JPWO2018097278A1 - 電動倍力装置 - Google Patents

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Abstract

本電動倍力装置は、入力部材と倍力部材とを軸方向に沿って離間する方向に付勢する第1及び第2圧縮コイルばねと、第2圧縮コイルばねを、入力部材と倍力部材との間に支持する支持部材とを備え、入力部材がマスタシリンダに近接する方向に移動するときに、支持部材は、入力プランジャには当接せずに倍力部材に当接して、入力部材がマスタシリンダから離間する方向に移動するときに、支持部材は、入力プランジャには当接しつつ倍力部材から離間する。そして、入力部材の全ストロークに対して、ヒステリシス特性を付与することができ、ペダルフィーリングを向上させることができる。

Description

本発明は、ブレーキペダル操作に伴う入力部材の移動に伴って、電動モータの駆動によりマスタシリンダのピストンへの推力をアシストする倍力部材を備え、入力部材に作用する抵抗力がブレーキペダルの踏み込み時と戻し時とで変化するヒステリシス特性を有する電動倍力装置に関するものである。
例えば、特許文献1に記載された電動倍力装置は次のように構成される。すなわち、ブレーキペダルの操作による入力ピストンのケースに対する移動距離が所定距離に達すると、反力バネが圧縮されることにより、そのバネ力が反力としてブレーキペダルに付与される。これにより、プライマリピストンの停止による反力増加量の減少を反力機構の反力バネのバネ力によって補うことができ、ブレーキペダルの剛性感を維持し得るので、ブレーキペダルを深く踏込んで電動モータの出力が最大出力に達した後の反力増加量の減少による違和感を緩和することができる。
特開2012−96649号公報
しかしながら、当該特許文献1に係る電動倍力装置では、入力ピストンが所定距離移動した後、反力バネのバネ力が反力としてブレーキペダルに付与される構造を採用しているので、ヒステリシス特性を付与することができない。
そして、本発明は、ブレーキペダル操作に伴う入力部材のストロークに対して、ヒステリシス特性を付与することができ、ペダルフィーリングを向上させる電動倍力装置を提供するものである。
本発明の一実施形態に係る第1の電動倍力装置は、電動モータにより推進され、マスタシリンダのピストンを移動させる倍力部材と、ブレーキペダルに連結される入力ロッド及び該入力ロッドに接続されマスタシリンダのピストンからの反力の一部が伝達される入力プランジャからなる入力部材と、該入力部材に対して前記ブレーキペダルの戻し方向に付勢力を付与する第1の付勢部材と、前記入力部材と前記倍力部材とを軸方向に沿って離間する方向に付勢する第2の付勢部材と、該第2の付勢部材を、前記入力部材と前記倍力部材との間に支持する支持部材と、を備え、
前記入力部材が前記ブレーキペダルの非操作状態から前記マスタシリンダに近接する方向に移動するときに、前記支持部材は、前記入力プランジャには当接せずに前記倍力部材に当接して、前記入力部材が前記マスタシリンダから離間する方向に移動するときに、前記支持部材は、前記入力プランジャには当接しつつ前記倍力部材から離間する。
また、本発明の一実施形態に係る第2の電動倍力装置は、電動モータの推力によって推進され、マスタシリンダのピストンを移動させる倍力部材と、ブレーキペダルに連結され前記マスタシリンダからの反力の一部が伝達される入力部材と、前記入力部材に当接し、前記入力部材を前記ブレーキペダルに向かって付勢する第1の付勢部材と、前記入力部材と前記倍力部材との間に設けられ、前記倍力部材に対して前記入力部材を前記ブレーキペダルに向かって付勢する第2の付勢部材と、を備え、
該第2の付勢部材は、一端が前記入力部材に当接し、他端が前記倍力部材及び前記入力部材に接離可能な支持部材を介して前記入力部材の移動方向に応じて前記倍力部材または前記入力部材に支持される。
さらに、本発明の一実施形態に係る第3の電動倍力装置は、電動モータにより推進され、マスタシリンダに推力を付与する倍力部材と、ブレーキペダルに連結される入力ロッド及び該入力ロッドに接続されマスタシリンダからの反力の一部が伝達される入力プランジャからなる入力部材と、該入力部材に対して前記ブレーキペダルの戻し方向に付勢力を付与する2つの付勢部材と、該2つの付勢部材のうち一の付勢部材を、前記入力部材と前記倍力部材との間で支持するための支持部材と、を備え、
前記入力部材は、前記ブレーキペダルの非操作状態から前記マスタシリンダに近接する方向に移動するときに、2つの付勢部材の両方から付勢力が伝達され、前記入力部材は、前記マスタシリンダから離間する方向に移動するときに、前記一の付勢部材から付勢力が伝達されず他の付勢部材から付勢力が伝達される。
本発明一実施形態に係る電動倍力装置では、ブレーキペダル操作に伴う入力部材のストロークに対して、ヒステリシス特性を付与することができ、ペダルフィーリングを向上させることができる。
本実施形態の電動倍力装置を示し、ブレーキペダルの非操作状態を示す断面図である。 図1の電動倍力装置の要部拡大図である。 本実施形態の電動倍力装置において、ブレーキペダルが踏み込まれた状態の断面図である。 本実施形態の電動倍力装置において、ブレーキペダルへの踏み込みが解除され、電動モータが解除方向に回転駆動する直前の断面図である。 本実施形態の電動倍力装置に採用された抵抗力付与機構によるヒステリシス特性を示す図である。 本実施形態の電動倍力装置において、ブレーキペダルへの踏み込みが解除された初期状態を示す図である。 図6から続く、入力プランジャが支持部材に当接した状態を示す図である。 図7から続く、支持部材が倍力部材から離間した状態を示す図である。 他の実施形態に係る抵抗力付与機構の断面図である。 さらに他の実施形態に係る抵抗力付与機構であり、ブレーキペダルが踏み込まれた際の断面図である。 さらに他の実施形態に係る抵抗力付与機構であり、ブレーキペダルへの踏み込みが解除された初期状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図1〜図11に基づいて詳細に説明する。
以下本実施形態に係る電動倍力装置1を説明するが、この説明において、図1及び図2に向って左側を前側(車両前方)として、右側を後側(車両後方)として説明する。
本実施形態に係る電動倍力装置1は、図1に示すように、大略、電動モータ2と、ハウジング3と、入力部材4と、抵抗力付与機構5、ボールねじ機構6と、ストローク検出装置(図示略)、コントローラ7と、を備えている。電動モータ2は、ハウジング3内に設けられる。入力部材4は、入力ロッド10と入力プランジャ11とからなる。入力ロッド10は、ブレーキペダル13に連結され、ハウジング3内をマスタシリンダ15に向かって延びている。この入力ロッド10の前端(ボールジョイント85)に入力プランジャ11が連結され、入力プランジャ11は、マスタシリンダ15のプライマリピストン31及びセカンダリピストン32からの反力の一部が伝達される。
抵抗力付与機構5は、入力ロッド10及び入力プランジャ11の前進時と後退時(ブレーキペダル13の踏み込み時と戻し時)で、入力ロッド10及び入力プランジャ11への抵抗力(反力)を変化させるヒステリシス特性を発生させるものである。ボールねじ機構6は、ブレーキペダル13の操作に伴う入力ロッド10の前進に伴って、電動モータ2の作動により、マスタシリンダ15のプライマリピストン31及びセカンダリピストン32への推力をアシストするものである。ストローク検出装置は、ハウジング3に対する入力ロッド10及び入力プランジャ11のストローク量を検出するものである。コントローラ7は、ストローク検出装置によって検出した入力ロッド10及び入力プランジャ11の移動位置(ストローク量)に基づいて、電動モータ2の作動を制御する制御装置である。
