JPWO2018066076A1 - 回転電機及び回転電機の固定子 - Google Patents

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佳樹 岡田
由晴 ▲高▼島
由晴 ▲高▼島
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夏樹 本池
加藤 健次
健次 加藤
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愛 岡本
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    • H02K1/20Stationary parts of the magnetic circuit with channels or ducts for flow of cooling medium

Abstract

回転電機(100−1)の固定子(30)は、固定子鉄心(31)と、固定子鉄心(31)の外周部に設けられた冷媒流路(2)と、を備え、冷媒流路(2)は、固定子鉄心(31)の中心軸の周方向に伸びる第1の環状溝と、第1の環状溝に隣接し、周方向に伸びる第2の環状溝と、第2の環状溝に隣接し、周方向に伸びる第3の環状溝と、第1の環状溝及び第2の環状溝を連通させる第1の連通溝と、第2の環状溝及び第3の環状溝を連通させる第2の連通溝と、を有し、第1の連通溝及び第2の連通溝は周方向における位置が互いにずれていることを特徴とする。

Description

本発明は、冷却媒体により冷却される回転電機及び回転電機の固定子に関する。
特許文献1に開示される電動機は、コイルが巻き付けられた固定子鉄心と、固定子鉄心の外周面に設けられた第1フレームと、第1フレームの外周面に接触して設けられた第2フレームとを備える。第2フレームには、冷媒液の流入口及び流出口が設けられ、流入口には冷媒液を供給する供給用配管が接続され、流出口には冷媒液を回収する回収用配管が接続される。第1フレーム及び第2フレームの間には、固定子鉄心の周方向に伸びるように環状の冷媒液溝が形成され、冷媒液溝には流入口及び流出口が連通する。流入口から冷媒液溝に供給された冷媒液は、冷媒液溝の内部を循環した後、流出口から排出されて回収用配管に回収される。このように冷媒液が冷媒液溝に流れることにより、固定子鉄心の冷却が行われる。
特開2003−199291号公報
しかしながら特許文献1に開示される電動機では、流入口から冷媒液溝に供給された冷媒液が流出口に向かって流れる過程において、第1フレームの外周部上に形成される温度境界層が発達するため、冷媒液及び電動機の間における熱交換量が低下し、電動機の冷却効率が低下する。そのため、特許文献1に開示される電動機では、固定子鉄心の軸線方向における長さが長くなるほど、冷媒液が流れる冷媒流路も長くなるため、必要な冷却効率が得られないという課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、冷却効率の低下を抑制できる回転電機を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の回転電機の固定子は、固定子鉄心と、固定子鉄心の外周部に設けられた冷媒流路と、を備え、冷媒流路は、固定子鉄心の中心軸の周方向に伸びる第1の環状溝と、第1の環状溝に隣接し、周方向に伸びる第2の環状溝と、第2の環状溝に隣接し、周方向に伸びる第3の環状溝と、第1の環状溝及び第2の環状溝を連通させる第1の連通溝と、第2の環状溝及び第3の環状溝を連通させる第2の連通溝と、を有し、第1の連通溝及び第2の連通溝は、周方向における位置が互いにずれていることを特徴とする。
本発明に係る回転電機は、冷却効率の低下を抑制できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係る回転電機の断面図 図1に示す固定子鉄心の斜視図 図1に示す第2の筒状部材の斜視図 図1に示す第1の筒状部材の斜視図 図4に示す第1の筒状部材の外周部を示す図 図1に示す第1の筒状部材と第2の筒状部材との間を拡大視した図 図5に示す第1の筒状部材の第1の変形例を示す図 図5に示す第1の筒状部材の第2の変形例を示す図 図5に示す第1の筒状部材の第3の変形例を示す図 図5に示す第1の筒状部材の第4の変形例を示す図 本発明の実施の形態2に係る回転電機の断面図 図11に示す第2の筒状部材の斜視図 本発明の実施の形態3に係る回転電機の断面図 図13に示す固定子鉄心の斜視図 本発明の実施の形態4に係る回転電機の断面図 図15に示す第1の筒状部材の内周部を示す図
以下に、本発明の実施の形態に係る回転電機及び回転電機の固定子を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る回転電機の断面図である。図2は図1に示す固定子鉄心の斜視図である。図3は図1に示す第2の筒状部材の斜視図である。図4は図1に示す第1の筒状部材の斜視図である。図5は図4に示す第1の筒状部材の外周部を示す図である。図6は図1に示す第1の筒状部材と第2の筒状部材との間を拡大視した図である。
図1に示すように、実施の形態1に係る回転電機100−1は、筒状の固定子30と固定子30の内側に設けられた回転子90とを備える。固定子30は、第1の筒状部材10と、第1の筒状部材10の内周部11に設けられた筒状の固定子鉄心31と、第1の筒状部材10の外周部12に設けられた第2の筒状部材50とを備える。回転子90は、固定子鉄心31の内側に設けられた筒状の回転子鉄心91と、固定子鉄心31の中心軸AXの軸線方向D1において回転子鉄心91を貫通するシャフト92とを備える。
