JPWO2018066649A1 - 変倍光学系および光学機器 - Google Patents

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Abstract

変倍光学系(ZL)は、負の屈折力を有する第1負レンズ群(G2)と、第1負レンズ群(G2)より像側に配置された第2負レンズ群(G4)とを有し、変倍の際、第1負レンズ群(G2)と第2負レンズ群(G4)との間隔が変化し、第1負レンズ群(G2)は、少なくとも一部が光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能であり、第2負レンズ群(G4)は、少なくとも一部が合焦の際に光軸に沿って移動可能であり、以下の条件式を満足している。0.50<fGb/fGa<2.60但し、fGa:第1負レンズ群(G2)の焦点距離、fGb:第2負レンズ群(G4)の焦点距離。

Description

本発明は、変倍光学系、これを用いた光学機器およびこの変倍光学系の製造方法に関する。
従来から、像ブレを補正するための防振群を備えた変倍光学系が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。しかし、防振群を備えた変倍光学系においては、より広い画角が求められている。また、防振群を備えた変倍光学系においては、より高い変倍比が求められている。また、防振群を備えた変倍光学系においては、防振群の小型化が求められている。
特開平11−316342号公報
第1の態様に係る変倍光学系は、負の屈折力を有する第1負レンズ群と、前記第1負レンズ群より像側に配置された第2負レンズ群とを有し、変倍の際、前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、前記第1負レンズ群は、少なくとも一部が光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能であり、前記第2負レンズ群は、少なくとも一部が合焦の際に光軸に沿って移動可能であり、以下の条件式を満足する。
0.50<fGb/fGa<2.60
但し、fGa:前記第1負レンズ群の焦点距離、
fGb:前記第2負レンズ群の焦点距離。
第2の態様に係る変倍光学系は、正の屈折力を有する第1レンズ群と、前記第1レンズ群より像側に配置された負の屈折力を有する第2レンズ群と、前記第2レンズ群より像側に配置された正の屈折力を有する第3レンズ群と、前記第3レンズ群より像側に配置された負の屈折力を有する第4レンズ群とを有し、変倍の際、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が変化し、前記第2レンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有し、前記第4レンズ群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、負レンズとを有し、前記正レンズと前記負レンズとの間に空気間隔があり、以下の条件式を満足する。
0.001<Dpn/(−f4)<0.400
0.93<fVR/f2<2.50
但し、Dpn:前記第4レンズ群における前記正レンズと前記負レンズとの空気間隔、
f4:前記第4レンズ群の焦点距離、
fVR:前記防振群の焦点距離、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離。
第3の態様に係る変倍光学系は、正の屈折力を有する第1レンズ群と、前記第1レンズ群より像側に配置された負の屈折力を有する第2レンズ群と、前記第2レンズ群より像側に配置された正の屈折力を有する第3レンズ群と、前記第3レンズ群より像側に配置された少なくとも一つのレンズ群から構成される後続群とを有し、変倍の際、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化し、前記第3レンズ群と前記後続群との間隔が変化し、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、および前記後続群の前記レンズ群のうちいずれかのレンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有し、前記防振群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、第1負レンズと、第2負レンズとからなり、前記正レンズと前記第1負レンズとの間に空気間隔があり、前記第1負レンズと前記第2負レンズとの間に空気間隔がある。
第4の態様に係る光学機器は、上記変倍光学系を搭載して構成される。
第5の態様に係る変倍光学系の製造方法は、負の屈折力を有する第1負レンズ群と、前記第1負レンズ群より像側に配置された第2負レンズ群とを有した変倍光学系の製造方法であって、変倍の際、前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、前記第1負レンズ群は、少なくとも一部が光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能であり、前記第2負レンズ群は、少なくとも一部が合焦の際に光軸に沿って移動可能であり、以下の条件式を満足するように、レンズ鏡筒内に各レンズを配置する。
0.50<fGb/fGa<2.60
但し、fGa:前記第1負レンズ群の焦点距離、
fGb:前記第2負レンズ群の焦点距離。
第6の態様に係る変倍光学系の製造方法は、正の屈折力を有する第1レンズ群と、前記第1レンズ群より像側に配置された負の屈折力を有する第2レンズ群と、前記第2レンズ群より像側に配置された正の屈折力を有する第3レンズ群と、前記第3レンズ群より像側に配置された負の屈折力を有する第4レンズ群とを有した変倍光学系の製造方法であって、変倍の際、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が変化し、前記第2レンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有し、前記第4レンズ群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、負レンズとを有し、前記正レンズと前記負レンズとの間に空気間隔があり、以下の条件式を満足するように、レンズ鏡筒内に各レンズを配置する。
0.001<Dpn/(−f4)<0.400
0.93<fVR/f2<2.50
但し、Dpn:前記第4レンズ群における前記正レンズと前記負レンズとの空気間隔、
f4:前記第4レンズ群の焦点距離、
fVR:前記防振群の焦点距離、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離。
第7の態様に係る変倍光学系の製造方法は、正の屈折力を有する第1レンズ群と、前記第1レンズ群よりも像側に配置された負の屈折力を有する第2レンズ群と、前記第2レンズ群よりも像側に配置された正の屈折力を有する第3レンズ群と、前記第3レンズ群よりも像側に配置された少なくとも一つのレンズ群から構成される後続群とを有した変倍光学系の製造方法であって、変倍の際、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化し、前記第3レンズ群と前記後続群との間隔が変化し、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、および前記後続群の前記レンズ群のうちいずれかのレンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有し、前記防振群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、第1負レンズと、第2負レンズとからなり、前記正レンズと前記第1負レンズとの間に空気間隔があり、前記第1負レンズと前記第2負レンズとの間に空気間隔があるように、レンズ鏡筒内に各レンズを配置する。
第1実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。 図2(a)、図2(b)、および図2(c)はそれぞれ、第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 図3(a)、図3(b)、および図3(c)はそれぞれ、第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離合焦時の諸収差図である。 図4(a)、図4(b)、および図4(c)はそれぞれ、第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第2実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。 図6(a)、図6(b)、および図6(c)はそれぞれ、第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 図7(a)、図7(b)、および図7(c)はそれぞれ、第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離合焦時の諸収差図である。 図8(a)、図8(b)、および図8(c)はそれぞれ、第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第3実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。 図10(a)、図10(b)、および図10(c)はそれぞれ、第3実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 図11(a)、図11(b)、および図11(c)はそれぞれ、第3実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離合焦時の諸収差図である。 図12(a)、図12(b)、および図12(c)はそれぞれ、第3実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第4実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。 図14(a)、図14(b)、および図14(c)はそれぞれ、第4実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 図15(a)、図15(b)、および図15(c)はそれぞれ、第4実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離合焦時の諸収差図である。 図16(a)、図16(b)、および図16(c)はそれぞれ、第4実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第5実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。 図18(a)、図18(b)、および図18(c)はそれぞれ、第5実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 図19(a)、図19(b)、および図19(c)はそれぞれ、第5実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離合焦時の諸収差図である。 図20(a)、図20(b)、および図20(c)はそれぞれ、第5実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第6実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。 図22(a)、図22(b)、および図22(c)はそれぞれ、第6実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 図23(a)、図23(b)、および図23(c)はそれぞれ、第6実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離合焦時の諸収差図である。 図24(a)、図24(b)、および図24(c)はそれぞれ、第6実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第7実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。 図26(a)、図26(b)、および図26(c)はそれぞれ、第7実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 図27(a)、図27(b)、および図27(c)はそれぞれ、第7実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離合焦時の諸収差図である。 図28(a)、図28(b)、および図28(c)はそれぞれ、第7実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第8実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。 図30(a)、図30(b)、および図30(c)はそれぞれ、第8実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 図31(a)、図31(b)、および図31(c)はそれぞれ、第8実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離合焦時の諸収差図である。 図32(a)、図32(b)、および図32(c)はそれぞれ、第8実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第9実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。 図34(a)、図34(b)、および図34(c)はそれぞれ、第9実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 図35(a)、図35(b)、および図35(c)はそれぞれ、第9実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離合焦時の諸収差図である。 図36(a)、図36(b)、および図36(c)はそれぞれ、第9実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第10実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。 図38(a)、図38(b)、および図38(c)はそれぞれ、第10実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 図39(a)、図39(b)、および図39(c)はそれぞれ、第10実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離合焦時の諸収差図である。 図40(a)、図40(b)、および図40(c)はそれぞれ、第10実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第11実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。 図42(a)、図42(b)、および図42(c)はそれぞれ、第11実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 図43(a)、図43(b)、および図43(c)はそれぞれ、第11実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離合焦時の諸収差図である。 図44(a)、図44(b)、および図44(c)はそれぞれ、第11実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第12実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。 図46(a)、図46(b)、および図46(c)はそれぞれ、第12実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 図47(a)、図47(b)、および図47(c)はそれぞれ、第12実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離合焦時の諸収差図である。 図48(a)、図48(b)、および図48(c)はそれぞれ、第12実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 各実施形態に係る変倍光学系を備えたカメラの構成を示す図である。 第1の実施形態に係る変倍光学系の製造方法を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る変倍光学系の製造方法を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る変倍光学系の製造方法を示すフローチャートである。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態の変倍光学系、光学機器について図を参照して説明する。第1の実施形態に係る変倍光学系(ズームレンズ)ZLの一例としての変倍光学系ZL(1)は、図1に示すように、負の屈折力を有する第1負レンズ群(第2レンズ群G2)と、第1負レンズ群より像側に配置された第2負レンズ群(第4レンズ群G4)とを有して構成される。変倍の際、第1負レンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化する。第1負レンズ群は、少なくとも一部が光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能である。第2負レンズ群は、少なくとも一部が合焦の際に光軸に沿って移動可能である。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLは、図5に示す変倍光学系ZL(2)でもよく、図9に示す変倍光学系ZL(3)でもよく、図13に示す変倍光学系ZL(4)でもよく、図17に示す変倍光学系ZL(5)でもよく、図21に示す変倍光学系ZL(6)でもよい。また、第1の実施形態に係る変倍光学系ZLは、図25に示す変倍光学系ZL(7)でもよく、図29に示す変倍光学系ZL(8)でもよく、図33に示す変倍光学系ZL(9)でもよく、図37に示す変倍光学系ZL(10)でもよく、図41に示す変倍光学系ZL(11)でもよい。なお、図5等に示す変倍光学系ZL(2)〜ZL(11)の各群は、図1に示す変倍光学系ZL(1)と同様に構成される。
上記構成の下、第1の実施形態に係る変倍光学系ZLは、以下の条件式を満足する。これにより、広角端状態における光学性能が向上し、より広い画角を有した望遠型の変倍光学系を得ることが可能になる。また、第1負レンズ群と第2負レンズ群とのパワーのバランスをとりつつ、第2負レンズ群のパワーを調整することで、動画を撮像するのに適した変倍光学系を得ることが可能になる。
0.50<fGb/fGa<2.60 ・・・(1)
但し、fGa:第1負レンズ群の焦点距離、
fGb:第2負レンズ群の焦点距離。
条件式(1)は、第2負レンズ群(第4レンズ群G4)と第1負レンズ群(第2レンズ群G2)との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(1)の対応値が上限値を上回ると、第2負レンズ群に対して第1負レンズ群のパワー(屈折力)が強すぎるため、望遠端状態における球面収差およびコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(1)の上限値を好ましくは2.40とし、さらに好ましくは2.10としてもよい。
条件式(1)の対応値が下限値を下回ると、第1負レンズ群に対して第2負レンズ群のパワーが強すぎるため、広角端状態における非点収差および望遠端状態における球面収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(1)の下限値を好ましくは0.60とし、さらに好ましくは0.70としてもよい。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有し、次の条件式(2)を満足することが好ましい。
0.93<fVR/fGa<2.50 ・・・(2)
但し、fVR:防振群の焦点距離。
条件式(2)は、防振群と第1負レンズ群(第2レンズ群G2)との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(2)を満足することで、ブレ補正を行った際の偏心コマ収差および偏心像面湾曲を良好に補正することができる。また、広角端状態における倍率色収差および歪曲収差を良好に補正することができる。また、防振群のパワーを強くしすぎることなく第1負レンズ群のパワーを確保して、変倍比を稼ぐことが可能になる。例えば、3倍以上の変倍比、好ましくは4倍以上の変倍比を得ることができる。
条件式(2)の対応値が上限値を上回ると、防振群に対して第1負レンズ群のパワーが強すぎるため、広角端状態における倍率色収差および歪曲収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(2)の上限値を好ましくは2.10とし、さらに好ましくは1.70としてもよい。
条件式(2)の対応値が下限値を下回ると、第1負レンズ群に対して防振群のパワーが強すぎるため、ブレ補正を行った際の偏心コマ収差および偏心像面湾曲の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(2)の下限値を好ましくは1.00としてもよい。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第2負レンズ群(第4レンズ群G4)は、物体側から順に並んだ、正レンズと、負レンズとを有し、正レンズと負レンズとの間に空気間隔があり、次の条件式(3)を満足することが好ましい。
0.001<Dpn/(−fGb)<0.400 ・・・(3)
但し、Dpn:第2負レンズ群における正レンズと負レンズとの空気間隔。
条件式(3)は、第2負レンズ群(第4レンズ群G4)における正レンズと負レンズとの空気間隔について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(3)を満足することで、良好な収差補正が可能になる。また、第2負レンズ群の製造敏感度が下がるため、変倍光学系ZLを容易に製造することが可能になる。
条件式(3)の対応値が上限値を上回ると、第2負レンズ群における正レンズと負レンズとの空気間隔が大きくなるため、広角端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(3)の上限値を好ましくは0.300とし、さらに好ましくは0.200としてもよい。
条件式(3)の対応値が下限値を下回ると、第2負レンズ群における正レンズと負レンズとの空気間隔が小さくなるため、望遠端状態におけるコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(3)の下限値を好ましくは0.003とし、さらに好ましくは0.005としてもよい。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有し、防振群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、第1負レンズと、第2負レンズとからなり、正レンズと第1負レンズとの間に空気間隔があり、第1負レンズと第2負レンズとの間に空気間隔があるように構成されてもよい。これにより、ブレ補正を行った際の偏心コマ収差および偏心像面湾曲を良好に補正することができる。また、広角端状態における倍率色収差および歪曲収差を良好に補正することができる。また、防振群において第1負レンズおよび第2負レンズより物体側に正レンズが配置されるため、防振群の小径化が可能になる。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)と第2負レンズ群(第4レンズ群G4)との間に配置された中間レンズ群(第3レンズ群G3)を有し、変倍の際、第1負レンズ群と中間レンズ群との間隔が変化し、中間レンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化することが好ましい。これにより、変倍の際、第1負レンズ群と中間レンズ群との間隔が変化し、中間レンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化するので、高い変倍比を得ることができる。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)より物体側に配置された正の屈折力を有する物体側レンズ群(第1レンズ群G1)を有し、変倍の際、物体側レンズ群と第1負レンズ群との間隔が変化することが好ましい。これにより、変倍の際、物体側レンズ群と第1負レンズ群との間隔が変化するので、高い変倍比を得ることができる。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第2負レンズ群(第4レンズ群G4)より像側に配置された像側レンズ群(第5レンズ群G5)を有し、変倍の際、第2負レンズ群と像側レンズ群との間隔が変化することが好ましい。これにより、変倍の際、第2負レンズ群と像側レンズ群との間隔が変化するので、高い変倍比を得ることができる。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)と第2負レンズ群(第4レンズ群G4)との間に配置された中間レンズ群(第3レンズ群G3)を有し、変倍の際、第1負レンズ群と中間レンズ群との間隔が変化し、中間レンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化し、第1負レンズ群と中間レンズ群との間に開口絞りSが配置されることが好ましい。これにより、非点収差、コマ収差、および倍率色収差を良好に補正することができる。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)と第2負レンズ群(第4レンズ群G4)との間に配置された中間レンズ群(第3レンズ群G3)を有し、変倍の際、第1負レンズ群と中間レンズ群との間隔が変化し、中間レンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化し、中間レンズ群は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する物体側部分群と、正の屈折力を有する像側部分群とからなり、像側部分群の最も物体側に負レンズを含むレンズ成分が配置される場合(以降の各実施例において、このような場合の物体側部分群および像側部分群をそれぞれ、第1の物体側部分群および第1の像側部分群と称する)、次の条件式(4)を満足することが好ましい。
0.06<fa/fb<1.20 ・・・(4)
但し、fa:物体側部分群の焦点距離、
fb:像側部分群の焦点距離。
条件式(4)は、中間レンズ群(第3レンズ群G3)における物体側部分群と像側部分群との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(4)を満足することで、軸上色収差および球面収差を良好に補正することができる。なお、各実施形態において、レンズ成分は、単レンズ又は接合レンズを示すものである。
条件式(4)の対応値が上限値を上回ると、物体側部分群に対して像側部分群のパワーが強すぎるため、軸上色収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(4)の上限値を好ましくは1.00とし、さらに好ましくは0.80としてもよい。
条件式(4)の対応値が下限値を下回ると、像側部分群に対して物体側部分群のパワーが強すぎるため、球面収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(4)の下限値を好ましくは0.08とし、さらに好ましくは0.10としてもよい。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)と第2負レンズ群(第4レンズ群G4)との間に配置された中間レンズ群(第3レンズ群G3)を有し、変倍の際、第1負レンズ群と中間レンズ群との間隔が変化し、中間レンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化し、中間レンズ群は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する物体側部分群と、正の屈折力を有する像側部分群とからなり、物体側部分群と像側部分群との空気間隔は、中間レンズ群におけるレンズ同士の空気間隔のうち、最大の空気間隔である場合(以降の各実施例において、このような場合の物体側部分群および像側部分群をそれぞれ、第2の物体側部分群および第2の像側部分群と称する)、次の条件式(5)を満足することが好ましい。
