JPWO2018030472A1 - ステアリングメンバ - Google Patents

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Abstract

主に、ステアリングメンバの軽量化やコストダウンなどを図ることができるようにする。車幅方向(2)へ延びるメンバ本体(3)の両端部に、車体への固定が可能なサイドブラケット(5)が取付けられる。このサイドブラケット(5)が、車体に対して車両前後方向(6)へ固定可能な前後方向固定部(7)を有するステアリングメンバ(1)に関する。前後方向固定部(7)が、上下に延びる空間部(41)を有する中空体を構成している。

Description

本件は、ステアリングメンバに関するものである。
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設置されている。このインストルメントパネルの内部には、強度部材として、ステアリングメンバが設けられる。ステアリングメンバは、左右の車体パネル間を連結すると共に、ステアリングコラムを支持するものである。このステアリングメンバは、車幅方向へ延びるメンバ本体の両端部に対して、車体への固定が可能なサイドブラケットを取付けたものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−28550号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたステアリングメンバには、以下のような問題があった。
即ち、メンバ本体にはエアバッグ装置が取付けられている。エアバッグ装置が作動した時にメンバ本体に作用される力は、捩じり力となってサイドブラケットへ伝えられる。そのため、上記捩じり力を受けることができるように、メンバ本体の断面(または径寸法)を大きくしてメンバ本体の剛性を確保したり、サイドブラケットの板厚を厚くしてサイドブラケットの剛性を高めたりする必要があった。よって、その分、ステアリングメンバは、重量が大きくなったり、コストが高くなったりしていた。
そこで、本件は、上記した問題点を解決することを、主な目的としている。
上記課題を解決するために、本件は、
車幅方向へ延びるメンバ本体の両端部に、車体への固定が可能なサイドブラケットが取付けられ、
該サイドブラケットが、車体に対して車両前後方向へ固定可能な前後方向固定部を有し、
該前後方向固定部が、上下に延びる空間部を有する中空体を構成しているステアリングメンバを特徴とする。
本件によれば、上記構成によって、ステアリングメンバの、軽量化やコストダウンなどを図ることができる。
本実施の形態にかかるステアリングメンバの全体斜視図である。 図1を車体斜め後方側から見たサイドブラケット部分の拡大斜視図である。 図2のサイドブラケットのX−X線に沿った横断面図である。 ステアリングメンバに対するステアリングコラムの取付位置を示す説明図(インストルメントパネル部分を側方から見た図)である。 ステアリングメンバを取付ける車体の部分拡大斜視図である。 車体に対するステアリングメンバの取付状態を示すサイドブラケット部分の拡大した横断面図である。 変形例にかかる図2と同様のサイドブラケット部分の拡大斜視図である。 図7のサイドブラケットのY−Y線に沿った横断面図である。
以下、本実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図8は、この実施の形態およびその変形例を説明するためのものである。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設置される。このインストルメントパネルの内部には、強度部材として、ステアリングメンバが設けられる。ステアリングメンバは、左右の車体パネル間を連結すると共に、ステアリングコラムを支持するためのものである。
図1(〜図3)に示すように、このステアリングメンバ1は、車幅方向2へ延びるメンバ本体3の両端部に、車体(図5の車体パネル4参照)への固定が可能なサイドブラケット5を備えている。
このサイドブラケット5は、車体に対して車両前後方向6へ固定可能な前後方向固定部7を有する。