回転子鉄心91及び固定子鉄心31のそれぞれは、電磁鋼板母材から環状に打ち抜かれた複数の薄板を積層して構成される。複数の薄板は、かしめ、溶接又は接着で相互に固定される。図2に示すように、固定子鉄心31には、固定子鉄心31の中心軸AXの周方向D2に配列された複数のコイル挿入孔33が形成される。複数のコイル挿入孔33のそれぞれは、軸線方向D1に伸び、固定子鉄心31の一端面31aから他端面31bに貫通している。図1に示すように、複数のコイル挿入孔33のそれぞれにはコイル34が巻き付けられ、軸線方向D1におけるコイル34の一端部34aは固定子鉄心31の一端面31aから突き出ており、軸線方向D1におけるコイル34の他端部34bは固定子鉄心31の他端面31bから突き出ている。
第1の筒状部材10及び第2の筒状部材50の材料としては、アルミニウム合金、オーステナイト系ステンレス合金、銅合金、鋳鉄、鋼、又は鉄合金を例示できる。回転電機100−1の製作時には、固定子鉄心31にコイル34が巻き付けられ、コイル34が巻き付けられた固定子鉄心31の外周部35に第1の筒状部材10が焼き嵌めされ、第1の筒状部材10の外周部12に第2の筒状部材50が組み付けられる。
第2の筒状部材50には、第1の筒状部材10及び第2の筒状部材50の間に冷却媒体(冷媒)を供給する冷媒供給口51と、第1の筒状部材10及び第2の筒状部材50の間に供給された冷媒を排出する冷媒排出口52とが形成される。冷媒としては水又は不凍液を例示できる。図中、矢印1は冷媒の流れる向きを示す。
冷媒供給口51は軸線方向D1において第2の筒状部材50の一端面53a寄りに形成され、冷媒排出口52は軸線方向D1において第2の筒状部材50の他端面53b寄りに形成される。冷媒供給口51及び冷媒排出口52のそれぞれは、第2の筒状部材50の外周部54から第2の筒状部材50の内周部55に貫通する。
図3において、冷媒供給口51及び冷媒排出口52には、不図示の冷却設備から伸びる配管が接続される。冷却設備は、回転電機100−1を通過した冷媒を回収し、回収した冷媒を冷却した後、再び冷媒を回転電機100−1に送り出す装置である。
図1において、第1の筒状部材10の外周部12には、第1の筒状部材10の冷媒供給口51に連通する供給環状溝13と、第1の筒状部材10の冷媒排出口52に連通する排出環状溝14と、複数の中間環状溝15とが形成される。実施の形態1では、15個の中間環状溝15が第1の筒状部材10に形成されている。なお、中間環状溝15が15個未満でも15個以上でも本実施の形態の効果が得られることは言うまでもない。
供給環状溝13は、軸線方向D1において第1の筒状部材10の一端面16a寄り、すなわち最上流側に形成され、周方向D2に伸びる環状の溝である。排出環状溝14は、軸線方向D1において第1の筒状部材10の他端面16b寄り、すなわち最下流側に形成され、周方向D2に伸びる環状の溝である。複数の中間環状溝15は、軸線方向D1に互いに離間して供給環状溝13及び排出環状溝14の間に形成され、それぞれが周方向D2に伸びる環状の溝である。
第1の筒状部材10の外周部12には、周方向D2に伸びる環状の第1のシール溝17aと、周方向D2に伸びる環状の第2のシール溝17bとが形成される。第1のシール溝17aは、第1の筒状部材10の一端面16aと供給環状溝13との間に形成されている。第2のシール溝17bは、第1の筒状部材10の他端面16bと排出環状溝14との間に形成されている。第1のシール溝17a及び第2のシール溝17bに環状のシール部材18が嵌め込まれる。これにより、第1の筒状部材10及び第2の筒状部材50の間に流れる冷媒が第1の筒状部材10の一端面16a及び他端面16bから漏れ出ることを防止できる。
図4及び図5は第1の筒状部材10を説明するための図である。図5では、冷媒の流れる向きを矢印1により模式的に示している。第1の筒状部材10には、軸線方向D1に隣接する供給環状溝13及び中間環状溝15を連通させる第1の連通溝である供給連通溝19と、軸線方向D1に隣接する中間環状溝15同士を連通させる中間連通溝20と、軸線方向D1に隣接する中間環状溝15及び排出環状溝14を連通させる第2の連通溝である排出連通溝21とが形成される。本実施の形態では、供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21のそれぞれが複数設けられているが、中間連通溝20及び排出連通溝21のそれぞれは、少なくとも設けられていれば良い。また、供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21のそれぞれの周方向D2における幅は、本実施の形態では等しく形成されるが、等しくしなくても良い。
15個の中間環状溝15のうち、第1の筒状部材10の一端面16a側から奇数個目の中間環状溝15に形成された中間連通溝20は、軸線方向D1において排出連通溝21と一直線上に配列されている。第1の筒状部材10の一端面16a側から偶数個目の中間環状溝15に形成された中間連通溝20は、軸線方向D1において供給連通溝19と一直線上に配列されている。
供給環状溝13、排出環状溝14、中間環状溝15、第1のシール溝17a及び第2のシール溝17bは、第1の筒状部材10の外周部12が、周方向D2に環状に切削加工されることにより形成される。供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21は、第1の筒状部材10の外周部12が、軸線方向D1に切削加工されることにより形成される。供給環状溝13、排出環状溝14、中間環状溝15、供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21が形成されることにより、第1の筒状部材10には、周方向D2に配列される複数の第1の突起22、第2の突起23及び第3の突起24が形成される。すなわち供給環状溝13、排出環状溝14、中間環状溝15、供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21の壁は、第1の突起22、第2の突起23及び第3の突起24により形成される。
