JP2019215388A - 光酸発生剤及びフォトリソグラフィー用樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
フォトリソグラフィー工程に用いられるレジスト材料としては、例えば、カルボン酸のtert−ブチルエステル、又はフェノールのtert−ブチルカーボネートを有する重合体と光酸発生剤とを含有する樹脂組成物が用いられている。このレジスト材料に光を照射することで光酸発生剤が分解してトリフルオロメタンスルホン酸等の強酸を発生する。さらに露光後加熱(PEB)を行うことで、発生した酸により重合体中のtert−ブチルエステル基、又はtert−ブチルカーボネート基等の酸反応性基が解離し、カルボン酸、又はフェノール性水酸基が形成され、紫外線照射部がアルカリ現像液に易溶性となる。この現象を利用してパターン形成が行われているため高い光分解率を持ち、省エネルギー化や工程時間の短縮が実現できるi線高感度な光酸発生剤が要望されている。
さらなる高精細なフォトリソグラフィー工程を実現するために、高精細化により生じる新たな問題を解決するための手法が提案されている。例えば、光酸発生剤の分解によって生じた強酸の拡散長を制限する必要性が生じるため、これを解決するためのクエンチャー成分として一般に有機アミン類をレジスト材料に添加することが提案されている。他にもアルカリ現像液によりパターンの未露光部が膨潤する影響が大きくなるため、レジスト材料の膨潤を抑制する必要性が生じる。これを解決するためにレジスト材料中の重合体に脂環式骨格、またはフッ素含有骨格等を含有させ疎水性を大きくすることで、レジスト材料の膨潤を抑制する方法が提案されている。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする非イオン系光酸発生剤(A);及び該非イオン系光酸発生剤(A)を含むフォトリソグラフィー用樹脂組成物(Q)である。
炭素数3〜12のアルケニル基としては、直鎖、分枝、又は環状のアルケニル基(1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテン−1−イル、2−ブテン−1−イル、2−メチル−2−プロペニル、1−シクロペンテン−1−イル、1−シクロヘキセン−1−イル、1−デセン−1−イル、1−ドデセン−1−イル及びノルボルネニル等)等が挙げられる。
炭素数1〜18の炭化水素基は、アルキル基、アリール基及び複素環式炭化水素基等が挙げられる。
第1段目の反応は、前駆体(P1)と過酸化物とを有機溶剤(アセトニトリル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、クロロホルム等)中、で6〜48時間還流し反応させる。反応完了後、反応液を水に投入し、析出する固体をろ過し適当な有機溶媒で洗浄することで、前駆体(P2)が得られる。
フォトリソグラフィー用樹脂組成物(Q)としては、ネガ型化学増幅樹脂(QN)と非イオン系光酸発生剤(A)との混合物;及びポジ型化学増幅樹脂(QP)と非イオン系光酸発生剤(A)との混合物が挙げられる。
上記フェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、1−ナフトール、2−ナフトールが挙げられる。
また、上記アルデヒド類としてはホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。
上記フェノール性低分子化合物としては、例えば、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,3−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,4−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕フェニル]エタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、4,4’−{1−[4−〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕フェニル]エチリデン}ビスフェノールが挙げられる。これらのフェノール性低分子化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
