜200g/10分であることが好ましく、10〜150g/10分であることがより好ましく、20〜100g/10分であることがさらに好ましい。MFRは、成形流動性の指標とすることができ、MFRの値が高いほど流動性が高いことを示す。ポリアミド(A)のMFRが200g/10分を超えると、得られる樹脂組成物の機械的特性が低下する場合があり、ポリアミド(A)のMFRが1g/10分未満であると、流動性が著しく低く、溶融加工できない場合がある。
ポリアミド(A)は、従来から知られている加熱重合法や溶液重合法の方法を用いて製造することができる。中でも、工業的に有利である点から、加熱重合法が好ましく用いられる。ポリアミド(A)の重合は、窒素、二酸化炭素、アルゴンなどの不活性ガスを重合釜中に封入して、不活性ガス雰囲気下で実施することが好ましい。それにより、重合中のポリアミドの酸化劣化による変色が抑えられると同時に、重合以後の工程における変色も抑えられる効果がある。
ポリアミド(A)の製造において、重合の効率を高めるため重合触媒を用いてもよい。重合触媒としては、例えば、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸またはそれらの塩が挙げられ、重合触媒の添加量は、通常、ジカルボン酸とジアミンの総モルに対して、2モル%以下であることが好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物を構成するリン系難燃剤(B)としては、リン酸エステル化合物、ホスフィン酸塩、ジホスフィン酸塩、ホスファゼン化合物等が挙げられる。
リン酸エステル化合物としては、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、ビスフェノールAビスホスフェート、ヒドロキノンビスホスフェート、レゾルシンビスホスフェート、レゾルシノール−ジフェニルホスフェート、トリオキシベンゼントリホスフェート、またはこれらの置換体、縮合物が挙げられる。中でも、金型に付着しにくく、成形体の耐熱性、耐湿性に優れることから、リン酸エステル化合物が好ましい。リン酸エステル化合物は、モノマー、オリゴマー、ポリマーまたはこれらの混合物であってもよい。リン酸エステル化合物の具体的な商品名としては、例えば、大八化学工業株式会社製「TPP」〔トリフェニルホスフェート〕、「TXP」〔トリキシレニルホスフェート〕、「CR−733S」〔レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)〕、「PX200」〔1,3−フェニレン−テスラキス(2,6−ジメチルフェニル)リン酸エステル〕、「PX201」〔1,4−フェニレン−テトラキス(2,6−ジメチルフェニル)リン酸エステル〕、「PX202」〔4,4′−ビフェニレン−テスラキス(2,6−ジメチルフェニル)リン酸エステル〕が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、併用してもよい。
ホスフィン酸塩およびジホスフィン酸塩としては、それぞれ下記一般式(I)および一般式(II)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2018123563
Figure 2018123563
式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、直鎖または分岐鎖の炭素数1〜16のアルキル基またはフェニル基であることが必要で、炭素数1〜8のアルキル基またはフェニル基であることが好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−オクチル基、フェニル基であることがより好ましく、エチル基であることがさらに好ましい。RとRおよびRとRは互いに環を形成してもよい。
は、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、アルキルアルキレン基、または、アルキルアリーレン基であることが必要である。直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜10のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、イソプロピリデン基、n−ブチレン基、tert−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−オクチレン基、n−ドデシレン基が挙げられる。炭素数6〜10のアリーレン基としては、例えば、フェニレン基、ナフチレン基が挙げられる。アルキルアリーレン基としては、例えば、メチルフェニレン基、エチルフェニレン基、tert−ブチルフェニレン基、メチルナフチレン基、エチルナフチレン基、tert−ブチルナフチレン基が挙げられる。アリールアルキレン基としては、例えば、フェニルメチレン基、フェニルエチレン基、フェニルプロピレン基、フェニルブチレン基が挙げられる。
