JPWO2018021419A1 - 切削インサート、切削工具及び切削加工物の製造方法 - Google Patents

切削インサート、切削工具及び切削加工物の製造方法 Download PDF

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Abstract

本開示の切削インサートは、上面と、切刃と、を備えている。前記上面は、第1面と、前記第1面よりも内方に位置する第2面と、を更に有している。前記第1面は、第1切刃に沿う第1領域と、前記第1領域に隣り合う第2領域と、前記第2領域に隣り合うとともに第2切刃に沿う第3領域と、を有している。前記第2面は、前記第1領域に対応する第4領域と、前記第2領域に対応する第5領域と、前記第3領域に対応する第6領域と、を有している。前記第2領域の幅(W72)は、前記第1領域の幅(W71)及び前記第3領域の幅(W73)よりも小さく、前記第5領域の傾斜角度(θ92)は、前記第4領域の傾斜角度(θ91)及び前記第6領域の傾斜角度(θ93)よりも小さい。

Description

本開示は、切削インサート、切削工具及び切削加工物の製造方法に関する。
従来、切削加工などに用いられる切削工具として、ホルダに切削インサートが装着されたスローアウェイ式の切削工具が知られている。このような切削工具に用いられる切削インサートは、一般的に、多角形状の上面と、側面と、上面と側面との交線部に位置する切刃と、を有している。この切刃を被削材に接触させることによって、上述した切削工具は被削材を切削することができる。
特許文献1には、このような切削工具に用いられる切削インサートが開示されている。特許文献1に記載の切削インサートは、切刃に沿って上面に形成されたランド部を備えている。そして、ランド部は、ノーズ部のコーナR部に位置する幅が狭い狭幅部を有している。
特許文献1に記載の切削インサートは、切屑の排出性を高めることはできるものの、切削負荷が大きい高送り加工などで用いた場合に、狭幅部において切刃の欠損が生じる可能性があった。
特開2002−210604号公報
本開示の切削インサートは、第1辺部と、第2辺部と、前記第1辺部と前記第2辺部との間に位置するコーナ部とを有する上面と、前記上面の反対側に位置する下面と、前記上面と前記下面との間に位置する側面と、前記上面と前記側面との交線部に位置する切刃と、を備えている。前記上面は、前記切刃に沿う第1面と、前記第1面よりも内方に位置するとともに前記第1面から遠ざかるにつれて前記下面に向かって傾斜する第2面と、を更に有している。前記切刃は、前記コーナ部に位置する第1切刃と、前記第1辺部に位置する第2切刃と、を有している。前記第1面は、前記第1切刃に沿う第1領域と、前記第1領域に隣り合う第2領域と、前記第2領域に隣り合うとともに前記第2切刃に沿う第3領域と、を有している。前記第2面は、前記第1領域に対応する第4領域と、前記第2領域に対応する第5領域と、前記第3領域に対応する第6領域と、を有している。前記切刃に垂直な方向における前記第2領域の幅W72は、前記切刃に垂直な方向における前記第1領域の幅W71及び前記切刃に垂直な方向における前記第3領域の幅W73よりも小さく、前記第5領域の傾斜角度θ92は、前記第4領域の傾斜角度θ91及び前記第6領域の傾斜角度θ93よりも小さい。
本開示の切削工具は、上述した本開示に係る切削インサートと、前記切削インサートが装着されたホルダと、を備える。
本開示の切削加工物の製造方法は、被削材を回転させる工程と、回転している前記被削材に上述した本開示に係る切削工具を接触させる工程と、前記切削工具を前記被削材から離す工程と、を備える。
図1は、本開示の一実施形態に係る切削インサートを示す斜視図である。 図2は、図1に示す切削インサートの上面図である。 図3は、図2に示す切削インサートのA1方向からの側面図である。 図4は、図2に示す切削インサートのA2方向からの側面図である。 図5は、図2の一部拡大図である。 図6は、図2の一部拡大図である。 図7は、図2の一部拡大図において、図8乃至図10の断面位置を示す図である。 図8は、図7のA−A断面における要部拡大図である。 図9は、図7のB−B断面における要部拡大図である。 図10は、図7のC−C断面における要部拡大図である。 図11は、本開示の一実施形態に係る切削工具を示す斜視図である。 図12は、本開示の一実施形態に係る切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。 図13は、本開示の一実施形態に係る切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。 図14は、本開示の一実施形態に係る切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。
<切削インサート>
以下、本開示の一実施形態に係る切削インサートについて、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、実施形態を説明する上で必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。したがって、本開示の切削インサートは、参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び寸法比率などを忠実に表したものではない。これらの点は、後述する切削工具及び切削加工物の製造方法においても同様である。
