JPWO2018092284A1 - イオン化方法及びイオン化装置、並びにイメージング分析方法及びイメージング分析装置 - Google Patents

イオン化方法及びイオン化装置、並びにイメージング分析方法及びイメージング分析装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018092284A1
JPWO2018092284A1 JP2018550977A JP2018550977A JPWO2018092284A1 JP WO2018092284 A1 JPWO2018092284 A1 JP WO2018092284A1 JP 2018550977 A JP2018550977 A JP 2018550977A JP 2018550977 A JP2018550977 A JP 2018550977A JP WO2018092284 A1 JPWO2018092284 A1 JP WO2018092284A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
probe
sample
ionization
voltage
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018550977A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6662470B2 (ja
Inventor
謙一 谷口
謙一 谷口
剛史 内田
剛史 内田
弘人 糸井
弘人 糸井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Publication of JPWO2018092284A1 publication Critical patent/JPWO2018092284A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6662470B2 publication Critical patent/JP6662470B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/62Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating the ionisation of gases, e.g. aerosols; by investigating electric discharges, e.g. emission of cathode
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/10Ion sources; Ion guns
    • H01J49/16Ion sources; Ion guns using surface ionisation, e.g. field-, thermionic- or photo-emission
    • H01J49/165Electrospray ionisation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/0004Imaging particle spectrometry
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/10Ion sources; Ion guns
    • H01J49/14Ion sources; Ion guns using particle bombardment, e.g. ionisation chambers
    • H01J49/145Ion sources; Ion guns using particle bombardment, e.g. ionisation chambers using chemical ionisation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/10Ion sources; Ion guns
    • H01J49/16Ion sources; Ion guns using surface ionisation, e.g. field-, thermionic- or photo-emission
    • H01J49/168Ion sources; Ion guns using surface ionisation, e.g. field-, thermionic- or photo-emission field ionisation, e.g. corona discharge
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/26Mass spectrometers or separator tubes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
  • Electron Tubes For Measurement (AREA)

Abstract

導電性を有するプローブ11の先端に試料を付着させ、前記プローブ11にイオン化電圧を印加して試料21に電荷を付与してイオン化するイオン化方法を提供する。イオン化方法においては、プローブ11の表面を均質化する化学的処理を施し、プローブ11の先端に試料21を付着させ、プローブ11にイオン化電圧を印加して試料21に電荷を付与してイオン化する。プローブ11の表面を均質化する化学的処理は、プローブ11にコロナ放電を生じさせること等により行うことができる。