0.06<fα/fβ<2.60 ・・・(5)
但し、fα:物体側部分群の焦点距離、
fβ:像側部分群の焦点距離。
条件式(5)は、中間レンズ群(第3レンズ群G3)における物体側部分群と像側部分群との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(5)を満足することで、軸上色収差および球面収差を良好に補正することができる。
条件式(5)の対応値が上限値を上回ると、物体側部分群に対して像側部分群のパワーが強すぎるため、軸上色収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(5)の上限値を好ましくは2.20とし、さらに好ましくは1.80としてもよい。
条件式(5)の対応値が下限値を下回ると、像側部分群に対して物体側部分群のパワーが強すぎるため、球面収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(5)の下限値を好ましくは0.08とし、さらに好ましくは0.10としてもよい。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を一部に有しており、当該第1負レンズ群は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する負部分群と、負の屈折力を有する前述の防振群とからなり、防振群の最も像側に、正レンズを含むレンズ成分が配置されてもよい。これにより、ブレ補正を行った際の偏心コマ収差および偏心像面湾曲を良好に補正することができる。また、広角端状態における倍率色収差および歪曲収差を良好に補正することができる。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)と第2負レンズ群(第4レンズ群G4)との間に配置された中間レンズ群(第3レンズ群G3)を有し、変倍の際、第1負レンズ群と中間レンズ群との間隔が変化し、中間レンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化し、次の条件式(6)を満足することが好ましい。
0.40<fGc/(−fGa)<2.60 ・・・(6)
但し、fGc:中間レンズ群の焦点距離。
条件式(6)は、中間レンズ群(第3レンズ群G3)と第1負レンズ群(第2レンズ群G2)との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(6)の対応値が上限値を上回ると、中間レンズ群に対して第1負レンズ群のパワーが強すぎるため、広角端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(6)の上限値を好ましくは2.20とし、さらに好ましくは1.80としてもよい。
条件式(6)の対応値が下限値を下回ると、第1負レンズ群に対して中間レンズ群のパワーが強すぎるため、望遠端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(6)の下限値を好ましくは0.55とし、さらに好ましくは0.70としてもよい。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)と第2負レンズ群(第4レンズ群G4)との間に配置された中間レンズ群(第3レンズ群G3)を有し、変倍の際、第1負レンズ群と中間レンズ群との間隔が変化し、中間レンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化し、次の条件式(7)を満足することが好ましい。
0.20<fGc/(−fGb)<2.40 ・・・(7)
但し、fGc:中間レンズ群の焦点距離。
条件式(7)は、中間レンズ群(第3レンズ群G3)と第2負レンズ群(第4レンズ群G4)との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(7)の対応値が上限値を上回ると、中間レンズ群に対して第2負レンズ群のパワーが強すぎるため、広角端状態におけるコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(7)の上限値を好ましくは2.00とし、さらに好ましくは1.60としてもよい。
条件式(7)の対応値が下限値を下回ると、第2負レンズ群に対して中間レンズ群のパワーが強すぎるため、望遠端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(7)の下限値を好ましくは0.30とし、さらに好ましくは0.40としてもよい。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)より物体側に配置された正の屈折力を有する物体側レンズ群(第1レンズ群G1)を有し、変倍の際、物体側レンズ群と第1負レンズ群との間隔が変化し、次の条件式(8)を満足することが好ましい。
0.30<|mda|/fw<2.30 ・・・(8)
但し、|mda|:広角端状態から望遠端状態への変倍の際における、物体側レンズ群における最も像側のレンズ面から第1負レンズ群における最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離の変化量の絶対値、
fw:広角端状態における変倍光学系ZLの焦点距離。
条件式(8)は、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)の変倍負担について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(8)の対応値が上限値を上回ると、物体側レンズ群(第1レンズ群G1)と第1負レンズ群(第2レンズ群G2)との間隔の変化量(絶対値)が大きくなるため、第1負レンズ群の変倍負担が増大し、コマ収差および像面湾曲の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(8)の上限値を好ましくは1.90とし、さらに好ましくは1.50としてもよい。
条件式(8)の対応値が下限値を下回ると、物体側レンズ群と第1負レンズ群との間隔の変化量(絶対値)が小さくなるため、高い変倍比を確保することが困難になる。条件式(8)の対応値が下限値を下回る状態で、変倍比を確保するためには、第1負レンズ群のパワーを強くする必要があり、球面収差およびコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(8)の下限値を好ましくは0.40とし、さらに好ましくは0.50としてもよい。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)と第2負レンズ群(第4レンズ群G4)との間に配置された中間レンズ群(第3レンズ群G3)を有し、変倍の際、第1負レンズ群と中間レンズ群との間隔が変化し、中間レンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化し、次の条件式(9)を満足することが好ましい。
0.050<|mcb|/fw<0.750 ・・・(9)
但し、|mcb|:広角端状態から望遠端状態への変倍の際における、中間レンズ群における最も像側のレンズ面から第2負レンズ群における最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離の変化量の絶対値、
fw:広角端状態における変倍光学系ZLの焦点距離。
条件式(9)は、第2負レンズ群(第4レンズ群G4)の変倍負担と収差補正効果とを両立させるための条件式である。条件式(9)の対応値が上限値を上回ると、中間レンズ群(第3レンズ群G3)と第2負レンズ群(第4レンズ群G4)との間隔の変化量(絶対値)が大きくなるため、第2負レンズ群の変倍負担が増大し、望遠端状態における球面収差および広角端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(9)の上限値を好ましくは0.650とし、さらに好ましくは0.550としてもよい。
条件式(9)の対応値が下限値を下回ると、中間レンズ群と第2負レンズ群との間隔の変化量(絶対値)が小さくなるため、中間レンズ群と第2負レンズ群との間隔の変化による収差補正効果を得にくくなる。そのため、望遠端状態における収差補正と広角端状態における収差補正とを両立させることが難しくなり、広角端状態における球面収差および非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(9)の下限値を好ましくは0.065とし、さらに好ましくは0.080としてもよい。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)と第2負レンズ群(第4レンズ群G4)との間に開口絞りSが配置され、開口絞りSの像側に対向して配置された正レンズ成分を有するレンズ群(第3レンズ群G3)を有し、変倍の際、第1負レンズ群と正レンズ成分を有するレンズ群との間隔が変化し、正レンズ成分を有するレンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化し、次の条件式(10)を満足することが好ましい。
0.40<fp/fGp<3.60 ・・・(10)
但し、fp:正レンズ成分の焦点距離、
fGp:正レンズ成分を有するレンズ群の焦点距離。
条件式(10)は、開口絞りSの像側に対向して配置された正レンズ成分の焦点距離について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(10)の対応値が上限値を上回ると、正レンズ成分のパワーが弱くなるため、球面収差およびコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(10)の上限値を好ましくは3.00とし、さらに好ましくは2.60としてもよい。
条件式(10)の対応値が下限値を下回ると、正レンズ成分のパワーが強くなるため、球面収差をはじめとする諸収差の補正には有利であるが、製造時の組立精度により正レンズ成分が偏心した場合に、光学性能の劣化が顕著になるため好ましくない。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(10)の下限値を好ましくは0.50とし、さらに好ましくは0.60としてもよい。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)と第2負レンズ群(第4レンズ群G4)との間に開口絞りSが配置され、開口絞りSの像側に対向して配置された正レンズ成分を有するレンズ群(第3レンズ群G3)を有し、変倍の際、第1負レンズ群と正レンズ成分を有するレンズ群との間隔が変化し、正レンズ成分を有するレンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化し、次の条件式(11)を満足することが好ましい。
0.40<LS/LGp<0.90 ・・・(11)
但し、LS:正レンズ成分を有するレンズ群における正レンズ成分より像側の空気間隔の合計、
LGp:正レンズ成分を有するレンズ群の光軸上の厚さ。
条件式(11)は、正レンズ成分を有するレンズ群の光軸上の厚さについて適切な範囲を規定する条件式である。条件式(11)の対応値が上限値を上回ると、正レンズ成分を有するレンズ群において、正レンズ成分より像側のレンズ面のパワーが強くなり、望遠端状態におけるコマ収差と広角端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(11)の上限値を好ましくは0.80とし、さらに好ましくは0.70としてもよい。
条件式(11)の対応値が下限値を下回ると、正レンズ成分を有するレンズ群において、正レンズ成分より像側のレンズ面のパワーが弱くなり、望遠端状態におけるコマ収差と広角端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(11)の下限値を好ましくは0.42とし、さらに好ましくは0.435としてもよい。
第1の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第1負レンズ群(第2レンズ群G2)と第2負レンズ群(第4レンズ群G4)との間に開口絞りSが配置され、開口絞りSの像側に対向して配置された正レンズ成分を有するレンズ群(第3レンズ群G3)を有し、変倍の際、第1負レンズ群と正レンズ成分を有するレンズ群との間隔が変化し、正レンズ成分を有するレンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化し、正レンズ成分における少なくとも一つのレンズ面は非球面であり、次の条件式(12)を満足することが好ましい。
0.15<100×(Δ/φ)<1.30 ・・・(12)
但し、φ:正レンズ成分における物体側のレンズ面の最大有効径、
Δ:正レンズ成分における物体側のレンズ面の最大有効径に対応する位置での非球面量と、正レンズ成分における像側のレンズ面の最大有効径に対応する位置での非球面量との差の絶対値。
条件式(12)は、開口絞りSの像側に対向して配置された正レンズ成分の非球面量(サグ量)について適切な範囲を規定する条件式である。なお、正レンズ成分における物体側のレンズ面または像側のレンズ面での有効径は、例えば、望遠端状態における無限遠合焦時に最大有効径となるが、これに限られるものではない。また、非球面は、正レンズ成分における物体側のレンズ面のみに形成されてもよく、正レンズ成分における像側のレンズ面のみに形成されてもよく、正レンズ成分における両側のレンズ面に形成されてもよい。すなわち前述したように、非球面は、正レンズ成分における少なくともいずれかのレンズ面に形成されていればよい。
条件式(12)の対応値が上限値を上回ると、正レンズ成分の非球面量が大きくなるため、球面収差をはじめとする諸収差の補正には有利であるが、製造時の組立精度により正レンズ成分が偏心した場合に、光学性能の劣化が顕著になるため好ましくない。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(12)の上限値を好ましくは1.00とし、さらに好ましくは0.80としてもよい。
条件式(12)の対応値が下限値を下回ると、正レンズ成分の非球面量が小さくなるため、球面収差およびコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(12)の下限値を好ましくは0.20とし、さらに好ましくは0.25としてもよい。
第1の実施形態に係る光学機器は、上述した構成の変倍光学系を備えて構成される。その具体例として、第1の実施形態に係る変倍光学系ZLを備えたカメラ(光学機器)を図49に基づいて説明する。このカメラ1は、図49に示すように撮影レンズ2として上記実施形態に係る変倍光学系を備えたデジタルカメラである。カメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光されて、撮像素子3へ到達する。これにより被写体からの光は、当該撮像素子3によって撮像されて、被写体画像として不図示のメモリに記録される。このようにして、撮影者はカメラ1による被写体の撮影を行うことができる。なお、このカメラは、ミラーレスカメラでも、クイックリターンミラーを有した一眼レフタイプのカメラであっても良い。このような構成によれば、撮影レンズとして第1の実施形態に係る変倍光学系ZLを搭載することにより、広角端状態における光学性能が向上し、より広い画角を有した光学機器を得ることが可能になる。
続いて、図50を参照しながら、第1の実施形態に係る変倍光学系ZLの製造方法について概説する。まず、鏡筒内に、負の屈折力を有する第1負レンズ群(第2レンズ群G2)と、第1負レンズ群より像側の負の屈折力を有する第2負レンズ群(第4レンズ群G4)とを配置する(ステップST1)。そして、変倍の際、第1負レンズ群と第2負レンズ群との間隔が変化するように構成する(ステップST2)。また、第1負レンズ群の少なくとも一部を、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能に構成し、第2負レンズ群の少なくとも一部を、合焦の際に光軸に沿って移動可能に構成する(ステップST3)。さらに、少なくとも上記条件式(1)を満足するように、レンズ鏡筒内に各レンズを配置する(ステップST4)。このような製造方法によれば、広角端状態における光学性能が向上し、より広い画角を有した望遠型の変倍光学系を製造することが可能になる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の変倍光学系、光学機器について図を参照して説明する。第2の実施形態に係る変倍光学系(ズームレンズ)ZLの一例としての変倍光学系ZL(1)は、図1に示すように、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1より像側に配置された負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、第2レンズ群G2より像側に配置された正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、第3レンズ群G3より像側に配置された負の屈折力を有する第4レンズ群G4とを有して構成される。変倍の際、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が変化し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が変化し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が変化する。また、第2レンズ群G2は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有して構成される。第4レンズ群G4は、物体側から順に並んだ、正レンズと、負レンズとを有して構成される。なお、正レンズと負レンズとの間には空気間隔がある。
第2の実施形態に係る変倍光学系ZLは、図5に示す変倍光学系ZL(2)でもよく、図9に示す変倍光学系ZL(3)でもよく、図13に示す変倍光学系ZL(4)でもよく、図17に示す変倍光学系ZL(5)でもよく、図21に示す変倍光学系ZL(6)でもよい。また、第2の実施形態に係る変倍光学系ZLは、図25に示す変倍光学系ZL(7)でもよく、図29に示す変倍光学系ZL(8)でもよく、図33に示す変倍光学系ZL(9)でもよく、図37に示す変倍光学系ZL(10)でもよく、図41に示す変倍光学系ZL(11)でもよい。なお、図5等に示す変倍光学系ZL(2)〜ZL(11)の各群は、図1に示す変倍光学系ZL(1)と同様に構成される。
上記構成の下、第2の実施形態に係る変倍光学系ZLは、以下の条件式を満足する。これにより、より高い変倍比を有した望遠型の変倍光学系を得ることが可能になる。
0.001<Dpn/(−f4)<0.400 ・・・(13)
0.93<fVR/f2<2.50 ・・・(14)
但し、Dpn:第4レンズ群G4における正レンズと負レンズとの空気間隔、
f4:第4レンズ群G4の焦点距離、
fVR:防振群の焦点距離、
f2:第2レンズ群G2の焦点距離。
条件式(13)は、第4レンズ群G4における正レンズと負レンズとの空気間隔について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(13)の対応値が上限値を上回ると、第4レンズ群G4における正レンズと負レンズとの空気間隔が大きくなるため、広角端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(13)の上限値を好ましくは0.300とし、さらに好ましくは0.200としてもよい。
条件式(13)の対応値が下限値を下回ると、第4レンズ群G4における正レンズと負レンズとの空気間隔が小さくなるため、望遠端状態におけるコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(13)の下限値を好ましくは0.003とし、さらに好ましくは0.005としてもよい。
条件式(14)は、防振群と第2レンズ群G2との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(14)を満足することで、ブレ補正を行った際の偏心コマ収差および偏心像面湾曲を良好に補正することができる。また、広角端状態における倍率色収差および歪曲収差を良好に補正することができる。
条件式(14)の対応値が上限値を上回ると、防振群に対して第2レンズ群G2のパワーが強すぎるため、広角端状態における倍率色収差および歪曲収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(14)の上限値を好ましくは2.10とし、さらに好ましくは1.70としてもよい。
条件式(14)の対応値が下限値を下回ると、第2レンズ群G2に対して防振群のパワーが強すぎるため、ブレ補正を行った際の偏心コマ収差および偏心像面湾曲の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(14)の下限値を好ましくは1.00としてもよい。
第2の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、合焦の際、第4レンズ群G4における少なくとも一部のレンズが光軸に沿って移動することが好ましい。これにより、合焦の際における色収差の変動および球面収差の変動を良好に補正することができる。
第2の実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(15)を満足することが好ましい。
0.40<f4/f2<4.00 ・・・(15)
但し、f4:第4レンズ群G4の焦点距離、
f2:第2レンズ群G2の焦点距離。
条件式(15)は、第4レンズ群G4と第2レンズ群G2との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(15)の対応値が上限値を上回ると、第4レンズ群G4に対して第2レンズ群G2のパワー(屈折力)が強すぎるため、望遠端状態における球面収差およびコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(15)の上限値を好ましくは3.25とし、さらに好ましくは2.50としてもよい。
条件式(15)の対応値が下限値を下回ると、第2レンズ群G2に対して第4レンズ群G4のパワーが強すぎるため、広角端状態における非点収差および望遠端状態における球面収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(15)の下限値を好ましくは0.55とし、さらに好ましくは0.70としてもよい。
第2の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に、開口絞りSが配置されることが好ましい。これにより、非点収差、コマ収差、および倍率色収差を良好に補正することができる。
第2の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する物体側部分群と、正の屈折力を有する像側部分群とからなり、像側部分群の最も物体側に負レンズを含むレンズ成分が配置されている場合(以降の各実施例において、このような場合の物体側部分群および像側部分群をそれぞれ、第1の物体側部分群および第1の像側部分群と称する)、次の条件式(16)を満足することが好ましい。
0.06<f3a/f3b<1.20 ・・・(16)
但し、f3a:物体側部分群の焦点距離、
f3b:像側部分群の焦点距離。
条件式(16)は、第3レンズ群G3における物体側部分群と像側部分群との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(16)を満足することで、軸上色収差および球面収差を良好に補正することができる。
条件式(16)の対応値が上限値を上回ると、物体側部分群に対して像側部分群のパワーが強すぎるため、軸上色収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(16)の上限値を好ましくは1.00とし、さらに好ましくは0.80としてもよい。
条件式(16)の対応値が下限値を下回ると、像側部分群に対して物体側部分群のパワーが強すぎるため、球面収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(16)の下限値を好ましくは0.08とし、さらに好ましくは0.10としてもよい。
第2の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する物体側部分群と、正の屈折力を有する像側部分群とからなり、物体側部分群と像側部分群との空気間隔は、第3レンズ群G3におけるレンズ同士の空気間隔のうち、最大の空気間隔である場合(以降の各実施例において、このような場合の物体側部分群および像側部分群をそれぞれ、第2の物体側部分群および第2の像側部分群と称する)、次の条件式(17)を満足することが好ましい。
0.06<f3α/f3β<2.60 ・・・(17)
但し、f3α:物体側部分群の焦点距離、
f3β:像側部分群の焦点距離。
条件式(17)は、第3レンズ群G3における物体側部分群と像側部分群との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(17)を満足することで、軸上色収差および球面収差を良好に補正することができる。
条件式(17)の対応値が上限値を上回ると、物体側部分群に対して像側部分群のパワーが強すぎるため、軸上色収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(17)の上限値を好ましくは2.20とし、さらに好ましくは1.80としてもよい。
条件式(17)の対応値が下限値を下回ると、像側部分群に対して物体側部分群のパワーが強すぎるため、球面収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(17)の下限値を好ましくは0.08とし、さらに好ましくは0.10としてもよい。
第2の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する負部分群と、負の屈折力を有する前述の防振群とからなり、防振群の最も像側に、正レンズを含むレンズ成分が配置されてもよい。これにより、ブレ補正を行った際の偏心コマ収差および偏心像面湾曲を良好に補正することができる。また、広角端状態における倍率色収差および歪曲収差を良好に補正することができる。
第2の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、防振群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、第1負レンズと、第2負レンズとからなり、正レンズと第1負レンズとの間に空気間隔があり、第1負レンズと第2負レンズとの間に空気間隔があるように構成されてもよい。これにより、ブレ補正を行った際の偏心コマ収差および偏心像面湾曲を良好に補正することができる。また、広角端状態における倍率色収差および歪曲収差を良好に補正することができる。
第2の実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(18)を満足することが好ましい。
0.40<f3/(−f2)<2.60 ・・・(18)
但し、f3:第3レンズ群G3の焦点距離、
f2:第2レンズ群G2の焦点距離。
条件式(18)は、第3レンズ群G3と第2レンズ群G2との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(18)の対応値が上限値を上回ると、第3レンズ群G3に対して第2レンズ群G2のパワーが強すぎるため、広角端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(18)の上限値を好ましくは2.20とし、さらに好ましくは1.80としてもよい。
条件式(18)の対応値が下限値を下回ると、第2レンズ群G2に対して第3レンズ群G3のパワーが強すぎるため、望遠端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(18)の下限値を好ましくは0.55とし、さらに好ましくは0.70としてもよい。
第2の実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(19)を満足することが好ましい。
0.20<f3/(−f4)<2.40 ・・・(19)
但し、f3:第3レンズ群G3の焦点距離、
f4:第4レンズ群G4の焦点距離。
