JPWO2018030124A1 - 表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子及びその製造方法、並びに、組成物、樹脂シート、プリプレグ、金属箔張積層板、プリント配線板 - Google Patents
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Abstract
Description
<2> 前記凹構造の深さが0.5nm以上1μm以下である、前記<1>に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
<3> 前記凹構造の投影面積が前記(0001)面の投影面積の3%以上97%以下を占める、前記<1>又は<2>に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
<4> 少なくとも一部に凝集部を有する、前記<1>〜<3>のいずれか一つに記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
<5> 前記<1>〜<4>のいずれか一つに記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の製造方法であって、六方晶窒化ホウ素粒子を焼成して酸化被膜を形成する工程と、
前記六方晶窒化ホウ素粒子表面に生成した前記酸化被膜の少なくとも一部を除去する工程と、を含む、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の製造方法。
<6> 前記六方晶窒化ホウ素粒子の焼成を空気雰囲気下で行う、前記<5>に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の製造方法。
<7> 前記六方晶窒化ホウ素粒子の焼成を200℃以上1200℃以下の温度で行う、前記<5>又は<6>に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の製造方法。
<8> 溶媒洗浄によって前記酸化被膜の少なくとも一部を除去する、前記<5>〜<7>のいずれか一つに記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の製造方法。
<9> 前記<1>〜<4>のいずれか一つに記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子と、樹脂と、を含む組成物。
<10> 前記樹脂が熱硬化性樹脂である、前記<9>に記載の組成物。
<11> さらに、前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子以外のフィラーを含む前記<9>又は<10>に記載の組成物。
<12> 前記<9>〜<11>のいずれか一つに記載の組成物と支持体とを含む樹脂シート。
<13> 基材と、前記基材に含浸又は塗布された、前記<9>〜<11>のいずれか一つに記載の組成物と、を有する、プリプレグ。
<14> 前記<12>に記載の樹脂シート、及び、前記<13>に記載のプリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種と、前記樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種の片面又は両面に配された金属箔と、を有する金属箔張積層板であって、前記樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種に含まれる樹脂組成物の硬化物を含む、金属箔張積層板。
<15> 絶縁層と、前記絶縁層の表面に配された導体層とを有し、
前記絶縁層が、前記<9>〜<11>のいずれか一つに記載の組成物を含む、プリント配線板。
本発明の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、(0001)面に凹構造を有する。本発明によれば、樹脂と六方晶窒化ホウ素粒子間の熱伝導を阻害することなく、樹脂との親和性を改善した表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を提供することができる。
一般的に、六方晶窒化ホウ素粒子は表面官能基密度が小さく、樹脂に対する親和性が優れない傾向にある。そこで本発明者らは、六方晶窒化ホウ素粒子の樹脂に対する親和性を向上させるために、六方晶窒化ホウ素粒子の表面官能基密度を高めることを検討した。その結果、六方晶窒化ホウ素粒子の(0001)面に凹構造を形成すると、六方晶窒化ホウ素粒子の樹脂に対する親和性が向上することを見出した。
六方晶窒化ホウ素粒子は、(0001)面との二面角が90°である全ての結晶面、即ち端面には水酸基、アミノ基等の官能基が存在するものの、(0001)面に官能基が存在しない。例えば鱗片状の六方晶窒化ホウ素粒子は、(0001)面が表面積の大部分を占めるため、粒子表面の官能基密度が小さい。このため、六方晶窒化ホウ素粒子を樹脂に充填した場合、樹脂と相互作用しうる官能基が粒子表面に少なく、結果として樹脂に対する親和性が優れない。
これに対し、六方晶窒化ホウ素粒子において、凹構造が(0001)面に形成されていると、凹構造のエッジには端面が露出することから、六方晶窒化ホウ素粒子の粒子表面に占める端面の割合が増加する。その結果、六方晶窒化ホウ素粒子表面の官能基密度が増加し、樹脂に対する親和性が優れると推測される。
一方、上述の特許文献1〜3のように六方晶窒化ホウ素粒子を焼成等によって酸化させて樹脂との親和性を高めて組成物の粘度を低下させる方法もある。六方晶窒化ホウ素粒子を焼成すると、その表面が部分的に酸化され、酸化被膜が形成される。しかし、六方晶窒化ホウ素粒子表面に酸化被膜が形成されると、樹脂との親和性は高まるものの、粒子間や成型された樹脂硬化物の熱伝導性が低くなってしまう。更に酸化被膜が形成されると、酸化被膜の形状に応じて粒子の表面積が増大することがある。当該粒子表面積の増大は粘度増加の原因になる場合もある。
これに対し、本発明の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子にはこのような問題が生じず、粒子間や成形された樹脂硬化物の熱伝導性が高い。