第1の突起22は、軸線方向D1に隣接する供給環状溝13及び中間環状溝15の間に形成される。第2の突起23は、軸線方向D1に隣接する中間環状溝15同士の間に形成される。第3の突起24は、軸線方向D1に隣接する中間環状溝15及び排出環状溝14の間に形成される。
図5に示すように、冷媒が冷媒供給口51から供給環状溝13、複数の中間環状溝15、排出環状溝14及び冷媒排出口52の順で、上流側から下流側に向けて流れる際に、冷媒が上流側の溝から下流側の溝へジグザクの経路を通って流れていくよう、上流側と下流側において隣接する環状溝における連通溝は、周方向D2にずらすように配置される。
上流側と下流側において隣接する環状溝における連通溝が周方向D2にずらすように配置されない場合、すなわち本実施の形態を用いない場合は、冷媒はジグザグの経路を通らずに流れる。従って、冷媒は周方向D2に沿って流れず、上流側から下流側に連通溝を通って軸線方向D1に沿って流れるため、本実施の形態の効果が得られない。
また本実施の形態では、供給環状溝13、中間環状溝15及び排出環状溝14のそれぞれにおいて冷媒が連続して周方向D2に流れる経路は等しい。すなわち本実施の形態では、連通溝の配置数と連通溝の配置間隔とが各環状溝において等しい。連通溝の形状、連通溝の配置数及び連通溝の配置間隔を規則的にすることで、上流側から下流側において熱交換性能を均一にすることができるほか、製造コストを下げることができる効果が得られる。
軸線方向D1に隣接する第1の突起22及び第2の突起23は、それぞれの周方向D2における一端部22a,23aの位置が互いにずれており、軸線方向D1に隣接する複数の供給連通溝19及び中間連通溝20は、周方向D2に千鳥状に配列されている。
軸線方向D1に隣接する第2の突起23同士は、それぞれの周方向D2における一端部23aの位置が互いにずれており、軸線方向D1に隣接する複数の中間連通溝20同士は、周方向D2に千鳥状に配列されている。
軸線方向D1に隣接する第2の突起23及び第3の突起24は、それぞれの周方向D2における一端部23a,24aの位置が互いにずれており、軸線方向D1に隣接する複数の中間連通溝20及び排出連通溝21は、周方向D2に千鳥状に配列されている。
図6には、第1の筒状部材10の径方向D3における第1の突起22、第2の突起23及び第3の突起24のそれぞれの先端25から第2の筒状部材50の内周部55までの間の隙間δと、第1の筒状部材10の径方向D3における供給環状溝13、排出環状溝14及び中間環状溝15のそれぞれの深さdと、軸線方向D1における供給環状溝13、排出環状溝14及び中間環状溝15のそれぞれの幅wと、軸線方向D1に隣接する突起同士の配置ピッチpとが示される。
次に、第1の筒状部材10及び第2の筒状部材50の間に形成される冷媒流路2について説明する。図1に示す冷媒流路2は、第1の筒状部材10及び第2の筒状部材50の間に形成された冷媒を流すための流路であり、供給環状溝13、中間環状溝15、排出環状溝14、供給連通溝19、中間連通溝20、排出連通溝21及び隙間δにより構成される。
不図示の冷却設備から送り出された冷媒は、冷媒供給口51を介して冷媒流路2に供給され、冷媒流路2を通過する際、第1の筒状部材10及び第2の筒状部材50との間で熱交換を行う。熱交換により温度が上昇した冷媒は、冷媒排出口52を通過して前述した冷却設備に供給される。冷媒が冷却設備及び回転電機100−1の間を循環することにより、固定子鉄心31で発生した熱により加熱された第1の筒状部材10が冷却され、回転電機100−1の温度上昇が抑制される。
以下では、冷媒供給口51を通過した冷媒が供給環状溝13、供給連通溝19、中間環状溝15、中間連通溝20、排出環状溝14及び排出連通溝21に流れる様子を説明する。
図5には、供給環状溝13に連通する冷媒供給口51と排出環状溝14に連通する冷媒排出口52とが示される。冷媒供給口51を通過した冷媒は、供給環状溝13に供給され、供給環状溝13において周方向D2の一方及び他方に分岐し、供給環状溝13の全周に渡って流れる。冷媒が供給連通溝19を通過する際、周方向D2の反対向きに流れていた冷媒同士が互いにぶつかり合って合流するため、供給連通溝19付近における冷媒の流れに乱流が発生する。また、周方向D2の流れが軸線方向D1の流れへと流路の向きが変更されることも、乱流の発生に寄与する。
供給連通溝19を通過した冷媒は、第1の筒状部材10の一端面16a側から1個目、すなわち最上流側の中間環状溝15に供給される。1個目の中間環状溝15に供給された冷媒は、1個目の中間環状溝15において周方向D2の一方及び他方に分岐し、1個目の中間環状溝15に沿って流れる。周方向D2に流れていた冷媒は、第1の筒状部材10の一端面16a側から1個目の中間連通溝20を通過する際、供給連通溝19を通過する際と同様に周方向D2の互いに反対向きに流れる冷媒がぶつかり合い、流路の向きが変更されるため、1個目の中間連通溝20付近における冷媒の流れに乱流が発生する。
同様に、上流から下流に向けて、冷媒が各環状溝を流れる際に各連通溝付近において乱流を発生させながら排出環状溝14まで流れる。