Mは、金属イオンを表す。金属イオンとしては、例えば、カルシウムイオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオンが挙げられ、アルミニウムイオン、亜鉛イオンが好ましく、アルミニウムイオンがより好ましい。
m、nは、金属イオンの価数を表す。mは、2または3である。aは、金属イオンの個数を表し、bは、ジホスフィン酸イオンの個数を表す。n、a、bは、「2×b=n×a」を満たす整数である。
ホスフィン酸塩やジホスフィン酸塩は、それぞれ、対応するホスフィン酸やジホスフィン酸塩と、金属炭酸塩、金属水酸化物または金属酸化物を用いて水溶液中で製造され、通常、モノマーとして存在するが、反応条件に依存して、縮合度が1〜3のポリマー性ホスフィン酸塩の形として存在する場合もある。
ホスフィン酸塩の製造に用いるホスフィン酸としては、例えば、ジメチルホスフィン酸、エチルメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、メチル−n−プロピルホスフィン酸、イソブチルメチルホスフィン酸、オクチルメチルホスフィン酸、メチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸が挙げられ、中でもジエチルホスフィン酸が好ましい。
上記一般式(I)で表されるホスフィン酸塩の具体例としては、例えば、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸マグネシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸マグネシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸マグネシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛、メチル−n−プロピルホスフィン酸カルシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸マグネシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸アルミニウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸亜鉛、メチルフェニルホスフィン酸カルシウム、メチルフェニルホスフィン酸マグネシウム、メチルフェニルホスフィン酸アルミニウム、メチルフェニルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸カルシウム、ジフェニルホスフィン酸マグネシウム、ジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ジフェニルホスフィン酸亜鉛が挙げられる。中でも、難燃性、電気特性のバランスに優れることから、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛が好ましく、ジエチルホスフィン酸アルミニウムがより好ましい。
また、ジホスフィン酸塩の製造に用いるジホスフィン酸としては、例えば、メタンジ(メチルホスフィン酸)、ベンゼン−1,4−ジ(メチルホスフィン酸)が挙げられる。
上記一般式(II)で表されるジホスフィン酸塩の具体例としては、例えば、メタンジ(メチルホスフィン酸)カルシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)マグネシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)亜鉛、ベンゼン−1,4−ジ(メチルホスフィン酸)カルシウム、ベンゼン−1,4−ジ(メチルホスフィン酸)マグネシウム、ベンゼン−1,4−ジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、ベンゼン−1,4−ジ(メチルホスフィン酸)亜鉛が挙げられる。中でも、難燃性、電気特性のバランスに優れることから、メタンジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)亜鉛が好ましい。
リン系難燃剤(B)としては、ポリアミド(A)との混合性に優れ、少量の添加で効果的に難燃性を付与できることから、ホスフィン酸塩またはジホスフィン酸塩が好ましい。さらにはホスフィン酸塩またはジホスフィン酸塩の混合物が特に好ましい。ホスフィン酸塩とジホスフィン酸塩の組み合わせとしては、例えば、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛等のホスフィン酸塩と、メタンジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)亜鉛等のジホスフィン酸塩が挙げられる。ホスフィン酸塩、ジホスフィン酸塩、またそれらの混合物の具体的な商品名としては、例えば、クラリアント社製「Exolit OP1230」、「Exolit OP1240」、「Exolit OP1312」、「Exolit OP1314」、「Exolit OP1400」が挙げられる。
ホスファゼン化合物としては、例えば、下記一般式(III)で表される環状ホスファゼン化合物が挙げられる。
