JPWO2018092215A1 - セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池 - Google Patents

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Abstract

電池セルを構成する電極と接する双極板と、前記双極板の周縁を囲む枠体とを有するセルフレームであって、前記枠体は、前記電池セルの内部に電解液を供給する給液マニホールドを備え、前記双極板は、前記電極側の面に並列されて電解液が流通する複数の主溝部を備え、前記枠体及び前記双極板の少なくとも一方に、前記給液マニホールドからの電解液を前記主溝部の並列方向に拡散させて前記主溝部の各々に供給する給液整流部を備え、前記主溝部における電解液の流入口の幅Wiと、前記給液整流部における前記主溝部の並列方向と直交する方向の幅Wrとの幅比Wr/Wiが、1.5以上10以下を満たすセルフレーム。

Description

本発明は、セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池に関する。
特許文献1〜4には、正極電解液が供給される正極電極と、負極電解液が供給される負極電極と、正極電極と負極電極との間に介在される隔膜とを備える電池セルを主な構成要素とし、各極の電極に各極の電解液を供給して充放電を行うレドックスフロー電池が開示されている。上記電池セルは、正極電極、隔膜、負極電極の積層物を挟むように一組のセルフレームが配置されて構成される。セルフレームは、表裏面に正極電極及び負極電極がそれぞれ配置される双極板と、双極板の外周縁部に設けられる樹脂製の枠体とを備える。
特許文献1〜4には、電池セル内の各極の電極に十分に電解液を行き渡らせるために、電解液が流通する複数の溝部を有する双極板が開示されている。
特開2015−122230号公報 特開2015−122231号公報 特開2015−138771号公報 特開2015−210849号公報
本開示のセルフレームは、
電池セルを構成する電極と接する双極板と、前記双極板の周縁を囲む枠体とを有するセルフレームであって、
前記枠体は、前記電池セルの内部に電解液を供給する給液マニホールドを備え、
前記双極板は、前記電極側の面に並列されて電解液が流通する複数の主溝部を備え、
前記枠体及び前記双極板の少なくとも一方に、前記給液マニホールドからの電解液を前記主溝部の並列方向に拡散させて前記主溝部の各々に供給する給液整流部を備え、
前記主溝部における電解液の流入口の幅Wiと、前記給液整流部における前記主溝部の並列方向と直交する方向の幅Wrとの幅比Wr/Wiが、1.5以上10以下を満たす。
本開示のセルスタックは、本開示のセルフレームを備える。
本開示のレドックスフロー電池は、本開示のセルスタックを備える。
実施形態1に係るセルフレームを模式的に示す平面図である。 実施形態2に係るセルフレームを模式的に示す平面図である。 実施形態に係るレドックスフロー電池の動作原理図である。 実施形態に係るレドックスフロー電池の概略構成図である。 実施形態に係るレドックスフロー電池に備わるセルスタックの概略構成図である。
[本開示が解決しようとする課題]
各極の電極への電解液の供給は、枠体の対向する一片に形成される給液マニホールド、給液ガイド溝、及び給液整流部により行われる。各極の電極からの電解液の排出は、枠体の対向する他片に形成される排液整流部、排液ガイド溝、及び排液マニホールドにより行われる。正極電解液(負極電解液)は、給液マニホールドから枠体の一面側(他面側)に形成される給液ガイド溝を通り、その給液ガイド溝に連続して形成される給液整流部により枠体の一面側(他面側)の内周部沿いに拡散されて正極電極(負極電極)に供給される。そして、正極電極(負極電極)内を流通した正極電解液(負極電解液)は、枠体の一面側(他面側)の内周部に形成される排液整流部により集約され、その排液整流部に連続して形成される排液ガイド溝を通って排液マニホールドに排出される。
電解液は、例えば、レドックスフロー電池の組立の途中でゴミ等の異物が混入したり、充放電の繰り返しに伴い、電池セル、循環経路、各極の電解液用のタンク等の構成材料が次第に溶出し、異物として析出したりする場合がある。異物が混入した電解液を使用してレドックスフロー電池を運転(充放電)すると、電解液の流通経路の一部である給液整流部に異物が詰まる虞がある。給液整流部に異物が詰まると、双極板の溝部や電極に電解液が供給されず、電池反応が行われないことで電池性能が低下する。
そこで、本開示は、電解液中における異物の給液整流部への詰まりを抑制して、電池性能の低下を抑制できるセルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池を提供することを目的の一つとする。
