JPWO2019234867A1 - 双極板、セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池 - Google Patents

双極板、セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池 Download PDF

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Abstract

レドックスフロー電池の電極が配置され、前記電極に対向する対向面と、前記対向面に電解液が流通する流路を構成する少なくとも1つの溝とを備える双極板であって、前記双極板を平面視したとき、前記溝の少なくとも1つは曲線部を有する双極板。

Description

本発明は、双極板、セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池に関する。
大容量の蓄電池の一つとして、レドックスフロー電池(以下、「RF電池」と呼ぶ場合がある)が知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。一般的に、RF電池では、セルフレーム、正極電極、隔膜、負極電極をそれぞれ複数積層してなるセルスタックが使用されている。セルフレームは、正極電極と負極電極との間に配置される双極板と、双極板の外周に設けられる枠体とを備えている。セルスタックは、隣接するセルフレームの双極板の間に、隔膜を挟んで正負の電極が配置され、1つのセルが形成される。RF電池は、電極が内蔵されたセルに電解液をポンプで循環させて充放電を行う。
特許文献1、2には、双極板の電極側の面に電解液が流通する複数の溝を形成して流路を構成することが記載されている。
特開2015−122230号公報 特開2015−210849号公報
本開示の双極板は、
レドックスフロー電池の電極が配置され、前記電極に対向する対向面と、前記対向面に電解液が流通する流路を構成する少なくとも1つの溝とを備える双極板であって、
前記双極板を平面視したとき、前記溝の少なくとも1つは曲線部を有する。
本開示のセルフレームは、
上記本開示の双極板と、前記双極板の外周に設けられる枠体とを備える。
本開示のセルスタックは、
上記本開示のセルフレームを備える。
本開示のレドックスフロー電池は、
上記本開示のセルスタックを備える。
実施形態に係るレドックスフロー電池の動作原理図である。 実施形態に係るレドックスフロー電池の一例を示す概略構成図である。 実施形態に係るセルスタックの一例を示す概略構成図である。 実施形態に係る双極板を備えるセルフレームを、双極板の一面側から平面視したときの概略平面図である。 図4に示す電解液の流路を構成する溝の1つを抜き出して示す拡大図である。 実施形態における溝の断面形状を模式的に示す概略断面図である。 実施形態に係る双極板の変形例を示す概略平面図である。 試験例1に用いた試料No.1の双極板を示す平面図である。 試験例1に用いた試料No.2の双極板を示す平面図である。 試験例1に用いた試料No.3の双極板を示す平面図である。
[本開示が解決しようとする課題]
レドックスフロー電池の更なる電池性能の向上が望まれており、電池性能を向上する観点から、電池の内部抵抗(セル抵抗)を低減することが求められている。内部抵抗の要因としては、電解液の流通状態、例えば、電解液の流通抵抗、電極での反応抵抗などが挙げられる。
レドックスフロー電池の電極は、供給された電解液に含まれる活物質(金属イオン)の電池反応を促進させる反応場として機能する。電極には、通常、炭素繊維からなるカーボンフェルトなどの多孔質材料が利用されており、電極内に電解液が流通する。双極板の電極側の面に電解液が流通する溝を有する流路を備える場合、電解液の流通抵抗を低減でき、電解液の流通抵抗による圧力損失を低減できる。また、溝を有する流路を備える双極板を用いることで、電極内に浸透する電解液の流れを制御して、電極内での電解液の分布が不均一になることを抑制できる。電極内に浸透する電解液の分布のバラツキを抑制することにより、電極と電解液との反応性を向上でき、電極での反応抵抗を低減できる。
しかしながら、従来では、電極での電解液の流通状態を十分に考慮した上で内部抵抗を低減することについて、必ずしも十分な検討がなされているとはいえなかった。従来の双極板は、流路が主として直線状の溝で構成されているため、溝のレイアウトの自由度が低く、電極内での電解液の分布の均一性を十分に高めることが難しいなど、電極と電解液との反応性を改善する余地がある。
そこで、本開示は、電解液の流通抵抗を低減しつつ、電極と電解液との反応性を向上できる双極板を提供することを目的の一つとする。また、本開示は、電池性能を向上できるセルフレーム及びセルスタックを提供することを目的の一つとする。更に、本開示は、電池性能に優れるレドックスフロー電池を提供することを目的の一つとする。
[本開示の効果]
本開示によれば、電解液の流通抵抗を低減しつつ、電極と電解液との反応性を向上できる双極板を提供できる。また、本開示によれば、電池性能を向上できるセルフレーム及びセルスタックを提供できる。更に、本開示によれば、電池性能に優れるレドックスフロー電池を提供できる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)実施形態に係る双極板は、
レドックスフロー電池の電極が配置され、前記電極に対向する対向面と、前記対向面に電解液が流通する流路を構成する少なくとも1つの溝とを備える双極板であって、
前記双極板を平面視したとき、前記溝の少なくとも1つは曲線部を有する。