Figure 2018123563
式中、R、Rは、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、cは、3〜15の整数を表す。炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。R、Rは、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。また、炭素数6〜15のアリール基としては、例えば、環上にアルキル基、アリール基、アルコキシ基等の置換基が導入されていてもよいフェニル基が挙げられる。R、Rとしては、共にアリール基であることが好ましく、中でも、共にフェニル基であることが好ましい。ホスファゼン化合物の具体的な商品名としては、例えば、伏見製薬所社製「ラビトルFP−100」、「ラビトルFP−110」、大塚化学社製「SPS−100」、「SPB−100」が挙げられる。
リン系難燃剤(B)は、難燃助剤(D)と併用してもよい。難燃助剤(D)としては、例えば、窒素系難燃剤、無機系難燃剤が挙げられ、中でも、窒素系難燃剤が好ましい。
窒素系難燃剤としては、例えば、シアヌル酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、リン酸メラミン、ピロリン酸ジメラミン、ポリリン酸メラム、ポリリン酸メレムが挙げられ、中でも、ホスフィン酸塩やジホスフィン酸塩との併用効果の高いことからポリリン酸メラミンが好ましい。リンの数は、2以上であることが好ましく、10であることがより好ましい。ホスフィン酸塩やジホスフィン酸塩と、ポリリン酸メラミンとの含有割合は、質量比で、1:1〜8:1であることが好ましく、2:1〜4:1であることがより好ましい。
無機系難燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、アルミン酸カルシウム等の金属水酸化物、ホウ酸亜鉛、リン酸亜鉛等の他の亜鉛塩などが挙げられる。中でも、ホウ酸亜鉛と他の亜鉛塩の2種以上の混合物が好ましく、さらには、水酸化マグネシウムとホウ酸亜鉛とリン酸亜鉛との混合物が好ましい。
ホウ酸亜鉛としては、例えば、2ZnO・3B、4ZnO・B・HO、2ZnO・3B・3.5HOが挙げられる。
他の亜鉛の塩としては、例えば、Zn(PO・ZnO等のリン酸亜鉛、ZnSn(OH)、ZnSnO等のスズ酸亜鉛、その他モリブデン酸カルシウム亜鉛が挙げられ、中でも、リン酸亜鉛が好ましい。
ホウ酸亜鉛とリン酸亜鉛を併用する場合、ホウ酸亜鉛とリン酸亜鉛の含有割合は、質量比で、1:0.1〜1:5であることが好ましく、1:2〜1:4であることがより好ましく、1:2.5〜1:3.5であることがさらに好ましい。
金属水酸化物は、粒状、板状、針状いずれでもよい。粒状または板状のものを用いる場合には、その平均粒径は0.05〜10μmであることが好ましく、0.1〜5μmであることがより好ましい。針状のものを用いる場合には、その平均径は0.01〜10μmであることが好ましく、0.1〜5μmであることがより好ましく、平均長は5〜2000μmであることが好ましく、10〜1000μmであることがより好ましい。金属水酸化物は、耐熱性の観点から、ほかの金属や、塩素、イオウ等の不純物の含有量が少ないものが好ましい。また、金属水酸化物の表面は、ポリアミド樹脂組成物中での分散性を高め、熱安定性を向上させることができることから、表面処理剤、固溶体等で表面処理されていることが好ましい。表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、脂肪酸やその誘導体が挙げられる。固溶体としては、例えば、ニッケル等の金属が挙げられる。
本発明のポリアミド樹脂組成物において、難燃助剤(D)は、単独で用いてもよいし、併用してもよい。
ポリアミド樹脂組成物におけるリン系難燃剤(B)の含有量は、ポリアミド(A)100質量部に対して、10〜80質量部であることが必要であり、20〜40質量部であることが好ましい。リン系難燃剤(B)は、含有量が10質量部未満であると、難燃性の付与が困難となる。一方、リン系難燃剤(B)の含有量が80質量部を超えると、樹脂組成物を溶融混練することが困難となり、得られる樹脂組成物は、難燃性に優れる反面、機械的特性が不十分となる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、溶融混練中の熱劣化、酸化劣化による熱変色が大幅に抑制されたものであり、黄色度(YI)が3.0以下であることが必要であり、−10.0〜−1.0であることが好ましく、−10.0〜−5.0であることがより好ましい。溶融混練中の熱変色が大幅に抑制され、黄色度(YI)が3.0以下であるポリアミド樹脂組成物は、後述するように、ポリアミド(A)とリン系難燃剤(B)との溶融混練において、ポリアミド(A)に添加するリン系難燃剤(B)の量を制限することによって製造することができる。