Description

本発明は、質量分析装置やイオン移動度分析装置等のイオン分析装置において用いられる試料のイオン化方法及びイオン化装置、並びにこれらを用いたイメージング分析方法及びイメージング分析装置に関する。特に、大気圧雰囲気で試料をイオン化するイオン化装置に関する。
生体組織の分析では、表面の複数の測定点(測定対象領域)において質量分析を行うことにより、特定の質量を有する物質の分布を調べることがある。こうした手法はイメージング質量分析と呼ばれる。特許文献1には、イメージング質量分析においてnmレベルの空間分解能を得ることができる、探針エレクトロスプレーイオン化(PESI: Probe Electrospray Ionization)法と呼ばれるイオン化法が提案されている。
PESI法では、まず、試料表面の測定対象領域の上方に導電性のプローブを配置する。そして、プローブを下動してその先端を試料表面に接触させ試料を付着させる。続いて、プローブを元の位置まで上動し、プローブに数十V乃至数千Vの電圧(以下、これを「イオン化電圧」とも呼ぶ。)を印加する。これにより、プローブ先端に付着した試料に電荷が付与され、クーロン反発によってイオン化する。また、前記物質が固体である場合やイオン化しにくい物質である場合には、電圧印加時にプローブの先端にレーザ光を照射して試料にエネルギーを付与し、イオン化を促進する。生成されたイオンは、イオン化部と、真空に維持される質量分析装置の後段部の間の隔壁に形成された開口を通じて該後段部に輸送され、質量分析に供される。これを試料表面の複数の測定点で行うことにより、イメージング質量分析を行うことができる。PESI法では、先端がnmサイズに加工されたプローブを用いることにより、nmレベルの空間分解能でイメージング質量分析を行うことができる。
国際公開2007/126141号
本発明者が一定の濃度で標準物質を含有する標準試料を繰り返しPESI法でイオン化して測定したところ、測定回ごとにマススペクトルのピーク強度にばらつきが生じ、マススペクトルの再現性が悪いことが分かった。ピーク強度が小さくなり過ぎると、ノイズに埋もれてしまい、本来得られるべきマススペクトルのピークパターンが得られなくなってしまう。質量分析では、測定により取得したマススペクトルのピークパターンを、予めデータベース化された複数の既知物質のマススペクトルのピークパターンと照合し、その一致度に基づいて物質を同定したり、また、所定のマスピークが現れていることを基準としてマススペクトルをフィルタリングしたりするが、上記のように本来のピークパターンが得られないと正しい分析結果を得ることができない。
上記のように測定回ごとにマススペクトルのピーク強度にばらつきが生じるのは、生成されるイオン量にばらつきがあることを意味している。つまり、従来のPESI法では試料のイオン化効率が不安定であるという問題があった。
ここでは、質量分析装置を例に挙げて説明したが、イオン移動度分析計等、他のイオン分析装置においても上記同様の問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、導電性を有するプローブの先端に付着させた試料を該プローブへの電圧印加によってイオン化するイオン化方法やイオン化装置において試料のイオン化効率を安定化することである。
上記課題を解決するために成された本発明は、導電性を有するプローブの先端に付着させた試料を、該プローブへのイオン化電圧の印加によってイオン化するイオン化方法であって、
前記プローブの表面を均質化する化学的処理を施し、
前記プローブの先端に前記試料を付着させ、
前記プローブに前記イオン化電圧を印加して前記試料に電荷を付与してイオン化する
ことを特徴とする。
本発明者は、従来のPESI法においてイオン化効率が不安定になるのは、先端に試料を付着させる前のプローブの表面の状態が均質でなく、プローブに付着する試料の量にばらつきが生じたり、試料への電圧の印加が阻害されたりするためであると考えた。そこで、本発明では、プローブの先端に試料を付着させる前に、該プローブの表面を均質化する化学的な処理を施す。ここでいう「均質」とは、電気的に均質であることや、物理的に均質であることを意味する。プローブの表面が電気的に均質であれば該表面に付着させた試料をイオン化する電場が均質になる。また、プローブの表面が物理的に均質であれば該表面への試料の付着量が一定になる。従って、従来の方法に比べて試料のイオン化効率が安定化する。そして、後述の実施例において説明するように、本発明に係るイオン化方法を用いることで、再現性の高い測定データを得ることができる。
前記プローブの表面を均質化する化学的処理は、様々な方法により行うことができる。例えば、コロナ放電やグロー放電等の放電により前記化学的処理を行うと、放電時に生成されるプラズマや活性酸素によりプローブの表面を洗浄あるいは改質して均質にすることができる。放電により前記化学的処理を行うと、プローブの表面に形成された絶縁膜を破壊し除去することもできる。
前記化学的処理は紫外線照射により行うこともできる。この場合には、紫外線照射によって生成される活性酸素によりプローブの表面を洗浄・改質して均質にすることができる。また、高周波電圧の印加やマイクロ波の照射によりプラズマを生成することによっても、プローブの表面を洗浄・改質して均質にすることができる。
本発明に係るイオン化方法は、PESI法だけでなくESI法でも用いることができる。また、本発明に係るイオン化方法は、質量分析装置やイオン移動度分析装置等のイオン分析装置における大気圧イオン化法として用いることができる。質量分析装置やイオン移動度分析装置では、大気圧雰囲気のイオン化室と、その後段に位置し真空に維持される分析部の間に隔壁が設けられており、該隔壁に設けられたイオン導入管やスキマーを通じてイオンが分析部に輸送される。イオン導入管やスキマーには、通常、ステンレス鋼(SUS)等の金属製のものが用いられるため、例えば、このイオン導入管あるいはスキマーと前記プローブの間でコロナ放電やグロー放電を生じさせることができる。
前記プローブに電圧を印加し前記試料に電荷を付与する際に、前記試料にレーザ光を照射するようにしてもよい。これにより、イオン化しにくい試料にエネルギーを付与してイオン化を促進することができる。紫外線照射により前記化学的処理を行う場合には、前記処理とイオン化の促進に共通の光源を用いることができる。
前記イオン化方法を実施するために用いられる、本発明に係るイオン化装置の第1の態様は、
導電性を有するプローブと、
前記プローブに放電を生じさせるための放電電圧と、前記プローブに付着させた試料に電荷を付与してイオン化するためのイオン化電圧を印加する電圧印加部と、
前記プローブの先端に試料を付着させる試料導入部と、
前記電圧印加部及び前記試料導入部を制御して、前記プローブに前記放電電圧を印加したあと、前記プローブの先端に試料を付着させ、さらに前記プローブにイオン化電圧を印加する制御部と
