JPWO2018110399A1 - 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物 - Google Patents

光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018110399A1
JPWO2018110399A1 JP2018556616A JP2018556616A JPWO2018110399A1 JP WO2018110399 A1 JPWO2018110399 A1 JP WO2018110399A1 JP 2018556616 A JP2018556616 A JP 2018556616A JP 2018556616 A JP2018556616 A JP 2018556616A JP WO2018110399 A1 JPWO2018110399 A1 JP WO2018110399A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
photoacid generator
parts
acid
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018556616A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6591699B2 (ja
Inventor
友治 中村
友治 中村
智幸 柴垣
智幸 柴垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
San Apro KK
Original Assignee
San Apro KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by San Apro KK filed Critical San Apro KK
Publication of JPWO2018110399A1 publication Critical patent/JPWO2018110399A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6591699B2 publication Critical patent/JP6591699B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K3/00Materials not provided for elsewhere
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/0045Photosensitive materials with organic non-macromolecular light-sensitive compounds not otherwise provided for, e.g. dissolution inhibitors
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/20Exposure; Apparatus therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D221/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom as the only ring hetero atom, not provided for by groups C07D211/00 - C07D219/00
    • C07D221/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom as the only ring hetero atom, not provided for by groups C07D211/00 - C07D219/00 condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D221/04Ortho- or peri-condensed ring systems
    • C07D221/06Ring systems of three rings
    • C07D221/14Aza-phenalenes, e.g. 1,8-naphthalimide

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

i線に高い光感度を有し、耐熱安定性に優れ、疎水性材料のへの溶解性及びアルカリ現像性に優れる非イオン系光酸発生剤を提供することを目的とする。本発明は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする非イオン系光酸発生剤(A)である。
[式(1)中、Xは酸の作用により脱離して水素原子に置換されうる1価の有機基であり、Rfは炭素数1〜18の炭化水素基(水素の一部又は全部がフッ素で置換されていてよい)を表す。]

Description

本発明は、光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、紫外線(i線)を作用させて強酸を発生させるのに適する非イオン系光酸発生剤、及びそれを含有するフォトリソグラフィー用樹脂組成物に関する。
従来より、半導体の製造に代表される微細加工の分野では、露光光として波長365nmのi線を用いたフォトリソグラフィー工程が広く用いられている。
フォトリソグラフィー工程に用いられるレジスト材料としては、例えば、カルボン酸のtert−ブチルエステル基、又はフェノールのtert−ブチルカーボネート基を有する重合体と光酸発生剤とを含有する樹脂組成物が用いられている。光酸発生剤として、トリアリールスルホニウム塩(特許文献1)、ナフタレン骨格を有するフェナシルスルホニウム塩(特許文献2)等のイオン系光酸発生剤、及びオキシムスルホネート構造を有する酸発生剤(特許文献3)、スルホニルジアゾメタン構造を有する酸発生剤(特許文献4)等の非イオン系酸発生剤が知られている。さらに露光後加熱(PEB)を行うことで、この強酸により重合体中のtert−ブチルエステル基、又はtert−ブチルカーボネート基が解離し、カルボン酸、又はフェノール性水酸基が形成され、紫外線照射部がアルカリ現像液に易溶性となる。この現象を利用してパターン形成が行われている。
しかしフォトリソグラフィー工程がより微細加工になるに従い、アルカリ現像液により未露光部のパターンが膨潤する膨れの影響が大きくなり、レジスト材料の膨潤を抑制する必要がある。
これらを解決するためにレジスト材料中の重合体に脂環式骨格、又はフッ素含有骨格等を含有させ疎水性にすることで、レジスト材料の膨潤を抑制する方法が提案させている。
これら脂環式骨格、及びフッ素含有骨格等を含有する疎水性材料に対し、イオン系光酸発生剤は相溶性が不足しているため、レジスト材料中で相分離するため十分なレジスト性能を発揮できず、パターン形成できない問題がある。一方、非イオン系光酸発生剤は疎水性材料に対する相溶性が良好であるが、アルカリ現像工程において露光部にスカムが生じる問題がある。またi線に対する感度が不足する問題、及び耐熱安定性が不足するため露光後加熱(PEB)で分解するためアローアンスが狭い問題をもつ。
特開昭50−151997号公報 特開平9−118663号公報 特開平6−67433号公報 特開平10−213899号公報
そこで、i線に高い光感度を有し、耐熱安定性に優れ、疎水性材料のへの溶解性及びアルカリ現像性に優れる非イオン系光酸発生剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする非イオン系光酸発生剤(A);及び該非イオン系光酸発生剤(A)を含むフォトリソグラフィー用樹脂組成物(Q)である。
Figure 2018110399
[式(1)中、Xは酸の作用により脱離して水素原子に置換されうる1価の有機基であり、Rfは炭素数1〜18の炭化水素基(水素の一部又は全部がフッ素で置換されていてよい)を表す。]
本発明の非イオン系光酸発生剤(A)は、非イオン系であるため、イオン系酸発生剤に比べて疎水性材料との相溶性に優れる。またナフタルイミド骨格を有するために、耐熱安定性に優れ露光後加熱(PEB)を行うことができる。
またナフタルイミド骨格上に置換基を持つため、ナフタレン環状の電子状態に作用することができi線に対するモル吸光係数が高い。これによりi線を照射することで非イオン系光酸発生剤(A)は容易に分解し、強酸であるスルホン酸を発生することができる。
またXは酸の作用により脱離して水素原子に置換されうるため、露光部のみアルカリ現像液に対する親和性に優れ、露光部におけるスカムの発生が少ない。
このため本発明の非イオン系光酸発生剤(A)を含有するフォトリソグラフィー用樹脂組成物(Q)は、i線に対して高感度であり、また露光後加熱(PEB)でのアローアンスが広いため作業性に優れる。
さらに、本発明のフォトリソグラフィー用樹脂組成物(Q)はアルカリ現像工程においてスカムの発生が少なく、良好なレジストパターンを得ることができる。