また本発明のポリアミド樹脂組成物を成形して得られた成形体は、優れた耐熱変色性を有し、成形体を加熱してもポリアミドの分解が抑制されるので、黄変が抑制されたものであり、265℃でのリフロー処理後の黄色度変化値(ΔYI)は12.0以下であることが好ましい。樹脂組成物は、265℃でのリフロー処理後の黄色度変化値(ΔYI)が12.0以下であると、電気・電子部品の実装工程中における変色を抑制することが可能となる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、さらに、繊維状強化材(C)を含有することが好ましい。繊維状強化材(C)は、特に限定されないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、アスベスト繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、全芳香族ポリアミド繊維、ポリベンズオキサゾール繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ケナフ繊維、竹繊維、麻繊維、バガス繊維、高強度ポリエチレン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミックス繊維、玄武岩繊維などが挙げられる。中でも、機械的特性の向上効果が高く、ポリアミド樹脂との溶融混練時の加熱温度に耐え得る耐熱性を有し、入手しやすいことから、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維が好ましい。繊維状強化材(C)は、単独で用いてもよいし、併用してもよい。
ガラス繊維、炭素繊維は、シランカップリング剤で表面処理されていることが好ましい。シランカップリング剤は、収束剤に分散されていてもよい。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルシラン系、アクリルシラン系、エポキシシラン系、アミノシラン系が挙げられ、中でも、ポリアミドとガラス繊維または炭素繊維との密着効果が高いことから、アミノシラン系カップリング剤が好ましい。
繊維状強化材の繊維長、繊維径は、特に限定されないが、繊維長は0.1〜7mmであることが好ましく、0.5〜6mmであることがより好ましい。繊維状強化材は、繊維長が0.1〜7mmであることにより、成形性に悪影響を及ぼすことなく、樹脂組成物を補強することができる。また、繊維径は3〜20μmであることが好ましく、5〜13μmであることがより好ましい。繊維状強化材は、繊維径が3〜20μmであることにより、溶融混練時に折損することなく、樹脂組成物を補強することができる。繊維状強化材の断面形状としては、円形、長方形、楕円、それ以外の異形断面等が挙げられ、中でも円形であることが好ましい。
ポリアミド樹脂組成物における繊維状強化材(C)の含有量は、ポリアミド(A)100質量部に対し、5〜140質量部であることが好ましく、40〜80質量部であることがより好ましい。繊維状強化材の含有量が10質量部未満であると、機械的特性の向上効果が小さい場合がある。一方、繊維状強化材の含有量が140質量部を超えると、ポリアミド樹脂組成物は、機械的特性の向上効果が飽和し、それ以上の向上効果が見込めないばかりでなく、溶融混練時の作業性が低下し、ペレットを得ることが困難になる場合がある。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、リン系酸化防止剤(E)を含有することにより、さらに安定性、成形性に優れたものとすることができる。
リン系酸化防止剤は、無機化合物、有機化合物のいずれでもよい。リン系酸化防止剤としては、例えば、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸マンガン等の無機リン酸塩、トリフェニルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリノニルフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(「アデカスタブPEP−36」)、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(「アデカスタブPEP−24G」)、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト(「アデカスタブPEP−8」)、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(「アデカスタブPEP−4C」)、1,1′−ビフェニル−4,4′−ジイルビス[亜ホスホン酸ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)]、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4′−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト(「ホスタノックスP−EPQ」)、テトラ(トリデシル−4,4′−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等の有機リン化合物が挙げられる。リン系酸化防止剤は、単独で用いてもよいし、併用してもよい。