また、ネガ型化学増幅樹脂(QN)中におけるフェノール性水酸基含有樹脂(QN1)の含有割合は、溶剤を除いた組成物の全体を100重量%とした場合に、30〜90重量%であることが好ましく、40〜80重量%がさらに好ましい。このフェノール性水酸基含有樹脂(QN1)の含有割合が30〜90重量%である場合には、感光性絶縁樹脂組成物を用いて形成された膜がアルカリ水溶液による十分な現像性を有しているため好ましい。
なお、酸解離性基は非イオン系光酸発生剤(A)から発生した強酸の存在下で解離することができる基である。
保護基導入樹脂(QP2)は、それ自体としてはアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性である。
フェノール性水酸基含有樹脂(QP11)としては、上記水酸基含有樹脂(QN1)と同じものが使用できる。
これらのうち重合性、及び入手のしやすさの観点から不飽和モノカルボン酸が好ましく、(メタ)アクリル酸がさらに好ましい。
疎水基含有ビニルモノマー(Bb)としては、上記と同じものが使用できる。
HLB値が4以上であれば現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
<HLBの評価方法>
HLB≒10×無機性/有機性
また、無機性の値及び有機性の値は、文献「界面活性剤の合成とその応用」(槇書店発行、小田、寺村著)の501頁;または、「新・界面活性剤入門」(藤本武彦著、三洋化成工業株式会社発行)の198頁に詳しく記載されている。
0.001重量%以上であれば紫外線に対する感度がさらに良好に発揮でき、20重量%以下であればアルカリ現像液に対し不溶部分の物性がさらに良好に発揮できる。
これらの溶剤のうち、乾燥温度等の観点から、沸点が200℃以下のもの(トルエン、エタノール、シクロヘキサノン、メタノール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン及びキシレン)が好ましく、単独又は2種類以上組み合わせで使用することもできる。
有機溶剤を使用する場合、溶剤の配合量は、特に限定されないが、フォトグラフィー用樹脂組成物(Q)の固形分の重量に基づいて、通常30〜1,000重量%が好ましく、40〜900重量%がさらに好ましく、50〜800重量%が特に好ましい。
フォトグラフィー用樹脂組成物(Q)中の非イオン系光酸発生剤(A)を分解させることができれば特に制限はない。
活性光線としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハロゲンランプ、電子線照射装置、X線照射装置、レーザー(アルゴンレーザー、色素レーザー、窒素レーザー、LED、ヘリウムカドミウムレーザー等)等がある。これらのうち、好ましくは高圧水銀灯及び超高圧水銀灯である。
加熱時間としては、通常0.5〜120分であり、0.5分未満では時間と温度の制御が困難で、120分より大きいと生産性が低下する問題がある。
アルカリ現像液としては水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム及びテトラメチルアンモニウム塩水溶液等がある。
これらアルカリ現像液は水溶性の有機溶剤を加えてもよい。水溶性の有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、THF、N−メチルピロリドン等がある。
現像液の温度は、好ましくは25〜40℃で使用される。現像時間は、レジストの厚さに応じて適宜決定される。
<2−プロポキシ−1,8−ナフタル酸無水物[前駆体(P2−1)]の合成>
2−ナフチルプロピルエーテル(Aldrich製)を原料として、文献(Synlett,2011,1,79.)に記載の方法に従って合成した3-プロポキシアセナフテンキノン1.8部のメタノール29部分散液に窒素雰囲気下、ペルオキシ一硫酸カリウム(複塩)10部を一度に加えた。この分散液を強く撹拌しながら、一日還流した。反応終了後、室温まで冷却し多量の水に投入した。得られた固体をろ過し、減圧乾燥することで前駆体(P2−1)1.5部を得た。
<N−ヒドロキシ−2−プロポキシ−1,8−ナフタル酸イミド[前駆体(P3−1)]の合成>
製造例1で得られた前駆体(P2−1)1.3部をアセトニトリル13部に溶解させ、ヒドロキシルアミン水溶液(東京化成工業株式会社製、50%水溶液)2.0部を加えて室温で2時間攪拌した。反応液を希塩酸水溶液に投入し析出物を濾別して水洗、乾燥することで前駆体(P3−1)1.3部を得た。
<2−プロピルチオナフタレンの合成>
窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(60%流動パラフィン分散、東京化成工業株式会社製)2.0部のTHF124部分散液を氷浴し、2−ナフタレンチオール(東京化成工業株式会社製)6.7部を3回に分けて加えた。20分攪拌後、ヨードプロパン(東京化成工業株式会社製)8.5部を滴下し、室温まで昇温して8時間反応させた。反応液を水に加え酢酸エチルで3回抽出した後、濃縮した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで2−プロピルチオナフタレン8.0部を得た。
<2−プロピルチオ−1,8−ナフタル酸無水物[前駆体(P2−2)]の合成>
2−ナフチルプロピルエーテルを製造例3で合成した2−プロピルチオナフタレンに変更し、3-プロポキシアセナフテンキノン1.8部を3−プロピルチオアセナフテンキノン1.9部に変更した以外は、製造例1と同様にして前駆体(P2−2)1.6部を得た。
<N−ヒドロキシ−2−プロピルチオ−1,8−ナフタル酸イミド[前駆体(P3−2)]の合成>
前駆体(P2−1)1.3部を前駆体(P2−2)1.4部に変更した以外は、製造例2と同様にして前駆体(P3−2)1.4部を得た。
<2−ヒドロキシ−1,8−ナフタル酸無水物[前駆体(P2−3)]の合成>
製造例1で合成した前駆体(P2−1)9.9部をジクロロメタン220部に攪拌分散し、−78℃に冷却した後、三臭化ホウ素(東京化成工業株式会社製)31部のジクロロメタン55部溶液を滴下し一時間攪拌した。室温まで昇温し24時間攪拌した後、多量の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に投入し、得られた固体を濾別した。得られた固体を希塩酸に分散し、一時間攪拌した後、再度ろ過して十分に水洗した。得られた黄色固体を乾燥し前駆体(P2−3)6.6部を得た。
<2−tert−ブトキシカルボニロキシ−1,8−ナフタル酸無水物[前駆体(P2−4)]の合成>
製造例6で合成した前駆体(P2−3)11部をアセトニトリル200部に分散し、ピリジン0.8部、次いで二炭酸ジ−tert−ブチル(東京化成工業株式会社製)12部を滴下した。40度まで昇温し反応を完結させた後、水を加えて固体を析出させた。これを濾別し乾燥することで前駆体(P2−4)16部を得た。
<N−ヒドロキシ−2−tert−ブトキシカルボニロキシ−1,8−ナフタル酸イミド[前駆体(P3−3)]の合成>
前駆体(P2−1)1.3部を前駆体(P2−4)1.6部に変更した以外は、製造例2と同様にして前駆体(P3−3)1.6部を得た。
<2−イソプロピルカルボニロキシ−1,8−ナフタル酸無水物[前駆体(P2−5)]の合成>
製造例6で合成した前駆体(P2−3)11部をアセトニトリル200部に分散し、ピリジン4.4部、次いでイソブチリルクロリド(東京化成工業株式会社製)6.0部を滴下した。反応終了後水を加えて固体を析出させた。これを濾別し乾燥することで前駆体(P2−5)14部を得た。
<N−ヒドロキシ−2−イソプロピルカルボニロキシ−1,8−ナフタル酸イミド[前駆体(P3−4)]の合成>
前駆体(P2−1)1.3部を前駆体(P2−5)1.4部に変更した以外は、製造例2と同様にして前駆体(P3−4)1.2部を得た。
<2−ブチル−1,8−ナフタル酸無水物[前駆体(P2−6)]の合成>
2−ナフチルプロピルエーテルを2−ブチルナフタレン(和光純薬製)に変更し、3-プロポキシアセナフテンキノン1.8部を3−ブチルアセナフテンキノン1.8部に変更した以外は、製造例1と同様にして前駆体(P2−6)1.5部を得た。
<N−ヒドロキシ−2−ブチル−1,8−ナフタル酸イミド[前駆体(P3−5)]の合成>
前駆体(P2−1)1.3部を前駆体(P2−6)1.3部に変更した以外は、製造例2と同様にして前駆体(P3−5)1.3部を得た。
<3−ブロモ−アセナフテンの合成>
3−アミノアセナフテン塩酸塩(Aldrich製)30部を臭化水素酸(47%、東京化成工業株式会社製)62部に加え、氷浴にて冷却した。次に亜硝酸ナトリウム(和光純薬製)10部の水30部溶液を滴下し、アセナフテンジアゾニウム溶液を調製した。別の容器に臭化銅(I)(和光純薬製)11部を入れ、臭化水素酸15部を加えた。還流したこの臭化銅溶液に、アセナフテンジアゾニウム溶液が冷たいうちに素早く滴下した。反応終了後、生成物を酸性白土パッドで濾過し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで、3-ブロモアセナフテン30部を得た。
<1−(3−アセナフチル)−2−メチルブタン−1−オンの合成>