ここで、メンバ本体3は、金属製の筒状体などとされる。この場合、メンバ本体3は、運転席側部分が太径部3aとされ、助手席側部分が細径部3bとされている。但し、メンバ本体3は、全長に亘って一定の径寸法を有するものとしても良い。メンバ本体3の運転席側部分には、コラムブラケット12が設置される。このコラムブラケット12は、ステアリングコラム21(図4参照)を取付けるためのものである。更に、メンバ本体3の車両前後方向6の前側には、ポストブラケット14が1本または複数本設置される。このポストブラケット14は、ステアリングメンバ1を車室前壁13(図5参照)に対して取付けるためのものである。
また、メンバ本体3の中間部には、ステー16が備えられる。このステー16は、メンバ本体3をフロアパネルに対して支持固定可能なものである。ステー16は、ほぼ上下方向17へ延びる棒状の金属部材などとされる。この場合、ステー16は、運転席側と助手席側とに対して2本設けられる。ステー16は、例えば、運転席側に1本のみ設けても良い。ステー16は、C字断面のものなどとされる。なお、ステー16のフロアパネルに対する取付け部分には、必要に応じて、補助ブラケットなどを用いることができる。
この際、図4に示すように、ステアリングメンバ1は、ステアリングコラム21の重心22またはその近傍の上方に位置されるようにする。
ここで、ステアリングコラム21の重心22の位置とは、ステアリングコラム21の車室内に位置している部分における重心22の位置のことである。
ステアリングコラム21の車室内に位置している部分とは、ステアリングコラム21におけるエンジンルーム側の部分に対する連結部分よりも後側となる部分のことである。より具体的には、ステアリングホイールと、インターミディエイトシャフト(即ち、ステアリングホイールから車両前方へ向かって最初に位置するユニバーサルジョイントまでの間)との間の部分のことである。ステアリングコラム21には、ステアリングホイールが含まれている。なお、ステアリングバイワイヤシステムの場合には、インターミディエイトシャフトは使用しないため、車室内に位置する部分のみとなる。
ステアリングメンバ1が、ステアリングコラム21の重心22またはその近傍の上方に位置されるとは、ステアリングコラム21の重心22の位置から鉛直方向上方(上下方向17)へ延びる直線を想定した場合に、当該直線が、メンバ本体3の断面の範囲23内に存在することを指している。本実施例では、重心22または上記直線が、メンバ本体3を構成するパイプの、車両前後方向6へ延びる直径における、最前部から最後部までの範囲23内に入っていることである。
そして、ステアリングメンバ1をステアリングコラム21の重心22の上側に設置することにより、ステアリングメンバ1は、インストルメントパネル24の内部において、仮想線で示すような一般的な前寄り位置から、車両後方側のメータ25に近い後寄り位置へと後方に変位される。
そこで、図5、図6(主に、図6参照)に示すように、ステアリングメンバ1のサイドブラケット5は、左右の車体パネル4の側壁31にではなく、左右の車体パネル4における(車両後方側に位置する)ドアのオープニングフランジ32(に設けられた取付座部32aなど)に対して、車両前後方向6にボルト33で固定する。ドアのオープニングフランジ32に対するサイドブラケット5の車両前後方向6への固定には、専用の工具ではなく、図6に示すような一般的な工具34などを用いることができるようにするのが好ましい。
上記したように、ステアリングメンバ1を、ステアリングコラム21の重心22またはその近傍の上方に位置させることにより、ステアリングコラム21の振動によってステアリングメンバ1に作用されるモーメントの最小化を図ることができる。よって、ステアリングメンバ1の断面係数を小さくして、ステアリングメンバ1の軽量化を図ることができる。
この際、上記したように、ステアリングメンバ1を、丸断面を有して、全長に亘って一定の径寸法で真っ直ぐに延びる連続体にしても良い。このようにすると、振動入力によるステアリングメンバ1への応力集中が低減されるので、ステアリングメンバ1の更なる軽量化を図ることが可能になる。
以上のような基本的な構成に対し、この実施例では、以下のような構成を備えるようにしている。