本開示の一実施形態の切削インサート1(以下、「インサート1」ということがある。)は、図1乃至図4に示すように、上面2と、下面3と、側面4と、切刃5と、を備えている。下面3は、上面2の反対側に位置している。側面4は、上面2と下面3との間に位置している。切刃5は、上面2と側面4との交線部に位置している。そして、上面2は、第1面7と第2面9とを有している。また、切刃5は、第1切刃51と第2切刃52とを有している。また、インサート1は、図1及び図2に示すように貫通孔6を備えている。なお、上面2及び下面3は、便宜上の表現であり、上及び下の方向性を示すものではない。例えば、上面2は、インサート1を後述するホルダ103に装着した際に上方を向く面である必要はない。
インサート1は、図2に示すように、平面視(上面視)した場合の形状が概略四角形状、より具体的には概略菱形形状である。すなわち、インサート1の上面2は、上面視した場合に、2つの鋭角コーナC1と2つの鈍角コーナC2を有した概略菱形形状であり、後述するインサート1の中心軸S1に対して180度回転対称である。また、上面2は、第1辺部21と、第2辺部22と、第1辺部21と第2辺部22との間に位置するコーナ部23とを有している。コーナ部23は、鋭角コーナC1に位置している。
ここで、上面視とは、以下においては特記しない限り、上面2側からインサート1を見た状態を意味するものとする。なお、インサート1の形状は概略四角形状に限定されるものではなく、例えば、三角形状、五角形状などの略多角形状の板状とすることができる。
上面視におけるインサート1の概略菱形形状の一辺は、例えば、6〜25mmとすることができる。また、インサート1の上面2から下面3までの距離、すなわちインサート1の厚みは、例えば、1〜10mmとすることができる。ここで、厚みとは、側面視で、上面2のうち最も上方に位置する部位から下面3のうち最も下方に位置する部位までの距離のうち、インサート1の中心軸S1に平行な線分を意味するものとする。また、ここで側面視とは、以下においては特記しない限り、側面4側からインサート1を見た状態を意味するものとする。上下方向とは、インサート1の中心軸S1に沿った方向である。そして、インサート1の内部から上面2に向かう方向を正、インサート1の内部から下面3に向かう方向を負としたとき、中心軸S1に沿った方向の正側が上方、中心軸S1に沿った方向の負側が下方となる。なお、インサート1の中心軸S1とは、上面2及び下面3の間を貫通する軸であり、上面視において、インサート1を回転させたときに回転軸となる軸を意味するものとする。
また、インサート1は、図1、図3及び図4に示すように、上面2側と同様に、下面3と側面4との交線部にも切刃5を有している。したがって、一実施形態のインサート1は、いわゆるネガティブ型のインサートである。下面3側の切刃5を用いて切削加工を行う場合には、上面2を後述するホルダ103への着座面として使用することが可能である。したがって、一実施形態のインサート1は、上面2側と下面3側のそれぞれを切削加工に使用可能であるため、下面3側の構成は、インサート1を上下反転させた状態で使用できるように、上面2側の構成を反転させた形状となっている。すなわち、インサート1は、図3の紙面に直角の線を中心とする回転対称となっている。それゆえ、一実施形態におけるインサート1では、上面2及び下面3のそれぞれで2箇所、計4箇所のコーナを使って切削加工を行うことができる。なお、インサート1としては、上面2側にのみ切刃5が形成された、いわゆるポジティブ型のインサートであっても構わない。
以下、一実施形態のインサート1の各構成要素について、順に詳細に説明する。
(側面4について)
側面4は、図1、図3及び図4に示すように、上面2と下面3との間に位置しており、上面2と下面3にそれぞれ接続している。側面4の少なくとも一部は、インサート1をホルダ103に取り付ける際に拘束面として機能するとともに、切削加工時に被削材との接触を避けるためのいわゆる逃げ面として機能する。一実施形態においては、側面4は、上面2及び下面3に対して垂直に配置されている。これにより、上面2と下面3は、平面視した場合に互いに重なり合う略同一形状である。
(切刃5について)
切刃5は、上面2と側面4との交線部に形成されており、第1切刃51と第2切刃52とを有している。切刃5は、切削加工において被削材を切削するために用いられる。上面2と側面4とが交わる領域であって、切刃5が形成されている部分には、いわゆるホーニング加工が施されていてもよい。ホーニング加工が施されていると、切刃5の強度が低下するのを低減することができる。ホーニング加工としては、例えば、Rホーニングなどが挙げられる。
まず、第1切刃51は、上面2のコーナ部23に位置する切刃であり、いわゆるコーナ切刃である。すなわち、第1切刃51は、切刃5の欠損を低減する役割を果たす。そして、一実施形態において、第1切刃51は、図2に示すように、上面視において、曲線状である。そして、第1切刃51は、図3に示すように、側面視においては、直線状である。すなわち、下面3に対する第1切刃51の高さが一定である。このような構成により、刃先強度を確保することがきる。これにより、鋳鉄などの被削材の切削加工においても工具寿命を高めることができる。なお、第1切刃51は、側面視において、傾斜していてもよい。例えば、第1切刃51は、図2に示すコーナ部23の二等分線Lから遠ざかるにつれて、下面3に向かって傾斜していてもよい。
