JP2017208272A - レドックスフロー電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】電解液中における異物の双極板の溝への詰まりを抑制して、電池性能の低下を抑制できるレドックスフロー電池を提供する。
【解決手段】電池セルを構成する電極と接する双極板と、前記双極板の周縁を囲む枠体とを有するセルフレームを備えるレドックスフロー電池であって、前記双極板は、前記電極側の面に電解液が流通する複数の溝部を有する流路を備え、前記枠体は、前記電池セルの内部に前記電解液を供給する給液マニホールドと、前記給液マニホールドから前記双極板へ前記電解液を導く給液ガイド溝と、前記給液ガイド溝を流れる前記電解液を分流させる分流壁部により形成され、前記電解液に含まれる異物を捕捉する複数の異物捕捉流路とを備え、前記双極板の前記溝部における前記電解液の流入口の幅Wiと、前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxとの幅比Wmax/Wiが、Wmax/Wi<2を満たすレドックスフロー電池。
【選択図】図1
【解決手段】電池セルを構成する電極と接する双極板と、前記双極板の周縁を囲む枠体とを有するセルフレームを備えるレドックスフロー電池であって、前記双極板は、前記電極側の面に電解液が流通する複数の溝部を有する流路を備え、前記枠体は、前記電池セルの内部に前記電解液を供給する給液マニホールドと、前記給液マニホールドから前記双極板へ前記電解液を導く給液ガイド溝と、前記給液ガイド溝を流れる前記電解液を分流させる分流壁部により形成され、前記電解液に含まれる異物を捕捉する複数の異物捕捉流路とを備え、前記双極板の前記溝部における前記電解液の流入口の幅Wiと、前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxとの幅比Wmax/Wiが、Wmax/Wi<2を満たすレドックスフロー電池。
【選択図】図1
Description
本発明は、レドックスフロー電池に関する。
太陽光発電や風力発電といった自然エネルギー由来の電力を蓄電する大容量の蓄電池の一つにレドックスフロー電池(RF電池)がある。RF電池は、正極電解液が供給される正極電極と、負極電解液が供給される負極電極と、両極の電極間に介在される隔膜とを備える電池セルを主な構成要素とし、各極の電極に各極の電解液を供給して充放電を行う。上記電池セルは、代表的には、表裏面に各極の電極が配置される双極板と、双極板の外周縁部に設けられる樹脂製の枠体とを備えるセルフレームを用いて形成される。
特許文献1のRF電池では、双極板に電解液が流通する複数の溝部が形成されている。双極板の複数の溝部は、電極の広範囲に電解液を均一的に行き渡らせて、電極の広範囲に渡って均一な電池反応が行われるようにしている。
RF電池に使用される各極電解液は、例えば、RF電池の組立の途中でゴミなどの異物が混入したり、充放電の繰り返しに伴い、電池セル、循環経路、或いは各極電解液タンクなどの構成材料が次第に溶出し、異物として析出したりする場合がある。異物が混入した電解液を使用してRF電池を運転(充放電)すると、特許文献1のように双極板に溝が形成されていれば、異物は双極板の溝に詰まる虞がある。そうすると、双極板上での電解液の流れが局所的に阻害され、電池反応の部分的な低下に伴い電池セルの内部抵抗が上昇したりして電池性能が低下する虞がある。
そこで、電解液中における異物の双極板の溝への詰まりを抑制して、電池性能の低下を抑制できるレドックスフロー電池を提供することを目的の一つとする。
本開示に係るレドックスフロー電池は、
電池セルを構成する電極と接する双極板と、前記双極板の周縁を囲む枠体とを有するセルフレームを備えるレドックスフロー電池であって、
前記双極板は、前記電極側の面に電解液が流通する複数の溝部を有する流路を備え、
前記枠体は、
前記電池セルの内部に前記電解液を供給する給液マニホールドと、
前記給液マニホールドから前記双極板へ前記電解液を導く給液ガイド溝と、
前記給液ガイド溝を流れる前記電解液を分流させる分流壁部により形成され、前記電解液に含まれる異物を捕捉する複数の異物捕捉流路とを備え、
前記双極板の前記溝部における前記電解液の流入口の幅Wiと、前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxとの幅比Wmax/Wiが、Wmax/Wi<2を満たす。
電池セルを構成する電極と接する双極板と、前記双極板の周縁を囲む枠体とを有するセルフレームを備えるレドックスフロー電池であって、
前記双極板は、前記電極側の面に電解液が流通する複数の溝部を有する流路を備え、
前記枠体は、
前記電池セルの内部に前記電解液を供給する給液マニホールドと、
前記給液マニホールドから前記双極板へ前記電解液を導く給液ガイド溝と、
前記給液ガイド溝を流れる前記電解液を分流させる分流壁部により形成され、前記電解液に含まれる異物を捕捉する複数の異物捕捉流路とを備え、
前記双極板の前記溝部における前記電解液の流入口の幅Wiと、前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxとの幅比Wmax/Wiが、Wmax/Wi<2を満たす。
上記レドックスフロー電池は、電解液中における異物の双極板の溝への詰まりを抑制して、電池性能の低下を抑制できる。
《本発明の実施形態の説明》
最初に本発明の実施態様の内容を列記して説明する。
最初に本発明の実施態様の内容を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係るレドックスフロー電池は、