を備えることを特徴とする。
前記イオン化方法を実施するために用いられる、本発明に係るイオン化装置の第2の態様は、
導電性を有するプローブと、
前記プローブに紫外光を照射する光源部と、
前記プローブに付着させた試料に電荷を付与してイオン化するためのイオン化電圧を印加する電圧印加部と、
前記プローブの先端に試料を付着させる試料導入部と、
前記光源部、前記電圧印加部、及び前記試料導入部を制御して、前記プローブに前記紫外光を照射したあと、前記プローブの先端に試料を付着させ、さらに前記プローブにイオン化電圧を印加する制御部と
を備えることを特徴とする。
前記イオン化方法を実施するために用いられる、本発明に係るイオン化装置の第3の態様は、
導電性を有するプローブと、
前記プローブが位置する空間にプラズマを生成させるプラズマ生成部と、
前記プローブに付着させた試料に電荷を付与してイオン化するためのイオン化電圧を印加する電圧印加部と、
前記プローブの先端に試料を付着させる試料導入部と、
前記プラズマ生成部、前記電圧印加部、及び前記試料導入部を制御して、前記空間に前記プラズマを生成したあと、前記プローブの先端に試料を付着させ、さらに前記プローブにイオン化電圧を印加する制御部と
を備えることを特徴とする。
前記プラズマ生成部には、例えば高周波電圧を印加することによりプラズマを生成するものや、マイクロ波の照射によりプラズマを生成するものを用いることができる。
また、前記各態様のイオン化装置において、
前記試料導入部が、前記プローブの先端が試料から離間した第1位置と、該先端が試料に付着する第2位置に、前記プローブと前記試料の相対位置を移動させる移動機構を備え、
前記制御部が、前記第1位置において前記プローブに前記放電電圧を印加したあと、前記第2位置に移動させて前記プローブに前記イオン化電圧を印加する
ように構成してもよい。
本発明に係るイオン化方法やイオン化装置を用いることにより、試料のイオン化効率を安定させ再現性の高い測定データを取得することができる。
本発明に係るイオン化装置の一実施例の要部構成図。 本発明に係るイオン化方法の一実施例のフローチャート。 実施例1(コロナ放電あり)と比較例1(コロナ放電なし)における全イオンの測定強度の時間変化を示す図。 実施例1(コロナ放電あり)と比較例1(コロナ放電なし)において連続的に取得した複数のマススペクトルを比較した図。 実施例1(コロナ放電あり)と比較例1(コロナ放電なし)について、各測定回のm/z=695のイオンの測定強度を基準にしたときの他のイオンの相対強度を示す図。 実施例1(コロナ放電あり)と比較例1(コロナ放電なし)について、各測定回における各イオンの測定強度と各イオンの測定強度の平均値のずれを示す図。 コロナ放電電圧の大きさとイオン化効率の関係を全イオンの測定強度の時間変化により説明する図。 コロナ放電電圧の大きさとイオン化効率の関係を説明する別の図。 コロナ放電電圧の印加時間とイオン化効率の関係を全イオンの測定強度の時間変化により説明する図。 コロナ放電電圧の印加時間とイオン化効率の関係を、各測定回のm/z=695のイオンの測定強度を基準にしたときの他のイオンの相対強度により説明する図。 コロナ放電電圧の印加時間とイオン化効率の関係を、各測定回における各イオンの測定強度と各イオンの測定強度の平均値のずれにより説明する図。 コロナ放電電圧の印加時間とイオン化効率の関係を全イオンの測定強度の時間変化により説明する別の図。 コロナ放電電圧の印加時間とイオン化効率の関係を、各測定回のm/z=695のイオンの測定強度を基準にしたときの他のイオンの相対強度により説明する別の図。 コロナ放電電圧の印加時間とイオン化効率の関係を、各測定回における各イオンの測定強度と各イオンの測定強度の平均値のずれにより説明する別の図。 コロナ放電電圧の極性とイオン化効率の関係を全イオンの測定強度の時間変化により説明する図。 コロナ放電電圧の極性とイオン化効率の関係を、各測定回のm/z=695のイオンの測定強度を基準にしたときの他のイオンの相対強度により説明する図。 コロナ放電電圧の極性とイオン化効率の関係を、各測定回における各イオンの測定強度と各イオンの測定強度の平均値のずれにより説明する図。 本発明に係るイオン化装置の変形例を説明する図。 本発明に係るイオン化装置の別の変形例を説明する図。 本発明に係るイオン化装置のさらに別の変形例を説明する図。
本発明に係るイオン化方法及びイオン化装置の一実施例について、以下、図面を参照して説明する。本実施例のイオン化方法はPESI法であり、本実施例のイオン化装置は質量分析装置のイオン源として用いられる。本実施例のイオン化装置が配置されるイオン化室は略大気圧であり、大気圧雰囲気下で試料をイオン化する。
図1に本実施例のイオン化装置の概略構成を示す。本実施例のイオン化装置は、先端径が数百nmに成形された導電性のプローブ11、プローブ11を鉛直方向に移動させるプローブ移動機構12、及びプローブ11に電圧を印加する電源(電圧印加部)13を備えている。また、試料21が載置される試料台22を備えている。さらに、これら各部の動作を制御する制御部30を備えている。
次に、図2のフローチャートを参照して本発明に係るイオン化方法の手順を説明する。
使用者が、試料台22に試料21をセットし、分析開始を指示すると、制御部30は、プローブ移動機構12を動作させ、プローブ11を所定の高さに移動する(ステップS1)。このときのプローブ11の位置(試料21に対する相対位置)が初期位置となる。
プローブ11を初期位置に移動させると、制御部30は、続いて、電源13からプローブ11に所定の大きさの電圧(本実施例では2.59keV)を印加してコロナ放電を生じさせる(ステップS2)。このとき印加する電圧を「放電電圧」と呼ぶ。放電電圧の大きさは、プローブ11の材質等によって異なるが、その値は予備実験等により予め求められ制御部30に記憶されている。こうしてプローブ11に生じさせたコロナ放電により、プローブ11の表面を均質化する。ここでいう「均質」は、電気的に均質であることや、物理的に均質であることを意味する。
後述するとおり、本実施例のようにプローブ11にコロナ放電を生じさせると、従来に比べて試料のイオン化効率が安定化することが分かった。これは、コロナ放電によってプローブ11の表面に形成された絶縁膜が除去され、また、コロナ放電によって生成される活性酸素によってプローブ11の表面が洗浄・改質されたり、コロナ放電によって生成されるプラズマによって洗浄されたプローブ11の表面に均一な薄膜が形成されたりし、これらによりプローブ11の表面が均質化されたためであると考えられる。このようにプローブ11の表面が均質化されると、該プローブに付着する試料の量が一定になり、またイオン化電圧の印加時に形成される電場が均質になる。なお、本実施例のコロナ放電によって生成される活性酸素としては、例えば、ヒドロキシルラジカル、スーパーオキシドアニオンラジカル、ヒドロペルオキシルラジカル、過酸化水素、一重項酸素、一酸化窒素、二酸化窒素、及びオゾンを挙げることができ、これらのうちの少なくとも1つを生成することにより上記効果を得ることができる。
