JPWO2018042527A1

JPWO2018042527A1 - 表示体

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Publication number: JPWO2018042527A1
Application number: JP2018536567A
Authority: JP
Inventors: 辰男山▲崎▼; 裕加瀬; 阿部　直人; 直人阿部
Original assignee: Tokiwa Sangyo Co ltd
Current assignee: Tokiwa Sangyo Co ltd
Priority date: 2016-08-31
Filing date: 2016-08-31
Publication date: 2019-06-24
Also published as: KR102545289B1; US10636327B2; EP3509054A4; WO2018042527A1; CN109661695A; KR20190039503A; CN109661695B; EP3509054A1; US20190251871A1

Abstract

【課題】酸素の存在下に曝された状態で変色する表示体を提供する。【解決手段】この表示体は、基材上に変色層を有するもので、前記変色層は、酸化還元色素と、食用色素と、還元糖と、可食性還元促進剤と、可食性保湿剤および可食性増粘剤を含有する酸素検知組成物で形成されている。前記変色層を形成する酸素検知組成物は、酸素の有無に応じて可逆的に変色するものであるので、無酸素状態から有酸素状態に移行すると、前記変色層が変色する。したがって、前記変色層が文字、図柄及び記号などで形成されている場合には、前記文字、図柄及び記号などで構成された商品に関する情報が、前記変色によって強調的に表示される。【選択図】なし

Description

この発明は、酸素の存在下に曝された状態で変色する表示体に関するものである。
より詳しくは、酸素の有無に応じて可逆的に変色する酸素検知組成物で形成され、かつ文字、図柄及び記号などからなる商品に関する情報などを構成する変色層が変色して、前記情報を強調して表示する表示体に関するものである。

一般的に、流通業界においては、商品名、商品の内容、メーカー名、販売価格などを表示した表示用の包装材や、カード、ポスター、シール、ラベルが広く用いられている。

さらに、前記表示用カードなどに、特定の処理を施すことにより、特定の条件下において、変色して文字や模様が現れるラベルも知られている。
このようなラベルは、例えば、商品の購入者のみに特典情報を知らせるためのキャンペーンラベルや、商品の開封を確認できるセキュリティーラベル（改ざん防止ラベル）などに適用されている。

例えば、特開２０１３−２１０５５１号公報（特許文献１）においては、未硬化コーティング層にエネルギー線を照射するという簡便な手法により、ラベルの任意の領域を変色させることができ、キャンペーンラベルやセキュリティーラベルに好適であるプラスチックラベルが提案されている。

このプラスチックラベルは、
少なくとも熱収縮性又は伸縮性を有するラベル基材と、
前記ラベル基材の少なくとも片面側に形成されたコーティング層と、
を備え、
前記コーティング層は、
エネルギー線硬化型の官能基を含有し、重量平均分子量が１０，０００〜１００，０００であるエネルギー線硬化型樹脂を含んで構成され、
エネルギー線が照射されて少なくとも一部が硬化していると共に、前記ラベル基材の熱収縮又は伸張により硬化した部分が変色するものである。

さらに、特開２００５−１２２０６８号公報（特許文献２）においては、各種包装体の封緘に用いる粘着ラベルであって、包装体の封緘用に貼着された粘着ラベルが、鋭利な刃物などで切断され、不正に開封された時には、一見して開封されたことを識別できるようにした開封識別用粘着ラベルが提案されている。

この開封識別用粘着ラベルは、包装体の封緘に用いられる粘着ラベルで、
前記粘着ラベルが、少なくとも外側の透明酸素バリヤー層と、中間部の独立した島状の酸素検知剤層と、酸素吸収層と、内側の酸素バリヤー層と、該酸素バリヤー層の背面側に設けられた粘着剤層と離型紙とを有する積層体で形成されると共に、
包装体の封緘に貼着された、前記粘着ラベルが開封のため切断された時には、前記中間部の独立した島状の酸素検知剤層が同時に切断されるように形成されているものである。

特開２０１３−２１０５５１号公報（特許請求の範囲）特開２００５−１２２０６８号公報（特許請求の範囲）

しかしながら、前記特許文献１に開示されているプラスチックラベルにおいて、エネルギー線硬化型樹脂を使用して形成されたコーティング層を、エネルギー線の照射によって硬化させる方法は、エネルギー線を照射する工程が煩雑であるという問題があった。