[本開示の効果]
本開示によれば、電解液中における異物の給液整流部への詰まりを抑制して、電池性能の低下を抑制できるセルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池を提供できる。
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施形態に係るセルフレームは、
電池セルを構成する電極と接する双極板と、前記双極板の周縁を囲む枠体とを有するセルフレームであって、
前記枠体は、前記電池セルの内部に電解液を供給する給液マニホールドを備え、
前記双極板は、前記電極側の面に並列されて電解液が流通する複数の主溝部を備え、
前記枠体及び前記双極板の少なくとも一方に、前記給液マニホールドからの電解液を前記主溝部の並列方向に拡散させて前記主溝部の各々に供給する給液整流部を備え、
前記主溝部における電解液の流入口の幅Wiと、前記給液整流部における前記主溝部の並列方向と直交する方向の幅Wrとの幅比Wr/Wiが、1.5以上10以下を満たす。
上記セルフレームによれば、主溝部と給液整流部の幅比Wr/Wiが上記範囲を満たすことで、電解液中に混入し得る異物が給液整流部に詰まることを抑制できると共に、その異物を複数の主溝部のうち一部の主溝部の流入口で捕捉できる。給液整流部への異物の詰まりを抑制できることで、双極板の主溝部の並列方向の全域に渡って電解液を拡散できる。異物が一部の主溝部の流入口で捕捉されることで、双極板と接する電極中に異物が流入することを抑制でき、異物と電極との反応による不具合(例えば、触媒反応によるガスの発生等)が生じることを抑制できる。異物が一部の主溝部の流入口で捕捉されたとしても、給液整流部への異物の詰まりを抑制できることで、他部の主溝部に電解液を流通させることができる。よって、上記セルフレームによれば、給液整流部に異物が詰まる場合に比較して、電極に十分に電解液を供給できる。
主溝部と給液整流部の幅比Wr/Wiが1.5以上を満たすことで、主溝部の幅Wiよりも給液整流部の幅Wrが十分に大きく、給液整流部への異物の詰まりを抑制できると共に、主溝部の流入口で異物を捕捉できる。一方、主溝部と給液整流部の幅比Wr/Wiが10以下を満たすことで、給液整流部の幅Wrに対して主溝部の幅Wiが急に縮小することによって生じ得る電解液の圧力損失を低減でき、異物が主溝部の奥深くに入り込むことを防止でき、異物が電極中に流入することを防止できる。以上より、上記セルフレームによれば、電極に十分に電解液を供給でき、かつ電極への異物の流入を抑制できることで、電池性能の低下を抑制できる。
(2)上記セルフレームの一例として、前記給液整流部の幅Wrは、0.75mm以上50mm以下を満たす形態が挙げられる。
給液整流部の幅Wrが0.75mm以上を満たすことで、給液整流部への異物の詰まりを抑制でき、双極板の主溝部の並列方向の全域に渡って電解液を拡散できる。一方、給液整流部の幅Wrが50mm以下を満たすことで、給液整流部の幅が大きくなり過ぎることによるセルフレームの大型化や電極の小型化を抑制できる。
(3)上記セルフレームの一例として、前記主溝部の流入口の幅Wiは、0.5mm以上5mm以下を満たす形態が挙げられる。
主溝部の幅Wiが0.5mm以上を満たすことで、主溝部の幅が小さくなり過ぎることによる流通抵抗の増大を抑制できる。一方、主溝部の幅Wiが5mm以下を満たすことで、主溝部の流入口で異物を捕捉できる。
(4)上記セルフレームの一例として、前記給液整流部は、前記主溝部の並列方向に沿って前記枠体に形成された切欠部を備え、前記主溝部の流入口は、前記切欠部に連続するように設けられている形態が挙げられる。
給液整流部は、枠体に設けた切欠部で構成できる。この場合、切欠部に連続するように主溝部の流入口が設けられることで、主溝部の並列方向の全域に渡って電解液を拡散できる。
(5)上記セルフレームの一例として、前記給液整流部は、前記主溝部の流入口に連続して前記主溝部の並列方向に沿って前記双極板に形成された分配溝部を備え、前記枠体は、前記分配溝部と前記給液マニホールドとを連通する給液ガイド溝を備える形態が挙げられる。
給液整流部は、双極板に設けた分配溝部で構成できる。この場合、分配溝部と給液マニホールドとを連通する給液ガイド溝部を枠体に設けることで、給液マニホールドからの電解液を主溝部の並列方向の全域に渡って拡散できる。
(6)本発明の実施形態に係るセルスタックは、上記(1)から(5)のいずれか1つに記載のセルフレームを備える。