本発明の非イオン系酸発生剤(A)は下記一般式(1)で表される。
Figure 2018110399
式(1)中、Xは酸の作用により脱離して水素原子に置換されうる1価の有機基であり、Rfは炭素数1〜18の炭化水素基(水素の一部又は全部がフッ素で置換されていてよい)を表す。
Xの酸の作用により脱離して水素原子に置換されうる1価の有機基としては、1−分岐アルキル基、シリル基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基及び下記一般式(2)で表される基が挙げられる。
Figure 2018110399
式(2)中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、R及びRは水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表し、RとR又はRは互いに結合して環構造を形成してもよい。
1−分岐アルキル基としては、例えば、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基及び1,1−ジメチルブチル基等が挙げられる。
シリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、メチルジエチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、メチルジイソプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、メチルジ−tert−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、フェニルジメチルシリル基、メチルジフェニルシリル基及びトリフェニルシリル基等のトリカルビルシリル基が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘキサノイル基、バレリル基、ピバロイル基、イソバレリル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピペロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オレオイル基、マレオイル基、フマロイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、p−トルエンスルホニル基及びメシル基等が挙げられる。
一般式(2)で表される基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−エトキシプロピル基、1−プロポキシエチル基、1−フェノキシエチル基、1−ベンジルオキシエチル基、テトラヒドロピラニル基及びテトラヒドロフラニル基等が挙げられる。
アルキルオキシカルボニル基としては、下記一般式(3)で表されるアルキルオキシカルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等が挙げられる。
Figure 2018110399
式(3)中、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表し、環構造又は分岐構造を有してもよく、互いに結合して環構造を形成してもよい。
これらXのうち、酸の作用による脱離のしやすさ、及び脱離した際の副生物の観点から、好ましくは、シリル基、アルキルオキシカルボニル基及び一般式(2)で表される基であり、さらに好ましくは、アルキルオキシカルボニル基であり、特に好ましくはtert−ブトキシカルボニル基及び2−エチルヘキシルオキシカルボニル基である。
Rfは、炭素数1〜18の炭化水素基(水素の一部又は全部がフッ素で置換されていてよい)である。炭素数1〜18の炭化水素基は置換基を有してもよい。
炭素数1〜18の炭化水素基としては、アルキル基、アリール基及び複素環式炭化水素基等が挙げられる。
アルキル基としては、例えば、炭素数1〜18の直鎖アルキル基(メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル及びn−オクタデシル等)、炭素数1〜18の分岐鎖アルキル基(イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、イソヘキシル及びイソオクタデシル等)、及び炭素数3〜18のシクロアルキル基(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−デシルシクロヘキシル及び10−カンファーイル等)等が挙げられる。
アリール基としては、例えば、炭素数6〜10のアリール基(フェニル、トリル、ジメチルフェニル、ナフチル及びペンタフルオロフェニル等)等が挙げられる。
複素環式炭化水素基としては、例えば、炭素数4〜18の複素環式炭化水素基(チエニル、フラニル、ピラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、キサンテニル、チアントレニル、フェノキサジニル、フェノキサチイニル、クロマニル、イソクロマニル、ジベンゾチエニル、キサントニル、チオキサントニル及びジベンゾフラニル等)等が挙げられる。
炭素数1〜18の炭化水素基の水素の一部又は全部がフッ素で置換された基としては、CxFyで表される水素原子がフッ素原子で置換された直鎖アルキル基(Rf1)、分岐鎖アルキル基(Rf2)、シクロアルキル基(Rf3)、及びアリール基(Rf4)等が挙げられる。
水素原子がフッ素原子で置換された直鎖アルキル基(Rf1)としては、例えば、トリフルオロメチル基(x=1,y=3)、ペンタフルオロエチル基(x=2,y=5)、ヘプタフルオロプロピル基(x=3,y=7)、ノナフルオロブチル基(x=4,y=9)、パーフルオロヘキシル基(x=6,y=13)、及びパーフルオロオクチル基(x=8,y=17)等が挙げられる。
水素原子がフッ素原子で置換された分岐鎖アルキル基(Rf2)としては、例えば、パーフルオロイソプロピル基(x=3,y=7)、パーフルオロ−tert−ブチル基(x=4,y=9)、及びパーフルオロ−2−エチルヘキシル基(x=8,y=17)等が挙げられる。
水素原子がフッ素原子で置換されたシクロアルキル基(Rf3)としては、例えば、パーフルオロシクロブチル基(x=4,y=7)、パーフルオロシクロペンチル基(x=5,y=9)、パーフルオロシクロヘキシル基(x=6,y=11)、及びパーフルオロ(1−シクロヘキシル)メチル基(x=7,y=13)等が挙げられる。
水素原子がフッ素原子で置換されたアリール基(Rf4)としては、例えば、ペンタフルオロフェニル基(x=6,y=5)、及び3−トリフルオロメチルテトラフルオロフェニル基(x=7,y=7)等が挙げられる。
Rfのうち、スルホン酸エステル部分の分解性、フォトレジストの脱保護性、および原料の入手のしやすさの観点から、好ましくは、水素原子がフッ素原子で置換された直鎖アルキル基(Rf1)、分岐鎖アルキル基(Rf2)、及びアリール基(Rf4)であり、さらに好ましくは直鎖アルキル基(Rf1)、及びアリール基(Rf4)であり、特に好ましくはトリフルオロメチル基(x=1,y=3)、ペンタフルオロエチル基(x=2,y=5)、ヘプタフルオロプロピル基(x=3,y=7)、ノナフルオロブチル基(x=4,y=9)、及びペンタフルオロフェニル基(x=6,y=5)である。
一般式(1)で表される非イオン系光酸発生剤のうち、好ましい具体例を以下に示す。
Figure 2018110399
Figure 2018110399
Figure 2018110399
Figure 2018110399
Figure 2018110399
Figure 2018110399
Figure 2018110399
Figure 2018110399
本発明の非イオン系光酸発生剤(A)の合成方法は目的物を合成できれば特に限定はされないが、例えば、3−ヒドロキシ−1,8−ナフタル酸無水物とシリルクロリド、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン又は二炭酸ジ−tert−ブチル等を反応させて得られる前駆体(P1)にヒドロキシルアミンを反応させる。ついで対応するスルホン酸無水物又はスルホン酸クロリドを反応させることによって合成できる。
3−ヒドロキシ−1,8−ナフタル酸無水物とシリルクロリド、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン又は二炭酸ジ−tert−ブチル等との反応条件としては、温度−30〜80℃にて1〜50時間であり、反応を速やかに収率良く完結するために、反応溶媒、塩基触媒及び酸触媒を使用することが好ましい。
反応溶媒としては特に限定されるものではないが、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム等が好ましい。塩基触媒としては、例えば、ピリジン、メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジン、2,6−ルチジン、トリエチルアミン、イミダゾール、DBU、水素化ナトリウム等が好ましく、酸触媒としては、p−トルエンスルホン酸が挙げられ、通常3−ヒドロキシ−1,8−ナフタル酸無水物に対し、1〜100mol%を添加する。