条件式(19)は、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(19)の対応値が上限値を上回ると、第3レンズ群G3に対して第4レンズ群G4のパワーが強すぎるため、広角端状態におけるコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(19)の上限値を好ましくは2.00とし、さらに好ましくは1.60としてもよい。
条件式(19)の対応値が下限値を下回ると、第4レンズ群G4に対して第3レンズ群G3のパワーが強すぎるため、望遠端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(19)の下限値を好ましくは0.30とし、さらに好ましくは0.40としてもよい。
第2の実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(20)を満足することが好ましい。
0.30<|m12|/fw<2.30 ・・・(20)
但し、|m12|:広角端状態から望遠端状態への変倍の際における、第1レンズ群G1における最も像側のレンズ面から第2レンズ群G2における最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離の変化量の絶対値、
fw:広角端状態における変倍光学系ZLの焦点距離。
条件式(20)は、第2レンズ群G2の変倍負担について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(20)の対応値が上限値を上回ると、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔の変化量(絶対値)が大きくなるため、第2レンズ群G2の変倍負担が増大し、コマ収差および像面湾曲の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(20)の上限値を好ましくは1.90とし、さらに好ましくは1.50としてもよい。
条件式(20)の対応値が下限値を下回ると、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔の変化量(絶対値)が小さくなるため、高い変倍比を確保することが困難になる。条件式(20)の対応値が下限値を下回る状態で、変倍比を確保するためには、第2レンズ群G2のパワーを強くする必要があり、球面収差およびコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(20)の下限値を好ましくは0.40とし、さらに好ましくは0.50としてもよい。
第2の実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(21)を満足することが好ましい。
0.050<|m34|/fw<0.750 ・・・(21)
但し、|m34|:広角端状態から望遠端状態への変倍の際における、第3レンズ群G3における最も像側のレンズ面から第4レンズ群G4における最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離の変化量の絶対値、
fw:広角端状態における変倍光学系ZLの焦点距離。
条件式(21)は、第4レンズ群G4の変倍負担と収差補正効果とを両立させるための条件式である。条件式(21)の対応値が上限値を上回ると、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔の変化量(絶対値)が大きくなるため、第4レンズ群G4の変倍負担が増大し、望遠端状態における球面収差および広角端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(21)の上限値を好ましくは0.650とし、さらに好ましくは0.550としてもよい。
条件式(21)の対応値が下限値を下回ると、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔の変化量(絶対値)が小さくなるため、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔の変化による収差補正効果を得にくくなる。そのため、望遠端状態における収差補正と広角端状態における収差補正とを両立させることが難しくなり、広角端状態における球面収差および非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(21)の下限値を好ましくは0.065とし、さらに好ましくは0.080としてもよい。
第2の実施形態に係る光学機器は、上述した構成の変倍光学系を備えて構成される。その具体例として、第2の実施形態に係る変倍光学系ZLを備えたカメラ(光学機器)を図49に基づいて説明する。このカメラ1は、図49に示すように撮影レンズ2として上記実施形態に係る変倍光学系を備えたデジタルカメラである。カメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光されて、撮像素子3へ到達する。これにより被写体からの光は、当該撮像素子3によって撮像されて、被写体画像として不図示のメモリに記録される。このようにして、撮影者はカメラ1による被写体の撮影を行うことができる。なお、このカメラは、ミラーレスカメラでも、クイックリターンミラーを有した一眼レフタイプのカメラであっても良い。このような構成によれば、撮影レンズとして第2の実施形態に係る変倍光学系ZLを搭載することにより、より高い変倍比を有した光学機器を得ることが可能になる。
続いて、図51を参照しながら、第2の実施形態に係る変倍光学系ZLの製造方法について概説する。まず、鏡筒内に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1より像側の負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、第2レンズ群G2より像側の正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、第3レンズ群G3より像側の負の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置する(ステップST11)。そして、変倍の際、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が変化し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が変化し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が変化するように構成する(ステップST12)。また、第2レンズ群G2の少なくとも一部に、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を設ける。また、第4レンズ群G4に、物体側から順に並べて、正レンズと、負レンズとを配置し、正レンズと負レンズとの間に空気間隔を設ける(ステップST13)。さらに、少なくとも上記条件式(13)および条件式(14)を満足するように、レンズ鏡筒内に各レンズを配置する(ステップST14)。このような製造方法によれば、より高い変倍比を有した望遠型の変倍光学系を製造することが可能になる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態の変倍光学系、光学機器について図を参照して説明する。第3の実施形態に係る変倍光学系(ズームレンズ)ZLの一例としての変倍光学系ZL(9)は、図33に示すように、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1より像側に配置された負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、第2レンズ群G2より像側に配置された正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、第3レンズ群G3より像側に配置された少なくとも一つのレンズ群(第4レンズ群G4および第5レンズ群G5)から構成される後続群GRとを有して構成される。変倍の際、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が変化し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が変化し、第3レンズ群G3と後続群GRとの間隔が変化する。
また、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、および後続群GRのレンズ群のうちいずれかのレンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を有して構成される。防振群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、第1負レンズと、第2負レンズとから構成される。なお、正レンズと第1負レンズとの間には空気間隔があり、第1負レンズと第2負レンズとの間には空気間隔がある。これにより、小型の防振群を有した望遠型の変倍光学系を得ることが可能になる。
第3の実施形態に係る変倍光学系ZLは、図37に示す変倍光学系ZL(10)でもよく、図41に示す変倍光学系ZL(11)でもよく、図45に示す変倍光学系ZL(12)でもよい。なお、図37等に示す変倍光学系ZL(10)〜ZL(12)の各群は、図33に示す変倍光学系ZL(9)と同様に構成される。
第3の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第2レンズ群G2が前述の防振群からなることが好ましい。これにより、ブレ補正を行った際の偏心コマ収差および偏心像面湾曲を良好に補正することができる。また、広角端状態における倍率色収差および歪曲収差を良好に補正することができる。
第3の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、後続群GRは、第3レンズ群G3より像側に配置された第4レンズ群G4を含み、合焦の際、第4レンズ群G4における少なくとも一部のレンズが光軸に沿って移動することが好ましい。これにより、合焦の際における色収差の変動および球面収差の変動を良好に補正することができる。
第3の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、後続群GRは、第3レンズ群G3よりも像側に配置された第4レンズ群G4を含み、次の条件式(22)を満足することが好ましい。
0.40<|f4|/(−f2)<4.00 ・・・(22)
但し、f4:第4レンズ群G4の焦点距離、
f2:第2レンズ群G2の焦点距離。
条件式(22)は、第4レンズ群G4と第2レンズ群G2との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(22)の対応値が上限値を上回ると、第4レンズ群G4に対して第2レンズ群G2のパワー(屈折力)が強すぎるため、望遠端状態における球面収差およびコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(22)の上限値を好ましくは3.30とし、さらに好ましくは2.70としてもよい。
条件式(22)の対応値が下限値を下回ると、第2レンズ群G2に対して第4レンズ群G4のパワーが強すぎるため、広角端状態における非点収差および望遠端状態における球面収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(22)の下限値を好ましくは0.60とし、さらに好ましくは0.80としてもよい。
第3の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に、開口絞りSが配置されることが好ましい。これにより、非点収差、コマ収差、および倍率色収差を良好に補正することができる。
第3の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する物体側部分群と、正の屈折力を有する像側部分群とからなり、像側部分群の最も物体側に負レンズを含むレンズ成分が配置されている場合(以降の各実施例において、このような場合の物体側部分群および像側部分群をそれぞれ、第1の物体側部分群および第1の像側部分群と称する)、次の条件式(23)を満足することが好ましい。
0.08<f3a/f3b<1.20 ・・・(23)
但し、f3a:物体側部分群の焦点距離、
f3b:像側部分群の焦点距離。
条件式(23)は、第3レンズ群G3における物体側部分群と像側部分群との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(23)を満足することで、軸上色収差および球面収差を良好に補正することができる。本実施形態において、レンズ成分は、単レンズ又は接合レンズを示すものである。
条件式(23)の対応値が上限値を上回ると、物体側部分群に対して像側部分群のパワーが強すぎるため、軸上色収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(23)の上限値を好ましくは1.00とし、さらに好ましくは0.80としてもよい。
条件式(23)の対応値が下限値を下回ると、像側部分群に対して物体側部分群のパワーが強すぎるため、球面収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(23)の下限値を好ましくは0.09とし、さらに好ましくは0.10としてもよい。
第3の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する物体側部分群と、正の屈折力を有する像側部分群とからなり、物体側部分群と像側部分群との空気間隔は、第3レンズ群G3におけるレンズ同士の空気間隔のうち、最大の空気間隔である場合(以降の各実施例において、このような場合の物体側部分群および像側部分群をそれぞれ、第2の物体側部分群および第2の像側部分群と称する)、次の条件式(24)を満足することが好ましい。
0.04<f3α/f3β<1.40 ・・・(24)
但し、f3α:物体側部分群の焦点距離、
f3β:像側部分群の焦点距離。
条件式(24)は、第3レンズ群G3における物体側部分群と像側部分群との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(24)を満足することで、軸上色収差および球面収差を良好に補正することができる。
条件式(24)の対応値が上限値を上回ると、物体側部分群に対して像側部分群のパワーが強すぎるため、軸上色収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(24)の上限値を好ましくは1.15とし、さらに好ましくは0.90としてもよい。
条件式(24)の対応値が下限値を下回ると、像側部分群に対して物体側部分群のパワーが強すぎるため、球面収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(24)の下限値を好ましくは0.05とし、さらに好ましくは0.06としてもよい。
第3の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、後続群GRは、第3レンズ群G3より像側に配置された第4レンズ群G4を含み、第4レンズ群G4は、物体側から順に並んだ、正レンズと、負レンズとを有し、正レンズと負レンズとの間に空気間隔があることが好ましい。これにより、合焦の際における色収差の変動および球面収差の変動を良好に補正することができる。
第3の実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(25)を満足することが好ましい。
0.40<f3/(−f2)<2.60 ・・・(25)
但し、f3:第3レンズ群G3の焦点距離、
f2:第2レンズ群G2の焦点距離。
条件式(25)は、第3レンズ群G3と第2レンズ群G2との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(25)の対応値が上限値を上回ると、第3レンズ群G3に対して第2レンズ群G2のパワーが強すぎるため、広角端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(25)の上限値を好ましくは2.20とし、さらに好ましくは1.80としてもよい。
条件式(25)の対応値が下限値を下回ると、第2レンズ群G2に対して第3レンズ群G3のパワーが強すぎるため、望遠端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(25)の下限値を好ましくは0.55とし、さらに好ましくは0.70としてもよい。
第3の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、後続群GRは、第3レンズ群G3よりも像側に配置された第4レンズ群G4を含み、次の条件式(26)を満足することが好ましい。
0.10<f3/|f4|<1.50 ・・・(26)
但し、f3:第3レンズ群G3の焦点距離、
f4:第4レンズ群G4の焦点距離。
条件式(26)は、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との焦点距離の比について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(26)の対応値が上限値を上回ると、第3レンズ群G3に対して第4レンズ群G4のパワーが強すぎるため、広角端状態におけるコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(26)の上限値を好ましくは1.25とし、さらに好ましくは1.00としてもよい。
条件式(26)の対応値が下限値を下回ると、第4レンズ群G4に対して第3レンズ群G3のパワーが強すぎるため、望遠端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(26)の下限値を好ましくは0.20とし、さらに好ましくは0.30としてもよい。
第3の実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(27)を満足することが好ましい。
0.30<|m12|/fw<2.30 ・・・(27)
但し、|m12|:広角端状態から望遠端状態への変倍の際における、第1レンズ群G1における最も像側のレンズ面から第2レンズ群G2における最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離の変化量の絶対値、
fw:広角端状態における変倍光学系ZLの焦点距離。
条件式(27)は、第2レンズ群G2の変倍負担について適切な範囲を規定する条件式である。条件式(27)の対応値が上限値を上回ると、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔の変化量(絶対値)が大きくなるため、第2レンズ群G2の変倍負担が増大し、コマ収差および像面湾曲の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(27)の上限値を好ましくは1.90とし、さらに好ましくは1.50としてもよい。
条件式(27)の対応値が下限値を下回ると、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔の変化量(絶対値)が小さくなるため、高い変倍比を確保することが困難になる。条件式(27)の対応値が下限値を下回る状態で、変倍比を確保するためには、第2レンズ群G2のパワーを強くする必要があり、球面収差およびコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(27)の下限値を好ましくは0.50とし、さらに好ましくは0.70としてもよい。
第3の実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、後続群GRは、第3レンズ群G3よりも像側に配置された第4レンズ群G4を含み、次の条件式(28)を満足することが好ましい。
0.080<|m34|/fw<0.800 ・・・(28)
但し、|m34|:広角端状態から望遠端状態への変倍の際における、第3レンズ群G3における最も像側のレンズ面から第4レンズ群G4における最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離の変化量の絶対値、
fw:広角端状態における変倍光学系ZLの焦点距離。
条件式(28)は、第4レンズ群G4の変倍負担と収差補正効果とを両立させるための条件式である。条件式(28)の対応値が上限値を上回ると、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔の変化量(絶対値)が大きくなるため、第4レンズ群G4の変倍負担が増大し、望遠端状態における球面収差および広角端状態における非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(28)の上限値を好ましくは0.650とし、さらに好ましくは0.500としてもよい。
条件式(28)の対応値が下限値を下回ると、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔の変化量(絶対値)が小さくなるため、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔の変化による収差補正効果を得にくくなる。そのため、望遠端状態における収差補正と広角端状態における収差補正とを両立させることが難しくなり、広角端状態における球面収差および非点収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(28)の下限値を好ましくは0.130とし、さらに好ましくは0.180としてもよい。
第3の実施形態に係る光学機器は、上述した構成の変倍光学系を備えて構成される。その具体例として、第3の実施形態に係る変倍光学系ZLを備えたカメラ(光学機器)を図49に基づいて説明する。このカメラ1は、図49に示すように撮影レンズ2として上記実施形態に係る変倍光学系を備えたデジタルカメラである。カメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光されて、撮像素子3へ到達する。これにより被写体からの光は、当該撮像素子3によって撮像されて、被写体画像として不図示のメモリに記録される。このようにして、撮影者はカメラ1による被写体の撮影を行うことができる。なお、このカメラは、ミラーレスカメラでも、クイックリターンミラーを有した一眼レフタイプのカメラであっても良い。このような構成によれば、撮影レンズとして第3の実施形態に係る変倍光学系ZLを搭載することにより、小型の防振群を有した光学機器を得ることが可能になる。
続いて、図52を参照しながら、第3の実施形態に係る変倍光学系ZLの製造方法について概説する。まず、鏡筒内に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1より像側の負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、第2レンズ群G2より像側の正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、第3レンズ群G3より像側の少なくとも一つのレンズ群から構成される後続群GRとを配置する(ステップST21)。そして、変倍の際、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が変化し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が変化し、第3レンズ群G3と後続群GRとの間隔が変化するように構成する(ステップST22)。また、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、および後続群GRのレンズ群のうちいずれかのレンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を有し、防振群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、第1負レンズと、第2負レンズとからなり、正レンズと第1負レンズとの間に空気間隔があり、第1負レンズと第2負レンズとの間に空気間隔があるように、レンズ鏡筒内に各レンズを配置する(ステップST23)。このような製造方法によれば、小型の防振群を有した望遠型の変倍光学系を製造することが可能になる。
以下、各実施形態の実施例に係る変倍光学系(望遠型ズームレンズ)ZLを図面に基づいて説明する。なお、第1の実施形態および第2の実施形態に対応する実施例は、第1〜第11実施例であり、第3の実施形態に対応する実施例は、第9〜第12実施例である。図1、図5、図9、図13、図17、図21、図25、図29、図33、図37、図41、図45は、第1〜第12実施例に係る変倍光学系ZL{ZL(1)〜ZL(12)}の構成及び屈折力配分を示す断面図である。各断面図には、広角端状態(W)から中間焦点距離状態(M)を経て望遠端状態(T)に変倍する際の、各レンズ群の位置が記載されている。これらの図の中間部に示す矢印は、広角端状態から中間焦点距離状態を経て望遠端状態にズーミング(変倍動作)するときの、第1〜第4レンズ群G1〜G4(もしくは第5レンズ群G5)の移動方向を示している。さらに、第4レンズ群G4が合焦群として無限遠から近距離物体に合焦する際の移動方向を、「合焦」という文字とともに矢印で示している。第2レンズ群G2の少なくとも一部が防振群として像ブレを補正する際の移動方向を、「防振」という文字とともに矢印で示している。
これらの図(図1、図5、図9、図13、図17、図21、図25、図29、図33、図37、図41、図45)において、各レンズ群を符号Gと数字の組み合わせにより、各レンズを符号Lと数字の組み合わせにより、それぞれ表している。この場合において、符号、数字の種類および数が大きくなって煩雑化するのを防止するため、実施例毎にそれぞれ独立して符号と数字の組み合わせを用いてレンズ群等を表している。このため、実施例間で同一の符号と数字の組み合わせが用いられていても、同一の構成であることを意味するものでは無い。
以下に表1〜表12を示すが、この内、表1は第1実施例、表2は第2実施例、表3は第3実施例、表4は第4実施例、表5は第5実施例、表6は第6実施例、表7は第7実施例、表8は第8実施例、表9は第9実施例、表10は第10実施例、表11は第11実施例、表12は第12実施例における各諸元データを示す表である。各実施例では収差特性の算出対象として、d線(波長λ=587.6nm)、g線(波長λ=435.8nm)を選んでいる。
[全体諸元]の表において、fはレンズ全系の焦点距離、FNОはFナンバー、2ωは画角(単位は°(度)で、ωが半画角である)、Yは最大像高を示す。TLは無限遠合焦時の光軸上でのレンズ最前面からレンズ最終面までの距離にBFを加えた距離を示し、BFは無限遠合焦時の光軸上でのレンズ最終面から像面Iまでの空気換算距離(バックフォーカス)を示す。なお、これらの値は、広角端(W)、中間焦点距離(M)、望遠端(T)の各変倍状態におけるそれぞれについて示している。また、[全体諸元]の表において、φは、開口絞りの像側に対向して配置された第3レンズ群の正レンズ成分における物体側のレンズ面の最大有効径、Δは、当該正レンズ成分における物体側のレンズ面の最大有効径に対応する位置での非球面量と、当該正レンズ成分における像側のレンズ面の最大有効径に対応する位置での非球面量との差の絶対値を示す。
[レンズ諸元]の表において、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からの光学面の順序を示し、Rは各光学面の曲率半径(曲率中心が像側に位置する面を正の値としている)、Dは各光学面から次の光学面(又は像面)までの光軸上の距離である面間隔、ndは光学部材の材質のd線に対する屈折率、νdは光学部材の材質のd線を基準とするアッベ数を、それぞれ示す。曲率半径の「∞」は平面又は開口を、(絞りS)は開口絞りSを、それぞれ示す。空気の屈折率nd=1.00000の記載は省略している。レンズ面が非球面である場合には面番号に*印を付して曲率半径Rの欄には近軸曲率半径を示している。
[非球面データ]の表には、[レンズ諸元]に示した非球面について、その形状を次式(a)で示す。X(y)は非球面の頂点における接平面から高さyにおける非球面上の位置までの光軸方向に沿った距離(ザグ量)を、Rは基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)を、κは円錐定数を、Aiは第i次の非球面係数を示す。「E-n」は、「×10-n」を示す。例えば、1.234E-05=1.234×10-5である。なお、2次の非球面係数A2は0であり、その記載を省略している。
X(y)=(y2/R)/{1+(1−κ×y2/R21/2}+A4×y4+A6×y6+A8×y8+A10×y10 ・・・(a)