前記特許文献２に開示されている開封識別用粘着ラベルが有する酸素検知剤層は、成分として有機溶媒やバインダー樹脂など含むため、包装体内に、内容物として食品や医薬品などの直接人体に触れる製品が封入される場合において、このような製品が、前記粘着ラベルの表面に塗布又は印刷された酸素検知剤層に接触するおそれを有し、安全性の面で十分とは言い得ないものである。

この発明はかかる現状に鑑み、密閉された無酸素状態の容器ないし包装体に封入された状態から、開封されて酸素の存在下に晒された状態に移行すると変色して、商品名や、商品の内容などの商品情報を強調して表示することができ、かつ安全性に優れ、食品や医療品などを含む包装体に安心して封入できる表示体を提供すること、および、前記表示体を封入した包装体を提供することを目的としたものである。

すなわち、この発明にかかる請求項１に記載の発明は、
基材上に酸素の有無に応じて変色する変色層を有する表示体であって、
前記変色層は、
酸化還元色素と、食用色素と、還元糖と、可食性還元促進剤と、可食性保湿剤と、可食性増粘剤を含有する酸素検知組成物で形成され、
前記酸化還元色素は、
組成物全体に対して、０．０３〜０．５質量％含有され、
前記酸化還元色素と食用色素の配合比は、１：０．５〜１：１．５であって、
前記可食性増粘剤は、
組成物全体に対して、０．１〜１０質量％含有されていること
を特徴とする表示体である。

この発明の請求項２に記載の発明は、
請求項１に記載の表示体において、
前記変色層は、
文字、図柄及び記号の、少なくとも１つを形成していることを
を特徴とするものである。

この発明の請求項３に記載の発明は、
請求項１又は２に記載の表示体において、
前記酸素検知組成物は、
接着性素材を含有すること
を特徴とするものである。

この発明の請求項４に記載の発明は、
請求項３に記載の表示体において、
前記接着性素材は、
ポリビニルアルコール系樹脂であること
を特徴とするものである。

この発明の請求項５に記載の発明は、
請求項１〜４のいずれかに記載の表示体において、
前記基材は、
インクジェットラベル基材であること
を特徴とするものである。

この発明の請求項６に記載の発明は、
請求項１〜４のいずれかに記載の表示体において、
前記基材は、
ＣＰＰ、ＰＥ又はセロファンで構成されたものであること
を特徴とするものである。

この発明の請求項７に記載の発明は、
ガスバリア性材料からなる包装体内に、請求項１〜６のいずれかに記載の表示体が封入されていること
を特徴とする包装体である。

この発明の表示体は、基材上に変色層を有するもので、前記変色層は、酸化還元色素と、食用色素と、還元糖と、可食性還元促進剤と、可食性保湿剤および可食性増粘剤を含有する酸素検知組成物で形成されている。
この表示体は、その変色層を形成する酸素検知組成物が、酸素の有無に応じて可逆的に変色するものであるので、無酸素状態から有酸素状態に移行すると、前記変色層が変色する。
したがって、前記変色層が文字、図柄及び記号などで形成されている場合には、前記文字、図柄及び記号などで構成された商品に関する情報が、前記変色によって強調的に表示される。

前記表示体の変色層を形成する酸素検知組成物は、食品や医薬品、或いはこれらの材料に使用することが許されている可食性の成分のみで構成されているので、人体に安全である。

特に、前記酸化還元色素の含有量を、組成物全体に対して、０．０３〜０．５質量％とし、前記酸化還元色素と食用色素の配合比を、１：０．５〜１：１．５としているので、人体に安全で、かつ前記表示体の変色に際しては、良好な発色・変色性が得られる。
さらに、前記酸素検知組成物は、前記可食性増粘剤を、組成物全体に対して、０．１〜１０質量％で含有しているので、良好な発色・変色性が得られ、かつ発色・変色が早くなる。

前記酸素検知組成物には、基材、特にプラスチックで構成された基材に対して、良好な接着ないし密着性を得るため、接着性素材、特にポリビニルアルコール系の樹脂を含有させることができる。