上記セルスタックは、本発明の実施形態に係るセルフレームを備えるため、電解液中に混入し得る異物が給液整流部に詰まることを抑制できると共に、その異物を複数の主溝部のうち一部の主溝部の流入口で捕捉できる。よって、電極に十分に電解液を供給でき、かつ電極への異物の流入を抑制できることで、電池性能の低下を抑制できる。
(7)本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池は、上記(6)に記載のセルスタックを備える。
上記レドックスフロー電池は、本発明の実施形態に係るセルスタックを備えるため、電解液中に混入し得る異物が給液整流部に詰まることを抑制できると共に、その異物を複数の主溝部のうち一部の主溝部の流入口で捕捉できる。よって、電極に十分に電解液を供給でき、かつ電極への異物の流入を抑制できることで、電池性能の低下を抑制できる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係るセルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池(RF電池)の詳細を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。まず、図3〜図5を参照して、実施形態のRF電池1の基本構成を説明し、その後、主として図1及び図2を参照して実施形態のRF電池1に備わるセルフレームの各実施形態について説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
〔RF電池〕
RF電池1は、代表的には、図3に示すように、交流/直流変換器や変電設備等を介して、発電部と、電力系統や需要家等の負荷とに接続され、発電部を電力供給源として充電を行い、負荷を電力消費対象として放電を行う。発電部は、例えば、太陽光発電機、風力発電機、その他一般の発電所等が挙げられる。
RF電池1は、隔膜101で正極セル102と負極セル103とに分離された電池セル100を備える。正極セル102には、正極電解液が供給される正極電極104が内蔵され、負極セル103には、負極電解液が供給される負極電極105が内蔵されている。RF電池1は、代表的には、複数の電池セル100を備えて、隣り合う電池セル100,100間に双極板3を有するセルフレーム2(図5)を備える。
正極電極104及び負極電極105は、供給された電解液に含まれる活物質イオンが電池反応を行う反応場である。隔膜101は、正極電極104と負極電極105とを分離すると共に、所定のイオンを透過する分離部材である。双極板3は、正極電極104と負極電極105との間に介在され、電流を流すが電解液を流さない導電部材である。セルフレーム2は、図5に示すように、双極板3と、双極板3の周縁を囲む枠体4とを備える。
正極セル102に正極電解液を循環供給する正極循環機構100Pは、正極電解液を貯留する正極電解液タンク106と、正極電解液タンク106と正極セル102との間を繋ぐ導管108,110と、上流側(供給側)の導管108に設けられたポンプ112とを備える。負極セル103に負極電解液を循環供給する負極循環機構100Nは、負極電解液を貯留する負極電解液タンク107と、負極電解液タンク107と負極セル103との間を繋ぐ導管109,111と、上流側(供給側)の導管109に設けられたポンプ113とを備える。
正極電解液は、正極電解液タンク106から上流側の導管108を介して正極電極104に供給され、正極電極104から下流側(排出側)の導管110を介して正極電解液タンク106に戻される。また、負極電解液は、負極電解液タンク107から上流側の導管109を介して負極電極105に供給され、負極電極105から下流側(排出側)の導管111を介して負極電解液タンク107に戻される。正極電解液の循環及び負極電解液の循環によって、正極電極104に正極電解液を循環供給すると共に、負極電極105に負極電解液を循環供給しながら、各極の電解液中の活物質イオンの価数変化反応に伴って充放電を行う。図3及び図4において、正極電解液タンク106内及び負極電解液タンク107内に示すバナジウムイオンは、正極電解液中及び負極電解液中に活物質として含むイオン種の一例を示す。図3において、実線矢印は充電、破線矢印は放電を意味する。
RF電池1は、代表的には、複数の電池セル100が積層されたセルスタック200と呼ばれる形態で利用される。セルスタック200は、図5に示すように、あるセルフレーム2、正極電極104、隔膜101、負極電極105、別のセルフレーム2が繰り返し積層された積層体と、積層体を挟む一対のエンドプレート210,220と、エンドプレート210,220間を繋ぐ長ボルト等の連結部材230及びナット等の締結部材とを備える。締結部材によってエンドプレート210,220間が締め付けられると、積層体は、その積層方向の締付力によって積層状態が保持される。セルスタック200は、所定数の電池セル100をサブスタック200Sとし、複数のサブスタック200Sを積層した形態で利用される。サブスタック200Sやセルスタック200における電池セル100の積層方向の両端に位置するセルフレーム2には、双極板3に代えて給排板(図示せず)が配置される。