上記双極板によれば、電極に対向する対向面に電解液の流路が形成されていることで、電解液の流通抵抗を低減できると共に、電極内に浸透する電解液の分布を制御できる。流路を構成する少なくとも1つの溝が曲線部を有することで、直線状の溝に比べてレイアウトの自由度が上がるため、電極内における電解液の分布が均一になるように溝を効率的に配置することが可能である。これにより、電極内での電解液の分布の均一性を十分に高めることができ、電極と電解液との反応性を向上させることができる。したがって、上記双極板は、電解液の流通抵抗を低減しつつ、電極と電解液との反応性を向上できる。よって、上記双極板をレドックスフロー電池に用いた場合、電解液の流通抵抗による圧力損失を低減できながら、電極での反応抵抗を低減することが可能であるので、電池の内部抵抗(セル抵抗)を低減することが可能である。
溝の「曲線部」とは、溝の長手方向において曲線状をなす部分をいう。曲線部は、代表的には、非周期的な曲線状である。
(2)上記双極板の一形態として、
前記曲線部の曲率半径が0.1mm以上であることが挙げられる。
曲線部の曲率半径が0.1mm以上であることで、曲線部を有する溝の形成が容易である。曲線部の曲率半径の上限は、特に問わないが、例えば100mm以下である。
(3)上記双極板の一形態として、
前記溝の開口幅が先端側に向かって小さくなることが挙げられる。
溝の開口幅が先端側に向かって小さくなることで、先端側に近づくにつれて電解液の圧力が高くなり、溝から電極内へ電解液を浸透させ易い。
(4)上記双極板の一形態として、
前記双極板の前記対向面のうち、前記電極と接触する接触面積をA、前記溝の平面開口面積をBとするとき、A/(A+B)が0.5超0.95未満であることが挙げられる。
双極板の対向面の面積(A+B)に占める電極の接触面積(A)の割合[A/(A+B)]が0.5超であることで、電極と双極板との接触面積を確保して、電極と双極板間の接触抵抗を低減できる。これにより、電池の内部抵抗(セル抵抗)を低減することが可能である。また、双極板の対向面における溝の形成面積(電解液の流路面積)を確保する観点から、電極の接触面積の割合[A/(A+B)]は0.95未満であることが好ましく、これにより、電解液の流通抵抗を効果的に低減できる。
溝の「平面開口面積」とは、双極板を平面視したとき、対向面における溝の開口面積をいう。
(5)上記双極板の一形態として、
前記溝の電解液の流通方向に直交する断面において、前記溝の開口部側の幅が底部側の幅以上であることが挙げられる。
溝の断面において、溝の開口部側の幅が底部側の幅以上であることで、開口部側の幅よりも底部側の幅の方が広い場合に比べて、溝を形成し易い。
(6)上記(5)に記載の双極板の一形態として、
前記溝の断面形状が開口部側から底部側に向けてテーパ状に形成されていることが挙げられる。
溝の断面が開口部側から底部側に向けてテーパ状に形成されていることで、溝から電極内へ電解液を浸透させ易い。
(7)上記双極板の一形態として、
前記溝は、樹枝状に形成され、幹溝部と、前記幹溝部から分岐する少なくとも1つの枝溝部とを備え、
前記枝溝部の少なくとも1つは、前記幹溝部に対して非直交に交差することが挙げられる。
溝が樹枝状に形成されていることで、溝から電極内の広範囲にわたって電解液を浸透・拡散させ易く、電極内での電解液の分布をより均一にすることが可能である。よって、電極と電解液との反応性をより向上できる。また、幹溝部から分岐する枝溝部が幹溝部に対して非直交に交差することにより、枝溝部が幹溝部に直交する場合に比べて、電解液の流通抵抗を低減することが可能である。
(8)上記(7)に記載の双極板の一形態として、
前記枝溝部の少なくとも1つに前記曲線部を有することが挙げられる。
枝溝部に曲線部を有することで、溝を効率的に配置することが可能である。
(9)上記(7)又は(8)に記載の双極板の一形態として、
前記枝溝部の少なくとも1つは、当該枝溝部から更に分岐する枝溝部を有することが挙げられる。
枝溝部から更に分岐する枝溝部を有することで、電極内に電解液を効果的に浸透・拡散させ易い。
(10)上記(9)に記載の双極板の一形態として、
前記枝溝部の枝分かれ回数をN(N:自然数)とするとき、Nが3以下であることが挙げられる。
幹溝部から枝分かれを繰り返すことによって、枝分かれした枝溝部の溝幅(開口幅)が減少し、狭小化する。枝溝部の枝分かれ回数(N)を3以下に制限することで、枝分かれによる枝溝部の溝幅の過度な狭小化を回避できる。
「枝分かれ回数」とは、幹溝部から数えて枝溝部が分岐する回数を意味する。幹溝部から分岐する枝溝部(1次枝溝)があるときは、その枝分かれ回数を1とし、この枝溝部から更に分岐する枝溝部(2次枝溝)があるときは、その枝分かれ回数を2と数える。そして、この2次枝溝から更に分岐する枝溝部(3次枝溝)があるときは、その枝分かれ回数を3と数える。上記「N」は自然数(1,2,3,…)である。
(11)上記(9)又は(10)に記載の双極板の一形態として、
枝分かれ後の前記枝溝部の開口幅が枝分かれ前の前記枝溝部の開口幅よりも小さいことが挙げられる。
枝分かれした枝溝部の開口幅が分岐を経るごとに段階的に小さくなることで、電極と双極板との接触面積が増え、電極と双極板間の接触抵抗を低減できる。
(12)上記双極板の一形態として、
前記流路は、
前記電解液の導入口及び排出口と、
前記導入口から前記電解液を導入する導入路と、前記導入路とは連通せずに独立して、前記電解液を前記排出口に排出する排出路とを備え、
前記導入路及び前記排出路がそれぞれ少なくとも1つの前記溝を備えており、
前記導入路及び前記排出路の少なくとも一方は、前記導入口又は前記排出口に接続されて前記双極板の縁部に沿って形成される整流部を備えることが挙げられる。
流路が導入路と排出路とを備えることで、電解液が導入路と排出路との間を渡るように流通し、その際に電解液が電極内に浸透・拡散して、電解液を電極全体に均一に行き渡らせることができる。これにより、電極内での電解液の分布をより効果的に均一にすることが可能であり、電極と電解液との反応性をより向上できる。また、整流部を備えることで、導入路及び排出路の少なくとも一方に対し、導入口又は排出口から電解液を効率よく導入又は排出することが可能である。
(13)上記(12)に記載の双極板の一形態として、
前記双極板と前記電極とが対向する有効電極領域が矩形状で、前記導入口と前記排出口とが前記有効電極領域の対角位置に設けられており、
前記整流部と前記有効電極領域の対角線とがなす角度が40°以上50°以下であることが挙げられる。