リン系酸化防止剤(E)は、リン系難燃剤(B)と均一に混ざりやすく、難燃剤の分解を防ぐため、難燃性を向上させることができる。また、ポリアミド(A)の分子量低下を防ぎ、押出加工時の操業性、成形性、機械的特性を向上させることができる。特にリフロー処理時の変色度の減少に顕著な効果を発揮することができる。
リン系酸化防止剤(E)の含有量は、ポリアミド(A)100質量部に対し、0.1〜3質量部であることが好ましく、0.1〜1質量部であることがさらに好ましい。リン系酸化防止剤(E)の含有量を0.1〜3質量部とすることにより、押出加工時の安定性、成形性、機械的特性を低下させることなく、成形時の金型からの離型性を向上させ、金型ガスベント口の詰まりを抑制し、連続射出成形性を向上させることができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形体は、最高温度が260℃程度となるリフロー処理しても、黄色度の上昇を抑制することができるものであり、ポリアミド樹脂組成物がさらにタルク(F)を含有することにより、リフロー処理の際にブリスターの発生を抑制することができる。タルク(F)は、特に限定されないが、平均粒径が10〜30μmであることが好ましい。また、タルク(F)は、シランカップリング剤などの有機化合物で表面処理されていてもよく、表面処理されることにより、ポリアミド(A)との密着性が改善され、強度向上やブリスター抑制に効果がある。本発明におけるタルク(F)の平均粒径とは、レーザー回折法により得られるメジアン径(D50)を指す。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、必要に応じてその他の充填材、安定剤等の添加剤をさらに含有してもよい。添加剤としては、例えば、膨潤性粘土鉱物、シリカ、アルミナ、ガラスビーズ、グラファイト等の充填材、酸化チタン、カーボンブラック等の顔料、ヒンダートフェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤が挙げられる。
ポリアミド(A)とリン系難燃剤(B)とを混合して、また、さらに繊維状強化材(C)やその他添加剤等を配合して、本発明のポリアミド樹脂組成物を製造する方法は、その効果が損なわれなければ特に限定されないが、溶融混練法が好ましい。溶融混練法としては、ブラベンダー等のバッチ式ニーダー、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、ヘリカルローター、ロール、一軸押出機、二軸押出機等を用いる方法が挙げられる。溶融混練温度は、ポリアミド樹脂が溶融し、分解しない領域から選ばれる。混練温度は、高すぎると、ポリアミド(A)が分解するだけでなく、リン系難燃剤(B)も分解するおそれがあることから、ポリアミド(A)の融点(Tm)に対して、(Tm−20℃)〜(Tm+50℃)であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物を溶融混練で製造する際には、ポリアミド(A)に添加するリン系難燃剤(B)の量を制限することが必要である。ポリアミド(A)とリン系難燃剤(B)の溶融混練時に、多量のリン系難燃剤(B)をポリアミド(A)に添加すると、樹脂組成物は、温度が一時的に急激に低下するために、粘度が急上昇し、さらには大きなせん断がかかることとなる。その結果、樹脂組成物は、実温度が装置の設定温度よりも高温になり、リン系難燃剤(B)などの有機成分が分解したり熱変色したりするおそれがある。
ポリアミド(A)に供給するリン系難燃剤(B)の量を制限する方法としては、例えば、連続式の溶融混練機を使用する場合、溶融混練機に1以上のサイドフィーダーを設置し、サイドフィーダー1箇所当たりのリン系難燃剤(B)の添加量を制限する方法が挙げられる。本発明においては、サイドフィーダー1箇所当たりのリン系難燃剤(B)の添加量が、ポリアミド(A)100質量部に対して20質量部以下となるように、リン系難燃剤(B)をサイドフィーダーから添加することが必要である。
また、ポリアミド(A)に供給するリン系難燃剤(B)の量を制限する方法としては、溶融混練機としてバッチ式のミキサーを使用する場合は、複数回に分けて供給する方法が挙げられ、1回当たりのリン系難燃剤(B)の添加量は、ポリアミド(A)100質量部に対して20質量部以下であることが好ましい。
繊維状強化材(C)を含有する樹脂組成物の製造においても、樹脂組成物の溶融混練において、繊維状強化材(C)を複数回に分けて添加することが好ましく、1回当たりの繊維状強化材(C)の添加量は、ポリアミド(A)100質量部に対して30質量部以下であることが好ましい。
リン系難燃剤(B)あるいは繊維状強化材(C)の添加量を制限してポリアミド(A)に供給することにより、樹脂組成物の実温度の過度な上昇を抑え、溶融混練中の熱劣化、酸化劣化による変色を抑制することができ、また樹脂組成物から得られた成形体においても、熱劣化、酸化劣化による変色を抑制することができる。