本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、(0001)面に凹構造を有する。図1を用いて本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子(一次粒子)の構造について説明する。図1は、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を説明するための概略図である。
尚、凹構造の深さは、例えば表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の表面を原子間力顕微鏡(例えば、日本電子(株)製、JSPM−4210)によって観察し、観察像の断面プロファイルを解析することにより測定できる。
尚、凹構造の投影面積が(0001)面の投影面積を占める割合は、例えば表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の表面を電子顕微鏡(例えば、(株)日立ハイテクノロジーズ製、SU8220)によって観察し、観察像を画像解析することにより求められる。これを用い、具体的には、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子表面に存在している凹構造の面積と、凹構造以外の面積(即ち(0001)面の面積)とを計測することにより測定できる。
尚、凹構造の一つ当たりの投影面積は、例えば表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の表面を電子顕微鏡(例えば、(株)日立ハイテクノロジーズ、製SU8220)によって観察し、観察像を画像解析することにより測定できる。具体的には、例えば表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子表面に存在している凹構造の平面視での面積を計測し、その面積と同じ面積の円の直径を算出する。凹構造の一つ当たりの投影面積は、100個以上の凹構造の直径の平均値とする。
尚、「平均粒径」とは、例えばレーザー回折法によって測定される体積分布の中間値を与える球相当径(体積平均値D50)を意味するものである。レーザー回折法による粒子の体積分布の測定は、例えばレーザー回折散乱粒度分布測定装置(例えば、日機装(株)製、マイクロトラック3300II)を用いて測定できる。
本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、六方晶窒化ホウ素粒子を焼成して酸化被膜を形成する工程と、六方晶窒化ホウ素粒子表面に生成した前記酸化被膜の少なくとも一部を除去する工程と、を含む方法により製造することができる。
焼成により六方晶窒化ホウ素粒子表面に生成した酸化被膜の少なくとも一部を除去することにより、(0001)面に凹構造が形成し、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を製造することができる。
本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の用途は、特に限定されないが、窒化ホウ素粉末の用途として知られている種々の用途に使用可能である。特に、樹脂と高い親和性を示し、樹脂と窒化ホウ素粒子間の熱伝導を阻害しない特性から、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子と樹脂とを混合して、熱伝導性に優れた組成物とすることができる。
上述の組成物は、熱伝導性絶縁材料として用いることができる。例えば、支持体として剥離可能なプラスチックフィルムを用いて、本実施形態の組成物を溶剤に溶解させた溶液をプラスチックフィルムに塗布し乾燥することで、樹脂シートとして用いることができる。ここで、溶剤は好ましくは20℃〜150℃の温度で、好ましくは1〜90分間加熱することで乾燥することができる。また、組成物は溶剤を乾燥しただけの未硬化の状態で使用することもできるし、必要に応じて半硬化(Bステージ化)の状態にして使用することもできる。
本実施形態の組成物はプリプレグにも用いることができる。本実施形態のプリプレグは、基材と、前記基材に含浸又は塗布された、前記組成物と、を有する。プリプレグの製造方法は、常法にしたがって行うことができ、特に限定されない。例えば、本実施形態における樹脂成分を基材に含浸又は塗布させた後、100〜200℃の乾燥機中で1〜30分間加熱するなどして半硬化(Bステ−ジ化)させることで、本実施形態のプリプレグを作製することができる。
本実施形態の組成物は金属箔張積層板にも用いることができる。本実施形態の金属箔張積層板は、上述の樹脂シート、及び、上述のプリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種と、前記樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種の片面又は両面に配された金属箔と、を有する金属箔張積層板であって、前記樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種に含まれる樹脂組成物の硬化物を含むものである。すなわち、本実施形態の金属箔張積層板は、例えば、前記プリプレグ及び前記樹脂シートからなる群より選ばれる少なくとも1種と、金属箔とを積層して硬化して得ることができる。
本実施形態の積層板は、樹脂シートとプリプレグとを各々1枚以上重ねて硬化して得られる積層板であってもよく、樹脂シートとプリプレグと金属箔とを積層して硬化して得られる金属箔張積層板であってもよい。
本実施形態のプリント配線板は、絶縁層と、前記絶縁層の表面に形成された導体層とを含むプリント配線板であって、前記絶縁層が、本実施形態の組成物を含む。上述の金属箔張積層板は、所定の配線パターンを形成することにより、プリント配線板として好適に用いることができる。そして、上述の金属箔張積層板は、熱伝導性及び成形性に優れ、そのような性能が要求される半導体パッケージ用プリント配線板として、殊に有効に用いることができる。