整流部と有効電極領域の対角線とのなす角度が40°以上50°以下であることで、整流部での圧力損失を低減できる。
(14)上記(12)又は(13)に記載の双極板の一形態として、
前記双極板において、前記導入口側を下側、前記排出口側を上側とするとき、
前記流路が、上下非対称になっていることが挙げられる。
流路が導入側と排出側とで上下非対称になっていることで、電解液の圧力が低下する排出側の電解液の流れを改善することが可能である。
(15)上記(12)〜(14)のいずれか1つに記載の双極板の一形態として、
前記導入路の溝と前記排出路の溝とが互いに向かい合って交互に配列される対向櫛歯領域を有することが挙げられる。
流路が対向櫛歯領域を有することで、導入路と排出路との間を渡るように流通する電解液の量が増加し、電極内に浸透・拡散する電解液が増える。これにより、電極と電解液との反応効率を高めることができる。
(16)上記双極板の一形態として、
前記溝の少なくとも一部に開口幅が2mm以上の幅広部を有し、前記幅広部内に底部から突出する凸部が形成されていることが挙げられる。
溝の幅広部内に凸部が設けられていることで、電極が溝内に埋没することを抑制できる。
(17)実施形態に係るセルフレームは、
上記(1)から(16)のいずれか1つに記載の双極板と、前記双極板の外周に設けられる枠体とを備える。
上記セルフレームは、上記した実施形態に係る双極板を備えることで、電解液の流通抵抗を低減しつつ、電極と電解液との反応性を向上できるので、電解液の流通抵抗による圧力損失を低減できながら、電極での反応抵抗を低減することが可能である。よって、上記セルフレームをレドックスフロー電池に用いた場合、電池の内部抵抗(セル抵抗)を低減することが可能であり、電池性能を向上できる。
(18)実施形態に係るセルスタックは、
上記(17)に記載のセルフレームを備える。
上記セルスタックは、上記した実施形態に係るセルフレームを備えることで、電解液の流通抵抗による圧力損失を低減できながら、電極での反応抵抗を低減することが可能である。よって、上記セルスタックをレドックスフロー電池に用いた場合、電池の内部抵抗(セル抵抗)を低減することが可能であり、電池性能を向上できる。
(19)実施形態に係るレドックスフロー電池は、
上記(18)に記載のセルスタックを備える。
上記レドックスフロー電池は、上記した実施形態に係るセルスタックを備えることで、電解液の流通抵抗による圧力損失を低減できながら、電極での反応抵抗を低減することが可能であるので、電池の内部抵抗(セル抵抗)を低減することが可能である。よって、上記レドックスフロー電池は、電池性能に優れる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本願発明の実施形態に係るレドックスフロー電池用の双極板、セルフレーム及びセルスタック、並びにレドックスフロー電池(RF電池)の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一又は相当部分を示す。なお、本願発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図4は、実施形態に係る双極板31を備えるセルフレーム3を、双極板31の一面側から平面視した概略平面図である。実施形態の双極板31の特徴の1つは、図4に示すように、電極14に対向する対向面に電解液が流通する流路4を構成する少なくとも1つの溝5を備え、双極板31を平面視したとき、溝5の少なくとも1つは曲線部を有する点にある。
以下では、先に、図1〜図4を参照して、実施形態に係るRF電池1、並びに、RF電池1に備えるセル10(セルスタック2)及び双極板31(セルフレーム3)の概要を説明する。その後、主に図4〜図6を参照して、実施形態に係る双極板31に備える流路4及び溝5について詳しく説明する。
《RF電池》
初めに、図1〜図3を参照して、実施形態に係るRF電池1及びセル10(セルスタック2)の一例を説明する。図1、図2に示すRF電池1は、正極電解液及び負極電解液に酸化還元により価数が変化する金属イオンを活物質として含有する電解液を使用し、正極電解液に含まれるイオンの酸化還元電位と、負極電解液に含まれるイオンの酸化還元電位との差を利用して充放電を行う電池である。ここでは、RF電池1の一例として、正極電解液及び負極電解液にVイオンを含有するバナジウム電解液を使用したバナジウム系RF電池を示す。図1中のセル10内の実線矢印は充電反応を、破線矢印は放電反応をそれぞれ示している。RF電池1は、交流/直流変換器Cを介して電力系統Pに接続され、例えば、負荷平準化用途、瞬低補償や非常用電源などの用途、太陽光発電や風力発電といった自然エネルギー発電の出力平滑化用途に利用される。
RF電池1には、充放電を行うセル10と、電解液を貯留するタンク106、107と、タンク106、107とセル10との間で電解液を循環させる循環流路100P、100Nとを備える。
《セル》
セル10は、図1に示すように、正極電極14と、負極電極15と、両電極14、15間に介在される隔膜11とを有する。セル10の構造は、隔膜11を挟んで正極セル12と負極セル13とに分離され、正極セル12に正極電極14、負極セル13に負極電極15が内蔵されている。
正極電極14及び負極電極15の各電極は、炭素繊維を含む炭素繊維集合体で形成されている。炭素繊維集合体の電極は多孔質であり、電極内に空隙を有しているため、電極内に電解液が流通し、電解液を浸透・拡散させることができる。炭素繊維集合体としては、例えば、カーボンフェルト、カーボンクロス、カーボンペーパーなどが挙げられる。炭素繊維としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)繊維を原料とするPAN系炭素繊維、ピッチ繊維を原料とするピッチ系炭素繊維、レーヨン繊維を原料とするレーヨン系炭素繊維などが挙げられる。隔膜11は、例えば、水素イオンを透過するイオン交換膜で形成されている。