以下に、本電動倍力装置1を詳しく説明する。
図1に示すように、本電動倍力装置1は、ハウジング3の前側(図1の左側)にタンデム型のマスタシリンダ15を連結した構造を有している。マスタシリンダ15の上部には、マスタシリンダ15にブレーキ液を供給するリザーバ16が取り付けられている。ハウジング3は、電動モータ2及びボールねじ機構6等を収容するフロントハウジング20と、該フロントハウジング20の後端開口(図1の右端開口)を閉塞するリアハウジング21と、を有している。
リアハウジング21は、円筒部22を有している。円筒部22は、マスタシリンダ15と同心状で、マスタシリンダ15から離れる方向(後方)に一体的に突設されている。該円筒部22の後端には小径規制部23が一体的に形成される。円筒部22の後端内部にはストッパ部材25が配置される。小径規制部23は、円筒部22の後端内部に位置するストッパ部材25を後側から覆うように内方に向かって突設されている。リアハウジング21の円筒部22の周りに取付プレート27が固定される。該取付プレート27に複数のスタッドボルト28が取り付けられる。そして、本電動倍力装置1は、入力ロッド10を車両のエンジンルームと車室との隔壁であるダッシュパネル(図示略)から突出させて車室内に臨ませた状態で、エンジンルーム内に配置されて、複数のスタットボルト28を用いてダッシュパネルに固定される。
図1に示すように、マスタシリンダ15は、フロントハウジング20の前面に取り付けられる。マスタシリンダ15は、その後端部がフロントハウジング20に設けた開口部29を介してハウジング3内に配置される。マスタシリンダ15には、有底のシリンダボア30が形成されている。このシリンダボア30の開口部側にプライマリピストン31が配置される。プライマリピストン31の前部がマスタシリンダ15のシリンダボア30内に配置され、プライマリピストン31の後部は、マスタシリンダ15のシリンダボア30から電動倍力装置1のハウジング3内に延出している。このプライマリピストン31の前部及び後部は、それぞれカップ状に形成され、断面H字状に形成される。プライマリピストン31の軸方向略中央に設けられた中間壁34の後面に球状凹部35が形成される。該球状凹部35に、後述する押圧ロッド142の前端の球状面143が当接される。シリンダボア30の底部側には、カップ状のセカンダリピストン32が配置されている。そして、マスタシリンダ15のシリンダボア30内には、プライマリピストン31とセカンダリピストン32との間にプライマリ室37が形成され、シリンダボア30の底部とセカンダリピストン32との間にセカンダリ室38が形成される。
マスタシリンダ15のプライマリ室37及びセカンダリ室38は、それぞれ、マスタシリンダ15の2個の液圧ポート(図示略)から2系統の液圧回路によって液圧制御ユニット(図示略)を介して各車輪のホイールシリンダ(図示略)に接続される。そして、マスタシリンダ15、または、液圧制御ユニットによって発生されるブレーキ液の液圧を各車輪のホイールシリンダに供給して制動力を発生させる。
マスタシリンダ15には、プライマリ室37及びセカンダリ室38をそれぞれリザーバ16に接続するためのリザーバポート44、45が設けられている。シリンダボア30の内周面には、シリンダボア30内をプライマリ室37及びセカンダリ室38に区画するために、プライマリピストン31及びセカンダリピストン32に当接する環状のピストンシール47、48、49、50が軸方向に沿って所定間隔を置いて配置されている。ピストンシール47、48は、軸方向に沿って一方のリザーバポート44(後側)を挟んで配置されている。プライマリピストン31が図1に示す非制動位置にあるとき、プライマリ室37は、プライマリピストン31の側壁に設けられたピストンポート62を介してリザーバポート44に連通する。そして、プライマリピストン31が非制動位置から前進してピストンポート62が一方のピストンシール48(前側)に達したとき、プライマリ室37がピストンシール48によってリザーバポート44から遮断されて液圧が発生する。
同様に、残りの2つのピストンシール49、50は、軸方向に沿って他方のリザーバポート45(前側)を挟んで配置されている。セカンダリピストン32が図1に示す非制動位置にあるとき、セカンダリ室38は、セカンダリピストン32の側壁に設けられたピストンポート63を介してリザーバポート45に連通している。そして、セカンダリピストン32が非制動位置から前進してピストンポート63が一方のピストンシール50(前側)に達したとき、セカンダリ室38がピストンシール50によってリザーバポート45から遮断されて液圧が発生する。
プライマリピストン31とセカンダリピストン32との間には、圧縮コイルばね65が介装されている。圧縮コイルばね65により、プライマリピストン31とセカンダリピストン32とを互いに離間する方向に付勢する。圧縮コイルばね65の内部には、プライマリピストン31とセカンダリピストン32との間を所定の間隔で規制すべく伸縮自在の伸縮部材66が配置されている。該伸縮部材66は、プライマリピストン31の中間壁34に接続されるリテーナガイド67と、セカンダリピストン32に前端が接続され、該リテーナガイド67内を軸方向に移動可能なリテーナロッド68と、からなる。リテーナガイド67は、円筒状に形成され、前端に内方に突設されるストッパ部67Aを有する。リテーナロッド68は、その後端に径方向外方に突設するツバ部68Aを有する。そして、リテーナガイド67内にリテーナロッド68を挿入することで、軸方向に沿う両者67、68の相対移動が可能になり、リテーナガイド67のストッパ部67Aとリテーナロッド68のツバ部68Aとが干渉した時点で、伸縮部材66が所定の伸長となる。
シリンダボア30の底部とセカンダリピストン32との間には、圧縮コイルばね71が介装されている。圧縮コイルばね71により、シリンダボア30の底部とセカンダリピストン32とを互いに離間する方向に付勢する。圧縮コイルばね71の内部にも、シリンダボア30の底部とセカンダリピストン32との間を所定の間隔で規制すべく伸縮自在の伸縮部材72が配置されている。該伸縮部材72は、シリンダボア30の底部に前端が接続されるリテーナガイド73と、セカンダリピストン32に後端が接続され、該リテーナガイド73内を軸方向に移動可能なリテーナロッド74と、からなる。リテーナガイド73は、円筒状に形成され、後端に内方に突設されるストッパ部73Aを有する。リテーナロッド74は、その前端に径方向外方に突設するツバ部74Aを有する。そして、リテーナガイド73内にリテーナロッド74を挿入することで、軸方向に沿う両者73、74の相対移動が可能になり、リテーナガイド73のストッパ部73Aとリテーナロッド74のツバ部74Aとが干渉した時点で、伸縮部材72が所定の伸長となる。
図2も参照して、入力ロッド10は、リアハウジング18の円筒部22内に同心状に配置される。入力ロッド10の後端側が円筒部22から外部に突出している。入力ロッド10は、前方に延びる小径ロッド部80と、該小径ロッド部80から後方に一体的に延びる大径ロッド部81と、小径ロッド部80と大径ロッド部81との間に径方向外方に環状に一体的に突設されるストッパ当接部82と、を備えている。小径ロッド部80の前端部は若干縮径されており、小径ロッド部80の前端にボールジョイント部85が形成される。該ボールジョイント部85が、入力プランジャ11の後端に連結される。入力ロッド10のストッパ当接部82の後面には、その後面を覆うように弾性部材86が一体的に固着されている。そして、入力ロッド10のストッパ当接部82(弾性部材86)が、リアハウジング18の円筒部22の後端内部に位置するストッパ部材25に当接することにより、入力ロッド10の後退位置が規定されるようになっている。ストッパ当接部82の前面で小径ロッド部80周りに第1ばね受け部4aが形成される。入力ロッド10の大径ロッド部81の後端部には、雄ねじ部81Aが形成されており、この雄ねじ部81Aにクレビス90が接続される。入力ロッド10は、クレビス90を介してブレーキペダル13に連結される。これにより、ブレーキペダル13が操作されることで入力ロッド10は、軸方向に沿って移動するようになる。