オーブンで乾燥したフラスコにマグネシウム(粉末、関東化学株式会社製)0.2部を入れ窒素置換し、スターラーで1時間攪拌した。THF3.4部を加え50℃に加熱し、ジブロモエタン0.03部を滴下した。続いて製造例13で合成した3-ブロモアセナフテン1.8部のTHF3.4部溶液をゆっくりと滴下した。一時間攪拌した後、室温に戻してグリニャール試薬を調製した。別の容器に2-メチルブチリルクロリド(Aldrich製)1.0部のTHF6.8部溶液を氷浴しておき、ここに先程のグリニャール試薬を滴下した。反応終了後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて有機層を酢酸エチルで3回抽出した。これを濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで1−(3−アセナフチル)−2−メチルブタン−1−オン1.6部を得た。
<2−sec−ブチルカルボニル−1,8−ナフタル酸無水物[前駆体(P2−7)]の合成>
ニクロム酸ナトリウム7.0部を酢酸70部に溶解し、氷浴で冷却した。製造例14で得られた1−(3−アセナフチル)−2−メチルブタン−1−オン2.4部を加え、室温に昇温し一日攪拌した。反応終了後、水を加え酢酸エチルで3回抽出した。これを濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで、前駆体(P2−7)1.7部を得た。
<N−ヒドロキシ−2−sec−ブチルカルボニル−1,8−ナフタル酸イミド[前駆体(P3−6)]の合成>
前駆体(P2−1)1.3部を前駆体(P2−6)1.4部、ヒドロキシルアミン水溶液を0.8部に変更した以外は、製造例2と同様にして前駆体(P3−6)1.2部を得た。
<2−ナフチルトリメチルシリルアセチレンの合成>
フラスコに塩化ビス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(II)(関東化学株式会社製)0.12部、ヨウ化銅(I)(関東化学株式会社製)0.02部を量り取り窒素置換した。この混合物にトリメチルシリルアセチレン(東京化成工業株式会社製)1.0部、2−ブロモナフタレン1.8部とジエチルアミン24部を加え、室温で4時間攪拌した。反応終了後、揮発物を留去した残渣を酢酸エチルと水で分液し、有機層を3回抽出した。これを濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで2−ナフチルトリメチルシリルアセチレン1.8部を得た。
<2−トリメチルシリルエチニル−1,8−ナフタル酸無水物[前駆体(P2−8)]の合成>
2−ナフチルプロピルエーテルを製造例17で合成した2−ナフチルトリメチルシリルアセチレンに変更し、3-プロポキシアセナフテンキノン1.8部を3−トリメチルシリルエチニルアセナフテンキノン2.1部に変更した以外は、製造例1と同様にして前駆体(P2−8)1.7部を得た。
<N−ヒドロキシ−2−トリメチルシリルエチニル−1,8−ナフタル酸イミド[前駆体(P3−7)]の合成>
前駆体(P2−1)1.3部を前駆体(P2−8)1.5部に変更した以外は、製造例2と同様にして前駆体(P3−7)1.4部を得た。
<2−sec−ブチルナフタレンの合成>
窒素雰囲気下、塩化[1,1‘−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(和光純薬製)0.04部及び2−ブロモナフタレン(東京化成工業株式会社製)1.0部をフラスコに入れ氷浴した。sec−ブチルマグネシウムブロミド(約16%THF溶液、東京化成工業株式会社製)10部を滴下したのち、室温まで昇温し3時間反応させた。飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチした後、有機層を酢酸エチルで3回抽出し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで2−sec−ブチルナフタレン0.7部を得た。
<2−sec−ブチル−1,8−ナフタル酸無水物[前駆体(P2−9)]の合成>」
2−ナフチルプロピルエーテルを製造例20で合成した2−sec−ブチルナフタレンに変更し、3-プロポキシアセナフテンキノン1.8部を3−sec−ブチルアセナフテンキノン1.8部に変更した以外は、製造例1と同様にして前駆体(P2−9)1.5部を得た。
<N−ヒドロキシ−2−sec−ブチル−1,8−ナフタル酸イミド[前駆体(P3−8)]の合成>
前駆体(P2−1)1.3部を前駆体(P2−9)1.3部に変更した以外は、製造例2と同様にして前駆体(P3−8)1.2部を得た。