次に、第2切刃52は、上面2の第1辺部21に位置する切刃であり、いわゆる主切刃である。すなわち、第2切刃52は、切削作用において切屑生成に主な役割を果たす。一実施形態において、第2切刃52は、図2に示すように、上面視において、直線状である。そして、第2切刃52は、図3に示すように、側面視においても、直線状である。すなわち、下面3に対する第2切刃52の高さが一定である。このような構成により、刃先強度を確保することがきる。これにより、鋳鉄などの被削材の切削加工においても工具寿命を高めることができる。なお、第2切刃52も、第1切刃51と同様に、側面視において、傾斜していてもよい。例えば、第2切刃52は、側面視において、コーナ部23から遠ざかるにつれて、下面3に向かって傾斜していてもよい。
なお、ここで、各切刃の高さが一定であるとは、下面3に対する各切刃の高さが各切刃の全長に渡って厳密に一定であることに限られない。すなわち、各切刃の高さが一定であるとは、各切刃の高さが実質的に一定であればよく、インサート1の寸法にも依るが、例えば、±0.05mmの差があっても構わない。下面3に対する第1切刃51の高さは、例えば、3〜8mmであり、下面3に対する第2切刃52の高さは、例えば、3〜8mmである。
また、一実施形態においては、上述したように、インサート1は、上面2及び下面3のそれぞれで2箇所、計4箇所のコーナを使って切削加工を行うことができる。したがって、切刃5は、上面2側及び下面3側に、それぞれ2つの第1切刃51と2つの第2切刃52を有している。
更に、一実施形態においては、切刃5は、上面2側及び下面3側において、鋭角コーナC1を構成する第1辺部21及び第2辺部22のうち、第1辺部21に位置する第2切刃52だけでなく第2辺部22に位置する第3切刃53も有している。すなわち、切刃5は、上面2側及び下面3側に、それぞれ2つの第3切刃53を更に有している。そして、第3切刃53は、上述した第2切刃52と同じ構成を有している。これにより、インサート1は、勝手違いの切削加工においても、鋭角コーナC1を使用して切削が可能である。すなわち、例えば、右勝手においては、第1切刃51と第2切刃52とが切削に用いられ、左勝手においては、第1切刃51と第3切刃53とが切削に用いられる。一実施形態においては、図2に示すように、上面視において、第2切刃52と第3切刃53とが、鋭角コーナC1に位置しているコーナ部23の二等分線Lに対して線対称である。
一実施形態においては、図3に示すように、側面視において、第1切刃51及び第2切刃52は、一直線上に位置していてもよい。すなわち、下面3に対する第1切刃51及び第2切刃52の高さは、同じであってもよい。このような構成を満たすときには、第1切刃51及び第2切刃52の刃先高さが変わらないため、第1切刃51及び第2切刃52の全長に渡って安定した切削加工が可能である。同様の理由から、側面視において、第1切刃51及び第3切刃53も、一直線上に位置していてもよい。すなわち、下面3に対する第1切刃51及び第3切刃53の高さは、同じであってもよい。更に、側面視において、第1切刃51、第2切刃52及び第3切刃53が、一直線上に位置していてもよい。すなわち、下面3に対する第1切刃51、第2切刃52及び第3切刃53の高さは、いずれも同じであってもよい。
なお、一実施形態においては、切刃5は、上面2側及び下面3側に、それぞれ第1切刃51、第2切刃52及び第3切刃53を2つずつ有しているが、インサート1の切刃5の構成は、一実施形態の構成に限らず、少なくとも1つの第1切刃51及び少なくとも1つの第2切刃52を備えるものであればよい。
(貫通孔6について)
貫通孔6は、インサート1をホルダ103に取り付ける際に締結ネジ又は取り付けボルトなどを挿入するための孔である。一実施形態において、インサート1は、図11を用いて後述するように、切削工具101のホルダ103にクランプ部材107によって固定される。したがって、貫通孔6にクランプ固定するためのクランプ部材107の先端部が挿入される。そして、クランプ部材107を固定するネジ105がホルダ103にネジ止めされることによって、クランプ部材107の先端部がインサート1をホルダ103に押さえこまれ、インサート1はホルダ103に固定される。インサート1をホルダ103に固定する方法としては、このようなクランプ構造を用いた方法に代えて、ネジ止め固定などの他の方法を採用しても構わない。
また、一実施形態において、貫通孔6は、図2に示すように、上面2の中央部に位置している。より具体的には、貫通孔6は、上面2の中心から下面3の中心にかけてインサート1を貫通している。そして、貫通孔6の中心軸は、上面2の中心と下面3の中心を通る仮想直線と一致している。したがって、貫通孔6の中心軸は、インサート1の中心軸S1と置き換えてもよい。
(上面2について)
上面2は、上述したように、第1面7と第2面9とを有している。また、上面2は、貫通孔6の周囲であって切刃5から離れた部分に、側面視において少なくとも一部が切刃5よりも上方に位置する第3面11を有している。第3面11は、図3に示すように、側面視において平坦面であり、ホルダ103に取り付ける際に着座面として機能する。