電池セルを構成する電極と接する双極板と、前記双極板の周縁を囲む枠体とを有するセルフレームを備えるレドックスフロー電池であって、
前記双極板は、前記電極側の面に電解液が流通する複数の溝部を有する流路を備え、
前記枠体は、
前記電池セルの内部に前記電解液を供給する給液マニホールドと、
前記給液マニホールドから前記双極板へ前記電解液を導く給液ガイド溝と、
前記給液ガイド溝を流れる前記電解液を分流させる分流壁部により形成され、前記電解液に含まれる異物を捕捉する複数の異物捕捉流路とを備え、
前記双極板の前記溝部における前記電解液の流入口の幅Wiと、前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxとの幅比Wmax/Wiが、Wmax/Wi<2を満たす。
電池セルを構成する電極と接する双極板と、前記双極板の周縁を囲む枠体とを有するセルフレームを備えるレドックスフロー電池であって、
前記双極板は、前記電極側の面に電解液が流通する複数の溝部を有する流路を備え、
前記枠体は、
前記電池セルの内部に前記電解液を供給する給液マニホールドと、
前記給液マニホールドから前記双極板へ前記電解液を導く給液ガイド溝と、
前記給液ガイド溝を流れる前記電解液を分流させる分流壁部により形成され、前記電解液に含まれる異物を捕捉する複数の異物捕捉流路とを備え、
前記双極板の前記溝部における前記電解液の流入口の幅Wiと、前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxとの幅比Wmax/Wiが、Wmax/Wi<2を満たす。
上記の構成によれば、複数の異物捕捉流路のうち、一部の異物捕捉流路で電解液中の異物を捕捉し、残部の異物捕捉流路で電解液を双極板へ流通させられる。Wmax/Wi<1のとき、双極板よりも上流の給液ガイド溝における複数の異物捕捉流路の最大幅Wmaxが双極板の溝部における電解液の流入口の幅Wiよりも小さいからである。一方、1≦Wmax/Wi<2のとき、異物捕捉流路の最大幅Wmaxが双極板の溝部における電解液の流入口の幅Wiよりも大きいが、双極板は一般にカーボンを含むことで異物が双極板の溝部内で滑り易くて溝部に詰まり難い。そのため、この範囲内であれば、双極板の溝部における電解液の流入口の幅Wiよりも大きい異物が双極板の溝部に流入しても、双極板の溝部が閉塞し難い。以上により、異物の双極板への流通を抑制できて、双極板の溝部での異物の詰まりを抑制し易いため、電解液の流れが双極板上で局所的に阻害され難く、双極板の略全域に渡って電解液を流通させ易い。それにより、電解液の流れの阻害による電池反応の部分的な低下に伴う電池セルの内部抵抗の上昇を抑制し易い。従って、電池性能が低下することを抑制できる。
(2)上記レドックスフロー電池の一形態として、前記幅比Wmax/Wiが、0.5≦Wmax/Wiを満たすことが挙げられる。
幅比Wmax/Wiが0.5以上であれば、異物捕捉流路の幅が過度に狭すぎず、異物捕捉流路による圧力損失の増加を抑制し易い。
(3)上記レドックスフロー電池の一形態として、前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxは、0.5mm<Wmax<4mmを満たすことが挙げられる。
異物捕捉流路の最大幅Wmaxが0.5mm超であれば、異物捕捉流路の幅が過度に狭すぎず、圧力損失の増加を抑制し易い。異物捕捉流路の最大幅Wmaxが4mm未満であれば、異物の捕捉を十分に行える。また、異物捕捉流路の溝の幅が過度に広すぎず、異物捕捉流路を形成するスペースの確保のために枠体のサイズが大きくなり難く、ひいてはセルフレームの巨大化を抑制し易い。
(4)上記レドックスフロー電池の一形態として、前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxと、前記給液ガイド溝における前記複数の異物捕捉流路よりも下流の幅Wdとの幅比Wmax/Wdは、Wmax/Wd≦0.5を満たすことが挙げられる。
幅比Wmax/Wdが0.5以下であれば、異物捕捉流路の幅が給液ガイド溝の下流の幅に比べて小さいため、異物捕捉流路で異物を捕捉させ易い。
(5)上記レドックスフロー電池の一形態として、前記複数の異物捕捉流路の合計幅Waと、前記給液ガイド溝における前記複数の異物捕捉流路よりも下流の幅Wdとの幅比Wa/Wdが、1≦Wa/Wdを満たすことが挙げられる。
幅比Wa/Wdが1以上であれば、異物捕捉流路での圧力損失の増大を抑制し易い。
(6)上記レドックスフロー電池の一形態として、前記分流壁部は、前記給液ガイド溝の途中に設けられ、前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxと、前記給液ガイド溝における前記異物捕捉流路よりも上流の幅Wuとの幅比Wmax/Wuは、Wmax/Wu≦0.5を満たすことが挙げられる。
幅比Wmax/Wuが0.5以下であれば、異物捕捉流路の幅が給液ガイド溝の上流の幅に比べて小さいため、異物捕捉流路で異物を捕捉させ易い。
(7)前記分流壁部が前記給液ガイド溝の途中に設けられる上記レドックスフロー電池の一形態として、前記複数の異物捕捉流路の合計幅Waと、前記給液ガイド溝における前記異物捕捉流路よりも上流の幅Wuとの幅比Wa/Wuが、1≦Wa/Wuを満たすことが挙げられる。
幅比Wa/Wuが1以上であれば、給液ガイド溝の異物捕捉流路よりも上流から異物捕捉流路に電解液が流れ易いため、異物捕捉流路での圧力損失の増大を抑制し易い。
《本発明の実施形態の詳細》