セル10(正極セル12及び負極セル13)には、循環流路100P、100Nを通して電解液(正極電解液及び負極電解液)が循環する。正極セル12には、正極電解液を貯留する正極電解液タンク106が正極循環流路100Pを介して接続されている。同様に、負極セル13には、負極電解液を貯留する負極電解液タンク107が負極循環流路100Nを介して接続されている。各循環流路100P、100Nは、各タンク106、107からセル10へ電解液を送る往路配管108、109と、セル10から各タンク106、107へ電解液を戻す復路配管110、111と有する。各往路配管108、109には、各タンク106、107に貯留される電解液を圧送するポンプ112、113が設けられており、ポンプ112、113により電解液をセル10に循環させる。
《セルスタック》
セル10は、単数のセル10を備える単セルで構成されていてもよいし、複数のセル10を備える多セルで構成されていてもよい。セル10は通常、図2に示すような、セル10を複数積層して備えるセルスタック2と呼ばれる形態で利用される。セルスタック2は、図3の下図に示すように、サブスタック200をその両側から2枚のエンドプレート220で挟み込み、両側のエンドプレート220を締付機構230で締め付けることで構成されている。図3では、複数のサブスタック200を備えるセルスタック2を例示している。サブスタック200は、セルフレーム3、正極電極14、隔膜11、負極電極15の順に複数積層され(図3の上図参照)、その積層体の両端に給排板210(図3の下図参照、図2では図示略)が配置された構造である。給排板210には、各循環流路100P、100N(図1、図2参照)の往路配管108、109及び復路配管110、111が接続される。
《セルフレーム》
セルフレーム3は、図3の上図に示すように、正極電極14と負極電極15との間に配置される双極板31と、双極板31の周囲に設けられる枠体32とを有する(図4も参照)。双極板31の一面側には、正極電極14が対向するように配置され、双極板31の他面側には、負極電極15が対向するように配置される。枠体32の内側には、双極板31が設けられ、双極板31と枠体32により凹部32oが形成される。凹部32oは、双極板31の両面側にそれぞれ形成され、各凹部32o内に正極電極14及び負極電極15が双極板31を挟んで収納される。各凹部32oは、正極セル12及び負極セル13(図1参照)の各セル空間を形成する。正極電極14及び負極電極15の各電極の平面形状は、特に問わないが、本実施形態では、矩形状である。また、凹部32oの平面開口形状は電極と同じ矩形状であり、凹部32oと電極のサイズが実質的に同じである。そして、双極板31における各電極が積層方向に重なる領域(図4に示す双極板31と電極14とが対向する有効電極領域)が矩形状である。
双極板31は、例えば、プラスチックカーボンなどで形成され、枠体32は、例えば、塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素樹脂、エポキシ樹脂などのプラスチックで形成されている。セルフレーム3は、双極板31の周囲に枠体32が射出成型などにより一体化されている。
セルスタック2(サブスタック200)では、隣接する各セルフレーム3の枠体32の一面側と他面側とが互いに対向して突き合わされ、隣接する各セルフレーム3の双極板31の間にそれぞれ1つのセル10が形成されることになる。各電極14、15は、セル10を組み立てたとき、枠体32の各凹部32o内に厚さ方向に圧縮された状態で収納される。各セルフレーム3の枠体32の間には、電解液の漏洩を抑制するため、Oリングや平パッキンなどの環状のシール部材37が配置されている。枠体32には、シール部材37を配置するためのシール溝38(図4参照)が形成されている。
セル10内の電解液の流通は、セルフレーム3の枠体32に貫通して形成された給液マニホールド33、34及び排液マニホールド35、36と、枠体32に形成された給液スリット33s、34s及び排液スリット35s、36sにより行われる。この例に示すセルフレーム3(枠体32)の場合、正極電解液は、枠体32の下部に形成された給液マニホールド33から枠体32の一面側に形成された給液スリット33sを介して正極電極14に供給され、枠体32の上部に形成された排液スリット35sを介して排液マニホールド35に排出される。同様に、負極電解液は、枠体32の下部に形成された給液マニホールド34から枠体32の他面側に形成された給液スリット34sを介して負極電極15に供給され、枠体32の上部に形成された排液スリット36sを介して排液マニホールド36に排出される。給液マニホールド33、34及び排液マニホールド35、36は、セルフレーム3が積層されることによって電解液の流路を構成する。これら流路は、給排板210(図3の下図参照)を介して各循環流路100P、100N(図1、図2参照)の往路配管108、109及び復路配管110、111にそれぞれ連通しており、セル10内に電解液を流通させることが可能である。
この例に示すセル10では、正極電極14及び負極電極15の下側からそれぞれ電解液が導入され、各電極14、15の上側から電解液が排出されるようになっており、各電極14、15の下縁部から上縁部に向かって電解液が流れる。図2及び図3の上図中、各電極14、15内の矢印は電解液の全体的な流通方向を示す。
《双極板》
双極板31の各電極14、15に対向する対向面には、図4に示すように、電解液が流通する流路4が形成されている。本実施形態では、流路4が複数の溝5(導入溝51a〜51c及び排出溝52a〜52c)によって構成されている。双極板31に流路4(溝5)が形成されていることで、電解液の流通抵抗を低減できる。図4では、分かり易くするため、流路4(溝5)が形成されていない部分にハッチングを付している。図4に示す双極板31の一面側(紙面表側)は、正極電極14に対向する対向面であり、他面側(紙面裏側)は、負極電極15(図3参照、図4では図示略)に対向する対向面である。また、図4に示す双極板31において、給液スリット33sがつながる下側が正極電解液の導入側であり、排液スリット35sがつながる上側が正極電解液の排出側である。図4中、紙面左側の太線矢印は、電解液の全体的な流通方向を示す。