(1)図2、図3に示すように、前後方向固定部7を、上下に延びる空間部41を有する中空体を構成するものとする。
ここで、上下に延びる空間部41は、ステアリングメンバ1の剛性を高めるために前後方向固定部7に対して設けるものである。特に、上下に延びる空間部41は、(メンバ本体3に取付けられた)エアバッグ装置の作動に伴ってメンバ本体3に作用される捩じり力45を受ける(または、捩じり力45による変形を防止する)ことができるように剛性を高められるものとするのが好ましい。捩じり力45によってメンバ本体3は、その軸線46を中心として回転(または軸転)しようとするので、前後方向固定部7の上下に延びる空間部41は、このメンバ本体3の軸線46を中心とする回転を止めることができるものとされる。メンバ本体3に作用される捩じり力45は、エアバッグ装置の作動時と、作動後の反力発生時とで反対向きに発生される。このような両方向の回転を止めるために、上下に延びる空間部41は、少なくとも、メンバ本体3の端面全体に掛かるように設けられる。この場合には、前後方向固定部7は、上方から見てほぼ閉断面状をした空洞となっている。或いは、上下に延びる空間部41は、ほぼ上下方向17に貫通する空隙部となっている。
この際、上下に延びる空間部41は、後述するように、平面視ほぼ三角形状またはほぼL字状のものとするのが好ましい。
平面視ほぼ三角形状またはほぼL字状をした上下に延びる空間部41は、前側に車幅方向2へ延びる横辺部分を有すると共に、メンバ本体3の端部側に車両前後方向6へ延びる縦辺部分を有するものとするのが好ましい。
上下に延びる空間部41は、前後方向固定部7が単体で備えるようにしても良い。または、後述するように、上下に延びる空間部41は、前後方向固定部7と前後方向固定部7に一体的に取付けられる補助部品との間に備えるようにしても良い。なお、この上下に延びる空間部41は、前後方向固定部7をオープニングフランジ32の取付座部32aに取付ける前の状態で、サイドブラケット5(前後方向固定部7)が、それ自体として備えている中空構造のことであり、例えば、車体への取付け後にオープニングフランジ32の取付座部32aとの間で空間を形成するようなものとは異なっている。
(2)前後方向固定部7は、少なくとも、メンバ本体3に対して固定されるメンバ固定面51と、このメンバ固定面51から屈曲されて、車体へ車両前後方向6に当接固定可能な車体当接固定面52とを有しても良い。
そして、メンバ固定面51と車体当接固定面52との間に上下に延びる空間部41を構成する補強部53を有しても良い。
ここで、前後方向固定部7は、少なくとも、メンバ固定面51と車体当接固定面52とが平面視ほぼL字状を成すように設けられた金属部材(ブラケット本体)とされている。メンバ固定面51は、ほぼ車両前後方向6およびほぼ上下方向17に広がる面を有している。メンバ固定面51には、メンバ本体3の端部を嵌合固定可能なバーリング穴状の突出部51aが内方へ向けて設けられている。また、車体当接固定面52は、ほぼ車幅方向2およびほぼ上下方向17に広がる面52aを有している。この面52aの下側には、オープニングフランジ32の取付座部32a周辺の形状に合せて、例えば、斜面52bや段違いの面52cなどを適宜設けるようにしても良い。車体当接固定面52は、メンバ固定面51の前側に位置しており、メンバ固定面51と車体当接固定面52との間には、アール状の屈曲部55が設けられている。車体当接固定面52には、車体へボルト33などの締結部材で固定するための取付穴56や位置決め用の位置決め孔などが適宜設けられる。取付穴56は、少なくともメンバ本体3の軸線46に関して上側と下側とにそれぞれ設けられる。
また、車体当接固定面52のメンバ固定面51とは反対の側には、屈曲縁部57が一体に設けられている。この場合、屈曲縁部57は、メンバ固定面51とほぼ平行で、メンバ固定面51よりも短くほぼ車両後方へ向かって延びるものとされている。屈曲縁部57は、補強部53を取付ける前の状態で、ステアリングメンバ1を側方から見てメンバ本体3の端部が大部分露出されるか、または、メンバ本体3の端部と重複しない長さとされている。