プローブ11にコロナ放電を生じさせると、制御部30は、プローブ移動機構12を再び動作させてプローブ11を下動し、その先端を試料21の表面に接触させる。これによりプローブ11の先端に試料21が付着する(ステップS3)。
プローブ11の先端に試料21を付着させると、制御部30は、プローブ移動機構12を動作させてプローブ11を元の高さまで上動する(ステップS4)。プローブ11の下動(ステップS3)及び上動(ステップS4)は1回だけ行ってもよく、あるいは複数回上下動を繰り返したり、プローブ11を上下に振動させたりしてもよい。移動や振動の回数は、試料21のプローブ11への付着しやすさを考慮して適宜に設定される。
続いて、制御部30は、電源13からプローブ11に、放電電圧とは別の所定の大きさの電圧(本実施例では1.72keV)を印加する(ステップS5)。このとき印加する電圧を「イオン化電圧」と呼ぶ。イオン化電圧の大きさは、試料のイオン化しやすさ等の特性に応じて予め決められ制御部30に記憶されている。
ステップS5で印加されたイオン化電圧により試料21に電荷が付与されるとクーロン反発によってイオン化する。生成されたイオンは、イオン化室と真空に維持される後段の質量分離部の隔壁に形成されたイオン導入管31を通って分析に供される(ステップS6)。
本実施例のイオン化方法及び装置では、上述のとおり、プローブ11に試料21を付着させる前に放電電圧を印加しコロナ放電させる。これにより、プローブ11の表面に形成された絶縁被膜が除去され、またコロナ放電によって生成される活性酸素やプラズマによってプローブ11の表面が均質化されると考えられる。その結果、プローブ11の先端に付着させた試料21への電圧印加の効率が高まり、また、安定的にイオンを生成することができる。
上記実施例のように、プローブ11に試料21を付着させる前にコロナ放電を生じさせることによる効果、及びコロナ放電の条件を探索すべく本発明者が行った測定の結果を説明する。以下の各測定ではステンレス製のプローブを使用し、また、標準試料としてポリプロピレングリコール(トリオール型、PPGT)を用いた。PPGTはサンプルプレート上に載せ、そこにプローブ11の先端を接触させ付着させた。
実施例1では、プローブに+2.59keVの電圧(放電電圧)を300msec印加してコロナ放電を生じさせたあと、プローブを下動してその先端に一定濃度のPPGTを付着させ、プローブを上動して+1.72keVの電圧(イオン化電圧)を印加した。こうして生成したイオンについて、質量電荷比(m/z)が10〜2000である質量範囲を走査するscan測定を10秒周期で繰り返し行った。また、比較例1として、コロナ放電なしで上記同様の測定を行った。
図3は、全イオンの測定強度の積算値の時間変化を示すグラフ(10秒周期で実行される質量分析における全イオンの測定強度を順次表示したもの)であり、図3左(コロナ放電なし)は比較例1、図3右(コロナ放電あり)は実施例1の結果である。また、図4は10秒周期で行った各回の質量分析で得たマススペクトルであり、図4上(コロナ放電なし)は比較例1、図4下(コロナ放電あり)は実施例1である。比較例1では、図3左に示すように各測定回で測定強度が大きく変動しており、図4上に示すようにマススペクトルのピークパターンも各測定回で異なっている。これに対し、実施例1では、図3右に示すように各測定回の測定強度が安定しており、図4下に示すようにマススペクトルのピークパターンが一定であり、再現性の良いマススペクトルが得られている。
質量分析では、取得したマススペクトルのピークパターンを予めデータベース化された既知の化合物のマススペクトルのピークパターンと比較することにより同定したり、また、取得したマススペクトルのピークパターンと予め用意されたピークパターンの一致度に基づいてマススペクトルをフィルタリングしたりすることがある。従来は、各測定回でマススペクトルのピークパターンにばらつきがあり、上記のような分析において同定やフィルタリングを誤る可能性があったが、本実施例の方法及び装置を用いることにより、正確な同定やフィルタリングを行うことができる。
実施例2では、コロナ放電後にプローブに試料を付着して生成したイオンについて、質量電荷比(m/z)が10〜2000である質量範囲を2分間繰り返し走査して積算マススペクトルを取得するscan測定を4回実施した。そして、各積算マススペクトルから、複数の異なる質量電荷比のイオン(m/z=347, 463, 637, 695, 753, 927, 1101, 1333, 1566, 1798)の測定強度を抽出した。同様の測定をコロナ放電なしでも行い(比較例2)、実施例2の結果と比較した。
図5は、各scan測定における質量電荷比が695であるイオンの強度を基準(100)として、各回の各質量電荷比のイオンの相対強度をプロットしたものである。図5左(コロナ放電なし)の比較例2では、4回の測定で同じ質量電荷比のイオンが異なる相対強度になっているのに対し、図5右(コロナ放電あり)の実施例2では、4回の測定において質量電荷比のイオンがほぼ同じ相対強度になっている(従って、各質量電荷比でプロットした4点が重なっている)。図6は、複数の質量電荷比のイオンのそれぞれについて、4回の測定強度の平均値と各回の測定強度の差をプロットしたものである。図6左(コロナ放電なし)の比較例2では、各質量電荷比のイオンの測定強度にばらつきが見られるのに対し、図6右(コロナ放電あり)の実施例2ではいずれの質量電荷比のイオンについても測定強度がほぼ同じであることが分かる。
実施例3では、上記実施例における放電電圧の大きさを1.72keVから1.89keVまでの範囲で0.03keVあるいは0.04keVずつ変化させて実施例1と同様の測定を行い、コロナ放電を生じさせるために必要な放電電圧の大きさを確認した。放電電圧の印加時間はいずれも3secである。
図7に、放電電圧の大きさ、全イオンの測定強度の積算値の時間変化、質量電荷比が121.19であるイオンの測定強度、及びコロナ放電の有無の判定結果を並べて示す。コロナ放電の有無は、質量電荷比が121.19であるイオンが100,000カウントを超えたか否かに基づき判定した。図7に示す結果から、1.75keVではコロナ放電が生じておらず、1.79keVではコロナ放電が生じていることが分かる。