図4では、正極電極14に対向する双極板31の一面側しか図示していないが、負極電極15に対向する双極板31の他面側にも、一面側と同様に、電解液の流路が形成されている。双極板31の他面側に形成された負極電解液の流路の構成は、図4に示す正極電解液の流路4と同様であるので、その説明を省略する。
(流路)
〈導入口・排出口〉
流路4は、電極14内に浸透する電解液の分布を制御し、電極14内の電解液の分布が均一になるようにデザインされている。流路4は、電解液の導入口4i及び排出口4oを備える。導入口4i及び排出口4oはそれぞれ、給液スリット33s及び排液スリット35sが接続される部分であり、給液スリット33sを通じて導入口4iから電解液が導入され、排出口4oから排液スリット35sに電解液が排出される。本実施形態では、導入口4iが有効電極領域の下辺中央部に位置し、排出口4oが有効電極領域の上辺中央部に位置している。
〈導入路・排出路〉
流路4は、導入口4iから電解液を導入する導入路41と、電解液を排出口4oに排出する排出路42とを備える。導入路41と排出路42とは互いに連通せずに独立している。導入路41は導入溝51a〜51cを備え、排出路42は排出溝52a〜52cを備える。流路4が導入路41と排出路42とを備える場合、電解液が導入路41と排出路42との間を渡るように流通し、その際に電解液が電極14内に浸透・拡散して、電解液を電極14全体に均一に行き渡らせることができる。これにより、電極14内での電解液の分布をより効果的に均一にすることが可能であり、電極14と電解液との反応性をより向上できる。
〈整流部〉
更に、導入路41及び排出路42は、導入口4i及び排出口4oに接続される整流部510、520をそれぞれ備える。導入側の整流部510は、双極板31の下縁部に沿って形成され、排出側の整流部520は、双極板31の上縁部に沿って形成されている。導入路41は整流部510に接続され、各導入溝51a〜51cは整流部510を介して導入口4iに連通している。排出路42は整流部520に接続され、各排出溝52a〜52cは整流部520を介して排出口4oに連通している。整流部510は、導入口4iから導入された電解液を双極板31の下縁部に沿って拡散し、導入路41(導入溝51a〜51c)に電解液をまんべんなく導入する。整流部520は、排出路42(排出溝52a〜52c)から排出された電解液を双極板31の上縁部に沿って排出口4oに集約する。整流部510、520により、導入路41及び排出路42のそれぞれに対し、導入口4i及び排出口4oから電解液を効率よく導入・排出することが可能である。
図4に示す流路4は、導入口4iと排出口4oとを結ぶ中心線(図中、一点鎖線で示す)を対称軸とする線対称(左右対称)になっており、更に、導入口4i側(下側)と排出口4o側(上側)とで上下非対称になっている。流路4が導入側と排出側とで非対称に形成されていることで、電解液の圧力が低下する排出側の電解液の流れを改善することが可能である。
(溝)
導入路41を構成する導入溝51a〜51cは、導入側の整流部510に接続され、導入側(下側)から排出側(上側)に向かって伸び、排出側の先端側が閉鎖端になっている。排出路42を構成する排出溝52a〜52cは、排出側の整流部520に接続され、排出側(上側)から導入側(下側)に向かって伸び、導入側の先端側が閉鎖端になっている。
各溝5(導入溝51a〜51c及び排出溝52a〜52c)は、双極板31の電極14との対向面に開口しており、図4に示すように、各溝5の開口幅が先端側に向かって小さくなるように形成されている。導入溝51a〜51cの場合、開口幅が先端側に向かって小さくなることで、先端側に近づくにつれて電解液の圧力が高くなり、導入溝51a〜51cから電極14内へ電解液を浸透させ易い。溝5の「開口幅」とは、溝5の長手方向に直交する溝幅をいう。
溝5の開口幅(溝幅)や深さ(溝深さ)は、双極板31のサイズや厚さに応じて適宜選択することができ、特に限定されない。溝幅は、例えば0.2mm以上10mm以下、更に0.5mm以上5mm以下、溝深さは、例えば0.5mm以上5mm以下、更に1mm以上3mm以下であることが挙げられる。
溝5の形成方法としては、例えば、双極板31の表面をエンドミルなどの切削工具で切削加工することが挙げられる。或いは、双極板31を成形する金型に溝5の形状に対応した凸部を設けておき、射出成型などの金型成形により溝5を形成することも可能である。
〈電極の接触面積の割合〉
双極板31の電極14との対向面(即ち、有効電極領域)のうち、電極14と接触する接触面積(図4に示す双極板31のハッチング部分の面積)をA、溝5の平面開口面積(図4に示す双極板31の白抜き部分の面積)をBとするとき、A/(A+B)が0.5超0.95未満であることが好ましい。双極板31の対向面の面積(A+B)に占める電極14の接触面積(A)の割合[A/(A+B)]が0.5超であることで、電極14と双極板31との接触面積を確保して、電極14と双極板31間の接触抵抗を低減できる。これにより、電池の内部抵抗(セル抵抗)を低減することが可能である。また、双極板31の対向面における溝5の形成面積(電解液の流路面積)を確保する観点から、電極14の接触面積の割合[A/(A+B)]は0.95未満であることが好ましく、これにより、電解液の流通抵抗を効果的に低減できる。電極14の接触面積の割合[A/(A+B)]は、例えば0.6以上0.9以下、更に0.7以上0.8以下であることがより好ましい。溝5の「平面開口面積」とは、双極板31を平面視したとき、対向面における溝5の開口面積をいう。
〈断面形状〉