また、補強部53は、前後方向固定部7とは別体の金属部材(空間形成用部材)によって構成されている。補強部53は、前後方向固定部7におけるメンバ固定面51の車両後方側となる縁部と、車体当接固定面52の外方端部分または屈曲縁部57との間に掛け渡されることで、前後方向固定部7との間に上下に延びる空間部41を形成して、前後方向固定部7と車体当接固定面52との屈曲角度が変化するのを規制する。補強部53は、前後方向固定部7に対し溶接などによって固定されることで、前後方向固定部7と一体となってサイドブラケット5を構成している。上下に延びる空間部41を構成するために、補強部53は、前後方向固定部7に対して少なくとも、部分的に離間する形状を有している。この場合、上下に延びる空間部41は、補強部53の上下方向17の長さとほぼ同じ長さなどになる。
(3)そして、補強部53は、筒状とされたメンバ本体3の端部を覆うものとされる。補強部53は、メンバ本体3の内部と連通する貫通孔61を有しても良い。
ここで、補強部53は、少なくとも、筒状とされているメンバ本体3の端部(の全体)を、上下に延びる空間部41を介して側方から覆うと共に、前後方向固定部7のメンバ固定面51に沿って延びる第一平坦面部62と、この第一平坦面部62から前後方向固定部7の車体当接固定面52へ向かって延びる第二平坦面部64とを、備えたものとするのが好ましい。または、補強部53は、上記した第一平坦面部62と、この第一平坦面部62から前後方向固定部7の屈曲部55および車体当接固定面52にほぼ沿って延びる曲面部63および第二平坦面部64とを、備えるようにしても良い。
第一平坦面部62や曲面部63や第二平坦面部64は、上下方向17に延びる平面や曲面などで構成されている。これらにより、前後方向固定部7と補強部53との間に形成される上下に延びる空間部41は、平面視ほぼ三角形状またはほぼL字状のものとなる。この平面視ほぼL字状をした上下に延びる空間部41は、メンバ本体3の直径方向の最上部や最下部の位置よりも上下方向17に大きく延びるものとされる。即ち、上下に延びる空間部41は、メンバ本体3の直径よりも上下方向17に長くなる。
上記した貫通孔61は、第一平坦面部62や曲面部63に対して設けられている。また、第二平坦面部64には、取付穴56と合致する位置に、ボルト33や工具34などを通すための作業用穴部65が設けられている。
そして、第二平坦面部64は、上方から見て、大部分または全ての部分がメンバ本体3の軸線46よりも前側に位置すると共に、軸線46の位置かそれよりも後側へ向かって斜めに延びる傾斜面とするのが好ましい。なお、図3では、第二平坦面部64の後面の延長線がメンバ本体3の軸線46の位置へ向かうようになっているが、第二平坦面部64の前面の延長線や第二平坦面部64の厚み中心線がメンバ本体3の軸線46の位置へ向かうようにしても良い。
このように、第二平坦面部64を傾斜面にしたのは、例えば、車体に前方から緊急荷重が入力した時に、図3に仮想線Aで示すように、メンバ本体3が車両後方などへ向かって撓むのを、傾斜した第二平坦面部64の突っ張り力によって規制するためである。なお、図7、図8の変形例に示すように、補強部53に補強ビード71など設けるようにすれば、上記したメンバ本体3の撓みを、より一層有効に防止することが可能になる。補強ビード71は、補強部53における、少なくともメンバ本体3の軸線46とほぼ同じ高さの位置などに、ほぼ水平に延びるように設けるのが効果的である。
ちなみに、前後方向固定部7に上下に延びる空間部41を設ける場合、図3に仮想線Bで示すように、メンバ固定面51と車体当接固定面52とを二辺とする矩形状になるようにL字状の補強部53を設けるのが一般的である。しかし、このようにすると、上下に延びる空間部41の前後寸法が大きくなってしまい、潰れのおそれが生じるため、上下に延びる空間部41の内部に更に追加の補強材(例えば、ボルト33を通すカラーやスリーブなど)を設けることが必要になる。追加の補強材を設置するためには、上下に延びる(狭い)空間部41の内部で追加の補強材を前後方向固定部7や補強部53に対して溶接固定する作業を行うことになるが、この作業は困難を伴うものになる。また、追加の補強材を設ける分だけ、および、ボルト33を長くて頑丈なものに変更する必要が生じる分だけコストが増加する。よって、矩形状の補強構造は、好ましいものではない。