本発明の実施形態の詳細を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。まず、図3,図4を参照して、レドックスフロー電池(RF電池)1の概要及び基本構成を説明し、その後、主として図1,図2を参照して、実施形態に係るRF電池の各構成を詳細に説明する。
本発明の実施形態の詳細を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。まず、図3,図4を参照して、レドックスフロー電池(RF電池)1の概要及び基本構成を説明し、その後、主として図1,図2を参照して、実施形態に係るRF電池の各構成を詳細に説明する。
〔RF電池の概要〕
RF電池1は、代表的には、図3に示すように、交流/直流変換器を介して発電部(例えば、太陽光発電装置や風力発電装置、その他一般の発電所など)と負荷(需要家など)との間に接続され、発電部で発電した電力を充電して蓄え、蓄えた電力を放電して負荷に供給する。
RF電池1は、代表的には、図3に示すように、交流/直流変換器を介して発電部(例えば、太陽光発電装置や風力発電装置、その他一般の発電所など)と負荷(需要家など)との間に接続され、発電部で発電した電力を充電して蓄え、蓄えた電力を放電して負荷に供給する。
〔RF電池の基本構成〕
RF電池1は、水素イオンを透過させる隔膜101で正極セル102と負極セル103とに分離された電池セル100を備える。正極セル102には正極電極104が内蔵され、正極電解液を貯留する正極電解液タンク106が供給導管108、排出導管110を介して接続されている。同様に、負極セル103には負極電極105が内蔵され、負極電解液を貯留する負極電解液タンク107が供給導管109、排出導管111を介して接続されている。各極電解液は、各供給導管108,109の途中に設けられたポンプ112,113により各供給導管108、109から各極セル102、103に供給され、各極セル102、103から各排出導管110、111を流通して各極タンク106、107に排出されることで各極セル102、103に循環される。RF電池1は、こうして電解液を循環して、正極電解液に含まれるイオンと負極電解液に含まれるイオンの酸化還元電位の差を利用して充放電を行う。図3では、各極電解液に含まれるイオンとしてバナジウムイオンを示しており、実線矢印は充電、破線矢印は放電を意味する。
RF電池1は、水素イオンを透過させる隔膜101で正極セル102と負極セル103とに分離された電池セル100を備える。正極セル102には正極電極104が内蔵され、正極電解液を貯留する正極電解液タンク106が供給導管108、排出導管110を介して接続されている。同様に、負極セル103には負極電極105が内蔵され、負極電解液を貯留する負極電解液タンク107が供給導管109、排出導管111を介して接続されている。各極電解液は、各供給導管108,109の途中に設けられたポンプ112,113により各供給導管108、109から各極セル102、103に供給され、各極セル102、103から各排出導管110、111を流通して各極タンク106、107に排出されることで各極セル102、103に循環される。RF電池1は、こうして電解液を循環して、正極電解液に含まれるイオンと負極電解液に含まれるイオンの酸化還元電位の差を利用して充放電を行う。図3では、各極電解液に含まれるイオンとしてバナジウムイオンを示しており、実線矢印は充電、破線矢印は放電を意味する。
電池セル100は、通常、図4下図に示すセルスタック200と呼ばれる構造体の内部に形成される。セルスタック200は、その両側から2枚のエンドプレート210、220で挟み込んで締付機構により締め付けられている。セルスタック200は、図4上図に示すように、セルフレーム2、正極電極104、隔膜101、及び負極電極105を、この順番で積層することで形成される積層体を備える。セルフレーム2は、双極板3とその周縁を囲む枠体4とを備える。この構成の場合、隣接するセルフレーム2の双極板3の間に一つの電池セル100が形成され、双極板3を挟んで表裏に、隣り合う電池セル100の正極電極104(正極セル102)と負極電極105(負極セル103)とが配置される。
各極電解液の各極電極104、105への供給は、枠体4の長片(給液側片、図4紙面下側)に形成される給液マニホールド44、給液ガイド溝46、及び給液整流部(図示略)により行われる。各極電解液の各極電極104、105からの排出は、枠体4の長片(排液側片、図4紙面上側)に形成される排液マニホールド45、排液ガイド溝47、及び排液整流部(図示略)により行われる。正極電解液は、給液マニホールド44から枠体4の一面側(紙面表側)の給液側片に形成される給液ガイド溝46を通り、給液側片の内縁に形成される給液整流部によりその内縁沿いに拡散されて正極電極104に供給される。そして、図4上図の矢印に示すように正極電極104の下側から上側へ流通し、枠体4の排液側片の内縁に形成される排液整流部により集約され、排液側片に形成される排液ガイド溝47を通って排液マニホールド45に排出される。負極電解液の供給及び排出は、枠体4の他面側(紙面裏側)で行われる点を除き、正極電解液と同様である。各枠体4間には、Oリングや平パッキンなどの環状のシール部材5が配置され、電池セル100からの電解液の漏洩を抑制している。
〔実施形態1〕
実施形態1に係るRF電池の特徴の一つは、セルフレーム2の双極板3が、複数の溝部32(図1右下一点鎖線円内)を有する点と、セルフレーム2の枠体4が、電解液中の異物を捕捉する異物捕捉流路46c(図1左下一点鎖線円内)を有する点とにある。以下、詳細を説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。