樹脂組成物の溶融混練においては、窒素、二酸化炭素、アルゴンなどの不活性ガスを、機台の原料供給部から加熱部までの全体に封入して、不活性ガス雰囲気下で溶融混練することが好ましい。それにより、溶融混練中のポリアミド(A)および各種表面処理剤等の有機成分の酸化劣化による変色が抑えられると同時に、溶融混練以後の工程における変色も抑えられる効果がある。
樹脂組成物を様々な形状に加工する方法としては、溶融混合物をストランド状に押出しペレット形状にする方法や、溶融混合物をホットカット、アンダーウォーターカットしてペレット形状にする方法や、シート状に押出しカッティングする方法や、ブロック状に押出し粉砕してパウダー形状にする方法が挙げられる。
本発明の成形体は、本発明のポリアミド樹脂組成物を成形してなるものである。
本発明のポリアミド樹脂組成物の成形方法としては、例えば、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、焼結成形法が挙げられ、機械的特性、成形性の向上効果が大きいことから、射出成形法が好ましい。
射出成形機としては、特に限定されるものではないが、例えば、スクリューインライン式射出成形機またはプランジャ式射出成形機が挙げられる。射出成形機のシリンダー内で加熱溶融されたポリアミド樹脂組成物は、ショットごとに計量され、金型内に溶融状態で射出され、所定の形状で冷却、固化された後、成形体として金型から取り出される。射出成形時の樹脂温度は、ポリアミド樹脂(A)の融点(Tm)以上、(Tm+50℃)未満であることが好ましい。
ポリアミド樹脂組成物を成形する時においても、窒素、二酸化炭素、アルゴンなどの不活性ガスを、機台の原料供給部から加熱部までの全体に封入して、不活性ガス雰囲気下で成形することが好ましい。それにより、成形中のポリアミド(A)および各種表面処理剤等の有機成分の酸化劣化による変色が抑えられると同時に、成形工程以後の工程においても変色を抑えることができる。
なお、ポリアミド樹脂組成物の加熱溶融時には、用いるポリアミド樹脂組成物ペレットは十分に乾燥されたものを用いることが好ましい。含有する水分量が多いと、射出成形機のシリンダー内で樹脂が発泡し、最適な成形体を得ることが困難となることがある。射出成形に用いるポリアミド樹脂組成物ペレットの水分率は、ポリアミド樹脂組成物100質量部に対して、0.3質量部未満とすることが好ましく、0.1質量部未満とすることがより好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、機械的特性、耐熱性、難燃性に加えて、耐熱変色性に優れるので、その成形体は、自動車部品、電気・電子部品、雑貨、土木建築用品等広範な用途に使用できる。中でも、本発明のポリアミド樹脂組成物は、特に難燃性に優れていることから、電気・電子部品に好適に用いることができる。電気・電子部品としては、例えば、コネクタ、LEDリフレクタ、スイッチ、センサー、ソケット、コンデンサー、ジャック、ヒューズホルダー、リレー、コイルボビン、ブレーカー、電磁開閉器、ホルダー、プラグが挙げられる。また、携帯用パソコン等のOA機器に代表される電気機器の筐体部品、抵抗器、IC、LEDのハウジング等にも好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
1.測定方法
ポリアミド樹脂組成物の物性測定は以下の方法によりおこなった。
(1)融点
示差走査熱量計(パーキンエルマー社製 DSC−7型)用い、昇温速度20℃/分で350℃まで昇温した後、350℃で5分間保持し、降温速度20℃/分で25℃まで降温し、さらに25℃で5分間保持後、再び昇温速度20℃/分で昇温測定した際の吸熱ピークのトップを融点(Tm)とした。
(2)メルトフローレート(MFR)
JIS K7210に従い、ポリアミド樹脂組成物ペレットを用い、340℃、1.2kgの荷重で測定した。
MFRは、成形流動性の指標とすることができ、MFRの値が高いほど流動性が高いことを示す。
(3)機械的特性
ポリアミド樹脂組成物を、射出成形機(ファナック社製 S2000i−100B型)を用いて、シリンダー温度(融点+25℃)、金型温度(融点−185℃)の条件で射出成形し、試験片(ダンベル片)を作製した。
得られた試験片を用いて、ISO178に準拠して曲げ強度や曲げ弾性率を測定した。
曲げ強度や曲げ弾性率は、数値が大きいほど機械的特性が優れていることを示す。
(4)難燃性
射出成形機(ニイガタマシンテクノ社製 CND15)を用いて、シリンダー温度(融点+25℃)、金型温度(融点−185℃)の条件で、5インチ(127mm)×1/2インチ(12.7mm)×1/32インチ(0.79mm)の試験片を作製した。
得られた試験片を用いて、表1に示すUL94(米国Under Writers Laboratories Inc.で定められた規格)の基準に従って評価した。いずれの基準にも満たない場合は、「not V−2」とした。
総残炎時間が短い方が、難燃性が優れていることを示す。
Figure 2018123563
(5)黄色度(イエローインデックス、YI)、黄色度変化値(ΔYI)
上記(4)と同じ方法で得られた試験片を、85℃×85%RHにて168時間吸湿処理を行った後、赤外線加熱式のリフロー炉中にて、150℃で1分間加熱し、100℃/分の速度で265℃まで昇温し、10秒間保持した。