正極電極104及び負極電極105への各極の電解液の供給は、セルフレーム2における枠体4の対向する一片(給液側片、図5の紙面下側)に形成される給液マニホールド44、給液ガイド溝46、及び給液整流部(図示せず)により行われる。正極電極104及び負極電極105からの各極の電解液の排出は、枠体4の対向する他片(排液側片、図5の紙面上側)に形成される排液整流部(図示せず)、排液ガイド溝47、及び排液マニホールド45により行われる。正極電解液は、給液マニホールド44から枠体4の一面側(紙面表側)に形成される給液ガイド溝46を通り、その給液ガイド溝46に連続して形成される給液整流部により枠体4の一面側の内周部沿いに拡散されて正極電極104に供給される。そして、図5上図の矢印に示すように正極電極104の下側から上側へ流通し、枠体4の一面側(紙面表側)の内周部に形成される排液整流部により集約され、その排液整流部に連続して形成される排液ガイド溝47を通って排液マニホールド45に排出される。負極電解液の供給及び排出は、枠体4の他面側(紙面裏側)で行われる点を除き、正極電解液と同じである。各枠体4間には、Oリングや平パッキン等の環状のシール部材5が配置され、電池セル100からの電解液の漏洩が抑制されている。
RF電池1の基本構成は、公知の構成を適宜利用できる。
〔RF電池の主な特徴点〕
実施形態のRF電池1は、電解液中に混入し得る異物が、電解液の流通経路の一部である給液整流部に詰まることを抑制できると共に、電極中に流入することを抑制できるセルフレームを用いる点を特徴の一つとする。以下、上述した実施形態のRF電池1に備わるセルフレームについて詳細に説明する。
≪実施形態1≫
図1を参照して、実施形態1に係るセルフレーム2Aについて説明する。このセルフレーム2Aは、上述したセルフレーム2に相当する部材である。セルフレーム2Aは、電池セル100(図5)を構成する正極電極104及び負極電極105と接する双極板3Aと、双極板3Aの周縁を囲む枠体4Aとを備える。双極板3Aは、表裏面に並列されて電解液が流通する複数の主溝部31を備える。枠体4Aは、電池セル100の内部に電解液を供給する給液マニホールド44と、主溝部31の並列方向に沿って形成された切欠部48sで構成される給液整流部48と、給液マニホールド44と給液整流部48とを繋ぐ給液ガイド溝46とを備える。各主溝部31の流入口31iは、給液整流部48(切欠部48s)に連続するように設けられている。
実施形態1のセルフレーム2Aは、主溝部31における電解液の流入口31iの幅Wiと、給液整流部48における主溝部31の並列方向と直交する方向の幅Wrとの幅比Wr/Wiが、1.5以上10以下を満たすことを特徴の一つとする。幅比Wr/Wiが上記範囲を満たすことで、電解液中に混入し得る異物が給液整流部48に詰まることを抑制できると共に、その異物を主溝部31のうち一部の主溝部31の流入口31iで捕捉できる。給液整流部48への異物の詰まりを抑制できることで、主溝部31の並列方向の全域に渡って電解液を拡散でき、複数の主溝部31に電解液を供給できる。異物が一部の主溝部31の流入口31iで捕捉されることで、双極板3Aと接する電極中に異物が流入することを抑制できる。異物が一部の主溝部31の流入口31iで捕捉された場合、その主溝部31には電解液が流通され難い又は流通されないが、給液整流部48による電解液の拡散はできるため、他部の主溝部31に電解液を流通させることができる。
(双極板)
双極板3Aは、原則として隣接する電池セル100(図5)を仕切る。双極板3Aは、矩形状の平板である。双極板3Aの表裏面にはそれぞれ、隣り合う電池セル100の正極電極104と負極電極105とが配置される。双極板3Aは、正極電極104との対向面及び負極電極105との対向面にそれぞれ、並列して形成された複数の主溝部31を備える。複数の主溝部31は、電解液が流通する流路として機能する。正極電極104が対向配置される双極板3Aの一面に設けられた主溝部31には正極電解液が流通され、負極電極105が対向配置される双極板3Aの他面に設けられた主溝部31には負極電解液が流通される。各電池セル100内での電解液の流れは、主溝部31の形状や寸法等によって調整できる。
本例では、主溝部31は、後述する枠体4Aの給液側片41から排液側片42に向かう方向(連結片43)に沿った縦溝で構成されている。隣り合う主溝部31間には、畝部34が形成される。図1では、説明の便宜上、畝部34にハッチングを付している。双極板3A上での電解液の流れは、主溝部31に沿った流れと、畝部34を渡るような流れとを形成する。