[レンズ群データ]の表において、第1〜第4レンズ群G1〜G4(もしくは第5レンズ群G5)のそれぞれの始面(最も物体側の面)と焦点距離を示す。
[可変間隔データ]の表は、[レンズ諸元]を示す表において面間隔が「可変」となっている面番号での面間隔を示す。ここでは無限遠および近距離に合焦させたときのそれぞれについて、広角端(W)、中間焦点距離(M)、望遠端(T)の各変倍状態における面間隔を示す。
[条件式対応値]の表には、上記の条件式(1)〜(28)に対応する値を示す。
以下、全ての諸元値において、掲載されている焦点距離f、曲率半径R、面間隔D、その他の長さ等は、特記のない場合一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
ここまでの表の説明は全ての実施例において共通であり、以下での重複する説明は省略する。
(第1実施例)
第1実施例について、図1〜図4および表1を用いて説明する。図1は、第1実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。第1実施例に係る変倍光学系ZL(1)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4とから構成される。広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第1〜第4レンズ群G1〜G4がそれぞれ図1の矢印で示す方向に移動する。第1レンズ群G1は、第1実施形態における物体側レンズ群に該当する。第2レンズ群G2は、第1実施形態における第1負レンズ群に該当する。第3レンズ群G3は、第1実施形態における中間レンズ群に該当する。第4レンズ群G4は、第1実施形態における第2負レンズ群に該当する。各レンズ群記号に付けている符号(+)もしくは(−)は各レンズ群の屈折力を示し、このことは以下の全ての実施例でも同様である。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1正レンズL11と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL12および両凸形状の第2正レンズL13からなる接合レンズと、から構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズL21と、両凹形状の第2負レンズL22と、両凹形状の第3負レンズL23および両凸形状の正レンズL24からなる接合レンズと、から構成される。本実施例では、第1負レンズL21が負部分群を構成し、第2負レンズL22と、第3負レンズL23および正レンズL24とが防振群を構成する。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた平凸形状の第1正レンズL31と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL32および両凸形状の第2正レンズL33からなる接合レンズと、両凸形状の第3正レンズL34とから構成される。開口絞りSは、第3レンズ群G3の物体側近傍に設けられ、変倍の際、第3レンズ群G3と一体的に移動する。第1正レンズL31は、物体側のレンズ面が非球面であり、開口絞りSの像側に対向して配置される。本実施例では、第1正レンズL31が第1の物体側部分群を構成し、負レンズL32および第2正レンズL33と、第3正レンズL34とが第1の像側部分群を構成する。同様に、第1正レンズL31が第2の物体側部分群を構成し、負レンズL32および第2正レンズL33と、第3正レンズL34とが第2の像側部分群を構成する。
第4レンズ群G4は、物体側から順に並んだ、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL41と、正レンズL41に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の負レンズL42と、から構成される。第4レンズ群G4の像側に、像面Iが配置される。
第1実施例に係る変倍光学系ZL(1)では、第4レンズ群G4における全てのレンズが光軸に沿って像側へ移動することにより、無限遠から近距離物体への合焦が行われる。また、第1実施例に係る変倍光学系ZL(1)では、第2レンズ群G2における第2負レンズL22と、第3負レンズL23および正レンズL24とが、光軸と垂直な方向へ移動可能な防振群を構成し、手ブレ等による結像位置の変位(像面I上の像ブレ)を補正する。
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ブレ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量比)がKのレンズで角度θの回転ブレを補正するには、ブレ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。第1実施例の広角端状態において、防振係数は−1.16であり、焦点距離は51.50mmであるので、0.38°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.29mmである。第1実施例の中間焦点距離状態において、防振係数は−2.13であり、焦点距離は146.99mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.36mmである。第1実施例の望遠端状態において、防振係数は−3.07であり、焦点距離は242.50mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.41mmである。
以下の表1に、第1実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表1)
[全体諸元]
変倍比 4.71
φ 20.3200
Δ 0.0952
W M T
f 51.50 146.99 242.50
FNO 4.49 5.35 6.35
2ω 32.0 11.0 6.8
Y 14.75 14.75 14.75
TL 137.496 160.260 176.460
BF 19.642 42.682 69.906
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 62.65940 3.856 1.51680 63.9
2 154.73019 0.150
3 60.57662 2.000 1.89190 37.1
4 35.51015 7.425 1.49782 82.6
5 -265.34719 D5(可変)
6 101.41493 1.500 1.49782 82.6
7 42.78933 2.880
8 -95.81122 1.500 1.75500 52.3
9 95.81122 2.600
10 -57.21453 1.500 1.77250 49.6
11 45.10341 3.196 1.80809 22.7
12 -332.69479 D12(可変)
13 ∞ 1.000 (絞りS)
14* 25.99484 3.973 1.59201 67.0
15 ∞ 14.392
16 125.51396 1.500 2.00069 25.5
17 23.07932 3.872 1.49782 82.6
18 -67.48646 2.834
19 98.90402 2.608 1.80194 26.4
20 -98.90402 D20(可変)
21 -66.56598 2.765 1.85895 22.7
22 -32.47980 4.143
23 -26.59956 1.500 1.77250 49.6
24 105.53899 BF
[非球面データ]
第14面
κ=1.00000E+00
A4=-8.52477E-06,A6=-4.03131E-09,A8=1.30869E-11,A10=-1.23416E-13
[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 95.53
G2 6 -29.71
G3 14 37.42
G4 21 -47.67
[可変間隔データ]
W M T W M T
無限遠 無限遠 無限遠 近距離 近距離 近距離
f 51.50 146.99 242.50 ― ― ―
倍率 ― ― ― -0.0548 -0.1467 -0.2554
D0 ∞ ∞ ∞ 862.00 839.18 823.00
D5 2.500 30.824 37.428 2.500 30.824 37.428
D12 28.894 10.857 1.750 28.894 10.857 1.750
D20 21.267 10.703 2.182 24.716 21.048 16.950
BF 19.642 42.682 69.906 16.193 32.337 55.138
[条件式対応値]
条件式(1) fGb/fGa=1.6045
条件式(2) fVR/fGa=1.2759
条件式(3) Dpn/(−fGb)=0.0869
条件式(4) fa/fb=0.4765
条件式(5) fα/fβ=0.4765
条件式(6) fGc/(−fGa)=1.2597
条件式(7) fGc/(−fGb)=0.7851
条件式(8) |mda|/fw=0.6782
条件式(9) |mcb|/fw=0.3706
条件式(10) fp/fGp=1.1733
条件式(11) LS/LGp=0.5904
条件式(12) 100×(Δ/φ)=0.4685
条件式(13) Dpn/(−f4)=0.0869
条件式(14) fVR/f2=1.2759
条件式(15) f4/f2=1.6045
条件式(16) f3a/f3b=0.4765
条件式(17) f3α/f3β=0.4765
条件式(18) f3/(−f2)=1.2597
条件式(19) f3/(−f4)=0.7851
条件式(20) |m12|/fw=0.6782
条件式(21) |m34|/fw=0.3706
図2(a)、図2(b)、および図2(c)はそれぞれ、第1実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。図3(a)、図3(b)、および図3(c)はそれぞれ、第1実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図4(a)、図4(b)、および図4(c)はそれぞれ、第1実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
図2(a)〜図2(c)の各収差図において、FNOはFナンバー、Aは半画角をそれぞれ示す。なお、球面収差図では最大口径に対応するFナンバーの値を示し、非点収差図および歪曲収差図では半画角の最大値をそれぞれ示し、横収差図では各半画角の値を示す。図3(a)〜図3(c)の各収差図において、NAは開口数、H0は物体高をそれぞれ示す。なお、球面収差図では最大口径に対応する開口数の値を示し、非点収差図および歪曲収差図では物体高の最大値をそれぞれ示し、横収差図では各物体高の値を示す。図4(a)〜図4(c)の各収差図において、Aは半画角を示す。なお、横収差図では各半画角の値を示す。また各収差図において、dはd線(波長λ=587.6nm)、gはg線(波長λ=435.8nm)をそれぞれ示す。非点収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面をそれぞれ示す。なお、以下に示す各実施例の収差図においても、本実施例と同様の符号を用い、重複する説明は省略する。
各諸収差図より、第1実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに近距離合焦時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
(第2実施例)
第2実施例について、図5〜図8および表2を用いて説明する。図5は、第2実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。第2実施例に係る変倍光学系ZL(2)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4とから構成される。広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第1〜第4レンズ群G1〜G4がそれぞれ図5の矢印で示す方向に移動する。第1レンズ群G1は、第1実施形態における物体側レンズ群に該当する。第2レンズ群G2は、第1実施形態における第1負レンズ群に該当する。第3レンズ群G3は、第1実施形態における中間レンズ群に該当する。第4レンズ群G4は、第1実施形態における第2負レンズ群に該当する。第2実施例において、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、および第4レンズ群G4は、第1実施例と同様に構成されるため、第1実施例の場合と同じ符号を付して、これらの各レンズの詳細な説明を省略する。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1正レンズL31と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2正レンズL32と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL33および両凸形状の第3レンズL34からなる接合レンズと、両凸形状の第4正レンズL35とから構成される。開口絞りSは、第3レンズ群G3の物体側近傍に設けられ、変倍の際、第3レンズ群G3と一体的に移動する。第1正レンズL31は、物体側のレンズ面が非球面であり、開口絞りSの像側に対向して配置される。本実施例では、第1正レンズL31と、第2正レンズL32とが第1の物体側部分群を構成し、負レンズL33および第3レンズL34と、第4正レンズL35とが第1の像側部分群を構成する。同様に、第1正レンズL31と、第2正レンズL32とが第2の物体側部分群を構成し、負レンズL33および第3レンズL34と、第4正レンズL35とが第2の像側部分群を構成する。
第2実施例に係る変倍光学系ZL(2)では、第4レンズ群G4における全てのレンズが光軸に沿って像側へ移動することにより、無限遠から近距離物体への合焦が行われる。また、第2実施例に係る変倍光学系ZL(2)では、第2レンズ群G2における第2負レンズL22と、第3負レンズL23および正レンズL24とが、光軸と垂直な方向へ移動可能な防振群を構成し、手ブレ等による結像位置の変位(像面I上の像ブレ)を補正する。
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ブレ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量比)がKのレンズで角度θの回転ブレを補正するには、ブレ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。第2実施例の広角端状態において、防振係数は−1.21であり、焦点距離は51.50mmであるので、0.38°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.28mmである。第2実施例の中間焦点距離状態において、防振係数は−2.18であり、焦点距離は147.00mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.35mmである。第2実施例の望遠端状態において、防振係数は−3.12であり、焦点距離は242.51mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.41mmである。
以下の表2に、第2実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表2)
[全体諸元]
変倍比 4.71
φ 20.0640
Δ 0.0763
W M T
f 51.50 147.00 242.51
FNO 4.49 5.33 6.35
2ω 32.0 11.0 6.8
Y 14.75 14.75 14.75
TL 135.610 159.663 176.402
BF 19.521 41.599 68.637
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 63.13584 4.009 1.51680 63.9
2 169.41882 0.150
3 58.78287 2.000 1.90004 36.3
4 35.74722 7.264 1.49782 82.6
5 -369.04726 D5(可変)
6 129.61183 1.500 1.48749 70.3
7 44.54195 5.235
8 -87.39254 1.500 1.82128 39.3
9 72.63040 2.572
10 -48.97929 1.500 1.75500 52.3
11 47.83568 3.376 1.80809 22.7
12 -113.72334 D12(可変)
13 ∞ 1.000 (絞りS)
14* 28.00000 3.189 1.59201 67.0
15 83.02809 0.150
16 36.24963 3.196 1.49289 69.9
17 264.57441 12.166
18 232.65896 1.500 2.00100 29.1
19 21.43772 3.929 1.49782 82.6
20 -55.47598 2.145
21 75.79063 2.613 1.83238 31.6
22 -129.42011 D22(可変)
23 -64.66082 2.812 1.80809 22.7
24 -30.79887 3.516
25 -26.32863 1.500 1.76127 51.3
26 100.00000 BF
[非球面データ]
第14面
κ=1.00000E+00
A4=-7.36136E-06,A6=-2.03409E-09,A8=1.41855E-11,A10=-1.07528E-13
[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 94.01
G2 6 -27.89
G3 14 35.97
G4 23 -47.07
[可変間隔データ]
W M T W M T
無限遠 無限遠 無限遠 近距離 近距離 近距離
f 51.50 147.00 242.51 ― ― ―
倍率 ― ― ― -0.0552 -0.1470 -0.2564
D0 ∞ ∞ ∞ 857.82 833.68 816.97
D5 2.003 30.544 36.912 2.003 30.544 36.912
D12 26.003 9.906 1.750 26.003 9.906 1.750
D22 21.260 10.791 2.282 24.584 21.180 16.994
BF 19.521 41.599 68.637 16.212 31.316 54.243
[条件式対応値]
条件式(1) fGb/fGa=1.6877
条件式(2) fVR/fGa=1.2947
条件式(3) Dpn/(−fGb)=0.0747
条件式(4) fa/fb=0.3462
条件式(5) fα/fβ=0.3462
条件式(6) fGc/(−fGa)=1.2896
条件式(7) fGc/(−fGb)=0.7641
条件式(8) |mda|/fw=0.6778
条件式(9) |mcb|/fw=0.3685
条件式(10) fp/fGp=1.9423
条件式(11) LS/LGp=0.5006
条件式(12) 100×(Δ/φ)=0.3803
条件式(13) Dpn/(−f4)=0.0747
条件式(14) fVR/f2=1.2947
条件式(15) f4/f2=1.6877
条件式(16) f3a/f3b=0.3462
条件式(17) f3α/f3β=0.3462
条件式(18) f3/(−f2)=1.2896
条件式(19) f3/(−f4)=0.7641
条件式(20) |m12|/fw=0.6778
条件式(21) |m34|/fw=0.3685
図6(a)、図6(b)、および図6(c)はそれぞれ、第2実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。図7(a)、図7(b)、および図7(c)はそれぞれ、第2実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図8(a)、図8(b)、および図8(c)はそれぞれ、第2実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。各諸収差図より、第2実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに近距離合焦時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
(第3実施例)
第3実施例について、図9〜図12および表3を用いて説明する。図9は、第3実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。第3実施例に係る変倍光学系ZL(3)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4とから構成される。広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第1〜第4レンズ群G1〜G4がそれぞれ図9の矢印で示す方向に移動する。第1レンズ群G1は、第1実施形態における物体側レンズ群に該当する。第2レンズ群G2は、第1実施形態における第1負レンズ群に該当する。第3レンズ群G3は、第1実施形態における中間レンズ群に該当する。第4レンズ群G4は、第1実施形態における第2負レンズ群に該当する。第3実施例において、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、および第4レンズ群G4は、第1実施例と同様に構成されるため、第1実施例の場合と同じ符号を付して、これらの各レンズの詳細な説明を省略する。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、両凸形状の第1正レンズL31および両凹形状の第1負レンズL32からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2負レンズL33および両凸形状の第2正レンズL34からなる接合レンズと、両凸形状の第3正レンズL35とから構成される。開口絞りSは、第3レンズ群G3の物体側近傍に設けられ、変倍の際、第3レンズ群G3と一体的に移動する。第1正レンズL31は、物体側のレンズ面が非球面であり、開口絞りSの像側に対向して配置される。本実施例では、第1正レンズL31および第1負レンズL32が第1の物体側部分群を構成し、第2負レンズL33および第2正レンズL34と、第3正レンズL35とが第1の像側部分群を構成する。同様に、第1正レンズL31および第1負レンズL32が第2の物体側部分群を構成し、第2負レンズL33および第2正レンズL34と、第3正レンズL35とが第2の像側部分群を構成する。
第3実施例に係る変倍光学系ZL(3)では、第4レンズ群G4における全てのレンズが光軸に沿って像側へ移動することにより、無限遠から近距離物体への合焦が行われる。また、第3実施例に係る変倍光学系ZL(3)では、第2レンズ群G2における第2負レンズL22と、第3負レンズL23および正レンズL24とが、光軸と垂直な方向へ移動可能な防振群を構成し、手ブレ等による結像位置の変位(像面I上の像ブレ)を補正する。
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ブレ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量比)がKのレンズで角度θの回転ブレを補正するには、ブレ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。第3実施例の広角端状態において、防振係数は−1.14であり、焦点距離は51.49mmであるので、0.38°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.30mmである。第3実施例の中間焦点距離状態において、防振係数は−2.09であり、焦点距離は146.98mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.37mmである。第3実施例の望遠端状態において、防振係数は−3.01であり、焦点距離は242.46mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.42mmである。
以下の表3に、第3実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表3)
[全体諸元]
変倍比 4.71
φ 20.4220
Δ 0.0884
W M T
f 51.49 146.98 242.46
FNO 4.49 5.35 6.35
2ω 32.0 11.0 6.8
Y 14.75 14.75 14.75
TL 137.501 160.239 176.433
BF 19.721 43.125 70.648
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 62.50796 3.877 1.51680 63.9
2 160.82600 0.150
3 60.93270 2.000 1.89190 37.1
4 35.47039 7.429 1.49782 82.6
5 -263.78226 D5(可変)
6 143.24691 1.500 1.49782 82.6
7 45.94533 2.613
8 -93.19985 1.500 1.75500 52.3
9 98.93609 2.600
10 -59.00326 1.500 1.75500 52.3
11 49.53829 3.099 1.80809 22.7
12 -395.65819 D12(可変)
13 ∞ 1.000 (絞りS)
14* 26.40000 4.435 1.61557 64.2
15 -108.15758 1.500 1.65055 33.0
16 1060.50670 14.393
17 131.84354 1.500 2.00100 29.1
18 23.34947 3.867 1.49782 82.6
19 -62.51733 0.405
20 73.98240 2.633 1.76320 29.5
21 -140.65166 D21(可変)
22 -69.02433 2.770 1.85895 22.7
23 -32.89941 4.169
24 -26.76944 1.500 1.77250 49.6
25 105.64282 BF
[非球面データ]
第14面
κ=1.00000E+00
A4=-7.74297E-06,A6=-3.79343E-09,A8=1.13866E-11,A10=-1.06621E-13
[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 95.01
G2 6 -29.65
G3 14 37.08
G4 22 -48.44
[可変間隔データ]
W M T W M T
無限遠 無限遠 無限遠 近距離 近距離 近距離
f 51.49 146.98 242.46 ― ― ―
倍率 ― ― ― -0.0551 -0.1485 -0.2603
D0 ∞ ∞ ∞ 856.43 833.62 817.43
D5 2.623 30.816 37.312 2.623 30.816 37.312
D12 29.110 11.057 1.750 29.110 11.057 1.750
D21 21.608 10.801 2.284 25.143 21.325 17.367
BF 19.721 43.125 70.648 16.202 32.708 55.893
[条件式対応値]
条件式(1) fGb/fGa=1.6339
条件式(2) fVR/fGa=1.3095
条件式(3) Dpn/(−fGb)=0.0861
条件式(4) fa/fb=0.4711
条件式(5) fα/fβ=0.4711
条件式(6) fGc/(−fGa)=1.2507
条件式(7) fGc/(−fGb)=0.7655
条件式(8) |mda|/fw=0.6737
条件式(9) |mcb|/fw=0.3753
条件式(10) fp/fGp=1.2010
条件式(11) LS/LGp=0.5150
条件式(12) 100×(Δ/φ)=0.4329
条件式(13) Dpn/(−f4)=0.0861
条件式(14) fVR/f2=1.3095
条件式(15) f4/f2=1.6339
条件式(16) f3a/f3b=0.4711
条件式(17) f3α/f3β=0.4711
条件式(18) f3/(−f2)=1.2507
条件式(19) f3/(−f4)=0.7655
条件式(20) |m12|/fw=0.6737
条件式(21) |m34|/fw=0.3753