3−ヒドロキシ−1,8−ナフタル酸無水物とシリルクロリド、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン又は二炭酸ジ−tert−ブチル等のモル比は、通常、1:1〜1:2で行う。
前駆体(P1)にヒドロキシルアミンを反応させ、ついで対応するスルホン酸無水物又はスルホン酸クロリドを反応させて得られる本発明の非イオン系光酸発生剤(A)は、必要に応じて適当な有機溶媒で再結晶することで精製することができる。
本発明の非イオン系光酸発生剤(A)は、レジスト材料への溶解を容易にするため、あらかじめ反応を阻害しない溶剤に溶かしておいてもよい。
溶剤としては、カーボネート(プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート及びジエチルカーボネート等);エステル(酢酸エチル、乳酸エチル、β−プロピオラクトン、β―ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン及びε−カプロラクトン等);エーテル(エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジブチルエーテル等);及びエーテルエステル(エチレングリコールモノメチルエーテル酢酸エステル、プロピレングリコールモノエチルエーテル酢酸エステル及びジエチレングリコールモノブチルエーテル酢酸エステル等)等が挙げられる。
溶剤を使用する場合、溶剤の使用割合は、本発明の光酸発生剤100重量部に対して、15〜1000重量部が好ましく、さらに好ましくは30〜500重量部である。
本発明のフォトリソグラフィー用樹脂組成物(Q)は、非イオン系光酸発生剤(A)を必須成分として含むため、紫外線照射及び露光後加熱(PEB)を行うことで、露光部と未露光部の現像液に対する溶解性に差がつく。非イオン系光酸発生剤(A)は1種単独、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
フォトリソグラフィー用樹脂組成物(Q)としては、ネガ型化学増幅樹脂(QN)と非イオン系光酸発生剤(A)との混合物;及びポジ型化学増幅樹脂(QP)と非イオン系光酸発生剤(A)との混合物が挙げられる。
ネガ型化学増幅樹脂(QN)としては、フェノール性水酸基含有樹脂(QN1)と架橋剤(QN2)から構成される。
フェノール性水酸基含有樹脂(QN1)としてはフェノール性水酸基を含有している樹脂であれば特に制限はなく、例えば、ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレンの共重合体、ヒドロキシスチレンとスチレンの共重合体、ヒドロキシスチレン、スチレン及び(メタ)アクリル酸誘導体の共重合体、フェノール−キシリレングリコール縮合樹脂、クレゾール−キシリレングリコール縮合樹脂、フェノール−性水酸基を含有するポリイミド、フェノール性水酸基を含有するポリアミック酸、フェノール−ジシクロペンタジエン縮合樹脂等が用いられる。これらのなかでも、ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレンの共重合体、ヒドロキシスチレンとスチレンの共重合体、ヒドロキシスチレン、スチレン及び(メタ)アクリル酸誘導体の共重合体、フェノール−キシリレングリコール縮合樹脂が好ましい。尚、これらのフェノール性水酸基含有樹脂(QN1)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
上記ノボラック樹脂は、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを触媒の存在下で縮合させることにより得ることができる。
上記フェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げられる。
また、上記アルデヒド類としてはホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。
具体的なノボラック樹脂としては、例えば、フェノール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、クレゾール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、フェノール−ナフトール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂等が挙げられる。
また、上記フェノール性水酸基含有樹脂(QN1)には、成分の一部としてフェノール性低分子化合物が含有されていてもよい。
上記フェノール性低分子化合物としては、例えば、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,3−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,4−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕フェニル]エタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、4,4’−{1−[4−〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕フェニル]エチリデン}ビスフェノール等が挙げられる。これらのフェノール性低分子化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
このフェノール性低分子化合物のフェノール性水酸基含有樹脂(QN1)中における含有割合は、フェノール性水酸基含有樹脂(QN1)を100重量%とした場合、40重量%以下であることが好ましく、より好ましくは1〜30重量%である。
フェノール性水酸基含有樹脂(QN1)の重量平均分子量は、得られる絶縁膜の解像性、熱衝撃性、耐熱性、残膜率等の観点から、2000以上であることが好ましく、より好ましくは2000〜20000程度である。
また、ネガ型化学増幅樹脂(QN)中におけるフェノール性水酸基含有樹脂(QN1)の含有割合は、溶剤を除いた組成物の全体を100重量%とした場合に、30〜90重量%であることが好ましく、より好ましくは40〜80重量%である。このフェノール性水酸基含有樹脂(QN1)の含有割合が30〜90重量%である場合には、感光性絶縁樹脂組成物を用いて形成された膜がアルカリ水溶液による十分な現像性を有しているため好ましい。
架橋剤(QN2)としては、非イオン系光酸発生剤(A)から発生した強酸によりフェノール性水酸基含有樹脂(QN1)を架橋し得る化合物であれば特に限定されない。
架橋剤(QN2)としては、例えば、ビスフェノールA系エポキシ化合物、ビスフェノールF系エポキシ化合物、ビスフェノールS系エポキシ化合物、ノボラック樹脂系エポキシ化合物、レゾール樹脂系エポキシ化合物、ポリ(ヒドロキシスチレン)系エポキシ化合物、オキセタン化合物、メチロール基含有メラミン化合物、メチロール基含有ベンゾグアナミン化合物、メチロール基含有尿素化合物、メチロール基含有フェノール化合物、アルコキシアルキル基含有メラミン化合物、アルコキシアルキル基含有ベンゾグアナミン化合物、アルコキシアルキル基含有尿素化合物、アルコキシアルキル基含有フェノール化合物、カルボキシメチル基含有メラミン樹脂、カルボキシメチル基含有ベンゾグアナミン樹脂、カルボキシメチル基含有尿素樹脂、カルボキシメチル基含有フェノール樹脂、カルボキシメチル基含有メラミン化合物、カルボキシメチル基含有ベンゾグアナミン化合物、カルボキシメチル基含有尿素化合物及びカルボキシメチル基含有フェノール化合物等を挙げることができる。
これら架橋剤(QN2)のうち、メチロール基含有フェノール化合物、メトキシメチル基含有メラミン化合物、メトキシメチル基含有フェノール化合物、メトキシメチル基含有グリコールウリル化合物、メトキシメチル基含有ウレア化合物及びアセトキシメチル基含有フェノール化合物が好ましく、さらに好ましくはメトキシメチル基含有メラミン化合物(例えばヘキサメトキシメチルメラミン等)、メトキシメチル基含有グリコールウリル化合物及びメトキシメチル基含有ウレア化合物等である。メトキシメチル基含有メラミン化合物は、CYMEL300、CYMEL301、CYMEL303、CYMEL305(三井サイアナミッド(株)製)等の商品名で、メトキシメチル基含有グリコールウリル化合物はCYMEL1174(三井サイアナミッド(株)製)等の商品名で、またメトキシメチル基含有ウレア化合物は、MX290(三和ケミカル(株)製)等の商品名で市販されている。
架橋剤(QN2)の含有量は、残膜率の低下、パターンの蛇行や膨潤及び現像性の観点から、フェノール性水酸基含有樹脂(QN1)中の全酸性官能基に対して、通常、5〜60モル%、好ましくは10〜50モル%、さらに好ましくは15〜40モル%である。