さらに、前記酸素検知組成物を、ＣＰＰ，ＰＥ又はセロファンなどの素材や、インクジェットラベル基材に塗布又は印刷することによって、前記変色層を形成した場合には、前記酸素検知組成物は前記増粘剤を含んでいるので、より良好な発色・変色性が得られ、発色・変色が早くなる。

かかる表示体は、例えば、ガスバリア性材料からなる包装体内に封入して使用することができるものである。

以下、この発明にかかる表示体の実施の形態について、説明する。
なお、この発明について、好ましい代表的な例を中心に説明するが、この発明はこのような代表例に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲内において種々改良を加えることができるものである。

この発明にかかる表示体は、基材上に変色層を少なくとも有するものである。
この変色層は、酸素の有無に応じて可逆的に変色する酸素検知組成物によって形成されている。
したがって、前記変色層も、酸素の有無に応じて可逆的に変色するものである。

かかる表示体において使用する酸素検知組成物は、酸化還元色素と、食用色素と、還元糖と、可食性還元促進剤と、可食性保湿剤と、可食性増粘剤を含むものである。

前記酸化還元色素としては、分子内に動き易いπ電子を有する、長い共役二重結合系を含んでいる芳香族化合物であって、酸化還元により可逆的に色彩が変わる化合物が選択される。
かかる化合物としては、例えば、
メチレンブルー、ニューメチレンブルー、ニュートラルレッド、インジゴカルミン、アシッドレッド、サフラニンＴ、フェノサフラニン、カプリブルー、ナイルブルー、ジフェニルアミン、キシレンシアノール、ニトロジフェニルアミン、フェロイン、Ｎ−フェニルアントラニル酸などが挙げられる。

前記酸化還元色素は、内容物の安全性に影響を与えない範囲、特に、ＬＤ５０（半数致死量）が１１８０ｍｇ／ｋｇ以下となる範囲で配合される。
具体的には、前記酸化還元色素の含有量は、組成物全体に対して、０．０３〜０．５質量％であって、好ましくは０．０５〜０．２質量％である。

前記食用色素は、可食性のもので、前記酸化還元色素と混色させることによって、有酸素状態における変色を、視覚的に強く認識させるために配合されるものである。

前記食用色素としては、可食性のものであれば特に制限はなく、公知の合成食用色素、天然食用色素から適宜選択することができる。
例えば、食用赤色２号、食用赤色３号、食用赤色４０号、食用赤色１０２号、食用赤色１０４号、食用赤色１０６号、及び天然系コチニール色素などの食用赤色色素；
食用黄色４号、食用黄色５号、及び天然系紅花黄色素などの食用黄色色素；
食用青色１号、及び食用青色２号などの青色色素などが挙げられる。
なお、食品色素は、前記した１種ないし２種以上を、任意に混合して使用することができる。

前記酸化還元色素と前記食用色素との配合比は、１：０．５〜１：１．５であって、好ましくは１：１〜１：１．５である。

前記還元糖は、可食性のものである。
前記還元糖としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸、エリソルビン酸塩や、アラビノース、エリストール、ガラクトース、キシロース、グルコース、マンノース、フルクトース、ラクトースなどが挙げられる。
その際、還元力と溶解性の観点から、フルクトース、特に、Ｄ−フルクトースを選択することが好ましい。

前記還元糖については、組成物全体に対して、好ましくは１〜２０質量％、より好ましくは３〜１０質量％配合することが望ましい。

前記還元促進剤としては、可食性のものであれば特に制限なく使用することができる。
例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ剤が挙げられる。

前記還元促進剤については、組成物全体に対して、好ましくは０．１〜５質量％、より好ましくは０．５〜３質量％配合することが望ましい。

前記保湿剤としては、可食性のものであれば、特に制限はなく使用することができる。
例えば、グリセリン、プロピレングリコールなどが挙げられる。

前記保湿剤については、組成物全体に対して、好ましくは１〜３０質量％、より好ましくは５〜１０質量％配合することが望ましい。

前記増粘剤は可食性のもので、基材、特に紙で構成された基材に対して、良好かつ迅速な発色・変色を得るために配合されるものである。
前記増粘剤としては、デキストリン、カラギーナン、寒天、セルロース（ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど）、アルギン酸ソーダなどが挙げられる。