実施形態1に係るRF電池の特徴の一つは、セルフレーム2の双極板3が、複数の溝部32(図1右下一点鎖線円内)を有する点と、セルフレーム2の枠体4が、電解液中の異物を捕捉する異物捕捉流路46c(図1左下一点鎖線円内)を有する点とにある。以下、詳細を説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。
[セルフレーム]
セルフレーム2には、上記積層体の隣り合う電池セル100(図4)の間に配置される中間セルフレームと、上記積層体の両端に配置される端部セルフレームとがある。中間セルフレームは、双極板3の表裏に一方の電池セル100の正極電極104及び他方の電池セル100の負極電極105が接し、端部セルフレームは、双極板3の一方の面に電池セル100の正負のいずれかの電極と接する。セルフレーム2の表裏(正極側・負極側)面の構成は、中間セルフレーム及び端部セルフレームのいずれにおいても同様である。
セルフレーム2には、上記積層体の隣り合う電池セル100(図4)の間に配置される中間セルフレームと、上記積層体の両端に配置される端部セルフレームとがある。中間セルフレームは、双極板3の表裏に一方の電池セル100の正極電極104及び他方の電池セル100の負極電極105が接し、端部セルフレームは、双極板3の一方の面に電池セル100の正負のいずれかの電極と接する。セルフレーム2の表裏(正極側・負極側)面の構成は、中間セルフレーム及び端部セルフレームのいずれにおいても同様である。
(双極板)
双極板3は、原則として隣接する電池セル100(図3、図4)を仕切る。双極板3の形状は、矩形状の板である。双極板3は、電極側の面に電解液が流通する複数の溝部32を有する流路31を備える(図1右下一点鎖線円内)。
双極板3は、原則として隣接する電池セル100(図3、図4)を仕切る。双極板3の形状は、矩形状の板である。双極板3は、電極側の面に電解液が流通する複数の溝部32を有する流路31を備える(図1右下一点鎖線円内)。
〈流路〉
流路31は、双極板3上での電解液の流れを調整する。電解液の流れは、流路31の形状や寸法などによって調整できる。流路31の形状は、特に限定されない。流路31の形状は、ここでは複数の溝部32が後述する枠体4の給液側片41から排液側片42に至る方向(連結片43)に沿った縦溝で構成されるストライプ形状としているが、公知(例えば特許文献1)の噛合型の対向櫛歯形状、非噛合型の対向櫛歯形状、グリッド形状、断続形状、一連の蛇行形状などとすることができる。溝部32同士の間には、畝部33が形成されている(図1右下一点鎖線円内)。図1右下一点鎖線円内に示す畝部33には、説明の便宜上、ハッチングを付している。双極板3上での電解液の流れは、溝部32に沿った流れと、畝部33を渡るような流れとを形成する。
流路31は、双極板3上での電解液の流れを調整する。電解液の流れは、流路31の形状や寸法などによって調整できる。流路31の形状は、特に限定されない。流路31の形状は、ここでは複数の溝部32が後述する枠体4の給液側片41から排液側片42に至る方向(連結片43)に沿った縦溝で構成されるストライプ形状としているが、公知(例えば特許文献1)の噛合型の対向櫛歯形状、非噛合型の対向櫛歯形状、グリッド形状、断続形状、一連の蛇行形状などとすることができる。溝部32同士の間には、畝部33が形成されている(図1右下一点鎖線円内)。図1右下一点鎖線円内に示す畝部33には、説明の便宜上、ハッチングを付している。双極板3上での電解液の流れは、溝部32に沿った流れと、畝部33を渡るような流れとを形成する。
溝部32の幅や深さ、隣り合う溝部32同士の間隔(畝部33の幅)は、特に限定されず、双極板3のサイズや厚さなどに応じて適宜選択できる。溝部32の幅は、その長手方向に一様であってもよいし、例えば、流入口から流出口に向かって幅が小さくなるようにその長手方向で異なっていてもよい。ここでは、溝部32の幅及び深さは、その長手方向に一様である。即ち、溝部32の横断面形状は、幅が開口部から底部に向かって一様な四角形状である。溝部32の幅(流入口の幅Wi)は、例えば、0.25mm以上8mm以下程度が挙げられる。
双極板3の材質には、電流は通すが電解液は通さない材料を用いることができる。加えて、耐酸性および適度な剛性を有する材料であることが好ましい。双極板3の材質は、例えば、黒鉛およびポリオレフィン系有機化合物または塩素化有機化合物から形成される導電性プラスチックが挙げられる。黒鉛の一部をカーボンブラックおよびダイヤモンドライクカーボンの少なくとも一方に置換した導電性プラスチックでもよい。ポリオレフィン系有機化合物は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどが挙げられる。塩素化有機化合物は、塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化パラフィンなどが挙げられる。双極板3がこのような材料から形成されることで、双極板3の電気抵抗を小さくできる上に、耐酸性に優れる。
(枠体)
枠体4は、内側に電池セル100(図3、図4)となる領域を形成する。枠体4は、給液側片41と、給液側片41に対向する排液側片42と、給液側片41と排液側片42との端部同士を連結し、互いに対向すると共に給液側片41及び排液側片42に対して直交する一対の連結片43とを備える。枠体4の形状は、矩形枠状である。給液側片41及び排液側片42は、矩形枠の長片を構成し、連結片43は、矩形枠の短片を構成する。セルフレーム2を平面視した際、給液側片41と排液側片42とが互いに対向する方向を縦方向、縦方向に直交する方向を横方向とすると、給液側片41が縦方向下側、排液側片42が縦方向上側に位置している。電解液の主たる流れは、枠体4の縦方向下側から縦方向上側に向かう方向である。