主溝部31は、電解液の流入口31iの幅Wiが、0.5mm以上5mm以下を満たすことが好ましい。主溝部31の横断面形状は、任意の形状とでき、例えば、矩形状や半円状等の形状が挙げられる。主溝部31の横断面形状が半円形状のように、幅が開口部から底部に向かって一様でない場合、上記幅Wiは、最大幅を採用する。本例では、主溝部31の横断面形状は、幅が開口部から底部に向かって一様な矩形状である。幅Wiが0.5mm以上を満たすことで、主溝部31の幅が小さくなり過ぎることによる電解液の流通抵抗の増大を抑制できる。一方、幅Wiが5mm以下を満たすことで、電解液に混入し得る異物を捕捉できる。主溝部31の流入口31iで異物を捕捉するためには、幅Wiは狭い方が好ましく、更に3mm以下、特に1mm以下であることが好ましい。
複数の主溝部31は、電解液の流入口31iの幅Wiが全て同じであってもよいし、異なっていてもよい。複数の主溝部31で電解液の流入口31iの幅Wiが異なる場合、全ての流入口31iの幅Wiが上記範囲を満たす。そうすることで、電解液中に混入し得る異物がいずれの主溝部31に流れ着いたとしても、その異物を主溝部31の流入口31iで捕捉でき、電極中に異物が流入することを抑制できる。
主溝部31の幅は、その長手方向に一様であってもよいし、流入口31iから流出口31oに向かって幅が広くなったり、逆に狭くなったり、その長手方向に異なっていてもよい。本例では、長手方向に一様としている。
双極板3Aの材質には、電流は通すが電解液は通さない材料を用いることができる。加えて、耐酸性及び適度な剛性を有する材料であることが好ましい。双極板3Aの材質は、例えば、黒鉛及びポリオレフィン系有機化合物又は塩素化有機化合物から形成される導電性プラスチックが挙げられる。黒鉛の一部をカーボンブラック及びダイヤモンドライクカーボンの少なくとも一方に置換した導電性プラスチックでもよい。ポリオレフィン系有機化合物は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等が挙げられる。塩素化有機化合物は、塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化パラフィン等が挙げられる。双極板3Aがこのような材料から形成されることで、双極板3Aの電気抵抗を小さくできる上に、耐酸性に優れる。
(枠体)
枠体4Aは、内側に電池セル100(図5)となる領域を形成する。枠体4Aは、給液側片41と、給液側片41に対向する排液側片42と、給液側片41と排液側片42との端部同士を連結し、互いに対向すると共に給液側片41及び排液側片42に対して直交する一対の連結片43とを備える。枠体4Aの形状は、矩形枠状である。給液側片41及び排液側片42は、矩形枠の長片を構成し、連結片43は、矩形枠の短片を構成する。セルフレーム2Aを平面視した際、給液側片41と排液側片42とが互いに対向する方向を縦方向、縦方向と直交する方向を横方向とするとき、給液側片41が縦方向の下側、排液側片42が縦方向の上側に位置している。電解液の流れは、枠体4Aの縦方向下側から縦方向上側に向かう方向である。
枠体4Aの厚みは、双極板3Aの厚みよりも大きい。そのため、双極板3Aの周縁を枠体4Aにより囲むことで、双極板3Aの表面(裏面)と枠体4Aの表面(裏面)とで、内部に正極電極104(負極電極105)が配置される空間を形成する段差ができる。
・給液側片
給液側片41には、電池セル100の内部に電解液を供給する給液マニホールド44と、給液マニホールド44から延びる給液ガイド溝46と、給液ガイド溝46から供給される電解液を双極板3Aにおける主溝部31の並列方向に沿って拡散させる給液整流部48とを備える。給液整流部48は、主溝部31の並列方向に沿って給液側片41に形成された切欠部48sで構成されている。切欠部48sは、給液側片41の内周部の表裏面を所定幅に亘って除去することで形成された長尺の薄板状の空間である。この切欠部48sによって、給液側片41の内周部の表裏面は段差状に形成され、この表裏面の段差状部分で挟まれる内周部が薄肉部になっている。電解液は、この薄肉部を底面として、切欠部48s内を流通する。給液ガイド溝46及び給液整流部48は、セルスタック200(図5)を構築する際、プラスチック製の保護板(図示せず)により覆われる。それにより、電解液が給液ガイド溝46及び給液整流部48から漏れることなく給液マニホールド44と双極板3Aとの間で電解液を流通させられる。