熱処理後の成形体の黄色度(YI)と、熱処理前の成形体の黄色度(YI)とを、分光色差計(日本電色社製 SE6000)により、C光源、2度視野における三刺激値XYZの値を求め、JIS K7313にしたがって、次式により算出した。
YI=100(1.2769X−1.0592Z)/Y
また、黄色度変化値(ΔYI)を、次式により算出した。
ΔYI=YI−YI
(6)耐リフロー性
上記(5)で得られたリフロー処理後の試験片について、ブリスター(水ぶくれ)発生、溶融の有無などを観察し、以下の基準で評価した。
○:ブリスターの発生や試験片の溶融がなかった。
△:ブリスターが発生したが、その面積は、試験片の面積の50%以下であり、試験片の溶融がなかった。
×:試験片の面積の50%を超える面積のブリスターが発生するか、または、試験片が溶融した。
2.原料
実施例および比較例で用いた原料を以下に示す。
(1)ポリアミド(A)
・ポリアミド(A−1)
ジカルボン酸成分として粉末状のテレフタル酸(TPA)4.70kgと、モノカルボン酸成分としてステアリン酸(STA)0.32kgと、重合触媒として次亜リン酸ナトリウム一水和物9.3gとを、リボンブレンダー式の反応装置に入れ、窒素密閉下、回転数30rpmで撹拌しながら170℃に加熱した。その後、温度を170℃に保ち、かつ回転数を30rpmに保ったまま、液注装置を用いて、ジアミン成分として100℃に加温した1,10−デカンジアミン(DDA)4.98kgを、2.5時間かけて連続的(連続液注方式)に添加し反応生成物を得た。なお、原料モノマーのモル比は、TPA:DDA:STA=48.5:49.6:1.9(原料モノマーの官能基の当量比率は、TPA:DDA:STA=49.0:50.0:1.0)であった。
続いて、得られた反応生成物を、同じ反応装置で、窒素気流下、250℃、回転数30rpmで8時間加熱して重合し、ポリアミドの粉末を作製した。
その後、得られたポリアミドの粉末を、二軸混練機を用いてストランド状とし、ストランドを水槽に通して冷却固化し、それをペレタイザーでカッティングしてポリアミド(A−1)ペレットを得た。
・ポリアミド(A−2)〜(A−4)
樹脂組成を表2に示すように変更した以外は、ポリアミド(A−1)と同様にして、ポリアミド(A−2)〜(A−4)を得た。
上記ポリアミド(A−1)〜(A−4)の樹脂組成と特性値を表2に示す。
Figure 2018123563
(2)リン系難燃剤(B)
・B−1:ホスフィン酸塩(クラリアント社製 Exolit OP1230)
・B−2:ヘキサフェノキシシクロトリホスファゼン(伏見製薬所社製 ラビトルFP−100)
(3)繊維状強化材(C)
・C−1:ガラス繊維(旭ファイバーグラス社製 03JAFT692)、平均繊維径10μm、平均繊維長3mm
(4)難燃助剤(D)
・D−1:ポリリン酸メラミン(BASF社製 Melapur 200/70)
・D−2:ホウ酸亜鉛 4ZnO・B・HO(Borax社製 Firebrake415)
(5)リン系酸化防止剤(E)
・E−1:テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4′−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト(Clariant社製 ホスタノックスP−EPQ)
(6)タルク(F)
・F−1:タルク(日本タルク社製 MSZ−C、平均粒径11μm、表面処理品)
実施例1
ポリアミド(A−1)100質量部、ポリリン酸メラミン(D−1)3質量部、ホウ酸亜鉛(D−2)3質量部、リン系酸化防止剤(E−1)0.4質量部をドライブレンドし、ロスインウェイト式連続定量供給装置(クボタ社製 CE−W−1型)を用いて計量し、スクリュー径26mm、L/C50の同方向二軸押出機(東芝機械社製 TEM26SS型)の主供給口(基部)に供給して、溶融混練を行った。そして、サイドフィーダー1より、リン系難燃剤(B−1)17.0質量部、ガラス繊維(C−1)30質量部を供給し、さらに混練を行い、その後、さらに、サイドフィーダー1よりも下流側に設置したサイドフィーダー2より、リン系難燃剤(B−1)17.0質量部、ガラス繊維(C−1)30質量部を供給した。なお、いずれのサイドフィーダーも、同方向二軸押出機においてポリアミド(A−1)を溶融させる第一ニーディング部より下流側に設置した。また、定量供給装置、押出機の主供給口およびサイドフィーダーから窒素ガスを導通し、酸素濃度が1%以下となるように維持した。ダイスからポリアミド樹脂組成物をストランド状に引き取った後、水槽に通して冷却固化し、それをペレタイザーでカッティングして、ポリアミド樹脂組成物のペレットを得た。押出機のバレル温度設定は、(融点−5℃)〜(融点+15℃)、スクリュー回転数250rpm、吐出量25kg/hとした。
実施例2〜11、比較例1〜6
樹脂組成物の組成、サイドフィーダーの設置数、1箇所当たりのリン系難燃剤(B)や繊維状強化材(C)の添加量を表3、4に示すように変更した以外は、実施例1と同様の操作をおこなってポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。