ポジ型化学増幅樹脂(QP)としては、フェノール性水酸基、カルボキシル基、又はスルホニル基等の1種以上の酸性官能基を含有するアルカリ可溶性樹脂(QP1)中の酸性官能基の水素原子の一部あるいは全部を、酸解離性基で置換した保護基導入樹脂(QP2)が挙げられる。
なお、酸解離性基は非イオン系光酸発生剤(A)から発生した強酸の存在下で解離することができる基である。
保護基導入樹脂(QP2)は、それ自体としてはアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性である。
アルカリ可溶性樹脂(QP1)としては、例えば、フェノール性水酸基含有樹脂(QP11)、カルボキシル基含有樹脂(QP12)、及びスルホン酸基含有樹脂(QP13)等が挙げられる。
フェノール性水酸基含有樹脂(QP11)としては、上記水酸基含有樹脂(QN1)と同じものが使用できる。
カルボキシル基含有樹脂(QP12)としては、カルボキシル基を有するポリマーであれば特に制限はなく、例えば、カルボキシル基含有ビニルモノマー(Ba)と、必要により疎水基含有ビニルモノマー(Bb)とをビニル重合することで得られる。
カルボキシル基含有ビニルモノマー(Ba)としては、例えば、不飽和モノカルボン酸[(メタ)アクリル酸、クロトン酸および桂皮酸など]、不飽和多価(2〜4価)カルボン酸[(無水)マレイン酸、イタコン酸、フマル酸およびシトラコン酸など]、不飽和多価カルボン酸アルキル(炭素数1〜10のアルキル基)エステル[マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステルおよびシトラコン酸モノアルキルエステルなど]、並びにこれらの塩[アルカリ金属塩(ナトリウム塩およびカリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩およびマグネシウム塩等)、アミン塩およびアンモニウム塩等]が挙げられる。
これらのうち好ましいのは重合性、及び入手のしやすさの観点から不飽和モノカルボン酸、さらに好ましいのは(メタ)アクリル酸である。
疎水基含有ビニルモノマー(Bb)としては、(メタ)アクリル酸エステル(Bb1)、及び芳香族炭化水素モノマー(Bb2)等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル(Bb1)としては、例えば、アルキル基の炭素数1〜20のアルキル(メタ)アクリレート[例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレートおよび2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなど]および脂環基含有(メタ)アクリレート[ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シジクロペンテニル(メタ)アクリレートおよびイソボルニル(メタ)アクリレートなど]などが挙げられる。
芳香族炭化水素モノマー(Bb2)としては、例えば、スチレン骨格を有する炭化水素モノマー[例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレンおよびベンジルスチレン]およびビニルナフタレンなどが挙げられる。
カルボキシル基含有樹脂(QP12)における、(Ba)/(Bb)の仕込みモノマーモル比は、通常10〜100/0〜90、現像性の観点から、好ましくは10〜80/20〜90、さらに好ましくは25〜85/15〜75である。
スルホン酸基含有樹脂(QP13)としては、スルホン酸基を有するポリマーであれば特に制限はなく、例えば、スルホン酸基含有ビニルモノマー(Bc)と、必要により疎水基含有ビニルモノマー(Bb)とをビニル重合することで得られる。
疎水基含有ビニルモノマー(Bb)としては、上記と同じものが使用できる。
スルホン酸基含有ビニルモノマー(Bc)としては、例えば、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびこれらの塩が挙げられる。塩としてはアルカリ金属(ナトリウムおよびカリウム等)塩、アルカリ土類金属(カルシウムおよびマグネシウム等)塩、第1〜3級アミン塩、アンモニウム塩および第4級アンモニウム塩などが挙げられる。
スルホン酸基含有樹脂(QP13)における、(Bc)/(Bb)の仕込みモノマーモル比は、通常10〜100/0〜90、現像性の観点から、好ましくは10〜80/20〜90、さらに好ましくは25〜85/15〜75である。
アルカリ可溶性樹脂(QP1)のHLB値は、アルカリ可溶性樹脂(QP1)の樹脂骨格によって好ましい範囲が異なるが、好ましくは4〜19、さらに好ましくは5〜18、特に好ましくは6〜17である。
HLB値が4以上であれば現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
なお、本発明におけるHLB値は、小田法によるHLB値であり、親水性−疎水性バランス値のことであり、有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB≒10×無機性/有機性
また、無機性の値及び有機性の値は、文献「界面活性剤の合成とその応用」(槇書店発行、小田、寺村著)の501頁;または、「新・界面活性剤入門」(藤本武彦著、三洋化成工業株式会社発行)の198頁に詳しく記載されている。
保護基導入樹脂(QP2)中の酸解離性基としては、例えば、置換メチル基、1−置換エチル基、1−分岐アルキル基、シリル基、ゲルミル基、アルコキシカルボニル基、アシル基及び環式酸解離性基等を挙げることができる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
1−置換メチル基としては、例えば、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、エトキシメチル基、エチルチオメチル基、メトキシエトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、ベンジルチオメチル基、フェナシル基、ブロモフェナシル基、メトキシフェナシル基、メチルチオフェナシル基、α−メチルフェナシル基、シクロプロピルメチル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、ブロモベンジル基、ニトロベンジル基、メトキシベンジル基、メチルチオベンジル基、エトキシベンジル基、エチルチオベンジル基、ピペロニル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、n−プロポキシカルボニルメチル基、i−プロポキシカルボニルメチル基、n−ブトキシカルボニルメチル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基等を挙げることができる。
1−置換エチル基としては、例えば、1−メトキシエチル基、1−メチルチオエチル基、1,1−ジメトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−エチルチオエチル基、1,1−ジエトキシエチル基、1−エトキシプロピル基、1−プロポキシエチル基、1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−フェノキシエチル基、1−フェニルチオエチル基、1,1−ジフェノキシエチル基、1−ベンジルオキシエチル基、1−ベンジルチオエチル基、1−シクロプロピルエチル基、1−フェニルエチル基、1,1−ジフェニルエチル基、1−メトキシカルボニルエチル基、1−エトキシカルボニルエチル基、1−n−プロポキシカルボニルエチル基、1−イソプロポキシカルボニルエチル基、1−n−ブトキシカルボニルエチル基、1−tert−ブトキシカルボニルエチル基等を挙げることができる。
1−分岐アルキル基としては、例えば、i−プロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基等を挙げることができる。
シリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、メチルジエチルシリル基、トリエチルシリル基、i−プロピルジメチルシリル基、メチルジ−i−プロピルシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、メチルジ−tert−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、フェニルジメチルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基等のトリカルビルシリル基を挙げることができる。
ゲルミル基としては、例えば、トリメチルゲルミル基、エチルジメチルゲルミル基、メチルジエチルゲルミル基、トリエチルゲルミル基、イソプロピルジメチルゲルミル基、メチルジ−i−プロピルゲルミル基、トリ−i−プロピルゲルミル基、tert−ブチルジメチルゲルミル基、メチルジ−tert−ブチルゲルミル基、トリ−tert−ブチルゲルミル基、フェニルジメチルゲルミル基、メチルジフェニルゲルミル基、トリフェニルゲルミル基等のトリカルビルゲルミル基を挙げることができる。
アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等を挙げることができる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘキサノイル基、バレリル基、ピバロイル基、イソバレリル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピペロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オレオイル基、マレオイル基、フマロイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、p−トルエンスルホニル基、メシル基等を挙げることができる。
環式酸解離性基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、4−メトキシシクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロチオフラニル基、3−ブロモテトラヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル基、3−テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド基等を挙げることができる。
これらの酸解離性基のうち、tert−ブチル基、ベンジル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、トリメチルシリル基、tert−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基及びテトラヒドロチオフラニル基等が好ましい。
保護基導入樹脂(QP2)における酸解離性基の導入率{保護基導入樹脂(QP2)中の保護されていない酸性官能基と酸解離性基との合計数に対する酸解離性基の数の割合}は、酸解離性基や該基が導入されるアルカリ可溶性樹脂の種類により一概には規定できないが、好ましくは10〜100%、さらに好ましくは15〜100%である。
保護基導入樹脂(QP2)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、好ましくは1,000〜150,000、さらに好ましくは3,000〜100,000である。
また、保護基導入樹脂(QP2)のMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比(Mw/Mn)は、通常1〜10、好ましくは1〜5である。
フォトグラフィー用樹脂組成物(Q)の固形分の重量に基づく非イオン系光酸発生剤(A)の含有量は、0.001〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは0.01〜15重量%、特に好ましくは0.05〜7重量%である。
0.001重量%以上であれば紫外線に対する感度がさらい良好に発揮でき、20重量%以下であればアルカリ現像液に対し不溶部分の物性がさらに良好に発揮できる。
本発明のフォトグラフィー用樹脂組成物(Q)を用いたレジストは、例えば、所定の有機溶剤に溶解(無機微粒子を含んだ場合は溶解と分散)した樹脂溶液を、スピンコート、カーテンコート、ロールコート、スプレーコート、スクリーン印刷等公知の方法を用いて基板に塗布後、加熱又は熱風吹き付けにより溶剤を乾燥させることで形成することができる。
フォトグラフィー用樹脂組成物(Q)を溶解させる有機溶剤としては、樹脂組成物を溶解させることができ、樹脂溶液をスピンコート等に適用できる物性(粘度等)に調整できるものであれば特に限定されない。例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、エタノール、シクロヘキサノン、メタノール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン及びキシレン等の公知の溶媒が使用できる。
これらの溶剤のうち、乾燥温度等の観点から、沸点が200℃以下のもの(トルエン、エタノール、シクロヘキサノン、メタノール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン及びキシレン)が好ましく、単独又は2種類以上組み合わせで使用することもできる。
有機溶剤を使用する場合、溶剤の配合量は、特に限定されないが、フォトグラフィー用樹脂組成物(Q)の固形分の重量に基づいて、通常30〜1,000重量%が好ましく、さらに好ましくは40〜900重量%、特に好ましくは50〜800重量%である。
塗布後の樹脂溶液の乾燥条件は、使用する溶剤により異なるが好ましくは50〜2000℃で2〜30分の範囲で実施され、乾燥後のフォトグラフィー用樹脂組成物(Q)の残留溶剤量(重量%)等で適宜決定する。
基板にレジストを形成した後、配線パターン形状の光照射を行う。その後、露光後加熱(PEB)を行った後に、アルカリ現像を行い、配線パターンを形成する。
光照射する方法として、配線パターンを有するフォトマスクを介して活性光線により、レジストの露光を行う方法が挙げられる。光照射に用いる活性光線としては、本発明の
フォトグラフィー用樹脂組成物(Q)中の非イオン系光酸発生剤(A)を分解させることができれば特に制限はない。
活性光線としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハロゲンランプ、電子線照射装置、X線照射装置、レーザー(アルゴンレーザー、色素レーザー、窒素レーザー、LED、ヘリウムカドミウムレーザー等)等がある。これらのうち、好ましくは高圧水銀灯及び超高圧水銀灯である。
露光後加熱(PEB)の温度としては、通常40〜200℃であって、好ましくは50〜190℃、さらに好ましくは60〜180℃である。40℃未満では脱保護反応、又は架橋反応が十分にできないため、紫外線照射部と紫外線未照射部の溶解性に差が不足しパターンが形成できず、200℃より高いと生産性が低下する問題がある。
加熱時間としては、通常0.5〜120分未満では時間と温度の制御が困難で、120分より大きいと生産性が低下する問題がある。
アルカリ現像する方法としては、アルカリ現像液を用いて配線パターン形状に溶解除去する方法が挙げられる。アルカリ現像液としては、フォトグラフィー用樹脂組成物(Q)の紫外線照射部と紫外線未照射部の溶解性に差ができる条件であれば特に制限はない。
アルカリ現像液としては水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム及びテトラメチルアンモニウム塩水溶液等がある。
これらアルカリ現像液は水溶性の有機溶剤を加えてもよい。水溶性の有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン等がある。
現像方法としては、アルカリ現像液を用いたディップ方式、シャワー方式、及びスプレー方式があるが、スプレー方式の法が好ましい。
現像液の温度は、好ましくは25〜40℃で使用される。現像時間は、レジストの厚さに応じて適宜決定される。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
<製造例1>
<N−ヒドロキシ−3−tert−ブトキシカルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸イミド[中間体(1)]の製造法>
3−ヒドロキシ−1,8−ナフタル酸無水物(東京化成工業株式会社製)5.5部、二炭酸ジ−tert−ブチル(東京化成工業株式会社製)5.9部をアセトニトリル32部に分散させ、ピリジン2.2部を加えて50℃で2時間攪拌した。室温に冷却後、水に投入し析出物をろ別して白色固体を得た。この白色固体を水洗し乾燥することで3−tert−ブトキシカルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸無水物8.1部を得た。
得られた3−tert−ブトキシカルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸無水物8.1部をアセトニトリル137部に溶解させ、ヒドロキシルアミン水溶液(東京化成工業株式会社製、50%水溶液)2.0部を加えて室温で2時間攪拌した。反応液を水に投入し析出物をろ別して白色固体を得た。この白色固体を水洗し乾燥することで表題の化合物[中間体(1)]8.0部を得た。
<製造例2>
<N−ヒドロキシ−3−(2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキソキシ)カルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸イミド[中間体(2)]の製造法>