図8に、図7においてコロナ放電の有無の境界電圧となった1.79keV近傍の電圧(1.75keV, 1.79keV, 1.82keV)を印加する測定を5回ずつ行った結果を示す。図8に示すとおり、1.75keVでは5回中2回、1.79keVでは5回中1回、1.82keVでも5回中1回、コロナ放電が生じることが分かった。図7及び図8に示す結果から、1.75keV〜1.82keVがコロナ放電を生じさせることが可能な放電電圧の境界であると考えられるが、プローブの個体差等によってコロナ放電が影響されることを考慮すると、安定的にコロナ放電を生じさせるにはこの境界電圧より大きな電圧を印加することが好ましいといえる。この点を踏まえ、上記実施例では、放電電圧を2.59keVとした。
実施例4では、上記実施例における放電電圧をどの程度の時間印加すると試料のイオン化効率を向上及び安定化することができるか、を検証した。図9に、プローブへの放電電圧の印加時間を0msec(放電電圧印加なし)、30msec、及び3000msecとして実施例1と同様の測定を5回ずつ行った結果を示す。
放電電圧の印加時間が0msec(比較例1に相当)では、比較例1で説明したとおり、イオンの測定強度のばらつきが大きい。印加時間を30msecにすると、イオンの測定強度がやや安定化している。印加時間を3000msecにすると、イオンの測定強度はほぼ一定になっている。
図10に、図5と同様に、質量電荷比が695であるイオンの強度を基準(100)として、各回の各質量電荷比のイオンの相対強度をプロットしたものを示す。印加時間0msecでは、5回の測定で同じ質量電荷比のイオンが異なる相対強度になっているのに対し、印加時間30msec及び3000msecでは、5回の測定における各イオンの相対強度がほぼ同じになっている。
図11は、図6と同様に、複数の質量電荷比のイオンのそれぞれについて、5回の測定強度の平均値と各回の測定強度の差をプロットしたものである。印加時間0msecでは、各質量電荷比のイオンの測定強度にばらつきが見られるのに対し、印加時間30msec及び3000msecではいずれの質量電荷比のイオンについても測定強度がほぼ同じであることが分かる。図9〜図11を併せて考慮すると、印加時間30msecでは各測定回で強度に多少の変動はあるがマススペクトルのピークパターンは同じであり、印加時間を3000msecにするとマススペクトルのピークパターンだけでなくピーク強度もほぼ一定になることが分かる。
印加時間30msecと3000msecの間の時間とした場合にどのような結果が得られるかを確認すべく、上記同様の測定を放電電圧の印加時間100msec及び300msecでも行った。その結果を図12〜図14に示す。これらは上述の図9〜図11に対応するものであるため、図の詳細な説明を省略する。これらの結果から、印加時間を30msec以上にすることでコロナ放電によるイオン化効率の安定化の効果が現れ、印加時間を長くするほどより安定化することが見て取れる。
実施例5では、-2.59keV, 0keV, +2.59keVの3種類の値の放電電圧により実施例1(及び比較例1)と同様の測定を各5回行い、放電電圧の極性によってコロナ放電の効果に違いがあるかを確認する測定を行った。図15〜図17に示す結果から分かるように、放電電圧の極性に関係なく、コロナ放電によってイオン化効率が向上及び安定化することが分かる。
上記実施例は一例であって、本発明の趣旨に沿って適宜に変更することができる。
本発明者が上記実施例のようにプローブ11にコロナ放電を生じさせた際、青く光るプラズマが同時に生成されていることを確認した。これはコロナ放電と同時にグロー放電が生じていることを示すものである。実施例で確認されたのはコロナ放電と同時に発生したグロー放電であるが、グロー放電のみによっても上記同様の効果が得られると考えられる。
また、本発明は「プローブの表面を均質化する化学的処理を施す」という技術的思想に基づくものであり、こうした処理はコロナ放電やグロー放電以外の方法でも行うことができる。例えば、図18に示すように、光源114を備え、プローブ11に試料を付着させる前に該プローブ11に紫外光を照射して活性酸素を生じさせることによりプローブ11の表面を均質化する化学的処理を施す構成を採ることができる。あるいは、図19に示すように、プラズマ生成部140を備え、プローブ11の近傍にプラズマ150を生成させることによりプローブ11の表面を均質化する化学的処理を施す構成を採ることもできる。プラズマ生成部140としては、高周波電圧によりプラズマを生成するもの、マイクロ波の照射によりプラズマを生成するものなど、従来知られている種々の構成を用いることができる。
上記実施例1〜5では、ポリマー溶液を質量分析したが、その他、例えば図20に示すように、液体クロマトグラフ40のカラムで分離されたあとの溶出液41等の液体試料をプローブ先端に付着させてイオン化し、後段の質量分離部との間に設けられた隔壁42に形成されたイオン導入開口43を通じてイオンを輸送するように構成することもできる。
また、固体試料を測定する場合やイオン化しにくい試料を測定する場合には、イオン化電圧印加時にプローブの先端にレーザ光を照射して試料にエネルギーを付与し、イオン化を促進してもよい。この構成に本発明のコロナ放電を適用することで、固体試料やイオン化しにくい試料の分析においても優れた再現性を得ることができる。例えば、図18に示す構成では、プローブ11の表面を均質化する化学的処理を施すために用いた光源114を試料21のイオン化の促進にも用いることができる。もちろん、それぞれに独立の光源を備えてもよい。
さらに、図18及び19では、光源114あるいはプラズマ生成部140に加え、試料台122を水平方向に移動する試料台移動機構123、及びプローブ111の先端に付着させた試料にレーザ光を照射する光源114をさらに追加している。また、制御部130には、上記実施例の制御部30に、試料121表面の複数の測定点においてイオン化及び質量分析を実行する機能を追加する。これらのイオン化装置を用い、試料121表面の複数の測定点においてそれぞれ上述のステップS1〜S6(及び必要に応じてレーザ光の照射)を実行することにより、生体組織の切片等のイメージング質量分析を行うことができる。PESI法では、先端がnmサイズに加工されたプローブを用いることによりnmレベルの空間分解能でイメージング質量分析を行うことができ、この構成において本発明の特徴であるコロナ放電を実行することにより、従来よりも高精度なイメージング質量分析を実現することができる。
さらに、上記の各例では生成したイオンを質量分析する場合を例に説明したが、イオン移動度分析等、他の分析を行うように構成することもできる。
11、111…プローブ
12、112…プローブ移動機構
13、113…電圧印加部
21…試料
22…試料台
30、130…制御部
31、131…イオン導入管
40…液体クロマトグラフ
41…溶出液
42…隔壁
43…イオン導入開口
114…光源
123…試料台移動機構
140…プラズマ生成部
150…プラズマ