双極板3Aの主溝部31の流入口31iは、枠体4Aの給液整流部48に連続するように設けられている。そうすることで、給液マニホールド44から供給された電解液は、給液ガイド溝46を通り、給液整流部48により双極板3Aにおける主溝部31の並列方向に拡散されて双極板3Aの幅方向の全域に渡り、各主溝部31の流入口31iに到達し、電極の全域に流通される。本例では、給液ガイド溝46の底面と、給液整流部48の底面と、主溝部31の底面とは、実質的に面一である。各底面同士の間には段差を有していてもよい。
給液整流部48は、主溝部31の並列方向と直交する方向(縦方向)の幅Wrが、主溝部31の流入口31iの幅Wiに対する幅比Wr/Wiで、1.5以上10以下を満たす大きさである。給液整流部48の幅Wrは、セルフレーム2Aを平面視した際、その平面上における主溝部31の並列方向と直交する方向の長さのことである。つまり、給液整流部48の幅Wrは、主溝部31の並列方向及び主溝部31の深さ方向の双方に直交する方向の長さのことである。給液整流部48の横断面形状は、任意の形状とでき、例えば、幅が開口部から底部に向かって一様な矩形状が挙げられる。給液整流部48の横断面形状は、幅が開口部から底部に向かって一様でない場合がある。その場合、上記幅Wrは、最小幅を採用する。本例では、給液整流部48の横断面形状は、幅が開口部から底部に向かって一様な矩形状である。
Wr/Wiが1.5以上であることで、電解液中に混入し得る異物が給液整流部48に詰まることを抑制できる。一方、Wr/Wiが10以下であることで、給液整流部48の幅Wrに対して主溝部31の幅Wiが急に縮小することによって生じ得る電解液の圧力損失を低減でき、異物が主溝部31の奥深くに入り込むことを防止でき、異物が電極中に流入することを防止できる。また、電極の大きさを一定とする場合、給液側片41の大型化を抑制できる、ひいてはセルフレーム2Aの大型化を抑制できる。又は、セルフレーム2Aの大きさを一定とする場合、電極の小型化を抑制できる。給液整流部48への異物の詰まりを抑制するためには、幅比Wr/Wiは大きい方が好ましく、更に5以上、特に7以上であることが好ましい。給液整流部48の幅Wrは、例えば、0.75mm以上50mm以下、更に2.5mm以上35mm以下を満たすことが挙げられる。
給液整流部48の幅は、主溝部31の並列方向に沿って一様であってもよいし、幅の広い部分を有していてもよい。幅が一様でない場合、上記Wrは最小幅を採用する。本例では、主溝部31の並列方向に沿って一様としている。
・排液側片
排液側片42には、双極板3Aから排出される電解液を集約する排液整流部49と、排液整流部49からの電解液を排液マニホールド45に導く排液ガイド溝47と、電池セル100の外部に電解液を排出する排液マニホールド45とを備える。排液整流部49は、主溝部31の並列方向に沿って排液側片42に形成された切欠部49sで構成されている。切欠部49sは、排液側片42の内周部の表裏面を所定幅に亘って除去することで形成された長尺の薄板状の空間である。この切欠部49sによって、排液側片42の内周部の表裏面は段差状に形成され、この表裏面の段差状部分で挟まれる内周部が薄肉部になっている。電解液は、この薄肉部を底面として、切欠部49s内を流通する。排液ガイド溝47及び排液整流部49は、セルスタック200(図5)を構築する際、プラスチック製の保護板(図示せず)により覆われる。それにより、電解液が排液ガイド溝47及び排液整流部49から漏れることなく双極板3Aと排液マニホールド45との間で電解液を流通させられる。
双極板3Aの主溝部31の流出口31oは、枠体4Aの排液整流部49に連続するように設けられている。そうすることで、双極板3A(電極)から排出された電解液は、双極板3Aにおける主溝部31の並列方向に沿って排液整流部49で集約され、排液ガイド溝47を通って排液マニホールド45から排出される。本例では、主溝部31の底面と、排液整流部49の底面と、排液ガイド溝47の底面とは、実質的に面一である。各底面同士の間には段差を有していてもよい。
枠体4Aの材質は、耐酸性、電気絶縁性、機械的特性を満たす材料が挙げられる。枠体4Aの材質は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等の種々のフッ素系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂が挙げられる。
枠体4Aには、環状のシール部材5(図5)を配置するためのシール溝5sが周方向にわたって形成されている。
≪実施形態2≫
図2を参照して、実施形態2に係るセルフレーム2Bについて説明する。このセルフレーム2Bは、給液整流部が双極板3Bに設けられている点が実施形態1のセルフレーム2Aとの主な相違点である。また、セルフレーム2Bは、双極板3Bに形成された主溝部31の形状が実施形態1の双極板3Aと異なる。以下、実施形態1のセルフレーム2Aとの相違点を中心に説明する。