3−ヒドロキシ−1,8−ナフタル酸無水物(東京化成工業株式会社製)5.5部、クロロギ酸メンチル(東京化成工業株式会社製)5.9部をアセトニトリル47部に分散させ、トリエチルアミン2.8部を加えて50℃で2時間攪拌した。室温に冷却後、水に投入し析出物をろ別して白色固体を得た。この白色固体を水洗し乾燥することで3−(2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキソキシ)カルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸無水物8.0部を得た。
得られた3−(2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキソキシ)カルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸無水物8.0部をアセトニトリル124部に溶解させ、ヒドロキシルアミン水溶液(東京化成工業株式会社製、50%水溶液)1.5部を加えて室温で2時間攪拌した。反応液を水に投入し析出物をろ別して白色固体を得た。この白色固体を水洗し乾燥することで表題の化合物[中間体(2)]4.0部を得た。
<製造例3>
<N−ヒドロキシ−3−(2−テトラヒドロピラニル)オキシ−1,8−ナフタル酸イミド[中間体(3)]の合成法>
3−ヒドロキシ−1,8−ナフタル酸無水物(東京化成工業株式会社製)5.5部、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(東京化成工業株式会社製)2.3部をアセトニトリル32部に分散させ、p−トルエンスルホン酸4.9部を加えて50℃で2時間攪拌した。室温に冷却後、水に投入し析出物をろ別して赤褐色固体を得た。この赤褐色固体を水洗し乾燥することで3−(2−テトラヒドロピラニル)オキシ−1,8−ナフタル酸無水物7.6部を得た。
得られた3−(2−テトラヒドロピラニル)オキシ−1,8−ナフタル酸無水物7.6部をアセトニトリル137部に溶解させ、ヒドロキシルアミン水溶液(東京化成工業株式会社製、50%水溶液)2.0部を加えて室温で2時間攪拌した。反応液を水に投入し析出物をろ別して赤褐色固体を得た。この赤褐色固体を水洗し乾燥することで表題の化合物[中間体(3)]7.6部を得た。
<製造例4>
<N−ヒドロキシ−3−トリメチルシリルオキシ−1,8−ナフタル酸イミド[中間体(4)]の合成法>
3−ヒドロキシ−1,8−ナフタル酸無水物(東京化成工業株式会社製)5.5部、トリメチルシリルクロリド(東京化成工業株式会社製)2.9部をアセトニトリル32部に分散させ、トリエチルアミン2.8部を加えて50℃で2時間攪拌した。室温に冷却後、水に投入し析出物をろ別して赤褐色固体を得た。この赤褐色固体を水洗し乾燥することで3−トリメチルシリルオキシ−1,8−ナフタル酸無水物7.3部を得た。
得られた3−トリメチルシリルオキシ−1,8−ナフタル酸無水物7.3部をアセトニトリル137部に溶解させ、ヒドロキシルアミン水溶液(東京化成工業株式会社製、50%水溶液)2.0部を加えて室温で2時間攪拌した。反応液を水に投入し析出物をろ別して赤褐色固体を得た。この赤褐色固体を水洗し乾燥することで表題の化合物[中間体(4)]7.3部を得た。
<実施例1>
<3−tert−ブトキシカルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−1)]の合成法>
製造例1で得られたN−ヒドロキシ−3−tert−ブトキシカルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸イミド[中間体(1)]8.0部をジクロロメタン52部に分散させてピリジン3.8部を加えた後、0℃以下に冷却しながらトリフルオロメタンスルホン酸無水物(東京化成工業株式会社製)10.2部を滴下し、2時間攪拌した。0℃を保ったまま反応液を水に投入し4回水洗した後、ジクロロメタンを減圧留去することで、表題の化合物[非イオン系光酸発生剤(A−1)]10.0部を得た。
<実施例2>
<3−tert−ブトキシカルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸イミドペンタフルオロエタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−2)]の合成法>
実施例1において、トリフルオロメタンスルホン酸無水物10.2部をペンタフルオロエタンスルホン酸クロリド(東京化成工業株式会社製)7.9部としたこと以外は、実施例1と同様な操作を行い、表題の化合物[非イオン系光酸発生剤(A−2)]11.1部を得た。
<実施例3>
<3−tert−ブトキシカルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸イミドヘプタフルオロプロパンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−3)]の合成法>
実施例1において、トリフルオロメタンスルホン酸無水物10.2部をヘプタフルオロプロパンスルホン酸クロリド(東京化成工業株式会社製)9.7部としたこと以外は、実施例1と同様な操作を行い、表題の化合物[非イオン系光酸発生剤(A−3)]12.2部を得た。
<実施例4>
<3−tert−ブトキシカルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸イミドノナフルオロブタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−4)]の合成法>
実施例1において、トリフルオロメタンスルホン酸無水物10.2部をノナフルオロブタンスルホン酸クロリド(東京化成工業株式会社製)11.6部としたこと以外は、実施例1と同様な操作を行い、表題の化合物[非イオン系光酸発生剤(A−4)]13.3部を得た。
<実施例5>
<3−tert−ブトキシカルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸イミドペンタフルオロベンゼンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−5)]の合成法>
実施例1において、トリフルオロメタンスルホン酸無水物10.2部をペンタフルオロベンゼンスルホン酸クロリド(東京化成工業株式会社製)9.7部としたこと以外は、実施例1と同様な操作を行い、表題の化合物[非イオン系光酸発生剤(A−5)]12.2部を得た。
<実施例6>
<3−(2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキソキシ)カルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−6)]の合成法>
製造例2で得られたN−ヒドロキシ−3−(2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキソキシ)カルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸イミド[中間体(2)]4.0部をジクロロメタン21部に分散させてピリジン1.5部を加えた後、0℃以下に冷却しながらトリフルオロメタンスルホン酸無水物(東京化成工業株式会社製)4.1部を滴下し、2時間攪拌した。0℃を保ったまま反応液を水に投入し4回水洗した後、ジクロロメタンを減圧留去することで、表題の化合物[非イオン系光酸発生剤(A−6)]4.1部を得た。
<実施例7>
<3−(2−テトラヒドロピラニル)オキシ−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−7)]の合成法>
製造例3で得られたN−ヒドロキシ−3−(2−テトラヒドロピラニル)オキシ−1,8−ナフタル酸イミド[中間体(3)]7.6部をジクロロメタン52部に分散させてピリジン3.8部を加えた後、0℃以下に冷却しながらトリフルオロメタンスルホン酸無水物(東京化成工業株式会社製)10.2部を滴下し、2時間攪拌した。0℃を保ったまま反応液を水に投入し4回水洗した後、ジクロロメタンを減圧留去することで、表題の化合物[非イオン系光酸発生剤(A−7)]9.7部を得た。
<実施例8>
<3−トリメチルシリルオキシ−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−8)]の合成法>
製造例4で得られたN−ヒドロキシ−3−トリメチルシリルオキシ−1,8−ナフタル酸イミド[中間体(4)]7.3部をジクロロメタン52部に分散させてピリジン3.8部を加えた後、0℃以下に冷却しながらトリフルオロメタンスルホン酸無水物(東京化成工業株式会社製)10.2部を滴下し、2時間攪拌した。0℃を保ったまま反応液を水に投入し4回水洗した後、ジクロロメタンを減圧留去することで、表題の化合物[非イオン系光酸発生剤(A−8)]9.7部を得た。
<比較例1>
<1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A’−1)]の合成法>