まず、第1面7について説明する。第1面7は、図2に示すように、上面2のうち切刃5に沿った部分であり、いわゆるランド面として機能する面である。なお、第1面7は、平面状の部分を有していてもよいし、曲面状の部分を有していてもよい。ここで、平面状とは、厳密な意味での平面のみならず、その機能を奏する限りにおいて若干の凹凸又は湾曲などを含む趣旨である。この点は、曲面状についても同様である。一実施形態においては、第1面7は、平面状である。
そして、第1面7は、図5乃至図10に示すように、第1領域71と第2領域72と第3領域73とを有している。第1領域71は、第1面7のうち第1切刃51に沿う領域である。第3領域73は、第1面7のうち第2切刃52に沿う領域である。第2領域72は、第1面7のうち、第1領域71と第3領域73との間に位置する領域である。
図6に示すように、第2領域72の一端である第1端72aは、第1領域71と隣り合っており、第2領域72の他端である第2端72bは、第3領域73と隣り合っている。一実施形態においては、第2領域72は、第1端72aにおいて第1領域71と接続しており、且つ、第2端72bにおいて第3領域73と接続している。なお、第1領域71と第2領域72との間、及び、第2領域72と第3領域73との間には、各領域71、72及び73のそれぞれの機能を奏する限りにおいて、他の領域が位置していてもよい。
次に、第2面9について説明する。第2面9は、上面2のうち第1面7よりも内方に位置する部分である。ここで、内方とは、切刃5に対してインサート1の内側であり、貫通孔6側(中心軸S1側)のことを意味するものとする。また、第2面9は、第1面7から遠ざかるにつれて下面3に向かって傾斜しており、いわゆるすくい面として機能する面である。すなわち、第2面9は、切削加工時に切刃5で生成された切屑と接触して、切屑の変形又は切屑の進行方向の変更を生じさせることによって、切屑をスムーズに外部へ排出する役割を果たす。なお、第2面9も、第1面7と同様に、平面状の部分を有していてもよいし、曲面状の部分を有していてもよい。一実施形態においては、第2面9は、平面状である。
そして、第2面9は、図5乃至図10に示すように、第4領域91と第5領域92と第6領域93とを有している。第4領域91は、第2面9のうち、第1領域71に対応する領域である。第5領域92は、第2面9のうち、第2領域72に対応する領域である。第6領域93は、第2面9のうち、第3領域73に対応する領域である。すなわち、図8に示すように、第4領域91は、第1領域71の内方に位置しており、第1領域71から遠ざかるにつれて下面3に向かって傾斜している。そして、図9に示すように、第5領域92は、第2領域72の内方に位置しており、第2領域72から遠ざかるにつれて下面3に向かって傾斜している。更に、図10に示すように、第6領域93は、第3領域73の内方に位置しており、第3領域73から遠ざかるにつれて下面3に向かって傾斜している。
そして、一実施形態においては、図6、図8乃至図10に示すように、第1面7において、切刃5に垂直な方向における第2領域72の幅W72は、切刃5に垂直な方向における第1領域71の幅W71及び切刃5に垂直な方向における第3領域73の幅W73よりも小さい。加えて、第5領域92の傾斜角度θ92は、第4領域91の傾斜角度θ91及び第6領域93の傾斜角度θ93よりも小さい。このような構成によれば、切刃5のうち切削加工時に最初に被削材と接触する切刃部分において、ランド面(第1面7)の幅を小さくすることができるとともにすくい角(第2面9の傾斜角度θ9)を小さくすることができる。それゆえ、切削抵抗を低減することができるとともに刃先強度を確保することができる。その結果、切削負荷が大きい高送り加工などの切削条件下においても、切刃5が欠損する可能性を減少させることができる。
ここで、幅W71、幅W72及び幅W73は、図6に示すように、上面視において、切刃5に垂直な方向における、対応する領域71、72及び73の長さである。言い換えれば、幅W71、幅W72及び幅W73は、図8乃至図10に示すように、インサート1の中心軸S1に垂直な基準面S1aに沿う方向における、対応する領域71、72及び73の長さである。幅W71は、例えば、0.15〜0.2mmである。幅W72は、例えば、0.1〜0.15mmである。幅W73は、例えば、0.18〜0.23mmである。
また、傾斜角度θ91、傾斜角度θ92及び傾斜角度θ93は、対応する領域91、92、93の、上面2及び下面3を貫く中心軸S1に垂直な基準面S1aに対する傾斜角度である。すなわち、傾斜角度θ91、θ92及びθ93は、図8乃至図10に示すように、上面2及び下面3を貫く中心軸S1に垂直な基準面S1aと、対応する領域91、92、93とがそれぞれなす角度のことである。傾斜角度θ91は、例えば、16〜20度である。傾斜角度θ92は、例えば、13〜16度である。傾斜角度θ93は、例えば、16〜20度である。
また、一実施形態においては、第2領域72は、図5及び図6に示すように、第1部分721と第2部分722とを有していてもよい。第1部分721は、第1領域71に隣接するとともに第1切刃51に沿っている。第2部分722は、第3領域73に隣接するとともに第2切刃52に沿っている。すなわち、第2領域72は、第1面7のうち、第1切刃51に沿う領域と第2切刃52に沿う領域の両方に渡って設けられている。このような構成を満たすときには、第1切刃51と第2切刃52のつなぎ部分における形状の変化が滑らかになるため、つなぎ部分に応力が集中することが低減される。