図10(a)、図10(b)、および図10(c)はそれぞれ、第3実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。図11(a)、図11(b)、および図11(c)はそれぞれ、第3実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図12(a)、図12(b)、および図12(c)はそれぞれ、第3実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。各諸収差図より、第3実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに近距離合焦時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
(第4実施例)
第4実施例について、図13〜図16および表4を用いて説明する。図13は、第4実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。第4実施例に係る変倍光学系ZL(4)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4とから構成される。広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第1〜第4レンズ群G1〜G4がそれぞれ図13の矢印で示す方向に移動する。第1レンズ群G1は、第1実施形態における物体側レンズ群に該当する。第2レンズ群G2は、第1実施形態における第1負レンズ群に該当する。第3レンズ群G3は、第1実施形態における中間レンズ群に該当する。第4レンズ群G4は、第1実施形態における第2負レンズ群に該当する。第4実施例において、第1レンズ群G1および第4レンズ群G4は、第1実施例と同様に構成されるため、第1実施例の場合と同じ符号を付して、これらの各レンズの詳細な説明を省略する。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズL21と、両凹形状の第2負レンズL22と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL23と、から構成される。本実施例では、第1負レンズL21と、第2負レンズL22と、正レンズL23とが(すなわち、第2レンズ群G2における全てのレンズが)防振群を構成する。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1正レンズL31と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL32および両凸形状の第2正レンズL33からなる接合レンズと、両凸形状の第3正レンズL34とから構成される。開口絞りSは、第3レンズ群G3の物体側近傍に設けられ、変倍の際、第3レンズ群G3と一体的に移動する。第1正レンズL31は、物体側のレンズ面が非球面であり、開口絞りSの像側に対向して配置される。本実施例では、第1正レンズL31が第1の物体側部分群を構成し、負レンズL32および第2正レンズL33と、第3正レンズL34とが第1の像側部分群を構成する。同様に、第1正レンズL31が第2の物体側部分群を構成し、負レンズL32および第2正レンズL33と、第3正レンズL34とが第2の像側部分群を構成する。
第4実施例に係る変倍光学系ZL(4)では、第4レンズ群G4における全てのレンズが光軸に沿って像側へ移動することにより、無限遠から近距離物体への合焦が行われる。また、第4実施例に係る変倍光学系ZL(4)では、第2レンズ群G2における全てのレンズが、光軸と垂直な方向へ移動可能な防振群を構成し、手ブレ等による結像位置の変位(像面I上の像ブレ)を補正する。
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ブレ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量比)がKのレンズで角度θの回転ブレを補正するには、ブレ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。第4実施例の広角端状態において、防振係数は−1.11であり、焦点距離は51.50mmであるので、0.38°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.30mmである。第4実施例の中間焦点距離状態において、防振係数は−2.06であり、焦点距離は146.99mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.37mmである。第4実施例の望遠端状態において、防振係数は−3.00であり、焦点距離は242.48mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.42mmである。
以下の表4に、第4実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表4)
[全体諸元]
変倍比 4.71
φ 21.2780
Δ 0.0828
W M T
f 51.50 146.99 242.48
FNO 4.49 5.19 6.35
2ω 32.6 11.2 6.8
Y 14.75 14.75 14.75
TL 144.334 161.305 179.008
BF 20.073 36.479 65.178
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 78.55125 2.800 1.48749 70.3
2 111.14411 0.150
3 63.92316 2.000 1.91082 35.2
4 42.96816 7.327 1.49782 82.6
5 -291.62059 D5(可変)
6 1504.08930 1.500 1.71476 54.4
7 66.05775 2.065
8 -53.66495 1.500 1.61800 63.3
9 40.89287 0.277
10 42.28895 2.955 1.80809 22.7
11 141.93243 D11(可変)
12 ∞ 1.000 (絞りS)
13* 25.82873 4.154 1.61881 63.9
14 958.79702 9.656
15 116.29028 1.500 2.00100 29.1
16 21.19932 4.178 1.49782 82.6
17 -79.19840 7.501
18 86.66199 2.649 1.78408 26.5
19 -168.51191 D19(可変)
20 -79.67614 2.749 1.80809 22.7
21 -33.68051 4.721
22 -26.62702 1.500 1.83481 42.7
23 109.98588 BF
[非球面データ]
第13面
κ=1.00000E+00
A4=-5.91135E-06,A6=-4.94128E-09,A8=1.13438E-11,A10=-9.44997E-14
[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 121.71
G2 6 -41.86
G3 13 41.24
G4 20 -43.85
[可変間隔データ]
W M T W M T
無限遠 無限遠 無限遠 近距離 近距離 近距離
f 51.50 146.99 242.48 ― ― ―
倍率 ― ― ― -0.0557 -0.1430 -0.2573
D0 ∞ ∞ ∞ 849.10 832.12 814.43
D5 1.668 40.693 48.933 1.668 40.693 48.933
D11 44.006 12.587 2.432 44.006 12.587 2.432
D19 18.405 11.365 2.283 21.531 23.518 17.138
BF 20.073 36.479 65.178 16.962 24.425 50.643
[条件式対応値]
条件式(1) fGb/fGa=1.0476
条件式(2) fVR/fGa=1.0000
条件式(3) Dpn/(−fGb)=0.1077
条件式(4) fa/fb=0.2816
条件式(5) fα/fβ=0.2816
条件式(6) fGc/(−fGa)=0.9852
条件式(7) fGc/(−fGb)=0.9404
条件式(8) |mda|/fw=0.9178
条件式(9) |mcb|/fw=0.3130
条件式(10) fp/fGp=1.0384
条件式(11) LS/LGp=0.5789
条件式(12) 100×(Δ/φ)=0.3891
条件式(13) Dpn/(−f4)=0.1077
条件式(14) fVR/f2=1.0000
条件式(15) f4/f2=1.0476
条件式(16) f3a/f3b=0.2816
条件式(17) f3α/f3β=0.2816
条件式(18) f3/(−f2)=0.9852
条件式(19) f3/(−f4)=0.9404
条件式(20) |m12|/fw=0.9178
条件式(21) |m34|/fw=0.3130
図14(a)、図14(b)、および図14(c)はそれぞれ、第4実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。図15(a)、図15(b)、および図15(c)はそれぞれ、第4実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図16(a)、図16(b)、および図16(c)はそれぞれ、第4実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。各諸収差図より、第4実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに近距離合焦時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
(第5実施例)
第5実施例について、図17〜図20および表5を用いて説明する。図17は、第5実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。第5実施例に係る変倍光学系ZL(5)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成される。広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第1〜第4レンズ群G1〜G4がそれぞれ図17の矢印で示す方向に移動し、第5レンズ群G5が固定される。第1レンズ群G1は、第1実施形態における物体側レンズ群に該当する。第2レンズ群G2は、第1実施形態における第1負レンズ群に該当する。第3レンズ群G3は、第1実施形態における中間レンズ群に該当する。第4レンズ群G4は、第1実施形態における第2負レンズ群に該当する。第5レンズ群G5は、第1実施形態における像側レンズ群に該当する。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1正レンズL11と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL12および両凸形状の第2正レンズL13からなる接合レンズと、から構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズL21と、両凹形状の第2負レンズL22と、両凹形状の第3負レンズL23および両凸形状の正レンズL24からなる接合レンズと、から構成される。本実施例では、第1負レンズL21が負部分群を構成し、第2負レンズL22と、第3負レンズL23および正レンズL24とが防振群を構成する。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、両凸形状の第1正レンズL31と、両凹形状の負レンズL32および両凸形状の第2正レンズL33からなる接合レンズと、両凸形状の第3正レンズL34とから構成される。開口絞りSは、第3レンズ群G3の物体側近傍に設けられ、変倍の際、第3レンズ群G3と一体的に移動する。第1正レンズL31は、物体側のレンズ面が非球面であり、開口絞りSの像側に対向して配置される。本実施例では、第1正レンズL31が第1の物体側部分群を構成し、負レンズL32および第2正レンズL33と、第3正レンズL34とが第1の像側部分群を構成する。同様に、第1正レンズL31が第2の物体側部分群を構成し、負レンズL32および第2正レンズL33と、第3正レンズL34とが第2の像側部分群を構成する。
第4レンズ群G4は、物体側から順に並んだ、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL41と、正レンズL41に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の負レンズL42と、から構成される。
第5レンズ群G5は、像側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL51から構成される。第5レンズ群G5の像側に、像面Iが配置される。
第5実施例に係る変倍光学系ZL(5)では、第4レンズ群G4における全てのレンズが光軸に沿って像側へ移動することにより、無限遠から近距離物体への合焦が行われる。また、第5実施例に係る変倍光学系ZL(5)では、第2レンズ群G2における第2負レンズL22と、第3負レンズL23および正レンズL24とが、光軸と垂直な方向へ移動可能な防振群を構成し、手ブレ等による結像位置の変位(像面I上の像ブレ)を補正する。
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ブレ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量比)がKのレンズで角度θの回転ブレを補正するには、ブレ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。第5実施例の広角端状態において、防振係数は−1.21であり、焦点距離は51.50mmであるので、0.38°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.28mmである。第5実施例の中間焦点距離状態において、防振係数は−2.14であり、焦点距離は146.99mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.36mmである。第5実施例の望遠端状態において、防振係数は−3.08であり、焦点距離は242.48mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.41mmである。
以下の表5に、第5実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表5)
[全体諸元]
変倍比 4.71
φ 18.5740
Δ 0.0609
W M T
f 51.50 146.99 242.48
FNO 4.49 5.22 6.35
2ω 32.2 11.0 6.8
Y 14.75 14.75 14.75
TL 139.517 159.237 175.122
BF 12.228 12.167 12.232
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 59.18642 3.866 1.62299 58.1
2 106.62157 0.150
3 59.10574 2.000 1.90275 36.3
4 36.52221 7.578 1.49782 82.6
5 -659.38914 D5(可変)
6 29.79653 1.500 1.72916 54.6
7 25.16699 7.180
8 -88.47901 1.500 1.81600 46.6
9 55.88999 1.662
10 -43.86910 1.500 1.65160 58.6
11 68.86771 2.985 1.80809 22.7
12 -109.96417 D12(可変)
13 ∞ 1.000 (絞りS)
14* 25.79838 3.809 1.59201 67.0
15 -279.37355 17.406
16 -247.49695 1.500 2.00069 25.5
17 21.01070 3.365 1.49782 82.6
18 -72.37303 2.817
19 51.64620 3.167 1.79504 28.7
20 -54.87648 D20(可変)
21 -383.32468 3.902 1.73537 27.7
22 -22.63165 0.334
23 -22.44228 1.500 1.81600 46.6
24 52.43184 D24(可変)
25 -66.76465 1.500 1.51680 63.9
26 -190.01529 BF
[非球面データ]
第14面
κ=1.00000E+00
A4=-7.86750E-06,A6=-2.82414E-09,A8=-5.58002E-12,A10=-5.40323E-14
[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 101.81
G2 6 -30.57
G3 14 37.64
G4 21 -47.69
G5 25 -200.00
[可変間隔データ]
W M T W M T
無限遠 無限遠 無限遠 近距離 近距離 近距離
f 51.50 146.99 242.48 ― ― ―
倍率 ― ― ― -0.0550 -0.1399 -0.2441
D0 ∞ ∞ ∞ 854.43 834.65 818.83
D5 1.200 32.757 39.155 1.200 32.757 39.155
D12 29.679 9.845 1.514 29.679 9.845 1.514
D20 20.216 10.855 1.386 23.206 21.666 15.248
D24 5.973 23.393 50.613 2.983 12.581 36.751
BF 12.228 12.167 12.232 12.243 12.262 12.521
[条件式対応値]
条件式(1) fGb/fGa=1.5600
条件式(2) fVR/fGa=1.1429
条件式(3) Dpn/(−fGb)=0.0070
条件式(4) fa/fb=0.5198
条件式(5) fα/fβ=0.5198
条件式(6) fGc/(−fGa)=1.2313
条件式(7) fGc/(−fGb)=0.7893
条件式(8) |mda|/fw=0.7370
条件式(9) |mcb|/fw=0.3656
条件式(10) fp/fGp=1.0647
条件式(11) LS/LGp=0.6307
条件式(12) 100×(Δ/φ)=0.3279
条件式(13) Dpn/(−f4)=0.0070
条件式(14) fVR/f2=1.1429
条件式(15) f4/f2=1.5600
条件式(16) f3a/f3b=0.5198
条件式(17) f3α/f3β=0.5198
条件式(18) f3/(−f2)=1.2313
条件式(19) f3/(−f4)=0.7893
条件式(20) |m12|/fw=0.7370
条件式(21) |m34|/fw=0.3656
図18(a)、図18(b)、および図18(c)はそれぞれ、第5実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。図19(a)、図19(b)、および図19(c)はそれぞれ、第5実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図20(a)、図20(b)、および図20(c)はそれぞれ、第5実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。各諸収差図より、第5実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに近距離合焦時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
(第6実施例)
第6実施例について、図21〜図24および表6を用いて説明する。図21は、第6実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。第6実施例に係る変倍光学系ZL(6)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、正の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成される。広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第1〜第4レンズ群G1〜G4がそれぞれ図21の矢印で示す方向に移動し、第5レンズ群G5が固定される。第1レンズ群G1は、第1実施形態における物体側レンズ群に該当する。第2レンズ群G2は、第1実施形態における第1負レンズ群に該当する。第3レンズ群G3は、第1実施形態における中間レンズ群に該当する。第4レンズ群G4は、第1実施形態における第2負レンズ群に該当する。第5レンズ群G5は、第1実施形態における像側レンズ群に該当する。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1正レンズL11と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL12および両凸形状の第2正レンズL13からなる接合レンズと、から構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、両凹形状の第1負レンズL21と、両凹形状の第2負レンズL22および物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL23からなる接合レンズと、から構成される。本実施例では、第1負レンズL21と、第2負レンズL22および正レンズL23とが(すなわち、第2レンズ群G2における全てのレンズが)防振群を構成する。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、両凸形状の第1正レンズL31と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL32および両凸形状の第2正レンズL33からなる接合レンズと、両凸形状の第3正レンズL34とから構成される。開口絞りSは、第3レンズ群G3の物体側近傍に設けられ、変倍の際、第3レンズ群G3と一体的に移動する。第1正レンズL31は、物体側のレンズ面が非球面であり、開口絞りSの像側に対向して配置される。本実施例では、第1正レンズL31が第1の物体側部分群を構成し、負レンズL32および第2正レンズL33と、第3正レンズL34とが第1の像側部分群を構成する。一方、第1正レンズL31と、負レンズL32および第2正レンズL33とが第2の物体側部分群を構成し、第3正レンズL34が第2の像側部分群を構成する。
第4レンズ群G4は、物体側から順に並んだ、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL41と、正レンズL41に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の負レンズL42と、から構成される。
第5レンズ群G5は、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL51から構成される。第5レンズ群G5の像側に、像面Iが配置される。
第6実施例に係る変倍光学系ZL(6)では、第4レンズ群G4における全てのレンズが光軸に沿って像側へ移動することにより、無限遠から近距離物体への合焦が行われる。また、第6実施例に係る変倍光学系ZL(6)では、第2レンズ群G2における全てのレンズが、光軸と垂直な方向へ移動可能な防振群を構成し、手ブレ等による結像位置の変位(像面I上の像ブレ)を補正する。
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ブレ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量比)がKのレンズで角度θの回転ブレを補正するには、ブレ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。第6実施例の広角端状態において、防振係数は−1.18であり、焦点距離は51.50mmであるので、0.38°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.29mmである。第6実施例の中間焦点距離状態において、防振係数は−2.12であり、焦点距離は147.00mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.36mmである。第6実施例の望遠端状態において、防振係数は−3.02であり、焦点距離は242.50mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.42mmである。
以下の表6に、第6実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表6)
[全体諸元]
変倍比 4.71
φ 19.6040
Δ 0.0756
W M T
f 51.50 147.00 242.50
FNO 4.49 5.12 6.35
2ω 33.0 11.2 6.8
Y 14.75 14.75 14.75
TL 149.546 165.522 181.571
BF 16.057 16.033 16.082
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 73.23242 3.136 1.48749 70.3
2 128.12637 0.150
3 70.00768 2.000 1.89190 37.1
4 44.09599 6.484 1.49782 82.6
5 -346.69704 D5(可変)
6 -144.15859 1.500 1.61800 63.3
7 69.26357 1.742
8 -59.86879 1.500 1.61800 63.3
9 39.22000 2.890 1.80809 22.8
10 116.35585 D10(可変)
11 ∞ 1.000 (絞りS)
12* 22.82058 4.270 1.58313 59.4
13 -352.54253 9.345
14 341.42758 1.500 1.95375 32.3
15 17.61559 3.948 1.49782 82.6
16 -89.90153 9.738
17 40.00424 3.341 1.62004 36.4
18 -124.57218 D18(可変)
19 -48.94477 2.849 1.64769 33.7
20 -25.84032 4.651
21 -21.32560 1.500 1.61800 63.3
22 65.03472 D22(可変)
23 -102.08397 2.443 1.48749 70.3
24 -69.00838 BF
[非球面データ]
第12面
κ=1.00000E+00
A4=-7.37913E-06,A6=-5.05231E-09,A8=-5.01437E-11,A10=1.59136E-13
[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 122.71
G2 6 -38.09
G3 12 40.11
G4 19 -40.20
G5 23 426.58
[可変間隔データ]
W M T W M T
無限遠 無限遠 無限遠 近距離 近距離 近距離
f 51.50 147.00 242.50 ― ― ―
倍率 ― ― ― -0.0562 -0.1393 -0.2428
D0 ∞ ∞ ∞ 844.43 828.43 812.43
D5 6.640 45.984 55.000 6.640 45.984 55.000
D10 42.959 11.661 2.493 42.959 11.661 2.493
D18 14.018 10.921 2.595 16.211 22.316 17.610
D22 5.885 16.936 41.414 3.692 5.542 26.399
BF 16.057 16.033 16.082 16.073 16.127 16.367
[条件式対応値]
条件式(1) fGb/fGa=1.0556
条件式(2) fVR/fGa=1.0000
条件式(3) Dpn/(−fGb)=0.1157
条件式(4) fa/fb=0.2920
条件式(5) fα/fβ=1.3131
条件式(6) fGc/(−fGa)=1.0532
条件式(7) fGc/(−fGb)=0.9978
条件式(8) |mda|/fw=0.9390
条件式(9) |mcb|/fw=0.2218
条件式(10) fp/fGp=0.9202
条件式(11) LS/LGp=0.5937
条件式(12) 100×(Δ/φ)=0.3856