<2−シクロヘキシルナフタレンの合成>
sec−ブチルマグネシウムブロミド10部をシクロヘキシルマグネシウムブロミド(約18%THF溶液、東京化成工業株式会社製)10部に変更した以外は製造例20と同様にして、2−シクロヘキシルナフタレン0.8部を得た。
<2−シクロヘキシル−1,8−ナフタル酸無水物[前駆体(P2−10)]の合成>」
2−ナフチルプロピルエーテルを製造例23で合成した2−シクロヘキシルナフタレンに変更し、3-プロポキシアセナフテンキノン1.8部を3−シクロヘキシルアセナフテンキノン2.0部に変更した以外は、製造例1と同様にして前駆体(P2−10)1.7部を得た。
<N−ヒドロキシ−2−シクロヘキシル−1,8−ナフタル酸イミド[前駆体(P3−9)]の合成>
前駆体(P2−1)1.3部を前駆体(P2−10)1.4部に変更した以外は、製造例2と同様にして前駆体(P3−9)1.3部を得た。
<2−プロポキシ−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−1)]の合成>
製造例2で合成した前駆体(P3−1)2.9部及びピリジン1.0部のジクロロメタン47部分散液を氷浴し、トリフルオロメタンスルホン酸塩化物(東京化成工業株式会社製)2.0部を滴下した。一時間反応させた後、氷冷した希塩酸に投入し、水で3回洗浄後、抽出液を濃縮し淡褐色の固体を得た。この固体をイソプロパノールで洗浄し、乾燥することで非イオン系光酸発生剤(A−1)3.8部を得た。
<2−プロピルチオ−1,8−ナフタル酸イミドノナフルオロブタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−2)]の合成>
前駆体(P3−1)2.9部を前駆体(P3−2)3.0部、トリフルオロメタンスルホン酸塩化物2.0部をノナフルオロブタンスルホン酸塩化物(Aldrich製)3.7部とし、反応時間を3時間に変更した以外は、実施例1と同様にして非イオン系光酸発生剤(A−2)5.1部を得た。
<2−tert−ブトキシカルボニロキシ−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−3)]の合成>
前駆体(P3−1)2.9部を前駆体(P3−3)3.5部とした以外は、実施例1と同様にして非イオン系光酸発生剤(A−3)4.4部を得た。
<2−イソプロピルカルボニロキシ−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−4)]の合成>
前駆体(P3−1)2.9部を前駆体(P3−4)3.2部に変更した以外は、実施例1と同様にして非イオン系光酸発生剤(A−4)4.1部を得た。
<2−ブチル−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−5)]の合成>
前駆体(P3−1)2.9部を前駆体(P3−5)2.8部に変更した以外は、実施例1と同様にして非イオン系光酸発生剤(A−5)3.8部を得た。
<2−sec−ブチルカルボニル−1,8−ナフタル酸イミドペンタフルオロベンゼンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−6)]の合成>
前駆体(P3−1)2.9部を前駆体(P3−6)3.1部及びトリフルオロメタンスルホン酸塩化物2.0部をペンタフルオロベンゼンスルホン酸塩化物(Aldrich製)3.1部に変更した以外は、実施例1と同様にして非イオン系光酸発生剤(A−6)4.7部を得た。
<2−トリメチルシリルエチニル−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−7)]の合成>
前駆体(P3−1)2.9部を前駆体(P3−7)3.3部に変更した以外は、実施例1と同様にして非イオン系光酸発生剤(A−7)4.2部を得た。
<2−sec−ブチル−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−8)]の合成>
前駆体(P3−1)2.9部を前駆体(P3−8)2.8部に変更した以外は、実施例1と同様にして非イオン系光酸発生剤(A−8)3.8部を得た。
<2−シクロヘキシル−1,8−ナフタル酸イミドトリフルオロメタンスルホネート[非イオン系光酸発生剤(A−9)]の合成>
前駆体(P3−1)2.9部を前駆体(P3−9)3.1部に変更した以外は、実施例1と同様にして非イオン系光酸発生剤(A−9)4.1部を得た。
<4−ブチルチオ−1,8-ナフタル酸無水物[前駆体(P2’−1)]の合成>