Claims (19)

  1. 導電性を有するプローブの先端に付着させた試料を、該プローブへのイオン化電圧の印加によってイオン化するイオン化方法であって、
    前記プローブの表面を均質化する化学的処理を施し、
    前記プローブの先端に前記試料を付着させ、
    前記プローブに前記イオン化電圧を印加して前記試料に電荷を付与してイオン化する
    ことを特徴とするイオン化方法。
  2. 前記プローブに放電電圧を印加して生じる電圧により前記化学的処理を施すことを特徴とする請求項1に記載のイオン化方法。
  3. 前記放電電圧印加時に前記プローブの先端に印加される電圧の大きさの絶対値が1.8keV以上であることを特徴とする請求項2に記載のイオン化方法。
  4. 前記放電電圧の印加時間が30msec以上であることを特徴とする請求項2に記載のイオン化方法。
  5. 前記プローブに紫外光を照射することにより前記化学的処理を施すことを特徴とする請求項1に記載のイオン化方法。
  6. 前記プローブにマイクロ波を照射することにより前記化学的処理を施すことを特徴とする請求項1に記載のイオン化方法。
  7. 高周波電圧の印加により、前記プローブが位置する空間にプラズマを生成させることにより前記化学的処理を施すことを特徴とする請求項1に記載のイオン化方法。
  8. 前記プローブと前記試料の相対位置を移動することにより該プローブの先端に該試料を付着させることを特徴とする請求項1に記載のイオン化方法。
  9. 前記化学的処理が、活性酸素を生成することにより前記プローブの表面を均質化するものであり、該活性酸素がヒドロキシルラジカル、スーパーオキシドアニオンラジカル、ヒドロペルオキシルラジカル、過酸化水素、一重項酸素、一酸化窒素、二酸化窒素、及びオゾンのうちの少なくとも1つを含むものであることを特徴とする請求項1に記載のイオン化方法。
  10. 前記プローブに電圧を印加し前記試料に電荷を付与する際に、前記試料にレーザ光を照射することを特徴とする請求項1に記載のイオン化方法。
  11. 前記試料の表面の複数の点のそれぞれにおいて、請求項1に記載のイオン化方法によりイオンを生成して分析することを特徴とするイメージング分析方法。
  12. 前記分析が質量分析であることを特徴とする請求項11に記載のイメージング分析方法。
  13. 導電性を有するプローブと、
    前記プローブに放電を生じさせるための放電電圧と、前記プローブに付着させた試料に電荷を付与してイオン化するためのイオン化電圧を印加する電圧印加部と、
    前記プローブの先端に試料を付着させる試料導入部と、
    前記電圧印加部及び前記試料導入部を制御して、前記プローブに前記放電電圧を印加したあと、前記プローブの先端に試料を付着させ、さらに前記プローブにイオン化電圧を印加する制御部と
    を備えることを特徴とするイオン化装置。
  14. 導電性を有するプローブと、
    前記プローブに紫外光を照射する光源部と、
    前記プローブに付着させた試料に電荷を付与してイオン化するためのイオン化電圧を印加する電圧印加部と、
    前記プローブの先端に試料を付着させる試料導入部と、
    前記光源部、前記電圧印加部、及び前記試料導入部を制御して、前記プローブに前記紫外光を照射したあと、前記プローブの先端に試料を付着させ、さらに前記プローブにイオン化電圧を印加する制御部と
    を備えることを特徴とするイオン化装置。
  15. 導電性を有するプローブと、
    前記プローブが位置する空間にプラズマを生成させるプラズマ生成部と、
    前記プローブに付着させた試料に電荷を付与してイオン化するためのイオン化電圧を印加する電圧印加部と、
    前記プローブの先端に試料を付着させる試料導入部と、
    前記プラズマ生成部、前記電圧印加部、及び前記試料導入部を制御して、前記空間に前記プラズマを生成したあと、前記プローブの先端に試料を付着させ、さらに前記プローブにイオン化電圧を印加する制御部と
    を備えることを特徴とするイオン化装置。
  16. 前記試料導入部が、前記プローブの先端が試料から離間した第1位置と、該先端が試料に付着する第2位置に、前記プローブと前記試料の相対位置を移動させる移動機構を備え、
    前記制御部が、前記第1位置において前記プローブに前記放電電圧を印加しコロナ放電を生じさせたあと、前記第2位置に移動させて前記プローブに前記イオン化電圧を印加することを特徴とする請求項13から15のいずれかに記載のイオン化装置。
  17. 更に、
    前記第1位置にある前記プローブの先端にレーザ光を照射するレーザ光源を備え、
    前記制御部が、先端に試料が付着したプローブにレーザ光を照射するように前記レーザ光源を制御することを特徴とする請求項16のいずれかに記載のイオン化装置。
  18. 更に、
    試料台、及び該試料台に載置された試料と前記プローブの相対位置を移動する移動機構を備えた請求項13から15のいずれかに記載のイオン化装置と、
    前記試料上の複数の位置において、それぞれ該試料からイオンを生成し分析する分析実行部と
    を備えることを特徴とするイメージング分析装置。
  19. 前記分析が質量分析であることを特徴とする請求項18に記載のイメージング分析装置。
JP2018550977A 2016-11-18 2016-11-18 イオン化方法及びイオン化装置、並びにイメージング分析方法及びイメージング分析装置 Active JP6662470B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2016/084353 WO2018092284A1 (ja) 2016-11-18 2016-11-18 イオン化方法及びイオン化装置、並びにイメージング分析方法及びイメージング分析装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018092284A1 true JPWO2018092284A1 (ja) 2019-06-24
JP6662470B2 JP6662470B2 (ja) 2020-03-11