枠体4は、内側に電池セル100(図3、図4)となる領域を形成する。枠体4は、給液側片41と、給液側片41に対向する排液側片42と、給液側片41と排液側片42との端部同士を連結し、互いに対向すると共に給液側片41及び排液側片42に対して直交する一対の連結片43とを備える。枠体4の形状は、矩形枠状である。給液側片41及び排液側片42は、矩形枠の長片を構成し、連結片43は、矩形枠の短片を構成する。セルフレーム2を平面視した際、給液側片41と排液側片42とが互いに対向する方向を縦方向、縦方向に直交する方向を横方向とすると、給液側片41が縦方向下側、排液側片42が縦方向上側に位置している。電解液の主たる流れは、枠体4の縦方向下側から縦方向上側に向かう方向である。
〈給液側片〉
給液側片41には、給液マニホールド44と、給液ガイド溝46と、給液整流部48とが形成されている。給液マニホールド44は、電池セル100の内部に電解液を供給する。給液ガイド溝46は、給液マニホールド44と双極板3との間を渡して給液マニホールド44から双極板3へ電解液を導く。給液ガイド溝46は、セルスタック200を構築する際、プラスチック製の保護板(図示略)により覆われる。それにより、電解液が給液ガイド溝46から漏れることなく給液マニホールド44と双極板3との間で電解液を流通させられる。給液ガイド溝46には、後述する複数の異物捕捉流路46c(図1左下一点鎖線円内、図2)が形成されている。給液整流部48は、給液側片41の内縁に形成され、その内縁沿いに電解液を拡散する。電解液を拡散させることで、各極電解液が各極電極104,105(図4)の幅方向の全域に渡るようにしている。
給液側片41には、給液マニホールド44と、給液ガイド溝46と、給液整流部48とが形成されている。給液マニホールド44は、電池セル100の内部に電解液を供給する。給液ガイド溝46は、給液マニホールド44と双極板3との間を渡して給液マニホールド44から双極板3へ電解液を導く。給液ガイド溝46は、セルスタック200を構築する際、プラスチック製の保護板(図示略)により覆われる。それにより、電解液が給液ガイド溝46から漏れることなく給液マニホールド44と双極板3との間で電解液を流通させられる。給液ガイド溝46には、後述する複数の異物捕捉流路46c(図1左下一点鎖線円内、図2)が形成されている。給液整流部48は、給液側片41の内縁に形成され、その内縁沿いに電解液を拡散する。電解液を拡散させることで、各極電解液が各極電極104,105(図4)の幅方向の全域に渡るようにしている。
・異物捕捉流路
異物捕捉流路46cは、給液マニホールド44から双極板3(電極)に至る流路で電解液に含まれる異物を捕捉する。それにより、双極板3の溝部32での異物の詰まりを抑制できる。そのため、双極板3での電解液の流れが阻害され難く、電池セル100(図3、図4)の内部抵抗が上昇したりして電池性能が低下することを抑制できる。異物とは、RF電池1の組立の途中で混入したゴミや、充放電の繰り返しに伴い、電池セル100、循環経路(供給導管108,109,排出導管110,111)、或いは各極電解液タンク106,107などの構成材料が次第に溶出した析出物などが挙げられる。
異物捕捉流路46cは、給液マニホールド44から双極板3(電極)に至る流路で電解液に含まれる異物を捕捉する。それにより、双極板3の溝部32での異物の詰まりを抑制できる。そのため、双極板3での電解液の流れが阻害され難く、電池セル100(図3、図4)の内部抵抗が上昇したりして電池性能が低下することを抑制できる。異物とは、RF電池1の組立の途中で混入したゴミや、充放電の繰り返しに伴い、電池セル100、循環経路(供給導管108,109,排出導管110,111)、或いは各極電解液タンク106,107などの構成材料が次第に溶出した析出物などが挙げられる。
異物捕捉流路46cの最大幅Wmaxは、双極板3における溝部32の流入口の幅Wiとの幅比Wmax/Wiが、Wmax/Wi<2を満たす大きさであることが挙げられる。そうすれば、複数の異物捕捉流路46cのうち、一部の異物捕捉流路46cで電解液中の異物を捕捉し、残部の異物捕捉流路46cで電解液を双極板3へ流通させられる。Wmax/Wi<1のとき、双極板3よりも上流の給液ガイド溝46における複数の異物捕捉流路46cの最大幅Wmaxが双極板3の溝部32における電解液の流入口の幅Wiよりも小さいからである。一方、1≦Wmax/Wi<2のとき、異物捕捉流路46cの最大幅Wmaxが双極板3の溝部32における電解液の流入口の幅Wiよりも大きいが、双極板が上記材質で構成されていることで異物が双極板3の溝部32内で滑り易くて溝部32に詰まり難い。そのため、この範囲内であれば、双極板3の溝部32における電解液の流入口の幅Wiよりも大きい異物が双極板3の溝部32に流入しても、双極板3の溝部32が閉塞し難い。以上により、異物の双極板3への流通を抑制できて、双極板3の溝部32での異物の詰まりを抑制し易いため、電解液の流れが双極板3上で局所的に阻害され難く、双極板3の略全域に渡って電解液を流通させ易い。それにより、電解液の流れの阻害による電池反応の部分的な低下に伴う電池セル100(図3,図4)の内部抵抗の上昇を抑制し易い。従って、電池性能が低下することを抑制できる。