得られたポリアミド樹脂組成物ペレットを用い各種評価試験を行った。その結果を表3、4に示す。
Figure 2018123563
Figure 2018123563
実施例の樹脂組成物は、黄色度が低く、耐熱性や機械的特性、難燃性に優れるとともに、耐熱変色性にも優れ、リフロー処理後の黄色度変化値が低いものであった。
実施例1、2の樹脂組成物は、実施例3、比較例1に比較して、ポリアミド(A)の融点が高いため、耐リフロー性に優れ、ブリスターが発生することがなく、リフロー工程後も成形体形状を保っていた。
実施例3の樹脂組成物にタルク(F)を含有させた実施例4では、ブリスターの発生が抑制され、リフロー工程後も成形体形状を保っていた.
実施例1の樹脂組成物は、リン系難燃剤(B)が、ホスフィン酸塩であり、実施例8(ホスファゼン化合物)に比較して、難燃性に優れていた。
比較例2の樹脂組成物は、リン系難燃剤(B)を含有しないため、難燃性に劣るものであった。
比較例3〜6の樹脂組成物は、サイドフィーダー1箇所当たりのリン系難燃剤(B)の添加量が、ポリアミド(A)100質量部に対して20質量部を超えて製造されたため、ポリアミドの劣化が引き起こされ、黄色度が高いものとなり、また耐熱変色性に劣り、リフロー処理後の黄色度変化値が大きいものであった。




Claims (11)

  1. 融点が270〜350℃のポリアミド(A)100質量部と、リン系難燃剤(B)10〜80質量部とを含有し、黄色度(YI)が3.0以下であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  2. 265℃でのリフロー処理後の黄色度変化値(ΔYI)が12.0以下であることを特徴とする請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. リン系難燃剤(B)が、ホスフィン酸塩および/またはジホスフィン酸塩であることを特徴とする請求項1または2記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. ホスフィン酸塩が下記一般式(I)で表される化合物であり、ジホスフィン酸塩が下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする請求項3記載のポリアミド樹脂組成物。
    Figure 2018123563
    Figure 2018123563
    (式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、直鎖または分岐鎖の炭素数1〜16のアルキル基またはフェニル基を表す。Rは、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、アルキルアルキレン基、または、アルキルアリーレン基を表す。Mは、カルシウムイオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオンまたは亜鉛イオンを表す。mは、1または3である。n、a、bは、2×b=n×aの関係式を満たす整数である。)
  5. さらに繊維状強化材(C)5〜140質量部を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. さらにタルク(F)0.1〜20質量部を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を製造するための方法であって、ポリアミド(A)とリン系難燃剤(B)の溶融混練において、溶融混練機に1以上のサイドフィーダーを設置し、サイドフィーダー1箇所当たりのリン系難燃剤(B)の添加量が、ポリアミド(A)100質量部に対して20質量部以下となるように、リン系難燃剤(B)をサイドフィーダーから添加することを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造方法。
  8. 請求項5記載のポリアミド樹脂組成物を製造するための方法であって、樹脂組成物の溶融混練において、繊維状強化材(C)を複数回に分けて添加することを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造方法。
  9. 溶融混練の前にポリアミド(A)を重合し、その重合を、不活性ガス雰囲気下にて実施することを特徴とする請求項7または8記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。
  10. ポリアミド(A)とリン系難燃剤(B)の溶融混練を、不活性ガス雰囲気下にて実施することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。
  11. 請求項1〜6のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形体。


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