4−ブロモ−1,8−ナフタル酸無水物(東京化成工業株式会社製)2.8部をジメチルアセトアミド9.5部に分散し、1−ブタンチオール1.0部を加えた。容器を水浴し、この分散液にジアザビシクロウンデセン1.7部を滴下した。滴下完了後、分散液を70℃で一日攪拌した。室温に冷却後、反応液を多量の水に投入し、析出した固体をろ過し、十分に水洗した。得られた固体を乾燥し前駆体(P2’−1)2.3部を得た。
<非イオン系光酸発生剤(A’−1)の合成>
前駆体(P2’−1)を原料とすることで化合物(A−1)と同様にして比較例の非イオン系光酸発生剤(A’−1)を得た。
2-エトキシナフタレン(東京化成工業株式会社製)を原料とすることで化合物(A−1)と同様にして比較例の非イオン系光酸発生剤(A’−2)を得た。
<非イオン系光酸発生剤(A’−3)の合成>
1,8−ナフタル酸イミドパラトルエンスルホネート(A’−3)(Aldrich社製)をそのまま使用した。
光酸発生剤の性能評価として、実施例1〜9で得られた非イオン系光酸発生剤(A−1)〜(A−9)、比較のための非イオン系光酸発生剤(A’−1)〜(A’−3)のi線感度、耐塩基性及び溶剤溶解性について以下の方法で評価し、その結果を表1に記載した。
<露光部硬化性>
フェノール樹脂(DIC社製、「フェノライトTD431」)75部、メラミン硬化剤(三井サイアナミッド株式会社製、「サイメル300」)25部、合成した光酸発生剤1部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAと略記する。)100部の樹脂溶液を、10cm角のガラス基板上にスピンコーターを用いて200rpmで10秒の条件で塗布した。次いで25℃で5分間真空乾燥した後、100℃のホットプレート上で5分間乾燥させることで、膜厚約40μmのレジストを形成した。このレジストに紫外線照射装置(株式会社オーク製作所社製、HMW−661F−01)を用いて、L−34(株式会社ケンコー光学製、340nm未満の光をカットするフィルター)フィルターによって波長を限定した紫外光を所定量全面に露光した。なお積算露光量は365nmの波長を測定した。次いで、150℃の順風乾燥機で10分間露光後加熱(PEB)を行った後、0.5%水酸化カリウム溶液を用いて60秒間浸漬することで現像し、直ちに水洗、乾燥を行った。このレジストの膜厚を形状測定顕微鏡(超深度形状測定顕微鏡UK−8550、株式会社キーエンス製)を用いて測定した。ここで現像前後のレジストの膜厚変化が10%以内となる最低露光量を露光部硬化性とした。少ない露光量で十分な露光部硬化性を示すほどi線感度は良好であるので光酸発生剤のi線感度を以下の基準により評価した。
○: 最低露光量が500mJ/cm2以下
×: 最低露光量が500mJ/cm2超
キャップ付きスクリュー管にトリエチルアミン2部を秤量し、重クロロホルム200部を加えて混合した。続いて合成した非イオン系光酸発生剤3部を加え、素早く撹拌し均一な光酸発生剤溶液を得た。この溶液を室温にて24時間静置した後、フッ素19NMRにて分解率D[%]を測定した。分解率Dは以下のように求めた。
分解率D[%]: D=分解物の積分比/(光酸発生剤の積分比+分解物の積分比)×100
ここで分解率D[%]から、光酸発生剤の耐塩基性を以下のように評価した。
○: 分解率D[%]が20%以下
×: 分解率D[%]が20%超
合成した光酸発生剤を1部試験管にとり、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を3部加え、酸発生剤濃度が25%で完全に溶解するか確認した。溶解しない場合、以後酸発生剤濃度が5%ずつ減少するようにPGMEAを加え完全に溶解した濃度を確認した。
溶剤溶解性は、以下の基準により評価した。
○: 完全に溶解した濃度が10%以上
×: 完全に溶解した濃度が10%未満
Claims (4)
- 一般式(1)中、R1が、炭素数3〜12のアルキル基または炭素数3〜12のアルコキシ基である請求項1に記載の非イオン系光酸発生剤(A)。
- 一般式(1)において、RfがCF3,C2F5、C3F7、C4F9、またはC6F5である請求項1〜2のいずれかに記載の非イオン系光酸発生剤(A)。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の非イオン系光酸発生剤(A)を含むフォトリソグラフィー用樹脂組成物(Q)。
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