入力プランジャ11は、全体として棒状に形成され、入力ロッド10と同心状に配置されている。入力プランジャ11は、主ロッド部95と、主ロッド部95から前方に一体的に延びる前側ロッド部96と、主ロッド部95から後方に一体的に延びる後側ロッド部97と、を備えている。主ロッド部95の外周面が、後述する倍力部材110(倍力本体112)の大径開口部115の内周面に当接する。主ロッド部95の外径は前側ロッド部96及び後側ロッド部97の外径よりも大径である。主ロッド部95と前側ロッド部96との間の段差部が第2ばね受け部4bとして作用する。前側ロッド部96の外径と後側ロッド部97の外径は略同じである。後側ロッド部97の後端には、筒状かしめ部98が一体的に後方に向かって形成される。後側ロッド部97の後端面で径方向中央部に、入力ロッド10のボールジョイント部85が連結される球状凹部100が形成される。
筒状かしめ部98は、その外径が後側ロッド部97の外径より大径で、主ロッド部95の外径より小径に形成される。筒状かしめ部98内には、前方に向かって次第に縮径される円錐状開口部102が形成される。この円錐状開口部102の前端が球状凹部100の後端に連続する。入力プランジャ11の後端面、詳しくは、筒状かしめ部98の後端面が、後述するばね支持部材127と当接する支持部材当接部4cとして作用する。前側ロッド部96の前端面にレシオプレート105が当接するように配置される。レシオプレート105は、円板状押圧部106と、円板状押圧部106の径方向中央から一体的に後方に延びて円板状押圧部106よりも小径に形成されるロッド部107と、から構成されている。レシオプレート105のロッド部107の後端が、前側ロッド部96の前端面に当接される。
入力プランジャ11の径方向外方に倍力部材110が配置される。倍力部材110は、全体として円筒状に形成され、入力プランジャ11と同心状に配置される。倍力部材110は、入力プランジャ11の径方向外方を軸方向に沿って移動自在に支持される。倍力部材110は、円筒状に形成される倍力本体112と、該倍力本体112の後端に一体的に接続される倍力フランジ113と、を備えている。倍力本体112は、大径開口部115と、該大径開口部115から連続して、その前端部に形成される小径開口部116と、を備えている。倍力本体112の大径開口部115の内周面に、入力プランジャ11の主ロッド部95の外周面が当接される。倍力本体112の小径開口部116の内周面に、レシオプレート105の円板状押圧部106の外周面が当接される。倍力本体112の、小径開口部116と大径開口部115との間にばね受け面117が形成される。小径開口部116の後端には、内方に環状に突設して、レシオプレート105の円板状押圧部106の後退を規制するストッパ部119が形成される。ストッパ部119の内径はレシオプレート105のロッド部107の外径に略一致する。なお、倍力本体112の、倍力フランジ113寄りの外周面には、環状に延びる環状凹部120が形成される。
小径開口部52の前端からストッパ部119に至る軸方向の長さは、レシオプレート105の円板状押圧部106の軸方向に沿う長さより長く形成される。そして、倍力部材110と、入力ロッド10及び入力プランジャ11とは、入力プランジャ11の倍力部材11に対する後退制限位置から、入力プランジャ11の前側ロッド部96の前端面が倍力部材110のストッパ部119の後面に接触する位置までの軸方向に沿う範囲内で相対移動が許容される。
倍力部材110の倍力フランジ113は、倍力本体112の後端部(大径開口部115の後端部)の内周面に接続される円筒状接続部122と、該円筒状接続部122の後端から径方向外方に延びるフランジ部123と、該フランジ部123の径方向内側の部位から後方に延びる円筒状延長部124と、を備えている。円筒状延長部124の外径は倍力本体112の外径に略一致する一方、円筒状延長部124の内径は、倍力本体112の大径開口部115の内径より大径に形成される。
抵抗力付与機構5は、倍力部材110と入力部材4とを軸方向に沿って互いに離間する方向に付勢する、第1の付勢部材としての第1圧縮コイルばね125と、倍力部材110と入力部材4とを軸方向に沿って互いに離間する方向に付勢する、第2の付勢部材としての第2圧縮コイルばね126と、第2圧縮コイルばね126を、倍力部材110と入力ロッド10との間に支持する、支持部材としてのばね支持部材127と、を備えている。第1圧縮コイルばね125は、入力プランジャ11の主ロッド部95と前側ロッド部96との間の第2ばね受け部4bと、倍力部材110のばね受け面117との間に配置される。ばね支持部材127は、倍力部材110(倍力フランジ113)の円筒状延長部124の後端から、入力ロッド10の小径ロッド部80の周りの位置に配置される。該ばね支持部材127は、倍力部材110の円筒状延長部124の内側を軸方向に沿って延びる円筒状部130と、該円筒状部130の前端から径方向内方に環状に突設する内側支持部131と、円筒状部130の後端から径方向外方に環状に突設する外側支持部132と、を備えている。ばね支持部材127の内側支持部131内に、入力ロッド10の小径ロッド部80が軸方向に移動可能に挿通される。
ばね支持部材127の内側支持部131は、入力プランジャ11の後端面、すなわち入力プランジャ11の筒状かしめ部98の後端面と対向する。一方、ばね支持部材127の外側支持部132は、倍力フランジ113の円筒状延長部124の後端面に当接する。そして、ばね支持部材127の内側支持部131と、入力ロッド10のストッパ当接部82の第1ばね受け部4aとの間に第2圧縮コイルばね126が配置される。第2圧縮コイルばね126の外形は、前方に向かって拡径される円錐台状に形成される。第2圧縮コイルばね126の小径部となる後端が入力ロッド10のストッパ当接部82に当接して、第2圧縮コイルばね126の大径部となる前端がばね支持部材127の内側支持部131に当接する。そして、第2圧縮コイルばね126により、倍力部材110と入力ロッド10とを軸方向に沿って互いに離間する方向に付勢する。
倍力部材110(倍力本体112)の前端面に、略円板状のリアクションディスク135が当接するように配置される。該リアクションディスク135は、ゴム等の弾性体で構成され、荷重を受けて弾性変形する。出力ロッド137は、断面略円形状のロッド部138と、該ロッド部138の後端に一体的に設けられ、外形が略円形状のカップ部139と、から構成される。該カップ部139は、断面略円形状で所定深さに凹設されて形成される。該カップ部139内に、リアクションディスク135及び倍力部材110の前端部がそれぞれ同心状に配置される。ロッド部138の前端面には固定孔140が所定深さで形成されている。該固定孔140に押圧ロッド142が固定される。押圧ロッド142の前端面は球状面143に形成される。そして、出力ロッド137のロッド部138の前部及び押圧ロッド142が、プライマリピストン31の中間壁34に向かって延びて、押圧ロッド142の前端面に設けた球状面143が、プライマリピストン31の中間壁34の後面に設けた球状凹部35に当接される。