下記式(4)で表される1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート(Aldlich社製)をそのまま使用した。
Figure 2018110399
<比較例2>
<3−ヒドロキシ−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A’−2)]の合成法>
実施例1で得られた3−tert−ブトキシカルボニルオキシ−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−1)]10.0部をジクロロメタン52部に溶解させ、トリフルオロメタンスルホン酸4.0部を滴下して室温で1時間撹拌した。反応液から析出物をろ別した後、水洗し乾燥することで、下記式(5)で表される非イオン系光酸発生剤(A’−2)7.9部を得た。
Figure 2018110399
<比較例3>
<(4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート[イオン系光酸発生剤(A’−3)の合成法]>
特開2007−091628公報の実施例1にしたがって、下記式(6)で表される(4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート[イオン系光酸発生剤(A’−3)を得た。
Figure 2018110399
<実施例1〜8、比較例1〜3>
光酸発生剤の性能評価として、実施例1〜8で得られた非イオン系光酸発生剤(A−1)〜(A−8)、比較のための非イオン系光酸発生剤(A’−1)、(A’−2)及び比較のためのイオン系光酸発生剤(A’−3)のモル吸光係数、レジスト硬化性、熱分解温度、溶剤溶解性、及びアルカリ現像性について以下の方法で評価し、その結果を表1に記載した。
<モル吸光係数>
合成した光酸発生剤をアセトニトリルにより0.25mmol/Lに希釈し、紫外可視分光光度計(島津製作所社製、UV−2550)を用いて、200nmから500nmの範囲で1cmのセル長の吸光度を測定した。下記式からi線(365nm)のモル吸光係数(ε365)を算出した。
ε365(L・mol−1・cm−1)=A365/(0.00025mol/L×1cm)
[式中、A365は365nmの吸光度を表す。]
<レジスト硬化性>
フェノール樹脂(DIC社製、「フェノライトTD431」)75部、メラミン硬化剤(三井サイアナミッド(株)社製、「サイメル300」)25部、合成した光酸発生剤1部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAと略記する。)200部の樹脂溶液を、10cm角のガラス基板上にスピンコーターを用いて1000rpmで10秒の条件で塗布した。次いで25℃で5分間真空乾燥した後、80℃のホットプレート上で3分間乾燥させることで、膜厚約3μmのレジストを形成した。このレジストに紫外線照射装置(株式会社オーク製作所社製、HMW−661F−01)を用いて、L−34(株式会社ケンコー光学製、340nm未満の光をカットするフィルター)フィルターによって波長を限定した紫外光を所定量全面に露光した。なお積算露光量は365nmの波長を測定した。次いで、120℃の順風乾燥機で10分間露光後加熱(PEB)を行った後、0.5%水酸化カリウム溶液を用いて30秒間浸漬することで現像し、直ちに水洗、乾燥を行った。このレジストの膜厚を形状測定顕微鏡(超深度形状測定顕微鏡UK−8550、株式会社キーエンス製)を用いて測定した。ここで現像前後のレジストの膜厚変化が10%以内となる最低露光量から、レジスト硬化性を以下の基準により評価した。
○: 最低露光量が250mJ/cm以下
△: 最低露光量が250mJ/cmより大きく、500mJ/cm以下
×: 最低露光量が500mJ/cmより大きい
<熱分解温度>
合成した光酸発生剤を示差熱・熱重量同時測定装置(SII社製、TG/DTA6200)を用いて、窒素雰囲気下、30℃から500℃まで10℃/分の昇温条件で重量変化を測定し、5%重量が減少した点を熱分解温度とした。
<溶剤溶解性>
合成した光酸発生剤を0.1g試験管にとり、25℃温調下でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を加えていき、光酸発生剤が完全に溶解するまで加えた。なお20g加えても完全に溶解しない場合には、溶解しないものと評価した。
<アルカリ現像性>
合成した光酸発生剤を0.5部試験管にとり、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加えて100部にした後、超音波洗浄器でテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液中に1分間分散させた。この分散液を各光酸発生剤2本ずつ調製し、そのうち1本のみに紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、ECS−151U)を用いて、340nm未満の光をカットするフィルターによって波長を限定した紫外光を100mJ/cm照射した。遮光下で24時間静置後の分散液の様子から、アルカリ現像性を以下の基準により評価した。
○: 完全に溶解している
△: 完全に溶解しておらず、濁りがある
×: 完全に溶解しておらず、溶け残りが試験管底部に沈殿している
Figure 2018110399
表1から明らかなように、本発明の実施例1〜8の非イオン系光酸発生剤(A)は、モル吸光係数が500〜10,000の範囲にあり、レジスト硬化性に優れており、また紫外光を照射した際に酸解離性基が脱離することで極性が増大し、アルカリ現像性に優れるため、スカムの発生が少ないことが分かる。また、溶剤に対する溶解性、および熱分解温度の観点から、フォトレジストとして使用するために十分な性能を有していることが分かる。
一方、置換基を有さないナフチルイミド骨格からなる比較例1では、ナフチル骨格同士が分子配向しやすく結晶性が高くなるため、溶剤に対する溶解性が低くすぎることが分かる。また、酸解離性基で水酸基が保護されていない比較例2では、レジスト硬化性及び溶剤溶解性が不足していることが分かる。
また、イオン系光酸発生剤の比較例3では、酸発生剤のレジストへの分散性が低いため、レジスト硬化性が低下していることが分かる。
本発明の非イオン系光酸発生剤(A)はi線に高い光感度を有し、かつアルカリ現像性に優れているため、半導体の製造に代表される微細加工用のフォトリソグラフィー材料として有用である。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とする非イオン系光酸発生剤(A)。
    Figure 2018110399
    [式(1)中、Xは酸の作用により脱離して水素原子に置換されうる1価の有機基であり、Rfは炭素数1〜18の炭化水素基(水素の一部又は全部がフッ素で置換されていてよい)を表す。]
  2. 一般式(1)において、Xがシリル基、アルキルオキシカルボニル基又は下記一般式(2)で表される基である請求項1に記載の非イオン系光酸発生剤(A)。
    Figure 2018110399
    [式(2)中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、R及びRは水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表し、RとR又はRは互いに結合して環構造を形成してもよい。]
  3. 一般式(1)において、Xが下記一般式(3)で表されるアルキルオキシカルボニル基である請求項1又は2に記載の非イオン系光酸発生剤(A)。
    Figure 2018110399
    [式(3)中、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表し、環構造又は分岐構造を有してもよく、互いに結合して環構造を形成してもよい。]
  4. 一般式(1)において、RfがCF,C、C、C、またはCである請求項1〜3のいずれかに記載の非イオン系光酸発生剤(A)。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の非イオン系光酸発生剤(A)を含むフォトリソグラフィー用樹脂組成物(Q)。
JP2018556616A 2016-12-12 2017-12-07 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物 Active JP6591699B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016240165 2016-12-12
JP2016240165 2016-12-12
PCT/JP2017/043929 WO2018110399A1 (ja) 2016-12-12 2017-12-07 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018110399A1 true JPWO2018110399A1 (ja) 2019-04-04