図6は、本実施形態における溝5の断面形状を示している。本実施形態では、図6に示すように、溝5の電解液の流通方向に直交する断面において、溝5の開口部56側の幅が底部57側の幅以上であり、更に、溝5の断面形状が開口部56側から底部57側に向けてテーパ状に形成されている。そのため、溝5の開口部56側の幅が底部57側の幅以上であることで、開口部56側の幅よりも底部57側の幅の方が広い場合に比べて、溝5を形成し易い。また、溝5(特に導入溝51a〜51c)の断面形状が開口部56側から底部57側に向けてテーパ状に形成されている場合は、溝5から電極内へ電解液を浸透させ易い。溝5の断面形状としては、例えば、矩形状、三角形状(V字状)、台形状、半円形状や半楕円形状などが挙げられる。
〈樹枝状溝〉
図4に示す溝5のうち、導入溝51a、51c及び排出溝52a、52cは、樹枝状に形成された樹枝状溝であり、幹溝部60と、幹溝部60から分岐する少なくとも1つの枝溝部61とを備える。溝5の少なくとも1つが樹枝状に形成されていることで、電極14内の広範囲にわたって電解液を浸透・拡散させ易く、電極14内での電解液の分布をより均一にすることが可能である。よって、電極14と電解液との反応性をより向上できる。ここでいう「幹溝部」とは、導入口4i又は排出口4oに直接、或いは整流部510、520を介して間接的に接続される溝部をいう。「枝溝部」とは、幹溝部60から枝分かれして幹溝部60よりも開口幅が小さい溝部をいう。
更に、導入溝51c及び排出溝52aのように、枝溝部61は、枝溝部61から更に分岐する枝溝部62を有していてもよい。枝溝部61から更に分岐する枝溝部62を有することで、電極14内に電解液を効果的に浸透・拡散させ易い。ここでは、枝溝部61を1次枝溝、枝溝部62を2次枝溝と呼ぶ。本実施形態では、枝分かれ後の枝溝部62(2次枝溝)の開口幅が枝分かれ前の枝溝部61(1次枝溝)の開口幅よりも小さい。
図5に導入溝51cの抜き出し図を示し、導入溝51cを例に挙げて、幹溝部60と枝溝部61、枝溝部61と枝溝部62のそれぞれの関係について説明する。図5に示すように、幹溝部60から枝溝部61が分岐する箇所では、枝溝部61の開口幅(Wa1)が幹溝部60の開口幅(Wa0)よりも小さい。また、枝溝部61から枝溝部62が分岐する箇所では、枝溝部62の開口幅(Wa2)が枝溝部61の開口幅(Wb1)よりも小さい。枝分かれした枝溝部61、62の開口幅が分岐を経るごとに段階的に小さくなることで、電極14と双極板31との接触面積が増え、電極14と双極板31間の接触抵抗を低減できる。
〈枝分かれ回数〉
上記樹枝状溝において、枝溝部の枝分かれ回数をN(N:自然数)とするとき、Nが3以下であることが好ましい。ここでいう「枝分かれ回数」とは、幹溝部から数えて枝溝部が分岐する回数を意味する。例えば導入溝51cや排出溝52aにおいて、幹溝部60から分岐する枝溝部61の枝分かれ回数Nは1であり、枝溝部61から更に分岐する枝溝部62の枝分かれ回数Nは2である。仮に、枝溝部62から更に分岐する別の枝溝部があるときは、その枝分かれ回数Nは3である。本実施形態では、幹溝部60から枝分かれを繰り返すことによって、枝分かれした枝溝部61、62の溝幅(開口幅)が減少し、狭小化する。本実施形態のように、枝分かれ回数Nを3以下に制限することで、枝分かれによる枝溝部61、62の溝幅の過度な狭小化を回避できる。
更に、本実施形態では、図4に示すように、例えば導入溝51cや排出溝52aにおいて、枝溝部61が幹溝部60に対して非直交に交差している。枝溝部61が幹溝部60に対して非直交に交差することにより、枝溝部61が幹溝部60に直交する場合に比べて、電解液の流通抵抗を低減することが可能である。「非直交に交差する」とは、代表的には、幹溝部60の延伸方向に対する枝溝部61の延伸方向の傾斜角α(図5参照)が鋭角である場合をいう。傾斜角αは、例えば10°以上80°以下である。
〈対向櫛歯領域〉
本実施形態では、導入路41の導入溝51a〜51cと排出路42の排出溝52a〜52cとが互いに向かい合って交互に配列された対向櫛歯領域を有する。更に、図4に示す流路4の場合、例えば、導入溝51aの枝溝部61と排出溝52aの枝溝部62とが互いに向かい合って交互に配列されており、これらによっても対向櫛歯領域が形成されている。流路4が対向櫛歯領域を有することで、導入路41(導入溝51a〜51c)と排出路42(排出溝52a〜52c)との間を渡るように流通する電解液の量が増加し、電極14内に浸透・拡散する電解液が増える。これにより、電極14と電解液との反応効率を高めることができる。
〈凸部〉
溝5の少なくとも一部に開口幅が2mm以上の幅広部を有する場合、この幅広部内に底部から突出する凸部59が形成されていてもよい。溝5の幅広部内に凸部59が設けられていることで、電極14が溝5内に埋没することを抑制できる。本実施形態では、図4に示すように、導入溝51a及び排出溝52aの各々の基端側(整流部510、520に接続される側)が部分的に幅広部になっており、その部分に凸部59が設けられている。平面視したときの凸部59の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、三角形や四角形といった多角形状、円形状や楕円形状などの種々の形状を採用できる。また、幅広部内に配置する凸部59の個数は、1つでもよいし、複数でもよい。
〈曲線部〉
本実施形態の特徴の1つは、溝5の少なくとも1つが曲線部を有する点にある。「曲線部」とは、溝5の長手方向において曲線状をなす部分をいい、代表的には、非周期的な曲線状である。本実施形態では、例えば、導入溝51cの枝溝部61、62や排出溝52aの枝溝部61、62が湾曲して形成されており、それぞれが曲線部で構成されている。曲線部の曲率半径は、例えば0.1mm以上、更には1mm以上、より更には3mm以上であることが挙げられる。
[実施形態の効果]
上述した実施形態に係る双極板31は、電極14に対向する対向面に電解液の流路4が形成されていることで、電解液の流通抵抗を低減できると共に、電極14内に浸透する電解液の分布を制御できる。そして、流路4を構成する少なくとも1つの溝5が曲線部を有することで、直線状の溝に比べてレイアウトの自由度が上がるため、電極14内における電解液の分布が均一になるように溝5を効率的に配置することが可能である。これにより、電極14内での電解液の分布の均一性を十分に高め、電極14と電解液との反応性を向上させることができる。したがって、双極板31は、電解液の流通抵抗を低減しつつ、電極14と電解液との反応性を向上できる。よって、実施形態の双極板31をRF電池1に用いた場合、電解液の流通抵抗による圧力損失を低減できながら、電極14での反応抵抗を低減することが可能であるので、電池の内部抵抗(セル抵抗)を低減することが可能である。