そして、図6に示すように、切刃5に垂直な方向における第1部分721の幅W721は、第1領域71から遠ざかるにつれて減少するとともに、切刃5に垂直な方向における第2部分722の幅W722は、第3領域73から遠ざかるにつれて減少していてもよい。このような構成を満たすときには、良好に切削抵抗の低減が図れる。
一実施形態においては、第1部分721の幅W721の減少量は、第2部分722の幅W722の減少量よりも大きくてもよい。このような構成を満たすときには、第1領域71側において切削抵抗の低減を図りつつ第3領域73側で切刃5の耐欠損性の向上が図れる。幅W721の減少量は、例えば、0.03〜0.05mmである。幅W722の減少量は、例えば、0.05〜0.08mmである。
なお、ここで、第1部分721の幅W721及び第2部分722の幅W722は、上述した幅W71、幅W72及び幅W73と同様に定義することができる。また、幅W721が減少するとは、第1部分721の全長に渡って幅W721が減少しているものに限らず、第1部分721において幅W721が変化しない部分があってもよい。更に、幅W721は、段階的に減少していてもよい。幅W722が減少することについても、幅W721と同様に定義することができる。なお、幅W721、W722が一定の割合で漸次減少している場合には、切削抵抗の低減と切刃5の耐欠損性の両方をバランスよく図ることができる。
一実施形態において、第1部分721は、第2部分722と接続していてもよい。このような構成を満たすときには、切削抵抗を低減する効果及び切刃5の耐欠損性を向上する効果の両方を兼ね備えることができる。なお、第1部分721と第2部分722との間には、部分721及び722のそれぞれの機能を奏する限りにおいて他の部分が位置していてもよい。
更に、一実施形態においては、図6、図8及び図10に示すように、切刃5に垂直な方向における第3領域73の幅W73は、切刃5に垂直な方向における第1領域71の幅W71よりも大きくてもよい。このような構成を満たすときには、切り込み量が突発的に高くなることがある第3領域73において、切刃5が欠損する可能性を低減することができる。
更に、一実施形態において、図8及び図10に示すように、第6領域93の傾斜角度θ93は、第4領域91の傾斜角度θ91と等しくてもよい。このような構成を満たすときには、良好に切削抵抗を低減することができる。なお、ここで、傾斜角度θ91と傾斜角度θ93とが等しいとは、両者が実質的に等しければよく、例えば、±1度の差を含むものであっても構わない。
また、一実施形態において、第1面7は、切刃5から遠ざかるにつれて下面3に向かって傾斜していてもよい。すなわち、第1面7は、いわゆるポジランド面であってもよい。このような構成を満たすときには、刃先強度を確保することができるため、切刃5が欠損する可能性を低減することができる。
一実施形態において、図8乃至図10に示すように、第1面7の傾斜角度θ7は、第2面9の傾斜角度θ9よりも小さくてもよい。このような構成を満たすときには、切刃5の欠損を低減する効果が高まる。傾斜角度θ7及びθ9は、上述した傾斜角度θ91、θ92及びθ93と同様に定義することができる。傾斜角度θ7は、例えば、2〜6度である。傾斜角度θ9は、例えば、13〜20度である。
更に、一実施形態において、第1面7の第2領域72の傾斜角度θ72は、第1面7の第1領域71の傾斜角度θ71よりも小さく、且つ、第1面7の第3領域73の傾斜角度θ73よりも大きくてもよい。すなわち、第1面7の幅は、W72<W71、W73とする一方、第1面7の傾斜角度θ7は、θ71>θ72>θ73としてもよい。更に言えば、第2面9の傾斜角度θ9は、θ92<θ91、θ93とするとともに、第1面7の幅は、W72<W71、W73とする上で、第1面7の傾斜角度θ7は、θ71>θ72>θ73としてもよい、ということである。このような構成を満たすときには、第2領域72において、第1領域71よりも刃先強度を確保することができるとともに第3領域73よりも切削抵抗の低減効果を確保することができるため、良好な切削性能を維持しつつ切刃5が欠損する可能性を低減することができる。
なお、ここで、傾斜角度θ71、θ72及びθ73は、上述した傾斜角度θ91、θ92及びθ93と同様に定義することができる。すなわち、傾斜角度θ71、θ72及びθ73は、図8乃至図10に示すように、上面2及び下面3を貫く中心軸S1に垂直な基準面S1aと、対応する領域71、72、73とがそれぞれなす角度のことである。傾斜角度θ71は、例えば、4.5〜6度である。傾斜角度θ72は、例えば、3〜4.5度である。傾斜角度θ73は、例えば、2〜3度である。
また、一実施形態において、第1面7の傾斜角度θ7は、第1領域71から第3領域73に渡って、コーナ部23から遠ざかるにつれて減少していてもよい。このような構成を満たすときには、コーナ部23における切削抵抗の低減効果を大きくするとともにコーナ部23から遠ざかるにつれて刃先強度を確保することができる。その結果、良好な切削性能を維持しつつ切刃5が欠損する可能性を低減することができる。なお、ここで、第1面7の傾斜角度θ7が減少しているとは、第1面7の全長に渡って、傾斜角度θ7が減少しているものに限らず、第1面7において傾斜角度θ7が変化しない部分があってもよい。更に、傾斜角度θ7は、段階的に減少していてもよい。傾斜角度θ7が一定の割合で漸次減少している場合には、切刃5の耐欠損性が良好に図れる。