上記幅比Wmax/Wiは、0.5≦Wmax/Wiを満たすことが好ましい。そうすれば、異物捕捉流路46cの幅が過度に狭すぎず、圧力損失の増加を抑制し易い。この幅比Wmax/Wiは、更に0.7≦Wmax/Wi≦1.5を満たすことが好ましく、特に0.8≦Wmax/Wi≦1.0を満たすことが好ましい。各異物捕捉流路46cの最大幅Wmaxは、同一でもよいし、異なっていてもよい。
異物捕捉流路46cの最大幅Wmaxは、例えば、0.5mm<Wmax<4mmを満たすことが好ましい。異物捕捉流路46cの最大幅Wmaxが0.5mm超であれば、異物捕捉流路46cの幅が過度に狭すぎず、圧力損失の増加を抑制し易い。異物捕捉流路46cの最大幅Wmaxが4mm未満であれば、異物の捕捉を十分に行える。また、異物捕捉流路46cの幅が過度に広すぎず、異物捕捉流路46cを形成するスペースの確保のために給液側片41の幅が大きくなり難い。異物捕捉流路46cの最大幅Wmaxは、更に1≦Wmax≦3を満たすことが好ましく、特に1.5≦Wmax≦2.5を満たすことが好ましい。
異物捕捉流路46cは、給液ガイド溝46を流れる電解液を分流させる分流壁部46w(図1左下一点鎖線円内、図2)により形成される。分流壁部46wは、給液ガイド溝46に形成される。分流壁部46wにより形成されるとは、少なくとも分流壁部46wと給液ガイド溝の両側壁とでその間に形成されることを言い、分流壁部46wの数によっては更に分流壁部46w同士でその間に形成される場合を含む。異物捕捉流路46cは、分流壁部46wが単数の場合のように、分流壁部46wと給液ガイド溝46の各側壁とでそれらの間にのみ形成される場合と、分流壁部46wが複数の場合のように、分流壁部46wと給液ガイド溝46の各側壁とでそれらの間と、分流壁部46w同士でその間との両方の間に形成される場合とがある。図1左下一点鎖線円内に示す分流壁部46wには、説明の便宜上、ハッチングを付している。この分流壁部46wは、図2に示すように、給液ガイド溝46の底面から立設して形成されている。
異物捕捉流路46cの数は、分流壁部46wの数を調整することで適宜選択できる。異物捕捉流路46cの数は、分流壁部46wの数がn個とするとき、n+1個である。n+1個の異物捕捉流路46cのうち、分流壁部46wと給液ガイド溝46の両側壁とでその間に形成される異物捕捉流路46cの数は2個で、分流壁部46w同士でその間に形成される異物捕捉流路46cの数はn−1個である。例えば、分流壁部46wの数がn=1個(2個)のとき、異物捕捉流路46cの数はn+1=2個(3個)であり、そのうち分流壁部46wと給液ガイド溝46の側壁とでその間に形成される異物捕捉流路46cの数は2個(2個)で、分流壁部46w同士でその間に形成される異物捕捉流路46cの数はn−1=0個(1個)である。
異物捕捉流路46cの数は、多いほど複数の異物捕捉流路46cのうち一部の異物捕捉流路46cに異物が捕捉されても、残部の異物捕捉流路46cにより電解液を給液マニホールド44から双極板3に供給させ易い。そのため、電池としての動作に及ぼす影響が小さい。但し、異物捕捉流路46cの数が多すぎれば、複数の異物捕捉流路46cを形成するスペースの確保のために給液側片41の幅が大きくなり、枠体4ひいてはセルフレーム2が巨大化し易い。
ここでは、異物捕捉流路46cの数は3個(分流壁部46wの数は2個)としている。即ち、給液ガイド溝46は、その途中に三股状の流通領域が形成されている。3個の異物捕捉流路46cのうち、図1左下一点鎖線円内や図2に示すように、分流壁部46wと給液ガイド溝46の側壁とでその間に形成される異物捕捉流路46cの数は2個であり、分流壁部46w同士でその間に形成される異物捕捉流路46cの数は1個である。
異物捕捉流路46cの長さ(形成領域)は、分流壁部46wの長さ(形成領域)を調整することで適宜選択できる。異物捕捉流路46cの長さ(形成領域)は、給液ガイド溝46の長手方向の一部となる長さ(領域)としてもよいし、給液ガイド溝46の長手方向の全長に渡る長さ(領域)としてもよいし。
異物捕捉流路46cの長さ(形成領域)を給液ガイド溝46の長手方向の一部となる長さ(領域)とする場合、異物捕捉流路46cの形成箇所は、即ち、分流壁部46wの形成箇所は、特に限定されず、給液ガイド溝46の上流側、下流側、その途中(給液ガイド溝46の両端を除く)のいずれか適宜選択できる。異物捕捉流路46c(分流壁部46w)の形成箇所を給液ガイド溝46の上流側とする場合、異物捕捉流路46cの入口は、給液マニホールド44に連続し、異物捕捉流路46cの出口は、給液整流部48に連続せず給液ガイド溝46のうち下流側給液ガイド溝46dに連続する。異物捕捉流路46c(分流壁部46w)の形成箇所を給液ガイド溝46の下流側とする場合、異物捕捉流路46cの入口は、給液マニホールド44に連続せず給液ガイド溝46のうち上流側給液ガイド溝46uに連続し、異物捕捉流路46cの出口は、給液整流部48に連続する。異物捕捉流路46c(分流壁部46w)の形成箇所を給液ガイド溝46の途中とする場合、異物捕捉流路46cの入口は、給液マニホールド44に連続せず上流側給液ガイド溝46uに連続し、異物捕捉流路46cの出口は、給液整流部48に連続せず下流側給液ガイド溝46dに連続する。異物捕捉流路46cの長さ(形成領域)を給液ガイド溝46の長手方向の全長に渡る長さとする場合、異物捕捉流路46cの入口は、給液マニホールド44に連続し、異物捕捉流路46cの出口は、給液整流部48に連続する。
ここでは、異物捕捉流路46cの長さ(形成領域)は、給液ガイド溝46の長手方向の一部である。異物捕捉流路46cの形成箇所は、異物捕捉流路46cの入口及び出口が給液マニホールド44及び給液整流部48のいずれにも連続しないように給液ガイド溝46の途中としている。即ち、異物捕捉流路46cの入口は、給液ガイド溝46のうち上流側給液ガイド溝46uに連続し、異物捕捉流路46cの出口は、給液ガイド溝46のうち下流側給液ガイド溝46dに連続している。