下流側において排出連通溝21を通過した冷媒は、排出環状溝14に供給される。排出環状溝14に供給された冷媒は、周方向D2の一方及び他方に分岐し、排出環状溝14の全周に渡って流れた後、冷媒排出口52を通過し、不図示の冷却設備に供給される。
このように冷媒が供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21を通過する際、乱流が発生することにより、各連通溝において、発熱部である固定子鉄心31の表面付近、すなわち各溝の底面近くの領域に流れる高温の冷媒(温度境界層)と、当該発熱部から離れた位置、すなわち各溝の底面から離れた領域を流れる低温の冷媒とが混合される。これにより、冷媒の温度境界層の発達が抑制され、冷媒及び回転電機100−1の間における熱交換量が向上し、回転電機100−1の冷却効率が向上する。
ここで図6に示す隙間δ、深さd及び幅wのそれぞれの寸法に関して説明する。隙間δが狭くなるほど中間環状溝15の内部に流れる冷媒の流量が増える。すなわち、中間環状溝15を構成する第2の突起23を乗り越えて軸線方向D1に流れる冷媒が少なくなり、長い流路を流れる冷媒の流量が増えて冷却効率を高めることができるため、隙間δを無くすことが理想的である。ところが隙間δを無くそうとすると、第1の筒状部材10に第2の筒状部材50を組み付ける際、第1の突起22、第2の突起23及び第3の突起24が引っかかり易くなり、組み付け作業性が低下する。また、第1の突起22、第2の突起23及び第3の突起24が作業時に折れ曲がると、冷媒の流路が狭くなり、冷却効率が低下する可能性がある。組み付け作業性及び冷却効率の低下を抑制するために、第1の筒状部材10及び第2の筒状部材50の間には僅かな隙間δを設けることが望ましい。隙間δの寸法の一例としては0.05mmから1.5mmを例示できる。好ましくは、0.05mmから0.3mmの範囲が望ましい。
また中間環状溝15の幅w及び深さdの比率(w/d)が5から10が例示できる。さらに、中間環状溝15の深さd及び隙間δの比率(d/δ)が15から200である場合において、上流側から下流側の環状溝へ第2の突起23を乗り越えて軸線方向D1に流れる冷媒を抑制でき、周方向D2において反対向きに流れる冷媒同士がぶつかり合って乱流を発生させる効果が十分に得られ、高い冷却効率を発揮することが確認された。
なお供給環状溝13、排出環状溝14及び中間環状溝15の幅w及び深さdは、互いに異なる寸法でもよい。各環状溝の深さdの寸法を異なる値にすることにより、供給連通溝19付近、中間連通溝20付近及び排出連通溝21付近における冷媒の乱流の発生度合いを変化させることができる。また供給環状溝13、中間環状溝15及び排出環状溝14の断面形状は、矩形形状、三角形状及び湾曲形状の何れでもよい。
また第1の突起22、第2の突起23及び第3の突起24のそれぞれの先端25から第2の筒状部材50の内周部55までの間の隙間δは、互いに異なる寸法でもよい。また軸線方向D1に隣接する第1の突起22、第2の突起23及び第3の突起24の配置ピッチpは、予め求められた発熱分布に対応する寸法に設定してもよい。
本実施の形態において図5に示す第1の筒状部材10では、軸線方向D1に隣接する連通溝同士の周方向D2における位置が互いにずれているため、冷媒が周方向D2に流れる際に固定子鉄心31との熱交換を実施し、冷媒が供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21を通過する際に乱流が発生して温度境界層を消滅する効果が得られる。従って冷媒及び固定子鉄心31の間における熱交換量が向上し、固定子鉄心31が効果的に冷却されるため、回転電機100−1の高出力化及び小型化を実現できる。
なお図4及び図5に示す第1の筒状部材10には、供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21が周方向D2に等間隔で配列されているが、供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21は図7から図9に示すように配列されたものでもよい。
図7は図5に示す第1の筒状部材の第1の変形例を示す図である。図7に示す第1の筒状部材10Cに形成された供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21は、第1の筒状部材10Cの一端面16aから他端面16bに向かって、すなわち上流側から下流側に向かって螺旋状の位置に配列されている。
図8は図5に示す第1の筒状部材の第2の変形例を示す図である。図8に示す第1の筒状部材10Dに形成された軸線方向D1に隣接する各環状溝における連通溝は、周方向D2において不等間隔に配列されている。第1の筒状部材10Dの一端面16a側から奇数個目の中間環状溝15における中間連通溝20は、軸線方向D1において排出連通溝21と一直線上に配列されていてもよい。第1の筒状部材10Dの一端面16a側から偶数個目の中間環状溝15における中間連通溝20は、軸線方向D1において供給連通溝19と一直線上に配列されていてもよい。
図9は図5に示す第1の筒状部材の第3の変形例を示す図である。第1の筒状部材10Eに形成された、軸線方向D1に隣接する環状溝における連通溝は、周方向D2において不等間隔にずれて配列されている。第1の筒状部材10Eの一端面16a側から1、7及び13番目の中間連通溝20、2、8及び14番目の中間連通溝20、3及び9番目の中間連通溝20は、軸線方向D1においてそれぞれ一直線上に配列されている。すなわち、各通溝が上流側から下流側に向けて周方向D2に不等間隔でずれるように配置されており、隣接しない環状溝における連通溝は、少なくとも1つ以上の環状溝を介して、軸線方向D1において一直線上に配置されるものが例示できる。図9では、軸線方向D1において連通溝が4つの環状溝を介して一直線状に配置される例である。