一実施形態においては、第2領域72における傾斜角度θ72の減少量は、第1領域71における傾斜角度θ71の減少量よりも小さく、且つ、第3領域73における傾斜角度θ73の減少量よりも大きくてもよい。このような構成を満たすときには、コーナ部23側における切削抵抗の低減効果を高めるとともに、主切刃(第2切刃52)における切刃強度の向上を図る効果が高まる。傾斜角度θ71の減少量は、例えば、0.1〜1.0度である。傾斜角度θ72の減少量は、例えば、0.1〜0.75度である。傾斜角度θ73の減少量は、例えば、0〜0.5度である。
更に、一実施形態においては、図6、図8乃至図10に示すように、切刃5に垂直な方向における第5領域92の幅W92は、切刃5に垂直な方向における第4領域91の幅W91及び切刃5に垂直な方向における第6領域93の幅W93よりも大きくてもよい。すなわち、第1面7の幅は、W72<W71、W72とする一方、第2面9の幅は、W92>W91、W93としてもよい。このような構成を満たすときには、第1面7の幅が狭い領域に対応する部分のすくい面(第2面9)が広く確保されるため、刃先強度を確保することができる。その結果、切刃5が欠損する可能性を低減することができる。
なお、ここで、幅W91、幅W92及び幅W93は、上述した幅W71、幅W72及び幅W73と同様に定義することができる。すなわち、幅W91、幅W92及び幅W93は、図6に示すように、上面視において、切刃5に垂直な方向における、対応する領域91、92及び93の長さである。言い換えれば、幅W91、幅W92及び幅W93は、図8乃至図10に示すように、インサート1の中心軸S1に垂直な基準面S1aに沿う方向における、対応する領域91、92及び93の長さである。幅W91は、例えば、0.25〜0.33mmである。幅W92は、例えば、0.33〜0.41mmである。幅W93は、例えば、0.25〜0.33mmである。
一実施形態においては、切刃5に垂直な方向における第6領域93の幅W93は、切刃5に垂直な方向における第4領域91の幅W91よりも大きくてもよい。このような構成を満たすときには、切刃5の耐欠損性の向上が図れる。
また、第2面9は、複数の傾斜面を有して構成されていてもよい。その場合であっても、幅W91、幅W92及び幅W93は、上述の通り定義することができる。なお、第2面9が複数の傾斜面を有して構成されている場合、傾斜角度θ91、θ92及びθ93は、複数の傾斜面のうち切刃5側に位置する傾斜面の傾斜角度とすることができる。このように、第2面9が複数の傾斜面を有して構成されている場合に、切刃5側の傾斜角度θ91、θ92及びθ93を上述のような関係とすることで、上述の効果を奏することができる。
一実施形態において、第2面9における第5領域92は、第4領域91と接続し、且つ、第6領域93と接続していてもよい。このような構成を満たすときには、切削抵抗の低減を図る効果と切刃5の耐欠損性の向上を図る効果との両方をバランスよく兼ね備えることができる。なお、第4領域91と第5領域92との間、及び第5領域92と第6領域93との間には、領域91、92及び93のそれぞれの機能を奏する限りにおいて他の領域が位置していてもよい。
一実施形態においては、図6に示すように、第2領域72の切刃5に沿う長さは、第1領域71の切刃5に沿う長さよりも大きく、且つ、第3領域73の切刃5に沿う長さよりも小さくてもよい。このような構成を満たすときには、切削抵抗の低減と切刃5の耐欠損性の向上の両効果を良好に兼ね備えることができる。第1領域71の切刃5に沿う長さは、例えば、0.2〜0.8mmである。第2領域72の切刃5に沿う長さは、例えば、0.8〜2.4mmである。第3領域73の切刃5に沿う長さは、例えば、3.0〜10.0mmである。
一実施形態においては、図6に示すように、第2領域72における第1部分721の切刃5に沿う長さは、第2部分722の切刃5に沿う長さよりも小さくてもよい。このような構成を満たすときには、切刃5の耐欠損性の向上が良好に図れる。なお、第1部分721の切刃5に沿う長さは、例えば、第1端72aから第2部分722との境界723までの寸法である。また、第2部分722の切刃5に沿う長さ、例えば、境界723から第2端72bまでの寸法である。第1部分721の切刃5に沿う長さは、例えば、0.2〜0.6mmである。第2部分722の切刃5に沿う長さは、例えば、0.6〜1.8mmである。
最後に、上述した構成を有する一実施形態のインサート1の材質としては、例えば、超硬合金又はサーメットなどが挙げられる。超硬合金の組成としては、例えば、WC−Co、WC−TiC−Co又はWC−TiC−TaC−Coなどが挙げられる。WC−Coは、炭化タングステン(WC)にコバルト(Co)の粉末を加えて焼結して生成される。WC−TiC−Coは、WC−Coに炭化チタン(TiC)を添加したものである。WC−TiC−TaC−Coは、WC−TiC−Coに炭化タンタル(TaC)を添加したものである。
また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料である。具体的には、サーメットとして、炭化チタン(TiC)又は窒化チタン(TiN)などのチタン化合物を主成分としたものが一例として挙げられる。