倍力部材110の倍力本体112の径方向外方にスライド部材145が配置される。スライド部材145は、全体として円筒状に形成され、倍力部材110の倍力本体112と同心状に配置される。スライド部材145は、主開口部146と、該主開口部146から前方に連続して設けられ、主開口部146の内周面を環状に凹設した逃げ凹部147と、該逃げ凹部147から前方に連続して設けられる円錐状開口部148と、を備えている。主開口部146の内周面に倍力部材110の倍力本体112の外周面が当接される。主開口部146の内周面には、軸方向に延びる縦溝150が周方向に沿って複数形成される。各縦溝150は、倍力部材110の倍力本体112に設けた環状凹部120と連通すると共に、逃げ凹部147に連通する長さに形成される。円錐状開口部148は前方に向かって拡径されるように形成される。円錐状開口部148の後端開口が逃げ凹部147に連続する。円錐状開口部148から逃げ凹部147に至る範囲に出力ロッド137のカップ部139が配置される。
出力ロッド137の後退規制位置(図1のブレーキペダル13の非操作状態)において、出力ロッド137のカップ部139の後端と、主開口部146と逃げ凹部147との間の段差面152との間に軸方向に沿う隙間153が設けられる。スライド部材145の前端には、径方向外方に環状に突設されるばね支持部155が一体的に形成される。該ばね支持部155の外周前端にはL字状に切欠いたばね受け部156が形成される。また、スライド部材145の後端面に、倍力部材110(倍力フランジ113)のフランジ部123が当接される。スライド部材145の後ろ寄りの外周面には、膨出部158が軸方向に間隔に置いて複数形成される(本実施形態では2箇所)。各膨出部158は環状に延びる。当該スライド部材145の径方向外側にボールねじ機構6が配置される。
ボールねじ機構6は、ハウジング3に配置された電動モータ2によって駆動され、回転運動を直線運動に変換してプライマリピストン31に推力を付与する回転直動変換機構として構成される。ボールねじ機構6は、ナット部材160及びねじ軸部材161を備えている。ねじ軸部材161は、内部にスライド部材145が同心状に配置される、円筒状に形成される。ねじ軸部材161は、スライド部材145のばね支持部155の後方からハウジング3の円筒部22内をストッパ部材25に至るまで延び、軸方向に沿って移動可能で、かつ、軸回りに回転しないようにハウジング3に支持されている。ねじ軸部材161の内周面にスライド部材145の各膨出部158が当接されており、ねじ軸部材161の内周面とスライド部材145の外周面との間には隙間が設けられる。
ねじ軸部材161の後端部には、内方に突設される突起部165が周方向に沿って間隔を置いて複数形成される。ねじ軸部材161の各突起部165は、倍力部材110(倍力フランジ113)のフランジ部123の後面に当接される。ねじ軸部材161の外周面には、軸方向略全域に亘って螺旋溝166が形成される。なお、スライド部材145のばね支持部155のばね受け部156と、フロントハウジング20の開口部29周辺の底部との間に圧縮コイルばね173が配置されている。この圧縮コイルばね173の付勢力によって、スライド部材145、倍力部材110及びねじ軸部材161を後退方向に付勢している。ねじ軸部材161の軸方向中央から前側の径方向外方にナット部材160が配置される。
ナット部材160は、ねじ軸部材161の径方向外方に同心状に配置される。該ナット部材160は、ベアリング163によりハウジング3に回転自在に支持される。ナット部材160の内周面には、軸方向略全域に亘って螺旋溝168が形成される。ねじ軸部材161の螺旋溝166と、ナット部材160の螺旋溝168との間に、複数のボール170がグリスと共に装填されている。これにより、ナット部材160の回転に伴い、螺旋溝166、168に沿って各ボール170が転動して、ねじ軸部材161が軸方向に移動する。このように、ボールねじ機構6は、ナット部材160とねじ軸部材161との間で、回転−直線運動を相互に変換可能になっている。
そして、電動モータ2の駆動によるナット部材160の回転に伴ってねじ軸部材161が前進すると、ねじ軸部材161の各突起部165により、倍力部材110及びスライド部材145が圧縮コイルばね173の付勢力に抗して前進するようになる。なお、ねじ軸部材161が前進しない状態でも、ブレーキペダル13の操作に伴って入力ロッド10及び入力プランジャ11は、倍力部材110に対して、ねじ軸部材161の各突起部165から離間して単独で前進することができる。
電動モータ2は、マスタシリンダ15、入力ロッド10及びボールねじ機構6とは、別軸でハウジング3内に収容されている。電動モータ2の出力軸2Aには、プーリ175が取付けられている。出力軸2Aは軸受178、178によりハウジング3内に回転可能に支持される。ボールねじ機構6のナット部材160にはプーリ176が取付けられている。出力軸2Aのプーリ175と、及びナット部材160のプーリ176とに、ベルト177が巻回されている。そして、電動モータ2の出力軸2Aからの回転トルクは、プーリ175、176及びベルト177を介して、ボールねじ機構6のナット部材160に伝達されようになっている。
また、本実施形態に係る電動倍力装置1には、ストローク検出装置(図示略)のほか、電動モータ2の回転位置を検出する回転位置センサ(図示略)及びマスタシリンダ15のプライマリ室37及びセカンダリ室38の液圧をそれぞれ検出する各液圧センサ(図示略)等が備えられている。これら回転位置センサ、ストローク検出装置及び各液圧センサからの出力信号に基づいて、コントローラ7により電動モータ2の作動が制御される。また、コントローラ7は、ブレーキアシスト制御、自動ブレーキ制御等の様々なブレーキ制御を実行するための車載コントローラ等に適宜接続することができる。なお、図中、符号180は、電動モータ2、コントローラ7及びストローク検出装置の電力供給及び制御信号の授受を行うための配線のコネクタを示している。
次に、本電動倍力装置1の通電時の作動について説明する。
ブレーキペダル13が操作される、すなわち、ブレーキペダル13が踏み込まれると、図1に示すブレーキペダル13の非操作状態から、図3に示すブレーキペダル13の操作状態に動作する。すなわち、ブレーキペダル13が踏み込まれると、入力ロッド10と共に入力プランジャ11が第1及び第2圧縮コイルばね125、126の付勢力に抗して前進して、その入力プランジャ11に当接されたレシオプレート105がリアクションディスク135を押圧する。また、ブレーキペダル13の操作に伴って入力ロッド10及び入力プランジャ11が前進すると、ストローク検出装置により入力ロッド10及び入力プランジャ11のストローク量が検出され、その検出結果に基づいて電動モータ2が回転駆動される。
そして、電動モータ2からの回転駆動は、プーリ175、176及びベルト178を介して、ボールねじ機構6のナット部材160に伝達される。続いて、ナット部材160の回転駆動に伴って、ボールねじ機構6のねじ軸部材161が前進する。このねじ軸部材161の前進により、倍力部材110が入力ロッド10及び入力プランジャ11を追従するように、該入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位を維持したまま前進してリアクションディスク135を押圧すると共に、スライド部材145が圧縮コイルばね173の付勢力に抗して前進する。なお、このブレーキペダル13の踏み込み時には、入力プランジャ11の後端面とばね支持部材127との間に隙間S(図3及び図6参照)が生じた状態が維持される。この隙間Sの大きさは、倍力部材110と、入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位が維持される際には一定となる。また、本実施形態では、図3に示すように、倍力部材110が入力ロッド10及び入力プランジャ11よりも先行して相対変位を維持しまま前進するように構成されている。