第1の筒状部材10,10C,10D,10Eには、供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21、すなわち3種類の連通溝が形成されているが、少なくとも供給連通溝19及び排出連通溝21が形成されていれば、本実施の形態に係る回転電機100−1を実現することができる。図10を用いて具体例を説明する。
図10は図5に示す第1の筒状部材の第4の変形例を示す図である。図10に示す第1の筒状部材10Fには、供給連通溝19及び排出連通溝21が形成されているが、図4に示す中間連通溝20が形成されていない。供給連通溝19及び排出連通溝21は、周方向D2に千鳥状に配列されている。第1の筒状部材10Fの供給環状溝13及び排出環状溝14の間には1つの中間環状溝15が形成されている。このように2種類の連通溝が周方向D2にずれて形成されることにより、各連通溝において冷媒の乱流が発生するため、固定子鉄心31を効果的に冷却することができる。
なお第1の筒状部材10の軸線方向D1における長さに応じて、図1に示す冷媒流路2が長くなった場合でも、実施の形態1に係る回転電機100−1では、供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21のそれぞれにおいて冷媒の乱流が発生するため、冷却効率の低下が抑制される。
図10では、供給連通溝19及び排出連通溝21の例を示したが、上流側と下流側の中間連通溝20であっても良いことは言うまでもない。隣接する3つの環状溝において、上流側と下流側の連通溝が周方向D2にずれて配置されていれば、当該連通溝付近において冷媒の乱流が発生する効果が得られる。
また第1の筒状部材10に形成された供給環状溝13、排出環状溝14、中間環状溝15、供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21は、複数の回転加工軸を備えた不図示の旋盤工作機械を用いて容易に加工ができる。このことを具体的に説明する。冷媒と回転電機100−1との間における熱交換量を増やすためには、供給環状溝13、中間環状溝15及び排出環状溝14を螺旋状に繋げた1本の螺旋溝の形成などにより冷媒流路を長くする方法も考えられる。ところが、このような螺旋溝を形成する場合、周方向D2における第1の筒状部材10の回転と軸線方向D1における回転加工軸の移動とを同期させて加工する同期加工が必要になる。
これに対して実施の形態1に係る回転電機100−1ではこのような同期加工が不要であり、供給環状溝13、排出環状溝14及び中間環状溝15は、周方向D2に第1の筒状部材10を回転させることにより形成でき、供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21は、旋盤工作機械が備える回転加工軸を軸線方向D1に移動させることにより形成できる。すなわち実施の形態1に係る回転電機100−1では、環状溝及び連通溝を直線加工により形成できるため、同期加工のような特殊な加工が不要であり、直線加工を施す既存の旋盤工作機械を有効に利用できる。従って実施の形態1に係る回転電機100−1では、第1の筒状部材10の加工が容易になり、第1の筒状部材10の製造時間が短縮され、第1の筒状部材10の製造コストを低減できる。
また実施の形態1に係る回転電機100−1では、第1の筒状部材10に供給連通溝19、中間連通溝20及び排出連通溝21が形成されているため、冷媒流路を単に長くするよりも乱流発生による冷却効率向上効果が高い。さらに、前述したような1本の螺旋溝が形成されている場合に比べて、冷媒が冷媒流路2に流れる際の圧力損失が低減される。圧力損失とは、冷媒が第1の筒状部材10の外周部12を通過する際の単位時間単位流量あたりのエネルギー損失又は摩擦損失である。冷媒流路を長くすると圧力損失が増加するため、不図示の冷却設備に搭載されるポンプの能力を高め、又は当該ポンプの駆動量を増加させるといった対策が必要となる。実施の形態1に係る回転電機100−1では、乱流発生による冷却効率上昇効果が得られるため、冷却効率が等しい場合に、螺旋溝の場合に比べて圧力損失を小さくできるため、冷却設備に搭載されるポンプの能力を高めることなく、又は当該ポンプの駆動量を上昇させることなく、冷却効率を向上できる。従って実施の形態1に係る回転電機100−1によれば、製造コストの増加を抑えながら冷却効率の高い回転電機100−1を得ることができる。
なお実施の形態1に係る回転電機100−1では、少なくとも3つの隣接する環状溝における連通溝が上流側と下流側でそれぞれ複数個ずつ、周方向D2に千鳥状に配列された構成例を説明したが、上流側と下流側に少なくとも1つずつ形成された連通溝が周方向D2における位置が互いにずれて配置されていれば、冷却効率の向上を図ることができる。
図10において、1つの供給連通溝19及び1つの排出連通溝21の周方向D2における位置が互いにずれて配置されていれば、供給連通溝19付近及び排出連通溝21付近で冷媒の流れに乱流が発生するため、冷却効率の向上を図ることができる。
上述の通り、本実施の形態に係る回転電機によれば、隣接する第1、第2、第3の環状溝において、第1の環状溝と第2の環状溝を連通する第1の連通溝と、第2と第3の環状溝を連通する第2の連通溝と、が周方向D2にずれて配置されているため、第1の環状溝を周方向D2に流れる冷媒が第1の連通溝を通過する際に乱流が発生し、また、第2の環状溝を周方向D2に流れる冷媒が第2の連通溝を通過する際に乱流が発生するため、温度境界層の発達を抑制し、冷却効率の向上を図ることができる。
実施の形態2.