異物捕捉流路46cの形成箇所が給液ガイド溝46の上流側、或いは本例のように給液ガイド溝46の途中の場合、異物捕捉流路46cの最大幅Wmaxと、下流側給液ガイド溝46dの幅Wdとの幅比Wmax/Wdは、Wmax/Wd≦0.5を満たすことが好ましい。そうすれば、異物捕捉流路46cで異物を捕捉させ易い。幅比Wmax/Wdは、0.1≦Wmax/Wdを満たすことが好ましい。そうすれば、異物捕捉流路46cの幅が過度に狭すぎないため、異物捕捉流路46cで異物を捕捉させ易い。幅比Wmax/Wdは、更に0.2≦Wmax/Wd≦0.45を満たすことが好ましく、特に0.25≦Wmax/Wd≦0.4を満たすことが好ましい。
異物捕捉流路46cの形成箇所が給液ガイド溝46の上流側、或いは本例のように給液ガイド溝46の途中の場合、複数の異物捕捉流路の合計幅Waと、下流側給液ガイド溝46dの幅Wdとの幅比Wa/Wdは、1≦Wa/Wdを満たすことが好ましい。そうすれば、異物捕捉流路46cでの圧力損失の増大を抑制し易い。幅比Wa/Wdは、Wa/Wd≦4を満たすことが好ましい。幅比Wa/Wdは、更に、1.5≦Wa/Wd≦3.5を満たすことが好ましく、特に2≦Wa/Wd≦3を満たすことが好ましい。
異物捕捉流路46cの形成箇所が給液ガイド溝46の下流側、或いは本例のように給液ガイド溝46の途中に設けられる場合、異物捕捉流路46cの最大幅Wmaxと、上流側給液ガイド溝46uの幅Wuとの幅比Wmax/Wuは、Wmax/Wu≦0.5を満たすことが好ましい。そうすれば、異物捕捉流路46cで異物を捕捉させ易い。幅比Wmax/Wuは、0.1≦Wmax/Wuを満たすことが好ましい。そうすれば、異物捕捉流路46cの幅が過度に狭すぎないため、圧力損失の増加を抑制し易い。幅比Wmax/Wuは、更に0.2≦Wmax/Wu≦0.45を満たすことが好ましく、特に0.25≦Wmax/Wu≦0.4を満たすことが好ましい。
異物捕捉流路46cの形成箇所が給液ガイド溝46の下流側、或いは本例のように給液ガイド溝46の途中に設けられる場合、複数の異物捕捉流路の合計幅Waと、上流側給液ガイド溝46uの幅Wuとの幅比Wa/Wuは、1≦Wa/Wuを満たすことが好ましい。そうすれば、異物捕捉流路46cで圧力損失が増大することを抑制し易い。幅比Wa/Wuは、Wa/Wu≦4を満たすことが好ましい。そうすれば、給液側片41のサイズが過度に大きくなりすぎない。幅比Wa/Wuは、更に、1.5≦Wa/Wu≦3.5を満たすことが好ましく、特に2≦Wa/Wu≦3を満たすことが好ましい。
〈排液側片〉
排液側片42には、排液マニホールド45と、排液ガイド溝47と、排液整流部(図示略)とが形成されている。排液マニホールド45は、電池セル100の外部に電解液を排出する。排液ガイド溝47は、排液マニホールド45と双極板3との間を渡して双極板3から排液マニホールド45へ電解液を導く。排液ガイド溝47は、上述の給液ガイド溝46と同様、セルスタック200を構築する際、プラスチック製の保護板(図示略)により覆われる。排液整流部は、電極及び双極板を流通した電解液を集約して排液ガイド溝47へ流通させる。
排液側片42には、排液マニホールド45と、排液ガイド溝47と、排液整流部(図示略)とが形成されている。排液マニホールド45は、電池セル100の外部に電解液を排出する。排液ガイド溝47は、排液マニホールド45と双極板3との間を渡して双極板3から排液マニホールド45へ電解液を導く。排液ガイド溝47は、上述の給液ガイド溝46と同様、セルスタック200を構築する際、プラスチック製の保護板(図示略)により覆われる。排液整流部は、電極及び双極板を流通した電解液を集約して排液ガイド溝47へ流通させる。
枠体4の材質は、耐酸性、電気絶縁性、機械的特性を満たす材料が挙げられる。枠体4の材質は、例えば、ポリテトラフルオロエチレンなどの種々のフッ素系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂が挙げられる。ここでは、枠体4の材質は、硬質塩化ビニル樹脂としている。
〔用途〕
実施形態1のRF電池は、太陽光発電、風力発電などの新エネルギーの発電に対して、発電出力の変動の安定化、発電電力の余剰時の蓄電、負荷平準化などを目的とした用途に好適に利用することができる。また、RF電池は、一般的な発電所に併設されて、瞬低・停電対策や負荷平準化を目的とした大容量の蓄電池としても好適に利用することができる。
実施形態1のRF電池は、太陽光発電、風力発電などの新エネルギーの発電に対して、発電出力の変動の安定化、発電電力の余剰時の蓄電、負荷平準化などを目的とした用途に好適に利用することができる。また、RF電池は、一般的な発電所に併設されて、瞬低・停電対策や負荷平準化を目的とした大容量の蓄電池としても好適に利用することができる。
〔作用効果〕
実施形態1のRF電池によれば、以下の効果を奏することができる。
実施形態1のRF電池によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)電解液中における異物の双極板の溝への詰まりを抑制して、電池性能の低下を抑制できる。複数の異物捕捉流路46cのうち、一部の異物捕捉流路46cで異物を捕捉することで異物の双極板3への流通を抑制して双極板3の溝部32での異物の詰まりを抑制し、残部の異物捕捉流路46cで電解液を双極板3へ流通させられるからである。そのため、電解液の流れが双極板3上で局所的に阻害され難く、双極板3の略全域に渡って電解液を流通させ易い。それにより、電解液の流れの阻害による電池反応の部分的な低下に伴う電池セル100の内部抵抗の上昇を抑制し易い。