インサート1の表面は、化学蒸着(CVD)法又は物理蒸着(PVD)法を用いて被膜でコーティングされていてもよい。被膜の組成としては、例えば、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)又はアルミナ(Al23)などが挙げられる。
<切削工具>
次に、本開示の一実施形態に係る切削工具について図面を用いて説明する。
一実施形態の切削工具101は、図11に示すように、上記実施形態に代表されるインサート1と、インサート1が装着されたホルダ103とを備えている。
一実施形態のホルダ103は、細長く延びた棒形状である。ホルダ103の一方の端部(先端部)には、インサート1が装着されるインサートポケット104が形成されている。インサートポケット104は、インサート1が装着される部分であり、ホルダ103の先端面1031及び2つの側面1032、1033に対して開口している。ホルダ103の材質としては、例えば、鋼、鋳鉄などを用いることができる。これらの材質の中で、靱性の高い鋼を用いてもよい。
次に、インサート1のホルダ103への取り付け方法について説明する。
インサート1は、切刃5がホルダ103の外周よりも外方に突出するように、インサートポケット104に装着される。より具体的には、インサート1は、第2切刃52が主切刃として用いられるように、ホルダ103に装着される。すなわち、図11に示すように、第2切刃52が、ホルダ103の側面1033側に位置しており、第1切刃51は、先端面1031と側面1033とがなす角部に位置している。
そして、一実施形態においては、インサート1は、クランプ部材107によって、インサートポケット104に固定されている。すなわち、インサート1の貫通孔6にクランプ部材107の先端部が挿入された状態で、クランプ部材107の貫通孔にネジ105が挿入される。そして、ネジ105の先端がホルダ103に形成されたネジ孔(図示せず)に挿入されてネジ部同士が螺合する。これによって、クランプ部材107の先端部がインサート1をホルダ103に押さえつける。その結果、インサート1がホルダ103に装着される。
また、一実施形態においては、インサートポケット104とインサート1との間にシート部材106が配置されている。これによりインサート1が欠損などする可能性を低減することができる。なお、シート部材106としては、さまざまな形状を用いることができるが、一実施形態においては、汎用品のシート部材をより広範な切削条件下で良好に用いることができる。
一実施形態の切削工具101は、上記の特徴的構成を備えたインサート1を有するため、切削負荷が大きい高送り加工などの切削条件下においても、切刃5が欠損する可能性を減少させることができる。その結果、工具寿命の向上が図れる。
<切削加工物の製造方法>
次に、本開示の一実施形態に係る切削加工物の製造方法について図面を用いて説明する。
一実施形態の製造方法は、以下の工程を備えている。すなわち、
(1)図12に示すように、被削材201を回転させた状態で上記実施形態に代表される切削工具101を被削材201に相対的に近付ける工程と、
(2)図13に示すように、回転している被削材201に切削工具101の切刃5を接触させる工程と、
(3)図14に示すように、切削工具101を被削材201から離す工程と、
を備えている。
一実施形態の切削加工物の製造方法においては、切削工具101が、上記の特徴的構成を備えたインサート1を有していることから、切削負荷が大きい高送り加工においても、良好な切削性能を発揮することができる。
なお、図12においては、被削材201の回転軸Yを固定して被削材201を回転させ、切削工具101を被削材201に近付けようとしている状態を図示している。また、図13においては、被削材201を回転させた状態で、切削工具101を被削材201に接触させて切削加工を行っている状態を図示している。また、図14においては、回転軸Yを固定した状態で被削材201を回転させるとともに、切削工具101を被削材201から遠ざけた状態を図示している。なお、一実施形態においては、それぞれの工程において、回転軸Yを固定した状態で被削材201を回転させるとともに切削工具101を動かしているが、当然ながらこのような形態に限定されるものではない。
例えば、(1)の工程において、被削材201を切削工具101に近付けてもよい。同様に、(3)の工程において、被削材201を切削工具101から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、被削材201を回転させた状態を保持して、被削材201の異なる箇所にインサート1の切刃5を接触させる工程を繰り返せばよい。使用している切刃5が摩耗した際には、インサート1を中心軸S1に対して180度回転させて、未使用の切刃5を用いればよい。
なお、被削材201の材質としては、例えば、炭素鋼、合金鋼、ステンレス、鋳鉄又は非鉄金属などが挙げられる。
以上、本開示に係る実施形態について例示したが、本開示は上述した実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることはいうまでもない。