(双極板)
双極板3Bは、主溝部31として、電解液を電極に導入する導入側主溝部31aと、電解液を電極から排出する排出側主溝部31bとを備える。導入側主溝部31aと排出側主溝部31bとは、連通せずに独立しており、所定の間隔を有して交互に並列配置され、後述する分配溝部32及び集約溝部33とで形成される対向櫛歯構造である。導入側主溝部31aに電解液の流入口31iを有し、排出側主溝部31bに電解液の流出口31oを有する。隣り合う導入側主溝部31aと排出側主溝部31bとの間に、畝部34が形成される。
双極板3Bは、給液整流部として、導入側主溝部31aの流入口31iに連続して導入側主溝部31aの並列方向に沿って形成された分配溝部32を備える。分配溝部32は、後述する枠体4Bに形成される給液ガイド溝46を介して給液マニホールド44と連通している。本例では、主溝部31が、枠体4Bの給液側片41から排液側片42に向かう方向に沿った縦溝で構成されており、分配溝部32が、枠体4Bの一対の連結片43間を渡る方向に沿った横溝で構成されている。
双極板3Bは、排液整流部として、排出側主溝部31bの流出口31oに連続して排出側主溝部31bの並列方向に沿って形成された集約溝部33を備える。集約溝部33は、後述する枠体4Bに形成される排液ガイド溝47を介して排液マニホールド45と連通している。本例では、集約溝部33は、分配溝部32と同様に横溝で構成されている。
(枠体)
枠体4Bは、給液側片41に、給液マニホールド44と、給液ガイド溝46とを備える。給液ガイド溝46は、双極板3Bに形成された分配溝部32と給液マニホールド44とを連通するように形成されている。そうすることで、給液マニホールド44から供給された電解液は、給液ガイド溝46を通り、双極板3Bの分配溝部32に拡散されて双極板3Bの幅方向の全域に渡り、各導入側主溝部31aの流入口31iに到達し、電極の全域に流通される。本例では、給液ガイド溝46の底面と、分配溝部32の底面と、導入側主溝部31aの底面とは、実質的に面一である。各底面同士の間には段差を有していてもよい。
枠体4Bは、排液側片42には、排液マニホールド45と、排液ガイド溝47とを備える。排液ガイド溝47は、双極板3Bに形成された集約溝部33と排液マニホールド45とを連通するように形成されている。そうすることで、排出側主溝部31bの流出口31oから排出された電解液は、集約溝部33で集約され、排液ガイド溝47を通って排液マニホールド45から排出される。本例では、排出側主溝部31bの底面と、集約溝部33の底面と、排液ガイド溝47の底面とは、実質的に面一である。各底面同士の間には段差を有していてもよい。
実施形態2のセルフレーム2Bは、実施形態1のセルフレーム2Aと同様に、導入側主溝部31a(主溝部31)における電解液の流入口31iの幅Wiと、分配溝部32(給液整流溝)における導入側主溝部31aの並列方向と直交する方向の幅Wrとの幅比Wr/Wiが、1.5以上10以下を満たす。そうすることで、電解液中に混入し得る異物が分配溝部32に詰まることを抑制できると共に、その異物を導入側主溝部31aのうち一部の導入側主溝部31aの流入口31iで捕捉できる。
≪変形例≫
実施形態1のセルフレーム2A及び実施形態2のセルフレーム2Bは、主溝部や給液整流部の形態を以下とすることができる。
(1)主溝部は、流入口と流出口とが連通した一本の縦溝であり(図1を参照)、給液整流部は、流入口に連続して主溝部の並列方向に沿って双極板に形成された分配溝部である(図2を参照)。排液整流部は、流出口に連続して主溝部の並列方向に沿って双極板に形成された集約溝部であってもよいし、枠体に形成された切欠部であってもよい。
(2)主溝部は、流入口を有する導入側主溝部と、流出口を有する排出側主溝部とが連通せずに独立した縦溝であり(図2を参照)、給液整流部は、導入側溝部の流入口に連続して主溝部の並列方向に沿って枠体に形成された切欠部である(図1を参照)。排液整流部は、流出口に連続して主溝部の並列方向に沿って双極板に形成された集約溝部であってもよいし、枠体に形成された切欠部であってもよい。
(3)主溝部として導入側溝部と排出側溝部とを備える場合、導入側主溝部と排出側主溝部とが噛合して交互に配置されるのではなく、電解液の流通方向に間隔を有して対向配置される。
(4)主溝部は、横溝構造である。その場合、給液整流部及び排液整流部が縦方向に設けられることになる。
[試験例]