条件式(13) Dpn/(−f4)=0.1157
条件式(14) fVR/f2=1.0000
条件式(15) f4/f2=1.0556
条件式(16) f3a/f3b=0.2920
条件式(17) f3α/f3β=1.3131
条件式(18) f3/(−f2)=1.0532
条件式(19) f3/(−f4)=0.9978
条件式(20) |m12|/fw=0.9390
条件式(21) |m34|/fw=0.2218
図22(a)、図22(b)、および図22(c)はそれぞれ、第6実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。図23(a)、図23(b)、および図23(c)はそれぞれ、第6実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図24(a)、図24(b)、および図24(c)はそれぞれ、第6実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。各諸収差図より、第6実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに近距離合焦時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
(第7実施例)
第7実施例について、図25〜図28および表7を用いて説明する。図25は、第7実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。第7実施例に係る変倍光学系ZL(7)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、正の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成される。広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第1〜第4レンズ群G1〜G4がそれぞれ図25の矢印で示す方向に移動し、第5レンズ群G5が固定される。第1レンズ群G1は、第1実施形態における物体側レンズ群に該当する。第2レンズ群G2は、第1実施形態における第1負レンズ群に該当する。第3レンズ群G3は、第1実施形態における中間レンズ群に該当する。第4レンズ群G4は、第1実施形態における第2負レンズ群に該当する。第5レンズ群G5は、第1実施形態における像側レンズ群に該当する。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL11および両凸形状の第1正レンズL12からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2正レンズL13と、から構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、両凹形状の第1負レンズL21と、両凹形状の第2負レンズL22および物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL23からなる接合レンズと、から構成される。本実施例では、第1負レンズL21と、第2負レンズL22および正レンズL23とが(すなわち、第2レンズ群G2における全てのレンズが)防振群を構成する。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、両凸形状の第1正レンズL31と、両凸形状の第2正レンズL32および両凹形状の負レンズL33からなる接合レンズと、両凸形状の第3正レンズL34とから構成される。開口絞りSは、第3レンズ群G3の物体側近傍に設けられ、変倍の際、第3レンズ群G3と一体的に移動する。第1正レンズL31は、物体側のレンズ面が非球面であり、開口絞りSの像側に対向して配置される。本実施例では、第1正レンズL31が第1の物体側部分群を構成し、第2正レンズL32および負レンズL33と、第3正レンズL34とが第1の像側部分群を構成する。同様に、第1正レンズL31が第2の物体側部分群を構成し、第2正レンズL32および負レンズL33と、第3正レンズL34とが第2の像側部分群を構成する。
第4レンズ群G4は、物体側から順に並んだ、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL41と、正レンズL41に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の負レンズL42と、から構成される。
第5レンズ群G5は、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL51から構成される。第5レンズ群G5の像側に、像面Iが配置される。
第7実施例に係る変倍光学系ZL(7)では、第4レンズ群G4における全てのレンズが光軸に沿って像側へ移動することにより、無限遠から近距離物体への合焦が行われる。また、第7実施例に係る変倍光学系ZL(7)では、第2レンズ群G2における全てのレンズが、光軸と垂直な方向へ移動可能な防振群を構成し、手ブレ等による結像位置の変位(像面I上の像ブレ)を補正する。
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ブレ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量比)がKのレンズで角度θの回転ブレを補正するには、ブレ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。第7実施例の広角端状態において、防振係数は−1.04であり、焦点距離は51.50mmであるので、0.38°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.33mmである。第7実施例の中間焦点距離状態において、防振係数は−1.92であり、焦点距離は146.99mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.40mmである。第7実施例の望遠端状態において、防振係数は−2.87であり、焦点距離は242.46mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.44mmである。
以下の表7に、第7実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表7)
[全体諸元]
変倍比 4.71
φ 21.7420
Δ 0.0812
W M T
f 51.50 146.99 242.46
FNO 4.45 5.16 6.35
2ω 32.6 11.0 6.8
Y 14.75 14.75 14.75
TL 159.487 179.476 189.442
BF 15.998 15.987 15.953
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 116.77666 2.000 1.89190 37.1
2 66.26478 8.804 1.49782 82.6
3 -157.07732 0.150
4 56.71957 3.051 1.48749 70.3
5 72.61791 D5(可変)
6 -136.32692 1.500 1.61800 63.3
7 90.78344 1.745
8 -67.46030 1.500 1.61800 63.3
9 43.53314 2.942 1.84666 23.8
10 121.70198 D10(可変)
11 ∞ 1.000 (絞りS)
12* 21.27766 6.876 1.55332 71.7
13 -187.46379 9.566
14 22.50666 4.454 1.49782 82.6
15 -22.13521 1.500 1.95375 32.3
16 21.56753 6.178
17 40.28651 5.404 1.69895 30.1
18 -39.80095 D18(可変)
19 -31.69688 2.781 1.62004 36.4
20 -20.94278 5.719
21 -17.59612 1.500 1.61800 63.3
22 128.08217 D22(可変)
23 -151.04365 2.691 1.48749 70.3
24 -69.67045 BF
[非球面データ]
第12面
κ=1.00000E+00
A4=-5.26085E-06,A6=-1.54081E-09,A8=-2.64260E-11,A10=0.00000E+00
[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 145.38
G2 6 -44.06
G3 12 41.20
G4 19 -35.93
G5 23 262.44
[可変間隔データ]
W M T W M T
無限遠 無限遠 無限遠 近距離 近距離 近距離
f 51.50 146.99 242.46 ― ― ―
倍率 ― ― ― -0.0566 -0.1414 -0.2440
D0 ∞ ∞ ∞ 834.43 814.43 804.43
D5 7.439 53.047 60.838 7.439 53.047 60.838
D10 52.750 17.177 2.577 52.750 17.177 2.577
D18 8.810 7.217 3.780 10.787 17.018 18.785
D22 5.129 16.686 36.933 3.151 6.885 21.928
BF 15.998 15.987 15.953 16.014 16.084 16.242
[条件式対応値]
条件式(1) fGb/fGa=0.8156
条件式(2) fVR/fGa=1.0000
条件式(3) Dpn/(−fGb)=0.1592
条件式(4) fa/fb=0.1214
条件式(5) fα/fβ=0.1214
条件式(6) fGc/(−fGa)=0.9352
条件式(7) fGc/(−fGb)=1.1466
条件式(8) |mda|/fw=1.0369
条件式(9) |mcb|/fw=0.0977
条件式(10) fp/fGp=0.8481
条件式(11) LS/LGp=0.4634
条件式(12) 100×(Δ/φ)=0.3735
条件式(13) Dpn/(−f4)=0.1592
条件式(14) fVR/f2=1.0000
条件式(15) f4/f2=0.8156
条件式(16) f3a/f3b=0.1214
条件式(17) f3α/f3β=0.1214
条件式(18) f3/(−f2)=0.9352
条件式(19) f3/(−f4)=1.1466
条件式(20) |m12|/fw=1.0369
条件式(21) |m34|/fw=0.0977
図26(a)、図26(b)、および図26(c)はそれぞれ、第7実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。図27(a)、図27(b)、および図27(c)はそれぞれ、第7実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図28(a)、図28(b)、および図28(c)はそれぞれ、第7実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。各諸収差図より、第7実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに近距離合焦時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
(第8実施例)
第8実施例について、図29〜図32および表8を用いて説明する。図29は、第8実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。第8実施例に係る変倍光学系ZL(8)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、正の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成される。広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第1〜第4レンズ群G1〜G4がそれぞれ図29の矢印で示す方向に移動し、第5レンズ群G5が固定される。第1レンズ群G1は、第1実施形態における物体側レンズ群に該当する。第2レンズ群G2は、第1実施形態における第1負レンズ群に該当する。第3レンズ群G3は、第1実施形態における中間レンズ群に該当する。第4レンズ群G4は、第1実施形態における第2負レンズ群に該当する。第5レンズ群G5は、第1実施形態における像側レンズ群に該当する。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL11および両凸形状の第1正レンズL12からなる接合レンズ、から構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、両凹形状の第1負レンズL21と、両凹形状の第2負レンズL22および物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL23からなる接合レンズと、から構成される。本実施例では、第1負レンズL21と、第2負レンズL22および正レンズL23とが(すなわち、第2レンズ群G2における全てのレンズが)防振群を構成する。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、両凸形状の第1正レンズL31と、両凹形状の負レンズL32および両凸形状の第2正レンズL33からなる接合レンズと、両凸形状の第3正レンズL34とから構成される。開口絞りSは、第3レンズ群G3の物体側近傍に設けられ、変倍の際、第3レンズ群G3と一体的に移動する。第1正レンズL31は、物体側のレンズ面が非球面であり、開口絞りSの像側に対向して配置される。本実施例では、第1正レンズL31が第1の物体側部分群を構成し、負レンズL32および第2正レンズL33と、第3正レンズL34とが第1の像側部分群を構成する。同様に、第1正レンズL31が第2の物体側部分群を構成し、負レンズL32および第2正レンズL33と、第3正レンズL34とが第2の像側部分群を構成する。
第4レンズ群G4は、物体側から順に並んだ、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL41と、正レンズL41に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の負レンズL42と、から構成される。
第5レンズ群G5は、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL51から構成される。第5レンズ群G5の像側に、像面Iが配置される。
第8実施例に係る変倍光学系ZL(8)では、第4レンズ群G4における全てのレンズが光軸に沿って像側へ移動することにより、無限遠から近距離物体への合焦が行われる。また、第8実施例に係る変倍光学系ZL(8)では、第2レンズ群G2における全てのレンズが、光軸と垂直な方向へ移動可能な防振群を構成し、手ブレ等による結像位置の変位(像面I上の像ブレ)を補正する。
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ブレ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量比)がKのレンズで角度θの回転ブレを補正するには、ブレ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。第8実施例の広角端状態において、防振係数は−1.02であり、焦点距離は51.50mmであるので、0.38°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.33mmである。第8実施例の中間焦点距離状態において、防振係数は−1.86であり、焦点距離は147.00mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.41mmである。第8実施例の望遠端状態において、防振係数は−2.68であり、焦点距離は242.50mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.47mmである。
以下の表8に、第8実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表8)
[全体諸元]
変倍比 4.71
φ 20.8580
Δ 0.0803
W M T
f 51.50 147.00 242.50
FNO 4.49 5.23 6.35
2ω 33.0 11.2 6.8
Y 14.75 14.75 14.75
TL 156.512 177.844 189.541
BF 15.987 16.005 16.052
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 66.20579 2.000 1.89190 37.1
2 46.51466 9.965 1.49782 82.6
3 -253.04363 D3(可変)
4 -113.59911 1.500 1.61800 63.3
5 96.53848 1.543
6 -75.73354 1.500 1.58913 61.2
7 42.43845 2.891 1.84666 23.8
8 109.64148 D8(可変)
9 ∞ 1.000 (絞りS)
10* 23.81391 4.594 1.61881 63.9
11 -192.35661 11.074
12 -109.32160 1.500 1.95375 32.3
13 18.85959 3.991 1.49782 82.6
14 -49.11786 10.482
15 42.16349 3.131 1.69895 30.1
16 -192.85659 D16(可変)
17 -58.00910 3.101 1.62004 36.4
18 -24.00528 3.399
19 -20.05219 1.500 1.61800 63.3
20 56.15912 D20(可変)
21 -99.07327 3.231 1.48749 70.3
22 -69.36557 BF
[非球面データ]
第10面
κ=1.00000E+00
A4=-6.04393E-06,A6=-5.13093E-09,A8=-1.58013E-11,A10=0.00000E+00
[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 143.01
G2 4 -46.04
G3 10 43.15
G4 17 -40.12
G5 21 458.20
[可変間隔データ]
W M T W M T
無限遠 無限遠 無限遠 近距離 近距離 近距離
f 51.50 147.00 242.50 ― ― ―
倍率 ― ― ― -0.0568 -0.1420 -0.2429
D0 ∞ ∞ ∞ 837.39 816.08 804.43
D3 3.189 50.971 61.368 3.189 50.971 61.368
D8 52.750 16.964 2.613 52.750 16.964 2.613
D16 12.220 8.654 2.561 14.352 18.721 17.566
D20 5.964 18.848 40.545 3.833 8.781 25.540
BF 15.987 16.005 16.052 16.003 16.103 16.338
[条件式対応値]
条件式(1) fGb/fGa=0.8714
条件式(2) fVR/fGa=1.0000
条件式(3) Dpn/(−fGb)=0.0847
条件式(4) fa/fb=0.1658
条件式(5) fα/fβ=0.1658
条件式(6) fGc/(−fGa)=0.9373
条件式(7) fGc/(−fGb)=1.0757
条件式(8) |mda|/fw=1.1297
条件式(9) |mcb|/fw=0.1876
条件式(10) fp/fGp=0.8001
条件式(11) LS/LGp=0.6199
条件式(12) 100×(Δ/φ)=0.3850
条件式(13) Dpn/(−f4)=0.0847
条件式(14) fVR/f2=1.0000
条件式(15) f4/f2=0.8714
条件式(16) f3a/f3b=0.1658
条件式(17) f3α/f3β=0.1658
条件式(18) f3/(−f2)=0.9373
条件式(19) f3/(−f4)=1.0757
条件式(20) |m12|/fw=1.1297
条件式(21) |m34|/fw=0.1876
図30(a)、図30(b)、および図30(c)はそれぞれ、第8実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。図31(a)、図31(b)、および図31(c)はそれぞれ、第8実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図32(a)、図32(b)、および図32(c)はそれぞれ、第8実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。各諸収差図より、第8実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに近距離合焦時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
(第9実施例)
第9実施例について、図33〜図36および表9を用いて説明する。図33は、第9実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。第9実施例に係る変倍光学系ZL(9)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成される。広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第1〜第5レンズ群G1〜G5がそれぞれ図33の矢印で示す方向に移動する。また、広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第3レンズ群G3と第5レンズ群G5とが同期して移動する。第1レンズ群G1は、第1実施形態における物体側レンズ群に該当する。第2レンズ群G2は、第1実施形態における第1負レンズ群に該当する。第3レンズ群G3は、第1実施形態における中間レンズ群に該当する。第4レンズ群G4は、第1実施形態における第2負レンズ群に該当する。第5レンズ群G5は、第1実施形態における像側レンズ群に該当する。また、第4レンズ群G4および第5レンズ群G5は、第3実施形態における後続群GRを構成する。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、両凸形状の第1正レンズL11と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL12および物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2正レンズL13からなる接合レンズと、から構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL21と、正レンズL21に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の第1負レンズL22と、第1負レンズL22に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の第2負レンズL23と、から構成される。本実施例では、正レンズL21と、第1負レンズL22と、第2負レンズL23とが(すなわち、第2レンズ群G2における全てのレンズが)防振群を構成する。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、両凸形状の第1正レンズL31および像側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズL32からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2正レンズL33と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2負レンズL34および両凸形状の第3正レンズL35からなる接合レンズと、両凸形状の第4正レンズL36とから構成される。開口絞りSは、第3レンズ群G3の物体側近傍に設けられ、変倍の際、第3レンズ群G3と一体的に移動する。本実施例では、第1正レンズL31および第1負レンズL32と、第2正レンズL33とが第1の物体側部分群を構成し、第2負レンズL34および第3正レンズL35と、第4正レンズL36とが第1の像側部分群を構成する。同様に、第1正レンズL31および第1負レンズL32と、第2正レンズL33とが第2の物体側部分群を構成し、第2負レンズL34および第3正レンズL35と、第4正レンズL36とが第2の像側部分群を構成する。
第4レンズ群G4は、物体側から順に並んだ、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL41と、正レンズL41に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の負レンズL42と、から構成される。
第5レンズ群G5は、物体側から順に並んだ、像側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL51と、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL52とから構成される。第5レンズ群G5の像側に、像面Iが配置される。
第9実施例に係る変倍光学系ZL(9)では、第4レンズ群G4における全てのレンズが光軸に沿って像側へ移動することにより、無限遠から近距離物体への合焦が行われる。また、第9実施例に係る変倍光学系ZL(9)では、第2レンズ群G2における全てのレンズが、光軸と垂直な方向へ移動可能な防振群を構成し、手ブレ等による結像位置の変位(像面I上の像ブレ)を補正する。
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ブレ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量比)がKのレンズで角度θの回転ブレを補正するには、ブレ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。第9実施例の広角端状態において、防振係数は−1.14であり、焦点距離は51.25mmであるので、0.38°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.29mmである。第9実施例の中間焦点距離状態において、防振係数は−2.14であり、焦点距離は150.00mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.37mmである。第9実施例の望遠端状態において、防振係数は−3.00であり、焦点距離は243.75mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.42mmである。
以下の表9に、第9実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表9)
[全体諸元]
変倍比 4.76
φ 19.3516
Δ 0.0000
W M T
f 51.25 150.00 243.75
FNO 4.60 5.72 6.40
2ω 30.8 10.4 6.4
Y 14.00 14.00 14.00
TL 130.819 173.736 184.319
BF 14.319 34.524 50.036
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 1416.79120 2.989 1.58913 61.2
2 -147.91784 0.000
3 61.00249 2.000 1.67270 32.2
4 38.22260 4.859 1.51680 63.9
5 119.14290 D5(可変)
6 102.36977 2.902 1.84666 23.8
7 -68.94932 0.000
8 -390.03851 1.000 1.83481 42.7
9 50.57712 2.261
10 -32.76989 1.000 1.83481 42.7
11 327.50948 D11(可変)
12 ∞ 1.500 (絞りS)
13 63.22768 4.290 1.61800 63.3
14 -25.88397 1.000 1.85026 32.4
15 -67.95813 0.000
16 23.41092 2.701 1.83481 42.7
17 39.30737 9.905
18 5597.30300 1.000 1.83481 42.7
19 16.12840 3.916 1.49782 82.6