表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子0.25gと、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(三菱化学(株)製、jER828)0.75gとを、自転公転ミキサー((株)シンキー製、AR−100)を用いて5分間攪拌し、液状エポキシ樹脂組成物を調製した。
得られた液状エポキシ樹脂組成物について、レオメーター(サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)製、HAAKE RheoStress 6000)、コーンプレート(サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)製、C20/4Ti)を用い、測定温度20℃、周波数0.1Hz、定常応力1000Paにて、測定開始から1440秒後の粘度を求めた。
ワニスを調製し、得られたワニスを、アプリケーター(ギャップ800μm)を用いて銅箔(三井金属鉱業(株)製、3EC−VLP、厚さ35μm)マット面に塗工した。得られた塗膜の外観を目視にて確認し、以下の基準でワニス塗工性を評価した。
《基準》
A:スジ、カスレが発生していなかった。
B:スジ、カスレがわずかに発生していた。
C:スジ、カスレが多発していた。
得られたワニスを、アプリケーター(ギャップ800μm)を用いて銅箔(三井金属鉱業(株)製、3EC−VLP、厚さ35μm)マット面に塗工し、100℃で10分間乾燥してBステージ樹脂付銅箔を得た。マット面が樹脂に向くよう銅箔(三井金属鉱業(株)製、3EC−VLP、厚さ35μm)をBステージ樹脂付銅箔に重ね、真空熱プレス(230℃、30分間、プレス圧力5MPa)により両面銅箔付樹脂硬化物を作製した。両面銅箔付樹脂硬化物から両面の銅箔を剥離し、熱伝導率測定に用いる樹脂硬化物を得た。
得られた樹脂硬化物の"厚み方向熱拡散係数"は、1cm角の大きさに加工した樹脂硬化物をキセノンフラッシュ法熱拡散率測定装置(NETZSCH製、LFA447 NanoFlash)中の試料ホルダにセットし、25℃、大気中の条件下で測定を行うことによって求めた。
樹脂硬化物の"比熱"は、DSC(セイコーインスツル(株)製、EXSTAR6000 DSC6220)を用い、JIS K7123(プラスチックの比熱容量測定方法)に従って求めた。
樹脂硬化物の"比重"は、水中置換法により、密度測定機(メトラー・トレド(株)製、MS−DNY−43)を用いて求めた。
求めた厚み方向熱拡散係数、比熱、比重(密度)から、樹脂硬化物の厚み方向熱伝導率を下記式により求めた。
〔λ:厚み方向熱伝導率(W/m・K)、α:厚み方向熱拡散係数(m2/s)、Cp:比熱(J/g・K)、ρ:密度(kg/m3)〕
[実施例1]
六方晶窒化ホウ素粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、PT110、平均粒径45μm)20gをアルミナ坩堝(アルミナ99.6%)に充填し、電気炉(ヤマト科学(株)製、FO100)で空気雰囲気下焼成(1000℃、8.5時間、昇温速度:毎分7℃、降温速度:毎分5.5℃)して、焼成六方晶窒化ホウ素粒子を得た。
得られた焼成六方晶窒化ホウ素粒子20gをメチルエチルケトン(以下、"MEK"と称する)300mLに加え、室温で3時間攪拌した。吸引ろ過で回収し、MEKで洗浄して表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を得た。
得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の(0001)面を原子間力顕微鏡で測定し、表面形状観察を行なうことで得られた断面プロファイル像を図4に示す。図4の上図及び下図の各々における[z1−z2]の値から、深さ7.85nm〜15.9nmの凹構造が形成されていることが確認できた。
得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を用いて液状エポキシ樹脂組成物を作製し、粘度評価を行なった結果、111Pa・sであった。結果を表1に示す。
焼成六方晶窒化ホウ素粒子を水・エタノール(以下"EtOH"と称する)混合溶媒(水50vol%、EtOH50vol%)300mLで洗浄した以外は、実施例1と同様にして表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を得た。
得られた表面粗化窒化ホウ素粒子の電子顕微鏡像を図5及び図6に示す。図5に示すように、六方晶窒化ホウ素粒子の(0001)面に、大きさ0.1μmから2μmの凹構造が形成されていることが確認できた。(0001)面に対する凹構造の投影面積の比率は、70%であった。また、図6からわかるように表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の一部が、凝集していることが確認できた。
得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を用いて液状エポキシ樹脂組成物を作製し、粘度評価を行なった結果、112Pa・sであった。結果を表1に示す。
焼成六方晶窒化ホウ素粒子を水300mLで洗浄した以外は、実施例1と同様にして表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を得た。
得られた表面粗化窒化ホウ素粒子の電子顕微鏡像を図7及び図8に示す。図7に示すように、六方晶窒化ホウ素粒子の(0001)面に、大きさ0.1μmから2μmの凹構造が形成されていることが確認できた。(0001)面に対する凹構造の投影面積の比率は、65%であった。また、図8からわかるように表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の一部が、凝集していることが確認できた。
得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を用いて液状エポキシ樹脂組成物を作製し、粘度評価を行なった結果、91.4Pa・sであった。結果を表1に示す。