表裏面に縦溝構造の複数の主溝部を有する双極板と、給液整流部として切欠部を有する枠体とを備えるセルフレーム(図1)を用いた複数のRF電池を作製した(試験体A〜J)。そして、各RF電池を用いて充放電試験を行なうことで、各RF電池のセル抵抗率を測定した。充放電試験の条件は、放電終了電圧:1V、充電終了電圧:1.6V、電流:25Aとした。セル抵抗率の評価は、充放電試験に基づいて充放電曲線を作成し、その充放電曲線から3サイクル目のセル抵抗率で行なった。各試験体について、主溝部における電解液の流入口の幅Wi、給液整流部における主溝部の並列方向と直交する方向の幅Wr、幅Wiと幅Wrとの幅比Wr/Wi、及びセル抵抗率を表1に示す。なお、本例では、複数の主溝部は、全て同じ形状及び寸法であり、各溝部は、長手方向及び深さ方向に一様な幅である。また、給液整流部は、長手方向に一様な幅である。
Figure 2018092215
表1より、幅比Wr/Wiが1.5以上10以下を満たす試験体A〜試験体Eは、RF電池のセル抵抗率を低減できることがわかった。これは、主溝部の幅Wiよりも給液整流部の幅Wrが十分に大きいことで、電解液中に混入し得る異物が給液整流部に詰まることを抑制でき、かつその異物を主溝部の流入口で捕捉できたことによると考えられる。一方、Wr/Wiが1.5未満又は10超では、RF電池のセル抵抗率が高いことがわかった。これは、以下の理由によると考えられる。試験体F及び試験体Gでは、給液整流部の幅Wrが小さ過ぎることによって異物が給液整流部に詰まり、電極に十分に電解液を供給できなかったことによると考えられる。試験体Hでは、主溝部の幅Wiが小さ過ぎることによって電解液の流通抵抗が増大したことによると考えられる。試験体I及び試験体Jでは、主溝部の幅Wiが大き過ぎることによって異物が電極中に流入し、電極で異物の触媒作用によりガスが発生し、電極中で滞留することによって電極における電池反応面積が減少したことによると考えられる。
1 レドックスフロー電池(RF電池)
2,2A,2B セルフレーム
3,3A,3B 双極板
31 主溝部 31i 流入口 31o 流出口
31a 導入側主溝部 31b 排出側主溝部
32 分配溝部(給液整流部)
33 集約溝部(排液整流部)
34 畝部
4,4A,4B 枠体
41 給液側片 42 排液側片 43 連結片
44 給液マニホールド 45 排液マニホールド
46 給液ガイド溝 47 排液ガイド溝
48 給液整流部 48s 切欠部
49 排液整流部 49s 切欠部
5 シール部材 5s シール溝
100 電池セル
101 隔膜
102 正極セル 103 負極セル
104 正極電極 105 負極電極
100P 正極循環機構 100N 負極循環機構
106 正極電解液タンク 107 負極電解液タンク
108,109,110,111 導管
112,113 ポンプ
200 セルスタック 200S サブスタック
210,220 エンドプレート 230 連結部材

Claims (7)

  1. 電池セルを構成する電極と接する双極板と、前記双極板の周縁を囲む枠体とを有するセルフレームであって、
    前記枠体は、前記電池セルの内部に電解液を供給する給液マニホールドを備え、
    前記双極板は、前記電極側の面に並列されて電解液が流通する複数の主溝部を備え、
    前記枠体及び前記双極板の少なくとも一方に、前記給液マニホールドからの電解液を前記主溝部の並列方向に拡散させて前記主溝部の各々に供給する給液整流部を備え、
    前記主溝部における電解液の流入口の幅Wiと、前記給液整流部における前記主溝部の並列方向と直交する方向の幅Wrとの幅比Wr/Wiが、1.5以上10以下を満たすセルフレーム。
  2. 前記給液整流部の幅Wrは、0.75mm以上50mm以下を満たす請求項1に記載のセルフレーム。
  3. 前記主溝部の流入口の幅Wiは、0.5mm以上5mm以下を満たす請求項1又は請求項2に記載のセルフレーム。
  4. 前記給液整流部は、前記主溝部の並列方向に沿って前記枠体に形成された切欠部を備え、
    前記主溝部の流入口は、前記切欠部に連続するように設けられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のセルフレーム。
  5. 前記給液整流部は、前記主溝部の流入口に連続して前記主溝部の並列方向に沿って前記双極板に形成された分配溝部を備え、
    前記枠体は、前記分配溝部と前記給液マニホールドとを連通する給液ガイド溝を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のセルフレーム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のセルフレームを備えるセルスタック。
  7. 請求項6に記載のセルスタックを備えるレドックスフロー電池。
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