また、メンバ本体3の車両後方などへの撓みを防止するためには、図3に仮想線Cで示すように、メンバ固定面51と車体当接固定面52とを二辺とする三角形になるように斜めの補強部53を設けるのが理想的である。しかし、このようにすると、補強部53がメンバ固定面51や車体当接固定面52から離れるため、一般的な工具34によるサイドブラケット5の車両前後方向6への固定と、後述するような外部の助力装置による軸線46の方向に対するメンバ本体3の把持やメンバ本体3(または、メンバ本体3を中心に構成されたコックピットモジュール)の搬送とが、共にやり難くなってしまう。
そこで、上記したように、補強部53を、車両前後方向6へ延びる第一平坦面部62と傾斜した第二平坦面部64とを有する内方屈曲形状にすることで、補強部53がメンバ固定面51や車体当接固定面52に近付くようにして、一般的な工具34によるサイドブラケット5の車両前後方向6への固定と、外部の助力装置による軸線46の方向に対するメンバ本体3の把持やメンバ本体3などの搬送とを共に行い易くすること、および、メンバ本体3の車両後方などへの撓みを防止することを、一度に成立させ得るようにしている。
そして、補強部53の縁部には、前後方向固定部7の側などへ向けて所要量だけ屈曲された屈曲縁部66が設けられている。この屈曲縁部66は、前後方向固定部7に対する補強部53の取付代になると共に、前後方向固定部7に対して補強部53の各面(第一平坦面部62、曲面部63、第二平坦面部64)を離間させて、前後方向固定部7と補強部53との間に上下に延びる空間部41などを形成するための空間形成部としても機能するものである。
また、屈曲縁部66を設けることによって、傾斜した第二平坦面部64を、仮想線Cで示すような、メンバ本体3の撓みを防止するための理想的な傾斜状態により近付けることができるようになる。
より具体的には、第一平坦面部62の縁部には、前後方向固定部7のメンバ固定面51の縁部へ向けて車幅方向2の内側へ延びる隙間形成部67が屈曲縁部66として一体に設けられている。この場合、第一平坦面部62の後縁部およびメンバ固定面51の後縁部は、側方視ほぼ半円形状とされており、隙間形成部67は、連続した半円弧状となっている。
また、第二平坦面部64の縁部には、前後方向固定部7の車体当接固定面52へ向けて車両前方へ延びる隙間形成部68が屈曲縁部66として(上下方向17に沿って)一体に設けられている。この隙間形成部68は、前後方向固定部7の屈曲縁部57の内側に屈曲縁部57とは逆向きの状態で当接配置されている。上下に延びる空間部41は、主に、隙間形成部68によって前後方向固定部7と補強部53とを車両前後方向6へ離すことによって補強部53の前側に設けられる。
そして、補強部53は、屈曲縁部66(の隙間形成部67、68のほぼ全域)を前後方向固定部7に対し連続した線状に溶接することで、前後方向固定部7と一体化されている。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
車幅方向2へ延びるステアリングメンバ1を、その両端部に備えられたサイドブラケット5を用いて左右の車体パネル4間に取付けることにより、車体の前部を補強することができる。また、このステアリングメンバ1によって、ステアリングコラム21を支持することができる。そして、ステアリングメンバ1は、その中間部をステー16によってフロアパネルに支持される。
更に、メンバ本体3にはエアバッグ装置などの装置類が取付けられている。このエアバッグ装置が作動した時にメンバ本体3に作用される力は、捩じり力45となってサイドブラケット5へ伝えられる。そのため、サイドブラケット5は、捩じり力45を受けることができるような剛性を有するものにする必要がある。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果1)車体に対して車両前後方向6に固定される前後方向固定部7を有するサイドブラケット5を設けると共に、前後方向固定部7を、上下に延びる空間部41を有する中空体を構成するようにした。そして、サイドブラケット5が前後方向固定部7を有することにより、ステアリングメンバ1は、ステアリングコラム21の重心22またはその近傍を支持することができる。この際、前後方向固定部7を、上下に延びる空間部41を有する中空体を構成するものとすることにより、サイドブラケット5の剛性を上げることができる。その結果、例えば、メンバ本体3に取付けられているエアバッグ装置が作動した時にメンバ本体3に作用される捩じり力45(メンバ本体3の軸線46を中心とする回転方向の力)を、サイドブラケット5で受けることができるようになる。また、上下に延びる空間部41によってサイドブラケット5の剛性が上がるので、その分、サイドブラケット5の板厚を抑制して、サイドブラケット5の軽量化を図ることができるようになる。