本開示の全体において、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈から明らかにそうでないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
1・・・切削インサート(インサート)
2・・・上面
21・・・第1辺部
22・・・第2辺部
23・・・コーナ部
3・・・下面
4・・・側面
5・・・切刃
51・・・第1切刃
52・・・第2切刃
53・・・第3切刃
6・・・貫通孔
7・・・第1面
71・・・第1領域
72・・・第2領域
72a・・・第1端
72b・・・第2端
721・・・第1部分
722・・・第2部分
723・・・境界
73・・・第3領域
9・・・第2面
91・・・第4領域
92・・・第5領域
93・・・第6領域
11・・・第3面
101・・・切削工具
103・・・ホルダ
1031・・・先端面
1032・・・側面
1033・・・側面
104・・・インサートポケット
105・・・ネジ
106・・・シート部材
107・・・クランプ部材
201・・・被削材

Claims (15)

  1. 第1辺部と、第2辺部と、前記第1辺部と前記第2辺部との間に位置するコーナ部とを有する上面と、前記上面の反対側に位置する下面と、前記上面と前記下面との間に位置する側面と、前記上面と前記側面との交線部に位置する切刃と、を備えており、
    前記上面は、前記切刃に沿う第1面と、前記第1面よりも内方に位置するとともに前記第1面から遠ざかるにつれて前記下面に向かって傾斜する第2面と、を更に有しており、
    前記切刃は、前記コーナ部に位置する第1切刃と、前記第1辺部に位置する第2切刃と、を有しており、
    前記第1面は、前記第1切刃に沿う第1領域と、前記第1領域に隣り合う第2領域と、前記第2領域に隣り合うとともに前記第2切刃に沿う第3領域と、を有しており、
    前記第2面は、前記第1領域に対応する第4領域と、前記第2領域に対応する第5領域と、前記第3領域に対応する第6領域と、を有しており、
    前記切刃に垂直な方向における前記第2領域の幅W72は、前記切刃に垂直な方向における前記第1領域の幅W71及び前記切刃に垂直な方向における前記第3領域の幅W73よりも小さく、前記第5領域の傾斜角度θ92は、前記第4領域の傾斜角度θ91及び前記第6領域の傾斜角度θ93よりも小さい、切削インサート。
  2. 前記第2領域は、前記第1領域に隣接するとともに前記第1切刃に沿う第1部分と、前記第3領域に隣接するとともに前記第2切刃に沿う第2部分と、を有している、請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記切刃に垂直な方向における前記第1部分の幅W721は、前記第1領域から遠ざかるにつれて減少するとともに、前記切刃に垂直な方向における前記第2部分の幅W722は、前記第3領域から遠ざかるにつれて減少する、請求項2に記載の切削インサート。
  4. 前記第1部分の幅W721の減少量は、前記第2部分の幅W722の減少量よりも大きい、請求項3に記載の切削インサート。
  5. 前記切刃に垂直な方向における前記第3領域の幅W73は、前記切刃に垂直な方向における前記第1領域の幅W71よりも大きい、請求項1〜4のいずれかに記載の切削インサート。
  6. 前記第6領域の傾斜角度θ93は、前記第4領域の傾斜角度θ91と等しい、請求項1〜5のいずれかに記載の切削インサート。
  7. 前記第1面は、前記切刃から遠ざかるにつれて前記下面に向かって傾斜している、請求項1〜6のいずれかに記載の切削インサート。
  8. 前記第1面の傾斜角度θ7は、前記第2面の傾斜角度θ9よりも小さい、請求項7に記載の切削インサート。
  9. 前記第2領域の傾斜角度θ72は、前記第1領域の傾斜角度θ71よりも小さく、且つ、前記第3領域の傾斜角度θ73よりも大きい、請求項7又は8に記載の切削インサート。
  10. 前記第1面の傾斜角度θ7は、前記第1領域から前記第3領域に渡って、前記コーナ部から遠ざかるにつれて減少している、請求項9に記載の切削インサート。
  11. 前記第2領域における傾斜角度θ72の減少量は、前記第1領域における傾斜角度θ71の減少量よりも小さく、且つ、前記第3領域における傾斜角度θ73の減少量よりも大きい、請求項9に記載の切削インサート。
  12. 前記切刃に垂直な方向における前記第5領域の幅W92は、前記切刃に垂直な方向における前記第4領域の幅W91及び前記切刃に垂直な方向における前記第6領域の幅W93よりも大きい、請求項1〜11のいずれかに記載の切削インサート。
  13. 前記第2領域の前記切刃に沿う長さは、前記第1領域の前記切刃に沿う長さよりも大きく、且つ、前記第3領域の前記切刃に沿う長さよりも小さい、請求項1〜12のいずれかに記載の切削インサート。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の切削インサートと、
    前記切削インサートが装着されたホルダと、を備える、切削工具。
  15. 被削材を回転させる工程と、
    回転している前記被削材に請求項14に記載の切削工具を接触させる工程と、
    前記切削工具を前記被削材から離す工程と、を備える、切削加工物の製造方法。
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