(2)異物捕捉流路46cがセルフレーム2における枠体4の給液ガイド溝46に形成されているため、異物を除去するフィルターなどを循環経路(供給導管108,109,排出導管110,111)途中などに別途設ける必要がない。
1 レドックスフロー(RF)電池
2 セルフレーム
3 双極板
31 流路 32 溝部 33 畝部
4 枠体
41 給液側片 42 排液側片 43 連結片
44 給液マニホールド 45 排液マニホールド
46 給液ガイド溝
46u 上流側給液ガイド溝 46d 下流側給液ガイド溝
46c 異物捕捉流路 46w 分流壁部
47 排液ガイド溝
48 給液整流部
5 シール部材
100 電池セル
101 隔膜 102 正極セル 103 負極セル
104 正極電極 105 負極電極
106 正極電解液タンク 107 負極電解液タンク
108、109 供給導管 110、111 排出導管
112、113 ポンプ
200 セルスタック 210、220 エンドプレート
2 セルフレーム
3 双極板
31 流路 32 溝部 33 畝部
4 枠体
41 給液側片 42 排液側片 43 連結片
44 給液マニホールド 45 排液マニホールド
46 給液ガイド溝
46u 上流側給液ガイド溝 46d 下流側給液ガイド溝
46c 異物捕捉流路 46w 分流壁部
47 排液ガイド溝
48 給液整流部
5 シール部材
100 電池セル
101 隔膜 102 正極セル 103 負極セル
104 正極電極 105 負極電極
106 正極電解液タンク 107 負極電解液タンク
108、109 供給導管 110、111 排出導管
112、113 ポンプ
200 セルスタック 210、220 エンドプレート
Claims (7)
- 電池セルを構成する電極と接する双極板と、前記双極板の周縁を囲む枠体とを有するセルフレームを備えるレドックスフロー電池であって、
前記双極板は、前記電極側の面に電解液が流通する複数の溝部を有する流路を備え、
前記枠体は、
前記電池セルの内部に前記電解液を供給する給液マニホールドと、
前記給液マニホールドから前記双極板へ前記電解液を導く給液ガイド溝と、
前記給液ガイド溝を流れる前記電解液を分流させる分流壁部により形成され、前記電解液に含まれる異物を捕捉する複数の異物捕捉流路とを備え、
前記双極板の前記溝部における前記電解液の流入口の幅Wiと、前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxとの幅比Wmax/Wiが、Wmax/Wi<2を満たすレドックスフロー電池。 - 前記幅比Wmax/Wiが、0.5≦Wmax/Wiを満たす請求項1に記載のレドックスフロー電池。
- 前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxは、0.5mm<Wmax<4mmを満たす請求項1又は請求項2に記載のレドックスフロー電池。
- 前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxと、前記給液ガイド溝における前記複数の異物捕捉流路よりも下流の幅Wdとの幅比Wmax/Wdは、Wmax/Wd≦0.5を満たす請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池。
- 前記複数の異物捕捉流路の合計幅Waと、前記給液ガイド溝における前記複数の異物捕捉流路よりも下流の幅Wdとの幅比Wa/Wdが、1≦Wa/Wdを満たす請求項4に記載のレドックスフロー電池。
- 前記分流壁部は、前記給液ガイド溝の途中に設けられ、
前記異物捕捉流路の最大幅Wmaxと、前記給液ガイド溝における前記異物捕捉流路よりも上流の幅Wuとの幅比Wmax/Wuは、Wmax/Wu≦0.5を満たす請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池。 - 前記複数の異物捕捉流路の合計幅Waと、前記給液ガイド溝における前記異物捕捉流路よりも上流の幅Wuとの幅比Wa/Wuが、1≦Wa/Wuを満たす請求項6に記載のレドックスフロー電池。
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---|---|---|---|
JP2016100769A JP2017208272A (ja) | 2016-05-19 | 2016-05-19 | レドックスフロー電池 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110970634A (zh) * | 2018-09-29 | 2020-04-07 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种全钒液流电池用电极框及应用 |
CN112534614A (zh) * | 2018-08-13 | 2021-03-19 | 住友电气工业株式会社 | 氧化还原液流电池单体及氧化还原液流电池 |
JP7353345B2 (ja) | 2021-11-30 | 2023-09-29 | 森村Sofcテクノロジー株式会社 | 電気化学反応セルスタック |
-
2016
- 2016-05-19 JP JP2016100769A patent/JP2017208272A/ja active Pending
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