そして、ブレーキペダル13の操作に伴う入力ロッド10及び入力プランジャ11の推進力と、電動モータ2からの倍力部材110の推進力とが、リアクションディスク135を介して出力ロッド137に伝達されて、該出力ロッド137が前進することで、マスタシリンダ15のプライマリピストン31及びセカンダリピストン32が前進する。
これにより、マスタシリンダ15のプライマリ室37及びセカンダリ室38に液圧がそれぞれ発生して、これらプライマリ室37及びセカンダリ室38で発生したブレーキ液圧が、各車輪のホイールシリンダ(図示略)に供給され、摩擦制動による制動力が発生する。マスタシリンダ15における液圧発生時には、プライマリ室37及びセカンダリ室38の液圧を、リアクションディスク135を介して入力プランジャ11のレシオプレート105によって受圧し、その液圧による反力に抵抗力付与機構5(第1及び第2圧縮コイルばね125、126の付勢力)からの抵抗力を加えた反力が、入力ロッド10及び入力プランジャ11を介してブレーキペダル13に伝達されるようになる。そして、倍力部材110の前端面の受圧面積と、入力プランジャ11のレシオプレート105(円板状押圧部106)の前端面の受圧面積との比が、倍力比(ブレーキペダル13の操作入力に対する液圧出力の比)となって、所望の制動力を発生させることができる。
次に、ブレーキペダル13の操作を解除する、すなわちブレーキペダル13への踏み込みを解除すると、図4に示すように、入力ロッド10及び入力プランジャ11が、マスタシリンダ15(プライマリ室37及びセカンダリ室38)からの液圧による反力を含む第1及び/または第2圧縮コイルばね125、126からの付勢力によって後退する。続いて図示はないが、ストローク検出手段9により入力ロッド10及び入力プランジャ11のストローク量が検出され、その検出結果に基づいて電動モータ2が逆回転して、この逆回転がボールねじ機構6のナット部材160に伝達される。続いて、このナット部材160の逆回転に伴って、ボールねじ機構6のねじ軸部材161が後退する。このねじ軸部材161の後退により、スライド部材145が圧縮コイルばね173の付勢力により後退することで、倍力部材110が、入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位を維持しながら後退し、ばね支持部材127が入力プランジャ11に当接して初期位置に戻るようになる。これにより、マスタシリンダ15のプライマリピストン31及びセカンダリピストン32が後退して、マスタシリンダ15のプライマリ室37及びセカンダリ室38の液圧が減圧されて制動力が解除される。
次に、ブレーキペダル13の操作による、抵抗力付与機構5から入力ロッド10及び入力プランジャ11への反力の推移を図5に基づいて、図6〜図8も参照しながら説明する。なお、図5は、入力ロッド10及び入力プランジャ11の進退に伴う抵抗力付与機構5によるヒステリシス特性を示す図である。
まず、ブレーキペダル13が踏み込まれ、入力ロッド10と共に入力プランジャ11が第1及び第2圧縮コイルばね125、126の付勢力に抗して前進すると、ストローク検出装置により入力ロッド10及び入力プランジャ11のストローク量が検出され、その検出結果に基づいて電動モータ2が回転駆動される。電動モータ2の回転駆動により、ねじ軸部材161が前進すると、倍力部材110が入力ロッド10及び入力プランジャ11を追従するように、該入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位を維持したまま前進する。これにより、図5に示すように、入力ロッド10及び入力プランジャ11には、第1及び第2圧縮コイルばね125、126から略一定の付勢力F1(第1圧縮コイルばね125と第2圧縮コイルばね126との合成ばね定数(K1+K2)×倍力部材110と入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位+第1圧縮コイルばね125と第2圧縮コイルばね126のセット荷重)が付与される(図5の(イ)〜(ロ)の範囲)。
なお、図5には、ブレーキペダル13を踏み込んだ初期状態、すなわち、入力ロッド10及び入力プランジャ11だけが前進して、倍力部材110がまだ停止している状態で、倍力部材110と、入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位が徐々に大きくなる状態における、入力ロッド10及び入力プランジャ11への第1及び第2圧縮コイルばね125、126からの付勢力の推移は省略されている。
また、上述した実施形態では、倍力部材110が、入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位を維持したまま前進しているが、倍力部材110を、入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位が徐々に変化するように前進させてもよく、この実施形態の場合には、入力ロッド10及び入力プランジャ11に付与される第1及び第2圧縮コイルばね125、126からの付勢力は、入力ロッド10及び入力プランジャ11の前進に伴って漸次増加または減少するようになる。
次に、図6(図3と同じ)の状態から、ブレーキペダル13の踏み込みを解除すると、その解除した初期段階では、図5も参照して、入力ロッド10及び入力プランジャ11が第1及び第2圧縮コイルばね125、126からの付勢力(合成ばね定数(K1+K2))によって後退しつつ、倍力部材110の位置が変化しないことから倍力部材110と入力プランジャ11(入力ロッド10)の相対変位が徐々に大きくなるために、入力ロッド10及び入力プランジャ11には、倍力部材110との相対変位に伴う第1及び第2圧縮コイルばね125、126からの付勢力が付与される(図5の(ロ)〜(ハ)の範囲であり、第1及び第2圧縮コイルばね125、126からの付勢力は入力ロッド10及び入力プランジャ11が後退するにしたがって徐々に減少する)。
続いて、図7に示すように、図5も参照して、入力プランジャ11の(筒状かしめ部98)の後端面である支持部材当接部4cが、ばね支持部材127の内側支持部131の前面に当接した時点(図5の(ハ)及び(ニ)の時点)で、入力部材4に、ばね受け部材127及び第2圧縮コイルばね126が一体化される(第2圧縮コイルばね126の付勢力は入力部材4の内力となる)ために、図8(図4と同じ)に示すように、それ以降入力ロッド10及び入力プランジャ11には第1圧縮コイルばね125の付勢力だけが付与されて、ばね支持部材127が倍力部材110(倍力フランジ113の円筒状延長部124)の後端から離れる(図5の(ニ)〜(ホ)の範囲であり、第1圧縮コイルばね125からの反力は入力プランジャ11の後退距離に沿って徐々に減少する)。なお、図5の(ニ)〜(ホ)の範囲では、入力ロッド10及び入力プランジャ11に第1圧縮コイルばね125だけの付勢力(ばね定数K1)が付与されているので、図5の(ニ)〜(ホ)の範囲における反力の傾きは、図5の(ロ)〜(ハ)の範囲における反力の傾きよりも小さくなる。続いて、ストローク検出手段9により入力ロッド10及び入力プランジャ11のストローク量が検出され、その検出結果に基づいて電動モータ2が逆回転すると、倍力部材110が、入力ロッド10及び入力プランジャ11を追従するように、該入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位を維持したまま後退するので、入力ロッド10及び入力プランジャ11には、第1圧縮コイルばね125からの略一定の付勢力F2(第1圧縮コイルばね125のばね定数K2×倍力部材110と入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位)が付与される。(図5の(ホ)〜(へ)の範囲)。