JP6591699B2 JP6591699B2 (ja) 2019-10-16

Family

ID=62558707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018556616A Active JP6591699B2 (ja) 2016-12-12 2017-12-07 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6591699B2 (ja)
KR (1) KR102438543B1 (ja)
TW (1) TWI741097B (ja)
WO (1) WO2018110399A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7116669B2 (ja) * 2018-11-22 2022-08-10 サンアプロ株式会社 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
TWI833210B (zh) * 2022-04-28 2024-02-21 臺灣永光化學工業股份有限公司 化學增幅型正型光阻組成物

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011087011A1 (ja) * 2010-01-13 2011-07-21 株式会社Adeka 新規スルホン酸誘導体化合物及び新規ナフタル酸誘導体化合物
JP2014186309A (ja) * 2013-02-19 2014-10-02 Jsr Corp ネガ型感放射線性樹脂組成物、表示素子用硬化膜、表示素子用硬化膜の形成方法及び表示素子
WO2015001804A1 (ja) * 2013-07-05 2015-01-08 サンアプロ株式会社 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
WO2016043941A1 (en) * 2014-09-18 2016-03-24 Heraeus Precious Metals North America Daychem LLC Sulfonic derivative compounds as photoacid generators in resist applications

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1516511A (en) 1974-05-02 1978-07-05 Gen Electric Curable epoxide compositions
JP3024621B2 (ja) 1990-01-30 2000-03-21 和光純薬工業株式会社 レジスト材料用酸発生剤
DE59309494D1 (de) 1992-05-22 1999-05-12 Ciba Geigy Ag Hochauflösender I-Linien Photoresist mit höherer Empfindlichkeit
JPH09118663A (ja) 1995-08-22 1997-05-06 Nippon Soda Co Ltd 新規スルホニウム塩化合物、重合開始剤、該化合物を含有する硬化性組成物および硬化方法
JP4590821B2 (ja) * 2003-01-14 2010-12-01 コニカミノルタホールディングス株式会社 活性光線硬化型インク組成物、及びそれを用いた画像形成方法
KR102138141B1 (ko) * 2013-02-19 2020-07-27 제이에스알 가부시끼가이샤 네거티브형 감방사선성 수지 조성물, 경화막, 경화막의 형성 방법 및 표시 소자
JP6082473B2 (ja) * 2013-09-30 2017-02-15 富士フイルム株式会社 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置および有機el表示装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011087011A1 (ja) * 2010-01-13 2011-07-21 株式会社Adeka 新規スルホン酸誘導体化合物及び新規ナフタル酸誘導体化合物
JP2014186309A (ja) * 2013-02-19 2014-10-02 Jsr Corp ネガ型感放射線性樹脂組成物、表示素子用硬化膜、表示素子用硬化膜の形成方法及び表示素子
WO2015001804A1 (ja) * 2013-07-05 2015-01-08 サンアプロ株式会社 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
WO2016043941A1 (en) * 2014-09-18 2016-03-24 Heraeus Precious Metals North America Daychem LLC Sulfonic derivative compounds as photoacid generators in resist applications

Also Published As

Publication number Publication date
TWI741097B (zh) 2021-10-01
KR20190091436A (ko) 2019-08-06
WO2018110399A1 (ja) 2018-06-21
TW201835052A (zh) 2018-10-01
KR102438543B1 (ko) 2022-08-30
JP6591699B2 (ja) 2019-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2015001804A1 (ja) 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
WO2014061063A1 (ja) 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
TWI704136B (zh) 非離子系光酸產生劑及光微影用樹脂組成物
JP5715892B2 (ja) 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
TWI788602B (zh) 光酸產生劑及光微影用樹脂組成物
JP6591699B2 (ja) 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
JP6622210B2 (ja) スルホネート化合物、光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
JP4123920B2 (ja) 共重合体、重合体混合物および感放射線性樹脂組成物
JP2019215388A (ja) 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
WO2021029158A1 (ja) スルホンアミド化合物、非イオン系光酸発生剤、およびフォトリソグラフィー用樹脂組成物
JP6747990B2 (ja) 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
WO2022030107A1 (ja) 非イオン系光酸発生剤、及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
JP6723914B2 (ja) 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
JP6205285B2 (ja) 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
JP2015152669A (ja) 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
WO2019216174A1 (ja) 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
JP6059953B2 (ja) 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
JPWO2015146053A1 (ja) イミドスルホネート化合物、光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物
WO2022168632A1 (ja) 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190910

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190918

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6591699

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250