Family

ID=62145341

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018550977A Active JP6662470B2 (ja) 2016-11-18 2016-11-18 イオン化方法及びイオン化装置、並びにイメージング分析方法及びイメージング分析装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US11309174B2 (ja)
JP (1) JP6662470B2 (ja)
CN (1) CN109964121B (ja)
WO (1) WO2018092284A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11667992B2 (en) 2021-07-19 2023-06-06 Agilent Technologies, Inc. Tip for interface cones

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002298776A (ja) * 2001-03-29 2002-10-11 Anelva Corp イオン化装置
WO2007126141A1 (ja) * 2006-04-28 2007-11-08 University Of Yamanashi エレクトロスプレーによるイオン化方法および装置
JP2008209312A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Fujitsu Ltd 二次イオン質量分析装置及びその使用方法
WO2009157312A1 (ja) * 2008-06-27 2009-12-30 国立大学法人山梨大学 イオン化分析方法および装置
WO2011071182A1 (ja) * 2009-12-08 2011-06-16 国立大学法人山梨大学 エレクトロスプレーによるイオン化方法および装置,ならびに分析方法および装置
JP2012199027A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Hitachi High-Technologies Corp 質量分析装置及びそれに用いられるイオン源
JP2016143482A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 キヤノン株式会社 イオン化装置、それを有する質量分析装置及び画像作成システム