溝5が曲線部を有する場合、溝5に流れる電解液の向きを円滑に変えることができ、直角や鋭角に屈曲する場合に比べて円滑に電解液が流れることでも流通抵抗を低減させ易い。
実施形態に係るセルフレーム3は、上記双極板31を備えることで、電解液の流通抵抗を低減しつつ、電極14と電解液との反応性を向上できるので、電解液の流通抵抗による圧力損失を低減できながら、電極14での反応抵抗を低減することが可能である。
実施形態に係るセルスタック2は、上記セルフレーム3を備えることで、電解液の流通抵抗による圧力損失を低減できながら、電極14での反応抵抗を低減することが可能である。
実施形態に係るRF電池1は、上記セルスタック2を備えることで、電解液の流通抵抗による圧力損失を低減できながら、電極14での反応抵抗を低減することが可能であるので、電池の内部抵抗(セル抵抗)を低減することが可能である。
[変形例]
図7を参照して、双極板31の変形例を説明する。図7に示す双極板31は、電解液の流路4の構成が上述した図4に示す実施形態の双極板31と相違する。以下では、上述した実施形態との相違点を中心に説明する。
図7に示す双極板31の有効電極領域は矩形状である。変形例では、図7に示すように、導入口4iが有効電極領域の右下角部に位置し、排出口4oが有効電極領域の左上角部に位置しており、導入口4iと排出口4oとが有効電極領域の対角位置に設けられている。更に、変形例では、導入口4iに接続される導入側の整流部として、双極板31の下縁部に沿って形成される整流部510と双極板31の右縁部に沿って形成される整流部511を有する。また、排出口4oに接続される排出側の整流部として、双極板31の上縁部に沿って形成される整流部520と双極板31の左縁部に沿って形成される整流部521を有する。導入側の整流部510、511と排出側の整流部520、521とは互いに連通しないように形成されている。
図7に示す流路4は、導入路41と排出路42とを備える。導入路41は、導入側の整流部510、511に接続される導入溝51a〜51dを備え、排出路42は、排出側の整流部520、521に接続される排出溝52a〜52dを備える。これらの溝のうち、導入溝51c、51d及び排出溝52cは、樹枝状に形成された樹枝状溝であり、幹溝部60と、幹溝部60から分岐する枝溝部61とを備える。例えば導入溝51c、51dや排出溝52cにおいて、幹溝部60に対して枝溝部61が非直交に交差している。また、例えば、導入溝51c、51dの枝溝部61や排出溝52cの枝溝部61が曲線部を有している。
流路4は、導入口4iと排出口4oとを結ぶ対角線(図中、一点鎖線で示す)を対称軸とする線対称になっている。また、整流部510、520と有効電極領域の対角線(導入口4iと排出口4oとを結ぶ対角線)とがなす角度が40°以上50°以下である。各整流部510、520と有効電極領域の対角線とのなす角度を上記範囲内に設定することで、整流部510、520での圧力損失を低減できる。
変形例では、図7に示すように、導入路41及び排出路42に接続されない中間溝54を有する。中間溝54は、導入側の整流部510、511及び排出側の整流部520、521、並びに、導入溝51a〜51d及び排出溝52a〜52dに連通しない独立した閉鎖溝である。この中間溝54は、上記対角線に沿って伸び、長手方向の中間部から両端に向かって樹枝状に形成された樹枝状溝である。詳しくは、中間溝54の長手方向の中間部に位置する幹溝部60と、幹溝部60の導入側(右下側)及び排出側(左上側)の各々の端部からそれぞれ分岐する枝溝部61、各枝溝部61から更に分岐する枝溝部62とを備える。中間溝54において、枝溝部61は幹溝部60に対して非直交に交差しており、枝溝部61、62は曲線部を有している。
図7に示す流路4では、導入溝51c、51dと排出溝52c、52dとによる対向櫛歯領域に加え、導入溝51a〜51c又は排出溝52a〜52cと中間溝54とによる対向櫛歯領域を有する。導入溝51a〜51d、排出溝52a〜52d及び中間溝54の三者により対向櫛歯領域が形成されていることで、電極に対して広範囲にわたって電解液を拡散させ易い上に、電極内の電解液の分布をより均一的にし易い。
更に、変形例では、導入溝51a及び中間溝54の幹溝部60にそれぞれ幅広部を有しており、各々の幅広部内に凸部59が配置されている。
[試験例1]
実施形態に相当する電解液の流路が形成された双極板を作製し、これを用いてRF電池を組み立て、セル抵抗率を調べた。
試験例1では、図8A〜図8Cに示す流路が形成された試料No.1〜No.3の溝付き双極板を用意した。双極板の材質はプラスチックカーボンである。試料No.1〜No.3の双極板は、形状・サイズが同じで、流路のみを異ならせており、電極との対向面における電極接触面積A及び流路を構成する溝の平面開口面積Bが異なっている。各双極板の対向面の面積(A+B)は891mm(27mm×33mm)で同じである。各試料における双極板の電極接触面積A、及び対向面の面積(A+B)に占める電極接触面積(A)の割合[A/(A+B)]を表1に示す。なお、表1に示す電極接触面積割合[A/(A+B)]の数値は、小数点第3位以下を切り捨てた値である。
試料No.1〜No.3の双極板を用いて単セルのRF電池を組み立てた。単セルは、隔膜の両側に正負の電極をそれぞれ配置し、その両側から双極板を備えるセルフレームで挟んで作製した。正負の各電極には、カーボンフェルトを用いた。
(セル抵抗率の測定)
各試料の双極板を用いた単セルのRF電池について、以下に示す試験条件で充放電試験を行った。そして、3サイクル充放電時におけるセル抵抗率(Ω・cm)を求めた。各試料におけるセル抵抗率を表1に示す。セル抵抗率は、下記に示す計算式により算出した。
〈試験条件〉