図5の破線で示す形態は、倍力部材110が、入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位を維持したまま後退する際、第1及び第2圧縮コイルばね125、126の付勢力が共に入力ロッド10及び入力プランジャ11に付与される形態を示しているが、この形態に比べて、上述した形態では、倍力部材110が、入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位を維持したまま後退する際には、入力ロッド10及び入力プランジャ11に第1圧縮コイルばね125だけの付勢力が付与されるので、第2圧縮コイルばね126の付勢力相当分ヒステリシス特性を大きくすることができる。
図5の破線で示す形態を採用した場合でも、第1及び第2圧縮コイルばね125、126の合成ばね定数(K1+K2)を大きく設定(図5の(ロ)〜(ハ)の範囲における、反力の傾きを大きく設定)すれば、合成ばね定数の大きさに伴ってヒステリシス特性を大きくすることができるが、倍力部材110と、入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位の誤差による踏力変動も大きくなってしまい、好ましくない。
以上説明したように、本実施形態に係る電動倍力装置1は、ブレーキペダル13の操作に伴う、入力ロッド10及び入力プランジャ11の前進時と後退時(ブレーキペダル13の踏み込み時と戻し時)の全ストロークにおいて、入力ロッド10及び入力プランジャ11への抵抗力を変化させるヒステリシス特性を発生させる抵抗力付与機構5を備えている。これにより、ペダルフィーリングを向上させることができる。
また、本実施形態に係る電動倍力装置1に採用した抵抗力付与機構5では、ブレーキペダル13の踏み込み時において、倍力部材110が、入力ロッド10及び入力プランジャとの相対変位を維持しながら前進する際、入力ロッド10及び入力プランジャには、第1及び第2圧縮コイルばね125、126の付勢力F1が付与され、一方、ブレーキペダル13への踏み込みを解除して、倍力部材110が、入力ロッド10及び入力プランジャとの相対変位を維持しながら後退する際、入力ロッド10及び入力プランジャには、第1圧縮コイルばね125の付勢力F2だけが付与されており、F1≫F2となるように構成される。これにより、第1圧縮コイルばね125のばね定数K1及び第2圧縮コイルばね126のばね定数K2を大きくすることなく、ヒステリシス特性を大きくすることができ、第1圧縮コイルばね125及び第2圧縮コイルばね126のばね設計が比較的自由になり容易となる。
次に、他の実施形態に係る抵抗力付与機構5を図9に基づいて、図5も参照しながら説明する。他の実施形態に係る抵抗力付与機構5を説明する際には、図1〜図8に示す抵抗力付与機構5との相違点のみを説明する。
ばね支持部材127は、倍力部材110の内周面に当接する大径円筒状部130Aと、該大径円筒状部130Aの前端から環状ばね受部130Cを介して前方に延びる小径円筒状部130Bと、該小径円筒状部130Bの前端から径方向内方に環状に突設する内側支持部131と、大径円筒状部130Aの後端から径方向外方に環状に突設する外側支持部132と、を備えている。ばね支持部材127の内側支持部131は、入力プランジャ11の後端面と接離可能に対向する。一方、ばね支持部材127の外側支持部132は、倍力部材110の後端面に当接する。
倍力部材110の後端面と、入力ロッド10に設けた径方向外方に突設する環状ばね受部10Bとの間に、第1圧縮コイルばね125が配置される。第1圧縮コイルばね125の外形は、その前端から後端に向かって次第に縮径される円錐台状に形成される。第1圧縮コイルばね125は、その前端の外径がばね支持部材127の外側支持部132の外径より大径で、その後端の外径が入力ロッド10の環状ばね受部10Bの外径に略一致する。この第1圧縮コイルばね125の付勢力により、倍力部材110と、入力ロッド10及び入力プランジャ11とを軸方向に沿って互いに離間させる方向に付勢する。
また、ばね支持部材127の環状ばね受部130Cと、入力ロッド10の環状段差部10Aとの間で、第1圧縮コイルばね125の内側に、第2圧縮コイルばね126が配置される。第2圧縮コイルばね126は、第1圧縮コイルばね125と同様に、その外形が前端から後端に向かって次第に縮径される円錐台状に形成される。第2圧縮コイルばね126は、その前端の外径がばね支持部材127の大径円筒状部130Aの内径に略一致して、その後端の外径が入力ロッド10の環状段差部10Aの外径に略一致する。そして、第2圧縮コイルばね126の付勢力により、ばね支持部材127と入力ロッド10とを軸方向に沿って互いに離間させる方向に付勢する、すなわち、第1圧縮コイルばね125と同様に、倍力部材110と、入力ロッド10及び入力プランジャ11とを軸方向に沿って互いに離間させる方向に付勢する。
そして、ブレーキペダルの踏み込み時、ねじ軸部材161の前進により、倍力部材110が入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位を維持したまま前進する際(入力プランジャ11の後端面とばね支持部材127との間に隙間が生じた状態)には、入力ロッド10及び入力プランジャ11には、第1及び第2圧縮コイルばね125、126から一定の付勢力F1が付与される(図5の(イ)〜(ロ)の範囲)。
一方、ブレーキペダル13の踏み込みを解除した初期段階では、入力ロッド10及び入力プランジャ11が第1及び第2圧縮コイルばね125、126からの付勢力によって後退しつつ、倍力部材110の位置が変化しないことから入力ロッド10及び入力プランジャ11には、倍力部材110との相対変位に伴う第1及び第2圧縮コイルばね125、126からの付勢力が付与される(図5の(ロ)〜(ハ)の範囲)。続いて、入力プランジャ11の後端がばね支持部材127に当接した時点(図5の(ハ)及び(ニ)の時点)で、入力部材4にばね受け部材127及び第2圧縮コイルばね126が一体化されるために、それ以降入力ロッド10及び入力プランジャ11には第1圧縮コイルばね125の付勢力だけが付与されて、ばね支持部材127が倍力部材110の後端から第1圧縮コイルばね125と干渉しない程度に離れる(図5の(ニ)〜(ホ)の範囲)。続いて、ストローク検出手段の検出結果に基づいて電動モータ2が逆回転すると、倍力部材110が、入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位を維持したまま後退するので、入力ロッド10及び入力プランジャ11には、第1圧縮コイルばね125からの付勢力F2だけが付与される(図5の(ホ)〜(へ)の範囲)。
図9に示す、当該抵抗力付与機構5によれば、入力プランジャ11周辺に許容空間がない場合でも、上述した図1〜図8に示す抵抗力付与機構5と同じ作用効果を奏することができる。
次に、さらに他の実施形態に係る抵抗力付与機構5を図10及び図11に基づいて、図5も参照しながら説明する。さらに他の実施形態に係る抵抗力付与機構5を説明する際には、図1〜図8に示す抵抗力付与機構5との相違点のみを説明する。