図11は本発明の実施の形態2に係る回転電機の断面図である。図12は図11に示す第2の筒状部材の斜視図である。実施の形態1に係る回転電機100−1と実施の形態2に係る回転電機100−2との相違点は以下の通りである。
(1)回転電機100−2の固定子30は、第1の筒状部材10の代わりに第1の筒状部材10Gを備え、第2の筒状部材50の代わりに第2の筒状部材50Aを備える。
(2)第1の筒状部材10Gには、第1の突起22、第2の突起23、第3の突起24、供給環状溝13、中間環状溝15及び排出環状溝14が設けられていない。
(3)第2の筒状部材50Aの内周部55には、第1の突起22に対応する第1の突起57と、第2の突起23に対応する第2の突起58と、第3の突起24に対応する第3の突起59とが形成されている。
(4)第2の筒状部材50Aの内周部55には、供給環状溝13に対応する供給環状溝60と、中間環状溝15に対応する中間環状溝62と、排出環状溝14に対応する排出環状溝61とが形成されている。
(5)第2の筒状部材50Aの内周部55には、供給連通溝19に対応する供給連通溝63と、中間連通溝20に対応する中間連通溝64と、排出連通溝21に対応する不図示の排出連通溝とが形成されている。
(6)第2の筒状部材50Aの内周部55には、第1のシール溝17aに対応する第1のシール溝56aと、第2のシール溝17bに対応する第2のシール溝56bとが形成され、第1のシール溝56a及び第2のシール溝56bにはシール部材18が嵌め込まれる。
すなわち、本実施の形態では、第2の筒状部材50Aに各環状溝と各連通溝が形成されている点が実施の形態1と異なる。その他は実施の形態1と同様である。
第1の筒状部材10Gの周方向D2における第1の突起57、第2の突起58及び第3の突起59のそれぞれの先端と、第1の筒状部材10Gの外周部12との間には、実施の形態1の隙間δと同様の隙間δ1が設けられている。
冷媒流路2Aは、第1の筒状部材10G及び第2の筒状部材50Aの間に冷媒を流すための流路であり、供給環状溝60、中間環状溝62、排出環状溝61、供給連通溝63、中間連通溝64、排出連通溝により構成される。
実施の形態2に係る回転電機100−2では、第1の筒状部材10G及び第2の筒状部材50Aの間に、上流側と下流側に少なくとも2つの連通溝が形成され、これらの連通溝が周方向D2における位置が互いにずれているため、実施の形態1と同様に冷却効率の向上を図ることができる。
実施の形態3.
図13は本発明の実施の形態3に係る回転電機の断面図である。図14は図13に示す固定子鉄心の斜視図である。実施の形態1に係る回転電機100−1と実施の形態3に係る回転電機100−3との相違点は以下の通りである。
(1)回転電機100−3では第2の筒状部材50が使用されず、回転電機100−3は、固定子30の代わりに固定子30Aを備える。
(2)固定子30Aは、固定子鉄心31の代わりに固定子鉄心31Aを備え、第1の筒状部材10の代わりに第1の筒状部材10Hと備える。
(3)第1の筒状部材10Hには、第1の突起22、第2の突起23、第3の突起24、供給環状溝13、中間環状溝15及び排出環状溝14が形成されていないが、冷媒供給口51に対応する冷媒供給口26と、冷媒排出口52に対応する冷媒排出口27とが形成されている。
すなわち、本実施の形態では、固定子30Aと第1の筒状部材10Hの間に冷媒流路を形成する。それ以外は、実施の形態1あるいは実施の形態2と同様である。
固定子鉄心31Aは、環状の薄板を複数枚積層して構成される第1のコアブロック31A1と、第1のコアブロック31A1を構成する薄板よりも直径が小さい薄板を複数枚積層して構成される第2のコアブロック31A2と、周方向D2に等間隔の切り欠きが外周面に形成された薄板を複数枚積層して構成される第3のコアブロック31A3とで構成される。固定子鉄心31Aの軸線方向D1における両側、すなわち最上流側と最下流側に第1のコアブロック31A1が設けられ、第1のコアブロック31A1に隣接して第2のコアブロック31A2が設けられ、第2のコアブロック31A2及び第3のコアブロック31A3が軸線方向D1に交互に設けられている。
図14に示すように、本実施の形態では、第2のコアブロック31A2により環状溝が形成され、第3のコアブロック31A3の切り欠きにより連通溝が形成される。
固定子鉄心31Aの外周部35には、第1の突起22に対応する第1の突起65と、第2の突起23に対応する第2の突起66と、第3の突起24に対応する第3の突起67とが形成されている。固定子鉄心31Aの外周部35には、供給環状溝13に対応する供給環状溝68と、中間環状溝15に対応する中間環状溝70と、排出環状溝14に対応する排出環状溝69とが形成されている。
図14に示すように、固定子鉄心31Aの外周部35には、供給連通溝19に対応する供給連通溝71と、中間連通溝20に対応する中間連通溝72と、排出連通溝21に対応する排出連通溝73とが形成されている。供給環状溝68は固定子鉄心31Aの一端面31a寄りに形成され、排出環状溝69は固定子鉄心31Aの他端面31b寄りに形成され、中間環状溝70は供給環状溝68及び排出環状溝69の間に形成されている。