20 -55.01811 0.000
21 93.69151 2.031 1.85026 32.4
22 -181.95197 D22(可変)
23 -55.96543 2.264 1.71736 29.6
24 -23.93891 1.325
25 -26.15067 1.000 1.83481 42.7
26 157.23705 D26(可変)
27 -17.83804 1.000 1.49782 82.6
28 -36.29943 0.000
29 -389.26337 2.560 1.85000 27.0
30 -56.49544 BF
[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 136.65
G2 6 -39.80
G3 13 34.62
G4 23 -51.61
G5 27 -1999.99
[可変間隔データ]
W M T W M T
無限遠 無限遠 無限遠 近距離 近距離 近距離
f 51.25 150.00 243.75 ― ― ―
倍率 ― ― ― -0.0554 -0.1564 -0.2667
D0 ∞ ∞ ∞ 869.18 826.26 815.68
D5 2.000 45.577 56.263 2.000 45.577 56.263
D11 38.113 17.247 1.633 38.113 17.247 1.633
D22 16.656 6.548 2.584 19.137 14.288 17.571
D26 8.227 18.336 22.300 5.747 10.596 7.313
BF 14.319 34.524 50.036 14.319 34.524 50.036
[条件式対応値]
条件式(1) fGb/fGa=1.2967
条件式(2) fVR/fGa=1.0000
条件式(3) Dpn/(−fGb)=0.0257
条件式(4) fa/fb=0.1146
条件式(5) fα/fβ=0.1146
条件式(6) fGc/(−fGa)=0.8698
条件式(7) fGc/(−fGb)=0.6708
条件式(8) |mda|/fw=1.0588
条件式(9) |mcb|/fw=0.2746
条件式(13) Dpn/(−f4)=0.0257
条件式(14) fVR/f2=1.0000
条件式(15) f4/f2=1.2967
条件式(16) f3a/f3b=0.1146
条件式(17) f3α/f3β=0.1146
条件式(18) f3/(−f2)=0.8698
条件式(19) f3/(−f4)=0.6708
条件式(20) |m12|/fw=1.0588
条件式(21) |m34|/fw=0.2746
条件式(22) |f4|/(−f2)=1.2967
条件式(23) f3a/f3b=0.1146
条件式(24) f3α/f3β=0.1146
条件式(25) f3/(−f2)=0.8698
条件式(26) f3/|f4|=0.6708
条件式(27) |m12|/fw=1.0588
条件式(28) |m34|/fw=0.2746
図34(a)、図34(b)、および図34(c)はそれぞれ、第9実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。図35(a)、図35(b)、および図35(c)はそれぞれ、第9実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図36(a)、図36(b)、および図36(c)はそれぞれ、第9実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。各諸収差図より、第9実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに近距離合焦時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
(第10実施例)
第10実施例について、図37〜図40および表10を用いて説明する。図37は、第10実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。第10実施例に係る変倍光学系ZL(10)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成される。広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第1〜第5レンズ群G1〜G5がそれぞれ図37の矢印で示す方向に移動する。また、広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第3レンズ群G3と第5レンズ群G5とが同期して移動する。第1レンズ群G1は、第1実施形態における物体側レンズ群に該当する。第2レンズ群G2は、第1実施形態における第1負レンズ群に該当する。第3レンズ群G3は、第1実施形態における中間レンズ群に該当する。第4レンズ群G4は、第1実施形態における第2負レンズ群に該当する。第5レンズ群G5は、第1実施形態における像側レンズ群に該当する。また、第4レンズ群G4および第5レンズ群G5は、第3実施形態における後続群GRを構成する。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL11および物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1正レンズL12からなる接合レンズと、両凸形状の第2正レンズL13と、から構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL21と、正レンズL21に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の第1負レンズL22と、第1負レンズL22に対し空気間隔を隔てて配置された物体側に凹面を向けた平凹形状の第2負レンズL23と、から構成される。本実施例では、正レンズL21と、第1負レンズL22と、第2負レンズL23とが(すなわち、第2レンズ群G2における全てのレンズが)防振群を構成する。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、両凸形状の第1正レンズL31および像側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズL32からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2正レンズL33と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2負レンズL34および両凸形状の第3正レンズL35からなる接合レンズと、両凸形状の第4正レンズL36とから構成される。開口絞りSは、第3レンズ群G3の物体側近傍に設けられ、変倍の際、第3レンズ群G3と一体的に移動する。本実施例では、第1正レンズL31および第1負レンズL32と、第2正レンズL33とが第1の物体側部分群を構成し、第2負レンズL34および第3正レンズL35と、第4正レンズL36とが第1の像側部分群を構成する。同様に、第1正レンズL31および第1負レンズL32と、第2正レンズL33とが第2の物体側部分群を構成し、第2負レンズL34および第3正レンズL35と、第4正レンズL36とが第2の像側部分群を構成する。
第4レンズ群G4は、物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL41と、正レンズL41に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の負レンズL42と、から構成される。
第5レンズ群G5は、物体側から順に並んだ、像側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL51と、両凸形状の正レンズL52とから構成される。第5レンズ群G5の像側に、像面Iが配置される。
第10実施例に係る変倍光学系ZL(10)では、第4レンズ群G4における全てのレンズが光軸に沿って像側へ移動することにより、無限遠から近距離物体への合焦が行われる。また、第10実施例に係る変倍光学系ZL(10)では、第2レンズ群G2における全てのレンズが、光軸と垂直な方向へ移動可能な防振群を構成し、手ブレ等による結像位置の変位(像面I上の像ブレ)を補正する。
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ブレ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量比)がKのレンズで角度θの回転ブレを補正するには、ブレ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。第10実施例の広角端状態において、防振係数は−1.15であり、焦点距離は51.25mmであるので、0.38°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.29mmである。第10実施例の中間焦点距離状態において、防振係数は−2.17であり、焦点距離は150.00mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.36mmである。第10実施例の望遠端状態において、防振係数は−3.00であり、焦点距離は243.75mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.42mmである。
以下の表10に、第10実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表10)
[全体諸元]
変倍比 4.76
φ 19.1495
Δ 0.0000
W M T
f 51.25 150.00 243.75
FNO 4.60 5.44 6.40
2ω 32.4 11.0 6.8
Y 14.75 14.75 14.75
TL 130.819 167.081 182.443
BF 14.319 30.464 45.827
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 146.12588 2.000 1.67270 32.2
2 54.86660 4.428 1.51680 63.9
3 312.17775 0.000
4 101.16252 3.952 1.58913 61.2
5 -323.20365 D5(可変)
6 43.38347 3.058 1.84666 23.8
7 -138.79221 0.687
8 -376.50943 1.000 1.80610 41.0
9 28.98442 2.791
10 -34.24602 1.000 1.80610 41.0
11 ∞ D11(可変)
12 ∞ 1.500 (絞りS)
13 91.93396 4.597 1.61800 63.3
14 -20.70690 1.000 1.85026 32.4
15 -85.24875 0.000
16 26.52497 2.766 1.83481 42.7
17 53.58887 9.298
18 1031.02320 1.000 1.83481 42.7
19 19.27465 4.338 1.49782 82.6
20 -49.99316 0.000
21 71.99304 2.412 1.79504 28.7
22 -115.55384 D22(可変)
23 169183.09000 2.296 1.72825 28.4
24 -37.98446 0.527
25 -42.61955 1.000 1.83481 42.7
26 61.50123 D26(可変)
27 -19.99185 1.000 1.83481 42.7
28 -44.54325 0.000
29 106.57684 2.315 1.84666 23.8
30 -279.81339 BF
[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 130.24
G2 6 -40.13
G3 13 34.55
G4 23 -73.25
G5 27 -88.38
[可変間隔データ]
W M T W M T
無限遠 無限遠 無限遠 近距離 近距離 近距離
f 51.25 150.00 243.75 ― ― ―
倍率 ― ― ― -0.0550 -0.1542 -0.2580
D0 ∞ ∞ ∞ 869.21 832.89 817.52
D5 1.500 42.947 53.964 1.500 42.947 53.964
D11 33.847 12.518 1.500 33.847 12.518 1.500
D22 20.245 9.019 2.000 23.641 18.765 16.987
D26 7.944 19.170 26.189 4.548 9.423 11.201
BF 14.319 30.464 45.827 14.319 30.464 45.827
[条件式対応値]
条件式(1) fGb/fGa=1.8255
条件式(2) fVR/fGa=1.0000
条件式(3) Dpn/(−fGb)=0.0072
条件式(4) fa/fb=0.5679
条件式(5) fα/fβ=0.5679
条件式(6) fGc/(−fGa)=0.8610
条件式(7) fGc/(−fGb)=0.4716
条件式(8) |mda|/fw=1.0237
条件式(9) |mcb|/fw=0.3560
条件式(13) Dpn/(−f4)=0.0072
条件式(14) fVR/f2=1.0000
条件式(15) f4/f2=1.8255
条件式(16) f3a/f3b=0.5679
条件式(17) f3α/f3β=0.5679
条件式(18) f3/(−f2)=0.8610
条件式(19) f3/(−f4)=0.4716
条件式(20) |m12|/fw=1.0237
条件式(21) |m34|/fw=0.3560
条件式(22) |f4|/(−f2)=1.8255
条件式(23) f3a/f3b=0.5679
条件式(24) f3α/f3β=0.5679
条件式(25) f3/(−f2)=0.8610
条件式(26) f3/|f4|=0.4716
条件式(27) |m12|/fw=1.0237
条件式(28) |m34|/fw=0.3560
図38(a)、図38(b)、および図38(c)はそれぞれ、第10実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。図39(a)、図39(b)、および図39(c)はそれぞれ、第10実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図40(a)、図40(b)、および図40(c)はそれぞれ、第10実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。各諸収差図より、第10実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに近距離合焦時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
(第11実施例)
第11実施例について、図41〜図44および表11を用いて説明する。図41は、第11実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。第11実施例に係る変倍光学系ZL(11)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、正の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成される。広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第1〜第5レンズ群G1〜G5がそれぞれ図41の矢印で示す方向に移動する。また、広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第3レンズ群G3と第5レンズ群G5とが同期して移動する。第1レンズ群G1は、第1実施形態における物体側レンズ群に該当する。第2レンズ群G2は、第1実施形態における第1負レンズ群に該当する。第3レンズ群G3は、第1実施形態における中間レンズ群に該当する。第4レンズ群G4は、第1実施形態における第2負レンズ群に該当する。第5レンズ群G5は、第1実施形態における像側レンズ群に該当する。また、第4レンズ群G4および第5レンズ群G5は、第3実施形態における後続群GRを構成する。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、両凸形状の第1正レンズL11と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL12および物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2正レンズL13からなる接合レンズと、から構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL21と、正レンズL21に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の第1負レンズL22と、第1負レンズL22に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の第2負レンズL23と、から構成される。本実施例では、正レンズL21と、第1負レンズL22と、第2負レンズL23とが(すなわち、第2レンズ群G2における全てのレンズが)防振群を構成する。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズL31および両凸形状の第1正レンズL32からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2正レンズL33と、両凹形状の第2負レンズL34および両凸形状の第3正レンズL35からなる接合レンズと、両凸形状の第4正レンズL36とから構成される。開口絞りSは、第3レンズ群G3の物体側近傍に設けられ、変倍の際、第3レンズ群G3と一体的に移動する。
第4レンズ群G4は、物体側から順に並んだ、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL41と、正レンズL41に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の負レンズL42と、から構成される。
第5レンズ群G5は、物体側から順に並んだ、像側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL51と、両凸形状の正レンズL52とから構成される。第5レンズ群G5の像側に、像面Iが配置される。
第11実施例に係る変倍光学系ZL(11)では、第4レンズ群G4における全てのレンズが光軸に沿って像側へ移動することにより、無限遠から近距離物体への合焦が行われる。また、第11実施例に係る変倍光学系ZL(11)では、第2レンズ群G2における全てのレンズが、光軸と垂直な方向へ移動可能な防振群を構成し、手ブレ等による結像位置の変位(像面I上の像ブレ)を補正する。
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ブレ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量比)がKのレンズで角度θの回転ブレを補正するには、ブレ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。第11実施例の広角端状態において、防振係数は−1.13であり、焦点距離は51.25mmであるので、0.38°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.30mmである。第11実施例の中間焦点距離状態において、防振係数は−2.10であり、焦点距離は150.00mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.37mmである。第11実施例の望遠端状態において、防振係数は−3.00であり、焦点距離は243.75mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.42mmである。
以下の表11に、第11実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表11)
[全体諸元]
変倍比 4.76
φ 19.8572
Δ 0.0000
W M T
f 51.25 150.00 243.75
FNO 4.60 5.77 6.40
2ω 30.6 10.4 6.4
Y 14.00 14.00 14.00
TL 130.819 175.365 184.319
BF 14.319 33.784 49.264
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 1032.24740 2.969 1.58913 61.2
2 -156.17760 0.000
3 64.61812 2.000 1.67270 32.2
4 40.08476 4.704 1.51680 63.9
5 125.32467 D5(可変)
6 90.27158 2.911 1.84666 23.8
7 -75.17892 0.000
8 -499.82852 1.000 1.83481 42.7
9 47.06042 2.350
10 -33.14276 1.000 1.83481 42.7
11 486.54218 D11(可変)
12 ∞ 1.500 (絞りS)
13 52.69281 1.000 1.85026 32.4
14 21.65400 4.586 1.49782 82.6
15 -93.23274 0.000
16 21.05951 3.410 1.83481 42.7
17 63.83400 10.263
18 -535.10746 1.000 1.83481 42.7
19 13.46117 4.050 1.51823 58.8
20 -111.14681 0.000
21 144.45604 2.121 1.83481 42.7
22 -79.68661 D22(可変)
23 -148.47250 2.554 1.64769 33.7
24 -24.78590 1.393
25 -25.52643 1.000 1.83481 42.7
26 72.13865 D26(可変)
27 -18.41673 1.000 1.49782 82.6
28 -37.67511 0.000
29 947.69909 2.594 1.85000 27.0
30 66.87297 BF
[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 142.56
G2 6 -40.62
G3 13 34.44
G4 23 -46.86
G5 27 2000.01
[可変間隔データ]
W M T W M T
無限遠 無限遠 無限遠 近距離 近距離 近距離
f 51.25 150.00 243.75 ― ― ―
倍率 ― ― ― -0.0553 -0.1558 -0.2664
D0 ∞ ∞ ∞ 869.18 824.63 815.68
D5 2.000 48.023 57.852 2.000 48.023 57.852
D11 38.890 17.949 1.593 38.890 17.949 1.593
D22 13.958 4.815 2.222 16.318 12.359 17.209
D26 8.247 17.389 19.982 5.886 9.845 4.996
BF 14.319 33.784 49.264 14.319 33.784 49.264
[条件式対応値]
条件式(1) fGb/fGa=1.1538
条件式(2) fVR/fGa=1.0000
条件式(3) Dpn/(−fGb)=0.0297
条件式(6) fGc/(−fGa)=0.8480
条件式(7) fGc/(−fGb)=0.7350
条件式(8) |mda|/fw=1.0898
条件式(9) |mcb|/fw=0.2290
条件式(13) Dpn/(−f4)=0.0297
条件式(14) fVR/f2=1.0000
条件式(15) f4/f2=1.1538
条件式(18) f3/(−f2)=0.8480
条件式(19) f3/(−f4)=0.7350
条件式(20) |m12|/fw=1.0898
条件式(21) |m34|/fw=0.2290
条件式(22) |f4|/(−f2)=1.1538
条件式(25) f3/(−f2)=0.8480
条件式(26) f3/|f4|=0.7350
条件式(27) |m12|/fw=1.0898
条件式(28) |m34|/fw=0.2290
図42(a)、図42(b)、および図42(c)はそれぞれ、第11実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。図43(a)、図43(b)、および図43(c)はそれぞれ、第11実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図44(a)、図44(b)、および図44(c)はそれぞれ、第11実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。各諸収差図より、第11実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに近距離合焦時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
(第12実施例)
第12実施例について、図45〜図48および表12を用いて説明する。図45は、第12実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す図である。第12実施例に係る変倍光学系ZL(12)は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成される。広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第1〜第5レンズ群G1〜G5がそれぞれ図45の矢印で示す方向に移動する。また、広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際、第3レンズ群G3と第5レンズ群G5とが同期して移動する。第4レンズ群G4および第5レンズ群G5は、第3実施形態における後続群GRを構成する。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、両凸形状の第1正レンズL11と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL12および両凸形状の第2正レンズL13からなる接合レンズと、から構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL21と、正レンズL21に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の第1負レンズL22と、第1負レンズL22に対し空気間隔を隔てて配置された両凹形状の第2負レンズL23と、から構成される。本実施例では、正レンズL21と、第1負レンズL22と、第2負レンズL23とが(すなわち、第2レンズ群G2における全てのレンズが)防振群を構成する。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、両凸形状の第1正レンズL31と、両凸形状の第2正レンズL32および両凹形状の負レンズL33からなる接合レンズと、像側に凸面を向けたメニスカス形状の第3正レンズL34と、から構成される。開口絞りSは、第3レンズ群G3の物体側近傍に設けられ、変倍の際、第3レンズ群G3と一体的に移動する。本実施例では、第1正レンズL31が第1の物体側部分群を構成し、第2正レンズL32および負レンズL33と、第3正レンズL34とが第1の像側部分群を構成する。一方、第1正レンズL31と、第2正レンズL32および負レンズL33とが第2の物体側部分群を構成し、第3正レンズL34が第2の像側部分群を構成する。
第4レンズ群G4は、物体側から順に並んだ、両凸形状の正レンズL41および像側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL42からなる接合レンズ、から構成される。
第5レンズ群G5は、物体側から順に並んだ、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL51および両凹形状の負レンズL52からなる接合レンズ、から構成される。第5レンズ群G5の像側に、像面Iが配置される。
第12実施例に係る変倍光学系ZL(12)では、第4レンズ群G4における全てのレンズが光軸に沿って像側へ移動することにより、無限遠から近距離物体への合焦が行われる。また、第12実施例に係る変倍光学系ZL(12)では、第2レンズ群G2における全てのレンズが、光軸と垂直な方向へ移動可能な防振群を構成し、手ブレ等による結像位置の変位(像面I上の像ブレ)を補正する。