ばね支持部材127は、大径円筒状部130Aと、該大径円筒状部130Aの前端から環状ばね受部130Cを介して前方に延びる小径円筒状部130Bと、大径円筒状部130Aの後端から径方向外方に環状に突設する外側支持部132と、を備えている。また、ばね支持部材127の径方向外方には筒状支持部材140が配置される。該筒状支持部材140の内周面が、外側支持部132の外周面に当接する。ばね支持部材127は、筒状支持部材140内で軸方向に移動自在となる。ばね支持部材127の環状ばね受部130Cと、入力ロッド10のストッパ当接部82との間に第2圧縮コイルばね126が配置される。ばね支持部材127の外側支持部132の外周面と筒状支持部材140の内周面との摺動抵抗は、第2圧縮コイルばね126のセット荷重と略同等である。すなわち、入力ロッド10及び入力プランジャ11が前進すると、第2圧縮コイルばね126が圧縮する直前にばね支持部材127が筒状支持部材140内を摺動することになる(摺動抵抗は一定)。
そして、ブレーキペダル13の踏み込み時、ねじ軸部材161の前進により、倍力部材110が入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位を維持したまま前進する際(入力プランジャ11の後端面とばね支持部材127との間に隙間が生じた状態)には、入力ロッド10及び入力プランジャ11には、第1圧縮コイルばね125の付勢力に、ばね支持部材127と筒状支持部材140との摺動抵抗を加えた一定の付勢力F1が付与される。
一方、ブレーキペダル13の踏み込みを解除した初期段階では、入力ロッド10及び入力プランジャ11が第1圧縮コイルばね125からの付勢力によって後退しつつ、倍力部材110の位置が変化しないことから入力ロッド10及び入力プランジャ11には、倍力部材110との相対変位に伴う第1圧縮コイルばね125からの付勢力が付与される。続いて、入力プランジャ11の後端がばね支持部材127に当接され、倍力部材110が、入力ロッド10及び入力プランジャ11との相対変位を維持したまま後退すると、入力ロッド10及び入力プランジャ11には、第1圧縮コイルばね125の付勢力から、ばね支持部材127と筒状支持部材140との摺動抵抗を差し引いた一定の付勢力F2が付与される。
図10及び図11に示す、当該抵抗力付与機構5によっても、上述した図1〜図8に示す抵抗力付与機構5と同じ作用効果を奏することができる。
以上説明した実施形態に基づく電動倍力装置1として、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
第1の態様としては、電動モータ2により推進され、マスタシリンダ15のピストン31、32を移動させる倍力部材110と、ブレーキペダル13に連結される入力ロッド10及び該入力ロッド10に接続されマスタシリンダ15のピストン31、32からの反力の一部が伝達される入力プランジャ11からなる入力部材4と、該入力部材4に対して前記ブレーキペダル13の戻し方向に付勢力を付与する第1の付勢部材125と、前記入力部材4と前記倍力部材110とを軸方向に沿って離間する方向に付勢する第2の付勢部材126と、該第2の付勢部材126を、前記入力部材4と前記倍力部材110との間に支持する支持部材127と、を備え、前記入力部材4が前記ブレーキペダル13の非操作状態から前記マスタシリンダ15に近接する方向に移動するときに、前記支持部材127は、前記入力プランジャ11には当接せずに前記倍力部材110に当接して、前記入力部材4が前記マスタシリンダ15から離間する方向に移動するときに、前記支持部材127は、前記入力プランジャ11には当接しつつ前記倍力部材110から離間する。
第2の態様としては、第1の態様において、前記第1の付勢部材125は、前記入力部材4と前記倍力部材110とを軸方向に沿って離間する方向に付勢し、前記倍力部材110と前記入力部材4との間の付勢状態を維持したまま前記マスタシリンダ15に近接する方向に移動する。
第3の態様としては、第1または第2の態様において、前記倍力部材110と前記入力部材4とが前記マスタシリンダ15に近接する方向に移動する際には、前記入力部材4には第1及び第2の付勢部材125、126の付勢力がそれぞれ付与され、前記倍力部材110と前記入力部材4とが前記マスタシリンダ15から離間する方向に移動する際には、前記入力部材4には第1の付勢部材125の付勢力が付与される。
第4の態様としては、第1〜第3のいずれかの態様において、前記第1及び第2の付勢部材125、126は、圧縮コイルばねでそれぞれ構成され、前記第2の付勢部材126は、前記第1の付勢部材125の径方向内側に配置される。
第5の態様としては、電動モータ2の推力によって推進され、マスタシリンダ15のピストン31、32を移動させる倍力部材110と、ブレーキペダル13に連結され前記マスタシリンダ15からの反力の一部が伝達される入力部材4と、前記入力部材4に当接し、前記入力部材4を前記ブレーキペダル13に向かって付勢する第1の付勢部材125と、前記入力部材4と前記倍力部材110との間に設けられ、前記倍力部材110に対して前記入力部材4を前記ブレーキペダル13に向かって付勢する第2の付勢部材126と、を備え、該第2の付勢部材126は、一端が前記入力部材4に当接し、他端が前記倍力部材110及び前記入力部材4に接離可能な支持部材127を介して前記入力部材4の移動方向に応じて前記倍力部材110または前記入力部材4に支持される。
第6の態様としては、第5の態様において、前記入力部材4には、前記第1の付勢部材125の一端が当接する第1のばね受け部4aと、前記第2の付勢部材126の一端が当接する第2のばね受け部4bと、前記支持部材127に接離可能な支持部材当接部4cと、を有する。
第7の態様としては、第6の態様において、前記支持部材127は、前記入力部材4が前記ブレーキペダル13の非操作状態から前記マスタシリンダ15に向かって移動するとき、前記倍力部材110に支持され、前記入力部材4が前記マスタシリンダ15から離間する方向に移動するとき、前記倍力部材110から離間して前記入力部材4に支持される。
第8の態様としては、第5または第7の態様において、前記入力部材4は、前記倍力部材110と前記入力部材4とが前記マスタシリンダ15に近づく方向に移動する際に、第1及び第2の付勢部材125、126の付勢力がそれぞれ付与され、前記倍力部材110と前記入力部材4とが前記マスタシリンダ15から離間する方向に移動する際に、第2の付勢部材126の付勢力が付与されず、第1の付勢部材の付勢力125が付与される。
第9の態様としては、第5乃至第8の態様において、前記第1の付勢部材125は、前記入力部材4と前記倍力部材110とを軸方向に沿って離間する方向に付勢し、前記倍力部材110と前記入力部材4との間の付勢状態を維持したまま前記マスタシリンダ15に近接する方向に移動する。
第10の態様としては、第9の態様において、前記第1及び第2の付勢部材125、126は、圧縮コイルばねでそれぞれ構成され、前記第2の付勢部材126は、前記第1の付勢部材125の径方向内側に配置される。
第11の態様としては、第9の態様において、前記第1及び第2の付勢部材125、126は、圧縮コイルばねでそれぞれ構成され、前記第1の付勢部材125と前記第2の付勢部材126とは軸方向に直列に配置される。