六方晶窒化ホウ素粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、PT110、平均粒径45μm)を用いて液状エポキシ樹脂組成物を作製し、粘度評価を行なった結果、123Pa・sであった。結果を表1に示す。
六方晶窒化ホウ素粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、PT110、平均粒径45μm)20gをアルミナ坩堝(アルミナ99.6%)に充填し、電気炉(ヤマト科学(株)製、FO100)で空気雰囲気下焼成(1000℃、8.5時間、昇温速度:毎分7℃、降温速度:毎分5.5℃)して、焼成六方晶窒化ホウ素粒子を得た。
得られた焼成六方晶窒化ホウ素粒子を用いて液状エポキシ樹脂組成物を作製し、粘度評価を行なった結果、147Pa・sであった。結果を表1に示す。
[実施例4]
トリフェニルメタン型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、EPPN−501H)61.4質量部、フェノールノボラック樹脂(明和化成(株)製、DL−92)38.6質量部、実施例1で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子233.2部、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403)2.3質量部、2−フェニルイミダゾール(四国化成工業(株)製、2PZ)0.1質量部、メチルエチルケトン(和光純薬工業(株)製、試薬特級)144.3質量部を混合し、ワニスを得た。得られたワニスの塗工性を評価した。結果を表2に示した。
実施例1で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を233.2質量部用いる代わりに、実施例3で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を233.2質量部用いた以外は、実施例4と同様にしてワニスを得た。得られたワニスの塗工性を評価した。結果を表2に示した。
実施例1で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を233.2質量部用いる代わりに、六方晶窒化ホウ素粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、PT110、平均粒径45μm)を233.2質量部用いた以外は、実施例4と同様にしてワニスを得た。得られたワニスの塗工性を評価した。結果を表2に示した。
実施例5で得られたワニスを用いて樹脂硬化物を作製した。樹脂硬化物の熱伝導率を評価した結果、熱伝導率は4W/m・Kであった。
比較例3で得られたワニスを用いて樹脂硬化物を作製した。樹脂硬化物の熱伝導率を評価した、熱伝導率は4W/m・Kであった。
また、明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
1 第1の凹部
2 第2の凹部
3 側面(端面)
Claims (15)
- (0001)面に凹構造を有する、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
- 前記凹構造の深さが0.5nm以上1μm以下である、請求項1に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
- 前記凹構造の投影面積が前記(0001)面の投影面積の3%以上97%以下を占める、請求項1又は2に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
- 少なくとも一部に凝集部を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の製造方法であって、
六方晶窒化ホウ素粒子を焼成して酸化被膜を形成する工程と、
前記六方晶窒化ホウ素粒子表面に生成した前記酸化被膜の少なくとも一部を除去する工程と、
を含む、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の製造方法。 - 前記六方晶窒化ホウ素粒子の焼成を空気雰囲気下で行う、請求項5に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の製造方法。
- 前記六方晶窒化ホウ素粒子の焼成を200℃以上1200℃以下の温度で行う、請求項5又は6に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の製造方法。
- 溶媒洗浄によって前記酸化被膜の少なくとも一部を除去する、請求項5〜7のいずれか一項に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子と、樹脂と、を含む組成物。
- 前記樹脂が熱硬化性樹脂である、請求項9に記載の組成物。
- さらに、前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子以外のフィラーを含む請求項9又は10に記載の組成物。
- 請求項9〜11のいずれか一項に記載の組成物と支持体とを含む樹脂シート。
- 基材と、前記基材に含浸又は塗布された、請求項9〜11のいずれか一項に記載の組成物と、を有する、プリプレグ。
- 請求項12に記載の樹脂シート、及び、請求項13に記載のプリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種と、前記樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種の片面又は両面に配された金属箔と、を有する金属箔張積層板であって、前記樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種に含まれる樹脂組成物の硬化物を含む、金属箔張積層板。
- 絶縁層と、前記絶縁層の表面に配された導体層とを有し、
前記絶縁層が、請求項9〜11のいずれか一項に記載の組成物を含む、プリント配線板。
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