第1の筒状部材10Hの内周部11と第3のコアブロック31A3の外周部との間には隙間δ2が設けられている。隙間δ2の寸法は実施の形態1の隙間δと同様である。冷媒流路2Bは、第1の筒状部材10H及び固定子鉄心31Aの間に冷媒を流すための流路であり、供給環状溝68、中間環状溝70、排出環状溝69、供給連通溝71、中間連通溝72、排出連通溝73及び隙間δ2により構成される。
実施の形態3に係る回転電機100−3では、第1の筒状部材10H及び固定子鉄心31Aの間に、上流側と下流側に少なくとも2つの連通溝が形成され、これらの連通溝の周方向D2における位置が互いにずれているため、実施の形態1と同様に冷却効率の向上を図ることができる。また実施の形態3に係る回転電機100−3では、第2の筒状部材50が不要であり、第2の筒状部材50の取り付けに伴う製造時間を短縮することができると共に、第2の筒状部材50が不要になる分、回転電機100−3の製造コストを低減できる。また実施の形態3では、冷媒を固定子鉄心31Aの外周面に流すことができるため、実施の形態1に比べて熱交換量が増加し、冷却効率の向上を図ることができる。
実施の形態4.
図15は本発明の実施の形態4に係る回転電機の断面図である。図16は図15に示す第1の筒状部材の内周部を示す図である。実施の形態1に係る回転電機100−1と実施の形態4に係る回転電機100−4との相違点は以下の通りである。
(1)回転電機100−4では第2の筒状部材50が使用されず、回転電機100−4は、固定子30の代わりに固定子30Bを備える。
(2)固定子30Bは、第1の筒状部材10の代わりに第1の筒状部材10Iと備える。
すなわち、本実施の形態では、実施の形態2の回転電機の第1の筒状部材10Gを省略した構成となっている。
第1の筒状部材10Iの内周部11には、第1の突起22に対応する第1の突起74と、第2の突起23に対応する第2の突起75と、第3の突起24に対応する第3の突起76と、供給環状溝13に対応する供給環状溝77と、中間環状溝15に対応する中間環状溝79と、排出環状溝14に対応する排出環状溝78とが形成される。
第1の筒状部材10Iの内周部11には、供給連通溝19に対応するである供給連通溝80と、中間連通溝20に対応する中間連通溝81と、排出連通溝21に対応する排出連通溝82とが形成されている。第1の筒状部材10Iには、冷媒供給口51に対応する冷媒供給口28と、冷媒排出口52に対応する冷媒排出口29とが形成されている。
第1の筒状部材10Iの径方向における第1の突起74、第2の突起75及び第3の突起76のそれぞれの先端と、固定子鉄心31の外周部との間には隙間δ3が設けられている。隙間δ3の寸法は実施の形態1の隙間δと同様である。冷媒流路2Cは、第1の筒状部材10I及び固定子鉄心31の間に冷媒を流すための流路であり、供給環状溝77、中間環状溝79、排出環状溝78、供給連通溝80、中間連通溝81、排出連通溝82により構成される。
実施の形態4に係る回転電機100−4では、第1の筒状部材10I及び固定子鉄心31の間に、上流側と下流側に少なくとも2つの連通溝が形成され、これらの連通溝が周方向D2における位置が互いにずれているため、実施の形態1と同様に冷却効率の向上を図ることができる。また実施の形態4に係る回転電機100−4では、第2の筒状部材50が不要であり、第2の筒状部材50の取り付けに伴う製造時間を短縮することができると共に、第2の筒状部材50が不要になる分、回転電機100−4の製造コストを低減できる。また実施の形態4では、冷媒を固定子鉄心31の外周面に流すことができるため、実施の形態1に比べて熱交換量が増加し、冷却効率の向上を図ることができる。
なお実施の形態1から実施の形態4の回転電機には、それぞれ1つの冷媒供給口及び冷媒排出口が設けられているが、冷媒供給口及び冷媒排出口はそれぞれ複数設けてもよい。この構成により、供給環状溝には、冷媒が通過する複数の冷媒供給口が連通し、排出環状溝には、冷媒が通過する複数の冷媒排出口が連通する。従って、回転電機に1つの冷媒供給口及び冷媒排出口が設けられている場合に比べて、冷媒供給口及び冷媒排出口を冷媒が通過する際に生じる圧力損失が軽減され、回転電機内に流れる冷媒の流量が増加し、冷却効率を向上できる。
また実施の形態1から実施の形態4の回転電機には、周方向D2に少なくとも1つの供給連通溝及び排出連通溝が形成されているが、供給連通溝及び排出連通溝がそれぞれ周方向D2に複数配列されている場合、供給連通溝及び排出連通溝を冷媒が通過する際に生じる圧力損失が軽減され、回転電機内に流れる冷媒の流量が増加し、冷却効率を向上できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 矢印、2,2A,2B,2C 冷媒流路、10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H,10I 第1の筒状部材、11,55 内周部、12,35,54 外周部、13,60,68,77 供給環状溝、14,61,69,78 排出環状溝、15,62,70,79 中間環状溝、16a,31a,53a 一端面、16b,31b,53b 