なお、前記増粘剤の含有量は、組成物全体に対して、０．１〜１０質量％であって、好ましくは０．５〜３質量％である。

さらに、前記酸素検知組成物には、接着性素材を配合することができる。
この発明において、前記接着性素材としては、ぎ酸ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、プロピオン酸ビニル樹脂などの、ポリビニルアルコール系樹脂などの可食性の接着剤を使用することができる。
前記接着性素材としては、好ましくは、食品添加物として使用される酢酸ビニル樹脂が選択される。
前記接着性素材を配合した場合には、基材、特にプラスチックで構成された基材に対して、良好な接着ないし密着性が得られる。

前記接着性素材については、組成物全体に対して、好ましくは１〜１５質量％、より好ましくは２〜１０質量％配合することができる。

この発明においては、前記酸素検知組成物を、例えば、その塗布や印刷を容易にするため、必要に応じて溶媒に溶解させた形態で使用することができる。
前記溶媒としては、可食性のものであれば、特に制限なく使用することができる。
このような溶媒としては、水、エタノールが挙げられる。
なお、エタノールに水を加える場合において、水は、エタノールに対して好ましくは１０〜７０質量％、より好ましくは３５〜５５質量％の範囲で使用することができる。

かかる酸素検知組成物は、基材上の所定の位置において、フレキソ印刷や、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スクリーン印刷などの公知の印刷方法又は塗布方法などによって、変色層を形成する。
前記印刷方法としては、良好な印刷適性が得られることから、好ましくはフレキソ印刷が選択される。

なお、印刷又は塗布に際しては、前記変色層を、文字や、図柄ないし絵柄、記号、模様などのパターンで構成してもよい。
このような構成によって、文字、図柄及び記号などからなる商品に関する情報などを印刷又は塗布された変色層は、無酸素状態から有酸素状態に移行すると、所定の時間の経過後に変色するので、前記情報が変色前よりも強調して表示される。

前記基材としては、紙、合成紙、不織布または合成樹脂フィルムなどの一般的な基材を目的、使用形態に合わせて用いることができる。
前記基材として、インクジェットラベル基材（インクジェット方式の印刷ヘッドによりラベルを作成する際に用いられる基材）や、ポリプロピレン（ＣＰＰ，ＯＰＰ）、ポリエチレン（ＰＥ）、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、又はセロファンで構成されたものを選択すると、前記酸素検知組成物に含まれる前記増粘剤の作用効果によって、良好な発色・変色性が得られ、かつ発色・変色が早いので好ましい。

前記基材の形状については、特に制限はなく、シートないしフィルム状などを選択することができる。

前記酸素検知組成物を前記基材に印刷又は塗布した後、さらにその表面を、公知のオーバーコート方法によって、オーバーコートして表面を保護するようにしてもよい。

かかる表示体は、その変色層の色調が、例えば、ガスバリア性の容器に脱酸素剤とともに封入された無酸素状態と、開封して容器から取り出した有酸素状態とで異なるので、無酸素下から有酸素下に移行して前記変色層が変色すると、文字、図柄及び記号などからなる商品に関する情報を構成する前記変色層が強調されることとなる。
したがって、この表示体を、例えば、商品の購入者のみに特典情報を知らせるためのキャンペーンラベルや、商品が開封された場合に、開封を確認できるセキュリティーラベル（改ざん防止ラベル）に適用することができる。

その際、前記表示体は、基材上に前記変色層を形成した形態、具体的には、食品や医薬品などの内容物を収納するガスバリア性材料からなる包装体内に封入される内袋や、カード、シールなどの表面や裏面に前記変色層を形成した形態の他、例えば、食品や医薬品などの内容物を収納する包装体を構成している包装材料を基材とし、その内面に前記変色層を形成する形態としても、使用することができる。

以下に、実施例を挙げてこの発明を詳細に説明するが、この発明はこれら実施例により制限されることはない。

［製造例１〜３］
下記表１に示した組成に従い、各成分を混合し、攪拌して、酸素検知組成物を得た。

［実施例１〜１５］
下記表２に示した構成に基づき、下記製造方法にしたがって、表示体を作成した。

＜製造方法＞
各種基材の上に、フレキソ印刷機（ＭＰＳ製、ＥＣ３３０）を用いて、上記製造例において得られた酸素検知組成物を、４ｇ／ｍ^２の割合で印刷して変色層を形成せしめ、変色層を有するシート状の表示体を得た。