(効果2)前後方向固定部7を、少なくとも、メンバ固定面51と、車体当接固定面52との間に上下に延びる空間部41を構成する補強部53(空間形成用部材)を設置したものとしても良い。これにより、前後方向固定部7を有するサイドブラケット5を、補強部53を設けるという簡単な構成で確実に剛性の高い部材(中空体)にすることができる。
(効果3)補強部53が、筒状をしたメンバ本体3の端部を塞ぐようにしても良い。これにより、内部に空洞を有するメンバ本体3の端部を補強部53が塞ぐのと同時に、この補強部53が、サイドブラケット5に上下に延びる空間部41を形成するので、ステアリングメンバ1全体を、メンバ本体3内部の空洞とサイドブラケット5の上下に延びる空間部41とが繋がった一つの中空体(空間連結体)にすることができる。
よって、ステアリングメンバ1の剛性が更に高まるので、メンバ本体3に作用される力(例えば、メンバ本体3に取付けられたステアリングコラム21の(上下)振動や、エアバッグ装置による捩じり力45など)に対して必要な剛性を確保し易くすることができる。その結果、これまでのようにメンバ本体3の断面(または径寸法)を大きくして剛性を確保する必要がなくなり、その分、メンバ本体3の重量増加やコストアップなどを抑制することができる。
また、補強部53が、メンバ本体3の内部と連通する貫通孔61を有するようにした。これにより、貫通孔61を利用してメンバ本体3の中心部を(外部の助力装置などで)把持することが可能となる。また、貫通孔61をテンポラリーブラケット(外部の助力装置などで一時的に用いられるブラケット)などの締結部として利用することが可能となる。
一般に、ステアリングメンバ1には、インストルメントパネル24や、空調ユニットや、ワイヤハーネスや、エアバッグ装置や、ステアリングコラム21などのような重量の大きい大型部品が多数取付けられている。これらを車体に組み付ける前に、予め一体に組み立てておくことによってコックピットモジュールが構成される。
そのため、ステアリングメンバ1には、上記した各種の大型部品による荷重やモーメントが掛かることになるが、貫通孔61を利用してメンバ本体3の中心部を外部の助力装置などで把持することで、ステアリングメンバ1やコックピットモジュールなどを外部の助力装置などで取り扱う際に、ステアリングメンバ1に作用する荷重やモーメントの影響を最小限に抑制することができる。
更に、貫通孔61を利用してメンバ本体3の中心部を外部の助力装置などで把持することで、ステアリングメンバ1やコックピットモジュールを持ち上げた際に、これらの自重で、ステアリングメンバ1やコックピットモジュールの把持姿勢や把持角度(メンバ本体3を中心とする回転方向の角度)にズレが生じることが、(メンバ本体3の中心部以外を把持する場合と比べて)起こり難くなる。よって、把持姿勢や把持角度のズレを防止するために、別途、補助部品(強度部品)などを設定する必要をなくすことができる。その結果、補助部品を無くせる分だけ、ステアリングメンバ1の重量増加やコストアップなどを抑制することができる。
また、把持姿勢や把持角度のズレが起こり難くなるため、ステアリングメンバ1やコックピットモジュールを車体に組み付ける時に、例えば、ステアリングメンバ1に取付けられている空調ユニットの配管が、車室前壁13に設けられている配管挿入用の孔部へ入らなくなるなどの不具合を回避することができる。
(効果4)上下に延びる空間部41は、メンバ本体3に作用される捩じり力45による変形を防止可能なものとしても良い。これにより、メンバ本体3や前後方向固定部7を捩じり力45に対して変形しない、または、変形し難いものにすることができる。