《電解液》
硫酸バナジウム水溶液(V濃度:1.7mol/L、硫酸濃度:3.4mol/L)
《電解液流量》
入口流量:0.31(mL/min)
出口流量:自由流出
《充放電条件》
充放電方法:定電流
電流密度:70(mA/cm
充電終了電圧:1.55(V)
放電終了電圧:1.00(V)
温度:25℃
〈セル抵抗率〉
式:R=(V2−V1)/2I
R:セル抵抗率(Ω・cm
I:電流密度(A/cm
V1:充電時間の中間時点における電圧(V)
V2:放電時間の中間時点における電圧(V)
Figure 2019234867
表1に示すように、試料No.1〜No.3のセル抵抗率は、No.1>No.2>No.3の順に小さくなっており、試料No.2、No.3は、試料No.1に比べてセル抵抗率を大幅に低減できている。この結果から、電極接触面積の割合[A/(A+B)]は0.5超が好ましいことが分かる。
1 レドックスフロー電池(RF電池)
2 セルスタック
10 セル
11 隔膜
12 正極セル 13 負極セル
14 正極電極 15 負極電極
3 セルフレーム
31 双極板 32 枠体
32o 凹部
33、34 給液マニホールド 35、36 排液マニホールド
33s、34s 給液スリット 35s、36s 排液スリット
37 シール部材 38 シール溝
4 流路
4i 導入口 4o 排出口
41 導入路 42 排出路
5 溝
51a、51b、51c、51d 導入溝
52a、52b、52c、52d 排出溝
510、511 整流部(導入側)
520、521 整流部(排出側)
54 中間溝
56 開口部 57 底部
59 凸部
60 幹溝部
61 枝溝部(1次枝溝)
62 枝溝部(2次枝溝)
100P 正極循環流路 100N 負極循環流路
106 正極電解液タンク 107 負極電解液タンク
108、109 往路配管 110、111 復路配管
112、113 ポンプ
200 サブスタック
210 給排板 220 エンドプレート 230 締付機構
C 交流/直流変換器 P 電力系統

Claims (19)

  1. レドックスフロー電池の電極が配置され、前記電極に対向する対向面と、前記対向面に電解液が流通する流路を構成する少なくとも1つの溝とを備える双極板であって、
    前記双極板を平面視したとき、前記溝の少なくとも1つは曲線部を有する双極板。
  2. 前記曲線部の曲率半径が0.1mm以上である請求項1に記載の双極板。
  3. 前記溝の開口幅が先端側に向かって小さくなる請求項1又は請求項2に記載の双極板。
  4. 前記双極板の前記対向面のうち、前記電極と接触する接触面積をA、前記溝の平面開口面積をBとするとき、A/(A+B)が0.5超0.95未満である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の双極板。
  5. 前記溝の電解液の流通方向に直交する断面において、前記溝の開口部側の幅が底部側の幅以上である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の双極板。
  6. 前記溝の断面形状が開口部側から底部側に向けてテーパ状に形成されている請求項5に記載の双極板。
  7. 前記溝は、樹枝状に形成され、幹溝部と、前記幹溝部から分岐する少なくとも1つの枝溝部とを備え、
    前記枝溝部の少なくとも1つは、前記幹溝部に対して非直交に交差する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の双極板。
  8. 前記枝溝部の少なくとも1つに前記曲線部を有する請求項7に記載の双極板。
  9. 前記枝溝部の少なくとも1つは、当該枝溝部から更に分岐する枝溝部を有する請求項7又は請求項8に記載の双極板。
  10. 前記枝溝部の枝分かれ回数をN(N:自然数)とするとき、Nが3以下である請求項9に記載の双極板。
  11. 枝分かれ後の前記枝溝部の開口幅が枝分かれ前の前記枝溝部の開口幅よりも小さい請求項9又は請求項10に記載の双極板。
  12. 前記流路は、
    前記電解液の導入口及び排出口と、
    前記導入口から前記電解液を導入する導入路と、前記導入路とは連通せずに独立して、前記電解液を前記排出口に排出する排出路とを備え、
    前記導入路及び前記排出路がそれぞれ少なくとも1つの前記溝を備えており、
    前記導入路及び前記排出路の少なくとも一方は、前記導入口又は前記排出口に接続されて前記双極板の縁部に沿って形成される整流部を備える請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の双極板。
  13. 前記双極板と前記電極とが対向する有効電極領域が矩形状で、前記導入口と前記排出口とが前記有効電極領域の対角位置に設けられており、
    前記整流部と前記有効電極領域の対角線とがなす角度が40°以上50°以下である請求項12に記載の双極板。
  14. 前記双極板において、前記導入口側を下側、前記排出口側を上側とするとき、
    前記流路が、上下非対称になっている請求項12又は請求項13に記載の双極板。
  15. 前記導入路の溝と前記排出路の溝とが互いに向かい合って交互に配列される対向櫛歯領域を有する請求項12から請求項14のいずれか1項に記載の双極板。
  16. 前記溝の少なくとも一部に開口幅が2mm以上の幅広部を有し、前記幅広部内に底部から突出する凸部が形成されている請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の双極板。
  17. 請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の双極板と、前記双極板の外周に設けられる枠体とを備えるセルフレーム。
  18. 請求項17に記載のセルフレームを備えるセルスタック。
  19. 請求項18に記載のセルスタックを備えるレドックスフロー電池。
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