［試験例１］変色性能の評価
上記実施例１〜１５において得られた表示体について、下記試験方法に基づき変色試験を行った。その結果を表３に示す。

＜試験方法＞
表示体をガスバリア性透明容器内に入れ、容器内を窒素で置換した後に、温度２５℃で密封保存し、数時間後の変色層の色彩の変化を目視により確認した。
確認後、容器から表示体を取り出し、数時間後の変色層の色彩の変化を目視により確認した。

＜結果＞
得られた表示体は、いずれも密封保存してから数時間後に、青紫色から赤色になった。
容器を開封すると、数時間後に、青紫色に戻った。
以上のことから、この発明の表示体は、その変色層が可食性の人体に安全な成分で構成されているにもかかわらず、開封後の有酸素状態で変色して、図柄及び記号などの商品に関する情報などを強調して表示する作用効果を有することは、明らかである。

［製造例４〜６］
下記表４に示した組成に従い、各成分を混合し、攪拌して、酸素検知組成物を得た。

［実施例１６〜２４］
下記表５に示した構成に基づくこと以外、実施例１と同様の方法により、表示体を得た。

［試験例２］変色性能の評価
上記実施例１６〜２４において得られた表示体について、試験例１と同様の試験方法に基づき変色試験を行った。その結果を表６に示す。

［試験例３］変色性能の評価
上記製造例１において得られた酸素検知組成物を、紙（富士ゼロックス製Ｖ-ｐａｐｅｒ，秤量６４ｇ／ｍ^２）に文字及び図柄として印刷することによって得られた表示体を、ガスバリア性の包装体に脱酸素剤とともに封入し、数時間後の変色層の色彩の変化を目視により確認した。
確認後、包装体から表示体を取り出し、数時間後の変色層の色彩の変化を目視により確認した。

＜結果＞
封入から数時間後に、表示体の表面に印刷された文字及び図柄は、青紫色から赤色になった。
包装体を開封すると、数時間後に青紫色に戻った。
以上のことから、この発明の表示体は、密封されたガスバリア性の包装体から取り出して酸素に晒すと、その変色層が変色して、図柄及び記号などの商品に関する情報などを強調して表示する作用効果を有することは、明らかである。

この発明にかかる表示体は、密閉された無酸素状態の容器ないし包装体に封入された状態から、開封されて酸素の存在下に晒された状態に移行すると、変色して、商品名や、商品の内容などの商品情報を示す文字や、図柄、記号などを視覚的に強く認識できるよう表示することを可能とするものである。
しかも、前記表示体の変色層を構成する酸素検知組成物は、可食性の成分のみで構成されているので、人体に安全であるので、食品や医療品などを含む包装体に安心して封入できるものである。
したがって、食品や医療品などを含む包装体を、製造ないし取扱う業界に利用される可能性の高いものである。

Claims

基材上に酸素の有無に応じて変色する変色層を有する表示体であって、
前記変色層は、
酸化還元色素と、食用色素と、還元糖と、可食性還元促進剤と、可食性保湿剤と、可食性増粘剤を含有する酸素検知組成物で形成され、
前記酸化還元色素は、
組成物全体に対して、０．０３〜０．５質量％含有され、
前記酸化還元色素と食用色素の配合比は、１：０．５〜１：１．５であって、
前記可食性増粘剤は、
組成物全体に対して、０．１〜１０質量％含有されていること
を特徴とする表示体。
前記変色層は、
文字、図柄及び記号の、少なくとも１つを形成していること
を特徴とする請求項１に記載の表示体。
前記酸素検知組成物は、
接着性素材を含有すること
を特徴とする請求項１又は２に記載の表示体。
前記接着性素材は、
ポリビニルアルコール系樹脂であること
を特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の表示体。
前記基材は、
インクジェットラベル基材であること
を特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の表示体。
前記基材は、
ＣＰＰ、ＰＥ又はセロファンで構成されたものであること
を特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の表示体。
ガスバリア性材料からなる包装体内に、請求項１〜６のいずれかに記載の表示体が封入されていること
を特徴とする包装体。