(効果5)上下に延びる空間部41は、平面視ほぼ三角形状またはほぼL字状のものとしても良い。これにより、メンバ本体3や前後方向固定部7を、無駄なく効率的に、捩じり力45に対して強い構造にすることができる。
(効果6)平面視ほぼ三角形状またはほぼL字状をした上下に延びる空間部41は、前側に車幅方向2へ延びる横辺部分を有すると共に、メンバ本体3の端部側に車両前後方向6へ延びる縦辺部分を有するものとしても良い。これにより、上下に延びる空間部41を前後方向固定部7の形状に合った最適な形状にすることができる。
(効果7)補強部53は、前後方向固定部7のメンバ固定面51に沿って延びる第一平坦面部62と、第一平坦面部62から前後方向固定部7の車体当接固定面52へ向かって延びる第二平坦面部64とを有し、第二平坦面部64は、メンバ本体3の軸線46よりも前側に位置すると共に、軸線46の位置かそれよりも後側へ向かって斜めに延びる傾斜面となるようにしても良い。これにより、例えば、車体に前方から緊急荷重が入力した時に、メンバ本体3が車両後方などへ向かって撓むのを、傾斜した第二平坦面部64の突っ張り力によって規制することができる。
また、一般的な工具34によるサイドブラケット5の車両前後方向6への固定と、外部の助力装置による軸線46の方向に対するメンバ本体3の把持やメンバ本体3の搬送との両方を行い易い形状にすることができる。
1 ステアリングメンバ
2 車幅方向
3 メンバ本体
5 サイドブラケット
6 車両前後方向
7 前後方向固定部
17 上下方向
41 上下に延びる空間部
45 捩じり力
46 軸線
51 メンバ固定面
52 車体当接固定面
53 補強部
61 貫通孔
62 第一平坦面部
64 第二平坦面部
71 補強ビード
関連出願の相互参照
本出願は、2016年8月12日に、日本国特許庁に出願された特願2016−158346に基づいて優先権を主張し、その全ての開示は、完全に本明細書で参照により組み込まれる。

Claims (7)

  1. 車幅方向へ延びるメンバ本体の両端部に、車体への固定が可能なサイドブラケットが取付けられ、
    該サイドブラケットが、車体に対して車両前後方向へ固定可能な前後方向固定部を有し、
    該前後方向固定部が、上下に延びる空間部を有する中空体を構成していることを特徴とするステアリングメンバ。
  2. 請求項1に記載のステアリングメンバにおいて、
    前記前後方向固定部は、少なくとも、前記メンバ本体に対して固定されるメンバ固定面と、該メンバ固定面から屈曲されて、車体へ車両前後方向に当接固定可能な車体当接固定面とを有すると共に、
    前記メンバ固定面と車体当接固定面との間に上下に延びる空間部を構成する補強部を備えたことを特徴とするステアリングメンバ。
  3. 請求項2に記載のステアリングメンバにおいて、
    前記補強部は、筒状とされたメンバ本体の端部を覆うと共に、メンバ本体の内部と連通する貫通孔を有することを特徴とするステアリングメンバ。
  4. 請求項1に記載のステアリングメンバにおいて、
    前記上下に延びる空間部は、前記メンバ本体に作用される捩じり力による変形を防止可能なものであることを特徴とするステアリングメンバ。
  5. 請求項1に記載のステアリングメンバにおいて、
    前記上下に延びる空間部は、平面視ほぼ三角形状またはほぼL字状のものとされることを特徴とするステアリングメンバ。
  6. 請求項5に記載のステアリングメンバにおいて、
    平面視ほぼ三角形状またはほぼL字状をした前記上下に延びる空間部は、前側に車幅方向へ延びる横辺部分を有すると共に、前記メンバ本体の端部側に車両前後方向へ延びる縦辺部分を有することを特徴とするステアリングメンバ。
  7. 請求項2に記載のステアリングメンバにおいて、
    前記補強部は、前記前後方向固定部の前記メンバ固定面に沿って延びる第一平坦面部と、該第一平坦面部から前記前後方向固定部の前記車体当接固定面へ向かって延びる第二平坦面部とを有し、
    該第二平坦面部は、前記メンバ本体の軸線よりも前側に位置すると共に、該軸線の位置かそれよりも後側へ向かって斜めに延びる傾斜面とされていることを特徴とするステアリングメンバ。
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