第12の態様としては、電動モータ2により推進され、マスタシリンダ15に推力を付与する倍力部材110と、ブレーキペダル13に連結される入力ロッド10及び該入力ロッド10に接続されマスタシリンダ15からの反力の一部が伝達される入力プランジャ11からなる入力部材4と、該入力部材4に対して前記ブレーキペダル13の戻し方向に付勢力を付与する2つの付勢部材125、126と、該2つの付勢部材のうち一の付勢部材126を、前記入力部材4と前記倍力部材110との間で支持するための支持部材127と、を備え、前記入力部材4は、前記ブレーキペダル13の非操作状態から前記マスタシリンダ15に近接する方向に移動するときに、2つの付勢部材125、126の両方から付勢力が伝達され、前記入力部材4は、前記マスタシリンダ15から離間する方向に移動するときに、前記一の付勢部材126から付勢力が伝達されず他の付勢部材125から付勢力が伝達される。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
本願は、2016年11月28日付出願の日本国特許出願第2016−230211号に基づく優先権を主張する。2016年11月28日付出願の日本国特許出願第2016−230211号の明細書、特許請求の範囲、図面、及び要約書を含む全開示内容は、参照により本願に全体として組み込まれる。
1 電動倍力装置,2 電動モータ,4 入力部材,4a 第1ばね受け部,4b 第2ばね受け部,4c 支持部材当接部,5 抵抗力付与機構,13 ブレーキペダル,10 入力ロッド(入力部材),11 入力プランジャ(入力部材),13 ブレーキペダル,15 マスタシリンダ,31 プライマリピストン,32 セカンダリピストン,110 倍力部材,125 第1圧縮コイルばね(第1の付勢部材),126 第2圧縮コイルばね(第2の付勢部材),127 ばね支持部材(支持部材)

Claims (12)

  1. 電動倍力装置であって、該電動倍力装置は、
    電動モータにより推進され、マスタシリンダのピストンを移動させる倍力部材と、
    ブレーキペダルに連結される入力ロッドと、該入力ロッドに接続されマスタシリンダのピストンからの反力の一部が伝達される入力プランジャとを有する入力部材と、
    該入力部材に対して前記ブレーキペダルの戻し方向に付勢力を付与する第1の付勢部材と、
    前記入力部材と前記倍力部材とを前記入力部材の軸方向に沿って離間する方向に付勢する第2の付勢部材と、
    該第2の付勢部材を、前記入力部材と前記倍力部材との間に支持する支持部材と、を備え、
    前記入力部材が前記ブレーキペダルの非操作状態から前記マスタシリンダに近接する方向に移動するときに、前記支持部材は、前記入力プランジャには当接せずに前記倍力部材に当接し、
    前記入力部材が前記マスタシリンダから離間する方向に移動するときに、前記支持部材は、前記入力プランジャには当接しつつ前記倍力部材から離間する、電動倍力装置。
  2. 請求項1に記載の電動倍力装置において、
    前記第1の付勢部材は、前記入力部材と前記倍力部材とを軸方向に沿って離間する方向に付勢し、前記入力部材が前記マスタシリンダに近接する方向に移動するときに前記倍力部材と前記入力部材との間の付勢状態を維持する、電動倍力装置。
  3. 請求項1または2に記載の電動倍力装置において、
    前記倍力部材と前記入力部材とが前記マスタシリンダに近接する方向に移動する際に、前記第1及び第2の付勢部材は前記入力部材にそれぞれの付勢力を付与し、
    前記倍力部材と前記入力部材とが前記マスタシリンダから離間する方向に移動する際に、前記第1の付勢部材は前記入力部材に付勢力を付与し、前記第2の付勢部材は前記入力部材に付勢力を付与しない電動倍力装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電動倍力装置において、
    前記第1及び第2の付勢部材は、圧縮コイルばねでそれぞれ構成され、
    前記第2の付勢部材は、前記第1の付勢部材の径方向内側に配置される、電動倍力装置。
  5. 電動倍力装置であって、該電動倍力装置は、
    電動モータの推力によって推進され、マスタシリンダのピストンを移動させる倍力部材と、
    ブレーキペダルに連結され前記マスタシリンダからの反力の一部が伝達される入力部材と、
    前記入力部材に当接し、前記入力部材を前記ブレーキペダルに向かって付勢する第1の付勢部材と、
    前記入力部材と前記倍力部材との間に設けられ、前記倍力部材に対して前記入力部材を前記ブレーキペダルに向かって付勢する第2の付勢部材と、を備え、
    該第2の付勢部材は、一端と他端とを有しており、
    前記第2の付勢部材の一端は、前記入力部材に当接しており、
    前記第2の付勢部材の他端は、前記倍力部材及び前記入力部材に接離可能な支持部材を介して、前記入力部材の移動方向に応じて前記倍力部材または前記入力部材に支持される、電動倍力装置。
  6. 請求項5に記載の電動倍力装置において、
    前記入力部材には、
    前記第1の付勢部材の一端が当接する第1のばね受け部と、
    前記第2の付勢部材の一端が当接する第2のばね受け部と、
    前記支持部材に接離可能な支持部材当接部と、を有する、電動倍力装置。
  7. 請求項6に記載の電動倍力装置において、
    前記支持部材は、前記入力部材が前記ブレーキペダルの非操作状態から前記マスタシリンダに向かって移動するとき、前記倍力部材に支持され、
    前記入力部材が前記マスタシリンダから離間する方向に移動するとき、前記支持部材は、前記倍力部材から離間して、前記入力部材に支持される、電動倍力装置。
  8. 請求項5乃至7に記載の電動倍力装置において、
    前記倍力部材と前記入力部材とが前記マスタシリンダに近づく方向に移動する際に、第1の付勢部材の付勢力と第2の付勢部材の付勢力とが前記入力部材に付与され、
    前記倍力部材と前記入力部材とが前記マスタシリンダから離間する方向に移動する際に、第2の付勢部材の付勢力が前記入力部材に付与されず、第1の付勢部材の付勢力が前記入力部材に付与される、電動倍力装置。
  9. 請求項5乃至8に記載の電動倍力装置において、
    前記第1の付勢部材は、前記入力部材と前記倍力部材とを軸方向に沿って離間する方向に付勢し、前記入力部材が前記マスタシリンダに近接する方向に移動するときに前記倍力部材と前記入力部材との間の付勢状態を維持する、電動倍力装置。
  10. 請求項9に記載の電動倍力装置において、
    前記第1及び第2の付勢部材は、圧縮コイルばねでそれぞれ構成され、
    前記第2の付勢部材は、前記第1の付勢部材の径方向内側に配置される、電動倍力装置。
  11. 請求項9に記載の電動倍力装置において、
    前記第1及び第2の付勢部材は、圧縮コイルばねでそれぞれ構成され、
    前記第1の付勢部材と前記第2の付勢部材とは軸方向に直列に配置される、電動倍力装置。
  12. 電動倍力装置であって、該電動倍力装置は、
    電動モータにより推進され、マスタシリンダに推力を付与する倍力部材と、
    ブレーキペダルに連結される入力ロッドと、該入力ロッドに接続されマスタシリンダからの反力の一部が伝達される入力プランジャとを有する入力部材と、
    該入力部材に対して前記ブレーキペダルの戻し方向に付勢力を付与する2つの付勢部材と、
    該2つの付勢部材のうち一の付勢部材を、前記入力部材と前記倍力部材との間で支持するための支持部材と、を備え、
    前記ブレーキペダルの非操作状態から前記マスタシリンダに近接する方向に移動するときに、2つの付勢部材の両方から付勢力が前記入力部材に伝達され、
    前記入力部材が前記マスタシリンダから離間する方向に移動するときに、前記一の付勢部材から付勢力が前記入力部材に伝達されず他の付勢部材から付勢力が前記入力部材に伝達される、電動倍力装置。
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