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ブレ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量比)がKのレンズで角度θの回転ブレを補正するには、ブレ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。第12実施例の広角端状態において、防振係数は−1.04であり、焦点距離は51.25mmであるので、0.38°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.32mmである。第12実施例の中間焦点距離状態において、防振係数は−2.19であり、焦点距離は150.00mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.36mmである。第12実施例の望遠端状態において、防振係数は−3.00であり、焦点距離は243.75mmであるので、0.30°の回転ブレを補正するための防振レンズ群の移動量は−0.42mmである。
以下の表12に、第12実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表12)
[全体諸元]
変倍比 4.76
φ 21.3468
Δ 0.0000
W M T
f 51.25 150.00 243.75
FNO 4.60 5.75 6.40
2ω 32.6 11.0 6.8
Y 14.75 14.75 14.75
TL 130.719 161.801 185.719
BF 14.639 35.312 50.247
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 108.21439 3.473 1.58913 61.2
2 -1179.14060 0.100
3 222.26301 2.000 1.67270 32.2
4 60.36065 4.687 1.51680 63.9
5 -909.25899 D5(可変)
6 53.20676 3.338 1.84666 23.8
7 -102.10478 0.100
8 -204.74251 1.000 1.83500 43.0
9 38.40297 2.777
10 -37.01261 1.000 1.83500 43.0
11 2769.92270 D11(可変)
12 ∞ 2.000 (絞りS)
13 81.39320 3.210 1.58913 61.2
14 -59.40915 0.200
15 27.88318 5.036 1.49700 81.7
16 -33.99594 1.000 1.83400 37.2
17 77.23226 15.525
18 -48.29093 2.187 1.75520 27.6
19 -29.43837 D19(可変)
20 40.77306 3.352 1.49700 81.7
21 -31.47364 1.000 1.83500 43.0
22 -93.41414 D22(可変)
23 -26.11628 3.423 1.84666 23.8
24 -15.43819 1.000 1.83500 43.0
25 1918.42480 BF
[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 143.94
G2 6 -43.92
G3 13 44.60
G4 20 95.88
G5 23 -31.17
[可変間隔データ]
W M T W M T
無限遠 無限遠 無限遠 近距離 近距離 近距離
f 51.25 150.00 243.75 ― ― ―
倍率 ― ― ― -0.0560 -0.1595 -0.2488
D0 ∞ ∞ ∞ 869.28 838.20 814.28
D5 2.100 38.221 52.544 2.100 38.221 52.544
D11 33.170 7.458 2.118 33.170 7.458 2.118
D19 4.527 11.690 22.401 2.501 3.757 7.406
D22 19.874 12.712 2.000 21.900 20.644 16.996
BF 14.639 35.312 50.247 14.639 35.312 50.247
[条件式対応値]
条件式(22) |f4|/(−f2)=2.1830
条件式(23) f3a/f3b=0.5028
条件式(24) f3α/f3β=0.6284
条件式(25) f3/(−f2)=1.0155
条件式(26) f3/|f4|=0.4652
条件式(27) |m12|/fw=0.9843
条件式(28) |m34|/fw=0.3488
図46(a)、図46(b)、および図46(c)はそれぞれ、第12実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。図47(a)、図47(b)、および図47(c)はそれぞれ、第12実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態における近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図48(a)、図48(b)、および図48(c)はそれぞれ、第12実施例に係る防振機能を有する変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態におけるブレ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。各諸収差図より、第12実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに近距離合焦時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
第1〜第11実施例によれば、広角端状態における光学性能が向上し、より広い画角を有した望遠型の変倍光学系を実現することができる。第1〜第11実施例によれば、より高い変倍比を有した望遠型の変倍光学系を実現することができる。第9〜第12実施例によれば、小型の防振群を有した望遠型の変倍光学系を実現することができる。
ここで、上記各実施例は各実施形態の一具体例を示しているものであり、各実施形態はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の内容は、各実施形態の光学系の光学性能を損なわない範囲で適宜採用することが可能である。
各実施形態の変倍光学系の数値実施例として4群構成のものと5群構成のものを示したが、本願はこれに限られず、その他の群構成(例えば、6群等)の変倍光学系を構成することもできる。具体的には、第1負レンズ群と第2負レンズ群との間に、正または負の屈折力を有する2以上のレンズ群を配置する構成でも構わない。また、第1負レンズ群より物体側に、正または負の屈折力を有する2以上のレンズ群を配置する構成でも構わない。また、第2負レンズ群より像側に、正または負の屈折力を有する2以上のレンズ群を配置する構成でも構わない。また、各実施形態の変倍光学系の最も物体側や最も像面側にレンズまたはレンズ群を追加した構成でも構わない。なお、レンズ群とは、変倍時に変化する空気間隔で分離された、少なくとも1枚のレンズを有する部分を示す。
各実施形態の変倍光学系において、第2負レンズ群における少なくとも一部のレンズに限らず、単独または複数のレンズ群、または部分レンズ群を光軸方向に移動させて、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う合焦レンズ群としても良い。この合焦レンズ群は、オートフォーカスにも適用でき、オートフォーカス用の(ステッピングモータ等を用いた)モータ駆動にも適している。また、第2負レンズ群の焦点距離を適切な範囲に規定することにより、像面移動係数を小さくして動画撮影中のピント調整時の像面の変化量を抑えることも可能である。
レンズ面は、球面または平面で形成されても、非球面で形成されても構わない。特に、開口絞りの像側に対向して配置された正レンズ成分に非球面を用いて収差補正を行うことにより、開口絞りを含むレンズ群(または、開口絞りが単独で変倍時に移動する場合、開口絞りの像側に対向して配置されたレンズ群)のレンズ枚数を少なくすることが可能である。また、開口絞りの像側に対向して配置された正レンズ成分に非球面を用いて、かつ、開口絞りを含むレンズ群(または、開口絞りが単独で変倍時に移動する場合、開口絞りの像側に対向して配置されたレンズ群)における空気間隔を用いて収差補正と製造敏感度の調整を行うことが可能である。レンズ面が球面または平面の場合、レンズ加工および組立調整が容易になり、加工および組立調整の誤差による光学性能の劣化を防げるので好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないので好ましい。
レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれでも構わない。また、レンズ面は回折面としても良く、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしても良い。
開口絞りは、第2レンズ群と第3レンズ群との間に配置されるのが好ましいが、第3レンズ群の中、もしくは第3レンズ群よりも像側に配置されても良く、開口絞りとしての部材を設けずに、レンズの枠でその役割を代用しても良い。
各レンズ面には、フレアやゴーストを軽減し、コントラストの高い光学性能を達成するために、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施しても良い。これにより、フレアやゴーストを軽減し、高コントラストの高い光学性能を達成することができる。
G1 第1レンズ群(物体側レンズ群)
G2 第2レンズ群(第1負レンズ群)
G3 第3レンズ群(中間レンズ群)
G4 第4レンズ群(第2負レンズ群)
G5 第5レンズ群(像側レンズ群)
I 像面
S 開口絞り
本発明は、変倍光学系およびこれを用いた光学機器に関する。

Claims (26)

  1. 負の屈折力を有する第1負レンズ群と、
    前記第1負レンズ群より像側に配置された第2負レンズ群とを有し、
    変倍の際、前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、
    前記第1負レンズ群は、少なくとも一部が光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能であり、
    前記第2負レンズ群は、少なくとも一部が合焦の際に光軸に沿って移動可能であり、
    以下の条件式を満足する変倍光学系。
    0.50<fGb/fGa<2.60
    但し、fGa:前記第1負レンズ群の焦点距離、
    fGb:前記第2負レンズ群の焦点距離。
  2. 前記第1負レンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有し、
    以下の条件式を満足する請求項1に記載の変倍光学系。
    0.93<fVR/fGa<2.50
    但し、fVR:前記防振群の焦点距離。
  3. 前記第2負レンズ群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、負レンズとを有し、
    前記正レンズと前記負レンズとの間に空気間隔があり、
    以下の条件式を満足する請求項1または2に記載の変倍光学系。
    0.001<Dpn/(−fGb)<0.400
    但し、Dpn:前記第2負レンズ群における前記正レンズと前記負レンズとの空気間隔。
  4. 前記第1負レンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有し、
    前記防振群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、第1負レンズと、第2負レンズとからなり、
    前記正レンズと前記第1負レンズとの間に空気間隔があり、
    前記第1負レンズと前記第2負レンズとの間に空気間隔がある請求項1〜3のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  5. 前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に配置された中間レンズ群を有し、
    変倍の際、前記第1負レンズ群と前記中間レンズ群との間隔が変化し、前記中間レンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化する請求項1〜4のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  6. 前記第1負レンズ群より物体側に配置された正の屈折力を有する物体側レンズ群を有し、
    変倍の際、前記物体側レンズ群と前記第1負レンズ群との間隔が変化する請求項1〜5のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  7. 前記第2負レンズ群より像側に配置された像側レンズ群を有し、
    変倍の際、前記第2負レンズ群と前記像側レンズ群との間隔が変化する請求項1〜6のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  8. 前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に配置された中間レンズ群を有し、
    変倍の際、前記第1負レンズ群と前記中間レンズ群との間隔が変化し、前記中間レンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、
    前記第1負レンズ群と前記中間レンズ群との間に開口絞りが配置される請求項1〜7のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  9. 前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に配置された中間レンズ群を有し、
    変倍の際、前記第1負レンズ群と前記中間レンズ群との間隔が変化し、前記中間レンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、
    前記中間レンズ群は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する物体側部分群と、正の屈折力を有する像側部分群とからなり、
    前記像側部分群の最も物体側に負レンズを含むレンズ成分が配置され、
    以下の条件式を満足する請求項1〜8のいずれか一項に記載の変倍光学系。
    0.06<fa/fb<1.20
    但し、fa:前記物体側部分群の焦点距離、
    fb:前記像側部分群の焦点距離。
  10. 前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に配置された中間レンズ群を有し、
    変倍の際、前記第1負レンズ群と前記中間レンズ群との間隔が変化し、前記中間レンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、
    前記中間レンズ群は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する物体側部分群と、正の屈折力を有する像側部分群とからなり、
    前記物体側部分群と前記像側部分群との空気間隔は、前記中間レンズ群におけるレンズ同士の空気間隔のうち、最大の空気間隔であり、
    以下の条件式を満足する請求項1〜8のいずれか一項に記載の変倍光学系。
    0.06<fα/fβ<2.60
    但し、fα:前記物体側部分群の焦点距離、
    fβ:前記像側部分群の焦点距離。
  11. 前記第1負レンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を一部に有し、
    前記第1負レンズ群は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する負部分群と、負の屈折力を有する前記防振群とからなり、
    前記防振群の最も像側に、正レンズを含むレンズ成分が配置される請求項1〜10のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  12. 前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に配置された中間レンズ群を有し、
    変倍の際、前記第1負レンズ群と前記中間レンズ群との間隔が変化し、前記中間レンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、
    以下の条件式を満足する請求項1〜11のいずれか一項に記載の変倍光学系。
    0.40<fGc/(−fGa)<2.60
    但し、fGc:前記中間レンズ群の焦点距離。
  13. 前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に配置された中間レンズ群を有し、
    変倍の際、前記第1負レンズ群と前記中間レンズ群との間隔が変化し、前記中間レンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、
    以下の条件式を満足する請求項1〜12のいずれか一項に記載の変倍光学系。
    0.20<fGc/(−fGb)<2.40
    但し、fGc:前記中間レンズ群の焦点距離。
  14. 前記第1負レンズ群より物体側に配置された正の屈折力を有する物体側レンズ群を有し、
    変倍の際、前記物体側レンズ群と前記第1負レンズ群との間隔が変化し、
    以下の条件式を満足する請求項1〜13のいずれか一項に記載の変倍光学系。
    0.30<|mda|/fw<2.30
    但し、|mda|:広角端状態から望遠端状態への変倍の際における、前記物体側レンズ群における最も像側のレンズ面から前記第1負レンズ群における最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離の変化量の絶対値、
    fw:広角端状態における前記変倍光学系の焦点距離。
  15. 前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に配置された中間レンズ群を有し、
    変倍の際、前記第1負レンズ群と前記中間レンズ群との間隔が変化し、前記中間レンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、
    以下の条件式を満足する請求項1〜14のいずれか一項に記載の変倍光学系。
    0.050<|mcb|/fw<0.750
    但し、|mcb|:広角端状態から望遠端状態への変倍の際における、前記中間レンズ群における最も像側のレンズ面から前記第2負レンズ群における最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離の変化量の絶対値、
    fw:広角端状態における前記変倍光学系の焦点距離。
  16. 前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に開口絞りが配置され、
    前記開口絞りの像側に対向して配置された正レンズ成分を有するレンズ群を有し、
    変倍の際、前記第1負レンズ群と前記正レンズ成分を有するレンズ群との間隔が変化し、前記正レンズ成分を有するレンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、
    以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の変倍光学系。
    0.40<fp/fGp<3.60
    但し、fp:前記正レンズ成分の焦点距離、
    fGp:前記正レンズ成分を有するレンズ群の焦点距離。
  17. 前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に開口絞りが配置され、
    前記開口絞りの像側に対向して配置された正レンズ成分を有するレンズ群を有し、
    変倍の際、前記第1負レンズ群と前記正レンズ成分を有するレンズ群との間隔が変化し、前記正レンズ成分を有するレンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、
    以下の条件式を満足する請求項1〜16のいずれか一項に記載の変倍光学系。
    0.40<LS/LGp<0.90
    但し、LS:前記正レンズ成分を有するレンズ群における前記正レンズ成分より像側の空気間隔の合計、
    LGp:前記正レンズ成分を有するレンズ群の光軸上の厚さ。
  18. 前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に開口絞りが配置され、
    前記開口絞りの像側に対向して配置された正レンズ成分を有するレンズ群を有し、
    変倍の際、前記第1負レンズ群と前記正レンズ成分を有するレンズ群との間隔が変化し、前記正レンズ成分を有するレンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、
    前記正レンズ成分における少なくとも一つのレンズ面は非球面であり、
    以下の条件式を満足する請求項1〜17のいずれか一項に記載の変倍光学系。
    0.15<100×(Δ/φ)<1.30
    但し、φ:前記正レンズ成分における物体側のレンズ面の最大有効径、
    Δ:前記正レンズ成分における物体側のレンズ面の最大有効径に対応する位置での非球面量と、前記正レンズ成分における像側のレンズ面の最大有効径に対応する位置での非球面量との差の絶対値。
  19. 正の屈折力を有する第1レンズ群と、前記第1レンズ群より像側に配置された負の屈折力を有する第2レンズ群と、前記第2レンズ群より像側に配置された正の屈折力を有する第3レンズ群と、前記第3レンズ群より像側に配置された負の屈折力を有する第4レンズ群とを有し、
    変倍の際、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が変化し、
    前記第2レンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有し、
    前記第4レンズ群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、負レンズとを有し、
    前記正レンズと前記負レンズとの間に空気間隔があり、
    以下の条件式を満足する変倍光学系。
    0.001<Dpn/(−f4)<0.400
    0.93<fVR/f2<2.50
    但し、Dpn:前記第4レンズ群における前記正レンズと前記負レンズとの空気間隔、
    f4:前記第4レンズ群の焦点距離、
    fVR:前記防振群の焦点距離、
    f2:前記第2レンズ群の焦点距離。
  20. 正の屈折力を有する第1レンズ群と、前記第1レンズ群より像側に配置された負の屈折力を有する第2レンズ群と、前記第2レンズ群より像側に配置された正の屈折力を有する第3レンズ群と、前記第3レンズ群より像側に配置された少なくとも一つのレンズ群から構成される後続群とを有し、
    変倍の際、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化し、前記第3レンズ群と前記後続群との間隔が変化し、
    前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、および前記後続群の前記レンズ群のうちいずれかのレンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有し、
    前記防振群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、第1負レンズと、第2負レンズとからなり、
    前記正レンズと前記第1負レンズとの間に空気間隔があり、
    前記第1負レンズと前記第2負レンズとの間に空気間隔がある変倍光学系。
  21. 前記後続群は、前記第3レンズ群より像側に配置された第4レンズ群を含み、
    以下の条件式を満足する請求項20に記載の変倍光学系。
    0.40<|f4|/(−f2)<4.00
    但し、f4:前記第4レンズ群の焦点距離、
    f2:前記第2レンズ群の焦点距離。
  22. 前記第3レンズ群は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する物体側部分群と、正の屈折力を有する像側部分群とからなり、
    前記像側部分群の最も物体側に負レンズを含むレンズ成分が配置され、
    以下の条件式を満足する請求項20または21に記載の変倍光学系。
    0.08<f3a/f3b<1.20
    但し、f3a:前記物体側部分群の焦点距離、
    f3b:前記像側部分群の焦点距離。
  23. 請求項1〜22のいずれかに記載の変倍光学系を搭載して構成される光学機器。
  24. 負の屈折力を有する第1負レンズ群と、前記第1負レンズ群より像側に配置された第2負レンズ群とを有した変倍光学系の製造方法であって、
    変倍の際、前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間隔が変化し、
    前記第1負レンズ群は、少なくとも一部が光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能であり、
    前記第2負レンズ群は、少なくとも一部が合焦の際に光軸に沿って移動可能であり、
    以下の条件式を満足するように、
    レンズ鏡筒内に各レンズを配置する変倍光学系の製造方法。
    0.50<fGb/fGa<2.60
    但し、fGa:前記第1負レンズ群の焦点距離、
    fGb:前記第2負レンズ群の焦点距離。
  25. 正の屈折力を有する第1レンズ群と、前記第1レンズ群より像側に配置された負の屈折力を有する第2レンズ群と、前記第2レンズ群より像側に配置された正の屈折力を有する第3レンズ群と、前記第3レンズ群より像側に配置された負の屈折力を有する第4レンズ群とを有した変倍光学系の製造方法であって、
    変倍の際、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が変化し、
    前記第2レンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有し、
    前記第4レンズ群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、負レンズとを有し、
    前記正レンズと前記負レンズとの間に空気間隔があり、
    以下の条件式を満足するように、
    レンズ鏡筒内に各レンズを配置する変倍光学系の製造方法。
    0.001<Dpn/(−f4)<0.400
    0.93<fVR/f2<2.50
    但し、Dpn:前記第4レンズ群における前記正レンズと前記負レンズとの空気間隔、
    f4:前記第4レンズ群の焦点距離、
    fVR:前記防振群の焦点距離、
    f2:前記第2レンズ群の焦点距離。
  26. 正の屈折力を有する第1レンズ群と、前記第1レンズ群より像側に配置された負の屈折力を有する第2レンズ群と、前記第2レンズ群より像側に配置された正の屈折力を有する第3レンズ群と、前記第3レンズ群より像側に配置された少なくとも一つのレンズ群から構成される後続群とを有した変倍光学系の製造方法であって、
    変倍の際、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化し、前記第3レンズ群と前記後続群との間隔が変化し、
    前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、および前記後続群の前記レンズ群のうちいずれかのレンズ群は、光軸と垂直な方向の変位成分を有するように移動可能な防振群を少なくとも一部に有し、
    前記防振群は、物体側から順に並んだ、正レンズと、第1負レンズと、第2負レンズとからなり、
    前記正レンズと前記第1負レンズとの間に空気間隔があり、
    前記第1負レンズと前記第2負レンズとの間に空気間隔があるように、
    レンズ鏡筒内に各レンズを配置する変倍光学系の製造方法。
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