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3270165B2 (ja) * 1993-01-22 2002-04-02 セイコーインスツルメンツ株式会社 表面分析及び加工装置
US5935339A (en) * 1995-12-14 1999-08-10 Iowa State University Decontamination device and method thereof
US6635311B1 (en) * 1999-01-07 2003-10-21 Northwestern University Methods utilizing scanning probe microscope tips and products therefor or products thereby
KR100498805B1 (ko) * 2000-09-21 2005-07-01 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 주사형 프로브 현미경 탐침 및 이의 제조 방법, 및 당해 탐침을 구비한 주사형 프로브 현미경 및 이를 사용하는 분자 가공법
US7260980B2 (en) * 2003-03-11 2007-08-28 Adams Jesse D Liquid cell and passivated probe for atomic force microscopy and chemical sensing
US8450682B2 (en) * 2008-10-22 2013-05-28 University Of Yamanashi Ionization method and apparatus using a probe, and analytical method and apparatus
EP2237050A1 (en) * 2009-03-31 2010-10-06 Centro de Investigación Cooperativa En Biomateriales ( CIC biomaGUNE) Apparatus and method for the functionalisation of afm tips
CN101871914A (zh) * 2009-04-24 2010-10-27 岛津分析技术研发(上海)有限公司 一种解吸电离方法及其装置
JP5462958B2 (ja) * 2010-12-22 2014-04-02 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子放出銃及び荷電粒子線装置
US9396915B2 (en) * 2011-12-12 2016-07-19 Waters Technologies Corporation Techniques for automated installation testing and reporting for analytical instruments
JP5955032B2 (ja) * 2012-03-01 2016-07-20 キヤノン株式会社 イオン化方法、質量分析方法、抽出方法及び精製方法
WO2013132676A1 (ja) * 2012-03-09 2013-09-12 株式会社日立ハイテクノロジーズ イオン化方法、イオン化装置及び質量分析システム。
US20140072476A1 (en) * 2012-09-07 2014-03-13 Canon Kabushiki Kaisha Ionization device, mass spectrometer including the ionization device, and image generation system
US9058966B2 (en) * 2012-09-07 2015-06-16 Canon Kabushiki Kaisha Ionization device, mass spectrometer including ionization device, image display system including mass spectrometer, and analysis method
US9269557B2 (en) * 2012-09-07 2016-02-23 Canon Kabushiki Kaisha Ionization device, mass spectrometer including the ionization device, and image generation system including the ionization device
US20140070089A1 (en) * 2012-09-07 2014-03-13 Canon Kabushiki Kaisha Ionization device, mass spectrometer including the ionization device, and image generation system including the ionization device
US8635711B1 (en) * 2012-09-13 2014-01-21 Ut-Battelle, Llc High throughput reproducible cantilever functionalization
PL2898321T3 (pl) * 2012-09-21 2020-02-28 Smiths Detection-Watford Limited Czyszczenie źródła jonów wyładowania koronowego
US20140264004A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 Purdue Research Foundation Systems and methods for analyzing a sample using a mass spectrometry probe configured to contact the sample
JP2015032463A (ja) * 2013-08-02 2015-02-16 キヤノン株式会社 質量分析装置、質量分析方法および画像化システム
US9804193B2 (en) * 2014-03-12 2017-10-31 Oxford Instruments Asylum Research, Inc Metrological scanning probe microscope
JP6191778B2 (ja) * 2014-08-20 2017-09-06 株式会社島津製作所 質量分析装置
US9390901B2 (en) * 2014-10-31 2016-07-12 Ut-Battelle, Llc System and method for liquid extraction electrospray-assisted sample transfer to solution for chemical analysis
US9581617B2 (en) * 2015-02-11 2017-02-28 Korea Advanced Institute Of Science And Technology Apparatus for scanning nano structure with plural AFM probes and method thereof
EP3726562B1 (en) * 2015-03-06 2023-12-20 Micromass UK Limited Ambient ionization mass spectrometry imaging platform for direct mapping from bulk tissue
CN108700552B (zh) * 2016-03-09 2021-02-26 株式会社岛津制作所 质量分析装置以及使用该装置的生物试样的分析方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002298776A (ja) * 2001-03-29 2002-10-11 Anelva Corp イオン化装置
WO2007126141A1 (ja) * 2006-04-28 2007-11-08 University Of Yamanashi エレクトロスプレーによるイオン化方法および装置
JP2008209312A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Fujitsu Ltd 二次イオン質量分析装置及びその使用方法
WO2009157312A1 (ja) * 2008-06-27 2009-12-30 国立大学法人山梨大学 イオン化分析方法および装置
WO2011071182A1 (ja) * 2009-12-08 2011-06-16 国立大学法人山梨大学 エレクトロスプレーによるイオン化方法および装置,ならびに分析方法および装置
JP2012199027A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Hitachi High-Technologies Corp 質量分析装置及びそれに用いられるイオン源
JP2016143482A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 キヤノン株式会社 イオン化装置、それを有する質量分析装置及び画像作成システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6662470B2 (ja) 2020-03-11
WO2018092284A1 (ja) 2018-05-24
CN109964121B (zh) 2022-04-26
US11309174B2 (en) 2022-04-19
CN109964121A (zh) 2019-07-02
US20190279858A1 (en) 2019-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190272984A1 (en) Imaging mass spectrometer
JP2006516351A (ja) 質量分離装置及びイオントラップの設計方法、質量分離装置及びイオントラップの製作方法、質量分析計、イオントラップ及びサンプル分析方法
JP6716687B2 (ja) 二次イオン質量分析計及び二次イオン質量分析方法
US20190265195A1 (en) Tandem ion mobility spectrometer
US20210210334A1 (en) Methods and apparatus for ion fragmentation in a mass spectrometer
JP3676298B2 (ja) 化学物質の検出装置および化学物質の検出方法
US20090230301A1 (en) Mass spectrometry apparatus and method
KR19990077744A (ko) 광 방출 분광기를 사용해서 플라즈마 구성물을 조절하는 이온 주입시스템 및 그 방법
JP6141861B2 (ja) イオン化装置
US20180114684A1 (en) Ion Current On-Off Switching Method and Device
JP6662470B2 (ja) イオン化方法及びイオン化装置、並びにイメージング分析方法及びイメージング分析装置
JP2009243902A (ja) 質量分析用デバイス、これを用いる質量分析装置および質量分析方法
JP4028723B2 (ja) 電子付着質量分析法を利用した昇温脱離ガス分析装置及び分析方法
WO2000049640A1 (fr) Spectrometre de masse des isotopomeres
JP7320249B2 (ja) ガス分析装置
JP3908654B2 (ja) 表面微小領域質量分析装置
US20220236200A1 (en) Mass spectrometer
Große-Kreul Mass spectrometry of ions from atmospheric pressure plasmas
US20230290628A1 (en) Identification of Harmonics in RF Quadrupole Fourier Transform Mass Spectra
JP2001357813A (ja) イオン照射装置におけるイオン成分比の計測方法
JP7142867B2 (ja) イオン分析装置
WO2023209552A1 (en) Detection saturation correction and de-coalescence by ion beam modulation
WO2019229963A1 (ja) 探針エレクトロスプレーイオン化質量分析装置
Chantipmanee Study of Detection of Inorganic Ions by Electrospray Mass Spectrometry and Development of Ion Mobility Spectrometry and Its Applications
CN116472597A (zh) 包括脉冲式双射束电荷中和的方法和系统

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190214

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200127

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6662470

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151