他端面、17a,56a 第1のシール溝、17b,56b 第2のシール溝、18 シール部材、19,63,71,80 供給連通溝、20,64,72,81 中間連通溝、21,73,82 排出連通溝、22,22A,57,65,74 第1の突起、22a,23a,24a,34a 一端部、22b,23b,24b,34b 他端部、23、23A,58,66,75 第2の突起、24,24A,59,67,76 第3の突起、25 先端、26,28,51 冷媒供給口、27,29,52 冷媒排出口、30,30A,30B 固定子、31,31A 固定子鉄心、31A1 第1のコアブロック、31A2 第2のコアブロック、31A3 第3のコアブロック、33 コイル挿入孔、34 コイル、50,50A 第2の筒状部材、90 回転子、91 回転子鉄心、92 シャフト、100−1,100−2,100−3,100−4 回転電機。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の回転電機の固定子は、固定子鉄心と、固定子鉄心の外周部に設けられた冷媒流路と、を備え、冷媒流路は、固定子鉄心の中心軸の周方向に伸びる第1の環状溝と、第1の環状溝に隣接し、周方向に伸びる第2の環状溝と、第2の環状溝に隣接し、周方向に伸びる第3の環状溝と、周方向に配列され第1の環状溝及び第2の環状溝を連通させる複数の第1の連通溝と、周方向に配列され第2の環状溝及び第3の環状溝を連通させる複数の第2の連通溝と、を有し、複数の第1の連通溝及び複数の第2の連通溝は、周方向に千鳥状に配列されていることを特徴とする。
図5に示すように、冷媒が冷媒供給口51から供給環状溝13、複数の中間環状溝15、排出環状溝14及び冷媒排出口52の順で、上流側から下流側に向けて流れる際に、冷媒が上流側の溝から下流側の溝へジグザの経路を通って流れていくよう、上流側と下流側において隣接する環状溝における連通溝は、周方向D2にずらすように配置される。

Claims (10)

  1. 固定子鉄心と、
    前記固定子鉄心の外周部に設けられた冷媒流路と、
    を備え、
    前記冷媒流路は、
    前記固定子鉄心の中心軸の周方向に伸びる第1の環状溝と、
    前記第1の環状溝に隣接し、前記周方向に伸びる第2の環状溝と、
    前記第2の環状溝に隣接し、前記周方向に伸びる第3の環状溝と、
    前記第1の環状溝及び前記第2の環状溝を連通させる第1の連通溝と、
    前記第2の環状溝及び前記第3の環状溝を連通させる第2の連通溝と、
    を有し、
    前記第1の連通溝及び前記第2の連通溝は、前記周方向における位置が互いにずれていることを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 前記冷媒流路は、
    前記固定子鉄心の外周部に設けられた第1の筒状部材と、
    前記第1の筒状部材の外周部に設けられた第2の筒状部材と、
    により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の固定子。
  3. 前記冷媒流路は、
    前記固定子鉄心と、
    前記固定子鉄心の外周部に設けられた第1の筒状部材と、
    により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の固定子。
  4. 前記第1の筒状部材は、前記第1の環状溝と、前記第2の環状溝と、前記第3の環状溝と、前記第1の連通溝と、前記第2の連通溝と、を有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の回転電機の固定子。
  5. 前記第2の筒状部材は、前記第1の環状溝と、前記第2の環状溝と、前記第3の環状溝と、前記第1の連通溝と、前記第2の連通溝と、を有することを特徴とする請求項2に記載の回転電機の固定子。
  6. 前記固定子鉄心は、前記第1の環状溝と、前記第2の環状溝と、前記第3の環状溝と、前記第1の連通溝と、前記第2の連通溝と、を有することを特徴とする請求項3に記載の回転電機の固定子。
  7. 前記第1の連通溝は、前記周方向に複数配列されていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の回転電機の固定子。
  8. 前記第2の連通溝は、前記周方向に複数配列されていることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の回転電機の固定子。
  9. 前記第2の環状溝の深さdの、前記第2の環状溝を形成する突起の先端に設けられる隙間δの幅に対する比が15から200であることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の回転電機の固定子。
  10. 請求項1から請求項9の何れか一項に記載の回転電機の固定子と、前記固定子鉄心の内側に設けられた回転子とを備えたことを特徴とする回転電機。
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